(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記レーザ装置は、前記物体の画像を取得するように構成される画像取得装置の要件に少なくと部分的に基づいて、前記物体に投射される前記光パターンに少なくとも部分的に基づいて、前記レーザ線の前記光学出力を調整するように制御される、
請求項1に記載の装置。
前記コントローラは、前記物体の画像を取得するように構成される画像取得装置の各感知サイクルに対して前記光パターンの複数走査を投射するよう前記MEMSミラーの前記傾動周波数を制御するように構成され、各前記走査は前記物体に投射される1つの光パターンを提供する、
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の装置。
前記コントローラは、前記画像取得装置の各感知サイクルに対して前記物体に前記光パターンの複数走査を投射するよう前記MEMSミラーの前記傾動周波数をさらに制御するように構成され、各前記走査は前記物体に1つの光パターンを投射する、
請求項12に記載の装置。
前記コントローラは、補正テーブルを使用して前記光学出力を調整するよう前記レーザ装置を制御するように構成され、前記補正テーブルは、前記MEMSミラーの傾動周波数値のセットを含み、各前記傾動周波数値は、光学出力範囲を持つ前記レーザ線の光学出力に関連付けられる、
請求項12又は13に記載の装置。
前記制御するステップは、前記MEMSミラーの傾動に関連付けられる音響ノイズ要件を満たすよう前記MEMSミラーの前記傾動周波数を制御するステップをさらに含む、
請求項21又は22に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0004】
本開示の実施形態は、光パターンを生成するためにMEMSスキャンミラーを使用するための技法及び構成を含む。
【0005】
以下の詳細な説明において、全体を通して同様の数字が同様の部分を示し、本開示の主題が実施され得る実施形態が例として示される、本明細書の一部を成す添付図面が参照される。本開示の範囲から逸脱することなく、他の実施形態が実用化され、構造的又は論理的変更が為され得ることが理解されるべきである。したがって、以下の詳細な説明は、限定的な意味で理解されるべきものではなく、実施形態の範囲は、添付の特許請求の範囲及びその均等物により規定される。
【0006】
本開示の目的では、「A及び/又はB」という表現は、「A」、「B」、又は「A及びB」を意味する。本開示の目的では、「A、B、及び/又はC」という表現は、「A」、「B」、「C」、「A及びB」、「A及びC」、「B及びC」、又は「A、B及びC」を意味する。
【0007】
説明は、頂部/底部、中/外、上/下、及び同様のもの等の視点に基づく説明を使用し得る。このような説明は、単に議論を容易化するために使用されるのであり、本明細書に記載の実施形態の応用をいずれの特定の方向にも限定することは意図されない。
【0008】
説明では、それぞれが、同じ実施形態、又は異なる実施形態の1又は複数に言及したものであり得る「一実施形態において」又は「実施形態において」の表現が使用され得る。さらに、本開示の実施形態に関して使用されるような「有する」、「含む」、「有する」等の用語は、同義である。
【0009】
「結合される」という用語は、その派生形とともに、本明細書において使用され得る。「結合」は、以下の1つ又は複数を意味し得る。「結合」は、2つ以上の要素が直接の物理的、電気的、又は光学的な接触状態にあることを意味し得る。しかし、「結合」は、2つ以上の要素が相互に間接的に接触状態にあるが、なお、相互に協働又は作用することを意味する場合があり、1つ又は複数の他の要素が、相互に結合されると言われる要素の間に結合又は接続されていることを意味し得る。
【0010】
種々の実施形態において、「第2の特徴に形成された、積層された、そうでなければ配置された第1の特徴」の表現は、第1の特徴が第2の特徴の上に形成されている、積層されている、又は配置されていることを意味し得るとともに、第1の特徴の少なくとも一部が第2の特徴の少なくとも一部と直接の接触状態(例えば、直接の物理的及び/又は電気的接触状態)又は間接の接触状態(例えば、第1の特徴と第2の特徴の間に1つ又は複数の他の特徴を有する)にあり得る。
【0011】
図1は、本開示の幾つかの実施形態による、3次元(3D)物体取得のための例示の装置100を概略的に示す。幾つかの実施形態では、装置100は、3Dスキャナ、3Dカメラ又は3D物体取得用に構成された任意の他の装置を含み得る。幾つかの実施形態では、図示されたように、装置100は、画像取得装置102(例えば、デジタルカメラ)及び幾つかの構成要素を有する、例えばレーザプロジェクタ又はレーザスキャナ等、プロジェクタユニット104を含み得る。装置100の構成要素はさらに、コントローラ108と結合される、レーザビーム120を提供するように構成されるレーザ装置のような、レーザ源106を含むレーザ装置を含み得る。コントローラ108は、より詳細に以下に記載されるように、レーザ源106によって提供されるレーザビーム120の光学出力を制御(例えば、変調)するように構成され得る。レーザ装置はさらに光学レンズ110をさらに含み得る。レーザ源106及び光学レンズ110は、変調されたレーザビーム120が光学レンズ110を通過するように構成され得る。レンズ110は、通過する光を、例えば、球面レンズと対照的に点に集束させる代わりに、線に集束させるように構成されるレンズであり得る。幾つかの実施形態では、レンズ110は、円柱レンズであり得る。したがって、レンズ110は、レンズ110を通過するレーザビーム120をレーザ線122に変換するように構成され得る。レーザ線122の空間的な性質のより良い理解のために、レーザ線122が
図1の面に対して垂直に配置され得ることに留意されたい。したがって、レンズ110を通過するレーザビーム120から形成されるレーザ線122は、
図1の面に対して垂直に示される。
【0012】
レーザ線122は、数字124、126、及び128で示されるような、複数のレーザ面を、ミラーの傾動中に、形成する、装置100の傾動可能又は回転可能なミラー112によって受けられ得るとともに偏向され得る。幾つかの実施形態では、ミラー112は、微小電気機械システム(MEMS)走査ミラーであり得る。幾つかの実施形態では、MEMS走査ミラー112のミラー表面はシリコン(Si)で作られ得るが、走査ミラー反射品質に関連する必要な性質を提供する異なる材料が様々な実施形態において用いられ得る。幾つかの実施形態では、ミラー112は、単軸ミラーであり得る一方、他の実施形態では、ミラー112は、二軸MEMS走査ミラー又は2ミラーシステムであり得る。
【0013】
幾つかの実施形態では、MEMS走査ミラー112は、ミラー112による物体142に投射されるとともにレーザ面124、126、128によって定められる光パターン140の所望の寸法に対応するようにレーザ線122を偏向するために、軸114周りに、傾動可能(回転可能)、少なくとも部分的に傾動可能に構成され得る。例えば、ミラー112は、出射レーザ面124、126、128によって定められる光パターンのための所望の寸法を確保する走査角度を提供するために、118によって示されるように、少なくとも数字116によって示されるその静止位置からMEMS走査ミラー112によって示される位置まで、傾動可能であり得る。幾つかの実施形態では、コントローラ128は、ミラー112の傾動を制御するように構成され得る。光パターン140の形成は、
図2を参照して記載される。
【0014】
軸114は、レーザ線122と実質的に平行であり、ミラー112は、
図2の面に対して垂直である平面内に配置されるとともに図示されるように軸114周りに傾動可能であり得る。したがって、レーザ面124、126、128はまた、
図2の面に対して実質的に垂直であり得るとともに単純にする目的のために破線によって示される
物体142の表面にレーザ面124、126、128によって形成される光パターン140は、画像取得装置102によって受けられ得るとともに画像取得装置102のセンサ130によって感知され得る(例えば、読み取られ得る)。センサ130の感知サイクル中に蓄積される光パターンの複数の走査の読取り値に基づいて、画像取得装置102は、物体142の形状を再構成することができ得る。
【0015】
光パターンを感知すること、記録すること、及び処理することを可能にするために、装置100は、さらに幾つかの構成要素を含み得る。構成要素は、装置100の上述の及び他の機能を可能にするように構成されるメモリ134と結合されたプロセッサ132を含み得る。例えば、プロセッサ132は、ここに記載されるようにレーザ源106、コントローラ108、及びMEMS走査ミラー112の動作を可能にするメモリ134に格納された実行可能命令とともに構成され得る。
【0016】
図1に示されるように、装置100のユーザのような、人160の瞳150は、装置100の動作中、MEMS走査ミラー112によって偏向されるレーザ面124、126、128の少なくとも一部に曝され得る。人間の目への暴露に対して安全であり得る出力範囲内の光学出力を有する光パターンを提供する様々な技術及び構成による装置100の実施形態が、さらにここに記載される。
【0017】
幾つかの実施形態では、ここに記載される装置100はさらに、追加的な構成要素を含み得る。プロセッサ132、メモリ134、及び/又は他の構成要素は、幾つかの実施形態による、装置100の一部であり得る、又は装置100のを含み得る、プロセッサベースのシステムに適合し得る。1つの実施形態のためのメモリ134は、例えば、適切なダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)のような、任意の適切な揮発性メモリを含み得る。
【0018】
幾つかの実施形態では、メモリ134は、プロセッサ132で実行されるとき、レーザ源106によって作られるレーザビーム120の光学出力を制御するようにコントローラ108を設定し得る命令を含み得る。追加的に又は代替的に、幾つかの実施形態では、メモリ134は、プロセッサ132で実行されるとき、以下に記載されるようにMEMS走査ミラー112の傾動を制御するようにコントローラ108を設定し得る命令を含み得る。幾つかの実施形態では、コントローラ108は、例えば、メモリ134に格納されるとともに、プロセッサ132で実行されるように構成されるソフトウェアコンポーネントとして実装され得る。幾つかの実施形態では、コントローラ108は、ソフトウェア及びハードウェアコンポーネントの組み合わせとして実装され得る。幾つかの実施形態では、コントローラ108は、ハードウェア実現を含み得る。コントローラ108の機能は、
図2を参照してより詳細に記載される。
【0019】
プロセッサ132、メモリ134、他の構成要素(図示せず)、画像取得装置102、及びプロジェクタユニット104は、上述の構成要素の間で情報の効果を容易にするように構成される1又は複数のインタフェース(図示せず)と結合され得る。通信インタフェース(図示せず)は、1又は複数の有線又は無線ネットワークを通して及び/又は任意の他の適切な装置と通信するように装置100のためのインタフェースを提供し得る。様々な実施形態では、装置100は、限定されるものではないが、サーバ、ワークステーション、デスクトップコンピューティング装置、又はモバイルコンピューティング装置(例えば、ラップトップコンピューティング装置、ハンドヘルドコンピューティング装置、ハンドセット、タブレット、スマートフォン、ネットブック、ウルトラブック等)に含まれ得る又は関連付けられる。
【0020】
様々な実施形態では、装置100は、より多い又はより少ない構成要素、及び/又は異なるアーキテクチャを有し得る。例えば、幾つかの実施形態では、装置100は、カメラ、キーボード、(タッチスクリーンディスプレイを含む)液晶ディスプレイ(LCD)スクリーンのようなディスプレイ、タッチスクリーンコントローラ、不揮発性メモリポート、アンテナ又はマルチアンテナ、グラフィックチップ、ASIC、スピーカ、バッテリ、オーディオコーデック、ビデオコーデック、パワーアンプ、全地球測位システム(GPS)装置、コンパス、加速度計、ジャイロスコープ等の1又は複数を含み得る。様々な実施形態では、装置100は、より多い又はより少ない構成要素、及び/又は異なるアーキテクチャを有し得る。様々な実施形態では、個々に記載される技術及び構成は、オプトエレクトロニクス、電気光学MEMS装置及びシステム等のようなここに記載される原理から利益を得る様々なシステムに使用され得る。
【0021】
図2は、幾つかの実施形態による、3D物体取得を提供するための光パターンの複数スキャンを生成するように構成されるプロジェクタユニット204の例示の動作を示す例示の
図200である。プロジェクタユニット204は、
図1を参照して記載されたプロジェクタユニット102と同様に実現され得る。
【0022】
上述のように、プロジェクタユニット204は、レーザ源206、コントローラ208、レンズを通過するレーザビーム220をレーザ線222に集束させるように構成されるレンズ210、及びMEMS走査ミラー212を含み得る。レーザ源206及びレンズ210は、レーザ装置を構成し得る。幾つかの実施形態では、コントローラ208は、レーザビーム220の光学出力を制御する(例えば変調する)ように及び/又はMEMS走査ミラー212の傾動周波数を制御するように構成され得る。
【0023】
変調されたレーザビーム220は、
図2の面に対して垂直に配置されるレーザ線222を形成するレンズ(例えば光学レンズ)210を通過し得る。MEMS走査ミラー212は、レーザ線222に平行に配置された軸214周りに少なくとも部分的に傾動可能であるとともに傾動中にレーザ線222を偏向するように構成され得る。より具体的には、MEMS走査ミラー212は、傾動する間、レーザ線222を走査し得るとともに、境界線232、234、及び前方線236によって概略的に示されるように定められる結果として生じるレーザ面230を偏向し得る。レーザ線222のミラー傾動反射の結果として、レーザ面230は、光パターン240の1又は複数のスキャンを形成し得る。偏向されたレーザ線222によって形成されるレーザ面230がレーザ線222のレ
ーザ面224と平行であること、すなわち
図2の面と垂直であることに留意されたい。レーザ面230及びミラー傾動反射の結果としてレーザ面230によって形成される光パターン240は、説明目的のために3次元視で示される。図示されるように、レーザ線222の傾動反射の結果として移動するレーザ面230の前方の線236によって形成される光パターン240は、実質的に長方形を取り得る。しかし、光パターン240の形状が、純粋に説明目的のために平行四辺形として、
図2に概略的に示されていることに留意されたい。
【0024】
光パターン240は、次のように形成され得る。MEMS走査ミラー212が、その静止位置(図示せず)から軸214周りに反時計方向260に傾動(回転)することによってレーザ線222を傾動反射させていることを仮定する。したがって、光パターン240は、ミラー212の静止位置に対応するその開始位置(光パターン240の下方端部268)から上方266に動く前方の線236によって形成され得る。同様に、ミラーが、その終了位置(図示せず)から軸214周りに時計方向262に傾動(回転)することによってレーザ線222を傾動反射させている場合、光パターン240は、ミラー212の終了位置に対応するその開始位置(光パターン240の上方端部278)から下方276に動く前方の線236によって形成され得る。図示されるように、移動する前方の線236は、光パターン240を有する、長方形のような、1又は複数の2次元パターンを形成する。
【0025】
動作において、コントローラ208は、レーザ源206が、例えば周期的にオン及びオフされ得るように、レーザビーム220を変調するように構成され得る。したがって、結果として生じる光パターン240は、幾つかの実施形態において、バーコード様形状を形成する複数の暗い及び明るい長方形を有し得る。例えば、
図2に示されるように、上方266に移動する前方の線236によって形成される光パターン240は、レーザ源206がオフにされるときの期間t0−t1の間の暗い長方形280、レーザ源206がオンにされるときの期間t1−t2の間の明るい長方形282、及びレーザ源206がオフにされるときの期間t2−t3の間のもう一つの暗い長方形280、を含み得る。
【0026】
コントローラ208は、レーザ線222を走査するMEMS走査ミラー212から生じるレーザ面230の光学出力が目に安全な光学出力限度内に留まることを確実にするように、レーザ源206の光学出力(したがってレーザ線222の光学出力)を変調するように構成され得る。この目的のために、レーザビーム220の光学出力は、MEMS走査ミラー212の傾動周波数と同期、例えば、一致し得る。MEMS走査ミラー212は、物体に投射される走査されるレーザ線222の光学出力が特定の出力範囲(例えば目に安全な出力範囲)内に留まることを確実にし得る特定の周波数範囲内の傾動周波数で回転するように構成され得る。例えば、MEMS走査ミラー212は、物体を捉えるように構成される取得装置の感知サイクル中(例えば、画像取得装置102のセンサ130の読取りサイクル中)、MEMS走査ミラー212がレーザ線222のマルチスキャンを行うことを可能にし得る周波数範囲で傾動するように構成され得る。言い換えると、MEMS走査ミラー212は、例えば、レーザ線222のマルチスキャンによって形成されるマルチ(例えば少なくとも2以上)光パターン240を物体に投射するように、傾動するように構成され得る。例えば、
図2に示されるように、センサ130読み取りサイクルは、t0からt12への期間を含み得る。この期間の間、MEMS走査ミラー212は、少なくとも部分的に、時計方向及び反時計方向に傾動しながら、レーザ線222を複数回走査することができ、センサ130の読取りサイクル(例えば、暴露)の間レーザ線222の複数走査を行う。
【0027】
説明目的のために、
図2は、MEMS走査ミラー212が4回レーザ線222を走査し得る、センサ130読み取りサイクル中に4つの光パターンを生成する、例を示している。第1の光パターンは、レーザ線222の最初のスキャン中に形成(発生)されることができ、前方の線236が上方266に動く光パターンを形成する。形成された光パターン240は、暗い長方形280(期間t0−t1、レーザ源206オフ)、明るい長方形282(期間t1−t2、レーザ源206オン)、及びもう一つの暗い長方形284(期間t2−t3、レーザ源206オフ)を含み得る。
【0028】
第2の光パターンは、レーザ線222の2番目のスキャン中に形成されることができ、前方の線236が下方276に動く光パターンを形成する。形成された光パターン240は、暗い長方形284(期間t3−t4、レーザ源206オフ)、明るい長方形282(期間t4−t5、レーザ源206オン)、及びもう一つの暗い長方形280(期間t5−t6、レーザ源206オフ)を含み得る。
【0029】
第3の光パターンは、レーザ線222の3番目のスキャン中に形成されることができ、前方の線236が上方266に動く光パターンを形成する。形成された光パターン240は、暗い長方形280(期間t6−t7、レーザ源206オフ)、明るい長方形282(期間t7−t8、レーザ源206オン)、及びもう一つの暗い長方形284(期間t8−t9、レーザ源206オフ)を含み得る。
【0030】
第4の光パターンは、レーザ線222の4番目のスキャン中に形成されることができ、前方の線236が下方276に動く光パターンを形成する。形成された光パターン240は、暗い長方形284(期間t9−t10、レーザ源206オフ)、明るい長方形282(期間t10−t11、レーザ源206オン)、及びもう一つの暗い長方形280(期間t11−t12、レーザ源206オフ)を含み得る。センサ130の1つの読取りサイクル中に形成される複数のパターンの数は
図2に示される4つのパターンに限定されなくてよいことが理解されるであろう。1つの読取りサイクル中に形成される光パターンの数は、変化し得るとともに、MEMS走査ミラー212の傾動周波数及び/又はレーザビーム220の光学出力に依存し得る。
【0031】
MEMS走査ミラー212の傾動周波数は、1又は複数の基準にしたがって、例えばコントローラ208によって、制御され得る。幾つかの実施形態では、MEMS走査ミラー212の傾動周波数は、結果として生じるレーザ面230の光学出力がある出力範囲内に、例えば、目に安全な出力範囲内に留まり得るように、レーザビーム220の光学出力に対応するように(例えば、補完するように)制御され得る。レーザビーム220の光学出力は、センサ130に対して十分検出可能な読取り値を提供するように(例えば、センサ130による光パターン読み取りのための所望の信号対ノイズ比(SNR)を提供するように)選択され得るが、MEMS走査ミラー212による高速走査のために、特定の(幾つかの実施形態では目に安全な)出力範囲内に留まり得る。
【0032】
幾つかの実施形態では、レーザビーム220の光学出力と相補的であることに代替的に又は同相補的であることに加えて、MEMS走査ミラー212の傾動周波数は、センサ読み取りサイクル中に複数の光パターンを形成するように制御され得る。1つのセンサ読み取りサイクル中の複数の光パターンの形成は、十分な電子‐陽子の蓄積を確実にし得るとともに、センサ130による光パターンの読み取りに対する所望のSNRを提供し得る。
【0033】
幾つかの実施形態では、レーザビーム220の光学出力と相補的であることに代替的に又は同相補的であることに加えて、MEMS走査ミラー212の傾動周波数は、ある傾動周波数において傾動ミラーからエミュレートされ得るノイズのような望ましくない影響を避けるように制御され得る。例えば、傾動周波数は、MEMS走査ミラー212の傾動に関連付けられるノイズ要件を満たすように制御され得る。幾つかの実施形態では、MEMS走査ミラー212の選択される傾動周波数は、約4kHzから約6kHzまで変化し得る。幾つかの実施形態では、周波数範囲は、20kHz以上から変化し得る。
【0034】
幾つかの実施形態では、レーザビーム220の光学出力(したがって、レーザ線222及びレーザ面230の光学出力)は、例えば、レーザ面230の光学出力が特定の出力範囲(例えば、目に安全な出力範囲)内に保たれることを確実にするように、制御されるMEMS走査ミラー212の傾動周波数に対応する(例えば、補完的である)ように、望ましくない音響ノイズ効果を避けるように、及び/又は感知サイクル中に複数の光パターンを提供するように、コントローラ208によって制御(例えば、変調)され得る。したがって、幾つかの実施形態では、レーザ面230の光学出力は、ある出力範囲(例えば、目に安全な出力範囲)内に留まり得る一方、MEMS走査ミラー212は、望ましくない音響ノイズを発生せず、MEMS走査ミラー212の傾動周波数によって提供される複数の光パターンは、センサ130のための十分検出可能な読取り値を提供し得る(例えば、センサ130による光パターン読み取りのための所望のSNRを提供し得る)。
【0035】
例えば、コントローラ208は、コントローラ208は、レーザ源206によって提供されるレーザビーム220の光学出力を、MEMS走査ミラー212の傾動周波数に適合させるように構成され得る。幾つかの実施形態では、レーザビーム220の光学出力は、MEMS走査ミラー212の傾動周波数の変化に対応して変調され得る。例えば、レーザビーム220の光学出力は、MEMS走査ミラー212の増加した傾動周波数に対応して増加されることができるとともに、MEMS走査ミラー212の減少した傾動周波数に対応して減少されることができ、MEMS走査ミラー212の走査期間中、走査レーザ線の投射される光学出力を実質的に一定のレベルに保つ。
【0036】
例えば、スキャン中、MEMS走査ミラー212は、その静止位置から、実質的にゼロからミラースパンの約半分のその最大まで増加し得るとともにミラーがミラースパンの終了位置に達するときのほとんど実質的にゼロまで減少し得る傾動周波数で、傾動し得る。レーザビーム220の光学出力は対応して、ミラースパンの最初の半分の間増加し、次にミラースパンの2番目の半分の間減少し、投射されたレーザ面230に関して実質的に一定の光学出力を提供する。投射されたレーザ面230の光学出力値は、特定の光学出力範囲内に留まり得る。幾つかの実施形態では、投射されたレーザ面230の光学出力範囲は、国際電気標準会議(IEC)によって提供されるクラス1レーザ安全基準60825−1による出力範囲内に留まり得る。したがって、幾つかの実施形態では、コントローラ208は、上述の光パターンを生成するように及びミラーの傾動中、MEMS走査ミラー212の傾動周波数の変化に対応してレーザ源206の光学出力を変化させるように、レーザ源206の光学出力をオン及びオフするよう構成され得る。
【0037】
幾つかの実施形態では、コントローラ208は、補正テーブルを使用してレーザ源206によって提供されるレーザビーム220を変調するように構成され得る。補正テーブルは、ミラーの走査スパンに対する傾動周波数値のセットを含み得るとともに、各傾動周波数値は、レーザビーム220の対応する光学出力値に関連付けられ得る。傾動周波数値及び対応する光学出力値のそれぞれの組み合わせは、走査されるレーザ線222の、すなわちレーザ面230の、投射される光学出力を所望の、例えば目に安全な出力範囲に保つことを可能にし得る。
【0038】
図3は、幾つかの実施形態による、
図1及び2を参照して記載されるプロジェクタユニット104(204)の動作を説明するプロセスフロー図である。プロセス300は、レーザビーム120(220)が、例えば、プロジェクタユニット104(204)のレーザ源106(206)によって、提供され得る、ブロック302において始まり得る。
【0039】
ブロック304において、レーザビーム120(220)の光学出力は、MEMS走査ミラー112(212)の傾動周波数を補完するように制御(例えば変調)され得る。ミラーの傾動周波数は、
図2を参照して記載された決定された周波数範囲内に留まり得る。幾つかの実施形態では、傾動周波数は、レーザビーム120(220)の光学出力を補完するように制御され得る。
【0040】
ブロック306において、レーザビーム120(220)は、レーザ線122(222)を形成するように変換され得る。上述のように、幾つかの実施形態では、レーザビーム120(220)は、円柱レンズ110(210)を使用して変換され得る。
【0041】
ブロック308において、レーザ線222は、物体にMEMS走査ミラー112(212)で走査されるとともに投射されることができ、取得装置(例えば、画像取得装置102のセンサ130)の感知サイクルに渡って複数の光パターン240を形成する。幾つかの実施形態では、投射されるレーザ線222の光学出力は、レーザビーム120(220)制御及び/又は
図2を参照して記載されたMEMS走査ミラー112(212)傾動周波数制御のために、特定の出力範囲内に留まり得る。
【0042】
ここに記載された実施形態は、以下の例によってさらに説明され得る。例1は、物体に光パターンを投射するための装置であり、レーザ線を生成するように構成されるレーザ装置;レーザ線を傾動可能に反射するように構成される傾動可能な微小電気機械システム(MEMS)ミラー;及びレーザ装置及びMEMSミラーに結合されるとともに、反射したレーザ線が光パターンを物体に投射することを可能にするようMEMSミラーの傾動を制御するように構成される、コントローラ;を有し、コントローラは、レーザ線の光学出力を補完する傾動周波数でMEMSミラーを制御するように、又はMEMSミラーの傾動周波数を補完するようレーザ線の光学出力を調整するためにレーザ装置を制御するように、構成される。
【0043】
例2は、例1の主題を含み得るとともに、さらに、レーザ装置が、物体の画像を取得するように構成される画像取得装置の要件に少なくと部分的に基づいて、物体に投射される光パターンに少なくとも部分的に基づいて、レーザ線の光学出力を調整するように制御されることを明記する。
【0044】
例3は、例2の主題を含み得るとともに、さらに、画像取得装置がデジタルカメラであり、要件はデジタルカメラの感知サイクルに関連付けられることを明記する。
【0045】
例4は、例1の主題を含み得るとともに、さらに、コントローラが、物体の画像を取得するように構成される画像取得装置の各感知サイクルに対して光パターンの複数走査を投射するようMEMSミラーの傾動周波数を制御するように構成され、各走査が物体に投射される1つの光パターンを提供することを明記する。
【0046】
例5は、例4の主題を含み得るとともに、さらに、コントローラが、光パターンの光学出力を光学出力範囲内に留めるためにレーザ線の光学出力を調整するようレーザ装置を制御するように構成されることを明記する。
【0047】
例6は、例5の主題を含み得るとともに、さらに、コントローラが、MEMSミラーの傾動に関連付けられる音響ノイズ要件を満たすようMEMSミラーの傾動周波数をさらに制御するように構成されることを明記する。
【0048】
例7は、例1の主題を含み得るとともに、さらに、レーザ装置が、レーザビームを供給するように構成されるレーザ源及びレーザビームをレーザ線に変換するように構成される円柱レンズを有することを明記する。
【0049】
例8は、例1の主題を含み得るとともに、さらに、MEMS走査ミラーが、レーザ線と実質的に平行である軸周りに傾動可能である単軸ミラーを有することを明記する。
【0050】
例9は、例1の主題を含み得るとともに、さらに、傾動周波数が、約4kHzから約6kHz又は20kHzより上に及ぶことを明記する。
【0051】
例10は、例1乃至9の主題を含み得るとともに、さらに、光パターンの各走査が、実質的に2次元のパターンを有することを明記する。
【0052】
例11は、例10の主題を含み得るとともに、さらに、実質的に2次元のパターンは長方形を有することを明記する。
【0053】
例12は、例1の主題を含み得るとともに、さらに、コントローラが、MEMS走査ミラーの傾動周波数の変化に応じてレーザ線の光学出力を変化させるようレーザ装置を制御するように構成され、レーザビームの光学出力は、MEMS走査ミラーの傾動周波数の増加に応じて増加され、走査速度の減少に対応して減少し、MEMS走査ミラーの走査スパン中走査されるレーザ線の投射される光学出力を実質的に一定レベルに保つ、ことを明記する。
【0054】
例13は、物体の画像を取得するために物体に光パターンを投射するための装置であり:レーザ線を生成するように構成されるレーザ装置、レーザ線を傾動可能に反射するように構成される傾動可能な微小電気機械システム(MEMS)ミラー、及びレーザ装置及びMEMSミラーに結合されるとともに、反射したレーザ線が光パターンを物体に投射することを可能にするよう傾動周波数でMEMSミラーの傾動を制御するように構成される、コントローラ、を有し、コントローラは、MEMSミラーの傾動周波数を補完するようレーザ線の光学出力を調整するためにレーザ装置を制御するように、構成される、プロジェクタユニット;及び画像取得装置であって、画像取得装置の感知サイクル中に蓄積される、物体に投射される光パターンの1又は複数の走査の読取り値に基づいて物体の画像を取得するように構成される、画像取得装置;を含む。
【0055】
例14は、例13の主題を含み得るとともに、さらに、コントローラが、画像取得装置の各感知サイクルに対して物体に光パターンの複数走査を投射するようMEMSミラーの傾動周波数をさらに制御するように構成され、各走査は物体に1つの光パターンを投射することを明記する。
【0056】
例15は、例13の主題を含み得るとともに、さらに、コントローラが、光パターンの光学出力を光学出力範囲内に留めるためにレーザ線の光学出力を調整するようレーザ装置を制御するように構成されることを明記する。
【0057】
例16は、例15の主題を含み得るとともに、さらに、コントローラが、補正テーブルを使用して光学出力を調整するようレーザ装置を制御するように構成され、補正テーブルは、MEMSミラーの傾動周波数値のセットを含み、各傾動周波数値は、光学出力範囲を持つレーザ線の光学出力に関連付けられる、ことを明記する。
【0058】
例17は、例13の主題を含み得るとともに、さらに、コントローラが、MEMSミラーの傾動に関連付けられる音響ノイズ要件を満たすようMEMSミラーの傾動周波数をさらに制御するように構成されることを明記する。
【0059】
例18は、例13の主題を含み得るとともに、さらに、コントローラが、レーザ線の光学出力を補完する傾動周波数でMEMSミラーをさらに制御するように構成されることを明記する。
【0060】
例19は、例13の主題を含み得るとともに、さらに、MEMS走査ミラーが、レーザ線と実質的に平行である軸周りに傾動可能である単軸ミラーを有することを明記する。
【0061】
例20は、例13の主題を含み得るとともに、さらに、MEMS走査ミラーが、2軸ミラー又は2ミラー装置を有することを明記する。
【0062】
例21は、例13の主題を含み得るとともに、さらに、傾動周波数が、約4kHzから約6kHz又は20kHzより上までの周波数範囲内であることを明記する。
【0063】
例22は、例13乃至21の主題を含み得るとともに、さらに、画像取得装置が、物体の上に投射された光パターンを感知するように構成されるセンサを含むことを明記する。
【0064】
例23は、物体に光パターンを投射するための方法であり、方法は:レーザ線の光学出力をレーザ線を傾動可能に反射するように構成される傾動可能な微小電気機械システム(MEMS)ミラーの傾動周波数を補完するように制御するステップ;及び画像取得装置の感知サイクル中物体に光パターンの複数走査を提供する傾動周波数を持つMEMSミラーでレーザ線を走査するステップ、を有する。
【0065】
例24は、例23の主題を含み得るとともに、さらに、方法が、レーザビームを供給するステップ;及びレーザビームをレーザ線に変換するステップを含むことを明記する。
【0066】
例25は、物体に光パターンを投射するための装置であり、装置は:
レーザ線を発生するように構成されるレーザ装置;及びレーザ装置に結合されるとともに、光パターンを物体に投射するためにレーザ線を傾動可能に反射するように構成される傾動可能な微小電気機械システム(MEMS)ミラーの傾動周波数を補完するようレーザ線の光学出力を調整するようにレーザ装置を制御するように構成される、コントローラ、を有する。
【0067】
例26は、例25の主題を含み得るとともに、さらに、レーザ装置が、物体の画像を取得するように構成される画像取得装置の要件に少なくと部分的に基づいて、物体に投射される光パターンに少なくとも部分的に基づいて、レーザ線の光学出力を調整するように制御されることを明記する。
【0068】
例27は、物体に光パターンを投射するための装置であり:
レーザ線を傾動可能に反射するように構成される傾動可能な微小電気機械システム(MEMS)ミラー;及びMEMSミラーに結合されるとともに、反射したレーザ線が光パターンを物体に投射することを可能にするようMEMSミラーの傾動を制御するように構成される、コントローラ;を有し、コントローラは、レーザ線の光学出力を補完する傾動周波数でMEMSミラーを制御するように構成される。
【0069】
例28は、例27の主題を含み得るとともに、さらに、レーザ線の光学出力が、物体の画像を取得するように構成される画像取得装置の要件に少なくと部分的に基づいて、物体に投射される光パターンに少なくとも部分的に基づいて、選択されることを明記する。
【0070】
様々な動作は、複数の別個の動作として、順に、請求項に記載された主題を理解するのに最も役立つ方法で説明される。しかし、説明の順序は、これらの動作が必ず順序に依存することを意味するように解釈されるべきではない。本発明の実施形態は、要望通りに構成するように任意の適切なハードウェア及び/又はソフトウェアを使用するシステムに実装され得る。
【0071】
説明の目的で本明細書に或る特定の実施形態を図示し、記述したが、同じ目的を達成するよう計算された多様な代替及び/又は均等な実施形態又は実施態様が、本開示の範囲から逸脱することなく図示及び説明された実施形態に置換され得る。本願は、本明細書に記載の実施形態の任意の改造又は変形を包含することが意図される。したがって、本明細書に記載の実施形態は、特許請求の範囲及びその均等物のみにより限定されることが明示的に意図される。