特許第5985891号(P5985891)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5985891
(24)【登録日】2016年8月12日
(45)【発行日】2016年9月6日
(54)【発明の名称】軽量で高強度の旅行鞄
(51)【国際特許分類】
   A45C 5/14 20060101AFI20160823BHJP
   A45C 5/02 20060101ALI20160823BHJP
【FI】
   A45C5/14 C
   A45C5/02 Q
【請求項の数】31
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2012-127346(P2012-127346)
(22)【出願日】2012年6月4日
(65)【公開番号】特開2013-6027(P2013-6027A)
(43)【公開日】2013年1月10日
【審査請求日】2015年4月9日
(31)【優先権主張番号】13/168,352
(32)【優先日】2011年6月24日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】507012283
【氏名又は名称】トゥミ,インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100102819
【弁理士】
【氏名又は名称】島田 哲郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100153084
【弁理士】
【氏名又は名称】大橋 康史
(74)【代理人】
【識別番号】100110489
【弁理士】
【氏名又は名称】篠崎 正海
(74)【代理人】
【識別番号】100133008
【弁理士】
【氏名又は名称】谷光 正晴
(72)【発明者】
【氏名】ポール ビクター シクルーナ
【審査官】 芝井 隆
(56)【参考文献】
【文献】 特開2000−106929(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3160435(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A45C 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
旅行鞄であって
前記旅行鞄の第1の面を規定し、少なくとも第1および第2の角部を有する、硬質シェル材料製の少なくとも1つのセクションであって、前記第1の角部は該少なくとも1つのセクションの第1の縁部と第2の縁部との間にあって、前記第2の角部は該少なくとも1つのセクションの前記第2の縁部と第3の縁部との間にある、少なくとも1つのセクションを備える旅行鞄において、
前記少なくとも1つのセクションが、少なくとも第1および第2のノッチをそれぞれ前記第1および第2の角部の近位に有しており
前記第1のノッチに隣接する前記少なくとも1つのセクションの前記第1および第2の縁部が、第1および第2の側部を形成するために、前記少なくとも1つのセクションの内側表面に関して内向きに折がっており、前記第1および第2の側部が、前記旅行鞄の第2および第3の面を規定しており、
前記第2のノッチに隣接する前記少なくとも1つのセクションの前記第2および第3の縁部が、前記第2の側部および第3の側部を形成するために、前記内側表面に関して内向きに折れ曲がっており、前記第3の側部が前記旅行鞄の第4の面を規定しており、
該旅行鞄が更に、
前記第1のノッチの近位で前記第1および第2の側部に固定された第1の剛性の角部部材と
前記第2のノッチの近位で前記第2および第3の側部に固定された第2の剛性の角部部材と、
前記第1の剛性の角部部材を前記第2の剛性の角部部材に接続している支持構造と、
を備える、旅行鞄。
【請求項2】
前記硬質シェル材料製の前記少なくとも1つのセクションが、ポリプロピレン熱可塑性複合材織布を備える、請求項1に記載の旅行鞄。
【請求項3】
前記硬質シェル材料製の前記少なくとも1つのセクションが、ポリプロピレン熱可塑性複合材織布の複数の層を備える、請求項2に記載の旅行鞄。
【請求項4】
前記硬質シェル材料製の前記少なくとも1つのセクションが、前記ポリプロピレン熱可塑性複合材織布の6つの層を備える、請求項3に記載の旅行鞄。
【請求項5】
前記硬質シェル材料製の前記少なくとも1つのセクションが、表面コーティングを有する、請求項1に記載の旅行鞄。
【請求項6】
前記表面コーティングが、ポリエステルフィルムである、請求項5に記載の旅行鞄。
【請求項7】
前記ノッチが、V型部分を含む、請求項1に記載の旅行鞄。
【請求項8】
前記ノッチが、U型部分を含む、請求項1に記載の旅行鞄。
【請求項9】
前記ノッチが、円弧状の部分を含む、請求項1に記載の旅行鞄。
【請求項10】
前記第1のノッチの一部分が、前記第1の角部から遠位に実質的に半円形の部分を有する、請求項1に記載の旅行鞄。
【請求項11】
前記第1および第2の側部は、前記第1のノッチの第1および第2の縁部の近位における縫合により、互いに固定されている、請求項1に記載の旅行鞄。
【請求項12】
前記第1のノッチの前記第1および第2の縁部と重なり、前記第1および第2の側部に固定された、硬質シェル材料製の強化角部部材をさらに備える、請求項11に記載の旅行鞄。
【請求項13】
のノッチに隣接する前記硬質シェル材料製の前記少なくとも1つのセクションの第3および第4の縁部が、第3および第4の側部を形成するために、前記内側表面に関して内向きに折がっており、前記第3および第4の側部が、前記旅行鞄の第4および第5の面を規定する、請求項1に記載の旅行鞄。
【請求項14】
前記硬質シェル材料製の第2のセクションが、前記旅行鞄の第6の面を規定し、前記硬質シェル材料製の前記第2のセクションが、4つの側部を形成するために前記第2のセクションの内側表面に関して内向きに折がった4つの縁部を有し、前記4つの側部が各々、前記旅行鞄の前記第2の面、前記第3の面、前記第4の面、および前記第5の面をさらに規定するために、前記少なくとも1つのセクションの第1の側部、第2の側部、第3の側部、および第4の側部のうちの対応する側部にそれぞれ固定される、請求項13に記載の旅行鞄。
【請求項15】
前記少なくとも1つのセクションの前記4つの側部のうちの1つが、前記第2のセクションの前記対応する側部に永続的に固定され、ヒンジを形成する、請求項14に記載の旅行鞄。
【請求項16】
前記少なくとも1つのセクションの前記4つの側部のうちの前記1つが、ガセットによって、前記第2のセクションの前記対応する側部に永続的に固定される、請求項15に記載の旅行鞄。
【請求項17】
前記少なくとも1つのセクションの前記4つの側部のうちの少なくとも1つが、前記第2のセクションの少なくとも1つの対応する側部に解除可能に固定される、請求項14に記載の旅行鞄。
【請求項18】
前記少なくとも1つの解除可能に固定された側部が、ジッパーによって解除可能に固定される、請求項17に記載の旅行鞄。
【請求項19】
前記第1の剛性の角部部材が、前記第1の面にさらに固定される、請求項1に記載の旅行鞄。
【請求項20】
前記第1の剛性の角部部材が、固定具を使用して固定される、請求項1に記載の旅行鞄。
【請求項21】
前記第1の剛性の角部部材が、前記硬質シェル材料製の前記少なくとも1つのセクションの前記内側表面に固定される、請求項1に記載の旅行鞄。
【請求項22】
前記第1の剛性の角部部材が、前記硬質シェル材料製の前記少なくとも1つのセクションの外側表面に固定される、請求項1に記載の旅行鞄。
【請求項23】
前記第1の剛性の角部部材が、前記硬質シェル材料製の前記少なくとも1つのセクションの前記内側表面に設けられた内側固定部材に固定され、前記少なくとも1つのセクションが、前記内側固定部材と前記少なくとも1つの剛性の角部部材の間に設けられる、請求項1に記載の旅行鞄。
【請求項24】
前記支持構造が、前記硬質シェル材料製の前記少なくとも1つのセクションの前記内側表面に固定される、請求項に記載の旅行鞄。
【請求項25】
前記支持構造が、前記硬質シェル材料製の前記少なくとも1つのセクションの外側表面に固定される、請求項に記載の旅行鞄。
【請求項26】
前記支持構造が、前記第1および第2の角部部材のうちの少なくとも1つと一体である、請求項に記載の旅行鞄。
【請求項27】
前記第1および第2の剛性の角部部材のうちの少なくとも1つが、車輪に係合するための係合フィーチャを備える、請求項1に記載の旅行鞄。
【請求項28】
前記旅行鞄が、4つの剛性の角部部材を備える、請求項1に記載の旅行鞄。
【請求項29】
前記旅行鞄が、8つの剛性の角部部材を備える、請求項1に記載の旅行鞄。
【請求項30】
前記旅行鞄が、収容可能なハンドルを備える、請求項1に記載の旅行鞄。
【請求項31】
旅行鞄を組み立てる方法であって、
前記旅行鞄の第1の面を規定し、少なくとも第1および第2の角部を有する、硬質シェル材料製のセクションを提供することと、
第1のノッチおよび第2のノッチを規定するために、前記第1および第2の角部の近位で前記硬質シェル材料の前記セクションの一部分を取り除くことと、
第1および第2の側部を形成するために、前記セクションの第1および第2の縁部を折り曲げることであって、前記第1および第2の側部が、前記旅行鞄の第2および第3の面を規定する、折り曲げることと、
第2および第3の側部を形成するために、前記セクションの第2および第3の縁部を折り曲げることであって、前記第2および第3の側部が、前記旅行鞄の第3および第4の面を規定する、折り曲げることと、
前記第1のノッチの近位で、第1の剛性の角部部材を前記第1および第2の側部に固定することと
前記第2のノッチの近位で、第2の剛性の角部部材を前記第2および第3の側部に固定することと、を含んでおり、
前記第1の剛性の角部部材が支持構造によって前記第2の剛性の角部部材に接続される、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2011年6月24日付で出願された米国特許出願第13/168,352号に基づく優先権を主張するものであり、その全体は本明細書に参照として組み込まれる。
【0002】
開示された主題は、軽量で高強度の旅行鞄または他の鞄のための、ならびにそれらの製造方法のためのシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
旅行鞄または鞄の分野では、一般に、2つの基本的なタイプの構造、すなわち、(1)皮革、ビニル、ファブリックなどのような可撓性材料で外装が作製されるソフトバッグと、(2)ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)などのような硬質の可塑性で外装が作製されるハードバッグとが存在する。これらバッグの外観および軽量性は好ましいものであるが、ソフトバッグは、外力に対して、内容物を十分に保護できないことがある。変形に対する耐性をより高くするために、ソフトバッグの中に剛性の内側フレームを設けて、鞄の形状を維持してきた。しかしながら、そのような剛性の内側フレームは、製造コストを大幅に増大させ、また、重量も増加する。
【0004】
ハードバッグは、外力による変形に対する耐性という利点を有し、ダメージに対する内容物の保護を高めることになる。しかしながら、そのようなハードバッグでは、外観や手触りにおける魅力が低減される傾向がある。また、そのようなハードバッグは、重量が重くなる傾向がある。加えて、ハードバッグは、旅行鞄本体を生成するために、複雑で高価な機器、複数の加熱および冷却ステップ、トリミングステップ、ならびに清浄ステップを必要とする高価な成形技法の使用を含む、より複雑な製造技法を必要とすることが多い。成形機器を利用して旅行鞄を生産する時間量は、その旅行鞄を製造するコストにおける重要なファクタである。したがって、ハードバッグの製造は、ソフトバッグと比較して、高価であり、時間がかかることがある。
【0005】
ハードバッグおよびソフトバッグのあるフィーチャを組み合わせることを試みる旅行鞄のアイテムは、Fentonらの特許文献1およびDavisらの特許文献2に記載されており、それらの開示全体は、参照として本明細書に組み込まれる。それにもかかわらず、外力による変形に耐えるためにより強度が高く、比較的単純で安価な技法で生産することができる軽量の旅行鞄に対するニーズが残っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許第6,936,127号明細書
【特許文献2】米国特許第6,604,617号明細書
【特許文献3】米国特許第7,281,616号明細書
【発明の概要】
【0007】
開示された主題の目的および利点は、以下の説明に記載され、その説明から明らかになり、同様に、開示された主題の実施によって習得されるであろう。開示された主題のさらなる利点は、明細書および特許請求の範囲に具体的に示された方法およびシステム、ならびに添付の図面により実現および達成されよう。
【0008】
これらの利点および他の利点を達成するために、開示された主題の目的によれば、実施され、概説されるように、開示された主題は、軽量で高強度の旅行鞄のためのシステムを含む。硬質シェル材料製の少なくとも1つのセクションを含む旅行鞄が提供される。硬質シェル材料製の少なくとも1つのセクションは、当該旅行鞄の第1の面を規定し、少なくとも1つの角部を有する。少なくとも1つのセクションの一部分は、少なくとも1つの角部の近位で、少なくとも1つのノッチを規定するために取り除かれる。ノッチに隣接する前記少なくとも1つのセクションの第1および第2の縁部は、第1および第2の側部を形成するために、少なくとも1つのセクションの内側表面に関して内向きに折り曲げられ、第1および第2の側部は、当該旅行鞄の第2および第3の面を規定する。本旅行鞄は、少なくとも1つのノッチの近位で第1および第2の側部に固定された少なくとも1つの剛性の角部部材をさらに含む。
【0009】
いくつかの実施形態では、硬質シェル材料製の前記少なくとも1つのセクションは、ポリプロピレン熱可塑性複合材織布を含む。硬質シェル材料製の前記少なくとも1つのセクションは、ポリプロピレン熱可塑性複合材織布の複数の層を含むことができる。たとえば、硬質シェル材料製の前記少なくとも1つのセクションは、ポリプロピレン熱可塑性複合材織布製の6つの層、または任意の他の好適な数の層を含むことができる。硬質シェル材料製の前記少なくとも1つのセクションは、表面コーティングでコーティングすることができ、その表面コーティングは、たとえば、ポリエステルフィルムまたは任意の他の好適な材料とすることができる。
【0010】
いくつかの実施形態では、ノッチは、V型部分を含む。ノッチは、また、U型、W型、または任意の他の適切な形状の部分を含むことができる。ノッチの一部分は、少なくとも1つの角部から遠位に半円形の部分を有することができる。ノッチは、また、円弧状の一部分を含むことができ、ノッチは、少なくとも1つの角部から遠位に実質的に半円形の部分を含むことができる。
【0011】
いくつかの実施形態では、ノッチの第1および第2の縁部の近位で第1および第2の側部を縫合することによって、第1の側部が、第2の側部に固定される。本旅行鞄は、ノッチの前記第1および第2の縁部と重なり、第1および第2の側部に固定された、硬質シェル材料製の強化角部部材を含むことができる。
【0012】
いくつかの実施形態では、第2のノッチに隣接する硬質シェル材料製の少なくとも1つのセクションの第3および第4の縁部は、第3および第4の側部を形成するために、内側表面に関して内向きに折り曲げることができる。第3および第4の側部は、当該旅行鞄の第4および第5の面を規定することができる。硬質シェル材料製の少なくとも1つのセクションは、当該旅行鞄の第6の面を規定するために、さらに折り曲げることができる。
【0013】
また、硬質シェル材料製の第2のセクションは、当該旅行鞄の第6の面を規定することができる。硬質シェル材料製の第2のセクションは、4つの側部を形成するために第2のセクションの内側表面に関して内向きに折り曲げられた4つの縁部を有することができる。これらの4つの側部は各々、当該旅行鞄の第2の面、第3の面、第4の面、および第5の面をさらに規定するために、少なくとも1つのセクションの第1の側部、第2の側部、第3の側部、および第4の側部のうちの対応する側部にそれぞれ固定することができる。少なくとも1つのセクションの4つの側部のうちの1つは、第2のセクションの対応する側部に永続的に固定することができ、ヒンジを形成することができる。たとえば、少なくとも1つのセクションの4つの側部のうちの1つは、ガセットまたは任意の他の好適な機構によって、第2のセクションの前記対応する側部に永続的に固定することができる。少なくとも1つのセクションの4つの側部のうちの少なくとも1つは、第2のセクションの少なくとも1つの対応する側部に解除可能に固定することができる。たとえば、少なくとも1つの解除可能に固定された側部は、ジッパーによって解除可能に固定することができる。
【0014】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの剛性の角部部材は、第1の面にさらに固定される。少なくとも1つの剛性の角部部材は、固定具または任意の他の好適な機構を使用して固定することができる。少なくとも1つの剛性の角部部材は、硬質シェル材料製の少なくとも1つのセクションの内側表面に固定することができる。少なくとも1つの剛性の角部部材は、また、硬質シェル材料製の少なくとも1つのセクションの外側表面に固定することができる。少なくとも1つの剛性の角部部材は、硬質シェル材料製の少なくとも1つのセクションの内側表面に設けられた内側固定部材に固定することができ、少なくとも1つのセクションは、内側固定部材と少なくとも1つの剛性の角部部材の間に設けられる。
【0015】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの剛性の角部部材は、支持構造によって第2の剛性の角部部材に接続することができる。支持構造は、少なくとも1つの角部部材のうちの1つまたは複数と一体とすることができる。支持構造は、硬質シェル材料製の少なくとも1つのセクションの内側表面に固定することができ、支持構造は、硬質シェル材料製の少なくとも1つのセクションの外側表面に固定することができる。少なくとも1つの剛性の角部部材のうちの1つは、車輪に係合するための係合フィーチャを含むことができる。
【0016】
いくつかの実施形態では、本旅行鞄は、4つの剛性の角部部材を含む。本旅行鞄は、また、8つの剛性の角部部材、または任意の他の好適な数の剛性の角部部材を含むことができる。本旅行鞄は、また、収容可能なハンドルを含むことができる。
【0017】
開示された主題は、また、旅行鞄を組み立てる方法を含む。本方法は、当該旅行鞄の第1の面を規定し、角部を有する、硬質シェル材料製のセクションを提供することを含む。本方法は、また、ノッチを規定するために、角部の近位で硬質シェル材料のセクションの一部分を取り除くことを含む。本方法は、第1および第2の側部を形成するために、前記セクションの第1および第2の縁部を折り曲げることを含み、第1および第2の側部は、当該旅行鞄の第2および第3の面を規定する。本方法は、また、ノッチの近位で、剛性の角部部材を第1および第2の側部に固定することを含む。当該旅行鞄は、ここで上述されたフィーチャのうちのいずれかを含むことができる。
【0018】
前述の一般的な説明および以下の詳細な説明はいずれも、例示であり、特許請求された開示された主題に関するさらなる説明を提供するものであることを理解されたい。
【0019】
添付の図面は、本明細書に組み込まれ、その一部を構成するものであり、図示のために含まれ、開示された主題の方法およびシステムのさらなる理解を提供するものである。図面は、本明細書とともに、開示された主題の原理を説明するのに役立つものである。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】開示された主題による旅行鞄の、部分が切りとられた、第1の例示的な実施形態の概略的な4分の3背面斜視図である。
図2図1の旅行鞄の正面図である。
図3図1の旅行鞄の背面図である。
図4図1の旅行鞄の右側面図であり、左側面図は、右側面図の実質的にミラーイメージとなる。
図5図1の旅行鞄の上面図である。
図6】開示された主題の例示的な実施形態による、旅行鞄の内側部分の切欠図であり、剛性の角部材に固定された内側固定部材を示す。
図7】開示された主題の第1の例示的な実施形態による、硬質シェル材料製の第1のセクションの平面図である。
図8】開示された主題の第1の例示的な実施形態による、硬質シェル材料製の第2のセクションの平面図である。
図9】開示された主題の第2の例示的な実施形態による、硬質シェル材料製の第1のセクションの平面図である。
図10】開示された主題の第2の例示的な実施形態による、硬質シェル材料製の第2のセクションの平面図である。
図11】開示された主題による、旅行鞄の第2の例示的な実施形態の概略的な4分の3背面斜視図であり、一部分が切り取られている。
図12】開示された主題の例示的な実施形態による、硬質シェル材料製の第1セクションの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下に、開示された主題の例示的な実施形態について詳細に参照し、その一例を添付の図面に示す。システムの詳細な説明とともに、開示された主題の方法および対応する各ステップについて説明する。
【0022】
本明細書に開示されるように、提示されたデバイスおよび方法を軽量で高強度の旅行鞄様に使用することができる。具体的には、開示された主題は、特に、軽量で高強度の旅行鞄を作製するために適している。
【0023】
限定ではなく説明および例示を目的として、図1図6に例示的な実施形態を示す。具体的には図示されるように、図1図6に示された実施形態は、材料、組立て方法、および部品の構成の点で、任意の好適な特定の構造のものとすることができる。旅行鞄2は、図1図5に示されるように、本明細書で後述する特徴を有する、ポリプロピレン(PP)熱可塑性複合材織布のような硬質シェル材料で作製された後方セクション10を含む。後方セクション10は、旅行鞄2の後方面12を規定する実質的に剛性のメインパネルと、旅行鞄2の頂面22、底面24、左側面26、および右側面28を部分的に規定することができる側部パネル14、16、18、20とを有することができる。また、旅行鞄2は、旅行鞄の前面32を規定する実質的に剛性のメインパネルを有する前方シェルセクション30と、旅行鞄2の頂面22、底面24、左側面26、および右側面28をさらに規定することができる側部パネル34、36、38、40とを有することができる。
【0024】
限定ではなく説明および例示を目的として、図7および図8に示される例示的な実施形態を参照すると、後方セクション10および前方セクション30は、硬質シェル材料製のシートとして提供することができる。後方セクション10は、ノッチ48を規定する部分が取り除かれた角部46を有する。旅行鞄2を形成する際に、ノッチ48に隣接する後方セクション10の縁部50、52を、たとえば、限定することなく、図1に示される側部14、18を形成する内側表面54に関して内側に折り曲げる。図1に示すように、たとえば、限定することなく、側部14、18は、旅行鞄2の頂面22および左側面26の後方セクション10部分を規定する。側部14および18は、後方セクション10の近位縁部90および92に当接し、さらに、縁部90、92の近位で縫合する、あるいは他の場合には接合することができる。さらに、側部14および18は、近位縁部90、92と一緒に固定されるときには部分的に重なることができ、さらに強化するために、接合された縁部90、92のまわりに硬質シェル材料製の追加の部材を嵌合し、固定することができる。
【0025】
後方セクション10の側部14、18は、剛性の角部材56に固定される。側部14、18は、ノッチ48に隣接する後方セクション10において、(たとえば、限定することなく図7に示すように)孔58のうちの1つまたは複数を通して剛性の角部材56に固定具を取り付けることによって固定することができる。代替的には、ピン、ステープル、糊、または任意の他の好適な固定機構によって、側部14、18を剛性の角部材56に固定することができる。剛性の角部材56は、後方セクション10の内側表面54に固定することができ、あるいは代替的には、剛性の角部材56は、後方セクション10の外側表面84に固定することができる。それに加えて、またはそれに代えて、剛性の角部材56は、内側表面54上に設けられた内側固定部材98に固定することができ、後方セクション10は、(たとえば、限定することなく図6に示すように)剛性の角部材56と内側固定部材98の間に設けられる。さらに、(たとえば、限定することなく図7に示すように)後方セクション10上に配置された追加の孔58を通して、追加の固定具を剛性の角部材56に取り付けることによって、剛性の角部材56を後方面12に固定することができる。
【0026】
現在市販されているほとんどの旅行鞄は、けん引可能な車輪の付いたタイプのものであるので、そのような旅行鞄アイテムを実施する際には、底面24または旅行鞄2の任意の他の好適な部分は、車輪42、ならびに頂面22および底面24、あるいは旅行鞄2の任意の他の好適な部分を受容するように構成することができ、持ち運び用ハンドル44、収容可能なハンドル45、ロック47などを受容するように構成することができる。剛性の角部材56は、車輪42に係合するための係合フィーチャ66を含むことができる。係合フィーチャは、ソケット、ボアホール、または車輪アセンブリ42に係合するための他の好適な機構とすることができる。2輪構成では、足部43は、たとえば、限定することなく図11に示すように、底面24の車輪に対向して固定することができ、剛性の角部材56に固定することができる。加えて、任意の構成では、車輪42は、たとえば、限定することなく図1に示すように、旋回車輪とすることができ、またはたとえば、限定することなく図11に示すように固定された車輪とすることができ、あるいは車輪付き旅行鞄のための任意の他の好適なタイプの車輪とすることができる。
【0027】
剛性の角部材56は、支持構造86によって互いに固定することができる。また、支持構造86は、後方セクション10の内側表面54に固定することができ、あるいは代替的には、支持構造86は、後方セクション10の外側表面84に固定することができる。同様に、支持構造86は、前方セクション30に固定することができる。支持構造86は、剛性の角部材56と一体とすることができ、たとえば、任意の縁部に沿って対抗して、たとえば、限定することなく図1に示すように垂直に、あるいは水平に、あるいは旅行鞄2の任意の面を横断して対角線状に剛性の角部材56の対を固定することができる。
【0028】
限定ではなく例示を目的として、図1の例示的な実施形態では、8つの剛性の角部材56をもつ旅行鞄2が図示されるが、旅行鞄2は、1つの、2つの、4つの、または任意の好適な数の剛性の角部材56を有してもよいことが企図される。加えて、後方セクション10および/または前方セクション30のさらなる支持および耐性を提供するために、旅行鞄2にわたって、任意の数、サイズ、および形状の支持構造86を含めることができる。
【0029】
たとえば、例として及び限定することなく図7に示されるように、後方セクション10は、ノッチ48に隣接するさらなる縁部60、62を有することができる。さらなる縁部60、62は、たとえば、限定することなく図1に示されるさらなる側部16、20を形成する内側表面部材56に関して内向きに折り曲げることができる。さらなる側部16、20は、上述の任意の様式述べられている剛性の角部材56に固定することができる。たとえば、限定することなく図1に示されるように、側部16、20は、旅行鞄2の底面24および右側面28の後方セクション10部分を規定することができる。
【0030】
例示的な実施形態では、旅行鞄2は、(たとえば、限定することなく図1に示すように)旅行鞄2の前面32を規定する前方セクション30を有することができる。たとえば、限定することなく図8に示すように、前方セクション30は、4つの縁部66、68、70、72を有することができる。前方セクション30の4つの縁部66、68、70、72は、たとえば、限定することなく図1に最もよく示されるように、4つの側部34、36、38、40を形成するために、前方セクション30の内側表面74に関して内向きに折り曲げることができる。隣接する側部34、36、38、40のうちのいずれかは、上述の任意の様式で剛性の角部材56に固定することができる。前方セクション30の4つの側部34、36、38、40は、それぞれ、後方セクション10の4つの側部14、16、18、20のうちのそれぞれ対応する1つに固定することができる。このようにして、4つの側部34、36、38、40は、さらに、旅行鞄2の頂面22、底面24、左側面26、および右側面28を規定する。
【0031】
旅行鞄2の開閉を容易にするために、たとえば、限定することなく、後方セクション10の側部20は、前方セクション30の対応する側部40に永続的に固定することができ、ヒンジを形成することができる。後方セクション10の側部20は、たとえば、限定することなく、(たとえば、限定することなく図4に示すように)後方セクション10および前方セクション30を互いから離して開くことができるようにし、旅行鞄2の内部にユーザがアクセスできるようにするためのヒンジとして機能することができる材料でガセット76を形成することによって、前方セクション30の対応する側部40に永続的に固定することができる。ガセット76は、ファブリックまたは任意の他の好適な可撓性材料で作製することができる。代替的には、ヒンジは、スコアリング、ヒンジ付きブラケット継手、または任意の他の好適な手段によって形成することができる。
【0032】
また、後方セクション10および前方セクション30は、たとえば、縁部60および68において、2つのセクション10、30を接合することによって、硬質シェル材料製の単一のシートから形成することができる。たとえば、限定することなく図7および図8に示されたパターンを提供するために、後で、接合されたセクション10、30のシートを縁部60および68に沿って切断する、あるいは他の場合には分離することができる。さらなる代替形態として、縁部60、68を修正して、たとえば、接合された縁部60、68に切り目を付けること、あるいは他の場合にはそれらを変形させることによって、ヒンジを形成することができる。
【0033】
旅行鞄2を選択的に開閉できるようにするために、たとえば、限定することなく、後方セクション10の側部14、16、18は、前方セクションの対応する側部34、36、38に解除可能に固定することができる。たとえば、限定することなく、側部14、16、18は、旅行鞄2のジッパーを開閉することによって、ユーザが旅行鞄2を開閉できるようにするために、ジッパー78によって、側部34、36、38に解除可能に固定することができる。それに加えて、またはそれに代えて、旅行鞄2は、ラッチ、フック、または任意の他の好適な手段を用いて、解除可能に開閉することができる。さらに、旅行鞄2の内部に許可なくアクセスできないようにするために、キーロック、結合錠などを上記の固定機構に追加することができる。
【0034】
別の例示的な実施形態では、限定ではなく例示を目的として、後方セクション10は、上部カバーを形成するためにさらに折り曲げて、旅行鞄2の前面32を規定することができる。この実施形態では、ジッパー78は、旅行鞄2の内部にユーザがアクセスできるようにするために、旅行鞄2の残りの面、たとえば、限定することなく、面22、26、28に上部カバーを解除可能に固定することができ、面32と面24の境界面は、ヒンジとして作用することができる。後方セクション10によって上部カバーを形成できることが企図されるが、代替的には、後方セクション10と同じタイプの材料、または任意の他の好適な材料とすることができる材料製の別個の部材によって、上部カバーを形成することができる。
【0035】
本明細の記載される実施形態のうちのいずれかでは、後方セクション10および/または前方セクション30は、硬質シェル材料で作製される。たとえば、限定することなく、上述するように、硬質シェル材料は、(http://www.milliken.com/MFTでアクセスできる)Millikenによって製造されたTegrisTMポリプロピレン成形可能ファブリックのような、ポリプロピレン(PP)熱可塑性複合材織布とすることができるが、当業者には、任意の好適なファブリック、プラスチック、金属、または剛性対重量比が高く、耐衝撃性が高い任意の他の好適な材料を使用できることが認識されよう。
【0036】
たとえば、限定することなく図12に示されるように、硬質シェル材料製の後方セクション10および/または前方セクション30は、複数の層を有することができる。たとえば、限定することなく、後方セクション10および/または前方セクション30のシェル材料製の単一のシートは、ポリプロピレン(PP)熱可塑性複合材織布の6つの層96を有することができる。しかしながら、ポリプロピレン(PP)熱可塑性複合材織布、または他の好適な材料の任意の好適な数の層を使用することができる。加えて、硬質シェル材料製の後方セクション10および/または前方セクション30は、たとえば、限定することなく、耐引掻性のようなコスメティック効果を高めるために、または下部材料の色を変えるために、表面コーティング94を有することができる。たとえば、限定することなく、表面コーティング94は、ポリエチレンテレフタレート(PET)、または任意の他の好適な材料のようなポリエステルフィルムとすることができる。後方セクション10および前方セクション30についてポリプロピレン(PP)熱可塑性複合材織布のようなシェル材料を使用すると、屈曲可能で、しかも、衝撃に起因して永続的に変形しないように形状を記憶するセクションを生産することができる。加えて、シェル材料製のシートは、多様性を加えるために縫合することができる。
【0037】
たとえば、限定することなく図7図10に示されるように、後方セクション10および前方セクション30は、本明細書で上述された特徴を持つポリプロピレン(PP)熱可塑性複合材織布のような材料製のシートとして提供することができる。角部46は、それぞれ、ノッチ48を形成するために一部分が取り除かれている。ノッチ48の形状は、旅行鞄2の所望の特徴に応じて変えることができる。たとえば、限定することなく、ノッチ48は、(たとえば、限定することなく図7図10に示すように)縁部90および92を有することができる。それに加えて、またはそれに代えて、ノッチ48は、半円形状88の一部分を含むことができ、半円形状88は、シートの内部に向かい、さらに、対応する角部46から離れるようにすることができる。たとえば、より多数の車輪42またはより少数の車輪42を収容するために、ノッチ48の形状は異なっていてもよい。半円形状88は、たとえば、側部14および18を剛性の角部材56に対合させるのを補助することができる。たとえば、限定することなく、旅行鞄2が、(図1に示されるように)4つの車輪を、または(図11に示されるように)2つの車輪を収容することができることが企図される。代替的には、ノッチ48のうちのいくつかは、U型、V型、W型、または任意の他の好適な形状の部分を有する。
【0038】
ノッチ48、孔58、および後方セクション10および/または前方セクション30の任意の他のフィーチャの形状は、切断、穿孔、エッチング、トリミング、または本明細書に記載された材料の一部分を取り除くための任意の他の好適な方法によって形成することができる。このようして、硬質シェル材料製の後方セクション10および前方セクション30を調整することにより、従来の製造方法とともに必要とされるような高価な成形プロセスをなくすことができ、さらに、剛性対重量比が高く、耐衝撃性が高いシェルセクション10、30を提供することができる。
【0039】
4輪構成では、たとえば、限定することなく図7および図8に示されるように、後方セクション10および前方セクション30を提供することができる。2輪構成では、たとえば、限定することなく図9および図10に示されるように、後方セクション10および前方セクション30を提供することができる。
【0040】
たとえば、限定することなく図1および図11に示されるように、収容可能なハンドル45を備える旅行鞄2を提供することができる。加えて、ユーザが旅行鞄2の内部容積を増減させることができるようにするために、旅行鞄拡張システム(図示せず)を、旅行鞄2に組み込むことができる。実質的に剛性のフレームを備える旅行鞄の拡張可能部品は、Petersonらの特許文献3およびSciclunaの米国特許出願第13/005,318号に図示および記載されており、その開示全体は、参照として本明細書に組み込まれる。
【0041】
開示された主題の別の態様によれば、旅行鞄2を組み立てる方法が提供される。本方法は、旅行鞄2の後方面12を規定し、角部46を有する硬質シェル材料製の後方セクション10を提供することを含む。本方法は、また、ノッチ48を規定するために、角部46の近位で、硬質シェル材料製の後方セクション10の一部分を取り除くことを含む。本方法は、また、側部14、18を形成するために、後方セクション10の縁部50、52を折り曲げることを含む。側部14、18は、旅行鞄2の頂面22と、左側面26とを規定する。本方法は、また、ノッチ48に近位で、剛性の角部材56を側部14、18に固定することを含む。旅行鞄2は、本明細書で上述されたフィーチャのうちのいずれかを含むことができる。
【0042】
ある例示的な実施形態に関して、開示された主題が記載されているが、当業者には、開示された主題の範囲から逸脱することなく、開示された主題に対して様々な修正および改良を行うことができることが認識されよう。したがって、以下に特許請求され、上述された特定のフィーチャは、開示された主題の範囲内において、他の様式で互いに組み合わせることができ、それにより、開示された主題を、任意の他の可能な置換形態および組み合わせを有する他の実施形態を特に対象とするものとして理解されたい。当業者には、開示された主題のシステムおよび方法において、開示された主題の趣旨および範囲から逸脱することなく、様々な修正および変形を行うことができることが明らかであろう。したがって、開示された主題は、添付の特許請求の範囲およびその均等物の範囲内である修正形態および変形形態を含むものである。
【符号の説明】
【0043】
2 旅行鞄
10 後方セクション
12 後方面
14 側部
18 側部
22 頂面
24 底面
26 左側面
28 右側面
30 前方セクション
32 前面
46 角部
48 ノッチ
50 縁部
52 縁部
54 内側表面
56 角部材
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
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図10
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図12