【実施例】
【0054】
以下の例で使用した材料としては、以下のものが挙げられる:
・PA − 無水フタル酸,純度99.0%,Aldrichから入手可能。
・CA −− クエン酸,純度99.5%超(>),Aldrichから入手可能。
・SA −− コハク酸(1,4−ブタン二酸),純度>99%,Aldrichから入手可能。
・DEG −− ジエチレングリコール(ビス(2−ヒドロキシエチル)エーテル),純度>99.0%,ザ・ダウ・ケミカル・カンパニー(The Dow Chemical Company)から入手可能。
・DPG −− ジプロピレングリコール(ビス(2−ヒドロキシプロピル)エーテル),純度>99.0%,ザ・ダウ・ケミカル・カンパニーから入手可能。
・グリセリン −− 純度99.8%,Aldrichから入手可能。
・PO −− プロピレンオキシド,純度>99.9%,ザ・ダウ・ケミカル・カンパニーから入手可能。
・EO −− エチレンオキシド,純度>99.9%,ザ・ダウ・ケミカル・カンパニーから入手可能。
・PEG200 −− 平均分子量200Daのポリエチレングリコール,純度>99.0%,ザ・ダウ・ケミカル・カンパニーから入手可能。
・VORANOL
* RN 482 −− ソルビトール開始オキシプロピレンヘキシトールポリエーテルポリオール,ヒドロキシル価482,ザ・ダウ・ケミカル・カンパニーから入手可能。
・VORANOL
* RN 490 −− 平均官能価4.3,ヒドロキシル価490のソルビトール/グリセリン開始オキシプロピレンポリエーテルポリオール,ザ・ダウ・ケミカル・カンパニーから入手可能。
・VORANOL
* RA 500 − ヒドロキシル価500のエチレンジアミン開始オキシプロピレンテトロールポリエーテルポリオール,ザ・ダウ・ケミカル・カンパニーから入手可能。
・VORANOL
* CP1055 −− 分子量約1000のグリセリン開始オキシプロピレントリオールポリエーテルポリオール,ザ・ダウ・ケミカル・カンパニーから入手可能。
・VORANOL
* CP1421 −− グリセリン開始オキシプロピレン/−オキシエチレンポリエーテルポリオール(オキシエチレン75wt%),ヒドロキシル当量1675,ザ・ダウ・ケミカル・カンパニーから入手可能。
・VORANOL
* CP 6001 −− グリセリン開始オキシプロピレン/−オキシエチレンポリエーテルポリオール,ヒドロキシル当量2000,ザ・ダウ・ケミカル・カンパニーから入手可能。
・VORANOL
* CP260 −− 分子量約255Daのグリセリン開始オキシプロピレントリオールポリエーテルポリオール,ザ・ダウ・ケミカル・カンパニーから入手可能。
・STEPANPOL(登録商標)PS3152 −− ジエチレングリコール−無水フタル酸に基づくヒドロキシル価315のジオールポリエステルポリオール,Stepan Companyから入手可能。
・VORANATE
* M 229 −− 平均官能価2.7及びNCO含有量31質量%のポリマーメタンジフェニルジイソシアネート,ザ・ダウ・ケミカル・カンパニーから入手可能。
・SPECFLEX
* NE 112 −− ポリマーメタンジフェニルジイソシアネートとモノマーメタンジフェニルジイソシアネートのブレンド,ザ・ダウ・ケミカル・カンパニーから入手可能。
・TFA −− トリフルオロメタンスルホン酸(トリフル酸),純度>99%,−14未満のH
0を有する,Flukaから入手可能。
・DABCO(登録商標)TMR30 −− トリス−2,4,6−ジメチルアミノメチルフェノール,Air Products and Chemicals,Inc.から入手可能な三量化触媒。
・DABCO(登録商標)33 LV −− トリエチレンジアミンの33質量%プロピレングリコール溶液,Air Products and Chemicals,Inc.から入手可能。
・PMDETA −− ペンタメチルジエチレントリアミン,Air Products and Chemicals,Inc.から商品名POLYCAT(登録商標)5で入手可能な触媒。
・NIAX(登録商標)A−l −− 70%のビス(2−ジメチル−アミノエチル)エーテル及び30%のジプロピレングリコール,Momentive Performance Materialsから入手可能。
・DEOA −− ジエタノールアミン,99%,Aldrichから入手可能。
・DMCHA −− N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン,Air Products and Chemicals,Inc.から入手可能な触媒。
・EMI −− 2−エチル−4−メチル−イミダゾール,純度>99.0%,Aldrichから入手可能。
・シクロペンタン −− 純度99%,Haltermannから入手可能な発泡剤。
・TEGOSTAB(登録商標)B 8462 −− Goldschmidt Chemical Companyから入手可能なシリコーン系界面活性剤。
・TEGOSTAB(登録商標)B 8715 LF −− Goldschmidt Chemical Companyから入手可能なシリコーン系界面活性剤。
・CURITHANE
* 206 −− 酢酸カリウム,33質量%ジエチレングリコール溶液,ザ・ダウ・ケミカル・カンパニーから入手可能な触媒。
・KLUBER(登録商標)41−203 −− Chem−Trendから入手可能な離型剤。
[
*VORANOL,VORANATE,SPECFLEX及びCURITHANEはザ・ダウ・ケミカル・カンパニーの登録商標である。]
【0055】
以下の方法に従って試験を行った:
・ヒドロキシル価 −− ASTM D4274 Dのプロトコールに従って水酸化カリウム(KOH)mg/gとして求めた。
・酸価 −− 標準KOHメタノール溶液(0.01N:認証済,Fisher Scientificから入手可能)によるサンプルのメタノール溶液の電位差滴定により水酸化カリウム(KOH)mg/gとして求めた。
・水の質量% −− ASTM E203に従って求めた。
・25℃、50℃、75℃及び100℃での粘度:ASTM D445及びコーン−プレート:ISO 3219に従って求めた。
・全不飽和量 −− ASTM D4671に従ってmeq/gとして求めた。
・pH(1H
2O+10MeOH) −− 見掛けpH、60mLの中和された水−メタノール(質量で水+メタノールが1+10)溶液に10gのサンプルを加えた後に標準的なpH計を使用して求めた。
・分子量分布 −− サンプルの分子量分布(MWD)は、室温ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により求めた。このGPCシステムは、VORANOL
* CP6001とVORANOL
* CP4100とVORANOL
* CP2000とVORANOL
* CP1000(Mn=6000,4100,2000及び1000Daであるトリオールグリセリンに基づくポリプロピレンポリオール)の標準ポリオール混合物に対して較正した。計算は、狭標準法に基づく。
・NMR −−
13C NMRスペクトルを、以下の動作周波数でBruker DPX−400装置により記録した:
1Hについては400.13MHz及び
13Cについては100.62MHz。
13C NMR用のポリオールサンプルは、10mmのNMR管内でd
6−アセトン中で測定した。サンプルは、3gのポリオールと1gの溶媒を混合することにより調製した。逆ゲートプロトンデカップル
13C−NMRスペクトル(緩和時間T1=10秒、1024スキャン)及びDEPT135スペクトルを得た。
【0056】
触媒の調製
三口丸底フラスコ内に11.1グラム(g)(0.033mol)のK
3Co(CN)
6、453g(25.17mol)のH
2O及び58.5g(0.789mol)のt−ブタノールを加え、30℃で200回毎分(rpm)超で30分間撹拌することによりDMC触媒を合成した。次に、114g(0.836mol)のZnCl
2と114g(6.33mol)の水(H
2O)の混合物を5ミリメートル毎分(mL/min)の流量で加えた。活性の低下を防止するために混合中に温度を±4℃の最大範囲内に保った。撹拌をさらに30分間続けた。得られたミルク状分散液を10,000rpmで30分間遠心分離した。10,000rpmで30分間の遠心分離前に、析出物を、153g(2.06mol)のt−ブタノールと84g(4.67mol)のH
2Oの混合物中で激しく撹拌しながら30分間洗浄した。2回目の洗浄は、t−ブタノールとH
2Oの量をそれぞれ214g(2.89mol)及び1.5g(0.083mol)に変えたことを除き、第1回目の洗浄を繰り返すものであった。遠心分離後、析出物を50℃で20〜30ミリバール(mbar)(2〜3kPa)で16時間乾燥させた。次に、塊状物を粉々にするために生成物を乳鉢で摩砕し、約15gの触媒が白色微粉末として得られた。
次に、触媒を、王水分解液中でX線蛍光(XRF)及び誘導結合プラズマ発光分析(ICP−ES)を使用して金属コバルト、カリウム及び亜鉛について分析した。元素組成は以下のとおりであることが判った:カリウム0.31質量%;亜鉛25.2質量%;コバルト11.1028質量%;カリウム/コバルト0.028質量%;及び水7.0489質量%。
【0057】
例1(参考例)
623.4g(6.77mol)のグリセリン及び1503.9g(10.15mol)の無水フタル酸を5Lステンレススチールアルコキシル化反応器内で混合した。反応混合物を、撹拌せずに6bar(600kPa)の窒素(N
2)圧力で10回フラッシュした。反応器を6barのN
2圧力で120℃でサーモスタット制御した。最初に、固体状の反応器内容物は反応器内で徐々に溶解し、この温度で0.5時間後に大部分は液体になった。撹拌をオンに切り換え、撹拌速度を50rpmから200rpmまで徐々に増加させた。反応器内容物をさらに1.5時間撹拌した。反応器内のN
2圧力を1.0barに減少させ、撹拌速度を400rpmに増加させた。PO(1651g,28.43mol)を反応器に流量15g/分で110分間供給した。強い発熱を伴って即座に反応が開始した。供給完了時点で反応器内の全圧力は5.1bar(510kPa)に達した。反応器温度を130℃に上昇させ、14.5時間のさらなる消化時間(digestion time)をとった。反応器内の全圧力は3.4bar(340kPa)に減少した。残留圧力を解放した。反応混合物を6bar(600kPa)のN
2圧力で10回フラッシュした。生成物を真空中100℃で2時間ストリッピングした。無色の粘性液体が得られた。
生成した混成ポリエステル−ポリエーテルポリオールは以下の特性を有していた:OH価:308mg KOH/g;酸価:1.7mg KOH/g;全不飽和量:0.0047meq/g;水:40ppm;全揮発分216ppm;50℃での粘度:5260mPa・s;75℃での粘度:569mPa・s;100℃での粘度:119mPa・s;60℃での密度:1.168g/cm
3;pH:4.4。
13C−NMR:グリセリン+1.5PA+4.0PO,Mn=548Da;第1級OH:全OHの41.3%,第2級OH:全OHの58.7%。GPC:Mn=380g/mol,Mw/Mn=1.13。
【0058】
例2(参考例)
307.4g(3.34mol)のグリセリン及び741.6g(5.01mol)の無水フタル酸を5Lステンレススチールアルコキシル化反応器内で混合した。反応混合物を、撹拌せずに6bar(600kPa)の窒素(N
2)圧力で10回フラッシュした。反応器を6barのN
2圧力で120℃でサーモスタット制御した。最初に、固体状の反応器内容物は反応器内で徐々に溶解し、この温度で0.5時間後に大部分は液体になった。撹拌をオンに切り換え、撹拌速度を50rpmから200rpmまで徐々に増加させた。反応器内容物をさらに1.5時間撹拌した。反応器内のN
2圧力を1.0bar(100kPa)に減少させた。DMC触媒(1.549g,生成物の質量を基準として800ppm)を反応器に加えた。反応混合物を6bar(600kPa)の窒素(N
2)圧力で10回フラッシュした。撹拌速度を400rpmに増加させ、反応器温度を130℃に上昇させた。PO(887g,15.27mol)を反応器に流量15g/分で60分間供給した。強い発熱を伴って即座に反応が開始した。供給完了時点で反応器は5.8bar(580kPa)に達した。PO供給開始から110分の時点で、発熱を伴う反応器内の急激な圧力減少(両方ともDMC触媒の活性化に典型的)が観測された。さらに0.5時間の消化時間をとった。生成物を真空中100℃で1時間ストリッピングした。無色の粘性液体が得られた。
生成した混成ポリエステル−ポリエーテルポリオールは以下の特性を有していた:OH価:289mg KOH/g;酸価:0.3mg KOH/g;全不飽和量:0.0052meq/g;水:90ppm;全揮発分96ppm;50℃での粘度:3920mPa・s;75℃での粘度:429mPa・s;100℃での粘度:89mPa・s;60℃での密度:1.159g/cm
3;pH:6.4;
13C−NMR:グリセリン+1.5PA+4.6PO,Mn=580Da;第1級OH:全OHの35.5%,第2級OH:全OHの64.5%。GPC:Mn=400g/mol,Mw/Mn=1.13。
【0059】
例3(参考例)
650.0g(6.13mol)のジエチレングリコール、1814.5g(12.25mol)の無水フタル酸及びDMC触媒(0.036g,生成物の質量を基準として10ppm)を5Lステンレススチールアルコキシル化反応器内で混合した。反応混合物を撹拌せずに6bar(600kPa)の窒素(N
2)圧力で10回フラッシュした。反応器を6bar(600kPa)のN
2圧力で110℃でサーモスタット制御した。最初に、固体状の反応器内容物は反応器内で徐々に溶解し、この温度で0.5時間後に大部分は液体になった。撹拌をオンに切り換え、撹拌速度を50rpmから200rpmまで徐々に増加させた。反応器内容物をさらに1.5時間撹拌した。反応器内のN
2圧力を1.0bar(100kPa)に減少させた。撹拌速度を400rpmに増加させ、反応器温度を120℃に増加させた。PO(1189g,20.47mol)を反応器に流量15g/分で60分間供給した。強い発熱を伴って即座に反応が開始した。供給完了時点で反応器内の全圧力は4.8bar(480kPa)に達した。6時間のさらなる消化時間をとった。反応器内の全圧力を2.3bar(230kPa)に減少させた。残留圧力を解放し、反応混合物を6bar(600kPa)の窒素(N
2)圧力で10回フラッシュした。生成物を真空中100℃で1時間ストリッピングした。無色の粘性液体が得られた。
生成した混成ポリエステル−ポリエーテルポリオールは以下の特性を有していた:OH価:177mg KOH/g; 酸価:18.4mg KOH/g;全不飽和量:0.002meq/g;水:720ppm;全揮発分52ppm;50℃での粘度:4273mPa・s;75℃での粘度:1220mPa・s;100℃での粘度:105mPa・s;60℃での密度:1.183g/cm
3;pH:3.6;
13C−NMR:DEG+2.0PA+3.2PO,M
n=587Da;第1級OH:全OHの41%,第2級OH:全OHの59%。GPC:Mn=360g/mol,Mw/Mn=1.17。
【0060】
例4(参考例)
例3(参考例)で得られたポリオール2368.8gを5Lステンレススチールアルコキシル化反応器に入れた。反応器を120℃でサーモスタット制御した。
DMC触媒活性化工程:DMC触媒(0.059g,スターターの質量を基準として25ppm)を反応器に加えた。反応混合物を撹拌しながら6bar(600kPa)の窒素(N
2)圧力で10回フラッシュした。反応器に真空を適用して内圧を1mbar(0.1kPa)未満にした。PO(200g,3.44mol)を反応器に流量15g/分で14分間供給した。反応器内容物を1時間撹拌した。DMC触媒活性化は観測されなかった。残留圧力を解放し、反応混合物を6bar(600kPa)の窒素(N
2)圧力で10回フラッシュし、次に、10分間真空ストリッピングした。
DMC触媒活性化工程を2回上記のように繰り返した。第3の触媒活性化工程の完了後10分後以内に発熱を伴う反応器内の急激な圧力(両方ともDMC触媒の活性化に典型的)が観測された。さらに0.5時間の消化時間をとった。生成物を真空中100℃で1時間ストリッピングした。無色の粘性液体が得られた。
生成した混成ポリエステル−ポリエーテルポリオールは以下の特性を有していた:OH価:174mg KOH/g;酸価:1.3mg KOH/g;全不飽和量:0.002meq/g;水:230ppm;全揮発分59ppm;50℃での粘度:2054mPa・s;75℃での粘度:860mPa・s;100℃での粘度:76mPa・s;25℃での密度:1.190g/cm
3;pH:5.1;
13C−NMR:DEG+2.0PA+4.4PO,Mn=660Da;第1級OH:全OHの30%,第2級OH:全OHの70%。GPC:Mn=443g/mol,Mw/Mn=1.12。
【0061】
例5(参考例)
3812.8g(35.93mol)のジエチレングリコール及び10643.7g(71.86mol)の無水フタル酸を20Lステンレススチールアルコキシル化反応器内で混合した。反応混合物を撹拌せずに6bar(600kPa)の窒素(N
2)圧力で10回フラッシュした。反応器を6bar(600kPa)のN
2圧力で120℃でサーモスタット制御した。最初に、固体状の反応器内容物は反応器内で徐々に溶解し、この温度で0.5時間後に大部分は液体になった。撹拌をオンに切り換え、撹拌速度を50rpmから200rpmまで徐々に増加させた。反応器内容物をさらに1.5時間撹拌した。反応器温度を130℃に上昇させた。反応器内のN
2圧力を1.0bar(100kPa)に減少させた。PO(7336g,126.31mol)を反応器に流量95g/分で80分間供給下。強い発熱を伴って即座に反応が開始した。供給完了時点で反応器内の全圧力は5.7bar(570kPa)に達した。さらに10時間の消化時間をとった。反応器内の全圧力は3.1bar(310kPa)に減少した。
IKA Ultra Turrax T25 blenderを使用して14000rpmでドライバッグ内で、
例4(参考例)で得られたポリオール520.0g中に固体DMC触媒(3.34g)を分散させた。分散液は6500ppmのDMC触媒を含んでいた。反応器を120℃でサーモスタット制御した。上記のように調製した89.8gのDMC触媒分散液を、反応器に接続された加圧ステンレススチールボンベの助けを借りて反応器に注入し、次に、さらに1240gのPOを流量95g/分で供給した。反応器内容物を2時間撹拌した。DMC触媒活性化は観測されなかった。
さらに87.4gの上記DMC触媒の分散液を反応器に注入し、次に、さらに700gのPOを95g/分で注入した。反応器内容物をさらに2時間撹拌した。触媒活性化は観測されなかった。
さらに83.4gのDMC触媒分散液を反応器に注入し、次に、500gのPOを95g/分で供給した。供給の完了から10分間以内で反応器内の圧力低下及び発熱を伴うスムースなDMC触媒活性化が観測された。さらに0.5時間の消化時間をとった。さらに0.5時間の消化時間をとった。生成物を真空中100℃で1時間ストリッピングした。無色の粘性液体が得られた。
生成した混成ポリエステル−ポリエーテルポリオールは以下の特性を有する:OH価:169mg KOH/g;酸価:0.16mg KOH/g;全不飽和量:0.006meq/g;水:130ppm;全揮発分88ppm;50℃での粘度:1430mPa・s;75℃での粘度:225mPa・s;100℃での粘度:65mPa・s;60℃での密度:1.143g/cm
3;pH:7.6;
13C−NMR:DEG+2.0PA+4.8PO,Mn=680Da;第1級OH:全OHの23%,第2級OH:全OHの77%。GPC:Mn=460g/mol,Mw/Mn=1.12。
【0062】
例6(参考例)
活性化DMCを含む
例5(参考例)で得られた14249.2gのポリオールを20Lステンレススチールアルコキシル化反応器に入れた。反応器を135℃でサーモスタット制御した。反応器の真空を適用して内圧を1mbar(0.1kPa)未満にした。PO(6511g,112.10mol)を反応器に流量90g/分で75分間供給した。この供給の間に反応器内の圧力を1.0bar(100kPa)に保った。さらに0.5時間の消化時間をとった。生成物を真空中100℃で1時間ストリッピングした。無色の粘性液体が得られた。
生成した混成ポリエステル−ポリエーテルポリオールは以下の特性を有していた:OH価:116mg KOH/g;酸価:0.1mg KOH/g;全不飽和量:0.006meq/g;水:160ppm;全揮発分160ppm;50℃での粘度:507mPa・s;75℃での粘度:113mPa・s;100℃での粘度:36mPa・s;25℃での密度:1.122g/cm
3;pH:7.9,
13C−NMR:DEG+2.0PA+10.1PO,Mn=991Da;第1級OH:全OHの6.3%,第2級OH:全OHの93.7%。GPC:Mn=780g/mol,Mw/Mn=1.08。
【0063】
例7(参考例)
920.0g(8.67mol)のジエチレングリコール、2568.2g(17.34mol)の無水フタル酸、DMC触媒(0.076g,生成物の質量を基準として15ppm)及び2−エチル−4−メチルイミダゾール(1.02g,生成物の質量を基準として200ppm)を5Lステンレススチールアルコキシル化反応器内で混合した。反応混合物を撹拌せずに6bar(600kPa)の窒素(N
2)圧力で10回フラッシュした。反応器を6bar(600kPa)のN
2圧力で110℃でサーモスタット制御した。最初に、固体状の反応器内容物は反応器内で徐々に溶解し、この温度で0.5時間後に大部分は液体になった。撹拌をオンに切り換え、撹拌速度を50rpmから200rpmまで徐々に増加させた。反応器内容物をさらに1.5時間撹拌した。反応器内のN
2圧力を1.0bar(100kPa)に減少させ、撹拌速度を400rpmに増加させた。PO(1581g,27.22mol)を反応器に流量15g/分で105分間供給した。強い発熱を伴って即座に反応が開始した。供給完了時点で反応器内の全圧力は5.3bar(530kPa)に達した。さらに2時間の消化時間をとった。反応器内の全圧力は4.0bar(400kPa)に減少した。残留圧力を解放し、反応混合物を6bar(600kPa)の窒素(N
2)圧力で10回フラッシュした。生成物を真空中100℃で1時間ストリッピングした。無色の粘性液体が得られた。
生成した混成ポリエステル−ポリエーテルポリオールは以下の特性を有していた:OH価:205mg KOH/g;酸価:0.6mg KOH/g;全不飽和量:0.005meq/g;水:350ppm;全揮発分72ppm;50℃での粘度:3390mPa・s;75℃での粘度:385mPa・s;100℃での粘度:76mPa・s;25℃での密度:1.197g/cm
3;pH:5.5;
13C−NMR:DEG+2.0PA+2.7PO,Mn=560Da;第1級OH:全OHの39%,第2級OH:全OHの61%。GPC:Mn=680g/mol,Mw/Mn=1.06。
【0064】
例8(参考例)
1199.5g(11.30mol)のジエチレングリコール、2525.8g(17.05mol)の無水フタル酸及び2−エチル−4−メチルイミダゾール(0.27g,生成物の質量を基準として50ppm)を5Lステンレススチールアルコキシル化反応器内で混合した。反応混合物を撹拌せずに6bar(600kPa)の窒素(N
2)圧力で10回フラッシュした。反応器を6bar(600kPa)のN
2圧力で110℃でサーモスタット制御した。最初に、固体状の反応器内容物は反応器内で徐々に溶解し、この温度で0.5時間後に大部分は液体になった。撹拌をオンに切り換え、撹拌速度を50rpmから200rpmまで徐々に増加させた。反応器内容物をさらに1.5時間撹拌した。反応器内のN
2圧力を1.0bar(100kPa)に減少させた。撹拌速度を400rpmに増加させ、反応器温度を130℃に上昇させた。PO(1998g,34.40mol)を反応器に流量12.5g/分で160分間供給した。発熱を伴って即座に反応が開始した。供給完了時点で反応器内の全圧力は5.7bar(570kPa)に達した。さらに2時間の消化時間をとった。反応器内の全圧力は4.9bar(490kPa)に減少した。残留圧力を解放し、反応混合物を6bar(600kPa)の窒素(N
2)圧力で10回フラッシュした。無色の粘性液体が得られた。生成物を真空中120℃で1時間ストリッピングした。無色の粘性液体が得られた。
生成した混成ポリエステル−ポリエーテルポリオールは以下の特性を有していた:OH価:238mg KOH/g;酸価:0.3mg KOH/g;全不飽和量:0.0013meq/g;水:130ppm;全揮発分95ppm;50℃での粘度:1070mPa・s;75℃での粘度:153mPa・s;100℃での粘度:51mPa・s;60℃での密度:1.179g/cm
3;pH:5.5;
13C−NMR:DEG+1.5PA+2.5PO,Mn=474Da;第1級OH:全OHの49%,第2級OH:全OHの51%。GPC:Mn=330g/mol,Mw/Mn=1.12。
【0065】
例9(参考例)
204.4g(1.93mol)ジエチレングリコール,285.3g(1.93mol)無水フタル酸及び2−エチル−ブチル−ジイソプロピルアミン(0.96g,生成物の質量を基準として1400ppm)を5Lステンレススチールアルコキシル化反応器内で混合した。反応混合物を撹拌せずに6bar(600kPa)の窒素(N
2)圧力で10回フラッシュした。反応器を6bar(600kPa)のN
2圧力で110℃でサーモスタット制御した。最初に、固体状の反応器内容物は反応器内で徐々に溶解し、この温度で0.5時間後に大部分は液体になった。撹拌をオンに切り換え、撹拌速度を50rpmから200rpmまで徐々に増加させた。反応器内容物をさらに1.5時間撹拌した。反応器内のN
2圧力を1.0bar(100kPa)に減少させた。撹拌速度400rpmに増加させ、反応器温度を130℃に上昇させた。PO(198g,3.41mol)を反応器に流量15g/分で15分間供給した。発熱を伴って即座に反応が開始した。供給完了時点で反応器内の全圧力は5.1bar(510kPa)に達した。さらに5.5時間の消化時間をとった。反応器内の全圧力は4.2bar(420kPa)に減少した。残留圧力を解放し、反応混合物反応混合物を6bar(600kPa)の窒素(N
2)圧力で10回フラッシュした。生成物を真空中120℃で0.5時間ストリッピングした。無色の粘性液体が得られた。
生成した混成ポリエステル−ポリエーテルポリオールは以下の特性を有していた:OH価:314mg KOH/g;酸価:0.4mg KOH/g;全不飽和量:0.0011meq/g;水:100ppm;全揮発分76ppm;50℃での粘度:393mPa・s;75℃での粘度:75mPa・s;100℃での粘度:25mPa・s;60℃での密度:1.172g/cm
3;pH:5.2;
13C−NMR:DEG+1.0PA+1.6PO,Mn=348Da;第1級OH:全OHの59%,第2級OH:全OHの41%。GPC:Mn=280g/mol,Mw/Mn=1.08。
【0066】
例10(参考例)
600.0g(3.12mol)のクエン酸無水物、DMC触媒(0.059g,生成物の質量を基準として40ppm)及び1500gのトルエンを20Lステンレススチールアルコキシル化反応器内で混合した。反応混合物を6bar(600kPa)の窒素(N
2)圧力で10回フラッシュした。反応器を1bar(100kPa)のN
2圧力で200rpmで撹拌しながら125℃でサーモスタット制御した。PO(1310g,22.55mol)を反応器に流量13g/分で100分間供給した。供給完了時点で反応器内の全圧力は4.8bar(480kPa)に達した。さらに2.5時間の消化時間をとった。次に反応器を30℃に冷却し、生成物をプラスチック容器内に集めた。60℃及び50〜10mbar(5〜1kPa)、次に90℃及び1mbar(0.1kPa)でロータリーエバポレーターにより溶媒を除去した。無色の粘性液体が得られた。
生成した混成ポリエステル−ポリエーテルポリオールは以下の特性を有していた:OH価:447mg KOH/g;酸価:0.8mg KOH/g;全不飽和量:0.004meq/g;水:160ppm;50℃での粘度:2070mPa・s;pH:6.3;
13C−NMR:CA+5.2PO,Mn=494Da;第1級OH:全OHの30.5%,第2級OH:全OHの45.7%,第3級OH:全OHの23.8%。GPC:Mn=362g/mol,Mw/Mn=1.17。
【0067】
例11(参考例)
例10(参考例)で得られた1226.5gのポリオールを5Lステンレススチールアルコキシル化反応器に入れた。反応器を120℃でサーモスタット制御した。
DMC触媒活性化工程:DMC触媒(0.053g,スターターの質量を基準として43ppm)を反応器に加えた。反応混合物を撹拌しながら6bar(600kPa)の窒素(N
2)圧力で10回フラッシュした。反応器に真空を適用して内圧を1mbar(0.1kPa)未満に下げた。PO(200g,3.44mol)を反応器に流量15g/分で14分間供給した。反応器内容物を1時間撹拌した。DMC触媒の活性化は観測されなかった。残留圧力を解放し、反応混合物を6bar(600kPa)の窒素(N
2)圧力で10回フラッシュし、次に10分間真空ストリッピングした。
DMC触媒活性化工程を2回上記のように繰り返した。3回目のDMC触媒活性化工程の最後の1時間にわたって反応器内の圧力の緩やかな減少が観測された。さらなるPO(500g,8.61mol)を反応器に流量15g/分で35分間供給した。さらなる1時間の消化時間をとった。生成物を真空中100℃で1時間ストリッピングした。無色の粘性液体が得られた。
生成した混成ポリエステル−ポリエーテルポリオールは以下の特性を有していた:OH価:262mg KOH/g;酸価:0.3mg KOH/g;全不飽和量:0.004meq/g;水:100ppm;25℃での粘度:5750mPa・s;50℃での粘度:622mPa・s;pH:8.0;
13C−NMR:CA+11.2PO,Mn=843Da;第1級OH:全OHの12.5%,第2級OH:全OHの65.0%,第3級OH:全OHの22.5%。GPC:Mn=830g/mol,Mw/Mn=1.38。
【0068】
例12(参考例)
570.0g(2.97mol)のクエン酸無水物、DMC触媒(0.100g,生成物の質量を基準として65ppm)及び540gのトルエンを5Lステンレススチールアルコキシル化反応器内で混合した。反応混合物を6bar(600kPa)の窒素(N
2)圧力で10回フラッシュした。反応器を1bar(100kPa)のN
2圧力で200rpmで撹拌しながら120℃でサーモスタット制御した。EO(1110g,25.20mol)を反応器に流量15g/分で70分間供給した。供給完了時点で反応器内の全圧力は5.6bar(560kPa)に達した。さらに12時間の消化時間をとった。反応器を30℃に冷却し、生成物をプラスチック容器内に集めた。60℃及び50〜10mbar(5〜1kPa)、次に90℃及び1mbar(0.1kPa)でロータリーエバポレーターにより溶媒を除去した。無色の粘性液体が得られた。
生成した混成ポリエステル−ポリエーテルポリオールは以下の特性を有していた:OH価:430mg KOH/g;酸価:1.0mg KOH/g;全不飽和量:0.001meq/g;水:340ppm;pH:6.3。
13C−NMR:CA+7.3EO,Mn=515Da;第1級OH:全OHの76%,第3級OH:全OHの24%。GPC:Mn=355g/mol,Mw/Mn=1.20。
【0069】
例13(参考例)
例12(参考例)で得られたポリオール1052.3g及びDMC触媒(0.842g,生成物の質量を基準として500ppm)を5Lステンレススチールアルコキシル化反応器内で混合した。反応混合物を撹拌しながら6bar(600kPa)の窒素(N
2)圧力で10回フラッシュした。反応器を1.6bar(160kPa)のN
2圧力で120℃でサーモスタット制御した。EO(150g,3.40mol)を反応器に流量15g/分で10分間供給した。供給の完了後、反応器内の圧力減少が観測された。さらなるEO(482g,10.94mol)を反応器に流量15g/分で35分間供給した。さらに0.5時間の消化時間をとった。生成物を真空中100℃で1時間ストリッピングした。無色の粘性液体が得られた。
生成した混成ポリエステル−ポリエーテルポリオールは以下の特性を有していた:OH価:265mg KOH/g;酸価:0.2mg KOH/g;全不飽和量:0.004meq/g;水:270ppm;25℃での粘度:8950mPa・s;40℃での粘度:5600mPa・s;pH:8.5。
13C−NMR:CA+14.3EO,Mn=824Da;第1級OH:全OHの77.5%,第3級OH:全OHの22.5%。GPC:Mn=756g/mol,Mw/Mn=3.69。
【0070】
例14(参考例)
500.0g(4.24mol)のコハク酸、DMC触媒(0.103g,生成物の質量を基準として95ppm)及び500gのトルエンを5Lステンレススチールアルコキシル化反応器内で混合した。反応混合物を6bar(600kPa)の窒素(N
2)圧力で10回フラッシュした。反応器を1bar(100kPa)のN
2圧力で200rpmで撹拌しながら140℃でサーモスタット制御した。PO(600g,10.33mol)を反応器に流量15g/分で40分間供給した。供給完了時点で反応器内の全圧力は4.8bar(480kPa)に達した。さらに6.0時間の消化時間をとった。次に、反応器を30℃に冷却し、生成物をプラスチック容器内に集めた。無色の粘性液体が得られた。60℃及び50〜10mbar(5〜1kPa)、次に90℃及び1mbar(0.1kPa)でロータリーエバポレーターにより溶媒を除去した。無色の粘性液体が得られた。
生成した混成ポリエステル−ポリエーテルポリオールは以下の特性を有していた:OH価:305mg KOH/g;酸価:7.9mg KOH/g;全不飽和量:0.003meq/g;水:40ppm;25℃での粘度:917mPa・s;pH:4.7;
13C−NMR:SA+2.4PO,Mn=255Da;第1級OH:全OHの40.0%,第2級OH:全OHの60.0%。
【0071】
例15(参考例)
800.0g(8.69mol)のグリセリン及び1286.6g(8.69mol)の無水フタル酸を5Lステンレススチールアルコキシル化反応器内で混合した。反応混合物を撹拌せずに6bar(600kPa)の窒素(N
2)圧力で10回フラッシュした。反応器を6bar(600kPa)のN
2圧力で110℃でサーモスタット制御した。最初に、固体状の反応器内容物は反応器内で徐々に溶解し、この温度で0.5時間後に大部分は液体になった。撹拌をオンに切り換え、撹拌速度を50rpmから200rpmまで徐々に増加させた。反応器内容物をさらに1.5時間撹拌した。反応器温度を130℃に上昇させた.反応器内のN
2圧力を1.0barに減少させ、撹拌速度を400rpmに増加させた。PO(1917.0g,33.00mol)を反応器に流量15g/分で130分間供給した。発熱を伴って即座に反応が開始した。供給完了時点で反応器内の全圧力は6bar(600kPa)に達した。2.5時間のさらなる消化時間をとった。反応器内の全圧力は5.0bar(500kPa)に減少した。反応器の温度を100℃に下げた。トリフル酸の10%エタノール溶液1.00g(生成物の質量を基準として20ppmのTFA)を、反応器に接続された加圧ステンレススチールボンベの助けを借りて反応器に注入した。反応器内の即座の圧力低下と発熱が観測された。さらなる10分間の消化時間をとった。さらなるPO(643.0g,11.08mol)を反応器に流量15g/分で45分間供給した。発熱を伴って即座に反応が開始した。この供給の終了後、15分間のさらなる消化時間を取った。残留窒素圧力を解放し、反応混合物を6bar(600kPa)の窒素(N
2)圧力で10回フラッシュした。残留トリフル酸を中和するために炭酸カリウム(0.05g,0.36mmol)を生成物に加えた。生成物を真空中100℃で2時間ストリッピングした。無色の粘性液体が得られた。
生成した混成ポリエステル−ポリエーテルポリオールは以下の特性を有していた:OH価:310mg KOH/g;酸価:1.1mg KOH/g;全不飽和量:0.0056meq/g;水:180ppm;全揮発分560ppm;25℃での粘度:10800mPa・s;50℃での粘度:835mPa・s;75℃での粘度:122mPa・s;100℃での粘度:36mPa・s;60℃での密度:1.118g/cm
3;25℃での密度:1.146g/cm
3;pH:4.7。
13C−NMR:グリセリン+1.0PA+5.2PO,Mn=541Da;第1級OH:全OHの61.6%,第2級OH:全OHの37.9%。GPC:Mn=330g/mol,Mw/Mn=1.21。
【0072】
例16(参考例)
190.9g(2.07mol)のグリセリン及び307.1g(2.07mol)の無水フタル酸を5Lステンレススチールアルコキシル化反応器内で混合した。反応混合物を撹拌せずに6bar(600kPa)の窒素(N
2)圧力で10回フラッシュした。反応器を6barのN
2圧力で110℃でサーモスタット制御した。最初に、固体状の反応器内容物は反応器内で徐々に溶解し、この温度で0.5時間後に大部分は液体になった。撹拌をオンに切り換え、撹拌速度を50rpmから200rpmまで徐々に増加させた。反応器内容物をさらに1.5時間撹拌した。反応器温度を100℃に下げた。トリフル酸の10%エタノール溶液0.55g(生成物の質量を基準として50ppmのTFA)を、反応器に接続された加圧ステンレススチールボンベの助けを借りて反応器に注入した。反応器内のN
2圧力を1.0barに減少させ、撹拌速度を400rpmに増加させた。PO(610.5g,10.51mol)を反応器に流量15g/分で40分間供給した。強い発熱を伴って即座に反応が開始した。供給完了時点で、反応器内の全圧力は3.0bar(300kPa)に達した。供給完了後、30分間のさらなる消化時間をとった。反応器内の全圧力は1.4bar(140kPa)に減少した。残留トリフル酸を中和するために炭酸カリウム(0.03g,0.22mmol)を生成物に加えた。生成物を真空中100℃で2時間ストリッピングした。無色の粘性液体が得られた。
生成した混成ポリエステル−ポリエーテルポリオールは以下の特性を有していた:OH価:243mg KOH/g;酸価:48mg KOH/g;全不飽和量:0.006meq/g;水:120ppm;全揮発分329ppm;50℃での粘度:1820mPa・s;75℃での粘度:280mPa・s;100℃での粘度:83mPa・s;60℃での密度:1.124g/cm
3;25℃での密度:1.151g/cm
3;pH:3.5。
13C−NMR:グリセリン+1.0PA+4.7PO,Mn=514Da;第1級OH:全OHの63.2%,第2級OH:全OHの36.8%。GPC:Mn=330g/mol,Mw/Mn=1.39。
【0073】
実施例17
2000.0g(7.84mol)のVORANOL
* CP260トリオールポリエーテルポリオール、1161.7g(7.84mol)無水フタル酸及び0.21gの2−エチル−4−メチル−イミダゾール(生成物の質量を基準として50ppmのEMI)を5Lステンレススチールアルコキシル化反応器内で混合した。反応混合物を撹拌せずに6bar(600kPa)の窒素(N
2)圧力で10回フラッシュした。反応器を6barのN
2圧力で130℃でサーモスタット制御した。最初に、固体状の反応器内容物は反応器内で徐々に溶解し、この温度で0.5時間後に大部分は液体になった。撹拌をオンに切り換え、撹拌速度を50rpmから200rpmまで徐々に増加させた。反応器内容物をさらに1.5時間撹拌した。反応器内のN
2圧力を1.0barに減少させ、撹拌速度を400rpmに増加させた。PO(1048.6g,18.06mol)を反応器に流量15g/分で70分間供給した。発熱を伴って即座に反応が開始した。供給完了時点で反応器内の全圧力は5.7bar(570kPa)に達した。2.5時間のさらなる消化時間をとった。反応器内の全圧力は4.2bar(420kPa)に減少した。反応器温度を100℃に下げた。トリフル酸の10%エタノール溶液6.10g(生成物の質量を基準として145ppmのTFA)を、反応器に接続された加圧ステンレススチールボンベの助けを借りて反応器に注入した。反応器内の即座の圧力低下と発熱が観測された。この供給の終了後、40分間のさらなる消化時間をとった。残留窒素圧力を解放し、反応混合物を6bar(600kPa)の窒素(N
2)圧力で10回フラッシュした。残留トリフル酸を中和するために炭酸カリウム(0.28g,2.03mmol)を生成物に加えた。次に、生成物を真空中100℃で2時間ストリッピングした。無色の粘性液体が得られた。
生成した混成ポリエステル−ポリエーテルポリオールは以下の特性を有していた:OH価:307mg KOH/g;酸価:0.2mg KOH/g;全不飽和量:0.0031meq/g;水:70ppm;全揮発分286ppm;50℃での粘度:954mPa・s;75℃での粘度:154mPa・s;100℃での粘度:47mPa・s;60℃での密度:1.116g/cm
3;25℃での密度:1.143g/cm
3;pH:5.8。
13C−NMR:グリセリン+2.8PO+1.0PA+2.3PO,Mn=536Da;第1級OH:全OHの34.3%,第2級OH:全OHの65.7%。GPC:Mn=380g/mol,Mw/Mn=1.18。
【0074】
実施例18
500.0g(1.96mol)のVORANOL
* CP260トリオールポリエーテルポリオール、435.7g(2.94mol)の無水フタル酸及び0.07gの2−エチル−4−メチル−イミダゾール(生成物の質量を基準として50ppmのEMI)を5Lステンレススチールアルコキシル化反応器内で混合した。反応混合物を撹拌せずに6bar(600kPa)の窒素(N
2)圧力で10回フラッシュした。反応器を6barのN
2圧力で130℃でサーモスタット制御した。最初に、固体状の反応器内容物は反応器内で徐々に溶解し、この温度で0.5時間後に大部分は液体になった。撹拌をオンに切り換え、撹拌速度を50rpmから200rpmまで徐々に増加させた。反応器内容物をさらに1.5時間撹拌した。反応器内のN
2圧力を1.0barに減少させ、撹拌速度を400rpmに増加させた。PO(358.7g,6.18mol)を反応器に流量15g/分で25分間供給した。発熱を伴って即座に反応が開始した。供給完了時点で反応器内の全圧力は5.2bar(520kPa)に達した。2.5時間のさらなる消化時間をとった。反応器内の全圧力は3.2bar(420kPa)に減少した。反応器温度を100℃に下げた。トリフル酸の10%エタノール溶液1.90g(生成物の質量を基準として145ppmのTFA)を、反応器に接続された加圧ステンレススチールボンベの助けを借りて反応器に注入した。反応器内の即座の圧力低下と発熱が観測された。この供給の終了後、30分間のさらなる消化時間をとった。残留窒素圧力を解放し、反応混合物を6bar(600kPa)の窒素(N
2)圧力で10回フラッシュした。残留トリフル酸を中和するために炭酸カリウム(0.09g,0.65mmol)を生成物に加えた。次に、生成物を真空中100℃で2時間ストリッピングした。無色の粘性液体が得られた。
生成した混成ポリエステル−ポリエーテルポリオールは以下の特性を有していた:OH価:249mg KOH/g;酸価:0.7mg KOH/g;全不飽和量:0.0022meq/g;水:120ppm;全揮発分98ppm;50℃での粘度:2520mPa・s;75℃での粘度:316mPa・s;100℃での粘度:87mPa・s;60℃での密度:1.134g/cm
3;25℃での密度:1.159g/cm
3;pH:4.8。
13C−NMR:グリセリン+2.8PO+1.5PA+3.2PO,Mn=662Da;第1級OH:全OHの38.4%,第2級OH:全OHの61.6%。GPC:Mn=500g/mol,Mw/Mn=1.20。
【0075】
実施例19
300.0g(3.26mol)グリセリン及びトリフル酸の10%エタノール溶液0.21g(生成物の質量を基準として10ppmのTFA)を5Lステンレススチールアルコキシル化反応器に入れた。反応器を閉じ、1barのN
2圧力で200rpmで撹拌しながら100℃でサーモスタット制御した。反応器に真空を適用して内圧を1.0mbar未満に減少させた。撹拌速度を400rpmに増加させ、PO(410.5g,7.07mol)を反応器に流量15g/分で30分間供給した。強い発熱を伴って即座に反応が開始した。この供給の終了後、10分間のさらなる消化時間をとった。反応を撹拌せずに6bar(600kPa)の窒素(N
2)圧力で10回フラッシュした。723.9g(4.89mol)の無水フタル酸及び0.12gの2−エチル−4−メチル−イミダゾール(生成物の質量を基準として60ppmEMI)を反応器に加えた。反応混合物を撹拌せずに6bar(600kPa)の窒素(N
2)圧力で10回フラッシュした。反応器を6barのN
2圧力で130℃でサーモスタット制御した。最初に、固体状の反応器内容物は反応器内で徐々に溶解し、この温度で0.5時間後に大部分は液体になった。撹拌をオンに切り換え、撹拌速度を50rpmから200rpmまで徐々に増加させた。反応器内容物をさらに1.5時間撹拌した。反応器内のN
2圧力を1.0barに減少させ、撹拌速度を400rpmに増加させた。PO(596.7g,10.27mol)を反応器に流量15g/分で40分間供給した。発熱を伴って即座に反応が開始した。供給完了時点で反応器内の全圧力は4.4bar(440kPa)に達した。2.5時間のさらなる消化時間をとった。反応器内の全圧力は2.5bar(250kPa)に減少した。反応器温度を100℃に下げた。トリフル酸の10%エタノール溶液2.85g(生成物の質量を基準として140ppmのTFA)を、反応器に接続された加圧ステンレススチールボンベの助けを借りて反応器に注入した。反応器内の即座の圧力低下と発熱が観測された。この供給の終了後、15分間のさらなる消化時間をとった。残留窒素圧力を解放し、反応混合物を6bar(600kPa)の窒素(N
2)圧力で10回フラッシュした。残留トリフル酸を中和するために炭酸カリウム(0.13g,0.94mmol)を生成物に加えた。次に、生成物を真空中100℃で2時間ストリッピングした。無色の粘性液体が得られた。
生成した混成ポリエステル−ポリエーテルポリオールは以下の特性を有していた:OH価:258mg KOH/g;酸価:0.9mg KOH/g;全不飽和量:0.0011meq/g;水:340ppm;全揮発分183ppm;50℃での粘度:2750mPa・s;75℃での粘度:332mPa・s;100℃での粘度:87mPa・s;60℃での密度:1.142g/cm
3;25℃での密度:1.169g/cm
3;pH:4.4。
13C−NMR:グリセリン+2.2PO+1.5PA+3.1PO,Mn=621Da;第1級OH:全OHの49.5%,第2級OH:全OHの50.5%。GPC:Mn=440g/mol,Mw/Mn=1.23。
【0076】
例20(参考例)
590.8g(4.40mol)のDPG及びトリフル酸の10%エタノール溶液0.71g(生成物の質量を基準として18ppmのTFA)を5Lステンレススチールアルコキシル化反応器に入れた。反応器を閉じ、1bar(100kPa)のN
2圧力で200rpmで撹拌しながら100℃でサーモスタット制御した。反応器内容物を真空中100℃で0.5時間ストリッピングした。真空ラインを閉じ、撹拌速度を400rpmに増加させ、PO(511.5g,8.81mol)を反応器に流量15g/分で35分間供給した。強い発熱を伴って即座に反応が開始した。この供給の終了後、0.5時間のさらなる消化時間をとった。撹拌速度を50rpmに減少させた。反応器を6bar(600kPa)の窒素(N
2)圧力で10回フラッシュした。1305.3g(8.81mol)の無水フタル酸及び0.04g(0.29mmol)のK
2CO
3を反応器に加えた。反応混合物を6bar(600kPa)の窒素(N
2)圧力で10回フラッシュした。反応器を6barのN
2圧力で50rpmで撹拌しながら100℃でサーモスタット制御した。最初に、固体状の反応器内容物は反応器内で徐々に溶解し、この温度で0.5時間後に大部分は液体になった。撹拌速度を50rpmから100rpmまで徐々に増加させた。反応器内容物をさらに16時間撹拌した。反応器内のN
2圧力を1.0barに減少させ、温度を130℃に上昇させ、撹拌速度を400rpmに増加させた。PO(1074.3g,18.50mol)を反応器に流量100g/分で11分間供給した。発熱を伴って即座に反応が開始した。供給完了時点で反応器内の全圧力は4.9bar(490kPa)に達した。4.5時間のさらなる消化時間をとった。反応器内の全圧力は2.7bar(270kPa)に減少した。反応器の底部バルブに接続された真空スチールボンベの助けを借りて468.0gのサンプルを採取した。サンプルをガラスフラスコに移し入れ、真空中100℃で撹拌しながら未反応POを0.5時間ストリッピングした。
IKA Ultra Turrax T25 blenderを使用して14000rpmでドライバッグ内で、上記のようにストリッピングしたサンプルから採取した270.0gのポリオール中に固体DMC触媒(0.753g)を分散させた。分散液は2780ppmのDMC触媒を含んでいた。反応器を140℃でサーモスタット制御した。上記のように調製した84.8gのDMC触媒分散液を、反応器に接続された加圧ステンレススチールボンベの助けを借りて反応器に注入し、次に、さらに100gのPOを流量30g/分で供給した。反応器内容物を1時間撹拌した。DMC触媒活性化は観測されなかった。
さらに82.4gのDMC触媒分散液を反応器に注入し、次に、100gのPOを30g/分で供給した。反応器内容物を1時間撹拌した。DMC触媒活性化は観測されなかった。
さらなる84.8gのDMC触媒分散液を反応器に注入し、次に、さらに100gのPOを流量30g/分で供給した。供給の完了から20分間以内で反応器内の圧力低下及び発熱を伴うスムースなDMC触媒活性化が観測された。さらに66gのPOを反応器に30g/分で供給した。さらに1.0時間の消化時間をとった。生成物を真空中120℃で1時間ストリッピングした。無色の粘性液体が得られた。
生成した混成ポリエステル−ポリエーテルポリオールは以下の特性を有していた:OH価:136mg KOH/g;酸価:0.6mg KOH/g;全不飽和量:0.006meq/g;水:260ppm;全揮発分280ppm;25℃での粘度:12800mPa・s;50℃での粘度:1010mPa・s;75℃での粘度:144mPa・s;100℃での粘度:35mPa・s;60℃での密度:1.100g/cm
3;25℃での密度:1.129g/cm
3;
13C−NMR:DPG+2.0PA+7.5PO,Mn=866Da;第1級OH:全OHの23.3%,第2級OH:全OHの76.7%;GPC:Mn=610g/mol,Mw/Mn=1.18。
【0077】
例21(参考例)
306.7g(3.33mol)のグリセリン及び493.3g(3.33mol)の無水フタル酸を5Lステンレススチールアルコキシル化反応器内で混合した。反応混合物を撹拌せずに6bar(600kPa)の窒素(N
2)圧力で10回フラッシュした。反応器を6barのN
2圧力で110℃でサーモスタット制御した。最初に、固体状の反応器内容物は反応器内で徐々に溶解し、この温度で0.5時間後に大部分は液体になった。撹拌をオンに切り換え、撹拌速度を50rpmから200rpmまで徐々に増加させた。反応器内容物をさらに1.5時間撹拌した。反応器温度を130℃に上昇させた。反応器内のN
2圧力を1.0barに減少させ、撹拌速度を400rpmに増加させた。PO(773.7g,13.32mol)を反応器に流量100g/分で80分間供給した。発熱を伴って即座に反応が開始した。供給完了時点で反応器内の全圧力は4.8bar(480kPa)に達した。5.0時間のさらなる消化時間をとった。反応器内の全圧力は4.0bar(400kPa)に減少した。反応器温度を100℃に下げた。トリフル酸の10%エタノール溶液0.36g(生成物の質量を基準として9ppmのTFA)を反応器に接続された加圧スチールボンベの助けを借りて反応器に注入した。反応器内の即座の圧力低下と発熱が観測された。この供給の終了後、10分間のさらなる消化時間をとった。
PO(208.0g,3.58mol)を反応器に流量10g/分で25分間供給した。発熱を伴って即座に反応が開始した。供給終了後、15分間のさらなる消化時間をとった。残留窒素圧力を解放し、反応混合物を6bar(600kPa)の窒素(N
2)圧力で10回フラッシュした。残留トリフル酸を中和するために、水酸化カリウム(0.40g,0.5mol/lエタノール溶液)を反応器に接続された加圧スチールボンベの助けを借りて反応器に注入した。次に、生成物を真空中120℃で2時間ストリッピングした。無色の粘性液体が得られた。
DMC触媒(0.204g,生成物の質量を基準として50ppm)を反応器に加えた。反応混合物を撹拌しながら6bar(600kPa)の窒素(N
2)圧力で10回フラッシュした。反応器に真空を適用して内圧を1.0mbar(0.1kPa)未満に減少させた。温度を140℃に上昇させた。PO(200.0g,3.44mol)を、反応器に300rpmで撹拌しながら流量20g/分で10分間供給した。PO供給の完了後10分間以内に発熱を伴う反応器内の急激な圧力減少(両方ともDMC触媒活性化に典型的)が観測された。追加量のPO(2105.0g,36.24mol)を反応器に流量20g/分で110分間供給した。さらに0.5時間の消化時間をとった。無色の粘性液体が得られた。
生成した混成ポリエステル−ポリエーテルポリオールは以下の特性を有していた:OH価:133mg KOH/g;酸価:0.1mg KOH/g;全不飽和量:0.0029meq/g;水:190ppm;全揮発分160ppm;25℃での粘度:970mPa・s;50℃での粘度:186mPa・s;75℃での粘度:51mPa・s;100℃での粘度:14mPa・s;60℃での密度:1.029g/cm
3;25℃での密度:1.056g/cm
3;pH:6.1。
13C−NMR:グリセリン+1.0PA+17.2PO,Mn=1240Da;第1級OH:全OHの7.1%,第2級OH:全OHの92.9%。GPC:Mn=1030g/mol,Mw/Mn=l.ll。
【0078】
比較例A及び
例22(参考例)
発泡手順及びフォーム特性評価
Afros−Cannon製の高圧射出成形機及び計量分配装置を使用してフォームサンプルを作製した。配合したポリオールと発泡剤を予め混合した。配合したポリオール、発泡剤及びイソシアネートを20±2℃の温度で150±20bar(15000±2000kPa)の混合圧力を使用して高圧射出成形機により処理した。作製したフォームサンプルの全てについて、イソシアネート指数を1.15に一定に保った。フォームサンプルを、反応性、流動性、密度分布、圧縮強さ、熱伝導率及び離型性について評価した。以下のプロトコールに従って特性を求めた:
(1)反応性及びフリーライズ密度:配合物の反応性及びフォームのフリーライズ密度(FRD)を求めるためにフリーライズボックスフォームを作製した。クリーム時間、撹拌時間及び不粘着時間をフォームライズ中に記録した。FRDは、発泡から24時間後に求めた。
(2)フォームの物理的特性:フォームの物理的特性は、角度45°で充填され、即座に垂直位置に起こされるブレット(Brett)金型(200×20×5立方センチメートル(cm
3))を使用して評価した。この金型を45℃に保った。最小充填密度(MFD)を決定し、110%及び115%のオーバーパッキング(OP)のパネルを作製した。オーバーパックは、成形密度(MD)をMFDで割った値として定義される。MDは、ブレットパネルの質量をその体積で割ることにより計算した。システムフローは、フローインデックス(FI;FI=MFD/FRD)により求めた。平均密度偏差(ADD)は、ブレットに沿って切断された15個の試験片の密度を基準として計算した。
(3)熱伝導度(ラムダ):熱伝導度の測定は、LaserComp Fox 200装置を使用して平均温度10.2℃で実施した。
(4)圧縮強さ:圧縮強さは、ブレットに沿う5個の試験片についてISO 844に従って測定した。
(5)離型性:離型性は、45℃に保たれたジャンボ(Jumbo)金型(70×40×10cm
3)を使用して決定した。115%のオーバーパック率(OP)で作製されたジャンボパネルを6分間で離型して3分間の硬化時間をとり、7分間で離型して3分間の硬化時間をとった。フォームの後膨張は、離型から24時間後に求めた。20×20×20cm
3の立方体形の金型も使用した。この立方体形の金型を3分後に離型し、5分間の硬化時間をとった。
表1に示す成分及び割合を使用して2つの硬質ポリウレタンフォームを作製した。一方のフォームは20.0質量部(pbw)のSTEPANPOL(登録商標)PS3152ポリエステルポリオールを含み、他方のフォームは、代わりに、10質量%のPEG200で希釈した同量の
例7(参考例)で調製した混成ポリエステル−ポリエーテルを含んでいた(混成ポリエステル−ポリエーテルポリオールのヒドロキシル価はSTEPANPOL(登録商標)PS3152ポリエステルポリオールのヒドロキシル価よりも低いために、STEPANPOL(登録商標)PS3152ポリエステルポリオールと同じヒドロキシル価になるように混成ポリエステル−ポリエーテルを10質量%のPEG200により希釈した)。次に、各種特性についてフォームを試験し、結果を表2に示す。
【0079】
【表1】
【0080】
表2に示す結果は、圧縮強さ及び熱伝導率を維持しつつ、離型性及び炭化水素混和性の向上を示している。これらの向上は、生産者における生産性及び加工性の向上を可能とする。
【0081】
【表2】
【0082】
比較例B及び
例23(参考例)
発泡手順及びフォーム特性評価
例14(参考例)の混成ポリエステル−ポリエーテルポリオール2.00質量部を使用して、表3に示す配合から可撓性ポリウレタンフォームを作製した。
例14(参考例)の混成ポリエステル−ポリエーテルポリオールを含まないことを除き、同じ手順及び条件を使用して第2にフォームを作製した。
反応物をプラスチックカップ内で撹拌機を使用して2,000RPMで5秒間混合し、次に、通気口を備えた300×300×100mmアルミニウム金型内に注ぎ入れ、60℃で加熱した。金型は、離型剤KLUBER(登録商標)41−2038により予め処理した。%CDで報告する圧縮永久歪は、サンプルの厚さ減少分を圧縮下のサンプルの厚さ減少分に対する値であることを意味する。50%歪(CFD)での圧縮力をPeugeot D−41−1003試験法に従って測定した。
表4に示す結果から、連鎖延長剤としての混成ポリエステル−ポリエーテルポリオールの添加が、他の物理的特性、特に圧縮永久歪を維持しつつフォームの引張強さ及び破断点伸びを改善することが判る。これは、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)に基づく可撓性フォームの場合に重要である。
【0083】
【表3】
【0084】
【表4】
【0085】
本発明に関連する発明の実施態様の一部を以下に示す。
[態様1]
カルボキシル基含有成分とエポキシド成分とを、必要に応じて複金属シアン化物触媒、超酸触媒、超酸触媒の金属塩及び/又は第3級アミン触媒のうちの1又は2種以上の存在下で、反応によりもたらされる特性として、1.5未満である多分散指数、0.01meq/g未満である不飽和度、及び水酸化カリウムとして2.0mg/g未満である酸価を有する混成ポリエステル−ポリエーテルポリオールが形成されるような条件下で反応させることを含む、混成ポリエステル−ポリエーテルポリオールの製造方法。
[態様2]
多分散指数が1.3未満である、上記態様1に記載の方法。
[態様3]
混成ポリエステル−ポリエーテルポリオールが、(a)1.2未満の多分散指数;(b)0.006meq/g未満の不飽和度;(c)水酸化カリウムとして1.0mg/g未満の酸価;又はこれらの組み合わせから選択される反応によりもたらされる少なくとも1つの特性を示す、上記態様1又は2に記載の方法。
[態様4]
カルボキシル基含有成分が、カルボン酸;酸性ハーフエステル;ポリエーテルポリオール、第2級アミン又は第2級若しくは第3級アミノアルコールとポリカルボン酸無水物との混合物又は反応生成物;又はこれらの組み合わせから選択される、上記態様1に記載の方法。
[態様5]
酸性ハーフ酸エステルが芳香族又は脂肪族である、上記態様4に記載の方法。
[態様6]
エポキシド成分が、カルボキシル基と反応してアルコキソエステル結合−COO−R−OH(式中、Rはアルキル、アリール−アルキルである)、又はエーテル結合ROR’(ここで、R及びR’は両方とも独立にアルキル又はアリールである)のいずれかを形成することができるエポキシド化合物から選択される、上記態様1に記載の方法。
[態様7]
エポキシド化合物が、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、1−オクテンオキシド、9〜16個の炭素原子を有するエポキシド、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、上記態様6に記載の方法。
[態様8]
複金属シアン化物錯体触媒が、混成ポリエステル−ポリエーテルポリオールの質量を基準として10〜10,000百万分率の量で存在する、上記態様1に記載の方法。
[態様9]
超酸触媒及び/又は超酸触媒の金属塩が、混成ポリエステル−ポリエーテルポリオールの質量を基準として10〜10,000百万分率の量で存在する、上記態様1に記載の方法。
[態様10]
複金属シアン化物錯体触媒及び超酸触媒が、独立に、混成ポリエステル−ポリエーテルポリオールの質量を基準として10〜10,000百万分率の量で存在する、上記態様1に記載の方法。
[態様11]
超酸触媒がトリフルオロメタンスルホン酸である、上記態様1に記載の方法。
[態様12]
第3級アミン触媒が使用されない、上記態様8〜11のいずれか一つに記載の方法。
[態様13]
混成ポリエステル−ポリエーテルが、カルボキシル含有成分のカルボキシル基1個当たり2〜200個のエチレンオキシド、プロピレンオキシド又はブチレンオキシド単位を含む、上記態様1〜12のいずれか一つに記載の方法。
[態様14]
混成ポリエステル−ポリエーテルが200ダルトン超から2,000ダルトン超の分子量を有する、上記態様13に記載の方法。
[態様15]
第3級アミン触媒が、混成ポリエステル−ポリエーテルポリオールの質量を基準として10〜10,000百万分率の量で存在する、上記態様1に記載の方法。
[態様16]
第3級アミン触媒が、2−エチルブチルジイソプロピルアミン、トリイソプロピルアミン、ビス(tert−ブチル)メチルアミン、及びこれらの組み合わせからなる群から選択された立体障害のあるアミンである、上記態様15に記載の方法。
[態様17]
第3級アミン触媒及び超酸触媒が、独立に、混成ポリエステル−ポリエーテルポリオールの質量を基準として10〜10,000百万分率の量で存在する、上記態様15又は16に記載の方法。
[態様18]
プロトン性酸触媒がトリフルオロメタンスルホン酸である、上記態様17に記載の方法。
[態様19]
前記条件が、下記:
(a)50℃〜180℃の温度;(b)0.3絶対バール〜6絶対バール(30〜600キロパスカル)の圧力;(c)1時間〜24時間の時間;及び(d)1:1〜200:1のエポキシド成分の当量とカルボキシル基含有成分の当量との比、のうちの少なくとも1つを含む、上記態様1に記載の方法。
[態様20]
カルボキシル基含有成分が、天然及び合成カルボン酸及びそれらの組み合わせ;反応してカルボキシル基含有化合物を形成する2種又は3種以上の化合物;又はこれらの組み合わせから選択された化合物を含む、上記態様1に記載の方法。
[態様21]
反応してカルボキシル基含有化合物を形成する2種又は3種以上の化合物が、(a)ポリカルボン酸無水物;及び(b)(ポリエーテル)ポリオール、第2級アミン、第2級及び第3級アミノアルコール、並びにこれらの組み合わせからなる群から選択された化合物である、上記態様20に記載の方法。
[態様22]
混成ポリエステル−ポリエーテルポリオール成分が、
(a)2〜40%の、天然及び合成カルボン酸、(ポリエーテル)ポリオール、第2級アミン、第2級及び第3級アミノアルコール、並びにこれらの組み合わせから選択された化合物;及び
(b)2〜85%の、芳香族、脂肪族及び芳香族脂肪族ポリカルボン酸無水物からなる群から選択されたポリカルボン酸無水物か、又は
(c)前記ポリカルボン酸無水物が存在せずに、4〜90%の、天然及び合成カルボン酸から選択された化合物;
と、10〜96%の、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、1−オクテンオキシド、9〜16個の炭素原子を有するエポキシド、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されたエポキシド化合物;
(百分率は全て、混成ポリエステル−ポリエーテルポリオールの質量を基準とする)
とを含む、上記態様1に記載の方法。
[態様23]
上記態様1〜22のいずれか一つに記載の方法により形成された混成ポリエステル−ポリエーテルポリオール。
[態様24]
上記態様1〜23のいずれか一つに記載の混成ポリエステル−ポリエーテルポリオールを含む配合物から製造されたポリウレタンポリマー。
[態様25]
ポリウレタンポリマーが、ヒドロキシル価に基づいて対応する量のポリエステルポリオールに混成ポリエステル−ポリエーテルポリオールが置き換えられた他の配合では同じ硬質ポリウレタン絶縁フォームと比べて(a)圧縮強さの向上及び(b)離型後膨張の減少から選択される少なくとも1つの特性における25%を超える改善を示す硬質ポリウレタン絶縁フォームである、上記態様24に記載のポリウレタンポリマー。