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特許5986139無線ローカルエリアネットワークにおけるフレーム交換の応答性を改善する方法およびシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5986139
(24)【登録日】2016年8月12日
(45)【発行日】2016年9月6日
(54)【発明の名称】無線ローカルエリアネットワークにおけるフレーム交換の応答性を改善する方法およびシステム
(51)【国際特許分類】
   H04W 74/08 20090101AFI20160823BHJP
【FI】
   H04W74/08
【請求項の数】22
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2014-98894(P2014-98894)
(22)【出願日】2014年5月12日
(62)【分割の表示】特願2013-89334(P2013-89334)の分割
【原出願日】2006年3月31日
(65)【公開番号】特開2014-143765(P2014-143765A)
(43)【公開日】2014年8月7日
【審査請求日】2014年6月11日
【審判番号】不服2015-19771(P2015-19771/J1)
【審判請求日】2015年11月2日
(31)【優先権主張番号】60/668,154
(32)【優先日】2005年4月4日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】60/670,858
(32)【優先日】2005年4月13日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】11/393,303
(32)【優先日】2006年3月29日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】596008622
【氏名又は名称】インターデイジタル テクノロジー コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】特許業務法人 谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】アーティ チャンドラ
(72)【発明者】
【氏名】エルダッド ゼイラ
(72)【発明者】
【氏名】モハメッド サムール
(72)【発明者】
【氏名】サディア エー.グランディ
【合議体】
【審判長】 大塚 良平
【審判官】 菅原 道晴
【審判官】 山中 実
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2004/071021(WO,A1)
【文献】 特開2003−163960(JP,A)
【文献】 特開2003−258814(JP,A)
【文献】 特開2001−231078(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B7/24-7/26, H04W4/00-99/00, H04L29/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の局(STA)における使用のための方法であって、
レスポンダへ、要求フレームを送信するステップであって、前記要求フレームは、要求識別番号を示す要求識別番号フィールドを含む、ステップと、
前記要求フレームに応答して、前記要求フレームの受領を確認する別個の肯定応答(ACK)フレームを受信することなく、前記レスポンダから、媒体アクセス制御(MAC)プロトコルデータユニット(MPDU)を包含するサウンディング物理層プロトコルデータユニット(PPDU)を受信するステップであって、前記サウンディングPPDUは、前記要求フレームに含まれた前記要求識別番号を示す要求識別フィールドを含む、ステップと、
を含む、方法。
【請求項2】
前記サウンディングPPDUは、前記要求フレームのショートフレーム間隔(SIFS)内で受信される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記サウンディングPPDUは、別個のフレームにてピギーバックされる、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記サウンディングPPDUは、別個のフレームに集約される、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記要求フレームは、別個のACKフレームにより前記要求フレームの受領を確認するかを示すACKポリシーフィールドを含み、これによって、前記ACKポリシーフィールドが、前記別個のACKフレームが受信されないであろうことを示すことを条件として、前記別個のACKフレームを受信することなく、前記サウンディングPPDUが受信される、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記要求フレームは、前記サウンディングPPDUが直ちにまたは予め定められた時間期間内に受信されるかどうかを示す応答時間ポリシーフィールドを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記要求フレームは、前記サウンディングPPDUが少なくとも1つの他のフレームに集約されうるかどうかを示す集約ポリシーフィールドを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記集約ポリシーフィールドは、複数のパケットがフレーム間隔短縮(RIFS)内に受信されることを示す、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記要求フレームおよび前記サウンディングPPDUは、管理フレームである、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記サウンディングPPDUは、送信ビーム形成、キャリブレーション、およびアンテナ選択のうちの少なくとも1つに使用される、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記要求フレームは、変調符号化方式(MCS)要求を含み、前記サウンディングPPDUは、MCSフィードバックを含み、前記方法は、前記MCSフィードバックに基づいて次のフレームを生成するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
レスポンダへ要求フレームを送信するように構成された送信機であって、前記要求フレームは、要求識別番号を示す要求識別番号フィールドを含む、送信機と、
前記要求フレームに応答して、前記要求フレームの受領を確認する別個の肯定応答(ACK)フレームを受信することなく、前記レスポンダから、媒体アクセス制御(MAC)プロトコルデータユニット(MPDU)を包含するサウンディング物理層プロトコルデータユニット(PPDU)を受信するように構成された受信機であって、前記サウンディングPPDUは、前記要求フレームに含まれた前記要求識別番号を示す要求識別フィールドを含む、受信機と、
を備える局(STA)。
【請求項13】
前記受信機は、前記要求フレームのショートフレーム間隔(SIFS)内で前記サウンディングPPDUを受信するように構成された、請求項12に記載のSTA。
【請求項14】
前記受信機は、別個のフレームにてピギーバックされた前記サウンディングPPDUを受信するように構成された、請求項12に記載のSTA。
【請求項15】
前記受信機は、別個のフレームに集約された前記サウンディングPPDUを受信するように構成された、請求項12に記載のSTA。
【請求項16】
前記送信機は、別個のACKフレームにより前記要求フレームの受領を確認するかを示すACKポリシーフィールドを含む前記要求フレームを送信するように構成され、これによって、前記受信機は、前記ACKポリシーフィールドが、前記別個のACKフレームが受信されないであろうことを示すことを条件として、前記別個のACKフレームを受信することなく、前記サウンディングPPDUを受信するように構成された、請求項12に記載のSTA。
【請求項17】
前記送信機は、前記サウンディングPPDUが直ちにまたは予め定められた時間期間内に受信されるかどうかを示す応答時間ポリシーフィールドを含む前記要求フレームを送信するように構成された、請求項12に記載のSTA。
【請求項18】
前記送信機は、前記サウンディングPPDUが他のフレームに集約されうるかどうかを示す集約ポリシーフィールドを含む前記要求フレームを送信するように構成された、請求項12に記載のSTA。
【請求項19】
前記集約ポリシーフィールドは、前記STAが、フレーム間隔短縮(RIFS)内に複数のパケットを受信することを示す、請求項18に記載のSTA。
【請求項20】
前記要求フレームおよび前記サウンディングPPDUは、管理フレームである、請求項12に記載のSTA。
【請求項21】
前記サウンディングPPDUを、送信ビーム形成、キャリブレーション、およびアンテナ選択のうちの少なくとも1つに使用するように構成されたプロセッサをさらに備える、請求項12に記載のSTA。
【請求項22】
前記送信機は、変調符号化方式(MCS)要求を含む前記要求フレームを送信するように構成され、前記受信機は、MCSフィードバックを含む前記サウンディングPPDUを受信するように構成され、前記送信機は、前記MCSフィードバックに基づいて次のフレームを送信するように構成された、請求項12に記載のSTA。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)に関する。より詳細には、本発明は、WLANにおける管理フレーム、制御フレーム、またはデータフレーム交換の応答性を改善する方法およびシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
IEEE802.11WLANでは、アクセスポイント(AP)または局(STA)が、管理フレームを使用していくつかの管理機能を実行する。管理フレームの例としては、接続要求(Association Request)、接続応答(Association Response)、再接続要求(Reassociation Request)、再接続応答(Reassociation Response)、プローブ要求(Probe Request)、プローブ応答(Probe Response)等のフレームがある。
【0003】
IEEE802.11eは、新しい管理フレームを追加したIEEE802.11規格の拡張規格である。これらの新しい管理フレームの一部は、アクションフレームと呼ばれている。アクションフレームは、サービス品質(QoS)トラフィックストリームセットアップ(traffic stream set-up)、ダイレクトリンクセットアップ(direct link set-up)、ブロック肯定応答(ACK)セットアップ(block acknowledgment set-up)等、いくつかの機能を実行するのに使用される。アクションフレームの例としては、トラフィックストリーム追加(Add Traffic Stream:ADDTS)要求、ADDTS応答、ダイレクトリンクセットアップ(Direct Link Setup:DLS)要求、DLS応答、ブロック肯定応答追加(Add Block acknowledgement(ACK):ADDBA)要求、ブロックACK追加応答、ブロックACK削除(Delete Block ACK:DELBA)要求等が挙げられる。
【0004】
現在、より高いスループット(higher throughput:HT)を達成するIEEE802.11nの拡張規格が提案されている。IEEE802.11nの提案では、伝送モードフィードバックおよびチャネル情報フィードバックを提供する新しいアクションフレームが紹介されている。伝送モードフィードバックを用いると、受信局が現在のチャネル状態にとって好ましいモードを送信局に知らせることが可能となる。個々のモード選択は、受信局によって決定される。送信局は、自身の能力に応じて特定のモードを使用しても使用しないでもよい。受信局は、好ましいモードを提供するのを拒否することもある。チャネル情報フィードバックは、受信局で確認される正確なチャネルを送信局が学習するためのメカニズムを提供する。この情報は、チャネル間の相互関係を仮定するシステムにおいて、キャリブレーションの一部として使用することも、ダイレクトチャネルフィードバックとして使用することもできる。受信局は、完全なチャネル推定値を提供することもヌル(null)応答を提供することもできる。IEEE802.11nのアクションフレームの例としては、モード要求(Mode Request)、モード応答(Mode Response)、複数入出力チャネル要求(multiple-input multiple-output(MIMO)Channel Request)、MIMOチャネル応答(MIMO Channel Response)等のフレームがある。
【0005】
管理フレーム(アクションフレームを含む)は、(例えばビーコンフレームを介して)複数のレスポンダ(responder)にブロードキャストまたはマルチキャストすることができ、また、(例えばADDBA要求、ADDBA応答、モード要求、モード応答、MIMOチャネル要求、およびMIMOチャネル応答を介して)特定の(単一の)レスポンダにユニキャストすることもできる。管理フレームまたはアクションフレームを特定のレスポンダにユニキャストする場合、IEEE802.11規格では、レスポンダは、ACKパケットを送信することによってかかるフレームの受領確認を行う必要がある。一方、管理フレームまたはアクションフレームを複数のレスポンダにブロードキャストまたはマルチキャストする場合には、IEEE802.11規格では、レスポンダは、かかるフレームの受領確認を行う必要はない。
【0006】
図1は、イニシエータ(initiator)102とレスポンダ104との間の管理フレームまたはアクションフレーム交換を行う従来技術の処理100を示すシグナリング図である。イニシエータ102は、IEEE802.11規格に基づく競合遅延またはアクセス遅延に対応する何らかの遅延を伴って無線媒体にアクセスし、アクションフレーム(例えばモード要求フレーム)をレスポンダ104に送信する(ステップ112)。アクションフレームが正しく受信されると、レスポンダ104は、やはり何らかの遅延(例えばショートフレーム間隔(short inter-frame spacing:SIFS)に対応する遅延)を伴って無線媒体にアクセスし、ACKパケットをイニシエータ102に送信する(ステップ114)。その後、レスポンダ104は、イニシエータ102から要求されたデータを含むアクションフレーム(例えばモード応答フレーム)を準備し、次いで、競合遅延またはアクセス遅延による何らかの遅延を伴って無線媒体に再びアクセスし、当該アクションフレームをイニシエータ102に送信する(ステップ116)。この際、他の局同士がその時点でパケットを交換している可能性もあるので、遅延が実質的に長くなる恐れもあり、したがって、レスポンダ104が望むとおりに媒体へのアクセスを行うことができない可能性もある。レスポンダ104からのアクションフレームが正しく受信されると、イニシエータ102は、やはり何らかの遅延(典型的にはSIFSに対応する期間)を伴って無線媒体にアクセスし、ACKパケットをレスポンダ104に送信する(ステップ118)。
【0007】
従来技術の処理100では、レスポンダ104が無線媒体にアクセスしてステップ116で応答フレームを送信するまでに、まずACKパケットの送信を行う必要があり(ステップ114)、その後は競合遅延またはアクセス遅延が生じることになる故に、管理フレームまたはアクションフレーム交換の応答性は、比較的遅くなる。このような遅い管理フレームまたはアクションフレーム応答は、情報が配信された時点で既に有効性または有意性を失っている可能性がある故に、WLANの性能を低下させる恐れがある。例えば、伝送モードフィードバックを用いると、データレート、変調符号化方式(modulation and coding scheme:MCS)、MIMOの空間ストリーム数、およびガードインターバルを含めた伝送関連情報を、レスポンダ104がイニシエータに指定することまたは示すことが可能となる故に、かかる情報の交換が可能な限り迅速に行われることになる。しかしながら、従来技術の手法では、かかる情報の交換にかなりの遅延が生じる恐れがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
したがって、管理フレームまたはアクションフレームを非常に短い時間間隔で交換する新しいメカニズムを提供することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、WLANにおける管理フレームおよび制御フレーム交換の応答性を改善する方法およびシステムに関するものである。イニシエータは、フレーム(アクションフレーム、管理フレーム、制御フレーム、またはデータフレーム)をレスポンダに送信する。フレームが正しく受信されると、レスポンダは、イニシエータにACKパケットを直ちに送信する代わりに、応答フレームを送信する。レスポンダは、無線媒体にアクセスしてSIFS内に応答を送信することが好ましい。この手法を用いると、応答フレームを送信する上で必要となる無線媒体の競合に関連する長い遅延が回避され、したがってフィードバックメカニズムの応答性および適時性が大幅に改善される。応答フレームは、別のパケットにピギーバックすることも、集約(aggregate)することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】従来技術によるイニシエータとレスポンダとの間の管理フレームまたはアクションフレーム交換に関するシグナリング図である。
図2】本発明によるイニシエータとレスポンダとの間の管理フレームまたはアクションフレーム交換に関するシグナリング図である。
図3】MMPDUのACKポリシーが「No−ACK」として指定されたA−MPDUを使用する、本発明によるイニシエータとレスポンダとの間のパケット交換に関する例示的な処理を示す図である。
図4】MMPDUのACKポリシーが「No−ACK」として指定されたA−MPDUを使用する、本発明によるイニシエータとレスポンダとの間のパケット交換に関する例示的な処理を示す図である。
図5】MMPDUのACKポリシーが「No−ACK」として指定されたRIFSを使用する、本発明によるイニシエータとレスポンダとの間のパケット交換に関する例示的な処理を示す図である。
図6】MMPDUのACKポリシーが「No−ACK」として指定されたRIFSを使用する、本発明によるイニシエータとレスポンダとの間のパケット交換に関する例示的な処理を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下では、「イニシエータ」および「レスポンダ」という用語は、それだけに限らないが、ユーザ機器(UE)、無線送受信ユニット(WTRU)、移動局、固定または移動加入者ユニット、ページャー、ノードB、基地局、サイトコントローラ、アクセスポイント、または無線環境で動作可能な他の任意のタイプのデバイスを含む。
【0012】
本発明の諸特徴は、集積回路(IC)に組み込むことも、複数の相互接続部品を備える回路の形で構成することもできる。
【0013】
図2は、本発明によるイニシエータ202(発信側としても知られる)とレスポンダ204(受信側としても知られる)との間のアクションフレーム交換に関する処理200のシグナリング図である。イニシエータ202は、送信機会(transmit opportunity:TXOP)を有し、集約物理層プロトコルデータユニット(aggregate physical layer protocol data unit:A−PPDU)または集約制御フレームを含むフレーム交換シーケンスにおいて第1のフレームを送信する、通信エンティティである。レスポンダ204は、A−PPDUおよび集約制御フレームを含むフレーム交換シーケンスにおいてイニシエータ202への応答を行う通信エンティティである。イニシエータ202は、アクションフレーム(通常はモード要求フレーム等の要求フレーム)をレスポンダ204に送信する(ステップ212)。アクションフレームが正しく受信されると、レスポンダ204は、ACKパケットを直ちに送信する代わりに、応答アクションフレーム(例えばモード応答フレーム)を送信する(ステップ214)。以下では、アクションフレームに関して本発明を説明する。ただし、本発明は、管理フレーム、制御フレーム、データフレーム等、任意のタイプのフレームに等しく適用可能であることに留意されたい。要求フレームおよび応答フレームは、異なるタイプのフレームとすることができる。
【0014】
レスポンダ204は、無線媒体にアクセスして、SIFSに対応する期間内に応答アクションフレームを送信することが好ましい。次いで、イニシエータ202は、好ましくはSIFSに対応する短い遅延の後に、ACKフレームを送信する(ステップ216)。本発明によれば、図1のステップ116で必要となる無線媒体の競合に関連する長い遅延が回避され、したがってフィードバックメカニズムの応答性および適時性が大幅に改善される。
【0015】
あるいは、応答アクションフレームは、ステップ214でACKパケットや別の管理フレームまたは制御フレーム、あるいはデータパケットにてピギーバックすることも、集約することもできる。ACKパケットがピギーバックされる場合または集約される場合は、最初のアクションフレーム(すなわちモード要求フレーム)に応答して送信されるACKパケットが省略されるわけではなく、別のフレームと一緒に送信されることになる。
【0016】
本発明のシグナリングメカニズムは、デフォルトで実装されても、イニシエータ202とレスポンダ204の両者で共通の決められた手順に従って実装されてもよい。この場合は、好ましいシグナリングメカニズムを示す追加的なフィールドがアクションフレーム(管理フレーム、制御フレーム、データフレーム等を含む)に含められる。例えば、イニシエータ202は、レスポンダ204が当該要求フレームにどのように応答することが期待されるかを示す新しいフィールドを設定した要求フレーム(例えばモード要求フレーム、MIMOチャネル要求フレーム、MCS要求(MCS request:MRQ)フレーム、チャネル状態情報(channel state information:CSI)要求フレーム、キャリブレーション開始フレーム、送信アンテナ選択サウンディング要求(transmit antenna selection sounding request)フレーム、トレーニング要求(training request:TRQ)フレーム等)を送信することができる。
【0017】
新しいフィールドは、それだけに限らないが、ACKポリシーフィールド、要求識別番号フィールド、応答時間ポリシーフィールド、および集約ポリシーフィールドのうちの少なくとも1つを含む。ACKポリシーフィールドは、レスポンダ204がACKパケットを送信する必要があるか否かを示す。
【0018】
要求識別番号フィールドは、要求識別番号を含む。応答フレームは、同様の要求識別番号フィールドを使用し、その値は、要求フレーム内の要求識別番号に対応する。あるいは、応答フレームが頻繁に送信される場合は、応答フレーム内の要求識別番号フィールドを、以下で詳細に説明する特別な値にセットすることもできる。
【0019】
応答時間ポリシーフィールドは、レスポンダ204がイニシエータ202に応答フレームを直ちに(すなわちSIFSに)送信することが期待されるのか、短い遅延よりも長い指定期間内に送信することが期待されるのか、それともレスポンダ204が選択した時間に(すなわち自発的に(unsolicited))送信することが期待されるのかを示す。
【0020】
集約ポリシーフィールドは、レスポンダ204が別のパケットにピギーバックされた応答フレームを送信することが期待されるのか、それともACKパケット、管理パケットまたは制御パケット、データパケット、あるいは他の任意のタイプのパケット等、他のパケットに集約された応答フレームを送信することが期待されるのかを示す。複数の管理フレームを1つのパケットに集約することもできる。管理MAC層プロトコルデータユニット(management MAC layer protocol data unit:MMPDU)がスタンドアロンで(すなわち集約物(aggregate)の一部にならない形で)送信される場合にはシンプルACKが使用され、1つまたは複数のMMPDUが集約物の一部として送信される場合にはブロックACK(block ACK:BA)が使用され得る。
【0021】
ACKポリシーが応答フレームにACKを含むように選択される場合は、以下の手法を適用することができる。MMPDUには、イニシエータ202によって、レスポンダ毎に一意でない単一のカウンタを使用して、シーケンス番号(sequence number:SN)が割り当てられ、そのシーケンス番号はブロードキャストフレーム/マルチキャストフレームおよび非QoSデータサブタイプフレームについても使用される。本発明によれば、管理フレームは、レスポンダ毎に一意に付与される別個の新しいSNカウンタを使用して順序付けすることもできる。あるいは、管理フレームは、管理フレームが集約されるデータと同じSNカウンタを使用して順序付けすることもできる。別の代替形態では、管理フレームに対してIEEE 802.11eの同じSN割当て方法が使用されるが、この場合は、レスポンダ204は、管理フレームの並び替えを行うことができない。というのも、レスポンダ204が受信したSN間のギャップを使用して欠落フレームを明確に識別することができないからである。イニシエータ202に必要とされるのは、ACKポリシーフィールド内で指定された管理フレームのコピーを、それらの肯定応答が返送されるまでまたはそれらのライフタイムが終了するまで記憶しておくことだけである。
【0022】
管理フレーム用のブロックACK要求(block ACK request:BAR)については、新しいMMPDUのACKポリシーフィールドをBARと解釈することができる。あるいは、管理フレーム用の別個のBAR MACプロトコルデータユニット(MAC protocol data unit:MPDU)を集約物の一部として送信することもできる(すなわち、当該集約物は、データフレーム用のBARフレームと管理フレーム用のBARフレームから成る2つのBARフレームを含む)。あるいは、オリジナルのBAR MPDUフォーマットが管理フレーム用の追加部分を含むように機能拡張することもできる(すなわち、当該集約物は、それぞれ管理フレーム用とデータフレーム用の2つの部分を有する1つのBARフレームを含む)。
【0023】
BAパケットに関しては、管理フレーム用の別個のBA MPDUを集約物の一部として送信することができる(すなわち、当該集約物は、データフレーム用のBAパケットと管理フレーム用のBAパケットから成る2つのBAパケットを含む)。あるいは、従来のBA MPDUフォーマットが管理フレームの肯定応答を返送するように機能拡張することもできる(すなわち、当該集約物は、それぞれ管理フレーム用とデータフレーム用の2つの部分を有する1つのBAを含む)。
【0024】
管理フレームをサポートするBAおよびBARパケットのフォーマットに関しては、管理フレーム用に使用されるBAおよびBARパケットを、従来のフォーマットと同じフォーマットまたは同様のフォーマットで作成することができ、また、ビットまたは特別なフィールド割当てを使用して明示的に識別することができる。BAおよびBARは、開始シーケンス番号(starting sequence number:SSN)と以下のビットマップの概念を利用することができる。BAビットマップ内のビット位置nが1にセットされている場合には、BA SSN+nと等しいシーケンス制御値を有するMPDUの受領確認が行われる。BAビットマップ内のビット位置nが0にセットされている場合には、(BA SSN+n)と等しいMPDUシーケンス制御値を有するMPDUの受信に失敗した旨が示される。典型的には、集約管理フレームは、増分SNを有する可能性が高い。集約管理フレームのSN間のギャップが大きい場合(例えば再送信フレームと新しいフレームが集約されている場合)には、それぞれ1つまたは複数の異なる管理フレームの肯定応答を返送する複数のBAを使用(集約)することができる。例えば、ビットマップのサイズが予め定義された最大サイズ(例えば16ビット)であり、各集約管理フレームのシーケンス番号間の差が15を超える場合には、それらの集約管理フレームの肯定応答を同じビットマップ内で行うことはできず、別のBAフレームが必要となる。BAおよびBARは、それぞれに関係する管理フレームにSNを単に記載することができる。
【0025】
次に例示として、新しいフィールドを含む、MRQフレーム、MCSフィードバック(MSC feedback:MFB)フレーム、およびトレーニング要求(training request:TRQ)フレームについて説明する。ただし、他の任意の管理フレーム、制御フレーム、またはデータフレームがパケット交換の応答性を改善する新しいフィールドを含むこともできることに留意されたい。
【0026】
MRQフレームは、カテゴリHTの管理フレームである。MRQフレームは、MCSフィードバックをレスポンダ204から要求するのに使用される。MRQフレームは、表1に示されるように、MCS要求フィールドに加えて、ACKポリシーフィールド、要求識別番号フィールド、応答時間ポリシーフィールド、および集約フォーマットフィールドのうちの1つまたは複数を含む。ACKポリシーフィールドは、「No−ACK」(すなわち、ダイレクトMFBフレーム応答の要求)または「ACK」(すなわち、ACKパケットの要求)にセットされる。要求識別番号フィールドは、MFBパケットがワンタイムであることが期待される場合には要求識別番号にセットされ、MFBパケットが頻繁に送信されることが期待される場合には「0」にセットされる。応答時間ポリシーフィールドは、「immediate」(すなわちSIFSに)、「delayed」、または「unsolicited」にセットされる。応答時間ポリシーが「immediate」にセットされている場合には、レスポンダ204は、MFBフレームを直ちに(すなわちSIFSに)送信することが期待される。応答時間ポリシーが「delayed」にセットされている場合には、レスポンダ204は、MFBフレームを指定された遅延時間に送信することが期待される。応答時間ポリシーが「unsolicited」にセットされている場合には、レスポンダ204は、それ自体が選択した時間に応答を送信することができる。集約フォーマットフィールドは、「A−MPDU(aggregated MAC protocol data unit:集約MACプロトコルデータユニット)」、「RIFS−PPDU」、または「No−Aggregation」にセットすることができる。集約フォーマットフィールドが「A−MPDU」にセットされている場合には、レスポンダ204およびイニシエータ202は、A−MPDUを送信することが期待される。集約フォーマットフィールドが「RIFS−PPDU」にセットされている場合には、レスポンダ204およびイニシエータ202は、RIFS(reduced inter-frame spacing:フレーム間隔短縮)を使用して複数のMPDUを送信することが期待されるが、A−MPDUを生成することもできる。集約フォーマットフィールドが「No−Aggregation」にセットされている場合には、レスポンダ204およびイニシエータ202は、MFBフレームの集約を行わないことが期待される。あるいは、MRQフレームまたはMFBフレームに集約フォーマットフィールドが含まれていない場合には、レスポンダ204またはイニシエータ202が当該集約フォーマットフィールドを介した相手方からの命令を待つ必要なく、独自に判断を下すことになるので、集約を実行することができるようになる。MCS要求は、要求されたフィードバックのタイプを示す。
【0027】
【表1】
【0028】
MFBフレームは、カテゴリHTの管理フレームである。MFBフレームは、MRQフレームに応答してまたは独立して送信される。MFBフレームは、表2に示されるように、MFBフィールドに加えて、ACKポリシーフィールド、要求識別番号フィールド、応答時間ポリシーフィールド、および集約フォーマットフィールドのうちの1つまたは複数を含む。ACKポリシーフィールドは、「No−ACK」または「ACK」にセットされる。要求識別番号フィールドは、応答型である場合にはMRQフレームの対応する要求番号にセットされ、MFBフレームが頻繁に送信される場合または自発型である場合には「0」にセットされる。応答時間ポリシーフィールドは、「immediate」(すなわちSIFS)、「delayed」、または「unsolicited」にセットされる。集約フォーマットフィールドは、「A−MPDU」、「RIFS−PPDU」、または「No−Aggregation」にセットすることができる。ACKポリシーフィールド、要求識別番号フィールド、応答時間ポリシーフィールド、および集約フォーマットフィールドの動作は、MRQフレームの動作と同じであり、ここでは簡略化のために説明を繰り返すことはしない。MCSフィードバックフィールドは、MCS応答を含む。
【0029】
【表2】
【0030】
TRQフレームは、カテゴリHTの管理フレームである。TRQフレームは、レスポンダ204からの次の送信物が、指定された物理層属性を有するサウンディングPPDUとなるよう要求する。TRQフレームは、表3に示されるように、ACKポリシーフィールド、要求識別番号フィールド、応答時間ポリシーフィールド、および集約フォーマットフィールド、ならびにチャネルサウンディングパラメータフィールド(channel sounding parameters field)のうちの1つまたは複数を含む。ACKポリシーフィールドは、「No−ACK」または「ACK」にセットされる。要求識別番号フィールドは、トレーニング手順に基づく要求番号にセットされる。応答時間ポリシーフィールドは、「immediate」(SIFS)、「delayed」、または「unsolicited」にセットされる。集約フォーマットフィールドは、「A−MPDU」、「RIFS−PPDU」、または「No−Aggregation」にセットされる。ACKポリシーフィールド、要求識別番号フィールド、応答時間ポリシーフィールド、および集約フォーマットフィールドの動作は、MRQフレームの動作と同じであり、ここでは簡略化のために説明を繰り返すことはしない。チャネルサウンディングパラメータフィールドは、HT−LTF(long training field)の数およびタイプ、送受信アンテナの数等を示す。
【0031】
【表3】
【0032】
上記の新しいフィールド(すなわち、ACKポリシーフィールド、要求識別番号フィールド、応答時間ポリシーフィールド、および集約フォーマットフィールドのうちの1つまたは複数)は、任意のタイプのフレーム(例えば、モード要求フレーム、モード応答フレーム、MIMOチャネル要求フレーム、MIMOチャネル応答フレーム、CSIフィードバック要求フレーム、CSIフィードバック応答フレーム、キャリブレーション開始フレーム、キャリブレーションサウンディング応答フレーム、送信アンテナ選択サウンディング要求フレーム、アンテナ選択フィードバックフレーム等)に含めることができる。
【0033】
モード要求フレームおよびモード応答フレームは、高スループット通信を利用する上で最適な伝送モードを交換するのに使用される。MIMOチャネル要求フレーム、MIMOチャネル応答フレーム、CSIフィードバック要求フレーム、およびCSIフィードバック応答フレームは、イニシエータ202とレスポンダ204との間のCSI交換に使用される。キャリブレーション開始フレームおよびキャリブレーションサウンディング応答フレームは、イニシエータ202とレスポンダ204の送受信チェーンの差異を解消するキャリブレーションの目的で使用される。送信アンテナ選択サウンディング要求フレームおよびアンテナ選択フィードバックフレームは、イニシエータ202またはレスポンダ204によるアンテナ選択で使用される。
【0034】
図3は、MMPDUのACKポリシーが「No−ACK」として指定されたA−MPDUを使用する、本発明によるイニシエータ302とレスポンダ304との間のパケット交換に関する例示的な処理300を示す。イニシエータ302は、レスポンダ304に送信すべきデータが存在する場合は送信要求(request-to-send:RTS)フレーム312を生成し、ベーシックレート非集約PPDU(basic rate non-aggregated PPDU)314を使用して、当該RTSフレーム312をレスポンダ304に送信する。RTSフレーム312が受信されると、レスポンダ304は、ベーシックレート非集約PPDU318を使用して、送信可(clear-to-send:CTS)フレーム316をイニシエータ302に送信する。イニシエータ302は、CTSフレーム316を受信した後に、MRQ MMPDU 320a、データMPDU 320b、およびBAR MPDU 320cを含むA−MPDU 320を生成する。A−MPDU 320は、ベーシックMIMOおよびデフォルトMCSに基づいて生成される集約PPDU(A−PPDU)322を使用して送信される。
【0035】
レスポンダ304は、MRQ MMPDU 320aのACKポリシーフィールドが「No−ACK」にセットされていることから、MRQ MMPDU 320aの受領確認を行うACKを送信することはせず、MFB MMPDU 314aを直接送信する。レスポンダ304は、データMPDU 320bの受領確認を行うために、MFB MMPDU 324aおよびBA 324bを含むA−MPDU 324を生成し、A−PPDU 326を使用して当該A−MPDU 324を送信する。
【0036】
イニシエータ302は、MFB MMPDU 324aを受信し、MFB MMPDU 324aに含まれるMCSフィードバックに従って最適化されたMCSを選択する。イニシエータ302は、データMPDU 328aおよびBAR MPDU 328bを含む別のA−MPDU 328を生成し、MCSフィードバックに基づいてレートが最適化されたA−PPDU 330を使用して、当該A−MPDU 328を送信する。次いで、レスポンダ304は、BAR MPDU 328bに応答して、非集約PPDU 334を使用してBA 332の送信を行う。データ送信が成功した後は、イニシエータ302は、ベーシックレート非集約PPDU 338を使用して、CF−Poll ENDフレーム336を送信し、TXOPを解放する。
【0037】
図4は、MMPDUのACKポリシーが「No−ACK」として指定されたA−MPDUを使用する、本発明によるイニシエータ402とレスポンダ404との間のパケット交換に関する別の例示的な処理400を示す。イニシエータ402は、レスポンダ404に送信すべきデータが存在する場合はRTSフレーム412を生成し、ベーシックレート非集約PPDU 414を使用して、当該RTSフレーム412をレスポンダ404に送信する。RTSフレーム412が受信されると、レスポンダ404は、ベーシックレート非集約PPDU 418を使用して、CTSフレーム416をイニシエータ402に送信する。イニシエータ402は、CTSフレーム416を受信した後に、TRQ MMPDU 420a、MRQ MMPDU 420b、データMPDU 420c、およびBAR MPDU 420dを含むA−MPDU 420を生成する。A−MPDU 420は、ベーシックMIMOおよびデフォルトMCSに基づいて生成される集約PPDU 422を使用して送信される。
【0038】
TRQ MMPDU 420aおよびMRQ MMPDU 420bのACKポリシーフィールドが「No−ACK」にセットされていることから、レスポンダ404は、MRQ MMPDU 420bの受領確認を行う別個のACKを送信することはせず、MFB MMPDU 424aを直接送信する。レスポンダ404は、MFB MMPDU 424aおよびBA 424bを含むA−MPDU 424を生成し、TRQ MMPDU 420aの要求に応じて、サウンディングA−PPDU 426を使用して、当該A−MPDU 424を送信する。
【0039】
次いで、イニシエータ402は、サウンディングPPDU 426を受信し、当該サウンディングPPDU 426に基づいて、チャネル状態情報(CSI)を推定する。推定されるCSIは、次のパケットの送信時のMIMOパラメータ設定に使用される。イニシエータ402は、MFB MMPDU 424aも受信し、MFB MMPDU 424aに含まれるMFBフレームに従って最適化されたMCSを選択する。イニシエータ402は、TRQ MMPDU 428a、MRQ MMPDU 428b、データMPDU 428c、およびBAR MPDU 428dを含む別のA−MPDU 428を生成し、A−PPDU 430を使用して当該A−MPDU 428を送信する。A−PPDU 430は、CSIおよびMFBに従って最適化されるMIMOパラメータおよびMCSに基づいて生成される。レスポンダ404は、A−MPDU 428を受信し、MFB MMPDU 432aおよびBA 432bを含む別のA−MPDU 432を生成し、別のサウンディングPPDU 434を使用して当該A−MPDU 432を送信する。イニシエータ402は、サウンディングA−PPDU 434を受信し、CSIを推定し、MFBに基づいてMCSを選択する。イニシエータ402は、データMPDU 436aおよびBAR MPDU 436bを含む別のA−MPDU 436を生成し、A−PPDU 438を使用して当該A−MPDU 436を送信する。A−PPDUは、2番目のCSIおよびMFBに従って更新されるMIMOパラメータおよびMCSに基づいて生成される。次いで、レスポンダ404は、BAR MPDU 436bに応答して、非集約PPDU 442を使用して、BA 440の送信を行う。データ送信が成功した後は、イニシエータ402は、ベーシックレート非集約PPDU 446を使用してCF−Poll ENDフレーム444を送信し、TXOPを解放する。
【0040】
図5は、MMPDUのACKポリシーが「No−ACK」として指定されたRIFSを使用する、本発明によるイニシエータ502とレスポンダ504との間のパケット交換に関する例示的な処理500を示す。イニシエータ502は、レスポンダ504に送信すべきデータが存在する場合はRTSフレーム512を生成し、ベーシックレート非集約PPDU 514を使用して、当該RTSフレーム512をレスポンダ504に送信する。RTSフレーム512が受信されると、レスポンダ504は、ベーシックレート非集約PPDU 518を使用して、CTSフレーム516をイニシエータ502に送信する。イニシエータ502は、CTSフレーム516を受信した後に、MRQ MMPDU 520を生成し、ベーシックレート非集約PPDU 522を使用して当該MRQ MMPDU 520を送信する。TXOPが解放されない場合には、イニシエータ502は、データMPDU 524aおよびBAR MPDU 524bを含むA−MPDU 524も生成し、PPDU 522の送信からRIFS期間が経過した後に、ベーシックMIMOおよびデフォルトMCSに基づいて生成されるA−PPDU 526を使用して、当該A−MPDU 524を送信する。
【0041】
レスポンダ504は、MRQ MMPDU 520を受信した後は、当該MRQ MMPDU 520のACKポリシーフィールドが「No−ACK」にセットされていることから、ACKは送信せず、MFB MMPDU 528を直接送信する。TXOPが解放されない場合には、レスポンダ504は、データMPDU 524aの受領確認を行うBAフレーム532を生成し、PPDU 530の送信からRIFS期間が経過した後に、非集約PPDU 534を使用して当該BA 532を送信する。
【0042】
イニシエータ502は、MFB MMPDU 528を受信し、MFB MMPDU 528に含まれるMFBに従って最適化されたMCSを選択する。イニシエータ502は、データMPDU 536aおよびBAR MPDU 536bを含む第2のA−MPDU 536を生成し、MFBに従って最適化されたベーシックMIMOパラメータおよびMCSに基づいて生成されるA−PPDU 538を使用して、当該第2のA−MPDU 536を送信する。次いで、レスポンダ504は、非集約PPDU 542を使用してBA 540を送信し、データMPDU 536aの受領確認を行う。データ送信が成功した後は、イニシエータ504は、ベーシックレート非集約PPDU 546を使用してCF−Poll ENDフレームを送信し、TXOPを解放する。
【0043】
図6は、MMPDUのACKポリシーが「No−ACK」として指定されたRIFSを使用する、本発明によるイニシエータ602とレスポンダ604との間のパケット交換に関する別の例示的な処理600を示す。イニシエータ602は、レスポンダ604に送信すべきデータが存在する場合はRTSフレーム612を生成し、ベーシックレート非集約PPDU 614を使用して、当該RTSフレーム612をレスポンダ604に送信する。RTSフレーム612が受信されると、レスポンダ604は、ベーシックレート非集約PPDU 618を使用して、CTSフレーム616をイニシエータ602に送信する。イニシエータ602は、CTSフレーム616を受信した後に、TRQ MMPDU 620を生成し、非集約PPDU 622を使用してTRQ MMPDU 620を送信する。同じTXOPにおいて、イニシエータ602は、MRQ MMPDU 624も生成し、PPDU 622の送信からRIFS期間が経過した後に、非集約PPDU 626を使用して当該MRQ MMPDU 624を送信する。また、同じTXOPにおいて、イニシエータ602は、データMPDU 628aおよびBAR MPDU 628bを含むA−MPDU 628を生成し、A−PPDU 630を使用して当該A−MPDU 628を送信する。A−PPDU 630は、ベーシックMIMOパラメータおよびデフォルトMCSに基づいて生成される。
【0044】
レスポンダ604は、TRQ MMPDU 620およびMRQ MMPDU 624を受信し、MFB MMPDU 632を生成し、TRQ MMPDU 620の要求に応じて、サウンディングA−PPDU 634を介して当該MFB MMPDU 632を送信する。TRQ MMPDU 620およびMRQ MMPDU 624のACKポリシーフィールドが「No−ACK」にセットされていることから、レスポンダ604は、TRQ MMPDU 620およびMRQ MMPDU 624の受領確認を行う別個のACKを送信することはせず、MFB MMPDU 632を直接送信する。
【0045】
同じTXOPにおいて、レスポンダ604は、データMPDU 628aの受領確認を行うBA 636も生成し、PPDU 634の送信からRIFS期間が経過した後に、非集約PPDU 638を使用して当該BA 636を送信する。
【0046】
次いで、イニシエータ602は、サウンディングPPDU 634を受信し、当該サウンディングPPDU 634に基づいて、CSIを推定する。推定されるCSIは、次のパケットの送信時のMIMOパラメータ設定に使用される。イニシエータ602は、MFB MMPDU 632も受信し、MFB MMPDU 632に含まれるMFBに従って最適化されたMCSを選択する。
【0047】
イニシエータ602は、第2のTRQ MMPDU 640を生成し、A−PPDU 642を介して当該第2のTRQ MMPDU 640を送信する。同じTXOPにおいて、イニシエータ602は、第2のMRQ MMPDU 644も生成し、A−PPDU 642の送信からRIFS期間が経過した後に、A−PPDU 646を使用して当該第2のMRQ MMPDU 644を送信する。同じTXOPにおいて、イニシエータ602は、データMPDU 648aおよびBAR MPDU 618bを含むA−MPDU 648を生成し、PPDU 646の送信からRIFS期間が経過した後に、A−PPDU 650を使用して当該A−MPDU 648を送信する。A−PPDU 642、646、650はそれぞれ、CSIおよびMFBに従って最適化されるMIMOパラメータおよびMCSに基づいて生成される。
【0048】
レスポンダ604は、第2のTRQ MMPDU 640および第2のMRQ MMPDU 644を受信し、第2のMFB MMPDU 652を生成し、第2のサウンディングA−PPDU 654を使用して当該MFB MMPDU 652を送信する。同じTXOPにおいて、レスポンダ604は、データMPDU 648aの受領確認を行うBA 656を生成し、非集約PPDU 658を使用して当該BA 656を送信する。
【0049】
イニシエータ602は、第2のMFB MMPDU 652を含む第2のサウンディングA−PPDU 654を受信した後に、CSIを推定し、MFB MMPDU 652に含まれる新しいMFBに基づいて、MCSを選択する。イニシエータ602は、データMPDU 670aおよびBAR MPDU 670bを含む第3のA−MPDU 670を生成し、更新されたCSIおよびMFBに従って最適化されたMIMOパラメータおよびMCSに基づいて生成されるA−PPDU 672を使用して、当該第3のA−MPDU 670を送信する。
【0050】
レスポンダ604は、A−MPDU 670を受信し、非集約PPDU 676を使用してBA 674を送信し、データMPDU 670aの受領確認を行う。データ送信が成功した後は、イニシエータ602は、ベーシックレート非集約PPDU 680を使用してCF−Poll ENDフレーム678を送信し、TXOPを解放する。
【0051】
本発明の別の実施形態によれば、アクションフレーム、管理フレーム、あるいは制御フレームの優先順位を、データフレームよりも高くすることができる。かかる優先順位付けは、アクションフレーム、管理フレーム、または制御フレーム内で指定されるフィールドを介して明示的に実現することも、無線媒体へのアクセスに関連して、アクションフレーム、管理フレーム、または制御フレームが優先的に使用されるハードウェア実装またはソフトウェア実装を介して暗黙的に実現することもできる。かかる優先順位付け手法は、TGnSyncまたはWWiSEで提案されるすべてのアクションフレーム、管理フレーム、または制御フレームに適用可能であり、特に、伝送モードフィードバックおよびチャネルフィードバックで使用されるアクションフレームおよび管理フレーム(例えばモード要求、モード応答、MIMOチャネル要求およびMIMOチャネル応答、MRQ、TRQ等のフレーム)に適用可能な手法である。
【0052】
<<実施形態>>
1. 複数の通信エンティティを含む無線通信システムにおいて、通信エンティティ間のフレーム交換の応答性を改善する方法であって、
イニシエータがレスポンダに要求フレームを送信するステップと、
前記レスポンダが前記要求フレームに応答して、前記要求フレームの受領確認を行う別個の肯定応答(ACK)フレームを送信することなく、前記イニシエータに応答フレームを送信するステップと
を含むことを特徴とする方法。
2. 前記レスポンダは、前記要求フレームを受信した時点からショートフレーム間隔(SIFS)内に前記応答フレームを送信することを特徴とする実施形態1に記載の方法。
3. 前記レスポンダは、前記応答フレームを別のフレームにてピギーバックすることを特徴とする実施形態1に記載の方法。
4. 前記レスポンダは、前記応答フレームを別のフレームに集約することを特徴とする実施形態1に記載の方法。
5. 前記レスポンダは、前記別個のACKフレームをデフォルトで送信することなく、前記応答フレームを送信することを特徴とする実施形態1に記載の方法。
6. 前記要求フレームは、前記レスポンダが前記要求フレームの受領確認を行う別個のACKフレームを送信することが期待されるか否かを示すACKポリシーフィールドを含み、前記レスポンダは、前記ACKポリシーフィールドで示される場合に限り、別個のACKフレームを送信することなく、前記応答フレームを送信することを特徴とする実施形態1に記載の方法。
7. 前記要求フレームは、要求識別番号を示す要求識別番号フィールドを含み、前記レスポンダは、前記要求フレームに含まれる要求識別番号に対応する要求識別番号を前記応答フレームに含めることを特徴とする実施形態1に記載の方法。
8. 前記要求フレームは、前記レスポンダが前記応答フレームを直ちに送信することが期待されるのか、それとも指定期間内に送信することが期待されるのかを示す応答時間ポリシーフィールドを含むことを特徴とする実施形態1に記載の方法。
9. 前記要求フレームは、前記レスポンダが前記応答フレームを前記レスポンダが選択した時間に送信することが期待されるかどうかを示す応答時間ポリシーフィールドを含むことを特徴とする実施形態1に記載の方法。
10. 前記要求フレームは、前記レスポンダが前記応答フレームを少なくとも1つの別のフレームに集約することができるかどうかを示す集約ポリシーフィールドを含むことを特徴とする実施形態1に記載の方法。
11. 前記集約ポリシーフィールドは、前記イニシエータおよび前記レスポンダがフレーム間隔短縮(RIFS)内に複数のパケットを送信することが期待されるかどうかを示すことを特徴とする実施形態10に記載の方法。
12. 前記要求フレームおよび前記応答フレームは、管理フレームであることを特徴とする実施形態1に記載の方法。
13. 前記管理フレームの優先順位は、データフレームよりも高いことを特徴とする実施形態12に記載の方法。
14. 前記優先順位付けは、明示的なフィールドによって前記管理フレームの優先順位を示すことによって実行されることを特徴とする実施形態13に記載の方法。
15. 前記優先順位付けは、前記データフレームよりも前記管理フレームを優先的に処理するハードウェアおよび/またはソフトウェアによって実行されることを特徴とする実施形態13に記載の方法。
16. 前記要求フレームおよび前記応答フレームは、アクションフレームであることを特徴とする実施形態1に記載の方法。
17. 前記要求フレームおよび前記応答フレームは、制御フレームであることを特徴とする実施形態1に記載の方法。
18. 前記要求フレームおよび前記応答フレームは、データフレームであることを特徴とする実施形態1に記載の方法。
19. 前記要求フレームおよび前記応答フレームは、異なるタイプのフレームであることを特徴とする実施形態1に記載の方法。
20. 前記要求フレームは、変調符号化方式(MCS)要求を含み、前記応答フレームは、MCSフィードバックを含み、前記イニシエータは、前記MCSフィードバックに基づいて次のフレームを生成することを特徴とする実施形態1に記載の方法。
21. 前記要求フレームは、トレーニング要求を含み、前記応答フレームは、サウンディングフレームとして生成され、前記イニシエータは、前記サウンディングフレームからチャネル状態情報(CSI)を推定し、前記CSIに基づいて次のフレームを生成することを特徴とする実施形態1に記載の方法。
22. 前記要求フレームは、チャネル状態情報(CSI)フィードバック要求を含み、前記応答フレームは、前記イニシエータと前記レスポンダとの間のCSIを運ぶCSIフィードバック応答を含むことを特徴とする実施形態1に記載の方法。
23. 前記CSIは、送信ビーム形成、キャリブレーション、およびアンテナ選択のうちの少なくとも1つに使用されることを特徴とする実施形態22に記載の方法。
24. 前記イニシエータから前記レスポンダに送信されるフレームは、前記レスポンダに一意に付与される別個のシーケンス番号カウンタを用いて順序付けされることを特徴とする実施形態1に記載の方法。
25. 前記イニシエータから前記レスポンダに送信されるフレームは、前記フレームが集約されるデータフレームに関して使用されるシーケンス番号カウンタを用いて順序付けされることを特徴とする実施形態1に記載の方法。
26. 前記イニシエータは、前記要求フレームにブロックACK要求(BAR)を含めることを特徴とする実施形態1に記載の方法。
27. 前記イニシエータは、管理フレーム用の別個のBARを集約媒体アクセス制御(MAC)プロトコルデータユニット(A−MPDU)の一部として送信することを特徴とする実施形態26に記載の方法。
28. 前記要求フレームは、管理フレーム用とデータフレーム用の2つの部分を含むBARを含んでいることを特徴とする実施形態26に記載の方法。
29. 前記レスポンダは、前記応答フレームにブロックACK(BA)を含めることを特徴とする実施形態1に記載の方法。
30. 前記レスポンダは、管理フレーム用の別個のBAを集約媒体アクセス制御(MAC)プロトコルデータユニット(A−MPDU)の一部として送信することを特徴とする実施形態29に記載の方法。
31. 前記応答フレームは、管理フレーム用とデータフレーム用の2つの部分を含むBAを含んでいることを特徴とする実施形態29に記載の方法。
32. 前記要求フレームは、媒体アクセス制御(MAC)フレームであることを特徴とする実施形態1に記載の方法。
33. 前記応答フレームは、媒体アクセス制御(MAC)フレームであることを特徴とする実施形態1に記載の方法。
34. 通信エンティティ間のフレーム交換の応答性を改善する無線通信システムであって、
レスポンダに要求フレームを送信するように構成されたイニシエータと、
前記要求フレームに応答して、前記要求フレームの受領確認を行う別個の肯定応答(ACK)フレームを送信することなく、前記イニシエータに応答フレームを送信するように構成された前記レスポンダと
を備えることを特徴とするシステム。
35. 前記レスポンダは、前記要求フレームを受信した時点からショートフレーム間隔(SIFS)内に前記応答フレームを送信するように構成されていることを特徴とする実施形態34に記載のシステム。
36. 前記レスポンダは、前記応答フレームを別のフレームにてピギーバックするように構成されていることを特徴とする実施形態34に記載のシステム。
37. 前記レスポンダは、前記応答フレームを別のフレームに集約するように構成されていることを特徴とする実施形態34に記載のシステム。
38. 前記レスポンダは、前記別個のACKフレームをデフォルトで送信することなく、前記応答フレームを送信するように構成されていることを特徴とする実施形態34に記載のシステム。
39. 前記要求フレームは、前記レスポンダが前記要求フレームの受領確認を行う別個のACKフレームを送信することが期待されるか否かを示すACKポリシーフィールドを含み、前記レスポンダは、前記ACKポリシーフィールドで示される場合に限り、別個のACKフレームを送信することなく、前記応答フレームを送信するように構成されていることを特徴とする実施形態34に記載のシステム。
40. 前記要求フレームは、要求識別番号を示す要求識別番号フィールドを含み、前記レスポンダは、前記要求フレームに含まれる要求識別番号に対応する要求識別番号を前記応答フレームに含めるように構成されていることを特徴とする実施形態34に記載のシステム。
41. 前記要求フレームは、前記レスポンダが前記応答フレームを直ちに送信することが期待されるのか、それとも指定期間内に送信することが期待されるのかを示す応答時間ポリシーフィールドを含むことを特徴とする実施形態34に記載のシステム。
42. 前記要求フレームは、前記レスポンダが前記応答フレームを前記レスポンダが選択した時間に送信することが期待されるかどうかを示す応答時間ポリシーフィールドを含むことを特徴とする実施形態34に記載のシステム。
43. 前記要求フレームは、前記レスポンダが前記応答フレームを別のフレームに集約することができるかどうかを示す集約ポリシーフィールドを含むことを特徴とする実施形態34に記載のシステム。
44. 前記集約ポリシーフィールドは、前記イニシエータおよび前記レスポンダがフレーム間隔短縮(RIFS)内に複数のパケットを送信することが期待されるかどうかを示すことを特徴とする実施形態43に記載のシステム。
45. 前記要求フレームおよび前記応答フレームは、管理フレームであることを特徴とする実施形態34に記載のシステム。
46. 前記管理フレームの優先順位は、データフレームよりも高いことを特徴とする実施形態45に記載のシステム。
47. 前記優先順位付けは、明示的なフィールドによって前記管理フレームの優先順位を示すことによって実行されることを特徴とする実施形態46に記載のシステム。
48. 前記優先順位付けは、前記データフレームよりも前記管理フレームを優先的に処理するハードウェアおよび/またはソフトウェアによって実行されることを特徴とする実施形態46に記載のシステム。
49. 前記要求フレームおよび前記応答フレームは、アクションフレームであることを特徴とする実施形態34に記載のシステム。
50. 前記要求フレームおよび前記応答フレームは、制御フレームであることを特徴とする実施形態34に記載のシステム。
51. 前記要求フレームおよび前記応答フレームは、データフレームであることを特徴とする実施形態34に記載のシステム。
52. 前記要求フレームおよび前記応答フレームは、異なるタイプのフレームであることを特徴とする実施形態34に記載のシステム。
53. 前記要求フレームは、変調符号化方式(MCS)要求を含み、前記応答フレームは、MCSフィードバックを含み、前記イニシエータは、前記MCSフィードバックに基づいて次のフレームを生成するように構成されていることを特徴とする実施形態34に記載のシステム。
54. 前記要求フレームは、トレーニング要求を含み、前記応答フレームは、サウンディングフレームとして生成され、前記イニシエータは、前記サウンディングフレームからチャネル状態情報(CSI)を推定し、前記CSIに基づいて次のフレームを生成するように構成されていることを特徴とする実施形態34に記載のシステム。
55. 前記要求フレームは、チャネル状態情報(CSI)フィードバック要求を含み、前記応答フレームは、前記イニシエータと前記レスポンダとの間のCSIを運ぶCSIフィードバック応答を含むことを特徴とする実施形態34に記載のシステム。
56. 前記CSIは、送信ビーム形成、キャリブレーション、およびアンテナ選択のうちの少なくとも1つに使用されることを特徴とする実施形態55に記載のシステム。
57. 前記イニシエータから前記レスポンダに送信されるフレームは、前記レスポンダに一意に付与される別個のシーケンス番号カウンタを用いて順序付けされることを特徴とする実施形態34に記載のシステム。
58. 前記イニシエータから前記レスポンダに送信されるフレームは、前記フレームが集約されるデータフレームに関して使用されるシーケンス番号カウンタを用いて順序付けされることを特徴とする実施形態34に記載のシステム。
59. 前記イニシエータは、前記要求フレームにブロックACK要求(BAR)を含めるように構成されていることを特徴とする実施形態34に記載のシステム。
60. 前記イニシエータは、管理フレーム用の別個のBARを集約媒体アクセス制御(MAC)プロトコルデータユニット(A−MPDU)の一部として送信するように構成されていることを特徴とする実施形態59に記載のシステム。
61. 前記イニシエータは、管理フレーム用とデータフレーム用の2つの部分を含むBARを前記要求フレームに含めるように構成されていることを特徴とする実施形態59に記載のシステム。
62. 前記レスポンダは、前記応答フレームにブロックACK(BA)を含めるように構成されていることを特徴とする実施形態34に記載のシステム。
63. 前記レスポンダは、管理フレーム用の別個のBAを集約媒体アクセス制御(MAC)プロトコルデータユニット(A−MPDU)の一部として送信するように構成されていることを特徴とする実施形態62に記載のシステム。
64. 前記レスポンダは、管理フレーム用とデータフレーム用の2つの部分を含むBAを前記応答フレームに含めるように構成されていることを特徴とする実施形態62に記載のシステム。
65. 前記要求フレームは、媒体アクセス制御(MAC)フレームであることを特徴とする実施形態34に記載のシステム。
66. 前記応答フレームは、媒体アクセス制御(MAC)フレームであることを特徴とする実施形態34に記載のシステム。
【0053】
以上、本発明の各特徴および要素を、特定の組合せの好ましい諸実施形態に関連して説明してきたが、各特徴または要素は、好ましい諸実施形態における他の特徴および要素を伴わずに単独で使用することも、本発明の他の特徴および要素と様々な形で組み合わせて使用することも、それらと組み合わせずに使用することもできる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6