特許第5986254号(P5986254)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】5986254
(24)【登録日】2016年8月12日
(45)【発行日】2016年9月6日
(54)【発明の名称】エンドミル
(51)【国際特許分類】
   B23C 5/10 20060101AFI20160823BHJP
【FI】
   B23C5/10 D
【請求項の数】8
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2015-72581(P2015-72581)
(22)【出願日】2015年3月31日
【審査請求日】2015年9月14日
(73)【特許権者】
【識別番号】000128924
【氏名又は名称】株式会社オリオン工具製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100140109
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 新次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100075270
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 泰
(74)【代理人】
【識別番号】100101373
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 茂雄
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(72)【発明者】
【氏名】畠山 和也
【審査官】 長清 吉範
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−121132(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3138705(JP,U)
【文献】 特開平7−9238(JP,A)
【文献】 実開昭59−191214(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B23C 5/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基端部と該基端部より切削方向前方側に形成された切削部とを備えたエンドミルであって、
前記エンドミルの軸方向に延びて先端を抜けるように前記切削部に形成された一つの溝であって、該溝は、前記軸方向に延びる第1の溝エッジ部及び第2の溝エッジ部によって画定されている、前記溝と、
前記切削部において前記溝が形成されていない側に形成された外周部であって、該外周部の半径は、前記第1の溝エッジ部の半径よりも小さい、前記外周部と、
前記第1の溝エッジ部の先端に形成された第1の底刃チップと、
前記外周部に形成された少なくとも1つの外周刃チップと、
を備える、エンドミル。
【請求項2】
前記第1の溝エッジ部に回転方向後方で隣接して前記外周部に形成された第2の底刃チップを更に備える、請求項1に記載のエンドミル。
【請求項3】
前記第1及び第2の底刃チップは、正リード角を有し、前記外周刃チップは、逆リード角を有する、請求項2に記載のエンドミル。
【請求項4】
前記第1の溝エッジ部は、切屑を排出する前記溝に対して切屑が回転方向後方に行かないようにするための壁を形成する、請求項1乃至3のいずれか1項に記載のエンドミル。
【請求項5】
前記溝は、螺旋溝である、請求項1乃至4のいずれか1項に記載のエンドミル。
【請求項6】
前記外周部は、前記第2の底刃チップが形成されているところの位置から前記第2の溝エッジ部まで略一定の半径を有する、請求項2又は3に記載のエンドミル。
【請求項7】
前記外周刃チップは、軸方向及び周方向の少なくとも1つの方向に複数個配列されており、隣接する2つの外周刃チップの間に間隙を有する、請求項1乃至6のいずれか1項に記載のエンドミル。
【請求項8】
基端部と該基端部より切削方向前方側に形成された切削部とを備えたエンドミルであって、
前記エンドミルの軸方向に延びて先端を抜けるように前記切削部に形成された一つの溝であって、該溝は、前記軸方向に延びる第1の溝エッジ部及び第2の溝エッジ部によって画定され、前記第1の溝エッジ部は、切屑を排出する前記溝に対して切屑が回転方向後方に行かないようにするための壁を形成する、前記溝と、
前記切削部において前記溝が形成されていない側に形成された外周部であって、該外周部の半径は、前記基端部及び前記第1の溝エッジ部の半径よりも小さい、前記外周部と、
前記第1の溝エッジ部の前記壁の先端に形成された、正のリード角を有する第1の底刃チップと、
前記第1の溝エッジ部に回転方向後方で隣接して前記外周部に形成された、正のリード角を有する第2の底刃チップと、
前記外周部に形成された、逆リード角を各々有する複数の外周刃チップであって、該外周刃チップは、軸方向及び周方向に各々複数個ずつ配列されており、隣接する2つの外周刃チップの間に間隙を有する、前記複数の外周刃チップと、
を備える、エンドミル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エンドミルに関する。
【背景技術】
【0002】
エンドミルの従来技術に関して、下記の特許文献1の技術が知られている。
【0003】
特許文献1に記載されている技術は、シャンクを有する円柱形のボディに設けた複数のフルートの回転後方側の外周縁に沿って配設されたチップ座に、切れ刃となるチップを固着してなるエンドミルに関するものである。この従来技術のエンドミルのボディ外周には、ボディの先端に抜ける主フルートと先端に抜けない又は抜ける複数の副フルートとが形成されており、底刃チップが主フルートの先端にのみ取り付けられ、外周刃チップが副フルートにのみ取り付けられている。ここでフルートとは、ボディに削成された、切屑排出溝をいう。
【0004】
上記従来技術のエンドミルでは、主フルート以外に、複数の副フルートが形成されているため、隣接するフルートの間に、当該隣接するフルートを仕切るための仕切部分が刃チップ以外にも必ず存在することになる。このため、切屑の一部がフルートを通って排出され得るとしてもこの仕切部分が切屑の円滑な排出を妨害するおそれがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第3317868号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記事実に鑑みなされたもので、切屑を効率的に排出し摩擦熱の発生を減少させたエンドミルを提供することをその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明の一態様に係る、基端部と該基端部より切削方向前方側に形成された切削部とを備えたエンドミルは、前記エンドミルの軸方向に延びて先端を抜けるように前記切削部に形成された一つの溝であって、該溝は、前記軸方向に延びる第1の溝エッジ部及び第2の溝エッジ部によって画定されている、前記溝と、前記切削部において前記溝が形成されていない側に形成された外周部であって、該外周部の半径は、前記第1の溝エッジ部の半径よりも小さい、前記外周部と、前記第1の溝エッジ部の先端に形成された第1の底刃チップと、前記外周部に形成された少なくとも1つの外周刃チップと、を備えて構成したものである。
【0008】
被削材の穴空け時において、本発明の上記態様に係るエンドミルを回転しながら被削材内へと進めると、第1の溝エッジ部の先頭に形成された第1の底刃チップにより被削材が切削され、その切屑が溝を通って外部へと排出される。引き回し時には、外周刃チップが機能する。ここで、本発明のエンドミルでは、第1の底刃チップが形成された第1の溝エッジ部よりも半径の小さい外周部に、外周刃チップが形成されている。すなわち、本発明のエンドミルは、上記従来技術とは異なり、刃チップが形成されるところの副フルートが存在しないことが特徴となっている。この特徴により、本発明に係るエンドミルでは、隣接するフルートを仕切るための余分な仕切部分が存在せず、切屑の一部がこのような仕切部によって妨害されずにきわめて効率的に排出され、切削時及び引き回し時における摩擦熱の発生を大幅に減少させることができる。
【0009】
好ましい態様では、前記第1の溝エッジ部に回転方向後方で隣接して前記外周部に形成された第2の底刃チップを更に備える。
【0010】
上記従来技術では、底刃チップは、主フルートの先端にのみ取り付けられていたが、本発明の好ましい態様では、第2の底刃チップを設けたことにより、さらに切削能力を向上させることが可能となる。
【0011】
また、好ましい態様では、前記第1及び第2の底刃チップは、正リード角を有し、前記外周刃チップは、逆リード角を有する。引き回し時には、逆リード角を有する外周刃チップが被削材の上面を抑えるためバリの発生を防ぐことができる。
【0012】
さらに、好ましい前記第1の溝エッジ部は、切屑を排出する前記溝に対して切屑が回転方向後方に行かないようにするための壁を形成する。溝のみならず、壁として機能する第1の溝エッジ部が設けられていることによって、さらに効率良く溝を通って切屑が排出され、摩擦熱で被削材が焦げることがなくなるという優れた効果が得られる。
【0013】
前記溝は、螺旋溝であってもよい。また、前記外周部は、前記第2の底刃チップが形成されているところの位置から前記第2の溝エッジ部まで略一定の半径を有していてもよい。
【0014】
好ましい前記外周刃チップは、軸方向及び周方向の少なくとも1つの方向に複数個配列されており、隣接する2つの外周刃チップの間に間隙を有する。
【0015】
外周刃チップが、軸方向及び周方向の少なくとも1つの方向に複数個配列されているため、切削や引き回し効率を向上させることができ、さらには、外周刃チップの間に形成された間隙により、切屑を効率よく排出することができる。
【0016】
本発明の一態様に係る、基端部と該基端部より切削方向前方側に形成された切削部とを備えたエンドミルは、前記エンドミルの軸方向に延びて先端を抜けるように前記切削部に形成された一つの溝であって、該溝は、前記軸方向に延びる第1の溝エッジ部及び第2の溝エッジ部によって画定され、前記第1の溝エッジ部は、切屑を排出する前記溝に対して切屑が回転方向後方に行かないようにするための壁を形成する、前記溝と、前記切削部において前記溝が形成されていない側に形成された外周部であって、該外周部の半径は、前記基端部及び前記第1の溝エッジ部の半径よりも小さい、前記外周部と、前記第1の溝エッジ部の前記壁の先端に形成された、正のリード角を有する第1の底刃チップと、前記第1の溝エッジ部に回転方向後方で隣接して前記外周部に形成された、正のリード角を有する第2の底刃チップと、前記外周部に形成された、逆リード角を各々有する複数の外周刃チップであって、該外周刃チップは、軸方向及び周方向に各々複数個ずつ配列されており、隣接する2つの外周刃チップの間に間隙を有する、前記複数の外周刃チップと、を備えて構成したものである。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1図1は、本発明の一実施形態に係るエンドミルの側面図、底刃チップIにおける径方向断面図、及び、上面図である。
図2図2は、図1に示したエンドミルの切削部の平面図である。
図3図3は、図1に示したエンドミルの斜視図である。
図4図4は、図1に示したエンドミルの各刃における径方向断面図であり、(a)は底刃チップAにおける径方向断面図、(b)は外周刃チップB〜Cにおける径方向断面図、(c)は外周刃チップD〜Fにおける径方向断面図、並びに、(d)は外周刃チップG〜Hにおける径方向断面図である。
図5図5は、第1の溝エッジ部が、切屑を排出する溝に対して切屑が回転方向後方に行かないようにするための壁を形成することを説明した概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態を説明する。
【0019】
図1には、本発明の一実施形態に係るエンドミル1の側面図、径方向断面図、及び、上面図が示されている。
【0020】
図1の側面図に示されるように、エンドミル1は、基端部2と該基端部2より切削方向前方側に形成された切削部3とを備えている。切削部3は、エンドミル1の軸方向Pに延びて先端を抜けるように形成された一つの溝5と、溝5が形成されていない切削部3の側に形成された外周部6と、底刃チップ7と、外周刃チップ8とを備えている。
【0021】
図1の断面図に示されるように、溝5は、第1の溝エッジ部10及び第2の溝エッジ部11によって画定されるように例えば削り出しで形成される。この断面図より、外周部6の半径は、基端部2の半径及び第1の溝エッジ部10の半径よりも小さく形成されていることが理解できる。なお、第1の溝エッジ部10は、その削り出し時に外周部6よりも半径が大きくなるように形成されてもよいが、チップ台を切削部に固着すること(例えば、後述する図5)により、外周部6よりも半径を大きくしてもよい。
【0022】
図1の断面図に示されるように、底刃チップ7のうち底刃チップIは、第1の溝エッジ部10の先端に形成されている。底刃チップIは、エンドミル1の軸方向Pに沿った直進方向に対して正のリード角θi(一例として20°)を有する。また、溝5は、本実施形態では螺旋溝であり、該螺旋溝は、エンドミル1の軸方向Pに沿った直進方向に対して所定のスパイラルミゾ角θ(一例として20°)を有する。
【0023】
次に図2を参照して、底刃チップ7及び外周刃チップ8との配列を説明する。なお、図2は、実際には円筒形の表面上にある刃チップを平面図に展開して示したものである。
図2に示されるように、底刃チップ7のうち底刃チップAは、第1の溝エッジ部10に回転方向Qの後方で隣接して外周部6に形成されている。また、外周刃チップ8は、本実施形態では、複数の外周刃チップ(B,C,D,E,F,G, H)である。これらの外周刃チップ(B,C,D,E,F,G, H)は、軸方向及び周方向に各々複数個ずつ配列されており、隣接する2つの外周刃チップの間に間隙を有している。
図3に、本実施形態に係るエンドミル1の斜視図を示す。図3には、底刃チップ(A,I)と、外周刃チップ(B,C,D,E,F,G, H)との立体的な位置関係が明瞭に示されている。
【0024】
次に図4を参照して、底刃チップA及び外周刃チップ(B,C,D,E,F,G, H)の周方向及び軸方向の位置を説明する。
底刃チップAにおける図4(a)の断面図に示されるように、底刃チップAは、周方向の基準線R(図4(a)の断面図で第1の溝エッジ部10の壁が垂直になるような基準線)に対して角度θから始まり、基準線に垂直な線からθまで延在している。本実施形態では、θ=30°、θ=45°であるが、この例に限定されるものではない。また、底刃チップAは、底刃チップIと同様に、エンドミル1の軸方向Pに沿った直進方向に対して正のリード角θa(一例として20°)を有する。
【0025】
なお、図4(a)から明らかなように、外周部6は、底刃チップAが形成されているところの位置から第2の溝エッジ部11まで略一定の半径を有している。
外周刃チップB〜Cにおける図4(b)の断面図に示されるように、外周刃チップBは、基準線Rからθの位置から始まり、外周刃チップCは、θの位置からさらにθ進んだところに位置している。本実施形態では、θ=105°、θ=75°であるが、この例に限定されるものではない。また、外周刃チップBは、底刃チップI、Aとは異なり、エンドミル1の軸方向Pに沿った直進方向に対して逆リード角θ(一例として20°)を有する。外周刃チップC〜Hに関しても同様に、逆リード角θ(一例として20°)を有する。
【0026】
外周刃チップD〜Fにおける図4(c)の断面図に示されるように、外周刃チップDは、基準線Rからθの位置から始まり、外周刃チップEは、θの位置からさらにθ進んだ位置から始まり、外周刃チップFは、θの位置からさらにθ進んだ位置から始まっている。本実施形態では、θ=75°、θ=60°、θ=60°であるが、この例に限定されるものではない。
【0027】
外周刃チップG〜Hにおける図4(d)の断面図に示されるように、外周刃チップGは、基準線Rからθの位置から始まり、外周刃チップHは、θの位置からさらにθ進んだところに位置している。本実施形態では、θ=105°、θ=75°であるが、この例に限定されるものではない。
【0028】
図1及び図4の各断面図に示されるように、刃チップI、A〜Hの径方向の最縁部は、エンドミルの中心(軸方向Pの位置)から等距離にあることが理解できる。
本実施形態では、刃チップI、A〜Hの掬い角、刃先角は、以下の表1の通りであるが、この例に限定されるものではない。
【0029】
【表1】
【0030】
次に本発明の実施形態の作用効果を説明する。
被削材(図示せず)の穴空け時には、本発明の実施例に係るエンドミル1をQ方向(図1の断面図等)に回転しながら被削材(図示せず)内へと進めると、第1の溝エッジ部10の先頭に形成された正リード角を有する底刃チップIにより被削材が切削され、その切屑が溝5を通って外部へと排出される。さらに、底刃チップIに隣接して正リード角を有する底刃チップAにより被削材が切削されるため、エンドミル1の切削能力を増加することができる。
【0031】
引き回し時には、逆リード角を有する外周刃チップB〜Hが被削材の上面を抑えるためバリの発生を防ぐことができる。
【0032】
ここで、本発明の実施例に係るエンドミル1では、底刃チップIが形成された第1の溝エッジ部10よりも半径の小さい外周部に、底刃チップA、外周刃チップB〜Hが形成されている。すなわち、本発明の実施例に係るエンドミル1は、上記従来技術とは異なり、刃チップが形成されるところの副フルートが存在しないことが特徴となっている。この特徴により、本発明の実施例に係るエンドミル1では、隣接するフルートを仕切るための余分な仕切部分が存在せず、切屑の一部がこのような仕切部によって妨害されずにきわめて効率的に排出され、切削時及び引き回し時における摩擦熱の発生を大幅に減少させることができる。
【0033】
さらには、図5に示されるように、第1の溝エッジ部10は、切屑を排出する溝5に対して切屑が回転方向Qの後方に行かないようにするための壁を形成している(第1の溝エッジ部10が削り出しで形成されている場合も同様である)。溝5のみならず、壁として機能する第1の溝エッジ部10が設けられていることによって、効率良く溝5を通って切屑が排出され、摩擦熱で被削材が焦げることがなくなるという優れた効果が得られる。
【0034】
以上が本発明の実施形態であるが、本発明は、上記例にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲内において任意好適に変更可能である。
【符号の説明】
【0035】
1 エンドミル
2 基端部
3 切削部
4 シャンク
5 溝
6 外周部
7 底刃チップ
8 外周刃チップ
10 第1の溝エッジ部
11 第2の溝エッジ部
(I,A) 底刃チップ
(B,C,D,E,F,G,H) 外周刃チップ
【要約】
【課題】 切屑を効率的に排出し摩擦熱の発生を減少させたエンドミルを提供する。
【解決手段】
基端部2と切削部3とを備えたエンドミル1は、軸方向に延びて先端を抜けるように切削部3に形成されかつ軸方向に延びる第1の溝エッジ部10及び第2の溝エッジ部11により画定された一つの溝5と、切削部3で溝5が形成されていない側に形成され、かつ基端部2及び第1の溝エッジ部10の半径よりも小さい半径を有する外周部6と、第1の溝エッジ部10の先端に形成された、正のリード角を有する第1の底刃チップIと、第1の溝エッジ部10に回転方向後方で隣接して外周部6に形成された、正のリード角を有する第2の底刃チップAと、外周部6に形成された、逆リード角を各々有しかつ軸方向及び周方向に各々複数個ずつ配列されており、隣接する2つの外周刃チップの間に間隙を有する複数の外周刃チップ8と、を備える。
【選択図】 図1
図1
図2
図3
図4
図5