特許第5986305号(P5986305)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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特許5986305パケット送信時刻を指示するためのシステムおよび方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5986305
(24)【登録日】2016年8月12日
(45)【発行日】2016年9月6日
(54)【発明の名称】パケット送信時刻を指示するためのシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   H04W 74/04 20090101AFI20160823BHJP
   H04W 72/12 20090101ALI20160823BHJP
   H04W 72/04 20090101ALI20160823BHJP
   H04W 84/12 20090101ALI20160823BHJP
【FI】
   H04W74/04
   H04W72/12 110
   H04W72/04 131
   H04W84/12
【請求項の数】33
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2015-516427(P2015-516427)
(86)(22)【出願日】2013年6月13日
(65)【公表番号】特表2015-523795(P2015-523795A)
(43)【公表日】2015年8月13日
(86)【国際出願番号】CN2013077141
(87)【国際公開番号】WO2013185608
(87)【国際公開日】20131219
【審査請求日】2015年1月8日
(31)【優先権主張番号】61/659,755
(32)【優先日】2012年6月14日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】13/914,406
(32)【優先日】2013年6月10日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】504161984
【氏名又は名称】ホアウェイ・テクノロジーズ・カンパニー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100146835
【弁理士】
【氏名又は名称】佐伯 義文
(74)【代理人】
【識別番号】100140534
【弁理士】
【氏名又は名称】木内 敬二
(72)【発明者】
【氏名】ユンフン・クウォン
(72)【発明者】
【氏名】ユンソン・ヤン
(72)【発明者】
【氏名】ツィガン・ロン
【審査官】 齋藤 浩兵
(56)【参考文献】
【文献】 特表2010−519875(JP,A)
【文献】 特表2009−528745(JP,A)
【文献】 "Group Synchronized DCF",IEEE 802.11-12/0329r1,2012年 3月13日,URL,https://mentor.ieee.org/802.11/dcn/12/11-12-0329-01-00ah-group-synchronized-dcf.pptx
【文献】 "Low Collision EDCA",IEEE 802.11-11/0116r0,2012年 1月16日,URL,https://mentor.ieee.org/802.11/dcn/12/11-12-0116-00-00ah-low-collision-edca.ppt
【文献】 "Restricted Access Window Signaling for Uplink Channel Access",IEEE 802.11-12/0843r0,2012年 7月13日,URL,https://mentor.ieee.org/802.11/dcn/12/11-12-0843-00-00ah-restricted-access-window-signaling-for-uplink-channel-access.pptx
【文献】 "Uplink Channel Access General Procedure",IEEE 802.11-12/0831r0,2012年 7月12日,URL,https://mentor.ieee.org/802.11/dcn/12/11-12-0831-00-00ah-uplink-channel-access-general-procedure.ppt
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24− 7/26
H04W 4/00−99/00
IEEE mentor
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
データを交換するための方法であって、
アクセス・ポイントにより、アクセス・ウィンドウに対する利用インジケータを生成するステップであって、前記利用インジケータは、許可端末のリスト内の許可端末がそのリソース割当てに関する情報を受信する必要があるかどうかの第1の指示と、前記アクセス・ウィンドウの開始時刻の第2の指示および前記許可端末のリストの第3の指示のうち少なくとも1つを含むステップと、
前記アクセス・ポイントにより、前記利用インジケータをブロードキャストするステップと、
前記利用インジケータに従って、前記アクセス・ポイントにより、データを前記アクセス・ウィンドウにおいて前記許可端末のうち少なくとも1つと交換するステップと、
を含む、方法。
【請求項2】
前記利用インジケータは第1の管理パケットでブロードキャストされる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1の指示は、前記許可端末のリスト内の許可端末がそのリソース割当てに関する情報を受信する必要がないことを示す、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1の指示は、前記許可端末のリスト内の許可端末がそのリソース割当てに関する情報を受信する必要があることを示し、前記方法は、
前記許可端末のリストのサブセットと前記アクセス・ポイントの間のデータ交換に関する制御信号を生成するステップと、
前記制御信号をブロードキャストするステップと、
をさらに含む、請求項1または2に記載の方法。
【請求項5】
前記制御信号は第2の管理パケットでブロードキャストされる、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記第2の管理パケットは前記アクセス・ウィンドウの開始時に送信される、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記制御信号は、前記許可端末のリストの前記サブセット内の各許可端末と前記アクセス・ポイントの間のデータ交換に関する開始時刻を含む、請求項4に記載の方法。
【請求項8】
前記制御信号は、前記アクセス・ウィンドウの期間に対する調整を含む、請求項4に記載の方法。
【請求項9】
ポーリング・パケットを前記許可端末の前記リストの前記サブセットから受信するステップであって、前記制御信号は、受信されたポーリング・パケットに従って生成されるステップをさらに含む、請求項4に記載の方法。
【請求項10】
データを交換するための方法であって、
端末により、アクセス・ウィンドウに対する利用インジケータを受信するステップであって、前記利用インジケータは、許可端末のリスト内の許可端末がそのリソース割当てに関する情報を受信する必要があるかどうかの第1の指示と、前記アクセス・ウィンドウの開始時刻の第2の指示および前記許可端末のリストの第3の指示のうち少なくとも1つを含むステップと、
前記端末により、前記端末が前記許可端末のリスト内にあるかどうかを判定するステップと、
前記端末が前記許可端末のリスト内にある場合に、前記利用インジケータに従って、前記端末により、データを前記アクセス・ウィンドウにおいてアクセス・ポイントと交換するステップと、
を含む、方法。
【請求項11】
前記利用インジケータは第1の管理パケットで受信される、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記端末が前記許可端末のリスト内にあり、前記第1の指示は前記許可端末のリスト内の許可端末がそのリソース割当てに関する情報を受信する必要があることを示し、
前記方法は、前記端末と前記アクセス・ポイントの間のデータ交換に関する制御信号を受信するステップをさらに含み、
前記データを前記アクセス・ウィンドウにおいて前記アクセス・ポイントと交換するステップは、
前記制御信号に従って第1のデータ交換時刻を決定するステップと、
前記データを前記第1のデータ交換時刻で前記アクセス・ポイントと交換するステップと、
を含む、請求項10または11に記載の方法。
【請求項13】
前記制御信号は第2の管理パケットで受信される、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記制御信号は、前記端末と前記アクセス・ポイントの間の前記データ交換に関する開始時刻を含む、請求項12または13に記載の方法。
【請求項15】
前記制御信号を受信する前に、低電力状態から復帰するステップをさらに含む、請求項12乃至14の何れか1項に記載の方法。
【請求項16】
前記端末が前記許可端末のリスト内にあり、前記第1の指示は前記許可端末のリスト内の許可端末がそのリソース割当てに関する情報を受信する必要はないことを示し、前記データを前記アクセス・ウィンドウにおいて前記アクセス・ポイントと交換するステップは、
指定された規則に従って第2のデータ交換時刻を決定するステップと、
前記データを前記第2のデータ交換時刻で前記アクセス・ポイントと交換するステップと、
を含む、請求項10または11に記載の方法。
【請求項17】
ポーリング・パケットを前記アクセス・ポイントに送信するステップをさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項18】
アクセス・ウィンドウに対する利用インジケータを生成し、前記利用インジケータに従って、データを前記アクセス・ウィンドウにおいて許可端末のうち少なくとも1つと交換するように構成されたプロセッサであって、前記利用インジケータは、許可端末のリスト内の許可端末がそのリソース割当てに関する情報を受信する必要があるかどうかの第1の指示と、前記アクセス・ウィンドウの開始時刻の第2の指示および前記許可端末のリストの第3の指示のうち少なくとも1つを含む、プロセッサと、
前記プロセッサに動作可能に接続され、前記利用インジケータをブロードキャストするように構成された送信器と、
を備える、アクセス・ポイント。
【請求項19】
前記送信器は、前記利用インジケータを第1の管理フレームで送信するように構成された、請求項18に記載のアクセス・ポイント。
【請求項20】
前記第1の指示は、前記許可端末のリスト内の許可端末がそのリソース割当てに関する情報を受信する必要があることを示し、前記プロセッサは、前記許可端末のリストのサブセットと前記アクセス・ポイントの間のデータ交換に関する制御信号を生成するように構成され、前記送信器は前記制御信号をブロードキャストするように構成された、請求項18または19に記載のアクセス・ポイント。
【請求項21】
前記送信器は、前記制御信号を第2の管理パケットで送信するように構成された、請求項20に記載のアクセス・ポイント。
【請求項22】
前記送信器は、前記第2の管理パケットを前記アクセス・ウィンドウの開始時に送信するように構成された、請求項21に記載のアクセス・ポイント。
【請求項23】
端末であって、
アクセス・ウィンドウに対する利用インジケータを受信するように構成された受信器であって、前記利用インジケータは、許可端末のリスト内の許可端末がそのリソース割当てに関する情報を受信する必要があるかどうかの第1の指示と、前記アクセス・ウィンドウの開始時刻の第2の指示および前記許可端末のリストの第3の指示のうち少なくとも1つを含む、受信器と、
前記受信器に動作可能に接続され、前記端末が前記許可端末のリスト内にあるかどうかを判定し、前記端末が前記許可端末のリスト内にあるか場合に、前記利用インジケータに従って、データを前記アクセス・ウィンドウにおいてアクセス・ポイントと交換するように構成されたプロセッサと、
を備える、端末。
【請求項24】
前記受信器は、前記利用インジケータを第1の管理フレームで受信するように構成された、請求項23に記載の端末。
【請求項25】
前記端末が前記許可端末のリスト内にあり、前記第1の指示は、前記許可端末のリスト内の許可端末がそのリソース割当てに関する情報を受信する必要があることを示し、前記受信器は、前記端末と前記アクセス・ポイントの間のデータ交換に関する制御信号を受信するように構成された、請求項23または24に記載の端末。
【請求項26】
前記プロセッサは、前記制御信号に従って第1のデータ交換時刻を決定し、前記データを前記第1のデータ交換時刻で前記アクセス・ポイントと交換するように構成された、請求項25に記載の端末。
【請求項27】
前記端末が前記許可端末のリスト内にあり、前記第1の指示は前記許可端末のリスト内の許可端末がそのリソース割当てに関する情報を受信する必要はないことを示し、前記プロセッサは、指定された規則に従って第2のデータ交換時刻を決定し、前記データを前記第2のデータ交換時刻で前記アクセス・ポイントを交換するように構成された、請求項23に記載の端末。
【請求項28】
IEEE802.11準拠通信システムのアクセス・ポイントを動作させるための方法であって、
前記アクセス・ポイントにより、前記アクセス・ポイントによりサービスされる端末のRAWグループに関する制限アクセス・ウィンドウを指定するステップと、
前記アクセス・ポイントにより、前記端末のRAWグループ内の端末がそのリソース割当てに関する情報を受信する必要があるかどうかの第1のインジケータを生成するステップと、
前記アクセス・ポイントにより、前記制限アクセス・ウィンドウに関する情報と前記第1のインジケータをビーコン・フレームとショート・ビーコン・フレームのうち1つでブロードキャストするステップと、
を含む、方法。
【請求項29】
前記制限アクセス・ウィンドウに関する前記情報と前記第1のインジケータがRAWパラメータ・セット情報要素でブロードキャストされる、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記RAWパラメータ・セット情報要素は、前記RAWグループ、RAW開始時刻、RAW期間、および前記第1のインジケータを含む、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記第1のインジケータは、前記端末がそのリソース割当てに関する情報を受信する必要がないことを示す、請求項28乃至30の何れか1項に記載の方法。
【請求項32】
前記第1のインジケータは、前記端末がそのリソース割当てに関する情報を受信する必要があることを示し、
前記方法は、
前記制限アクセス・ウィンドウにおいてリソースを前記アクセス・ポイントによりサービスされる端末の前記RAWグループ内の少なくとも1つの端末に割り当てるステップと、
割り当てられたリソースに対応する制御信号を生成するステップと、
前記制御信号をブロードキャストするステップと、
をさらに含む、請求項28乃至30の何れか1項に記載の方法。
【請求項33】
前記制御信号は、前記制限アクセス・ウィンドウの先頭でブロードキャストされる、請求項32に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、発明の名称を「パケット送信時刻指示のためのシステムおよび方法」とした2012年6月14日出願の米国仮特許出願第61/659、755号の利益を主張する、発明の名称を「パケット送信時刻を指示するためのシステムおよび方法」とした2013年6月10日出願の米国非仮特許出願第13/914、406号の利益を主張し、その両方を引用により本明細書に組み込む。
【0002】
本発明は一般にデジタル通信に関し、具体的には、パケット送信時刻を指示するためのシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0003】
今日、IEEE802.11技術標準の作業部会ah(TGah)が、1GHzのキャリア周波数に特に着目した802.11ahとも呼ばれるローカル・エリア・ネットワーク・プロトコルを定義する作業を行っている。TGahの主な要求事項には、高々1キロメートル(km)までの大規模カバレッジ・エリア、最低でも100キロビット秒(kbps)の物理(PHY)層データ速度、20メガビット秒(Mbps)の最大集約マルチ端末データ速度、直交周波数分割多重化(OFDM)PHY変調の利用、および2007を超える団体のサポートが含まれる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、802.11ahではオーバヘッドが重要な問題である。802.11ahのPHYでは、通常の802.11プロトコルより10倍低速のクロックを使用している。したがって、各シンボルは通常の802.11プロトコルよりも10倍長い。したがって、当該プロトコルの効率が802.11ahに対しては重要である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の例示的な諸実施形態では、パケット送信時刻を指示するためのシステムおよび方法を提供する。
【0006】
本発明の例示的な実施形態によれば、データを交換するための方法が提供される。当該方法は、アクセス・ポイントにより、アクセス・ウィンドウに対する利用インジケータを生成するステップであって、当該利用インジケータは、許可端末のリスト内の許可端末がそのリソース割当てに関する情報を受信する必要があるかどうかの第1の指示ならびに当該アクセス・ウィンドウの開始時刻の第2の指示および当該許可端末のリストの第3の指示のうち少なくとも1つを含むステップと、当該アクセス・ポイントにより当該利用インジケータをブロードキャストするステップとを含む。当該方法はまた、当該アクセス・ポイントにより、当該利用インジケータに従ってデータを当該アクセス・ウィンドウにおいて当該許可端末のうち少なくとも1つと交換するステップを含む。
【0007】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、データを交換するための方法が提供される。当該方法は、端末により、アクセス・ウィンドウに対する利用インジケータを受信するステップであって、当該利用インジケータは、許可端末がそのリソース割当てに関する情報を受信する必要があるかどうかの第1の指示ならびに当該アクセス・ウィンドウの開始時刻の第2の指示および許可端末のリストの第3の指示のうち少なくとも1つを含むステップと、当該端末により当該端末が当該許可端末のリスト内にあるかどうかを判定するステップとを含む。当該方法はまた、当該端末が当該許可端末のリスト内にある場合には、当該端末により、当該利用インジケータに従ってデータを当該アクセス・ウィンドウにおいてアクセス・ポイントと交換するステップを含む。
【0008】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、アクセス・ポイントが提供される。当該アクセス・ポイントは、プロセッサと、当該プロセッサに動作可能に接続された送信器とを備える。当該プロセッサは、アクセス・ウィンドウに対する利用インジケータを生成し、当該利用インジケータに従ってデータを当該アクセス・ウィンドウにおいて当該許可端末のうち少なくとも1つと交換する。当該利用インジケータは、許可端末のリスト内の許可端末がそのリソース割当てに関する情報を受信する必要があるかどうかの第1の指示ならびに当該アクセス・ウィンドウの開始時刻の第2の指示および当該許可端末のリストの第3の指示のうち少なくとも1つを含む。当該送信器は当該利用インジケータをブロードキャストする。
【0009】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、端末が提供される。当該端末は、受信器と、当該受信器に動作可能に接続されたプロセッサとを備える。当該受信器はアクセス・ウィンドウに対する利用インジケータを受信し、当該利用インジケータは、許可端末がそのリソース割当てに関する情報を受信する必要があるかどうかの第1の指示ならびに当該アクセス・ウィンドウの開始時刻の第2の指示および許可端末のリストの第3の指示のうち少なくとも1つを含む。当該プロセッサは、当該端末が当該許可端末のリスト内にあるかどうかを判定し、当該端末が当該許可端末のリスト内にあるか場合には、当該利用インジケータに従ってデータをアクセス・ウィンドウにおいてアクセス・ポイントと交換する。
【0010】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、IEEE802.11準拠通信システムのアクセス・ポイントを動作させるための方法が提供される。当該方法は、当該アクセス・ポイントにより、当該アクセス・ポイントによりサービスされる端末のRAWグループに関する制限アクセス・ウィンドウを指定するステップと、当該アクセス・ポイントにより、端末のRAWグループ内の端末がそのリソース割当てに関する情報を受信する必要があるかどうかの第1のインジケータを生成するステップとを含む。当該方法はまた、当該アクセス・ポイントにより、当該制限アクセス・ウィンドウと当該第1のインジケータに関する情報をビーコン・フレームとショート・ビーコン・フレームのうち1つでブロードキャストするステップを含む。
【0011】
1実施形態の1つの利点は、様々なパケット送信時刻指示技術を利用することにより、変化するデータ交換の必要性に制限アクセス・ウィンドウを適応させることができることである。したがって、データ交換の必要性が一貫しており正常であるときに低シグナリング・オーバヘッドのパケット送信時刻指示技術を使用することができ、データ交換の必要性が不規則であり広範囲に変化するときに高シグナリング・オーバヘッドのパケット送信時刻指示技術を使用することができる。
【0012】
1実施形態のさらなる利点は、変化するデータ交換の必要性に適応する能力により、シグナリング・オーバヘッドならびに利用可能なネットワーク・リソースをより効率的に利用できることである。
【0013】
本発明およびその利点をより十分に理解するために、以下で添付図面と関連して説明を行う。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本明細書で説明する例示的な諸実施形態に従う例示的な通信システムの図である。
図2】本明細書で説明する例示的な諸実施形態に従ってパケット送信時刻を指示するための暗黙的な指示技術が使用される、アクセス・ポイントと複数の端末の間で行われる送信の例示的な図である。
図3】本明細書で説明する例示的な諸実施形態に従ってパケット送信時刻を指示するための第1の明示的な指示技術が使用される、アクセス・ポイントと複数の端末の間で行われる送信の例示的な図である。
図4】本明細書で説明する例示的な諸実施形態に従ってパケット送信時刻を指示するための第2の明示的な指示技術が使用される、アクセス・ポイントと複数の端末の間で行われる送信の例示的な図である。
図5】本明細書で説明する例示的な諸実施形態に従う例示的な情報要素の図である。
図6】本明細書で説明する例示的な諸実施形態に従う、アクセス・ポイントがデータを複数の端末と交換する際にアクセス・ポイントで生ずる動作の例示的な流れ図である。
図7】本明細書で説明する例示的な諸実施形態に従う、端末がデータをアクセス・ポイントと交換する際に端末で生ずる動作の例示的な流れ図である。
図8】本明細書で説明する例示的な諸実施形態に従う例示的な第1の通信装置の図である。
図9】本明細書で説明する例示的な諸実施形態に従う例示的な第2の通信装置の図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の例示的な諸実施形態の動作とその構造を以下で詳細に説明する。しかし、本発明は、多種多様な具体的な状況で具体化できる多数の適用可能な進歩性ある概念をもたらすことは理解される。説明する具体的な諸実施形態は本発明の具体的な構造と本発明を実施するための方法を例示するものにすぎず、本発明の範囲を限定するものではない。
【0016】
本発明の1実施形態はパケット送信時刻を指示することに関する。例えば、アクセス・ポイントが、アクセス・ウィンドウに対する利用インジケータを生成し、当該利用インジケータをブロードキャストする。当該利用インジケータは、許可端末のリスト内の許可端末がそのリソース割当てに関する情報を受信する必要があるかどうかの第1の指示ならびに当該アクセス・ウィンドウの開始時刻の第2の指示および当該許可端末のリストの第3の指示のうち少なくとも1つを含む。当該アクセス・ポイントはまた、当該利用インジケータに従って、データを当該アクセス・ウィンドウにおいて当該許可端末のうち少なくとも1つと交換する。別の例として、端末はアクセス・ウィンドウに対する利用インジケータを受信し、当該端末が当該許可端末のリスト内にあるかどうかを判定する。当該利用インジケータは、許可端末がそのリソース割当てに関する情報を受信する必要があるかどうかの第1の指示ならびに当該アクセス・ウィンドウの開始時刻の第2の指示および許可端末のリストの第3の指示のうち少なくとも1つを含む。当該端末はまた、当該端末が当該許可端末のリスト内にある場合には、当該利用インジケータに従ってデータを当該アクセス・ウィンドウにおいてアクセス・ポイントと交換する。
【0017】
本発明を、具体的な状況における例示的な諸実施形態、即ち、制限アクセス・ウィンドウと様々なパケット送信時刻指示技術を使用するIEEE802.11TGah準拠通信システムと関連して説明する。しかし、本発明を、第三世代パートナシップ・プロジェクト(3GPP)または他の802.11技術標準のような他の標準に準拠するもの、ならびに、制限アクセス・ウィンドウや様々なパケット送信時刻指示技術を使用する非標準的な通信システムに適用してもよい。
【0018】
図1は通信システム100を示す。通信システム100を、無線LAN(WLAN)基本サービス・セット(BSS)と称してもよいことに留意されたい。通信システム100は、複数の端末(通信装置の例)にサービスする、通信コントローラの例であるアクセス・ポイント(AP)105を備える。当該複数の端末が、端末110乃至114のような典型的な端末を含んでもよく、パーソナル・コンピュータ、ラップトップ、タブレット、マルチメディア・サーバ等を含んでもよい。当該複数の端末が、オフローディング端末(offloading station)120乃至124のようなオフローディング端末を含んでもよく、一般に他のアクセス・ネットワークを介してサービスにアクセスする端末を含んでもよい。オフローディング端末の例には、携帯電話、ユーザ機器等が含まれる。当該複数の端末はまた、センサ130乃至134のようなセンサを備えてもよい。一般に、センサは、天気情報、セキュリティ情報、位置情報、健康情報、安全性情報、性能情報等のような情報を収集するために使用される。当該センサは、アクセス・ポイント105を介して情報をサーバまたは情報集約器に送信することができる。当該センサはまた、当該情報を送信する前に当該情報を集約してもよい。
【0019】
通信システムが、幾つかの端末と通信可能な複数のアクセス・ポイントを使用してもよいことは理解されるが、簡単のため、有限個のアクセス・ポイントと端末のみを示してある。
【0020】
通常の802.11プロトコルでは、ダウンリンクデータ送信に関して、アクセス・ポイント(AP)は、アクセス・ポイントがサービスする端末(STA)の各々に対してバッファされたダウンリンク・データが存在するかどうかの情報を含むトラフィック指示マップ(traffic indication map、TIM)を送信する。端末に対してバッファされたダウンリンク・データが存在するときには、当該端末は、TIMを復号化した後、端末が起動しておりダウンリンク・データ・パケットを受信する準備ができていることをアクセス・ポイントに指示する電力節約ポール(PS Poll)フレームを送信してもよい。当該アクセス・ポイントがPS Pollフレームを受信した後、当該アクセス・ポイントは、端末が準備できている場合にはダウンリンク・データ・パケットを直接当該端末に送信し、準備できていない場合にはPS Pollフレームに応答して受理フレームを送信してもよい。当該アクセス・ポイントはすぐに、ダウンリンクデータパケットを送信する。
【0021】
複数の端末がアクセス・ポイントでダウンリンク・データをバッファしたとしてTIM内で示された場合には、当該複数の端末が、実質的に同時にPS Pollフレームの送信を試み、その結果、衝突の可能性が高まる可能性がある。当該アクセス・ポイントのカバレッジ領域内の当該複数の端末は、端末間の潜在的に長い距離のため他の端末が何を送信したかを監視できないので、今日の搬送波感知多重アクセス/衝突検出(CSMA−CD)機構は効率的に動作することができない。当該端末が互いを監視できないことは、一般に隠れノード問題(hidden node problem)と呼ばれる。当該隠れノード問題は、802.11ahの利用シナリオ、例えば、より厳しい遮蔽および/またはフェーディング、より広範囲のカバレッジ領域、当該アクセス・ポイントのカバレッジ領域内で動作するより多くの数の端末を有する屋外のチャネル環境においてさらに悪化する。
【0022】
一般に、パケット送信時刻を端末に対して示すためにアクセス・ポイントが使用できる幾つかの技術がある。第1の技術は、暗黙的な指示と称されることもあり、当該アクセス・ポイントが端末のパケット送信時刻のどの具体的な情報および/またはインジケータも送信しないことを必要としてもよい。寧ろ、当該端末が、予め指定された規則に従ってそのパケット送信時刻を推論できてもよい。したがって、当該端末は、そのパケット送信時刻に関する具体的な情報を受信する必要はない。例として、当該端末が、TIM内のその位置に従ってそのパケット送信を推論できてもよい。第2の技術は、明示的な指示と称されることもあり、当該アクセス・ポイントが端末のパケット送信時刻の具体的な情報および/またはインジケータを送信するのを必要としてもよい。したがって、当該端末は、そのパケット送信時刻に関する具体的な情報を受信する必要がある。例として、当該アクセス・ポイントが、当該端末のパケット送信時刻の開始時刻および/または周波数チャネルを指定する制御信号を送信してもよい。
【0023】
パケット送信時刻という用語が、ダウンリンク送信であるアクセス・ポイントにより行われるパケット送信の時刻、または、アップリンク送信である端末により行われるパケット送信の時刻を示してもよいことに留意されたい。したがって、パケット送信時刻が、アクセス・ポイントと端末の間のデータ交換の開始であってもよい。パケット送信周波数またはパケット送信時刻とパケット送信周波数の両方を示すためにパケット送信時刻という用語を使用してもよいことにも留意されたい。したがって、パケット送信時刻という用語を使用することを、例示的な諸実施形態の範囲と趣旨を限定するものと考えるべきではない。
【0024】
アクセス・ポイントまたは端末が所与のパケット送信時刻でパケットを送信できないことがありうることにさらに留意されたい。例として、通信チャネルが当該所与のパケット送信時刻でビジーであるかもしれず、当該アクセス・ポイントまたは当該端末が送信の準備ができていないかもしれない、等である。したがって、パケット送信時刻を、アクセス・ポイントまたは当該端末が送信できる最早時刻と考えることができるが、当該アクセス・ポイントまたは当該端末は実際にはそれより後の時刻で送信するかもしれない。したがって、パケット送信時刻を推定時刻とみなしてもよい。さらに、パケット送信時刻により、アクセス・ポイントまたは端末がそれより前に送信できない時刻を規定してもよい。
【0025】
図2は、アクセス・ポイントと複数の端末の間で行われる送信の図200を示す。パケット送信時刻を指示するための暗黙的な指示技術が使用される。図2に示すように、第1のビーコン205と第2のビーコン207の間で当該アクセス・ポイントと当該複数の端末内の端末により行われる送信が示されている。第1のビーコン205と第2のビーコン207の間で、2つの制限アクセス・ウィンドウ(RAW)が定義されている。一般に、RAWを、第1のビーコン205と第2のビーコン207の時間間隔のような時間間隔における通信チャネルのリソースから定義または指定してもよい。当該アクセス・ポイントが、どの端末がRAWにおいて当該通信チャネルにアクセスできるかを指定してもよい。換言すれば、RAWにおける当該通信チャネルへのアクセスは、当該アクセス・ポイントにより明示的にアクセスが許可されたものに制限される。第1のRAW210(「RAW_1」)をポーリング期間と称してもよく、第2のRAW212(「RAW_2」)をデータ送信期間と称してもよい。2つのRAWを示したけれども、任意数のRAWを所与の時間間隔において、当該任意数のRAWが当該所与の時間間隔を超過しない限り、定義してもよいことに留意されたい。したがって、当該2つのRAWを図示し説明することが、例示的な諸実施形態の範囲または趣旨を限定するものと考えるべきではない。
【0026】
一般に、RAWに関する情報はアクセス・ポイントにより端末に送信される。当該情報をビーコンで送信してもよい。当該情報を定期的に、継続的に、または当該アクセス・ポイントがRAWに変更を加えたときに送信してもよい。RAWに関する情報を利用インジケータと称してもよい。当該利用インジケータが、RAWの開始時刻、RAWの期間、RAWにおいて通信チャネルにアクセスできる端末、パケット送信時刻を指示するために使用される技術、スロット期間等のような情報を含んでもよい。
【0027】
第1のRAW210では、暗黙的な指示技術を使用してパケット送信時刻を指示する。ポーリング・パケット(「PS」と称する)の送信を許可された複数の端末の各端末がTIM内のその位置に基づく規則のような予め指定された規則に従ってそのパケット送信時刻を推定することができる。第2のRAW212では、暗黙的な指示技術を使用してパケット送信時刻を指示する。ポーリング・パケットの送信を許可された複数の端末の各端末が、TIM内のその位置に基づく規則のような予め指定された規則に従って第2のRAW212内のそのパケット送信時刻を推定することができる。図2には、パケット送信時刻220、パケット送信時刻222等のようなパケット送信時刻が端末ごとに示されている。当該パケット送信時刻は固定されているので、例えばパケット送信時刻220で送信されるパケット225に対して、パケット送信時刻に割り当てられた端末が当該パケット送信時刻を十分に埋めるのに十分なデータを有する場合は、通信チャネルの効率性は高いことに留意されたい。しかし、例えばパケット送信時刻222で送信されるパケット227に対して、端末が当該パケット送信時刻を埋めるのに十分なデータを有さない場合には、通信チャネルの効率性は低い。
【0028】
図3は、アクセス・ポイントと複数の端末の間で行われる送信の図300を示す。パケット送信時刻を指示するための第1の明示的な指示技術が使用される。図3に示すように、当該アクセス・ポイントと、第1のビーコン305と第2のビーコン307の間の複数の端末の中の端末とによる送信が示されている。第1のビーコン305と第2のビーコン307の間には、2つの制限アクセス・ウィンドウ(RAW)が定義されている。第1のRAW310(「RAW_1」)をポーリング期間と称してもよく、第2のRAW312(「RAW_2」)をデータ送信期間と称してもよい。
【0029】
第1のRAW310では、暗黙的な指示技術を使用してパケット送信時刻を指示する。ポーリング・パケット(「PS」と称する)の送信を許可された複数の端末の各端末がTIM内のその位置に基づく規則のような予め指定された規則に従ってそのパケット送信時刻を推定することができる。第2のRAW312では、明示的な指示技術を使用してパケット送信時刻を指示する。送信を許可された複数の端末の各端末がそのパケット送信ウィンドウのインジケータを受信する。例示的な実施形態によれば、当該アクセス・ポイントが第2のRAW312の先頭でブロードキャスト・パケット315(「BC PKT」)を送信してもよい。ブロードキャスト・パケット315が送信を許可された端末ごとのパケット送信時刻情報を含んでもよい(例として、ポーリング・パケットを当該端末に送信した端末ごとにパケット送信時刻情報が存在してもよい)。図3において、ブロードキャスト・パケット315が第2のRAW312の開始または先頭でブロードキャストされているとして示されているが、ブロードキャスト・パケット315を、第2のRAW312のパケット送信時刻の何れかより前に送信される限り、他の時点で送信してもよい。第1のRAW310と第2のRAW212はスロット320のような固定期間のスロットに分割され、当該パケット送信時刻はスロット間隔で開始するように割り当てられることに留意されたい。単一のRAWに対するスロットは期間において等価であるが、異なるRAWのスロットが異なってもよいことにも留意されたい。
【0030】
図4は、アクセス・ポイントと複数の端末の間で行われる送信の図400を示す。パケット送信時刻を指示するための第2の明示的な指示技術が使用される。図4に示すように、第1のビーコン405と第2のビーコン407の間で当該アクセス・ポイントと当該複数の端末内の端末により行われる送信が示されている。第1のビーコン405と第2のビーコン407の間に、2つの制限アクセス・ウィンドウ(RAW)が定義されている。第1のRAW410(「RAW_1」)をポーリング期間と称してもよく、第2のRAW412(「RAW_2」)をデータ送信期間と称してもよい。
【0031】
第1のRAW410では、暗黙的な指示技術を使用してパケット送信時刻を指示する。ポーリング・パケット(「PS」と称する)の送信を許可された複数の端末の各端末がTIM内のその位置に基づく規則のような予め指定された規則に従ってそのパケット送信時刻を推定することができる。第2のRAW412では、明示的な指示技術を使用してパケット送信時刻を指示する。送信を許可された複数の端末の各端末がそのパケット送信ウィンドウのインジケータを受信する。例示的な実施形態によれば、当該アクセス・ポイントが、ブロードキャスト・パケット415(「BC PKT」)を第2のRAW412の開始または先頭で送信してもよい。端末に対してパケット送信時刻を明示的に示すことに加えて、当該端末が第2のRAW412の期間を変更してもよい。一般に、RAWの期間は予め指定されており、ビーコンで当該端末に提供することができる。しかし、実際の利用では、当該アクセス・ポイントがポーリング・パケットの送信を許可した端末の一部が実際にはポーリング・パケットを送信できないことがある。例として、端末がスリープしており、ポーリング・パケットの送信機会を逸する可能性がある。したがって、第2のRAW412の全体を必要としなくともよい。したがって、当該アクセス・ポイントが、例えば競合期間において、第2のRAW412の期間を変更(例えば、短縮)して他の使用のためにリソースを解放してもよい。
【0032】
当該アクセス・ポイントが、第2のRAW412への変化に関する情報をブロードキャスト・パケット415に含めてもよい。図4に示すように、第2のRAW412はブロードキャスト・パケット415内の情報により変更され、元の第2のRAW414(「ORIGINALRAW_2」)は、ブロードキャスト・パケット415内の情報で上書きされる前にビーコン内で当該アクセス・ポイントにより指定される第2のRAW412の期間を示す。第1のRAW410と第2のRAW412は固定期間のスロットに分割され、パケット送信時刻がスロット間隔で開始するように割り当てられることに留意されたい。単一のRAWに対するスロットは期間において等価であるが、異なるRAWのスロットが異なってもよいことにも留意されたい。
【0033】
図5は情報要素(IE)500を示す。IE500を、RAWに関する情報をアクセス・ポイントによりサービスされる端末にアクセス・ポイントが提供できるようにするために、ビーコン・フレーム205、ビーコン・フレーム305、およびビーコン・フレーム405のようなブロードキャスト・パケットに含めてもよい。IE500が要素識別子(「要素ID」)フィールド505を含んでもよい。要素識別子(「要素ID」)フィールド505は、RAW情報を運搬するためのIEとしてIE510を識別する識別子(ID)を運搬するのに使用される。IE500が、IE500の長さを運搬するために使用される長さフィールド510を含んでもよい。IE500が、RAW_1フィールド515、RAW_2フィールド517、およびRAW_Nフィールド519のような1つまたは複数のRAWフィールドを含んでもよい。RAWフィールドは、関連するRAWに関する情報を運搬する。
【0034】
例として、RAWフィールドがサブフィールドを含んでもよい。サブフィールドがインジケータおよび/または値を含んでもよい。即ち、
− グループ(複数可)識別子−RAWまたはRAWグループにアクセスできるユーザを規定
− RAW開始時刻−RAWにアクセスできるユーザに対して通信チャネル・アクセスの開始時刻を規定
− パケット送信時刻指示タイプ−例えば暗黙的または明示的にパケット送信指示に使用される技術を規定
− RAW期間修正−変更されたRAW期間を規定
− パケット・タイプ−RAWの目的を規定
− RAW期間−RAWにアクセスできるユーザに対して通信チャネルの期間を規定
− スロット期間−RAWにおける各スロットの期間を規定
【0035】
一般に、上記暗黙的な指示技術のシグナリング・オーバヘッドは最小である。しかし、当該暗黙的な指示技術では、端末のパケット送信期間は通常、当該端末の実際のパケット送信時刻要件に関わらず固定されている。固定パケット送信期間を使用することで、通信システム全体の非効率性につながりうる。なぜならば、当該端末はその割り当てられた送信期間の一部しか必要とせず、したがって、当該端末がそのデータ交換を実施した後は、通信チャネルは当該送信期間の残りに対してアイドルであるからである。同様に、当該端末がその割り当てられた送信期間より多くを必要とする場合には、当該端末が拡張された期間にわたってそのデータ交換を拡大する必要があるかもしれず、そのため通信レイテンシが増大しうる。
【0036】
しかし、データ交換で交換される全てのパケットのサイズが同じであるわけではない。ポーリング・パケットのような幾つかのパケットのサイズは、送信元および/または宛先に関わらず実質的に同じである。データパケットのような幾つかのパケットは、各端末のアプリケーションに応じてサイズが大幅に異なることがある。したがって、一部のパケット・タイプに対してはパケット送信時刻の暗黙的な指示の使用が適切である可能性がある一方、その他のパケット・タイプでは、通信チャネルの効率性とシグナリング・オーバヘッドの両方を考慮するとき、パケット送信時刻の明示的な指示を使用するのが良いことがある。
【0037】
図6は、アクセス・ポイントがデータを複数の端末と交換する際にアクセス・ポイントで生ずる動作600の流れ図を示す。動作600が、アクセス・ポイントがデータを複数の端末と交換する際に、アクセス・ポイント105のようなアクセス・ポイントで生ずる動作を示すものであってもよい。
【0038】
動作600が、当該アクセス・ポイントが制限アクセス・ウィンドウ(RAW)を指定するステップ(ブロック602)で開始してもよい。前述のように、RAWを通信チャネルのリソースから規定してもよい。RAWにおける通信チャネルのリソースに対するアクセスを、アクセス・ポイントにより規定した端末に限定してもよい。例として、当該アクセス・ポイントにより、特定のグループに属する端末のみが通信チャネルのリソースにアクセスできると規定してもよい。あるいは、当該アクセス・ポイントが、特定のサブスクリプション・レベル、優先度レベル、特定のタイプ、特定のトラフィック・タイプ等を有する端末が通信チャネルのリソースにアクセスできると規定してもよい。
【0039】
当該アクセス・ポイントが、RAWに関する利用インジケータを生成してもよい(ブロック605)。前述のように、当該利用インジケータが、RAWの開始時刻、RAWの期間、RAWにおいて通信チャネルにアクセスできる端末、RAWにおいて送信されるパケット・タイプ、パケット送信時刻を指示するために使用される技術、スロット期間等のようなインジケータおよび/または情報を含んでもよい。一般に、当該利用インジケータがRAWに関する情報を含んでもよい。例として、当該利用インジケータが、パケット送信時刻を示すために使用される指示技術、ならびに、RAWの開始時刻、RAWの期間、RAWにおいて通信チャネルにアクセスできる端末、RAWにおいて送信されるパケット・タイプ、スロット期間等のようなRAWに関する情報を含んでもよい。別の例として、パケット送信時刻を示すのに使用される指示技術を、明示的なパケット送信時刻指示が使用される場合には明示的なインジケータに、暗黙的なパケット送信時刻指示が使用される場合には暗黙的なインジケータに設定してもよい。
【0040】
当該インジケータが、端末が受信すべき情報がパケット送信時刻であるかどうかを示してもよい。例として、当該インジケータが、暗黙的なパケット送信時刻指示が使用されると示してもよく、これは、端末がそのパケット送信時刻に関する情報を受信する必要がないことを意味する。しかし、明示的なパケット送信時刻指示が使用されると当該インジケータが示す場合には、端末はそのパケット送信時刻に関する情報を受信しなければならないはずである。したがって、暗黙的な送信時刻指示が使用されると当該インジケータが示す場合には、当該インジケータはまた、端末がそのパケット送信時刻に関する情報を受信する必要がないことも示す。一方、明示的な送信時刻指示が使用されると当該インジケータが示す場合には、当該インジケータはまた、端末がそのパケット送信時刻に関する情報を受信する必要があることも示す。同様に、当該端末がそのパケット送信時刻に関する情報を受信する必要がないと当該インジケータが示す場合には、当該インジケータはまた、暗黙的な送信時刻指示が使用されることも示す。一方、当該端末がそのパケット送信時刻に関する情報を受信する必要があると当該インジケータが示す場合には、当該インジケータはまた、明示的な送信時刻指示が使用されることも示す。当該アクセス・ポイントは当該利用インジケータを送信してもよい(ブロック610)。当該アクセス・ポイントは、当該利用インジケータをビーコンに挿入して当該ビーコンをブロードキャストしてもよく、これを指定の区間で行ってもよい。
【0041】
利用インジケータ内のパケット送信時刻を指示するために使用される指示技術により示されるように、RAWにおいてパケット送信時刻を指定するために明示的な送信時刻指示が使用されるかどうかを判定するためのチェックを当該アクセス・ポイントが実施してもよい(ブロック615)。換言すれば、当該アクセス・ポイントが、当該端末がそのリソース割当てに関する情報を受信する必要があるかどうかをチェックしてもよい。当該アクセス・ポイントが明示的な送信時刻指示を使用してRAWにおいて端末に対するパケット送信時刻を規定する場合には、当該アクセス・ポイントがデータ交換用のリソースを割当て、当該データ交換用の制御信号を生成してもよい(ブロック620)。前述のように、当該制御信号が当該端末と当該アクセス・ポイントに対するデータ交換の開始時刻を含んでもよい。当該端末が、ポーリング・パケット(例えば、PS−Poll)をアクセス・ポイントに送信したものであってもよい。当該制御信号がRAWに対する調整、例えば、RAWの期間を含んでもよい。当該アクセス・ポイントが当該制御信号を送信してもよい(ブロック625)。当該アクセス・ポイントが当該制御信号をRAWの開始または先頭で送信してもよい。例として、当該制御信号をRAWの先頭でブロードキャスト・パケット315のようなブロードキャスト・パケットで送信してもよい。あるいは、当該アクセス・ポイントが当該制御信号を、RAWの開始前の任意の時点で送信してもよい。例として、当該アクセス・ポイントが、ビーコンを送信した後に当該制御信号を送信してもよい。当該アクセス・ポイントが、当該利用インジケータ内のパケット送信時刻を指示するために使用される指示技術により示されるように、暗黙的な送信時刻指示を用いてRAWにおいて端末に対するパケット送信時刻を指定する場合には(ブロック615)、当該アクセス・ポイントは、RAWが何らかの方法で変更されていなければRAWに関する任意の追加の情報を送信する必要がなくともよい。
【0042】
当該アクセス・ポイントはデータをRAWにおいて端末と交換してもよい(ブロック630)。前述のように、データの交換が、当該アクセス・ポイントがパケットを端末に送信すること、および/または、当該アクセス・ポイントがパケットを端末から受信することを含んでもよい。RAW内で行われるデータ交換は当該アクセス・ポイントにより指定されたRAWに従う。当該アクセス・ポイントにより送信された利用インジケータに従って、パケットのサイズを制限してもよく、その後端末の順序付けを行う必要があってもよい等である。当該利用インジケータは、RAWで送信できるパケット・タイプを含んでもよい。
【0043】
図7は、端末がデータをアクセス・ポイントと交換する際に端末で生ずる動作700の流れ図を示す。動作700が、端末110乃至134のような、当該端末がデータをアクセス・ポイントと交換する際の端末内で生ずる動作を示すものであってもよい。
【0044】
動作700が、当該端末が利用インジケータをアクセス・ポイントから受信するステップ(ブロック705)で開始してもよい。前述のように、当該利用インジケータが、パケット送信時刻を指示するために使用される技術、RAWの開始時刻、RAWの期間、RAWにおいて通信チャネルにアクセスできる端末、RAWにおいて送信されるパケット・タイプ、スロット期間等のような情報を含んでもよい。当該利用インジケータが、当該端末がそのリソース割当てに関する情報を受信する必要がある(明示的な送信時刻指示が使用される)かどうかまたは当該端末がそのリソース割当てに関する情報を受信する必要がない(暗黙的な送信時刻指示が使用される)かどうかを示してもよい。当該利用インジケータを、例えば当該アクセス・ポイントによりビーコンでブロードキャストしてもよい。当該利用インジケータを受信する前に、当該端末が当該アクセス・ポイントでバッファされたダウンリンク情報を有するとして示されるTIMを受信したことに応答して、当該端末がポーリング・パケット、例えば、PS−Pollを当該アクセス・ポイントに送信してもよいことに留意されたい。
【0045】
当該端末が、RAWの間に当該端末が当該通信チャネルへのアクセスを許可されているかどうかを判定するためのチェックを実施してもよい(ブロック710)。例として、当該端末が、RAWの間に当該端末が当該通信チャネルへのアクセスを許可されているかどうかを判定するための利用インジケータをチェックしてもよい。当該利用インジケータが、RAWの間に当該通信チャネルへのアクセスを許可されている特定の端末、端末の種類、端末のグループ等を列挙してもよい。RAWにおいて当該端末が当該通信チャネルへのアクセスを許可されていない場合には、動作700を終了してもよい。
【0046】
当該端末が当該通信チャネルにアクセスできる場合には、当該端末は、パケット送信時刻の明示的な指示がRAWにおいて使用されているかどうかを判定するためのチェックを実施してもよい(ブロック715)。当該端末が、パケット送信時刻の明示的な指示が使用されているかどうかを判定するために当該利用インジケータをチェックしてもよい。換言すれば、当該端末が、当該端末がそのリソース割当てに関する情報を受信する必要があるかどうかをチェックしてもよい。当該利用インジケータが、パケット送信時刻の明示的な指示またはパケット送信時刻の暗黙的な指示が使用されているかどうかを示す単一のビット値またはマルチビット・インジケータを含んでもよい。パケット送信時刻の明示的な指示が使用されている場合には、当該端末が制御信号をアクセス・ポイントから受信してもよい(ブロック720)。当該制御信号を、例えば、RAWにおけるパケット送信時刻の開始の前に、または、RAWの前に完全に、ブロードキャスト・パケットでブロードキャストしてもよい。当該制御信号が、当該通信チャネルにアクセスを許可された端末の少なくともサブセットに対してパケット送信時刻を指定してもよい。例として、当該制御信号が、ポーリング区間の間に応答した端末に対してパケット送信時刻を指定してもよい。当該制御信号が、RAWの期間のようなRAWに対する調整を含んでもよい。当該端末がそのパケット送信時刻を当該制御信号から決定してもよい(ブロック725)。例として、当該制御信号が当該パケット送信時刻を順次列挙してもよく、当該端末が、当該通信チャネルへのアクセスが許可された端末のリスト内のその位置に従ってそのパケット送信時刻を選択してもよい。
【0047】
当該端末が、そのパケット送信時刻までエネルギを節約するためにスリープまたは低電力状態に入ってもよい(ブロック730)。しかし、実施すべき他の作業を当該端末が有する場合には、スリープまたは低電力状態に必ずしも入らなくともよい。当該端末が、そのパケット送信時刻でスリープまたは低電力状態から復帰して、アクセス・ポイントとデータ交換を実施してもよい(ブロック735)。当該端末がスリープまたは低電力状態に入らなかった場合には、当該端末はそのパケット送信時刻までその作業を実施し続けてもよいことに留意されたい。その時点で、当該端末が、当該アクセス・ポイントとのデータ交換の実施に着目してもよい。
【0048】
パケット送信時刻の明示的な指示が使用されない(即ち、パケット送信時刻の暗黙的な指示が使用される)場合には、当該端末は予め指定された規則を用いてそのパケット送信時刻を判定してもよい(ブロック740)。例として、当該端末が、通信チャネルへのアクセスが許可された端末のリスト内のその位置に従ってそのパケット送信時刻を決定できてもよい。当該端末がブロック730に進んで、そのパケット送信時刻までエネルギを節約するために、スリープまたは低電力状態に入ってももよい。
【0049】
図8は第1の通信装置800を示す。通信装置800が、基地局、アクセス・ポイント、NodeB、eNB、基地局端末局(base terminal station)等のような通信コントローラの実装形態であってもよい。通信装置800を使用して、本明細書で論じた諸実施形態の様々なものを実装してもよい。図8に示すように、送信器805は、ビーコン・フレーム、ショート・ビーコン・フレーム、利用インジケータ、ブロードキャスト・パケット、制御信号等を送信するように構成される。通信装置800はまた、パケット、利用インジケータ、ブロードキャスト・パケット等を受信するように構成された受信器810を備える。
【0050】
利用インジケータ生成ユニット820は、RAWに対する利用インジケータを生成するように構成される。利用インジケータ生成ユニット820は、RAWの開始時刻、RAWの期間、RAWの間に通信チャネルにアクセスできる端末、RAWの間に送信されるパケットのタイプ、パケット時刻を示すために使用される技術、スロット期間等のような情報を含むように構成される。制御信号生成ユニット822は、通信装置800がサービスする端末に対してパケット送信時刻を指定するための制御信号を生成するように構成される。当該制御信号は、RAWに対する調整を含んでもよい。データ交換ユニット824は、データを端末と交換するように構成される。データ交換ユニット824が、端末に送信するためのパケットを生成し、かつ/または、当該端末から受信したパケットを処理してもよい。メモリ830は、ビーコン・フレーム、ショート・ビーコン・フレーム、利用インジケータ、制御信号等を格納するように構成される。
【0051】
通信装置800の要素を特定のハードウェアロジックブロックとして実装してもよい。代替として、通信装置800の要素を、プロセッサ、コントローラ、特殊用途向け集積回路等で実行されるソフトウェアとして実装してもよい。さらに別の代替として、通信装置800の要素をソフトウェアおよび/またはハードウェアとして実装してもよい。
【0052】
例として、受信器810と送信器805を特定のハードウェア・ブロックとして実装してもよく、利用インジケータ生成ユニット820、制御信号生成ユニット822、およびデータ交換ユニット824が、(プロセッサ815のような)マイクロプロセッサまたはカスタム回路またはフィールド・プログラマブル・ロジック・アレイのカスタム・コンパイル型ロジック・アレイで実行するソフトウェア・モジュールであってもよい。利用インジケータ生成ユニット820、制御信号生成ユニット822、およびデータ交換ユニット824が、メモリ830に格納されたモジュールであってもよい。
【0053】
図9は第2の通信装置900を示す。通信装置900が、局、ユーザ、NodeB、高度NodeB、サブスクライバ、端末等のような通信装置の実装形態であってもよい。通信装置900を使用して、本明細書で説明した諸実施形態の様々なものを実装してもよい。図9に示すように、送信器905はパケット等を送信するように構成される。通信装置900は、パケット、利用インジケータ、ブロードキャスト・パケット、制御信号等を受信するように構成された受信器910も備える。
【0054】
利用インジケータ処理ユニット920は、受信した利用インジケータを処理してRAWの特性を決定するように構成される。利用インジケータ処理ユニット920は、RAWの間に通信装置900が通信チャネルにアクセスできるかどうか、パケット送信時刻等を示すために使用される指示技術、等を判定するように構成される。制御信号処理ユニット922は、受信した制御信号を処理するように構成される。制御信号処理ユニット922は、通信装置900に対するパケット送信時刻およびRAWに対する調整を決定するように構成される。データ交換ユニット924は、データをアクセス・ポイントと交換するように構成される。データ交換ユニット924は、アクセス・ポイントに送信するためのパケットを生成し、かつ/または、当該アクセス・ポイントから受信したパケットを処理してもよい。電力管理ユニット926は、通信装置900のスリープモード、低下電力モード、完全電力モード等のような動作モードを設定するように構成される。メモリ930は、利用インジケータ、制御信号等を格納するように構成される。
【0055】
通信装置900の要素を特定のハードウェア・ロジック・ブロックとして実装してもよい。代替として、通信装置900の要素を、プロセッサ、コントローラ、特殊用途向け集積回路等で実行されるソフトウェアとして実装してもよい。さらに別の代替として、通信装置900の要素をソフトウェアおよび/またはハードウェアとして実装してもよい。
【0056】
例として、受信器910と送信器905を特定のハードウェアブロックとして実装してもよく、利用インジケータ生成ユニット920、制御信号生成ユニット922、およびデータ交換ユニット924が(プロセッサ915のような)マイクロプロセッサまたはカスタム回路またはフィールド・プログラマブル・ロジック・アレイのカスタム・コンパイル型ロジック・アレイで実行するソフトウェア・モジュールであってもよい。利用インジケータ生成ユニット920、制御信号生成ユニット922、データ交換ユニット924、および電力管理ユニット926が、メモリ930に格納されたモジュールであってもよい。
【0057】
本発明とその利点を詳細に説明したが、添付の特許請求の範囲で定義した本発明の趣旨と範囲から逸脱しない様々な変更、置換、および変形を行いうることは理解される。
【符号の説明】
【0058】
105 アクセス・ポイント
110 端末
112 端末
114 端末
120 オフローディング端末
122 オフローディング端末
124 オフローディング端末
130 センサ
132 センサ
134 センサ
805 送信器
810 受信器
820 利用インジケータ生成ユニット
822 制御信号生成ユニット
824 データ交換ユニット
830 メモリ
905 送信器
910 受信器
920 利用インジケータ処理ユニット
922 制御信号処理ユニット
924 データ交換ユニット
926 電力管理ユニット
930 メモリ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9