【文献】
Xiaoyue ZHU et al.,QoS-based resource allocation scheme for Device-to-Device (D2D) radio underlaying cellular networks,Telecommunications (ICT), 2012 19th International Conference on,2012年 4月25日
【文献】
Pei Liu et al.,Distributed cooperative admission and power control for Device-to-Device links with QoS protection in cognitive heterogeneous network,Communications and Networking in China (CHINACOM), 2012 7th International ICST Conference on,2012年 8月10日,pp.712-716
【文献】
Chia-Hao Yu et al.,Resource Sharing Optimization for Device-to-Device Communication Underlaying Cellular Networks,IEEE Transactions on Wireless Communications ,2011年 8月,Vol.10, No.8,pp.2752-2763
【文献】
Bo Peng et al.,Optimal Resource Allocation for Multi-D2D Links Underlying OFDMA-Based Communications,Wireless Communications, Networking and Mobile Computing (WiCOM), 2012 8th International Conference on,2012年 9月23日
【文献】
Peng Cheng et al.,Resource allocation for cognitive networks with D2D communication: An evolutionary approach,Wireless Communications and Networking Conference (WCNC), 2012 IEEE,2012年 4月 4日,pp.2671-2676
【文献】
Fujitsu,On Power Consumption of Low Cost MTC Devices, 3GPP TSG-RAN WG1#68 R1-120765,2012年 2月10日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下で、D2Dとセルラ通信のためのリソース共有方法と装置と、そのためのネットワークノードとを、添付図面に関して実施形態を通して詳細に説明する。これらの実施形態は、当業者が本開示をより理解し実行できるようにするために開示されたものであって、いかなる手法においても、本開示の範囲を限定することを意図し開示されたものではないということが認識されるべきである。
【0025】
まず、方法のステップ実行のため、本開示は特定の順序で説明されるという点に留意する必要がある。しかし、これらの方法は、厳密に説明される順序に応じて実行される必要はなく、各方法ステップの性質に基づいて、逆の順序または同時に実行されても良い。また、ここで使われる不定冠詞「a/an」は、そのようなステップと、ユニットと、モジュールと、デバイスと、オブジェクト等が複数であることを除くものではない。
【0026】
本開示の実施形態を説明する前に、まず本開示が実行されうるシステムモデルまたはシステムの構造が、
図1に関して述べられる。
図1は、アップリンク・リソース共有の場合の、セルラネットワークの下に存在しているD2D通信のシステムモデルを模式的に示す。
【0027】
図1で示されるように、システムモデル内には、全てのユーザに供するための基地局(base station(BS))が存在する。更に、複数の従来のセルラユーザと、複数のD2Dユーザとが存在する。1からNのセルラユーザが従来のセルラユーザである一方、D2D送信器とD2D受信器とはD2Dペアを形成する。D2Dペアは、従来のセルラユーザ1からNの周波数帯域を共有する。しかし、セルラユーザはNよりも多く存在し、N個のセルラユーザは、ある送信間隔の間に送信を行うようスケジュールされたものであり、以下で詳細に述べられるような特定の基準に基づき決定されたものであるという点に留意する必要がある。
【0028】
システムモデルでは、全てのセルラユーザが直交FDMAモードでBSにより供される。すなわち、各セルラユーザに対し、システム帯域の小部分が信号送信のために割り当てられる。とりわけ、D2D通信のセッションのセットアップは、システムがそれを潜在的なD2Dトラフィックとみなすように、特定の基準(例えば、データ信号速度)を満たすトラフィックを必要とする。例えば、もし、ペアの両方のユーザがD2D可能で、D2D通信がより高いスループットを提供するならば、BSはD2Dの担い手をセットアップするだろう。しかし、D2Dコネクションのセットアップ成功後、もし、ユーザがセルラモードに戻るべきならば、BSは検出を継続する。更に、セルラとD2Dとの両方の通信に対して、BSは、いまだ無線リソースのコントロールセンターである。
【0029】
更に、図示されたシステムモデルでは、D2D送信器はD2Dリンクを介してD2D受信器にデータ信号を送信するので、そのことによりBSは干渉を受けるだろう。セルラユーザ1からNは、従来通りBSに信号を送るので、D2D受信器は、D2D送信器から送られるデータ信号に加え、セルラユーザ1からNからの干渉を受信するだろう。また、セルラユーザには、iの添え字をつけても良い。ここでは、i=1,・・・,Nである。そして、セルラユーザiの周波数帯域を周波数帯域iと表現しても良い。セルラユーザiからBSへのチャネルをh
ciと示し、セルラユーザiからD2D受信器へのチャネルをh
diと示し、周波数帯域i上のD2D送信器からD2D受信器へのチャネルをg
diと示し、周波数帯域i上のD2D送信器からBSへのチャネルをg
ciと示す。
【0030】
以下で、本開示で提供されるD2Dとセルラ通信のためのリソース共有方法を説明するために、
図2を参照する。
【0031】
図2で示されるように、まずステップS201で、D2Dペアとリソースを共有する可能性のある潜在的セルラユーザを含むセルラユーザセットを決定するものとしても良い。
【0032】
システムでは、全てのセルラユーザが直交FDMAモードでBSに供される。すなわち、各セルラユーザに対し、全ての副搬送波の小部分が信号送信のために割り当てられる。スケジューリング期間の始めに、BSは、電力割り当てを実行することなく、規定リソース割り当てアルゴリズムを使って、セルラユーザに対し物理的リソースをスケジュールするものとしても良い。
【0033】
しかし、セルの全てのセルラユーザが、本開示のリソース共有に参加するわけではないものとしても良い。すなわち、特定の基準を満たすセルラユーザのみ、自身のリソースをD2Dペアと共有するものとしても良い。例えば、セルラユーザが、リソースを共有することなく、割り当てられた物理的リソースで、QoS要求を達成可能である場合のみ、セルラユーザが自身のリソースをD2Dペアと共有できる。従って、本開示の実施形態では、セルラユーザセットを決定するために、スケジュールされたセルラユーザの各々に対し、実行可能性のチェックが実行される。特に、リソース共有しないでQoSが保証されるセルラユーザを発見し、セルラユーザセットを取得するために、セルラユーザがリソース共有しないで自身のQoSを保証することができるかどうかをチェックするものとしても良い。
【0034】
本開示の実施形態では、スケジュールされたセルラユーザiの各々の電力予算が
【数21】
を満たすかどうかを判別するものとしても良い。ここで、ρ
iはセルラユーザiのQoS閾値であり、α
iはセルラユーザiから基地局への正規化されたチャネルゲインを示し、P
iはセルラユーザiの電力予算である。各潜在的ユーザが上記関係を満たすべき理由は後述する。
【0035】
同時に、互いに付近にいるD2D UEsは、D2D送信電力がQであるというメッセージを送信することで、直接の接続を確立することをBSに要求する。もし、D2D UEsが特定の基準を満たすならば、BSはD2Dの担い手をセットアップする。
【0036】
そのようなセルラユーザセットが決定された後、ステップS202で、十分に制御された機能エンティティを供するBSが、D2Dユーザとセルラユーザとの取得したフェージング・パラメータと電力予算とに基づいて、セルラユーザセットのうち少なくとも1つのセルラユーザの周波数帯域でのD2Dペアの送信電力と、当該少なくとも1つのセルラユーザの送信電力とを決定するものとしても良い。潜在的セルラユーザの各々のQoSの制約と電力予算の制約と、D2Dペアの送信電力の制約とを有しながらD2Dペアのスループットを最大化する最適化問題を解くことを通して、送信電力が決定されても良い。次に、最適化問題について詳細に説明する。
【0037】
図1に示されたシステムモデルでは、もし、セルラユーザiにより送信される信号がx
ciと表され、周波数帯域i上のD2Dユーザにより送信される信号がx
diと表されたとすると、セルラユーザiからBSで受信した信号y
ciは
【数22】
で表現され、周波数帯域i上のD2D受信器により受信される信号y
diは
【数23】
で表現される。ここで、上記したように、h
ciはセルラユーザiからBSへのチャネルを示し、h
diはセルラユーザiからD2D受信器へのチャネルを示し、g
diは周波数帯域i上のD2D送信器からD2D受信器へのチャネルを示し、g
ciは周波数帯域i上のD2D送信器からBSへのチャネルを示し、n
ciは、付加的な、セルラリンクの分散σ
ciの0平均ガウス形雑音を示し、n
diは、付加的な、D2Dリンクの分散σ
diの0平均ガウス形雑音を示す。
【0038】
更に、セルラユーザとD2Dユーザの両方が、各々
【数24】
と
【数25】
という送信電力を有する各周波数帯域i上のガウスコードを使うとする。セルラユーザとD2Dユーザとが同じ周波数帯域上に共存するので、セルラユーザiのスループットと周波数帯域i上のD2Dペアのスループットとは各々
【数26】
【数27】
で与えられる。ここで、p
iはセルラユーザiの送信電力を示し、q
iは周波数帯域i上のD2Dペアの送信電力を示し、σ
ciは、付加的な、セルラリンクの0平均ガウス形雑音の電力を示し、σ
diは、付加的な、D2Dリンクの0平均ガウス形雑音の電力を示し、α
i=|h
ci|
2/σ
ciは、セルラユーザiからBSまでの正規化されたチャネルゲインを示し、β
i=|h
di|
2/σ
diは、セルラユーザiからD2D受信器までの正規化されたチャネルゲインを示し、γ
i=|g
di|
2/σ
diは、D2DユーザからD2D受信器までの正規化されたチャネルゲインを示し、θ
i=|g
ci|
2/σ
ciは、D2DユーザからBSまでの正規化されたチャネルゲインを示す。
【0039】
一般的に、D2D通信はセルラシステムのオプションのサービスとして導入され、セルラリンクはD2Dリンクより優先されている可能性がある。従って、このことに基づき、発明者は、セルラユーザの要求が常に満たされている状態でD2Dが最大の効用を達成できるように、セルラユーザとD2Dユーザとのリソース共有を設計することを提案してきた。例えば、それは、セルラユーザにより課せられたQoSの制約の集まりを有しながら、セルラユーザの送信電力
【数28】
と、D2Dユーザの送信電力
【数29】
とを適切に選択することにより、D2Dリンクのデータ伝送速度またはスループットを最大化することができる。すなわち、送信電力
【数30】
と
【数31】
とは、次の最適化問題を解くことで決定されるものとしても良い。
【数32】
ここで、ρ
iはセルラユーザiのQoS閾値であり、P
iはセルラユーザiの電力予算であり、QはD2Dユーザの電力予算であり、Q
iは周波数帯域i上のD2Dペアの送信電力の限度である。
【0040】
しかし、R
ci(p
i,q
i)とR
di(p
i,q
i)との両方が、p
iとq
iで一緒に凹にならないので、式(5)は非凸問題であるように見受けられる。一般的に、非凸問題の最適解を見つけることは容易ではなく、もし解が発見されても、大域解の代わりの局所的最適解である可能性もある。このように、リソース共有の最適な方策を見つけることは、難解な仕事である。このような非凸の最適化問題を解くために、発明者は最適化問題の十分に分析的な特性評価を提供している。それを以下で詳細に説明する。
【0041】
リソース共有の最適な方式
以下で、リソース共有の最適な方式を詳細に説明する。しかし、詳細な説明の前に、問題が実行可能であるための必要十分条件が最初に見つけられる。
【0042】
式(5)から、各セルラユーザiは各自のQoSの制約を満たさなければならないということが分かる。すなわち、
【数33】
である。
【0043】
式(3)を式(6)に代入すると、次の関係式を取得できる。
【数34】
【0044】
0≦p
i≦P
i,0≦q
i≦Q
iなので、次の式を取得できる。
【数35】
これは更に変換されて、
【数36】
となる。簡単のために、ω
iが2
ρi−1を示すために使用されたとすると、次式が与えられうる。
【数37】
それが、最適化問題が実行可能であるための必要条件であるということは明白である。
【0045】
一方、もし、log(1+α
iP
i)≧ρ
iならば、最適化問題に対する少なくとも1つの適切なポイントになるだろう。すなわち、p
i=P
iかつq
i=0が最適化問題の十分条件となる。
【0046】
実際に、必要十分条件は、q
i=0,p
i=P
i、すなわち、セルラユーザiとリソースを共有するD2Dペアが存在しないという条件の下で取得されるということが上記プロセスから分かる。従って、最適化問題の必要十分条件は、セルラユーザiのリソースを共有するD2Dペアが存在しない場合に、セルラユーザiの電力予算が少なくともそのQoS要求を保証するべきだということを意味している。そのような必要十分条件が満たされる場合のみ、セルラユーザiは、そのリソースをD2Dペアと共有することができる。このことが、まさに、ステップS201の式(10)に基づいて実行可能性チェックが実行される理由である。
【0047】
更に、発明者は、式(5)は原形では非凸問題で解くことが難しいが、式(5)が分析的に可解になるように、式(5)を凸問題に変換するいくつかの変換がなされうる、ということに気づいた。次に、その変換を説明するため詳細な記述をする。
【0048】
上記したように、各セルラユーザiに対し、式(7)で与えられる関係式を満たすべきであるということを意味するQoSの制約が存在する。それに基づくと、更に次の関係式を取得することができる。
【数38】
【0049】
すなわち、式(6)で与えられるようなセルラユーザに対するQoSの制約は、関係式
【数39】
と等価である。更に、式(4)から、式(5)の目的関数R
di(p
i,q
i)は、p
i固定で、p
iに対し単調減少する。このことは、セルラユーザの送信電力p
iが
【数40】
に等しい場合に最適解が得られるということを意味している。このように最適のp
iは、
【数41】
で得られる。
【0050】
この式(12)を目的関数R
di(p
i,q
i)に代入すると、未知のパラメータp
iが消去される。すなわち、次の式が得られる。
【数42】
【0051】
この式は、次の演算により証明されるように凹関数である。もしh(q
i)が
【数43】
を示すとすると、h(q
i)の2次導関数は、
【数44】
と表現される。
【0052】
関数の2次導関数が0以下ということは、関数が凹関数であることを意味するということが知られている。従って、h(q
i)は凹関数である。更に、log(1+x)は凹関数であり単調増加であるということも知られている。よって、
【数45】
も凹関数であるということは明らかである。
【0053】
一方、
【数46】
かつ、p
i≦P
iなので、
【数47】
または、これと等価な、q
i≦(α
iP
i−ω
i)/ω
iθ
iが成り立つ。従って、式(5)のq
iに対する電力予算の制約(すなわち、0≦q
i≦Q
i)は、今度は、
【数48】
に変換されうる。ここで、D
i=min{Q
i,(α
iP
i−ω
i)/ω
iθ
i}であり、これはセルラユーザの耐性のある干渉電力レベルを示す。
【0054】
結果的に、式(5)で与えられた最適化問題は、次の凸問題に単純化できる。
【数49】
【0055】
しかし、もし、
【数50】
ならば、すなわち、セルラユーザの耐性のある干渉電力レベルが比較的低ければ、電力制約
【数51】
は冗長になるだろう。そのような場合、式(5)の目的関数はq
iで増加し、従って、最適解を、
q
*i=D
i
【数52】
と、簡単に決定できる。
【0056】
一方、
【数53】
である場合、すなわち、セルラユーザの耐性のある干渉電力レベルが比較的高い場合は、最適化問題は対応するラグランジアンで解くことができる。ラグランジアンは、
【数54】
と表記できる。ここで、ラグランジュ乗数λ≧0であり、一次の最適条件は、以下の非線形の式で与えられる。
【数55】
【0057】
式(18)から、λ=0なら、全てのi=1,・・・,Nに対して(α
i+ω
iβ
i)=0という実際には不可能なことになるので、最適のλは正の値でなければならないと理解できる。式(18)は、一方、次の二次方程式に書き換えられる。
【数56】
ここで、A
i=ω
iβ
iθ
i(α
iγ
i+ω
iβ
iθ
i),
B
i=(α
i+ω
iβ
i)(2ω
iβ
iθ
i+α
iγ
i)
【数57】
である。
【0058】
この二次方程式の解の正の平方根の[0,D
i]上へのプロジェクションは次のように与えられる。
【数58】
ここで、
【数59】
は間隔[0,D
i]上へのプロジェクションを示し、
A
i=ω
iβ
iθ
i(α
iγ
i+ω
iβ
iθ
i),
B
i=(α
i+ω
iβ
i)(2ω
iβ
iθ
i+α
iγ
i),
【数60】
D
i=min{Q
i,(α
iP
i−ω
i)/ω
iθ
i}
【数61】
であり、
α
iはセルラユーザiから基地局までの正規化されたチャネルゲインを示し、
β
iはセルラユーザiからD2D受信器までの正規化されたチャネルゲインを示し、
γ
iはセルラユーザiの周波数帯域でのD2D送信器からD2D受信器までの正規化されたチャネルゲインを示し、
θ
iはセルラユーザiの周波数帯域でのD2D送信器から基地局までの正規化されたチャネルゲインを示し、
ρ
iはセルラユーザiのQoS閾値であり、
λはラグランジュ乗数であり、
Q
iは周波数帯域iでのD2Dペアの送信電力の制限であり、
P
iはセルラユーザiの電力予算である。
【0059】
更に、セルラユーザiの最適な送信電力は、
【数62】
で示されうる。このような方法で、式(5)に最適解を与える。
【0060】
しかし、q
i(i=1,・・・,N)とλ=0とを含む未知のパラメータがN+1個あると見受けられるが、N個の方程式しか存在しない。これらの未知数を求めるために、更に方程式を導入する必要がある。D2Dペアのスループットを最大化するために、D2D送信器はその電力予算の有らん限りを、すなわち、最適解は
【数63】
を満たすということに留意する必要がある。更に、このような方程式
【数64】
を追加することで、q
*iとλ
*とを理論上求めることができる。
【0061】
q
*iが高非線形的にλに係っているので、
【数65】
となるような最適のλを直接的に計算することは難しい。それでも、各q
*iがλで単調増加していることに気づくと、最適のλ、すなわちλ
*を二分法によって効率的に発見でき、従って、q
*iを決定できる。しかし、二分法ではλ
*を含む間隔を知る必要がある。
【0062】
(20)から、もしC
i(λ)≦0の場合にのみ、q
*i≧0だと分かる。C
i(λ)≦0は、
【数66】
を意味する。q
*iの中の最適点で、1以上の正の値が存在しなければならない(そうでなければ、電力の制約
【数67】
に反する)ので、0≦λ
*≦λ
maxと結論できる。すなわち、
【数68】
を満たす最適のλ(すなわちλ
*)は、[0,λ
max]の範囲内である。ここで、
【数69】
である。
【0063】
このような方法で、λ
*を含む間隔を決定でき、最適解λ
*とq
*iを見つけるのに二分法を使うことができる。
【0064】
セルラユーザのQoS要求を満たすために、D2Dリンクは1以上のセルラユーザのリソースを共有できるのみで、セルラユーザの全ての周波数帯域を共有できるわけではないということに留意する必要がある。例えば、
【数70】
の場合、最適ラグランジュ乗数はλ
*で示され、λ
iは以下のように計算できる。
【数71】
【0065】
それから、式(20)から、もしλ
i>λ
*ならば、i番目のセルラユーザのリソースがD2Dユーザに共有される、すなわち、大きいλ
iを有する周波数帯域はD2Dユーザに使用されそうだということが分かる。
【0066】
上記では、リソース共有の最適解は、セルラユーザとD2Dとの送信電力を共に最適化することで求められた。しかし、実際には、もっとシンプルなリソース共有の解を使用することができる。それは、リソース共有の準最適解と呼ばれる。次に、代わりの解をいくつか提供する。
【0067】
リソース共有の準最適な方式1
最適化問題の計算量を減らすために、固定値の電力を使用するセルラユーザに対して、D2Dペアの送信電力だけを最適化する準最適設計が存在することに発明者は気づいた。例えば、セルラユーザは単純に各々の最大送信電力を使用するものとしても良いが(すなわちp
i=P
i)、これに限定されない。そのとき、QoSの制約R
ci(p
i,q
i)≧ρ
iは、q
i≦(α
iP
i−ω
i)/ω
iθ
iに減じられ、結果的に式(5)は次の単純な電力割り当て問題まで減じられる。
【数72】
【0068】
パラメータの定義は、最適化問題での定義と同じである。具体的には、
D
i=min{Q
i,(α
iP
i−ω
i)/ω
iθ
i}
【数73】
α
iはセルラユーザiから基地局までの正規化されたチャネルゲインを示し、θ
iは周波数帯域i上のD2D送信器から基地局までの正規化されたチャネルゲインを示し、q
iはセルラユーザiの周波数帯域でのD2Dペアの送信電力を示し、ρ
iはセルラユーザiのQoS閾値であり、Q
iは周波数帯域i上のD2Dペアの送信電力の制限であり、P
iはセルラユーザiの電力予算であり、QはD2Dユーザの電力予算である。
【0069】
同様に、もし
【数74】
ならば、最適解はq
*i=D
iと簡単に決定できる。一方、
【数75】
の場合、最適解は
【数76】
という標準ウォーター・フィリング形を有する。ここで、ウォーター・レベルμは
【数77】
となるように選択される。
【0070】
リソース共有の準最適な方式2
上記リソース共有の最適な方式とリソース共有の準最適な方式の両方においては、D2Dペアが、全てのセルラユーザのリソースを共有できるようにして、最も良いスペクトル効率を達成している。しかし、実際には、このような共有は、決まった数のセルラユーザのリソースに対しなされるよう限定される。
【0071】
例えば、本開示の実施形態では、管理の便宜のため、または、契約上の制限のために、D2Dペアに1つのセルラユーザのリソースのみを共有することを許可する。しかし、この場合、セルラのQoSを維持しつつD2D通信が最大の利益を享受できるように、D2Dリンクをセルラユーザと結びつける適切なスケジューリングが必要である。以下では、D2Dリンクと1つのセルラユーザとの間の最適なリソース共有を達成するための典型的な方法を提供する。
【0072】
もしD2Dユーザがセルラユーザiとリソースを共有する場合、QoSの制約の下で達成しうる最大のスループットは、次の最適化問題を解くことで取得できる。
【数78】
【0073】
リソース共有の最適な方式に関して述べたのと同じ方法で最適解を求めることにより、最適解を簡単に見つけることができる。最適解は、
q
*=D
nと
【数79】
とで与えられる。ここで、変数「n」は、
【数80】
で決定できる。
【0074】
リソース共有の準最適な方式の目標値S
iは以下のように与えられる。
【数81】
【0075】
しかし、これら全てのパラメータは、Di以外、上記のものと同じであるということに留意する必要がある。上記リソース共有の最適な方式と、リソース共有の準最適な方式1では、D2Dペアは複数のセルラユーザのリソースを共有できるので、複数のセルラユーザの周波数帯域でD2Dユーザの送信電力に制限を設定する。対照的に、リソース共有の準最適な方式2の、この典型的な実施形態では、D2Dペアは1つのセルラユーザのリソースのみを共有可能なので、1つのセルラユーザの周波数帯域でのD2Dユーザの送信電力に制限を設定することは不要であると思われる。従って、そのような場合では、D
iは
D
i=min{Q,(α
iP
i−ω
i)/ω
iθ
i}
で提供できる。
【0076】
パラメータの定義については、リソース共有の最適な方式の定義と同じなので、上記関連の記述を参照してもらうこととし、簡単と明瞭のため、ここでは省略する。
【0077】
この準最適な方式2によれば、セルラユーザiに固定値の送信電力、例えば、その電力予算Piを使用させることもできるという点を評価すべきである。そのうえ、D2Dユーザがリソースを共有できるセルラユーザの一定数を他の数にすることも可能である。ここで提供された考え方を用いれば、当業者は、これらと、他の考えられる代わりの解法を簡単に実行できるので、詳細な説明は簡単と明瞭のために省略する。
【0078】
リソース共有の準最適な方式1と2の大きな利点は、D2Dペアの送信電力とセルラユーザの送信電力を同時に最適化するリソース共有の最適な方式での計算量と信号オーバヘッドを減らすことにあるということが分かるだろう。
【0079】
次に、
図3を参照して、本開示の実施形態に係る、D2Dペアとセルラユーザの送信電力を決定するフローチャートを説明する。これを最適電力割り当て法と呼ぶ。図示したように、まずステップS301で、中間物のバリアンス(variance)A
i,B
i,C
iを以降の割り当て計算のために準備し、セルラユーザの耐性のある干渉電力レベルDiを定義する。それから、ステップS302で、耐性のある電力レベルの合計がD2Dの電力予算Q以下であるか判別する。もし、耐性のある電力レベルの合計がD2Dの電力予算Q以下であるならば、ステップS303で、D2D送信器は、送信電力Diで、全てのセルラユーザの周波数帯域を共有する。その時、セルラユーザiの送信電力p
*iは、
【数82】
と決定される。
【0080】
一方、耐性のある電力レベルの合計がD2Dの電力予算Qより大きい場合は、最適電力割り当て計算は、許容された周波数帯域の中で実行される。上記したように、λ
*とq
*iとは二分法により効率的に発見できる。説明の目的で、二分法の詳細な作用を
図4を参照しつつ説明する。
図4は、本開示の実施形態に係る、D2Dペアとセルラユーザの最適電力割り当て計算のフローチャートを模式的に示している。
【0081】
図4に示されるように、まずステップS401で、2つのパラメータaとbが初期化される。ここで、aは0に初期化され、bはλ
maxに初期化される。パラメータλ
maxは式(21)により決定できる。更に、q
*iの合計とD2Dの電力予算Qとの差の許容限度である閾値Thが定義されている。それから、ステップS402では、λ
*に(a+b)/2の値を代入し、q
*iは式(19)により計算する。ステップS403では、q
*iの合計とD2Dペアの電力予算Qとの差が閾値Th以下であるかどうか判定する。もしYESであるなら、周波数帯域i上のD2Dペアの最適送信電力q
*iが発見されたということを意味し、方法は、セルラユーザの最適送信電力p
*iを
【数83】
と決定するステップS407に進む。一方、もし差が未だ閾値Thより大きい場合は、方法はステップS404に進む。ステップS404では、q
*iの合計が電力予算Q以下であるかどうか判別する。もしNOであれば、次のステップS405でパラメータaにλ
*の値が代入され、そうでなければステップS406でパラメータbにλ
*の値が代入される。それから、方法は再びステップS402に進み、q
*iの合計とD2Dの電力予算Qとの差が閾値Thより小さくなるまでステップS402の処理が繰り返される。このような二分法という手段により、q
*iとp
*iとが効率的に決定される。
【0082】
更に、
図5も、本開示の他の実施形態に係る、D2Dペアとセルラユーザの送信電力を決定するフローチャートを模式的に示す。実際、この解法は、リソース共有の最適な方式を簡単化した形の準最適な方式1に基づいており、準最適な方式1ではセルラユーザiがその電力予算を信号送信に使用している。
図5に示したように、まずステップS501で、セルラユーザは各々、信号送信に最大の送信電力(すなわち自身の電力予算)を使用することを許容され、セルラユーザの耐性のある干渉電力レベルD
iが定義される。それから、ステップS302と同様に、ステップS502で、耐性のある電力レベルD
iの合計がD2Dの電力予算Q以下であるかどうか判別する。もし合計がD2Dの電力予算Q以下であるなら、ステップS503で、D2D送信器は、送信電力D
iで、全てのセルラユーザの周波数帯域を共有し、セルラユーザiの送信電力p
*iは
【数84】
と決定される。一方、もし合計がD2Dの電力予算Qより大きいならば、相関的なフェージング・パラメータγ
iとβ
iとを取得し、式(24)に基づいて許容された周波数帯域の中で、電力割り当て計算をする。
【0083】
また、本開示の更なる実施形態に関して、D2Dペアとセルラユーザの送信電力を決定するフローチャートを
図6にも模式的に示している。この解法は、リソース共有の最適な方式を簡単化した形の準最適な方式2に基づいており、準最適な方式2ではD2Dペアは1つのセルラユーザのみのリソースを共有可能である。
図6で示されたように、セルラユーザの耐性のある干渉電力レベルはステップS601で定義されている。次に、D2Dペアとリソースを共有するために、セルラユーザセット内のセルラユーザから、D2Dペアのスループットを最大化できる1つのセルラユーザnが選択される。その1つのセルラユーザnは式(26)により決定される。次に、ステップS603で、D2Dの最適な送信電力と、選択されたセルラユーザnの最適な送信電力とは、各々、q
*=D
nと
【数85】
となる。
【0084】
D2Dとセルラユーザの送信電力が決定された後、BSが、D2Dユーザと各セルラユーザとに制御により電力割り当て結果を送信する。実際、BSは、セルラユーザの周波数帯域でのD2Dペアの送信電力とセルラユーザの送信電力とを知らせるだけでなく、どのセルラのリソースがD2Dペアに共有されうるのかという結果を出す。なお、もし周波数帯域でのD2Dペアの送信電力が0ならば、D2Dペアが周波数帯域を共有することができないということを意味する。
【0085】
同時に、D2Dユーザとセルラユーザとは、電力割り当て結果を取得するために、制御チャネルをモニタする。次に、セルラユーザとD2Dユーザとの両方が、決定された送信電力で、割り当てられたリソースを介して信号を送信する。
【0086】
もしD2Dの送信が終了すれば、方法は終了する。そうでなければ、スケジューリング期間が終了しているかどうか判別する。本開示では、スケジューリング期間は、全てのフェージング・パラメータが変更されていないと考えられる期間であり、複数のTTIであっても良い。もしスケジューリング期間が終了しているならば、新しいリソース共有の解を決定するために、方法が再実行される。そうでなければ、セルラユーザとD2Dペアとは、決定された送信電力で、割り当てられたリソースを介して信号を送信し続ける。
【0087】
更に、本開示では、D2Dとセルラ通信のためのリソース共有の装置も提供する。以下では、
図7を参照して、本開示の実施形態に関する、D2Dとセルラ通信のためのリソース共有の装置を説明する。図示したように、装置700は、セルラユーザセット決定モジュール710と、送信電力決定モジュール720とを含む。セルラユーザセット決定モジュール710は、D2Dペアとリソースを共有する可能性のある潜在的セルラユーザを含むセルラユーザセットを決定する。送信電力決定モジュール720は、サービスの質(quality of service(QoS))の制約と、潜在的セルラユーザの各々の電力予算の制約と、D2Dペアの送信電力の制約とを有しながら、D2Dペアのスループットを最大化することを介して、セルラユーザセット内の少なくとも1つのセルラユーザの周波数帯域でのD2Dペアの送信電力と、少なくとも1つのセルラユーザの送信電力とを決定するように構成されている。
【0088】
本開示の実施形態では、セルラユーザセット決定モジュール710は、更に、リソースを共有しない状態でQoSが保証されうるセルラユーザを発見するために、スケジュールされたセルラユーザの各々に対して、実行可能性チェックを実行するように構成されているものとしても良い。
【0089】
本開示の他の実施形態では、実行可能性チェックを実行することが、スケジュールされたセルラユーザの各々の電力予算が
【数86】
を満たすかどうか判別することを含むものとしても良い。ここで、ρ
iはセルラユーザiのQoS閾値であり、α
iはセルラユーザiから基地局までの正規化されたチャネルゲインを示し、P
iはセルラユーザiの電力予算である。
【0090】
本開示の更なる実施形態では、送信電力決定モジュール720は、セルラユーザセットに含まれる全ての潜在的セルラユーザの耐性のある干渉電力レベルの合計がD2Dペアの電力予算以下である場合に、少なくとも1つのセルラユーザの周波数帯域でのD2Dペアの送信電力と、少なくとも1つのセルラユーザの送信電力とを、q
*i=D
iと
【数87】
と決定するように構成されているものとしても良い。ここで、
D
i=min{Q
i,(α
iP
i−ω
i)/ω
iθ
i}
【数88】
であり、Q
iはセルラユーザiの周波数帯域でのD2Dペアの送信電力の限度であり、α
iはセルラユーザiから基地局までの正規化されたチャネルゲインを示し、θ
iはセルラユーザiの周波数帯域でのD2D送信器から基地局までの正規化されたチャネルゲインを示し、ρ
iはセルラユーザiのQoS閾値であり、P
iはセルラユーザiの電力予算である。
【0091】
本開示のなお更なる実施形態では、潜在的セルラユーザの最適な送信電力p
*iは、
【数89】
【数90】
を満たすものとしても良い。ここで、ρ
iはセルラユーザiのQoS閾値であり、α
iはセルラユーザiから基地局までの正規化されたチャネルゲインを示し、θ
iはセルラユーザiの周波数帯域でのD2D送信器から基地局までの正規化されたチャネルゲインを示し、q
iはセルラユーザiの周波数帯域でのD2D送信器の送信電力である。
【0092】
本開示のなお更なる実施形態では、潜在的セルラユーザiの周波数帯域でのD2Dペアの最適な送信電力q
*iは、
【数91】
を満たす。ここで、QはD2Dユーザの電力予算を示す。
【0093】
本開示のなおまだ更なる実施形態では、送信電力決定モジュール720は、セルラユーザセットに含まれる全ての潜在的セルラユーザの耐性のある干渉電力レベルの合計が、D2Dペアの電力予算より大きい場合は、少なくとも1つのセルラユーザの周波数帯域でのD2Dペアの送信電力と、少なくとも1つのセルラユーザiの送信電力とを、
【数92】
と、
【数93】
と決定するように構成されているものとしても良い。ここで、
【数94】
は、間隔[0,D
i]上へのプロジェクションを意味し、
A
i=ω
iβ
iθ
i(α
iγ
i+ω
iβ
iθ
i)
B
i=(α
i+ω
iβ
i)(2ω
iβ
iθ
i+α
iγ
i)
【数95】
D
i=min{Q
i,(α
iP
i−ω
i)/ω
iθ
i}
【数96】
であり、α
iはセルラユーザiから基地局までの正規化されたチャネルゲインを示し、β
iはセルラユーザiからD2D受信器までの正規化されたチャネルゲインを示し、γ
iはセルラユーザiの周波数帯域でのD2D送信器からD2D受信器までの正規化されたチャネルゲインを示し、θ
iはセルラユーザiの周波数帯域でのD2D送信器から基地局までの正規化されたチャネルゲインを示し、ρ
iはセルラユーザiのQoS閾値であり、λはラグランジェ乗数であり、Q
iは周波数帯域iでのD2Dペアの送信電力の限度であり、P
iはセルラユーザiの電力予算である。
【0094】
本開示の他の実施形態では、送信電力決定モジュール720は、潜在的なセルラユーザの各々の送信電力を固定値に決定するように構成されていても良い。例えば、固定電力は、潜在的なセルラユーザの各々の電力予算であっても良い。送信電力決定モジュール720は、少なくとも1つのセルラユーザiの周波数帯域でのD2Dペアの送信電力を
【数97】
と決定するように構成されていても良い。ここで、μはウォーター・レベル値を示し、
【数98】
は間隔[0,D
i]上へのプロジェクションを意味し、
D
i=min{Q
i,(α
iP
i−ω
i)/ω
iθ
i}
【数99】
であり、α
iはセルラユーザiから基地局までの正規化されたチャネルゲインを示し、β
iはセルラユーザiからD2D受信器までの正規化されたチャネルゲインを示し、γ
iはセルラユーザiの周波数帯域でのD2D送信器からD2D受信器までの正規化されたチャネルゲインを示し、θ
iはD2D送信器から基地局までの正規化されたチャネルゲインを示し、P
iはセルラユーザiの電力予算であり、ρ
iはセルラユーザiのQoS閾値であり、Q
iは周波数帯域iでのD2Dペアの送信電力の限度である。
【0095】
本開示の更なる実施形態の送信電力決定モジュールでは、一定数のセルラユーザが、D2Dペアとリソースを共有するためにセルラユーザセットから選択されるものとしても良い。一定数は例えば1でも良い。このような場合には、送信電力決定モジュール720は、D2Dペアとリソースを共有するものとして選択されたセルラユーザnの周波数帯域でのD2Dペアの送信電力q
*と、セルラユーザnの送信電力p
*とを、
q
*=D
n
【数100】
と決定するものとしても良い。ここで、
【数101】
【数102】
【数103】
であり、α
iはセルラユーザiから基地局までの正規化されたチャネルゲインを示し、β
iはセルラユーザiからD2D受信器までの正規化されたチャネルゲインを示し、γ
iはセルラユーザiの周波数帯域でのD2D送信器からD2D受信器までの正規化されたチャネルゲインを示し、θ
iはセルラユーザiの周波数帯域でのD2D送信器から基地局までの正規化されたチャネルゲインを示し、q
iはセルラユーザiの周波数帯域でのD2Dペアの送信電力を示し、ρ
iはセルラユーザiのQoS閾値であり、
D
i=min{Q,(α
iP
i−ω
i)/ω
iθ
i}
であり、QはD2Dペアの電力予算を示し、P
iはセルラユーザiの電力予算である。
【0096】
更に、本開示のなお更なる実施形態では、スケジューリング期間の終了に応じて、装置が再動作するように構成されているものとしても良い。
【0097】
装置700の各モジュールの動作は、
図2から
図6に関して述べられた方法のステップの動作と実質的に同じであるという点に留意する必要がある。従って、これらのモジュールの動作の詳細については、
図2から
図6に関して方法の各ステップについてなされた説明を参照すれば良い。
【0098】
なお、本開示で提供された実施形態の効果を確かめるために、本発明者は、本開示で提供されたリソース共有の最適な方式とリソース共有の準最適な方式1,2と、C.−H. Yu及びその他の者により提案された従来技術の方式とについてシミュレーションを実行した。最適な電力割り当て方式は、D2Dユーザとセルラユーザの送信電力を同時に最適化する、式(16)から式(21)に基づいて送信電力を決定する解法であり、
図8から
図10では「最適方式」と略して示されている。リソース共有の準最適な方式1は、セルラユーザが信号送信に各々の電力予算を使用する、式(22)から式(23)に基づいて送信電力を決定する解法であり、
図8から
図10では「準最適方式1」と略して示されている。リソース共有の準最適な方式2は、D2Dペアが1つのセルラユーザのリソースのみを共有できるようにした、式(24)から式(26)に基づいて送信電力を決定する解法であり、
図8から
図10では「準最適方式2」と示されている。従来技術の方式は、C.−H. Yu及びその他の者の論文の項目3―Bで提案された解法である。しかし、従来の方式は、1つのセルラユーザに対する方式のみなので、公平のために、最高のパフォーマンスに至る1つのセルラユーザとD2Dリンクをペアリングすることによって、複数のセルラユーザまで拡張した。
【0099】
更に、これらのシミュレーションでは、最適方式と準最適方式1ではQ
iは∞に設定されており、準最適方式2ではQ
iはQに設定されており、従来技術の方式ではP
maxはQに設定されている。また、セルラユーザは半径500mの六角形のセルに一様に配置されており、D2D送信器は、その受信器から20m離れ、基地局から300m離れた位置にある。セルラユーザの受信のSNRは全て公平に10dBに設定され、チャネルは、平均0で分散1のi.i.d.ガウス分布と、距離dでα=3の場合のd
−αに従う経路損失とに応じて作成する。
【0100】
まず
図8を参照する。
図8は、最適方式と準最適方式1と準最適方式2と従来技術の方式とに関して、種々の信号対雑音比(signal noise ratio(SNR)すなわちQ/σ
dii)に対するD2Dユーザの平均スループットを模式的に示したものである。ここでは、8個のセルラユーザが存在し、QoS閾値ρ
i=1である。
図8で示されたこれらのプロットから、全ての利用可能なセルラリソースを完全に利用することによって、最適方式がD2D通信の最も良いパフォーマンスを提供し、準最適方式1,2も従来技術の方式よりも良いパフォーマンスを達成することができると理解できる。
【0101】
図9は、BSからの種々の距離に対する、D2Dユーザの平均スループットを模式的に示したものである。ここでは、8個のセルラユーザが存在し、QoS閾値ρ
i=1であり、D2D SNRは10dBである。図示されたように、D2Dリンクは、BSから遠ざかるに従い、セルラユーザへの干渉が少なくなり、このことは、セルラのQoSの制約をなお満たしつつ、D2Dリンクが高いスループットを達成可能であるということを意味する。すなわち、ここで提供された方式は、
図8のものと同じく高いパフォーマンス・ゲインを提供可能である。
【0102】
図10は、セルラユーザの種々の数に対する、D2Dユーザの平均スループットを模式的に示したものである。ここでは、QoS閾値ρ
i=1であり、D2D SNRは6dBである。シミュレーション結果から、セルラユーザの数が増えるに従い、最適方式と準最適方式1とではD2Dリンクが達成できるスループットはより大きくなるが、準最適方式2では、D2Dペアは1つのセルラユーザのリソースのみ共有可能としたので、そうはならない、ということが分かる。
【0103】
したがって、本開示の実施形態では、全てのセルラユーザのQoSを保証しつつ、D2Dペアがセルラユーザのリソースをできるだけ多く再利用可能な、非直交リソース共有の解法を提供するということが明らかである。これにより、D2Dユーザのパフォーマンスが大いに改善される可能性がある。
【0104】
これまで、本開示は、特定の好ましい実施形態を通して添付の図面に関して記述されてきた。しかし、本開示は説明され提供された特定の実施形態に限定されるものではなく、様々な変更が本開示の範囲でなされても良い、という点に留意すべきである。
【0105】
更に、本開示の実施形態は、ソフトウェアまたはハードウェアまたはそれらの組み合わせにより実現されても良い。ハードウェア部分は、特別なロジックにより実現できる。ソフトウェア部分は、メモリに保存され、マイクロプロセッサまたは専用の設計されたハードウェアのような適切な指示実行システムにより実行されうる。当業者は、上記方法とシステムが、プロセッサに含まれたコンピュータ実行可能な指示及び/または制御コードで実現可能であると認めるだろう。例えば、そのようなコードは、磁気ディスクまたはCDまたはDVD−ROMのようなベアラ媒体、または読出し専用メモリ(ファームウェア)または光学または電子信号ベアラ等のデータベアラのようなプログラム可能メモリで提供される。本実施形態の装置とその構成要素は、ハードウェア回路、例えば、非常に大規模に集積された回路またはゲートアレイ、または論理チップまたはトランジスタのような半導体、またはフィールドプログラム可能ゲートアレイまたはプログラム可能論理装置のようなプログラム可能ハードウェア装置、により実現されても良いし、または、種々のプロセッサで実行されるソフトウェアにより実現されても良いし、または、上記ハードウェア回路とソフトウェアの組み合わせ、例えばファームウェア、により実現されても良い。
【0106】
本開示はここで考慮した実施形態に関して記述されたけれども、本開示は開示された実施形態に限定されないと理解されるべきである。それどころか、本開示は、添付の請求項の意図と範囲内でなされる、種々の変更と等価なアレンジとに及ぶことを意図している。添付の請求項の範囲は、最も広範囲の説明に一致して、変更と等価な構造と機能等の全てに及ぶ。
【0107】
(付記1)
デバイス・ツー・デバイス(device−to−device(D2D))とセルラ通信のためのリソース共有方法は、
D2Dペアとリソースを共有する可能性がある潜在的なセルラユーザを含むセルラユーザセットを決定することと、
サービスの質(quality of service(QoS))の制約と前記潜在的なセルラユーザの各々の電力予算の制約と前記D2Dペアの送信電力の制約とを有しながら前記D2Dペアのスループットを最大化することを通して、前記セルラユーザセットの中の少なくとも1つのセルラユーザの周波数帯域での前記D2Dペアの送信電力と、前記少なくとも1つのセルラユーザの送信電力とを決定することと、
を含む方法。
【0108】
(付記2)
前記セルラユーザセットを前記決定することは、スケジュールされたセルラユーザの各々に対し、リソースを共有しない状態でQoSが保証されうるセルラユーザを見つけるための実行可能性チェックを実行することを含む付記1に記載の方法。
【0109】
(付記3)
前記実行可能性チェックを前記実行することは、前記スケジュールされたセルラユーザの各々の電力予算が
【数104】
を満たすかどうか判別することを含み、ρ
iはセルラユーザiのQoS閾値であり、α
iは前記セルラユーザiから基地局までの正規化されたチャネルゲインを示し、P
iは前記セルラユーザiの電力予算である付記2に記載の方法。
【0110】
(付記4)
前記セルラユーザセットに含まれる全ての潜在的なセルラユーザの耐性のある干渉電力レベルの合計が、前記D2Dペアの電力予算以下である場合に、前記少なくとも1つのセルラユーザの前記周波数帯域での前記D2Dペアの前記送信電力と、前記少なくとも1つのセルラユーザiの前記送信電力とは、
q
*i=D
i
【数105】
と決定され、
D
i=min{Q
i,(α
iP
i−ω
i)/ω
iθ
i}
【数106】
であり、
Q
iはセルラユーザiの周波数帯域での前記D2Dペアの送信電力の限度であり、
α
iは前記セルラユーザiから基地局までの正規化されたチャネルゲインを示し、
θ
iは前記セルラユーザiの周波数帯域でのD2D送信器から前記基地局までの正規化されたチャネルゲインを示し、
ρ
iは前記セルラユーザiのQoS閾値であり、
P
iは前記セルラユーザiの電力予算である付記1乃至3のいずれかに記載の方法。
【0111】
(付記5)
前記潜在的なセルラユーザの最適送信電力p
*iは、
【数107】
【数108】
を満たし、ρ
iはセルラユーザiのQoS閾値であり、α
iは前記セルラユーザiから基地局までの正規化されたチャネルゲインを示し、θ
iは前記セルラユーザiの周波数帯域でのD2D送信器から前記基地局までの正規化されたチャネルゲインを示し、q
iは前記セルラユーザiの前記周波数帯域での前記D2D送信器の送信電力である付記1乃至3のいずれかに記載の方法。
【0112】
(付記6)
前記潜在的なセルラユーザiの周波数帯域での前記D2Dペアの最適送信電力q
*iは、
【数109】
を満たし、Qは前記D2Dペアの電力予算を示す付記5に記載の方法。
【0113】
(付記7)
前記セルラユーザセットに含まれる全ての潜在的なセルラユーザの耐性のある干渉電力レベルの合計が、前記D2Dペアの電力予算より大きい場合に、前記少なくとも1つのセルラユーザの前記周波数帯域での前記D2Dペアの前記送信電力と、前記少なくとも1つのセルラユーザの前記送信電力とは、
【数110】
と、
【数111】
と決定され、
【数112】
は、間隔[0,D
i]上へのプロジェクションを意味し、
A
i=ω
iβ
iθ
i(α
iγ
i+ω
iβ
iθ
i)
B
i=(α
i+ω
iβ
i)(2ω
iβ
iθ
i+α
iγ
i)
【数113】
D
i=min{Q
i,(α
iP
i−ω
i)/ω
iθ
i}
【数114】
であり、
α
iはセルラユーザiから基地局までの正規化されたチャネルゲインを示し、
β
iは前記セルラユーザiからD2D受信器までの正規化されたチャネルゲインを示し、
γ
iは前記セルラユーザiの周波数帯域での前記D2D送信器から前記D2D受信器までの正規化されたチャネルゲインを示し、
θ
iは前記セルラユーザiの周波数帯域での前記D2D送信器から前記基地局までの正規化されたチャネルゲインを示し、
ρ
iは前記セルラユーザiのQoS閾値であり、
λはラグランジェ乗数であり、
Q
iは前記セルラユーザiの周波数帯域での前記D2Dペアの送信電力の限度であり、
P
iは前記セルラユーザiの電力予算である付記6に記載の方法。
【0114】
(付記8)
前記潜在的なセルラユーザの各々の送信電力は、固定値に決定される付記1乃至6のいずれかに記載の方法。
【0115】
(付記9)
電力の前記固定値は、前記潜在的なセルラユーザの各々の電力予算である付記8に記載の方法。
【0116】
(付記10)
少なくとも1つのセルラユーザの周波数帯域での前記D2Dペアの前記送信電力は
【数115】
と決定され、μはウォーター・レベル値を示し、
【数116】
は間隔[0,D
i]上へのプロジェクションを意味し、
D
i=min{Q
i,(α
iP
i−ω
i)/ω
iθ
i}
【数117】
であり、
α
iはセルラユーザiから基地局までの正規化されたチャネルゲインを示し、
β
iは前記セルラユーザiからD2D受信器までの正規化されたチャネルゲインを示し、
γ
iは前記セルラユーザiの周波数帯域でのD2D送信器から前記D2D受信器までの正規化されたチャネルゲインを示し、
θ
iは前記セルラユーザiの周波数帯域での前記D2D送信器から前記基地局までの正規化されたチャネルゲインを示し、
P
iは前記セルラユーザiの電力予算であり、
ρ
iは前記セルラユーザiのQoS閾値であり、
Q
iは前記セルラユーザiの周波数帯域での前記D2Dペアの送信電力の限度である付記9に記載の方法。
【0117】
(付記11)
一定数のセルラユーザが、前記D2Dペアとのリソース共有のために前記セルラユーザセットから選択される付記1乃至6のいずれかに記載の方法。
【0118】
(付記12)
前記一定数は1である付記11に記載の方法。
【0119】
(付記13)
前記D2Dペアとのリソース共有のために選択されたセルラユーザnの周波数帯域での前記D2Dペアの送信電力q
*と、前記セルラユーザnの送信電力p
*とは、各々
q
*=D
n
【数118】
と決定され、
【数119】
【数120】
D
i=min{Q,(α
iP
i−ω
i)/ω
iθ
i}
【数121】
で、α
iはセルラユーザiから基地局までの正規化されたチャネルゲインを示し、
β
iは前記セルラユーザiからD2D受信器までの正規化されたチャネルゲインを示し、
γ
iは前記セルラユーザiの周波数帯域でのD2D送信器から前記D2D受信器までの正規化されたチャネルゲインを示し、
θ
iは前記セルラユーザiの周波数帯域での前記D2D送信器から前記基地局までの正規化されたチャネルゲインを示し、
q
iは前記セルラユーザiの周波数帯域での前記D2Dペアの送信電力を示し、
ρ
iは前記セルラユーザiのQoS閾値であり、
Qは前記D2Dペアの電力予算を示し、
P
iは前記セルラユーザiの電力予算である付記12に記載の方法。
【0120】
(付記14)
スケジューリング期間の終了に応じて、前記方法が再実行される付記1乃至13のいずれかに記載の方法。
【0121】
(付記15)
D2Dとセルラ通信のためのリソース共有の装置は、
D2Dペアとリソースを共有する可能性がある潜在的なセルラユーザを含むセルラユーザセットを決定するように構成されているセルラユーザセット決定モジュールと、
サービスの質(quality of service(QoS))の制約と前記潜在的なセルラユーザの各々の電力予算の制約と前記D2Dペアの送信電力の制約とを有しながら前記D2Dペアのスループットを最大化することを通して、前記セルラユーザセットの中の少なくとも1つのセルラユーザの周波数帯域での前記D2Dペアの送信電力と、前記少なくとも1つのセルラユーザの送信電力とを決定するように構成されている送信電力決定モジュールと、
を含む装置。
【0122】
(付記16)
前記セルラユーザセット決定モジュールは、更に、スケジュールされたセルラユーザの各々に対し、リソースを共有しない状態でQoSが保証されうるセルラユーザを見つけるための実行可能性チェックを実行するように構成されている付記15に記載の装置。
【0123】
(付記17)
前記実行可能性チェックを前記実行することは、前記スケジュールされたセルラユーザの各々の電力予算が
【数122】
を満たすかどうか判別することを含み、ρ
iはセルラユーザiのQoS閾値であり、α
iは前記セルラユーザiから基地局までの正規化されたチャネルゲインを示し、P
iは前記セルラユーザiの電力予算である付記16に記載の装置。
【0124】
(付記18)
前記送信電力決定モジュールは、前記セルラユーザセットに含まれる全ての潜在的なセルラユーザの耐性のある干渉電力レベルの合計が、前記D2Dペアの電力予算以下である場合に、前記少なくとも1つのセルラユーザの前記周波数帯域での前記D2Dペアの前記送信電力と、前記少なくとも1つのセルラユーザiの前記送信電力とを、
【数123】
【数124】
と決定するように構成されており、
D
i=min{Q
i,(α
iP
i−ω
i)/ω
iθ
i}
【数125】
であり、
Q
iはセルラユーザiの周波数帯域での前記D2Dペアの送信電力の限度であり、
α
iは前記セルラユーザiから基地局までの正規化されたチャネルゲインを示し、
θ
iは前記セルラユーザiの周波数帯域でのD2D送信器から前記基地局までの正規化されたチャネルゲインを示し、
ρ
iは前記セルラユーザiのQoS閾値であり、
P
iは前記セルラユーザiの電力予算である付記15乃至17のいずれかに記載の装置。
【0125】
(付記19)
前記潜在的なセルラユーザの最適送信電力p
*iは、
【数126】
【数127】
を満たし、ρ
iはセルラユーザiのQoS閾値であり、α
iは前記セルラユーザiから基地局までの正規化されたチャネルゲインを示し、θ
iは前記セルラユーザiの周波数帯域でのD2D送信器から前記基地局までの正規化されたチャネルゲインを示し、q
iは前記セルラユーザiの前記周波数帯域での前記D2D送信器の送信電力である付記15乃至17のいずれかに記載の装置。
【0126】
(付記20)
前記潜在的なセルラユーザiの周波数帯域での前記D2Dペアの最適送信電力q
*iは、
【数128】
を満たし、Qは前記D2Dペアの電力予算を示す付記19に記載の装置。
【0127】
(付記21)
前記送信電力決定モジュールは、前記セルラユーザセットに含まれる全ての潜在的なセルラユーザの耐性のある干渉電力レベルの合計が、前記D2Dペアの電力予算より大きい場合に、前記少なくとも1つのセルラユーザの前記周波数帯域での前記D2Dペアの前記送信電力と、前記少なくとも1つのセルラユーザの前記送信電力とを
【数129】
と、
【数130】
と決定するように構成されており、
【数131】
は、間隔[0,D
i]上へのプロジェクションを意味し、
A
i=ω
iβ
iθ
i(α
iγ
i+ω
iβ
iθ
i)
B
i=(α
i+ω
iβ
i)(2ω
iβ
iθ
i+α
iγ
i)
【数132】
D
i=min{Q
i,(α
iP
i−ω
i)/ω
iθ
i}
【数133】
であり、
α
iはセルラユーザiから基地局までの正規化されたチャネルゲインを示し、
β
iは前記セルラユーザiからD2D受信器までの正規化されたチャネルゲインを示し、
γ
iは前記セルラユーザiの周波数帯域での前記D2D送信器から前記D2D受信器までの正規化されたチャネルゲインを示し、
θ
iは前記セルラユーザiの周波数帯域での前記D2D送信器から前記基地局までの正規化されたチャネルゲインを示し、
ρ
iは前記セルラユーザiのQoS閾値であり、
λはラグランジェ乗数であり、
Q
iは前記セルラユーザiの周波数帯域での前記D2Dペアの送信電力の限度であり、
P
iは前記セルラユーザiの電力予算である付記20に記載の装置。
【0128】
(付記22)
前記送信電力決定モジュールは、前記潜在的なセルラユーザの各々の送信電力を固定値に決定するように構成されている付記15乃至20のいずれかに記載の装置。
【0129】
(付記23)
電力の前記固定値は、前記潜在的なセルラユーザの各々の電力予算である付記22に記載の装置。
【0130】
(付記24)
前記送信電力決定モジュールは、少なくとも1つのセルラユーザの周波数帯域での前記D2Dペアの前記送信電力を
【数134】
と決定するように構成されており、μはウォーター・レベル値を示し、
【数135】
は間隔[0,D
i]上へのプロジェクションを意味し、
D
i=min{Q
i,(α
iP
i−ω
i)/ω
iθ
i}
【数136】
であり、
α
iはセルラユーザiから基地局までの正規化されたチャネルゲインを示し、
β
iは前記セルラユーザiからD2D受信器までの正規化されたチャネルゲインを示し、
γ
iは前記セルラユーザiの周波数帯域でのD2D送信器から前記D2D受信器までの正規化されたチャネルゲインを示し、
θ
iは前記セルラユーザiの周波数帯域での前記D2D送信器から前記基地局までの正規化されたチャネルゲインを示し、
P
iは前記セルラユーザiの電力予算であり、
ρ
iは前記セルラユーザiのQoS閾値であり、
Q
iは前記セルラユーザiの周波数帯域での前記D2Dペアの送信電力の限度である付記23に記載の装置。
【0131】
(付記25)
一定数のセルラユーザが、前記D2Dペアとのリソース共有のために前記セルラユーザセットから選択される付記15乃至20のいずれかに記載の装置。
【0132】
(付記26)
前記一定数は1である付記25に記載の装置。
【0133】
(付記27)
前記送信電力決定モジュールは、前記D2Dペアとのリソース共有のために選択されたセルラユーザnの周波数帯域での前記D2Dペアの送信電力q
*と、前記セルラユーザnの送信電力p
*とを
q
*=D
n
【数137】
と決定するように構成されており、
【数138】
【数139】
D
i=min{Q,(α
iP
i−ω
i)/ω
iθ
i}
【数140】
で、α
iはセルラユーザiから基地局までの正規化されたチャネルゲインを示し、
β
iは前記セルラユーザiからD2D受信器までの正規化されたチャネルゲインを示し、
γ
iは前記セルラユーザiの周波数帯域でのD2D送信器から前記D2D受信器までの正規化されたチャネルゲインを示し、
θ
iは前記セルラユーザiの周波数帯域での前記D2D送信器から前記基地局までの正規化されたチャネルゲインを示し、
q
iは前記セルラユーザiの周波数帯域での前記D2Dペアの送信電力を示し、
ρ
iは前記セルラユーザiのQoS閾値であり、
Qは前記D2Dペアの電力予算を示し、
P
iは前記セルラユーザiの電力予算である付記26に記載の装置。
【0134】
(付記28)
前記装置は、スケジューリング期間の終了に応じて、再動作するように構成されている付記15乃至27のいずれかに記載の装置。
【0135】
(付記29)
付記15乃至28のいずれかに記載の装置を含むネットワークノード。