【実施例】
【0037】
比較例1:
市販のSCR触媒に用いるための鉄交換β−ゼオライトをベースとするコーティング用懸濁液を製造した。この目的のために、市販のSiO
2バインダー、市販のベーマイトバインダー(塗工助剤、硝酸鉄(III)九水和物及びSiO
2/Al
2O
3のモル比(SAR)が25である市販のβ−ゼオライトを水に懸濁させ、1平方センチメートル当たりのセル数が62個であり、セル隔壁の厚みが0.17ミリメートルであるフロースルー型セラミックハニカム(ceramic flow honeycomb)に、従来の浸漬プロセスで適用した。コーティングされた部品をまず最初に350℃で15分間、次いで500℃で2時間か焼した。こうして得られた触媒CC1のコーティングはβ−ゼオライト90%からなり、鉄含有量は4.5重量%(Fe
2O
3として計算)であった。
【0038】
比較例2:
国際公開第2009/135588号パンフレットに従う耐HC被毒性SCR触媒を製造した。この目的のために、SiO
2/Al
2O
3のモル比(SAR)が20である市販のフェリエライト型小細孔ゼオライトを水中でスラリー化した。硝酸鉄(III)九水和物を懸濁液に加えた。磨砕を行った後、この懸濁液を使用して、1平方センチメートル当たりのセル数が62個であり、セル隔壁の厚みが0.17ミリメートルであるフロースルー型ハニカム状モノリスに従来の浸漬プロセスでコーティングした。コーティングされた部品を350℃で15分間、次いで500℃で2時間か焼した。こうして得られた触媒CC2のコーティングはフェリエライトからなり、鉄含有量は4.5%(Fe
2O
3として計算)であった。
【0039】
実施例1:
比較例1による市販の鉄交換β−ゼオライトのコーティングを、1平方センチメートル当たり62個のセルを有し、セル隔壁の厚みが0.17ミリメートルである、別のフロースルー型セラミックハニカム(ceramic flow honeycomb)に適用した。
【0040】
次いで、SiO
2/Al
2O
3のモル比(SAR)が20である市販のフェリエライトFERを含む別のコーティング用懸濁液を水中で調製し、これを用いて、既に単層コーティングを施したフロースルー型ハニカムに、β−ゼオライトの第1層の排ガス側がほぼ完全にFERの第2層で覆われるように、従来の浸漬プロセスで更にコーティングを施した。これを乾燥させ、350℃で10〜15分間及び500℃で2時間か焼を行い、触媒C1を得た。直径25.4ミリメートル、長さ76.2ミリメートルの柱状ボーリングコア(drill core)を2個ずつ比較例及び実施例1の各触媒から採取した。それぞれ新触媒の状態(CC1又はCC2又はC1)で各ボーリングコアの触媒活性を評価した。他のボーリングコアを、それぞれ触媒活性調査の前に、窒素中に水蒸気を10体積%及び酸素を10体積%を含む雰囲気中、750℃のオーブンで16時間人為的に劣化させた(CC1’、CC2’及びC1’)。
【0041】
触媒活性の調査:
調査を行った第1試験においては、触媒の耐HC被毒性の指標として、炭化水素を吸蔵させた触媒に熱応力をかけることによって生じた発熱の大きさを評価した。先行技術による従来のSCR触媒CC1と本発明の触媒とを比較した。
【0042】
この目的のために、新触媒のボーリングコアをエンジンテストベンチにおいて100℃で60分間炭化水素と接触させた。次いで、このボーリングコアを、標準ガスシステムを用いて、反応器温度100℃で10分間事前に状態調整した(O
2を10%、CO
2を10%、H
2Oを5%、残余N
2、全体の流量4m
3(STP)/h)。次いで、同じ気体混合物中で反応器温度を30秒以内に400℃に昇温した。生じた発熱の指標を得るために、ボーリングコアの流入口から5ミリメートル上流及びボーリングコアの流出口から76.2ミリメートル下流の排ガスの温度を検出し、評価を行った。
【0043】
図1に、一例として、比較触媒CC1の流入口の上流から5ミリメートルの排ガス温度及び比較触媒CC1から76.2ミリメートル下流の排ガス温度の測定値を示す。t=600秒で反応器温度を昇温した直後に明らかな発熱が観測され、これが、触媒下流の排ガス温度が800℃を超えることに反映されている。
【0044】
触媒により生じた発熱をより正確に比較できるようにするために、温度制御の不正確さを考慮に入れ、触媒上流の温度及び触媒下流の温度の温度差ΔTを求めた。本明細書においては、T(触媒上流)はボーリングコアから5ミリメートル上流の排ガス温度とし、T(触媒下流)はボーリングコアから76.2ミリメートル下流の排ガス温度とした。触媒の上流又は下流に最高温度が存在していた場合、t
upstream of catalyst=t
max,upstream of catalyst又はt
downstream of catalyst=t
max,downstream of catalystとなった時点で温度を記録した。
【0045】
図2は、新触媒である触媒CC1及びC1に関し測定された温度差である。炭化水素が酸化する発火温度に到達した後、触媒中に含まれるゼオライトの触媒燃焼によって生じた温度上昇は比較触媒CC1で400°であるが、一方、本発明の触媒C1で認められた温度上昇は50°を大きく下回っている。これは、本発明の触媒C1が吸蔵している炭化水素の量が従来のSCR触媒CC1と比較して非常に少なく、従って耐HC被毒性がより高いことを実証するものである。本発明者らは、これは、本発明の触媒中に存在するFERの最上層が、その真下のβ−ゼオライトに炭化水素が吸蔵されることを防いでいることに起因すると考えている。
【0046】
更なる試験においては、アンモニアを用いた本発明の触媒ならびに比較触媒CC1及びCC2による窒素酸化物の浄化率を、新触媒の状態及び水熱劣化後に関し調査した。
【0047】
調査は、次に示す気体濃度の標準ガスシステムを用いて静的試験で行った。
【0048】
【表1】
【0049】
SCR活性調査においては、通常、アンモニア対窒素酸化物のモル比はアルファで定められる。
【数1】
【0050】
表に列挙した気体濃度を用いると、アルファ値α=0.85となる。標準ガス試験は空間速度を30000h
−1として実施した。
【0051】
本文書においては、測定されたNO
x浄化率を、アルファ値に標準化した形態すなわちNO
x浄化率/α値で報告する。
【0052】
図3は、新触媒である触媒CC1、CC2及びC1のNO
x浄化率をα値に対し標準化したものである。
図3から推測されるように、本発明の触媒C1は、低温範囲、特に200〜300℃の運転温度では従来のSCR触媒CC1よりもわずかに劣っている。しかし300℃を超えると、本発明の触媒の窒素酸化物浄化性能は従来の触媒に完全に匹敵するようになる。先行技術による耐HC被毒性SCR触媒CC2と比較すると、本発明の触媒C1は全温度範囲において窒素酸化物浄化性能が大きく上回っている。
【0053】
これらの試験結果を合わせると、新触媒の状態の本発明の触媒C1は、先行技術において現在知られている耐HC被毒性SCR触媒よりもSCR活性がはるかに高く、それと同時に、本発明の触媒の耐HC被毒性は、先行技術による従来のゼオライト系SCR触媒(CC1)よりもはるかに高い。
【0054】
図4は、水熱劣化後の触媒であるCC1’、CC2’及びC’の窒素酸化物浄化率をα値に対し標準化したものである。本発明の触媒は、従来のSCR触媒CC1に匹敵する浄化率を示す。先行技術による耐HC被毒性SCR触媒CC2と比較すると、本発明の触媒C1は水熱劣化耐久性が大きく改善されており、それによって、水熱劣化後の窒素酸化物浄化性能が大幅に向上していることが分かる。
【0055】
実施例2:
比較例1による市販の鉄交換β−ゼオライトのコーティングを、1平方センチメートル当たり62個のセルを有し、セル隔壁の厚みが0.17ミリメートルである別のフロースルー型セラミックハニカムに適用した。
【0056】
更なるステップにおいて、既に単層コーティングを施したハニカムを、浸漬プロセスにより、テトラエトキシシラン(TEOS)のエタノール中溶液に、シランの吸収量がハニカムの体積を基準として4.3g/l SiO
2になるまで含浸させた。Leister送風機を用いて50℃で乾燥させ、350℃で10〜15分間及び500℃で2時間か焼することにより触媒C2を得た。この触媒から直径25.4ミリメートル、長さ76.2ミリメートルのボーリングコアを2個採取し、一方は、窒素中に水蒸気10体積%及び酸素10体積%を含む雰囲気中、750℃のオーブンで16時間人為的に劣化させた(C2’)。次いでボーリングコアC2(新触媒)及びC2’(水熱劣化後)について上述の触媒活性調査を行った。
【0057】
図5は、新触媒の状態(C2)及び水熱劣化後の状態(C2’)の実施例2の本発明の触媒に炭化水素を吸蔵させてから加熱することによって生じた発熱を、従来のSCR触媒CC1(新触媒)又はCC1’(水熱劣化後)と比較したものである。新触媒の状態においては、本発明の触媒C2による発熱は比較触媒よりも250°超も低い。水熱劣化後でさえも、本発明の触媒により生じた発熱は15°超低い。先行技術によるSCR触媒(CC1)も水熱劣化後は発熱が大幅に低下しているが、これは劣化による触媒活性部位の損傷に起因しており、炭化水素の触媒燃焼能力にも悪影響を及ぼすものである。従って、全体として、本発明の触媒C2は、従来のSCR触媒よりも耐HC被毒性が非常に高いことが分かる。
【0058】
図6は、新触媒である触媒CC1、CC2及びC2のNO
x浄化率をα値に対し標準化したものである。本発明の触媒C2のSCR活性が、全温度範囲において、先行技術による耐HC被毒性触媒CC2と比較して大幅に改善されていることが明らかである。従来のSCR触媒と比較すると、K2は炭化水素を含まない排ガス中における浄化率が低温範囲でわずかに劣っているものの、400℃以上の高温範囲においては浄化率が改善されている。
【0059】
実施例3:
比較例1に従う市販の鉄交換β−ゼオライトのコーティングを、1平方センチメートル当たり62個のセルを有し、セル隔壁の厚みが0.17ミリメートルである別のフロースルー型セラミックハニカムに適用した。
【0060】
次いで、こうしてコーティングを施したハニカムを希硝酸に浸漬した後、テトラエトキシシラン(TEOS)15重量%、水5重量%及びエタノール80重量%を含む溶液に含浸させ、これを乾燥させて、350℃で10〜15分間及び500℃で2時間か焼した。これにより触媒C3を得た。
【0061】
実施例4:
比較例1に従う市販の鉄交換β−ゼオライトのコーティングを、1平方センチメートル当たり62個のセルを有し、セル隔壁の厚みが0.17ミリメートルである更なるフロースルー型セラミックハニカムに適用した。
【0062】
次いで、こうしてコーティングを施したハニカムをテトラエトキシシラン(TEOS)15重量%、水5重量%及びエタノール80重量%を含む溶液に含浸させ、これを乾燥させて、350℃で10〜15分間及び500℃で2時間か焼した。これにより触媒C4を得た。
【0063】
触媒活性材料の評価を行うために、耐HC被毒性及び触媒活性調査用のボーリングコアと同様にして、触媒C4から供試体を採取した。光学分析法の当業者に周知の方法により、支持体上の触媒C4の試験片を調製したままの状態で採取し、全体を透明樹脂に埋め込んだ。そこから薄片試料を分離し、エネルギー分散型X線分析装置(integrated energy−dispersive X−ray spectroscope)を用いて高解像度透過型電子顕微鏡で観察した(EDX=エネルギー分散型X線分光法(energy−dispersive X−ray spectroscopy))。
図7に試料の代表的な詳細を示す。ここから、鉄交換ゼオライト粒子(A;EDX:O:57.84atom%;Al:2.59atom%;Si:39.18atom%;Fe:0.4atom%)上に堆積した二酸化ケイ素の球体面(1;EDX:O:51.84atom%;Si:48.16atom%)がはっきりと認められる。更に、鉄交換ゼオライト以外にも試料材料中には酸化鉄が存在している(B;EDX:O:55.78atom%;Na:0.93atom%;Al:8.48atom%;Si:24.05atom%;Cl:0.51atom%;Fe:10.26atom%)。これは、使用した市販のゼオライトを調製する際に、イオン交換用に添加された過剰の鉄化合物に由来するものである。
【0064】
この触媒活性材料を更に評価するために、支持体から少量を機械的に取り除くことによって単離した。得られた粉末を同様に透過型電子顕微鏡及びエネルギー分散型X線分析装置を用いて調査した。
図8及び9に試料材料の一部の詳細を示す。
図8においては、丸印を付けた部分に二酸化ケイ素がはっきりと認められ、明確な長距離秩序(結晶格子面)が認められないという特徴を有している。このことから、本発明の触媒中に存在するSiO
2が非晶質であり、従って、例えば、市販の従来の二酸化ケイ素材料を磨砕後に従来の浸漬法によって支持体にコーティングしたものとは異なっていることを示している。
図9に、試料の他の詳細を示す。「A」と印を付けた部分に鉄交換ゼオライトが存在している。ここから、結晶格子面間隔が約1.1ナノメートルの長距離秩序が存在することが明らかである。
【0065】
実施例5:
比較例1に従う市販の鉄交換β−ゼオライトのコーティングを、1平方センチメートル当たり62個のセルを有し、セル隔壁の厚みが0.17ミリメートルである別のフロースルー型セラミックハニカムに適用した。
【0066】
次いで、こうしてコーティングを施したハニカムを、テトラエトキシシラン(TEOS)15重量%、水35重量%及びエタノール50重量%を含む溶液に、6.6g/l SiO
2に相当するシランが適用されるまで含浸させた。これを乾燥させ、350℃で10〜15分間及び500℃で2時間か焼することにより触媒C5を得た。
【0067】
実施例3〜5の各触媒から、直径25.4ミリメートル、長さ76.2ミリメートルのボーリングコアを採取し、それぞれ、窒素中に水蒸気を10体積%及び酸素を10体積%を含む雰囲気中、750℃のオーブンで16時間人為的に劣化させた。次いで、ボーリングコアC3、C4及びC5(新触媒)ならびにC3’、C4’及びC5’(劣化後)について上述した触媒活性調査を行った。
【0068】
図10は、新触媒の状態及び劣化後の状態の実施例3〜5からの触媒及び比較例1の従来のSCR触媒に炭化水素を吸蔵させてから昇温することによって観測された発熱を比較したものである。本発明の触媒はいずれも、新触媒の状態においても水熱劣化後の状態においても、炭化水素の燃焼除去により生じた発熱が、たとえあったとしても、はるかに小さいことがわかる。従って、これらも同様に、耐HC被毒性が明らかに改善されていることを特徴とする。
【0069】
図11は、新触媒の状態の本発明の触媒C3〜C5及び先行技術による耐HC被毒性SCR触媒CC2のNO
x浄化率をα値に対し標準化して比較したものである。本発明の触媒はいずれも、全温度範囲において、先行技術による耐HC被毒性触媒と比較して窒素酸化物の浄化率が明らかに改善されていることを特徴とする。
【0070】
図12は、水熱劣化後の状態の本発明の触媒C3’〜C5’ならびに先行技術によるSCR触媒CC1’及びCC2’のNO
x浄化率をα値に対し標準化して比較したものである。本発明の触媒はいずれも、全温度範囲において、窒素酸化物の浄化率がはるかに高く、従って、先行技術による耐HC被毒性触媒CC2’と比較して劣化耐久性が大幅に改善されていることを特徴とする。本発明の触媒の劣化耐久性は、従来の耐HC被毒性ではないSCR触媒CC1の劣化耐久性に相当する。
【0071】
実施例4と同様にして、次に示す実施例5〜9に記載した組成物の溶液をFe−βコーティングが施されたハニカムに含浸させても、良好な耐HC被毒性及び良好な触媒活性を兼ね備えた触媒を得ることが可能である。
【0072】
【表2】
【0073】
実施例11
比較例1に従う市販の鉄交換β−ゼオライトのコーティングを、1平方センチメートル当たり62個のセルを有し、セル隔壁の厚みが0.17ミリメートルである別のフロースルー型セラミックハニカムに適用した。
【0074】
次いで、更に、一次粒子の粒度分布のd
50が12nmである市販のヒュームドシリカを含むコーティング用懸濁液を水中で調製した。ヒュームドシリカの粒度分布のd
50とは、ヒュームドシリカの全体の体積の50%が、d
50として報告された値以下の直径を有する粒子のみを含むことを意味するものと理解される。この懸濁液を用いて、既に単層コーティングを施したフロースルー型ハニカムに従来の浸漬プロセスで更にコーティングを施した。これを乾燥させ、350℃で10〜15分間及び500℃で2時間か焼することにより、β−ゼオライトの第1層の排ガス側がSiO
2の第2層でほぼ完全に覆われた触媒を得た。
【0075】
実施例11と全く同様にして、他の粒度分布を有するヒュームドシリカから構成されるコーティング用懸濁液を用いて、β−ゼオライトの第1層の排ガス側をほぼ完全に覆うSiO
2の第2層を適用しても、良好な耐HC被毒性及び良好な触媒活性を兼ね備えた触媒を得ることが可能である。
【0076】
実施例12:d
50=40nmのヒュームドシリカ
【0077】
実施例13:d
50=20nmのヒュームドシリカ
【0078】
実施例14:d
50=16nmのヒュームドシリカ
【0079】
実施例15:d
50=14nmのヒュームドシリカ
【0080】
実施例16:d
50=7nmのヒュームドシリカ
【0081】
実施例17:
市販のZSM−5ゼオライトからコーティング用懸濁液を調製した。この目的のために、硝酸鉄(III)九水和物及びSiO
2/Al
2O
3のモル比(SAR)が25である市販のZSM−5ゼオライトを水中に懸濁させ、従来の浸漬プロセスを用いて、1平方センチメートル当たり62個のセルを有し、セル隔壁の厚みが0.17ミリメートルであるフロースルー型セラミックハニカムに適用した。コーティングされた部品をまず350℃で15分間、次いで500℃で2時間か焼した。こうして得られた触媒のコーティングの鉄含有量は4.5重量%(Fe
2O
3として計算)であった。
【0082】
次いで、こうしてコーティングを施したハニカムを、テトラエトキシシラン(TEOS)15重量%、水5重量%及びエタノール80重量%を含む溶液に含浸させ、これを乾燥させ、350℃で10〜15分間及び500℃で2時間か焼した。
【0083】
実施例17と同様にして、次の表に示す遷移金属(TM)で交換されたゼオライトを含む第1触媒活性コーティングを支持体に直接適用しても、良好な耐HC被毒性及び良好な触媒活性を兼ね備えた触媒を得ることが可能である。
【0084】
【表3】
【0085】
どの実施例からも、従来のゼオライト系SCR触媒と比較して耐HC被毒性が大幅に改善されたSCR触媒を得ることが可能であり、それと同時に、先行技術において現在周知の耐HC被毒性SCR触媒よりもはるかに高い窒素酸化物浄化性能を達成できることが分かる。