(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
移動体の走行に関連する走行関連情報を取得し、当該走行関連情報が、移動体の走行が一連の走行であるための条件である一連走行条件に合致するか否かを判断することで、移動体の走行が一連の走行であるか否かを判断する判断部をさらに具備し、
前記楽曲データ取得部は、
前記判断部が、移動体の走行が一連の走行であると判断した場合に、前記一連走行情報格納部に格納されている一連走行情報を使用して、前記楽曲データ格納部から楽曲データを取得する請求項1から請求項3いずれか記載の車載装置。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、本発明による車載装置等の実施形態について図面を参照して説明する。なお、実施の形態において同じ符号を付した構成要素は同様の動作を行うので、再度の説明を省略する場合がある。また、所定の情報が格納され得る格納部等において、当該格納部に情報が記憶される過程は問わないものとする。例えば、記録媒体を介して情報が格納部等で記憶されるようになってもよい。また、通信回線などを介して送信された情報が格納部等で記憶されるようになってもよい。さらに、入力デバイスを介して入力された情報が格納部等で記憶されるようになってもよい。また、本実施の形態において説明する各情報の形式、内容などは、あくまで例示であり、各情報の持つ意味を示すことができれば、形式、内容などは問わない。
【0032】
(実施の形態1)
本実施の形態において、一連の走行中に取得される情報を使用して、楽曲選択の制御を行う車載装置1について説明する。なお、本実施の形態において、車載装置1は、通常、オーディオ装置と一体型のナビゲーション装置であるが、例えば、オーディオ装置と接続されているナビゲーション装置や、ナビゲーション装置と接続されているオーディオ装置、オーディオ装置とナビゲーション装置との連携を行うための装置などでもよい。また、車載装置1は、例えば、オーディオ機能や、ナビゲーション機能を有する端末装置であってもよい。また、車載装置1は、通常、車や、バイク、自転車などの移動体(乗り物)に搭載されている。なお、移動体には人も含まれる。
【0033】
図1は、本実施の形態における車載装置1のブロック図である。車載装置1は、楽曲データ格納部11、一連走行情報格納部12、シーン情報取得部13、楽曲データ取得部14、楽曲データ再生部15を備える。楽曲データ取得部14は、取得方法管理情報格納手段141、楽曲取得方法情報取得手段142、楽曲データ取得手段143を備える。
【0034】
楽曲データ格納部11には、1以上の楽曲データが格納される。楽曲データとは、楽曲を電子的に扱うためのものである。楽曲とは、いわゆる「音楽」と呼ばれるものや、いわゆる「曲」と呼ばれるもの、音声、効果音などである。楽曲の内容は問わない。また、楽曲データは、楽曲を電子的に扱えるものであれば、形式などは問わない。楽曲データは、例えば、MP3や、MIDI、WAVなどの形式である。また、楽曲データは、通常、楽曲データを識別するための楽曲データ識別子を有する。当該楽曲データ識別子は、例えば、いわゆるファイル名や、楽曲名などである。
【0035】
また、楽曲データ識別子は、移動体の走行シーンを識別するためのシーン識別子であってもよい。また、当該シーン識別子は、楽曲データに対応付いていてもよい。シーン識別子は、例えば、(1)移動体の位置に関連する識別子や、(2)移動体の状態に関連する識別子、(3)時刻に関連する識別子、(4)天気に関連する識別子、(5)その他の任意の識別子などである。(1)は、例えば、道路の種類を識別するものや、道路の構造を識別するもの、地域を識別するものなどである。(1)は、例えば、「高速道路」や、「一般道路」、「トンネル」、「橋」、「東京」、「大阪」などである。また、(2)は、移動体のエンジンの状態を識別するものや、移動体の燃料残量を識別するもの、移動体の速度を識別するものなどである。(2)は、例えば、「エンジンON」や、「燃料多」、「速度遅」などである。また、(3)は、例えば、時間帯を識別するものなどである。(3)は、例えば、「午前」や、「午後」、「朝」、「昼」、「夕」、「夜」などである。また、(4)は、例えば、天気を識別するものや、降水確率を識別するものなどである。(4)は、例えば、「晴」、「曇」、「雨」、「降水確率50%」などである。また、(5)は、例えば、「シーンA」や、「シーンB」、「ユーザ定義シーン」などである。
【0036】
また、楽曲データ識別子は、楽曲データのカテゴリを識別するカテゴリ識別子であってもよい。また、当該カテゴリ識別子は、楽曲データに対応付いていてもよい。カテゴリ識別子は、いわゆるジャンルを識別するものであってもよい。カテゴリ識別子は、例えば、「ロック」、「ジャス」、「アップテンポ」、「スローテンポ」などである。
【0037】
一連走行情報格納部12には、移動体の一連の走行中に取得される情報である一連走行情報が格納される。「移動体の一連の走行」とは、例えば、出発地から目的地までの走行や、出発地から目的地を経由した出発地までの走行、エンジンが始動してからエンジンが停止するまでの走行などである。つまり、「移動体の一連の走行」とは、「一連」と言える移動体の走行である。
【0038】
一連走行情報は、例えば、移動体の走行中に更新されない情報や、移動体の走行中に更新される情報などである。前者は、例えば、経路の距離を示す経路距離情報などである。また、後者は、例えば、経路距離情報や、各楽曲データの再生回数を示す再生回数情報などである。経路距離情報は、通常、移動体の一連の走行における経路の距離を示す。また、再生回数情報は、通常、移動体の一連の走行におえる各楽曲データの再生回数を示す。また、当該楽曲データは、楽曲データ格納部11に格納されている1以上の楽曲データである。
【0039】
経路距離情報は、通常、空間的距離を示すが、時間的距離を示してもよい。当該時間的距離を示す経路距離情報は、経路時間情報であり、当該経路を走行するのに要する時間を示す。また、経路距離情報は、例えば、図示しない経路探索部が経路探索を行い、当該経路を示す経路情報を取得する。当該経路情報は、通常、経路の距離を示す経路距離情報や、当該経路上の位置を示す1以上の経路位置情報、経路上の地点を示す1以上の経路地点情報などを有する。そして、経路探索部は、取得した経路情報が有する経路距離情報を、一連走行情報格納部12に蓄積する。このとき、経路探索部は、取得した経路情報を一連走行情報格納部12に蓄積してもよい。なお、経路探索は公知の技術であるので、詳細な説明を省略する。
【0040】
また、再生回数情報は、通常、楽曲データ識別子と対応付いている。また、再生回数情報は、例えば、楽曲データと対応付いていてもよい。つまり、一連走行情報格納部12に格納される1以上の再生回数情報は、どの再生回数情報がどの楽曲データの再生回数を示すのかがわかるように格納されている。また、再生回数情報は、通常、後述の楽曲データ再生部15が、一連走行情報格納部12に蓄積する。
【0041】
シーン情報取得部13は、移動体の走行シーンを示すシーン情報を取得する。シーン情報は、例えば、移動体の走行時の位置に関連する位置関連情報や、移動体の走行時の状態に関連する状態関連情報、移動体の走行時の時刻に関連する時刻関連情報、移動体の走行時の天気に関連する天気関連情報などである。なお、シーン情報は、通常、移動体の現在の走行シーンを示す情報である。
【0042】
位置関連情報は、例えば、走行中の位置を示す位置情報や、走行中の道路を示す道路情報、走行中の地域を示す地域情報、走行中の地形を示す地形情報などである。
【0043】
位置情報は、通常、経緯度を示す経緯度情報であるが、地図上の座標を示す座標情報や、高度を示す高度情報、距離を示す距離情報などであってもよい。「距離」は、通常、空間的距離であるが、時間的距離であってもよい。また、距離情報は、例えば、移動体の現在位置から目的地までの距離を示す目的地距離情報や、出発地から移動体の現在位置までの距離を示す現在距離情報、その他、移動体の現在位置から予め決められた条件に合致する地点までの距離を示す地点距離情報などである。また、目的地距離情報は、移動体の現在位置から目的地までの直線距離であってもよいし、経路上の距離であってもよい。これは、現在距離情報や、地点距離情報などでも同様である。また、「予め決められた条件」とは、地点に関する地点条件である。当該条件は、通常、目的地までの経路上かつ進行方向にある最も近い地点であること、である。また、当該「最も近い地点」とは、例えば、トンネルの入口または出口、高速道路の入口または出口、国道などの主要道と他の道路との交差点などである。つまり、「予め決められた条件に合致する地点」とは、例えば、目的地までの経路上かつ進行方向にある最も近いトンネルの入口または出口、高速道路の入口または出口、国道などの主要道と他の道路との交差点などである。なお、地点距離情報は、予め決められた条件に合致する地点から移動体の現在位置までの距離を示してもよい。また、地点距離情報は、例えば、「+」や「−」の符号を有しており、当該符号により、移動体の現在位置に対する方向を示してもよい。例えば、地点距離情報が「+」を有している場合、当該地点は移動体の進行方向(前方)に存在することを示す。また、例えば、地点距離情報が「−」を有している場合、当該地点は移動体の進行方向とは逆の方向(後方)に存在することを示す。
【0044】
また、道路情報は、例えば、道路の種類を示す道路種類情報や、道路の構造を示す道路構造情報、道路の制限速度を示す制限速度情報などである。道路種類情報は、道路法に規定されている道路の種類や、道路の名称、その他任意の分類などを示す。道路種類情報は、例えば、「高速自動車国道」や、「一般国道」、「都道府県道」、「市町村道」、「名神高速道路」、「国道1号線」、「主要道」、「公道」、「私道」などである。道路種類情報は、道路の名称を示す道路名称情報であってもよい。また、道路構造情報は、例えば、「トンネル」や、「橋」、「高架」などである。また、制限速度情報は、例えば、「時速60km」や、「80km/h」などである。
【0045】
また、地域情報は、通常、地域の名称を示す地域名称情報である。地域名称情報は、例えば、都道府県の名称を示す都道府県名称情報や、市町村の名称を示す値町村名称情報、行政区画の名称を示す行政区画名称情報、地方区分の名称を示す地方区分名称情報などである。地域情報は、例えば、「東京都」や、「兵庫県」、「千代田区」、「神戸市」、「関西」、「関東」などである。また、地形情報は、通常、地形の種類を示す地形種類情報である。地形情報は、例えば、「山間部」や、「海辺」、「川辺」、「市街地」などである。
【0046】
また、状態関連情報は、例えば、移動体のエンジンのONまたはOFFの状態を示すエンジン情報や、移動体の燃料残量を示す燃料残量情報、移動体の速度を示す速度情報などである。エンジン情報は、例えば、「ON」や、「OFF」、「動作中」、「停止中」などである。
【0047】
また、時刻関連情報は、例えば、時刻を示す時刻情報や、時間帯を示す時間帯情報などである。時間帯情報は、通常、気象庁が規定している時間細分(http://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/yougo_hp/saibun.html)であるが、当該時間細分と同様の細分を示すものであってもよい。時間帯情報は、例えば、「午前」や、「午後」、「朝」、「昼」、「夕」、「夜」などである。
【0048】
また、天気関連情報は、天気を示す天気情報や、予報された天気を示す予報天気情報、降水確率を示す降水確率情報、雨量を示す雨量情報、雲量を示す雲量情報、気温を示す気温情報、湿度を示す湿度情報などである。天気情報や予報天気情報は、気象庁が規定している天気名(http://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/yougo_hp/tenki.html)や、その他一般的に天気予報等において使用される天気名などである。天気情報、および予報天気情報は、例えば、「晴」、「曇」、「雨」、「霙」、「雹」などである。
【0049】
シーン情報取得部13は、例えば、位置関連情報を取得する場合、シーン情報取得部13は、例えば、移動体の現在位置を示す現在位置情報を取得する。また、シーン情報取得部13は、例えば、地図を示す地図情報と、現在位置情報とを取得し、当該現在位置情報が示す現在位置に対応する道路情報などを、地図情報から取得する。当該地図情報は、通常、地図上の道路を示す地図道路情報や、地図上の地域を示す地図地域情報、地図上の地形を示す地図地形情報などを有している。地図道路情報は、例えば、道路名称情報や、道路種類情報、道路構造情報、制限速度情報、道路の起点や終点、経由地点などの位置を示す道路位置情報などを有する。また、地図地域情報は、地域名称情報や、当該地域の位置や範囲を示す地域位置情報などを有する。また、地図地形情報は、地形種類情報や、当該地形の位置や範囲を示す地形位置情報などを有する。
【0050】
また、地図情報は、2以上の道路情報の集合である経路情報を有していてもよい。当該経路情報は、出発地から目的地までの経路を示す情報である。また、地図情報は、通常、シーン情報取得部13が保持しているが、予め決められた記憶領域や、任意の記憶領域などに格納されていてもよい。
【0051】
また、例えば、シーン情報取得部13は、取得した現在位置情報が、上記各種情報が有する位置情報と一致するか否かを判断し、一致する場合に、当該位置情報を有する上記各種情報を取得する。当該「一致するか否かを判断」には、当該位置情報が示す範囲に含まれるか否かを判断することも含まれる。例えば、道路情報を取得する場合、シーン情報取得部13は、取得した現在位置情報と、地図道路情報が有する道路位置情報とが一致するか否かを判断する。そして、一致する場合、シーン情報取得部13は、当該地図道路情報を、シーン情報である道路情報として取得する。また、例えば、地域情報を取得する場合、シーン情報取得部13は、取得した現在位置情報が、地図地域情報が有する地域位置情報が示す範囲に含まれるか否かを判断する。そして、含まれる場合、シーン情報取得部13は、当該地図地域情報を、シーン情報である地域情報として取得する。また、例えば、地形情報を取得する場合、シーン情報取得部13は、取得した現在位置情報が、地図地形情報が有する地形位置情報に一致するか否か、または当該地形位置情報が示す範囲に含まれるか否かを判断する。そして一致する場合、または含まれる場合、シーン情報取得部13は、当該地図地形情報を、シーン情報である地形情報として取得する。
【0052】
また、位置関連情報を取得する場合、シーン情報取得部13は、通常、衛星航法システム(GPS受信機など)や、移動体通信用の基地局から位置情報を受信する装置などから、各種位置関連情報を取得する。この場合、シーン情報取得部13は、これらの装置を有していてもよいし、これらの装置で実現され得てもよい。
【0053】
また、例えば、状態関連情報を取得する場合、シーン情報取得部13は、通常、エンジンのONまたはOFFを検知するイグニッションセンサや、移動体の速度を計測する速度計、移動体の燃料残量を計測する燃料残量計などの装置から、各種状態関連情報を取得する。この場合、シーン情報取得部13は、これらの装置を有していてもよいし、これらの装置で実現され得てもよい。
【0054】
また、例えば、時刻関連情報を取得する場合、シーン情報取得部13は、通常、時計から時刻情報を取得する。また、シーン情報取得部13は、通常、時刻の条件を示す時刻条件と、時間細分との対応表を有しており、取得した時刻情報が合致する時刻条件に対応する時間細分を取得し、時間帯情報を取得する。この場合、シーン情報取得部13は、時計を有していてもよいし、時計で実現され得てもよい。
【0055】
また、例えば、天気関連情報を取得する場合、シーン情報取得部13は、通常、天気情報や予報天気情報、降水確率情報などを受信する装置から、天気情報などの天気関連情報を取得する。また、例えば、当該天気情報などが予め決められた記憶領域や任意の記憶領域に格納されている場合、シーン情報取得部13は、当該天気情報などを、当該記憶領域から取得してもよい。また、シーン情報取得部13は、通常、雨量を計測する雨量計や、気温を計測する気温計、湿度を計測する湿度計などの装置から、雨量情報などの天気関連情報を取得する。この場合、シーン情報取得部13は、これらの装置を有していてもよいし、これらの装置で実現され得てもよい。
【0056】
なお、シーン情報取得部13は、通常、車載装置1の電源がONになった直後から、電源がOFFになるまで、シーン情報を取得し続ける。当該取得のタイミングは、通常、1秒ごとや、10分ごと、1時間ごとなどの定期的であるが、不定期であってもよい。例えば、シーン情報取得部13は、都道府県や市町村などの地域が変わるたびにシーン情報を取得してもよい。なお、地域が変わったことを検知する方法や手順などは、公知であるので、詳細な説明を省略する。
【0057】
また、シーン情報の取得のタイミングは、各種シーン情報ごとに予め決められていてもよい。例えば、シーン情報のうち、位置情報や、速度情報、時刻情報など、移動体の走行および時間の経過に応じて時々刻々と変化する情報については、定期的に取得すると決められていてもよい。また、例えば、シーン情報のうち、地域名称情報や、予報天気情報、降水確率情報など、予め決められた領域(地域など)ごとに異なる情報については、移動体が当該領域の境界を通過するたびに取得すると決められていてもよい。
【0058】
また、シーン情報取得部13は、取得したシーン情報を、一連走行情報格納部12に蓄積してもよい。このとき、シーン情報取得部13は、当該シーン情報を、一連走行情報として蓄積してもよい。
【0059】
また、シーン情報取得部13の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。
【0060】
楽曲データ取得部14は、一連の走行中は、一連走行情報格納部12に格納されている一連走行情報を使用して、楽曲データ格納部11から楽曲データを取得する。また、楽曲データ取得部14は、一連の走行の終了後は、当該使用した一連走行情報を使用しない。
【0061】
例えば、楽曲データ取得部14は、一連の走行中は、一連走行情報格納部12に格納されている経路距離情報を取得し、当該経路距離情報に応じて、楽曲データ格納部11から楽曲データを取得する。例えば、楽曲データ取得部14は、当該経路距離情報に応じて、目的地周辺に到着した際に再生する楽曲データの再生時間が長くなるように、楽曲データを取得する。
【0062】
また、例えば、楽曲データ取得部14は、一連の走行中は、一連走行情報格納部12に格納されている再生回数情報を取得し、当該再生回数情報に応じて、楽曲データ格納部11から楽曲データを取得する。例えば、楽曲データ取得部14は、例えば、楽曲データ取得部14は、再生回数情報が予め決められた条件を少なくとも満たすように、楽曲データを取得する。
【0063】
また、例えば、楽曲データ取得部14は、一連走行情報格納部12から取得した一連走行情報に対し、取得したこと(使用したこと)を示す情報を付与してもよい。そして、一連の走行が終了後、次の一連の走行が開始された場合、楽曲データ取得部14は、当該取得したことを示す情報が付与されていない一連走行情報を、一連走行情報格納部12から取得してもよい。また、楽曲データ取得部14は、例えば、一連の走行の終了時に、一連走行情報格納部12に格納されている一連走行情報を消去してもよい。当該「終了時」は、例えば、終了の直前であってもよいし、終了と同時であってもよいし、終了の直後であってもよい。また、楽曲データ取得部14は、例えば、一連の走行の開始時に、一連走行情報格納部12に格納されている一連走行情報を消去してもよい。当該「開始時」は、例えば、開始の直前であってもよいし、開始と同時であってもよいし、開始の直後であってもよい。そして、次の一連の走行が開始された場合、楽曲データ取得部14は、一連走行情報格納部12に新たに蓄積され格納されている一連走行情報を取得する。
【0064】
また、例えば、楽曲データ取得部14は、一連の走行の終了後は、一連走行情報格納部12に格納されている一連走行情報を使用せずに、楽曲データ格納部11に格納されている1以上の楽曲データのいずれかを取得してもよい。この場合における取得の方法は、問わない。例えば、ランダムに取得してもよいし、当該楽曲データが有する楽曲データ識別子の昇順、または降順に取得してもよい。
【0065】
なお、楽曲データ取得部14は、通常、後述の各手段により、楽曲データを取得する。
【0066】
取得方法管理情報格納手段141には、1以上の取得方法管理情報が格納される。取得方法管理情報とは、楽曲データを取得する際の条件である楽曲取得条件と、楽曲データの取得の方法を示す楽曲取得方法情報とを対応付けて有する情報である。
【0067】
楽曲取得条件は、例えば、(1)経路距離情報に関する経路距離条件や、(2)再生回数情報に関する再生回数条件、(3)シーン情報に関するシーン判別条件などである。
【0068】
(1)は、例えば、(11)「経路距離≧50km」や、(12)「100km≦距離<200km」、(13)「経路時間<1時間」、(14)「1時間≦経路時間<2時間」などである。(11)は、一連の走行における経路の距離が50km以上であることを示す。また、(12)は、一連の走行における経路の距離が100km以上かつ200km未満であることを示す。また、(13)は、一連の走行における経路を走行するのに要する時間が1時間未満であることを示す。また、(14)は、一連の走行における経路を走行するのに要する時間が1時間以上かつ2時間未満であることを示す。
【0069】
また、(2)は、例えば、(21)「再生回数=0,あり」や、(22)「(楽曲A,楽曲B,楽曲C)<3」、(23)「ALL,1≦再生回数<3」などである。(21)は、再生回数が0である楽曲データが、楽曲データ格納部11に存在することを示す。また、(22)は、楽曲データ識別子「楽曲A」、「楽曲B」、「楽曲C」で識別される楽曲データの再生回数が3回未満であることを示す。また、(23)は、楽曲データ格納部11に格納されているすべての楽曲データの再生回数が1回以上かつ3回未満であることを示す。
【0070】
また、(3)は、例えば、(31)「道路種類=高速自動車国道」や、(32)「道路構造=トンネル」、(33)「速度>0km/h」、(34)「時間帯=夕暮れ」などである。(31)は、移動体が走行している道路の種類が高速自動車国道であることを示す。また、(32)は、移動体が走行している道路の構造がトンネルであることを示す。また、(33)は、移動体の速度が0km/hより速いことを示す。また、(34)は、現在の時間帯が夕暮れであることを示す。
【0071】
また、楽曲取得条件は、これらの条件の2以上の組み合わせであってもよい。楽曲取得条件は、例えば、(a)「(経路距離≦100km)|(経路時間≦1時間)」や、(b)「(経路距離≧200km)&(道路構造=トンネル)」、(c)「(再生回数=0,あり)&(道路種類=高速道路)」などである。(a)は、経路の距離が100km以下である、または経路を走行するのに要する時間が1時間以下であることを示す。また、(b)は、経路の距離が200km以上であり、かつ移動体が走行している道路の構造がトンネルであることを示す。また、(c)は、再生回数が0である楽曲データが、楽曲データ格納部11に存在し、かつ移動体が走行している道路の種類が高速道路であることを示す。
【0072】
また、楽曲取得条件は、例えば、一連走行情報格納部12に一連走行情報が格納されていないことを示す「なし」などであってもよい。
【0073】
また、楽曲取得方法情報は、例えば、(1)取得する楽曲データを識別する識別子や、(2)楽曲データの取得のタイミングを示す情報、(3)楽曲データの取得の順序を示す情報、(4)取得する楽曲データに関する条件などである。
【0074】
(1)は、例えば、楽曲データ識別子や、シーン識別子、カテゴリ識別子などである。
【0075】
また、(2)は、例えば、(21)「目的地≦5km」や、(22)「目的地≦5分」、(23)「現在位置={(N34.23,E135.35),(N34.46,E135.59)}」、(24)「目的地≦$経路距離÷25」、(25)「目的地≦$経路時間÷40」、(26)「現在位置⊂$目的地位置+$経路距離÷30}」、(27)「終了ごと」、(28)「N分ごと」などである。(21)は、目的地までの距離が5km以下になったときに楽曲データを取得することを示す。また、(22)は、目的地までの時間が5分以下になったときに楽曲データを取得することを示す。また、(23)は、現在位置が「(N34.23,E135.35),(N34.46,E135.59)」の範囲内になったときに楽曲データを取得することを示す。また、(24)は、目的地までの距離が経路距離情報を25で割った距離以下になったときに楽曲データを取得することを示す。つまり、「$経路距離」は、経路距離情報を示す変数である。また、(25)は、目的地までの時間が経路時間情報を40で割った時間以下になったときに楽曲データを取得することを示す。つまり、「$経路時間」は、経路時間情報を示す変数である。また、(26)は、現在位置が目的地の位置から経路距離情報を30で割った距離の範囲内になったときに楽曲データを取得することを示す。つまり、「$現在位置」は、現在位置情報を示す変数である。また、(27)は、後述の楽曲データ再生部15が楽曲データの再生を終了するたびに楽曲データを取得することを示す。また、(28)は、N分の間隔で楽曲データを取得することを示す。
【0076】
なお、(21)から(26)までは、目的地周辺であることを示すエンディングであるか否かを判断するための条件であるエンディング条件である。また、エンディング条件は、(24)や、(25)、(26)のように、経路距離情報が示す経路の距離が長くなるほど、目的地からの位置が遠くなる条件である。当該位置は、距離や、時間などを含む概念である。
【0077】
また、(3)は、例えば、(31)「ランダム」や、(32)「識別子,降順」、(33)「サイズ,昇順」、(34)「通常」などである。(31)は、ランダムに楽曲データを取得することを示す。また、(32)は、楽曲データ識別子の降順に楽曲データを取得することを示す。また、(33)は、楽曲データのサイズ(容量)の昇順に楽曲データを取得することを示す。また、(34)は、「通常」として予め決められた順序で楽曲データを取得することを示す。当該取得の順序は、例えば、楽曲データ識別子の昇順などである。
【0078】
また、(4)は、例えば、(41)「再生回数=最少」や、(42)「再生回数=0」、(43)「再生時間≦5:00」、(44)「1MB≦サイズ<5MB」などである。(41)は、対応付いている再生回数情報が示す再生回数が最少である楽曲データを取得することを示す。また、(42)は、対応付いている再生回数情報が示す再生回数が0である楽曲データを取得することを示す。また、(43)は、再生時間が5分以下である楽曲データを取得することを示す。また、(44)は、サイズが1MB以上かつ5MB未満である楽曲データを取得することを示す。
【0079】
また、楽曲取得方法情報は、以上の情報の2以上の組み合わせであってもよい。つまり、楽曲取得方法情報は、例えば、(a)「目的地≦1km,楽曲A」や、(b)「目的地≦3:00,エンディング」、(c)「3:00≦再生時間<5:00,ランダム」などであってもよい。(a)は、目的地までの距離が1km以下になったときに楽曲データ識別子「楽曲A」で識別される楽曲データを取得することを示す。また、(b)は、目的地までの時間が3分以下になったときにシーン識別子「エンディング」が対応付いている楽曲データを取得することを示す。また、(c)は、再生時間が3分以上かつ5分未満である楽曲データをランダムに取得することを示す。
【0080】
また、楽曲取得方法情報は、例えば、以上の様な楽曲データの取得を実現するプログラムであってもよい。
【0081】
楽曲取得方法情報取得手段142は、一連走行情報格納部12に格納されている一連走行情報が合致する楽曲取得条件に対応する楽曲取得方法情報を、取得方法管理情報格納手段141から取得する。この場合、楽曲取得方法情報取得手段142は、通常、当該一連走行情報が当該楽曲取得条件に合致するか否かを判断する。
【0082】
例えば、一連走行情報格納部12に格納されている一連走行情報が経路距離情報である場合、楽曲取得方法情報取得手段142は、当該経路距離情報が合致する楽曲取得条件である経路距離条件に対応する楽曲取得方法情報を、取得方法管理情報格納手段141から取得する。また、例えば、一連走行情報格納部12に格納されている一連走行情報が再生回数情報である場合、楽曲取得方法情報取得手段142は、当該再生回数情報が合致する楽曲取得条件である再生回数条件に対応する楽曲取得方法情報を、取得方法管理情報格納手段141から取得する。
【0083】
また、楽曲取得方法情報取得手段142は、一連走行情報格納部12に格納されている一連走行情報と、シーン情報取得部13が取得したシーン情報とが合致する楽曲取得条件に対応する楽曲取得方法情報を、取得方法管理情報格納手段141から取得してもよい。この場合、楽曲取得方法情報取得手段142は、通常、当該一連走行情報、およびシーン情報が当該楽曲取得条件に合致するか否かを判断する。
【0084】
例えば、一連走行情報格納部12に経路距離情報が格納されており、シーン情報取得部13がシーン情報を取得した場合、楽曲取得方法情報取得手段142は、一連走行情報格納部12に格納されている経路距離情報、およびシーン情報取得部13が取得したシーン情報が合致する楽曲取得条件に対応する楽曲取得方法情報を、取得方法管理情報格納手段141から取得する。また、例えば、一連走行情報格納部12に再生回数情報が格納されており、シーン情報取得部13がシーン情報を取得した場合、楽曲取得方法情報取得手段142は、一連走行情報格納部12に格納されている再生回数情報、およびシーン情報取得部13が取得したシーン情報が合致する楽曲取得条件に対応する楽曲取得方法情報を、取得方法管理情報格納手段141から取得する。
【0085】
例えば、取得方法管理情報格納手段141に、楽曲取得条件「100km≦経路距離<200km」と楽曲取得方法情報「目的地≦200m,楽曲A」とを有する取得方法管理情報が格納されているとする。また、一連走行情報格納部12に、経路距離情報「150km」が格納されているとする。この場合、楽曲取得方法情報取得手段142は、当該経路距離情報が当該楽曲取得条件に合致するので、当該楽曲取得条件に対応する楽曲取得方法情報「目的地≦200m,楽曲A」を取得する。
【0086】
また、例えば、取得方法管理情報格納手段141に、楽曲取得条件「(楽曲A,楽曲B,楽曲C)<3」と楽曲取得方法情報「(楽曲A,楽曲B,楽曲C)」とを有する取得方法管理情報が格納されているとする。また、一連走行情報格納部12に、再生回数情報「(楽曲A=1,楽曲B=2,楽曲C=3)」が格納されているとする。この場合、楽曲取得方法情報取得手段142は、当該再生回数情報が当該楽曲取得条件に合致するので、当該楽曲取得条件に対応する楽曲取得方法情報「(楽曲A,楽曲B,楽曲C)」を取得する。
【0087】
また、例えば、取得方法管理情報格納手段141に、楽曲取得条件「(経路距離≧100km)&(道路構造=トンネル)」と楽曲取得方法情報「トンネル」とを有する取得方法管理情報が格納されているとする。また、一連走行情報格納部12に、経路距離情報「150km」が格納されており、シーン情報取得部13が、道路構造情報「トンネル」を取得したとする。この場合、楽曲取得方法情報取得手段142は、当該経路距離情報、および当該道路構造情報が楽曲取得条件に合致するので、当該楽曲取得条件に対応する楽曲取得方法情報「トンネル」を取得する。
【0088】
また、例えば、取得方法管理情報格納手段141に、楽曲取得条件「(再生回数(シーン識別子:高速道路)=0)&(道路種類=高速道路)」と楽曲取得方法情報「(再生回数=最少)&(シーン識別子=高速道路)」とを有する取得方法管理情報が格納されているとする。また、一連走行情報格納部12に、シーン識別子「高速道路」が対応付いている楽曲データに対応する再生回数情報「0」が格納されており、シーン情報取得部13が、道路種類情報「高速道路」を取得したとする。この場合、楽曲取得方法情報取得手段142は、当該再生回数情報、および当該道路種類情報が当該楽曲取得条件に合致するので、当該楽曲取得条件に対応する楽曲取得方法情報「(再生回数=最少)&(シーン識別子=高速道路)」を取得する。
【0089】
また、例えば、取得方法管理情報格納手段141に、楽曲取得条件「なし」と楽曲取得方法情報「終了ごと」とを有する取得方法管理情報が格納されているとする。また、一連走行情報格納部12に一連走行情報が格納されていないとする。この場合、楽曲取得方法情報取得手段142は、当該楽曲取得条件「なし」に対応する楽曲取得方法情報「終了ごと」を取得する。
【0090】
また、楽曲取得方法情報取得手段142は、取得方法管理情報格納手段141に格納されている楽曲取得条件に従い、一連走行情報、またはシーン情報を取得してもよい。例えば、楽曲取得方法情報取得手段142は、取得方法管理情報格納手段141に格納されている楽曲取得条件に対し、予め決められた順序に従い、当該楽曲取得条件が何を示す条件であるかを判断する。そして、例えば、当該楽曲取得条件が、経路距離情報に関する経路距離条件である場合、楽曲取得方法情報取得手段142は、一連走行情報格納部12から経路距離情報を取得する。また、例えば、当該楽曲取得条件が、再生回数情報に関する再生回数条件である場合、楽曲取得方法情報取得手段142は、一連走行情報格納部12から再生回数情報を取得する。また、例えば、当該楽曲取得条件が、シーン情報に関するシーン判別条件である場合、楽曲取得方法情報取得手段142は、シーン情報取得部13が取得したシーン情報を取得する。
【0091】
楽曲データ取得手段143は、楽曲取得方法情報取得手段142が取得した楽曲取得方法情報に従い、楽曲データ格納部11から楽曲データを取得する。
【0092】
例えば、楽曲取得方法情報取得手段142が楽曲取得方法情報「目的地≦200m,楽曲A」を取得した場合、楽曲データ取得手段143は、目的地までの距離が200m以下である場合に、楽曲データ識別子「楽曲A」で識別される楽曲データを、楽曲データ格納部11から取得する。この場合、楽曲データ取得手段143は、例えば、シーン情報取得部13が取得した目的地距離情報を用いて、目的地までの距離が200m以下であるか否かを判断する。
【0093】
また、例えば、楽曲取得方法情報取得手段142が楽曲取得方法情報「目的地≦$経路距離÷25,エンディング」を取得した場合、楽曲データ取得手段143は、例えば、当該楽曲取得方法情報が有する経路距離情報を示す変数「$経路距離」に、一連走行情報格納部12に格納されている経路距離情報を代入し、新たな楽曲取得方法情報を取得する。例えば、経路距離情報が「100km」である場合、楽曲データ取得手段143は、「100km÷25」を計算し、新たな楽曲取得方法情報「目的地≦4km,エンディング」を取得する。そして、楽曲データ取得手段143は、目的地までの距離が4km以下である場合に、シーン識別子「エンディング」で識別される楽曲データを、楽曲データ格納部11から取得する。
【0094】
また、例えば、楽曲取得方法情報取得手段142が楽曲取得方法情報「再生回数=最少」を取得した場合、楽曲データ取得手段143は、一連走行情報格納部12に格納されている各楽曲データの再生回数情報が示す再生回数が最も少ない楽曲データのいずれかを、楽曲データ格納部11から取得する。
【0095】
また、例えば、楽曲取得方法情報取得手段142が楽曲取得方法情報「(楽曲A,楽曲B,楽曲C)」を取得した場合、楽曲データ取得手段143は、楽曲データ格納部11に格納されている楽曲データのうち、楽曲データ識別子「楽曲A」、「楽曲B」、「楽曲C」の識別される楽曲データを取得する。
【0096】
また、例えば、楽曲取得方法情報取得手段142が楽曲取得方法情報「終了ごと」を取得した場合、楽曲データ取得手段143は、後述の楽曲データ再生部15が楽曲データの再生を終了するたびに楽曲データを取得する。
【0097】
楽曲データ再生部15は、楽曲データ取得部14が取得した楽曲データを再生する。また、楽曲データ再生部15は、楽曲データ取得部14が取得した各楽曲データの再生回数を示す再生回数情報を取得し、当該再生回数情報を一連走行情報格納部12に蓄積する。当該「再生回数情報を取得」とは、例えば、当該楽曲データの再生回数をカウントすることや、当該楽曲データの再生回数をインクリメントすることなどである。また、再生回数情報の蓄積のタイミングは問わない。例えば、再生の開始の直前であってもよいし、再生の開始の直後であってもよいし、再生の終了の直前であってもよいし、再生の終了の直後であってもよい。また、楽曲データ再生部15は、例えば、楽曲データを予め決められた時間以上再生した直後に再生回数情報を取得し、当該再生回数情報を一連走行情報格納部12に蓄積してもよい。また、楽曲データ再生部15は、通常、再生する楽曲データが有する楽曲データ識別子に対応付けて、再生回数情報を蓄積する。
【0098】
楽曲データ再生部15は、スピーカーなどの出力デバイスを含むと考えてもよいし、含まないと考えてもよい。楽曲データ再生部15は、出力デバイスのドライバーソフトまたは、出力デバイスのドライバーソフトと出力デバイスなどで実現され得る。
【0099】
なお、楽曲データ格納部11、一連走行情報格納部12、取得方法管理情報格納手段141は、不揮発性の記録媒体が好適であるが、揮発性の記録媒体でも実現可能である。
【0100】
また、楽曲データ取得部14、楽曲取得方法情報取得手段142、楽曲データ取得手段143は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。楽曲データ取得部14などの処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現してもよい。
【0101】
次に、車載装置1の動作について説明する。なお、所定の情報におけるi番目の情報は、「情報[i]」と記載するものとする。
図2は、車載装置1の全体動作を示すフローチャートである。なお、
図2のフローチャートにおいて、取得方法管理情報格納手段141には、m個の取得方法管理情が格納されているものとする。
【0102】
(ステップS201)楽曲取得方法情報取得手段142は、一連走行情報格納部12に格納されている一連走行情報を取得する。
【0103】
(ステップS202)シーン情報取得部13は、シーン情報を取得する。以降、シーン情報取得部13は、シーン情報を取得し続ける。
【0104】
(ステップS203)楽曲取得方法情報取得手段142は、カウンタiに1をセットする。
【0105】
(ステップS204)楽曲取得方法情報取得手段142は、ステップS201で取得した一連走行情報が、取得方法管理情報[i]が有する楽曲取得条件に合致するか否かを判断する。合致する場合は、ステップS206に進み、そうでない場合は、ステップS205に進む。
【0106】
(ステップS205)楽曲取得方法情報取得手段142は、ステップS201で取得した一連走行情報と、ステップS202で取得したシーン情報とが、取得方法管理情報[i]が有する楽曲取得条件に合致するか否かを判断する。合致する場合は、ステップS206に進み、そうでない場合は、ステップS207に進む。
【0107】
(ステップS206)楽曲取得方法情報取得手段142は、は、取得方法管理情報[i]が有する楽曲取得方法情報を取得する。
【0108】
(ステップS207)楽曲取得方法情報取得手段142は、iがmであるか否かを判断する。mである場合は、ステップS209に進み、そうでない場合は、ステップS208に進む。
【0109】
(ステップS208)楽曲取得方法情報取得手段142は、iを1インクリメントする。
【0110】
(ステップS209)楽曲データ取得手段143は、ステップS206で取得した楽曲取得方法情報に従い、楽曲データの取得のタイミングであるか否かを判断する。取得のタイミングである場合は、ステップS210に進み、そうでない場合は、ステップS209に戻る。
【0111】
(ステップS210)楽曲データ取得手段143は、ステップS206で取得した楽曲取得方法情報に従い、楽曲データ格納部11から楽曲データを取得する。
【0112】
(ステップS211)楽曲データ再生部15は、ステップS210で取得した楽曲データを再生する。
【0113】
(ステップS212)楽曲データ再生部15は、ステップS210で取得した楽曲データの再生回数情報を取得する。
【0114】
(ステップS213)楽曲データ再生部15は、ステップS212で取得した再生回数情報を、一連走行情報格納部12に蓄積する。
【0115】
なお、
図2のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理を終了してもよい。
【0116】
(具体例)
次に、車載装置1の動作の具体例について説明する。なお、本具体例において、車載装置1は、オーディオ装置と一体型のナビゲーション装置であり、自動車に搭載されているものとする。また、楽曲データ格納部11には、
図3に示す楽曲データが格納されているものとする。当該楽曲データ(項目名:楽曲データ)は、楽曲データ識別子(項目名:楽曲データ識別子)と、楽曲データの再生時間(項目名:再生時間)とを有する。また、当該楽曲データは、レコードを一意に特定するためのID(項目名:ID)と、シーン識別子(項目名:シーン識別子)とが対応付いている。また、取得方法管理情報格納手段141には、
図4に示す取得方法管理情報が格納されているものとする。当該取得方法管理情報は、レコードを一意に特定するためのID(項目名:ID)と、楽曲取得条件(項目名:楽曲取得条件)と、楽曲取得方法情報(項目名:楽曲取得方法情報)とを有する。
【0117】
(例1)
まず、ユーザ(ドライバー)がナビゲーション装置を操作し、地点Aを目的地に設定したとする。すると、図示しない経路探索部が現在地から地点Aまでの経路探索を行い、当該経路探索を行った結果である経路情報が、一連走行情報格納部12に蓄積される。以下、当該経路情報を、目的地である地点Aまでの経路を示すことから、経路Aとする。
【0118】
また、シーン情報取得部13は、自動車のエンジンがONになると、シーン情報の取得を開始し、自動車のエンジンがOFFになるまで、定期的にシーン情報を取得し続ける。
【0119】
次に、楽曲取得方法情報取得手段142は、経路Aが有する経路距離情報を一連走行情報格納部12から取得し、経路距離情報「150km」を取得したものとする。
【0120】
次に、楽曲取得方法情報取得手段142は、経路距離情報「150km」が、
図4の取得方法管理情報が有する楽曲取得条件のうち、「ID=012」の楽曲取得条件「100km≦距離<200km」に合致すると判断する。そして、楽曲取得方法情報取得手段142は、
図4の「ID=012」の楽曲取得方法情報「(3:00≦再生時間<5:00)&(目的地≦$経路距離÷25−3km,ending02.mp3)」を取得する。当該楽曲取得方法情報は、再生時間が3分以上かつ5分未満である楽曲データを、楽曲データの再生の終了ごとに取得し、かつ、目的地までの距離が「(経路距離÷25−3km)以下」になった場合に、楽曲データ「ending02.mp3」を取得することを示す。
【0121】
次に、楽曲取得方法情報取得手段142は、取得した楽曲取得方法情報に、経路距離情報「150km」を代入し、新たな楽曲取得方法情報「(3:00≦再生時間<5:00)&(目的地≦3km,ending02.mp3)」を取得する。
【0122】
次に、楽曲データ取得手段143は、楽曲取得方法情報「(3:00≦再生時間<5:00)&(目的地≦3km,ending02.mp3)」に従い、
図3の楽曲データのうち、再生時間が「04:15」である「ID=011」の楽曲データ「music11.mp3」を取得する。
【0123】
次に、楽曲データ再生部15は、楽曲データ「music11.mp3」の再生を開始する。
【0124】
以降、楽曲データ取得手段143は、楽曲取得方法情報「(3:00≦再生時間<5:00)&(目的地≦3km,ending02.mp3)」に従い、
図3の楽曲データから楽曲データを取得する。楽曲データ取得手段143は、例えば、
図3の「ID=012」の楽曲データ「music12.mp3」や、「ID=013」の楽曲データ「music13.mp3」などを取得する。そして、楽曲データ再生部15は、当該楽曲データの取得のたびに、楽曲データ取得手段143が取得した楽曲データの再生を開始する。
【0125】
ここで、自動車が目的地周辺に差し掛かったとする。すると、楽曲データ取得手段143は、シーン情報取得部13が取得した目的地距離情報を取得し、目的地距離情報「3km」を取得したとする。そして、楽曲データ取得手段143は、楽曲取得方法情報「(3:00≦再生時間<5:00)&(目的地≦3km,ending02.mp3)」に従い、
図3の「ID=102」の楽曲データ「ending02.mp3」を取得する。また、楽曲データ再生部15は、当該楽曲データ「ending02.mp3」の再生を開始する。
【0126】
以降、楽曲データ取得手段143は、自動車が目的地までの距離が「3km」以下である場合に、楽曲データ再生部15が楽曲データ「ending02.mp3」の再生を終了するたびに、楽曲データ「ending02.mp3」を取得する。
【0127】
次に、ユーザが、前述の経路Aを走行した日とは異なる日に、ナビゲーション装置を操作し、地点Bを目的地に設定したとする。すると、図示しない経路探索部が現在地から地点Bまでの経路探索を行い、当該経路探索を行った結果である経路情報が、一連走行情報格納部12に格納される。以下、当該経路情報を、目的地である地点Bまでの経路を示すことから、経路Bとする。
【0128】
次に、楽曲取得方法情報取得手段142は、経路Aではなく、経路Bが有する経路時間情報を一連走行情報格納部12から取得し、経路時間情報「1時間30分」を取得したものとする。
【0129】
次に、楽曲取得方法情報取得手段142は、経路距離情報「1時間30分」が、
図4の取得方法管理情報が有する楽曲取得条件のうち、「ID=022」の楽曲取得条件「1時間≦経路時間<2時間」に合致すると判断する。そして、楽曲取得方法情報取得手段142は、
図4の「ID=022」の楽曲取得方法情報「通常&(目的地≦$経路時間÷40+2:00,エンディング)」を取得する。当該楽曲取得方法情報は、予め決められた通常どおりの再生順序(例えば、楽曲データ識別子の昇順)に従い、楽曲データを取得し、目的地までの時間が「(経路時間÷40+2:00)以下」になった場合に、シーン識別子「エンディング」が対応付いている楽曲データを取得することを示す。
【0130】
次に、楽曲取得方法情報取得手段142は、取得した楽曲取得方法情報に、経路時間情報「1時間30分」を代入し、新たな楽曲取得方法情報「通常&(目的地≦4:15,エンディング)」を取得する。
【0131】
次に、楽曲データ取得手段143は、楽曲取得方法情報「通常&(目的地≦4:15,エンディング)」に従い、
図3の楽曲データから楽曲データ「music11.mp3」を取得する。
【0132】
次に、楽曲データ再生部15は、楽曲データ「music11.mp3」の再生を開始する。
【0133】
以降、楽曲データ取得手段143は、楽曲取得方法情報「通常&(目的地≦4:15,エンディング)」に従い、
図3の楽曲データから楽曲データを取得する。楽曲データ取得手段143は、例えば、
図3の「ID=012」の楽曲データ「music12.mp3」や、「ID=013」の楽曲データ「music13.mp3」などを順に取得する。そして、楽曲データ再生部15は、当該楽曲データの取得のたびに、楽曲データ取得手段143が取得した楽曲データの再生を開始する。
【0134】
ここで、自動車が目的地周辺に差し掛かったとする。すると、楽曲データ取得手段143は、シーン情報取得部13が取得した時間的距離を示す目的地距離情報を取得し、目的地距離情報「4:15」を取得したとする。そして、楽曲データ取得手段143は、楽曲取得方法情報「通常&(目的地≦4:15,エンディング)」に従い、
図3の「ID=101」の楽曲データ「ending01.mp3」を取得する。また、楽曲データ再生部15は、当該楽曲データ「ending01.mp3」の再生を開始する。
【0135】
以降、楽曲データ取得手段143は、自動車が目的地までの時間が「4:15」である場合に、楽曲データ再生部15が楽曲データの再生を終了するたびに、シーン識別子「エンディング」に対応付いている楽曲データを取得する。
【0136】
(例2)
まず、ユーザ(ドライバー)が自動車のエンジンをONにし、目的地設定を行わずに走行を開始したとする。すると、シーン情報取得部13は、シーン情報の取得を開始し、自動車のエンジンがOFFになるまで、定期的にシーン情報を取得し続ける。
【0137】
次に、楽曲取得方法情報取得手段142は、
図3のすべての各楽曲データに対応する再生回数情報を取得する。このとき取得した再生回数情報は、すべて「0」であったとする。
【0138】
次に、楽曲取得方法情報取得手段142は、取得した再生回数情報が、
図4の取得方法管理情報が有する楽曲取得条件のうち、「ID=032」の楽曲取得条件「(再生回数=0)&あり」に合致すると判断する。そして、楽曲取得方法情報取得手段142は、
図4の「ID=032」の楽曲取得方法情報「(再生回数=最少)&ランダム」を取得する。当該楽曲取得方法情報は、再生回数情報が示す再生回数が最少である楽曲データを、ランダムに取得することを示す。
【0139】
次に、楽曲データ取得手段143は、楽曲取得方法情報「(再生回数=最少)&ランダム」に従い、
図3の楽曲データから楽曲データ「music11.mp3」を取得する。
【0140】
次に、楽曲データ再生部15は、楽曲データ「music11.mp3」の再生を開始する。そして、楽曲データ再生部15は、当該楽曲データの再生回数を示す再生回数情報「1」を取得し、当該再生回数情報を、楽曲データ識別子「music11.mp3」と対応付けて、一連走行情報格納部12に蓄積する。
【0141】
以降、楽曲データ取得手段143は、楽曲取得方法情報「(再生回数=最少)&ランダム」に従い、
図3の楽曲データから楽曲データを取得し、当該楽曲データの取得のたびに、楽曲データ再生部15は、楽曲データ取得手段143が取得した楽曲データの再生を開始する。ここで、例えば、一連走行情報格納部12に格納されている再生回数情報が、
図5に示すものであるとする。すると、楽曲データ取得手段143は、
図5において再生回数が最少(
図5においては「0」)である楽曲データ識別子「music12.mp3」で識別される楽曲データを、
図3の楽曲データから取得する。また、楽曲データ再生部15が楽曲データ「music12.mp3」の再生を終了すると、楽曲データ取得手段143は、例えば、
図5において再生回数が最少(
図5においては「0」)である楽曲データ識別子「ending01.mp3」で識別される楽曲データを、
図3の楽曲データから取得する。
【0142】
ここで、自動車がトンネルに進入したとする。すると、シーン情報取得部13は、道路構造情報「トンネル」を取得する。そして、楽曲取得方法情報取得手段142は、一連走行情報格納部12に格納されている
図5の再生回数情報と、シーン情報取得部13が取得した道路構造情報「トンネル」が、
図4の取得方法管理情報が有する楽曲取得条件のうち、「ID=034」の楽曲取得条件「(道路構造=トンネル)&(再生回数=0)&あり」に合致すると判断する。そして、楽曲取得方法情報取得手段142は、
図4の「ID=034」の楽曲取得方法情報「(シーン識別子=トンネル)&(再生回数=最少)」を取得する。当該楽曲取得方法情報は、シーン識別子「トンネル」が対応付いており、再生回数情報が示す再生回数が最少である楽曲データを取得することを示す。
【0143】
次に、楽曲データ取得手段143は、楽曲取得方法情報「(シーン識別子=トンネル)&(再生回数=最少)」に従い、
図3の楽曲データのうち、シーン識別子「トンネル」が対応付いており、
図5において再生回数が最少(
図5においては「0」)である楽曲データ「ending01.mp3」を取得する。
【0144】
次に、楽曲データ再生部15は、楽曲データ「ending01.mp3」の再生を開始する。そして、楽曲データ再生部15は、当該楽曲データの再生回数を示す再生回数情報「1」を取得し、当該再生回数情報を、楽曲データ識別子「ending01.mp3」と対応付けて、一連走行情報格納部12に蓄積する。
【0145】
以降、楽曲データ取得手段143は、自動車がトンネルを退出するまで、楽曲取得方法情報「(シーン識別子=トンネル)&(再生回数=最少)」に従い、
図3の楽曲データから楽曲データを取得する。
【0146】
以上、本実施の形態による車載装置1によれば、移動体の一連の走行に応じた楽曲の選択制御を行うことができる。これにより、ユーザは、一連の走行に応じた楽曲の選択により、楽曲を聴き、楽しむことができる。
【0147】
また、本実施の形態による車載装置1によれば、移動体の一連の走行の距離に応じて、目的地周辺において再生する楽曲の再生時間を長くすることができる。
【0148】
また、本実施の形態による車載装置1によれば、移動体の一連の走行における各楽曲の再生回数に応じて、各楽曲を少なくとも1回は再生することができる。
【0149】
(実施の形態2)
本実施の形態において、移動体の走行が一連の走行であるか否かを判断し、一連の走行である場合に、一連の走行中に取得される情報を使用して、楽曲選択の制御を行う車載装置2について説明する。なお、本実施の形態における車載装置2は、通常、オーディオ装置と一体型のナビゲーション装置であるが、例えば、オーディオ装置と接続されているナビゲーション装置や、ナビゲーション装置と接続されているオーディオ装置、オーディオ装置とナビゲーション装置との連携を行うための装置などでもよい。また、車載装置2は、例えば、オーディオ機能や、ナビゲーション機能を有する端末装置であってもよい。また、車載装置2は、通常、車や、バイク、自転車などの移動体(乗り物)に搭載されている。なお、移動体には人も含まれる。
【0150】
図6は、本実施の形態における車載装置2のブロック図である。車載装置2は、楽曲データ格納部11、一連走行情報格納部12、シーン情報取得部13、判断部26、楽曲データ取得部24、楽曲データ再生部15を備える。楽曲データ取得部24は、取得方法管理情報格納手段241、楽曲取得方法情報取得手段242、楽曲データ取得手段243を備える。
【0151】
判断部26は、移動体の走行が一連の走行であるか否かを判断する。判断部26は、通常、移動体の走行に関連する走行関連情報を取得し、当該走行関連情報が、一連走行条件に合致するか否かを判断することで、移動体の走行が一連の走行であるか否かを判断する。一連走行条件とは、移動体の走行が一連の走行であるか否かを判断するための条件である。例えば、走行関連情報が一連走行条件に合致する場合、判断部26は、移動体の走行が一連の走行であると判断する。また、例えば、走行関連情報が一連走行条件に合致しない場合、判断部26は、移動体の走行が一連の走行でないと判断する。なお、一連走行条件は、通常、判断部26が保持しているが、任意の記憶領域に格納されていてもよい。
【0152】
走行関連情報は、例えば、移動体の走行時の位置に関連する位置関連情報や、移動体の走行時の状態に関連する状態関連情報、移動体の走行時の時刻に関連する時刻関連情報などである。なお、走行関連情報は、通常、移動体の現在の走行に関連する情報である。
【0153】
位置関連情報は、例えば、走行時の現在位置を示す現在位置情報や、走行中の道路を示す道路情報、現在位置から予め決められた地点までの距離を示す地点距離情報などである。現在位置情報は、通常、経緯度を示す経緯度情報であるが、地図上の座標を示す座標情報や、高度を示す高度情報などであってもよい。また、地点距離情報は、予め決められた地点から現在位置までの距離であってもよい。また、状態関連情報は、例えば、移動体のエンジンのONまたはOFFの状態を示すエンジン情報や、移動体の燃料残量を示す燃料残量情報、移動体の速度を示す速度情報などである。また、時刻関連情報は、例えば、時刻を示す時刻情報や、時間帯を示す時間帯情報、ある時刻からある時刻までの時間を示す時間情報などである。
【0154】
また、一連走行条件は、例えば、(1)移動体が走行している経路に関する条件や、(2)移動体の走行時の状態に関する条件、(3)移動体の走行時の時間に関する条件などである。また、走行関連条件は、これらの条件の組み合わせであってもよい。
【0155】
(1)は、例えば、(11)「走行=(出発地→目的地)」や、(12)「走行=(出発地→目的地|目的地→出発地)」、(13)「現在位置=経路上」、(14)「現在位置={(N34.23,E135.35),(N34.46,E135.59)}」などである。(11)は、移動体の走行が出発地から目的地までの走行であること(移動体が出発地から目的地までの経路を走行していること)を示す。また、(12)は、移動体の走行が出発地から目的地を経由した出発地までの走行であること(移動体が出発地から目的地を経由した出発地までの経路を走行していること)を示す。また、(13)は、移動体の現在位置が予め決められた経路上にあることを示す。また、(14)は、移動体の現在位置が「(N34.23,E135.35),(N34.46,E135.59)」の範囲内にあること(移動体が予め決められた範囲内にあること)を示す。
【0156】
また、(2)は、例えば、(21)「エンジン=ON」や、(22)「速度≧30km/h」、(23)「燃料残量≧5L」などである。(21)は、移動体のエンジンがONであること(移動体の走行が移動体のエンジンが始動してからエンジンが停止するまでの走行であること)を示す。また、(22)は、移動体の速度が時速30km以上であることを示す。また、(23)は、移動体の燃料残量5L以上であることを示す。
【0157】
また、(3)は、例えば、(31)「非走行時間≦30分」や、(32)「走行時間≧2時間」、(33)「エンジンON≧1時間」、(34)「非経路上≦30分」などである。(31)は、移動体が走行していない時間が30分以内であることを示す。つまり、(31)は、移動体の非走行の時間が予め決められた時間以下であることを示す。また、(32)は、移動体が走行している時間が2時間以上であることを示す。また、(33)は、移動体のエンジンがONになっている時間が1時間以上であることを示す。また、(34)は、移動体の位置が予め決められた経路から外れている時間30分以内であることを示す。
【0158】
例えば、判断部26は、現在位置情報を取得し、当該現在位置情報が、一連走行情報格納部12に格納されている経路情報が有する経路位置情報と一致するか否か、または当該経路情報が有する経路位置情報が示す範囲に含まれるか否かを判断する。そして、判断部26は、当該一致するまたは含まれる場合に、移動体の走行が一連の走行であると判断する。この場合の一連走行条件は、例えば、「現在位置=経路上」などである。
【0159】
また、例えば、判断部26は、目的地までの地点距離情報を、ある間隔で2回以上取得し、当該2以上の地点距離情報から移動体が目的地に近づいているか否かを判断する。そして、判断部26は、当該近づいている場合に、移動体の走行が一連の走行であると判断する。この場合の一連走行条件は、例えば、「走行=(出発地→目的地)」などである。
【0160】
また、例えば、判断部26は、エンジン情報を取得し、当該エンジン情報が、エンジンがONであることを示すか否かを判断する。そして、判断部26は、当該エンジンがONであることを示す場合に、移動体の走行が一連の走行であると判断する。この場合の一連走行条件は、例えば、「エンジン=ON」などである。
【0161】
また、例えば、判断部26は、エンジンがONになった時刻を示す時刻情報を取得し、当該時刻からの経過時間を示す時間情報を取得し、当該時間が予め決められた条件を満たすか否かを判断する。そして、判断部26は、当該満たす場合に、移動体の走行が一連の走行であると判断する。この場合の一連走行条件は、例えば、「エンジンON≧1時間」などである。
【0162】
また、例えば、判断部26は、速度情報を取得し、当該速度情報が、移動体の速度が0より大きいか否かを判断する。そして、判断部26は、当該移動体の速度が0より大きい場合に、移動体の速度が一連の走行であると判断する。この場合の一連走行条件は、例えば、「速度>0」などである。
【0163】
また、例えば、判断部26は、移動体の速度が「0」になった時刻を示す時刻情報を取得し、当該時刻からの経過時間を示す時間情報を取得し、当該時間が予め決められた条件を満たすか否かを判断する。そして、判断部26は、当該満たす場合に、移動体の走行が一連の走行であると判断する。この場合の一連走行条件は、例えば、「速度0≦1時間」などである。
【0164】
また、例えば、移動体の走行が一連の走行であると判断したあとに、走行関連情報が一連走行情報に合致しなくなった場合、判断部26は、当該合致しなくなった時点までの走行は一連の走行と判断するとしてもよいし、当該合致しなくなった時点までの走行も一連の走行と判断しないとしてもよい。
【0165】
例えば、移動体が経路上を走行している間、判断部26は、上記のような判断により、当該走行が一連の走行であると判断する。そして、移動体が当該経路から外れた場合、判断部26は、上記のような判断により、当該走行が一連の走行でないと判断する。
【0166】
また、判断部26は、例えば、一連走行条件に従い、走行関連情報を取得してもよい。例えば、判断部26は、一連走行条件に対し、予め決められた順序に従い、当該一連走行条件が何を示す条件であるかを判断する。そして、例えば、当該一連走行条件が、移動体の位置に関連する条件である位置関連条件である場合、判断部26は、位置関連情報を取得する。また、例えば、当該一連走行条件が、移動体の状態に関連する条件である状態関連条件である場合、判断部26は、状態関連情報を取得する。また、例えば、当該一連走行条件が、時刻に関連する条件である時刻関連条件である場合、判断部26は、時刻関連情報を取得する。
【0167】
なお、判断部26は、通常、車載装置2の電源がONになった直後から、電源がOFFになるまで、走行関連情報を取得し続ける。当該取得のタイミングは、通常、1秒ごとや、10分ごと、1時間ごとなどの定期的であるが、不定期であってもよい。また、走行関連情報の取得のタイミングは、各種走行関連情報ごとに予め決められていてもよい。
【0168】
判断部26は、通常、衛星航法システム(GPS受信機など)や、移動体通信用の基地局から位置情報を受信する装置、エンジンのONまたはOFFを検知するイグニッションセンサ、移動体の速度を計測する速度計、移動体の燃料残量を計測する燃料残量計、時計などから、各種走行関連情報を取得する。この場合、判断部26は、これらの装置を有していてもよいし、これらの装置で実現され得てもよい。また、判断部26は、例えば、各種走行関連情報が格納される予め決められた記憶領域や任意の記憶領域から、当該各種走行関連情報を取得してもよい。また、判断部26は、MPUやメモリ等から実現されてもよい。この場合、判断部26は、の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。
【0169】
楽曲データ取得部24は、判断部26が、移動体の走行が一連の走行であると判断した場合に、一連走行情報格納部12に格納されている一連走行情報を使用して、楽曲データ格納部11から楽曲データを取得する。また、楽曲データ取得部24は、判断部26が、移動体の走行が一連の走行でないと判断した場合は、当該使用した一連走行情報を使用しない。このとき、楽曲データ取得部24は、例えば、当該一連走行情報を使用せずに、楽曲データ格納部11から楽曲データを取得してもよいし、楽曲データを取得しなくてもよい。
【0170】
なお、楽曲データ取得部24が行う処理等は、判断部26が、移動体の走行が一連の走行であると判断した場合に楽曲データを取得すること以外は、前述の楽曲データ取得部14の処理等と同様であるので、説明を省略する。また、楽曲データ取得部24が備える取得方法管理情報格納手段241、楽曲取得方法情報取得手段242、楽曲データ取得手段243が行う処理等も、それぞれ、楽曲データ取得部14が備える取得方法管理情報格納手段141、楽曲取得方法情報取得手段142、楽曲データ取得手段143が行う処理等と同様であるので、説明を省略する。
【0171】
次に、車載装置2の動作について説明する。なお、所定の情報におけるi番目の情報は、「情報[i]」と記載するものとする。
図7は、車載装置2の全体動作を示すフローチャートである。なお、
図2のフローチャートにおいて、取得方法管理情報格納手段241には、m個の取得方法管理情が格納されているものとする。なお、
図7のフローチャートにおいて、ステップS705からステップS715までは、
図2のフローチャートのステップ203からステップS213までと同様であるので、説明を省略する。
【0172】
(ステップS701)楽曲取得方法情報取得手段242は、一連走行情報格納部12に格納されている一連走行情報を取得する。
【0173】
(ステップS702)シーン情報取得部13は、シーン情報を取得する。以降、シーン情報取得部13は、シーン情報を取得し続ける。
【0174】
(ステップS703)判断部26は、走行関連情報を取得する。
【0175】
(ステップS704)判断部26は、ステップS703で取得した走行関連情報が、任意の記憶領域に格納されている一連走行条件に合致するか否かを判断する。合致する場合は、ステップS705に進み、そうでない場合は、ステップS701に戻る。
【0176】
なお、
図7のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理を終了してもよい。
【0177】
(具体例)
次に、車載装置2の動作の具体例について説明する。なお、本具体例において、車載装置2は、オーディオ装置と一体型のナビゲーション装置であり、自動車に搭載されているものとする。また、任意の記憶領域には、
図8に示す一連走行条件が格納されているものとする。当該一連走行条件(項目名:一連走行条件)は、レコードを一意に特定するためのID(項目名:ID)が対応付いている。また、楽曲データ格納部11には、
図3に示す楽曲データが、また、取得方法管理情報格納手段241には、
図4に示す取得方法管理情報が格納されているが、楽曲データの取得や、楽曲取得方法情報の取得の手順や方法などは、実施の形態1の具体例と同様であるので、説明を省略する。本具体例においては、判断部26が行う、移動体の走行が一連の走行であるか否かの判断の具体例についてのみ説明する。
【0178】
まず、ユーザ(ドライバー)がナビゲーション装置を操作し、地点Aを目的地に設定したとする。すると、図示しない経路探索部が現在地から地点Aまでの経路探索を行い、当該経路探索を行った結果である経路情報が、一連走行情報格納部12に蓄積される。以下、当該経路情報を、目的地である地点Aまでの経路を示すことから、経路Aとする。
【0179】
次に、自動車が、経路Aが示す経路上を走行しているとする。すると、判断部26は、自動車の現在位置を示す現在位置情報を取得し、現在位置情報「(N35.79,E135.79)」を取得したものとする。また、判断部26は、当該経路情報も取得する。
【0180】
次に、判断部26は、現在位置情報「(N35.79,E135.79)」が、経路Aが有する経路位置情報と一致するか否か、または当該経路位置情報が示す範囲に含まれるか否かを判断し、一致すると判断したものとする。この結果、判断部26は、取得した走行関連情報が、
図8の「ID=011」の一連走行条件に合致すると判断する。つまり、判断部26は、現時点での自動車の走行が、一連の走行であると判断する。
【0181】
ここで、例えば、自動車が経路Aから外れたとする。このとき、経路探索部は、リルートを行わないものとする。すると、判断部26は、当該経路Aを外れた直後から経路Aに戻るまでの経過時間を計測する。そして、当該経過時間が30分以内である場合、判断部26は、当該経過時間が
図8の「ID=012」の一連走行条件に合致するので、自動車の走行は一連の走行であると判断する。また、当該経過時間が30分を超える場合、判断部26は、当該経過時間、および現在位置情報などの走行関連情報が
図8の一連走行条件のどれにも合致しないと判断し、自動車の走行は一連の走行でないと判断する。
【0182】
まず、例えば、ユーザ(ドライバー)が自動車のエンジンをONにし、目的地設定を行わずに走行を開始したとする。すると、判断部26は、エンジン情報「ON」を取得する。
【0183】
次に、判断部26は、エンジン情報「ON」が、
図8の「ID=014」の一連走行条件に合致すると判断する。つまり、判断部26は、現時点での自動車の走行が、一連の走行であると判断する。
【0184】
ここで、例えば、ユーザが自動車をコンビニの駐車場に駐車し、エンジンをOFFにしたとする。すると、判断部26は、当該エンジンがOFFになってからエンジンがONになるまでの経過時間を計測する。そして、当該経過時間が1時間以内である場合、判断部26は、当該経過時間が
図8の「ID=015」の一連走行条件に合致するので、自動車の走行は一連の走行であると判断する。また、当該経過時間が1時間を超える場合、判断部26は、当該経過時間、および現在位置情報などの走行関連情報が
図8の一連走行条件のどれにも合致しないと判断し、自動車の走行は一連の走行でないと判断する。
【0185】
以上、本実施の形態による車載装置2によれば、移動体の走行が一連の走行であるか否かを判断することができる。
【0186】
また、本実施の形態による車載装置2によれば、移動体の一連の走行に応じた楽曲の選択制御を行うことができる。これにより、ユーザは、一連の走行に応じた楽曲の選択により、楽曲を聴き、楽しむことができる。
【0187】
また、本実施の形態による車載装置2によれば、移動体の一連の走行の距離に応じて、目的地周辺において再生する楽曲の再生時間を長くすることができる。
【0188】
また、本実施の形態による車載装置2によれば、移動体の一連の走行における各楽曲の再生回数に応じて、各楽曲を少なくとも1回は再生することができる。
【0189】
また、上記各実施の形態において、一の装置に存在する2以上の通信手段は、物理的に一の媒体で実現されてもよいことは言うまでもない。
【0190】
また、上記各実施の形態における車載装置は、例えば、スタンドアロンの装置であってもよいし、サーバ・クライアントシステムにおけるサーバ装置であってもよい。後者の場合には、例えば、ASP(Application Service Provider)として楽曲選択の制御が行われてもよい。
【0191】
また、上記各実施の形態において、各処理または各機能は、単一の装置または単一のシステムによって集中処理されることによって実現されてもよいし、あるいは、複数の装置または複数のシステムによって分散処理されることによって実現されてもよい。
【0192】
また、上記各実施の形態において、各構成要素は専用のハードウェアにより構成されてもよいし、あるいは、ソフトウェアにより実現可能な構成要素については、プログラムを実行することによって実現されてもよい。例えば、ハードディスクや半導体メモリ等の記録媒体に記録されたソフトウェア・プログラムをCPU等のプログラム実行部が読み出して実行することによって、各構成要素が実現され得る。
【0193】
また、上記各実施の形態における車載装置を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、記録媒体に、1以上の楽曲データと、移動体の一連の走行中に取得される情報である一連走行情報が格納されており、コンピュータを、前記一連の走行中は、前記記録媒体に格納されている一連走行情報を使用して、前記記録媒体から楽曲データを取得し、前記一連の走行の終了後は、前記使用した一連走行情報を使用しない楽曲データ取得部と、前記楽曲データ取得部が取得した楽曲データを再生する楽曲データ再生部として機能させるためのプログラムである。
【0194】
なお、上記プログラムにおいて、ハードウェアでしか行われない処理は少なくとも含まれない。
【0195】
また、上記プログラムは、サーバなどからダウンロードされることによって実行されてもよいし、所定の記録媒体(例えば、CD−ROMなどの光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなど)に記録されたプログラムが読み出されることによって実行されてもよい。また、このプログラムは、プログラムプロダクトを構成するプログラムとして用いられてもよい。
【0196】
また、上記プログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよいし、複数であってもよい。つまり、集中処理を行ってもよいし、あるいは分散処理を行ってもよい。
【0197】
また、
図9は、前述のプログラムを実行して、前述の実施の形態の車載装置等を実現するコンピュータシステム9の概観図である。前述の実施の形態は、コンピュータハードウェア及びその上で実行されるコンピュータプログラムで実現され得る。
【0198】
図9において、コンピュータシステム9は、CD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)ドライブ9011、FD(Flexible Disk)ドライブ9012を含むコンピュータ901と、キーボード902と、マウス903と、モニタ904とを備える。
【0199】
図10は、コンピュータシステム9のブロック図である。
図10において、コンピュータ901は、CD−ROMドライブ9011、FDドライブ9012に加えて、CPU(Central Processing Unit)9013と、ブートアッププログラム等のプログラムを記憶するためのROM(Read−Only Memory)9014と、CPU9013に接続され、アプリケーションプログラムの命令を一時的に記憶するとともに一時記憶空間を提供するためのRAM(Random Access Memory)9015と、アプリケーションプログラム、システムプログラム、及びデータを記憶するためのハードディスク9016と、CD−ROMドライブ9011、FDドライブ9012、CPU9013等を相互に接続するバス9017とを備える。ここでは図示しないが、コンピュータ901は、さらに、LANへの接続を提供するネットワークカードを備えていてもよい。
【0200】
コンピュータシステム9に、前述の実施の形態の車載装置等の機能を実行させるプログラムは、CD−ROM9101、またはFD9102に記憶されて、CD−ROMドライブ9011またはFDドライブ9012に挿入され、さらにハードディスク9016に転送されてもよい。これに代えて、プログラムは、図示しないネットワークを介してコンピュータ901に送信され、ハードディスク9016に記憶されてもよい。プログラムは実行の際にRAM9015にロードされる。プログラムは、CD−ROM9101、FD9102またはネットワークから直接、ロードされてもよい。
【0201】
プログラムは、コンピュータ901に、前述の実施の形態の車載装置等の機能を実行させるオペレーティングシステム(OS)、またはサードパーティープログラム等は、必ずしも含まなくてもよい。プログラムは、制御された態様で適切な機能(モジュール)を呼び出し、所望の結果が得られるようにする命令の部分のみを含んでいればよい。コンピュータシステム9がどのように動作するかは周知であり、詳細な説明は省略する。
【0202】
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。