(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1の基板と前記第2の基板のうち少なくとも一つをスライド移動させたときに、前記リング綴具の前記係止部が開放される向きに前記綴杆が移動するとともに、前記軸部に沿って形成された前記綴杆が互いに開くように前記突出部に斜面が形成された、請求項1に記載のリング綴具オープナー。
【発明を実施するための形態】
【0017】
この発明に係るリング綴じ具オープナー10によって解放されるリング綴具2は、リングノート1における、端部に複数の孔が形成されたリーフを綴じるための綴具である。
リング綴具2は、一列に並んで形成される複数のリング状の綴杆部3と、綴杆部3を等間隔で連結するための連結部4と、綴杆部3を構成する第1綴杆3a及び第2綴杆3bを開閉するときの中心となる軸部5とを含む。そして、端部に複数の孔が形成されたリーフが綴杆部3によって綴じ込まれる。
リング綴具2は、
図14に示すように、二つの連結部材(第1連結部4a及び第2連
結部材4b)からなる連結部4を含み、第1連結部4a及び第2連結部4bは、軸部5を中心として回動可能に構成されるとともに、軸部5に沿ってスライド可能に構成される。
第1連結部4a及び第2連結部4bからは、綴杆部3を構成する第1綴杆3a及び第2綴杆3bが突出するように形成される。
ここで、軸部5を中心として第1連結部4aと第2連結部4bとが回動可能に組み合わされたとき、第1連結部4a及び第2連結部4bから突出する第1綴杆3a及び第2綴杆3bが互いに対向するように形成される。
第1綴杆3a及び第2綴杆3bは、略半円状に形成され、その先端部に、互いに咬み合う第1綴杆係止部66a及び第2綴杆係止部6bが形成される。
したがって、軸部5を中心として第1連結部4a及び第2連結部4bを回転し、第1綴杆3aと第2綴杆3bの先端部が当接された後に、第1綴杆係止部6aと第2綴杆係止部6bとを咬み合わせることによって、リング状の綴杆部3が形成される。
したがって、第1綴杆3a及び第2綴杆3bをリーフの孔に通し、第1綴杆係止部6aと第2綴杆係止部6bで第1綴杆3aと第2綴杆3bを組み合わせて綴杆部3を形成することにより、リーフが綴杆部3で綴じられたリングノート1が形成される。
軸部5の略中央部には、弾発部材7が嵌め込まれる。弾発部材7は、第1綴杆係止部6aと第2綴杆係止部6bとが互いに開く向きに第1連結部4a及び第2連結部4bを付勢するとともに、対向する第1綴杆3a及び第2綴杆3bが綴杆部3を形成したときに、第1綴杆係止部6a及び第2綴杆係止部6bが強く咬み合う向きに軸部5に沿って第1連結部4a及び第2連結部4bを付勢する。したがって、第1綴杆係止部6aと第2綴杆係止部6bとが咬み合っているとき、第1綴杆3a及び第2綴杆3bは、リング状の綴杆部3を形成し、第1綴杆係止部6a及び第2綴杆係止部6bが互いに開く向きに付勢力が働いても、綴杆部3が開放されることはない。
リング綴具2にリーフを綴じる場合、軸部5に沿って第1連結部4aと第2連結部4bとをスライドさせることにより、第1綴杆係止部6aと第2綴杆係止部6bとの咬み合わせが外れ、弾発部材7の付勢力により、第1綴杆3a及び第2綴杆3bを開くことができる。
【0018】
リング綴具オープナー10は、リング綴具2の連結部4から突出する二つの第1綴杆3a及び第2綴杆3bの端部の第1綴杆係止部6a及び第2綴杆係止部6bで係止して形成された複数の環状の綴杆部3が並列して連結されたリング綴具2の前記綴杆係止部6(第1綴杆係止部6a及び第2綴杆係止部6b)における係止を開放するものである。
【0019】
リング綴具オープナー10は、前記連結部4から突出する前記二つの第1綴杆3a及び第2綴杆3bが開放されるように、二つの第1綴杆3a及び第2綴杆3bを連結する前記連結部4を互いにスライド移動させるとともに前記連結部4を回転させる軸部5を支持するための軸支持部12と、前記連結部4から突出する前記二つの第1綴杆3a及び第2綴杆3bの間に入り込むように、前記軸支持部12の両側に沿って対向するように形成される複数の突出部14と、前記軸支持部12の両側に形成される前記突出部14のうち少なくとも一つが前記軸支持部12に沿ってスライド移動させることができる第1の基板16と第2の基板18とを含む。
【0020】
前記第1の基板16と前記第2の基板18のうち少なくとも一つをスライド移動させることにより、前記軸部5が前記軸支持部12に支持された前記リング綴具2の前記綴杆係止部6が開放される向きに、前記軸支持部12に沿って形成された前記突出部14が前記綴杆(第1綴杆3a及び第2綴杆3b)を移動させる。
【0021】
前記突出部14は、前記第1の基板16と前記第2の基板18のうち少なくとも一つをスライド移動させたときに、前記リング綴具2の前記綴杆係止部6(6a及び6b)が開放される向きに前記綴杆3(第1綴杆3a及び第2綴杆3b)が移動するとともに、前記軸支持部12に沿って形成された前記綴杆3(第1綴杆3a及び第2綴杆3b)が互いに開くように、斜面20が形成されている。
【0022】
軸支持部12は、第1の基板16の上面に穿設された、断面略半円状の凹溝である。
軸支持部12は、リング綴具2の軸部5を両面側から挟むことができるように、軸部5の長手方向に沿ってのびる長く繋がり続いた溝状である。
【0023】
軸支持部12の左右壁の間において、リング綴具2の軸部5を下方に向けてすなわち第1の基板16の上面に向けて嵌挿したときに、リング綴具2を第1の基板16に安定して載置することをできる。
【0024】
突出部14は、第1の基板16の上面に突設された第1突出部30と、第1の基板16の上面にスライド自在に取り付けられた第2の基板18の上面に突設された第2突出部40とを備える。
第1突出部30と第2突出部40とは、リング綴具2の綴杆部3の並列される方向に並列され、綴杆部3の間隔に対応して、間欠的に形成されている。
【0025】
第1突出部30は、基部32の上部に、斜面20を備える傾斜部34を一体成形されている。
傾斜部34の勾配は、手前側に至るに従って、第2の基板18のスライド方向において、スライド始め側より、スライド終わり側の方が高くなる。すなわち、第1突出部30と第2突出部40との間に載置されたリング綴具2の綴杆部3(第1綴杆3a)より遠ざかるに従って、第1突出部30は、綴杆部3の開く方向における幅が狭くなる。第1突出部30は、幅方向において、内側に至るに従って高くなる。
【0026】
第2突出部40は、基部42の上部に、斜面20を備える傾斜部44を一体成形されている。
傾斜部44の勾配は、手前側に至るに従って、第2の基板18のスライド方向において、スライド始め側より、スライド終わり側の方が低くなる。すなわち、第1突出部30と第2突出部40との間に載置されたリング綴具2の綴杆部3(第2綴杆3b)より遠ざかるに従って、第2突出部40は綴杆部3の開く方向における幅が狭くなる。第1突出部30は、幅方向において、内側に至るに従って低くなる。
【0027】
第1突出部30の基部32は、リング綴具2の綴杆部3を構成する第1綴杆3aの根元部すなわち連結部4側の領域の側面に当接するように、凹んでいる。
第2突出部40の基部42は、リング綴具2の綴杆部3を構成する第2綴杆3bの根元部すなわち連結部4側の領域の側面に当接するように、凹んでいる。
【0028】
第1突出部30と第2突出部40とは、略々同じ高さを有し、第1突出部30と第2突出部40との間の間隔は、リング綴具2の第1綴杆3aの内側縁と第2綴杆3bの内側縁との間の幅に近い長さを備える。
この実施の形態においては、第1突出部30と第2突出部40との間の間隔は、リング綴具2の第1綴杆3aと第2綴杆3bとの間の最も広い幅を有する箇所の幅に近い長さを備える
【0029】
第1の基板16は、第2の基板18をスライド移動自在に取り付けるための段差部50を、軸支持部12の側方に設けられている。第2の基板18は、第1の基板16の段差部50の垂直壁50aに沿って、水平面50b上をスライドする。
段差部50は、第2の基板18をスライド移動自在に取り付けるためのスライド孔52を穿設されている。
スライド孔52は、第2の基板18のスライド移動方向に長くのびて、第2の基板18を案内するガイド孔である。
【0030】
第1の基板16は、第1突出部30の外側、すなわち軸支持部12とは反対側に、保持壁56を形成されている。保持壁56は、開放されたリング綴具2の第1綴杆3aを保持する。
【0031】
第2の基板18は、第1の基板16にスライド移動自在に取り付けるための摺動部60を、下面に備える。
摺動部60は、第1の基板16に第2の基板18をスライド移動自在に取り付けるための取付突起62を突設されている。
取付突起62は、段差部50のスライド孔52に、弾力的に保持されるように、差し込み弾力脚62aと弾力脚62bとを備えている。取付突起62は、弾力脚62aと弾力脚62bとの間に形成された空間部を縮めるようにして、第2の基板18のスライド孔52に嵌め込まれた後、弾力脚62aと弾力脚62bとは拡開して第2の基板18のスライド孔52に保持される。
【0032】
第2の基板18は、軸支持部12側に、保持壁66を形成されている。保持壁66は、開放されたリング綴具2の第2綴杆3bを保持する。
【0033】
第1の基板16と第2の基板18との間には、第2の基板18をスライド始め側(向こう)に付勢する付勢部材たるコイルバネ70が介装されている。
コイルバネ70は、リング綴具2の綴杆部3を開いた後に、リング綴具2をリング綴具オープナー10から円滑に取り出せるように、第2の基板18を元の位置に戻す。
第2の基板18は、摺動部60の中央に、第2の基板18をスライド移動させるために指を入れる指係止孔68を穿設されている。
【0034】
前記第1の綴杆係止部6a及び第2綴杆係止部6bは、係止する第1綴杆3a及び第2綴杆3bの回転方向と交差する方向に、すなわち連結部4の長さ方向に、第1綴杆3aと第2綴杆3bとを相対移動して、第1綴杆3a及び第2綴杆3bの先端を合わせて閉鎖するときに係止し又は第1綴杆3a及び第2綴杆3bの先端を離間させるときに脱係するように形成されている。
第1綴杆3aは、閉じたときに略円環状の綴杆となるように、半円弧状の半割杆から構成され、第2綴杆3bは、閉じたときに略円環状の綴杆となるように、半円弧状の半割杆から構成され、第1綴杆3aと第2綴杆3bとは対向するように構成されている。
綴杆部3を閉じるときにおいては、第1綴杆3aの第1綴杆係止部6aと第2綴杆3bの第2綴杆係止部6bとを係合させて、略円環状となるように構成されている。
【0035】
そして、綴杆部3を開くときにおいては、第1綴杆3aと第2綴杆3bとは、第1綴杆3a及び第2綴杆3bに嵌挿されたリング綴じ具オープナー10の突出部14を連結部4の長さ方向において第1綴杆の綴杆係止部6aと第2綴杆の綴杆係止部6bとが外れる方向、すなわちリング綴具2の第2綴杆3bをリング綴じ具オープナー10の第2突出部40で手前側に向けて引っ張ることにより、係止された第1綴杆3aの第1綴杆係止部6aと第2綴杆3bの第2綴杆係止部6bとを外すことができるように構成されている。
【0036】
10の突出部14の斜面20は、第1突出部30と第2突出部40とにおいて逆向きに傾斜している。
第1突出部30は、第1綴杆3aに接合して移動しない。
一方、第2突出部40は、傾斜部44が第2綴杆3bに接合して第2綴杆3bを手前側に押すことにより、傾斜部44の勾配により徐々に第2綴杆係止部3bを連結部4の長手方向に移動させ、第1綴杆係止部6aと第2綴杆係止部6bとの係合が係脱した後に、第2綴杆3bを外方(リング綴具オープナー10及びリング綴具2の幅方向)に向けて回転させて綴杆部3を開ける。
【0037】
この発明にかかるリング綴具オープナー10は、前記実施の形態に限らず、この発明の思想に基づいて変更可能である。
図11に示すリング綴具オープナー110は、連結部4から突出する二つの綴杆(第1綴杆3a及び第2綴杆3b)の端部の綴杆係止部6で係止して形成された複数の環状の綴杆部3が並列して連結されたリング綴具2の前記綴杆係止部6における係止を開放するためのものである。
【0038】
リング綴具オープナー110は、前記連結部4から突出する前記2つの綴杆(第1綴杆3a及び第2綴杆3b)が開放されるように二つの綴杆(第1綴杆3a及び第2綴杆3b)を連結する前記連結部4を互いにスライド移動させるとともに前記連結部4を回転させる軸部5を支持するための軸支持部112と、前記連結部4から突出する前記二つの綴杆(第1綴杆3a及び第2綴杆3b)の間に入り込むように前記軸支持部112の両側に沿って対向するように形成される複数の突出部114と、前記軸支持部112の両側に形成される前記突出部114のうち少なくとも一つを前記軸支持部112に対して斜めにスライド移動させることができる第1の基板116と第2の基板118とを含む。
【0039】
リング綴具オープナー110は、前記第1の基板116と前記第2の基板118のうち少なくとも一つを斜めにスライド移動させることにより、前記軸部5が前記軸支持部112に支持された前記リング綴具2の前記綴杆係止部6(第1綴杆係止部6a及び第2綴杆係止部6b)が開放されるとともに、前記軸支持部112の両側の前記綴杆(第1綴杆3a及び第2綴杆3b)が互いに開くように形成されている。
【0040】
前記第1の基板116と前記第2の基板118のうち少なくとも一つをスライド移動させることにより、前記軸部5が前記軸支持部112に支持された前記リング綴具2の前記綴杆係止部6が開放される向きに、前記軸支持部112に沿って形成された前記突出部114が前記綴杆(第1綴杆3a及び第2綴杆3b)を移動させる。
【0041】
前記突出部114は、前記第1の基板116と前記第2の基板118のうち少なくとも一つをスライド移動させたときに、前記リング綴具2の前記綴杆係止部6(6a及び6b)が開放される向きに前記綴杆3(第1綴杆3a及び第2綴杆3b)が移動するとともに、前記軸支持部112に沿って形成された前記綴杆3(第1綴杆3a及び第2綴杆3b)が互いに開くように形成されている。
【0042】
軸支持部112は、第1の基板116の上面に穿設された、断面略半円状の凹溝である。
軸支持部112は、リング綴具2の軸部5を両面側から挟むことができるように、軸部5の長手方向に沿ってのびる長く繋がり続いた溝状である。
【0043】
軸支持部112の左右壁の間において、リング綴具2の軸部5を下方に向けてすなわち第1の基板116の上面に向けて嵌挿したときに、リング綴具2を第1の基板116に安定して載置することをできる。
【0044】
突出部114は、第1の基板116の上面に突設された第1突出部130と、第1の基板116の上面にスライド自在に取り付けられた第2の基板118の上面に突設された第2突出部140とを備える。
第1突出部130と第2突出部140とは、リング綴具2の綴杆部3の並列される方向に並列され、綴杆部3の間隔に対応して、間欠的に形成されている。
【0045】
第1突出部130の基部132は、リング綴具2の綴杆部3を構成する第1綴杆3aの根元部すなわち連結部4側の領域の側面に当接するように、凹んでいる。
第2突出部140の基部142は、リング綴具2の綴杆部3を構成する第2綴杆3bの根元部すなわち連結部4側の領域の側面に当接するように、凹んでいる。
【0046】
第1突出部130と第2突出部140とは、略々同じ長さを有し、第1突出部130と第2突出部140との間の間隔は、リング綴具2の第1綴杆3aの内側縁と第2綴杆3bの内側縁との間の幅に近い長さを備える。
この実施の形態においては、第1突出部130と第2突出部140との間の間隔は、リング綴具2の第1綴杆3aと第2綴杆3bとの間の最も広い幅を有する箇所の幅に近い長さを備える
【0047】
第1の基板116は、第2の基板118をスライド移動自在に取り付けるための段差部150を、軸支持部12の側方に設けられている。第2の基板118は、第1の基板116の段差部150の垂直壁150aに沿って、水平面150b上をスライドする。
【0048】
第2の基板118は、第1の基板116にスライド移動自在に取り付けるための摺動部160を、下面に備える。
摺動部160は、第1の基板116に第2の基板118をスライド移動自在に取り付けるための取付突起162を突設されている。
取付突起162は、段差部150の解離穴152及び開放穴154に、弾力的に保持されるように、差し込み弾力脚162aと弾力脚162bとを備えている。取付突起162は、弾力脚162aと弾力脚162bとの間に形成された空間部を縮めるようにして、第2の基板118の解離穴152及び開放穴154に嵌め込まれた後、弾力脚162aと弾力脚162bとは拡開して第2の基板118のスライド孔52に保持される。
【0049】
第1の基板116と第2の基板118との間には、第2の基板118をスライド始め側(向こう)に付勢する付勢部材たるコイルバネ170が介装されている。
コイルバネ170は、リング綴具2の綴杆部3を開いた後に、リング綴具2をリング綴具オープナー110から円滑に取り出せるように、第2の基板118を元の位置に戻す。
【0050】
第2の基板118は、第2の基板118を第1の基板116に取り付けるために、第2の基板118の摺動部160に取付突起162が突設されている。
第1の基板116は、その段差部150に解離穴152が穿設され、且つ、解離穴152に続く開放穴154を穿設されている。
取付突起162が、第1の基板116の段差部150に穿設された、解離穴152及び解離穴152に続く開放穴154に嵌め込まれて、第2の基板118は第1の基板116に移動自在に取り付けられる。
解離穴152は、リング綴具2の軸部5のスライド方向に沿ってのびており、開放穴154は、リング綴具2の綴杆部3の解放方向にのびている。
解離穴152と、開放穴154とは、略L字型に連結されており、第2の基板118を第1綴杆3a及び第2綴杆3bを開放する方向に案内するガイド孔である。
【0051】
前記第1の綴杆係止部6a及び第2綴杆係止部6bは、係止する第1綴杆3a及び第2綴杆3bの回転方向と交差する方向に、すなわち連結部4の長さ方向に、第1綴杆3aと第2綴杆3bとを相対移動して、第1綴杆3a及び第2綴杆3bの先端を合わせて閉鎖するときに係止し又は第1綴杆3a及び第2綴杆3bの先端を離間させるときに脱係するように形成されている。
第1綴杆3aは、閉じたときに略円環状の綴杆となるように、半円弧状の半割杆から構成され、第2綴杆3bは、閉じたときに略円環状の綴杆となるように、半円弧状の半割杆から構成され、第1綴杆3aと第2綴杆3bとは対向するように構成されている。
綴杆部3を閉じるときにおいては、第1綴杆3aの第1綴杆係止部6aと第2綴杆3bの第2綴杆係止部6bとを係合させて、略円環状となるように構成されている。
【0052】
そして、綴杆部3を開くときにおいては、第1綴杆3aと第2綴杆3bとは、第1綴杆3a及び第2綴杆3bに嵌挿された、リング綴具オープナー110の突出部114を連結部4の長さ方向において第1綴杆の綴杆係止部6aと第2綴杆の綴杆係止部6bとが外れる方向、すなわちリング綴具2の第2綴杆3bをリング綴じ具オープナー110の第2突出部140で手前側に向けて引っ張ることにより、係止された第1綴杆3aの第1綴杆係止部6aと第2綴杆3bの第2綴杆係止部6bとを外すことができるように構成されている。
【0053】
第1突出部130は、第1綴杆3aに接合して移動しない。
一方、第2突出部140は、第2綴杆3bに接合して第2綴杆3bを手前側に押すことにより、第2の基盤118は開放穴152に沿って移動することにより徐々に第2綴杆係止部3bを連結部4の長手方向に移動させ、第1綴杆係止部6aと第2綴杆係止部6bとの係合が係脱した後に、第2の基盤118は、開放穴154に沿って移動することにより、第2綴杆3bを外方(リング綴具オープナー10及びリング綴具2の幅方向)に向けて回転させて綴杆部3を開ける。
【0054】
次に、前記
図1図示リング綴具オープナー10とは別の実施の形態である、リング綴具オープナー310について、主として
図15ないし
図34に基づいて説明する。
このリング綴具オープナー310は、リング綴具オープナー310に装?された状態で、リング綴具オープナー310によって開けられたリング綴具2の綴杆部3に、例えば、40〜100枚のリーフ(用紙)を綴じることをできることに特徴がある。
すなわち、リング綴具オープナー310に装?されたリング綴具2の第1綴杆3aと第2綴杆3bとを開いた状態で、リーフ(用紙)の綴じ孔に第1綴杆3a又は第2綴杆3bを貫挿することができる。
【0055】
リング綴具オープナー310は、
図14に示す、リング綴具2の連結部4から突出する二つの第1綴杆3a及び第2綴杆3bの端部の第1綴杆係止部6a及び第2綴杆係止部6bで係止して形成された複数の環状の綴杆部3が並列して連結されたリング綴具2の前記綴杆係止部6(第1綴杆係止部6a及び第2綴杆係止部6b)における係止を開放するものである。
【0056】
リング綴具2は、一列に並んで形成される複数のリング状の綴杆部3と、綴杆部3を等間隔で連結するための連結部4と、綴杆部3を構成する第1綴杆3a,第2綴杆3bを開閉するときの中心となる軸部5とを含む。そして、端部に複数の孔が形成されたリーフが綴杆部3によって綴じ込まれる。
リング綴具2は、
図13及び14に示すように、二つの第1連結部4aと第2連結部4bとからなる連結部4を含み、第1連結部4a及び第2連結部4bは、軸部5を中心として回動可能に構成されるとともに、多少は軸部5に沿ってスライド可能に構成される。第1連結部4a及び第2連結部4bからは、綴杆部3を構成する第1綴杆3a及び第2綴杆3bが突出するように形成される。ここで、軸部5を中心として第1連結部4aと第2連結部4bとが回動可能に組み合わされたとき、第1連結部4a及び第2連結部4bから突出する第1綴杆3a及び第2綴杆3bが互いに対向するように形成される。
【0057】
前記軸部5は、前記連結部4(第1連結部4a及び第2連結部4b)の長手方向にのびて一対の連結部4(第1連結部4a及び第2連結部4bと)を連結する。
軸部5は、第1連結部4aに連設された第1軸部5aと第2連結部4bに連設された第2軸部5bとを備える。
【0058】
リング綴具オープナー310は、前記連結部4から突出する前記二つの第1綴杆3a及び第2綴杆3bが開放されるように、二つの第1綴杆3a及び第2綴杆3bを連結する前記連結部4を互いにスライド移動させるとともに前記連結部4を回転させる軸部5を支持するための軸支持部312と、前記連結部4から突出する前記二つの第1綴杆3a及び第2綴杆3bの間に入り込むように、前記軸支持部312の両側に沿って対向するように形成される複数の突出部314と、前記軸支持部312の両側に形成される前記突出部314のうち少なくとも一つが前記軸支持部312に沿ってスライド移動させることができる第1の基板316と第2の基板318とを含む。
【0059】
前記第1の基板316と前記第2の基板318のうち少なくとも一つを相対的にスライド移動させることにより、前記軸部5が前記軸支持部312に支持された前記リング綴具2の前記綴杆係止部6が開放される向きに、前記軸支持部312に沿って形成された前記突出部314が前記綴杆(第1綴杆3a及び第2綴杆3b)を移動させる。
【0060】
前記突出部314は、前記第1の基板316と前記第2の基板318のうち少なくとも一つをスライド移動させたときに、前記リング綴具2の前記綴杆係止部6(6a及び6b)が開放される向きに前記綴杆3(第1綴杆3a及び第2綴杆3b)が軸部5の長手方向に移動するとともに、前記軸支持部312に沿って形成された前記綴杆3(第1綴杆3a及び第2綴杆3b)が綴杆部3の幅方向に互いに開くように、斜面320が形成されている。
【0061】
軸支持部312は、第1の基板316の上面に穿設された、断面略円弧状の凹溝と第2の基板318の上面に穿設された、断面略円弧状の凹溝とを合わせることによって形成された、断面略半円状の凹溝である。
軸支持部312は、リング綴具2の軸部5を両面側から挟むことができるように、軸部5の長手方向に沿ってのびる長く繋がり続いた溝状である。
【0062】
軸支持部312の左右壁の間において、リング綴具2の軸部5を下方に向けてすなわち第1の基板316の上面に向けて嵌挿したときに、リング綴具2を第1の基板316及び第2の基板318に安定して載置することをできる。
【0063】
突出部314は、第1の基板316の上面に突設された第1突出部330と、第1の基板316の上面にスライド自在に取り付けられた第2の基板318の上面に突設された第2突出部340とを備える。
第1突出部330と第2突出部340とは、リング綴具2の綴杆部3の並列される方向に並列され、綴杆部3の間隔に対応して、間欠的に形成されている。
第1突出部330は、一直線上に適宜な間隔をおいて並列されている。第2突出部340は、一直線上に適宜な間隔をおいて並列されている。
第1突出部330と第2突出部340とは、平行に、並列されている。
【0064】
第1突出部330は、基部332の上部に、斜面320を備える傾斜部334を一体成形されている。
傾斜部334の勾配は、第2の基板318のスライド方向において、スライド始め側より、スライド終わり側の方が高くなる。すなわち、第1突出部330は、第1突出部330と第2突出部340との間に載置されたリング綴具2の綴杆部3(第1綴杆3a)より遠ざかるに従って、綴杆部3の開く方向における幅が狭くなり、内側すなわち軸支持部312に向かうに従って高くなる。
傾斜部334の勾配は、
図1図示実施の形態と同様な構成であるが、
図1図示実施の形態の傾斜部334の勾配の傾きにより穏やかな傾きであり、変化率は小さい。
傾斜部334の長さは、
図1図示実施の形態の傾斜部34の長さより長く、第1綴杆3aと第2綴杆3bとをより広く開くことができる。
【0065】
第2突出部340は、基部342の上部に、斜面320を備える傾斜部344を一体成形されている。
傾斜部344の勾配は、第2の基板318のスライド方向において、スライド始め側より、スライド終わり側の方が低くなる。すなわち、第1突出部330と第2突出部340との間に載置されたリング綴具2の綴杆部3(第2綴杆3b)より遠ざかるに従って、第2突出部340は、綴杆部3の開く方向における幅が狭くなり、内側すなわち軸支持部312に向かうに従って低くなる。
傾斜部344の勾配は、
図1図示実施の形態と同様な構成であるが、
図1図示実施の形態の傾斜部344の勾配の傾きにより穏やかな傾きであり、変化率は小さい。
傾斜部344の長さは、
図1図示実施の形態の傾斜部34の長さより長く、第1綴杆3aと第2綴杆3bとをより広く開くことができる。
【0066】
第1突出部330と第2突出部340とは、軸支持部312を挟んで逆向きに形成され、点対称である。
すなわち、第1突出部330の傾斜部334は、第2の基板318のスライド方向において、スライド始め側の手前側に位置しており、第2突出部340の傾斜部344は、第2の基板318のスライド方向において、スライドの終わり側の向こう側に位置している。
第1突出部330の傾斜部334の勾配は、傾斜部334が形成された頭部336の反対側の面すなわち向こう側の面を基準としたときに、第2突出部340に向かうに従って(軸支持部312に向かうに従って)、高くなる。
第2突出部340の傾斜部334の勾配は、傾斜部344が形成された頭部346の反対側の面すなわち手前側の面を基準としたときに、第1突出部330に向かうに従って(軸支持部312に向かうに従って)、高くなる。
【0067】
第1突出部330の傾斜部334は、第2の基板318をスライド移動させたとき、第2綴杆3bに最初に当たる部位の方が、頭部336の反対側を基準面とした勾配が高くなる。
第2突出部340の傾斜部344は、第2の基板318をスライド移動させたとき、第1綴杆3aに最初に当たる部位の方が、頭部346の反対側を基準面とした勾配が高くなる。
【0068】
第1突出部330の基部332は、リング綴具2の綴杆部3を構成する第1綴杆3aの根元部すなわち連結部4の領域の側面に当接するように、凹んでいる。
第2突出部340の基部342は、リング綴具2の綴杆部3を構成する第2綴杆3bの根元部すなわち連結部4の領域の側面に当接するように、凹んでいる。
【0069】
第1突出部330と第2突出部340とは、略々同じ高さを有し、第1突出部330と第2突出部340との間の間隔は、リング綴具2の第1綴杆3aの内側縁と第2綴杆3bの内側縁との間の幅に近い長さを備える。
この実施の形態においては、第1突出部330と第2突出部340との間の間隔は、リング綴具2の第1綴杆3aと第2綴杆3bとの間の最も広い幅を有する箇所の幅に近い長さを備える
【0070】
第1の基板316は、第2の基板318をスライド移動自在に取り付けるための段差部350を、軸支持部312の側方に設けられている。段差部350は、第1突出部330の並列する方向と平行に、第1の基板316の長手方向にのびる。第2の基板318は、第1の基板316の段差部350の垂直壁350aに沿って、水平面350b上を、第1突出部330の並列する方向にスライドする。
段差部350は、第2の基板318をスライド移動自在に取り付けるためのスライド孔352を穿設されている。
スライド孔352は、第2の基板318のスライド移動方向に長くのびて、第2の基板318を案内するガイド孔である。
段差部350は、第2の基板318を長手方向に沿ってスライド移動するときに第2の基板318を案内する案内凸条354が、第1の基板316の長手方向にのびている。
案内凸条354は、スライド孔352の左の開口縁と右の開口縁とに分かれて突設されて、向き合っている第1案内凸条354aと第2案内凸条354bとを備える。
更に、案内凸条354は、第1の基板316の垂直壁350aとは反対側の端縁に突設された第3案内凸条354cを備える。
スライド孔352は、第1の基板316の幅方向において、左右に分かれて一対形成されている。又、スライド孔352は、第1の基板316の長手方向において、第1突出部330の並列する方向と平行に適宜な間隔をおいて一直線上に並列されている。
【0071】
第2の基板318は、第1の基板316にスライド移動自在に取り付けるための摺動部360を、下面に備える。
摺動部360は、第1の基板316に第2の基板318をスライド移動自在に取り付けるための取付突起362を突設されている。 取付突起362は、段差部350のスライド孔352に、弾力的に保持されるように、差し込み弾力脚362aと弾力脚362bとを備えている。取付突起362は、弾力脚362aと弾力脚362bとの間に形成された空間部を縮めるようにして、第2の基板318のスライド孔352に嵌め込まれた後、弾力脚362aと弾力脚362bとは拡開して第2の基板318のスライド孔352に保持される。
【0072】
摺動部360は、第2の基板318を長手方向に沿って第2突出部340の並列する方向と平行にスライド移動するときに第2の基板318を案内する案内凸条364が、第1の基板316の長手方向にのびている。
案内凸条364は、第2の基板318のスライド孔352にスライド移動自在に保持された弾力脚362a及び弾力脚362bによって構成されている。
また、案内凸条364は、第1案内凸条364aを備えている。第1案内凸条364aは、第2の基板318の第2突出部340の並列する方向と平行にのびている。
更に、案内凸条364は、第1の基板316の段差部350に対向する第1案内凸条364aとは反対側の端縁に、第2案内凸条364bを備えている。第2案内凸条364bは、第2の基板318の第2突出部340の並列する方向と平行にのびている。
第1案内凸条364aは、第1の基板316の段差部350と接し合い、第1の基板316の第1突出部330及び第2の基板318の第2突出部340の並列する方向に摺動する。
第2案内凸条364bは、第1の基板316の段差部350とは反対側の端縁に係合して、第1の基板316の第1突出部330及び第2の基板318の第2突出部340の並列する方向に摺動する。
【0073】
第1の基板316は、スライド移動した第2の基板318を移動した位置で停止させるための停止手段380を備える。停止手段380は、第1の基板316のベース部の主面と第2の基板318のベース部の主面とが対向する領域に、形成されている。
第2の基板318は、スライド移動した第2の基板318を移動した位置で停止させるための停止手段390を備える。停止手段390は、第1の基板316のベース部の主面と第2の基板318のベース部の主面とが対向する領域に、形成されている。
【0074】
停止手段380及び停止手段390は、突出部314が、リング綴具2の第1綴杆3a及び第2綴杆3bの開状態を維持されるように形成されている。
第2の基板318は、その表面に形成された第2突出部340が第2綴杆3bと係合して、第1綴杆3a及び第2綴杆3bの開状態を維持するように、停止手段380及び停止手段390によって停止させられる。
【0075】
第1の基板316は、綴杆部3を開くときに手前側に向いて移動する第2の基板318の移動方向とは反対方向に向いて突出された、停止手段380を構成する係合部380aを備える。
係合部380aは、第2の基板318が取り付けられるベース部であって、第2の基板318と対向する領域に形成されている。
係合部380aは、第1の基板316との接続点を中心に上下方向に撓む弾力性を有し、第2の基板318の停止手段390と係合したり係脱したりするように構成されている。
【0076】
係合部380aは、その自由端に、係合凸部384を上向きに突設されている。
係合部380aは、第1の基板316との接続点とその自由端との間において、押釦386を上向きに突設されている。
【0077】
係合部380aは、第2の基板318のスライド移動方向にのびる、長手方向を有する突出片であり、第1の基板316に接続された根本部388と、根本部388の自由端側に形成された自由端部382とを備える。根本部388は、第1の基板316の水平面350bを有するベース部分からのびた帯状体である。
第1の基板316に接続された根本部388は、その自由端側に断面U字型に上方に向けて屈曲された押釦386を形成され、押釦386に続いて根本部388と同じ高さ位置で突設された自由端部382に係合凸部384を形成されている。
【0078】
係合部380aは、第2の基板318と第1の基板316との間の空間において、第1の基板316及び第2の基板318の長手方向にのびている。
第1の基板316は、水平面350bを有するベース部分に、係合部380aの可動域を確保するための間隙部350cを形成されている。
係合部380aは、第1の基板316のベース部の主面及び第2の基板318のベース部の主面と交差する厚み方向に動く。
【0079】
第2の基板318の停止手段390は、第2の基板318の裏面側に停止手段380の係合凸部384を係合するための係合部390aを構成する係合凹部394を上方に向けて凹設されている。
係合部390aは、第1の基板316に取り付けられるベース部であって第1の基板316と対向する領域に形成されている。
第2の基板318の停止手段390は、前記停止手段380の押釦386を収容するた
めの開口部396を有している。
【0080】
第1の基板316と第2の基板318とを相対移動する前(すなわち、第1突出部330と第2突出部340とが同じ位置で並列している状態)は、停止手段380の係合凸部384が、停止手段390の係合凹部394と係合している。
第2の基板318をスライド移動したとき、停止手段380の係合凸部384が停止手段390の係合凹部394の手前側の傾斜壁面を乗り越えて開口部396に至る。すなわち、係合部380aの自由端部382は、第1の基板316のベース部の主面及び第2の基板318のベース部の主面と交差する厚み方向に動く。
第2の基板318を移動させた後、第2の基板318から手を離せば、停止手段380の作用により第2の基板318を逆方向すなわち向こう側に戻り、停止手段380の係合凸部384の先端が停止手段390の開口部396の向こう側端に当接して、第2の基板318は停止する。
而して、第1突出部330と第2突出部340とはずれた位置で停止し、リングノート1のリング綴具2は、開いた状態を維持する。
押釦386を押すと、停止していた第2の基板318は、停止手段380の作用より、元の位置、すなわち、停止手段380の係合凸部384が停止手段390の係合凹部394に係合する位置に戻る。
【0081】
第1の基板316と第2の基板318との間には、第2の基板318をスライド始め側(向こう)に付勢する付勢部材たるコイルバネ370が介装されている。コイルバネ370はその一端(手前側端)が第2の基板318の裏面側に形成されたバネ移動支持部372に固定され、その他端(向こう側端)が第1の基板316に形成されたバネ固定部374に固定されている。
コイルバネ370は、リング綴具2の綴杆部3を開いた後に、リング綴具2をリング綴具オープナー310から円滑に取り出せるように、第2の基板318を元の位置に戻す。
【0082】
第2の基板318は、摺動部360の中央に、第2の基板318をスライド移動させるために指を入れる指係止孔368を穿設されている。
第1の基板316は、第2の基板318の指係止孔368に対応した位置において形成された指係止孔368の手前側において、手前側端縁に指引っ掛け凹部369を凹設されている。
第2の基板318の指係止孔368は、指係止孔368の手前側において、手前側端縁に指係止凹部368aを凹設されている。
【0083】
前記第1の綴杆係止部6a及び第2綴杆係止部6bは、係止する第1綴杆3a及び第2綴杆3bの回転方向と交差する方向に、すなわち連結部4の長さ方向に、第1綴杆3aと第2綴杆3bとを相対移動して、第1綴杆3a及び第2綴杆3bの先端を合わせて閉鎖するときに係止し又は第1綴杆3a及び第2綴杆3bの先端を離間させるときに脱係するように形成されている。
第1綴杆3aは、閉じたときに略円環状の綴杆となるように、半円弧状の半割杆から構成され、第2綴杆3bは、閉じたときに略円環状の綴杆となるように、半円弧状の半割杆から構成され、第1綴杆3aと第2綴杆3bとは対向するように構成されている。
綴杆部3を閉じるときにおいては、第1綴杆3aの第1綴杆係止部6aと第2綴杆3bの第2綴杆係止部6bとを係合させて、略円環状となるように構成されている。
【0084】
そして、綴杆部3を開くときにおいては、第1綴杆3aと第2綴杆3bとは、第1綴杆3a及び第2綴杆3bに嵌挿されたリング綴具オープナー310の突出部314を連結部4の長さ方向において第1綴杆の綴杆係止部6aと第2綴杆の綴杆係止部6bとが外れる方向、すなわちリング綴具2の第2綴杆3bをリング綴具オープナー310の第2突出部340で手前側に向けて引っ張ることにより、係止された第1綴杆3aの第1綴杆係止部6aと第2綴杆3bの第2綴杆係止部6bとを外すことができるように構成されている。
【0085】
このリング綴具オープナー10によって、リング綴具2の綴杆部3を開閉することについて、主として
図31ないし33に基づいて説明する。
(1)リング綴具2の連結部4を下方にして、軸支持部12に載置する。
そのとき、リング綴具オープナー10の第1突出部330を隣接する第2綴杆3bの間に位置させ、リング綴具オープナー10の第2突出部340を隣接する第1綴杆3aの間に位置させる。(
図33(1)参照)。
(2)そして、手の一つの指を第1の基板316及び第2の基板318の指係止孔368に差し入れ、指係止凹部368aに当接させる。
更に、手の他の指を第2の基板318の指引っ掛け凹部369に当接して、一の指と他の指とで、指係止凹部368aと指引っ掛け凹部369とを挟む。
(3)そして、一の指と他の指との間を縮めることにより、第2の基板318の指引っ掛け凹部369を向こう側に向けて、押し上げる。
(4)第2突出部340は、傾斜部344が第1綴杆3aの手前側面に接合して、第1綴杆3aを向こう側に押すことにより、傾斜部344の勾配によって、徐々に第1綴杆3aを連結部4の長手方向に移動させる。
一方、第1突出部330は、傾斜部334側にある第2綴杆3bの向こう側に当接して、第2綴杆3bの向こう側への移動を抑止する。(
図33(2)参照)。
(5)第1綴杆3aの第1綴杆係止部6aと第2綴杆3bの第2綴杆係止部6bとの係合が係脱した後に、第1綴杆3aと第2綴杆3bとは、弾圧部材7の作用により、リーフ(用紙)を綴じるに適する間隔に開いて、停止する(
図33(3)〜(6)参照)。
【0086】
突出部314の斜面320は、第1突出部330と第2突出部340とにおいて逆向きに傾斜している。
第1突出部330は、第1綴杆3aに接合して移動しない。
一方、第2突出部340は、傾斜部344が第2綴杆3bに接合して第2綴杆3bを手前側に押すことにより、傾斜部344の勾配により徐々に第2綴杆係止部3bを連結部4の長手方向に移動させ、第1綴杆係止部6aと第2綴杆係止部6bとの係合が係脱した後に、第2綴杆3bを外方(リング綴具オープナー310及びリング綴具2の幅方向)に向けて回転させて綴杆部3を開ける。
【0087】
前記
図15図示実施の形態は、停止手段を、変更してもよい。
停止手段380及び390の係合部380a及び390aは、前記実施の形態の形状に限らない。係合部380a及び390aを構成する係合凸部384及び係合凹部394は、前記実施の形態の形状に限らない。
例えば、係合凹部394は、窪み穴でもよく、貫通した孔でもよい。
次に、変形例たる停止手段について、
図35及び36に基づいて、説明する。
第1の基板416は、スライド移動した第2の基板418を移動した位置で停止させるための停止手段480を備える。
第2の基板418は、スライド移動した第2の基板418を移動した位置で停止させるための停止手段490を備える。停止手段480は、第1の基板416のベース部の主面と第2の基板418のベース部の主面とが対向する領域に、形成されている。
【0088】
停止手段480及び停止手段490は、突出部414が、リング綴具2の第1綴杆3a及び第2綴杆3bの開状態を維持されるように形成されている。
第2の基板418は、その表面に形成された第2突出部440が第2綴杆3bと係合して、第1綴杆3a及び第2綴杆3bの開状態を維持するように、停止手段480及び停止手段490によって停止させられる。停止手段490は、第1の基板416のベース部の主面と第2の基板418のベース部の主面とが対向する領域に、形成されている。
【0089】
第1の基板416は、綴杆部3を開くときに手前側に向いて移動する第2の基板418の移動方向とは交差する方向に向いて突出された、停止手段480を構成する係合部480aを備える。
係合部480aは、第2の基板418が取り付けられるベース部であって、第2の基板418と対向する領域に形成されている。
係合部480aは、第1の基板416との接続点を中心に幅方向すなわち第2の基板418のスライド移動方向と交差する方向に撓む弾力性を有し、第2の基板418の停止手段490と係合したり係脱したりするように構成されている。
【0090】
係合部480aは、その中間部482に、係合凸部484を横向きに突設されている。
係合部480aは、第1の基板416と一方の接続点とその他の他方の接続点との間において、係合凸部484が横上向きに突設されている。
【0091】
係合部480aは、第2の基板418のスライド移動方向にのびる、長手方向を有する突出片であり、第1の基板416の水平面450bを有するベース部分に穿設された細長い間隙によって弾力性を付与されている。
係合部480aは、第1の基板416に接続された一方の根本部488と、一方の根本部488と前後に分かれた他方の根本部488との中間に形成された中間部482とを備える。すなわち、第1の基板416の向こう側に形成された根本部488と手前側に形成された根本部488との間に、中間部482がある。
根本部488は、第1の基板416の水平面450bを有するベース部分からのびた帯状体である。
中間部482及び根本部488は、第1の基板416の幅方向において左右に分かれて一対形成されており、その間に第2の基板418の停止手段490が嵌入する空間が形成されている。
【0092】
左右に分かれた根本部488と根本部488とは、平行に形成されており、第2の基板418を長手方向にスライドするときの案内手段を構成する。
【0093】
係合部480aは、第1の基板416のベース部分に続いて、第1の基板416及び第2の基板418の長手方向にのびている。根本部488は、第1突出部430及び段差部450の並列方向と平行に形成されている。
係合部480aは、第1の基板416のベース部の主面及び第2の基板418のベース部の主面の広がる方向すなわち第1の基板416及び第2の基板418の幅方向に動く。
【0094】
第2の基板418の停止手段490は、第2の基板418の裏面側に停止手段480の係合凸部484と係合するための係合部490aを構成する係合凹部494を幅方向に向けて穿設されている。
係合部490aは、第1の基板416に取り付けられるベース部であって第1の基板416と対向する領域に形成されている。
第2の基板418の停止手段490は、係合凸部484と係合して、停止するための膨出部を有する膨大頭部496を有している。
【0095】
停止手段490は、その中央においてくびれた係合凹部494を有し、その先端は亀の頭状の膨大頭部496を有し、その後端は、前記停止手段490の根本部488と指し合って第2の基板418のスライド移動をするときの案内部を構成する胴部498を有している。
係合部490aは、第1の基板416のベース部の主面及び第2の基板418のベース部の主面の広がる方向すなわち第1の基板416及び第2の基板418の幅方向に動く。
【0096】
第1の基板416と第2の基板418とを相対移動する前(すなわち、第1突出部430と第2突出部440とが同じ位置で並列している状態)は、停止手段480の係合凸部484が、停止手段490の係合凹部494と係合している。
第2の基板418をスライド移動したとき、停止手段490の係合凹部494が停止手段480の係合凸部484の手前側の傾斜壁面を乗り越えて係合凸部484が係合凹部494に嵌まり込み、第2の基板418は、リング綴具2の綴杆部3を開いた状態で停止する。
而して、第1突出部430と第2突出部440とは、第1の基板416及び第2の基板418の長手方向における位置がずれた位置で停止し、リングノート1のリング綴具2は、開いた状態を維持する。
停止していた第2の基板418は、手前側に引き戻すと、元の位置、すなわち、第1突出部430と第2突出部440とが並列する位置に戻る。