(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5987050
(24)【登録日】2016年8月12日
(45)【発行日】2016年9月6日
(54)【発明の名称】還元剤混合チューブを備えた3方向流れ型排気処理装置
(51)【国際特許分類】
F01N 3/28 20060101AFI20160823BHJP
F01N 3/08 20060101ALI20160823BHJP
【FI】
F01N3/28 301U
F01N3/28 301W
F01N3/28 N
F01N3/08 B
【請求項の数】22
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2014-259596(P2014-259596)
(22)【出願日】2014年12月23日
(62)【分割の表示】特願2013-557749(P2013-557749)の分割
【原出願日】2012年2月27日
(65)【公開番号】特開2015-83837(P2015-83837A)
(43)【公開日】2015年4月30日
【審査請求日】2015年1月8日
(31)【優先権主張番号】13/043,889
(32)【優先日】2011年3月9日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】505318721
【氏名又は名称】テネコ オートモティブ オペレーティング カンパニー インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Tenneco Automotive Operating Company Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】特許業務法人HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】ウィカールヤシュ,メガン
(72)【発明者】
【氏名】トンプソン,リック
(72)【発明者】
【氏名】オトロムプキ,ダグラス
(72)【発明者】
【氏名】ローブルズ,パベル
【審査官】
今関 雅子
(56)【参考文献】
【文献】
特表2009−519394(JP,A)
【文献】
特開2002−21531(JP,A)
【文献】
特開平09−177551(JP,A)
【文献】
特開2004−138013(JP,A)
【文献】
特開2007−002819(JP,A)
【文献】
特開2005−155533(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2010/0212301(US,A1)
【文献】
特表平10−511038(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F01N 1/00− 3/38
F01N 13/00−13/20
B01D 53/94
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジングと、
上記ハウジング内に配置された排気処理部材と、
上記ハウジングの内側に配置された第1端部を有する缶部と、
上記缶部の上記第1端部を支持するバッフル板と、
上記バッフル板と上記ハウジングとの間に形成された第1空間部と、
上記ハウジングの内側に配置された隔壁と、
上記隔壁と上記ハウジングとの間であって、上記第1空間部とは異なる位置に上記第1空間部とは離間して配置された、上記排気処理部材の端部と連通した第2空間部とを備える排気処理装置であって、
上記バッフル板は、上記缶部の第1端面を横切って延伸しており、第1空間部と上記缶部とを連通する穴部を備え、
当該排気処理装置を流れる排気は、上記缶部を通って第1方向に流れるが、上記排気処理部材を流れる際には、上記第1方向とは逆方向に流れることを特徴とする排気処理装置。
【請求項2】
上記排気処理部材は、上記缶部の内側に配置されることを特徴とする請求項1に記載の排気処理装置。
【請求項3】
上記排気処理部材は、触媒基質であることを特徴とする請求項2に記載の排気処理装置。
【請求項4】
上記缶部内における上記触媒基質を覆う位置に配置された圧縮性部材を備えることを特徴とする請求項3に記載の排気処理装置。
【請求項5】
第1端部が上記第2空間部の内側あり、第2端部が上記ハウジングの外側にある管を備えることを特徴とする請求項1に記載の排気処理装置。
【請求項6】
上記管と上記缶部とは互いに平行に延伸していることを特徴とする請求項5に記載の排気処理装置。
【請求項7】
第1端部が第1空間部の内側にあり、第2端部がハウジングの外にあるチューブを備えることを特徴とする請求項5に記載の排気処理装置。
【請求項8】
上記チューブは、上記第2空間部を通って延伸しているが、上記第2空間部とは直接連通していないことを特徴とする請求項7に記載の排気処理装置。
【請求項9】
上記管は、上記第1空間部を通って延伸しているが、上記第1空間部とは直接連通していないことを特徴とする請求項8に記載の排気処理装置。
【請求項10】
上記管は、上記排気処理部材の長手方向に沿って、上記排気処理部材の全長にわたって延伸していることを特徴とする請求項5に記載の排気処理装置。
【請求項11】
上記管は、上記バッフル板の上記穴部を通って延伸していることを特徴とする請求項5に記載の排気処理装置。
【請求項12】
上記第1空間部および上記第2空間部は、当該排気処理装置における反対側の端部に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の排気処理装置。
【請求項13】
上記隔壁は、上記缶部を支持していることを特徴とする請求項1に記載の排気処理装置。
【請求項14】
試薬注入器を支持するための注入器搭載部を備え、
上記注入器搭載部は、上記ハウジングに接合されていることを特徴とする請求項1に記載の排気処理装置。
【請求項15】
上記注入器搭載部よりも下流側に混合器を備えることを特徴とする請求項14に記載の排気処理装置。
【請求項16】
壁部を有する管状部と、
上記管状部の一方の端部を封止し、前記壁部に接合されている端板と、
上記管状部の内側に配置された排気処理部材と、
上記端板および上記管状部と共に第1空間部を規定するバッフル板と、
上記管状部の内側に配置された第1端部を有する缶部と、
上記第1空間部と連通する第1端部を有するチューブとを備え、
上記バッフル板は、
上記缶部の第1端面を横切って延伸しており、
上記缶部と上記第1空間部とを連通する穴部を備え、
上記チューブの第1端部を支持しており、
上記缶部を流れる排気の流れ方向と上記チューブを流れる排気の流れ方向とが反対方向であることを特徴とする排気処理装置。
【請求項17】
上記排気処理部材は、上記缶部の内側に配置されていることを特徴とする請求項16に記載の排気処理装置。
【請求項18】
上記バッフル板は、上記缶部と接合し、周囲に延伸した壁部を有するボスを備えていることを特徴とする請求項17に記載の排気処理装置。
【請求項19】
上記周囲に延伸した壁部は、上記バッフル板における上記穴部を含む部分を囲っていることを特徴とする請求項18に記載の排気処理装置。
【請求項20】
上記排気処理部材を支持する隔壁と、上記管状部の他方の端部を封止する他の端板とを備え、
上記隔壁および上記他の端板は、排気が流れる第2空間部を規定していることを特徴とする請求項16に記載の排気処理装置。
【請求項21】
上記バッフル板は、上記排気処理部材を支持していることを特徴とする請求項20に記載の排気処理装置。
【請求項22】
上記チューブの上記第1端部は、上記第1空間部の中へと延伸していることを特徴とする請求項16に記載の排気処理装置。
【発明の詳細な説明】
【0001】
〔技術分野〕
本発明は、内燃機関から排出される窒素酸化物を減少させるための排気処理装置に関するものであり、特に、分解チューブを備えた一体型の選択触媒還元装置に関するものである。
【0002】
〔背景技術〕
この項目の記載は、本発明に関連する背景的な情報を提供するものであって、必ずしも先行技術を開示するものではない。
【0003】
内燃機関から排出される排気ガスを処理する様々なシステムにおいて、触媒コンバータ、ディーゼル酸化触媒、ディーゼル微粒子フィルタなどの排気処理装置が用いられている。多くの排気処理装置では、複数の要素が互いに距離を隔てて配置されている。また、互いに独立した多くの排気処理システムは、異なる処理室を規定し、排気処理システム内に様々な部材を搭載するための、複数のパネルと支持構造とを有するハウジングを備えている。
【0004】
公知の排気処理システムの中には、選択触媒還元装置(SCR)の上流側に、還元剤注入器と還元剤分離器とを備えているものがある。従来から用いられているSCRシステムは、尿素からアンモニアへの分解の制御に関するものである。従来のシステムの多くでは、上流側に分解チューブが配置されており、この分解チューブは、チューブ内の熱を維持するために、高価で比較的扱いにくい断熱材で覆われている。このため、SCRは、比較的サイズが大きく、高価で、取扱いにくくなっている。
【0005】
さらに、排気処理システムのハウジングの中には、型押しされた金属シートで分割されるか、あるいは「貝殻」設計が用いられているものがある。そのため、内側ハウジングと外側ハウジングとが個別の貝殻部材によって形成されている。また、排気吸入部、排気排出部、および排気中に試薬を注入するための注入部を形成するために、絞り加工や溶接がさらに施されている場合もある。このため、排気処理装置のハウジングは、比較的複雑で、高価で、組み立てにくい。このため、サイズ、コスト、および複雑さが低減された一体型の分解チューブを有する排気処理装置が求められている。
【0006】
〔発明の概要〕
この項目の記載は、本発明の一般的な概要を示すものであり、本発明の全ての様相を示すものではなく、本発明の全ての特徴点を示すものでもない。
【0007】
排気処理装置は、ハウジング内に互いに平行に配置された第1基質部と第2基質部とを備えている。バッフル板は上記両基質部、吸入チューブ、および排出管を支持し、第1チャンバを規定する。上記両基質部の第1端部および上記吸入チューブの第2端部は上記第1チャンバと連通している。上記両基質部、上記吸入チューブ、および上記排出管を支持し、第1チャンバから離間した位置に第2チャンバを規定する隔壁を備えている。上記両基質部の第2端部および上記排出管の第2開口端部は上記第2チャンバと連通している。全ての排気は、上記吸入チューブを第1方向に流れ、流れ方向が反転されて上記両基質部を流れ、流れ方向が再度反転されて上記排出管を流れる。
【0008】
排気処理装置は、ハウジング内に互いに平行に配置された第1基質部と第2基質部とを備えている。吸入チューブは、上記ハウジングの外部に配置された第1端部と、上記ハウジングの内部に配置された第2開口端部とを備えている。排出管は、上記ハウジングの外部に配置された第1端部と、上記ハウジングの内部に配置された第2開口端部とを備えている。第1隔壁は、受沖ハウジングの内部に配置され、第1チャンバを規定している。上記両基質部の第1端部および上記吸入チューブの第2端部は上記第1チャンバと連通している。第2隔壁は、上記ハウジングの内部における上記第1隔壁から離間した位置に配置され、上記第1チャンバから離間した位置に第2チャンバを規定している。上記両基質部の第2端部および上記排出管の第2開口端部は上記第2チャンバと連通している。上記吸入チューブは、上記第2チャンバ、上記第1隔壁、および上記第2隔壁を通って上記第1チャンバまで伸びている。
【0009】
本明細書の記載から、本発明はより広い範囲に適用可能であることが明確になるであろう。この項目における記述および具体例は、例示のみを目的とすることを意図しており、本開示の範囲を限定することを意図するものではない。
【0010】
〔図面の簡単な説明〕
本明細書に添付した図面は、特定の実施例を例示するためのものであり、利用可能な実施例の全てを示すものではなく、本発明の範囲を制限するものではない。
【0011】
図1は、本発明の技術に従って構成された排気処理装置の透視図である。
【0012】
図2は、上記排気処理装置の他の透視図である。
【0013】
図3は、上記排気処理装置の分解組立図である。
【0014】
図4は、上記排気処理装置の一部の断面図である。
【0015】
図5は、上記排気処理装置における吸入チューブの中心を通る断面の断面図である。
【0016】
図6は、上記排気処理装置の他の部分の断面図である。
【0017】
なお、これら各図において、同じ符号が付されている部材には同じ部材を付している。
【0018】
〔詳細な説明〕
図1〜6は、典型的な排気処理装置10を示している。排気処理装置10は、ハウジング16内に互いに平行に配置された第1基質部12と第2基質部14とを備えている。第1基質部12と第2基質部12とは互いに略同様の構成であり、SCR基質として構成されていてもよく、あるいは、ディーゼル酸化触媒、ディーセル微粒子フィルタなどの他の排気処理部材であってもよい。第1基質部12は、第1缶部20内に詰め込まれている。第1マット22は、第1基質部12の円筒状の外表面と第1缶部20との間に挟まれている。同様に、第2基質部14は第2缶部24内に配置されており、第2基質部14の円筒状の外表面と第2缶部24との間には圧縮された第2マット26が挟まれている。なお、第1缶部20内における第1基質部12の下流側の位置に第3基質部12aとマット22bとを配置してもよい。同様に、第2缶部24内に第4マット26aとともに第4基質部14aを配置してもよい。
【0019】
ハウジング16は、第1端部30で第1内端板32によって蓋をされた管状内殻部28を備えている。内殻部28の反対側の端部34は第2内端板36によって密閉されている。管状外殻部38は内殻部28の周囲を囲んでいる。ハウジング16の第1端部30には、外殻部38に固定された第1外端板40が備えられている。ハウジング16における反対側の端部34には、外殻部38に固定された第2外端板42が配置されている。内殻部28と外殻部38との間には断熱材44が配置されている。第1外端板40と第1内端板32との間には断熱材46が配置されている。第2外端板42と第2内端板36との間には断熱材48が配置されている。
【0020】
吸入部50は、第1外端板40および第1内端板32を貫通して延伸するチューブ52の一端側に配置されている。排出部54は、第2外端板42と第2内端板36とを貫通して延伸する排出管56の一端側に配置されている。チューブ52および排出管56は互いに実質的に平行、かつオフセットするように配置されている。
【0021】
バッフル板60は、周辺フランジ54によって周囲を囲まれた実質的に平面である平面部62を含んでいる。フランジ64は内殻部28の内表面に密着する形状およびサイズに形成されている。平面部62を通って延伸する第1穴部66はフランジ68によって規定されている。フランジ68はチューブ52の端部70を受ける。端部70はフランジ68にプレス嵌めされてもよく、この位置でチューブ52がフランジ68に溶接されていてもよい。平面部62を通って延伸する第2穴部74には排出管56が挿入されている。
【0022】
バッフル板60は、端面84および平板部62と交わる円筒壁部82を有する、軸方向に突出した第1ボス80を備えている。複数の穴部86が端面84を貫通して設けられている。これらの穴部のサイズは様々であり、穴部86aの直径は穴86bの直径よりも大きく、穴部86cの直径は穴部86bの直径よりも小さい。最も直径の大きい穴部86aは、チューブ52の端部70に最も近い位置、すなわち排気圧力が最も小さい位置に配置されている。最も直径の小さい穴部86cは、チューブ52から最も遠い位置、すなわち排気圧力が最も大きい位置に配置されている。中間のサイズである穴部86bは、排気圧力が中間である位置に配置されている。穴部のサイズおよび配置をこのように設定することにより、実質的に一様な流れの排気が第1基質部12に流入する。また、周縁部には円筒壁部82を貫通する複数の開口部90が互いに間隔を隔てて配置されている。バッフル板60は、開口部90を介して円筒壁部82に溶接することにより、第1缶部20に溶接されている。
【0023】
バッフル板60は、軸方向に突出した、ボス80と実質的に同様である第2ボス94を備えている。ボス94は、円筒状の壁部96、端面98、および複数の穴部100a,100b,100cを備えている。また、周縁部に円筒状の壁部96を貫通する複数の開口部102が互いに間隔を隔てて設けられている。第2ボス94は、開口部102を介して第2缶部24に溶接されている。バッフル板60は、内殻部28内において、第2内端板36に対して実質的に平行、かつ距離を隔てて配置されている。第1空間部106は、バッフル板60、第2内端板36、および内殻部28によって規定されている。第1空間部106は、チューブ52の端部70と連通しており、流体は第1空間部106とチューブ52との間を流動する。
【0024】
隔壁110は、第1内部端部32から距離を隔てた位置に第1内部端板32と平行な方向に延伸するように配置された、実質的に平面である平面部112を備えている。周辺フランジ114は、平面部112の周囲に設けられており、内殻部28の内表面に密着する形状およびサイズに形成されている。フランジ114はシール溶接等によって内殻部28に接合されていてもよい。また、隔壁110には、排出管56の端部122を受けるための他の穴部120が設けられている。第2空洞部126は、隔壁110、第1内端板32、および内殻部28によって規定されている。排出管56の開口端122は、第2空洞部126と連通している。第1基質部穴部128により、第1基質部12と第2駆動部126との間を流体が流れることが可能になっている。第2基質部穴部130により、第2基質部14と第2空洞部126との間を流体が流れることが可能になっている。
【0025】
注入器搭載フランジ134は、吸入口50の近傍に形成されたボス136に取り付けられている。注入器(図示せず)は搭載フランジ134に固定される。第1内端板32から外側に延伸する管52における注入器搭載フランジ134の部分から周囲への熱伝導を最低限にとどめるために、上記部分に熱遮蔽部137が結合されていてもよい。熱損失をさらに低減するために、熱遮蔽部137と管52との間に断熱材を配置してもよい。管52内における注入器搭載フランジ134よりも下流側の位置には、管52を流れる排気流に注入された還元剤を混合するための混合器138が配置されている。混合器138と管52とは、注入された還元剤を適切に蒸発させるのに十分な長さを有している。内殻部28内に管52を配置することにより、断熱された環境内で還元分解を生じさせることができる。さらに、管52は、排気処理装置10の全長の3/4倍〜7/8倍の長さを有している。断熱筐体16内における管52を上記のように包み込むことにより、SCR装置の外側に取り付けられた分解チューブの外側を断熱する必要がなくなる。
【0026】
平行に配置された基質部12,14を用いることにより、大量の排気流を処理することができる。3方向流れ(tri-flow;トリフロー)を用いることにより、排気量の増大および還元剤の混合の促進が実現される。第1軸の流れは管52によって規定される。吸入口50に流入した排気流は第1軸144に沿って終端部50から吸入側第1空洞部106に入る。排気および還元剤の流れは、第1基質部12の軸146aに沿って、あるいは第2基質部14の軸146bに沿って180度方向反転される。軸146aおよび146bは、軸144と実質的に平行、かつ軸144に対してオフセットするように配置されている。処理された排気は第1基質部12および第2基質部14から排出され、第1基板層穴部128および第2基質部穴部130を通って第2空間部126に入る。排気は180度方向転換して排出管56の開口端122に入る。排気は第3軸148に沿って流れ、排出口54で排気処理装置10から排出される。上述したような平行排気経路を用いることにより、排気処理装置10の全長を短縮することができる。
【0027】
上述した実施形態に関する記載は、例示および説明のためになされたものであり、本発明の全てを網羅するものではなく、また本発明を限定するためのものでもない。特定の実施形態における個々の要素または特徴は、一般に、当該実施形態に限定されずに適用可能であり、たとえ具体的に図示または説明していなくても、選択された実施形態に応じて適宜置換して利用可能である。同様に、様々な方法で変更してもよい。このような変更は開示範囲から逸脱するものではなく、そのようなすべての改良品は本発明の概念に含まれる。
【0028】
〔補足〕
本発明は、以下のように表現することもできる。
【0029】
本発明に係る排気処理装置は、ハウジングと、互いの流れ方向が平行になるように上記ハウジング内に配置された第1基質部および第2基質部と、上記ハウジングの外側に配置された第1端部と上記ハウジングの内側に配置された第2開口端部とを有する吸入チューブと、上記ハウジングの外側に配置された第1端部と上記ハウジングの内側に配置された第2開口端部とを有する排出管と、上記両基質部、上記吸入チューブ、および上記排出管を支持するバッフル板と、上記バッフル板と上記ハウジングとの間に形成された、上記両基質部の第1端部および上記吸入チューブの第2端部と連通した第1チャンバと、上記両基質部、上記吸入チューブ、および上記排出管を支持する隔壁と、上記隔壁と上記ハウジングとの間であって、上記第1チャンバとは異なる位置に上記第1チャンバとは離間して配置された、上記両基質部の第2端部および上記排出管の第2開口端部と連通した第2チャンバとを備える排気処理装置であって、当該排気処理装置を流れる全ての排気は、上記吸入チューブを第1方向に流れ、流れ方向が反転されて上記両基質部を流れ、流れ方向が再度反転されて上記排出管を流れ、上記吸入チューブに設けられた混合器と、上記吸入チューブにおける上記ハウジングの外側の部分に固定された注入器とを備え、上記混合器は、上記ハウジング内における上記注入器が備えられている位置よりも下流側の位置に配置されていることを特徴とする。
【0030】
上記バッフル板は、上記吸入チューブと結合するための、周囲に延伸したフランジを備えていてもよい。
【0031】
上記バッフル板は、上記第1基質部を支持する壁部を有する第1凹部と、上記第2基質部を支持する壁部を有する第2凹部とを備えていてもよい。
【0032】
上記第1基質部を支持する第1缶部を備え、
上記第1凹部の上記壁部は、上記第1缶部の溶接を行うための互いに離間して配置された複数の開口部を備えていてもよい。
【0033】
上記バッフル板は、上記両基質部の上記第1端部を横切って延伸しており、上記両基質部と上記第1チャンバとを連通させるための当該バッフル板を貫通する穴部を備えていてもよい。
【0034】
上記ハウジングは、金属内殻と、上記金属内殻を覆う断熱材と、上記断熱材を覆う金属外殻とを備えていてもよい。
【0035】
上記吸入チューブは、当該吸入チューブから周囲への熱損失を低減するために上記第1基質部および上記第2基質部の両方の近傍に配置されていてもよい。
【0036】
上記バッフル板は、サイズの異なる複数の穴部を備えており、それら複数の穴部のうちの最もサイズの大きい穴部は上記吸入チューブの上記第2端部に最も近い位置に配置されていてもよい。
【0037】
上記隔壁は、上記バッフル板に対して実質的に平行に延伸していてもよい。
【0038】
上記第1チャンバおよび第2チャンバは、当該排気処理装置における互いに反対側の端部に配置されていてもよい。
【0039】
また、本発明に係る排気処理装置は、ハウジングと、互いの流れ方向が平行になるように上記ハウジング内に配置された第1基質部および第2基質部と、上記ハウジングの外側に配置された第1端部と上記ハウジングの内側に配置された第2開口端部とを有する吸入チューブと、上記ハウジングの外側に配置された第1端部と上記ハウジングの内側に配置された第2開口端部とを有する排出管と、上記ハウジング内に配置された第1隔壁と、上記第1隔壁によって規定された、上記両基質部の第1端部および上記吸入チューブの第2端部と連通した第1チャンバと、上記第1基質部を支持する第1缶部と、上記ハウジング内に上記第1隔壁と離間して配置された第2隔壁と、上記第2隔壁によって上記第1チャンバとは異なる位置であって上記第1チャンバとは離間した位置に規定された、上記両基質部の第2端部および上記排出管の第2開口端部と連通した第2チャンバとを備え、上記吸入チューブは上記第2チャンバ、上記第1隔壁、および上記第2隔壁を通って上記第1チャンバまで伸び、上記第1隔壁は、上記第1缶部の溶接を行うための互いに離間して配置された複数の開口部を有していることを特徴とする。
【0040】
上記吸入チューブは、当該吸入チューブから周囲への熱損失を低減するために上記第1基質部および上記第2基質部の両方の近傍に配置されていてもよい。
【0041】
上記第1チャンバおよび上記第2チャンバは、当該排気処理装置における互いに反対側の端部に配置されていてもよい。
【0042】
上記ハウジングは、内殻部と、上記内殻部を覆う断熱材と、上記断熱材を覆う外殻部とを備えていてもよい。
【0043】
上記第1隔壁は、サイズの異なる複数の穴部を備えており、それら複数の穴部のうちの最もサイズの大きい穴部は上記吸入チューブの上記第2端部に最も近い位置に配置されていてもよい。
【0044】
上記第1隔壁は、上記第2隔壁に対して実質的に平行に延伸していてもよい。
【0045】
上記第1隔壁は、上記第1基質部および上記第2基質部を支持していてもよい。
【0046】
上記吸入チューブに設けられた混合器と、上記吸入チューブにおける上記ハウジングの外側の部分に固定された注入器とを備え、上記混合器は、上記ハウジング内における上記注入器が備えられている位置よりも下流側の位置に配置されていてもよい。
【0047】
上記ハウジングは、上記第1隔壁および上記第2隔壁に対して実質的に平行に延伸する第1端板および第2端板を備えていてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【
図1】本発明の技術に従って構成された排気処理装置の透視図である。
【
図5】上記排気処理装置における吸入チューブの中心を通る断面の断面図である。
【
図6】上記排気処理装置の他の部分の断面図である。