特許第5987358号(P5987358)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5987358
(24)【登録日】2016年8月19日
(45)【発行日】2016年9月7日
(54)【発明の名称】半導体装置及び半導体装置の製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 23/12 20060101AFI20160825BHJP
   H01L 25/065 20060101ALI20160825BHJP
   H01L 25/07 20060101ALI20160825BHJP
   H01L 25/18 20060101ALI20160825BHJP
   H01L 25/10 20060101ALI20160825BHJP
   H01L 25/11 20060101ALI20160825BHJP
【FI】
   H01L23/12 J
   H01L23/12 501B
   H01L25/08 H
   H01L25/14 Z
【請求項の数】8
【全頁数】34
(21)【出願番号】特願2012-45033(P2012-45033)
(22)【出願日】2012年3月1日
(65)【公開番号】特開2013-182974(P2013-182974A)
(43)【公開日】2013年9月12日
【審査請求日】2014年11月28日
(73)【特許権者】
【識別番号】514315159
【氏名又は名称】株式会社ソシオネクスト
(74)【代理人】
【識別番号】100092152
【弁理士】
【氏名又は名称】服部 毅巖
(72)【発明者】
【氏名】佐久本 功也
(72)【発明者】
【氏名】合葉 和之
【審査官】 秋山 直人
(56)【参考文献】
【文献】 特開2003−188342(JP,A)
【文献】 特開平10−270624(JP,A)
【文献】 特開2001−210761(JP,A)
【文献】 特開2002−319651(JP,A)
【文献】 特開平07−007109(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 23/12
H01L 25/065
H01L 25/07
H01L 25/10
H01L 25/11
H01L 25/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
回路基板と、
前記回路基板上にフリップチップ実装された半導体素子と、
前記回路基板上に配置され、前記半導体素子を収容する収容部を備えた層と、
前記層内に配置され、前記回路基板に電気的に接続された信号電極と、
前記層内に配置された前記信号電極とは異なる電極と、
前記半導体素子及び前記層の上面に配置され、前記信号電極に対応する位置に開口部を有し、前記信号電極とは異なる電極と接続する導電性を有するシートと
を含むことを特徴とする半導体装置。
【請求項2】
回路基板と、
前記回路基板にフリップチップ実装された半導体素子と、
前記回路基板上に配置され、前記半導体素子を収容する収容部を備えた層と、
前記層内に配置され、前記回路基板に電気的に接続され、前記層の上面から露出した電極と、
前記半導体素子、前記層及び前記電極の上面に配置され、絶縁部と、前記絶縁部内に分散配置された導電粒子とを有する異方性導電シートと
を含み、
前記異方性導電シートは、部分的に、前記導電粒子同士が互いに接触した導通部を有することを特徴とする半導体装置。
【請求項3】
前記異方性導電シートは、前記電極に通じる開口部を有することを特徴とする請求項2に記載の半導体装置。
【請求項4】
前記異方性導電シートは、前記導電粒子同士が前記異方性導電シート面方向に接触して配線を形成していることを特徴とする請求項に記載の半導体装置。
【請求項5】
請求項2乃至のいずれかに記載の半導体装置、及び、
前記電極と電気的に接続されたバンプと、前記異方性導電シートの上面との間に間隙を設けて配置された回路基板と、前記回路基板上に実装された半導体素子とを有する半導体装置を含むことを特徴とする半導体パッケージ。
【請求項6】
回路基板上に、半導体素子をフリップチップ実装すると共に、前記半導体素子を収容する収容部を備えた層を配置する工程と、
前記層内に、前記回路基板に電気的に接続される信号電極と、前記信号電極とは異なる電極とを配置する工程と、
前記半導体素子及び前記層の上面に、開口がありかつ導電性を有するシートを前記開口と前記信号電極の位置を合わせて配置しつつ、前記信号電極とは異なる電極と前記導電性を有するシートとを接触させる工程と
を含む
ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項7】
回路基板上に、半導体素子をフリップチップ実装すると共に、前記半導体素子を収容する収容部を備えた層を配置する工程と、
前記層内に、前記回路基板に電気的に接続され、前記層の上面から露出する電極を配置する工程と、
前記半導体素子、前記層及び前記電極の上面に、絶縁部と、前記絶縁部内に分散配置された導電粒子とを有する異方性導電シートを配置する工程と
前記異方性導電シートを配置する工程後、プローブと押圧部とを備える部材を前記異方性導電シートに押圧する工程と
を含み、
前記部材を前記異方性導電シートに押圧する工程は、前記プローブを、前記異方性導電シートを貫通させて前記電極に接触させることによって、前記異方性導電シートに開口部を設けると共に、前記押圧部で前記異方性導電シートを部分的に押圧することによって、前記異方性導電シートに前記導電粒子同士を互いに接触させた導通部を設ける工程を含む
ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項8】
前記異方性導電シートを配置する工程後、
前記半導体素子及び前記層の上方に、バンプを有する半導体パッケージを配置する工程と、
前記バンプを前記電極と電気的に接続する工程と
を更に含むことを特徴とする請求項に記載の半導体装置の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置及び半導体装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体素子、半導体素子を含む半導体装置の実装形態として、様々なものが知られている。例えば、半導体素子(半導体チップ)を回路基板にフリップチップ実装する形態(FC(Flip Chip)方式)、半導体素子(半導体チップ)をテープ材に実装する形態(TAB(Tape Automated Bonding)方式)等が知られている。更に、半導体素子を含む半導体装置(半導体パッケージ)の上に、別の半導体装置(半導体パッケージ)を積層したPoP(Package on Package)の形態等も知られている。このほか、半導体素子(LSIチップ等のICチップ)を多層基板に内蔵させた形態(ICチップ内蔵多層基板)等も知られている。
【0003】
また、半導体分野では、実装された半導体素子に対し、放熱部材を熱的に接続する技術、グランド(GND)接続用部材、電磁シールド部材を電気的、磁気的に接続する技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−134669号公報
【特許文献2】特開平11−251483号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の技術は、半導体素子を内蔵させた多層基板において、各基板の外周部に上下層を電気的に接続する端子を設け、多層基板内部の半導体素子を覆う中央部分に下面を半導体素子に接触させた導電性ペーストを放熱部材として配置することが開示されているが、該導電性ペーストの上面及び側面は基板に囲まれているので外部への放熱性が不十分である。
【0006】
そこで本発明は、放熱性を高めた半導体装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一観点によれば、回路基板と、前記回路基板上にFC実装された半導体素子と、前記回路基板上に配置され、前記半導体素子を収容する収容部を備えた層と、前記層内に配置され、前記回路基板に電気的に接続された信号電極と、前記層内に配置された前記信号電極とは異なる電極と、前記半導体素子及び前記層の上面に配置され、前記信号電極に対応する位置に開口部を有し、前記信号電極とは異なる電極と接続する導電性を有するシートとを含む半導体装置が提供される。
【0008】
また、本発明の一観点によれば、回路基板と、前記回路基板にFC実装された半導体素子と、前記回路基板上に配置され、前記半導体素子を収容する収容部を備えた層と、前記層内に配置され、前記回路基板に電気的に接続され、前記層の上面から露出した電極と、前記半導体素子、前記層及び前記電極の上面に配置され、絶縁部と、前記絶縁部内に分散配置された導電粒子とを有する異方性導電シートとを含み、前記異方性導電シートは、部分的に、前記導電粒子同士が互いに接触した導通部を有する半導体装置が提供される。
【発明の効果】
【0009】
開示の技術によれば、回路基板にFC実装された半導体素子上、及びそれを収容する層上に、導電性を有するシートを配置し、放熱性の高い半導体装置を実現することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】第1の実施の形態に係る半導体パッケージの一例を示す図である。
図2】第1の実施の形態に係る半導体パッケージの形成工程の一例を示す図(その1)である。
図3】第1の実施の形態に係る半導体パッケージの形成工程の一例を示す図(その2)である。
図4】別形態の半導体パッケージの一例を示す図である。
図5】第2の実施の形態に係る半導体装置の一例を示す図である。
図6】導電シートの説明図(その1)である。
図7】導電シートの説明図(その2)である。
図8】第2の実施の形態に係る半導体装置の形成方法の一例を示す図である。
図9】第3の実施の形態に係る半導体装置の一例を示す図である。
図10】第4の実施の形態に係る半導体装置の一例を示す図である。
図11】異方性導電シートの説明図である。
図12】第5の実施の形態に係る半導体装置の一例を示す図である。
図13】第5の実施の形態に係る半導体パッケージの形成及び試験工程の一例を示す図である。
図14】第5の実施の形態に係る半導体パッケージの試験工程の一例を示す図である。
図15】開口部を形成した異方性導電シートの説明図である。
図16】第6の実施の形態に係る半導体パッケージの一例を示す図である。
図17】第6の実施の形態に係る半導体パッケージの試験工程の一例を示す図である。
図18】第6の実施の形態に係る半導体パッケージの試験後に得られる異方性導電シートの一例を示す図である。
図19】第6の実施の形態に係る半導体装置の一例を示す図である。
図20】第6の実施の形態に係る半導体装置の別例を示す図である。
図21】半導体チップ上方に信号端子が配置される場合の説明図である。
図22】第7の実施の形態に係るシートの説明図である。
図23】第7の実施の形態に係る半導体装置の一例を示す図(その1)である。
図24】第7の実施の形態に係る半導体装置の一例を示す図(その2)である。
図25】第8の実施の形態に係るシートの説明図である。
図26】第8の実施の形態に係る半導体装置の第1の例を示す図である。
図27】第8の実施の形態に係る半導体装置の第2の例を示す図である。
図28】第8の実施の形態に係る半導体装置の第3の例を示す図である。
図29】第8の実施の形態に係る半導体装置の第4の例を示す図である。
図30】第9の実施の形態に係る半導体装置の一例を示す図である。
図31】第10の実施の形態に係る半導体装置の一例を示す図である。
図32】第11の実施の形態に係る電子装置の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
まず、第1の実施の形態について説明する。
図1は第1の実施の形態に係る半導体パッケージの一例を示す図である。図1には、半導体パッケージの一例の要部断面を模式的に図示している。
【0012】
図1に示す半導体パッケージ(半導体装置)10は、パッケージ基板(回路基板)11、半導体チップ(半導体素子)12、層13、及びシート14を有している。
パッケージ基板11には、ここでは図示を省略するが、絶縁部、及びその絶縁部内に設けられた導電部を有している。パッケージ基板11の導電部は、例えば、所定形状の配線パターン、異なる層の配線パターン間を電気的に接続するビア、表裏面に設けられた接合部(電極パッド、ランド)等である。
【0013】
半導体チップ12は、このようなパッケージ基板11の一方の面(表面)側にFC実装されている。半導体チップ12は、パッケージ基板11との対向面に半田ボール等のバンプ12aを備え、そのバンプ12aが、パッケージ基板11の表面に設けられた接合部(図示せず)に接合されて、パッケージ基板11に電気的に接続されている。
【0014】
パッケージ基板11の他方の面(裏面)側には、ソルダレジスト等の絶縁膜11a、及びパッケージ基板11の導電部に電気的に接続された半田ボール等の外部端子11bが設けられている。半導体パッケージ10は、この外部端子11bを介して、マザーボード等の他の回路基板に実装することができるようになっている。
【0015】
層13は、パッケージ基板11の、半導体チップ12の実装面側に設けられている。層13は、絶縁層13a、収容部13b、及び電極(上部接合部)13cを有している。収容部13bは、絶縁層13aを貫通する開口部であって、この収容部13bに、パッケージ基板11にFC実装された半導体チップ12が収容される。電極13cは、絶縁層13aを貫通する貫通孔13d内に設けられ、パッケージ基板11の表面に設けられた接合部(図示せず)に接合されて、パッケージ基板11に電気的に接続される。
【0016】
絶縁層13aには、プリプレグ、ソルダレジスト等の材料が用いられる。絶縁層13a(層13)の厚さは、パッケージ基板11上にFC実装される半導体チップ12の、パッケージ基板11表面からの実装高さに基づいて設定される。例えば、絶縁層13aの上面の位置(高さ)が、パッケージ基板11上にFC実装される半導体チップ12の上面(背面(半導体基板側の面))の位置(高さ)と、同じ或いは同等となるように、絶縁層13aの厚さが設定される。このような厚さの絶縁層13aに設けられた収容部13bに、FC実装された半導体チップ12が収容される。
【0017】
収容部13bに収容された半導体チップ12とパッケージ基板11の間には、アンダーフィル樹脂(樹脂層)15が充填され、それらの接合強度の向上が図られている。アンダーフィル樹脂15は、半導体チップ12とパッケージ基板11の間に選択的に充填することができるほか、収容部13b内に全体的に充填することもできる。図1には、収容部13bが全体的にアンダーフィル樹脂15で充填されている場合を例示している。
【0018】
電極13cは、絶縁層13aの所定位置、例えば、シート14が配置される領域の絶縁層13a内に設けられる。電極13cには、半田、銅(Cu)、銀(Ag)等の導電材料が用いられる。電極13cは、例えば、その上面の位置が、絶縁層13aの上面の位置と同じか同等になるように、絶縁層13a内に設けられる。
【0019】
シート14は、導電部を備え、FC実装された半導体チップ12上から、その半導体チップ12を収容する層13上にかけて、延在配置されている。シート14には、金属等の導電フィラー(導電部)が樹脂等の絶縁部内に分散配置されたものを用いることができる。例えば、シート14には、導電性を示す導電シート、或いは押圧された部分で選択的に導電性を発現する異方性導電シートが用いられる。
【0020】
半導体チップ12上から層13上に延在配置されたシート14は、半導体チップ12の動作時に発生する熱を外部に放熱する放熱部材として機能する。また、シート14は、その配置領域の層13内に設けられた電極13cのうち、パッケージ基板11のGND配線に繋がるものと電気的に接続されることで、半導体チップ12のGND強化配線として機能する。更に、GND接続されたシート14は、半導体チップ12から或いは半導体チップ12へと放射される電磁波をシールドする電磁シールド部材としても機能する。
【0021】
半導体パッケージ10では、上記のような層13を設けることで、このように放熱、GND強化、或いは電磁シールドに寄与するシート14を、半導体チップ12上及び層13上に、容易に精度良く配置することができるようになっている。
【0022】
図2及び図3は第1の実施の形態に係る半導体パッケージの形成工程の一例を示す図である。図2(A)及び図3(A)には、シート配置前の状態の一例の要部断面を模式的に図示し、図2(B)及び図3(B)には、シート配置後の状態の一例の要部断面を模式的に図示している。
【0023】
半導体パッケージ10の形成では、例えば、まず、図2(A)に示すように、パッケージ基板11上に層13が配置される。層13は、例えば、パッケージ基板11上にプリプレグ、ソルダレジスト等の絶縁層13aを形成した後、収容部13b及び貫通孔13dを形成し、その貫通孔13d内に導電材料を充填して電極13cを形成することで、得ることができる。
【0024】
絶縁層13aへの収容部13b及び貫通孔13dの形成には、エッチング技術、レーザ加工技術、フォトリソグラフィ技術等を用いることができる。いずれの技術を用いるかは、絶縁層13aの材料、層13の形成工程順等に基づき、選択することができる。貫通孔13dへの導電材料の充填には、導電性ペーストを印刷することで充填する方法、めっき技術を用いてめっき層を形成し充填する方法等を用いることができる。或いは、マイクロボールのような導電材を貫通孔13d内に配置してそれを溶融、固化することで、貫通孔13d内に導電材料を充填する方法を用いることもできる。
【0025】
収容部13b及び電極13cを有する層13の形成には、例えば、パッケージ基板11上に絶縁層13aを形成し、絶縁層13aに収容部13bを形成した後、貫通孔13dを形成し、その貫通孔13d内に導電材料を充填する方法を用いることができる。或いは、パッケージ基板11上に形成した絶縁層13aに、貫通孔13dを形成した後、その貫通孔13d内に導電材料を充填し、収容部13bを形成する方法を用いることができる。或いはまた、パッケージ基板11上に形成した絶縁層13aに、貫通孔13dを形成した後、収容部13bを形成し、貫通孔13d内に導電材料を充填する方法を用いることができる。
【0026】
例えば、上記のようにして層13をパッケージ基板11上に配置した後、図2(A)に示したように、その収容部13b内のパッケージ基板11上に、半導体チップ12がバンプ12aを用いてFC実装される。パッケージ基板11上に配置する層13は、その上面の位置と、FC実装される半導体チップ12の上面の位置とが同じか同等となるような厚さに設定される。例えば、層13(絶縁層13a)は、60μm〜100μm程度の厚さに設定される。
【0027】
尚、絶縁層13aにプリプレグを用いる場合には、1枚のプリプレグで所定厚さの絶縁層13aを実現しても、複数枚のプリプレグを積層して所定厚さの絶縁層13aを実現してもよい。また、絶縁層13aにソルダレジストを用いる場合には、1回の塗布で所定厚さの絶縁層13aを実現しても、複数回の塗布で所定厚さの絶縁層13aを実現してもよい。また、プリプレグとソルダレジストを組み合わせ、例えばパッケージ基板11上にプリプレグを形成してその上にソルダレジストを形成する等の方法を用いて、所定厚さの絶縁層13aを実現してもよい。
【0028】
また、収容部13b及び貫通孔13dを形成した絶縁層13aを予め別途用意し、その絶縁層13aをパッケージ基板11上に配置し、貫通孔13d内に電極13cを形成して、層13を形成する方法を用いるようにしてもよい。或いは、収容部13bを形成した絶縁層13aを予め別途用意し、その絶縁層13aをパッケージ基板11上に配置し、貫通孔13dを形成し、その貫通孔13d内に電極13cを形成して、層13を形成する方法を用いるようにしてもよい。或いはまた、収容部13b及び電極13cを形成した層13を予め別途用意し、その層13をパッケージ基板11上に配置すると共に、電極13cをパッケージ基板11と電気的に接続する方法を用いるようにしてもよい。このような方法を用いてパッケージ基板11上に層13を配置した後、半導体チップ12を収容部13bのパッケージ基板11上にFC実装する。尚、このように収容部13bを形成した絶縁層13a又は層13を予め用意してそれをパッケージ基板11上に配置する方法を用いる場合には、その絶縁層13a又は層13の配置前に、パッケージ基板11上に半導体チップ12をFC実装しておいてもよい。
【0029】
半導体チップ12のFC実装後は、その半導体チップ12とパッケージ基板11の間にアンダーフィル樹脂15が充填される。アンダーフィル樹脂15は、例えば、図2(A)のように、収容部13b内に全体的に充填することができる。アンダーフィル樹脂15を充填する際には、層13の収容部13bの内壁をダムとして機能させることができ、アンダーフィル樹脂15の、半導体チップ12の実装領域外への流出が回避される。
【0030】
また、アンダーフィル樹脂15は、図3(A)に示すように、半導体チップ12とパッケージ基板11の間に選択的に充填することもできる。この場合も、層13の収容部13bにより、アンダーフィル樹脂15の、半導体チップ12の実装領域外への流出は回避される。
【0031】
尚、パッケージ基板11の裏面(半導体チップ12の実装面側と反対側の面)には、ソルダレジスト等の絶縁膜11aが設けられ、その絶縁膜11aから露出するように設けられた接合部に、外部端子11bが接続される。例えば、絶縁膜11aは、30μm程度の厚さで設けられる。絶縁膜11aから露出する接合部は、パッケージ基板11内に設けられる信号配線やGND配線に電気的に接続されている。
【0032】
以上のような方法を用いることで、図2(A)及び図3(A)に示したような構造が得られる。そして、図2(B)及び図3(B)に示すように、半導体チップ12上及び層13上に、導電シート、異方性導電シートといったシート14が配置される。ここで、半導体チップ12及び層13は、互いの上面の位置が同じか同等となるように、パッケージ基板11上に配置されている。そのため、シート14は、半導体チップ12上から層13上にかけて、容易に精度良く配置することができる。
【0033】
ここで、比較のため、別形態の半導体パッケージについて述べる。
図4は別形態の半導体パッケージの一例を示す図である。図4には、別形態の半導体パッケージの一例の要部断面を模式的に図示している。
【0034】
図4(A)に示す半導体パッケージ(半導体装置)は、パッケージ基板11の、半導体チップ12の実装面側に、それと反対の面側と同様にソルダレジスト等の絶縁膜111aが設けられた構造を有している。絶縁膜111aに設けられた開口部から露出するパッケージ基板11のランド部111cには、端子111bが電気的に接続されている。この半導体パッケージでは、絶縁膜111aの上面の位置が、パッケージ基板11上にFC実装された半導体チップ12の上面よりも低い位置にあり、段差110が存在している。
【0035】
このような半導体パッケージの半導体チップ12上及び絶縁膜111a上に、上記のようなシート14を配置しようとすると、図4(B),(C)に示すように、段差110の存在により、シート14を配置することができない場合が生じ得る。
【0036】
例えば、複数の半導体チップ12がFC実装される大判のパッケージ基板11に、複数の半導体チップ12をFC実装し、その大判のパッケージ基板11を所定位置で切断することで、複数個の半導体パッケージを得る方法が採用される場合がある。この場合、大判のパッケージ基板11上にFC実装された、隣接半導体チップ12間の領域(絶縁膜111a)上には、図4(A)のような段差110が存在していたことで、シート14との間に、図4(B)のような空隙110aが残り得る。或いは、たとえ隣接半導体チップ12間の領域(絶縁膜111a)上にシート14が配置できたとしても、図4(C)のように、半導体チップ12の周囲等、部分的に空隙110bが残ってしまうことも起こり得る。この図4(C)のような状況は、大判のパッケージ基板11から複数個の半導体パッケージを形成する場合に限らず、複数枚のパッケージ基板11からそれぞれ個別に半導体パッケージを形成しようとする場合にも、同様に起こり得る。
【0037】
このように絶縁膜111a上にシート14を配置できなかったり、更にシート14をパッケージ基板11の端子111bに接続できなかったりすると、シート14による放熱、GND接続、電磁シールドの十分な効果を得ることが難しくなる可能性がある。
【0038】
これに対し、上記図1図3に示した半導体パッケージ10では、パッケージ基板11上に、FC実装された半導体チップ12を収容する収容部13b、及びパッケージ基板11に電気的に接続された電極13cを備える層13を設ける。そして、この層13の上面の位置を、半導体チップ12の上面の位置に揃える。そのため、半導体チップ12上及び層13上にシート14を、層13との間に空隙が生じるのを抑えて容易に配置することが可能になり、更に、その層13に設けた電極13cに精度良く接続することが可能になる。その結果、シート14を設けることによる放熱、GND接続、電磁シールドの十分な効果を得ることが可能になり、優れた熱的、電磁気的な特性を有する半導体パッケージ10が実現可能になる。
【0039】
次に、第2の実施の形態について説明する。
ここでは、上記のような半導体パッケージ10を用いた半導体装置の例を、第2の実施の形態として説明する。例えば、半導体パッケージ10の上に、別の半導体パッケージ(半導体装置)を実装することで、PoP型の半導体装置を得ることができる。
【0040】
図5は第2の実施の形態に係る半導体装置の一例を示す図である。図5には、PoP型半導体装置の一例の要部断面を模式的に図示している。
図5に示すPoP型の半導体装置20は、下側の半導体パッケージ10、及びその上に実装された上側の半導体パッケージ30を有している。下側の半導体パッケージ10には、シート14が設けられている。図5には、シート14として導電シート14Aを用いた場合の半導体装置20の一例を図示している。
【0041】
上側の半導体パッケージ30は、パッケージ基板(回路基板)31、及びパッケージ基板31上に実装された半導体チップ(半導体素子)を含む封止部32を有している。尚、封止部32内の半導体チップは、パッケージ基板31にFC接続又はワイヤ接続で実装され、封止樹脂等で封止されている。パッケージ基板31の、封止部32側と反対の面側には、半田ボール等の端子(バンプ)33が設けられている。端子33は、パッケージ基板31を介して、そのパッケージ基板31に実装されている半導体チップと電気的に接続されている。端子33には、この半導体パッケージ30とその下側の半導体パッケージ10との間で信号を遣り取りするための端子(信号(Sig)端子)33a、及び半導体パッケージ30をGND接続するための端子(GND端子)33bが含まれる。
【0042】
このような半導体パッケージ30が、導電シート14Aを配置した半導体パッケージ10の上に実装されている。導電シート14Aには、層13に設けられた電極13cのうち、上側の半導体パッケージ30の信号端子33aと電気的に接続されるもの(信号電極)13caに対応する位置に、開口部14aが設けられている。信号端子33aは、開口部14aから露出する信号電極13caに接続されている。一方、電極13cのうち、GND接続されるもの(GND電極)13cbは、導電シート14Aに接続されている。上側の半導体パッケージ30のGND端子33bは、GND電極13cbに接続された導電シート14Aに接続されている。
【0043】
ここで、導電シート14A、及び導電シート14Aを配置した半導体パッケージ10を備える半導体装置20の形成方法について説明する。
図6及び図7は導電シートの説明図である。図6(A)及び図7(A)には、導電シート配置前の下側半導体パッケージの一例の要部平面を模式的に図示している。図6(B)及び図7(B)には、導電シートの一例の要部平面を模式的に図示している。図6(C)及び図7(C)には、導電シート配置後の下側半導体パッケージの一例の要部平面を模式的に図示している。
【0044】
図6(A)及び図7(A)に示すように、下側の半導体パッケージ10の層13には、電極13cとして、複数の信号電極13ca及びGND電極13cbがそれぞれ所定位置に設けられている。このような層13とその収容部13bに収容された半導体チップ12の上に、導電シート14Aを配置する。
【0045】
この場合、例えば図6(B)に示すように、各信号電極13caに対応する位置にそれぞれ開口部14aが設けられ、GND電極13cbに対応する位置には開口部14aが設けられていない導電シート14Aを用いる。このような導電シート14Aを半導体チップ12上及び層13上に配置することで、図6(C)に示すように、各信号電極13caはそれぞれ開口部14aから露出し、GND電極13cbは導電シート14Aに被覆された半導体パッケージ10が得られる。
【0046】
また、例えば図7(B)に示すように、複数の信号電極13ca群に対応する領域にそれぞれ開口部14aが設けられ、GND電極13cbに対応する位置には開口部14aが設けられていない導電シート14Aを用いてもよい。このような導電シート14Aを半導体チップ12上及び層13上に配置することで、図7(C)に示すように、各信号電極13ca群は開口部14aからそれぞれ露出し、GND電極13cbは導電シート14Aに被覆された半導体パッケージ10が得られる。
【0047】
図8は第2の実施の形態に係る半導体装置の形成方法の一例を示す図である。図8(A)には、上側半導体パッケージ実装工程の一例の要部断面を模式的に図示し、図8(B)には、上側半導体パッケージ実装後の状態の一例の要部断面を模式的に図示している。
【0048】
上記のような導電シート14Aが配置された半導体パッケージ10の上に、図8(A),(B)のように、上側の半導体パッケージ30が実装され、半導体装置20が得られる。半導体パッケージ30の各信号端子33aは、導電シート14Aの開口部14aから露出する各信号電極13caにそれぞれ接続される。一方、半導体パッケージ30のGND端子33bはいずれも、半導体パッケージ10のGND電極13cbに接続された1枚の導電シート14Aに接続され、全てのGND端子33bが1枚の導電シート14Aを通じてGND接続される。
【0049】
尚、半導体パッケージ30の実装時には、端子33のリフロー処理が行われる。リフロー処理により、信号端子33aと信号電極13caの間は、金属接合によって強固に接合される。信号電極13caに半田を用いている場合には、リフロー処理時に信号電極13caから信号端子33aに半田が供給され、より一層強固な接合部が形成される。
【0050】
この半導体装置20において、導電シート14Aは、半導体チップ12の上面、及び層13のGND電極13cbと接続されることで、放熱部材、GND強化配線、電磁シールド部材として効果的に機能する。また、放熱、GND強化、電磁シールドのために、導電シート14Aには、上側の半導体パッケージ30の端子33よりも薄いものを用いることができる。層13(電極13c)の上面位置を半導体チップ12の上面位置に揃え、薄い導電シート14Aを用いることで、下側の半導体パッケージ10と、その上に実装される上側の半導体パッケージ30との間に一定のギャップ21が確保される。そのため、PoP型の半導体装置20の製造において、上側の半導体パッケージ30の実装時に、その下面が下側の半導体パッケージ10と接触したり衝突したりするといった干渉の問題が発生するのを抑制することができる。
【0051】
次に、第3の実施の形態について説明する。
図9は第3の実施の形態に係る半導体装置の一例を示す図である。図9には、PoP型半導体装置の一例の要部断面を模式的に図示している。
【0052】
図9に示すPoP型の半導体装置40は、半導体チップ12に、パッケージ基板11のGND配線に接続されるバンプ12aに電気的に接続される貫通ビア12bが設けられている点で、上記第2の実施の形態に係る半導体装置20と相違する。貫通ビア12bは、例えば、TSV(Through Silicon Via)技術を用いて、半導体チップ12に形成される。
【0053】
このような半導体装置40の下側の半導体パッケージ10では、半導体チップ12上に配置される導電シート14Aが、その半導体チップ12の貫通ビア12bに電気的に接続されるようになる。図9のような半導体パッケージ10、及びそれを用いた半導体装置40によれば、より一層のGND強化を図ることが可能になる。
【0054】
次に、第4の実施の形態について説明する。
図10は第4の実施の形態に係る半導体装置の一例を示す図である。図10には、PoP型半導体装置の一例の要部断面を模式的に図示している。
【0055】
図10に示すPoP型の半導体装置50は、下側の半導体パッケージ10のシート14として異方性導電シート14Bが設けられている点で、上記第2の実施の形態に係る半導体装置20と相違する。
【0056】
半導体装置50では、上側の半導体パッケージ30の各信号端子33aが、下側の半導体パッケージ10の、異方性導電シート14Bの開口部14aから露出する各信号電極13caに、それぞれ接続されている。尚、開口部14aは、ここでは信号端子33aよりも大きなサイズの開口部としている。一方、上側の半導体パッケージ30の各GND端子33bは、下側の半導体パッケージ10のGND電極13cbを被覆する異方性導電シート14Bに接続されている。
【0057】
尚、半導体パッケージ30の実装時には、端子33のリフロー処理が行われる。リフロー処理時に溶融した信号端子33aが、信号電極13caに接続される。信号端子33aと信号電極13caの間は、金属接合によって強固に接合される。信号電極13caに半田を用いている場合には、リフロー処理時に信号電極13caから信号端子33aに半田が供給され、より一層強固な接合部が形成される。
【0058】
ここで、異方性導電シート14Bについて説明する。
図11は異方性導電シートの説明図である。図11(A)には、半導体パッケージに設けられた異方性導電シートの一例の要部断面を模式的に図示し、図11(B)には、半導体パッケージに設けられた異方性導電シートが押圧された状態の一例の要部断面を模式的に図示している。
【0059】
図11(A)に示すように、異方性導電シート14Bは、絶縁部14b、及び絶縁部14b内に分散配置された導電フィラー(導電粒子)14cを有している。絶縁部14bには、例えば、熱硬化性樹脂や合成ゴム等の絶縁材料が用いられる。導電フィラー14cには、例えば、1種又は2種以上の金属を用いて形成された金属粒子等の導電材料が用いられる。異方性導電シート14Bでは、後述のような押圧による変形前は、その平面方向(XY方向)及び厚み方向(Z方向)に、導電フィラー14c同士の接触による導通経路(導通部)が形成されないように、絶縁部14b内に導電フィラー14cが分散配置されている。図11(A)のように、異方性導電シート14Bが、押圧されることなく、半導体パッケージ10の層13(及び半導体チップ12)上に配置されただけの状態では、その異方性導電シート14Bは、未だ導電性を示さない。
【0060】
このような異方性導電シート14Bを配置した半導体パッケージ10の上に、上側の半導体パッケージ30を実装する。実装の際には、図11(B)に示すように、電極13cを被覆する異方性導電シート14Bが、端子33によってZ方向に押圧される。尚、図11(B)には、実装される半導体パッケージ30の2つの端子33のみを図示している。異方性導電シート14Bの、端子33で押圧された部分では、導電フィラー14c同士が互いに接触するようになる。それにより、異方性導電シート14Bには、その端子33で押圧された部分に、Z方向の導通経路が形成され、このZ方向の導通経路により、端子33と電極13cが電気的に接続されるようになる。
【0061】
一方、異方性導電シート14BのXY方向については、導電フィラー14c同士の非接触の状態が維持される。例えば、半導体パッケージ30の隣接配置される端子33のピッチPが0.4mm〜0.5mm程度で、ギャップGが0.2mm〜0.3mm程度であるとする。この場合、隣接する端子33で異方性導電シート14Bが押圧され、Z方向に導通経路が形成されても、隣接する端子33間の領域に存在する導電フィラー14c同士の非接触状態は十分に維持される。そのため、図11(B)のように、隣接する端子33間が異方性導電シート14Bを通じて電気的に接続されることはない。
【0062】
尚、図11(B)に示した2つの端子33は、いずれも信号端子33aであってよく、また、いずれもGND端子33bであってよい。或いは、一方が信号端子33aで他方がGND端子33bであってもよい。図10の半導体装置50では、GND端子33bで異方性導電シート14Bを押圧し、そのGND端子33bとGND電極13cbとを電気的に接続している。
【0063】
信号端子33aは、ここでは異方性導電シート14Bの開口部14aから露出する信号電極13caに直に接続するようにした。このほか、上下の半導体パッケージ10,30間で一定の接合強度を確保でき、信号の遣り取りが可能であれば、上記GND端子33bと同様の接続構造を採用してもよい。即ち、信号端子33aによる異方性導電シート14Bの押圧で形成されるZ方向の導通経路によって、信号端子33aと信号電極13caとを電気的に接続する構造を採用してもよい。
【0064】
このように、下側の半導体パッケージ10に異方性導電シート14Bを用いても、PoP型の半導体装置50を実現することができる。
次に、第5の実施の形態について説明する。
【0065】
図12は第5の実施の形態に係る半導体装置の一例を示す図である。図12には、PoP型半導体装置の一例の要部断面を模式的に図示している。
図12に示すPoP型の半導体装置60は、下側の半導体パッケージ10に異方性導電シート14Bが設けられ、それに端子33(信号端子33a、GND端子33b)が接続されている点で、上記第4の実施の形態に係る半導体装置20と相違する。
【0066】
半導体装置60では、異方性導電シート14Bに、信号端子33a及びGND端子33bよりも小さなサイズの開口部14aが設けられている。信号端子33a及びGND端子33bは、異方性導電シート14Bと共に、その開口部14aを通じてそれぞれ信号電極13ca及びGND電極13cbと接触し、信号電極13ca及びGND電極13cbと電気的に接続されている。
【0067】
尚、信号端子33aと信号電極13caの間、及びGND端子33bとGND電極13cbの間は、金属接合によって強固に接合される。信号電極13ca及びGND電極13cbに半田を用いている場合には、実装時に信号電極13ca及びGND電極13cbからそれぞれ信号端子33a及びGND端子33bに半田が供給され、より一層強固な接合部が形成される。
【0068】
異方性導電シート14Bの開口部14aは、例えば、半導体パッケージ10の形成後に行う試験時に形成することができる。
図13は第5の実施の形態に係る半導体パッケージの形成及び試験工程の一例を示す図である。図13(A)には、異方性導電シート配置前の下側半導体パッケージの一例の要部平面を模式的に図示している。図13(B)には、異方性導電シート配置後の下側半導体パッケージの一例の要部平面を模式的に図示している。図13(C)には、下側半導体パッケージの試験後の状態の一例の要部平面を模式的に図示している。また、図14は第5の実施の形態に係る半導体パッケージの試験工程の一例を示す図である。図14(A),(B)には、下側半導体パッケージの試験工程の一例の要部断面を模式的に図示している。
【0069】
図13(A)に示すように、下側の半導体パッケージ10の層13には、電極13cとして、複数の信号電極13ca及びGND電極13cbがそれぞれ所定位置に設けられている。このような層13とその収容部13bに収容された半導体チップ12の上に、図13(B)に示すように異方性導電シート14Bを配置する。ここで、配置する異方性導電シート14Bには、予め開口部を形成しておくことを要しない。図13(B)に示すように、開口部を形成していない異方性導電シート14Bを、半導体チップ12上及び層13上に配置する。
【0070】
このようにして得られた半導体パッケージ10に対し、図14に示すような試験装置200を用いて試験を行う。
試験装置200は、プローブ211を備えたソケット210、及び制御部220を有している。半導体パッケージ10の試験時には、図14(A)に示すように、ソケット210が、そのプローブ211を半導体パッケージ10の異方性導電シート14Bに対向させて配置される。そして、図14(B)に示すように、ソケット210が半導体パッケージ10側に移動される。このとき、プローブ211は、異方性導電シート14Bを貫通し、その下の電極13c(信号電極13ca、GND電極13cb)、或いは電極13cの更に下にある電極パッド11cc(パッケージ基板11の表面配線パターン)に接触される。この状態で、プローブ211から電極13c或いは電極パッド11ccに電気信号を入力したり、電極13c或いは電極パッド11ccから出力される電気信号をプローブ211で検出したりする。その結果に基づき、形成された半導体パッケージ10が、仕様通りの動作をするか、出荷可能な性能を備えているか、といった点が判定される。ソケット210の移動、プローブ211からの電気信号の入力、及びプローブ211による電気信号の検出は、制御部220によって制御される。
【0071】
試験後は、ソケット210が半導体パッケージ10から離され、再び図14(A)のような状態とされる。ソケット210が離れた半導体パッケージ10の異方性導電シート14Bには、プローブ211が貫通した部分に、開口部14aが形成される。このように、試験後には、図13(C)に示すような、プローブ211が貫通することで自然開口した開口部14aを有する異方性導電シート14Bが配置された半導体パッケージ10が得られる。
【0072】
このような試験後、半導体パッケージ10の上に、上側の半導体パッケージ30が実装される。ここで、試験によって開口部14aが形成された異方性導電シート14B、及びその異方性導電シート14Bを介した上下半導体パッケージ10,30間の接合について説明する。
【0073】
図15は開口部を形成した異方性導電シートの説明図である。図15(A)には、開口部を形成した異方性導電シートの一例の要部断面を模式的に図示し、図15(B)には、開口部を形成した異方性導電シートが押圧された状態の一例の要部断面を模式的に図示している。
【0074】
上記及び図15(A)に示すように、プローブ211を用いた試験後の異方性導電シート14Bには、プローブ211が貫通した部分に開口部14aが形成されている。開口部14aには、プローブ211が接触した電極13c(信号電極13ca、GND電極13cb)が部分的に露出する。開口部14aは、電極13cと電気的に接続する端子33よりも小さなサイズであって構わない。
【0075】
このような異方性導電シート14Bが配置された下側の半導体パッケージ10の上に、上側の半導体パッケージ30を実装する。実装の際には、図15(B)に示すように、異方性導電シート14Bが、端子33(信号端子33a、GND端子33b)によって、それに対応する電極13c側に押圧される。尚、図15(B)には、実装される半導体パッケージ30の2つの端子33のみを図示している。異方性導電シート14Bの、端子33で押圧された部分(開口部14aを除く)には、導電フィラー14c同士が互いに接触してZ方向の導通経路が形成される。こうして形成されるZ方向の導通経路により、対応する端子33と電極13c同士が電気的に接続される。
【0076】
更に、半導体パッケージ30の実装時に、端子33のリフロー処理が行われることで、溶融した端子33が開口部14aに入り込み、電極13cと接続される。これにより、対応する端子33と電極13cの間が、金属接合によって強固に接合され、確実に電気的に接続されるようになる。
【0077】
尚、異方性導電シート14BのXY方向については、導電フィラー14c同士の非接触の状態が維持されるため、図15(B)のように、異なる位置の端子33間が異方性導電シート14Bを通じて電気的に接続されることはない。
【0078】
ここでは、半導体パッケージ10の全ての電極13c(信号電極13ca、GND電極13cb)にプローブ211を接触させ、開口部14aを形成する場合を例示した。このほか、半導体パッケージ10の電極13cのうち、いくつかの電極13cのみについて、プローブ211を接触させ、開口部14aを形成するようにしてもよい。例えば、電極13cのうち、信号電極13caのみについて、プローブ211による開口部14aの形成を行うようにしてもよい。尚、この場合、開口部14aが形成されないGND電極13cbには、上記第4の実施の形態で述べたのと同様に、GND端子33bによる異方性導電シート14Bの押圧によって形成されるZ方向の導通経路により、GND端子33bを電気的に接続すればよい。
【0079】
次に、第6の実施の形態について説明する。
図16は第6の実施の形態に係る半導体パッケージの一例を示す図である。図16には、半導体パッケージの一例の要部平面を模式的に図示している。
【0080】
図16に示す半導体パッケージ10は、半導体チップ12上及び層13上に配置される異方性導電シート14Bに、配線パターン14d(導通部)が設けられている点で、上記第5の実施の形態に係る半導体パッケージ10と相違する。異方性導電シート14Bの配線パターン14dは、例えば、上記のようなプローブ211を用いた試験の際に、そのプローブ211による開口部14aの形成と同時に行うことができる。
【0081】
図17は第6の実施の形態に係る半導体パッケージの試験工程の一例を示す図である。図17(A),(B)には、半導体パッケージの試験工程の一例の要部断面を模式的に図示している。また、図18は第6の実施の形態に係る半導体パッケージの試験後に得られる異方性導電シートの一例を示す図である。図18には、半導体パッケージの試験後に得られる異方性導電シートの一例の要部断面を模式的に図示している。
【0082】
半導体パッケージ10の試験時に配線パターン14dを形成する場合には、図17に示すような試験装置200aを用いる。試験装置200aは、プローブ211を備えたソケット210に加え、ソケット210の移動をガイドするガイド部230を有している。ガイド部230には、プローブ211の延伸方向と同じ方向に突出する突起(押圧部)231が設けられている。突起231は、異方性導電シート14Bに形成する配線パターン14dに対応した形状で、設けられている。また、試験装置200aは、ソケット210及びガイド部230の移動、プローブ211からの電気信号の入力、及びプローブ211による電気信号の検出を制御する制御部220を有している。
【0083】
このような試験装置200aを用いた半導体パッケージ10の試験は、上記試験装置200を用いた時と同様に行うことができる。即ち、図17(A)の状態から、図17(B)に示すように、ソケット210を半導体パッケージ10に近付けていき、プローブ211を、異方性導電シート14Bを貫通させてその下の電極13c、或いは更にその下の電極パッド11ccに接触させる。そして、そのプローブ211を用いて電気信号の入力、検出等を行えばよい。配線パターン14dを形成する場合は、このようにソケット210を移動させてプローブ211を電極13c或いは電極パッド11ccに接触させると共に、ガイド部230を移動させ、突起231で異方性導電シート14Bを押圧する。
【0084】
異方性導電シート14Bは、突起231で押圧されると、図18に示すように、その押圧された部分の導電フィラー14c同士が接触して導通経路が形成される。突起231によって押圧された部分には、Z方向の導電フィラー14c同士のほか、XY方向の導電フィラー14c同士の接触も生じる。形成する配線パターン14dに対応した形状の突起231によって異方性導電シート14Bを押圧することにより、その突起231の形状に沿った導通経路、即ち配線パターン14dが得られるようになる。
【0085】
このような手法を用いることで、半導体パッケージ10の異方性導電シート14Bには、様々な形状、接続関係の配線パターン14dを形成することが可能になる。
例えば、この半導体パッケージ10の上に、更に半導体パッケージ30を実装する場合、その半導体パッケージ30の端子33の位置や用途(信号伝送用、GND接続用)に合わせて、配線パターン14dを形成することができる。上記図16の例では、下側に配置される半導体パッケージ10の電極13cのうち、最内周4コーナの電極13cの位置に対応して、上側に実装される半導体パッケージ30のGND接続される端子33が配置される場合を想定している。このような半導体パッケージ30が上側に実装される場合に、下側の半導体パッケージ10の異方性導電シート14Bに、最内周4コーナを含むGND接続される電極13c、及び半導体チップ12背面を繋ぐ配線パターン14dを形成する。これにより、上側の半導体パッケージ30のGND接続される端子33を、下側の半導体パッケージ10のGND接続される電極13cの位置に誘導することが可能になる。
【0086】
また、下側の半導体パッケージ10の異方性導電シート14Bには、下側の半導体パッケージ10に要求される特性、上側の半導体パッケージ30の構成等を考慮して、以下の図19及び図20に示すような配線パターン14dを形成することも可能である。
【0087】
図19は第6の実施の形態に係る半導体装置の一例を示す図である。図19には、配線パターンを形成した異方性導電シートを有する半導体パッケージ及びその上に実装される半導体パッケージの一例の要部断面を模式的に図示している。
【0088】
図19に示す半導体パッケージ10は、パッケージ基板11上にFC実装された半導体チップ12を有しており、半導体チップ12は、パッケージ基板11上に配置された層13の収容部13bに収容されている。収容部13bには、アンダーフィル樹脂15が充填されている。層13に設けられたGND電極13cbは、パッケージ基板11の表面配線パターン11c及びビア11dを通じて内部のGND配線(図示せず)に電気的に接続されている。
【0089】
異方性導電シート14Bは、半導体チップ12上及び層13上に配置されている。異方性導電シート14Bは、上記のような試験装置200aを用いた試験の際にそのプローブ211で開けられた開口部14aと、ガイド部230の突起231で押圧されて形成された配線パターン14dとを有している。配線パターン14dは、開口部14aから半導体チップ12背面に至る領域に形成されている。
【0090】
このような異方性導電シート14Bを有する半導体パッケージ10の上に、半導体パッケージ30が実装され、PoP型の半導体装置が形成される。尚、図19には、実装される半導体パッケージ30の1つのGND端子33bのみを図示している。半導体パッケージ30の実装時には、そのGND端子33bによってGND電極13cb上の異方性導電シート14Bの開口部14a付近が押圧され、更にリフロー処理が行われることで、溶融したGND端子33b(及びGND電極13cb)が開口部14aに入り込む。異方性導電シート14Bの押圧された部分に形成される導通経路、及び開口部14a内に入り込んだ導電材料によって、GND端子33bとGND電極13cbが電気的に接続されるようになる。
【0091】
配線パターン14dは、このようなGND端子33bとGND電極13cbの接続部から半導体チップ12上まで延在配置されている。これにより、配線パターン14dを通じて半導体チップ12背面(半導体基板側の面)がGND接続された構造が得られる。
【0092】
図20は第6の実施の形態に係る半導体装置の別例を示す図である。図20には、配線パターンを形成した異方性導電シートを有する半導体パッケージ及びその上に実装される半導体パッケージの一例の要部断面を模式的に図示している。
【0093】
図20に示す半導体パッケージ10は、上記図19に示したものと同様の構造を有している。図20には、この半導体パッケージ10の上に実装される半導体パッケージ30が、GND電極13cbに対応する位置に配置されたGND端子33bに加え、半導体チップ12の上方に配置されたGND端子33bを有している場合を例示している。尚、図20には、実装される半導体パッケージ30の2つのGND端子33bのみを図示している。
【0094】
このように半導体チップ12の上方にGND端子33bがある場合には、そのGND端子33bを、半導体チップ12上に配置されている異方性導電シート14Bに接触させ、電気的に接続することが可能である。GND端子33bは、その直下の異方性導電シート14Bに形成される導通経路で半導体チップ12背面に電気的に接続することができ、また、配線パターン14dを通じて、対向するGND端子33bとGND電極13cbの接続部に電気的に接続することができる。
【0095】
尚、図19及び図20のように、半導体チップ12背面に電気的に接続される配線パターン14dを形成する場合には、その半導体チップ12に、上記図9で述べたような貫通ビア12bを設け、貫通ビア12bと配線パターン14dとを電気的に接続してもよい。これにより、より一層のGND強化を図ることが可能になる。
【0096】
ところで、この図20の例とは異なり、半導体チップ12の上方にGND端子33bではなく、信号端子33aが配置されている場合には、次の図21に示すような問題が生じてしまう。
【0097】
図21は半導体チップ上方に信号端子が配置される場合の説明図である。図21には、異方性導電シートを有する半導体パッケージ及びその上に実装される半導体パッケージの一例の要部断面を模式的に図示している。
【0098】
この図21に示すように、上側の半導体パッケージ30に、下側の半導体パッケージ10の半導体チップ12上方に配置される端子33として、信号端子33aが存在している場合を想定する。この場合、半導体パッケージ10の上に半導体パッケージ30を実装した時には、その信号端子33aが、異方性導電シート14Bに押圧形成される導通経路を通じて、半導体チップ12背面に電気的に接続されてしまうようになる。
【0099】
このように半導体チップ12背面が信号端子33aに電気的に接続されたり、或いはその接続部から延在されるような配線パターン14dが異方性導電シート14Bに形成されたりすると、半導体チップ12の誤動作を招いてしまう可能性がある。
【0100】
そこで、このように半導体チップ12上方に信号端子33aが存在するような場合でも、その信号端子33aと半導体チップ12背面との電気的な接続を回避することのできる手法について、以下、第7及び第8の実施の形態として説明する。
【0101】
まず、第7の実施の形態について説明する。
図22は第7の実施の形態に係るシートの説明図である。図22には、シートの一例の要部断面を模式的に図示している。
【0102】
図22に示すシート14は、接着シート14Cと、上記のような異方性導電シート14Bとの積層構造を有している。接着シート14Cには、異方性導電シート14Bを接着可能で、且つ半導体パッケージ10の半導体チップ12及び層13に接着可能な材料であって、絶縁性を示すものが用いられる。例えば、接着シート14Cには、樹脂やゴム等の絶縁材料が用いられる。このようなシート14が、半導体チップ12上及び層13上に配置され、半導体パッケージ10が得られる。
【0103】
図23及び図24は第7の実施の形態に係る半導体装置の例を示す図である。図23及び図24には、シートを有する半導体パッケージ及びその上に実装される半導体パッケージの一例の要部断面を模式的に図示している。
【0104】
図23に示す半導体パッケージ10は、パッケージ基板11上にFC実装された半導体チップ12を有しており、半導体チップ12は、パッケージ基板11上に配置された層13の収容部13bに収容されている。収容部13bには、アンダーフィル樹脂15が充填されている。層13に設けられた電極13cは、パッケージ基板11の表面配線パターン11c及びビア11dを通じて内部の配線(図示せず)に電気的に接続されている。
【0105】
上記図22に示したようなシート14は、接着シート14Cを半導体チップ12及び層13側に向けて、半導体チップ12上及び層13上に配置されている。シート14は、上記のような試験装置200aを用いた試験の際にそのプローブ211で開けられた開口部14aを有している。
【0106】
このようなシート14を有する半導体パッケージ10の上に、半導体パッケージ30が実装され、PoP型の半導体装置が形成される。尚、図23には、実装される半導体パッケージ30の2つの端子33のみを図示している。半導体パッケージ30は、電極13c(信号電極13ca又はGND電極13cb)に対応する位置に配置された端子33(信号端子33a又はGND端子33b)と、半導体チップ12の上方に配置された信号端子33aを有している。
【0107】
半導体パッケージ30の実装時、電極13cに対応する位置に配置された端子33は、シート14の開口部14a付近を押圧する。そして、リフロー処理が行われると、溶融した端子33(及び電極13c)が開口部14aに入り込み、これらの端子33と電極13cの間が電気的に接続されるようになる。
【0108】
この半導体パッケージ30の実装時には、半導体チップ12の上方に配置された信号端子33aも同様に、シート14を押圧する。この押圧により、シート14の異方性導電シート14Bには導電フィラー14c同士の接触が生じるが、半導体チップ12との間に絶縁性の接着シート14Cが介在するため、この押圧部分での信号端子33aと半導体チップ12の電気的な接続は生じない。
【0109】
この半導体チップ12上方の信号端子33aを、下側の半導体パッケージ10と電気的に接続する場合は、図24に示すように、シート14に開口部14a及び配線パターン14dを設ける。開口部14a及び配線パターン14dは、試験装置200aを用いた試験時に、そのプローブ211及び突起231によって形成する。配線パターン14dは、半導体チップ12上方の信号端子33aが配置される部分から、層13の収容部13b外に設けられた信号電極13caに通じる開口部14aに至る領域に、形成する。その開口部14a下の信号電極13caは、パッケージ基板11の表面配線パターン11c及びビア11dを通じて内部の信号配線(図示せず)に電気的に接続されている。開口部14aには、リフロー処理の際に、その下の信号電極13caが溶融して入り込み、その結果、配線パターン14dと表面配線パターン11cとを電気的に接続する導通部が形成される。これにより、半導体チップ12上方の信号端子33aを、下側の半導体パッケージ10(信号配線)に電気的に接続することが可能になる。
【0110】
配線パターン14dは、シート14の異方性導電シート14B内に形成される。異方性導電シート14Bと半導体チップ12の間には接着シート14Cが介在する。そのため、配線パターン14dと半導体チップ12背面との電気的な接続、半導体チップ12上方の信号端子33aと半導体チップ12背面との電気的な接続は生じない。
【0111】
このように、半導体パッケージ10の半導体チップ12上及び層13上に配置するシート14として、接着シート14Cと異方性導電シート14Bを積層したものを用いる。これにより、半導体チップ12の上方に信号端子33aが配置される場合でも、その信号端子33aの直下領域における半導体チップ12背面と信号端子33aとの電気的な接続を回避することが可能になる。
【0112】
次に、第8の実施の形態について説明する。
図25は第8の実施の形態に係るシートの説明図である。図25には、シートの一例の要部断面を模式的に図示している。
【0113】
図25に示すシート14は、2層の異方性導電シート14Bの間に1層の接着シート14Cを介在させた積層構造を有している。接着シート14Cには、両面に異方性導電シート14Bを接着可能な材料で、絶縁性を示す、樹脂やゴム等の絶縁材料が用いられる。このようなシート14が、半導体チップ12上及び層13上に配置され、半導体パッケージ10が形成される。
【0114】
図26は第8の実施の形態に係る半導体装置の第1の例を示す図である。図26には、シートを有する半導体パッケージ及びその上に実装される半導体パッケージの一例の要部断面を模式的に図示している。
【0115】
図26に示す半導体パッケージ10は、層13と、その層13内に配置された電極13cを有している。このような層13上に、上記図25に示したようなシート14が配置されている。尚、図26では図示を省略するが、層13には収容部13bが設けられており、その収容部13bに半導体チップ12が収容されている。
【0116】
シート14は、半導体パッケージ10の層13上及び半導体チップ12上に延在配置されている。シート14は、上記のような試験装置200aを用いた試験の際にそのプローブ211で開けられた開口部14aと、ガイド部230の突起231で押圧形成された配線パターン14dとを有している。配線パターン14dは、シート14の上層側の異方性導電シート14B内に形成されている。このような配線パターン14dは、ガイド部230の突起231の高さを調整する、ガイド部230の移動量を調整する等の方法を用いて形成することが可能である。
【0117】
今、このような半導体パッケージ10において、層13に設けられた複数の電極13cの中に、使用される電極13c(使用電極13cd)と、使用されない電極13c(未使用電極13ce)とが存在するものとする。図26には、2つの使用電極13cdと、それらの間に配置された1つの未使用電極13ceとを例示している。2つの使用電極13cdにはそれぞれ、開口部14aに入り込んだ導電材料により、上側に実装される半導体パッケージ30の端子33が電気的に接続されている。これら2つの使用電極13cdに接続される端子33は、同電位の端子(いずれも信号端子33a或いはいずれもGND端子33b)とする。このような2つの端子33間のシート14に配線パターン14dが形成され、2つの端子33(使用電極13cd)間が電気的に接続されている。
【0118】
ここで、配線パターン14dは、シート14に含まれる2層の異方性導電シート14Bのうち、上層側の異方性導電シート14B内に形成され、下層側の異方性導電シート14B内には形成されない。配線パターン14dは、未使用電極13ceの上方を通して、2つの端子33(使用電極13cd)間を接続するように形成することができる。
【0119】
例えば、半導体パッケージ10のシート14に、単層の異方性導電シート14Bを用い、その単層の異方性導電シート14B内に同様に2つの端子33(使用電極13cd)間を接続する配線パターンを形成する場合を想定する。この場合、単層の異方性導電シート14B内に、未使用電極13ceの上方を通す配線パターンを形成してしまうと、その配線パターンと未使用電極13ceとの間でショートが発生してしまう。そのため、未使用電極13ce上を迂回するような配線パターンの形成が必要になる。
【0120】
これに対し、上記のように2層の異方性導電シート14B間に接着シート14Cを介在させたシート14を用いると、未使用電極13ceの上方を通るような配線パターン14dの形成も可能であり、配線の自由度を高めることができる。
【0121】
図27は第8の実施の形態に係る半導体装置の第2の例を示す図である。図27には、シートを有する半導体パッケージ及びその上に実装される半導体パッケージの一例の要部断面を模式的に図示している。
【0122】
図27に示す半導体パッケージ10は、パッケージ基板11上にFC実装された半導体チップ12を有しており、半導体チップ12は、パッケージ基板11上に配置された層13の収容部13bに収容されている。収容部13bには、アンダーフィル樹脂15が充填されている。層13に設けられた電極13cは、パッケージ基板11の表面配線パターン11c及びビア11dを通じて内部の配線(図示せず)に電気的に接続されている。半導体チップ12上及び層13上に、上記図25に示したようなシート14が配置されている。このような半導体パッケージ10の上に、半導体パッケージ30が実装される。
【0123】
図27に示すように、半導体パッケージ10の半導体チップ12の上方に、上側の半導体パッケージ30の端子33が配置されるような場合も同様に、シート14の上層側の異方性導電シート14B内に配線パターン14dを形成する。そして、この配線パターン14dを、半導体チップ12上方の端子33と同電位で、電極13cに電気的に接続される別の端子33の配置位置まで延在させる。2層の異方性導電シート14B間に接着シート14Cを介在させたシート14を用いることで、半導体チップ12背面と非接触で配線パターン14dを形成することができる。
【0124】
図28は第8の実施の形態に係る半導体装置の第3の例を示す図である。図28には、シートを有する半導体パッケージ及びその上に実装される半導体パッケージの一例の要部断面を模式的に図示している。
【0125】
図28に示す半導体パッケージ10は、上層側及び下層側の双方の異方性導電シート14Bに配線パターン14dが形成されたシート14を有している。このような配線パターン14dは、ガイド部230の突起231の高さを調整する、ガイド部230の移動量を調整する等の方法を用いて形成することが可能である。
【0126】
この半導体パッケージ10の上に実装される半導体パッケージ30の信号端子33aは、開口部14a内の導電材料、信号電極13ca、表面配線パターン11c及びビア11dを通じてパッケージ基板11内部の信号配線(図示せず)に電気的に接続されている。半導体パッケージ30のGND端子33bも同様に、開口部14a内の導電材料、信号電極13ca、表面配線パターン11c及びビア11dを通じてパッケージ基板11内部のGND配線(図示せず)に電気的に接続されている。
【0127】
シート14の上層側の異方性導電シート14Bには、GND端子33b(GND電極13cb)を、図示しない別のGND端子に電気的に接続するための配線パターン14dが形成される。シート14の下層側の異方性導電シート14Bには、半導体チップ12背面をGND端子33b(GND電極13cb)に電気的に接続するための配線パターン14dが形成される。下層側の異方性導電シート14Bにこのような配線パターン14dを形成することで、GND強化を図ることができる。
【0128】
図29は第8の実施の形態に係る半導体装置の第4の例を示す図である。図28には、シートを有する半導体パッケージ及びその上に実装される半導体パッケージの一例の要部断面を模式的に図示している。
【0129】
上記図28には、GND端子33bとGND電極13cbが開口部14a内の導電材料で電気的に接続されている場合を例示したが、GND電極13cbには、必ずしもGND端子33bが接続されることを要しない。半導体チップ12上からGND電極13cbにかけて配線パターン14dを形成することで、その配線パターン14dを通じて半導体チップ12背面とGND電極13cbとを電気的に接続することができる。
【0130】
尚、図28及び図29のように、半導体チップ12背面に電気的に接続される配線パターン14dを形成する場合には、その半導体チップ12に、上記図9で述べたような貫通ビア12bを設け、貫通ビア12bと配線パターン14dとを電気的に接続してもよい。これにより、より一層のGND強化を図ることが可能になる。
【0131】
以上、シート14を有する半導体パッケージ10、及びその上に別の半導体パッケージ30を実装したPoP型の半導体装置について説明した。
尚、半導体パッケージ10のパッケージ基板11には、様々な構成のものを採用することができる。パッケージ基板11の構成を中心に、半導体装置の実施形態(第9及び第10の実施の形態)について、図30及び図31を参照して更に説明する。
【0132】
まず、第9の実施の形態について説明する。
図30は第9の実施の形態に係る半導体装置の一例を示す図である。図30には、PoP型半導体装置の一例の要部断面を模式的に図示している。
【0133】
図30に示す半導体装置70は、半導体パッケージ10と、その上に実装された半導体パッケージ30とを有している。半導体パッケージ10は、上記のように、パッケージ基板11、半導体チップ12、層13、シート14、及びアンダーフィル樹脂15を有している。
【0134】
この半導体パッケージ10のパッケージ基板11として、例えば、図30に示すようなビルドアップ工法で形成されるものを用いる。図30に示すパッケージ基板11は、コア基板11eを有している。コア基板11eの両面には、所定形状の配線パターン11fが設けられ、これら両面の配線パターン11fは、コア基板11eを貫通するビア11gによって電気的に接続される。配線パターン11fには、信号配線として機能するものと、GND配線として機能するものとが含まれる。このような配線パターン11fが設けられたコア基板11eの両面に絶縁層11hが設けられ、両絶縁層11h上に表面配線パターン11c(電極パッドを含む)が設けられる。表面配線パターン11cは、ビア11dによってコア基板11e上の配線パターン11fに電気的に接続される。表面配線パターン11cが設けられた一方の絶縁層11h側(半導体チップ12の実装面と反対の面側)には、ソルダレジスト等の絶縁膜11aが設けられる。その絶縁膜11aから部分的に露出する表面配線パターン11cに、外部端子11bが電気的に接続される。
【0135】
半導体パッケージ10には、このような構成を有するパッケージ基板11を用いることができる。このようなパッケージ基板11上に、半導体チップ12を収容する収容部13b、及び表面配線パターン11cの所定部位に電気的に接続された電極13c(信号電極13ca及びGND電極13cb)を有する層13が配置される。そして、収容部13bのパッケージ基板11上に半導体チップ12がバンプ12a(信号伝送用及びGND接続用)を用いてFC実装され、収容部13bにアンダーフィル樹脂15が充填される。半導体チップ12上及び層13上には、シート14が延在配置される。シート14には、上記のような導電シート14A、異方性導電シート14B、異方性導電シート14Bと接着シート14Cを積層したもの、或いは2層の異方性導電シート14B間に1層の接着シート14Cを介在させたものを用いることができる。
【0136】
このような構成を有する半導体パッケージ10の上に、端子33(信号端子33a及びGND端子33b)を用いて半導体パッケージ30が実装され、PoP型の半導体装置70が得られる。尚、この図30には、信号端子33aがそれに対応する位置の信号電極13caに直に電気的に接続され、GND端子33bがそれに対応する位置のGND電極13cbにシート14を介して電気的に接続されている場合を例示している。
【0137】
図30に示したようなパッケージ基板11を用いた半導体パッケージ10により、上記のような効果が得られる。
次に、第10の実施の形態について説明する。
【0138】
図31は第10の実施の形態に係る半導体装置の一例を示す図である。図31には、PoP型半導体装置の一例の要部断面を模式的に図示している。
図31に示す半導体装置80は、半導体パッケージ10と、その上に実装された半導体パッケージ30とを有している。半導体パッケージ10は、上記のように、パッケージ基板11、半導体チップ12、層13、シート14、及びアンダーフィル樹脂15を有している。
【0139】
この半導体パッケージ10のパッケージ基板11として、例えば、図31に示すような貫通ビアを有するものを用いる。図31に示すパッケージ基板11は、所定形状の配線パターン11fが両面に設けられたコア基板11e、そのコア基板11eの両面に設けられた絶縁層11h、それら両絶縁層11h上に設けられた表面配線パターン11c(電極パッドを含む)を有する。配線パターン11fには、信号配線として機能するもの(この例では半導体チップ12の実装面側に設けられるもの)と、GND配線として機能するもの(この例では半導体チップ12の実装面と反対の面側に設けられるもの)とが含まれる。パッケージ基板11は、コア基板11e及び2層の絶縁層11hを貫通する貫通ビア11kを有する。貫通ビア11kにより、パッケージ基板11の両面に設けられる表面配線パターン11c間、或いはパッケージ基板11の両面に設けられる表面配線パターン11cとコア基板11e上の配線パターン11f(GND配線)が、電気的に接続される。表面配線パターン11cが設けられた一方の絶縁層11h側(半導体チップ12の実装面と反対の面側)に、絶縁膜11aが設けられ、絶縁膜11aから部分的に露出する表面配線パターン11cに、外部端子11bが電気的に接続される。
【0140】
半導体パッケージ10には、このような構成を有するパッケージ基板11を用いることができる。このようなパッケージ基板11上に、半導体チップ12を収容する収容部13b、及び表面配線パターン11cの所定部位に電気的に接続された電極13c(信号電極13ca及びGND電極13cb)を有する層13が配置される。そして、収容部13bのパッケージ基板11上に半導体チップ12がバンプ12a(信号伝送用及びGND接続用)を用いてFC実装され、収容部13bにアンダーフィル樹脂15が充填される。半導体チップ12上及び層13上に、シート14が延在配置される。シート14には、上記のような導電シート14A、異方性導電シート14B、異方性導電シート14Bと接着シート14Cを積層したもの、或いは2層の異方性導電シート14B間に1層の接着シート14Cを介在させたものを用いることができる。
【0141】
このような構成を有する半導体パッケージ10の上に、端子33(信号端子33a及びGND端子33b)を用いて半導体パッケージ30が実装され、PoP型の半導体装置80が得られる。尚、この図31には、信号端子33aがそれに対応する位置の信号電極13caに直に電気的に接続され、GND端子33bがそれに対応する位置のGND電極13cbにシート14を介して電気的に接続されている場合を例示している。
【0142】
図31に示したようなパッケージ基板11を用いた半導体パッケージ10により、上記のような効果が得られる。
尚、図30及び図31には、パッケージ基板11として、4層の配線(2層の配線パターン11f及び2層の表面配線パターン11c)を有する基板を例示したが、配線の層数はこれに限定されるものではない。
【0143】
また、以上述べたような半導体装置は、半導体パッケージ10の外部端子11bを用い、マザーボード等の他の回路基板に実装することができる。このように半導体装置を回路基板に実装して得られる電子装置を、第11の実施の形態として説明する。
【0144】
図32は第11の実施の形態に係る電子装置の一例を示す図である。図32には、電子装置の一例の要部断面を模式的に図示している。
一例として、図32には、上記第2の実施の形態に係る半導体装置20が、その半導体パッケージ10に設けた外部端子11bを用いて、回路基板91に実装された電子装置90を例示している。回路基板91は、絶縁部と、絶縁部内に設けられた導電部(配線、ビア)とを含み、回路基板91の表面には、内部の導電部に電気的に接続された接続パッド91aが設けられている。半導体装置20の外部端子11bは、回路基板91に設けられた接続パッド91aに電気的に接続される。
【0145】
優れた熱的、電磁気的な特性を有する半導体パッケージ10を備えた半導体装置20を含む、高特性の電子装置90が実現される。
尚、ここでは回路基板91上に半導体装置20を実装する場合を例示したが、上記の半導体装置40,50,60,70,80等も同様に、回路基板91上に実装し、各々電子装置を実現することが可能である。
【0146】
以上の説明では、半導体パッケージ10のパッケージ基板11上に配置される層13の収容部13bに、1つの半導体チップ12をFC実装する場合を例示したが、収容部13b内には、複数の半導体チップがFC実装されてもよい。更に、収容部13bには、半導体チップと共に、チップコンデンサ等の他の電子部品が実装されてもよい。また、1つ又は複数の半導体チップその他電子部品を収容するために層13に設ける収容部13bは、1つに限らず、層13内の複数箇所に設けられてもよい。
【0147】
以上説明した実施の形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1) 回路基板と、
前記回路基板上にフリップチップ実装された半導体素子と、
前記回路基板上に配置され、前記半導体素子を収容する収容部を備えた層と、
前記層内に配置され、前記回路基板に電気的に接続された電極と、
前記半導体素子上及び前記層上の全面に配置され、前記電極に対応する位置に開口部を開口した導電性を有するシートと
を含むことを特徴とする半導体装置。
【0148】
(付記2) 回路基板と、
前記回路基板にフリップチップ実装された半導体素子と、
前記回路基板上に配置され、前記半導体素子を収容する収容部を備えた層と、
前記層内に配置され、前記回路基板に電気的に接続された電極と、
前記半導体素子上及び前記層上の全面に配置された異方性導電シートと
を含むことを特徴とする半導体装置。
【0149】
(付記3) 前記シートは、
絶縁部と、
前記絶縁部内に分散配置された導電粒子と
を有することを特徴とする付記2に記載の半導体装置。
【0150】
(付記4) 前記シートは、
前記導電粒子を含む第1シートと、
前記第1シートと前記半導体素子及び前記層との間に配置された絶縁性の第2シートと
を有することを特徴とする付記3に記載の半導体装置。
【0151】
(付記5) 前記シートは、前記第2シートと前記半導体素子及び前記層との間に配置され、前記導電粒子を含む第3シートを有することを特徴とする付記4に記載の半導体装置。
【0152】
(付記6) 前記シートは、部分的に、前記導電粒子同士が互いに接触した導通部を有することを特徴とする付記2乃至5のいずれかに記載の半導体装置。
(付記7) 前記シートは、前記電極に通じる開口部を有することを特徴とする付記2乃至6のいずれかに記載の半導体装置。
【0153】
(付記8) 前記シートは、前記導電粒子同士が前記シート面方向に接触して配線を形成していることを特徴とする付記6に記載の半導体装置。
(付記9) 前記半導体素子は、前記半導体素子を貫通する貫通ビアを有し、
前記シートは、前記貫通ビアと接触する
ことを特徴とする付記1乃至8のいずれかに記載の半導体装置。
【0154】
(付記10) 前記収容部を充填する樹脂層を含むことを特徴とする付記1乃至9のいずれかに記載の半導体装置。
(付記11) 付記1乃至10のいずれかに記載の半導体装置、及び、
前記電極と電気的に接続されたバンプと、前記シートの上面との間に間隙を設けて配置された回路基板と、前記回路基板上に実装された半導体素子とを有する半導体装置を含むことを特徴とする半導体パッケージ。
【0155】
(付記12) 前記バンプは、前記シートによって前記電極と電気的に接続されることを特徴とする付記11に記載の半導体パッケージ。
(付記13) 回路基板上に、半導体素子をフリップチップ実装すると共に、前記半導体素子を収容する収容部を備えた層を配置する工程と、
前記層内に、前記回路基板に電気的に接続される電極を配置する工程と、
前記半導体素子上から前記層上の全面に、開口がありかつ導電性を有するシートを前記開口と前記電極の位置を合わせて配置する工程と
を含む
ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【0156】
(付記14) 回路基板上に、半導体素子をフリップチップ実装すると共に、前記半導体素子を収容する収容部を備えた層を配置する工程と、
前記層内に、前記回路基板に電気的に接続される電極を配置する工程と、
前記半導体素子上及び前記層上の全面に、異方性導電シートを配置する工程と
を含む
ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【0157】
(付記15) 前記シートは、
絶縁部と、
前記絶縁部内に分散配置された導電粒子と
を有することを特徴とする付記14に記載の半導体装置の製造方法。
【0158】
(付記16) 前記シートを配置する工程後、前記シートに、前記シートを部分的に押圧して前記導電粒子同士を互いに接触させた導通部を設ける工程を更に含むことを特徴とする付記15に記載の半導体装置の製造方法。
【0159】
(付記17) 前記シートを配置する工程後、前記シートに、前記電極に通じる開口部を設ける工程を更に含むことを特徴とする付記15又は16に記載の半導体装置の製造方法。
【0160】
(付記18) 前記シートを配置する工程後、プローブと押圧部とを備える部材を前記シートに押圧する工程を更に含み、
前記部材を前記シートに押圧する工程は、前記プローブを、前記シートを貫通させて前記電極に接触させることによって、前記シートに開口部を設けると共に、前記押圧部で前記シートを部分的に押圧することによって、前記シートに前記導電粒子同士を互いに接触させた導通部を設ける工程を含む
ことを特徴とする付記15に記載の半導体装置の製造方法。
【0161】
(付記19) 前記シートを配置する工程後、
前記半導体素子及び前記層の上方に、バンプを有する半導体パッケージを配置する工程と、
前記バンプを前記電極と電気的に接続する工程と
を更に含むことを特徴とする付記13乃至18のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
【符号の説明】
【0162】
10 半導体パッケージ
11 パッケージ基板
11a 絶縁膜
11b 外部端子
11c 表面配線パターン
11cc 電極パッド
11d ビア
11e コア基板
11f 配線パターン
11g ビア
11h 絶縁層
11k 貫通ビア
12 半導体チップ
12a バンプ
12b 貫通ビア
13 層
13a 絶縁層
13b 収容部
13c 電極
13ca 信号電極
13cb GND電極
13cd 使用電極
13ce 未使用電極
13d 貫通孔
14 シート
14A 導電シート
14B 異方性導電シート
14C 接着シート
14a 開口部
14b 絶縁部
14c 導電フィラー
14d 配線パターン
15 アンダーフィル樹脂
20,40,50,60,70,80 半導体装置
21 ギャップ
30 半導体パッケージ
31 パッケージ基板
32 封止部
33 端子
33a 信号端子
33b GND端子
90 電子装置
91 回路基板
91a 接続パッド
110 段差
110a,110b 空隙
111a 絶縁膜
111b 端子
111c ランド部
200,200a 試験装置
210 ソケット
211 プローブ
220 制御部
230 ガイド部
231 突起
図1
図2
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