特許第5987405号(P5987405)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5987405
(24)【登録日】2016年8月19日
(45)【発行日】2016年9月7日
(54)【発明の名称】設備機器
(51)【国際特許分類】
   F24D 19/10 20060101AFI20160825BHJP
   F24D 15/00 20060101ALI20160825BHJP
   F24F 7/06 20060101ALN20160825BHJP
【FI】
   F24D19/10 B
   F24D15/00 B
   !F24F7/06 B
【請求項の数】9
【全頁数】28
(21)【出願番号】特願2012-74941(P2012-74941)
(22)【出願日】2012年3月28日
(65)【公開番号】特開2013-204931(P2013-204931A)
(43)【公開日】2013年10月7日
【審査請求日】2014年12月26日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006301
【氏名又は名称】マックス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001209
【氏名又は名称】特許業務法人山口国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】斎藤 義孝
(72)【発明者】
【氏名】中林 憲洋
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 郁仁
【審査官】 吉村 俊厚
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−304084(JP,A)
【文献】 特開2011−052922(JP,A)
【文献】 特開2009−270733(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24D 13/00 − 19/10
F24F 7/00 − 11/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
運転モードを選択して運転を開始する操作が行われると共に、運転を停止する操作が行われる入力部を有した操作手段と、
点検対象物の使用状態を特定する使用情報を生成する使用情報生成手段と、
利用者による前記操作手段での操作に従って運転制御を行うと共に、前記使用情報生成手段で生成された前記点検対象物の使用情報に基づいて、点検時期の到来を通知すべき点検対象物があるか否かを判断する制御手段とを備え、
前記制御手段は、点検時期の到来を通知すべき点検対象物があると判断すると、点検時期の到来を示す点検通知情報を出力する条件として、人の有無を判断する第1の条件で、前記操作手段で運転を開始あるいは停止する操作が行われたか判断し、前記操作手段で運転を開始あるいは停止する操作が行われたと判断すると、利用者が点検通知情報を認識し得る場所に居ると判断して、点検通知情報を出力し、第1の条件で人が居ない状態であると判断すると、時間の経過を判断する第2の条件で所定時間が経過したか判断し、所定時間が経過したと判断すると、点検通知情報を出力する
ことを特徴とする設備機器。
【請求項2】
前記制御手段は、点検通知情報であることを認識させる出力形態で、点検通知情報と他の情報を区別して出力する
ことを特徴とする請求項1に記載の設備機器。
【請求項3】
前記制御手段は、点検通知情報であることを認識させる出力形態として、点検通知情報と他の情報を、同一の情報出力手段あるいは異なる情報出力手段で交互に出力する
ことを特徴とする請求項2に記載の設備機器。
【請求項4】
前記制御手段は、点検通知情報であることを認識させる出力形態として、点検通知情報と他の情報を、異なる情報出力手段で同時期に出力する
ことを特徴とする請求項に記載の設備機器。
【請求項5】
前記制御手段は、点検通知情報であることを認識させる出力形態として、点検通知情報と他の情報を、出力する時間を変えて出力する
ことを特徴とする請求項2または請求項3のいずれか1項に記載の設備機器。
【請求項6】
前記他の情報は、点検通知情報に対応した点検時期である
ことを特徴とする請求項2〜請求項5のいずれか1項に記載の設備機器。
【請求項7】
前記他の情報は、点検を依頼する連絡先情報である
ことを特徴とする請求項2〜請求項5のいずれか1項に記載の設備機器。
【請求項8】
前記他の情報は、実行中の運転の種別を特定する運転情報である
ことを特徴とする請求項2〜請求項5のいずれか1項に記載の設備機器。
【請求項9】
前記他の情報は、エラーの種別を特定するエラー情報である
ことを特徴とする請求項2〜請求項5のいずれか1項に記載の設備機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、住宅で使用される設備機器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、住宅で使用される浴室暖房換気乾燥機等の設備機器は、長期間の使用での部品の経年劣化等を考慮して、故障の有無によらず点検が必要となる場合がある。
【0003】
そこで、予め設定された点検時期に到達すると、点検時期が来た旨のお知らせを行えるようにした装置が提案されている。このような設備機器では、点検時期が到来して点検時期到来の通知を行っても、利用者が通知に気付かなければ、点検が行われず、点検しないまま使い続けられる可能性がある。そこで、点検時期到来の通知を、複数回行えるようにした技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−270733号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、点検時期到来の通知を複数回行っても、何らかの情報の出力が、点検時期到来の通知であることを利用者が認識していない場合も多く、利用者の点検に対する意識が十分でなく、利用者が通知に気付かず、点検しないまま使い続けられる可能性がある。
【0006】
また、点検時期到来の通知を行えるようにした設備機器では、点検時期到来の通知と、実行中の運転モードを示す運転情報を同時に出力できないような構成である場合、運転情報が優先して表示される。このように、運転情報が優先して表示されると、運転中は点検時期到来の通知を認識することができず、利用者が通知に気付かなければ、点検が行われず、点検しないまま使い続けられる可能性がある。
【0007】
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、情報の出力が、点検時期の到来を通知する情報であることを利用者に認識させることができるようにした設備機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決するため、本発明の設備機器は、運転モードを選択して運転を開始する操作が行われると共に、運転を停止する操作が行われる入力部を有した操作手段と、点検対象物の使用状態を特定する使用情報を生成する使用情報生成手段と、利用者による操作手段での操作に従って運転制御を行うと共に、使用情報生成手段で生成された点検対象物の使用情報に基づいて、点検時期の到来を通知すべき点検対象物があるか否かを判断する制御手段とを備え、制御手段は、点検時期の到来を通知すべき点検対象物があると判断すると、点検時期の到来を示す点検通知情報を出力する条件として、人の有無を判断する第1の条件で、操作手段で運転を開始あるいは停止する操作が行われたか判断し、操作手段で運転を開始あるいは停止する操作が行われたと判断すると、利用者が点検通知情報を認識し得る場所に居ると判断して、点検通知情報を出力し、第1の条件で人が居ない状態であると判断すると、時間の経過を判断する第2の条件で所定時間が経過したか判断し、所定時間が経過したと判断すると、点検通知情報を出力する設備機器である。
【0009】
本発明の設備機器では、点検対象物について点検時期が到来すると、人の有無を判断する第1の条件で利用者が点検通知情報を認識し得る場所に居ることを検出して、点検通知情報が出力される。
【0010】
また、第1の条件で人が居ない状態であると判断すると、時間の経過を判断する第2の条件で点検通知情報を出力する。

【0011】
本発明の設備機器では、点検対象物について点検時期が到来すると、点検通知情報であることを認識させる出力形態で、点検通知情報と他の情報が区別されて出力される。
【発明の効果】
【0012】
本発明の設備機器によれば、点検時期の到来により出力した点検通知情報が、点検時期の到来を示す情報であることを利用者に認識させることができ、利用者の点検に対する意識を薄れさせることなく、通知に従い点検を行わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本実施の形態の浴室暖房換気乾燥機の制御系の一例を示す機能ブロック図である。
図2】本実施の形態の浴室暖房換気乾燥機の構成の一例を示す側断面図である。
図3】記憶部の記憶内容の一例を示す説明図である。
図4】操作装置の一例を示す構成図である。
図5】浴室暖房換気乾燥機において点検通知情報の出力を開始するタイミングを変化させる動作の第1の実施の形態を示すフローチャートである。
図6】浴室暖房換気乾燥機において点検通知情報の出力形態を変化させる動作の第1の実施の形態を示すフローチャートである。
図7】浴室暖房換気乾燥機において点検通知情報の出力形態を変化させる動作の第2の実施の形態を示すフローチャートである。
図8】浴室暖房換気乾燥機において点検通知情報の出力形態を変化させる動作の第3の実施の形態を示すフローチャートである。
図9】浴室暖房換気乾燥機において点検通知情報の出力形態を変化させる動作の第4の実施の形態を示すフローチャートである。
図10】浴室暖房換気乾燥機において点検通知情報の出力形態を変化させる動作の第5の実施の形態を示すフローチャートである。
図11】浴室暖房換気乾燥機において点検通知情報の出力形態を変化させる動作の第6の実施の形態を示すフローチャートである。
図12】浴室暖房換気乾燥機において点検通知情報の出力形態を変化させる動作の第7の実施の形態を示すフローチャートである。
図13】浴室暖房換気乾燥機において点検通知情報の出力形態を変化させる動作の第8の実施の形態を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照して本発明の設備機器の実施の形態として、浴室や洗面所、脱衣所、トイレ、居室等の室内に設置される暖房機能等を備えた空調装置の一例としての浴室暖房換気乾燥機について説明する。
【0015】
<浴室暖房換気乾燥機の構成例>
図1は、本実施の形態の浴室暖房換気乾燥機の制御系の一例を示す機能ブロック図、図2は、本実施の形態の浴室暖房換気乾燥機の構成の一例を示す側断面図である。
【0016】
本実施の形態の浴室暖房換気乾燥機1Aは、製品である本体装置10Aの点検時期を算出して、予め設定された所定の点検時期の到来の有無を判断する。浴室暖房換気乾燥機1Aでは、本体装置10Aが、所定の点検時期が到来することの通知が必要な状態になったと判断すると、本体装置10Aについての点検通知情報を出力して、点検時期が到来することを通知する。
【0017】
また、本実施の形態の浴室暖房換気乾燥機1Aは、本体装置10Aを構成する部品の中で、所定の保守の対象となる部品についても点検時期を算出して、予め設定された所定の点検時期の到来の有無を判断する。
【0018】
浴室暖房換気乾燥機1Aでは、本体装置10Aを構成する保守対象の部品が、所定の点検時期が到来することの通知が必要な状態になったと判断すると、部品についての点検通知情報を出力して、点検時期が到来することを通知する。
【0019】
浴室暖房換気乾燥機1Aでは、本体装置10Aあるいは部品の点検時期が到来して点検通知情報の出力を開始しても、利用者が点検通知情報に気付かなければ、点検が行われず、点検しないまま使い続けられる可能性がある。
【0020】
また、浴室暖房換気乾燥機1Aでは、リモートコントロール装置等の操作手段に実行中の運転モードを示す運転情報が出力されると共に、点検通知情報が出力される。しかし、出力できる情報量の制約によって、運転情報と点検通知情報を同時に表示できない構成も多く、そのような場合、運転情報が優先して表示される。このように、運転情報が優先して表示されると、運転中は点検通知情報を認識することができず、やはり、利用者が点検通知情報に気付かなければ、点検が行われず、点検しないまま使い続けられる可能性がある。
【0021】
そこで、利用者が認識し得るタイミングで点検通知情報を出力する制御、点検時期、実行中の運転モード、エラーの有無等に応じて点検通知情報の出力形態を切り替える制御を実行するプログラムによって、利用者に点検通知情報であることを認識させる設定に基づいた出力形態で点検通知情報を出力できるようにする。
【0022】
まず、図2を参照して、浴室暖房換気乾燥機1Aの構成の一例について説明する。本実施の形態の浴室暖房換気乾燥機1Aを構成する本体装置10Aは、空気を吸い込んで温風または室温に応じた涼風を吹き出すと共に、吸い込んだ空気を排気するファン部2を備える。
【0023】
ファン部2は、多翼の羽根車20と、羽根車20を回転駆動するファンモータ21と、風路を形成するファンケース22を備える。ファン部2は、羽根車20の軸方向に沿ったファンケース22の下面に吸込口22aを備える。また、ファン部2は、羽根車20の接線方向に沿った下流側でファンケース22の下面に吹出口22bを備えるとともに、ファンケース22の側面に排気口22cを備える。
【0024】
本体装置10Aは、吹出口22bと排気口22cとの間で風路を切り替える風路切替ダンパ23を備える。風路切替ダンパ23は、ダンパモータ24の駆動力が伝達され、吹出口22bと排気口22cの開閉動作を行う。
【0025】
本体装置10Aは、風路切替ダンパ23の位置を、図2に実線で示すように排気口22cを閉じる循環位置とすると、吹出口22bが開いて、吸込口22aから吹出口22bへ連通した循環風路が形成される。
【0026】
また、本体装置10Aは、風路切替ダンパ23の位置を、図2に一点鎖線で示すように吹出口22bを閉じる換気位置とすると、排気口22cが開いて、吸込口22aから排気口22cへ連通した換気風路が形成される。
【0027】
更に、本体装置10Aは、風路切替ダンパ23の位置を、図2に二点鎖線で示す循環位置と換気位置の間の循環換気位置とすると、吹出口22bと排気口22cの双方が開いて、循環風路と換気風路の双方が形成される。
【0028】
本体装置10Aは、吹出口22bにヒータ25を備える。ヒータ25は例えばPTCヒータで構成され、ヒータ25に通電されると、ヒータ25が加熱されることで吹出口22bを通る空気が加熱され、吹出口22bから温風が吹き出す。
【0029】
本体装置10Aは、ヒータ25の上流側にイオン発生器26を備える。イオン発生器26はイオン発生手段の一例で、風路切替ダンパ23を循環位置あるいは循環換気位置とすることで形成される循環風路にイオン放出面が露出する。
【0030】
イオン発生器26は、正イオンと負イオンの両方あるいは負イオンを発生する。正イオンと負イオンの発生の原理は、コロナ放電により空気中の酸素ないしは水分が電離によりエネルギーを受けてイオン化し、H+(H2O)m(mは任意の自然数)と、O2-(H2O)n(nは任意の自然数)が主体のイオンを放出するものである。
【0031】
これらH+(H2O)m及びO2-(H2O)nは、浮遊菌の表面に付着し、化学反応して活性種であるH22または・OHを生成する。H22または・OHは、極めて強力な活性を示すため、これらにより、空気中の浮遊細菌を取り囲んで除去することができる。ここで、・OHは活性種の1種であり、ラジカルのOHを示している。
【0032】
これにより、本体装置10Aでファン部2の運転と連動させて略同数の正イオンと負イオンを発生させ、略同数の正イオンと負イオンを含む空気を送風することで、循環する空気に含まれる浮遊細菌と浴室の空気中の浮遊細菌の双方を除去して、カビの発生等を抑えることができる。尚、イオン発生器26によるイオンの発生は負イオンのみでも良く、コロナ放電ではなく、他の方法でも良い。更に、循環する空気に含まれる浮遊細菌と浴室の空気中の浮遊細菌の双方を除去する手段として、イオンではなく、他の空気処理手段であっても良い。
【0033】
本体装置10Aは、ファン部2を覆う本体ケース3を備える。本体ケース3は、不燃性材料である金属板等で、ファン部2の上側全体を覆う形状に構成される。また、本体装置10Aは、本体ケース3の内側に基板4を備える。
【0034】
本体装置10Aは、本体ケース3の一の側面に、排気口22cとつながるダクトジョイント5が取り付けられ、ダクトジョイント5には、図示しない排気ダクトが取り付けられる。
【0035】
本体装置10Aは、下面にフロントパネル6が取り付けられる。フロントパネル6は、吸込口22aの位置に合わせて吸込口グリル60aが形成されると共に、吹出口22bの位置に合わせて吹出口グリル60bが形成される。
【0036】
浴室暖房換気乾燥機1Aは、本体装置10Aのファンモータ21に通電されると、ファン部2の羽根車20が回転する。羽根車20が回転駆動されると、フロントパネル6の吸込口グリル60aを介してファン部2の吸込口22aから浴室内の空気が吸い込まれる。
【0037】
風路切替ダンパ23の位置が図2に実線で示す循環位置であると、ファン部2において吸込口22aから吹出口22bへの循環風路が形成されるので、吸込口22aから吸い込まれた空気は、循環風路を通り吹出口22bからフロントパネル6の吹出口グリル60bを介して浴室内に吹き出される。ヒータ25は吹出口22bに配置されるので、ヒータ25に通電されることで、循環風路を通る空気が温められて、温風が吹出口グリル60bから吹き出す。
【0038】
これにより、風路切替ダンパ23を循環位置として、ファンモータ21に通電されると、ヒータ25に通電した場合は、浴室内の空気を循環させながら、浴室内に温風が吹き出される。
【0039】
ヒータ25に非通電の場合は、浴室内の空気を循環させながら、室温に応じた涼風が浴室内に吹き出される。また、イオン発生器26に通電した場合は、浴室内の空気を循環させながら、略同数の正イオンと負イオンを含む空気が吹き出される。
【0040】
風路切替ダンパ23の位置が図2に一点鎖線で示す換気位置であると、ファン部2において吸込口22aから排気口22cへの換気風路が形成されるので、吸込口22aから吸い込まれた空気は、換気風路及び排気口22cを通り、図示しない排気ダクトを介して屋外へ排気される。
【0041】
これにより、風路切替ダンパ23を換気位置として、ファンモータ21に通電されると、浴室内の湯気や湿気が排気される。
【0042】
風路切替ダンパ23の位置が図2に二点鎖線で示す循環換気位置であると、ファン部2において吸込口22aから吹出口22bへの循環風路と、吸込口22aから排気口22cへの換気風路の双方が形成されるので、吸込口22aから吸い込まれた空気は、一部は循環風路を通り吹出口22bからフロントパネル6の吹出口グリル60bを介して浴室内に吹き出される。また、吸込口22aから吸い込まれた空気の残部は、換気風路及び排気口22cを通り、屋外へ排気される。
【0043】
これにより、風路切替ダンパ23を循環換気位置として、ファンモータ21に通電されると、ヒータ25に非通電の場合は、浴室内の空気を循環させながら、浴室内の湯気や湿気が排気される。
【0044】
また、イオン発生器26に通電した場合は、略同数の正イオンと負イオンを含む空気を循環させながら、浴室内の湯気や湿気が排気される。
【0045】
一方、ヒータ25に通電した場合は、浴室内の空気を循環させて浴室内に温風を吹き出しながら、浴室内の湯気や湿気が排気される。
【0046】
なお、浴室暖房換気乾燥機1Aの本体装置10Aとしては、循環ファンと換気ファンを備えて循環風路と換気風路が独立した構成等でも良い。
【0047】
次に、図1を参照して、本実施の形態の浴室暖房換気乾燥機1Aの制御系の構成の一例について説明する。浴室暖房換気乾燥機1Aは、本体装置10Aに操作装置7が有線または無線で接続され、操作装置7での操作に応じて本体装置10Aが制御される。
【0048】
本体装置10Aは、図2で説明したファンモータ21と、ダンパモータ24と、ヒータ25等を制御する本体制御部8を備える。本体制御部8は本体制御手段の一例で、図示しないCPUやメモリ等を備え、操作装置7での操作と、予め記憶されているプログラムに従って、本体装置10Aの運転制御を行う。
【0049】
浴室暖房換気乾燥機1Aは、本体装置10Aに表示部80aを備える。表示部80aは、図2に示すフロントパネル6に視認可能に設けられ、例えば、運転モードを示す表記とランプ等を対応させる形態で構成される。また、数字等が表示可能な構成でも良い。更に、操作装置7が無線で接続される形態では、受光部を備える構成としても良い。
【0050】
本体制御部8は、操作装置7での所定の操作に従って本体装置10Aを制御し、浴室の暖房を行う暖房運転モードと、浴室の換気を行う換気運転モードと、浴室及び浴室内に干した衣類等の乾燥を行う乾燥運転モードと、入浴者等に対して送風を行う涼風運転モードと、浴室内にイオンを供給するイオン発生運転モード等を選択的に実行する。
【0051】
暖房運転モードでは、風路切替ダンパ23を循環位置として、ファンモータ21に通電すると共にヒータ25に通電することで、浴室内の空気を循環させながら、浴室内に温風が吹き出される。
【0052】
換気運転モードでは、風路切替ダンパ23を換気位置として、ファンモータ21に通電することで、浴室内の湯気や湿気が屋外へ排気される。
【0053】
乾燥運転モードでは、風路切替ダンパ23を循環換気位置として、ファンモータ21に通電すると共にヒータ25に通電することで、浴室内の空気を循環させながら、浴室内に温風が吹き出される。また、浴室内の湯気や湿気が屋外へ排気される。
【0054】
涼風運転モードでは、風路切替ダンパ23を循環位置として、ファンモータ21に通電することで、浴室内の空気を循環させながら、室温に応じた空気が浴室内に吹き出される。なお、涼風運転モードでは、風路切替ダンパ23を循環換気位置としても良い。
【0055】
イオン発生運転モードでは、風路切替ダンパ23を循環換気位置として、ファンモータ21に通電すると共にイオン発生器26に通電することで、浴室内の空気を循環させながら、略同数の正イオンと負イオンを含む空気が浴室内に吹き出される。また、浴室内の湯気や湿気が屋外へ排気される。なお、イオン発生運転モードでは、風路切替ダンパ23を循環位置としても良い。
【0056】
また、本体制御部8は、本体装置10A全体の点検時期、及びファンモータ21やヒータ25等、保守の対象となる各部品の点検時期を算出し、点検時期が到来することを操作装置7での表示出力、音での出力、本体装置10Aの表示部80aでの表示出力等で通知する制御を行う。
【0057】
本体制御部8は、本体装置10Aの点検時期を算出するため、本体装置10Aの使用状態に関する情報を生成する第1の計時部81aを備える。また、本体制御部8は、保守対象の各部品の点検時期を算出するため、各部品の使用状態に関する情報を生成する第2の計時部81bを備える。
【0058】
第1の計時部81aは本体使用情報生成手段の一例で、実運転時間/回数情報DAとして、本体装置10Aの使用状態を特定する本体使用情報を生成する。本体装置10Aの使用状態を特定する本体使用情報としては、所定の基準時点から経過した年数あるいは時間が用いられ、本体装置10Aの電源が投入されてからの時間、または、本体装置10Aが製造されてからの時間等が用いられる。以下の説明では、本体使用情報を第1の積算時間TA1と称す。
【0059】
例えば、本体制御部8は、本体装置10Aの電源が投入されてからの時間の経過を第1の計時部81aで計時して、本体装置10Aに通電した時間の積算値を算出する。または、本体制御部8は、予め記憶された製造基準日からの時間の経過を第1の計時部81aで計時して、本体装置10Aが製造されてからの時間の積算値を算出する。なお、製造基準日としては、本体装置10Aの製造年と製造月の情報を記憶すると良い。また、製造基準日となる製造月や製造日については、これらをシールに記載し、それを本体装置10Aや操作装置7に貼り付けておき、確認できるようにしても良い。
【0060】
あるいは、本体装置10A及び操作装置7の設置後に、施工者等の操作で設定された運転開始基準日または製造年月日からの時間の経過を第1の計時部81aで計時して、本体装置10Aが運転を開始してからの時間または製造年月日からの時間の積算値を算出しても良い。
【0061】
運転開始基準日は、施工日あるいは施工日までの経過期間としても良い。時間の経過の積算値の開始時点とする基準日には、本体装置10Aへの通電を基準とした通電開始日や製造年月を基準とできるように、施工時等に施工時現在の年月、年月日、あるいは日付を入力することで、これを基準とすることもできるし、ファンモータ21の通電開始等を基準とすることもできる。
【0062】
このように、本体装置10A等の点検対象物について、実運転時間/回数情報DAの計時、計数を開始する基準時点としては、製造年月日、通電の開始に伴う運転開始基準日を選べるようにしても良く、また、工場出荷時や施工時等の年月が特定される日付情報でも良い。
【0063】
なお、本体装置10Aは、日付情報を取得できるように電波時計80bを備えても良く、通電開始後は、電波時計80bから得られる年月日情報と予め記憶された製造基準日または運転開始基準日から第1の計時部81aで経過時間を算出し、製造基準日または運転開始基準日からの時間の積算値を算出しても良い。
【0064】
ここで、電波時計80bは、脱着が可能な構成としても良く、電波時計80bが施工時等に取り付けられ、通電を開始して電波時計80bから年月日情報を取得した後、電波時計80bを取り外すこととしても良い。
【0065】
製造時あるいは工場出荷時に記憶された製造年月日を保持できるように、電池を搭載して記憶内容を保持しておく手段も考えられる。電池を搭載して記憶内容を保持するためには、制御部を動作状態にして製造年月日からの経過時間を計時する必要があるが、製品が製造、出荷されてから、設置されるまでの間に外来ノイズ等により制御部が誤作動した場合、予め記憶された製造年月日からの経過時間の計時が正確に行えない場合がある。また、出荷前の保管時間が長かったり、温度等の影響で電池が消耗すると、経過時間を保持できなくなる。
【0066】
これに対して、電波時計80bは、通電されると年月日情報を取得できるので、時計を駆動する電池を備えることなく、通電開始時に年月日情報を取得して、製造基準日または運転開始基準日からの時間の積算値を算出することができる。
【0067】
また、電波時計80bが必要となるのは、通電開始時であるので、電波時計80bを脱着可能な構成とすれば、施行業者が施工時等の必要な時に持参して作業を行うことで、通電開始時に年月日情報を取得して、製造基準日または運転開始基準日からの時間の積算値を算出することができる。
【0068】
第2の計時部81bは部品使用情報生成手段の一例で、実運転時間/回数情報DAとして、保守対象となる単一あるいは複数の部品の使用状態を特定する部品使用情報を生成する。
【0069】
設備機器の一例である浴室暖房換気乾燥機1Aでは、ファンモータ21とヒータ25、ヒータ25のオン/オフを切り替えるリレースイッチ、風路を切り替えるダンパや風路を遮断するシャッタが設けられる構成では、ダンパモータ24等が保守対象の部品として定められている。そして、保守対象の部品の使用状態を特定する部品使用情報としては、ファンモータ21に通電した時間と、ヒータ25に通電した時間と、ヒータ25のON/OFFの回数、風路切替ダンパ23の作動回数等が用いられる。以下の説明では、部品使用情報を第2の積算時間TA2と称す。
【0070】
例えば、本体制御部8は、ファンモータ21に通電した時間を第2の計時部81bで計時して、ファンモータ21に通電した時間の積算値を算出する。また、本体制御部8は、ヒータ25に通電した時間を第2の計時部81bで計時して、ヒータ25に通電した時間の積算値を算出する。更に、本体制御部8は、ヒータ25に通電した回数を第2の計時部81bで計時して、ヒータ25に通電した回数の積算値を算出する。
【0071】
なお、第2の積算時間TA2としては、各運転モードでの運転時間を用いても良い。例えば、第2の積算時間TA2として、暖房運転モードでの運転時間である暖房運転時間と、換気運転モードでの運転時間である換気運転時間と、乾燥運転モードでの運転時間である乾燥運転時間と、涼風運転モードでの運転時間である涼風運転時間と、イオン発生運転モードでの運転時間であるイオン発生運転時間を用いても良い。また、他の運転モードとして、24時間換気運転モードを備えている構成では、24時間換気運転モードでの運転時間である24時間換気運転時間を第2の積算時間TA2として用いても良い。更に、図示しないミスト発生装置と連動する構成では、ミスト運転モードでの運転時間であるミスト運転時間を第2の積算時間TA2として用いても良い。
【0072】
第2の積算時間TA2として、運転時間を用いる制御では、運転時間に基づいて、ヒータ25等の部品の通電時間を予測し、各部品の運転時間/回数情報を算出しても良い。例えば、ヒータ25であれば、暖房運転モードや乾燥運転モードといったヒータ25を使用する運転モードでの運転時間により、ヒータ25の通電時間を予測して算出するようにしても良く、各部品の運転時間/回数情報は、直接的なものではなく、予測、算出するような間接的なものであっても良い。
【0073】
本体装置10Aは、実運転時間/回数情報DA等を記憶する本体記憶部82を備える。本体記憶部82は本体記憶手段の一例で、実運転時間/回数情報DAとして、第1の計時部81aで計時された第1の積算時間TA1と、第2の計時部81bで計時された第2の積算時間TA2が記憶される。また、本体装置10Aの点検時期及び保守対象の部品の点検時期を決定する耐用時間/耐用回数情報DBが記憶される。
【0074】
更に、施工時等に設定された運転開始基準日または製造年月日等の基準時点となる日付情報、あるいは、電波時計80bで取得した基準時点となる日付情報が記憶される。ここで、停電時等に実運転時間/回数情報DA、耐用時間/耐用回数情報DB、日付情報をバックアップできるように、本体制御部8は内部電源80cを備えても良い。内部電源80cは、コンデンサ、一次電池等が用いられ、通電開始後の停電時に本体制御部8に給電できるようにして、設定された記憶値及び積算の記憶値が消えないようにしても良い。
【0075】
図3は、記憶部の記憶内容の一例を示す説明図である。本体記憶部82は、実際の運転に伴う実運転時間/回数情報DAとして、第1の積算時間TA1と第2の積算時間TA2が記憶される。第1の積算時間TA1としては、例えば、本体装置10Aの電源が投入されてからの積算時間が記憶される。第2の積算時間TA2としては、ファンモータ21の通電時間と、ヒータ25の通電時間と、ヒータ25のON/OFF回数が記憶される。
【0076】
また、第2の積算時間TA2として、暖房運転時間と換気運転時間と24時間換気運転時間と乾燥運転時間と涼風運転時間が記憶されても良い。更に、イオン発生器26を備えてイオン発生運転モードが実行される構成では、イオン発生運転時間が記憶されても良い。また、図示しないミスト発生装置と連動する構成では、ミスト運転時間が記憶されても良い。
【0077】
本体記憶部82は、予め設定される耐用時間/耐用回数情報DBとして、第1の積算時間TA1に対応した第1の耐用時間TB1と、第2の積算時間TA2に対応した第2の耐用時間TB2が記憶される。第1の耐用時間TB1は本体耐用情報の一例で、例えば、本体装置10Aの電源が投入されてからの耐用時間が記憶される。耐用時間として、製造基準日を基にした点検通知情報の通知開始日が記憶されても良い。また、第2の耐用時間TB2は部品耐用情報の一例で、ファンモータ21の耐用通電時間と、ヒータ25の耐用通電時間と、ヒータ25の耐用ON/OFF回数が記憶される。
【0078】
また、第2の耐用時間TB2として、暖房運転耐用時間と換気運転耐用時間と24時間換気運転耐用時間と乾燥運転耐用時間と涼風運転耐用時間が記憶されても良い。更に、イオン発生器26を備えてイオン発生運転モードが実行される構成では、イオン発生運転耐用時間が記憶されても良い。また、図示しないミスト発生装置と連動する構成では、ミスト運転耐用時間が記憶されても良い。
【0079】
本体制御部8は、本体記憶部82に記憶された第1の積算時間TA1を、本体装置10Aの所定の点検でリセットする。本例では、予め定められている全ての保守対象部品の点検が行われ、点検に応じて必要な部品の修理及び部品の交換が行われた場合に、所定の操作等で第1の積算時間TA1がリセットされ、本体記憶部82に、新たな第1の積算時間TA1が記憶される。また、第1の耐用時間TB1が必要に応じて新しい値に書き換えられる。更に、点検の結果、部品の修理及び部品の交換が行われない場合も、所定の操作等で第1の積算時間TA1がリセットされ、本体記憶部82に、新たな第1の積算時間TA1が記憶される。また、第1の耐用時間TB1が必要に応じて新しい値に書き換えられる。
【0080】
本体制御部8は、本体記憶部82に記憶された第2の積算時間TA2を、部品の点検でリセットする。本例では、保守対象の個々の部品を必要に応じて点検した結果、耐用時間を延長しても良いと判断した場合、点検に応じた修理で耐用時間を延長しても良いと判断した場合、及び部品を交換した場合に、第2の積算時間TA2がリセットされ、本体記憶部82に、新たな第2の積算時間TA2が記憶される。また、第2の耐用時間TB2が必要に応じて書き換えられる。
【0081】
図4は、操作装置の一例を示す構成図で、次に、各図を参照して、本実施の形態の操作装置7の構成について説明する。操作装置7は、運転モードの選択等の操作が行われる入力部70と、時間表示等を行う数字表示部71a及び選択された運転モードを示すランプ等を備えた出力部71を備える。操作装置7は、例えば出力部71に、図4に示すように、点検時期が到来することの通知を行う点検ランプ71bを備える。出力部71数は情報出力手段の一例で、点検通知情報を第1の情報出力手段である点検ランプ71bに点灯、点滅等で表示出力し、運転情報等の他の情報を第2の情報出力手段である運転モードを示すランプの点灯、点滅等で表示出力する。なお、点検通知情報を出力する第1の情報出力手段は、数字表示部71aであっても良い。また、他の情報を出力する第2の情報出力手段が、数字表示部71aであっても良い。
【0082】
また、操作装置7は、上述した実運転時間/回数情報DAと耐用時間/耐用回数情報DB等を記憶する操作装置記憶部72と、操作装置記憶部72に対する情報の読み取り及び書き込みを行う操作装置制御部73と、本体記憶部82及び操作装置記憶部72に記憶された情報の通信を行う通信部74を備える。
【0083】
操作装置記憶部72は操作部記憶手段の一例で、図3で説明した本体記憶部82と同じ情報が記憶される。すなわち、操作装置記憶部72は、実際の運転に伴う実運転時間/回数情報DAとして、第1の積算時間TA1と第2の積算時間TA2が記憶される。第1の積算時間TA1としては、例えば、本体装置10Aの電源が投入されてからの積算時間が記憶される。第2の積算時間TA2としては、ファンモータ21の通電時間と、ヒータ25の通電時間と、ヒータ25のON/OFF回数が記憶される。
【0084】
また、第2の積算時間TA2として、暖房運転時間と換気運転時間と24時間換気運転時間と乾燥運転時間と涼風運転時間が記憶されても良い。更に、本体装置10Aにイオン発生器26を備えてイオン発生運転モードが実行される構成では、イオン発生運転時間が記憶されても良い。また、図示しないミスト発生装置と連動する構成では、ミスト運転時間が記憶されても良い。
【0085】
操作装置記憶部72は、耐用時間/耐用回数情報DBとして、第1の積算時間TA1に対応した第1の耐用時間TB1と、第2の積算時間TA2に対応した第2の耐用時間TB2が記憶される。第1の耐用時間TB1としては、例えば、本体装置10Aの電源が投入されてからの耐用時間が記憶される。また、第2の耐用時間TB2として、ファンモータ21の耐用通電時間と、ヒータ25の耐用通電時間と、ヒータ25の耐用ON/OFF回数が記憶される。
【0086】
また、第2の耐用時間TB2として、暖房運転耐用時間と換気運転耐用時間と24時間換気運転耐用時間と乾燥運転耐用時間と涼風運転耐用時間が記憶されても良い。更に、本体装置10Aにイオン発生器26を備えてイオン発生運転モードが実行される構成では、イオン発生運転耐用時間が記憶されても良い。また、図示しないミスト発生装置と連動する構成では、ミスト運転耐用時間が記憶されても良い。
【0087】
操作装置制御部73は操作部制御手段の一例で、入力部70での操作内容を本体装置10Aの本体制御部8に送信すると共に、出力部71の表示制御を行う。また、操作装置記憶部72の更新制御を行う。
【0088】
操作装置制御部73は、本体装置10Aの本体記憶部82に記憶された実運転時間/回数情報DAと耐用時間/耐用回数情報DBを本体制御部8で比較して、第1の積算時間TA1が第1の耐用時間TB1に対して所定の関係になった場合、または、第2の積算時間TA2が第2の耐用時間TB2に対して所定の関係になった場合に、出力部71に点検通知情報を表示する。
【0089】
本体制御部8は、本体装置10Aの点検時期に関しては、第1の積算時間TA1が第1の耐用時間TB1に達する前に、点検時期が到来することの通知として点検通知情報を出力する。例えば、第1の耐用時間TB1として、本体装置10Aの電源が投入されてからの耐用時間が10年と設定されている場合、第1の積算時間TA1が10年より前の例えば9年になると、所定の表示形態で点検通知情報を表示する。
【0090】
点検通知情報は、例えば、操作装置7の出力部71の数字表示部71aに、数字、アルファベット、数字とアルファベットの組み合わせ等を表示することで行われる。また、点検通知情報は、点検ランプ71bを点灯あるいは点滅表示することで行われる。
【0091】
点検通知情報は、例えば、出力部71の数字表示部71a及び点検ランプ71bを所定時間点灯させて消灯した後、所定期間毎、例えば1ヶ月おきに再度点灯表示を行う。また、点検通知情報は、本体装置10Aの表示部80aに、ランプの点灯あるいは点滅表示することで行っても良い。
【0092】
なお、第1の積算時間TA1が第1の耐用時間TB1に到達する前に、1回または複数回の点検通知情報の通知時期を設定しておき、通知時期毎で段階的に表示形態を異ならせることで、利用者に本体装置10A全体の点検時期が近づいたこと、及び点検時期になったことを確実に通知することができる。
【0093】
本体制御部8は、保守対象の部品の点検時期に関しては、第2の積算時間TA2が第2の耐用時間TB2に達すると、点検通知情報を出力する。例えば、第2の耐用時間TB2として、ファンモータ21の耐用通電時間がN年と設定されている場合、ファンモータ21に対応する第2の積算時間TA2がN年になると、所定の表示形態で点検通知情報を表示する。他の保守対象部品についても同様の制御がおこなわれる。なお、点検通知情報の出力は、出力部71の数字表示部71a及び点検ランプ71bによる表示出力以外に、LCDを用いた表示出力や、ブザー等を用いた音による出力でも良く、また、本体装置10Aの表示部80aを用いた表示出力でも良く、報知手段はこれに限られるものではない。
【0094】
本体制御部8は、保守対象の部品の点検時期に関して、第2の積算時間TA2と第2の耐用時間TB2に基づいて、各部品の点検時期を算出し、これから点検時期が到来する各部品の点検時期までの期間を出力する制御を行う。
【0095】
部品の点検時期に関する点検通知情報の出力は、例えば、上述したように、本体装置10Aについて点検通知情報を出力するタイミング、最初に点検時期が到来することの通知が必要となった部品について点検通知情報を出力するタイミング、あるいは、操作装置7の所定の操作により行われる。部品の点検時期に関する点検通知情報は、点検時期を示す情報が、操作装置7の出力部71、本体装置10Aの表示部80aに所定の出力形態で出力される。
【0096】
浴室暖房換気乾燥機1Aでは、本体制御部8は、上述したように、本体装置10Aあるいは部品の点検時期が到来したと判断すると、操作装置7の出力部71、本体装置10Aの表示部80aに所定の出力形態、例えば表示により点検通知情報を出力する。
【0097】
本体制御部8は、点検通知情報であることを認識させる設定として、点検通知情報の表示を、浴室暖房換気乾燥機1Aを運転するための操作が行われると開始する出力形態で、点検通知情報を出力する。
【0098】
また、本体制御部8は、点検通知情報であることを認識させる設定として、点検通知情報の出力に加えて、点検の依頼に必要である点検時期の期間を特定する情報、点検を依頼する連絡先の情報等を出力する出力形態で、点検通知情報を出力する。
【0099】
更に、本体制御部8は、点検通知情報であることを認識させる設定として、点検時期までの期間に応じて切り替えられる出力形態で、点検通知情報を出力する。また、本体制御部8は、点検通知情報であることを認識させる設定として、点検通知情報の出力に加えて、実行中の運転モードあるいはエラーを特定する情報を出力する出力形態で、点検通知情報を出力する。
【0100】
操作装置制御部73は、操作装置7全体、または、操作装置記憶部72を含む基板が交換された場合に、交換されていない本体装置10Aの本体記憶部82に記憶されている実運転時間/回数情報DAと耐用時間/耐用回数情報DBをコピーして、操作装置記憶部72に記憶する。
【0101】
同様に、本体制御部8は、本体記憶部82を含む基板等が交換された場合に、交換されていない操作装置7の操作装置記憶部72に記憶されている実運転時間/回数情報DAと耐用時間/耐用回数情報DBをコピーして、本体記憶部82に記憶する。
【0102】
本体制御部8は、本体記憶部82に記憶されている実運転時間/回数情報DA及び耐用時間/耐用回数情報DBと、操作装置記憶部72に記憶されている実運転時間/回数情報DA及び耐用時間/耐用回数情報DBを比較して、例えば、チェックサムの値が初期化されている側の記憶部に対して、もう一方の記憶部の情報を書き込むことで、記憶部の整合性を保つ。これにより、実運転時間/回数情報DAと耐用時間/耐用回数情報DBの消滅を防ぐと共に、情報の移し変えが容易に行なえるようにする。なお、実運転時間/回数情報DAと耐用時間/耐用回数情報DBを記憶する記憶部は、本体装置10Aと操作装置7のどちらか一方にのみ備える構成でも良い。
【0103】
通信部74は通信手段の一例で、有線あるいは無線通信を行う機能で実現される。操作装置制御部73は、操作装置記憶部72あるいは本体記憶部82に記憶された実運転時間/回数情報DAを読み出して、通信部74により外部端末装置に送信する。
【0104】
一般に、浴室暖房換気乾燥機1Aの操作装置7では、時間表示等のために4桁程度の数字情報を表示できるLEDを備えた構成になっているが、実運転時間/回数情報DA、点検通知情報等を表示しようとした場合に、情報量が不足する可能性がある。そのため、浴室暖房換気乾燥機1Aで取得した実運転時間/回数情報DAを外部端末装置に送信することで、情報の確認が容易に行なえるようになり、点検の指示を的確に行うことが可能になる。
【0105】
また、浴室暖房換気乾燥機1AをLAN等のネットワークを介して図示しない、管理センタと接続し、浴室暖房換気乾燥機1Aで取得した実運転時間/回数情報DAを管理センタに送信することで、情報の確認が容易に行なえるようになり、点検の指示を的確に行うことが可能になる。また、情報のデータベース化が可能である。
【0106】
<浴室暖房換気乾燥機の動作例>
次に、各図を参照して本実施の形態の浴室暖房換気乾燥機1Aの動作例について説明する。
【0107】
浴室暖房換気乾燥機1Aの工場出荷時等に、耐用時間/耐用回数情報DBとして、上述した第1の耐用時間TB1と第2の耐用時間TB2が本体記憶部82に記憶される。操作装置記憶部72を備えた構成では、操作装置記憶部72に同様の情報が記憶される。
【0108】
浴室暖房換気乾燥機1Aの本体装置10Aが浴室に設置され、操作装置7が洗面脱衣所等に設置されて、施工業者等により電源が投入されると、本体制御部8は、第1の積算時間TA1を計時して本体装置10Aの点検時期を監視する。本例では、本体装置10Aの電源が投入されてからの積算時間を第1の計時部81aで計時して、第1の積算時間TA1を本体記憶部82に定期的に記憶する。操作装置記憶部72を備えた構成では、操作装置記憶部72に同様に第1の積算時間TA1を記憶する。
【0109】
利用者が操作装置7を操作して、所望の運転モードが選択されると、本体制御部8は、選択された運転モードに従ってファンモータ21とヒータ25等を制御する。
【0110】
例えば、暖房運転モードでは、ダンパモータ24を駆動して風路切替ダンパ23を循環位置とし、ファンモータ21に通電すると共にヒータ25に通電する。本体制御部8は、浴室暖房換気乾燥機1Aの運転が行われると、第2の積算時間TA2を計時して保守対象部品の点検時期を監視する。
【0111】
本例では、ファンモータ21に通電すると、ファンモータ21に通電した積算時間を第2の計時部81bで計時して、第2の積算時間TA2を本体記憶部82に定期的に記憶する。また、ヒータ25に通電すると、ヒータ25に通電した積算時間を第2の計時部81bで計時して、第2の積算時間TA2を本体記憶部82に定期的に記憶する。更に、ヒータ25のON/OFF回数を第2の計時部81bで計時して、第2の積算時間TA2を本体記憶部82に定期的に記憶する。また、暖房運転時間を第2の計時部81bで計時して、第2の積算時間TA2を本体記憶部82に定期的に記憶する。操作装置記憶部72を備えた構成では、操作装置記憶部72に同様に第2の積算時間TA2を記憶する。
【0112】
なお、本体制御部8は、他の運転モードでも、保守対象部品の通電に応じて第2の積算時間TA2を第2の計時部81bで計時して、本体記憶部82に記憶する。
【0113】
本体制御部8は、本体記憶部82に記憶された第1の積算時間TA1及び浴室暖房換気乾燥機1Aの運転に伴う第2の積算時間TA2による実運転時間/回数情報DAと、予め本体記憶部82に記憶された第1の耐用時間TB1及び第2の耐用時間TB2による耐用時間/耐用回数情報DBを定期的に比較し、本体装置10A及び保守対象の部品が点検時期に到達したか監視する。
【0114】
本体制御部8は、本体装置10Aの点検時期に関しては、上述したように、第1の耐用時間TB1より前に、点検通知情報の通知時期が設定され、第1の積算時間TA1が第1の耐用時間TB1に達する前に、点検通知情報を出力する。
【0115】
例えば、第1の耐用時間TB1として、本体装置10Aの耐用時間が10年と設定されている場合、本例では、本体記憶部82に記憶された第1の積算時間TA1が9年になると、本体制御部8は、所定の表示形態で点検通知情報を出力する指示を操作装置制御部73に送信する。操作装置制御部73は、本体制御部8からの指示を受けて、出力部71に点検通知情報を表示する。
【0116】
点検通知情報は、点検対象物に対して所定の点検が行なわれるまで、同じ出力形態で所定間隔毎に繰り返し出力されることとしても良いし、点検通知情報の表示形態を切り替えて通知する通知時期を複数回設定しても良い。
【0117】
1回目の点検通知情報の通知時期では第1の表示形態で点検通知情報を出力し、1回目の点検通知情報の通知時期に本体装置10Aの所定の点検が行なわれない場合、本体記憶部82に記憶された第1の積算時間TA1はリセットされず、積算が続く。
【0118】
本体記憶部82に記憶された第1の積算時間TA1が、2回目の点検通知情報の通知時期になると、本体制御部8は、第2の表示形態で点検通知情報を出力する指示を操作装置制御部73に送信する。操作装置制御部73は、本体制御部8からの指示を受けて、出力部71に第1の表示形態と異なる第2の表示形態で点検通知情報を表示する。
【0119】
2回目の点検通知情報の通知時期に本体装置10Aの所定の点検が行なわれない場合、本体記憶部82に記憶された第1の積算時間TA1はリセットされず、積算が続く。本体記憶部82に記憶された第1の積算時間TA1が、3回目の点検通知情報の通知時期、ここでは本来設定されている点検時期である10年になると、本体制御部8は、第3の表示形態で点検通知情報を出力する指示を操作装置制御部73に送信する。操作装置制御部73は、本体制御部8からの指示を受けて、出力部71に第1及び第2の表示形態と異なる第3の表示形態で点検通知情報を表示する。
【0120】
点検通知情報として、例えば点検ランプ71b等のLEDの点灯を利用する場合、複数回の点検通知情報の通知時期で、本来設定されている点検時期に近づくにつれて点灯の間隔を例えば1ヶ月おき、半月おき、1日おきと早めて行って、点検通知情報の表示形態を異ならせることで、本体装置10Aの点検時期が近づいたことを確実に通知できる。
【0121】
なお、第1の積算時間TA1が第1の耐用時間TB1に達した後、本体装置10Aの所定の点検が行なわれない場合、本体記憶部82に記憶された第1の積算時間TA1はリセットされず、積算が続く。そして、所定の間隔、例えば、1日おきに点検通知情報を表示する。
【0122】
利用者は、点検通知情報を確認すると、製造事業者等の保守担当業者に連絡をする。保守担当業者は、操作装置7の出力部71に表示された点検通知情報を確認し、必要な点検を行う。
【0123】
操作装置7の出力部71に表示される点検要請情報の表示形態で、点検対象が特定できるようにすることで、浴室暖房換気乾燥機1Aの設置場所で点検対象の特定や交換修理の判断が行える。また、装置の使用を開始してから、耐用時間が経過したこと等を利用者に数値を示して説明できる。
【0124】
また、操作装置7等に外部端末装置を接続できるようにして、点検要請情報の内容を専用の治具で確認できるようにしても良い。更に、浴室暖房換気乾燥機1Aをネットワークに接続して、浴室暖房換気乾燥機1Aで取得した実運転時間/回数情報DA等を管理センタに送信することとしても良い。実運転時間/回数情報DA等を管理センタに送信することで、修理情報のデータベースへの格納が可能である。また、本体装置10Aの詳細な情報が管理センタに送信されることで、専門技術者が修理箇所の特定や修理内容を判断でき、現場での点検の指示を的確に行うことが可能になる。
【0125】
本体制御部8は、本体装置10Aで予め定められている全ての保守対象部品の点検が行われ、点検に応じて必要な部品の修理及び部品の交換が行われた場合に、本体記憶部82に記憶された第1の積算時間TA1を所定の操作でリセットする。また、第1の耐用時間TB1を新しい値に書き換える。操作装置記憶部72を備えた構成では、操作装置記憶部72に記憶された第1の積算時間TA1をリセットし、第1の耐用時間TB1を新しい値に書き換える。更新後の第1の耐用時間TB1は、更新前の第1の耐用時間TB1より通常は短い値に設定される。例えば、点検前に、第1の耐用時間TB1が10年と設定されている場合、点検後に更新される第1の耐用時間TB1は、例えば1年〜3年程度に設定されるようにすると良い。
【0126】
本体制御部8は、保守対象の部品の点検時期に関しては、上述したように、第2の耐用時間TB2が点検通知情報の通知時期として設定され、第2の積算時間TA2が第2の耐用時間TB2に達すると、点検通知情報を出力する。
【0127】
第2の積算時間TA2及び第2の耐用時間TB2が、ファンモータ21やヒータ25等の部品単位で設定されている場合は、第2の積算時間TA2が第2の耐用時間TB2に達すると、点検通知情報の表示形態で耐用時間となった部品を特定できるようにして、該当する部品の点検が行なえるようにする。
【0128】
一方、第2の積算時間TA2及び第2の耐用時間TB2が、各運転モードでの運転時間で設定されている場合は、運転モード毎に保守対象の部品が設定され、第2の積算時間TA2が第2の耐用時間TB2に達すると、点検通知情報の表示形態で耐用時間となった運転モードを特定できるようにして、該当する部品の点検が行なえるようにする。
【0129】
利用者は、部品に関する点検通知情報を確認すると、製造事業者等の保守担当業者に連絡をする。保守担当業者は、操作装置7の出力部71に表示された点検通知情報を確認し、必要な点検を行う。
【0130】
本体制御部8は、耐用時間あるいは耐用回数に到達した保守対象の部品の点検が行われ、点検の結果、耐用時間あるいは耐用回数を延長しても良いと判断した場合、点検に応じた修理で耐用時間あるいは耐用回数を延長しても良いと判断した場合、及び部品を交換した場合に、本体記憶部82に記憶された第2の積算時間TA2を所定の操作でリセットする。また、第2の耐用時間TB2を必要に応じて新しい値に書き換える。操作装置記憶部72を備えた構成では、操作装置記憶部72に記憶された第2の積算時間TA2をリセットし、第2の耐用時間TB2を必要に応じて新しい値に書き換える。なお、更新前と更新後の第2の耐用時間TB2は、異なった値でも良いが、部品を交換した場合等は、通常同じ値となる。
【0131】
これにより、予め設定されている部品の寿命が来る前に、部品の交換等の点検が行なえるので、実際に部品が故障する前に点検が行なえる。また、修理情報のデータベースが構築できることで、利用者毎の使用状況や使用頻度等による実寿命を求めることも可能となる。
【0132】
以上の説明では、本体装置10A及び保守対象の各部品について、点検時期の到来を通知する時期であると判断して、点検通知情報を出力する動作について説明したが、点検通知情報が出力されていることを利用者が容易に認識できるようにするため、利用者が認識し得るタイミングで点検通知情報を出力する制御、点検時期、実行中の運転モード、エラーの有無等に応じて点検通知情報の出力形態を切り替える制御等、利用者に点検通知情報であることを認識させる出力形態で点検通知情報を出力する制御も行われる。
【0133】
次に、利用者に点検通知情報であることを認識させる出力形態で点検通知情報を出力する動作の実施の形態について説明する。図5は、浴室暖房換気乾燥機において点検通知情報の出力を開始するタイミングを変化させる動作の第1の実施の形態を示すフローチャートである。図5では、利用者が存在し得る状況で点検通知情報の表示を開始する動作を例に説明する。
【0134】
本体制御部8は、本体装置10Aのみ、部品のみ、あるいは本体装置10Aと各部品の点検時期を算出して、点検時期の到来を通知すべき点検対象物があるか否かを判断する。点検時期の到来を通知すべき点検対象物があると判断すると、本体制御部8は、図5のステップSA1で、運転を開始あるいは停止するため、操作装置7で入力部70のボタンが押される等のキー操作が有るか判断する。
【0135】
キー操作があると、利用者が操作装置7の前に存在すると判断して、本体制御部8は、図5のステップSA2で、点検時期の到来を通知すべき点検対象物である本体装置10Aあるいは部品、または本体装置10Aと部品の双方について、操作装置7の出力部71、本体装置10Aの表示部80aに表示等により点検通知情報を出力する。
【0136】
本体制御部8は、図5のステップSA3で、キー操作を所定時間検出しないと判断すると、人の検出の有無によらず、ステップSA2で点検通知情報を出力する。
【0137】
利用者が浴室暖房換気乾燥機1Aの設置場所の近く、例えば操作装置7の近くに居ない状況では、操作装置7等で点検通知情報を表示しても利用者が気付かない可能性が高い。これに対して、操作装置7等で何れかのキー操作があれば、利用者は操作装置7の近くに存在する状況で、操作装置7等で点検通知情報を表示すれば、利用者が気付く可能性が高い。
【0138】
そこで、点検通知情報の表示を行う時期になった場合、利用者が近くにおらず表示に気付かないような状況のときには点検通知情報の表示を開始せず、何れかのキー操作を検出したときに点検通知情報の表示を開始することで、必ず利用者が近くにいるときに点検通知情報の表示を開始できるようにして、点検通知情報の表示方法に変化を持たせる。
【0139】
これにより、利用者が表示に気付かないような状況では点検通知情報の表示が開始されることは無く、点検通知情報の表示時には利用者が近くに存在し得る状況であるため、点検時期の到来の通知に気付かせることができる。なお、本例では、操作装置7で運転を実行あるいは停止するための何らかの操作が行われることで、利用者が居ることを検出しているが、操作装置7等、操作装置7の設置場所、あるいは本体装置10Aの設置場所に人感センサを備えて、利用者が居ることを検出して点検通知情報の出力を開始しても良い。
【0140】
なお、操作の有無で人である利用者が居ることを検出して点検通知情報を出力する制御では、操作が長期間に亘って成されない場合、点検時期が到来しても、点検通知情報が出力されない。また、人感センサで利用者が居ることを検出して点検通知情報を出力する制御では、人感センサの誤作動等で人を検知できないと、点検時期が到来しても、点検通知情報が出力されない。
【0141】
そこで、上述した図5のステップSA1で、人の有無を判断する条件として、浴室暖房換気乾燥機1Aである設備機器のキー操作あるいは人感センサによる人の有無の検知、図示しない浴室等の浴室暖房換気乾燥機1Aである設備機器の設置場所の照明スイッチの操作等を第1の条件とし、第1の条件で点検通知情報を出力する条件を満たさない場合は、図5のステップSA3で、時間の経過を第2の条件として、第2の条件を満たせば点検通知情報を出力することとした。これにより、利用者が長期間に亘って操作をしない、利用者を正常に検知できないような場合であっても、確実に点検通知情報を出力することができる。
【0142】
図6は、浴室暖房換気乾燥機において点検通知情報の出力形態を変化させる動作の第1の実施の形態を示すフローチャートである。図6では、点検時期の到来の通知に合わせて実際の点検時期を表示する動作を例に説明する。
【0143】
本体制御部8は、本体装置10Aのみ、部品のみ、あるいは本体装置10Aと各部品の点検時期を算出して、点検時期の到来を通知すべき点検対象物があると判断すると、該当する点検対象物について、操作装置7の出力部71、本体装置10Aの表示部80aに表示等により点検通知情報を出力する。ここで、点検通知情報の出力は、操作装置7での操作あるいは図示しない人感センサでの検出結果に基づき、利用者が居ると判断すると開始しても良い。
【0144】
本体制御部8では、点検時期の到来の通知に合わせて実際の点検時期を表示するため、点検通知情報と点検時期の表示を交互に切り替える所定時間が設定される。本体制御部8は、図6のステップSB1で、点検通知情報を表示する動作で所定時間が経過したか判断し、所定時間が経過していると、ステップSB2で、点検通知情報を表示しているか否かを判断する。
【0145】
点検通知情報を表示していると判断すると、本体制御部8は、図6のステップSB3で、該当する点検対象物に対する点検時期として、点検時期の終期までの期間を算出し、ステップSB4で、点検時期の終期までの期間を表示する。
【0146】
点検通知情報を表示していないと判断すると、本体制御部8は、図6のステップSB5で、該当する点検対象物に対する点検通知情報を表示する。
【0147】
このように、点検通知情報の表示に加え、点検通知情報を表示している時点から、点検時期の終期までの具体的な期間を交互に表示させることで、点検時期が迫っていることを認識させることができる。これにより、点検通知情報の表示から点検時期の終期までの具体的な期間が判り、計画的に点検を実施することができる。ここで、点検通知情報を第1の情報出力手段である点検ランプ71bに点灯、点滅等で表示し、点検時期の終期までの期間を第2の情報出力手段である数字表示部71a等に表示しても良い。なお、上述したように、点検通知情報と、点検時期の終期までの期間等の他の情報を異なる情報出力手段で表示する制御では、点検通知情報と他の情報を交互に表示することで出力形態に変化を与えて、利用者の認識容易性を高めても良い。一方、点検通知情報と他の情報を同時期に表示して、常時認識できるようにしても良い。
【0148】
図7は、浴室暖房換気乾燥機において点検通知情報の出力形態を変化させる動作の第2の実施の形態を示すフローチャートである。図7では、点検時期の到来の通知に合わせて点検についての連絡先情報を表示する動作を例に説明する。
【0149】
本体制御部8は、本体装置10Aのみ、部品のみ、あるいは本体装置10Aと各部品の点検時期を算出して、点検時期の到来を通知すべき点検対象物があると判断すると、該当する点検対象物について、操作装置7の出力部71、本体装置10Aの表示部80aに表示等により点検通知情報を出力する。ここで、点検通知情報の出力は、操作装置7での操作あるいは図示しない人感センサでの検出結果に基づき、利用者が居ると判断すると開始しても良い。
【0150】
本体制御部8では、点検時期の到来の通知に合わせて連絡先情報を表示するため、点検通知情報と連絡先情報の表示を交互に切り替える所定時間が設定される。本体制御部8は、図7のステップSC1で、点検通知情報を表示する動作で所定時間が経過したか判断し、所定時間が経過していると、ステップSC2で、点検通知情報を表示しているか否かを判断する。
【0151】
点検通知情報を表示していると判断すると、本体制御部8は、図7のステップSC3で、該当する点検対象物に対する連絡先情報として本体記憶部82に予め記憶されている点検依頼を受けるサービスセンタ等の電話番号情報を読み込み、ステップSC4で、電話番号情報を表示する。
【0152】
点検通知情報を表示していないと判断すると、本体制御部8は、図7のステップSC5で、該当する点検対象物に対する点検通知情報を表示する。
【0153】
このように、点検通知情報の表示に加え、予め本体記憶部82に記憶された点検依頼を受けるサービスセンタの電話番号等の連絡先情報を交互に表示させることで、利用者の点検に対する手間を軽減し確実に点検を受けられるようにする。これにより、点検通知情報の表示の確認後、改めてサービスセンタの連絡先を調べる手間が無く、連絡先を調べる手間に起因して点検を忘れるということを無くして、確実に点検を受けさせることができる。ここで、点検通知情報を第1の情報出力手段である点検ランプ71bに点灯、点滅等で表示し、連絡先情報を第2の情報出力手段である数字表示部71a等に表示しても良い。
【0154】
図8は、浴室暖房換気乾燥機において点検通知情報の出力形態を変化させる動作の第3の実施の形態を示すフローチャートである。図8では、点検通知情報をランプ等の点滅で表示することとし、かつ、点検時期までの期間に応じて点滅間隔を切り替えることで、点検時期までの期間に応じて点検通知情報の出力形態を切り替える動作を例に説明する。
【0155】
本体制御部8は、本体装置10Aのみ、部品のみ、あるいは本体装置10Aと各部品の点検時期を算出して、点検時期の到来を通知すべき点検対象物があると判断すると、図8のステップSD1で、該当する点検対象物に対する点検時期として、点検時期の終期までの期間を算出する。
【0156】
本体制御部8では、点検時期の終期までの期間に応じて、点検通知情報の点滅表示の周期を切り替えるため、点検時期の終期までの所定期間及び所定期間に対応した点滅周期が設定される。本例では、点検時期の終期までの期間の長短に応じて3段階で所定期間a,b,cが設定される。所定期間aでは、点検時期の終期までの期間が長く、所定期間cでは、点検時期の終期までの期間が短く設定され、所定期間の長短は、所定期間a>所定期間b>所定期間cに設定される。
【0157】
点検通知情報の点滅表示の周期については、4段階で点滅周期A,B,C,Dが設定される。点滅周期Aでは点滅の周期が長く、点滅周期Dでは点滅の周期が短く設定され、点滅周期の長短は、点滅周期A>点滅周期B>点滅周期C>点滅周期Dに設定される。
【0158】
本体制御部8は、図8のステップSD2で、点検時期の終期までの期間が所定期間a以下であるか判断し、点検時期の終期までの期間が所定期間aより長いと判断すると、ステップSD3で、操作装置7の出力部71、本体装置10Aの表示部80aに、所定期間aより長い期間に対応した点滅周期Aで点検通知情報を点滅表示する。
【0159】
本体制御部8は、点検時期の終期までの期間が所定期間a以下であると判断すると、図8のステップSD4で、点検時期の終期までの期間が所定期間b以下であるか判断する。本体制御部8は、点検時期の終期までの期間が所定期間bより長いと判断すると、図8のステップSD5で、所定期間bより長く所定期間a以下の期間に対応した点滅周期Bで点検通知情報を点滅表示する。
【0160】
本体制御部8は、点検時期の終期までの期間が所定期間b以下であると判断すると、図8のステップSD6で、点検時期の終期までの期間が所定期間c以下であるか判断する。本体制御部8は、点検時期の終期までの期間が所定期間cより長いと判断すると、図8のステップSD7で、所定期間cより長く所定期間b以下の期間に対応した点滅周期Cで点検通知情報を点滅表示する。
【0161】
本体制御部8は、点検時期の終期までの期間が所定期間c以下であると判断すると、図8のステップSD8で、所定期間c以下の期間に対応した点滅周期Dで点検通知情報を点滅表示する。
【0162】
このように、点検通知情報を表示している時点から、点検時期の終期までの具体的な期間に応じて、点検通知情報表示の点滅周期を変化させる。本例では、点検時期の終期までの期間が短くなると、点滅の周期を短くすることで、利用者の点検に対する意識の低下を防止する。これにより、点検通知情報の表示開始から、時間経過と共に表示の形態が変化するため、常に点検を意識することができ、点検忘れを防止できる。ここで、点検通知情報の出力は、操作装置7での操作あるいは図示しない人感センサでの検出結果に基づき、利用者が居ると判断すると開始しても良い。なお、本例では点滅周期を変化させたが、表示色を変える、数字表示部71aにおける表示パターンを変える、点滅の輝度を変えても良く、表示出力以外では、ブザー音の周波数を変えても良い。
【0163】
図9は、浴室暖房換気乾燥機において点検通知情報の出力形態を変化させる動作の第4の実施の形態を示すフローチャートである。図9では、点検通知情報と通常の運転等に伴う運転状態を示す情報を交互に表示することとし、かつ、点検時期までの期間に応じて点検通知情報の表示時間を切り替えることで、点検時期までの期間に応じて点検通知情報の出力形態を切り替える動作を例に説明する。
【0164】
本体制御部8は、本体装置10Aのみ、部品のみ、あるいは本体装置10Aと各部品の点検時期を算出して、点検時期の到来を通知すべき点検対象物があると判断すると、図8のステップSE1で、該当する点検対象物に対する点検時期として、点検時期の終期までの期間を算出する。
【0165】
本体制御部8では、点検時期の終期までの期間に応じて、点検通知情報の表示時間を切り替えるため、点検時期の終期までの所定期間及び所定期間に対応した表示時間が設定される。本例では、点検時期の終期までの期間の長短に応じて3段階で所定期間a,b,cが設定され、所定期間の長短は、所定期間a>所定期間b>所定期間cに設定される。
【0166】
点検通知情報の表示時間については、4段階で表示時間E,F,G,Hが設定される。表示時間Eでは、点検通知情報を表示する時間が短く、表示時間Hでは、点検通知情報を表示する時間が長く設定され、表示時間の長短は、表示時間E<表示時間F<表示時間G<表示時間Hに設定される。
【0167】
本体制御部8は、図9のステップSE2で、点検時期の終期までの期間が所定期間a以下であるか判断し、点検時期の終期までの期間が所定期間aより長いと判断すると、ステップSE3で、操作装置7の出力部71、本体装置10Aの表示部80aに、所定期間aより長い期間に対応した表示時間Eで点検通知情報を表示して、点検通知情報と通常の運転等に伴う運転状態を示す運転情報を交互に表示する。
【0168】
本体制御部8は、点検時期の終期までの期間が所定期間a以下であると判断すると、図9のステップSE4で、点検時期の終期までの期間が所定期間b以下であるか判断する。本体制御部8は、点検時期の終期までの期間が所定期間bより長いと判断すると、図9のステップSE5で、所定期間bより長く所定期間a以下の期間に対応した表示時間Fで、点検通知情報を通常表示と交互に表示する。
【0169】
本体制御部8は、点検時期の終期までの期間が所定期間b以下であると判断すると、図9のステップSE6で、点検時期の終期までの期間が所定期間c以下であるか判断する。本体制御部8は、点検時期の終期までの期間が所定期間cより長いと判断すると、図9のステップSE7で、所定期間cより長く所定期間b以下の期間に対応した表示時間Gで、点検通知情報を通常表示と交互に表示する。
【0170】
本体制御部8は、点検時期の終期までの期間が所定期間c以下であると判断すると、図9のステップSE8で、所定期間c以下の期間に対応した表示時間Hで、点検通知情報を通常表示と交互に表示する。
【0171】
このように、点検通知情報を表示している時点から、点検時期の終期までの具体的な期間に応じて、点検通知情報表示と通常表示を交互に表示させる時間配分を変化させる。本例では、点検時期の終期までの期間が短くなると、点検通知情報の表示時間を長くすることで、利用者の点検に対する意識の低下を防止する。これにより、点検通知情報の表示開始から、時間経過と共に表示の形態が変化するため、常に点検を意識することができ、点検忘れを防止できる。ここで、点検通知情報の出力は、操作装置7での操作あるいは図示しない人感センサでの検出結果に基づき、利用者が居ると判断すると開始しても良い。ここで、点検通知情報を第1の情報出力手段である点検ランプ71bに点灯、点滅等で表示し、運転情報を第2の情報出力手段である出力部71の運転モードを示すランプの点灯、点滅等で表示しても良い。
【0172】
図10は、浴室暖房換気乾燥機において点検通知情報の出力形態を変化させる動作の第5の実施の形態を示すフローチャートである。図10では、点検通知情報の表示の消去後に所定の操作で各点検対象物の点検時期を出力する動作について説明する。
【0173】
本体制御部8は、本体装置10Aあるいは部品の点検時期の到来により表示した点検通知情報を、点滅表示あるいは通常表示との交互表示等により消去した後、図10のステップSF1で、点検時期を表示する所定の操作を受けたか否かを判断する。本体制御部8は、点検時期を表示する所定の操作を受けていないと判断すると、上述したように、点検通知情報の点滅表示あるいは通常表示との交互表示を行う。
【0174】
本体制御部8は、点検時期を表示する所定の操作を受けたと判断すると、図10のステップSF2で、各点検対象物に対する点検時期として、点検時期の終期までの期間を算出し、ステップSF3で、各点検対象物についての点検時期の終期までの期間を表示する。
【0175】
本体制御部8は、図10のステップSF4で、点検時期の表示を消去する所定の操作を受けたか否か、あるいは、所定の点検時期表示期間を経過したか判断する。本体制御部8は、点検時期の表示を消去する所定の操作を受けた、あるいは、所定の点検時期表示期間を経過したと判断すると、図10のステップSF5で、点検時期の終期までの期間の表示を消去する。
【0176】
このように、本体装置10Aあるいは部品の点検時期の到来により表示した点検通知情報を、点滅表示あるいは通常表示との交互表示のために消去した後であっても、所定の操作で、次に到来する点検時期を予測し、次の点検時期を一定期間あるいは表示の解除操作が行われるまで表示することができる。これにより、利用者が何時でも点検時期を確認することが可能となり、点検時期を逃すことなく計画的に点検を行うことができる。
【0177】
図11は、浴室暖房換気乾燥機において点検通知情報の出力形態を変化させる動作の第6の実施の形態を示すフローチャートである。図11では、点検時期の到来に合わせて点検通知情報の表示と運転情報の表示を行う動作を例に説明する。
【0178】
本体制御部8は、本体装置10Aのみ、部品のみ、あるいは本体装置10Aと各部品の点検時期を算出して、点検時期の到来を通知すべき点検対象物があると判断すると、該当する点検対象物について、操作装置7の出力部71、本体装置10Aの表示部80aに点検通知情報を表示する。ここで、点検通知情報の出力は、操作装置7での操作あるいは図示しない人感センサでの検出結果に基づき、利用者が居ると判断すると開始しても良い。
【0179】
本体制御部8では、点検通知情報の表示と運転情報の表示を交互に行うため、点検通知情報の表示と運転情報の表示を交互に切り替える所定時間が設定される。本体制御部8は、図11のステップSG1で、点検通知情報を表示する動作で所定時間が経過したか判断し、所定時間が経過していると、ステップSG2で、点検通知情報を表示しているか否かを判断する。
【0180】
点検通知情報を表示していると判断すると、本体制御部8は、図11のステップSG3で、通常の運転情報の表示として、通常の運転に伴う運転状態を示す運転情報を表示する。点検通知情報を表示していないと判断すると、本体制御部8は、図11のステップSG4で、該当する点検対象物に対する点検通知情報を表示する。
【0181】
このように、点検通知情報の表示中に運転を行った場合、あるいは運転中に点検通知情報の表示時期になった場合は、点検通知情報の表示と運転情報の表示を交互に表示させることで、常に利用者に対して点検の通知を行なう。
【0182】
これにより、24時間換気運転のように、通常は運転情報の表示が常時行われる運転モードであっても、点検通知情報の表示と運転情報の表示を交互に行うことで、どのような運転モードであっても点検通知情報を表示できるため、利用者が点検時期に気が付かないことを防止できる。ここで、点検通知情報を第1の情報出力手段である点検ランプ71bに点灯、点滅等で表示し、運転情報を第2の情報出力手段である出力部71の運転モードを示すランプの点灯、点滅等で表示しても良い。
【0183】
図12は、浴室暖房換気乾燥機において点検通知情報の出力形態を変化させる動作の第7の実施の形態を示すフローチャートである。図12では、点検通知情報の表示と運転表示の時間を運転モードに応じて切り替える動作を例に説明する。
【0184】
本体制御部8は、本体装置10Aのみ、部品のみ、あるいは本体装置10Aと各部品の点検時期を算出して、点検時期の到来を通知すべき点検対象物があると判断して、点検通知情報を表示する動作を開始すると、図12のステップSH1で、実行中の運転モードが24時間換気運転であるか否かを判断する。
【0185】
実行中の運転モードが24時間換気運転であると判断すると、本体制御部8は、図12のステップSH2で、点検通知情報の表示時間を長くして、点検通知情報の表示と運転情報の表示を交互に行う。本例では、点検通知情報の表示時間を運転情報の表示時間より長くして、点検通知情報の表示と運転情報の表示を交互に行う。
【0186】
実行中の運転モードが24時間換気運転以外の運転モードであると判断すると、本体制御部8は、図12のステップSH3で、点検通知情報の表示時間を短くして、点検通知情報の表示と運転表示を交互に行う。本例では、点検通知情報の表示時間を運転情報の表示時間より短くして、点検通知情報の表示と運転情報の表示を交互に行う。
【0187】
このように、点検通知情報の表示と運転情報の表示を交互に表示させる時間配分を、選択された運転モードに応じて変化させ、通常長時間運転する24時間換気時は点検通知情報の表示時間を長くし、他の運転時は点検通知情報の表示時間を短くする。ここで、点検通知情報を第1の情報出力手段である点検ランプ71bに点灯、点滅等で表示し、運転情報を第2の情報出力手段である出力部71の運転モードを示すランプの点灯、点滅等で表示しても良い。
【0188】
これにより、24時間換気運転のように常時運転されていることで、通常は動作状態を確認しないような運転では点検通知情報の表示期間を長くし、暖房運転等、運転状態の確認を行う運転では運転状態の表示期間を長くすることで、利用者の運転状態の確認の妨げにならず、かつ、点検通知情報を確認させることができる。
【0189】
図13は、浴室暖房換気乾燥機において点検通知情報の出力形態を変化させる動作の第8の実施の形態を示すフローチャートである。図13では、点検時期の到来に合わせて点検通知情報の表示とエラー情報の表示を行う動作を例に説明する。
【0190】
本体制御部8は、本体装置10Aのみ、部品のみ、あるいは本体装置10Aと各部品の点検時期を算出して、点検時期の到来を通知すべき点検対象物があると判断すると、該当する点検対象物について、操作装置7の出力部71、本体装置10Aの表示部80aに点検通知情報を表示する。ここで、点検通知情報の出力は、操作装置7での操作あるいは図示しない人感センサでの検出結果に基づき、利用者が居ると判断すると開始しても良い。
【0191】
本体制御部8では、点検対象物について点検時期が到来した後、部品の故障等を検出してエラー情報の通知が必要となると、点検通知情報の表示とエラー情報の表示を交互に行うため、点検通知情報の表示とエラー情報の表示を交互に切り替える所定時間が設定される。本体制御部8は、図13のステップSI1で、点検通知情報を表示する動作で所定時間が経過したか判断し、所定時間が経過していると、ステップSI2で、点検通知情報を表示しているか否かを判断する。
【0192】
点検通知情報を表示していると判断すると、本体制御部8は、図13のステップSI3で、エラー情報を表示する。点検通知情報を表示していないと判断すると、本体制御部8は、図13のステップSI4で、該当する点検対象物に対する点検通知情報を表示する。
【0193】
このように、点検対象物について点検時期が到来した後、部品の故障等を検出してエラー情報の通知が必要となって、エラー情報の表示と点検通知情報表示が同時に必要な場合、交互に表示させる。ここで、点検通知情報を第1の情報出力手段である点検ランプ71bに点灯、点滅等で表示し、エラー情報を第2の情報出力手段である数字表示部71a等に表示しても良い。
【0194】
これにより、エラー情報と点検通知情報を交互に表示することで、エラーに対するメンテナンスの依頼時に同時に点検実施の依頼もでき、メンテナンス業者を繰り返し呼ぶ必要が無くなり利用者の手間を省くことができる。
【0195】
なお、浴室暖房換気乾燥機1Aにおける保守対象の部品としては、ファンモータ21とヒータ25以外に、他のモータや、スイッチを構成するリレー等を含めても良い。
【0196】
また、設備機器としては、浴室暖房換気乾燥機等の空調装置以外に、ファンを駆動するモータを備えた換気扇や熱交換換気装置、破砕刃を駆動するモータを備えたディスポーザ、ヒータを備えた床暖房機等が含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0197】
本発明は、住宅に設置される浴室暖房換気乾燥機等の空調装置、換気扇、熱交換換気装置、ディスポーザ、床暖房機等の設備機器に適用される。
【符号の説明】
【0198】
1A・・・浴室暖房換気乾燥機、10A・・・本体装置、7・・・操作装置、72・・・操作装置記憶部、73・・・操作装置制御部、8・・・本体制御部、81a・・・第1の計時部、81b・・・第2の計時部、82・・・本体記憶部
図1
図2
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