(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5987689
(24)【登録日】2016年8月19日
(45)【発行日】2016年9月7日
(54)【発明の名称】データ通信端末、そのコンピュータプログラムおよびデータ処理方法
(51)【国際特許分類】
H04M 1/00 20060101AFI20160825BHJP
【FI】
H04M1/00 L
【請求項の数】6
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2012-536169(P2012-536169)
(86)(22)【出願日】2011年9月7日
(86)【国際出願番号】JP2011005018
(87)【国際公開番号】WO2012042756
(87)【国際公開日】20120405
【審査請求日】2014年8月6日
(31)【優先権主張番号】特願2010-216426(P2010-216426)
(32)【優先日】2010年9月28日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110928
【弁理士】
【氏名又は名称】速水 進治
(72)【発明者】
【氏名】古本 隆人
【審査官】
吉村 伊佐雄
(56)【参考文献】
【文献】
特開平11−112618(JP,A)
【文献】
特開2001−075891(JP,A)
【文献】
特開2007−143057(JP,A)
【文献】
特開2009−003582(JP,A)
【文献】
特開2009−095030(JP,A)
【文献】
特開2007−129506(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F3/01
3/048−3/0489
13/00
H04M1/00
1/24−3/00
3/16−3/20
3/38−3/58
7/00−7/16
11/00−11/10
99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
他者からの連絡要求を着信する連絡着信手段と、
着信した連絡要求を開通する着信開通手段と、
特定の通信相手が登録される相手登録手段と、
前記特定の通信相手からの連絡要求であって開通されなかった連絡要求を特定の表示画像で通知する特定提示手段と、
前記特定の通信相手と異なる通信相手からの連絡要求であって開通されなかった連絡要求を前記特定の表示画像と異なる表示画像で通知する着信提示手段と、
前記特定提示手段が表示する前記表示画像に対する操作を受付けると、前記特定の通信相手からの連絡要求をフォーカス位置として開通されていない連絡要求の履歴を一覧表示し、前記着信提示手段が表示する前記表示画像に対する操作を受付けると、先頭項目をフォーカス位置として開通されていない連絡要求の履歴を一覧表示する実行手段と、
を有するデータ通信端末。
【請求項2】
請求項1に記載のデータ通信端末において、
前記連絡要求の着信は、電話の通話要求の受信、又は、電子メールの受信であり、
前記連絡要求の開通は、電話を通話状態にすること、又は、電子メールを開封することであるデータ通信端末。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のデータ通信端末において、
開通されていない前記連絡要求が複数ある場合、
前記着信提示手段は、すべての前記連絡要求の通信相手が前記相手登録手段に登録されていない場合に、前記特定の表示画像と異なる前記表示画像を表示し、
前記特定提示手段は、少なくとも1つの前記連絡要求の通信相手が前記相手登録手段に登録されている場合に、前記特定の表示画像を表示するデータ通信端末。
【請求項4】
請求項3に記載のデータ通信端末において、
前記連絡要求の着信は電話の通話要求の受信であり、前記連絡要求の開通は電話を通話状態にすることであり、
前記特定提示手段は、前記特定の通信相手からの前記連絡要求が開通されておらず、かつ、ユーザが当該未開通の連絡要求を未確認である場合、前記特定の表示画像を待ち受け画面に表示し、
前記着信提示手段は、前記特定の通信相手と異なる通信相手からの前記連絡要求が開通されておらず、かつ、ユーザが当該未開通の連絡要求を未確認である場合、前記特定の表示画像と異なる表示画像を待ち受け画面に表示するデータ通信端末。
【請求項5】
コンピュータが、
他者からの連絡要求を着信する連絡着信動作と、
着信した連絡要求を開通する着信開通動作と、
特定の通信相手が登録される相手登録動作と、
前記特定の通信相手からの連絡要求であって開通されなかった連絡要求を特定の表示画像で通知する特定提示動作と、
前記特定の通信相手と異なる通信相手からの連絡要求であって開通されなかった連絡要求を前記特定の表示画像と異なる表示画像で通知する着信提示動作と、
前記特定提示動作で表示された前記表示画像に対する操作を受付けると、前記特定の通信相手からの連絡要求をフォーカス位置として開通されていない連絡要求の履歴を一覧表示し、前記着信提示動作で表示された前記表示画像に対する操作を受付けると、先頭項目をフォーカス位置として開通されていない連絡要求の履歴を一覧表示する実行動作と、
を実行するデータ処理方法。
【請求項6】
コンピュータを、
他者からの連絡要求を着信する連絡着信手段、
着信した連絡要求を開通する着信開通手段、
特定の通信相手が登録される相手登録手段、
前記特定の通信相手からの連絡要求であって開通されなかった連絡要求を特定の表示画像で通知する特定提示手段、
前記特定の通信相手と異なる通信相手からの連絡要求であって開通されなかった連絡要求を前記特定の表示画像と異なる表示画像で通知する着信提示手段、
前記特定提示手段が表示する前記表示画像に対する操作を受付けると、前記特定の通信相手からの連絡要求をフォーカス位置として開通されていない連絡要求の履歴を一覧表示し、前記着信提示手段が表示する前記表示画像に対する操作を受付けると、先頭項目をフォーカス位置として開通されていない連絡要求の履歴を一覧表示する実行手段、
として機能させるためのコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、他者からの連絡要求を着信して開通するデータ通信端末に関し、特に、開通されなかった連絡を所定の表示画像で提示するデータ通信端末、そのコンピュータプログラムおよびデータ処理方法、に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の携帯電話機では、電話着信・メール受信鳴動時に応答できないとき、又は電話着信・メール受信があったことに気付いていないときに、その表示部に着信があったことを示す不在着信・受信メールの表示が一般に行われる。
【0003】
この表示は、待ち受け画面の不在着信・受信メールの通知アイコンとして表示されていることが一般的で、通知アイコンを選択した場合、不在着信履歴画面またはメール一覧画面へ遷移する。
【0004】
現在、上述のようなデータ通信端末として各種の提案がある(特許文献1〜4)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2000−124987号公報
【特許文献2】特開2002−152323号公報
【特許文献3】特開2003−333137号公報
【特許文献4】特開平08−032690号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、従来の携帯電話機においては、通知される不在着信・受信メールが一件でも複数件でも遷移される画面は同じであったため、例えユーザーが優先的に確認したい不在着信や受信メールが存在したとしても、該当する受信情報に当たるまで携帯電話機を操作して確認する必要があった。このため、ユーザーの確認したい不在着信や受信メールを迅速に確認することができないという問題点があった。
【0007】
本発明は上述のような課題に鑑みてなされたものであり、特定の相手から着信した通話要求や電子メールを一目で確認することができるデータ通信端末、そのコンピュータプログラムおよびデータ処理方法、を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のデータ通信端末は、他者からの連絡要求を着信する連絡着信手段と、着信した連絡要求を開通する着信開通手段と、特定の通信相手が登録される相手登録手段と、前記特定の通信相手からの連絡要求であって開通されなかった連絡要求を特定の表示画像で通知する特定提示手段と、前記特定の通信相手と異なる通信相手からの連絡要求であって開通されなかった連絡要求を前記特定の表示画像と異なる表示画像で通知する着信提示手段と、
前記特定提示手段が表示する前記表示画像に対する操作を受付けると、前記特定の通信相手からの連絡要求をフォーカス位置として開通されていない連絡要求の履歴を一覧表示し、前記着信提示手段が表示する前記表示画像に対する操作を受付けると、先頭項目をフォーカス位置として開通されていない連絡要求の履歴を一覧表示する実行手段と、を有する。
【0009】
本発明のコンピュータプログラムは、コンピュータを、他者からの連絡要求を着信する連絡着信手段、着信した連絡要求を開通する着信開通手段、特定の通信相手が登録される相手登録手段、前記特定の通信相手からの連絡要求であって開通されなかった連絡要求を特定の表示画像で通知する特定提示手段、前記特定の通信相手と異なる通信相手からの連絡要求であって開通されなかった連絡要求を前記特定の表示画像と異なる表示画像で通知する着信提示手段、
前記特定提示手段が表示する前記表示画像に対する操作を受付けると、前記特定の通信相手からの連絡要求をフォーカス位置として開通されていない連絡要求の履歴を一覧表示し、前記着信提示手段が表示する前記表示画像に対する操作を受付けると、先頭項目をフォーカス位置として開通されていない連絡要求の履歴を一覧表示する実行手段、として機能させる。
【0010】
本発明のデータ処理方法は、コンピュータが、他者からの連絡要求を着信する連絡着信動作と、着信した連絡要求を開通する着信開通動作と、特定の通信相手が登録される相手登録動作と、前記特定の通信相手からの連絡要求であって開通されなかった連絡要求を特定の表示画像で通知する特定提示動作と、前記特定の通信相手と異なる通信相手からの連絡要求であって開通されなかった連絡要求を前記特定の表示画像と異なる表示画像で通知する着信提示動作と、
前記特定提示動作で表示された前記表示画像に対する操作を受付けると、前記特定の通信相手からの連絡要求をフォーカス位置として開通されていない連絡要求の履歴を一覧表示し、前記着信提示動作で表示された前記表示画像に対する操作を受付けると、先頭項目をフォーカス位置として開通されていない連絡要求の履歴を一覧表示する実行動作と、を実行する。
【0011】
「連絡要求の着信」とは、例えば、電話の通話要求の受信や、送信されてきた電子メールの受信などが該当する。「連絡要求の開通」とは、例えば、通話要求を受信した受信者による着信許可の操作に起因して通話状態になることや、電子メールの受信者によるメールを開く操作に起因して受信メールの本文がディスプレイに表示された状態になることなどが該当する。「開通されなかった連絡要求」とは、例えば、通話要求の受信者が着信許可の操作を行わなかっため通話状態にならなかった通話要求や、電子メールの受信者が受信メールを開く操作をいまだ行っていないため、いわゆる未開封状態のままである受信メールなどが該当する。「開通されなかった連絡要求を所定の表示画像で提示」とは、開通されなかった連絡要求(開通されていない連絡要求)の存在をユーザに通知するために行われる処理であり、例えば、いわゆる待ち受け画面において所定のアイコンを表示する処理などが該当する。なお、「登録されている特定の通信相手」と異なる通信相手からの連絡要求であって開通されなかった連絡要求(開通されていない連絡要求)の存在をユーザに通知する場合に、「所定の表示画像(例:アイコン)」が利用される。「特定の通信相手の登録」は、例えば、特定の通信相手の電話番号や、電子メールアドレスなどの登録が該当する。「特定の表示画像」とは、例えば、登録されている通信相手からの連絡要求であって開通されなかった連絡要求(開通されていない連絡要求)の存在をユーザに通知する場合に利用される表示画像(例:アイコン)であり、少なくとも上記所定の表示画像と識別可能になっている。識別可能にする手段は特段制限されず、例えば、アイコンの絵自体を異なるものにしてもよいし、または、アイコンの絵自体は同じものを使用し、表示手法(点滅表示、拡大表示等)を異なるものにしてもよい。
【0012】
なお、本発明の各種の構成要素は、その機能を実現するように形成されていればよく、例えば、所定の機能を発揮する専用のハードウェア、所定の機能がコンピュータプログラムにより付与されたデータ通信端末、コンピュータプログラムによりデータ通信端末に実現された所定の機能、これらの任意の組み合わせ、等として実現することができる。
【0013】
また、本発明の各種の構成要素は、必ずしも個々に独立した存在である必要はなく、複数の構成要素が一個の部材として形成されていること、一つの構成要素が複数の部材で形成されていること、ある構成要素が他の構成要素の一部であること、ある構成要素の一部と他の構成要素の一部とが重複していること、等でもよい。
【0014】
また、本発明のコンピュータプログラムおよびデータ処理方法は、複数の処理および動作を順番に記載してあるが、その記載の順番は複数の処理および複数の動作を実行する順番を限定するものではない。
【0015】
このため、本発明のコンピュータプログラムおよびデータ処理方法を実施するときには、その複数の処理および複数の動作の順番は内容的に支障しない範囲で変更することができる。
【0016】
さらに、本発明のコンピュータプログラムおよびデータ処理方法は、複数の処理および複数の動作が個々に相違するタイミングで実行されることに限定されない。このため、ある処理および動作の実行中に他の処理および動作が発生すること、ある処理および動作の実行タイミングと他の処理および動作の実行タイミングとの一部ないし全部が重複していること、等でもよい。
【発明の効果】
【0017】
本発明のデータ通信端末では、他者からの連絡要求を連絡着信手段が着信し、着信した連絡要求を着信開通手段が開通する。ただし、連絡要求が開通されなかった場合、当該連絡要求の送信者が相手登録手段に登録されていなければ、開通されなかった連絡要求を所定の表示画像で着信提示手段が提示する。一方、開通されなかった連絡要求の送信者が相手登録手段に登録されている場合、開通されなかった連絡要求を特定の表示画像で特定提示手段が提示する。このため、特定の相手から着信した通話要求や電子メールを一目で確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
上述した目的、および、その他の目的、特徴および利点は、以下に述べる好適な実施の形態、および、それに付随する以下の図面によって、さらに明らかになる。
【
図1】本発明の実施の形態のデータ通信端末の論理構造を示す模式的なブロック図である。
【
図2】本発明の実施例のデータ通信端末の物理構造を示すブロック図である。
【
図3】データ通信端末によるデータ処理方法を示すフローチャートである。
【
図4】データ通信端末によるデータ処理方法を示すフローチャートである。
【
図5】データ通信端末によるデータ処理方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明の実施の一形態を図面を参照して以下に説明する。本実施の形態のデータ通信端末100は、
図1に示すように、他者からの連絡要求を着信する連絡着信部110と、着信した連絡要求を開通する着信開通部120と、開通されなかった連絡要求を所定の表示画像で提示する着信提示部130と、特定の通信相手が登録される相手登録部140と、登録された通信相手からの連絡要求であって開通されなかった連絡要求を特定の表示画像で提示する特定提示部150と、を有する。
【0020】
なお、相手登録部140には、ユーザーが優先して確認したい特定相手からの不在着信や受信メールの存在を待ち受け画面の通知用アイコンで判別できるようにするために、通知優先したい相手の電話番号・メールアドレス・不在着信通知用アイコン・受信メール通知用アイコンを設定・登録することを可能とする。また、着信提示部130は、表示画像として一律アイコンを表示出力し、特定提示部150は、表示画像として特定アイコンを表示出力する。「一律アイコン」とは、登録されていない通信相手からの連絡要求であって開通されなかった連絡要求の存在を、ユーザに通知するためのアイコンである。当該アイコンは、登録されていないユーザからの連絡要求に対して一律に使用される。「特定アイコン」とは、登録されている特定の通信相手からの連絡要求であって開通されなかった連絡要求の存在を、ユーザに通知するためのアイコンであり、少なくとも一律アイコンと識別可能になっている。例えば、一律アイコンと特定アイコンは、アイコンの絵自体が異なっていてもよい。または、一律アイコンと特定アイコンはの絵自体は同じであるが、表示手法(点滅表示、拡大表示等)が異なっていてもよい。一律アイコン及び特定アイコンは、例えば、いわゆる待ち受け画面の所定位置に表示される。なお、特定アイコンは、登録されている通信相手各々を識別可能なものであってもよいし、登録されている通信相手がグループ化して登録されている場合には、各グループを識別可能なものであってもよい。
【0021】
例えば、連絡着信部110は、他者からの通話要求を着信し、着信開通部120は、ユーザの操作に応じて着信した通話要求を開通し、当該通話要求が開通されなかった場合には、通話要求の送信元に応じて、着信提示部130は不在着信の一律アイコンを表示出力し、特定提示部150は不在着信の特定アイコンを表示出力する。
【0022】
また、連絡着信部110は、他者からの電子メールを着信し、着信開通部120は、ユーザの操作に応じて着信した電子メールを開通し、いまだ電子メールが開通されていない場合(未開封)、電子メールの送信元に応じて、着信提示部130は未開封の一律アイコンを表示出力し、特定提示部150は未開封の特定アイコンを表示出力する。
【0023】
なお、特定アイコンは、登録されている特定の通信相手を示す一つでもよく、特定の通信相手の複数のグループごとに形成されていてもよく、複数の通信相手ごとに形成されていてもよい。
【0024】
上述のような各部110〜150は、データ通信デバイスや画像表示デバイスなどのハードウェアをマイクロコンピュータがコンピュータプログラムに対応して統合制御することなどで論理的に実現される。
【0025】
このようなコンピュータプログラムは、例えば、他者からの連絡要求を着信する連絡着信処理と、着信した連絡要求を開通する着信開通処理と、開通されなかった連絡要求を所定の表示画像で提示する着信提示処理と、特定の通信相手が登録される相手登録処理と、登録された通信相手からの連絡要求であって開通されなかった連絡要求を特定の表示画像で提示する特定提示処理と、をデータ通信端末100に実行させるように記述されている。
【0026】
上述のような構成において、本実施の形態のデータ通信端末100では、他者からの電子メールや通話要求などの連絡要求を連絡着信部110が着信し、着信した連絡要求を着信開通部120が開通する。この連絡要求が開通されることにより、例えば、電子メールが開封されて利用者に目視されたり、利用者が相手と通話するようなことができる。
【0027】
ただし、連絡要求が開通されなかった場合、所定の表示画像である一律アイコンが表示される。この一律アイコンは、不在着信やメール受信を表示するもので、複数の場合は受信の順番に表示される。
【0028】
一方、開通されなかった連絡要求が登録された通信相手からの場合、特定の表示画像である特定アイコンが表示される。この特定アイコンは、不在着信やメール受信が特定の相手からであることを表示するもので、複数の一律アイコンとともに表示される場合には、例えば、点滅や赤色などで強調表示されたり、受信の順番とは関係なく上位に表示されたりする。
【0029】
[実施例の構成]
本実施例のデータ通信端末100は、
図2に示すように、不在着信履歴や受信メールを保持する記憶装置1と、記憶装置1からユーザーが未確認である不在着信履歴や受信メールの有無を識別する受信情報処理部2と、受信情報処理部2から出力された未確認の不在着信履歴や受信メールの中に相手登録部140にて予め設定された特定相手からの不在着信履歴および受信メールを含む場合または前記条件に該当しない場合によって、通知用アイコンを変更する通知用アイコン制御部4と、通知用アイコン制御部4より出力された通知用アイコンおよび受信情報の件数の状態によって、不在着信履歴画面またはメール内容表示画面への画面遷移を制御する画面制御部5と、画面制御部5より出力された画面を表示する表示装置6と、表示された画面上で操作するための入力装置7と、を有する。
【0030】
受信情報処理部2では、記憶装置1よりユーザー未確認の着信履歴や受信メールの内容及び件数を保持し、通知用アイコン制御部4へ受信情報を出力する。相手登録部140では、ユーザーが優先して確認したい特定相手からの不在着信や受信メールの存在を待ち受け画面の通知用アイコンで判別できるようにするために、通知優先したい相手の電話番号・メールアドレス・不在着信通知用アイコン・受信メール通知用アイコンを設定・登録することを可能とする。画面制御部5では、通知用アイコン制御部4と入力装置7からの出力に応じて、画面を変更し表示装置6へ出力する。
【0031】
[実施例の動作]
本実施の形態のデータ通信端末100では、下記実施例の動作説明で用いる画面およびアイコンは受信情報の通知用アイコンを表示する「待ち受け画面」、未確認の不在着信履歴を一覧表示する「不在着信履歴画面」、任意のメール内容を詳細表示する「メール詳細画面」、受信メールを一覧表示する「メール一覧画面」および「通知用アイコン」と定義する。
【0032】
図3に示すように、待ち受け画面が表示される場合、画面の変更を行うために画面制御部5から不在着信履歴や受信メールの通知があるかどうかを受信情報処理部2に確認する(ステップS1)。
【0033】
受信情報処理部2では、記憶装置1よりユーザー未確認の不在着信および受信メールと各々の件数を通知用アイコン制御部4へ出力する。通知用アイコン制御部4では、受信情報の中に相手登録部140で設定されている情報が含まれてないかを確認し(ステップS2)、含まれてない場合は一律アイコンを出力し(ステップS3)、含まれている場合は特定アイコンを画面制御部5に出力し(ステップS4)、画面制御部5にて不在着信履歴や受信メールを通知する通知用アイコンを含んだ待ち受け画面を表示装置6に出力し表示する。
【0034】
図4に示すように、待ち受け画面表示中、キーなどの入力装置7により未確認の不在着信履歴を報知する通知用アイコンが選択・押下された場合(ステップT1)、画面制御部5から通知優先相手からの不在着信履歴および受信メールの有無を判別するため、一律アイコンと異なるかどうかを通知用アイコン制御部4に確認する(ステップT2)。
【0035】
一律アイコンであれば「不在着信履歴画面」にて先頭項目をフォーカス位置とした画面を表示する(ステップT3)。例えば、着信履歴を着信順に並べ、最新の着信履歴から所定数(設計的事項)の着信履歴を画面に一覧表示する。一方、相手登録部140で特定アイコンであれば「不在着信履歴画面」にて通知優先相手からの不在着信履歴をフォーカス位置とした画面を表示する(ステップT4)。例えば、着信履歴を着信順に並べ、通知優先相手からの不在着信履歴が画面表示された一覧表示内の所定位置(一番上、真ん中等)に位置するように、所定数の着信履歴を画面に一覧表示する。
【0036】
また、
図5に示すように、待ち受け画面表示中、キーなどの入力装置7により未確認の受信メールを報知する通知用アイコンを選択・押下された場合(ステップE1)、画面制御部5から受信メールの通知件数を通知用アイコン制御部4へ確認し(ステップE2)、通知件数が一件の場合は該当のメールの「メール詳細画面」を表示する(ステップE6)。
【0037】
通知件数が複数件の場合、通知優先相手からの受信メールの有無を判別するため、一律アイコンと異なるかどうかを通知用アイコン制御部4に確認し(ステップE3)、一律アイコンであれば「メール一覧画面」にて最新の受信メールをフォーカス位置とした画面を表示する(ステップE4)。例えば、受信メールを受信順に並べ、最新の受信メールから所定数(設計的事項)の受信メールを画面に一覧表示する。一方、特定アイコンであれば「メール一覧画面」にて通知優先相手の受信メールをフォーカス位置とした画面を表示する(ステップE5)。例えば、受信メールを受信順に並べ、通知優先相手の受信メールが画面表示された一覧表示内の所定位置(一番上、真ん中等)に位置するように、所定数の受信メールを画面に一覧表示する。
【0038】
本実施の形態のデータ通信端末100は、上述のように開通されなかった連絡要求を所定の表示画像で提示する。そして、開通されなかった連絡要求が相手登録部140に登録された特定の通信相手からの連絡要求である場合、特定の表示画像を提示する。ユーザは、このような特定表示画像を閲覧することで、特定の相手から着信した通話要求や電子メールを一目で確認することができ、迅速に返信などを実行することができる。
【0039】
なお、本発明は本実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で各種の変形を許容する。例えば、上記形態ではデータ通信端末100の各部がコンピュータプログラムにより各種機能として論理的に実現されることを例示した。しかし、このような各部の各々を固有のハードウェアとして形成することもでき、ソフトウェアとハードウェアとの組み合わせとして実現することもできる。
【0040】
また、上記形態ではデータ通信端末100として通話とメール通信とを実行する携帯電話機を想定した。しかし、通話のみ実行する携帯電話機や、メール通信のみ実行するPDA(Personal Digital Assistance)などでもよい。
以下、参考形態の例を付記する。
1 他者からの連絡要求を着信する連絡着信手段と、
着信した連絡要求を開通する着信開通手段と、
開通されなかった連絡要求を所定の表示画像で提示する着信提示手段と、
特定の通信相手が登録される相手登録手段と、
登録された前記通信相手からの連絡要求であって開通されなかった連絡要求を特定の表示画像で提示する特定提示手段と、
を有するデータ通信端末。
2 前記着信提示手段は、前記表示画像として一律アイコンを表示出力し、
前記特定提示手段は、前記表示画像として特定アイコンを表示出力する、1に記載のデータ通信端末。
3 前記連絡着信手段は、前記他者からの通話要求を着信し、
前記着信開通手段は、着信した通話要求を開通し、
前記着信提示手段は、前記通話に対応した不在着信の前記一律アイコンを表示出力し、
前記特定提示手段は、前記通話に対応した特定の前記不在着信アイコンを表示出力する、2に記載のデータ通信端末。
4 前記連絡着信手段は、前記他者からの電子メールを着信し、
前記着信開通手段は、着信した前記電子メールを開通し、
前記着信提示手段は、前記電子メールに対応した未開封の前記一律アイコンを表示出力し、
前記特定提示手段は、前記電子メールに対応した未開封の前記特定アイコンを表示出力する、2または3に記載のデータ通信端末。
5 前記特定提示手段は、前記特定アイコンを強調表示する、3または4に記載のデータ通信端末。
6 前記着信提示手段は、前記一律アイコンを受信の順番で表示出力し、
前記特定提示手段は、前記特定アイコンを順番の上位に表示出力する、3ないし5の何れかに記載のデータ通信端末。
7 1ないし6の何れかに記載のデータ通信端末のコンピュータプログラムであって、
他者からの連絡要求を着信する連絡着信処理と、
着信した連絡要求を開通する着信開通処理と、
開通されなかった連絡要求を所定の表示画像で提示する着信提示処理と、
特定の通信相手が登録される相手登録処理と、
登録された前記通信相手からの連絡要求であって開通されなかった連絡要求を特定の表示画像で提示する特定提示処理と、
を前記データ通信端末に実行させるためのコンピュータプログラム。
8 1ないし6の何れかに記載のデータ通信端末のデータ処理方法であって、
他者からの連絡要求を着信する連絡着信動作と、
着信した連絡要求を開通する着信開通動作と、
開通されなかった連絡要求を所定の表示画像で提示する着信提示動作と、
特定の通信相手が登録される相手登録動作と、
登録された前記通信相手からの連絡要求であって開通されなかった連絡要求を特定の表示画像で提示する特定提示動作と、
を前記データ通信端末に実行させるデータ処理方法。
【0041】
この出願は、2010年9月28日に出願された日本特許出願特願2010−216426号を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。