(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明に係る目的地転送システム、目的地転送方法、及び目的地転送プログラムの実施の形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。ただし、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
【0018】
本実施の形態に係る目的地転送システムは、現在地から目的地までの経路案内を行う外部装置に対して目的地を転送する目的地転送システムである。ここで、本実施の形態では、スマートフォンに目的地転送プログラムをインストールすることにより、スマートフォンが目的地転送システムとして機能する場合について説明するが、この他にも、タブレットPCを含む任意の装置によって目的地転送システムを構成してもよい。また、目的地転送システムにおけるスマートフォンとしての機能については、公知のスマートフォンと同様の構成により得ることができるので、その説明は省略することとし、特に目的地転送機能を達成するための構成について説明する。また、「外部装置」は、車両に搭載された公知の車載ナビゲーション装置(以下、車載ナビ)である場合について説明するが、携帯用ナビゲーション装置を含む任意の装置によって外部装置を構成してもよい。なお、この車載ナビが搭載された車両を以下では「自車両」と称して説明する。また、「車両」とは、四輪自動車の他、二輪自動車や自転車を含む。
【0019】
(構成)
まず、本実施の形態に係るスマートフォン1の構成を説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係るスマートフォン1を例示するブロック図である。この
図1に示すように、スマートフォン1は、概略的に、スピーカ2、タッチパネル3、ディスプレイ4、通信部5、現在位置検出部6、制御部7、及びデータ記憶部8を備えて構成されている。そして、このスマートフォン1は、通信部5を介して車載ナビ9と接続されている。
【0020】
(構成−スピーカ)
スピーカ2は、制御部7の制御に基づいて各種の音声を出力する出力手段である。スピーカ2より出力される音声の具体的な態様は任意であり、必要に応じて生成された合成音声や、予め録音された音声を出力することができる。
【0021】
(構成−タッチパネル)
タッチパネル3は、ユーザの指等で押圧されることにより、当該ユーザから各種手動入力を受け付けるものである。このタッチパネル3は、透明又は半透明状に形成され、ディスプレイ4の前面において当該ディスプレイ4の表示面と重畳するように設けられている。このタッチパネル3としては、例えば抵抗膜方式や静電容量方式等による操作位置検出手段を備えた公知のタッチパネルを使用することができる。
【0022】
(構成−ディスプレイ)
ディスプレイ4は、スマートフォン1によって案内された画像を表示する表示手段であり、特に、後述する地
図DB8aにて格納された地図情報に基づいて地図を表示する表示手段である。このディスプレイ4の具体的な構成は任意であり、公知の液晶ディスプレイや有機ELディスプレイの如きフラットパネルディスプレイを使用することができる。
【0023】
(構成−通信部)
通信部5は、後述する車載ナビ9の通信部13との間で案内内容や転送要否情報についての情報の通信を行うための通信手段であって、Bluetooth(登録商標)等の無線通信技術を利用して構成することができる。
【0024】
(構成−現在位置検出部)
現在位置検出部6は、自車両の現在位置を検出する現在位置検出手段である。例えば、現在位置検出部6は、GPS、地磁気センサ、距離センサ、又はジャイロセンサ(いずれも図示省略)の少なくとも一つを有し、現在のスマートフォン1の位置(座標)及び方位等を公知の方法にて検出する。なお、本実施の形態では、現在位置検出部6はGPSであるものとして説明する。
【0025】
(構成−制御部)
制御部7は、スマートフォン1を制御する制御手段であり、具体的には、CPU、当該CPU上で解釈実行される各種のプログラム(OSなどの基本制御プログラムや、OS上で起動され特定機能を実現するアプリケーションプログラムを含む)、及びプログラムや各種のデータを格納するためのRAMの如き内部メモリを備えて構成されるコンピュータである。特に、本実施の形態に係る目的地転送プログラムは、任意の記録媒体又はネットワークを介してスマートフォン1にインストールされることで、制御部7の各部を実質的に構成する。特に、制御部7は、本実施の形態に係る各種の処理(後述する)を実行するためのアプリケーションソフトとして目的地転送アプリがインストールされており、この目的地転送アプリを起動させて所定の入力等を行うことにより、各種の処理を実行する事が可能であるものとして説明する。
【0026】
この制御部7は、機能概念的に、接続判定部7a、通知時刻判定部7b、経過時刻判定部7c、情報記憶部7d、及び目的地転送部7eを備える。接続判定部7aは、スマートフォン1が車載ナビ9に接続されたか否かを判定する接続判定手段である。通知時刻判定部7bは、現在時刻が、目的地に向けて出発することを利用者に通知するための出発前通知時刻になったか否かを判定する通知時刻判定手段である。経過時刻判定部7cは、現在時刻が、目的地に向けて出発する出発時刻から所定時間経過後の時刻である経過時刻になったか否かを判定する経過時刻判定手段である。情報記憶部7dは、通知時刻判定部7bによって現在時刻が出発前通知時刻になったと判定された場合、目的地の転送が必要であることを特定する転送要否情報をデータ記憶部8に記憶する情報記憶手段である。目的地転送部7eは、接続判定部7aによってスマートフォン1が車載ナビ9に接続されたと判定された場合において、目的地の転送の要否を特定するための転送要否情報であって、データ記憶部8に記憶された転送要否情報によって、目的地の転送が必要であることが特定されている場合、車載ナビ9に対して目的地を転送する目的地転送手段である。なお、出発前通知時刻や転送要否情報については後述する。これら制御部7の各部により行われる具体的な処理については後述する。
【0027】
(構成−データ記憶部)
データ記憶部8は、スマートフォン1の動作に必要なプログラム及び各種のデータを記憶する記憶手段であり、例えば、外部記録装置としてのハードディスク(図示省略)を用いて構成されている。ただし、ハードディスクに代えてあるいはハードディスクと共に、磁気ディスクの如き磁気的記録媒体、又はDVDやブルーレイディスクの如き光学的記録媒体を含む、その他の任意の記録媒体を用いることができる。
【0028】
このデータ記憶部8は、地図データベース(以下、データベースを「DB」と称する)8aを備えている。
【0029】
地
図DB8aは、地図情報を格納する地図情報格納手段である。「地図情報」は、例えば道路リンクデータ(道路リンク番号、接続ノード番号、道路座標、道路種別、車線数、及び、走行規制等)、ノードデータ(ノード番号、座標)、地物データ(信号機、道路標識、ガードレール、建物等)、対象地物データ(交差点、一時停止線、踏切、カーブ、ETC料金所、高速出口等)、施設データ(各施設の位置、各施設の種別等)、地形データ、地図をディスプレイ4に表示するための地図表示データ等を含んで構成されている。
【0030】
(構成−車載ナビ)
車載ナビ9は、現在地から目的地までの経路案内を行う経路案内手段である。この車載ナビ9は、公知のカーナビゲーションシステムと略同一の構成により構成する事が可能であり、概略的に、スピーカ10、タッチパネル11、ディスプレイ12、通信部13、現在位置検出部14、制御部15、及びデータ記憶部16を備えており、データ記憶部16は、概略的に地
図DB16aを備えている。なお、これらの各構成要素は、スマートフォン1のスピーカ2、タッチパネル3、ディスプレイ4、通信部5、現在位置検出部6、制御部7、データ記憶部8、及び地
図DB8aと同様に構成することが可能であるため、その詳細な説明を省略する。
【0031】
(処理)
次に、このように構成されるスマートフォン1によって実行される処理について説明する。このスマートフォン1は、概略的に、案内内容取得処理、目的地転送フラグ設定処理、及び目的地転送処理を実行する。以下では、これらの各処理について詳細に説明する。
【0032】
(処理−案内内容取得処理)
初めに、案内内容取得処理について説明する。
図2は、案内内容取得処理のフローチャートである。この案内内容取得処理は、ユーザに対して案内する内容を取得するための処理であって、例えば上述した目的地転送アプリの起動時において所定の時間間隔(例えば1秒毎)で実行される。以下では、
図2を参照しつつ、案内内容取得処理について順を追って説明する。
【0033】
まず、制御部7は、ユーザによる案内内容の入力が有ったか否かを判定する(SA1)。この案内内容の具体的な内容として、目的地情報、出発日時情報、及び出発前通知時刻情報を含む。ここで、「目的地情報」とは、目的地に関する情報であって、例えば目的地の名称、住所、又は電話番号等を含むが、本実施の形態では、目的地情報として目的地の名称を入力するものとする。
【0034】
また、「出発日時情報」とは、ユーザが現在地を出発する予定の日付及び時刻に関する情報であって、ユーザが所望する任意の日付及び時刻を設定することが可能である。なお、このように、日付及び時刻によって特定されるタイミングを以下では簡便のために単に「時刻」と称する。なお、必ずしもユーザが出発日時情報を入力する必要はなく、例えば、ユーザは案内内容として出発日時情報の代わりに到着予定時刻に関する情報を入力し、当該到着予定時刻と、現在地から目的地までの想定走行時間とに基づいて、後述するSA3において制御部7が、出発日時を算出することによって、出発日時情報を設定するようにしても良い。
【0035】
また、「出発前通知時刻情報」とは、ユーザに対して出発を促すための通知を行うための時刻である出発前通知時刻に関する情報のことであって、ユーザが所望する任意の時刻を設定することが可能である。なお、必ずしもユーザが出発前通知時刻を入力する必要はなく、例えば、ユーザは出発日時のみを設定し、後述するSA3において制御部7が、ユーザが設定した出発日時の所定時間前(例えば30分前)を出発前通知時刻として自動的に設定するようにしても良い。
【0036】
ここで、案内内容の入力方法は任意であり、本実施の形態では、ユーザがスマートフォン1のタッチパネル3を操作することによって案内内容の入力を行う。具体的には、まず、ユーザがスマートフォン1にインストールされた経路案内アプリ等を起動させることによって、スマートフォン1のディスプレイ4に項目「目的地の名称」、項目「出発日時」、及び項目「出発前通知時刻」の各項目の入力を促す表示が行われる。そして、ユーザが、これらの各項目に対してタッチパネル3を介して入力を行う。そして、各項目を入力した後に、同じくスマートフォン1のディスプレイ4に表示された「検索」と表示されたアイコンを押圧することによって、当該目的地、及び目的地までの走行ルートを検索する。具体的には、ユーザによって入力された目的地の名称と地
図DB8aに格納された地図情報とを比較し、一致する名称の地点に対して最適な走行ルートの検索を行う。なお、目的地情報として目的地の住所や目的地の電話番号等を入力した場合においても同様に検索を行う。また、一致する名称が複数存在する場合には、このうちの一つをユーザが選択するように促しても良い。そして、検索された目的地や走行ルートが、ユーザが所望する目的地や走行ルートに合致すると判断した場合、ユーザは、スマートフォン1のディスプレイ4に表示された「案内内容の入力」と表示されたアイコンを押圧することによって、案内内容の入力が完了する。
【0037】
そして、制御部7は、案内内容の入力が有ると判定するまで待機し(SA1、No)、案内内容の入力が有ると判定した場合(SA1、Yes)、制御部7は、ユーザによって入力された目的地情報を取得し(SA2)、取得した目的地情報をデータ記憶部8に記憶する。次に、制御部7は、ユーザによって入力された出発日時情報を取得し(SA3)、取得した出発日時情報をデータ記憶部8に記憶する。最後に、制御部7は、ユーザによって入力された出発前通知時刻情報を取得し(SA4)、取得した出発前通知時刻情報をデータ記憶部8に記憶する。なお、これらの目的地情報、出発日時情報、及び出発前通知時刻情報をデータ記憶部8に記憶する際には、これらを相互に関連付けて記憶する。
【0038】
(処理−目的地転送フラグ設定処理)
次に、目的地転送フラグ設定処理について説明する。
図3は、目的地転送フラグ設定処理のフローチャートである。この目的地転送フラグ設定処理は、目的地転送フラグを設定するための処理であって、上述した案内内容取得処理が実行された後に、所定の時間間隔(例えば1秒毎)で実行される。ここで、「目的地転送フラグ」とは、車載ナビ9に対して目的地の転送の要否を特定するための転送要否情報であって、データ記憶部8に記憶された転送要否情報である。具体的には、目的地転送フラグは、「ON」又は「OFF」のいずれかの状態として設定されており、目的地転送フラグ=「ON」は、目的地の転送が必要であることを特定する転送要否情報であり、目的地転送フラグ=「OFF」は、目的地の転送が必要でないことを特定する転送要否情報であり、目的地の転送が必要であることを特定する転送要否情報(すなわち目的地転送フラグ=「ON」)がデータ記憶部8から消去された状態を示す。以下では、
図3を参照しつつ、目的地転送フラグ設定処理について順を追って説明する。
【0039】
まず、通知時刻判定部7bは、現在時刻が出発前通知時刻を超えたか否かを判定する(SB1)。具体的には、現在時刻と、記憶部に記憶されている出発前通知時刻とを比較する。なお、現在時刻は、スマートフォン1が備える時計機能に基づいて取得することができる(以下同じ)。そして、現在時刻が出発前通知時刻を超えたと判定するまで待機し(SB1、No)、超えたと判定した場合(SB1、Yes)、制御部7は、ユーザに対して、出発前通知時刻の到来を通知する(SB2)。ここで、通知の具体的な内容は任意であり、例えば、スマートフォン1のディスプレイ4に目的地や出発時刻を表示することにより通知を行っても良いし、スマートフォン1のスピーカからアラーム音を発することにより通知を行っても良い。最後に、情報記憶部7dは、データ記憶部8の目的地転送フラグをONに設定する(SB3)。この目的地転送フラグは、目的地情報、出発日時情報、及び出発前通知時刻情報に関連付けて記憶する。
【0040】
このように、本実施の形態では、現在時刻が出発前通知時刻を超えた際(すなわち、出発時刻が近づいている際)に初めて目的地転送フラグをONに設定する。このことによって、未だ出発時刻が近づいていない場合(すなわち、目的地の転送を行う必要がない場合)に目的地の転送を行ってしまう無駄な転送処理を防止することが可能となり、このような無駄な転送処理に起因してスマートフォン1や車載ナビ9の処理負荷が増大してしまう事態を防止することが可能となる。
【0041】
(処理−目的地転送処理)
最後に、目的地転送処理について説明する。
図4は、目的地転送処理のフローチャートである。この目的地転送処理は、車載ナビ9に対して目的地を転送する処理であって、上述した目的地転送フラグ設定処理の後に実行される。以下では、
図4を参照しつつ、目的地転送処理について順を追って説明する。
【0042】
まず、スマートフォン1の通信部5は、車載ナビ9の通信部13との間で公知の手順により接続確立を開始し(SC1)、接続判定部7aは、この接続が確立されたか否かの判定を行う(SC2)。例えば、スマートフォン1を所持したユーザが、車載ナビ9が搭載された自車両に対して接近し、スマートフォン1と車載ナビ9が無線接続可能な距離とまで接近すると、この接近をスマートフォン1の通信部5と車載ナビ9の通信部13とが自動的に検知して接続確立を行う。そして、接続判定部7aは、スマートフォン1の通信部5が車載ナビ9の通信部13と接続したと判定されるまで待機し(SC2、No)、接続したと判定した場合(SC2、Yes)、経過時刻判定部7cは、現在時刻が経過時刻を超えたか否かの判定を行う(SC3)。ここで、「経過時刻」とは、現在時刻が出発時刻から所定時間経過した場合であっても目的地の転送を行うか否かの判断基準となる時刻であって、出発時刻から所定時間経過後の時刻としてデータ記憶部8に記憶されている。この経過時刻はユーザの所望の時刻を設定することが可能であり、例えば、出発時刻から30分経過した場合に目的地の転送を行わないことを所望するのであれば、経過時刻を、出発時刻から30分後の時刻として設定する。なお、必ずしもユーザが経過時刻を入力する必要はなく、例えば、経過時刻判定部7cが、出発日時に対する所定時間(例えば30分)後の時刻を経過時刻として算出してもよい。ここで、現在時刻が経過時刻を超えたか否かの判定方法は、具体的には、現在時刻と、記憶部に記憶されている経過時刻とを比較することにより行う。そして、現在時刻が経過時刻を超えたと判定した場合(SC3、Yes)、情報記憶部7dは、データ記憶部8の目的地転送フラグをOFFに設定する(SC4)。
【0043】
すなわち、現在時刻が経過時刻を超えた場合、ユーザに出発の意思がないものと判断し、目的地転送フラグをOFFに設定して目的地の転送を行わない。このことによって、ユーザに出発の意思が無くなったために現在時刻から所定時間が経過している場合(すなわち、目的地の転送を行う必要がない場合)に目的地の転送を行ってしまうといった無駄な転送処理を防止することが可能となり、このような無駄な転送処理に起因してスマートフォン1や車載ナビ9の処理負荷が増大してしまう事態を防止することが可能となる。なお、現在時刻が経過時刻を超えていない場合(SC3、No)、情報記憶部7dは、ユーザに未だ出発の意思があるものと判断し、目的地転送フラグをOFFに設定せずに、次のステップに移行する。
【0044】
次に、目的地転送部7eは、データ記憶部8に記憶された目的地転送フラグを参照し、目的地転送フラグがONに設定されているか否かの判定を行う(SC5)。そして、目的地転送フラグがONに設定されていないと判定した場合(SC5、No)、目的地転送部7eは、目的地の転送を行う必要がないものと判断し、目的地の転送を行わずに目的地転送処理を終了する。一方、目的地転送フラグがONに設定されていると判定した場合(SC5、Yes)、目的地転送部7eは、目的地転送アプリを起動させる(SC6)。そして、この目的地転送アプリによって、スマートフォン1の通信部5から車載ナビ9の通信部13に対して無線通信により目的地情報を転送する(SC7)。なお、このように無線通信により情報の転送を行う方法は任意であるため、その詳細な説明を省略する。ここで、このようにスマートフォン1から転送された目的地情報は、車載ナビ9のデータ記憶部16に記憶される。そして、制御部7は、目的地の転送を完了した旨の通知を行う(SC8)。ここで、通知の具体的な内容は任意であり、例えば、スマートフォン1のディスプレイ4に「目的地の転送完了」といったように目的地情報の転送が行われた旨を示すテキストを表示させても良いし、「目的地の転送を完了しました」といったような音声メッセージをスマートフォン1のスピーカに出力させても良い。このように目的地情報の転送が完了した場合には、SC6において起動した目的地転送アプリを停止させても良い。
【0045】
そして、このように目的地情報が転送された車載ナビ9は、車載ナビ9のデータ記憶部16に記憶された目的地情報に係る目的地を目的地として設定し、自車両の現在位置(車載ナビ9の現在位置検出部14により取得する)から当該目的地までの走行ルートの案内を開始する。具体的には、自車両の現在位置の周辺の地図情報(車載ナビ9の地
図DB16aにより取得する)に対して、自車両の現在位置を表す位置アイコンや当該目的地までの車両の走行ルート等を重畳させて、ディスプレイ4に表示することによって、自車両の走行ルートの案内を行う。なお、車載ナビ9のこのような走行ルートの案内については公知であるため、その詳細な説明を省略する。
【0046】
(本実施の形態の効果)
このように本実施の形態によれば、接続判定部7aによってスマートフォン1が車載ナビ9に接続されたと判定された場合において車載ナビ9に対して目的地を転送することによって、ユーザがスマートフォン1を手動操作することなく目的地の転送が行われるため、ユーザが目的地を手動で転送する手間を省略することが可能となり、さらに、目的地転送フラグがONに設定されている場合にのみ目的地の転送が行われるため、目的地情報を転送すべきでない所定の要因が存在する場合において自動的に転送を行わないことが可能となり、無駄な転送処理を防止することが可能となるので、このような無駄な転送処理に起因してスマートフォン1や車載ナビ9の処理負荷が増大してしまう事態を防止することが可能となる。
【0047】
また、現在時刻が出発前通知時刻になった場合、目的地の転送が必要であることを特定する転送要否情報をデータ記憶部8に記憶することによって、現在時刻が出発前通知時刻に達するまで目的地の転送を行わないことが可能となるため、未だ出発時刻が近づいていない場合(すなわち、目的地の転送を行う必要がない場合)に目的地の転送を行ってしまうといった無駄な転送処理を防止することが可能となり、このような無駄な転送処理に起因してスマートフォン1や車載ナビ9の処理負荷が増大してしまう事態を防止することが可能となる。
【0048】
また、現在時刻が出発時刻から所定時間経過後の時刻である経過時刻になった場合、目的地転送フラグをOFFに設定することによって、ユーザに出発の意思が無くなったために現在時刻から所定時間が経過している場合(すなわち、目的地の転送を行う必要がない場合)に目的地の転送を行ってしまうといった無駄な転送処理を防止することが可能となり、このような無駄な転送処理に起因してスマートフォン1や車載ナビ9の処理負荷が増大してしまう事態を防止することが可能となる。
【0049】
〔実施の形態に対する変形例〕
以上、本発明に係る実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
【0050】
(解決しようとする課題や発明の効果について)
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、上述の内容に限定されるものではなく、発明の実施環境や構成の細部に応じて異なる可能性があり、上述した課題の一部のみを解決したり、上述した効果の一部のみを奏することがある。例えば、目的地転送を完全に正確に行うことができない場合であっても、従来より僅かに目的地転送の利便性を向上できている場合や、従来と同程度の目的地転送の利便性を従来とは異なる技術により達成できている場合には、本願発明の課題が解決されている。
【0051】
(分散や統合について)
また、上述した各電気的構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各部の分散や統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散や統合して構成できる。例えば、目的地転送システムの各構成要素を、分散配置した上でネットワークを介して相互に接続してもよい。
【0052】
(通信部について)
本実施の形態では、スマートフォン1の通信部5から車載ナビ9の通信部13に対して、無線通信によって目的地情報を転送するものとして説明したが、これに限定されない。例えば、スマートフォン1と車載ナビ9とをUSBケーブル等によって有線接続し、スマートフォン1の通信部5から車載ナビ9の通信部13に対して、有線通信によって目的地情報を転送するものとしても良い。
【0053】
(出発前通知時刻について)
本実施の形態では、出発前通知時刻は、ユーザに対して出発を促すための通知を行うための時刻であるものとしたが、出発前通知時刻を出発時刻と同一の時刻としても良い。また、現在時刻が出発前通知時刻を超えた場合であっても通知を行わなくても良い。
【0054】
(経過時刻について)
本実施の形態では、経過時刻は、目的地に向けて出発する出発時刻から所定時間経過後の時刻であるものとしたが、経過時刻を出発時刻と同一の時刻(すなわち、所定時間=0)としても良い。
【0055】
(現在時刻が経過時刻を超えたか否かの判断について)
現在時刻が経過時刻を超えたか否かの判断は行わなくても良い。また、現在時刻が経過時刻を超えた場合であっても、目的地転送フラグをOFFにしなくても良い。
【0056】
(案内内容取得処理について)
案内内容取得処理において、複数の案内内容を入力しても良い。例えば、「明日午前10時にA地点を目的地とする」という内容の案内内容を入力した後に続けて「明日午後5時にB地点を目的地とする」という内容の案内内容を入力しても良い。このような場合には、それぞれの案内内容毎に目的地転送フラグがデータ記憶部8に記憶される。なお、複数の案内内容がデータ記憶部8に記憶されている場合において、これらの複数の案内内容の出発前通知時刻が同一である場合には、このうち最後に入力された案内内容がユーザの意図を最も反映しているものと判断して、この最後に入力された案内内容を優先して案内を行っても良い。
【0057】
本実施の形態では、スマートフォン1で目的地及び目的地までの走行ルートを検索した後に、その検索された目的地や走行ルートが、ユーザが所望する目的地や走行ルートに合致すると判断した場合、にユーザが案内内容の入力を行うものとして説明したが、スマートフォン1は目的地及び目的地までの走行ルートの検索は行わなくても良い。その場合には、当該スマートフォン1から案内内容が転送された車載ナビ9が、項目「目的地の名称」に入力された目的地の名称と車載ナビ9の地
図DB16aに格納された地図情報とを比較して検索を行っても良い。
【0058】
(案内内容の入力方法について)
案内内容の入力方法は公知の様々な方法を用いることが可能であり、例えば経路案内履歴から目的地を選択して「目的地の名称」入力しても良い。また、ユーザが入力する案内内容としては、「目的地の名称」、「出発日時」、及び「出発前通知時刻」以外にも例えば、「目的地の住所」、「目的地の電話番号」、又は「高速道路の使用の有無」等任意の内容を入力することとしても良い。
【0059】
(転送要否情報について)
本実施の形態では、転送要否情報は転送フラグであるものとしたが、目的地の転送の要否を特定するため情報であればフラグのような態様に限定されない。
【0060】
本実施の形態では、現在時刻が経過時刻を超えた場合に転送フラグをOFFにしたが、このような場合以外であっても、目的地情報の転送を行うべきではない要因が存在する場合には、転送フラグをOFFにしても良い。例えば、VICS(登録商標)等の情報センタから提供される交通情報を取得する交通情報取得部(図示省略)をスマートフォン1に備え、当該交通情報取得部により取得された道路の混雑状況と、現在地から目的地までの走行距離とを踏まえた上で、現在時刻から目的地に向けて出発したところで到着予定時刻までに到着できないことが明らかである場合、転送を行う必要がないものと判断して転送フラグをOFFとしても良い。また、上記実施の形態では、目的地転送処理において、現在時刻が経過時刻を超えか否かを判定し、現在時刻が経過時刻を超えた場合に転送フラグをOFFにしているが、この判定及びOFFの処理は、目的地転送処理とは切り離して独立して行ってもよい。
【0061】
(車載ナビからスマートフォンに対しての転送について)
スマートフォン1から車載ナビ9に対して案内内容の転送を行った後に、車載ナビ9からスマートフォン1に対して案内内容を再度転送しても良い。例えば、目的地が車両通行禁止の地点であるために、ユーザが目的地近傍の地点まで車両で移動し、当該地点で車両を降りた後に徒歩で目的地に向かうことを余儀なくされる場合等には、車両を降りた後であっても経路案内が継続して必要となる。そこで、車両を降りる際等に、車載ナビ9からスマートフォン1に対して案内内容を再転送することによって、ユーザが所持するスマートフォン1から案内内容を出力させることが可能であり、車両を降りた後であっても経路案内を継続させることが可能である。
【0062】
(目的地について)
目的地は、経路案内の最終的な目的地に限られず、例えば、現在地から少なくとも一つ以上の経由地を経由して最終目的地にまで至る走行ルートの経路案内を行う場合には、当該経由地を目的地であるものとして、スマートフォン1は、現在地から経由地までの走行ルートを車載ナビ9に対して転送しても良い。
(付記)
付記1の目的地転送システムは、現在地から目的地までの経路案内を行う外部装置に対して前記目的地を転送する目的地転送システムであって、当該目的地転送システムが前記外部装置に接続されたか否かを判定する接続判定手段と、前記接続判定手段によって当該目的地転送システムが前記外部装置に接続されたと判定された場合において、前記目的地の転送の要否を特定するための転送要否情報であって、所定の記憶手段に記憶された転送要否情報によって、前記目的地の転送が必要であることが特定されている場合、前記外部装置に対して前記目的地を転送する目的地転送手段とを備える。
また、付記2の目的地転送システムは、付記1に記載の目的地転送システムにおいて、現在時刻が、前記目的地に向けて出発することを利用者に通知するための出発前通知時刻になったか否かを判定する通知時刻判定手段と、前記通知時刻判定手段によって前記現在時刻が前記出発前通知時刻になったと判定された場合、前記目的地の転送が必要であることを特定する前記転送要否情報を前記記憶手段に記憶する情報記憶手段とを備える。
また、付記3の目的地転送システムは、付記2に記載の目的地転送システムにおいて、現在時刻が、前記目的地に向けて出発する出発時刻から所定時間経過後の時刻である経過時刻になったか否かを判定する経過時刻判定手段を備え、前記経過時刻判定手段によって前記現在時刻が前記経過時刻になったと判定された場合、前記情報記憶手段は、前記目的地の転送が必要であることを特定する前記転送要否情報を前記記憶手段から消去する。
また、付記4の目的地転送方法は、現在地から目的地までの経路案内を行う外部装置に対して目的地転送システムを介して前記目的地を転送する方法であって、前記目的地転送システムが前記外部装置に接続されたか否かを判定する接続判定ステップと、前記接続判定ステップにおいて前記目的地転送システムが前記外部装置に接続されたと判定された場合において、前記目的地の転送の要否を特定するための転送要否情報であって、所定の記憶手段に記憶された転送要否情報によって、前記目的地の転送が必要であることが特定されている場合、前記外部装置に対して前記目的地を転送する目的地転送ステップとを含む。
また、付記5の目的地転送プログラムは、付記4に記載の方法をコンピュータに実行させるための目的地転送プログラムである。
(付記の効果)
付記1に記載の目的地転送システム、付記4に記載の目的地転送方法、及び付記5に記載の目的地転送プログラムによれば、接続判定手段によって目的地転送システムが外部装置に接続されたと判定された場合において外部装置に対して目的地を転送することによって、ユーザが目的地転送システムを手動操作することなく目的地の転送が行われるため、ユーザが目的地を手動で転送する手間を省略することが可能となり、さらに、転送要否情報によって目的地の転送が必要であると特定されている場合にのみ目的地の転送が行われるため、目的地情報を転送すべきでない所定の要因が存在する場合において自動的に転送を行わないことが可能となり、無駄な転送処理を防止することが可能となるので、このような無駄な転送処理に起因して目的地転送システムや外部装置の処理負荷が増大してしまう事態を防止することが可能となる。
また、付記2に記載の目的地転送システムによれば、現在時刻が出発前通知時刻になった場合、目的地の転送が必要であることを特定する転送要否情報を記憶手段に記憶することによって、現在時刻が出発前通知時刻に達するまで目的地の転送を行わないことが可能となるため、未だ出発時刻が近づいていない場合(すなわち、目的地の転送を行う必要がない場合)に目的地の転送を行ってしまうといった無駄な転送処理を防止することが可能となり、このような無駄な転送処理に起因して目的地転送システムや外部装置の処理負荷が増大してしまう事態を防止することが可能となる。
また、付記3に記載の目的地転送システムによれば、現在時刻が出発時刻から所定時間経過後の時刻である経過時刻になった場合、目的地の転送が必要であることを特定する転送要否情報を記憶手段から消去することによって、ユーザに出発の意思が無くなったために現在時刻から所定時間が経過している場合(すなわち、目的地の転送を行う必要がない場合)に目的地の転送を行ってしまうといった無駄な転送処理を防止することが可能となり、このような無駄な転送処理に起因して目的地転送システムや外部装置の処理負荷が増大してしまう事態を防止することが可能となる。