(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
上記押込規制部は、上記ステイが上記サブユニットの開放状態を支持している際は上記ユニットの上記筐体への移動を規制する一方、上記サブユニットの閉鎖状態においては上記ステイにより回動され、上記ユニットの上記筐体への移動の規制を解除する
請求項3に記載の引出装置。
上記ユニットの収納状態において、上記ユニットに対する上記サブユニットの回動を規制し、上記ユニットの引出状態において、上記ユニットに対する上記サブユニットの回動の規制を解除する回動規制部
をさらに有する請求項2に記載の引出装置。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、発明を実施するための形態(以下実施の形態とする)について、図面を用いて説明する。
【0022】
[1.第1の実施の形態]
[1−1.現金自動取引装置の全体構成]
図1及び
図2に示すように、現金自動取引装置1は金融機関の行員(例えば受付窓口員)が操作する行員操作型端末であり、行員の操作に基づいて紙幣の入出金処理を行うようになされている。
【0023】
この現金自動取引装置1は、箱型の筐体10の上側において紙幣の投入やタッチパネルによる操作等をしやすい箇所、すなわち前面の上部から上面に渡る部分が斜めに傾斜したフロントパネル12が設けられており、当該フロントパネル12には、接客部13が設けられている。
【0024】
接客部13は、入金口14、出金口16(16A及び16B)及び表示操作部18が設けられており、利用者との間で現金を直接やり取りすると共に、取引に関する情報の通知や操作指示の受付を行うようになされている。
【0025】
現金自動取引装置1は、金融機関に設けられた接客カウンターの下側に筐体10の後部分が潜り込むように設置される。筐体10は、上側に位置し箱型であり前面が開口する上部筐体20と、下側に位置し箱型であり強固な下部筐体22とから構成されている。
【0026】
現金自動取引装置1は、上側には上部筐体20に囲まれた上部ユニット24が、下側には下部筐体22に囲まれた下部ユニット26がそれぞれ設けられている。
【0027】
上部ユニット24は、搬送路28、鑑別部30、一時保留部31及び制御部32等が配された上部引出25と、入金口14、出金口16及び表示操作部18等が配されたフロントパネル12とから構成されている。
【0028】
入金口14は、行員により入金紙幣が投入されると、これを1枚ずつ分離して現金自動取引装置1内に取り込む。
【0029】
出金口16は、金種毎等に出金紙幣を集積して、これを行員に取り出させる。またこの出金口16には、当該出金口16を開閉するシャッタ(図示せず)が設けられ、紙幣の排出時に開くようになっている。
【0030】
表示操作部18は液晶ディスプレイ及びタッチパネルが組み合わされて構成され、メニュー画面、各種処理の結果画面等を表示する。
【0031】
制御部32は、図示しないCPU(Central Processing Unit)を中心に構成されており、図示しないROM(Read Only Memory)やフラッシュメモリ等から所定のプログラムを読み出して実行することにより、入金取引や出金取引等の種々の処理を行うようになされている。
【0032】
また制御部32は、内部にRAM(Random Access Memory)、ハードディスクドライブやフラッシュメモリ等でなる記憶部を有しており、この記憶部に種々の情報を記憶させるようになされている。
【0033】
鑑別部30は、その内部で紙幣を搬送しながら、光学素子や磁気検出素子等を用いて当該紙幣の金種及び真偽、並びに損傷の程度等を鑑別する。この鑑別部30は、取り扱うことのできる正常紙幣か取り扱うことのできないリジェクト紙幣かをその鑑別結果に基づいて紙幣毎に判定する。
【0034】
一時保留部31は、入金口14から取り込まれ鑑別部30により正常紙幣と判定された紙幣を一時的に集積する。一時保留部31に集積された紙幣は、取引成立後に一時保留部31から繰り出されて鑑別部30に搬送され、鑑別部30により金種が特定された後、紙幣カセット36に搬送され収納される。
【0035】
上部ユニット24は、図示しないスライドレールを介して上部筐体20に取り付けられている。スライドレールは、前後方向に延長されたレール状の部品や複数のローラ等(図示せず)の組み合わせにより構成されており、上部筐体20に対し上部ユニット24を前方向又は後方向へ直線的に且つ円滑に移動させるようになされている。
【0036】
現金自動取引装置1は、行員との間で取引処理が行われる取引動作時の場合、
図2に示すように上部ユニット24を上部筐体20の内部の収納位置に収納することにより、当該上部ユニット24内の各部や紙幣等を保護する。以下ではこれを上部ユニット収納状態と呼ぶ。
【0037】
一方現金自動取引装置1は、保守作業者や金融機関の係員等により上部ユニット24の保守作業が行われる保守作業時の場合、
図3に示すように上部ユニット24を前方向へ移動させて、当該上部ユニット24のほぼ全体を上部筐体20の外部に引き出した状態とする。
【0038】
以下では、上部ユニット24が上部筐体20からほぼ全体が引き出されているか否かにかかわらず、当該上部ユニット24が収納位置から前側に引き出された状態を上部ユニット引出状態と呼ぶ。
【0039】
フロントパネル12は、上部ユニット24に設けられた支点シャフト34を中心に回動可能に構成され、上部ユニット24内部を外部に対し露出又は遮蔽させる。このフロントパネル12は、取引動作時には上部筐体20の開口を覆うように閉塞されることにより、現金自動取引装置1に収納している紙幣を保護する。以下ではこれをフロントパネル閉鎖状態と呼ぶ。
【0040】
一方フロントパネル12は、上部ユニット24の保守作業時には
図4に示すように上部ユニット引出状態において開放されることにより、内部の各部に対する作業を容易に行わせ得るようになされている。以下ではこれをフロントパネル開放状態と呼ぶ。
【0041】
図2に示したように、下部ユニット26は箱型であり、複数の紙幣カセット36及びリジェクトカセット38等が内部に組み込まれている。
【0042】
紙幣カセット36は、それぞれ紙幣の金種別に前後方向に並んで配置され、紙幣を金種毎に収納可能な縦長の内部空間を有し、搬送路28を介して搬送されてくる紙幣を内部に上下方向に重ねて集積する。
【0043】
また紙幣カセット36は、紙幣を収納するだけでなく、内部に集積されている紙幣を1枚ずつ搬送路28に繰り出すことができるようにもなされている。
【0044】
リジェクトカセット38は、行員から入金された紙幣や、紙幣カセット36から排出された紙幣が鑑別部30によってリジェクト紙幣と判定された場合に当該紙幣を集積する。
【0045】
下部ユニット26は、図示しないスライドレールを介して下部筐体22に取り付けられている。スライドレールは、前後方向に延長されたレール状の部品や複数のローラ等(図示せず)の組み合わせにより構成されており、下部筐体22に対し下部ユニット26を前方向又は後方向へ直線的に且つ円滑に移動させるようになされている。
【0046】
下部筐体22は、前面側の側面に開閉可能な前面扉が設けられている。下部筐体22は、取引動作時には前面扉が閉塞されることにより、現金自動取引装置1に収納している紙幣を保護する。一方下部筐体22は、下部ユニット26の保守作業時には必要に応じて前面扉が開放されることにより、内部の各部に対する作業を容易に行わせ得るようになされている。
【0047】
現金自動取引装置1は、取引動作時には
図2に示したように下部ユニット26を下部筐体22の内部の収納位置に収納することにより、当該下部ユニット26内の各部や紙幣等を保護する。以下ではこれを下部ユニット収納状態と呼ぶ。
【0048】
一方現金自動取引装置1は、下部ユニット26の保守作業時や紙幣の充填作業が行われる場合、
図5に示すように下部ユニット26を前方向へ移動させて、当該下部ユニット26のほぼ全体を下部筐体22の外部に引き出した状態とする。
【0049】
以下では、下部ユニット26が下部筐体22からほぼ全体が引き出されているか否かにかかわらず、当該下部ユニット26が収納位置から前側に引き出された状態を下部ユニット引出状態と呼ぶ。
【0050】
かかる構成において現金自動取引装置1は、鑑別部30による紙幣の鑑別結果等をもとに制御部32が各部を制御して、紙幣の入金処理及び出金処理を行う。
【0051】
すなわち現金自動取引装置1は、入金取引時、行員により表示操作部18を介して入金取引が選択され、さらに入金口14に紙幣が投入されると、投入された紙幣を1枚ずつ鑑別部30に搬送する。
【0052】
ここで現金自動取引装置1は、鑑別部30により正常紙幣と判定された紙幣については一時保留部31に搬送して一時的に収納する。一方で現金自動取引装置1は、入金に適さない入金リジェクト紙幣と判定された紙幣については出金口16へ戻して、シャッタを開くことで行員に返却する。
【0053】
その後行員により入金金額が確定されると、現金自動取引装置1は一時保留部31に収納している紙幣を鑑別部30に搬送して金種を鑑別し、その金種に応じて、各紙幣カセット36へ搬送して保管する。
【0054】
一方出金取引時、現金自動取引装置1は、行員により表示操作部18を介して出金取引が選択され出金金額が入力されると、要求金額に応じて必要な金種毎の紙幣枚数を認識し、この金種毎の紙幣枚数に応じて各紙幣カセット36から紙幣を繰り出して、鑑別部30に搬送する。
【0055】
ここで現金自動取引装置1は、鑑別部30により正常紙幣と判定された紙幣については出金口16に搬送する一方で、出金に適さない出金リジェクト紙幣と判定された紙幣については一時保留部31に搬送して一時的に収納する。
【0056】
そして要求金額分の紙幣が出金口16へ集積されると、現金自動取引装置1は、シャッタを開ける。これにより出金口16内に集積されている紙幣の受け取りが可能な状態となり、行員がこの紙幣を受け取る。
【0057】
その後現金自動取引装置1は、一時保留部31に収納している出金リジェクト紙幣をリジェクトカセット38へと搬送して保管する。
【0058】
このように現金自動取引装置1は、紙幣の入金処理及び出金処理を行うようになされている。
【0059】
[1−2.フロントパネル回動機構の構成]
図6に示すように、フロントパネル12は、フロントパネルフレーム52、ステイ60、ステイブラケット64及び支点シャフト34等により構成されたフロントパネル回動機構50により上部引出25に対し回動可能に構成されている。
【0060】
フロントパネル12の内側には、当該フロントパネル12を支える板金であるフロントパネルフレーム52が取り付けられている。なお、
図6においてはフロントパネル12を2点破線で示すと共に、上部筐体20の左側板を透過して示している。
【0061】
フロントパネルフレーム52は、当該フロントパネルフレーム52の前端下端部及び上部引出25の前端下端部を左右方向に沿って挿通する支点シャフト34を中心として当該上部引出25に対し回動可能に取り付けられている。
【0062】
ここで、フロントパネルフレーム52における支点シャフト34近傍の部分の強度を保つため、支点シャフト34は、フロントパネルフレーム52の前端下端部の端面の極近傍には挿通されていない。すなわち、フロントパネルフレーム52における支点シャフト34の下側部分には、側面視において所定の面積を有する突起部54が形成されている。
【0063】
フロントパネルフレーム52の上面後端には、従来のフロントパネルフレーム552(
図21)よりも後方へ向かって延設されたフロントパネルフレーム差込部56が形成されている。上部ユニット収納状態において、フロントパネルフレーム差込部56は、上部筐体20の天板の下側に入り込んでいる。
【0064】
フロントパネルフレーム52における支点シャフト34の後方上部からは、円筒形状のフロントパネルスタッド58が左方向に突設している。
【0065】
フロントパネルスタッド58には、ステイ60の前端部が取り付けられ、当該ステイ60は、当該フロントパネルスタッド58を支点として
図6中時計回り及び反時計回りに回動可能に設けられている。
【0066】
ステイ60は側面視L字形状の板金であり、ほぼ前後方向に延在する支持部61と、当該支持部61の前端から下方に向かって屈曲する規制解除部62とが形成されている。規制解除部62の下端の後側には、端面が湾曲する当接部63が形成されている。ステイ60の後端部からは、円筒形状のステイショルダスタッド68が右方向に突設している。
【0067】
上部引出25の左側板には、前後方向に延在する板金であるステイブラケット64が取り付けられ、当該ステイブラケット64には、ステイショルダスタッド68が挿嵌されるよう左右方向に穿設されたステイブラケット溝部66が前後方向に沿って延設されている。
【0068】
ステイショルダスタッド68は、ステイブラケット64のステイブラケット溝部66に挿嵌しつつ前後方向に沿って当該ステイブラケット溝部66を摺動する。
【0069】
これによりステイ60は、フロントパネルスタッド58を支点として回動しつつ、ステイブラケット64のステイブラケット溝部66を前後方向に摺動するように移動する。
【0070】
実際上ステイ60は、
図7に示すフロントパネル開放状態においては、やや起きた姿勢となり、
図8に示すフロントパネル閉鎖状態においては、フロントパネル開放状態よりも倒れた姿勢となることにより、フロントパネル開放状態よりもフロントパネル閉鎖状態の方が、規制解除部62における当接部63が下方に位置する。
【0071】
[1−3.フロントパネル衝突防止機構の構成]
図6に示すように上部引出25の左側板の前部分には、フロントパネル12における突起部54の下部筐体22への衝突を防止するフロントパネル衝突防止機構70が設けられている。フロントパネル衝突防止機構70は、フロントパネル回動機構50、ノックブラケット72、ノックレバー74及びノックシャフト80により構成されている。
【0072】
上部引出25の左側板の前部分には、板金状のノックブラケット72が固定され、当該ノックブラケット72には、左右方向に孔部(図示せず)が穿設されている。
【0073】
ノックブラケット72の左側でありステイ60の規制解除部62の下側にはノックレバー74が配され、当該ノックレバー74の前後方向のほぼ中心から右方向に突設する円筒形状のノックシャフト80がノックブラケット72の孔部に挿嵌することにより、当該ノックシャフト80を支点としてノックブラケット72に対し回動可能に取り付けられている。
【0074】
このノックレバー74は、図示しないスプリングにより図中反時計回り(以下では規制方向とも呼ぶ)に付勢されていると共に、所定の回動位置以上には反時計回りに回動しないよう、図示しないストッパが設けられている。
【0075】
ノックレバー74は、側面視L字形状の板金であり、ほぼ前後方向に延在する伝達部78と、当該伝達部78の後端から下方に向かって屈曲する規制部76とが形成されている。
【0076】
図8に示したフロントパネル閉鎖状態においては、ステイショルダスタッド68がステイブラケット溝部66のほぼ中央部に位置しており、ステイ60が倒れた状態となっている。
【0077】
この状態ではステイ60の規制解除部62が、ノックレバー74の伝達部78の前端部近傍を上方から下方に向かって押し込んでいるため、ノックレバー74は、反時計回りの付勢力に逆らって、フロントパネル開放状態よりも時計回り(以下では退避方向とも呼ぶ)に回動している。これによりノックレバー74の規制部76の下端部は、下部筐体22の前面の上端部よりも上側に位置している。以下ではこの状態をノックレバー退避状態とも呼ぶ。
【0078】
一方
図7に示したフロントパネル開放状態においては、ステイ60がフロントパネル閉鎖状態よりも起きた状態となり、ステイショルダスタッド68がステイブラケット溝部66の前端に突き当たることにより、フロントパネル12の時計回りの回動が規制され、その位置が保持されている。
【0079】
この状態では、ステイ60の規制解除部62がノックレバー74の伝達部78から上方へ外れているため、ノックレバー74は反時計回りの付勢力によりフロントパネル閉鎖状態よりも反時計回りに回動している。これによりノックレバー74の規制部76の下端部は、下部筐体22の前面の上端部よりも下側に位置している。以下ではこの状態をノックレバー規制状態とも呼ぶ。
【0080】
またこのとき、ノックレバー74の規制部76の後端面が、前方から後方に向かうに連れて下方から上方へ傾斜している。
【0081】
[1−4.上部ユニット押込動作]
かかる構成において、
図9に示す上部ユニット引出状態におけるフロントパネル開放状態においては、フロントパネル12の突起部54が下部筐体22の前面の上端部よりも下側に位置すると共に、ノックレバー74の規制部76もまた下部筐体22の上端部よりも下側に位置し、ノックレバー規制状態となっている。
【0082】
このフロントパネル開放状態のまま上部ユニット24が上部筐体20に押し込まれると、
図10に示すようにノックレバー74の規制部76が下部筐体22の前面の上端部に衝突するため、フロントパネル12の突起部54は、下部筐体22に衝突しない。
【0083】
ここで、ノックレバー74が下部筐体22に衝突した際に、仮にノックレバー74が時計回りに回動してしまうと、ノックレバー74の規制部76の下端部が、下部筐体22の前面の上端部よりも上側に退避してしまう可能性がある。この場合、ノックレバー74の規制部76が下部筐体22に衝突せず、フロントパネル12の突起部54が下部筐体22に衝突してしまう。
【0084】
これに対し本実施の形態による現金自動取引装置1は、上述したようにノックレバー74の規制部76の後端面が、前方から後方に向かうに連れて下方から上方へ傾斜しており、且つノックシャフト80よりも下方において規制部76に対し後方から前方へ下部筐体22から力が加わっている。
【0085】
このためノックレバー74には反時計回りに回動する力が加わることにより、ノックレバー74の規制部76の下端部が、下部筐体22の前面の上端部よりも上側に退避してしまうことを防止できる。なお、上述したようにノックレバー74にはストッパが設けられているため、所定の角度以上規制方向に回動すると、ストッパに当たることにより回動が規制される。
【0086】
この状態から利用者がフロントパネル12を反時計回り(閉鎖方向)に回動させて閉鎖させると、ステイ60が後方へ移動しつつ時計回りに回動し、フロントパネル12を閉鎖させ、
図11に示すフロントパネル閉鎖状態となる。これによりフロントパネル12の突起部54は、下部筐体22の上端より上方に位置している。
【0087】
このときステイ60の規制解除部62がノックレバー74の伝達部78の前端部近傍を上方から下方に向かって押し込むことにより、ノックレバー74が退避方向に回動し、ノックレバー退避状態となる。
【0088】
この状態から上部ユニット24が上部筐体20に押し込まれると、ノックレバー74の規制部76とフロントパネル12の突起部54とは下部筐体22に接触せずに上部ユニット24が後方へ移動し、フロントパネルフレーム差込部56が上部筐体20の天板の下側に入り込むことにより、
図12に示す上部ユニット収納状態となる。
【0089】
[1−5.フロントパネル開放動作]
上述したように、従来の現金自動取引装置501は、上部ユニット収納状態においてフロントパネルフレーム552が上部筐体20の天板の下側に入り込んでいない。このため、上部ユニット収納状態のままか、手前に僅かに上部ユニット24が引き出された状態で利用者がフロントパネル12を開放させようとした場合、
図22に示すようにフロントパネル12の突起部54が下部筐体22に接触し破損してしまうおそれがあった。
【0090】
これに対し本実施の形態による現金自動取引装置1は、上部ユニット収納状態においては、フロントパネルフレーム差込部56が上部筐体20の天板の下側に入り込んでいるため、利用者は、フロントパネル12を開放させることはできない。
【0091】
これにより現金自動取引装置1は、上部ユニット収納状態においてフロントパネル12の突起部54が下部筐体22に接触してしまうことを防ぎ、破損を防止できる。
【0092】
上部ユニット収納状態からフロントパネル12を開放させる際、利用者は
図13に示すように上部ユニット24を上部筐体20から手前に引き出す。
【0093】
これによりフロントパネルフレーム差込部56が上部筐体20の天板の下側から手前側へ外れ、フロントパネル12の開放方向への回動が上部筐体20によって規制されなくなるフロントパネル回動可能状態となる。
【0094】
この状態で利用者がフロントパネル12を時計回り(開放方向)に回動させて開放させる。このときフロントパネル12の突起部54は下部筐体22の前面から離隔しているため、
図14に示すようにフロントパネル12は突起部54が下部筐体22に接触することなく開放され、フロントパネル開放状態となる。
【0095】
このように現金自動取引装置1は、上部ユニット収納状態ではフロントパネルフレーム差込部56を上部筐体20の天板の下側に収めてフロントパネル12の回動を規制することにより、フロントパネル12の突起部54が下部筐体22に接触しないようにすることができる。
【0096】
このフロントパネルフレーム差込部56と、上部筐体20の天板とは、フロントパネル12が開放方向へ回動した場合に突起部54が下部筐体22に接触しないフロントパネル回動可能位置まで引き出された際にフロントパネルフレーム差込部56が上部筐体20の天板から外れる程度に上下に重なっている。
【0097】
[1−6.効果]
以上の構成において現金自動取引装置1は、フロントパネル開放状態で上部ユニット24が上部筐体20に押し込まれたときは、ノックレバー74の規制部76を下部筐体22の上端部よりも下側に位置させ、フロントパネル12の突起部54よりも先に下部筐体22に接触させるようにした。
【0098】
これにより現金自動取引装置1は、フロントパネル12と下部筐体22との干渉を防止し、フロントパネル12の破損を回避できる。
【0099】
また現金自動取引装置1は、フロントパネル閉鎖状態で上部ユニット24が上部筐体20に押し込まれたときは、ノックレバー74の規制部76がフロントパネル12の突起部54と共に下部筐体22よりも上側に位置させるようにした。
【0100】
これにより現金自動取引装置1は、フロントパネル12の突起部54が下部筐体22に接触しないフロントパネル閉鎖状態においては、上部ユニット24を上部筐体20に収納させることができる。
【0101】
ここで、仮に支点シャフト34を上部ユニット24の上部分に設けた場合、フロントパネルを開放させる際、利用者は下から上へフロントパネルを持ち上げることになる。
【0102】
そのような場合、フロントパネル及びフロントパネルフレームは重く構成されているため、フロントパネルが突然閉鎖してしまうと、利用者に接触してしまう可能性がある。また、重いフロントパネルを持ち上げるように開放させるのは、利用者に対し負担を強いることとなる。
【0103】
このため本実施の形態による現金自動取引装置1は、フロントパネルフレーム52の前端下端部及び上部ユニット24の前端部に支点シャフト34を挿通させ、当該支点シャフト34を支点として、利用者に対し手前に引くようにフロントパネル12を開放させるようにしている。
【0104】
しかしながらその場合、支点シャフト34の下方に位置する突起部54が下部筐体22の上端部よりも下方に位置してしまうため、フロントパネル開放状態のまま上部ユニット24が上部筐体20に押し込まれると、突起部54が下部筐体22に衝突してしまうおそれがあった。
【0105】
これに対し本実施の形態による現金自動取引装置1は、フロントパネル開放状態で上部ユニット24が上部筐体20に押し込まれたときは、ノックレバー74を下部筐体22に接触させるようにした。
【0106】
これにより現金自動取引装置1は、上部ユニット24の前端部下部分を支点として手前に回動することによりフロントパネル開放状態となる現金自動取引装置1において、フロントパネル12の破損を防止できる。
【0107】
また現金自動取引装置1は、上部引出25に対しフロントパネル12を開放方向へ回動させ、開放状態を支持するステイ60に連動してノックレバー74を回動させることによりノックレバー規制状態とノックレバー退避状態とを切り替えるようにした。
【0108】
これにより現金自動取引装置1は、フロントパネル12を開閉させ支持するために元々設けられているステイ60の動作を利用してノックレバー74を移動させることができ、簡易な構成によりフロントパネル12の破損を防止できる。
【0109】
さらに現金自動取引装置1は、上部ユニット収納状態においてはフロントパネルフレーム差込部56を上部筐体20の天板の下側に入り込ませることにより、フロントパネル12の開放方向への回動を規制するようにした。
【0110】
これにより現金自動取引装置1は、上部ユニット収納状態においてフロントパネル12を利用者が開放させようとした際に、フロントパネル12の突起部54が下部筐体22に接触して破損してしまうことを防止できる。
【0111】
以上の構成により現金自動取引装置1は、所定の空間を内部に具える上部筐体20と、上部筐体20の下方に配され紙幣を収納する紙幣カセット36を内部に格納する下部筐体22と、上部筐体20内に収納された収納状態から前方へ引き出されることにより引出状態となる上部ユニット24と、上部ユニット24に設けられ紙幣に関する取引を受け付ける接客部13と、上部ユニット24の前面において開放方向へ回動することにより上部ユニット24内部を外部に開放する開放状態となると共に、閉鎖方向へ回動することにより上部ユニット24内部を外部から閉鎖する閉鎖状態となるフロントパネル12と、フロントパネル12の開放状態のまま上部ユニット24が上部筐体20に向かって移動した際、上部筐体20への上部ユニット24の移動を規制するフロントパネル衝突防止機構70とを設けるようにした。
【0112】
これにより現金自動取引装置1は、フロントパネル12の下部筐体22への衝突をフロントパネル衝突防止機構70により防止できる。
【0113】
[2.第2の実施の形態]
図1に示す第2の実施の形態による現金自動取引装置101は、第1の実施の形態による現金自動取引装置1と比べて、
図15に示す上部ユニット124のフロントパネル衝突防止機構170が上部ユニット24のフロントパネル衝突防止機構70と異なっているものの、それ以外は同様に構成されている。
【0114】
ノックレバー174は、側面視L字形状の板金であり、ほぼ前後方向に延在する伝達部178と、当該伝達部178の前端から下方に向かって屈曲する規制部176とが形成されている。
【0115】
このノックレバー174は、図示しないスプリングにより図中時計回りに付勢されていると共に、所定の回動位置以上には時計回りに回動しないよう、図示しないストッパが設けられている。
【0116】
ステイ160は側面視T字形状の板金であり、ほぼ前後方向に延在する支持部161と、当該支持部161の前後方向のほぼ中央部から下方に向かって突出する規制解除部162とが形成されている。規制解除部162の下端の後側には、端面が湾曲する当接部163が形成されている。
【0117】
図15に示すフロントパネル閉鎖状態においては、ステイ160の規制解除部162が、ノックレバー174の伝達部178の後端部近傍を上方から下方に向かって押し込むことにより、ノックレバー174が時計回りの付勢力に逆らって反時計回りに回動する。これによりノックレバー174の規制部176の下端部が下部筐体22の前面の上端部よりも上側に位置し、ノックレバー退避状態となる。
【0118】
一方
図16に示すフロントパネル開放状態においては、ステイ160がフロントパネル閉鎖状態よりも起きた状態となり、規制解除部162がノックレバー174の伝達部178から上方へ外れることにより、ノックレバー174は時計回りの付勢力でフロントパネル閉鎖状態よりも時計回りに回動する。これによりノックレバー174の規制部176の下端部が下部筐体22の前面の上端部よりも下側に位置し、ノックレバー規制状態となる。
【0119】
このように現金自動取引装置101においては、ステイ160の支持部161の前後方向のほぼ中央部から突出する規制解除部162を、ノックレバー174の伝達部178の後端部近傍に当接又は離隔させることにより、ノックレバー174を回動させてノックレバー規制状態とノックレバー退避状態とを切り替えるようにした。
【0120】
これにより現金自動取引装置101は、フロントパネル開放状態で上部ユニット124が上部筐体20に押し込まれたときは、ノックレバー174の伝達部178の前端から下方に向かって屈曲する規制部176をフロントパネル12の突起部54よりも先に下部筐体22に接触させることによりフロントパネル12の破損を防止する。
【0121】
それと共に現金自動取引装置101は、フロントパネル閉鎖状態で上部ユニット124が上部筐体20に押し込まれたときは、ノックレバー174の規制部176をフロントパネル12の突起部54と共に下部筐体22よりも上側に位置させることにより、上部ユニット124を上部筐体20に収納させることができる。
【0122】
[3.第3の実施の形態]
図1に示す第3の実施の形態による現金自動取引装置201は、第1の実施の形態による現金自動取引装置1と比べて、
図17に示す上部ユニット224のフロントパネル衝突防止機構270が上部ユニット24のフロントパネル衝突防止機構70と異なっているものの、それ以外は同様に構成されている。
【0123】
ノックレバー274は、ほぼ前後方向に延在する伝達部278と、当該伝達部278の後端部とノックレバースタッド82を介し接続され上下方向に延在する規制部276とから構成されている。
【0124】
伝達部278は、前後方向の中央部に設けられたノックシャフト80を支点として回動する。規制部276は、上下方向に沿って穿設された規制部溝部86が、ノックブラケット72から突出する規制部スタッド84に対し上下方向に沿って摺動することにより、上下方向に往復移動する。また規制部276は、前後方向に沿って穿設された溝部がノックレバースタッド82に対し前後方向に摺動する。
【0125】
伝達部278は、図示しないスプリングにより図中反時計回りに付勢されていると共に、所定の回動位置以上には反時計回りに回動しないよう、図示しないストッパが設けられている。
【0126】
図17に示すフロントパネル閉鎖状態においては、ステイ60の規制解除部62が、ノックレバー274の伝達部278の前端部近傍を上方から下方に向かって押し込むことにより、伝達部278が反時計回りの付勢力に逆らって時計回りに回動する。このため伝達部278はノックレバースタッド82を介し規制部276を上方へ移動させることにより、当該規制部276の下端部が下部筐体22の前面の上端部よりも上側に位置し、ノックレバー退避状態となる。
【0127】
一方
図18に示すフロントパネル開放状態においては、ステイ60がフロントパネル閉鎖状態よりも起きた状態となり、規制解除部62がノックレバー274の伝達部278から上方へ外れることにより、伝達部278は反時計回りの付勢力でフロントパネル閉鎖状態よりも反時計回りに回動する。このため伝達部278はノックレバースタッド82を介し規制部276を下方へ移動させることにより、当該規制部276の下端部が下部筐体22の前面の上端部よりも下側に位置し、ノックレバー規制状態となる。
【0128】
このように現金自動取引装置201においては、ステイ60の規制解除部62を、ノックレバー274の伝達部278の前端部近傍に当接又は離隔させることにより、ノックレバースタッド82を介し規制部276を上下移動させてノックレバー規制状態とノックレバー退避状態とを切り替えるようにした。
【0129】
これにより現金自動取引装置201は、フロントパネル開放状態で上部ユニット224が上部筐体20に押し込まれたときは、ノックレバー274における伝達部278の反時計回りの回動力を下方向の移動力に変換し規制部276を下方へ移動させ当該規制部276をフロントパネル12の突起部54よりも先に下部筐体22に接触させることにより、フロントパネル12の破損を防止する。
【0130】
それと共に現金自動取引装置201は、フロントパネル閉鎖状態で上部ユニット224が上部筐体20に押し込まれたときは、ノックレバー274における伝達部278の時計回りの回動力を上方向の移動力に変換し規制部276を上方へ移動させ当該規制部276をフロントパネル12の突起部54と共に下部筐体22よりも上側に位置させることにより、上部ユニット224を上部筐体20に収納させることができる。
【0131】
[4.第4の実施の形態]
図1に示す第4の実施の形態による現金自動取引装置301は、第1の実施の形態による現金自動取引装置1と比べて、
図19に示す上部ユニット324のフロントパネル衝突防止機構370が上部ユニット24のフロントパネル衝突防止機構70と異なっているものの、それ以外は同様に構成されている。
【0132】
ノックレバー374は、ほぼ前後方向に延在する伝達部378と、側面視L字形状であり当該伝達部378の内側に摺動可能に嵌り込んで後端が下方に向かって屈曲する規制部376とから構成されている。
【0133】
伝達部378には、上側板から下方に向かって突設されたスプリング前端係止部90が設けられている。規制部376には、後端において上下左右方向に延設された板状でなるスプリング後端係止部92が設けられている。このスプリング前端係止部90とスプリング後端係止部92との間には、衝撃緩和部材としてのスプリング94が嵌め込まれている。
【0134】
伝達部378は、図示しないスプリングにより図中反時計回りに付勢されていると共に、所定の回動位置以上には反時計回りに回動しないよう、図示しないストッパが設けられている。
【0135】
図19に示すフロントパネル閉鎖状態においては、ステイ60の規制解除部62が、ノックレバー374の伝達部378の前端部近傍を上方から下方に向かって押し込むことにより、伝達部378が反時計回りの付勢力に逆らって時計回りに回動する。このため規制部376は伝達部378と共に時計回りに回動することにより、当該規制部376の下端部が下部筐体22の前面の上端部よりも上側に位置し、ノックレバー退避状態となる。
【0136】
一方
図20に示すフロントパネル開放状態においては、ステイ60がフロントパネル閉鎖状態よりも起きた状態となり、規制解除部62がノックレバー374の伝達部378から上方へ外れることにより、伝達部378は反時計回りの付勢力によりフロントパネル閉鎖状態よりも反時計回りに回動する。このため規制部376は伝達部378と共に反時計回りに回動することにより、当該規制部376の下端部が下部筐体22の前面の上端部よりも下側に位置し、ノックレバー規制状態となる。
【0137】
フロントパネル開放状態のまま上部ユニット324が上部筐体20に押し込まれると、ノックレバー374の規制部376が下部筐体22に衝突し、当該規制部376の後方への移動が規制される。このときスプリング94が規制部376と伝達部378とで圧縮されることにより、規制部376から伝達部378へ伝わる衝撃力が緩和される。
【0138】
このように現金自動取引装置301においては、ノックレバー374の規制部376と伝達部378との間に衝撃吸収材としてスプリング94を設けるようにした。
【0139】
これにより現金自動取引装置301は、フロントパネル開放状態で上部ユニット324が上部筐体20に押し込まれたとき、ノックレバー374を介し上部引出25及びフロントパネル12に伝達する衝撃力を緩和することができ、現金自動取引装置301の破損を一段と防止できる。
【0140】
[5.他の実施の形態]
なお上述した実施の形態においては、ステイの動作によりノックレバーを回動させる場合について述べたが、本発明はこれに限らず、フロントパネルの動作に連動する種々のリンク、ワイヤ等によりノックレバーを回動させても良い。
【0141】
また上述した実施の形態においては、ノックレバー74、174、274及び374を下部筐体22に当接させることにより、フロントパネル12の突起部54の下部筐体22への衝突を防止する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、ノックレバー74、174、274及び374を、上部筐体20又は上部筐体20内部に設けられた板金等、種々の箇所に当接させても良い。
【0142】
上述した実施の形態のようにノックレバーを下部筐体22に当接させる場合、下部ユニット26を下部筐体22から前方へ引き出そうとしても、下部ユニット26がノックレバー74、174、274及び374により前方から当接されているため、上部ユニット引出状態におけるフロントパネル開放状態においては下部筐体22から下部ユニット26を引き出せなくなる。
【0143】
これによりフロントパネル開放状態においては、下部筐体22から引き出した下部ユニット26がフロントパネル12の突起部54に接触してしまうことを防止できる。
【0144】
さらに上述した実施の形態においては、ノックレバー74、174、274及び374を回動させることにより、ノックレバー規制状態とノックレバー退避状態とを切り替える場合について述べたが、本発明はこれに限らず、ノックレバーをスライドさせる等、種々の可動方法によりノックレバー規制状態とノックレバー退避状態とを切り替えても良い。
【0145】
さらに上述した実施の形態においては、上部引出25の左側板のみにフロントパネル衝突防止機構70、170、270及び370を設ける場合について述べたが、本発明はこれに限らず、上部引出25の右側板のみ、又は左側板及び右側板の両方にフロントパネル衝突防止機構を設けても良い。上部引出25の左側板及び右側板の両方にフロントパネル衝突防止機構を設けた場合、下部筐体22に対するフロントパネル12の突起部54の衝突をより安定的に防止できる。
【0146】
さらに上述した実施の形態においては、ステイの動作によりノックレバー規制状態とノックレバー退避状態とを切り替える場合について述べたが、本発明はこれに限らず、利用者がノックレバーを操作することによりノックレバー規制状態とノックレバー退避状態とを切り替えても良い。但し、ステイの動作に連動してノックレバーが回動する方が、利用者に煩雑な作業を強いることなく使い勝手を向上できる。
【0147】
さらに上述した第4の実施の形態においては、衝撃吸収材としてスプリング94を用いたが、本発明はこれに限らず、例えばゲル等、衝撃を吸収可能な種々の素材を用いても良い。
【0148】
さらに上述した実施の形態においては、上部引出25に対しフロントパネル12を回動させる場合について述べたが、本発明はこれに限らず、上部引出25に対しフロントパネル12を上下移動させることによりフロントパネル開放状態とフロントパネル閉鎖状態とを切り替えても良い。
【0149】
さらに上述した実施の形態においては、上部筐体20から上部ユニット24を引き出してフロントパネル12を回動させる現金自動取引装置に本発明を適用する場合について述べた。本発明はこれに限らず、筐体から引き出された引出の下部分を支点として回動するフロントパネルを有し、筐体に引出を収納する際、当該フロントパネルの一部が所定箇所に衝突する可能性がある種々の装置に本発明を適用しても良い。
【0150】
さらに上述した実施の形態においては、上部ユニット24、124、224及び324が上部筐体20の内部に収納され又はその外部へ引き出される現金自動取引装置に本発明を適用するようにした場合について述べた。
【0151】
本発明はこれに限らず、例えば紙幣入出金機や硬貨処理部(図示せず)等の各部が筐体の内部に収納され又はその外部へ露出される現金自動取引装置に本発明を適用しても良い。
【0152】
さらに上述した実施の形態においては、紙幣等の現金を取引する現金自動取引装置において、媒体としての紙幣について搬送処理及び収納処理等の各処理を行うようにした場合について述べた。
【0153】
しかしながら本発明はこれに限らず、例えば商品券や金券、入場券等のような薄い紙状の媒体を搬送処理及び収納処理等の各処理を行う種々の装置に適用するようにしても良い。
【0154】
さらに上述した実施の形態においては、筐体としての筐体10と、ユニットとしての上部ユニット24、124、224及び324と、サブユニットとしてのフロントパネル12及びフロントパネルフレーム52と、押込規制部としてのフロントパネル衝突防止機構70、170、270及び370とによって、引出装置としての現金自動取引装置1、101、201及び301を構成する場合について述べた。
【0155】
しかしながら本発明はこれに限らず、その他種々の構成でなる筐体と、ユニットと、サブユニットと、押込規制部とによって引出装置を構成するようにしても良い。
【0156】
さらに上述した実施の形態においては、上部筐体としての上部筐体20と、下部筐体としての下部筐体22と、ユニットとしての上部ユニット24、124、224及び324と、接客部としての接客部13と、サブユニットとしてのフロントパネル12及びフロントパネルフレーム52と、押込規制部としてのフロントパネル衝突防止機構70、170、270及び370とによって、媒体取引装置としての現金自動取引装置1、101、201及び301を構成する場合について述べた。
【0157】
しかしながら本発明はこれに限らず、その他種々の構成でなる上部筐体と、下部筐体と、ユニットと、接客部と、サブユニットと、押込規制部とによって媒体取引装置を構成するようにしても良い。