特許第5987910号(P5987910)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5987910振動発生装置及び該振動発生装置を用いた電子機器
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5987910
(24)【登録日】2016年8月19日
(45)【発行日】2016年9月7日
(54)【発明の名称】振動発生装置及び該振動発生装置を用いた電子機器
(51)【国際特許分類】
   H04R 13/00 20060101AFI20160825BHJP
   B06B 1/04 20060101ALI20160825BHJP
   H04R 9/02 20060101ALI20160825BHJP
   H04R 1/00 20060101ALI20160825BHJP
   H04R 1/10 20060101ALI20160825BHJP
【FI】
   H04R13/00
   B06B1/04 S
   H04R9/02 102E
   H04R1/00 310G
   H04R1/10 104Z
   H04R9/02 103Z
【請求項の数】7
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2014-535262(P2014-535262)
(86)(22)【出願日】2012年9月11日
(86)【国際出願番号】JP2012073232
(87)【国際公開番号】WO2014041612
(87)【国際公開日】20140320
【審査請求日】2014年12月26日
(73)【特許権者】
【識別番号】710014351
【氏名又は名称】オンキヨー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000626
【氏名又は名称】特許業務法人 英知国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】森 智昭
【審査官】 千本 潤介
(56)【参考文献】
【文献】 特開2001−231096(JP,A)
【文献】 国際公開第1999/039843(WO,A1)
【文献】 特開平02−199997(JP,A)
【文献】 特開2011−025221(JP,A)
【文献】 特開2001−212509(JP,A)
【文献】 特開2004−282680(JP,A)
【文献】 特開2004−241801(JP,A)
【文献】 米国特許第03942051(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04R 13/00
B06B 1/04
H04R 1/00
H04R 1/10
H04R 9/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体と、磁気回路と、コイルと、ダンパとを備え、
前記筐体は、コイル支持部と、筒状部と、底部と、を備え、
前記磁気回路は、前記ダンパを介して前記筐体に支持されており、
前記筐体の底部には、前記磁気回路と前記筐体の筒状部との間に配置され、前記筐体の前記底部から突出する突出部が設けられており、
前記突出部は、前記磁気回路の周りの全部又は一部を囲んで設けられ、前記磁気回路の側面に沿って延設されていることを特徴とする振動発生装置。
【請求項2】
前記ダンパは、前記磁気回路に連結される内周部と、前記筐体に連結される外周部と、前記内周部と前記外周部とを連結する連結部とを備えることを特徴とする請求項1に記載の振動発生装置。
【請求項3】
前記磁気回路は、磁石、ヨーク、重りを備えることを特徴とする請求項2に記載の振動発生装置。
【請求項4】
前記ヨークは、底部と、筒状部と、を備え、
前記ダンパの内周部は、前記筒状部に連結していることを特徴とする請求項3に記載の振動発生装置。
【請求項5】
径方向における、前記ダンパの内周部と外周部との間の距離は、前記磁気回路と前記突出部との間の距離に対して大きいことを特徴とする請求項3に記載の振動発生装置。
【請求項6】
径方向における、前記ダンパの最大変位量に対して、前記磁気回路と前記突出部との間の距離は小さいことを特徴とする請求項3に記載の振動発生装置。
【請求項7】
請求項1から6の何れかに記載の振動発生装置を備えることを特徴とする電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、振動発生装置及び該振動発生装置を用いた電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来例として、後述する特許文献1の図5に記載されるように、磁気回路と、前記磁気回路に形成された磁気ギヤツプ内に嵌挿されたボイスコイルとを含み、前記磁気回路に副振動体が弾性部材を介して設けられている体感振動用加振器が挙げられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特公平4−59839号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述の体感振動加振器では、例えば、この体感振動加振器を搭載した電子機器を誤って落下させた場合、磁気回路が、ボイスコイル16の振動方向に対して垂直な方向(図においては、横方向)に移動し、ダンパがより大きく変形するため、ダンパに破断又は回復不能な変形が生じ、磁気回路をダンパが良好に支持できなくなるという問題が一例として挙げられる。
【0005】
そこで、本発明の目的は、例えば、落下等の大きな外力が加えられてもダンパが磁気回路を良好に支持できる振動発生装置及び該振動発生装置を用いた電子機器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前述した課題を解決し目的を達成するために、振動発生装置は、筐体と、磁気回路と、コイルと、ダンパとを備え、前記筐体は、コイル支持部と、筒状部と、底部と、を備え、前記磁気回路は、前記ダンパを介して前記筐体に支持されており、前記筐体の底部には、前記磁気回路と前記筐体の筒状部との間に配置され、前記筐体の前記底部から突出する突出部が設けられており、前記突出部は、前記磁気回路の周りの全部又は一部を囲んで設けられ、前記磁気回路の側面に沿って延設されていることを特徴としている。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明に係る振動発生装置の一実施形態の断面図である。
図2図1の振動発生装置における蝶ダンパの形状を示す斜視図である。
図3図1の振動発生装置における突出部の形状の他の例を示す斜視図である。
図4】本発明の振動発生装置をイヤホンの低音を放音するための低音増強装置として適用した場合の適用例を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
次に、本発明の実施形態に係る振動発生装置について説明する。本発明の振動発生装置は、筐体と、磁気回路と、コイルと、ダンパとを備え、前記筐体は、コイル支持部と、筒状部と、底部と、を備え、前記磁気回路は、前記ダンパを介して前記筐体に支持されており、前記筐体の底部には、前記磁気回路と前記筐体の筒状部との間に配置され、前記筐体の前記底部から突出する突出部が設けられており、前記突出部の高さは、前記磁気回路の底部に対して略同一又は高いことを特徴としている。
【0009】
それにより、振動発生装置に外部から外力として例えば振動や衝撃が加えられても、磁気回路が突出部に当たって極端に横移動(コイルの振動方向に対して垂直方向の移動)しなくなるので、ダンパの破断や回復不能な変形の発生を抑止することができる。
【0010】
また、ダンパは、磁気回路に連結される内周部と、筐体に連結される外周部と、内周部と外周部とを連結する連結部とを備えるものとすることができる。それにより、筐体に対して磁気回路をしっかり支持することができる。連結部は湾曲状に形成されていても構わない。
【0011】
また、磁気回路は、磁石、ヨーク、重りを備えていてもよい。磁気回路は重りを備えることで、磁気回路の質量を適宜に調整でき、振動発生装置は低域の振動を発生させることができる。
【0012】
また、ヨークは、底部と、該底部の外縁から立ち上がる筒状部と、を備え、ダンパの内周部は、筒状部に連結するようにしてもよい。それにより、磁気回路をダンパは支持することができる。
【0013】
また、径方向における、ダンパの内周部と外周部との間の距離は、磁気回路と突出部との間の距離に対して大きくしてもよい。それにより、大きな外力が加わっても、ダンパの内周部と外周部の間の距離を越えてダンパが変形することを抑止できるので、ダンパに回復不能な変形が生じることを抑止できる。
【0014】
また、径方向における、ダンパの最大変位量に対して、磁気回路と突出部との間の距離は小さくしてもよい。それにより、大きな外力が加わっても、ダンパの最大変位量以上にダンパが変位することがなくなるため、ダンパに回復不能な変形が生じることを抑止できる。
【0015】
また、電子機器に振動発生装置を備える際に、本発明に係る振動発生装置を備えるようにしてもよい。それにより、電子機器に落下等による外力が加わっても、振動発生装置のダンパに回復不能な変形が生じることを抑止できる。
【実施例】
【0016】
次に、本発明に係る振動発生装置の一実施形態について、図面を参照しながら説明する。図1は本発明に係る振動発生装置の一実施形態を示す断面図である。振動発生装置1は、筐体2と、磁気回路3と、コイル9と、ダンパ10とを備えている。筐体2は、コイル支持部(前面部)2Aと、筒状部2Bと、底部2Cと、を備えている。磁気回路3は、センターポール4と、該センターポール4にはめ込まれて固定された磁石5、ヨーク6、プレート7、重り8とを含む。磁気回路3は、ヨーク6の筒状部6Bの先端に一端が固定されたダンパ10を介して筐体2の筒状部2Bに支持されている。ヨーク6は、底部6Aと、該底部6Aの外縁から立ち上がる筒状部6Bを備えている。筐体2は、その一部分として、コイル9を支持するコイル支持部(前面部)20Aを備える。コイル9は、磁気回路3に対面する筐体2のコイル支持部(前面部)2Aに取り付けられているボビンに巻回され、磁気回路3の磁気ギャップ3G内に配置されている。筐体2の底部2Cには、コイル支持部(前面部)2Aに向かって突出し、磁気回路3と筐体2の筒状部2Bとの間に配置されている突出部11が一体形成されている。突出部11は、磁気回路3のヨーク6の周りの全部または一部(図1の例は、一部)を囲んで形成される。
【0017】
ダンパ10は蝶ダンパであり、図2に示されるように、磁気回路3のヨーク6の筒状部6Bに連結されるリング状の内周部10Aと、筐体2の筒状部2Bに一体形成された取付部2B1に連結され、内周部10Aと同心円を形成する円の一部である円弧状の外周部10Bと、内周部10Aと外周部10Bとを所定の距離d1だけ開けて連結する連結部10Cとを備える。
【0018】
磁気回路3と突出部11との間には間隙d2が設けられている。径方向における、ダンパ10の内周部10Aと外周部10Bとの間の距離d1は、磁気回路3と突出部11との間の距離d2に対して大きく設定されている。径方向における、ダンパ6の最大変位量に対して、磁気回路3と突出部11との間の距離d2は小さく設定されている。
【0019】
図1の振動発生装置では、コイル9に、例えば音声信号の低域のみを抽出してパルス化した加振信号を入力することにより、コイル9に接続されたコイル支持部(前面部)2Aが振動し、それにより、筐体2全体が振動する。
【0020】
図3は、突出部6の変形例であり、突出部11′を磁気回路3の全周囲を取り囲む円筒形状とした例である。
【0021】
この振動発生装置は、電子機器、例えばイヤホンの低域における音響特性を改善する低音域増強装置や、例えば携帯電話の着信を報知する振動を発生させる振動装置等として適用可能である。そして、振動発生装置を内蔵した電子機器を誤って落下させて、振動発生装置に衝撃が加わった場合でも、突出部の存在により、磁気回路の横移動が抑制されるので、ダンパ10の回復不能な変形が抑止される。
【0022】
(適用例)図4は、本発明の振動発生装置をイヤホンの低域における音響特性を改善するための低音域増強装置として適用した場合の適用例を示す断面図である。図示の例では、イヤホンは、音導管22を備えた第1のハウジング20のスピーカユニット収容部にスピーカユニット30が収容され、第1のハウジング20の後方に第1のハウジング20と連結用ハウジング50で連結された第2のハウジング60に振動発生装置10が収容され、第1のハウジング20の音導管22にイヤチップ40が設けられている。スピーカユニット30は、音声信号によって音波を放出するものであり、音声信号が入力されるボイスコイル31を備えている。ボイスコイル31は音声信号を入力すると振動発生装置(振動手段)10の振動方向(X軸方向)に沿って振動する。
【0023】
また、スピーカユニット30は、磁気ギャップ32Gを有する磁気回路32を備えており、この磁気ギャップ32G内にボイスコイル31が配置されている。磁気回路32は、例えば、マグネット32Aとヨーク32Bとプレート32Cを備え、ヨーク32Bとプレート32Cとの間に磁気ギャップ32Gが形成されている。ボイスコイル31には振動板33が取り付けられ、この振動板33はエッジ31Aを介してフレーム34に支持されている。フレーム34には振動板33から放射される音を音導管22(後述)へ放出するための開口部34Aが設けられている。
【0024】
振動発生装置10は、磁気回路3と、コイル9と、ダンパ16とを備えている。第2のハウジング60は、コイル支持部(前面部)60Aと、筒状部60Bと、底部60Cと、を備えている。磁気回路3は、センターポール4と、該センターポール4にはめ込まれて固定された磁石5、ヨーク6、プレート7、重り8とを含む。磁気回路3は、ヨーク6の筒状部6Bの先端に一端が固定されたダンパ16を介して第2のハウジング60の筒状部60Bに支持されている。ヨーク6は、底部6Aと、底部6Aの外周部外縁から立ち上がる筒状部6Bを備えている。コイル9は、磁気回路3に対面する第2のハウジング60のコイル支持部(前面部)60Aに取り付けられている。コイル支持部60Aは、ボビン60Dを備える。コイル9は、ボビン60Dに巻回され、磁気回路3の磁気ギャップ3G内に配置される。ハウジング60の底部60Cには、コイル支持部(前面部)60Aに向かって突出し、磁気回路3と第2のハウジング60の筒状部60Bとの間に配置されている突出部1が設けられている。前述したように、振動発生装置10は、磁気回路11、コイル9、ダンパ16を備えており、コイル支持部(前面部)60Bにコイル9が固定されたハウジング60の筒状部60Bに、磁気回路3がダンパ16を介して支持されている。磁気回路3は、プレート4、マグネット5、ヨーク6、プレート7、重り8を備えており、底部6Aの外周部から立ち上がる筒状部6Bとプレート7Cの間に磁気ギャップが形成されている。突出部11は、磁気回路3と筐体2の筒状部2Bとの間に配置されてダンパ16に対面するコイル支持部(前面部)60Aの一部に向かって突出するように、磁気回路3のヨーク6の周りの全部または一部(図4の例は、一部)を囲んで形成される。詳細には、突出部11は筒状に形成されている、又は複数の突出部11がヨーク6の周りに点在させる。突出部11の高さは、磁気回路3の底部に対して略同一又は高く形成されている。
【0025】
突出部1の突出方向は、コイル9に向かう方向、又はダンパ16の外周部に向かう方向であっても構わない。
【0026】
突出部11は、磁気回路3と筐体2の筒状部2Bとの間に配置されてダンパに対面するコイル支持部(前面部)2Aの一部に向かって突出するように、磁気回路3のヨーク6の周りの全部または一部(図4の例は、一部)を囲んで形成される。
【0027】
コイル9は、ボビン60Dを介さずに、磁気回路3に対面する第2のハウジング60のコイル支持部(前面部)60Aに直接取り付けられても構わない。
【0028】
突出部11は、ハウジング60の底部60Cと一体形成されている。これに限らず、突出部1とハウジング60の底部60Cは別部材で構成しても構わなく、突出部1がハウジング60の底部60Cに対して硬い部材で構成されていても構わない。
【0029】
振動発生装置10では、コイル9に信号を入力することにより、磁気回路3が振動し、磁気回路3の振動がダンパ16を介して第2のハウジングに伝播して、イヤホン全体が耳に対して振動する。また、音声信号が入力されてスピーカユニット30が駆動している場合には、振動板33の振動と磁気回路3の振動が共振し、振動板33から発せられる低音域の音響特性、特に低音域の音圧が高まる。
【0030】
第1のハウジング20は、スピーカユニット30から放出された音を導く筒状の音導管22と、音導管22の一端に形成される開口2と、音導管22の他端に形成されたスピーカユニット収容部と、スピーカユニット収容部から突出した耳介接触部20Aと、を備えている。音導管22及び開口23はイヤチップ40の内側に設けられている。また、第1のハウジング20のスピーカユニット収容部内におけるスピーカユニット30の位置は、第2のハウジング60内の振動発生装置10の位置より音導管22側にある。
【0031】
イヤチップ40は、イヤホン1が挿入されたユーザの耳に対して、イヤホン1を支持する。イヤチップ40は、耳に接触する接触部41、イヤチップ40を音導管に取り付ける取付部22A、筒状部42、エッジ部43を備える。図示の例では、イヤチップ40の筒状部42は第1のハウジング0の取付部22Aに連結しており、接触部41と筒状部42の間にエッジ部43を備えている。前述した音導管22及び開口部23はイヤチップ40における筒状部42の内側に設けられている。
【0032】
イヤチップ40がエッジ部43を備えることで、イヤホン1を耳に対して振動させることができる。このため、振動板33の振動と磁気回路3の振動が共振し、振動板33から発せられる低音域の音響特性、特に低音域の音圧を高めることができる。
【0033】
図示の例では、イヤチップ40は音導管22の周囲に環状に備えられ、接触部41の内周部がエッジ部43の外周部に連結し、エッジ部43の内周部が筒状部42の先端部(一方の端部側)に連結している。このような形態は、接触部41とエッジ部43と筒状部42を一体成形又は異なる部材を用いて形成して得ることができる。
【0034】
本発明の実施に係るイヤホン1は、イヤチップ40自体が柔らかく且つ所望の弾性を備える。イヤチップ40は、イヤホン1が耳に対して振動できるよう、所望のコンプライアンスを有するエッジ部43を備える。また、前述したようにイヤホン1の接触部41の一部が外耳道の内面に密着して、外耳道内の空間が密閉又は半密閉されることが好ましい。また、耳介接触部20Aも、耳介と接触して、外耳道内の空間の密閉性を向上させる。
【0035】
イヤチップ40がこのような特性を有するためには、所定の断面形状をエッジ部43は有している。図示の例では、エッジ部43は、一軸方向(X軸方向)に沿った断面形状が凹状である。また、エッジ部43の厚さtbは接触部41の厚さtaより薄く形成されている。このような形態をエッジ部43が備えることで、イヤホン1を耳に対して良好に振動させることができる。
【0036】
このようなイヤホン1は、スピーカユニット30のボイスコイル31に入力される音声信号を振動発生装置10のコイル13に入力される信号として用い、共通の信号で振動することもできる。これによると、イヤチップ40の接触部41が効果的に低音再生を行うので、小型のイヤホンであっても十分な低音域が振動・音圧ともに再生できる。
【0037】
このように、本発明の振動発生装置をイヤホンの低音放音増強のために適用すれば、イヤホンを落下させた場合でも、振動発生装置のダンパの回復不能な変形を抑止することができる。
【0038】
なお、前述した実施例は本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、実施例に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
【0039】
例えば、本発明は、磁気回路の構成がどんなものでも適用可能である。
【符号の説明】
【0040】
1 振動発生装置
2 筐体
3 磁気回路
5 磁石
6 ヨーク
7 プレート
8 重り
9 コイル
10 ダンパ
11 突出部
図1
図2
図3
図4