【実施例】
【0384】
以下、本発明について、実施例を挙げて具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら制約されるものではない。
【0385】
特に制約しない限り、乾燥溶媒を含む全ての材料は、購入したものを精製せずに使用した。また、特に制約しない限り、全ての反応は、フレームドライしたガラス製品中で、アルゴン雰囲気下で行った。
【0386】
分析に関して、薄層クロマトグラフィ(TLC)は、E. Merck 60 F
254薄層プレート(0.25mm)を用いて行った。また、分取薄層クロマトグラフィ(PTLC)は、Wako-gel(登録商標)B5-Fを用いてシリカでコートしたプレート(0.75mm)を作製して使用した。さらに、ガスクロマトグラフィ(GC)分析は、HP-5カラム(30m×0.25mm、Hewlett-Packard)を備えたShimadzu GC-2010で行った。クロマトグラムには、UVランプ(254nm及び365nm)を用いた。高分解能質量分析スペクトル(HRMS)は、JMS−T100TD(DART)を用いた。融点は、MPA100型融点測定装置Optimeltを用いて測定した。核磁気共鳴(NMR)スペクトルは、JEOL社製ECS−400(
1H 400 MHz,
13C 100 MHz)及びECS−600(
1H 600 MHz,
13C 150 MHz)を用いて記録した。
1H NMRについての化学シフトは、テトラメチルシラン(δ0.0 ppm)に対するppmで表現した。
13C NMRについての化学シフトは、CDCl
3(δ 77.0 ppm)に対するppmで表現した。
【0387】
[実施例1〜6]
実施例1〜6では、以下の式:
【0388】
【化104】
[この文献は図面を表示できません]
【0389】
で示される反応式により、フェニル化されたピレンを得た。詳細には、以下のとおりである。
【0390】
実施例1
Pd(OAc)
2の溶液(1.1mg、5.0μmol、2.5mol%)、o−クロラニル(49mg、0.20mmol、1当量)、以下の式:
【0391】
【化105】
[この文献は図面を表示できません]
【0392】
で示されるピレン(40mg、0.20mmol、1当量)及び以下の式:
【0393】
【化106】
[この文献は図面を表示できません]
【0394】
で示されるフェニルボロン酸(0.40mmol、2当量)を、1,2−ジクロロエタン(1,2−DCE、2.0mL)中に投入し、80℃で2時間攪拌した。GC収率は、内部標準としてn−ドデカンを用いて測定した。
【0395】
実施例2
ホウ素化合物として、以下の式:
【0396】
【化107】
[この文献は図面を表示できません]
【0397】
で示される化合物を用いたこと以外は実施例1と同様にした。
【0398】
実施例3
ホウ素化合物として、以下の式:
【0399】
【化108】
[この文献は図面を表示できません]
【0400】
で示される化合物を用いたこと以外は実施例1と同様にした。
【0401】
実施例4
ホウ素化合物として、以下の式:
【0402】
【化109】
[この文献は図面を表示できません]
【0403】
で示される化合物を用いたこと以外は実施例1と同様にした。
【0404】
実施例5
ホウ素化合物として、以下の式:
【0405】
【化110】
[この文献は図面を表示できません]
【0406】
で示される化合物を0.13mmol(0.67当量)用いたこと以外は実施例1と同様にした。
【0407】
実施例6
ホウ素化合物として、以下の式:
【0408】
【化111】
[この文献は図面を表示できません]
【0409】
で示される化合物を用いたこと以外は実施例1と同様にした。
【0410】
以上の実施例1〜6の、目的生成物である4−フェニルピレン(2a)と副生成物であるビフェニル(BiPh)のGC収率を表1に示す。
【0411】
【表1】
[この文献は図面を表示できません]
【0412】
[実施例7〜11]
実施例7〜11では、以下の式:
【0413】
【化112】
[この文献は図面を表示できません]
【0414】
で示される反応式により、フェニル化されたピレンを得た。詳細には、以下のとおりである。
【0415】
実施例7
Pd(OAc)
2の溶液(1.1mg、5.0μmol、2.5mol%)、o−クロラニル(49mg、0.20mmol、1当量)、以下の式:
【0416】
【化113】
[この文献は図面を表示できません]
【0417】
で示されるピレン(40mg、0.20mmol、1当量)及び以下の式:
【0418】
【化114】
[この文献は図面を表示できません]
【0419】
で示されるホウ素化合物(0.067mmol、0.33当量)を、1,2−ジクロロエタン(1,2−DCE、2.0mL)中に投入し、80℃で2時間攪拌した。GC収率は、内部標準としてn−ドデカンを用いて測定した。
【0420】
実施例8
ホウ素化合物の使用量を0.13mmol(0.67当量)としたこと以外は実施例7と同様にした。
【0421】
実施例9
ホウ素化合物の使用量を0.2mmol(1当量)としたこと以外は実施例7と同様にした。
【0422】
実施例10
ホウ素化合物の使用量を0.13mmol(0.67当量)とし、攪拌温度を50℃としたこと以外は実施例7と同様にした。
【0423】
実施例11
ホウ素化合物の使用量を0.13mmol(0.67当量)とし、攪拌温度を室温(rt)としたこと以外は実施例7と同様にした。
【0424】
以上の実施例7〜11の、目的生成物であるフェニル化されたピレン(2a)と副生成物であるビフェニル(BiPh)のGC収率を表2に示す。
【0425】
【表2】
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【0426】
[実施例12及び比較例1〜7]
実施例12及び比較例1〜7では、以下の式:
【0427】
【化115】
[この文献は図面を表示できません]
【0428】
で示される反応式により、フェニル化されたピレンを得た。詳細には、以下のとおりである。
【0429】
実施例12
Pd(OAc)
2の溶液(1.1mg、5.0μmol、2.5mol%)、o−クロラニル(49mg、0.20mmol、1当量)、以下の式:
【0430】
【化116】
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【0431】
で示されるピレン(40mg、0.20mmol、1当量)及び以下の式:
【0432】
【化117】
[この文献は図面を表示できません]
【0433】
で示されるホウ素化合物(0.13mmol、0.67当量)を、1,2−ジクロロエタン(1,2−DCE、2.0mL)中に投入し、80℃で2時間攪拌した。GC収率は、内部標準としてn−ドデカンを用いて測定した。
【0434】
比較例1
o−クロラニルの代わりに、以下の式:
【0435】
【化118】
[この文献は図面を表示できません]
【0436】
で示される3,5−ジ−tert−ブチル−1,2−ベンゾキノン(o−DBQ)を44.0mg(0.20mmol、1当量)用いたこと以外は実施例12と同様にした。
【0437】
比較例2
o−クロラニルの代わりに、以下の式:
【0438】
【化119】
[この文献は図面を表示できません]
【0439】
で示される9,10−フェナントレンキノン(9,10−PQ)を41.6mg(0.20mmol、1当量)用いたこと以外は実施例12と同様にした。
【0440】
比較例3
o−クロラニルの代わりに、以下の式:
【0441】
【化120】
[この文献は図面を表示できません]
【0442】
で示されるp−クロラニルを49.2mg(0.20mmol、1当量)用いたこと以外は実施例12と同様にした。
【0443】
比較例4
o−クロラニルの代わりに、以下の式:
【0444】
【化121】
[この文献は図面を表示できません]
【0445】
で示される2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノ−p−ベンゾキノンを45.4mg(0.20mmol、1当量)用いたこと以外は実施例12と同様にした。
【0446】
比較例5
o−クロラニルの代わりに、以下の式:
【0447】
【化122】
[この文献は図面を表示できません]
【0448】
で示される1,4−ベンゾキノンを21.6mg(0.20mmol、1当量)用いたこと以外は実施例12と同様にした。
【0449】
比較例6
o−クロラニルの代わりに、CuCl
2を26.9mg(0.20mmol、1当量)用いたこと以外は実施例12と同様にした。
【0450】
比較例7
o−クロラニルの代わりに、K
2S
2O
8を54.0mg(0.20mmol、1当量)用いたこと以外は実施例12と同様にした。
【0451】
以上の実施例12及び比較例1〜7の、目的生成物である4−フェニル化ピレン(2a)と副生成物であるビフェニル(BiPh)のGC収率を表3に示す。
【0452】
【表3】
[この文献は図面を表示できません]
【0453】
[実施例13〜21]
実施例13〜21では、以下の式:
【0454】
【化123】
[この文献は図面を表示できません]
【0455】
で示される反応式により、アリール化されたピレンを得た。詳細には、以下のとおりである。
【0456】
実施例13
Pd(OAc)
2の溶液(1.1mg、5.0μmol、2.5mol%)、o−クロラニル(49mg、0.20mmol、1当量)、以下の式:
【0457】
【化124】
[この文献は図面を表示できません]
【0458】
で示されるピレン(40mg、0.20mmol、1当量)及び以下の式:
【0459】
【化125】
[この文献は図面を表示できません]
【0460】
で示されるホウ素化合物(0.13mmol、0.67当量)を、1,2−ジクロロエタン(1,2−DCE、2.0mL)中に投入し、80℃で2時間攪拌した。反応生成物は、シリカゲル(溶離液:CH
2Cl
2、50mL)でろ過し、揮発性物質は減圧下に除去した。残渣をPTLC(溶離液:ヘキサン/トルエン)で精製した。その結果、以下の式:
【0461】
【化126】
[この文献は図面を表示できません]
【0462】
で示される4−フェニルピレン(2a)を得た。
【0463】
PTLC (hexane only): 2a (28 mg, 50% yield), diarylation product (11 mg, 15% yield), and pyrene (12 mg, 31% yield).
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 8.20 - 8.16 (m, 4H), 8.08 (s, 2H), 8.005 (s, 1H), 7.996 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 7.92 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 7.66 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 7.55 (dd, J = 8.0, 7.6 Hz, 2H), 7.48 (dd, J = 7.6, 7.2 Hz, 1H);
13C NMR (100 MHz, CDCl
3) δ 140.8, 139.5, 131.3, 131.1, 130.8, 130.4, 130.1, 128.4, 127.8, 127.6, 127.5, 127.2, 126.1, 125.7, 125.2, 125.1, 125.0, 124.8, 124.2, 123.9. HRMS (DART, ESI+) m/zcalcd for C
22H
14 [M+H]
+: 279.1174, found: 279.1184. Mp: 131.9 - 133.5℃.
【0464】
実施例14
ホウ素化合物として、以下の式:
【0465】
【化127】
[この文献は図面を表示できません]
【0466】
で示されるホウ素化合物を用いたこと以外は実施例13と同様にした。その結果、以下の式:
【0467】
【化128】
[この文献は図面を表示できません]
【0468】
で示される4−(4−クロロフェニル)ピレン(2b)を得た。
【0469】
PTLC (hexane only): 2b (30 mg, 49% yield), diarylation product (6.2 mg, 7% yield), and pyrene (11 mg, 26% yield).
1H NMR (600 MHz, CDCl
3) δ 8.19 (d, J = 7.2 Hz, 2H), 8.17 (d, J= 7.2 Hz, 1H), 8.12 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 8.090 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 8.089 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 8.01 (dd, J = 7.8, 7.2 Hz, 1H), 7.97 (s, 1H), 7.94 (dd, J = 7.8, 7.2 Hz, 1H), 7.58 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.52 (d, J = 8.4 Hz, 2H);
13C NMR (100 MHz, CDCl
3) δ139.2, 138.2, 133.5, 131.4, 131.0, 130.6, 130.1, 128.6, 127.9, 127.6, 127.3, 126.1, 125.8, 125.3, 125.14, 125.06, 124.9, 124.2, 123.5. HRMS (DART, ESI+) m/z calcd for C
22H
13Cl [M+H]
+: 313.0784, found: 313.0784. Mp: 120.5 - 121.5℃.
【0470】
実施例15
ホウ素化合物として、以下の式:
【0471】
【化129】
[この文献は図面を表示できません]
【0472】
で示されるホウ素化合物を用いたこと以外は実施例13と同様にした。その結果、以下の式:
【0473】
【化130】
[この文献は図面を表示できません]
【0474】
で示される4−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]ピレン(2c)を得た。
【0475】
PTLC (hexane only): 2c (37 mg, 53% yield), diarylation product (11 mg, 11% yield), and pyrene (11 mg, 28% yield).
1H NMR (CDCl
3, 600 MHz) δ 8.21 (d, J = 7.2 Hz, 2H), 8.18, (d, J = 7.2 Hz, 1H), 8.10 (s, 2H), 8.08 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 8.03 (dd, J= 7.8, 7.2 Hz, 1H), 7.99 (s, 1H), 7.94 (dd, J= 7.8, 7.2 Hz, 1H), 7.81 (d, J = 7.8 Hz, 2H), 7.76 (d, J = 7.8 Hz, 2H);
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz) δ 144.6, 138.0, 131.4, 131.1, 130.5, 130.4, 129.9, 129.7 (q,
2J
FC= 33.5 Hz), 128.1, 127.6, 127.4, 126.2, 125.9, 125.5, 125.4 (q,
3J
FC = 3.8 Hz), 125.32, 125.30, 124.9, 124.34 (q,
1J
FC = 273.4 Hz), 124.32, 123.4. HRMS (DART, ESI+) m/z calcd for C
23H
13F
3[M+H]
+: 347.1048, found: 347.1044. Mp: 145.6 - 147.1℃.
【0476】
実施例16
ホウ素化合物として、以下の式:
【0477】
【化131】
[この文献は図面を表示できません]
【0478】
で示されるホウ素化合物を用いたこと以外は実施例13と同様にした。その結果、以下の式:
【0479】
【化132】
[この文献は図面を表示できません]
【0480】
で示される4−(4−n−ブチルフェニル)ピレン(2d)を得た。
【0481】
PTLC (hexane only): 2d (29 mg, 43% yield), diarylation product (9.9 mg, 11% yield), and pyrene (13 mg, 32% yield).
1H NMR (CDCl
3, 600 MHz) δ 8.23 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 8.17 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 8.16 (d, J= 8.4 Hz, 2H), 8.08 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 8.07 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 8.00 (s, 1H), 7.99 (dd, J = 7.8, 7.2 Hz, 1H), 7.93 (dd, J = 7.8, 7.2 Hz, 1H), 7.57 (d, J = 7.8 Hz, 2H), 7.36 (d, J = 7.8 Hz, 2H), 2.74 (t, J = 7.8 Hz, 2H), 1.75〜1.68 (m, 2H), 1.50 - 1.42 (m, 2H), 0.99 (t, J = 7.8 Hz, 3H);
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz) δ 142.2, 139.5, 138.0, 131.3, 131.1, 130.9, 130.5, 129.9, 128.4, 127.7, 127.6, 127.2, 126.1, 125.6, 125.1, 125.0, 124.7, 124.1, 124.0, 35.5, 33.7, 22.5, 14.0. HRMS (DART, ESI+) m/zcalcd for C
26H
22 [M+H]
+: 335.1800, found: 335.1802. Mp: 61.4 - 62.5℃.
【0482】
実施例17
ホウ素化合物として、以下の式:
【0483】
【化133】
[この文献は図面を表示できません]
【0484】
で示されるホウ素化合物を用いたこと以外は実施例13と同様にした。その結果、以下の式:
【0485】
【化134】
[この文献は図面を表示できません]
【0486】
で示される4−(2−クロロフェニル)ピレン(2e)を得た。
【0487】
PTLC (hexane only): 2e (32 mg, 52% yield), diarylation product (7.1 mg, 8% yield), and pyrene (15 mg, 37% yield).
1H NMR (CDCl
3, 600 MHz) δ 8.18 (d, J= 7.2 Hz, 1H), 8.17 (d, J = 7.2 Hz, 2H), 8.08 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 8.07 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 8.00 (dd, J = 7.8, 7.2 Hz, 1H), 7.98 (s, 1H), 7.91 (dd, J = 7.8, 7.2 Hz, 1H), 7.78 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.60 (dd, J = 7.8, 7.2 Hz, 1H), 7.50 (dd, J = 7.8, 7.2 Hz, 1H), 7.44〜7.40 (m, 2H);
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz) δ 139.4, 136.9, 134.3, 132.2, 131.3, 131.1, 130.5, 130.1, 129.7, 129.2, 128.2, 127.6, 127.2, 126.8, 126.1, 125.8, 125.3, 125.2, 124.7, 124.4, 123.7. HRMS (DART, ESI+) m/z calcd for C
22H
13Cl [M+H]
+: 313.0784, found: 313.0777. Mp: 114.3 - 115.9℃.
【0488】
実施例18
ホウ素化合物として、以下の式:
【0489】
【化135】
[この文献は図面を表示できません]
【0490】
で示されるホウ素化合物を用いたこと以外は実施例13と同様にした。その結果、以下の式:
【0491】
【化136】
[この文献は図面を表示できません]
【0492】
で示される4−[2−(トリフルオロメチル)フェニル]ピレン(2f)を得た。
【0493】
PTLC (hexane only): 2f (42 mg, 61% yield), diarylation product (14 mg, 14% yield), and pyrene (8.0 mg, 20% yield).
1H NMR (CDCl
3, 600 MHz) δ 8.19 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 8.17 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 8.16 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 8.09 (s2H), 8.01 (dd, J = 7.8, 7.2 Hz, 1H), 7.97 (s, 1H), 7.90 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.88 (dd, J = 7.8, 7.2 Hz, 1H), 7.64 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 7.63 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.59 (t, J = 7.2 Hz, 1H), 7.49 (d, J = 7.2 Hz, 1H);
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz) δ 139.2, 136.1, 132.8, 131.3, 131.2, 131.12, 131.07, 130.2, 130.0 (q,
2J
FC= 30.0 Hz), 128.2, 127.9, 127.6, 127.3, 126.3 (q,
3J
FC = 4.8 Hz), 126.2, 125.7, 125.32, 125.26, 125.1, 124.6, 124.4, 124.1 (q,
1J
FC = 275.4 Hz), 124.0. HRMS (DART, ESI+) m/z calcd for C
23H
13F
3[M+H]
+: 347.1048, found: 347.1053. Mp: 104.7 - 106.6 ℃.
【0494】
実施例19
ホウ素化合物として、以下の式:
【0495】
【化137】
[この文献は図面を表示できません]
【0496】
で示されるホウ素化合物を用いたこと以外は実施例13と同様にした。その結果、以下の式:
【0497】
【化138】
[この文献は図面を表示できません]
【0498】
で示される4−(2−メチルフェニル)ピレン(2g)を得た。
【0499】
PTLC (hexane only): 2g (31 mg, 53% yield), diarylation product (12 mg, 16% yield), and pyrene (10 mg, 23% yield).
1H NMR (CDCl
3, 600 MHz) δ 8.17 (d, J= 7.8 Hz, 1H), 8.154 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 8.149 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 8.08 (s, 2H), 8.00 (dd, J = 7.8, 7.2 Hz, 1H), 7.93 (s, 1H), 7.88 (dd, J = 7.8, 7.2 Hz, 1H), 7.76 (d, J= 7.8 Hz, 1H), 7.42 - 7.34 (m, 4H), 2.10 (s, 3H);
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz) δ 140.2, 139.2, 137.1, 131.3, 131.1, 130.8, 130.7, 130.4, 130.0, 127.8, 127.6, 127.4, 127.3, 126.1, 125.82, 125.78, 125.1, 125.0, 124.8, 124.7, 124.2, 123.8, 20.1. HRMS (DART, ESI+) m/z calcd for C
23H
16 [M+H]
+: 293.1330, found: 293.1334. Mp: 112.6 - 114.6℃.
【0500】
実施例20
ホウ素化合物として、以下の式:
【0501】
【化139】
[この文献は図面を表示できません]
【0502】
で示されるホウ素化合物を用いたこと以外は実施例13と同様にした。その結果、以下の式:
【0503】
【化140】
[この文献は図面を表示できません]
【0504】
で示される4−(2,4,6−トリメチルフェニル)ピレン(2h)を得た。
【0505】
PTLC (hexane only): 2h (35 mg, 54% yield), diarylation product (6.6 mg, 8% yield), and pyrene (7.9 mg, 20% yield).
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 8.20 - 8.15 (m, 3H), 8.110 (s, 1H), 8.106 (s, 1H), 8.02 (dd, J = 8.0, 7.6 Hz 1H), 7.89 (s, 1H), 7.87 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 7.70 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.08 (s, 2H), 2.44 (s, 3H), 1.98 (s, 6H);
13C NMR (100 MHz, CDCl
3) δ 138.2, 137.1, 137.0, 136.6, 131.4, 131.2, 131.1, 130.5, 128.2, 127.6, 127.2, 126.0, 125.1, 124.95, 124.91, 124.7, 124.2, 123.1, 21.2, 20.3. HRMS (DRAT, ESI+) m/z calcd for C
25H
20[M+H]
+: 321.1643, found: 321.1632. Mp: 78.0 - 80.0 ℃.
【0506】
実施例21
ホウ素化合物として、以下の式:
【0507】
【化141】
[この文献は図面を表示できません]
【0508】
で示されるホウ素化合物を用いたこと以外は実施例13と同様にした。その結果、以下の式:
【0509】
【化142】
[この文献は図面を表示できません]
【0510】
で示される4−(ナフタレン−1−イル)ピレン(2i)を得た。
PTLC (hexane/toluene = 19:1): 2i (30 mg, 45% yield), and pyrene (16 mg, 39% yield).
【0511】
1H NMR (CDCl
3, 600 MHz) δ 8.22 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 8.18 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 8.16 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 8.12 (s, 2H), 8.10 (s, 1H), 8.03 (dd, J = 7.8, 7.2 Hz, 1H), 8.01〜8.00 (m, 1H), 7.97 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.79 (dd, J = 7.8, 7.2 Hz, 1H), 7.69 (d, J= 7.2 Hz, 1H), 7.65〜7.64 (m, 2H), 7.53 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.47 (t, J = 7.2 Hz, 1H), 7.23 (t, J = 7.2 Hz, 1H);
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz) δ 138.5, 137.9, 133.6, 133.0, 131.4, 131.2, 131.1, 130.8, 128.8, 128.2, 128.1, 127.9, 127.6, 127.3, 126.7, 126.2, 126.0, 125.9, 125.8, 125.6, 125.1, 125.0, 124.7, 124.5, 124.4. HRMS (DART, ESI+) m/z calcd for C
26H
16[M+H]
+: 329.1330, found: 329.1332. Mp: 158.0 - 160.0℃.
【0512】
[実施例22〜24]
実施例22〜24では、以下の式:
【0513】
【化143】
[この文献は図面を表示できません]
【0514】
で示される反応式により、アリール化された2,7−ジ−tert−ブチルピレンを得た。詳細には、以下のとおりである。
【0515】
実施例22
Pd(OAc)
2の溶液(1.1mg、5.0μmol、2.5mol%)、o−クロラニル(49mg、0.20mmol、1当量)、以下の式:
【0516】
【化144】
[この文献は図面を表示できません]
【0517】
で示される2,7−ジ−tert−ブチルピレン(63mg、0.20mmol、1当量)及び以下の式:
【0518】
【化145】
[この文献は図面を表示できません]
【0519】
で示されるホウ素化合物(0.13mmol、0.67当量)を、1,2−ジクロロエタン(1,2−DCE、2.0mL)中に投入し、80℃で2時間攪拌した。反応生成物は、シリカゲル(溶離液:CH
2Cl
2、50mL)でろ過し、揮発性物質は減圧下に除去した。残渣をPTLC(溶離液:ヘキサン)で精製した。その結果、以下の式:
【0520】
【化146】
[この文献は図面を表示できません]
【0521】
で示される2,7−ジ−tert−ブチル−4−フェニルピレン(3a)を得た。
【0522】
Yield: 3a (38 mg, 49% yield) and diarylation product (19 mg, 20% yield).
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz) δ 8.25 (s, 1H), 8.199 (s, 1H), 8.195 (s, 1H), 8.189 (s, 1H),8.05 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 8.04 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 7.98 (s, 1H), 7.70 (d, J = 8.3 Hz, 2H), 7.57 (dd, J = 8.0, 7.6 Hz, 2H), 7.49 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 1.58 (s, 9H), 1.47 (s, 9H);
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz) δ 148.8, 148.3, 141.1, 139.5, 131.0, 130.8, 130.5, 130.0, 129.9, 128.4, 128.0, 127.7, 127.4, 127.3, 123.2, 122.4, 122.13, 122.11, 121.9, 121.0, 35.3, 35.2, 31.9, 31.8. HRMS (DART, ESI+) m/z calcd for C
30H
30 [M+H]
+: 391.2426, found: 391.2459. Mp: 95.2 - 97.2℃.
【0523】
実施例23
ホウ素化合物として、以下の式:
【0524】
【化147】
[この文献は図面を表示できません]
【0525】
で示されるホウ素化合物を用いたこと以外は実施例22と同様にした。その結果、以下の式:
【0526】
【化148】
[この文献は図面を表示できません]
【0527】
で示される2,7−ジ−tert−ブチル−4−(2−クロロフェニル)ピレン(3e)を得た。
【0528】
Yield: 3e (47 mg, 55% yield) and diarylation product (9.9 mg, 9% yield).
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz) δ 8.21 - 8.19 (m, 3H), 8.05 (s, 2H), 7,95 (s, 1H), 7.80 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 7.63 - 7.61 (m, 1H), 7.56 - 7.54 (m, 1H), 7.47 - 7.44 (m, 2H), 1.58 (s, 9H), 1.44 (s, 9H);
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz) δ148.8, 148.4, 139.6, 137.0, 134.3, 132.3, 130.9, 130.8, 130.1, 129.6, 129.5, 129.0, 128.3, 127.7, 127.2, 126.8, 122.8, 122.6, 122.3, 122.1, 121.0, 35.21, 35.18, 31.9, 31.8. HRMS (DART, ESI+) m/z calcd for C
30H
29Cl [M+H]
+: 425.2036, found: 425.2026. Mp: 116.7 - 117.7℃.
【0529】
実施例24
ホウ素化合物として、以下の式:
【0530】
【化149】
[この文献は図面を表示できません]
【0531】
で示されるホウ素化合物を用いたこと以外は実施例22と同様にした。その結果、以下の式:
【0532】
【化150】
[この文献は図面を表示できません]
【0533】
で示される2,7−ジ−tert−ブチル−4−(2,4,6−トリメチルフェニル)ピレン(3h)を得た。
【0534】
Yield: 3h (61 mg, 71% yield) and diarylation product (17 mg, 16% yield).
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz) δ 8.20 (s, 1H), 8.17 (s, 1H), 8.14 (s, 1H), 8.05 (s, 2H), 7.81 (s, 1H), 7.69 (s, 1H), 7.06 (s, 2H), 2.44 (s, 3H), 1.98 (s, 6H), 1.58 (s, 9H), 1.41 (s, 9H);
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz) δ148.7, 148.6, 138.2, 137.0, 136.7, 130.9, 130.8, 130.1, 128.1, 127.7, 127.6, 127.2, 123.1, 122.4, 121.9, 121.82, 121.78, 120.3, 35.2, 35.1, 32.0, 31.8, 21.2, 20.3. HRMS (DART, ESI+) m/z calcd for C
33H
37[M+H]
+: 433.2895, found: 433.2862. Mp: 122.5 - 124.4 ℃.
【0535】
[実施例25〜27]
実施例25〜27では、以下の式:
【0536】
【化151】
[この文献は図面を表示できません]
【0537】
で示される反応式により、ジアリール化された2,7−ジ−tert−ブチルピレンを得た。詳細には、以下のとおりである。
【0538】
実施例25
Pd(OAc)
2の溶液(2.2mg、10μmol、5.0mol%)、o−クロラニル(98mg、0.40mmol、2当量)、以下の式:
【0539】
【化152】
[この文献は図面を表示できません]
【0540】
で示される2,7−ジ−tert−ブチルピレン(63mg、0.20mmol、1当量)及び以下の式:
【0541】
【化153】
[この文献は図面を表示できません]
【0542】
で示されるホウ素化合物(0.20mmol、1当量)を、1,2−ジクロロエタン(1,2−DCE、3.0mL)中に投入し、80℃で12時間攪拌した。反応生成物は、シリカゲル(溶離液:CH
2Cl
2、50mL)でろ過し、揮発性物質は減圧下に除去した。残渣をPTLC(溶離液:ヘキサン)で精製した。その結果、以下の式:
【0543】
【化154】
[この文献は図面を表示できません]
【0544】
で示される2,7−ジ−tert−ブチル−4,9−ジフェニルピレン及び2,7−ジ−tert−ブチル−4,10−ジフェニルピレン(4a)を得た。
【0545】
Yield: 77 mg (83% yield), Regioisomer ratio: 4,9-/4,10- = 1.1:1
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz) δ 8.27 (s, 4H), 8.21 (s, 2H), 8.20 (s, 2H), 8.02 (s, 2H), 8,00 (s, 2H), 7.71 (t, J = 7.9 Hz, 8H), 7.59-7.56 (m, 8H), 7.51-7.48 (m, 4H), 1.85 (s, 9H), 1.47 (s, 18H), 1.36 (s, 9H);
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz) δ 149.1, 148.6, 148.0, 141.2, 141.1, 139.7, 139.3, 130.7, 130.3, 130.07, 130.05, 130.0, 129.9, 128.4, 128.3, 127.9, 127.4, 123.5, 122.7, 122.3, 122.1, 121.1, 120.9, 35.4, 35.3, 35.2, 31.9, 31.8, 31.7. HRMS (DART, ESI+) m/z calcd for C
36H
35 [M+H]
+: 467.2739, found: 467.2713.
【0546】
実施例26
ホウ素化合物として、以下の式:
【0547】
【化155】
[この文献は図面を表示できません]
【0548】
で示されるホウ素化合物を用いたこと以外は実施例25と同様にした。その結果、以下の式:
【0549】
【化156】
[この文献は図面を表示できません]
【0550】
で示される2,7−ジ−tert−ブチル−4,9−ビス(2−クロロフェニル)ピレン及び2,7−ジ−tert−ブチル−4,10−ビス(2−クロロフェニル)ピレン(4e)を得た。
【0551】
Yield: 60 mg (56%), Regioisomer ratio: 4,9-/4,10- = 1.1:1
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz) δ 8.23 (s, 2H), 8.21 (s, 2H), 7.99 (s, 2H), 7.98 (s, 2H), 7.84 (s, 2H), 7.82 (s, 2H), 7.64-7.60 (m, 4H), 7.59-7.52 (m, 4H), 7.48-7.43 (m, 8H), 1.58 (s, 9H), 1.44 (s, 18 H), 1.30 (s, 9H);
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz) δ149.0, 148.7, 148.7, 139.69, 139.66, 139.6, 137.2, 137.1, 136.8, 134.3, 132.3, 130.3, 130.1, 129.7, 129.6, 129.6, 129.49, 129.46, 128.6, 128.3, 128.2, 126.82, 126.78, 126.7, 122.6, 122.4, 121.3, 121.1, 121.0, 35.2, 31.9, 31.8, 31.6. HRMS (DART, ESI+) m/z calcd for C
36H
33Cl
2[M+H]
+: 535.1959, found: 535.1991.
【0552】
実施例27
ホウ素化合物として、以下の式:
【0553】
【化157】
[この文献は図面を表示できません]
【0554】
で示されるホウ素化合物を用いたこと以外は実施例25と同様にした。その結果、以下の式:
【0555】
【化158】
[この文献は図面を表示できません]
【0556】
で示される2,7−ジ−tert−ブチル−4,9−ビス(2,4,6−トリメチルフェニル)ピレン及び2,7−ジ−tert−ブチル−4,10−ビス(2,4,6−トリメチルフェニル)ピレン(4h)を得た。
【0557】
Yield: 88 mg (80% yield), Regioisomer ratio: 4,9-/4,10- = 1:1.5.
1H NMR of 2,7-Di-tert-butyl-4,9-bis(2,4,6-trimethylphenyl)pyrene (CDCl
3, 400 MHz): δ 8.14 (d, J= 2.0 Hz, 2H), 7.85 (s, 2H), 7.71 (d, J= 2.0 Hz, 2H), 7.08 (s, 4H), 2.45 (s, 6H), 2.03 (s, 12H), 1.42 (s, 18H).
1H NMR of 2,7-Di-tert-butyl-4,10-bis(2,4,6-trimethylphenyl)pyrene (CDCl
3, 400 MHz): δ 8.17 (s, 2H), 7.84 (s, 2H), 7.67 (s, 2H), 7.07 (s, 4H), 2.44 (s, 6H), 2.02 (s, 12H), 1.60 (s, 9H), 1.24 (s, 9H).
13C NMR of the mixture (CDCl
3, 100 MHz) δ148.7, 148.6, 148.5, 138.4, 138.0, 137.1, 137.0, 136.9, 136.7, 136.6, 130.9, 130.7, 130.3, 130.1, 128.1, 127.9, 127.4, 123.4, 122.7, 121.7, 121.6, 120.1, 35.2, 35.1, 35.0, 32.0, 31.9, 31.7, 21.2, 20.4. HRMS (DART, ESI+) m/z calcd for C
42H
47[M+H]
+: 551.3678, found: 551.3685.
【0558】
[実施例28〜30]
実施例28〜30では、以下の式:
【0559】
【化159】
[この文献は図面を表示できません]
【0560】
で示される反応式により、アリール化されたフェナントレンを得た。詳細には、以下のとおりである。
【0561】
実施例28
Pd(OAc)
2の溶液(2.2mg、10μmol、5.0mol%)、o−クロラニル(74mg、0.30mmol、1.5当量)、以下の式:
【0562】
【化160】
[この文献は図面を表示できません]
【0563】
で示されるフェナントレン(36mg、0.20mmol、1当量)及び以下の式:
【0564】
【化161】
[この文献は図面を表示できません]
【0565】
で示されるホウ素化合物(0.13mmol、0.67当量)を、1,2−ジクロロエタン(1,2−DCE、1.0mL)中に投入し、80℃で12時間攪拌した。反応生成物は、シリカゲル(溶離液:CH
2Cl
2、50mL)でろ過し、揮発性物質は減圧下に除去した。残渣をPTLC(溶離液:ヘキサン)で精製した。その結果、以下の式:
【0566】
【化162】
[この文献は図面を表示できません]
【0567】
で示される9−フェニルフェナントレン(5a)を得た。
【0568】
Yield: 5a (33 mg, 64% yield). 9−フェニルフェナントレン(5a)のスペクトルデータは、Oiらにより報告されている(Kawai, H.; Kobayashi, Y. ; Oi, S.; Inoue, Y. Chem. Commun. 2008, 1464.)。
【0569】
実施例29
ホウ素化合物として、以下の式:
【0570】
【化163】
[この文献は図面を表示できません]
【0571】
で示されるホウ素化合物を用いたこと以外は実施例28と同様にした。その結果、以下の式:
【0572】
【化164】
[この文献は図面を表示できません]
【0573】
で示される9−(2−クロロフェニル)フェナントレン(5e)を得た。
【0574】
Yield: 5e (47 mg, 81% yield).
1H NMR (CDCl
3, 600 MHz) δ 8.74 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 8.71 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.87 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.67 - 7.64 (m, 3H), 7.59 (dd, J = 7.8, 7.2 Hz, 1H), 7.54 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.52 - 7.48 (m, 2H), 7.41 - 7.34 (m, 3H);
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz) δ 139.3, 136.1, 134.3, 132.1, 131.3, 130.8, 130.2, 129.5, 129.1, 128.7, 127.8, 126.85, 126.81, 126.70, 126.67, 126.6, 126.5, 122.9, 122.6. HRMS (DART, ESI+) m/z calcd for C
20H
13Cl [M+H]
+: 289.0784, found: 289.0790. Mp: 118.9 - 120.1℃.
【0575】
実施例30
ホウ素化合物として、以下の式:
【0576】
【化165】
[この文献は図面を表示できません]
【0577】
で示されるホウ素化合物を用いたこと以外は実施例28と同様にした。その結果、以下の式:
【0578】
【化166】
[この文献は図面を表示できません]
【0579】
で示される9−[2−(トリフルオロメチル)フェニル]フェナントレン(5f)を得た。
【0580】
Yield: 5f (51 mg, 79% yield).
1H NMR (CDCl
3, 600 MHz) δ 8.74 (d, J= 8.4 Hz, 1H), 8.72 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.87 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.85 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.67 (dd, J = 8.4, 7.2 Hz, 1H), 7.64 - 7.59 (m, 4H), 7.55 (dd, J = 7.8, 7.2 Hz, 1H), 7.47 (dd, J = 7.2, 6.6 Hz, 1H), 7.40 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.36 (d, J = 8.4 Hz, 1H);
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz) δ 139.2, 135.4, 132.7, 131.8, 131.2, 131.0, 130.19, 130.16, 129.8 (q,
2J
FC= 30.0 Hz), 128.8, 127.82, 127.79, 127.0, 126.9, 126.5, 126.4, 126.2 (q,
3J
FC = 5.1 Hz), 124.0 (q,
1J
FC = 275.3 Hz), 122.7, 122.6. HRMS (DART, ESI+) m/z calcd for C
21H
13F
3 [M+H]
+: 323.1048, found: 323.1050. Mp: 104.7 - 106.6℃.
【0581】
[実施例31]
実施例31では、以下の式:
【0582】
【化167】
[この文献は図面を表示できません]
【0583】
で示される反応式により、共役系を拡大した。詳細には、以下のとおりである。
【0584】
Pd(OAc)
2の溶液(2.2mg、10μmol、5.0mol%)、o−クロラニル(59mg、0.24mmol、1.2当量)、以下の式:
【0585】
【化168】
[この文献は図面を表示できません]
【0586】
で示されるフェナントレン(36mg、0.20mmol、1当量)及び以下の式:
【0587】
【化169】
[この文献は図面を表示できません]
【0588】
で示されるホウ素化合物(64mg、0.12mmol、0.6当量)を、1,2−ジクロロエタン(1,2−DCE、2.0mL)中に投入し、80℃で12時間攪拌した。反応生成物は、シリカゲル(溶離液:CH
2Cl
2、50mL)でろ過し、揮発性物質は減圧下に除去した。残渣をPTLC(溶離液:ヘキサン/CH
2Cl
2=10:1)で精製した。その結果、以下の式:
【0589】
【化170】
[この文献は図面を表示できません]
【0590】
で示される9−(o−ビフェニル)フェニルフェナントレンを46mg得た(収率70%)。
【0591】
9−(o−ビフェニル)フェニルフェナントレン(17mg、0.05mmol、1当量)のCH
2Cl
2溶液(0.5mL)中に、FeCl
3(41mg、0.25mmol、5当量)のニトロメタン溶液1.0mLを室温で添加した。12時間攪拌した後、反応生成物にメタノール(2mL)を添加し、シリカゲル層を通過させて、さらにCH
2Cl
2で洗浄した。揮発性物質は減圧下に除去した。残渣をPTLC(溶離液:ヘキサン/CH
2Cl
2=10:1)で精製した。その結果、以下の式:
【0592】
【化171】
[この文献は図面を表示できません]
【0593】
で示されるジベンゾ[g,p]クリセン(7)を得た(14mg、2工程で収率60%)。ジベンゾ[g,p]クリセン(7)のスペクトルデータは、Liuらにより報告されている(Li, C.-W.; Wang, C.-I.; Liao, H.-Y.; Chaudhuri, R.; Liu, R.-S. J. Org. Chem. 2007, 72, 9203)。
【0594】
[実施例32]
実施例32では、以下の式:
【0595】
【化172】
[この文献は図面を表示できません]
【0596】
で示される反応式により、共役系を拡大した。詳細には、以下のとおりである。
【0597】
Pd(OAc)
2の溶液(2.2mg、10μmol、5.0mol%)、o−クロラニル(59mg、0.24mmol、1.2当量)、以下の式:
【0598】
【化173】
[この文献は図面を表示できません]
【0599】
で示されるベンゾ[a]アントラセン(46mg、0.20mmol、1当量)及び以下の式:
【0600】
【化174】
[この文献は図面を表示できません]
【0601】
で示されるホウ素化合物(64mg、0.12mmol、0.6当量)を、1,2−ジクロロエタン(1,2−DCE、2.0mL)中に投入し、80℃で12時間攪拌した。反応生成物は、シリカゲル(溶離液:CH
2Cl
2、50mL)でろ過し、揮発性物質は減圧下に除去した。残渣をPTLC(溶離液:ヘキサン/CH
2Cl
2=10:1)で精製した。その結果、ビフェニル化されたベンゾ[a]アントラセンを位置異性体の混合物として得た(43mg、合計で収率57%)。
【0602】
ビフェニル化されたベンゾ[a]アントラセン(19mg、0.05mmol、1当量)のCH
2Cl
2溶液(0.5mL)中に、FeCl
3(41mg、0.25mmol、5当量)のニトロメタン溶液1.0mLを室温で添加した。12時間攪拌した後、反応生成物にメタノール(2mL)を添加し、シリカゲル層を通過させて、さらにCH
2Cl
2で洗浄した。揮発性物質は減圧下に除去した。残渣をPTLC(溶離液:ヘキサン/CH
2Cl
2=10:1)で精製した。その結果、以下の式:
【0603】
【化175】
[この文献は図面を表示できません]
【0604】
で示されるトリベンゾ[a,c,f]テトラフェン(8)を得た(4mg、2工程で収率12%)。
【0605】
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz) δ 9.13 (d, J = 4.1 Hz, 2H), 8.88 (d, J= 8.2 Hz, 1H), 8.82 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 8.76 - 8.69 (m, 3H), 8.61 (t, J= 8.4 Hz, 1H), 8.15 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 8.03 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 7.74 - 7.54 (m, 8H);
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz) δ 132.0, 131.6, 131.3, 131.0, 130.9, 129.9, 129.8, 129.3, 129.2, 129.1, 128.62, 128.57, 128.3, 128.2, 128.0, 127.9, 127.7, 127.0, 126.9, 126.8, 126.62, 126.57, 126.2, 125.9, 124.2, 123.7, 123.6, 122.3. HRMS (DART, ESI+) m/z calcd for C
30H
18[M+H]
+: 379.1487, found: 379.1496. Mp: 114.0 - 116.0℃.
【0606】
[実施例33]
実施例33では、以下の式:
【0607】
【化176】
[この文献は図面を表示できません]
【0608】
で示される反応式により、共役系を拡大した。詳細には、以下のとおりである。
【0609】
Pd(OAc)
2の溶液(36mg、0.16mmol、5.0mol%)、o−クロラニル(1.7g、7.0mmol、2.2当量)、以下の式:
【0610】
【化177】
[この文献は図面を表示できません]
【0611】
で示される2,7−ジ−tert−ブチルピレン(1.0g、3.2mmol、1当量)及び以下の式:
【0612】
【化178】
[この文献は図面を表示できません]
【0613】
で示されるホウ素化合物(1.7g、7.0mmol、1当量)を、1,2−ジクロロエタン(1,2−DCE、30mL)中に投入し、80℃で2時間攪拌した。反応生成物は、シリカゲル(溶離液:CH
2Cl
2、100mL)でろ過し、揮発性物質は減圧下に除去した。残渣をPTLC(溶離液:ヘキサン/CH
2Cl
2=9:1)で精製した。その結果、ビフェニルでジアリール化された2,7−ジ−tert−ブチルピレンを位置異性体の混合物として得た(1.4g、収率73%)。
【0614】
上記のジアリール化された化合物(1.4g、2.3mmol、1当量)のCH
2Cl
2溶液(200mL)中に、FeCl
3(2.8g、17mmol、7.5当量)のニトロメタン溶液30mLを0℃で添加した。8時間室温で攪拌した後、反応生成物にメタノール(30mL)を添加し、溶媒を除去した後にシリカゲル層を通過させて、さらにCH
2Cl
2で洗浄した。揮発性物質は減圧下に除去した。残渣をCH
2Cl
2中で溶解させ、得られた溶液をメタノール中に注いだ。その結果、以下の式:
【0615】
【化179】
[この文献は図面を表示できません]
【0616】
で示される10,21−ジ−tert−ブチルヘキサベンゾ[a,c,fg,j,l,op]テトラセン(9)を得た(1.2g、2工程で収率60%)。
【0617】
1H NMR (CDCl
3, 600 MHz) δ 9.05 (s, 4H), 8.90 (d, J = 8.3 Hz, 4H), 8.82 (d, J = 8.2 Hz, 4H), 7.76 (dd, J = 8.2, 6.8 Hz, 4H), 7.70 (dd, J = 8.3, 6.8 Hz, 4H), 1.61 (s, 18H);
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz) δ147.7, 131.0, 129.9, 128.5, 128.3, 127.9, 126.7, 126.6, 123.8, 123.4, 122.8, 35.7, 31.7. HRMS (DART, ESI+) m/zcalcd for C
48H
38 [M+H]
+: 615.3052, found: 615.3067. Mp: 260 - 265 ℃ (decompose).
【0618】
[実施例34]
実施例34では、以下の式:
【0619】
【化180】
[この文献は図面を表示できません]
【0620】
で示される反応式により、共役系を拡大した。詳細には、以下のとおりである。
【0621】
Pd(OAc)
2の溶液(1.1mg、5μmol、5.0mol%)、o−クロラニル(54mg、0.22mmol、2.2当量)、以下の式:
【0622】
【化181】
[この文献は図面を表示できません]
【0623】
で示される2,7−ジ−tert−ブチルピレン(31mg、0.10mmol、1当量)及び以下の式:
【0624】
【化182】
[この文献は図面を表示できません]
【0625】
で示されるホウ素化合物(54mg、0.10mmol、1当量)を、1,2−ジクロロエタン(1,2−DCE、1.0mL)中に投入し、80℃で12時間攪拌した。反応生成物は、シリカゲル(溶離液:CH
2Cl
2、50mL)でろ過し、揮発性物質は減圧下に除去した。残渣をPTLC(溶離液:ヘキサン/CH
2Cl
2=10:1)で精製した。その結果、ビフェニルでジアリール化された2,7−ジ−tert−ブチルピレンを位置異性体の混合物として得た(31mg、収率82%)。
【0626】
上記のジアリール化された化合物(12mg、0.02mmol、1当量)のCH
2Cl
2溶液(1.5mL)中に、FeCl
3(24mg、0.15mmol、7.5当量)のニトロメタン溶液0.2mLを室温で添加した。12時間攪拌した後、反応生成物にメタノール(2mL)を添加し、シリカゲル層を通過させて、さらにCH
2Cl
2で洗浄した。揮発性物質は減圧下に除去した。残渣をPTLC(溶離液:ヘキサン/CH
2Cl
2=10:1)で精製した。その結果、以下の式:
【0627】
【化183】
[この文献は図面を表示できません]
【0628】
で示される10,21−ジ−tert−ブチルヘキサベンゾ[a,c,fg,j,l,op]テトラセン(9)を得た(12mg、2工程で収率82%)。
【0629】
参考例1:4−フェニルピレン(2a)、4−(2,4,6−トリメチルフェニル)ピレン(2h)及びトリベンゾ[a,c,f]テトラフェン(8)のX線構造解析
リガク社製CCD単結晶自動X線構造解析装置「Saturn」(商品名)を用いて、4−フェニルピレン(2a)、4−(2,4,6−トリメチルフェニル)ピレン(2h)及びトリベンゾ[a,c,f]テトラフェン(8)のX線構造解析を行った。その結果を表4に示す。また、それぞれの熱振動楕円体作画ソフト(ORTEP)による構造を
図2〜4に示す。
【0630】
【表4】
[この文献は図面を表示できません]
【0631】
[実施例35〜36]
実施例35〜36では、以下の式:
【0632】
【化184】
[この文献は図面を表示できません]
【0633】
で示される反応式により、位置選択的にアリール化された芳香族化合物を得た。詳細には、以下のとおりである。
【0634】
実施例35
Pd(OAc)
2の溶液(4.4mg、20μmol、10mol%)、AgOTf(Tfはトリフルオロメチルスルホニル基)(10mg、40μmol、20mol%)、o−クロラニル(49mg、0.20mmol、1.0当量)、及び以下の式:
【0635】
【化185】
[この文献は図面を表示できません]
【0636】
で示されるピレン(40mg、0.20mmol、1.0当量)を、以下の式:
【0637】
【化186】
[この文献は図面を表示できません]
【0638】
で示されるメシチレン(1.0mL、36当量)中に投入し、50℃で14時間攪拌した。反応生成物は、シリカゲル(溶離液:CH
2Cl
2、50mL)でろ過し、揮発性物質は減圧下に除去した。残渣をPTLC(ヘキサン/CH
2Cl
2=10:1)で精製した。その結果、以下の式:
【0639】
【化187】
[この文献は図面を表示できません]
【0640】
で示される4−(2,4,6−トリメチルフェニル)ピレン(2h)を44%の収率で28mg得た。
【0641】
実施例36
ピレンの代わりに、以下の式:
【0642】
【化188】
[この文献は図面を表示できません]
【0643】
で示される化合物を使用したこと以外は実施例35と同様にした。その結果、以下の式:
【0644】
【化189】
[この文献は図面を表示できません]
【0645】
で示される2,7−ジ−tert−ブチル−4−(2,4,6−トリメチルフェニル)ピレン(3h)を57%の収率で49mg得た。
【0646】
[実施例37〜46]
実施例37〜46では、以下の式:
【0647】
【化190】
[この文献は図面を表示できません]
【0648】
で示される反応式(C−H/C−Bカップリング)により、位置選択的にアリール化された芳香族化合物(アリール化されたフルオランテン)を得た。詳細には、以下のとおりである。
【0649】
実施例37
Pd(OAc)
2の溶液(2.2mg、10μmol、5.0mol%)、o−クロラニル(49mg、0.20mmol、1.0当量)、AgOTf(Tfはトリフルオロメチルスルホニル基)(5.2mg、20μmol、10mol%)、以下の式:
【0650】
【化191】
[この文献は図面を表示できません]
【0651】
で示されるフルオランテン(40mg、0.20mmol、1.0当量)、及び以下の式:
【0652】
【化192】
[この文献は図面を表示できません]
【0653】
で示されるホウ素化合物(0.13mmol、0.67当量)を、乾燥1,2−ジクロロエタン(1,2−DCE、1.0mL)中に投入し、80℃で2時間攪拌した。室温まで冷却した後、反応生成物は、シリカゲル(溶離液:CH
2Cl
2、50mL)でろ過した。位置選択性は、内部標準としてn−ドデカンを使用したろ液のGC分析により確定した。揮発性物質は減圧下に除去し、残渣をPTLC(主要溶離液:ヘキサン)で精製した。その結果、以下の式:
【0654】
【化193】
[この文献は図面を表示できません]
【0655】
で示される3−フェニルフルオランテンを収率50%、選択率88%で27.6mg得た。
【0656】
1H NMR (600 MHz, CDCl
3) δ 7.97 (d, J = 6.6 Hz, 1H), 7.94 (d, J = 6.6 Hz, 1H), 7.93-7.91 (m, 3H), 7.62-7.59 (m, 4H), 7.52 (t, J = 7.8 Hz, 2H), 7.44 (t, J = 7.2 Hz, 1H), 7.39-7.38 (m, 2H);
13C NMR (100 MHz, CDCl
3) δ 140.3, 139.8, 139.1, 137.1, 136.3, 132.7, 130.3, 128.6, 128.4, 128.1, 127.6, 127.5, 127.4, 125.6, 121.5, 121.4, 120.0. HRMS (DART, ESI+) m/z calcd for C
22H
15 [M+H]
+: 279.1174, found: 279.1208. Mp: 139.3-141.0℃.
【0657】
実施例38
ホウ素化合物として、以下の式:
【0658】
【化194】
[この文献は図面を表示できません]
【0659】
で示される化合物を用いたこと以外は実施例37と同様に行い、以下の式:
【0660】
【化195】
[この文献は図面を表示できません]
【0661】
で示される3−(o−トルイル)フルオランテンを収率49%、選択率98%で28.6mg得た。
【0662】
1H NMR (CDCl
3, 600 MHz) δ 7.95 (d, J = 6.6 Hz, 1H), 7.92-7.90 (m, 3H), 7.53 (dd, J = 8.4, 7.2 Hz, 1H), 7.47 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.46 (d, J = 6.6 Hz, 1H), 7.38-7.30 (m, 6H), 2.12 (s, 3H);
13C NMR (CDCl
3, 100MHz) δ 140.0, 139.6, 139.3, 139.2, 137.1, 136.7, 136.2, 132.4, 130.7, 130.0, 129.1, 128.6, 128.0, 127.7, 127.6, 127.4, 125.7, 125.4, 121.5, 121.4, 120.0, 119.8, 20.5. HRMS (DART, ESI+) m/z calcd for C
23H
17 [M+H]
+: 293.1330, found: 293.1326, Mp: 50.5-51.5℃.
【0663】
実施例39
ホウ素化合物として、以下の式:
【0664】
【化196】
[この文献は図面を表示できません]
【0665】
で示される化合物を用いたこと以外は実施例37と同様に行い、以下の式:
【0666】
【化197】
[この文献は図面を表示できません]
【0667】
で示される3−メシチルフルオランテンを収率71%、選択率99%以上で58.4mg得た。
【0668】
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.98 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.93-7.91 (m, 3H), 7.50 (dd, J = 8.4, 6.8 Hz, 1H), 7.39-7.37 (m, 3H), 7.34 (d, J = 8.4 Hz 1H), 7.02 (s, 2H), 2.40 (s, 3H), 1.93 (s, 6H);
13C NMR (100 MHz, CDCl
3) δ 139.5, 139.4, 139.3, 137.2, 136.99, 136.95, 135.9, 135.8, 132.7, 129.2, 128.5, 127.99, 127.95, 127.6, 127.4, 125.2, 121.5, 121.4, 120.2, 120.0, 21.1, 20.6. HRMS (DART, ESI+) m/z calcd for C
25H
21 [M+H]
+: 321.1643, found: 321.1649. Mp: 135.5-136.5℃.
【0669】
実施例40
ホウ素化合物として、以下の式:
【0670】
【化198】
[この文献は図面を表示できません]
【0671】
で示される化合物を用い、PTLCの溶離液をヘキサン/酢酸エチル=19:1としたこと以外は実施例37と同様に行い、以下の式:
【0672】
【化199】
[この文献は図面を表示できません]
【0673】
で示される3−(2−メトキシフェニル)フルオランテンを収率42%、選択率97%で26.1mg得た。
【0674】
1H NMR (600 MHz, CDCl
3) δ 7.96 (d, J = 7.2 Hz 1H), 7.90-7.88 (m, 3H), 7.61 (d, J = 8.4 Hz 1H), 7.57 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.53 (dd, J = 8.4, 6.6 Hz, 1H), 7.42 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 7.37-7.34 (m, 3H), 7.09 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 7.06 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 3.71 (s, 3H);
13C NMR (100 MHz, CDCl3) δ 157.1, 139.6, 139.3, 137.0, 136.9, 136.3, 132.5, 132.3, 129.3, 129.2, 129.1, 128.5, 127.6, 127.4, 127.3, 126.1, 121.41, 121.35, 120.5, 119.9, 119.8, 111.1, 55.5. HRMS (DART, ESI+) m/z calcd for C
23H
17O [M+H]
+: 309.1279, found: 309.1266. Mp: 113.9-115.9℃.
【0675】
実施例41
ホウ素化合物として、以下の式:
【0676】
【化200】
[この文献は図面を表示できません]
【0677】
で示される化合物を用い、PTLCの溶離液をヘキサン/酢酸エチル=19:1としたこと以外は実施例37と同様に行い、以下の式:
【0678】
【化201】
[この文献は図面を表示できません]
【0679】
で示される3−(4−メトキシフェニル)フルオランテンを収率40%、選択率78%で24.6mg得た。
【0680】
1H NMR (CDCl
3, 600 MHz) δ 7.96-7.90 (m, 5 H), 7.61 (dd, J = 8.4, 7.2 Hz, 1H), 7.57 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.53 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.39-7.34 (m, 2H), 7.05 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 3.89 (s, 3H);
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz) δ 159.1, 140.0, 139.5, 139.1, 137.1, 135.9, 132.7, 132.2, 131.3, 128.5, 128.4, 127.9, 127.5, 127.3, 125.7, 121.5, 121.3, 120.1, 119.9, 113.9, 55.4. HRMS (DART, ESI+) m/z calcd for C
23H
17O [M+H]
+: 309.1279, found: 309.1230. Mp: 161.8-168.3℃.
【0681】
実施例42
ホウ素化合物として、以下の式:
【0682】
【化202】
[この文献は図面を表示できません]
【0683】
で示される化合物を用いたこと以外は実施例37と同様に行い、以下の式:
【0684】
【化203】
[この文献は図面を表示できません]
【0685】
で示される3−[2−(トリフルオロメチル)フェニル]フルオランテンを収率57%、選択率99%で39.3mg得た。
【0686】
1H NMR (CDCl
3, 600 MHz) δ 7.92 (d, J = 6.6 Hz, 1H), 7.91-7.88 (m, 3H), 7.83 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.58 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.55-7.49 (m, 3H), 7.41 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.37-7.36 (m, 2H), 7.34 (d, J = 8.4 Hz, 1H);
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz) δ 139.6, 139.2, 138.34, 138.32, 136.9, 136.9, 132.9, 132.2, 130.8, 129.8 (q,
2J
FC = 30.3 Hz), 129.5, 128.9, 128.8, 128.1, 127.8, 127.7, 127.67, 127.66, 126.1 (q,
3J
FC = 5.1 Hz), 125.3, 124.0 (q,
1J
FC = 275.4 Hz), 121.6, 120.1, 119.2. HRMS (DART, ESI+) m/z calcd for C
23H
14F
3 [M+H]
+: 347.1048, found: 347.1004. Mp: 61.8-63.8℃.
【0687】
実施例43
ホウ素化合物として、以下の式:
【0688】
【化204】
[この文献は図面を表示できません]
【0689】
で示される化合物を用いたこと以外は実施例37と同様に行い、以下の式:
【0690】
【化205】
[この文献は図面を表示できません]
【0691】
で示される3−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]フルオランテンを収率43%、選択率86%で29.5mg得た。
【0692】
1H NMR (CDCl
3, 600 MHz) δ 7.98 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.96 (d, J = 6.6 Hz, 1H), 7.93-7.91, (m, 2H), 7.83 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.78 (d, J = 7.8 Hz, 2H), 7.71 (d, J = 7.8 Hz, 2H), 7.62 (dd, J = 8.4, 7.2 Hz, 1H), 7.59 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.41-7.39 (m, 2H);
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz) δ 143.5, 139.6, 138.9, 137.3, 137.1, 132.7, 130.5, 129.5 (q,
2J
FC = 33.0 Hz), 128.9, 128.5, 128.1, 127.79, 127.75, 125.3 (q,
3J
FC= 4.0 Hz), 124.3 (q,
1J
FC = 273 Hz), 121.6, 120.3, 119.9. HRMS (DART, ESI+) m/z calcd for C
23H
14F
3 [M+H]
+: 347.1048, found: 347.1003. Mp: 194.0-195.7℃.
【0693】
実施例44
ホウ素化合物として、以下の式:
【0694】
【化206】
[この文献は図面を表示できません]
【0695】
で示される化合物を用いたこと以外は実施例37と同様に行い、以下の式:
【0696】
【化207】
[この文献は図面を表示できません]
【0697】
で示される3−(2−クロロフェニル)フルオランテンを収率38%、選択率94%で23.6mg得た。
【0698】
1H NMR (CDCl
3, 600 MHz) δ 7.96 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.92-7.90 (m, 3H), 7.57-7.51 (m, 4H), 7.43-7.42 (m, 1H), 7.40-7.36 (m, 4H);
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz) δ 139.7, 139.2, 138.3, 137.2, 137.1, 137.0, 133.9, 132.4, 132.4, 129.7, 129.2, 129.0, 128.8, 128.1, 127.6, 126.5, 125.5, 121.5, 120.1, 119.6. HRMS (DART, ESI+) m/z calcd for C
22H
14Cl [M+H]
+: 313.0784, found: 313.0787. Mp: 95.7-97.4℃.
【0699】
実施例45
ホウ素化合物として、以下の式:
【0700】
【化208】
[この文献は図面を表示できません]
【0701】
で示される化合物を用いたこと以外は実施例37と同様に行い、以下の式:
【0702】
【化209】
[この文献は図面を表示できません]
【0703】
で示される3−(4−クロロフェニル)フルオランテンを収率47%、選択率88%で29.2mg得た。
【0704】
1H NMR (600 MHz, CDCl
3) δ 7.96 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.95 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 7.92-7.91 (m, 2H), 7.85 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.61 (dd, J = 8.4, 7.8 Hz, 1H), 7.56 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.52 (d, J = 8.1 Hz, 2H), 7.49 (d, J = 7.8 Hz, 2H), 7.40-7.38 (m, 2H);
13C NMR (100 MHz, CDCl
3) δ 139.5, 139.0, 138.9, 138.2, 137.2, 136.7, 133.6, 131.5, 128.60, 128.58, 128.3, 128.2, 127.7 127.6, 125.2, 121.54, 121.49, 120.1, 119.9. HRMS (DART, ESI+) m/z calcd for C
22H
14Cl [M+H]
+: 313.0784, found: 313.0752. Mp: 173.8-175.8℃.
【0705】
実施例46
ホウ素化合物として、以下の式:
【0706】
【化210】
[この文献は図面を表示できません]
【0707】
で示される化合物を用いたこと以外は実施例37と同様に行い、以下の式:
【0708】
【化211】
[この文献は図面を表示できません]
【0709】
で示される3−(ナフタレン−1−イル)フルオランテンを収率20%、選択率92%で13.1mg得た。
【0710】
1H NMR (CDCl
3, 600 MHz) δ 8.04 (d, J = 6.6 Hz, 1H), 7.97-7.93 (m, 5H), 7.66 (d, J = 6.6 Hz, 1H), 7.62-7.59 (m, 2H), 7.56 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.50-7.46 (m, 2H), 7.43-7.40 (m, 3H), 7.32 (d, J = 7.2 Hz, 2H), 7.31-7.29 (m, 1H);
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz) δ 139.6, 139.2, 138.6, 137.4, 137.0, 136.6, 133.5, 132.9, 132.5, 129.9, 129.7, 128.3, 128.1, 128.04, 128.00, 127.62, 127.56, 126.6, 126.0, 125.9, 125.8, 125.2, 121.6, 121.5, 120.1, 119.8. HRMS (DART, ESI+) m/z calcd for C
26H
17 [M+H]
+: 329.1330, found: 329.1294. Mp: 187.9-189.5℃.
【0711】
[実施例47〜49]
実施例47〜49においては、実施例37において、ホウ素化合物及び銀化合物の種類を変えて実験を行った。具体的には、以下のとおりである。
【0712】
実施例47
ホウ素化合物として、以下の式:
【0713】
【化212】
[この文献は図面を表示できません]
【0714】
で示されるフェニルボロン酸を用い、銀化合物を使用しなかったこと以外は実施例37と同様に行い、3−フェニルフルオランテンを収率28%、選択率92%で得た。
【0715】
実施例48
ホウ素化合物として、以下の式:
【0716】
【化213】
[この文献は図面を表示できません]
【0717】
で示されるフェニルボロン酸を用いたこと以外は実施例37と同様に行い、3−フェニルフルオランテンを収率36%、選択率92%で得た。
【0718】
実施例49
ホウ素化合物として、以下の式:
【0719】
【化214】
[この文献は図面を表示できません]
【0720】
で示される化合物を用いたこと以外は実施例37と同様に行い、3−フェニルフルオランテンを収率50%、選択率90%で得た。
【0721】
[実施例50]
実施例50では、以下の式:
【0722】
【化215】
[この文献は図面を表示できません]
【0723】
で示される反応式(C−H/C−Hカップリング)により、位置選択的にアリール(メシチル)化された芳香族化合物(メシチル化されたフルオランテン)を得た。詳細には、以下のとおりである。
【0724】
Pd(OAc)
2の溶液(2.2mg、10μmol、5.0mol%)、o−クロラニル(49mg、0.20mmol、1.0当量)、AgOTf(Tfはトリフルオロメチルスルホニル基)(5.2mg、20μmol、10mol%)、及び以下の式:
【0725】
【化216】
[この文献は図面を表示できません]
【0726】
で示されるフルオランテン(40mg、0.20mmol、1.0当量)を、以下の式:
【0727】
【化217】
[この文献は図面を表示できません]
【0728】
で示されるメシチレン(1.0mL、7.2mmol、36当量)中に投入し、50℃で14時間攪拌した。室温まで冷却した後、反応生成物は、シリカゲル(溶離液:CH
2Cl
2、50mL)でろ過し、揮発性物質は減圧下に除去した。残渣をPTLC(溶離液:ヘキサン)で精製した。その結果、以下の式:
【0729】
【化218】
[この文献は図面を表示できません]
【0730】
で示される3−メシチルフルオランテンを74%の収率で47.7mg得た。
【0731】
[実施例51]
実施例51では、以下の式:
【0732】
【化219】
[この文献は図面を表示できません]
【0733】
で示される反応式(C−H/C−Hカップリング)により、位置選択的にアリール(ナフチル)化された芳香族化合物(ナフチル化されたフルオランテン)を得た。詳細には、以下のとおりである。
【0734】
Pd(OAc)
2の溶液(2.2mg、10μmol、5.0mol%)、o−クロラニル(25mg、0.10mmol、1.0当量)、AgOTf(Tfはトリフルオロメチルスルホニル基)(5.2mg、20μmol、10mol%)、以下の式:
【0735】
【化220】
[この文献は図面を表示できません]
【0736】
で示されるフルオランテン(20mg、0.10mmol、1.0当量)、及びナフタレン(256mg、2.0mmol、20当量)を、乾燥1,2−ジクロロエタン(1,2−DCE、200μL)中に投入し、80℃で12時間攪拌した。室温まで冷却した後、反応生成物は、シリカゲル(溶離液:CH
2Cl
2、50mL)でろ過し、揮発性物質は減圧下に除去した。残渣をPTLC(溶離液:ヘキサン)で精製した。その結果、以下の式:
【0737】
【化221】
[この文献は図面を表示できません]
【0738】
で示される3−(ナフタレン−1−イル)フルオランテンを10%の収率で3.3mg得た。
【0739】
[実施例52]
実施例52では、以下の式:
【0740】
【化222】
[この文献は図面を表示できません]
【0741】
で示される反応式(縮環反応)により、共役系を拡大した。詳細には、以下のとおりである。
【0742】
カリウム(100mg、2.56mmol)とナフタレン(162mg、1.26mmol)との混合物を、乾燥THF(5mL)中、1時間還流させ、カリウムナフタレナイドのTHF溶液を得た。10mLの攪拌子付きガラス製マイクロウェーブ合成用反応容器を真空下にフレームドライし、室温まで冷却した後にアルゴンを充填した。この反応容器に、実施例46又は51で得た3−(ナフタレン−1−イル)フルオランテン(16.4mg、0.05mmol)及び上記のカリウムナフタレナイドのTHF溶液(5mL)を添加した。反応容器を密封して攪拌しながら90℃で1時間加熱した。室温まで冷却した後、30分間酸素をバブルし、反応生成物は、シリカゲル(CH
2Cl
2)でろ過し、残渣をPTLC(ヘキサン)で精製した。その結果、橙色の固体として、以下の式:
【0743】
【化223】
[この文献は図面を表示できません]
【0744】
で示される化合物を17%の収率で2.7mg得た。
【0745】
1H NMR (C
2D
2Cl
4, 600 MHz, 80℃) δ8.41 (d, J = 7.4 Hz, 2H), 8.35 (d, J = 7.4 Hz, 2H), 8.04 (d, J = 7.6 Hz, 2H), 7.98 (dd, J = 5.5, 3.1 Hz, 2H), 7.84 (d, J = 8.1 Hz, 2H), 7.61 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 7.44 (dd, J = 5.6, 3.0 Hz, 2H);
13C NMR (C
2D
2Cl
4, 150 MHz, 80℃) δ138.8, 135.4, 134.6, 132.8, 131.4, 130.1, 129.1, 127.8, 127.2, 126.5, 125.3, 121.54, 121.50, 121.2, 120.6. HRMS (DART, ESI+) m/z calcd for C
26H
15 [M+H]
+: 327.1173, found: 327.1173. Mp: >300℃.
【0746】
参考例2:3−フェニルフルオランテン及び3−(ナフタレン−1−イル)フルオランテンのX線構造解析
3−フェニルフルオランテン及び3−(ナフタレン−1−イル)フルオランテンの結晶データ及び強度データを表5に示す。いずれの場合も、リガク社製CCD単結晶自動X線構造解析装置「Saturn」(商品名)を用いて行った。また、それぞれの熱振動楕円体作画ソフト(ORTEP)による構造を
図5〜6に示す。
【0747】
【表5】
[この文献は図面を表示できません]
【0748】
参考例3:フルオランテン、3−フェニルフルオランテン及び3−(ナフタレン−1−イル)フルオランテンの光物性
光物性の測定には、フルオランテン、3−フェニルフルオランテン及び3−(ナフタレン−1−イル)フルオランテンを対象とした。
【0749】
対象の固体試料(アモルファス)を有効数字3桁で量り取り、50mLメスフラスコを用いて、クロロホルムによる希釈溶液を調製した。
【0750】
希釈溶液について、下記条件(使用機器、使用器具)で光物性(蛍光スペクトル)を測定した。
【0751】
紫外可視近赤外分光光度計:株式会社島津製作所製「UV−3600」
分光蛍光光度計:株式会社日立製作所製「F−4500」
1cm石英セル
なお、蛍光スペクトル測定時に使用した励起波長は最長の極大吸収波長である。
【0752】
結果を
図7〜9に示す。なお、
図7はフルオランテン、
図8は3−フェニルフルオランテン、
図9は3−(ナフタレン−1−イル)フルオランテンの測定結果であり、各図において、実線は吸収スペクトル、破線は発光スペクトルである。
【0753】
[実施例53]
上記実施例37〜52と同様に、フルオランテンの代わりに、基質としてペリレンを使用したところ、
【0754】
【化224】
[この文献は図面を表示できません]
【0755】
の反応により、フェニルペリレン、ジフェニルペリレン、トリフェニルペリレン及びテトラフェニルペリレンを得た。具体的には、以下のとおりである。
【0756】
Pd(OAc)
2の溶液(11.2mg、50μmol、5.0mol%)、o−クロラニル(490mg、2.0mmol、2.0当量)、以下の式:
【0757】
【化225】
[この文献は図面を表示できません]
【0758】
で示されるペリレン(252mg、1.0mmol、1.0当量)、及び以下の式:
【0759】
【化226】
[この文献は図面を表示できません]
【0760】
で示されるホウ素化合物(311mg、1.0mmol、1.0当量)を、乾燥1,2−ジクロロエタン(1,2−DCE、20mL)中に投入し、80℃で2時間攪拌した。室温まで冷却した後、反応生成物は、シリカゲル(溶離液:CH
2Cl
2、100mL)でろ過した。ろ液を蒸発させた後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:ヘキサン/CH
2Cl
2=100/0〜85/15)により精製し、3−フェニルペリレンを収率17%で56.2mg、ジフェニルペリレンを収率24%で97.5mg、3,4,9−トリフェニルペリレンを収率11%で54.2mg、テトラフェニルペリレンを収率0.7%で3.7mg得た。
【0761】
3,4,9−トリフェニルペリレン:
1H NMR (600 MHz, CDCl
3/CS
2 = 1/1) δ 8.24 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 8.23 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 8.21 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 8.19 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.74 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.49-7.45 (m, 4H), 7.42-7.37 (m, 5H), 6.96 (d, J = 7.2 Hz, 4H), 6.89 (t, J = 7.2 Hz, 4H), 6.84 (d, J = 7.2 Hz, 2H);
13C NMR (150 MHz, CDCl
3/CS
2 = 1/1) δ142.9, 140.4, 140.01, 139.98, 139.6, 132.5, 131.5, 131.3, 130.61, 130.59, 130.56, 130.5, 130.4, 129.8, 129.4, 128.4, 128.2, 127.8, 127.2, 126.6, 125.8, 125.7, 120.4, 120.3, 120.1, 120.0. HRMS (DART, ESI+) m/z calcd for C
38H
25[M+H]
+: 481.1956, found: 481.1955.
3,4,9,10−テトラフェニルペリレン:
1H NMR (600 MHz, CDCl
3/CS
2 = 1/1) δ 8.32 (d, J = 7.8 Hz 4H), 7.45 (d, J = 7.8 Hz 4H), 7.02 (d, J = 6.6 Hz, 8H), 6.93 (t, J = 7.2 Hz, 8H), 6.89 (t, J = 7.4 Hz, 4H);
13C NMR (150 MHz, CDCl
3/CS
2 = 1/1) δ142.8, 140.0, 131.7, 130.7, 130.4, 130.1, 129.4, 127.2, 125.7, 120.4. HRMS (DART, ESI+) m/z calcd for C
44H
29O [M+H]
+: 557.2269, found: 557.2243.
また、参考例3と同様に、原料基質であるペリレンと、得られた3,4,9−トリフェニルペリレン及び3,4,9,10−テトラフェニルペリレンについて光物性を測定した。結果を
図10〜12及び表6に示す。
【0762】
【表6】
[この文献は図面を表示できません]