(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
接続部が、外部機器に接続された状態において、所定の規格に準拠した信号を送信する信号送信装置から送信された認識用信号を受信部で受信できた場合には、前記外部機器に備えられている前記所定の規格に準拠した信号を受信する所定の通信部により受信した操作信号にしたがって動作しないように前記外部機器を制御する第1制御工程と、
前記認識用信号を前記受信部で受信できなかった場合には、前記受信部により受信した操作信号を前記外部機器に送信しないように制御する第2制御工程とをコンピュータに実行させるためのプログラム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、携帯端末とテレビとをMHL規格等に準拠したインターフェイスによって接続している状態において、例えば、テレビ側だけでなく携帯端末側にも赤外線信号を受信する受信部が備えられている場合、リモコンで操作した内容が二つのルートでテレビの制御部に到達し、競合する可能性がある。
【0007】
本発明は、外部インターフェイスを利用して外部機器と接続されている状態において、外部機器を操作するための信号が競合しないように制御する電子機器、制御方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る電子機器は、外部機器に接続される接続部と、前記接続部が前記外部機器に接続された場合、前記外部機器に備えられている所定の通信部により受信した信号にしたがって動作しないように前記外部機器を制御する制御部とを備える構成である。
【0009】
電子機器では、前記外部機器に備えられている所定の通信部と同じ規格に準拠する信号を受信する受信部を備え、前記制御部は、前記接続部が前記外部機器に接続された場合、前記外部機器に備えられている所定の通信部により受信した信号にしたがって動作しないように前記外部機器を制御し、前記受信部で受信した信号を前記接続部を介して前記外部機器に送信し、当該信号にしたがって動作するように前記外部機器を制御する構成でもよい。
【0010】
本発明に係る電子機器は、外部機器に接続される接続部と、前記外部機器に備えられている所定の通信部が受信する所定の規格に準拠した信号と、同一の信号を受信する受信部と、前記接続部が前記外部機器に接続された状態において、前記所定の規格に準拠した信号を送信する信号送信装置から送信された認識用信号を前記受信部で受信できた場合には、前記所定の通信部により受信した操作信号にしたがって動作しないように前記外部機器を制御し、前記認識用信号を前記受信部で受信できなかった場合には、前記受信部により受信した操作信号を前記外部機器に送信しないように制御する制御部とを備える構成である。
【0011】
電子機器では、前記制御部は、前記外部機器に備えられている所定の通信部により受信する操作信号にしたがって動作しないように前記外部機器を制御した場合、前記受信部で受信した信号を前記接続部を介して前記外部機器に送信し、当該信号にしたがって動作するように前記外部機器を制御する構成でもよい。
【0012】
電子機器では、電池電圧を監視する監視部を備え、前記制御部は、前記所定の通信部により受信した信号にしたがって動作しないように前記外部機器を制御した後、前記監視部により監視した前記電池電圧が所定の閾値以下になった場合には、前記所定の通信部により受信した信号にしたがって動作するように前記外部機器を制御し、前記受信部により受信した信号を前記外部機器に送信しないように制御する構成でもよい。
【0013】
本発明に係る制御方法は、接続部が、外部機器に接続された場合、前記外部機器に備えられている所定の通信部により受信した信号にしたがって動作しないように前記外部機器を制御する制御工程を備える構成である。
【0014】
本発明に係るプログラムは、接続部が、外部機器に接続された場合、前記外部機器に備えられている所定の通信部により受信した信号にしたがって動作しないように前記外部機器を制御する制御工程をコンピュータに実行させるためのものである。
【0015】
本発明に係る制御方法は、接続部が、外部機器に接続された状態において、所定の規格に準拠した信号を送信する信号送信装置から送信された認識用信号を受信部で受信できた場合には、前記外部機器に備えられている前記所定の規格に準拠した信号を受信する所定の通信部により受信した操作信号にしたがって動作しないように前記外部機器を制御する第1制御工程と、前記認識用信号を前記受信部で受信できなかった場合には、前記受信部により受信した操作信号を前記外部機器に送信しないように制御する第2制御工程とを備える構成である。
【0016】
本発明に係るプログラムは、接続部が、外部機器に接続された状態において、所定の規格に準拠した信号を送信する信号送信装置から送信された認識用信号を受信部で受信できた場合には、前記外部機器に備えられている前記所定の規格に準拠した信号を受信する所定の通信部により受信した操作信号にしたがって動作しないように前記外部機器を制御する第1制御工程と、前記認識用信号を前記受信部で受信できなかった場合には、前記受信部により受信した操作信号を前記外部機器に送信しないように制御する第2制御工程とをコンピュータに実行させるためのものである。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、外部インターフェイスを利用して外部機器と接続されている状態において、外部機器を操作するための信号が競合しないように制御することができる。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明を実施するための実施形態を、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下では、電子機器の一例として、スマートフォンについて説明する。
【0020】
図1及び
図2を参照しながら、実施形態に係るスマートフォン1の外観について説明する。
図1及び
図2に示すように、スマートフォン1は、ハウジング20を有する。ハウジング20は、フロントフェイス1Aと、バックフェイス1Bと、サイドフェイス1C1〜1C4とを有する。フロントフェイス1Aは、ハウジング20の正面である。バックフェイス1Bは、ハウジング20の背面である。サイドフェイス1C1〜1C4は、フロントフェイス1Aとバックフェイス1Bとを接続する側面である。以下では、サイドフェイス1C1〜1C4を、どの面であるかを特定することなく、サイドフェイス1Cと総称することがある。
【0021】
スマートフォン1は、タッチスクリーンディスプレイ2と、ボタン3A〜3Cと、照度センサ4と、近接センサ5と、レシーバ7と、マイク8と、カメラ12とをフロントフェイス1Aに有する。スマートフォン1は、カメラ13をバックフェイス1Bに有する。スマートフォン1は、ボタン3D〜3Fと、外部インターフェイス14とをサイドフェイス1Cに有する。以下では、ボタン3A〜3Fを、どのボタンであるかを特定することなく、ボタン3と総称することがある。
【0022】
タッチスクリーンディスプレイ2は、ディスプレイ2Aと、タッチスクリーン2Bとを有する。ディスプレイ2Aは、液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display)、有機ELパネル(Organic Electro−Luminescence panel)、又は無機ELパネル(Inorganic Electro−Luminescence panel)等の表示デバイスにより構成される。ディスプレイ2Aは、文字、画像、記号又は図形等を表示する。
【0023】
タッチスクリーン2Bは、タッチスクリーンディスプレイ2に対する指、又はスタイラスペン等の接触を検出する。タッチスクリーン2Bは、複数の指、又はスタイラスペン等がタッチスクリーンディスプレイ2に接触した位置を検出することができる。
【0024】
タッチスクリーン2Bの検出方式は、静電容量方式、抵抗膜方式、表面弾性波方式(又は超音波方式)、赤外線方式、電磁誘導方式、及び荷重検出方式等の任意の方式でよい。以下では、説明を簡単にするため、タッチスクリーン2Bがタッチスクリーンディスプレイ2に対する接触を検出する指、又はスタイラスペン等を単に「指」ということがある。
【0025】
スマートフォン1は、タッチスクリーン2Bにより検出された接触、接触位置、接触時間又は接触回数に基づいてジェスチャの種別を判別する。ジェスチャは、タッチスクリーンディスプレイ2に対して行われる操作である。スマートフォン1によって判別されるジェスチャには、タッチ、ロングタッチ、リリース、スワイプ、タップ、ダブルタップ、ロングタップ、ドラッグ、フリック、ピンチイン、ピンチアウト等が含まれる。
【0026】
スマートフォン1は、タッチスクリーン2Bを介して判別するこれらのジェスチャにしたがって動作を行う。したがって、利用者にとって直感的で使いやすい操作性が実現される。判別されるジェスチャにしたがってスマートフォン1が行う動作は、タッチスクリーンディスプレイ2に表示されている画面に応じて異なる。
【0027】
ボタン3は、利用者によって操作される。ボタン3は、ボタン3A〜ボタン3Fを有する。コントローラ10はボタン3と協働することによってボタンに対する操作を検出する。ボタンに対する操作は、例えば、クリック、ダブルクリック、プッシュ、及びマルチプッシュである。
【0028】
例えば、ボタン3A〜3Cは、ホームボタン、バックボタン又はメニューボタンである。例えば、ボタン3Dは、スマートフォン1のパワーON/OFFボタンである。ボタン3Dは、スリープ/スリープ解除ボタンを兼ねてもよい。例えば、ボタン3E及び3Fは、音量ボタンである。
【0029】
照度センサ4は、照度を検出する。例えば、照度とは、光の強さ、明るさ、輝度等である。照度センサ4は、例えば、ディスプレイ2Aの輝度の調整に用いられる。
【0030】
近接センサ5は、近隣の物体の存在を非接触で検出する。近接センサ5は、例えば、タッチスクリーンディスプレイ2が顔に近付けられたことを検出する。
【0031】
レシーバ7は、コントローラ10から送信される音声信号を音声として出力する。マイク8は、利用者等の音声を音声信号へ変換してコントローラ10へ送信する。なお、スマートフォン1は、レシーバ7に加えて、スピーカをさらに有してもよい。スマートフォン1は、レシーバ7に代えて、スピーカをさらに有してもよい。
【0032】
カメラ12は、フロントフェイス1Aに面している物体を撮影するインカメラである。カメラ13は、バックフェイス1Bに面している物体を撮影するアウトカメラである。
【0033】
外部インターフェイス14は、他の装置が接続される端子である。外部インターフェイス14は、USB(Universal Serial Bus)、HDMI(High−Definition Multimedia Interface)、MHL(Mobile High−definition Link)、ライトピーク(サンダーボルト)、イヤホンマイクコネクタのような汎用的な端子であってもよい。外部インターフェイス14は、Dockコネクタのような専用に設計された端子でもよい。
【0034】
本実施例に係るスマートフォン1は、外部インターフェイス14を利用して外部機器と接続されている状態において、外部機器を操作するための信号が競合しないように制御する。以下に、具体的な構成について説明する。
【0035】
スマートフォン1は、
図3に示すように、外部インターフェイス14と、制御部21とを備える。
外部インターフェイス14は、所定の信号伝送用規格(映像信号及び音声信号の伝送用規格)に準拠しており、外部機器に接続される。所定の信号伝送用規格とは、例えば、HDMI規格又はMHL規格等である。
本実施例では、
図4に示すように、外部機器であるテレビ101とスマートフォン1がケーブル102で相互に接続されている形態を想定している。また、テレビ101のインターフェイスとスマートフォン1の外部インターフェイス14とは、同一の規格に準拠しているものとして説明するが、これに限られない。
【0036】
例えば、テレビ101のインターフェイスは、HDMI規格に準拠し、スマートフォン1の外部インターフェイス14は、MHL規格に準拠していてもよい。このような構成の場合には、ケーブル102は、
図5に示すように、HDMIとMHLを相互に変換するアダプタ102aを備えており、一方の端子102bがHDMI規格に対応してテレビ101に接続され、他方の端子102cがMHL規格に対応してスマートフォン1に接続される。
【0037】
制御部21は、外部インターフェイス14が外部機器であるテレビ101に接続された場合、テレビ101に備えられている所定の通信部により受信した信号にしたがって動作しないようにテレビ101を制御する。
【0038】
本実施例では、所定の通信部とは、例えば、IrDA規格に準拠して赤外線を利用した近距離データ通信を行うものであって、テレビ用のリモートコントローラーから送信されてきた赤外線信号を受信する受信部(以下、リモコン受信部という。)101aであるとして説明するが、これに限られず、Bluetooth(登録商標)規格等に準拠したものでもよい。
【0039】
スマートフォン1は、テレビ101のチャンネルを選局したり、ボリュームをコントロールしたりできるテレビリモコンアプリケーションがインストールされている。スマートフォン1は、当該アプリケーションが起動されると、ディスプレイ2A上に、テレビ101を操作するためのUIが表示され、当該UIを操作することにより、テレビ101をコントロールすることができる。
当該アプリケーションは、スマートフォン1とテレビ101を外部インターフェイス14を介して接続したタイミングで起動される構成でもよい。
【0040】
このようにして、スマートフォン1は、外部インターフェイス14を利用してテレビ101等の外部機器と接続されている状態においては、リモートコントローラーからテレビ101のリモコン受信部101aに対して送信されてきた操作信号を無効とし、スマートフォン1から送信されてきた操作信号を有効にするので、テレビ101を操作するための信号が競合しないように制御することができる。
【0041】
なお、制御部21は、テレビ101に備えられている所定の通信部により受信した信号にしたがって動作しないようにテレビ101を制御するために、リモートコントローラーからテレビ101のリモコン受信部101aに対して送信されてきた操作信号を無効としてもよいし、リモコン受信部101aをOFFしてもよい。
【0042】
スマートフォン1は、
図3及び4に示すように、所定の通信部と同じ規格に準拠する信号を受信する受信部22を備える構成でもよい。
所定の通信部とは、上述したように、リモコン受信部101aであるとして説明するが、これに限られず、Bluetooth規格等に準拠したものでもよい。同様に、受信部22は、リモートコントローラーから送信されてきた赤外線信号を受信する受信部であるとして説明するが、これに限られず、Bluetooth規格等に準拠したものでもよい。なお、
図4では、リモコン受信部101aの配置場所は、テレビ101の正面の中央になっているが、一例であって、ここに限定されない。同様に、
図4では、受信部22の配置場所は、スマートフォン1の正面の右上になっているが、一例であって、ここに限定されない。
【0043】
制御部21は、外部インターフェイス14が外部機器であるテレビ101に接続された場合、テレビ101に備えられている所定の通信部により受信した信号にしたがって動作しないようにテレビ101を制御し、受信部22で受信した信号を外部インターフェイス14を介してテレビ101に送信し、当該信号にしたがって動作するようにテレビ101を制御する。
【0044】
このような構成によれば、テレビ101とスマートフォン1がHDMI規格等によって接続されている場合において、テレビ用のリモートコントローラーから出力された操作信号は、受信部22によって受信され、外部インターフェイス14を介して、テレビ101に入力される。テレビ101は、スマートフォン1から送信されてきた操作信号にしたがって、動作する。
【0045】
このようにして、スマートフォン1は、外部インターフェイス14を利用してテレビ101等の外部機器と接続されている状態においては、リモートコントローラーからテレビ101のリモコン受信部101aに対して送信されてきた操作信号を無効とし、スマートフォン1から送信されてきた操作信号を有効にするので、テレビ101を操作するための信号が競合しないように制御することができる。
【0046】
スマートフォン1は、
図3に示すように、外部インターフェイス14と、受信部22と、制御部21とを備える。
外部インターフェイス14は、所定の信号伝送用規格に準拠しており、外部機器に接続される。所定の信号伝送用規格とは、例えば、HDMI規格又はMHL規格等である。
【0047】
受信部22は、外部機器に備えられている所定の通信部が受信する所定の規格に準拠した信号と、同一の信号を受信する。例えば、受信部22は、IrDA規格に準拠して赤外線を利用した近距離データ通信を行うものであって、テレビ用のリモートコントローラーから送信されてきた赤外線信号を受信する受信部であるとして説明するが、これに限られず、Bluetooth(登録商標)規格等に準拠したものでもよい。
【0048】
制御部21は、外部インターフェイス14が外部機器に接続された状態において、所定の規格に準拠した信号を送信する信号送信装置から送信された認識用信号を受信部22で受信できた場合には、所定の通信部により受信した信号にしたがって動作しないように外部機器を制御し、認識用信号を受信部22で受信できなかった場合には、受信部22により受信した信号を外部機器に送信しないように制御する。
【0049】
信号送信装置とは、テレビ用のリモートコントローラーのことである。
認識用信号とは、テレビ用のリモートコントローラーから出力される通常の操作信号(チャンネルを指定するための信号、音量を増減するための信号等)とは異なる信号であって、例えば、「1111」を認識させるような信号である。
【0050】
所定の通信部とは、リモコン受信部101aであるとして説明するが、これに限られず、Bluetooth規格等に準拠したものでもよい。
よって、制御部21は、外部インターフェイス14が外部機器であるテレビ101に接続された状態において、最初に、受信部22により受信した信号に基づいて「1111」を認識できた場合には、テレビ101のリモコン受信部101aにより受信した信号にしたがって動作しないようにテレビ101を制御する。
【0051】
また、制御部21は、外部インターフェイス14がテレビ101に接続された状態において、最初に、受信部22により受信した信号に基づいて「1111」を認識できず、例えば、「111」等を認識した場合には、受信部22により受信した信号をテレビ101に送信しないように制御する。この場合には、テレビ101は、通常通り、リモコン受信部101aにより受信した操作信号に基づいて動作する。
【0052】
このようにして、スマートフォン1は、外部インターフェイス14を利用してテレビ101等の外部機器と接続されている状態において、認識用信号を受信部22で受信できたかどうかによって、スマートフォン1側の受信部22と、テレビ101側のリモコン受信部101aの有効状態及び無効状態を切り替えることができる。
【0053】
スマートフォン1は、据え置き型のテレビ101に比べて、自在に向きを変えることができるので、例えば、テレビ101側のリモコン受信部101aが受信できない角度に受信部22を向けることができ、リモコン受信部101aにより制限されていた受光範囲を拡張することができる。
【0054】
なお、スマートフォン1は、テレビ101のOSD(On Screen Display)の機能を利用して、現在、リモコン受信部101aが有効状態にあるか無効状態にあるかを表示するように制御してもよい。このような構成によれば、ユーザは、一見して、リモートコントローラーをどちらに向けて操作すればよいかが分かる。
【0055】
また、制御部21は、リモコン受信部101aにより受信した信号にしたがって動作しないようにテレビ101を制御した場合、受信部22で受信した信号を外部インターフェイス14を介してテレビ101に送信し、当該信号にしたがって動作するようにテレビ101を制御する構成でもよい。
【0056】
このような構成によれば、テレビ101とスマートフォン1がHDMI規格等によって接続されている場合において、テレビ用のリモートコントローラーから出力された操作信号は、受信部22によって受信され、外部インターフェイス14を介して、テレビ101に入力される。テレビ101は、スマートフォン1から送信されてきた操作信号にしたがって、動作する。
【0057】
このようにして、スマートフォン1は、外部インターフェイス14を利用してテレビ101等の外部機器と接続されている状態において、リモートコントローラーからテレビ101のリモコン受信部101aに対して送信されてきた操作信号を無効とし、スマートフォン1から送信されてきた操作信号を有効にするので、テレビ101を操作するための信号が競合しないように制御することができる。
【0058】
スマートフォン1は、
図3に示すように、充電池23の電圧を監視する監視部24を備える構成でもよい。
制御部21は、リモコン受信部101aにより受信した信号にしたがって動作しないようにテレビ101を制御した後、監視部24により監視した充電池23の電圧が所定の閾値以下になった場合には、リモコン受信部101aにより受信した信号にしたがって動作するようにテレビ101を制御し、受信部22により受信した信号をテレビ101に送信しないように制御する。
【0059】
所定の閾値とは、スマートフォン1がリモートコントローラーの操作信号を受信して、テレビ101に出力する程度の電圧がなくなったことを示す値とするが、これに限られない。
【0060】
このような構成によれば、スマートフォン1は、テレビ101とスマートフォン1がHDMI規格等によって接続されている場合において、一旦、テレビ101に備えられているリモコン受信部101aにより受信した信号にしたがって動作しないようにテレビ101を制御した後、充電池23の電圧が所定の閾値以下になった場合には、再び、通常通り、リモコン受信部101aにより受信した操作信号に基づいて動作するようにテレビ101を制御する。
【0061】
よって、スマートフォン1は、外部インターフェイス14を利用してテレビ101等の外部機器と接続されている状態において、充電池23の残量に基づいて、スマートフォン1側の受信部22と、テレビ101側のリモコン受信部101aの有効状態及び無効状態を切り替えることができる。
【0062】
つぎに、スマートフォン1の動作について、
図6に示すフローチャートを参照しながら説明する。以下では、外部機器は、テレビ101であるとして説明する。
ステップST1において、制御部21は、外部インターフェイス14を介してテレビ101が接続されているかどうかを判断する。具体的には、制御部21は、HDMI規格又はMHL規格の接続を検出したかどうかによって、外部インターフェイス14を介してテレビ101が接続されているかどうかを判断する。テレビ101が接続されていると判断した場合(Yes)には、ステップST2に進む。テレビ101接続されていないと判断した場合(No)には、ステップST1の工程を繰り返す。
【0063】
ステップST2において、制御部21は、テレビ101にリモコン受信部101aの機能をOFFにするように要求する。具体的には、制御部21は、リモコン受信部101aにより受信した信号にしたがって動作しないようにテレビ101を制御する。
【0064】
ステップST3において、制御部21は、リモコン受信部101aの機能がOFFになったかどうかを判断する。制御部21は、ステップST2の工程において、テレビ101に要求した信号に対する応答信号によって、リモコン受信部101aの機能がOFFになったか否かを判断する。リモコン受信部101aの機能がOFFになっている場合(Yes)には、ステップST4に進み、リモコン受信部101aの機能がOFFになっていない場合(No)には、ステップST3の工程を繰り返す。
【0065】
ステップST4において、制御部21は、受信部22の機能をONに設定する。具体的には、制御部21は、受信部22で受信した信号を外部インターフェイス14を介してテレビ101に送信し、当該信号にしたがって動作するようにテレビ101を制御する。
【0066】
ステップST5において、制御部21は、監視部24により監視した充電池23の電圧が所定の閾値以下になったかどうかを判断する。所定の閾値以下であると判断した場合(Yes)には、ステップST7に進み、所定の閾値以下ではないと判断した場合(No)には、ステップST6に進む。
【0067】
ステップST6において、制御部21は、テレビ101との接続状態が解除されたかどうかを判断する。接続状態が解除されたと判断した場合(Yes)には、ステップST10に進み、接続状態が解除されていないと判断した場合(No)には、ステップST5に戻る。
【0068】
ステップST7において、制御部21は、テレビ101にリモコン受信部101aの機能をONにするように要求する。
ステップST8において、制御部21は、リモコン受信部101aの機能がONになったかどうかを判断する。制御部21は、ステップST7の工程において、テレビ101に要求した信号に対する応答信号によって、リモコン受信部101aの機能がONになったか否かを判断する。リモコン受信部101aの機能がONになっている場合(Yes)には、ステップST9に進み、リモコン受信部101aの機能がONになっていない場合(No)には、ステップST8の工程を繰り返す。
【0069】
ステップST9において、制御部21は、受信部22の機能をOFFに設定し、ステップST1に戻る。
このようにして、スマートフォン1は、外部インターフェイス14を利用してテレビ101と接続されている状態においては、リモートコントローラーからテレビ101のリモコン受信部101aに対して送信されてきた操作信号を無効とし、スマートフォン1から送信されてきた操作信号を有効にするので、テレビ101を操作するための信号が競合しないように制御することができる。
【0070】
ステップST10において、テレビ101は、接続状態が解除されたことを認識し、自動的にリモコン受信部101aをONにするように制御する。その後、ステップST9の工程に進む。
【0071】
また、スマートフォン1は、外部インターフェイス14を利用してテレビ101と接続されている状態において、充電池23の残量に基づいて、スマートフォン1側の受信部22と、テレビ101側のリモコン受信部101aの有効状態及び無効状態を切り替えることができる。
【0072】
なお、本実施例では、外部機器をテレビ101であるものとして説明したが、着信を報知できる構成であればよく、これに限られない。例えば、外部機器は、ステレオコンポーネント、PC等が考えられる。
【0073】
また、本実施例では、主にスマートフォンの構成と動作について説明したが、これに限られず、各構成要素を備え、外部インターフェイスを利用して外部機器と接続されている状態において、外部機器を操作するための信号が競合しないように制御する制御方法、及びプログラムとして構成されてもよい。
【0074】
さらに、スマートフォンの機能を実現するためのプログラムをコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。
【0075】
ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータで読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
【0076】
さらに「コンピュータで読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時刻の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時刻プログラムを保持しているものも含んでもよい。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。
【0077】
また、本実施例では、外部インターフェイス(接続部)14は、他の装置が接続される端子であるとして説明したが、本発明はこれに限定されず、外部インターフェイス(接続部)は、ブルートゥース(登録商標)、WiFi(登録商標)等の無線通信規格に準拠する無線インターフェイスであってもよい。したがって、本願発明の電子機器は、外部機器と無線通信規格に準拠する無線通信により通信可能に接続されていてもよい。