(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記検索部は、前記ID入力欄に前記IDを構成する全ての文字の入力が完了する前に、前記表示言語判定部によって、前記候補IDのユーザーが選択した前記表示言語が全て同じであると判定されることにより、前記第1の表示言語が特定された場合、前記IDを構成する残りの文字について、前記予め定められた数の文字が前記ID入力欄に入力される毎に、前記検索することを中止する請求項1に記載の表示装置。
前記表示制御部は、前記表示部に表示されている前記認証画面の表示言語が、前記第1の表示言語と一致すると判定された場合、前記表示部に表示されている前記認証画面の表示言語を切り替えない制御をする請求項1に記載の表示装置。
前記表示制御部は、前記表示部に表示されている前記認証画面の表示言語が、前記第2の表示言語と一致すると判定された場合、前記表示部に表示されている前記認証画面の表示言語を切り替えない制御をする請求項1に記載の表示装置。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る表示装置を備える画像形成装置1の内部構造の概略を説明する説明図である。画像形成装置1は、例えば、コピー、プリンター、スキャナー及びファクシミリの機能を有するデジタル複合機に適用することができる。画像形成装置1は、装置本体100、装置本体100の上に配置された原稿読取部200、原稿読取部200の上に配置された原稿給送部300及び装置本体100の上部前面に配置された操作部400を備える。
【0014】
原稿給送部300は、自動原稿送り装置として機能し、原稿載置部301に置かれた複数枚の原稿を連続的に原稿読取部200で読み取ることができるように送ることができる。
【0015】
原稿読取部200は、露光ランプ等を搭載したキャリッジ201、ガラス等の透明部材により構成された原稿台203、不図示のCCD(Charge Coupled Device)センサー及び原稿読取スリット205を備える。原稿台203に載置された原稿を読み取る場合、キャリッジ201を原稿台203の長手方向に移動させながらCCDセンサーにより原稿を読み取る。これに対して、原稿給送部300から給送された原稿を読み取る場合、キャリッジ201を原稿読取スリット205と対向する位置に移動させて、原稿給送部300から送られてきた原稿を、原稿読取スリット205を通してCCDセンサーにより読み取る。CCDセンサーは読み取った原稿を画像データとして出力する。
【0016】
装置本体100は、用紙貯留部101、画像形成部103及び定着部105を備える。用紙貯留部101は、装置本体100の最下部に配置されており、用紙の束を貯留することができる用紙トレイ107を備える。用紙トレイ107に貯留された用紙の束において、最上位の用紙がピックアップローラー109の駆動により、用紙搬送路111へ向けて送出される。用紙は、用紙搬送路111を通って、画像形成部103へ搬送される。
【0017】
画像形成部103は、搬送されてきた用紙にトナー像を形成する。画像形成部103は、感光体ドラム113、露光部115、現像部117及び転写部119を備える。露光部115は、画像データ(原稿読取部200から出力された画像データ、パソコンから送信された画像データ、ファクシミリ受信の画像データ等)に対応して変調された光を生成し、一様に帯電された感光体ドラム113の周面に照射する。これにより、感光体ドラム113の周面には、画像データに対応する静電潜像が形成される。この状態で感光体ドラム113の周面に現像部117からトナーを供給することにより、周面には画像データに対応するトナー像が形成される。このトナー像は、転写部119によって先ほど説明した用紙貯留部101から搬送されてきた用紙に転写される。
【0018】
トナー像が転写された用紙は、定着部105に送られる。定着部105において、トナー像と用紙に熱と圧力が加えられて、トナー像は用紙に定着される。用紙はスタックトレイ121又は排紙トレイ123に排紙される。
【0019】
操作部400は、操作キー部401と表示部403を備える。表示部403は、タッチパネル機能を有しており、ソフトキーを含む画面が表示される。ユーザーは、画面を見ながらソフトキーを操作することによって、コピー等の機能の実行に必要な設定等をする。
【0020】
操作キー部401には、ハードキーからなる操作キーが設けられている。具体的には、スタートキー405、テンキー407、ストップキー409、リセットキー411、コピー、プリンター、スキャナー及びファクシミリを切り換えるための機能切換キー413等が設けられている。
【0021】
スタートキー405は、コピー、ファクシミリ送信等の動作を開始させるキーである。テンキー407は、コピー部数、ファクシミリ番号等の数字を入力するキーである。ストップキー409は、コピー動作等を途中で中止させるキーである。リセットキー411は、設定された内容を初期設定状態に戻すキーである。
【0022】
機能切換キー413は、コピーキー及び送信キー等を備えており、コピー機能、送信機能等を相互に切り替えるキーである。コピーキーを操作すれば、コピーの初期画面が表示部403に表示される。送信キーを操作すれば、ファクシミリ送信及びメール送信の初期画面が表示部403に表示される。
【0023】
図2は、
図1に示す画像形成装置1の構成を示すブロック図である。画像形成装置1は、装置本体100、原稿読取部200、原稿給送部300、操作部400、制御部500及び通信部600がバスによって相互に接続された構成を有する。装置本体100、原稿読取部200、原稿給送部300及び操作部400に関しては既に説明したので、説明を省略する。
【0024】
制御部500は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)及び画像メモリー等を備える。CPUは、画像形成装置1を動作させるために必要な制御を、装置本体100等の画像形成装置1の上記構成要素に対して実行する。ROMは、画像形成装置1の動作の制御に必要なソフトウェアを記憶している。RAMは、ソフトウェアの実行時に発生するデータの一時的な記憶及びアプリケーションソフトの記憶等に利用される。画像メモリーは、画像データ(原稿読取部200から出力された画像データ、パソコンから送信された画像データ、ファクシミリ受信の画像データ等)を一時的に記憶する。
【0025】
通信部600は、ファクシミリ通信部601及びネットワークI/F部603を備える。ファクシミリ通信部601は、相手先ファクシミリとの電話回線の接続を制御するNCU(Network Control Unit)及びファクシミリ通信用の信号を変復調する変復調回路を備える。ファクシミリ通信部601は、電話回線605に接続される。
【0026】
ネットワークI/F部603は、LAN(Local Area Network)607に接続される。ネットワークI/F部603は、LAN607に接続されたパソコン等の端末装置との間で通信を実行するための通信インターフェイス回路である。
【0027】
本実施形態に係る表示装置2について説明する。
図2を参照して、表示装置2は、操作部400及び制御部500を備える。制御部500は、機能ブロックとして、ユーザー認証部501、画面データ記憶部503、ユーザーデータ記憶部505、検索部507、表示言語判定部509、一致判定部511、表示制御部513、及び、受付部515を備える。
【0028】
ユーザー認証部501は、表示部403に表示された認証画面に、ユーザーID及びパスワードが入力されると、ユーザーID及びパスワードからそのユーザーが画像形成装置1を利用できるユーザーであるかの認証をする。ユーザー認証部501は、画像形成装置1を利用できるユーザーと認証すれば、画像形成装置1の利用を許可し、画像形成装置1を利用できるユーザーと認証できなければ、画像形成装置1の利用を許可しない。
【0029】
認証画面について説明する。
図3は、認証画面3aの具体例を示す図である。本実施形態では、ここで説明する認証画面3aの他に、後で説明する認証画面3b,3c,3d,3e,3f,3g,3hがある。これらの認証画面3a〜3hを区別する必要がなければ、認証画面3と記載する。
【0030】
認証画面3aには、文字列5a,5b,5c,5d,5e、ID入力欄7、及び、パスワード入力欄9が含まれる。文字列5a〜5eを区別する必要がなければ、文字列5と記載する。
【0031】
文字列5aは、「認証画面」の文字列、文字列5bは、「ID」の文字列、文字列5cは、パスワードの文字列、文字列5dは、「お知らせ」の文字列、文字列5eは、「HDD初期化に時間がかかる可能性があります」の文字列である。認証画面3aの表示言語は、日本語である。従って、これらの文字列5を構成する文字は、日本語である。このように、認証画面3の表示言語で表示されたユーザーへの通知事項(文字列5d、文字列5e)を含む認証画面3が、表示制御部513によって表示部403に表示させられる。
【0032】
表示言語が日本語以外の言語、例えば、表示言語が英語であれば、文字列5を構成する文字は、英語である。表示言語が韓国語であれば、文字列5を構成する文字は、韓国語である。表示言語が中国語であれば、文字列5を構成する文字は、中国語である。
【0033】
ID入力欄7には、ユーザーのIDが入力される。パスワード入力欄9には、そのユーザーのパスワードが入力される。
図2に示す操作キー部401を用いて、それらの入力がされる。操作キー部401は、ID入力欄7及びパスワード入力欄9に文字を入力するための文字入力部として機能する。
【0034】
認証画面3は、複数の表示言語別にそれぞれ用意されている。画面データ記憶部503は、複数の表示言語別の認証画面3の画面データを予め記憶する。例えば、表示言語が、日本語、英語、中国語、韓国語であれば、日本語の認証画面3の画面データ、英語の認証画面3の画面データ、中国語の認証画面3の画面データ、及び、韓国語の認証画面3の画面データが、画面データ記憶部503に予め記憶されている。
【0035】
ユーザーデータ記憶部505には、ユーザーデータDが予め記憶されている。
図4は、ユーザーデータDの具体例を示す表である。ユーザーデータDは、ユーザーが複数の表示言語の中から選択した表示言語と、ユーザーのIDとを対応付けたデータを、複数のユーザーのそれぞれについて集めたデータである。
【0036】
図4において、ユーザーのIDが、ローマ字の小文字で表された「fujimoto」、及び、複数の表示言語のうち、そのユーザーが選択した表示言語である「日本語」が具体的に示されている。他のユーザーのIDと表示言語については、記載が省略されている。
【0037】
検索部507は、認証画面3が表示部403に表示された状態で、操作キー部401によって、予め定められた数の文字がID入力欄7に入力されると、ID入力欄7に順番に入力された文字を先頭から順番に含むIDを、
図4に示すユーザーデータDから検索する。ID入力欄7に順番に入力された文字を先頭から順番に含むIDとは、言い換えれば、ID入力欄7に先頭に入力された文字からこれまでに入力された文字によって構成される文字列を含むIDである。本実施形態では、予め定められた数の文字が、二文字の場合で説明するが、予め定められた数の文字は、一文字でもよいし、三文字以上でもよい。検索部507は、ID入力欄7にIDが入力される過程で、操作キー部401によって、ID入力欄7に二文字入力される毎に、その検索を実行する。
【0038】
IDが「fujimoto」を例にして具体的に説明する。ID入力欄7に「fu」が入力されると、先頭から順番に「fu」を含むIDをユーザーデータDから検索する。従って、ID「fujimoto」に加えて、例えば、ID「fu×××」、ID「fu○○○○」、ID「fu△△」、ID「fu□□□」が検索結果として得られる。
【0039】
「fu」に続けて、さらに、ID入力欄7に「ji」が入力されると、先頭から順番に「fuji」を含むIDをユーザーデータDから検索する。ID「fujimoto」に加えて、例えば、ID「fuji××」、ID「fuji○○○」、ID「fuji□□」が検索結果として得られる。
【0040】
「ji」に続けて、さらに、ID入力欄7に「mo」が入力されると、先頭から順番に「fujimo」を含むIDをユーザーデータDから検索する。ID「fujimoto」に加えて、例えば、ID「fujimo×」が検索結果として得られる。
【0041】
「mo」に続けて、さらに、ID入力欄7に「to」が入力されると、先頭から順番に「fujimoto」を含むIDをユーザーデータDから検索する。ID「fujimoto」が検索結果として得られる。
【0042】
予め定められた数の文字がID入力欄7に入力される毎に、検索の結果、得られたIDを候補IDとする。表示言語判定部509は、候補IDのユーザーが選択した表示言語が全て同じか否かを判定する。
【0043】
具体的に説明する。検索の結果、ID「fujimoto」、ID「fu×××」、ID「fu○○○○」、ID「fu△△」、ID「fu□□□」が得られたとする。これらのIDが候補IDである。表示言語判定部509は、これらの候補IDのユーザーが選択した表示言語が全て同じか否かを、
図4に示すユーザーデータDを参照して判定する。
【0044】
候補IDのユーザーが選択した表示言語が全て同じであると判定された場合、候補IDのユーザーが選択した表示言語を第1の表示言語とする。
【0045】
例えば、候補IDのユーザーが選択した表示言語が、全て日本語の場合、日本語を第1の表示言語とする。
【0046】
これに対して、候補IDのユーザーが選択した表示言語が全て同じであると判定されない場合、候補IDのユーザーが選択した表示言語のうち、候補IDのユーザー数が一番多い表示言語を第2の表示言語とする。
【0047】
例えば、候補IDのユーザーの数が7人とする。候補IDのユーザーが選択した表示言語のうち、中国語を選択したユーザーが5人、日本語を選択したユーザーが2人であれば、中国語を第2の表示言語とする。
【0048】
一致判定部511は、表示部403に表示されている認証画面3の表示言語が、第1の表示言語と一致するか否かを判定する。
【0049】
例えば、日本語を第1の表示言語とする。表示部403に表示されている認証画面3の表示言語が、日本語と一致するか否かを判定する。
【0050】
表示制御部513は、認証画面3を表示部403に表示する。
【0051】
表示制御部513は、表示部403に表示されている認証画面3の表示言語が、第1の表示言語と一致すると判定された場合、表示部403に表示されている表示言語の認証画面3の表示を継続する。
【0052】
例えば、表示制御部513は、表示部403に表示されている認証画面3の表示言語が日本語であり、第1の表示言語が日本語の場合、表示部403に表示されている表示言語の認証画面3の表示を継続する。
【0053】
表示制御部513は、表示部403に表示されている認証画面3の表示言語が、第1の表示言語と一致すると判定されない場合、表示部403に表示されている表示言語の認証画面3に替えて、第1の表示言語の認証画面3の画面データを、画面データ記憶部503から読み出して、第1の表示言語の認証画面3を表示部403に表示させる。
【0054】
例えば、表示制御部513は、表示部403に表示されている認証画面3の表示言語が韓国語であり、第1の表示言語が日本語の場合、韓国語の認証画面3に替えて、日本語の認証画面3を表示部403に表示させる。
【0055】
一致判定部511は、表示部403に表示されている認証画面3の表示言語が、第2の表示言語と一致するか否かを判定する。
【0056】
例えば、中国語を第2の表示言語とする。表示部403に表示されている認証画面3の表示言語が、中国語と一致するか否かを判定する。
【0057】
表示制御部513は、表示部403に表示されている認証画面3の表示言語が、第2の表示言語と一致すると判定された場合、表示部403に表示されている表示言語の認証画面3の表示を継続する。
【0058】
例えば、表示制御部513は、表示部403に表示されている認証画面3の表示言語が中国語であり、第2の表示言語が中国語の場合、表示部403に表示されている表示言語の認証画面3の表示を継続する。
【0059】
表示制御部513は、表示部403に表示されている認証画面3の表示言語が、第2の表示言語と一致すると判定されない場合、表示部403に表示されている表示言語の認証画面3に替えて、第2の表示言語の認証画面3の画面データを、画面データ記憶部503から読み出して、第2の表示言語の認証画面3を表示部403に表示させる。
【0060】
例えば、表示制御部513は、表示部403に表示されている認証画面3の表示言語が韓国語であり、第2の表示言語が中国語の場合、韓国語の認証画面3に替えて、中国語の認証画面3を表示部403に表示させる。
【0061】
受付部515は、ID入力欄7に入力されたIDを確定する操作を受け付ける。ユーザーは、ID入力欄7にIDの入力が完了すると、
図1に示す操作キー部401に設けられたエンターキー401aを押下する。これにより、受付部515は、ID入力欄7に入力されたIDを確定する操作を受け付ける。そして、受付部515は、パスワード入力欄9にパスワードが入力可能な状態に移行させる。
【0062】
第2の表示言語の認証画面3が表示部403に表示されている状態で、ID入力欄7に入力されたIDが確定された場合、表示制御部513は、第2の表示言語の認証画面3と、候補IDのユーザーが選択した第2の表示言語以外の表示言語の認証画面3と、を順番に切り替えて繰り返し表示させる。
【0063】
例えば、候補IDのユーザーの数が7人であり、中国語を選択したユーザーが5人、日本語を選択したユーザーが2人なので、第2の表示言語が中国語である。中国語の認証画面3が表示部403に表示されている状態で、ID入力欄7に入力されたIDが確定された場合、表示制御部513は、中国語の認証画面3と日本語の認証画面3とを順番に切り替えて、繰り返し表示させる。
【0064】
次に、本実施形態に係る表示装置2の動作について説明をする。
図5及び
図6は、この動作を説明するフローチャートである。
図7〜
図12は、それぞれ、表示部403に表示される認証画面3b,3c,3d,3e,3f,3gを示している。これらの認証画面3b〜3gは、
図3に示す認証画面3aと同じ構成であり、文字列5a,5b,5c,5d,5e、ID入力欄7、及び、パスワード入力欄9が含まれる。
【0065】
図7を参照して、表示制御部513は、ID入力欄7及びパスワード入力欄9が空欄である認証画面3bを表示部403に表示させている(ステップS1)。認証画面3bの表示言語は、例えば、韓国語とする。
図7において、文字は日本語で表記されているが、実際は、図の左上に記載されている表示言語の言語にて表記されているものとする。従って、認証画面3bの文字列5を構成する文字は、日本語でなく、韓国語である。後で説明する
図8、
図10及び
図11も同様であり、文字は日本語で表記されているが、実際は、図の左上に記載されている表示言語の言語にて表記されているものとする。例えば、
図10の認証画面3eの文字列5を構成する文字は、日本語でなく、中国語である。
【0066】
ユーザーは、
図2に示す操作キー部401(文字入力部)を操作して、自己のIDをID入力欄7に入力する。これを、ユーザーIDがローマ字の小文字で表された「fujimoto」を例に説明する。ユーザーは、最初にローマ字「f」を入力する(ステップS2)。
【0067】
検索部507は、ID入力欄7に入力されている文字が二文字に到達した否かを判断する(ステップS3)。検索部507は、ID入力欄7に入力されている文字が二文字に到達しないと判断するので(ステップS3でNo)、すなわち、一文字の場合、ステップS2に戻る。
【0068】
図8を参照して、ユーザーは、次に、ローマ字「u」を入力する(ステップS2)。認証画面3cの表示言語は、韓国語のままである。検索部507は、ID入力欄7に入力されている文字が二文字に到達した否かを判断する(ステップS3)。検索部507は、ID入力欄7に入力されている文字が二文字に到達していると判断するので(ステップS3でYes)、検索を実行する(ステップS4)。
【0069】
検索部507は、ID入力欄7に順番に入力された文字を先頭から順番に含むIDを、ユーザーデータDから検索する。ここでは、先頭から順番に「fu」を含むIDを、
図4に示すユーザーデータDから検索する。
【0070】
表示言語判定部509は、ステップS4の検索の結果、得られたIDを候補IDとし、候補IDのユーザーが複数か否かを、
図4に示すユーザーデータDを参照して判断する(ステップS5)。
【0071】
ユーザーデータDが、ID「fujimoto」の他に、例えば、ID「fu×××」、ID「fu○○○○」、ID「fu△△」、ID「fu□□□」を含むとする。ID「fujimoto」、ID「fu×××」、ID「fu○○○○」、ID「fu△△」、ID「fu□□□」が検索結果として得られる。この場合、候補IDのユーザーが複数となる。
【0072】
ユーザーデータDが、ID「fujimoto」の他に、先頭から順番に「fu」を含むIDを含まないとする。ID「fujimoto」のみが検索結果として得られる。この場合、候補IDのユーザーが複数でなく、一人となる。
【0073】
表示言語判定部509が、候補IDのユーザーが複数であると判断した場合(ステップS5でYes)、表示言語判定部509は、候補IDのユーザーが選択した表示言語が全て同じか否かを、
図4に示すユーザーデータDを参照して判定する(ステップS6)。
【0074】
検索の結果、上述したように、ID「fujimoto」、ID「fu×××」、ID「fu○○○○」、ID「fu△△」、ID「fu□□□」が得られたとする。表示言語判定部509は、これらの候補IDのユーザーが選択した表示言語が全て同じか否かを、ユーザーデータDを参照して判定する。
【0075】
表示言語判定部509が、候補IDのユーザーが選択した表示言語が全て同じであると判定した場合(ステップS6でYes)、候補IDのユーザーが選択した表示言語を第1の表示言語とする(ステップS7)。候補IDのユーザーが選択した表示言語が、例えば、全て日本語の場合、日本語を第1の表示言語とする。
【0076】
第1の表示言語は、ユーザーの使用言語なので、以降、検索部507による検索(ステップS4)は実行されない。すなわち、検索部507は、ID入力欄7にIDを構成する全ての文字の入力が完了する前に(ステップS12)、表示言語判定部509によって、候補IDのユーザーが選択した表示言語が全て同じであると判定されることにより(ステップS6でYes)、第1の表示言語が特定された場合(ステップS7)、IDを構成する残りの文字について、予め定められた数の文字がID入力欄7に入力される毎に、検索することを中止する。これにより、無駄な検索をなくすことができる。
【0077】
なお、ステップS5において、表示言語判定部509が、候補IDのユーザーが複数であると判断しない場合(ステップS5でNo)、すなわち、候補IDのユーザーが一人の場合、そのユーザーが選択した表示言語が第1の表示言語となる。
【0078】
第1の表示言語以外に、認証画面3の表示言語となる候補がないので、表示言語判定部509は、第1の表示言語を認証画面の表示言語と確定する(ステップS8)。
【0079】
一致判定部511は、
図8に示す認証画面3cの表示言語が、第1の表示言語と一致するか否かを判定する(ステップS9)。例えば、日本語を第1の表示言語とする。
図8に示す認証画面3cの表示言語が、日本語と一致するか否かを判定する。
【0080】
図8に示す認証画面3の表示言語は韓国語なので、日本語(第1の表示言語)と一致すると判定されない(ステップS9でNo)。表示制御部513は、表示部403に表示されている表示言語の認証画面3cに替えて、
図9を参照して、日本語(第1の表示言語)の認証画面3dの画面データを、画面データ記憶部503から読み出して、表示部403に表示させる(ステップS10)。
【0081】
なお、表示制御部513は、
図8に示す認証画面3cの表示言語が、第1の表示言語と一致すると判定された場合(ステップS9でYes)、表示部403に表示されている表示言語の認証画面3cの表示を継続する(ステップS11)。言い換えれば、表示制御部513は、表示部403に表示されている認証画面3cの表示言語が、第1の表示言語と一致すると判定された場合、表示部403に表示されている認証画面3cの表示言語を切り替えない制御をする。
【0082】
ユーザーは、操作キー部401を操作して、
図9に示す日本語の認証画面3dのID入力欄7に、残りの文字「jimoto」を入力する。そして、ユーザーが
図2に示すエンターキー401aを押下することにより、受付部515は、ID入力が完了したと判断し(ステップS12)、パスワード入力欄9に文字が入力可能な状態に移行する。
【0083】
ステップS6において、表示言語判定部509が、候補IDのユーザーが選択した表示言語が全て同じであると判定しない場合(ステップS6でNo)、候補IDのユーザーが選択した表示言語のうち、候補IDのユーザー数が一番多い表示言語を第2の表示言語とする(ステップS13)。この時点では、
図8に示す韓国語の認証画面3cが表示部403に表示されている。表示言語を一つに特定できないので、第2の表示言語は暫定的な表示言語である。
【0084】
例えば、候補IDのユーザーの数が7人とする。候補IDのユーザーが選択した表示言語のうち、中国語を選択したユーザーが5人、日本語を選択したユーザーが2人であれば、中国語を第2の表示言語とする。
【0085】
一致判定部511は、
図8に示す認証画面3cの表示言語が、第2の表示言語と一致するか否かを判定する(ステップS14)。
【0086】
図8に示す認証画面3の表示言語は韓国語なので、中国語(第2の表示言語)と一致すると判定されない(ステップS14でNo)。表示制御部513は、表示部403に表示されている表示言語の認証画面3cに替えて、
図10を参照して、中国語(第2の表示言語)の認証画面3eの画面データを、画面データ記憶部503から読み出して、表示部403に表示させる(ステップS15)。
【0087】
なお、表示制御部513は、
図8に示す認証画面3cの表示言語が、第2の表示言語と一致すると判定された場合(ステップS14でYes)、表示部403に表示されている表示言語の認証画面3cの表示を継続する(ステップS16)。言い換えれば、表示制御部513は、表示部403に表示されている認証画面3cの表示言語が、第2の表示言語と一致すると判定された場合、表示部403に表示されている認証画面3cの表示言語を切り替えない制御をする。
【0088】
受付部515は、ID入力が完了したか否かを判断する(ステップS17)。すなわち、受付部515は、ID入力欄7にIDを入力しているユーザーが、
図2に示すエンターキー401aを入力したか否かを判断する。
【0089】
図10を参照して、ID入力欄7には、「fu」までしか入力されていないので(ステップS17でNo)、ステップS2に戻る。
【0090】
図11を参照して、「fu」に続けて、ユーザーが、
図2に示す操作キー部401(文字入力部)を操作することにより、ID入力欄7に「j」、「i」が続けて入力されると(ステップS3でYes)、検索部507は、先頭から順番に「fuji」を含むIDをユーザーデータDから検索する(ステップS4)。
【0091】
ステップS5を経て、ステップS6において、表示言語判定部509が、候補IDのユーザーが選択した表示言語が全て同じであると判定した場合(ステップS6でYes)、既に説明したステップS7以降の処理がされる。
【0092】
これに対して、ステップS6において、表示言語判定部509が、候補IDのユーザーが選択した表示言語が全て同じであると判定しない場合(ステップS6でNo)、候補IDのユーザーが選択した表示言語のうち、候補IDのユーザー数が一番多い表示言語を第2の表示言語とする(ステップS13)。
【0093】
例えば、候補IDのユーザーの数が7人から3人に減り、日本語を選択したユーザーが2人、中国語を選択したユーザーが1人であれば、日本語を第2の表示言語とする。この時点では、
図11に示す中国語の認証画面3fが表示部403に表示されている。
【0094】
一致判定部511は、
図11に示す認証画面3fの表示言語が、第2の表示言語と一致するか否かを判定する(ステップS14)。
【0095】
図11に示す認証画面3fの表示言語は中国語なので、日本語(第2の表示言語)と一致すると判定されない(ステップS14でNo)。表示制御部513は、表示部403に表示されている表示言語の認証画面3fに替えて、
図12を参照して、日本語(第2の表示言語)の認証画面3gの画面データを、画面データ記憶部503から読み出して、表示部403に表示させる(ステップS15)。
【0096】
受付部515は、ID入力が完了したか否かを判断する(ステップS17)。
【0097】
図12を参照して、ID入力欄7には、「fuji」までしか入力されていないので(ステップS17でNo)、ステップS2に戻る。その後は、既に説明したステップS2以降の処理がされる。
【0098】
ユーザーがID入力欄7にIDの入力を完了し、エンターキー401aを押下する。これにより、受付部515は、ID入力が完了したと判断する(ステップS17でYes)。この場合、IDが「fujimoto」のユーザーが二人以上存在し、これらのユーザーが選択した表示言語が共通でなく、二つ以上の状態となる。なぜならば、上述したように、表示言語判定部509が、候補IDのユーザーが選択した表示言語が全て同じであると判定しない場合(ステップS6でNo)、候補IDのユーザーが選択した表示言語のうち、候補IDのユーザー数が一番多い表示言語を第2の表示言語とするからである(ステップS13)。
【0099】
ステップS6のNoにおいて、候補IDのユーザーが選択した表示言語が、例えば、中国語及び日本語とする。この場合、表示制御部513は、中国語の認証画面3、日本語の認証画面3を順番に切り替えて、繰り返し表示部403に表示させる(ステップS18)。
【0100】
ここで、第2の表示言語の認証画面3から第1の表示言語の認証画面3に切り替わる処理について、簡単に説明する。検索部507は、ID入力欄7にIDを構成する全ての文字の入力が完了する前において(ステップS17でNo)、表示制御部513によって、第2の表示言語の認証画面3が表示部403に表示されている場合(ステップS15,S16)、IDを構成する残りの文字について、予め定められた数の文字がID入力欄7に入力される毎に、検索することを続行する(ステップS2,S3,S4)。
【0101】
表示言語判定部509は、第2の表示言語の認証画面3が表示部403に表示された状態において、候補IDのユーザーが選択した表示言語が全て同じであると判定した場合(ステップS6でYes)、候補IDのユーザーが選択した表示言語を第1の表示言語とする(ステップS7)。
【0102】
表示制御部513は、第2の表示言語が、第1の表示言語と一致すると判定されない場合(ステップS9でNo)、表示部403に表示されている第2の表示言語の認証画面3に替えて、第1の表示言語の認証画面3の画面データを、画面データ記憶部503から読み出して、第1の表示言語の認証画面3を表示部403に表示させる(ステップS10)。
【0103】
このように、認証画面3の表示言語について、暫定的な表示言語である第2の表示言語から、ユーザーの使用言語である第1の表示言語に切り替えることができる。
【0104】
本実施形態の主な効果を説明する。本実施形態では、複数の表示言語のいずれかを表示言語とする認証画面3が表示された状態で、予め定められた数の文字(二文字)がID入力欄7に入力される毎に、ID入力欄7に順番に入力された文字を先頭から順番に含むIDを、ユーザーデータDから検索する(ステップS4)。検索の結果、得られたIDを候補IDとし、候補IDのユーザーが選択した表示言語が全て同じである場合(ステップS6でYes)、候補IDのユーザーが選択した表示言語を第1の表示言語とする(ステップS7)。そして、表示中の認証画面3の表示言語が第1の表示言語と一致しない場合(ステップS9でNo)、表示中の認証画面3に替えて、第1の表示言語の認証画面3を表示させる。
【0105】
以上のように、本実施形態によれば、ID入力欄7にIDの入力が完了する前でも、認証画面3の表示言語をユーザーが選択した表示言語の認証画面3に切り替えることができる。従って、認証画面3の表示言語を、できるだけ早く、ユーザーが選択した表示言語、すなわち、ユーザーの使用言語に切り替えることが可能となる。
【0106】
また、本実施形態によれば、候補IDのユーザーが選択した表示言語が全て同じでない場合(ステップS6でNo)、すなわち、候補IDのユーザーが選択した表示言語が二種類以上の場合、候補IDのユーザーが選択した表示言語のうち、候補IDのユーザー数が一番多い表示言語を第2の表示言語とする(ステップS13)。そして、表示中の認証画面3の表示言語が第2の表示言語と一致しない場合(ステップS14でNo)、表示中の認証画面3に替えて、第2の表示言語の認証画面3を表示させる(ステップS15)。
【0107】
第2の表示言語は、候補IDのユーザー数が一番多いので、IDをID入力欄7に入力しているユーザーが選択した表示言語の可能性が高い。よって、本実施形態によれば、ID入力欄7にIDの入力が完了する前でも、認証画面3の表示言語をユーザーが選択した表示言語の可能性が高い表示言語に切り替えることができる。
【0108】
本実施形態において、第2の表示言語の認証画面3が表示されている状態(ステップS13,S14,S15,S16)は、IDを入力しているユーザーが選択している表示言語を一つに確定できず、二種類以上の表示言語のいずれかがユーザーが選択した表示言語である。第2の表示言語の認証画面3が表示されている状態で、ID入力欄7にIDの入力が完了し、IDを確定する操作がされた場合(ステップS17でYes)、ユーザーが選択した表示言語を一つに確定できなかったことになる。このような場合、第2の表示言語の認証画面3と、候補IDのユーザーが選択した第2の表示言語以外の表示言語の認証画面3と、を順番に切り替えて繰り返し表示させる(ステップS18)。よって、IDを入力したユーザーは、認証画面3に表示された、符号5d,5eで示される通知事項の内容を理解することができる。
【0109】
さらに、本実施形態において、検索部507は、パスワード入力欄9にパスワードが入力される前に、ステップS4の検索をする。これは、パスワード入力欄9が空欄であり、ID入力欄7にIDが入力されている段階で、検索部507が検索を実行することを意味する。よって、パスワード入力欄9にパスワードの入力を開始する前に、認証画面3の表示言語をユーザーが選択した表示言語に切り替えることができる。従って、認証画面3の表示言語を、できるだけ早くユーザーの使用言語に切り替えることができる。
【0110】
本実施形態の変形例について、
図13及び
図14を用いて説明する。
図14は、変形例に係る表示装置22を備える画像形成装置21の構成を示すブロック図である。画像形成装置21が、
図2に示す画像形成装置1と異なるのは、制御部500に、さらに、表示言語確定部517が備えられることである。
【0111】
図13は、変形例に係る表示装置22において、
図14の表示部403に表示される認証画面3hの具体例を示す図である。認証画面3hが、
図3に示す認証画面3aと異なるのは、表示言語確定ボタン11をさらに含むことである。
【0112】
表示言語確定部517は、認証画面3hが表示部403に表示されている状態で、表示言語確定ボタン11が押下されると、表示中の認証画面3hの表示言語を、認証画面3の表示言語として確定し、検索部507の検索を中止させる。
【0113】
ID入力欄7に入力されたIDを確定する操作がされる前において、認証画面3の表示言語が、ユーザーの使用言語になっていれば、ユーザーは表示言語確定ボタン11を押下する。これにより、認証画面3の表示言語が確定される。よって、IDを構成する残りの文字がID入力欄7に入力される過程で、認証画面3の表示言語が切り替わることを防止できる。すなわち、認証画面3の表示言語が、IDの入力をしているユーザーが選択した表示言語の状態で、これと異なる表示言語の認証画面3に切り替わることを防止できる。
【0114】
また、本実施形態ではIDの入力を完了してから、パスワードの入力が行えるものとしたが、これに限られず、IDとパスワードを同時に入力するものでもかまわない。