特許第5988608号(P5988608)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5988608
(24)【登録日】2016年8月19日
(45)【発行日】2016年9月7日
(54)【発明の名称】航空機のための交互通信
(51)【国際特許分類】
   B64C 13/18 20060101AFI20160825BHJP
   G01S 19/15 20100101ALI20160825BHJP
   H04B 7/185 20060101ALI20160825BHJP
【FI】
   B64C13/18 D
   G01S19/15
   H04B7/185
【請求項の数】9
【外国語出願】
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2012-35727(P2012-35727)
(22)【出願日】2012年2月22日
(65)【公開番号】特開2012-214216(P2012-214216A)
(43)【公開日】2012年11月8日
【審査請求日】2015年2月20日
(31)【優先権主張番号】13/037297
(32)【優先日】2011年2月28日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500520743
【氏名又は名称】ザ・ボーイング・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】The Boeing Company
(74)【代理人】
【識別番号】100109726
【弁理士】
【氏名又は名称】園田 吉隆
(74)【代理人】
【識別番号】100101199
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 義教
(72)【発明者】
【氏名】スピネッリ, チャールズ ビー.
【審査官】 川村 健一
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許第5793813(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B64C 13/08 − 13/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
メッセージ通信能を有するGPS受信機(170)であって、主要通信システムの故障の結果として代替通信が必要とされるときにコマンド及びコントロール(C2)メッセージを処理するGPS受信機と、
該GPS受信機が受信したコマンド及びコントロール(C2)メッセージに含まれる命令に従って一連の動作を行うアビオニクス(120)と
を備えた航空機(110)であって、
前記アビオニクス(120)が、代替通信が必要とされていることを示す個別応答器コードを空域制御管理者(220)へ伝送するように構成された、航空機。
【請求項2】
航空機が無人航空機であり、且つアビオニクス(120)が、一連の動作を自動的に行う航法及び自動操縦系統を含んでいる、請求項1に記載の航空機(110)。
【請求項3】
航空機が有人航空機であり、コマンド及びコントロール(C2メッセージが飛行経路情報を含んでおり、且つアビオニクス(120)により行われる一連の動作に飛行経路情報を表示することが含まれている、請求項1に記載の航空機(110)。
【請求項4】
請求項1に記載の航空機(110)であって、該航空機は無人航空機(UAV)であって、該UAVは
代替通信が必要とされていることを示す個別応答器コードを伝送する応答器(160)を有し、
前記GPS受信機は、衛星ステータス情報を受信するため、及びコマンド及びコントロールメッセージを受信するための、テキストメッセージ通信能を有するGPS受信機(170)であり、さらに、該UAVは、
該GPS受信機(170)が受信したコマンド及びコントロールメッセージに従って一連の動作を行うようにUAVに命令するUAVコマンド及びコントロールとを備えた、航空機。
【請求項5】
一連の動作に特定の場所まで飛行することが含まれている、請求項4に記載の航空機(110)。
【請求項6】
応答器(160)が、受信されたメッセージの受領及び復号を確認する別の個別応答器コードを伝送する、請求項4に記載の航空機(110)。
【請求項7】
応答器(160)が、航空機の意図又はステータスを示す別の個別応答器コードを伝送する、請求項4に記載の航空機(110)。
【請求項8】
メッセージ復号能を有するGPS受信機(170)を備えた航空機の代替通信方法であって、
前記航空機のアビオニクスから、主要通信システムの故障の結果として、代替通信が必要とされていることを示す個別応答器コードを伝送することと、
航空機のための代替通信のリクエストを受信することと、
航空機に対して一連の動作を行うように命令するコマンド及びコントロールメッセージを作成することと、
GPS衛星を介してこのメッセージをGPS受信機(170)に伝送することと
を含む方法。
【請求項9】
メッセージが航空機に対して特定の場所まで移動することを命令する、請求項8に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
従来、無人航空機(UAV)は、主に軍用及び安全保障用の作業を支援していた。しかしながら、今日では、遠隔操作されるこれらのビークルは、国境警備、災害救助、交通レポート、航空写真、及び環境調査といったそれ以外の用途を有している。
【0002】
これらのさらなる用途では、UAVは、事業用航空機及び他の有人機と、全米航空システム(NAS)を共有している。UAVの運航は、連邦航空局(FAA)により認可される。
【0003】
有人機は、全米航空システム内を飛行しているとき、常時FAAとの通信能を有していることが求められる。双方向無線通信が不能になると、有人航空機の応答器はスクォークコード7600を同報通信して、航空交通管制(ATC)に対し、通信不能であり、且つパイロットはFAAの規則に従って航空機を安全に着陸させる旨を通知する(例えば、連邦航空規定91.185参照)。
【0004】
UAVは、有人機と同じこのような性能を有していない。UAVの通信システムが故障した場合、UAVは連絡不能となり、その結果制限空域に進入しうる。
【0005】
FAAは、無線通信能を失ったUAVのその後を懸念している。UAVとの通信を回復するための機能が必要である。
【発明の概要】
【0006】
本明細書の一態様によれば、航空機は、メッセージ通信能を有する衛星受信機を備えている。この受信機は、交互通信が必要とされるとき、コマンド及びコントロール(C2)メッセージを処理する。航空機は、更に、衛星受信機が受信したC2メッセージに含まれる命令に従って一連の動作を行うためのアビオニクスを備えている。
【0007】
本明細書の別の一態様によれば、無人航空機(UAV)は、交互通信が必要であることを示す個別応答器コードを伝送する応答器と、衛星ステータス情報を受信するため、及びコマンド及びコントロールメッセージを受信するためのテキストメッセージ通信能を有するGPS受信機と、GPS受信機が受信したコマンド及びコントロールメッセージに従って一連の動作を行うようにUAVに命令するUAVコマンド及びコントロールとを備えている。
【0008】
本明細書の別の態様によれば、交互通信方法は、メッセージ復号能を有するGPS受信機を備えた航空機に使用される。この方法は、航空機のための交互通信のリクエストを受信すること、一連の動作を行うように航空機に命令するコマンド及びコントロールメッセージを作成すること、及びGPS衛星を介してGPS受信機にメッセージを伝送することを含む。
【0009】
航空機は、メッセージ通信能を有する衛星受信機であって、交互通信が必要とされるときにコマンド及びコントロール(C2)メッセージを処理する受信機と、衛星受信機が受信したC2メッセージに含まれる命令に従って一連の動作を行うためのアビオニクスとを備えている。
【0010】
無人航空機である本航空機のアビオニクスには、自動的に一連の動作を行う航法及び自動操縦系統が含まれている。
【0011】
本航空機の一連の動作には、命令された場所まで飛行することが含まれている。
【0012】
有人航空機である本航空機のC2メッセージには飛行経路情報が含まれており、アビオニクスによって実行される一連の動作には飛行経路情報を表示することが含まれている。
【0013】
本航空機のアビオニクスは、交互通信が必要とされていることを示す個別応答器コードを伝送する。
【0014】
本航空機の応答器コードは、双方向無線の故障、又はコマンド及びコントロールの喪失を示す。
【0015】
本航空機のアビオニクスは、受信されたセージの受領及び復号を確認する個別応答器コードも伝送する。
【0016】
本航空機のアビオニクスは、ビークルの意図又はステータスを示す個別応答器コードも伝送する。
【0017】
本航空機のアビオニクスには、衛星ステータス情報を提供するテキストメッセージ通信能を有し、且つC2メッセージの受信及び復号能を有するGPS受信機が含まれる。
【0018】
本航空機のアビオニクスにはWAAS機能を有するGPS受信機が含まれており、C2メッセージはカスタマイズ可能である。
【0019】
本航空機のアビオニクスは、C2がこの航空機を対象としているかどうかを決定する。
【0020】
無人航空機(UAV)は、交互通信が必要とされていることを示す個別の応答器コードを伝送するための応答器と、衛星ステータス情報を受信するため、及びコマンド及びコントロールメッセージを受信するためのテキストメッセージ通信能を有するGPS受信機と、GPS受信機が受信したコマンド及びコントロールメッセージに従って一連の動作を行うようにUAVに命令するUAVコマンド及びコントロールとを備えている。
【0021】
システムの一連の動作には、特定の場所まで飛行することが含まれている。
【0022】
システムの応答器は、受信されたメッセージの受領及び復号を確認する別の個別応答器コードを伝送する。
【0023】
システムの応答器は、航空機の意図又はステータスを示す別の個別応答器コードを伝送する。
【0024】
システムのUAVコマンド及びコントロールは、フライトメッセージがこのUAVを対象としているかどうかを決定する。
【0025】
メッセージの復号能を有するGPS受信機を備えた航空機の交互通信方法は、航空機のための交互通信のリクエストを受信すること、一連の動作を行うように航空機に命令するコマンド及びコントロールメッセージを作成すること、及びこのメッセージを、GPS衛星を介してGPSへ伝送することを含んでいる。
【0026】
本方法のメッセージは、特定の場所まで移動するように航空機に命令する。
【0027】
本方法のメッセージは、双方向無線通信が故障した場合に送信される。
【0028】
本方法のメッセージは同報通信されるが、航空機による受信のために暗号化される。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1図1は航空機を表わしている。
図2図2は空域内の無人航空機を示している。
図3図3は、空域制御管理者及び衛星運用者によって実行される交互通信方法を示している。
図4図4は、航空機によって実行される交互通信方法を示している。
【発明を実施するための形態】
【0030】
図1は航空機110を示している。航空機110は、様々な機能を実行し、航法制御130、飛行制御140、無線通信制御150、応答器160、及びメッセージ通信能を有する衛星受信機170を含むがこれらに限定されないアビオニクスシステム120を含んでいる。これらのコンポーネントによって実行される機能は独立型ハードウェアに実装することができるか、又はこれらの機能のうちの複数をハードウェアシステムに統合することができる。第1の実施例として、衛星受信機170、航法制御130、及び飛行制御140を、単一の航法及び飛行制御システムに統合することができる。第2の実施例として、無線通信制御150及び応答器160を通信システムに統合することができる。
【0031】
航空機110は、推進システムを含んでも含まなくともよい。航空機110は、有人航空機(例えば、事業用航空機、コミュータ航空機、又は民間機)、或いは無人航空機(例えば、航空機、又は気球)とすることができる。航空機110が無人である場合、航法制御130及び飛行制御140は、自動航法及び飛行制御システムの一部とすることができる。
【0032】
図2は、空域内を飛行する無人航空機(UAV)110を示している。UAV110は、地上又は機上のUAVオペレーター200によって遠隔制御される。UAV飛行制御140は、UAVオペレーター200からの飛行コマンドに相当し、ペイロード180はUAVオペレーター200にデータを送り返すことができる。
【0033】
UAV110の飛行は、空域制御管理者(ACA)によってモニタリングされる。例えば、米国では、ACAは、FAAのような政府機関であることがあり、或いは非政府機関であることもある。UAV無線通信制御150は、ACA220との双方向無線通信を維持している。ACA220は、空域を共有する他の航空機210のモニタリングも行う。
【0034】
UAV衛星受信機170は、一又は複数の衛星230と通信する。例えば、汎地球測位システム(GPS)受信機170は、複数のGPS衛星230から信号を受信して、UAV110の空域内における正確な位置を決定する。GPS受信機170はメッセージ通信能も有している。テキストコードフィールドにより、GPS受信機170は衛星ステータス情報を受信及び表示することができる。これは、メッセージ通信能の従来的な使用法である。
【0035】
GPS受信機170のメッセージ通信能は別の使用法を有している。交互通信が必要とされる場合に、テキストコードフィールドを使用して、ACA220との通信を回復することができる。交互通信は、UAV110とACA220との間、又はUAVオペレーター200とUAV110との間において双方向無線通信の故障が発生した場合に必要となりうる。このような故障は、例えば、一次通信システムの故障、見通し線の制約、又は一次通信リンクのジャミングにより起こりうる。
【0036】
ACA220が交互通信の必要を決定しうる種々の方法が存在する。第1の実施例として、UAV応答器160が、双方向通信が不能となったことを知らせる個別コード(例えば、7200)を伝送する。第2の実施例として、ACA220が突然UAV110との通信を絶つ。第3の実施例として、UAVオペレーター200が、ACA220であるFAAに対し、(例えばリンク215を介して)UAV通信が不能であることを知らせる。
【0037】
更に図3を参照する。ACA220によってUAV110に交互通信が必要と決定されると、ACA220は、GPS受信機170に送信されるコマンド及びコントロール(CS)メッセージによってUAV110との通信の回復を試みる。このC2メッセージは、UAV110に対し、一連の動作(ブロック320〜350)を行うように命令する。第1の実施例として、C2メッセージは、緯度及び経度を特定し、UAV110に対してその特定の位置まで飛行するように命令する(例えば、UAVの着陸地点又はUAVが燃料切れする地点)。第2の実施例として、C2メッセージは、UAV110に対して出発地点に戻るように命令する。第3の実施例として、C2メッセージは、UAVに対して制限空域を出るように命令する。第4の実施例として、C2メッセージは、UAV110に対して自爆するように命令する。
【0038】
ACA220は、以下のようにしてC2メッセージの送信を手配することができる。ブロック320において、ACA220は、衛星オペレーター240に(例えば、リンク225を介して)リクエストを送信する。このリクエストは、UAV110の一連の動作を特定する。
【0039】
ブロック330では、衛星オペレーター240はC2メッセージを作成する。C2メッセージは、識別フィールドと命令フィールドとを含むことができる。衛星オペレーター240は、これらのフィールドに、このメッセージをC2メッセージと識別するコードと、特定の一連の動作に対応する別のコードとを記入することによって、C2メッセージを作成することができる。
【0040】
ブロック340では、衛星オペレーター240は、一又は複数の衛星230にC2メッセージを伝送する。次いでブロック350では、衛星230はUAV110のGPS受信機170にC2メッセージを送信する。衛星230はUAV110にC2メッセージを直接送信してもよい。別法では、衛星230は、空域内の航空機110及び210全てにC2メッセージを同報通信することができる。しかしながら、C2メッセージはUAV110によってのみ読み取り可能である。例えば、メッセージは、暗号化して、対応する復号鍵と正確なIDとを有する航空機によってのみ復号可能とすることができる。
【0041】
GPS衛星230にC2メッセージを伝送し、UAV110に搭載されたGPS受信機170でC2メッセージを受信し、C2メッセージを復号するまでに掛かる時間はわずか0.5秒とすることができる。C2メッセージが非同期式(例えば、リクエストの受信時に)ではなく、同期式(例えば、X秒毎に)送信される場合、この時間はもっと長くなりうる。
【0042】
次に図4を参照する。図4は、UAV110による応答を示している。ブロック410において、衛星受信機170は、送信されたメッセージの種類及び書式によって、衛星ステータス情報からC2メッセージを区別する。ブロック420では、衛星受信機170はC2メッセージを復号して、命令された一連の動作を決定する。例えば、衛星受信機170は、ルックアップテーブルを使用して、C2メッセージの適切なフィールド内のコードを参照する。
【0043】
ブロック430では、命令された一連の動作はUAVのコマンド及びコントロールに転送され、操縦系統によって航法及び制御が実行される。UAVコマンド及びコントロールは、UAV110に対し、命令された一連の動作を実行するように命令する。
【0044】
ブロック440では、応答器160は、C2メッセージの受領及び復号を確認する個別コードを伝送することができる。例えば、コード5601を使用して、このような確認を行うことができる。応答器コードはACA220によって受信される。
【0045】
ブロック450では、応答器160は、航空機の意図又はステータスを示す個別応答器コードを伝送することもできる。ステータス及び意図を示すこのコードは、周期的に更新される。ACA220は、衛星受信機170に別のメッセージが送信されるように手配することにより、航空機の意図を上書きすることができる。
【0046】
UAV110が応答器コードを同報通信していない場合、UAV110の位置を決定することが必要となる。このような状況下では、UAV110は捜索により発見することができる。一の方法は、ACA能動型レーダーを用いて「スキンペイント」を捜索することである。
【0047】
UAV110のアビオニクス120はマイクロプロセッサに基づいている。マイクロプロセッサに基づくアビオニクスは、プログラミングによる飛行制御140、応答器160、及び衛星受信機170の実装を可能にする。一般に、飛行制御、応答器、及びGPS受信機は、全ての航空機に典型的に見られる。したがって、本明細書の交互通信は、余分なハードウェアを追加することなく実装することができ、これにより重量及び費用が節約される。
【0048】
本明細書の交互通信は上記実施形態に限定されない。GPS受信機以外の衛星受信機170を、メッセージを受信するために使用することができる。第1の実施例として、衛星受信機170は、広域補強システム(WAAS)機能を有するGPS受信機とすることができる。WAASは、精度及び完全性を高めることによりGPSを強化する。WASS受信機は、WAAS用にカスタマイズ可能なデータメッセージを使用する。カスタマイズ可能なメッセージは、更に多くの個別コマンド(例えば、ウェイポイント、着陸地点、及び速度)の送信を可能にするので、GPSフィールドコードより柔軟性が高い。
【0049】
衛星受信機170は測位システムに限定されない。衛星受信機は、XMラジオ又はシリウスラジオといった商業衛星と通信することができる。メッセージは、これらの交互衛星システムの各々のサービスプロバイダーを介して送信される。
【0050】
有人機及び無人機用の代替通信は、同じ基本的方法により実行することができる。通信不能となった有人機は、その衛星受信機を介してACAから情報を受信することができる。例えば、ACAは、新規飛行経路のウェイポイント情報を特定するC2メッセージを送信することができる。衛星受信機はC2メッセージを復号し、アビオニクスは、パイロットがACAの命令による飛行経路を飛行できるように、C2メッセージの情報をコックピットのディスプレイ上に表示することを含む一連の動作を実行する。
また、本願は以下に記載する態様を含む。
(態様1)
メッセージ通信能を有する衛星受信機であって、代替通信が必要とされるときにコマンド及びコントロール(C2)メッセージを処理する衛星受信機と、
衛星受信機が受信したC2メッセージに含まれる命令に従って一連の動作を行うアビオニクスと
を備えた航空機。
(態様2)
航空機が無人航空機であり、且つアビオニクスが、一連の動作を自動的に行う航法及び自動操縦系統を含んでいる、態様1に記載の航空機。
(態様3)
航空機が有人航空機であり、C2メッセージが飛行経路情報を含んでおり、且つアビオニクスにより行われる一連の動作に飛行経路情報を表示することが含まれている、態様1に記載の航空機。
(態様4)
アビオニクスが、代替通信が必要とされていることを示す個別応答器コードを伝送する、態様1に記載の航空機。
(態様5)
代替通信が必要とされていることを示す個別応答器コードを伝送する応答器と、
衛星ステータス情報を受信するため、及びコマンド及びコントロールメッセージを受信するための、テキストメッセージ通信能を有するGPS受信機と、
GPS受信機が受信したコマンド及びコントロールメッセージに従って一連の動作を行うようにUAVに命令するUAVコマンド及びコントロールと
を備えた無人航空機(UAV)。
(態様6)
一連の動作に特定の場所まで飛行することが含まれている、態様5に記載の航空機。
(態様7)
応答器が、受信されたメッセージの受領及び復号を確認する別の個別応答器コードを伝送する、態様5に記載の航空機。
(態様8)
応答器が、航空機の意図又はステータスを示す別の個別応答器コードを伝送する、態様5に記載の航空機。
(態様9)
メッセージ復号能を有するGPS受信機を備えた航空機の代替通信方法であって、
航空機のための代替通信のリクエストを受信することと、
航空機に対して一連の動作を行うように命令するコマンド及びコントロールメッセージを作成することと、
GPS衛星を介してこのメッセージをGPS受信機に伝送することと
を含む方法。
(態様10)
メッセージが航空機に対して特定の場所まで移動することを命令する、態様9に記載の方法。
【符号の説明】
【0051】
110、210 航空機
120 アビオニクス
130 航法制御
140 飛行制御
150 無線通信制御
160 応答器
170 衛星受信機
180 ペイロード
200 UAVオペレーター
215、225 リンク
230 衛星
240 衛星運用者
図1
図2
図3
図4