(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記比較結果の比較情報は、前記第2の無線モジュール部から前記第1の無線モジュール部を介して前記内視鏡装置から前記情報端末装置へ送信されることを特徴とする請求項2に記載の内視鏡システム。
前記色補正処理は、前記第1の表示部に表示される内視鏡画像と前記第2の表示部に表示される内視鏡画像の色味を略一致させることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡システム。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
(第1の実施の形態)
(全体構成)
図1は、本実施の形態に係わる内視鏡システム1の構成を示す構成図である。内視鏡システム1は、内視鏡装置2と、情報端末装置であるタブレット型のPC3とを含んで構成される。内視鏡装置2は、細長い挿入部4と、挿入部4が接続された本体部5とを有する。内視鏡装置2とPC3は、互いに無線通信可能となっている。内視鏡装置2は、無線親機であり、内視鏡画像を自己のモニタに表示することも、内視鏡画像をPC3へ送信して、PC3のモニタに表示させることもできる。無線子機としてのPC3は、内視鏡装置2に対応する専用の装置でもよいし、市販の装置でもよい。
【0017】
挿入部4は、先端部に撮像素子11を有し、結像光学系12を介して受光した被写体の光学像を光電変換して、映像信号として信号線13を介して本体部5へ出力するように構成されている。撮像素子11は、例えば、カラーフィルタを有するカラーCCD等の撮像部である。
【0018】
本体部5は、カメラコントロールユニット(以下、CCUという)14と、中央処理装置(以下、CPUという)15と、CPU15に接続された記憶装置16と、液晶表示部(以下、LCDという)17と、無線回路18を含む。CCU14は、撮像素子11からの映像信号を入力して、入力された映像信号に対して、ノイズ除去、各種補正処理等を施して、CPU15へ出力する画像処理部である。すなわち、CCU14は、撮像部により撮像して得られた撮像信号から画像信号を生成する画像処理部である。
【0019】
内視鏡装置2は、検査者であるユーザが挿入部4の先端部を検査対象内に挿入にして、撮像素子11により検査対象内部のライブ映像を、内視鏡画像としてLCD17に表示したり、記憶装置16に記憶することができる。
【0020】
なお、
図1では、内視鏡装置2は、種々の機能を有し、そのために例えば湾曲操作機構、光線装置等を含むが、ここでは、本発明に関連のある構成のみ示し、他の構成は、図示せず、説明は省略する。
【0021】
CPU15は、本体部5全体を制御する制御部であり、特にCCU14からの映像信号を受信して被写体のライブの内視鏡画像を、表示部であるLCD17の画面上に表示させたり、記憶装置16に記録したり、記憶装置16に記録された動画及び静止画の内視鏡画像をLCD17の画面上に表示させるように各部を制御する。
【0022】
記憶装置16は、CPU15が実行する各種処理のためのプログラムと、プログラムの実行時に参照あるいは読み出される各種データと、内視鏡画像を記憶する記憶部である。
LCD17は、表示部であり、内視鏡装置1は、その製造時に、被写体の画像を適切な色及び色味で、撮像して得られた内視鏡画像がLCD17に表示されるように、予め調整されている。
【0023】
また、無線回路18は、CPU15の制御の下、1つの規格であるIEEE802.11b等の所定の通信プロトコルにより、データを無線で送受信するための無線モジュールである。CPU15は、無線回路18に対して、信号線18aを介して無線情報設定を行い、信号線18bを介して内視鏡画像の映像信号を出力する。すなわち、無線回路18は、内視鏡装置の撮像部により撮像して得られた内視鏡画像を、無線により送信するための無線モジュール部を構成する。
さらに、後述する内視鏡画像送信アプリケーションプログラム(以下、内視鏡画像送信アプリと略す)16aが、記憶装置16に記憶されている。
【0024】
一方、無線子機であるPC3は、LCD等の表示部19と、無線回路20とを内部に有する。情報端末装置であるPC3は、ここでは、タブレット型PCであるが、スマートホンあるいはノート型PCなどであってもよい。
【0025】
表示部19の画面には、PC3の有する機能に基づく各種画像、メニュー画面、及び各種文字だけでなく、後述するように内視鏡装置2から無線で送信されて受信した内視鏡画像も表示される。
【0026】
無線回路20は、無線回路18と同様にIEEE802.11b等の通信プロトコルにより、データを無線で通信可能な無線モジュール部である。よって、無線回路18と20は、互いに直接無線通信することができる。
無線回路20からCPU21への内視鏡画像等の供給は、信号線20aを介して行われ、無線回路20への無線情報等の供給は、信号線20bを介して行われる。
【0027】
さらに、PC3は、CPU21と記憶装置22を有し、CPU21は、記憶装置22にインストールされた各種アプリケーションプログラムを実行することができる。CPU21は、デコーダを含み、ストリームデータをデコードする。
【0028】
PC3の記憶装置22には、後述する内視鏡画像表示アプリケーションプログラム(以下、内視鏡画像表示アプリと略す)22aが、実行可能な状態で予め記憶されている。内視鏡画像表示アプリ22aは、内視鏡装置2から送信されたストリームデータのライブの内視鏡画像を受信して表示部19に表示するためのプログラムである。
(内視鏡画像表示アプリ22a)
内視鏡画像表示アプリ22aは、(a1)無線情報生成処理、(a2)PC3のハードウエア情報収集処理、(a3)無線回路19への無線情報の設定処理、(a4)無線情報とPC3のハードウエア情報のコード化処理、(a5)表示状態判定用画像の生成処理、(a6)コード化情報と表示状態判定用画像の表示処理、及び(a7)内視鏡画像表示処理、を実行可能なプログラムを含む。
【0029】
(a1)の無線情報生成処理は、内視鏡装置2との無線通信に必要な認証情報及びセキュリティ情報の生成を行う処理である。無線情報生成処理は、例えば、IEEE802.11b等の通信プロトコルを利用するに必要なID(例えばSSID)とパスワードの生成を行う。なお、無線情報としてのIDとパスワードは、自動で生成されてもよいし、マニュアルで設定してもよい。
【0030】
(a2)のハードウエア情報収集処理は、PC3のハードウエアに関する情報の収集を行う処理である。ハードウエア情報収集処理は、例えば、PC3のメモリに記憶されたOS(オペレーティングシステム)などのシステムに関する管理情報から、表示部18の表示色数などの情報を収集する。
【0031】
なお、ハードウエア情報として、表示部18の表示色数を示す色ビット深度、表示解像度、ハードウエアデコーダの有無、CPUの種類、動作クロック、メモリ容量、像の残像に影響する液晶の応答速度、等の情報も含めてもよい。
【0032】
(a3)の無線情報の設定処理は、無線情報生成処理により生成された無線情報を、無線回路20に設定する処理である。無線情報の設定処理は、例えば、生成したIDとパスワードを無線回路20に設定して、無線回路20がIEEE802.11b等の通信プロトコルを利用して内視鏡装置2との無線通信を可能にする。
【0033】
(a4)の無線情報とハードウエア情報のコード化処理は、生成された無線情報とハードウエア情報収集処理において収集したハードウエアに関する情報とを、所定のコードに変換する処理である。ハードウエア情報のコード化処理は、例えば、収集したハードウエアに関する情報を、QRコード(登録商標。以下同じ)等の二次元バーコード等の他のコードに変換する。
【0034】
(a5)の表示状態判定用画像の生成処理は、後述する表示状態判定用画像を生成する処理である。
(a6)のコード化情報と表示状態判定用画像の表示処理は、コード化された無線情報及びハードウエア情報と、色味判定のための表示状態判定用画像とを、表示部19に表示する処理である。その表示処理は、例えば、
図1に示すように、表示部19の画面上に、QRコード31と、表示状態判定用画像32を表示する。
【0035】
ここでは、コード化情報としてQRコード31を用いているが、他のコードでもよい。QRコード31は、無線情報とハードウエア情報がコード化されて表現されたコードであり、無線通信のためのID等と表示部19の表示色数などのハードウエア情報を含む。
【0036】
表示状態判定用画像32は、所定の複数の色が表示された複数の表示領域を含み、ここでは、7つの表示領域32a〜32gを有する。各表示領域には、所定の色が表示される。すなわち、色判定用画像である表示状態判定用画像32は、互いに異なる色を表示する複数の色表示領域を有する。
【0037】
ここでは、表示領域32aには、RGBのR(赤)が表示され、表示領域32bには、G(緑)が表示され、表示領域32cには、B(青)が表示される。さらに、表示領域32d〜32gには、RGBのそれぞれ異なる組み合わせの色が表示され。このとき、各表示領域に表示される所定の色の所定の色空間における位置は、予め決められており、各表示領域には、その所定の位置の色が表示される。各表示領域に表示される所定の色の所定の色空間における位置情報は、内視鏡画像表示アプリ22aのプログラム内に記述されていてもよいし、記憶装置22に別途記憶されていてもよい。
【0038】
例えば、RGBの各色が256段階内における諧調値で表現される場合に、表示領域32aには、所定の色空間において、(R,G,B)が(255,0,0)の位置の色が表示され、表示領域32bには、その色空間において、(R,G,B)が(0,255,0)の位置の色が表示され、表示領域32cには、その色空間において、(R,G,B)が(0,0,255)の位置の色が表示される。そして、表示領域32dから32gには、その色空間における互いに異なる所定の位置の複数の色が表示される。なお、所定の色空間は、一般的な標準あるいは規格に定められている色空間を用いてもよい。
【0039】
なお、表示状態判定用画像(以下、判定用画像ともいう)32の各表示領域に表示される色味の判定基準となる所定の色空間内の位置情報は、内視鏡装置2の記憶装置16にも記憶されている。具体的には、内視鏡画像表示アプリ22aが表示する初期値としての判定用画像32の各表示領域に表示される色味の判定基準となる所定の色空間内の位置情報は、内視鏡画像送信アプリ16a内に記述され、あるいは記憶装置16の記憶領域に記憶されている。すなわち、内視鏡装置2とPC3は、判定用画像32の各表示領域に表示される色について、共通の色空間における位置情報を共有している。
【0040】
以上の(a1)〜(a6)の処理は、後述する処理の流れに従って、内視鏡画像表示アプリ22aの初回の起動時に自動的に実行される。
(a7)の内視鏡画像表示処理は、内視鏡装置2から無線回路20を介して受信したストリームデータである内視鏡画像を、表示部19の画面上に表示するための処理である。(a7)の処理は、PC3において内視鏡画像表示アプリ22aの実行時に、表示部19に内視鏡画像を表示するときに実行される。
【0041】
なお、上記の(a1)〜(a7)の処理を実行可能な内視鏡画像表示アプリ22aは、PC3に予め記憶されているのではなく、別体のメモリカード等に記憶され、そのメモリカード等をPC3のメモリカード等用のコネクタに接続して、CPU21により、内視鏡画像表示アプリ22aをPC3により読み込ませて記憶装置22に記憶して、実行させるようにしてもよい。
【0042】
さらになお、PC3の無線機能を利用して、インターネットを経由して所定のサイトにアクセスして、CPU21により、そのサイトに蓄積されている内視鏡画像表示アプリ22aを、ユーザにダウンロードさせて、記憶装置22に記憶して、実行させるようにしてもよい。
(内視鏡画像送信アプリ)
内視鏡画像送信アプリ16aは、(b1)PC3の無線情報抽出処理、(b2)PC3のハードウエア情報抽出処理、(b3)無線回路18への無線情報の設定処理、(b4)PC3のハードウエア情報に応じた画像処理設定処理、(b5)表示状態判定用画像の表示状態判定処理、(b6)内視鏡画像送信処理、を実行可能なプログラムを含む。
【0043】
(b1)と(b2)のPC3の無線情報抽出処理とハードウエア情報抽出処理は、PC3の表示部19に表示されたQRコードから無線情報とハードウエア情報を抽出する処理である。後述するように、撮像装置11により、PC3の表示部19の画面に表示されたQRコードを撮像し、その撮像したQRコードを画像処理して解析して、QRコードに含まれる無線情報とハードウエア情報の抽出が行われる。
【0044】
(b3)の無線回路18への無線情報の設定処理は、抽出された無線情報を、無線回路18に設定する処理である。例えば、上述した(a1)で生成されたIEEE802.11b等の通信プロトコルを利用するに必要なIDとパスワードが、無線回路18に設定される。
【0045】
(b4)のPC3のハードウエア情報に応じた画像処理設定処理は、PC3に送信する内視鏡画像に対して、PC3のハードウエア情報に応じた画像処理のための設定を行う処理である。画像処理設定処理は、表示部19の表示画面のサイズに応じスケーリング処理、等である。
【0046】
(b5)の表示状態判定用画像の表示状態判定処理は、PC3の表示部19の画面に表示された判定用画像32を撮像装置11により撮像して得られた画像信号の色情報を、所定の色情報と比較して、その比較結果を得る処理である。例えば、判定用画像32を撮像して得られた複数の表示領域32a〜32gの画像信号の色情報と、判定用画像32の複数の表示領域についての所定の色情報とを比較して、各表示領域における2つの色情報の差が算出される。色情報は、例えば、各色の諧調値である。そして、比較結果から、各差が所定の閾値以内であるか否かを判定し、各差が所定の閾値以内でないときに、その差に応じて、各色についての補正指示量が算出され、その補正指示量に応じた色の補正をPC3に行わせるための補正指示をPC3へ送信する。補正指示量は、例えば、PC3のRGBの各色の諧調値を補正するための値である。
【0047】
(b6)の内視鏡画像送信処理は、撮像装置11により撮像して得られた内視鏡画像に対して、(b5)の表示状態判定用画像の表示状態判定処理において算出された補正指示量に応じた補正値による色補正を行って、PC3へ送信する処理である。すなわち、(b6)の内視鏡画像送信処理では、(b5)の表示状態判定用画像の表示状態判定処理で得られた各色の補正値だけ内視鏡画像の色信号が補正され、その補正された内視鏡画像の映像信号が送信される。
【0048】
次に、内視鏡画像表示アプリ16aが内視鏡装置2において実行可能で、かつ内視鏡画像表示アプリ22aがPC3において実行可能な状態において、PC3の表示部18に内視鏡装置2の内視鏡画像を表示する場合について説明する。
(作用)
まず、情報端末装置3にインストールされている内視鏡画像表示アプリ22aと、内視鏡装置2にインストールされている内視鏡画像送信アプリ16aを起動して、内視鏡システム1において実行される処理について説明する。
図2は、情報端末装置3における内視鏡画像表示アプリ22aの処理の流れの例を示すフローチャートである。
図2の処理は、CPU20によって実行される。
【0049】
情報端末装置3において内視鏡画像表示アプリ22aが起動されると、初回の実行時か否かあるいは初回時処理が実行済みであるか否かの判定が行われる(S1)。例えば、初回時処理が一回実行されるとその実行の記録が記憶装置22の所定の記憶領域に記憶されるようにすることによって、CPU20は、S1の判定を行うことができる。
【0050】
初回時の実行であるとき(S1:YES)、CPU20によって初回時処理が実行され、初回時の実行でないとき(S1:NO)、CPU20によって内視鏡画像表示処理が実行される(S3)。初回時処理(S2)は、上述した(a1)〜(a6)の無線情報生成処理等の処理を含む。内視鏡画像表示処理(S3)は、上述した(a7)の処理を含み、ストリームデータとして送信されるライブの内視鏡画像信号を受信して、映像信号である内視鏡画像信号を、デコーダによりデコードして再生し、表示部19に表示する。すなわち、S3の処理は、無線回路20を介して受信した内視鏡装置2からの内視鏡画像を表示部19に表示する内視鏡画像表示処理部を構成する。
【0051】
図3を用いて、初回時処理の流れを説明する。
図3は、内視鏡画像表示アプリ22aの初回時処理の流れの例を示すフローチャートである。
情報端末装置3にインストールされている内視鏡画像表示アプリ22aが起動されて、初回時処理の実行が開始されると、無線情報生成処理が実行される(S11)。無線情報生成処理は、上述した(a1)無線情報生成処理に対応する。例えば、CPU20の制御の下、IEEE802.11b等の通信プロトコルを利用して無線回路17と通信を行うために必要なIDとパスワードの生成が行われる。
【0052】
S11の処理の後、ハードウエア情報収集処理が実行される(S12)。ハードウエア情報収集処理は、上述した(a2)PC3のハードウエア情報収集処理に対応する。
S12の処理の後、無線情報設定処理が実行される(S13)。無線情報設定処理は、上述した(a3)無線回路19への無線情報の設定処理に対応する。
【0053】
S13の処理の後、コード化処理が実行される(S14)。コード化処理は、上述した(a4)無線情報とPC3のハードウエア情報のコード化処理に対応する。すなわち、S14の処理は、情報端末装置であるPC3のハードウエア情報をコード化するコード化部を構成する。
【0054】
S14の処理の後、表示状態判定用画像生成処理が実行される(S15)。表示状態判定用画像生成処理は、上述した(a5)表示状態判定用画像の生成処理に対応する。
S15の処理の後、コード化情報と表示状態判定用画像32の表示処理が実行される(S16)。コード化情報と表示状態判定用画像32の表示処理は、上述した(a6)コード化情報と表示状態判定用画像の表示処理に対応する。ここでは、コード化されたハードウエア情報と、色判定用画像である表示状態判定用画像32は、表示部19に同時に表示される。S16の処理が、所定の色情報に基づく色判定用画像を生成して表示部19に表示する色画像表示処理部を構成する。また、S16の処理は、コード化されたハードウエア情報を表示部19に表示するコード化情報表示部を構成する。
【0055】
S16の処理の後、判定用画像32の色補正の指示を内視鏡装置2から受けたか否かの判定が行われる(S17)。後述するように、内視鏡装置2では、挿入部4の先端部に設けられた撮像装置11により情報端末装置3の表示部18に表示された判定用画像32の撮影が行われ、撮影して選られた判定用画像32の画像信号の色情報と、記憶装置15aに記憶された予め決められた色情報との比較が行われ、内視鏡装置2は、その比較結果から、補正指示を情報端末装置3へ送信する場合がある。
【0056】
そのような補正指示を受けたときには(S17:YES)、PC3では、その補正指示に含まれる補正指示量だけ、色空間の中で、判定用画像32の各表示領域の色を補正する表示色補正処理が実行される(S18)。例えば、補正指示量は、色空間内における各色の諧調差である。
【0057】
S18の処理の後、処理は、S15に戻り、色補正した判定用画像32を生成し(S15)、表示する(S16)。補正して表示された判定用画像32は再度、内視鏡装置2により撮影され、撮影して得られた判定用画像32の画像信号の色情報と、記憶装置15aに記憶された予め決められた色情報との比較が行われ、2つの色情報の差が所定の閾値内になるまで、S15からS18の処理は、繰り返される。
【0058】
そして、補正指示を受けなくなると(S17:NO)、初期時処理は終了する。補正指示を受けなくなったか否かの判定は、例えば、所定時間内に補正指示を受けなくなった否かにより行うことができる。
【0059】
次に、内視鏡装置2にインストールされている内視鏡画像送信アプリ16aの初回時処理について説明する。ユーザは、例えば、「表示機器の追加」というコマンドを入力すると、内視鏡画像送信アプリ16aが起動される。
【0060】
図4は、内視鏡装置2における内視鏡画像送信アプリ16aの処理の流れの例を示すフローチャートである。
図4の処理は、CPU15によって実行される。
内視鏡装置2において内視鏡画像送信アプリ16aが起動されると、初回の実行時か否かあるいは初回時処理が実行済みであるか否かの判定が行われる(S21)。例えば、初回時処理が一回実行されるとその実行の記録が記憶装置16の所定の記憶領域に記憶されるようにすることによって、S21の判定を行うことができる。
【0061】
初回時の実行であるとき(S21:YES)、CPU15によって初回時処理が実行され、初回時の実行でないとき(S21:NO)、CPU15によって内視鏡画像送信処理が実行される(S23)。初回時処理(S22)は、上述した(b1)〜(b5)の無線情報抽出処理等の処理を含む。内視鏡画像送信処理(S23)は、上述した(b6)の処理を含み、撮像して得られた内視鏡画像をストリーム形式で送信する。
【0062】
図5を用いて、内視鏡画像送信アプリ16aの初回時処理の流れを説明する。
図5は、内視鏡画像送信アプリ16aの初回時処理の流れの例を示すフローチャートである。
初回時、画像読込指示画面表示処理が実行される(S31)。画像読込指示画面表示処理は、表示部であるLCD17の画面上に、ユーザにPC3の画面上に表示された画像を撮像するように指示するメッセージなどを含む画像読込指示画面を表示する処理である。ユーザは、PC3の内視鏡画像表示アプリ22aを既に起動して、表示部19の画面上にQRコード31と表示状態判定用画像32を表示させているので、それらの画像を、内視鏡装置2によりPC3を撮像することができる。
【0063】
ユーザが上記の指示に従って、
図1において2点鎖線で示すように、撮像装置11により表示部19の画面上のQRコード31と表示状態判定用画像32を撮像するので、その撮像処理が実行される(S32)。
【0064】
S32の処理の後、撮像して得られた画像に対する解析処理が実行される(S33)。解析処理は、上述した(b1)PC3の無線情報抽出処理と(b2)PC3のハードウエア情報抽出処理に対応する。すなわち、S33の処理は、LCD17に表示された色判定画像を撮像素子11により撮像して得られた色判定画像の画像信号を解析して、色判定画像の画像信号の色情報を得る解析部を構成する。
【0065】
S33の処理の後、無線設定処理が実行される(S34)。無線設定処理は、上述した(b3)無線回路18への無線情報の設定処理に対応する。
S34の処理の後、解析処理により得られた判定用画像32の各表示領域の画像信号の色情報と、所定の色情報との差が所定の閾値内であるかが判定される(S35)。すなわち、撮像装置11により撮像して得られた判定用画像32の撮像信号の色情報と、記憶装置16に記憶されている所定の色情報とを比較し、その比較結果から、表示領域毎に、2つの色情報の差が所定の閾値内であるか否かが判定される。例えば、各表示領域のRGB信号のそれぞれの輝度情報と、所定の色情報との差が算出されて、各差が所定の閾値内であるか否かが判定される。
【0066】
いずれかの表示領域において2つの色情報の差が所定の閾値以内でないとき(S35:NO)、その差に応じた補正指示を行う(S36)。その補正指示は、所定の通信プロトコルを用いて、無線回路18からPC3へ送信される。補正指示は、補正指示量を含む。例えば、補正指示量は、各表示領域におけるRGBの各信号の諧調値を補正するための量である。PC3は、補正指示を受信し(S17:YES)、受信した補正指示に含まれる補正指示量に応じて各表示領域の各色の色空間内の位置を変更する。
【0067】
いずれの表示領域においても2つの色情報の差が所定の閾値以内であるとき(S35:YES)、補正値記憶処理を実行する(S37)。例えば、この補正値記憶処理(S37)では、PC3の表示部19に表示される内視鏡画像と、内視鏡装置2のLCD17に表示される内視鏡画像との色味が同じようになる、色空間内の色毎の諧調差に対応する補正値が記憶装置16に記憶される。S35からS37の処理が、上述した(b5)表示状態判定用画像の表示状態判定処理に対応する。
【0068】
すなわち、上述したS15からS18とS35からS37の処理により、色判定用画像についての所定の色情報とS33の解析処理で得られた色判定画像の画像信号の色情報との差に応じた補正指示量を、内視鏡装置2からPC3へ無線により送信して、その補正指示量に基づいて色判定用画像を補正することを、色判定用画像についての所定の色情報とS33の解析処理で得られた色判定用画像の画像信号の色情報との差が所定の値以下になるまで繰り返すことによって、色補正処理のための色毎の補正値は、決定される。
【0069】
以上のように、内視鏡画像送信アプリ16aと内視鏡画像表示アプリ22aにおいて初回時の処理が実行されると、その後ユーザが内視鏡装置2において内視鏡画像送信アプリ16aを起動し、PC3において内視鏡画像表示アプリ22aを起動すると、S3とS23の処理により、内視鏡装置2からPC3へ内視鏡画像を無線で送信することができる。すると、内視鏡装置2のLCD17に表示されている内視鏡画像は、PC3の表示部19にも表示される。
【0070】
図6は、内視鏡画像送信アプリ16aにおける内視鏡画像送信処理(S23)の処理の流れの例を示すフローチャートである。
図5の初回時の処理を実行後、ユーザが、図示しないコマンドをCPU15に対して与えることにより内視鏡画像の送信を指示すると、
図6の処理が実行される。
【0071】
まず、送信する内視鏡画像取得処理が実行される(S41)。内視鏡画像取得処理は、撮像装置11から出力される映像信号を取得することによって、行われる。
そして、内視鏡画像補正処理が実行される(S42)。内視鏡画像補正処理は、取得された内視鏡画像に対して、記憶装置16に記憶された補正値で補正することによって行われる。例えば、RGBの各色毎の補正値が記憶されていれば、それぞれの補正値により、各RGB信号の色情報が補正される。すなわち、S42において、S33の解析処理において得られた色判定画像の色情報に基づいて、撮像素子11により撮像して得られた内視鏡画像に対する色補正処理が行われる。
【0072】
以上のように、本実施の形態では、色補正処理は、色判定用画像についての所定の色情報と、S33の解析処理において得られた色判定画像の画像信号の色情報との比較結果に基づいて、内視鏡装置2において行われる。
【0073】
なお、色補正だけでなく、ビットレートの補正などの他の補正処理も、S42において行われる。PC3のハードウエア情報も得ているので、内視鏡装置2のCPU15は、そのハードウエア情報に基づき、内視鏡画像をPC3において処理できる信号に変換あるいは補正する。すなわち、色補正処理は、表示部19に表示されたコード化されたハードウエア情報を撮像素子11により撮像することによって得た情報端末装置であるPC3のハードウエア情報も加味して、行われる。
【0074】
そして、内視鏡画像送信処理が実行される(S43)。内視鏡画像送信処理は、色補正処理された内視鏡画像を無線回路18へ、信号線18bを介して出力することによって、行われる。無線回路18と無線回路20は、所定のプロトコルでお互いに通信可能となっているので、内視鏡装置2からPC3への内視鏡画像の送信が行われる。
【0075】
図7は、内視鏡画像表示アプリ22aにおける内視鏡画像表示処理(S3)の処理の流れの例を示すフローチャートである。
図3の初回時の処理を実行後、ユーザが、図示しないコマンドをCPU21に対して与えることにより内視鏡画像の表示を指示すると、
図7の処理が実行される。
【0076】
まず、無線回路20を介した内視鏡画像受信処理が実行される(S51)。内視鏡画像受信処理は、CPU21が無線回路20を制御して、内視鏡装置2から送信された内視鏡画像の映像信号を取得することによって、行われる。
そして、内視鏡画像出力処理が実行される(S52)。内視鏡画像出力処理では、取得された内視鏡画像が、表示部19へ出力される。
【0077】
無線回路20を介して受信した内視鏡画像の画像信号は、内視鏡装置2において、色補正が施されているので、内視鏡装置2のLCD17に表示される内視鏡画像とPC3の表示部19に表示される内視鏡画像の色味が略一致する。よって、PC3の表示部19を見ている検査者は、内視鏡装置2のLCD17を見ている検査者と同様の色味の画像を見ることができるので、傷等を判別し易い。
【0078】
なお、色補正だけでなく、ビットレート、サイズ、解像度などの他の補正処理も行われて、内視鏡画像がPC3へ送信されているので、内視鏡画像が、PC3においても適切に表示される。
【0079】
さらに、上述したように、本実施の形態では、情報端末装置のハードウエア情報が内視鏡画像の補正に利用されているが、色情報の補正値だけでなく、解像度等の情報も補正処理に利用されている。
【0080】
そこで、情報端末装置のハードウエア情報に応じて予め決められた補正内容を指定するルックアップテーブルを、内視鏡装置2の記憶装置16に予め用意して格納しておき、解析して得られた情報端末装置のハードウエア情報に基づいて、そのルックアップテーブルを参照し、参照して得られた設定に基づいて、補正あるいは送信処理を行うようにしてもよい。
【0081】
図8は、ハードウエア情報に対応するルックアップテーブルの例を説明するための図である。
図8のルックアップテーブルTBLは、PC3の表示部の解像度と、PC3における色ビット深度に対する映像ストリームデータの補正内容が格納されたテーブルである。例えば、表示部19の解像度がVGAであり、色ビット深度が8ビットである場合、補正内容は「設定1」に対応するビットレートで内視鏡画像情報が送信される。
【0082】
他にも、他のハードウエア情報に対応するテーブルを有して、各ハードウエア情報、例えば、CPUの種類、動作クロック、メモリ容量、ハードウエアデコーダの有無、等の情報、に応じた、画像補正、画像信号の送信などを行うようにしてもよい。
その結果、PC3側では、表示部18の解像度などに応じて適切に処理された映像ストリームがデコードされる。
【0083】
以上のように、上述した本実施の形態の内視鏡システム1によれば、PC3においても、内視鏡装置2と同様の色味の内視鏡画像を表示することができる。
(第2の実施の形態)
上述した第1の実施の形態では、内視鏡画像の補正処理は、内視鏡装置において行われるが、本実施の形態では、情報端末装置において表示される内視鏡画像の補正処理は、情報端末装置において行われる。
【0084】
本実施の形態の内視鏡装置と情報端末装置の構成は、第1の実施の形態と同様であるので、
図1から
図7において、同じ構成要素については同じ符号を付して説明は省略する。
本実施の形態の内視鏡システム1Aは、第1の実施の形態と同様であり、内視鏡装置2とPC3とを含む。本実施の形態のPC3の内視鏡画像表示アプリ22aの全体の処理は、
図2と同様であり、初回時処理も、
図3と同様である。また、本実施の形態の内視鏡装置2の内視鏡画像送信アプリ16aの全体の処理は、
図4と同様であり、初回時処理も、
図5と同様である。
【0085】
しかし、内視鏡画像送信アプリ16aにおける内視鏡画像送信処理(S23)と、内視鏡画像表示アプリ22aにおける内視鏡画像表示処理(S3)が、第1の実施の形態と異なっている。
【0086】
図9は、本実施の形態に係る内視鏡画像送信アプリ16aにおける内視鏡画像送信処理(S23)の処理の流れの例を示すフローチャートである。
図5の初回時の処理を実行後、ユーザが、図示しないコマンドをCPU15に対して与えることにより内視鏡画像の送信を指示すると、
図9の処理が実行される。
【0087】
まず、送信する内視鏡画像取得処理が実行される(S61)。S61の処理は、上述したS41の処理と同じである。
そして、補正値送信処理が実行される(S62)。補正値送信処理は、記憶装置16に記憶された補正値の情報を読み出して、送信する処理である。なお、S62の処理は、内視鏡画像送信処理の度に行ってもよいし、最初の内視鏡画像送信処理の時だけ行うようにしてもよい。
【0088】
そして、内視鏡画像送信処理が実行される(S63)。内視鏡画像送信処理は、S61で取得された内視鏡画像を無線回路18へ、信号線18bを介して出力することによって、行われる。無線回路18と無線回路20は、所定のプロトコルでお互いに通信可能となっているので、内視鏡装置2からPC3への内視鏡画像の送信が行われる。
【0089】
図10は、内視鏡画像表示アプリ22aにおける内視鏡画像表示処理(S3)の処理の流れの例を示すフローチャートである。
図3の初回時の処理を実行後、ユーザが、図示しないコマンドをCPU21に対して与えることにより内視鏡画像の表示を指示すると、
図10の処理が実行される。
【0090】
まず、無線回路20を介した補正値の情報と内視鏡画像の受信処理が実行される(S71)。補正値と内視鏡画像の受信処理は、CPU21が無線回路20を制御して、内視鏡装置2から送信された補正値の情報と内視鏡画像の映像信号とを取得することによって、行われる。
そして、内視鏡画像補正処理が実行される(S72)。内視鏡画像補正処理は、取得された内視鏡画像に対して、受信した補正値で補正することによって行われる。例えば、RGBの色毎の補正値により、内視鏡画像の各RGB信号の色情報が補正される。すなわち、S72において、S33の解析処理において得られた色判定画像の色情報に基づいて、内視鏡画像に対する色補正処理が行われる。
【0091】
以上のように、本実施の形態では、色補正処理は、色判定用画像についての所定の色情報と、S33の解析処理において得られた色判定画像の画像信号の色情報との比較結果に基づいて、情報端末装置であるPC3において行われる。
【0092】
具体的には、その比較結果の比較情報は、無線回路18から無線回路20を介して内視鏡装置2から情報端末装置であるPC3へ送信される。そして、内視鏡画像表示処理において、その比較結果の比較情報に基づいて、無線回路20を介して受信した内視鏡画像の補正が行われる。
【0093】
なお、色補正だけでなく、サイズ補正のためのスケーリング処理などの他の補正処理も、S72において行われる。CPU21は、PC3のハードウエア情報に基づき、内視鏡画像をPC3に適切な信号に変換あるいは補正する。すなわち、色補正処理は、表示部19に表示されたコード化されたハードウエア情報を撮像素子11により撮像することによって得た情報端末装置であるPC3のハードウエア情報も加味して、行われる。
【0094】
そして、内視鏡画像出力処理が実行される(S73)。内視鏡画像出力処理では、S72で補正された内視鏡画像が、表示部19へ出力される。
以上のように、無線回路20を介して受信した内視鏡画像の画像信号は、PC3において補正されるので、内視鏡装置2のLCD17に表示される内視鏡画像とPC3の表示部19に表示される内視鏡画像の色味が略一致する。よって、PC3の表示部19を見ている検査者は、内視鏡装置2のLCD17を見ている検査者と同様の色味の画像を見ることができるので、傷等を判別し易い。
【0095】
さらに、色補正だけでなく、スケーリング処理などの他の補正処理もPC3で行われるので、内視鏡画像が、PC3においても適切に表示される。
なお、上述したS62の処理は、S63において、画像フレームのブランキング期間内に行うようにしてもよい。
【0096】
よって、上述した本実施の形態の内視鏡システムによれば、PC3においても、内視鏡装置2と同様の色味の内視鏡画像を表示することができる。
以上のように、上述した各実施の形態の内視鏡システムによれば、内視鏡装置に表示される内視鏡画像の画像信号を、内視鏡装置以外の装置に無線で送信して、その装置の表示部に表示したときに、その装置の表示部に表示される内視鏡画像と内視鏡装置の表示部に表示される内視鏡画像の色味を略同一にすることができる内視鏡システムを実現することができる。
【0097】
以下、上述した2つの実施の形態の変形例について説明する。
上述した2つの実施の形態では、認証手続を自動に行うIEEE802.11b等の機器同士で直接無線通信を可能にする規格の通信プロトコルを利用しているが、公知の認証手続を自動に行うAOSS(AirStation One-Touch Secure System)等の通信プロトコルを利用して、アクセスポイントを経由した通信を利用してもよい。
【0098】
また、ここでは、IEEE802.11b等の自動接続機能を用いて、内視鏡装置2と情報端末装置との間の無線通信がされる例で説明するが、内視鏡装置2と情報端末装置との間の無線通信は、ユーザによるマニュアルで確立するようにしてもよい。
【0099】
さらにまた、内視鏡装置2と情報端末装置との間の無線通信として、認証などの必要のない通信プロトコルを用いてもよい。
さらに、上述した各実施の形態では、内視鏡装置2に対して、1台の情報端末装置が無線通信を行って、情報端末装置の表示部19に内視鏡画像が表示されるが、複数台の情報端末装置に対して、内視鏡装置2は内視鏡画像を送信するようにしてもよい。
【0100】
動画の映像ストリームで内視鏡画像を複数の情報端末装置へ同時に送信する場合は、第2実施の形態のように、無線子機である情報端末装置において内視鏡画像の色補正処理を行うのが好ましい。しかし、静止画の内視鏡画像を複数の情報端末装置へ同時に送信する場合は、第1の実施の形態のように、内視鏡装置2において色補正処理を行ってもよいし、無線子機である情報端末装置において内視鏡画像の色補正処理を行ってもよい。
【0101】
また、複数の情報端末装置が内視鏡装置2と無線通信を行う場合、上述した例として挙げた通信プロトコルのIEEE802.11bの場合、2台目以降の情報端末装置は、1台目の無線設定において生成されたID、パスワードが各情報端末装置の無線回路20に設定されて内視鏡装置2との無線通信が可能となる。このような設定は、IEEE802.11bの通信プロトコルによれば、自動的に行われる。
【0102】
さらに、上述した各実施の形態では、無線情報とハードウエア情報のコード化処理が行われているが、コード化しないで、文字情報として、無線情報とハードウエア情報を表示部19に表示するようにしてよい。
【0103】
さらにまた、無線情報とハードウエア情報をコード化しないで、無線により、情報端末装置から内視鏡装置へ送信するようにしてよい。すなわち、情報端末装置は、情報端末装置のハードウエア情報を、無線回路20により内視鏡装置2に送信し、色補正処理は、送信されたハードウエア情報も加味して行われるようにしてもよい。
【0104】
本明細書における各「部」は、実施の形態の各機能に対応する概念的なもので、必ずしも特定のハードウエアやソフトウエア・ルーチンに1対1には対応しない。従って、本明細書では、以下、実施の形態の各機能を有する仮想的回路ブロック(部)を想定して実施の形態を説明した。また、本実施の形態における各手順の各ステップは、その性質に反しない限り、実行順序を変更し、複数同時に実行し、あるいは実行毎に異なった順序で実行してもよい。
【0105】
なお、以上説明した動作を実行するプログラムである内視鏡画像表示アプリ22aと内視鏡画像送信アプリ16aは、コンピュータプログラム製品として、フレキシブルディスク、CD−ROM等の可搬媒体や、ハードディスク等の記憶媒体に、その全体あるいは一部が記録され、あるいは記憶されている。そのプログラムがコンピュータにより読み取られて、動作の全部あるいは一部が実行される。あるいは、そのプログラムの全体あるいは一部を通信ネットワークを介して流通または提供することができる。利用者は、通信ネットワークを介してそのプログラムをダウンロードしてコンピュータにインストールしたり、あるいは記録媒体からコンピュータにインストールすることで、容易に本実施の形態の内視鏡システムを実現することができる。
【0106】
本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変えない範囲において、種々の変更、改変等が可能である。