特許第5989079号(P5989079)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5989079正孔伝導性を有する化合物、これを含む正孔伝導特性を有する共吸着体、およびこれを含む色素増感太陽電池
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5989079
(24)【登録日】2016年8月19日
(45)【発行日】2016年9月7日
(54)【発明の名称】正孔伝導性を有する化合物、これを含む正孔伝導特性を有する共吸着体、およびこれを含む色素増感太陽電池
(51)【国際特許分類】
   C07D 209/88 20060101AFI20160825BHJP
   H01G 9/20 20060101ALI20160825BHJP
【FI】
   C07D209/88CSP
   H01G9/20 113C
【請求項の数】4
【全頁数】56
(21)【出願番号】特願2014-265000(P2014-265000)
(22)【出願日】2014年12月26日
(62)【分割の表示】特願2013-543106(P2013-543106)の分割
【原出願日】2011年12月9日
(65)【公開番号】特開2015-107982(P2015-107982A)
(43)【公開日】2015年6月11日
【審査請求日】2014年12月26日
(31)【優先権主張番号】10-2010-0126540
(32)【優先日】2010年12月10日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】510273880
【氏名又は名称】コリア ユニバーシティ リサーチ アンド ビジネス ファウンデーション
【氏名又は名称原語表記】KOREA UNIVERSITY RESEARCH AND BUSINESS FOUNDATION
(74)【代理人】
【識別番号】110000040
【氏名又は名称】特許業務法人池内・佐藤アンドパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】キム、ファン−ギュ
(72)【発明者】
【氏名】ソン、ボク−ジュ
(72)【発明者】
【氏名】ソ、カン−ドゥク
(72)【発明者】
【氏名】カン、ミン−ス
(72)【発明者】
【氏名】チュ、ミュン−ジョン
(72)【発明者】
【氏名】ソン、ヘ−ミン
(72)【発明者】
【氏名】チェ、イン−テク
(72)【発明者】
【氏名】キム、サン−ギュン
(72)【発明者】
【氏名】ソン、サン−ヒュン
【審査官】 東 裕子
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−110093(JP,A)
【文献】 特開2003−160548(JP,A)
【文献】 特開2003−192652(JP,A)
【文献】 特開2007−227656(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D6
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記化学式17で表示される化合物
【化87】
【請求項2】
請求項1の化学式17で表示される化合物を含む正孔伝導特性を有する共吸着体。
【請求項3】
請求項2の共吸着体を含む光吸収層を含むことを特徴とする色素増感太陽電池。
【請求項4】
前記色素増感太陽電池は、
導電性透明基板を含む第1電極;
前記第1電極のいずれか一つの面に形成された光吸収層;
前記光吸収層が形成された第1電極に対向して配置される第2電極;および
前記第1電極と第2電極との間の空間に位置する電解質を含むことを特徴とする請求項3記載の色素増感太陽電池。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、正孔伝導性を有する化合物、これを含む正孔伝導特性を有する共吸着体、およびこれを含む色素増感太陽電池に関するものである。
【背景技術】
【0002】
色素増感太陽電池の作動原理は、表面に色素分子が化学的に吸着したn−型ナノ粒子半導体酸化物電極に太陽光(可視光線)が吸収されると、色素分子が電子−ホール対を生成し、前記電子は、半導体酸化物の伝導帯に注入され、ナノ粒子間の界面を介して透明導電性膜に伝達されて電流を発生させ、前記ホールは、酸化−還元電解質によって電子を受けて再還元されるメカニズムで説明できる。
特に、色素増感太陽電池の光転換効率は、他の種類の太陽電池とは異なり、セルの製作工程よりも材料の特性に大きく依存する。材料の面で色素増感太陽電池の光転換効率に最も多い影響を与える因子としては、色素(dye)、電解質(electrolyte)、および透明金属酸化物ナノ構造を挙げることができるが、これらの要素をどれほどよく組み合わせるかによって光転換効率が大きく左右される。
【0003】
有機色素は、1)高い吸光効率(分子内のπ→π*転移)を示して光をよく吸収することができ、2)多様な構造の分子設計が容易で吸収波長帯を自由に調整することができ、3)金属を使用しないことによって資源的な制約がなく、4)有機金属色素よりはるかに低価格で合成できるという利点がある。それに対し、1)有機金属色素に比べて依然として効率が低く、2)π−コンジュゲーション有機分子の特性上、分子間引力によるπ−πスタッキング(stacking)が発生しやすく、3)有機物の特性上、光吸収後励起状態(π*)の寿命が短く、4)可視光線領域で吸収スペクトルの波長帯の幅が広くなく、可視光線の全波長帯の光を吸収しにくいという欠点を有している。
【0004】
今のところ、有機金属色素を使用する色素増感太陽電池の効率は11.2%程度が最高であり、最近、有機色素が速い速度で発展して有機金属色素の最大効率に近接しているものの、有機金属色素よりも高い効率が報告されたことは未だになく、有機金属色素も最高効率がここ数年間停滞している状態である。したがって、色素増感太陽電池の効率を増加させるには、新たな色素の開発も必要であるが、n型半導体の伝導帯を増加可能な物質を開発し、開放電圧(Voc)の増加を通じて効率を向上させることができる酸化物電極の最適化が必要である。
【0005】
DSSC(dye sensitized solar cell)において、色素の分子構造は重要な役割を果たす。DSSCは、光を吸収した後、色素と金属酸化物の界面で電荷分離を始めるが、この時、色素のエネルギーレベルと金属酸化物の界面における電子移動過程によって太陽電池の性能が決定される。
【0006】
色素の分子設計のほか、付加物を添加することにより、DSSCの効率を向上させることができるが、その例として、TBP(4−tert−butylpyridine)の添加や、共吸着体(co−adsorbent)としてデオキシコール酸(deoxycholic acid、DCA)の使用を挙げることができる。具体的には、DCAは、金属酸化物表面で色素の凝集を防止し、色素から金属酸化物への電子注入効率を向上させる。そして、DCAの使用によって金属酸化物表面に吸着する色素量が減少することも、光電流と光電圧を改善させる効果を提供する。開放回路電圧(VOC)の最高値は、太陽光シミュレータ(AM1.5G、100mWcm-2)で照明した時、金属酸化物のフェルミ(Fermi)レベルと酸化還元対の酸化還元ポテンシャルとの差である。電解質にTBPを添加することは、金属酸化物の伝導帯のレベルを大きく引き上げ、DSSCのVOCとfill factor(FF)を向上させるため、電池の全体的な効率を向上させる。VOCの向上は、暗電流の減少、すなわち、注入された電子と電解質に含まれたトリヨード(I3-)の間の再結合の減少を意味する。
【0007】
しかし、前記のような従来の方法は、注入された電子と酸化された色素および電解質のI3-イオンの間の再結合を十分に抑制できないため、DSSCが理論的な値より低いVOCを示す実質的な原因として作用するものと見られる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、従来使用してきたデオキシコール酸(DCA)の代用として使用可能な新概念の共吸着体であって、
従来のI3-/I-システムの酸化−還元電位より低い新たな酸化−還元電位を形成することで色素との開放電圧の損失を低減し、また、基本電位より低くなった酸化−還元電位によってn型半導体の伝導帯のフェルミレベルとの電位差をより大きく形成することで開放電圧(Voc)を高め、色素の凝集を防止し、色素から金属酸化物への電子注入効率を向上させることでJsc値を上昇させ、高い正孔(ホール)輸送能力で電気伝導度およびイオン伝導度を向上させ、TiO2/色素/電解質の界面で抵抗を低下させてより高いJsc値を提供し、分子量が小さく、気孔充填(Pore filling)に対する問題なくTiO2の界面に吸着が可能で、色素分子に生じたホールが共吸着体物質でより速く移動するようにし、TiO2で構成される半導体層とヨウ素を含む電解質の界面で生じる電子の再結合を減少させる正孔伝導特性を有する化合物を提供することを目的とする。
【0009】
また、本発明は、前記正孔伝導特性を有する共吸着体を光吸収層に含むことにより、光電流と光電圧が改善される色素増感太陽電池を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、
下記化学式1、化学式2、化学式3または化学式4で表示される化合物を提供する:
【0011】
【化1】
【0012】
式中、
R1、R2、R3、R4、R5およびR6は、それぞれ独立に、水素;C1〜C15のアルコキシで置換または非置換のC1〜C15のアルキル;C1〜C15のアルキルで置換または非置換のC1〜C15のアルコキシ;C1〜C15のアルコキシで置換されたC1〜C15のアルコキシ;C1〜C15のアルコキシで置換または非置換のC1〜C15のアルキル、C1〜C15のアルキルで置換または非置換のC1〜C15のアルコキシ、およびC1〜C15のアルコキシで置換されたC1〜C15のアルコキシからなる群より選択される置換基で置換または非置換のC5〜C20のアリールまたはヘテロアリール;もしくは、C1〜C15のアルコキシで置換または非置換のC1〜C15のアルキル、C1〜C15のアルキルで置換または非置換のC1〜C15のアルコキシ、C1〜C15のグリコールで置換または非置換のC1〜C15のグリコール、およびC1〜C15のアルコキシで置換されたC1〜C15のアルコキシからなる群より選択される置換基で置換または非置換のC6〜C22のアリールアルキルまたはヘテロアリールアルキル基であり;
R7は、結合または不存在であり、
R8およびR9は、それぞれ独立に、1個または2個のC1〜C5のアルキル基で置換または非置換のメチレン基または不存在であり;
Arは、C5〜C20の芳香族環または芳香族ヘテロ環であり、前記芳香族ヘテロ環は、O、SおよびNからなる群より選択される1〜3個のヘテロ元素を含み;
mは、0〜5の整数であり;
n、oおよびpは、それぞれ独立に、0または1であり;
ただし、前記Arが芳香族ヘテロ環の場合、R3、R4、R5およびR6のうちの1個以上は不存在であり得る。
【0013】
【化2】
【0014】
式中、
R1、R2、R10およびR11は、それぞれ独立に、水素;C1〜C15のアルコキシで置換または非置換のC1〜C15のアルキル;C1〜C15のアルキルで置換または非置換のC1〜C15のアルコキシ;C1〜C15のアルコキシで置換されたC1〜C15のアルコキシ;C1〜C15のアルコキシで置換または非置換のC1〜C15のアルキル、C1〜C15のアルキルで置換または非置換のC1〜C15のアルコキシ、およびC1〜C15のアルコキシで置換されたC1〜C15のアルコキシからなる群より選択される置換基で置換または非置換のC5〜C20のアリールまたはヘテロアリール;もしくは、C1〜C15のアルコキシで置換または非置換のC1〜C15のアルキル、C1〜C15のアルキルで置換または非置換のC1〜C15のアルコキシ、C1〜C15のグリコールで置換または非置換のC1〜C15のグリコール、およびC1〜C15のアルコキシで置換されたC1〜C15のアルコキシからなる群より選択される置換基で置換または非置換のC6〜C22のアリールアルキルまたはヘテロアリールアルキル基であり;
Arは、C5〜C20の芳香族環または芳香族ヘテロ環であり、前記ヘテロ環は、O、SおよびNからなる群より選択される1〜3個のヘテロ元素を含み;
nは、0〜3の整数である。
【0015】
【化3】
【0016】
式中、
Arは、C5〜C20の芳香族環または芳香族ヘテロ環であり、前記ヘテロ環は、O、SおよびNからなる群より選択される1〜3個のヘテロ元素を含み、
R1、R2、R3、R4、R5およびR6は、それぞれ独立に、水素;C1〜C15のアルコキシで置換または非置換のC1〜C15のアルキル;C1〜C15のアルキルで置換または非置換のC1〜C15のアルコキシ;C1〜C15のアルコキシで置換されたC1〜C15のアルコキシ;C1〜C15のアルコキシで置換または非置換のC1〜C15のアルキル、C1〜C15のアルキルで置換または非置換のC1〜C15のアルコキシ、およびC1〜C15のアルコキシで置換されたC1〜C15のアルコキシからなる群より選択される置換基で置換または非置換のC5〜C20のアリールまたはヘテロアリール;もしくは、C1〜C15のアルコキシで置換または非置換のC1〜C15のアルキル、C1〜C15のアルキルで置換または非置換のC1〜C15のアルコキシ、およびC1〜C15のアルコキシで置換されたC1〜C15のアルコキシからなる群より選択される置換基で置換または非置換のC6〜C22のアリールアルキルまたはヘテロアリールアルキル基であり、mは、0〜5の整数であり、ただし、前記Arが芳香族ヘテロ環の場合、R3、R4、R5およびR6のうちの1個以上は不存在であり得る。
【0017】
【化4】
【0018】
式中、
Arは、C5〜C20の芳香族環または芳香族ヘテロ環であり、前記ヘテロ環は、O、SおよびNからなる群より選択される1〜3個のヘテロ元素を含み、
R1、R2、R3、R4、R5およびR6は、それぞれ独立に、水素;C1〜C15のアルコキシで置換または非置換のC1〜C15のアルキル;C1〜C15のアルキルで置換または非置換のC1〜C15のアルコキシ;C1〜C15のアルコキシで置換されたC1〜C15のアルコキシ;C1〜C15のアルコキシで置換または非置換のC1〜C15のアルキル、C1〜C15のアルキルで置換または非置換のC1〜C15のアルコキシ、およびC1〜C15のアルコキシで置換されたC1〜C15のアルコキシからなる群より選択される置換基で置換または非置換のC5〜C20のアリールまたはヘテロアリール;もしくは、C1〜C15のアルコキシで置換または非置換のC1〜C15のアルキル、C1〜C15のアルキルで置換または非置換のC1〜C15のアルコキシ、およびC1〜C15のアルコキシで置換されたC1〜C15のアルコキシからなる群より選択される置換基で置換または非置換のC6〜C22のアリールアルキルまたはヘテロアリールアルキル基であり、mは、0〜5の整数であり、ただし、前記Arが芳香族ヘテロ環の場合、R3、R4、R5およびR6のうちの1個以上は不存在であり得る。
【0019】
また、本発明は、
前記化学式1、化学式2、化学式3または化学式4で表示される化合物を含む正孔伝導特性を有する共吸着体を提供する。
さらに、本発明は、
前記正孔伝導特性を有する共吸着体を光吸収層に含むことを特徴とする色素増感太陽電池を提供する。
【発明の効果】
【0020】
本発明の正孔伝導特性を有する化合物は、従来のI3-/I-システムの酸化−還元電位より新たな酸化−還元電位を形成することで色素との開放電圧の損失を低減し、また、低くなった酸化−還元電位によってn型半導体の伝導帯のフェルミレベルとの電位差をより大きく形成することで開放電圧(Voc)をさらに増加させる効果を提供する。
【0021】
また、色素の凝集を防止し、色素から金属酸化物への電子注入効率を向上させることでJsc値を上昇させ、高い正孔(ホール)輸送能力で電気伝導度およびイオン伝導度を向上させ、TiO2/色素/電解質界面の間の抵抗を低下させてより高いJsc値を提供し、分子量が小さく、気孔充填に対する問題なくTiO2の界面に吸着可能で、色素分子に生じたホールが共吸着体物質でより速く移動するようにし、TiO2で構成される半導体層とヨウ素を含む電解質の界面で生じる電子の再結合を減少させ、窮極的に色素増感太陽電池の光電流と光電圧を向上させる効果を提供する。
【0022】
さらに、本発明の正孔伝導特性を発現する化合物は、価格が割安で、太陽電池の効率を向上させるのに非常に有用に使用できる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】色素増感太陽電池において正孔伝導特性を有する共吸着体の役割を図式化して示すものである。
図2】実施例および比較例で製造した色素溶液をTiO2フィルムに吸着させて測定したUV−vis absorption spectraグラフである。
図3】実施例および比較例で製造した色素増感太陽電池の電流−電圧曲線グラフである。
図4】実施例および比較例で製造した色素増感太陽電池の光電変換効率(IPCE)グラフである。
図5】色素増感太陽電池内における電荷移動抵抗を測定するために、1sun(100mW/cm2)条件下でACインピーダンスを測定したNyquist plotである。
図6】実施例および比較例で製造した色素溶液の太陽電池内における内部抵抗を求めるために設定した等価回路を示す。
図7】実施例および比較例で製造した色素増感太陽電池の電流−電圧曲線グラフである。
図8】実施例および比較例で製造した色素増感太陽電池の光電変換効率(IPCE)グラフである。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明は、上記化学式1、化学式2、化学式3または化学式4で表示される化合物に関するものである。
【0025】
上記化学式1、化学式2、化学式3または化学式4で表示される化合物は、優れた正孔伝導特性を有する。
【0026】
上記化学式1、化学式2、化学式3または化学式4において、
それぞれの置換基に含まれたC1〜C15のアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチルまたはオクチル基などが好ましく、C1〜C15のアルコキシ基としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペントキシ、ヘキトキシまたはヘプトキシ基などが好ましい。
【0027】
例えば、C1〜C15のアルコキシで置換されたC1〜C15のアルキル基としては、ブトキシメチル、ブトキシエチル、ヘキトキシメチル、ヘプトキシメチルなどを挙げることができ、C1〜C15のアルキルで置換されたC1〜C15のアルコキシ基としては、2−エチルヘプチルオキシ、3−エチルヘプチルオキシ、2−メチルブチルオキシ、2−エチルペンチルオキシ、3−エチルペンチルオキシ基などを挙げることができ、C1〜C15のアルコキシで置換されたC1〜C15のアルコキシ基としては、3−メトキシペントキシ、3−エトキシペントキシ、3−プロトキシペントキシ、2−メトキシヘキトキシ、2−エトキシヘキトキシ、2−プロトキシヘキトキシ基などを挙げることができる。
【0028】
また、C5〜C20のアリールまたはヘテロアリール基、およびC6〜C22のアリールアルキルまたはヘテロアリールアルキル基に含まれるアリール基またはヘテロアリール基としては、これに限定されるものではないが、フェニル、ナフチル、チオフェニル、アントラシル、イミダゾール、ピリジン、オキサゾール、チアゾール、キノリン、 EDOT(3,4−エチレンジオキシチオフェン)などを挙げることができる。
【0029】
前記Arとしては、これに限定されるものではないが、フェニル、ナフタレン、アントラセン、イミダゾール、ピリジン、オキサゾール、チアゾール、キノリン、EDOTなどを挙げることができる。
【0030】
本発明の置換基に含まれたアルキル基は、直鎖または分枝鎖の形態であり得る。
【0031】
本発明の正孔伝導特性を有する化合物は、色素増感太陽電池において、デオキシコール酸(DCA)の代用として使用可能な新概念の正孔伝導特性を有する共吸着体であって、色素の凝集を防止する機能が優れるだけでなく、小さい分子量によってTiO2の界面まで浸透することが可能で、Pore filling問題も最小化する特徴を有する。
【0032】
以下、本発明の新規な化合物の具体例と製造方法を例に挙げて説明する。
【0033】
上記化学式1ないし化学式4の化合物の具体例としては、下記化学式5ないし化学式16の化合物を挙げることができる。
【0034】
【化5】
【0035】
前記化学式5の化合物は、カルバゾールを含むことを特徴とし、構造内に非共有電子対を有する窒素原子と二重結合を含むため、正孔の輸送能力に優れる。
【0036】
【化6】
【0037】
前記化学式6の化合物は、トリフェニルアミン構造を含むことを特徴とし、構造内に非共有電子対を有する窒素原子と二重結合を含むため、正孔の輸送能力に優れる。
【0038】
前記化学式6の化合物中、2−(4−(ビス(4−(2−エチルヘキシルオキシ)フェニル)アミノ)フェニル)酢酸は、下記反応式1によって製造できる。より詳細な内容は、下記の実施例1で説明される。
【0039】
【化7】
【0040】
【化8】
【0041】
前記化学式7の化合物は、トリフェニルアミン構造を含むことを特徴とし、構造内に非共有電子対を有する窒素原子と二重結合を含むため、正孔の輸送能力に優れる。
【0042】
【化9】
【0043】
前記化学式8の化合物は、ナフタレンとジフェニルアミン構造を含むことを特徴とし、構造内に非共有電子対を有する窒素原子と二重結合を含むため、正孔の輸送能力に優れる。
【0044】
【化10】
【0045】
前記化学式9の化合物は、ジフルオレンとフェニルアミン構造を含むことを特徴とし、構造内に非共有電子対を有する窒素原子と二重結合を含むため、正孔の輸送能力に優れる。
【0046】
前記化学式9の化合物中、4−(ビス(9,9−ジメチル−9H−フルオレン−2−イル)アミノ)安息香酸は、下記反応式2によって製造できる。より詳細な内容は、下記の実施例2で説明される。
【0047】
【化11】
【0048】
【化12】
【0049】
前記化学式10の化合物は、カルバゾールを含むことを特徴とし、構造内に非共有電子対を有する窒素原子と二重結合を含むため、正孔の輸送能力に優れる。
【0050】
前記化学式10に含まれる化合物中、4−(3,6−ビス(4−(2−エチルヘキシルオキシ)フェニル)−9H−カルバゾール−9−イル)安息香酸は、下記反応式3によって製造できる。より詳細な内容は、下記の実施例3で説明される。
【0051】
【化13】
【0052】
【化14】
【0053】
前記化学式11の化合物は、カルバゾールを含むことを特徴とし、構造内に非共有電子対を有する窒素原子と二重結合を含むため、正孔の輸送能力に優れる。
【0054】
【化15】
【0055】
前記化学式12および13の化合物は、安息香酸のメタ位置に2つのカルバゾールを含むことを特徴とし、構造内に非共有電子対を有する窒素原子と二重結合を含むため、正孔伝導能力に優れる。
【0056】
【化16】
【0057】
前記化学式14の化合物は、カルバゾールとビフェニルを含むことを特徴とし、構造内に非共有電子対を有する窒素原子と二重結合を含むため、正孔伝導能力に優れる。
【0058】
前記化学式12に含まれる化合物中、4’−(3,6−ビス(4−(2−エチルヘキシルオキシ)フェニル)−9H−カルバゾール−9−イル)ビフェニル−4−カルボン酸は、下記反応式4によって製造できる。より詳細な内容は、下記の実施例4で説明される。
【0059】
【化17】
【0060】
【化18】
【0061】
前記化学式15の化合物は、カルバゾールとテトラメチルビフェニルを含むことを特徴とし、構造内に非共有電子対を有する窒素原子と二重結合を含むため、正孔伝導能力に極めて優れる。
【0062】
前記化学式15に含まれる化合物中、4’−(3,6−ビス(4−(2−エチルヘキシルオキシ)フェニル)−9H−カルバゾール−9−イル)−2,2’,6,6’−テトラメチルビフェニル−4−カルボン酸は、下記反応式5によって製造できる。より詳細な内容は、下記の実施例5で説明される。
【0063】
【化19】
【0064】
【化20】
【0065】
前記化学式16の化合物は、カルバゾールを含むことを特徴とし、構造内に非共有電子対を有する窒素原子と二重結合を含むため、正孔の輸送能力に優れ、グリコール鎖によるリチウムイオン調整効果によって速い電子の再充填が可能である。
【0066】
前記化学式16の化合物中、4−(3,6−ビス(4−2,5,8,11−テトラオキサドデシルフェニル)−9H−カルバゾール−9−イル)安息香酸は、下記反応式6によって製造できる。
【0067】
【化21】
【0068】
前記化学式5ないし化学式16において、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R10、R11およびmの定義は、上記化学式1ないし化学式4で定義されたとおりである。
【0069】
上記化学式1ないし化学式4の化合物の具体例は、次のとおりである:
4−(N,N−ビス(4−(2−エチルヘキシルオキシ)フェニル)アミノ)安息香酸、
2−(4−(N,N−ビス(4−(2−エチルヘキシルオキシ)フェニル)アミノ)フェニル)酢酸、
4−(3,6−ビス(4−ブトキシフェニル)−9H−カルバゾール−9−イル)安息香酸、
4−(N,N−ビス(4−ブトキシフェニル)アミノ)−2,3,5,6−テトラメチル安息香酸、
4−(N,N−ビス(4−ブトキシフェニル)アミノ)−1−ナフトエ酸、
4−(N,N−ビス(9,9−ジメチル−9H−フルオレン−2−イル)アミノ)安息香酸、
4−(3,6−ビス(4−(2−エチルヘキシルオキシ)フェニル)−9H−カルバゾール−9−イル)安息香酸、
3,5−ビス[3,6−ビス(4−ブトキシフェニル)−9H−カルバゾール−9−イル]安息香酸、
3,5−ビス[3,6−ビス(4−(2−エチルヘキシルオキシ)フェニル)−9H−カルバゾール−9−イル]安息香酸、
3,5−ビス[4−(3,6−ビス(4−ブトキシフェニル)−9H−カルバゾール−9−イル)フェニル]安息香酸、
3,5−ビス[4−(3,6−ビス(4−(2−エチルヘキシルオキシ)フェニル)−9H−カルバゾール−9−イル)フェニル]安息香酸、
4’−(3,6−ビス(4−(2−エチルヘキシルオキシ)フェニル)−9H−カルバゾール−9−イル)ビフェニル−4−カルボン酸、
4’−(3,6−ビス(4−(2−エチルヘキシルオキシ)フェニル)−9H−カルバゾール−9−イル)−2,2’,6,6’−テトラメチルビフェニル−4−カルボン酸、
4−(3,6−ビス(4−2,5,8,11−テトラオキサドデシルフェニル)−9H−カルバゾール−9−イル)安息香酸、
4−(3,6−ビス(2−エチルヘキシルオキシ)−9H−カルバゾール−9−イル)安息香酸、
4−(3,6−ジヘキシル−9H−カルバゾール−9−イル)安息香酸。
【0070】
上記化学式1ないし化学式4で表示される化合物は、共吸着体として有用に使用できる。したがって、本発明は、上記化学式1ないし化学式4で表示される化合物を含む正孔伝導特性を有する共吸着体を提供する。
【0071】
また、本発明は、
前記正孔伝導特性を有する共吸着体を光吸収層に含むことを特徴とする色素増感太陽電池に関するものである。
【0072】
本発明の正孔伝導特性を有する化合物を光吸収層に含む色素増感太陽電池は、前記共吸着体によるホール伝導性に優れ、色素の再充填が速くなり、色素間のπ−πスタッキング(stacking)が防止され、TiO2に移った電子が電解質または色素に再結合されるのを防止し、高いJsc値と高いVOC値を有する。
【0073】
本発明において、色素増感太陽電池は、これに限定されるものではないが、次のような構成を有することができる:
導電性透明基板を含む第1電極;
前記第1電極のいずれか一面に形成された光吸収層;
前記光吸収層が形成された第1電極に対向して配置される第2電極;および
前記第1電極と第2電極との間の空間に位置する電解質。
【0074】
以下、前記太陽電池を構成する素材を例に挙げて説明する。
【0075】
導電性透明基板を含む第1電極は、インジウムチンオキサイド、フッ素チンオキサイド、ZnO−Ga23、ZnO−Al23、およびスズ系酸化物からなる群より選択される1種以上の物質で形成された透光性電極を含むガラス基板またはプラスチック基板であり得る。
【0076】
前記光吸収層は、半導体微粒子、色素、正孔伝導特性を有する化合物などを含み、前記半導体微粒子は、これに限定されるものではないが、二酸化チタン(TiO2)、二酸化スズ(SnO2)、酸化亜鉛(ZnO)などのナノ粒子酸化物で形成できる。前記半導体微粒子上に吸着する色素としては、可視光線領域の光を吸収することができ、ナノ酸化物表面と強固な化学結合をなし、熱および光学的安定性を有するものであれば制限なく使用できる。代表例として、ルテニウム系有機金属化合物を挙げることができる。そして、前記正孔伝導特性を有する共吸着体は、光を吸収して電子を渡した色素に生じたホールを満たし、自身が再びホールとなり、さらに電解質によってホールを満たす。
【0077】
前記第2電極としては、前記第1電極と同一のものが使用可能であり、第1電極の透光性電極上に白金などで集電層がさらに形成されたものが使用されてもよい。
【0078】
以下、実施例を通じて本発明を具体的に説明する。しかし、これらの実施例は、本発明をより明確に説明するために提示されるものであって、本発明の範囲を制限する目的で提示されるものではない。本発明の範囲は、後述する特許請求の範囲の技術的思想によって定められる。
【実施例】
【0079】
<使用された試薬>
テトラヒドロフラン、アセトニトリル、硫酸、トルエン、メタノール、酢酸、エタノール、アセトン、エチルアセテート、塩酸、ヘキサン、ジクロロメタンは、東洋化学社製品を使用した。
【0080】
2−エトキシエタノール、4,4’−ジブロモビフェニル、CuCN(シアン化銅)、ジメチルスルホキシド、1,2−ジクロロベンゼン、ジメチルスルフェート、N,N−ジメチルホルムアミド、2−イソプロポキシ−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(2−isopropoxy−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−dioxaborolane)、N−ブロモスクシンイミド、スルファミン酸(sulfamic acid)、亜塩素酸ナトリウム(sodium chlorite)、塩化ホスホリル、塩化銅(I)、1,10−フェナントロリン(1,10−phenanthroline)、Zn(亜鉛)、水酸化カリウム、炭酸カリウム(potassium carbonate)、ヨード、オルト過ヨウ素酸(orthoperiodic acid)、ヨウ化メチル、メチル4−ブロモベンゾエート、Cu−ブロンズ、19−crown−6、N−ブチルリチウム、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、重炭酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、9H−フルオレン、4−ヨードフェノール、3−(ブロモメチル)ヘキサン、カルバゾール、4−フルオロベンゾニトリル、カリウム−tert−ブトキシド、3,5−ジブロモベンゾニトリル、1,2−ジメチル−3−プロピルイミダゾリウムヨード、LiI、I2、18−クラウン−6、K2CO3テトラブチルアンモニウムヘキサフルオロホスフェート、1,3−ジメチル−5−ニトロベンゼン、アルミニウムトリクロライド、1−クロロヘキサン、2−エチル−1−ヘキサノールは、Aldrich社製品を購入して使用した。前記試薬は、別の精製過程なく使用した。
【0081】
<合成された化合物の確認方法>
すべての新たな化合物は、1H−NMRと13C−NMR、そして、FT−IRで構造を確認した。1H−NMRは、Varian300分光器を用いて記録し、すべての化学的移動度は、内部標準物質のテトラメチルシランに対してppm単位で記録した。IRスペクトルは、Perkin−Elmer Spectrometerを用いてKBrペレットで測定した。
【0082】
[実施例1:2−(4−(ビス(4−(2−エチルヘキシルオキシ)フェニル)アミノ)フェニル)酢酸の合成]
[1−1:1−(2−エチルヘキシルオキシ)−4−ヨードベンゼンの合成]
【0083】
【化22】
【0084】
250mLの丸フラスコに、4−ヨードフェノール(ヨードフェノール、15g、68.18mmol)、K2CO3(24.5g、177.26mmol)、DMF70mLを入れ、2時間還流、撹拌した後、2−エチルヘキシルブロミド(17.12g、88.63mmol)を注射器を用いて添加した後、24時間還流、撹拌した。反応が終了すると、温度を常温に下げ、70mLの2モルのHCl水溶液で酸処理した後、メチレンクロライドで抽出し、蒸溜水で数回洗浄した。有機層はMgSO4で乾燥した後、減圧下で溶媒を除去し、カラムクロマトグラフィー(シリカ、CH2Cl2:ヘキサン=3:2)で生成物を分離した。収得率は93%であった。
【0085】
1H NMR(CDCl3. ppm): δ7.55-7.52(d, 2H, Ar-H), 6.69-6.66(d, 2H, Ar-H), 3.80-3.79(d, 2H, CH2-O), 1.73-1.67(m, 1H,(CH2)3-H), 1.53-1.28(m, 8H, -CH2), 0.97-0.88(t, 6H, -CH3)
【0086】
[1−2:4−ジ(4−(2−エチルヘキシルオキシ)フェニル)アミノベンゼンの合成]
【0087】
【化23】
【0088】
250mLの丸フラスコに、4−(2−エチルヘキシルオキシ)ヨウ化ベンジル(19.03g、59.06mmol)、アニリン(2.5g、26.84mmol)、塩化銅(0.27g、2.68mmol)、1,10−フェナントロリン(0.48g、2.68mmol)、KOH(9.04g、161.07mmol)を入れ、窒素下で注射器で精製されたトルエン20mLを添加した後、125℃で24時間還流、撹拌した。反応が終了すると、温度を常温に下げ、トルエンで抽出し、蒸溜水で数回洗浄した。有機層はMgSO4で乾燥した後、減圧下で溶媒を除去し、カラムクロマトグラフィー(シリカ、CH2Cl2:ヘキサン=2:3)で生成物を分離した。収得率は80%であった。
【0089】
1H NMR(CDCl3. ppm): δ7.23-7.21(t, 1H, Ar-H), 6.85-6.81(t, 2H, Ar-H), 6.79-6.75(d, 4H, Ar-H), 6.63-6.61(d, 2H, Ar-H), 6.55-6.52(d, 4H, Ar-H), 3.80-3.79(d, 4H, CH2-O), 1.73-1.67(m, 2H,(CH2)3-H), 1.53-1.28(m, 16H, -CH2), 0.97-0.88(t, 12H, -CH3)
【0090】
[1−3:4−ジ(4−(2−エチルヘキシルオキシ)フェニル)アミノベンズアルデヒドの合成]
【0091】
【化24】
【0092】
250mLのシュレンククフラスコに、4−(2−エチルヘキシルオキシ)−N−(4−(2−エチルヘキシルオキシ)フェニル)−N−フェニルベンゼンアミン(5g、20.38mmol)が入った滴下漏斗を装置し、真空で乾燥した。乾燥が完了すると、窒素還流下で注射器を用いてPOCl3(3.28g、21.04mmol)、DMF30mLをフラスコに添加した。その後、滴下漏斗に20mLのDMFを追加的に添加した後、0℃で徐々に滴下した。滴下完了後、90℃で24時間還流、撹拌した。反応が終了すると、温度を常温に下げ、MCで抽出し、蒸溜水で洗浄した。有機層をMgSO4で乾燥した後、減圧下で溶媒を除去し、カラムクロマトグラフィー(シリカ、CH2Cl2:ヘキサン=2:3)で生成物を分離した。収得率は80%であった。
【0093】
1H NMR(CDCl3. ppm): δ9.9(s, 1H, H-C=O), 7.09-7.07(d, 2H, Ar-H), 6.85-6.82(d, 2H, Ar-H), 6.77-6.74(d, 4H, Ar-H), 6.54-6.52(d, 4H, Ar-H), 3.80-3.79(d, 4H, CH2-O), 1.73-1.67(m, 2H,(CH2)3-H), 1.53-1.28(m, 16H, -CH2), 0.97-0.88(t, 12H, -CH3)
【0094】
[1−4:4−ジ(4−(2−エチルヘキシルオキシ)フェニル)アミノ安息香酸の合成]
【0095】
【化25】
【0096】
4−ジ(4−(2−エチルヘキシルオキシフェニル)アミノベンズアルデヒドと亜塩素酸ナトリウム(NaClO2)をアセトンに入れ、0℃で徐々に撹拌させた。そして、再度スルファミン酸と水を入れながら室温で12時間撹拌させた。水とエチルアセテートで抽出し、有機層をMgSO4で乾燥した後、減圧下で溶媒を除去し、カラムクロマトグラフィー(シリカ、CH2Cl2)で生成物を分離した。収得率は80%であった。
【0097】
1H NMR(CDCl3. ppm): δ12.7(s, 1H, H-O-C=O), δ7.09-7.07(d, 2H, Ar-H), 6.85-6.82(d, 2H, Ar-H), 6.77-6.74(d, 4H, Ar-H), 6.54-6.52(d, 4H, Ar-H), 4.61(s, 2H, CH2), 3.80-3.79(d, 4H, CH2-O), 1.73-1.67(m, 2H,(CH2)3-H), 1.53-1.28(m, 16H, -CH2), 0.97-0.88(t, 12H, -CH3)
【0098】
[実施例2:4−(ビス(9,9−ジメチル−9H−フルオレン−2−イル)アミノ)安息香酸の合成]
[2−1:2−ヨードフルオレンの合成]
【0099】
【化26】
【0100】
フルオレン(30.0g、180mmol)を沸騰する溶媒(酢酸:水:硫酸/100:20:3(v/v/v))に溶かした後、過ヨウ素酸ジハイドレート(8.0g、45mmol)とヨード(23.0g、91.0mmol)を添加した。65℃で4時間撹拌後、生成された沈殿物を濾過した後、濾過物を2Nのナトリウムカーボネート水溶液と水で洗浄した。生成された結晶はヘキサンで再結晶した。収得率は72%であった。
【0101】
1H NMR(300 MHz, CDCl3) δ(TMS, ppm): 3.81(2H, s, -CH2), 7.31(2H, m, Ar-H), 7.44(2H, m, Ar-H), 7.66(1H, d, Ar-H), 7.73(1H, d, Ar-H), 7.85(1H, s, Ar-H)
【0102】
[2−2:9,9−ジメチル−2−ヨードフルオレンの合成]
【0103】
【化27】
【0104】
2−ヨードフルオレン(25.0g、85.6mmol)が溶けている冷却した無水テトラヒドロフランにカリウムターシャリーブトキシド(21.8g、0.19mol)を添加した後、室温で1.5時間撹拌する。メチルヨード(28.2g、0.19mol)を添加した後、二時間撹拌した。生成されたヨウ化カリウムを濾過した後、減圧下に溶媒を除去し、これをシリカカラムクロマトグラフィー(ヘキサン)で精製した。収得率は70%であった。
【0105】
1H NMR(300 MHz, CDCl3) δ(TMS, ppm): 1.47(6H, s, -CH3), 7.31(2H, m, Ar-H)), 7.45(2H, m, Ar-H), 7.66(1H, d, Ar-H), 7.73(1H, d, Ar-H), 7.85(1H, s, Ar-H)
【0106】
[2−3:メチル4−(ビス(9,9−ジメチル−9H−フルオレン−2−イル)アミノ)ベンゾエートの合成]
【0107】
【化28】
【0108】
前記収得した9,9−ジメチル−2−ヨードフルオレン(5.00g、15.6mmol)、メチル−4−アミノベンゾエート(1.00g、6.62mol)、銅−スズ合金(0.12g、0.66mmol)、18−クラウン−6(0.180g、0.68mmol)、カリウムカーボネート(4.1g、29.6mmol)を1,2−ジクロロベンゼンに溶かした後、2日間還流、撹拌した。反応が終了した後、混合物をジクロロメタンと水で数回抽出した後、有機層を無水マグネシウムスルフェートで乾燥し、濾過した後、減圧下に溶媒を除去し、これをシリカカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン−ヘキサン=2:1)で精製した。収得率は59%であった。
【0109】
1H NMR(300 MHz, CDCl3) δ(TMS, ppm): 1.43(12H, s, -CH3), 3.89(3H, s, -CH3), 7.31(4H, m, Ar-H)), 7.45(2H, m, Ar-H), 7.66(6H, m, Ar-H), 7.73(4H, d, Ar-H), 7.85(2H, d, Ar-H)
【0110】
[2−4:4−(ビス(9,9−ジメチル−9H−フルオレン−2−イル)アミノ)安息香酸の合成]
【0111】
【化29】
【0112】
250mLのフラスコに、前記収得したメチル4−(ビス(9,9−ジメチル−9H−フルオレン−2−イル)アミノ)ベンゾエート(300mg、0.58mmol)、KOH(330mg、5.88mmol)、THF−エタノール(1:1)100mL、蒸溜水30mLを入れ、一日間還流、撹拌した。反応が終了すると、温度を常温に下げ、濃塩酸を添加して溶液をpH2に合わせた。この溶液をCH2Cl2で抽出し、有機層を重炭酸ナトリウム(sodium bicarbonate)水溶液と水で数回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下で溶媒を除去し、生成物を速成カラムクロマトグラフィー(シリカ、CH2Cl2:EA=3:2)で分離した。分離された生成物を冷エタノールで洗浄し、真空下で乾燥した。収得率は80%であった。
【0113】
1H NMR(300 MHz, CDCl3) δ(TMS, ppm): 1.43(12H, s, -CH3), 7.31(4H, m, Ar-H)), 7.45(2H, m, Ar-H), 7.66(6H, m, Ar-H), 7.73(4H, d, Ar-H), 7.85(2H, d, Ar-H)
【0114】
[実施例3:4−(3,6−ビス(4−(2−エチルヘキシルオキシ)フェニル)−9H−カルバゾール−9−イル)安息香酸の合成]
[3−1:1−ブロモ−4−(2−エチルヘキシルオキシ)ベンゼンの合成]
【0115】
【化30】
【0116】
4−ブロモフェノール(5g、28.8mmol)およびK2CO3(9.99g、43.2mmol)をアセトニトリル(30ml)中に入れ、室温で1時間撹拌後に、3−(ブロモメチル)ヘプタン(6.67g、34.6mmol)を徐々に滴下し、23時間室温で撹拌させた。反応後、水とエチルアセテートを入れて抽出し、MgSO4を入れて乾燥させた後、カラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン/DCM=2/1)で生成物を分離した。収得率は67%(5.52g)であった。
【0117】
1HNMR(300MHz,CDCl3)δ7.55-7.52(d, 2H, Ar-H), 6.69-6.66(d, 2H, Ar-H), 3.80-3.79(d, 2H, CH2-O), 1.73-1.67(m,1H,(CH2)3-H),1.53-1.28(m,8H,-CH2),0.97-0.88(t,6H,-CH3)
【0118】
[3−2:2−(4−(2−エチルヘキシルオキシ)フェニル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロランの合成]
【0119】
【化31】
【0120】
前記収得した1−ブロモ−4−(2−エチルヘキシルオキシ)ベンゼン(5.52g、19.4mmol)をTHF(150ml)に入れ、−78℃でn−BuLi(1.61g、25.2mmol、2.5Min、n−hexane)を滴下させた。1時間撹拌後に、2−イソプロポキシ−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(4.32g、23.2mmol)を反応物に再度滴下し、1時間撹拌した後、室温で12時間さらに撹拌させた。反応終了後溶媒を除去し、反応物を水とエチルアセテートで抽出し、MgSO4で乾燥した後、カラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン/DCM=3/1)で生成物を分離した。収得率は92%(5.9g)であった。
【0121】
1HNMR(300MHz,CDCl3)δ7.55-7.52(d, 2H, Ar-H), 6.69-6.66(d, 2H, Ar-H), 3.80-3.79(d, 2H, CH2-O), 1.73-1.67(m,1H,(CH2)3-H),1.53-1.28(m,8H,-CH2),1.28-1.32(s,12H,-CH3)1.53-1.28(m,8H,-CH2),0.97-0.88(t,6H,-CH3)
【0122】
[3−3:4−(9H−カルバゾール−9−イル)ベンゾニトリルの合成]
【0123】
【化32】
【0124】
9H−カルバゾール(3g、17.94mmol)をK2CO3(8.22g、26.91mmol)とDMSO(30ml)に入れ、室温で1時間撹拌させた後、4−フルオロベンゾニトリル(2.61g、21.5mmol)を滴下させ、150℃で12時間撹拌させた。反応終了後溶媒を除去し、水とエチルアセテートで抽出した後、MgSO4で乾燥し、カラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン/EtOAc=2/1)で生成物を分離した。収得率は94%(4.5g)であった。
【0125】
1HNMR(300MHz,CDCl3) 8.13(d, Ar-H, 2H), 7.44(d, Ar-H, 2H), 7.38(m, Ar-H, 2H), 7.32(d, Ar-H, 2H), 7.27(m, Ar-H, 2H), 7.10(d, Ar-H, 2H)
【0126】
[3−4:4−(3,6−ジブロモ−9H−カルバゾール−9−イル)ベンゾニトリルの合成]
【0127】
【化33】
【0128】
4−(9H−カルバゾール−9−イル)ベンゾニトリル(4.5g、16.8mmol)をTHF(50ml)に溶かし、N−ブロモスクシンイミド(5.9g、33.9mmol)を入れた。室温で4時間反応させた後、溶媒を揮発して水とエチルアセテートで抽出した。前記抽出物をMgSO4で乾燥させた後、カラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン/EtOAc=4/1)で分離した。収得率は90%(6.5g)であった。
【0129】
1HNMR(300MHz,CDCl3)δ7.01-7.03(d,-Ar,4H),7.48-7.51(d,-Ar,2H), 8.27(s,-Ar,2H)
【0130】
[3−5:4−(3,6−ビス(4−(2−エチルヘキシルオキシ)フェニル)−9H−カルバゾール−9−イル)ベンゾニトリルの合成]
【0131】
【化34】
【0132】
4−(3,6−ジブロモ−9H−カルバゾール−9−イル)ベンゾニトリル(3.0g、7.04mmol)と2−(4−(2−エチルヘキシルオキシ)フェニル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(4.68g、14.08mmol)、炭酸ナトリウム(1.87g、10.56mmol)、およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(Pd(PPh34)(0.68g、0.35mmol)を、トルエン/テトラヒドロフラン/H2O/エタノール(3:1:1:1(v/v/v/v))100mlに入れ、窒素下で溶かした後、80℃で12時間還流撹拌させた。反応物質を水とエチルアセテートで抽出した後、MgSO4で乾燥させた後、カラムクロマトグラフィー(n−hexane/EtOAc=3/1)で分離した。収得率は60%(2.9g)であった。
【0133】
1HNMR(300MHz,CDCl3)δ7.55-7.52(d, 2H, Ar-H), 6.69-6.66(d, 2H, Ar-H), 3.80-3.79(d, 2H, CH2-O),1.73-1.67(m,1H,(CH2)3-H),1.53-1.28(m,8H,-CH2),0.97-0.88(t,6H,-CH3),δ 7.01-7.03(d, -Ar, 4H), 7.48-7.51(d, -Ar, 2H), 7.63-7.65(m, -Ar, 6H), 8.27(s, -Ar, 2H)
【0134】
[3−6:4−(3,6−ビス(4−(2−エチルヘキシルオキシ)フェニル)−9H−カルバゾール−9−イル)安息香酸の合成]
【0135】
【化35】
【0136】
4−(3,6−ビス(4−(2−エチルヘキシルオキシ)フェニル)−9H−カルバゾール−9−イル)ベンゾニトリル(2.9g、4.28mmol)と水酸化ナトリウム(0.51g、12.85mmol)を、2−エトキシエタノール/H2O(2:1(v/v))20mlに入れ、80℃で24時間撹拌させた。水とエチルアセテートで抽出した後、MgSO4で乾燥させ、カラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン/EtOAc=2/1)で分離した。収得率は94%(4.5g)であった。
【0137】
1HNMR(300MHz,CDCl3)δ7.55-7.52(d, 2H, -Ar), 6.69-6.66(d, 2H, -Ar), 3.80-3.79(d, 2H, CH2-O),1.73-1.67(m,1H,(CH2)3-H),1.53-1.28(m,8H,-CH2),0.97-0.88(t,6H,-CH3),δ 7.01-7.03(d, -Ar, 4H), 7.48-7.51(d, -Ar, 2H), 7.63-7.65(m, -Ar, 6H), 8.27(s, -Ar, 2H),(s, OH, H)
【0138】
[実施例4:4’−(3,6−ビス(4−(2−エチルヘキシルオキシ)フェニル)−9H−カルバゾール−9−イル)ビフェニルl−4−カルボン酸の合成]
[4−1:1−ブロモ−4−(2−エチルヘキシルオキシ)ベンゼンの合成]
【0139】
【化36】
【0140】
250mLの丸フラスコに、4−ブロモフェノール(ブロモフェノール、15g、68.18mmol)、K2CO3(24.5g、177.26mmol)、DMF70mLを入れ、2時間還流、撹拌した後、2−エチルヘキシルブロミド(17.12g、88.63mmol)を注射器を用いて添加した後、24時間還流、撹拌した。反応が終了すると、温度を常温に下げ、70mLの2モルのHCl水溶液で酸処理した後、メチレンクロライドで抽出し、蒸溜水で数回洗浄した。有機層はMgSO4で乾燥した後、減圧下で溶媒を除去し、カラムクロマトグラフィー(シリカ、CH2Cl2:ヘキサン=3:2)で生成物を分離した。収得率は93%であった。
【0141】
1H NMR(CDCl3. ppm): δ7.55-7.52(d, 2H, Ar-H), 6.69-6.66(d, 2H, Ar-H), 3.80-3.79(d, 2H, CH2-O), 1.73-1.67(m, 1H,(CH2)3-H), 1.53-1.28(m, 8H, -CH2), 0.97-0.88(t, 6H, -CH3)
【0142】
[4−2:2−(4−(2−エチルヘキシルオキシ)フェニル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロランの合成]
【0143】
【化37】
【0144】
前記収得した1−ブロモ−4−(2−エチルヘキシルオキシ)ベンゼン(5.52g、19.4mmol)をTHF(150ml)に入れ、−78℃でn−BuLi(1.61g、25.2mmol、2.5Min、n−hexane)を滴下させた。1時間撹拌後に、2−イソプロポキシ−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(4.32g、23.2mmol)を反応物に再度滴下し、1時間撹拌した後、室温で12時間さらに撹拌させた。反応終了後溶媒を除去し、反応物を水とエチルアセテートで抽出し、MgSO4で乾燥した後、カラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン/DCM=3/1)で生成物を分離した。収得率は92%(5.9g)であった。
【0145】
1HNMR(300MHz,CDCl3)δ7.55-7.52(d, 2H, Ar-H), 6.69-6.66(d, 2H, Ar-H), 3.80-3.79(d, 2H, CH2-O), 1.73-1.67(m,1H,(CH2)3-H),1.53-1.28(m,8H,-CH2),1.28-1.32(s,12H,-CH3)1.53-1.28(m,8H,-CH2),0.97-0.88(t,6H,-CH3)
【0146】
[4−3:3,6−ブロモ−9H−カルバゾールの合成]
【0147】
【化38】
【0148】
カルバゾール(5.0g、29.9mmol)をTHF(50ml)に溶かし、N−ブロモスクシンイミド(11.18g、62.80mmol)を入れた。室温で4時間反応させた後、溶媒を揮発して水とエチルアセテートで抽出した。前記抽出物をMgSO4で乾燥させた後、カラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン/EtOAc=4/1)で分離した。収得率は83%(8.1g)であった。
【0149】
1HNMR(300MHz,CDCl3) 8.13-(s, -Ar, 2H), 7.53(d, -Ar, 2H), 7.32-7.3(d, -Ar, 2H)
【0150】
[4−4:3,6−ビス(4−(2−エチルヘキシルオキシル)フェニル)−9H−カルバゾールの合成]
【0151】
【化39】
【0152】
3,6−ブロモ−9H−カルバゾール(3.0g、9.2mmol)と2−(4−(2−エチルヘキシルオキシ)フェニル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(7g、22mmol)、炭酸ナトリウム(7.48g、42.24mmol)、およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(Pd(PPh34)(0.68g、0.35mmol)を、トルエン/テトラヒドロフラン/H2O/エタノール(3:1:1:1(v/v/v/v))100mlに入れ、窒素下で溶かした後、80℃で12時間還流撹拌させた。反応物質を水とエチルアセテートで抽出した後、MgSO4で乾燥させた後、カラムクロマトグラフィー(n−hexane/EtOAc=3/1)で分離した。収得率は60%(4.9g)であった。
【0153】
1HNMR(300MHz,CDCl3)δ8.27(s, Ar-H, 2H), 7.65-7.61(d, Ar-H, 4H), 7.49-7.46(d, Ar-H, 2H), 7.03-7.00(d, Ar-H, 2H), 3.80-3.79(d, 2H, CH2-O),1.73-1.67(m,1H,(CH2)3-H),1.53-1.28(m,8H,-CH2),0.97-0.88(t,6H,-CH3)
【0154】
[4−5:4’−ブロモビフェニル−4−カルボニトリルの合成]
【0155】
【化40】
【0156】
4,4’−ジブロモビフェニル(10.0g、32.05mmol)とCuCN−シアン化銅(2.87g、32.05mmol)をDMF(50ml)に入れ、還流状態で24時間反応させた後、溶媒を揮発して水とエチルアセテートで抽出した。前記抽出物をMgSO4で乾燥させた後、カラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン/chloroforom=1/1)で分離した。収得率は20%(1.7g)であった。
【0157】
1HNMR(300MHz,CDCl3) δ7.74-7.71(d, -Ar, 2H), 7.66-7.59(m, -Ar, 4H), 7.46-7.43(d, -Ar, 2H)
【0158】
[4−6:4’−(3,6−ビス(4−(2−エチルヘキシルオキシ)フェニル)−9H−カルバゾール−9−イル)ビフェニル−4−カルボニトリルの合成]
【0159】
【化41】
【0160】
4’−ブロモビフェニル−4−カルボニトリル(1.9g、7.3mmol)と3,6−ビス(4−(2−エチルヘキシルオキシル)フェニル)−9H−カルバゾール(4.0g、7.42mmol)を、CuI(1.87g、9.83mmol)、18−crown−6(0.65g、2.46mmol)、K2CO3(13.58g、98.25mmol)とO−dichlorobenzene(30ml)に共に入れ、180℃で24時間撹拌させた。反応終了後溶媒を除去し、水とエチルアセテートで抽出した後、MgSO4で乾燥し、カラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン/EtOAc=2/1)で生成物を分離した。収得率は64%(2.5g)であった。
【0161】
1HNMR(300MHz,CDCl3) δ8.27(s, Ar-H, 2H), 7.74-7.71(d, -Ar, 2H), 7.66-7.59(m, -Ar, 4H), 7.46-7.43(d, -Ar, 2H), 7.65-7.61(d, Ar-H, 4H), 7.49-7.46(d, Ar-H, 2H), 7.03-7.00(d, Ar-H, 2H), 3.80-3.79(d, 2H, CH2-O), 1.73-1.67(m,1H,(CH2)3-H),1.53-1.28(m,8H,-CH2),0.97-0.88(t,6H,-CH3)
【0162】
[4−7:4’−(3,6−ビス(4−(2−エチルヘキシルオキシ)フェニル)−9H−カルバゾール−9−イル)ビフェニル−4−カルボン酸の合成]
【0163】
【化42】
【0164】
4’−(3,6−ビス(4−(2−エチルヘキシルオキシ)フェニル)−9H−カルバゾール−9−イル)ビフェニル−4−カルボニトリル(2.5g、3.23mmol)と水酸化ナトリウム(0.51g、12.85mmol)を、2−エトキシエタノール/H2O(2:1(v/v))20mlに入れ、80℃で24時間撹拌させた。水とエチルアセテートで抽出した後、MgSO4で乾燥させ、カラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン/EtOAc=2/1)で分離した。収得率は84%(2.0g)であった。
【0165】
1HNMR(300MHz,CDCl3) δ8.27(s, Ar-H, 2H), 7.84-7.81(d, -Ar, 2H), 7.66-7.59(m, -Ar, 4H), 7.46-7.43(d, -Ar, 2H), 7.65-7.61(d, Ar-H, 4H), 7.49-7.46(d, Ar-H, 2H), 7.03-7.00(d, Ar-H, 2H), 3.80-3.79(d, 2H, CH2-O), 1.73-1.67(m,1H,(CH2)3-H),1.53-1.28(m,8H,-CH2),0.97-0.88(t,6H,-CH3)
【0166】
[実施例5:44’−(3,6−ビス(4−(2−エチルヘキシルオキシ)フェニル)−9H−カルバゾール−9−イル)−2,2’,6,6’−テトラメチルビフェニル−4−カルボン酸の合成]
[5−1:1−ブロモ−4−(2−エチルヘキシルオキシ)ベンゼンの合成]
【0167】
【化43】
【0168】
250mLの丸フラスコに、4−ブロモフェノール(ブロモフェノール、15g、68.18mmol)、K2CO3(24.5g、177.26mmol)、DMF70mLを入れ、2時間還流、撹拌した後、2−エチルヘキシルブロミド(17.12g、88.63mmol)を注射器を用いて添加した後、24時間還流、撹拌した。反応が終了すると、温度を常温に下げ、70mLの2モルのHCl水溶液で酸処理した後、メチレンクロライドで抽出し、蒸溜水で数回洗浄した。有機層はMgSO4で乾燥した後、減圧下で溶媒を除去し、カラムクロマトグラフィー(シリカ、CH2Cl2:ヘキサン=3:2)で生成物を分離した。収得率は93%であった。
【0169】
1H NMR(CDCl3. ppm): δ7.55-7.52(d, 2H, Ar-H), 6.69-6.66(d, 2H, Ar-H), 3.80-3.79(d, 2H, CH2-O), 1.73-1.67(m, 1H,(CH2)3-H), 1.53-1.28(m, 8H, -CH2), 0.97-0.88(t, 6H, -CH3)
【0170】
[5−2:2−(4−(2−エチルヘキシルオキシ)フェニル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロランの合成]
【0171】
【化44】
【0172】
前記収得した1−ブロモ−4−(2−エチルヘキシルオキシ)ベンゼン(5.52g、19.4mmol)をTHF(150ml)に入れ、−78℃でn−BuLi(1.61g、25.2mmol、2.5Min、n−hexane)を滴下させた。1時間撹拌後に、2−イソプロポキシ−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(4.32g、23.2mmol)を反応物に再度滴下し、1時間撹拌した後、室温で12時間さらに撹拌させた。反応終了後溶媒を除去し、反応物を水とエチルアセテートで抽出し、MgSO4で乾燥した後、カラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン/DCM=3/1)で生成物を分離した。収得率は92%(5.9g)であった。
【0173】
1HNMR(300MHz,CDCl3)δ7.55-7.52(d, 2H, Ar-H), 6.69-6.66(d, 2H, Ar-H), 3.80-3.79(d, 2H, CH2-O), 1.73-1.67(m,1H,(CH2)3-H),1.53-1.28(m,8H,-CH2),1.28-1.32(s,12H,-CH3)1.53-1.28(m,8H,-CH2),0.97-0.88(t,6H,-CH3)
【0174】
[5−3:3,6−ブロモ−9H−カルバゾールの合成]
【0175】
【化45】
【0176】
カルバゾール(5.0g、29.9mmol)をTHF(50ml)に溶かし、N−ブロモスクシンイミド(11.18g、62.80mmol)を入れた。室温で4時間反応させた後、溶媒を揮発して水とエチルアセテートで抽出した。前記抽出物をMgSO4で乾燥させた後、カラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン/EtOAc=4/1)で分離した。収得率は83%(8.1g)であった。
【0177】
1HNMR(300MHz,CDCl3) 8.13-(s, -Ar, 2H), 7.53(d, -Ar, 2H), 7.32-7.3(d, -Ar, 2H)
【0178】
[5−4:3,6−ビス(4−(2−エチルヘキシルオキシル)フェニル)−9H−カルバゾールの合成]
【0179】
【化46】
【0180】
3,6−ブロモ−9H−カルバゾール(3.0g、9.2mmol)と2−(4−(2−エチルヘキシルオキシ)フェニル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(7g、22mmol)、炭酸ナトリウム(7.48g、42.24mmol)、およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(Pd(PPh34)(0.68g、0.35mmol)を、トルエン/テトラヒドロフラン/H2O/エタノール(3:1:1:1(v/v/v/v))100mlに入れ、窒素下で溶かした後、80℃で12時間還流撹拌させた。反応物質を水とエチルアセテートで抽出した後、MgSO4で乾燥させた後、カラムクロマトグラフィー(n−hexane/EtOAc=3/1)で分離した。収得率は60%(4.9g)であった。
【0181】
1HNMR(300MHz,CDCl3)δ8.27(s, Ar-H, 2H), 7.65-7.61(d, Ar-H, 4H), 7.49-7.46(d, Ar-H, 2H), 7.03-7.00(d, Ar-H, 2H), 3.80-3.79(d, 2H, CH2-O),1.73-1.67(m,1H,(CH2)3-H),1.53-1.28(m,8H,-CH2),0.97-0.88(t,6H,-CH3)
【0182】
[5−5:1,2−ビス(3,5−ジメチルフェニル)ヒドラジンの合成]
【0183】
【化47】
【0184】
3,5−ジメチルニトロベンゼン(10g、66.16mmol)と亜鉛粉末(25g、383.70mmol)をエタノール(200ml)に入れ、アルゴンを入れながら熱を加える。NaOH(5.7当量、15.0g、375mmol)を水(50ml)に入れて混合した後、混合された溶液に少しずつ滴下させながら亜鉛粉末10gを4時間少しずつ分けて入れる。4時間後に、酢酸(150ml、30%)とナトリウムビスルファイト(1.0g、9.6mmol、0.15当量)を反応した混合溶液に入れ、撹拌後に、熱エタノール(60ml)を注入しながら濾紙で濾過する。
【0185】
濾過した混合溶液を冷やして結晶を採取してから、再度濾紙で結晶を濾過し、結晶を熱ヘプタン溶液(80ml)に溶かした後、再度冷やすと再結晶化する。収得率は20.5%(2.3g)であった。
【0186】
1HNMR(300MHz,CDCl3)δ6.46(s, Ar-H, 6H), 5.42(s, N-H, 2H), 2.20(s, CH3, 12H)
【0187】
[5−6:2,2’,6,6’−テトラメチルビフェニル−4,4’−ジアミンの合成]
【0188】
【化48】
【0189】
1,2−ビス(3,5−ジメチルフェニル)ヒドラジン(2.0g、8.32mmol)を塩酸水溶液(10%、200ml)に入れ、2時間反応後に、ナトリウムハイドライドを入れながらpH10に合わせる。ターシャリー−ブチル−メチル−エーテルと水と共に抽出し、MgSO4で水を除去した後に乾燥し、hexaneで洗う。収得率は64%(1.6%)であった。
【0190】
1HNMR(300MHz,CDCl3)δ6.47(s, Ar-H, 4H), 3.58(br, N-H, 4H), 1.79(s, CH3, 12H)
【0191】
[5−7:4,4’−ジヨード−2,2’,6,6’−テトラメチルビフェニルの合成]
【0192】
【化49】
【0193】
2,2’,6,6’−テトラメチルビフェニル−4,4’−ジアミン(1.6g、6.66mmol)と水(20ml)中にNaNO2(0.6g、8.70mmol)を入れて水溶液にした後、4℃状態の水(15ml)、そして、硫酸(8ml、147mmol)混合溶液中に最初に製造した水溶液を入れ、30分間撹拌させる。水(5ml)にI2(2.90g、10.64mmol)とNaI(2.70g、18.00mmol)を入れ、30分間反応させた水溶液に入れて20分間撹拌させた後、再度、水20ml、そして、MC50mlを入れ、24時間撹拌させて反応させる。反応が終了すると、ナトリウムチオスルフェートを入れ、10分間撹拌させた後、濾紙で濾過した後、MCで抽出し、MgSO4で水を除去した後に乾燥し、カラムクロマトグラフィー(n−hexane)で分離した。収得率は6%(2.0g)であった。
【0194】
1HNMR(300MHz,CDCl3) δ7.48(s, -Ar, 4H), 1.94(s, CH3, 12H)
【0195】
[5−8:4’−ヨード−2,2’,6,6’−テトラメチルビフェニル−4−カルボニトリルの合成]
【0196】
【化50】
【0197】
4,4’−ジヨード−2,2’,6,6’−テトラメチルビフェニル(2.0g、4.33mmol)とCuCN−シアン化銅(0.39g、4.33mmol)をDMF(50ml)に入れ、還流状態で24時間反応させた後、溶媒を揮発して水とエチルアセテートで抽出した。前記抽出物をMgSO4で乾燥させた後、カラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン/chloroforom=1/1)で分離した。収得率は40%(0.7g)であった。
【0198】
1HNMR(300MHz,CDCl3) δ7.51(s, -Ar, 2H), 7.43(s, -Ar, 2H), 7.46-7.43(d, -Ar, 2H), 1.94(s, CH3, 6H), 1.84(s, CH3, 6H)
【0199】
[5−9:4’−(3,6−ビス(4−(2−エチルヘキシルオキシ)フェニル)−9H−カルバゾール−9−イル)−2,2’,6,6’−テトラメチルビフェニル−4−カルボニトリルの合成]
【0200】
【化51】
【0201】
4’−ヨード−2,2’,6,6’−テトラメチルビフェニル−4−カルボニトリル(0.7g、1.94mmol)と3,6−ビス(4−(2−エチルヘキシルオキシル)フェニル)−9H−カルバゾール(1.45g、2.54mmol)を、CuI(1.87g、9.83mmol)、18−crown−6(0.65g、2.46mmol)、K2CO3(13.58g、98.25mmol)とO−dichlorobenzene(30ml)に共に入れ、180℃で24時間撹拌させた。反応終了後溶媒を除去し、水とエチルアセテートで抽出した後、MgSO4で乾燥し、カラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン/EtOAc=2/1)で生成物を分離した。収得率は54%(0.8g)であった。
【0202】
1HNMR(300MHz,CDCl3) δ7.51(s, -Ar, 2H), 7.43(s, -Ar, 2H), 7.46-7.43(d, -Ar, 2H), 1.94(s, CH3, 6H), 1.84(s, CH3, 6H),δ8.27(s, Ar-H, 2H), 7.65-7.61(d, Ar-H, 4H), 7.49-7.46(d, Ar-H, 2H), 7.03-7.00(d, Ar-H, 2H), 3.80-3.79(d, 2H, CH2-O),1.73-1.67(m,1H,(CH2)3-H),1.53-1.28(m,8H,-CH2),0.97-0.88(t,6H,-CH3)
【0203】
[5−10:44’−(3,6−ビス(4−(2−エチルヘキシルオキシ)フェニル)−9H−カルバゾール−9−イル)−2,2’,6,6’−テトラメチルビフェニル−4−カルボン酸の合成]
【0204】
【化52】
【0205】
4’−(3,6−ビス(4−(2−エチルヘキシルオキシ)フェニル)−9H−カルバゾール−9−イル)−2,2’,6,6’−テトラメチルビフェニル−4−カルボニトリル(0.8g、0.98mmol)と水酸化ナトリウム(0.51g、12.85mmol)を、2−エトキシエタノール/H2O(2:1(v/v))20mlに入れ、80℃で24時間撹拌させた。水とエチルアセテートで抽出した後、MgSO4で乾燥させ、カラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン/EtOAc=2/1)で分離した。収得率は84%(0.7g)であった。
【0206】
1HNMR(300MHz,CDCl3) δ8.27(s, Ar-H, 2H), 7.74-7.81(d, -Ar, 2H), 7.66-7.59(m, -Ar, 4H), 7.46-7.43(d, -Ar, 2H), 7.65-7.61(d, Ar-H, 4H), 7.49-7.46(d, Ar-H, 2H), 7.03-7.00(d, Ar-H, 2H), 3.80-3.79(d, 2H, CH2-O),1.73-1.67(m,1H,(CH2)3-H),1.53-1.28(m,8H,-CH2),0.97-0.88(t,6H,-CH3)
【0207】
[実施例6:4−(3,6−ビス(4−2,5,8,11−テトラオキサドデシルフェニル)−9H−カルバゾール−9−イル)安息香酸の合成]
[6−1:1−(4−ブロモフェニル)−2,5,8,11−テトラオキサドデカンの合成]
【0208】
【化53】
【0209】
2−(2−(2−テトキシエトキシ)エトキシ)エタノール(10g、60.9mmol)およびNaH(3.17g、79.17mmol)をDMF(50ml)中に入れ、室温で1時間撹拌後に、1−ブロモ−4−(ブロモエチル)ベンゼン(14.46g、57.86mmol)を徐々に滴下し、23時間室温で撹拌させた。反応後、水とエチルアセテートを入れて抽出し、MgSO4を入れて乾燥させた後、カラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン/DCM=2/1)で生成物を分離した。収得率は64%(13g)であった。
【0210】
1HNMR(300MHz,CDCl3)δ7.46-7.35(d, 2H, Ar-H), 7.22-7.19(d, 2H, Ar-H), 4.50(s, 2H, Ar-CH2-O),3.72-3.67(m,12H,O-CH2),3.35-3.34(s,3H,O-CH3)
【0211】
[6−2:2−(4−2,5,8,11−テトラオキサドデシルフェニル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロランの合成]
【0212】
【化54】
【0213】
前記収得した1−(4−ブロモフェニル)−2,5,8,11−テトラオキサドデカン(13g、39.01mmol)をTHF(150ml)に入れ、−79℃でn−BuLi(3.00g、46.82mmol、1.6Min、n−hexane)を滴下させた。1時間撹拌後に、2−イソプロポキシ−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(9.44g、50.72mmol)を反応物に再度滴下し、1時間撹拌した後、室温で12時間さらに撹拌させた。反応終了後溶媒を除去し、反応物を水とエチルアセテートで抽出し、MgSO4で乾燥した後、カラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン/DCM=3/1)で生成物を分離した。収得率は92%(5.9g)であった。
【0214】
1HNMR(300MHz,CDCl3)δ7.78-7.75(d, 2H, Ar-H), 7.22-7.19(d, 2H, Ar-H), 4.50(s, 2H, Ar-CH2-O),3.72-3.67(m,12H,O-CH2),3.35-3.34(s,3H,O-CH3)
【0215】
[6−3:4−(9H−カルバゾール−9−イル)ベンゾニトリルの合成]
【0216】
【化55】
【0217】
9H−カルバゾール(3g、17.94mmol)を、K2CO3(8.22g、26.91mmol)とDMSO(30ml)に入れ、室温で1時間撹拌させた後、4−フルオロベンゾニトリル(2.61g、21.5mmol)を滴下させ、140℃で12時間撹拌させた。反応終了後溶媒を除去し、水とエチルアセテートで抽出した後、MgSO4で乾燥し、カラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン/EtOAc=2/1)で生成物を分離した。収得率は94%(4.5g)であった。
【0218】
1HNMR(300MHz,CDCl3) 8.13(d, Ar-H, 2H), 7.44(d, Ar-H, 2H), 7.38(m, Ar-H, 2H), 7.32(d, Ar-H, 2H), 7.27(m, Ar-H, 2H), 7.10(d, Ar-H, 2H)
【0219】
[6−4:4−(3,6−ジブロモ−9H−カルバゾール−9−イル)ベンゾニトリルの合成]
【0220】
【化56】
【0221】
4−(9H−カルバゾール−9−イル)ベンゾニトリル(4.5g、16.8mmol)をTHF(50ml)に溶かし、N−ブロモスクシンイミド(5.9g、33.9mmol)を入れた。室温で4時間反応させた後、溶媒を揮発して水とエチルアセテートで抽出した。前記抽出物をMgSO4で乾燥させた後、カラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン/EtOAc=4/1)で分離した。収得率は90%(6.5g)であった。
【0222】
1HNMR(300MHz,CDCl3)δ7.01-7.03(d,-Ar,4H),7.48-7.51(d,-Ar,2H), 8.27(s,-Ar,2H)
【0223】
[6−5:4−(3,6−bis(4−2,5,8,11−テトラオキサドデシルフェニル)−9H−カルバゾール−9−イル)ベンゾニトリルの合成]
【0224】
【化57】
【0225】
4−(3,6−ジブロモ−9H−カルバゾール−9−イル)ベンゾニトリル(3.0g、7.04mmol)と2−(4−2,5,8,11−テトラオキサドデシルフェニル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(5.89g、15.49mmol)、炭酸ナトリウム(4.86g、35.20mmol)、およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(Pd(PPh34)(0.41g、0.35mmol)を、トルエン/テトラヒドロフラン/H2O/エタノール(3:1:1:1(v/v/v/v))100mlに入れ、窒素下で溶かした後、80℃で12時間還流撹拌させた。反応物質を水とエチルアセテートで抽出した後、MgSO4で乾燥させた後、カラムクロマトグラフィー(n−hexane/EtOAc=3/1)で分離した。収得率は53%(2.9g)であった。
【0226】
1HNMR(300MHz,CDCl3)δ7.01-7.03(d,-Ar,4H),7.48-7.51(d,-Ar,2H), 8.27(s,-Ar,2H), δ7.91-7.88(d, 2H, Ar-H), 7.22-7.19(d, 2H, Ar-H), 4.50(s, 2H, Ar-CH2-O),3.72-3.67(m,12H,O-CH2),3.35-3.34(s,3H,O-CH3)
【0227】
[6−6:4−(3,6−ビス(4−2,5,8,11−テトラオキサドデシルフェニル)−9H−カルバゾール−9−イル)安息香酸の合成]
【0228】
【化58】
【0229】
4−(3,6−bis(4−2,5,8,11−テトラオキサドデシルフェニル)−9H−カルバゾール−9−イル)ベンゾニトリル(2.9g、3.75mmol)と水酸化ナトリウム(0.51g、12.85mmol)を、2−エトキシエタノール/H2O(2:1(v/v))20mlに入れ、80℃で24時間撹拌させた。水とエチルアセテートで抽出した後、MgSO4で乾燥させ、カラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン/EtOAc=2/1)で分離した。収得率は94%(4.5g)であった。
【0230】
1HNMR(300MHz,CDCl3)δ7.01-7.03(d,-Ar,4H),7.48-7.51(d,-Ar,2H), 8.27(s,-Ar,2H), δ7.91-7.88(d, 2H, Ar-H), 7.22-7.19(d, 2H, Ar-H), 4.50(s, 2H, Ar-CH2-O),3.72-3.67(m,12H,O-CH2),3.35-3.34(s,3H,O-CH3)
【0231】
[実施例7:3,5−ビス(3,6−ビス(4−メトキシフェニル)−9H−カルバゾール−9−イル)安息香酸の合成]
[7−1:3,5−ジ(9H−カルバゾール−9−イル)ベンゾニトリルの合成]
【0232】
【化59】
【0233】
9H−カルバゾール(6.4g、40.00mmol)を、K2CO3(10.6g、76.64mmol)、CuI(0.91g、4.79mmol)、3,5−ジブロモベンゾニトリル(5g、19.16mmol)、18−crown−6(1.01g、3.83mmol)とO−ジクロロベンゼン(40mL)を入れ、180℃で24時間撹拌させた。反応終了後、濾紙で塩とCuを濾過した後に溶媒を除去し、水とエチルアセテートで抽出した後、MgSO4で乾燥し、カラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン/EtOAc=2/1)で生成物を分離した。収得率は60%(4.9g)であった。
【0234】
1HNMR(300MHz,CDCl3) 8.13(d, -Ar, 4H), 7.50(s, -Ar, 3H), 7.08-7.20(d, -Ar, 8H) 7.27(m, -Ar, 4H)
【0235】
[7−2:3,5−ビス(3,6−ジブロモ−9H−カルバゾール−9−イル)ベンゾニトリルの合成]
【0236】
【化60】
【0237】
3,5−ジ(9H−カルバゾール−9−イル)ベンゾニトリル(4.9g、16.8mmol)をTHF(50ml)に溶かし、N−ブロモスクシンイミド(8.25g、46.34mmol)を入れた。室温で4時間反応させた後、溶媒を揮発して水とエチルアセテートで抽出した。前記抽出物をMgSO4で乾燥させた後、カラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン/EtOAc=4/1)で分離した。収得率は80%(6.8g)であった。
【0238】
1HNMR(300MHz,CDCl3) 8.21(d, -Ar, 4H), 7.50(s, -Ar, 3H), 7.25-7.29(d, Ar-H, 8H)
【0239】
[7−3:4−メトキシフェニルボロン酸の合成]
【0240】
【化61】
【0241】
1−ブロモ−4−メトキシベンゼン(15.0g、80.2mmole)をテトラヒドロフラン150mlに溶かし、−78℃に温度を維持しながらブチルリチウム(5.65g、88.2mmole)を徐々に滴加した後、1時間撹拌させた。同一温度でトリメチルボレート(16.7g、160.4mmole)を徐々に滴加した後、1時間撹拌させた後、室温で一晩中撹拌した。反応終了後、6M−HClでpHを2に合わせ、水とエチルアセテートで抽出した後、有機溶媒と水溶液層を分離し、有機溶媒層を無水マグネシウムスルフェートで乾燥させて濾過した。有機溶媒を蒸発させ、残留物を少量のエーテルに溶かした後、0℃でn−ヘキサンを滴加して結晶として析出させて濾過し、乾燥させた。収得率は66%(8.0g)であった。
【0242】
1H NMR(300MHz, CDCl3) δ 3.81(s, -OCH3, 3H), 6.89-6.91(d, -Ar, 2H), 7.72-7.74(d, -Ar, 2H)
【0243】
[7−4:3,5−ビス(3,6−ビス(4−メトキシフェニル)−9H−カルバゾール−9−イル)ベンゾニトリルの合成]
【0244】
【化62】
【0245】
3,5−ビス(3,6−ジブロモ−9H−カルバゾール−9−イル)ベンゾニトリル(6.8g、15.69mmole)、4−メトキシフェニルボロン酸(10.75g、64.31mmol)、炭酸カリウム(17.34g、125.49mmole)、テトラキス(トリフェニルホスホリン)パラジウム(0)(3.63g、3.14mmole)をTHF/H2O(10:3)100mlに溶かし、80℃で反応終了後、水とエチルアセテートで抽出した後、無水マグネシウムスルフェートで乾燥させて濾過した後、有機溶媒を蒸発させ、カラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン/EtOAc=2/1)で分離した。収得率は54%(7.3g)であった。
【0246】
1HNMR(300MHz,CDCl3) 8.21(d, -Ar, 4H), 7.50(s, -Ar, 3H), 7.25-7.29(d, -Ar, 8H), 3.8(s, CH3-O, 12H), 6.89-6.91(d, -Ar, 8H), 7.72-7.74(d, -Ar, 8H)
【0247】
[7−5:3,5−ビス(3,6−ビス(4−メトキシフェニル)−9H−カルバゾール−9−イル)安息香酸の合成]
【0248】
【化63】
【0249】
3,5−ビス(3,6−ビス(4−メトキシフェニル)−9H−カルバゾール−9−イル)ベンゾニトリル(7.3g、7.93mmol)と水酸化ナトリウム(0.95g、23.78mmol)を、2−エトキシエタノール/H2O(2:1(v/v))40mlに入れ、80℃で24時間撹拌させた。水とエチルアセテートで抽出した後、MgSO4で乾燥させ、カラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン/EtOAc=3/1)で分離した。収得率は80%(5.5g)であった。
【0250】
1HNMR(300MHz,CDCl3) 8.21(d, -Ar, 4H), 7.50(s, -Ar, 3H), 7.25-7.29(d, Ar-H, 8H), 3.8(s, CH3-O, 12H), 6.89-6.91(d, -Ar, 8H), 7.72-7.74(d, -Ar, 8H), 12.7(s, OH, H)
【0251】
[実施例8:9−[3,5−ビス(フェニル)−3,6−ビス(4−メトキシフェニル))−9H−カルバゾール−9−イル]安息香酸の合成]
[8−1:4−メトキシフェニルボロン酸の合成]
【0252】
【化64】
【0253】
1−ブロモ−4−メトキシベンゼン(15.0g、80.2mmole)をテトラヒドロフラン150mlに溶かし、−78℃に温度を維持しながらブチルリチウム(5.65g、88.2mmole)を徐々に滴加した後、1時間撹拌させた。同一温度でトリメチルボレート(16.7g、160.4mmole)を徐々に滴加した後、1時間撹拌させ、室温で一晩中撹拌した。反応終了後、6M−HClでpHを2に合わせ、水とエチルアセテートで抽出した後、有機溶媒と水溶液層を分離し、有機溶媒層を無水マグネシウムスルフェートで乾燥させて濾過した。有機溶媒を蒸発させ、残留物を少量のエーテルに溶かした後、0℃でn−ヘキサンを滴加して結晶として析出させて濾過し、乾燥させた。収得率は66%(8.0g)であった。
【0254】
1H NMR(300MHz, CDCl3) δ 3.81(s, -OCH3, 3H), 6.89-6.91(d, -Ar, 2H), 7.72-7.74(d, -Ar, 2H)
【0255】
[8−2:5−シアノ−1,3−フェニレンジボロン酸の合成]
【0256】
【化65】
【0257】
3,5−ジブロモベンゾニトリル(15.0g、57.49mmole)をテトラヒドロフラン150mlに溶かし、−100℃に温度を維持しながらブチルリチウム(8.10g、126.48mmole)を徐々に滴加した後、1時間撹拌させた。同一温度でトリメチルボレート(23.90g、229.96mmole)を徐々に滴加した後、1時間撹拌させ、室温で一晩中撹拌した。反応終了後、6M−HClでpHを2に合わせ、水とエチルアセテートで抽出した後、有機溶媒と水溶液層を分離し、有機溶媒層を無水マグネシウムスルフェートで乾燥させて濾過した。有機溶媒を蒸発させ、残留物を少量のエーテルに溶かした後、0℃でn−ヘキサンを滴加して結晶として析出させて濾過し、乾燥させた。収得率は74%(8.0g)であった。
【0258】
1H NMR(300MHz, CDCl3) δ 7.54(s, -Ar, 3H), 2.0(s, OH, 4H)
【0259】
[8−3:3,6−ジブロモ−9H−カルバゾールの合成]
【0260】
【化66】
【0261】
カルバゾール(5.0g、29.9mmol)をTHF(50ml)に溶かし、N−ブロモスクシンイミド(11.18g、62.80mmol)を入れた。室温で4時間反応させた後、溶媒を揮発して水とエチルアセテートで抽出した。前記抽出物をMgSO4で乾燥させた後、カラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン/EtOAc=4/1)で分離した。収得率は83%(8.1g)であった。
【0262】
1HNMR(300MHz,CDCl3) 8.21(d, -Ar, 2H), 7.25-7.29(d, -Ar, 4H), 11.70(s, N-H, H)
【0263】
[8−4:3,6−ビス(4−メトキシフェニル)−9H−カルバゾールの合成]
【0264】
【化67】
【0265】
3,6−ジブロモ−9H−カルバゾール(8.1g、24.92mmole)、4−メトキシフェニルボロン酸(8.75g、52.34mmol)、炭酸カリウム(10.33g、77.77mmole)、テトラキス(トリフェニルホスホリン)パラジウム(0)(2.88g、2.49mmole)をTHF/トルエン/エタノール/H2O(容積比=1:1:1:1)100mlに溶かし、80℃で反応終了後、水とエチルアセテートで抽出した後、無水マグネシウムスルフェートで乾燥させて濾過した後、有機溶媒を蒸発させ、カラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン/EtOAc=3/1)で分離した。収得率は54%(7.3g)であった。
【0266】
1HNMR(300MHz,CDCl3) 8.21(d, -Ar, 2H), 7.25-7.29(d, -Ar, 4H), 3.8(s, CH3-O, 12H), 7.02(d, -Ar, 2H), 7.65(d, -Ar, 2H), 11.70(s, N-H, H)
【0267】
[8−5:3,6−ビス(4−メトキシフェニル)−9−フェニル−9H−カルバゾールの合成]
【0268】
【化68】
【0269】
3,6−ビス(4−メトキシフェニル)−9H−カルバゾール(7.3g、19.24mmol)を、K2CO3(5.32g、38.48mmol)、CuI(0.44g、2.31mmol)、ブロモベンゼン(3.32g、21.16mmol)、18−crown−6(0.51g、1.91mmol)とO−ジクロロベンゼン(50mL)に入れ、180℃で24時間撹拌させた。反応終了後、濾紙で塩とCuを濾過した後に溶媒を除去し、水とエチルアセテートで抽出した後、MgSO4で乾燥し、カラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン/EtOAc=3/1)で生成物を分離した。収得率は74%(6.5g)であった。
【0270】
1HNMR(300MHz,CDCl3) 8.21(d, -Ar, 2H), 7.25-7.29(d, -Ar, 4H), 3.8(s, CH3-O, 12H), 7.02(d, -Ar, 2H), 7.65(d, -Ar, 2H), 7.55(m, -Ar, 2H), 7.50(m, -Ar, H), 7.30(d, -Ar, 2H)
【0271】
[8−6:9−(4−ブロモフェニル)−3,6−ビス(4−メトキシフェニル)−9H−カルバゾールの合成]
【0272】
【化69】
【0273】
3,6−ビス(4−メトキシフェニル)−9−フェニル−9H−カルバゾール(6.5g、14.27mmol)をHBr(50ml)に入れ、Br2(3.42g、21.40mmol)を滴下させた後、12時間撹拌させた。反応終了後、水とエチルアセテートで抽出した後、MgSO4で乾燥し、カラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン/EtOAc=2/1)で生成物を分離した。収得率は78%(6.0g)であった。
【0274】
1HNMR(300MHz,CDCl3) 8.21(d, -Ar, 2H), 7.25-7.29(d, -Ar, 4H), 3.8(s, CH3-O, 6H), 7.02(d, -Ar, 2H), 7.65(d, -Ar, 2H), 7.4(d, -Ar, 2H), 7.2(d, -Ar, 2H)
【0275】
8−7:3,5−ビス[4−(3,6−ビス(4−メトキシフェニル)−9H−カルバゾール−9−イル)フェニル]ベンゾニトリルの合成
【0276】
【化70】
【0277】
9−(4−ブロモフェニル)−3,6−ビス(4−メトキシフェニル)−9H−カルバゾール(5.8g、11.01mmole)、5−シアノ−1,3−フェニレンジボロン酸(2.90g、20.97mmol)、炭酸カリウム(2.90g、20.97mmole)、テトラキス(トリフェニルホスホリン)パラジウム(0)(0.61g、0.52mmole)をTHF/トルエン/エタノール/H2O(容積比=1:1:1:1)100mlに溶かし、80℃で反応終了後、水とエチルアセテートで抽出した後、無水マグネシウムスルフェートで乾燥させて濾過した後、有機溶媒を蒸発させ、カラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン/EtOAc=2/1)で分離した。収得率は75%(4.1g)であった。
【0278】
1HNMR(300MHz,CDCl3) 8.21(d, -Ar, 4H), 7.5(s, -Ar, 3H), 7.25-7.29(d, -Ar, 8H), 3.8(s, CH3-O, 12H), 7.02(d, -Ar, 4H), 7.65(d, -Ar, 4H), 7.4(d, -Ar, 4H), 7.2(d, -Ar, 4H)
【0279】
[8−8:3,5−ビス[4−(3,6−ビス(4−メトキシフェニル)−9H−カルバゾール−9−イル)フェニル]安息香酸の合成]
【0280】
【化71】
【0281】
3,5−ビス[4−(3,6−ビス(4−メトキシフェニル)−9H−カルバゾール−9−イル)フェニル]ベンゾニトリル(4.1g、4.06mmol)と水酸化ナトリウム(0.32g、8.12mmol)を、2−エトキシエタノール/H2O(2:1(v/v))20mlに入れ、80℃で24時間撹拌させた。水とエチルアセテートで抽出した後、MgSO4で乾燥させ、カラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン/EtOAc=2/1)で分離した。収得率は94%(4.5g)であった。
【0282】
1HNMR(300MHz,CDCl3) 8.21(d, -Ar, 4H), 7.5(s, -Ar, 3H), 7.25-7.29(d, -Ar, 8H), 3.8(s, CH3-O, 12H), 7.02(d, -Ar, 4H), 7.65(d, -Ar, 4H), 7.4(d, -Ar, 4H), 7.2(d, -Ar, 4H), 12.7(s, OH, H)
【0283】
[実施例9:4−(3,6−ビス(2−エチルヘキシルオキシ)−9H−カルバゾール−9−イル)安息香酸]
9−1:4−(9H−カルバゾール−9−イル)ベンゾニトリルの合成
【0284】
【化72】
【0285】
9H−カルバゾール(3g、17.94mmol)を、K2CO3(8.22g、26.91mmol)とDMSO(30ml)に入れ、室温で1時間撹拌させた後、4−フルオロベンゾニトリル(2.61g、21.5mmol)を滴下させ、140℃で12時間撹拌させた。反応終了後溶媒を除去し、水とエチルアセテートで抽出した後、MgSO4で乾燥し、カラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン/EtOAc=2/1)で生成物を分離した。収得率は94%(4.5g)であった。
【0286】
1HNMR(300MHz,CDCl3) 8.13(d, Ar-H, 2H), 7.44(d, Ar-H, 2H), 7.38(m, Ar-H, 2H), 7.32(d, Ar-H, 2H), 7.27(m, Ar-H, 2H), 7.10(d, Ar-H, 2H)
【0287】
[9−2:4−(3,6−ジブロモ−9H−カルバゾール−9−イル)ベンゾニトリルの合成]
【0288】
【化73】
【0289】
前記収得した4−(9H−カルバゾール−9−イル)ベンゾニトリル(4.5g、16.8mmol)をTHF(50ml)に溶かし、N−ブロモスクシンイミド(5.9g、33.9mmol)を入れた。室温で4時間反応させた後、溶媒を揮発して水とエチルアセテートで抽出した。前記抽出物をMgSO4で乾燥させた後、カラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン/EtOAc=4/1)で分離した。収得率は90%(6.5g)であった。
【0290】
1HNMR(300MHz,CDCl3)δ7.01-7.03(d,-Ar,4H),7.48-7.51(d,-Ar,2H), 8.27(s,-Ar,2H)
【0291】
9−3:4−(3,6−ビス(2−エチルヘキシルオキシ)−9H−カルバゾール−9−イル)ベンゾニトリルの合成
【0292】
【化74】
【0293】
ナトリウム片(1.5g、65.25mmol)に2−エチル−1−ヘキサノール(51.60ml)を入れ、一日間撹拌後に、4−(3,6−ジブロモ−9H−カルバゾール−9−イル)ベンゾニトリル(1.39g、3.26mmol)、CuI(2.61g、13.70mmol)、DMF30mlを入れ、12時間撹拌させる。前記抽出物をMgSO4で乾燥させた後、カラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン/EtOAc=4/1)で分離した。収得率は76%(1.3g)であった。
【0294】
1HNMR(300MHz,CDCl3)δ7.01-7.03(d,-Ar,4H),7.48-7.51(d,-Ar,2H), 8.27(s,-Ar,2H)
3.80-3.79(d, 2H, CH2-O),1.73-1.67(m,1H,(CH2)3-H),1.53-1.28(m,8H,-CH2),0.97-0.88(t,6H,-CH3)
【0295】
[9−3:4−(3,6−ビス(2−エチルヘキシルオキシ)−9H−カルバゾール−9−イル)安息香酸の合成]
【0296】
【化75】
【0297】
前記収得した4−(3,6−ビス(2−エチルヘキシルオキシ)−9H−カルバゾール−9−イル)ベンゾニトリル(1.3g、2.47mmol)と水酸化ナトリウム(0.51g、12.85mmol)を、2−エトキシエタノール/H2O(2:1(v/v))20mlに入れ、80℃で24時間撹拌させた。水とエチルアセテートで抽出した後、MgSO4で乾燥させ、カラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン/EtOAc=2/1)で分離した。収得率は94%(4.5g)であった。
【0298】
1HNMR(300MHz,CDCl3)δ7.01-7.03(d,-Ar,4H),7.48-7.51(d,-Ar,2H), 8.27(s,-Ar,2H)
3.80-3.79(d, 2H, CH2-O), 1.73-1.67(m,1H,(CH2)3-H),1.53-1.28(m,8H,-CH2),0.97-0.88(t,6H,-CH3)
【0299】
[実施例10:4−(3,6−ジヘキシル−9H−カルバゾール−9−イル)安息香酸]
[10−1:3,6−ジヘキシル−9H−カルバゾールの合成]
【0300】
【化76】
【0301】
カルバゾール(2.9g、17.4mmol)と1−クロロヘキサン(9.65g、134.2mmol)とアルミニウムトリクロライド(2.32g、17.4mmol)を入れ、1時間撹拌後に、HCl(50ml)を滴下した後、室温で24時間撹拌後、水とエチルアセテートで抽出した後、MgSO4で乾燥し、カラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン/EtOAc=2/1)で生成物を分離した。収得率は24%(1.15)であった。
【0302】
1HNMR(300MHz,CDCl3) 8.14(d, Ar-H, 2H), 7.46(dd, Ar-H, 2H), 7.34(d, Ar-H, 2H), 2.62-(m, 2H, Ar-CH2),1.59-1.29(m,16H,-(CH2)3),0.97-0.88(m,6H,-CH3)
【0303】
[10−2:4−(3,6−ジヘキシル−9H−カルバゾール−9−イル)ベンゾニトリルの合成]
【0304】
【化77】
【0305】
前記収得した3,6−ジヘキシル−9H−カルバゾール(1.15g、3.4mmol)と4−ブロモベンゾニトリル(1.0g、5.49mmol)を、CuI(1.0g、5.49mmol)、18−crown−6(0.65g、2.46mmol)、K2CO3(13.58g、98.25mmol)とO−dichlorobenzene(30ml)に共に入れ、180℃で24時間撹拌させた。反応終了後溶媒を除去し、水とエチルアセテートで抽出した後、MgSO4で乾燥し、カラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン/EtOAc=2/1)で生成物を分離した。収得率は54%(1.3g)であった。
【0306】
1HNMR(300MHz,CDCl3) 8.14(d, Ar-H, 2H), 7.46(dd, Ar-H, 2H), 7.34(d, Ar-H, 2H), δ7.01-7.03(d,-Ar,4H), 2.62-(m, 2H, Ar-CH2),1.59-1.29(m,16H,-(CH2)3),0.97-0.88(m,6H,-CH3)
【0307】
[10−3:4−(3,6−ジヘキシル−9H−カルバゾール−9−イル)安息香酸の合成]
【0308】
【化78】
【0309】
前記4−(3,6−ジヘキシル−9H−カルバゾール−9−イル)ベンゾニトリル(1.3g、2.6mmol)と水酸化ナトリウム(1.51g、26.85mmol)を、2−エトキシエタノール/H2O(2:1(v/v))40mlに入れ、80℃で24時間撹拌させた。水とエチルアセテートで抽出した後、MgSO4で乾燥させ、カラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン/EtOAc=2/1)で分離した。収得率は73%(3.0g)であった。
【0310】
1HNMR(300MHz,CDCl3) 8.14(d, Ar-H, 2H), 7.46(dd, Ar-H, 2H), 7.34(d, Ar-H, 2H), 7.13(d,-Ar,2H), δ7.01(d,-Ar,2H), 2.62-(m, 2H, Ar-CH2),1.59-1.29(m,16H,-(CH2)3),0.97-0.88(m,6H,-CH3)
【0311】
[実施例11:正孔伝導特性を有する共吸着体を含む色素溶液の製造]
次の色素および正孔伝導特性を有する共吸着体を下記所与の濃度となるようにエタノールに溶解し、色素溶液を製造した。
【0312】
NKX2677色素[(株)林原生物化学研究所社製品、日本]:0.3mモル(M)
bEHCBA[4−(3,6−ビス(4−(2−エチルヘキシルオキシ)フェニル)−9H−カルバゾール−9−イル)安息香酸、実施例3の化合物]:10mモル(M)
【0313】
[実施例12〜14:正孔伝導特性を有する共吸着体を含む色素溶液の製造]
0.3mモル(M)濃度の色素に対し、それぞれ20mモル(M)濃度(実施例12)、30mモル(M)濃度(実施例13)、40mモル(M)濃度(実施例14)のbEHCBA[4−(3,6−ビス(4−(2−エチルヘキシルオキシ)フェニル)−9H−カルバゾール−9−イル)安息香酸]を溶解したことを除いては、前記実施例11と同様の方法で正孔伝導特性を有する共吸着体を含む色素溶液を製造した。
【0314】
[実施例15:正孔伝導特性を有する共吸着体を含む色素溶液の製造]
次の色素および正孔伝導特性を有する共吸着体を下記所与の濃度となるようにエタノールに溶解し、色素溶液を製造した。
NKX2677色素[(株)林原生物化学研究所社製品、日本]:0.3mモル(M)
4−(N,N−ビス(9,9−ジメチル−9H−フルオレン−2−イル)アミノ)安息香酸(実施例2の化合物):10mモル(M)
【0315】
[比較例1:正孔伝導特性を有する共吸着体を含まない色素の製造]
0.3mモル(M)濃度のNKX2677を購入し、色素として使用した。
【0316】
[比較例2:色素と従来のDCA(deoxycholic acid)が含有された色素溶液の製造]
次のような色素およびDCAを所与の濃度となるようにエタノールに溶解し、色素溶液を製造した。
NKX2677色素[(株)林原生物化学研究所社製品、日本]:0.3mモル(M)
DCA:40mモル(M)
【0317】
[実施例16:色素増感太陽電池の製造]
次の工程によって色素増感太陽電池を製造した。
1.FTOガラス基板を水酸化ナトリウム洗浄溶液に入れ、1時間超音波洗浄した後、蒸溜水とエタノールを用いて洗浄し、窒素ガスを用いて乾燥させた。
2.洗浄されたFTOガラス基板を、40mM濃度のTiCl4水溶液に浸漬した後、70℃のオーブンで30分間加熱した。
3.TiCl4処理されたFTOガラス基板を、蒸溜水とエタノールを用いて洗浄した後、窒素ガスを用いて乾燥させ、80℃のオーブンで10分間加熱した。
4.次いで、TiCl4処理されたFTOガラス基板に、13nmの粒子大きさのTiO2ペーストをドクターブレード(doctor blade)法でコーティングし、常温(20℃)で2時間乾燥させた。
5.TiO2コーティングされたFTOガラス基板を、80℃のオーブンで2時間乾燥させた。
6.次いで、TiO2コーティングされたFTOガラス基板を、加熱炉を用いて徐々に温度を上げながら最大500℃で30分間焼成させた。
7.前記焼成されたFTOガラス基板を、粒子大きさ400nmのTiO2ペーストをドクターブレード法でコーティングした。そして、常温(20℃)で2時間乾燥させた後、加熱炉を用いて徐々に温度を上げながら最大500℃で30分間焼成させた。
8.次いで、前記焼成されたFTOガラス基板を、40mMのTiCl4水溶液に30分間浸漬した後、蒸溜水とエタノールを用いて洗浄し、窒素ガスを用いて乾燥させ、80℃のオーブンで10分間乾燥させた。
9.次いで、前記乾燥したFTOガラス基板を、ヒーティングガン(heating gun)を用いて30分間焼結した後に、前記実施例11で製造された色素溶液(EtOH)に浸漬し、12時間色素と正孔伝導特性を有する共吸着体を吸着させた。
10.前記色素が吸着したFTOガラス基板をエタノールで洗浄した後、窒素ガスを用いて乾燥させた。
11.FTOガラス基板(相対電極用)に電解質を注入するための、直径0.6mmの2つの電解質注入口を設けた。
12.次いで、FTOガラス基板を、H2O/アセトン/HCl(容積比=4:4:2)水溶液に1時間浸漬し、超音波洗浄器で洗浄し、70℃のオーブンで30分間乾燥させた。
13.次いで、FTOガラス基板を、Pt溶液(1mLのエタノール溶液に2mgのH2PtCl6を溶かす)でスピンコーティングした後、ヒーディングガンを用いて400℃で15分間加熱させた。
14.前記製造された酸化電極と還元電極を、高分子シーリングフィルム(sealing film)を用い、80℃に加熱されたホットプレス(hot press)を用いて合体した。
15.合体されたセルに、真空ポンプラインを用いてイオン性電解質を注入する。
16.前記セルに電解質注入口をシーリングフィルムとカバーガラス(cover glass)で密封した。
【0318】
[実施例17−20:色素増感太陽電池の製造]
実施例11で製造された正孔伝導特性を有する共吸着体を含む色素溶液に代替し、それぞれ実施例12(実施例17の太陽電池)、実施例13(実施例18の太陽電池)、実施例14(実施例19の太陽電池)、実施例15(実施例20の太陽電池)で製造された正孔伝導特性を有する共吸着体を含む色素溶液を使用したことを除いては、前記実施例16と同様の方法で太陽電池を製造した。
【0319】
[比較例3および4:色素増感太陽電池の製造]
前記実施例16の9.ステップにおいて、実施例11で製造された正孔伝導特性を有する共吸着体を含む色素溶液の代わりに、それぞれ比較例1(比較例3の太陽電池)、比較例2(比較例4の太陽電池)で製造された正孔伝導特性を有する共吸着体を含む色素溶液を使用したことを除いては、前記実施例16と同様の方法で太陽電池を製造した。
【0320】
[試験例1:TiO2フィルムに吸着した正孔伝導特性を有する共吸着体を含む色素、正孔伝導特性を有する共吸着体を含まない色素、およびDCAのUV−vis吸収スペクトル分析]
実施例11、比較例1および比較例2で製造された色素溶液を、TiO2フィルムにディッピングして12時間吸着させ、UV−vis absorption spectraで確認し、その結果を図2に示した。
【0321】
[試験例2:色素増感太陽電池の性能評価]
実施例16、比較例3および比較例4で製造された色素増感太陽電池を用い、1sun(100mW/cm2)イルミネーション(illumination)条件で光電流−電圧を測定し、その結果を下記表1に示した。実施例16、比較例3および比較例4の色素増感太陽電池の電流−電圧曲線は図3に示し、光電変換効率(IPCE)は図4に示した。
【0322】
【表1】
【0323】
前記表1、図2および図3から確認されるように、本発明の正孔伝導特性を有する共吸着体(bEHCBA)を含む色素溶液を使用した太陽電池(実施例16)の場合、1sun(100mW/cm2)を基準としてVoc:0.723V、Jsc:15.02mA/cm2、Fill factor:0.72.36%、η:7.86%を示し、正孔伝導特性を有する共吸着体を含まない比較例3および比較例4に比べて、極めて顕著な性能を示した。
【0324】
[試験例3:色素増感太陽電池セルの内部電荷移動抵抗特性]
色素増感太陽電池の内部抵抗特性を調べ、色素増感太陽電池内で電荷移動抵抗(charge transfer resistance)を測定するために、1sun(100mW/cm2)条件下でACインピーダンスを測定したNyquist plotを図5に示した。この時、インピーダンスfittingによりそれぞれ界面の内部抵抗を求めるために設定した等価回路は図6に示した。
【0325】
前記図6のRhはFTO抵抗を、R1はTiO2/Dye/Electrolyteの界面抵抗を、R2はPt/Electrolyteの界面抵抗を、Wはワールブルクインピーダンス(Warburg impedance、物質の伝達に起因する抵抗)を、CPEはconstanct phase elementに起因するQ(capacitance)を示す。
【0326】
図5から確認されるように、本発明の正孔伝導特性を有する共吸着体(bEHCBA)を含んで製造された実施例16の太陽電池は、比較例3および比較例4のセルに比べて、TiO2/色素/電解質の界面で低い抵抗を示した。このような低い抵抗は電子の速い移動を可能にし、色素増感太陽電池の効率を向上させる。
【0327】
[試験例4:色素増感太陽電池の性能評価]
実施例20、比較例3および比較例4で製造された色素増感太陽電池を用い、1sun(100mW/cm2)イルミネーション(illumination)条件で光電流−電圧を測定し、その結果を下記表2に示した。実施例20、比較例3および比較例4の色素増感太陽電池の電流−電圧曲線は図7に示し、光電変換効率(IPCE)は図8に示した。
【0328】
【表2】
【0329】
前記表2から確認されるように、本発明の正孔伝導特性を有する共吸着体(実施例20)を含む色素溶液を用いた太陽電池の場合、1sun(100mW/cm2)を基準としてVoc:0.636V、Jsc:17.60mA/cm2、Fill factor:73.60%、η:8.24%を示し、正孔伝導特性を有する共吸着体を含まない比較例3および比較例4の太陽電池に比べて、極めて顕著な性能を示した。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8