特許第5989086号(P5989086)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5989086ボールアンドソケット電力ケーブルコネクタ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5989086
(24)【登録日】2016年8月19日
(45)【発行日】2016年9月7日
(54)【発明の名称】ボールアンドソケット電力ケーブルコネクタ
(51)【国際特許分類】
   H02G 9/12 20060101AFI20160825BHJP
   B63J 99/00 20090101ALI20160825BHJP
   B63B 35/00 20060101ALI20160825BHJP
   H01R 13/58 20060101ALI20160825BHJP
   H02G 15/007 20060101ALI20160825BHJP
【FI】
   H02G9/12
   B63J99/00 A
   B63B35/00 T
   H01R13/58
   H02G15/007
【請求項の数】16
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2014-502722(P2014-502722)
(86)(22)【出願日】2012年3月27日
(65)【公表番号】特表2014-512159(P2014-512159A)
(43)【公表日】2014年5月19日
(86)【国際出願番号】US2012030754
(87)【国際公開番号】WO2012135228
(87)【国際公開日】20121004
【審査請求日】2015年2月23日
(31)【優先権主張番号】61/516,004
(32)【優先日】2011年3月28日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/516,025
(32)【優先日】2011年3月28日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/516,003
(32)【優先日】2011年3月28日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】501063427
【氏名又は名称】オーシャン パワー テクノロジーズ,インク.
(74)【代理人】
【識別番号】100094112
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 讓
(74)【代理人】
【識別番号】100101498
【弁理士】
【氏名又は名称】越智 隆夫
(74)【代理人】
【識別番号】100107401
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 誠一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100120064
【弁理士】
【氏名又は名称】松井 孝夫
(74)【代理人】
【識別番号】100154162
【弁理士】
【氏名又は名称】内田 浩輔
(72)【発明者】
【氏名】スチュワート,デヴィッド,ビー.
(72)【発明者】
【氏名】パワーズ,ウイリアム ビー.
【審査官】 石坂 知樹
(56)【参考文献】
【文献】 実公昭39−029204(JP,Y1)
【文献】 米国特許第04687377(US,A)
【文献】 米国特許第04746297(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02G 9/12
H02G 9/02
B63B 35/00
B63J 99/00
H01R 13/58
H02G 15/007
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
四方に動くことができる船舶に電力ケーブルを接続する装置であって、前記電力ケーブルは、外側保護層と、前記船舶内に位置する選択された構成要素への接続用の導電ワイヤを収容する内部コアとを含み、前記装置は、
ボール及びソケットであって、前記ソケットは、前記ボールを保持するように前記船舶内に取り付けられると共に、前記ボールの上下の移動を抑えながら、前記ボールが回転すること及び前記ソケット内を動き回ることを可能にするように形付けられる、ボール及びソケットと、
前記内部コアが前記ボールを通り抜けることを可能にしながら、前記電力ケーブルの前記外側保護層を前記ボールに確実に取り付ける手段と、
前記内部コアの前記導電ワイヤを内部コネクタに接続する手段と、
前記内部コネクタにおける前記導電ワイヤと、前記船舶内の予め選択された点との間に接続されるフレキシブルワイヤ接続部と、
を備える、装置。
【請求項2】
前記内部コネクタにおける前記導電ワイヤと前記船舶内の予め選択された点との間に接続される前記フレキシブルワイヤ接続部は、フレキシブルケーブル内に収容される、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記船舶は下側を有し、前記ソケットは、前記船舶の前記下側又は前記下側付近に位置する、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記船舶は、前記電力ケーブルを介して配電される電力を生成する波エネルギー変換機器を含む波エネルギー変換器(WEC)ブイである、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記内部コアが前記ボールを通り抜けることを可能にしながら、前記電力ケーブルの前記外側保護層を前記ボールに確実に取り付ける手段は、前記ボールの前記下側から前記ボールの前記上側まで延在するパイプを含み、前記パイプは、堅く確実に前記ボールに取り付けられ、前記電力ケーブルは、前記パイプを通って延在し、前記外側保護層は、前記パイプに取り付けられ、かつ前記パイプを介して前記ボールに取り付けられる、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記パイプは、前記ボールの下方に延在する底端部を有しかつ前記ボールの上方に延在する上端部を有しており且つ前記パイプは、前記底端部に接続されかつ前記パイプに対して概ね垂直な方向に延在する底部フランジを有すると共に、前記上端部に接続されかつ前記パイプに対して概ね垂直な方向に延在する上部フランジを有する、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記電力ケーブルの前記外側保護層を前記ボールに確実に取り付ける手段と、前記内部コアの前記導電ワイヤを内部コネクタに接続する手段とは、前記上部フランジの上方に位置する耐水接続箱内に位置する、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記ボールは、水中にあるか又は水面付近にある下側と、前記下側の反対に位置する上側とを有し、曲げ制限器は、前記ボールの前記下側への通路又は前記下側への通路の付近において前記電力ケーブルの周囲に取り付けられる、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記内部コアの前記導電ワイヤを内部コネクタに接続する手段は、前記内部コアの前記導電ワイヤと、前記内部コネクタと、前記フレキシブルワイヤ接続部とを水から免れるように保つために封止されている、請求項1に記載の装置。
【請求項10】
前記船舶は上側及び下側を有すると共に、前記下側に沿って中央に位置するコンジットを含み、前記コンジットは、前記下側から前記上側に向かって延在し、前記ソケットは、前記船舶の前記下側付近において前記コンジット内に位置する、請求項1に記載の装置。
【請求項11】
前記船舶は、上側及び下側を有すると共に、前記船舶の水平面に沿って中央に位置する空間を含み、前記空間は、前記下側から前記上側まで延在し、前記空間内にチャンバーが位置し、前記チャンバーは、前記ソケット及び前記ボールと、前記電力ケーブルの上端と、前記内部コネクタと、前記フレキシブルワイヤ接続部とを収容する、請求項1に記載の装置。
【請求項12】
前記ボールは概ね球形であり、耐久性のある材料から作成される、請求項1に記載の装置。
【請求項13】
前記ボールは、水中にあるか又は水面付近にある下側と、前記下側の概ね反対に位置する上側とを有し、前記電力ケーブルは、前記ボールの中心を通り抜け、前記電力ケーブルの前記外側保護層は、前記ボールの前記上側に取り付けられる、請求項1に記載の装置。
【請求項14】
電力ケーブルを、前記電力ケーブルを介して配電される電力を生成する波エネルギー変換機器を含む波エネルギー変換器(WEC)ブイに接続する装置であって、前記電力ケーブルは、外側保護層と、前記WECブイ内に位置する選択された構成要素への接続用の導電ワイヤを収容する内部コアとを含み、前記装置は、
ボール及びソケットであって、前記ソケットは、前記ボールを保持するように前記WECブイ内に取り付けられると共に、前記ボールの上下の移動を抑えながら、前記ボールが回転すること及び前記ソケット内を動き回ることを可能にするように形付けられる、ボール及びソケットと、
前記内部コアが前記ボールを通り抜けることを可能にしながら、前記電力ケーブルの前記外側保護層を前記ボールに確実に取り付ける手段と、
前記内部コアの前記導電ワイヤを内部コネクタに接続する手段と、
前記内部コネクタにおける前記導電ワイヤと、前記WECブイ内の予め選択された点との間に接続されるフレキシブルワイヤ接続部と、
を備える、装置。
【請求項15】
前記ボールは、前記WECブイの内側に面する上側と、前記WECブイの外側に面する下側とを有し、前記外側保護層を取り付ける手段は、前記外側保護層を前記ボールの前記上側に取り付けることを含む、請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記内部コアが前記ボールを通り抜けることを可能にしながら、前記電力ケーブルの前記外側保護層を前記ボールに確実に取り付ける手段は、前記ボールの下方に延在する底端部を有しかつ前記ボールの上方に延在する上端部を有するパイプを含み、前記パイプは、前記底端部に接続されかつ前記パイプに対して概ね垂直な方向に延在する底部フランジを有すると共に、前記上端部に接続されかつ前記パイプに対して概ね垂直な方向に延在する上部フランジを有する、請求項14に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、その教示を引用することにより本明細書の一部をなす以下の仮特許出願:(a)2011年3月28日に出願された「PITCH DRIVEN WAVE ENERGY CONVERTER (PDWEC)」と題する米国仮特許出願第61/516,004号、(b)2011年3月28日に出願された「MULTI-MODE WAVE ENERGY CONVERTER SYSTEM」と題する米国仮特許出願第61/516,003号、及び(c)2011年3月28日に出願された「HYDRAULIC SPRING」と題する米国仮特許出願第61/516,025号に基づいて優先権を主張する。
【0002】
本発明は電力及び信号を搬送する(海洋)ケーブルと船舶との接続に関し、そのケーブルは、船舶と該船舶の外部にある点との間で電力及び信号を搬送する。
【背景技術】
【0003】
本発明は波エネルギー変換器(WEC)ブイを参照しながら例示される場合があるが、任意の船舶に適用可能であることは理解されたい。例えば、電力を生成するために用いられる波エネルギー変換(WEC)システム又はWECブイは、生成した電力を送電網又は他のタイプの配電設備に輸送するために水中電力ケーブルに接続する必要がある。同様に、数多くのタイプの海洋への応用形態は、船舶との電気ケーブル接続を必要とする。例えば、小型船舶又は大型船舶は多くの場合に、電力ケーブルに接続して、搭載された機器に電力を供給するように電力の供給を受ける必要がある。また、例えば、数多くのブイ(気象用、海洋学用等)は水中センサー又は機器を有し、それらのセンサー又は機器に電力を送電し、かつそれらのセンサー又は機器から電気信号を受信する必要がある。
【0004】
水中電気ケーブルと船舶との接続点は多くの場合に水中ケーブルに対する応力点である。船舶の運動が極端である(すなわち、船舶が激しく上下揺れ、縦揺れ、横揺れ及び/又は偏揺れする)場合、ケーブル接続点は障害の共通点である。ケーブルが船舶に接続される点においてケーブルの曲げを最小限に抑える、数多くの発明及び技法が存在する(特許文献1及び2を参照)。これらの概念の大部分は、接続点において、ケーブルの周囲にあるテーパの付いた鞘、及び/又は複雑で、関節接合によって相互接続される曲げ制限デバイスを含む。これらの概念は依然として、海洋(又は水中)ケーブルの屈曲を伴う。
【0005】
既知の従来技術の曲げ制限器デバイス及び技法は、ケーブルにおける応力レベルを緩和する際に有効ではあるが、ケーブル屈曲部を排除するには不十分であり、それゆえ、多くの場合に高額の費用をかけて、水中ケーブルを頻繁に点検修理又は交換する必要性はなくならない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許第6039081号
【特許文献2】米国特許第7695197号
【発明の概要】
【0007】
本発明によれば、(交換するのに費用がかかり、かつ難しい)海洋ケーブルの曲げに起因する問題は、船舶の側に(通常、下側又はその付近に)取り付けられるボールアンドソケットデバイスを用いて解消される。
【0008】
本発明の一態様によれば、電力ケーブルを船舶に接続するために用いられるボールアンドソケット装置は、船舶が全方向に動き、船舶が動くにつれてケーブルが捩じれ、かつ曲がる傾向がある場合であっても、ケーブルが受ける曲げ応力を最小限にする。
【0009】
電力ケーブルは通常、外側保護鞘と、船舶内に位置し、船舶の内部にある選択された構成要素への接続用の導電ワイヤを収容する内部コアとを含む。接続装置は、ボール及びソケットを含み、ソケットは船舶の内側に形成され、ボールの上下の移動を抑えながら、ボールがソケット内で概ね自由に回転できるように、ボールを保持するように形付けられる。外側を保護しかつ機械的な負荷に耐える電力ケーブルの鞘は、内側コア内の導電ワイヤがボールを通り抜け、内部コネクタに接続されるようにしながら、ボールに確実に取り付けられる。内部コネクタにおける導電ワイヤと、船舶内の予め選択された点(複数可)との間でフレキシブルワイヤ接続が行われる。ボールアンドソケットデバイスを使用することにより、一般的に簡単な構成であと共に、より容易且つ経済的に交換することができるフレキシブルケーブルへ、関節点が移行する。
【0010】
本発明の一実施形態では、円筒パイプ又はコンジットは、球形ボールの下側からその中心を通って延在し、ボールの上側の上方で終了する。パイプは、ボールに、確実に永久に取り付けられる。球形ボールは、船舶の下側又は下側の付近に位置する「ソケット」によって「捕捉」され、それは、ボールが広範囲の旋回角(例えば、±45度)及びヨー角(365度)にわたって回転することを可能にする。外側保護層と、導体を支持する内側コアとを有する海洋ケーブルは、パイプ/コンジットを通って延在する。外側保護層は、パイプに堅く確実に取り付けられ、それゆえ、ボールの上側付近にある点においてボールに堅く確実に取り付けられる。これは、導体を支持する内側コアにかかる機械的応力を除去する。海洋ケーブル内の導体は、ボール上方の耐水接続箱内の内部コネクタにおいて終端することができる。容易かつ経済的に交換することができると共に、捩れ及び回転を許容することができるフレキシブルケーブルは、内部コネクタに接続される。交換可能ケーブルは、海洋ケーブルの場合に一般的に必要とされる強度部材及び外装を必要としないので、一般的に既知の水中海洋ケーブルよりも安価であると共に、捩れ及び回転を受けることができる。船体における海洋ケーブルの屈曲を低減するために、ボールの下側付近において海洋ケーブルの周囲に曲げ制限器を接続することができる。
【0011】
縮尺通りに描かれていない添付の図面において、類似の参照文字は類似の構成要素を表す。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明を実施するのに用いることができる船舶の船体(この場合には、円柱形ブイ)を示す非常に簡略化された等角図である。
図2】波エネルギー変換器(WEC)ブイ用の係留構成、及びブイの底部に取り付けられ、そこから延在する電力ケーブルを示す非常に簡略化された図である。
図2A】本発明を実施する際に使用する電力ケーブルの非常に簡略化された断面図である。
図3】船舶の下側に取り付けられる、本発明を具現するボールアンドソケット接続の等角図である。
図3A】本発明に係る、ケーブルとボールとの接続及び導電性ワイヤとコネクタとの接続を示す非常に簡略化された断面図である。
図4A】本発明に係る、ボール、電力ケーブル及びフレキシブル導体の運動を示す非常に簡略化された断面図である。
図4B】本発明に係る、ボール、電力ケーブル及びフレキシブル導体の運動を示す非常に簡略化された断面図である。
図4C】本発明に係る、ボール、電力ケーブル及びフレキシブル導体の運動を示す非常に簡略化された断面図である。
図5】本発明に係る、ボールアンドソケットを利用するWECブイの詳細な断面図である。
図6】本発明を具現する、ボールアンドソケット接続の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1を参照すると、本発明を実施するために用いることができるコンテナー100を含む円柱形波エネルギー変換器(WEC)ブイ10の非常に簡略化された等角図が示される。コンテナー100は、任意の適切な形状を有することができ、船舶、船体、シェル又は缶と呼ばれる場合もある。
【0014】
図2は、波エネルギー変換器(WEC)ブイ10用の係留構成、及びブイの底部に取り付けられ、そこから延在する電力ケーブル50を示す非常に簡略化された図である。WECブイ10は、波運動に応じて電力を生成し、ケーブル50を用いて、WECブイによって(又はその中で)生成された電力を直接、又は適切な変電所若しくは他の相互接続を介して陸上送電網に送電する。図示される係留構成は、WECブイ10が全ての方向に動く(すなわち、前後に縦揺れするか、上下揺れするか、又は横揺れし、及び/又は偏揺れする)ことを可能にする。
【0015】
図2Aは、本発明を実施するために用いることができる電力ケーブル50の非常に簡略化された断面図である。そのケーブルは外側層52と、内側コア層54とを含む。保護鞘53(金属化された外装層とすることができる)が層52と層54との間に形成される。内側コア54内には、導電性(例えば、銅の)ワイヤ(例えば、W1、W2、W3)があり、各ワイヤは、種々のワイヤ間の共通の絶縁体に加えて、自らの絶縁体を有する。これらの導電性ワイヤは電力導体又は信号線とすることができる。さらに、内側コア内に、内側コアに沿って延在する信号搬送ワイヤ58の束(例えば、光ファイバ束)が存在する場合がある。
【0016】
海洋電気ケーブルの外側層52及び鞘53は通常、ケーブルの機械的負荷に対処するように、鋼、合成又は複合「強度」部材を含む。さらに、多くの海洋ケーブルは「外装」を追加して、ケーブルの電気的部分を摩損及び他の海洋での危険(例えば、魚の噛み付き)から保護する。一般に、銅導体及び絶縁性材料を有する従来の入手可能な電気ケーブルは、海洋ケーブルに見られる機械的負荷に対処するように設計されていない。
【0017】
図に示されるように、波の運動に応じてWECブイが動力を生成する場合、ケーブル50は、WECブイ電気機器と、陸上送電網又は何らかの他の点若しくは電源との間で電力及び/又は信号を(伝導を介して)伝達する手段としての役割を果たす。
【0018】
図3は、本発明を具現するボール60及びソケット62による接続の非常に簡略化された等角図である。ボール60は、船舶又はWECブイ10内の中心にあるコンジット64に、(永久にではないにしても)堅く確実に取り付けられたソケット62内に取り付けられる。ソケット62は、ボールが概ね自由に(例えば、360度)回転でき、かつ左右、又は前後に(例えば、±45度)動くことができるように形付けられる。ボール60(及びソケット62)は、鋼又は任意の他の耐久性があり適切な金属若しくは材料から形成することができる。ボールはソケットと擦れ合うことになるので、耐久性がある必要がある。
【0019】
海洋ケーブル50は、クランプ又は他の機械的な取付技法を用いて、ケーブルの外側層52及び保護鞘53をボールに確実に取り付けることによって、ボールに機械的に取り付けられる。ケーブル50内の電気導体(例えば、W1、W2、W3)は、その絶縁性鞘とともに、ボールの上部まで、又はボールの上部から延在するパイプまで通される。電気導体(例えば、W1、W2、及びW3)は、ボールの上部にあるか、又はボールに接続されるパイプの上部にある接続箱(耐水性とすることができる)において終端される。容易に捩れ、かつ曲がるように設計される(そして交換可能とすることができる)フレキシブルケーブル76が、海洋ケーブルの導体に接続される。ボールの上側は、ブイの中心を貫通して延在し、かつ耐水性とすることができるコンジット64内に位置することができることに留意されたい。
【0020】
ボール60の底部側に取り付けられた電力ケーブルの部分は、その箇所においてケーブルを強化する曲げ制限器70を含む。曲げ制限器70は、海洋ケーブルが負う応力を拡散させるように、海洋ケーブル50のボール60に取り付けられた部分を包囲する。曲げ制限器は、ケーブルとボールとの鋭角の接点をなくす。
【0021】
図3において、船舶の船体は、船舶の底部にくり抜かれた穴を有するように示される。この「穴」は「ソケット」62を含み、ソケットは、概ね球形のボール60の外周に合わせるために、1つ又は複数の部分(パッド)から形成することができ、その部分は金属又は複合材料から形成することができる。ソケット62は、ボールが前後に動くことができ(できる限り45度まで)、かつありとあらゆる方向に自由に(360度)回転することができるように、ボール50の外周に合わせるように形成される。しかしながら、ソケットは、ボールが上下に動かないように形付けられる。ソケットは全ての条件においてケーブルの下方及び横方向への引っ張りに対処するほど十分に強い。船舶は、海洋ケーブルが船舶を係留する役割を果たすことを避けるようにする係留手段又は他の拘束デバイスを有するものと仮定する。しかしながら、ブイの場合、そのケーブルを係留手段として使用可能である場合がある。ソケットは金属から作成することができるか、又は市販されている複合海洋ベアリング材料のうちの1つから作成することができる。
【0022】
ボール60の中心を貫通してパイプ120が延在することに留意し、図3Aを参照する。パイプは、堅く確実にボールに取り付けられる(例えば、溶接することができるか、又は機械的に結合することができる)。パイプは、ケーブル曲げ制限器/リミッタ70が取り付けられる底部フランジ122と、上側フランジ124とを有することができる。海洋ケーブル50は、パイプ120に通され、パイプの底部(ボールの下)から延在し、フランジ124の上方に延在する。ケーブル50の外側層及び外側鞘又は外装53は、ボール60に取り付けられたパイプ120に、機械的に確実に取り付けられる。くさび57又は他の締付手段を用いて、外装、強度部材及び/又は外側鞘をパイプ/ボールに固定する。パイプ/ボールの上方に延在する電力ケーブルの導体(例えば、W1、W2、W3)は、内部コネクタ75に直接(又は別の電気コネクタを介して)接続することができる。その後、フレキシブルワイヤ(例えば、11、12及び13)が、コネクタ75から端子(例えば、図4A図4B及び図4Cに示される77)まで(個々に、又は共通のフレキシブルケーブル76を介して)接続される場合があり、端子は更に電気機器102の選択された部分(複数可)に接続される。フレキシブルワイヤ(又はケーブル)は、それらのワイヤ(又はケーブル)及び/又はそれぞれの接続部に著しい応力又は損傷を与えることなく、捩れ、回転し、かつ曲がることができることは理解されたい。また、フレキシブルワイヤ(又はケーブル)は、その場で交換可能にすることができることにも留意されたい。また、ボール、ソケット及び交換可能なフレキシブルケーブルは、ケーブル交換又は修理のために、ブイの頂部又はサービス船の上に引き上げることができるハウジング内に収容されることにも留意されたい。本発明に関して、本明細書において例示されるように、海洋ケーブル50は、ボール60内のパイプ120又はコンジットの中に引き込まれる。ケーブル外装又は強度部材(52、53)はケーブルコア54からボール60の上側の上方に切り離すことができ、締付デバイスの数多くの手段のうちの1つを用いて、ボールに(又はボールに取り付けられたパイプ120)に機械的に固定することができる。ボールに固定されたケーブル外装又は強度部材により、海洋ケーブルコア54は、大きな機械的負荷を受けない。ボール60の下側への海洋ケーブル接続は、曲げ制限器によって、又はボールの下方若しくは内部にある他の手段を用いて耐水にすることができる。ケーブル50の外側層からボールの上側の上方に切り離されている海洋ケーブルのコア部分54は、耐水接続箱80まで上方に延びている。接続箱80(又は同等の構造)内で、ケーブル60のコア54内に延在する導体(例えば、銅及び/又は光ファイバ導体)は、フレキシブルケーブル76内に存在する対応する導体に接続される。フレキシブルケーブル76(及び/又は個々の導体)は、耐水コネクタ又は接続箱から、ボール及びソケット封入コンジットを通って所定の接点まで上方に延びている。
【0023】
図4A図4B及び図4Cは、本発明に係る、ボール60の運動、並びに電力ケーブル50、及び例えば、W1、W2、W3に対応するワイヤ11、12、13を収容するフレキシブルケーブル76の運動を示す非常に簡略化された断面図である。これらの図において、波の激しい縦揺れ運動を受けるシェル100が示される。その縦揺れのために、WECブイは、ブイの底部から延在する電力ケーブル50に応力をかけることになる。ボールアンドソケット接続を用いることによって、この応力を最小限にし、ピッチ駆動WECブイの潜在的な弱点を解消する。
【0024】
図5及び図6に示されるように、耐水接続箱80はボール60の上部に、又は上方に位置することができる。接続箱80は、ボールの上部に、又はボールの上部に取り付けられたパイプ上に位置することができる。接続箱80は、海洋ケーブル電気導体(例えば、W1、W2、W3)と、船舶(WECブイ)の一部であるフレキシブルケーブル76の導体との接続を可能にする。接続箱は沈められる場合もあるので、耐水性にすることが好ましい。接続箱及び電気的貫通物(electrical penetration)は、海洋ケーブル及びフレキシブルケーブルの内部に水が流入しないように封止される。フレキシブルケーブル76は、耐水コネクタを用いて、又は「グランド(gland)」タイプのペネトレーター(penetrator)を用いて、接続箱に接続することができる。
【0025】
フレキシブルケーブル76を用いて、電力及び/又は信号を接続箱80から船舶100内のその上方に位置する別の接合コネクタ又は接合点(例えば、77)まで搬送することができる(図4A図4Cを参照)。上側接続点77(別の接続箱、電気コネクタ又は電気的ペネトレーターとすることができる)を用いて、搭載されている電気機器との電気的接続を行うことができる。エネルギー変換システムの場合、この接続を通して電力が搬送される。フレキシブルケーブルは、船舶がその運動軸の回りで動くにつれて、数多くの屈曲サイクルを受けることになる。このケーブルは定期的に交換されなければならない場合がある。フレキシブルケーブル76は、海洋ケーブル50と同じレベルの機械的強度及び外装(保護)を必要としないので、海洋ケーブルよりも交換するのがはるかに安価である。
【0026】
図に示されるように、ボールアンドソケット構成要素は、コンジット64の底部に取り付けられ、コンジットは船舶の底部から、船舶の上部まで、又は船舶内の他の水面上方の場所(例えば、より高い位置にあるデッキ)まで延在する。海洋サービス要員がフレキシブルケーブルを点検修理するために、このコンジットを介して端子箱及びフレキシブルケーブルにアクセスすることができる。
【0027】
図5は、本発明の一実施形態を示しており、ボール、ソケット、接続箱80及びフレキシブルケーブル76がシステムの一部であり、そのシステムは単一のユニットとして設置するか、又は取り外すことができる。ボール、ソケット、接続箱、フレキシブルケーブル及びコネクタは、円柱形チャンバー200内に収容される。この手法によれば、ボールアンドソケット円柱形チャンバー200及びその内在物は、シェル100の中に設置される前に、予め組み立てることができる。円柱形チャンバー200は引き上げ用の輪202を有し、それにより、円柱形チャンバー200をシェル内のコンジット(例えば、64)を通して引き上げるのに、機械的なケーブルを使用できるようになる。故障(ケーブル76の故障及び他の物品の故障に起因する)の場合、円柱形チャンバー200は、コンジットを通して巻き上げる(持ち上げるか、場合によっては降ろす)ことができ、故障部(例えば、破損したケーブル)を修理するか、又は交換することができる表面(例えば、サービス船のデッキ)上に置くことができる。
【0028】
この手法は、アクセスが制限されるシェルの底部に永久に位置するボールアンドソケット結合体にとって特に好ましい場合がある。円柱形チャンバー200は、その底部に、船舶船体の底部に対して密着して引っ張り上げることができるフランジ204を有することができる。「ロック用のつば」206が、上部おいて円柱形チャンバー200を締め付け、チャンバーの落下を避けることができる。円柱形チャンバー200は、「アクセスハッチ」208も含むことができ、アクセスハッチは、フレキシブルケーブル76及び接続箱80に至るアクセス手段を与える。円柱形チャンバー200の形状は、テーパ状にすることもでき、ボール付近の大きな断面によって、ケーブル76の屈曲に対する十分な余地を可能にする。そのような手法は、ボールアンドソケットパイプアセンブリのサイズ及び重量を適度なサイズに保つことができる。
【0029】
図6は、ボールアンドソケットシリンダー内のボール60及びソケット62の拡大図である。ボールの下方にパイプに対して垂直に延在しているフランジ122を含む、相対的に短いパイプ120を有することが有利な場合がある。フランジ122は、曲げ制限器70の接続を容易にすることができる。すなわち、フランジは、曲げ制限器をパイプ及びボールに固定するボルト又は他の締結具用の接続点を与えることができる。相対的に小さな直径のパイプ120は、ボールの広い角度の回転を可能にする。また、ボールの上方にパイプに対して垂直に延在しているフランジ124を含む、短いパイプ120を有することも有利な場合がある。フランジは、その中に内部コネクタ75が取り付けられるケーブル接続箱80の接続点を与えることができる。相対的に小さな直径のパイプ120は、ボールの広い角度の回転を可能にする。
図1
図2
図2A
図3
図3A
図4A
図4B
図4C
図5
図6