【実施例】
【0032】
以下の実施例は本発明の単なる例示であり、それらはいかなる場合にも本発明の範囲を限定するものと解釈されるべきでない。なぜなら、本開示および添付の特許請求の範囲に照らして、これらの実施例およびこれらの他の均等物が当業者には明らかになるからである。本出願中で用いるすべての百分率は、特に断らない限り、重量パーセント(w/w)である。
【0033】
すべての成分は市販の業者から入手した。例えば、S-(+)-イブプロフェンはShasunから入手した。(R/S)-イブプロフェンおよびプロピレングリコールNFはFisher scientific (Spectrum)から入手した。イソプロピルアルコールNFはFisher Scientific (Mallinckrodt)から入手した。ミリスチン酸イソプロピルNFおよびトリエタノールアミンNFはFisher Scientificから入手した。ヒドロキシプロピルセルロースNF(グレードHXF)はDow Pharmaceuticals (Ashland)から入手した。ヒドロキシプロピルセルロースNF(グレードH)はNisso(日本曹達株式会社)から入手した。
【0034】
実施例1
製剤1〜17の調製
製剤1:
製剤は下記の成分を混合することによって調製した。
成分 %w/w
(R/S)-イブプロフェン 10
プロピレングリコール 20
ミリスチン酸イソプロピル 5
ヒドロキシプロピルセルロース 2
イソプロピルアルコール 63
【0035】
製剤2:
製剤は下記の成分を混合することによって調製した。
成分 %w/w
(R/S)-イブプロフェン 10
プロピレングリコール 20
Transcutol P 25
ミリスチン酸イソプロピル 5
ヒドロキシプロピルセルロース 2
水 10
イソプロピルアルコール 28
【0036】
製剤3:
製剤は下記の成分を混合することによって調製した。
成分 %w/w
(R/S)-イブプロフェン 10
プロピレングリコール 10
Transcutol P 10
ミリスチン酸イソプロピル 5
Tween 20 2
ヒドロキシプロピルセルロース 2
ベンジルアルコール 5
水 10
イソプロピルアルコール 46
【0037】
製剤4:
製剤は下記の成分を混合することによって調製した。
成分 %w/w
(R/S)-イブプロフェン 10
プロピレングリコール 20
ミリスチン酸イソプロピル 5
ヒドロキシプロピルセルロース 2
トリエタノールアミン 5
イソプロピルアルコール 58
【0038】
製剤5:
製剤は下記の成分を混合することによって調製した。
成分 %w/w
(R/S)-イブプロフェン 10.0
オレイン酸 2.5
ヒドロキシプロピルセルロース 4.0
ジメチルスルホキシド 45.0
イソプロピルアルコール 38.5
【0039】
製剤6:
製剤は下記の成分を混合することによって調製した。
成分 %w/w
(R/S)-イブプロフェン 10
プロピレングリコール 20
ミリスチン酸イソプロピル 5
ヒドロキシプロピルセルロース 2
エタノール 63
【0040】
製剤7:
製剤は下記の成分を混合することによって調製した。
成分 %w/w
S-イブプロフェン 10
プロピレングリコール 20
ミリスチン酸イソプロピル 5
ヒドロキシプロピルセルロース 2
イソプロピルアルコール 63
【0041】
製剤8:
製剤は下記の成分を混合することによって調製した。
成分 %w/w
S-イブプロフェン 10.0
オレイン酸 2.5
ヒドロキシプロピルセルロース 4.0
ジメチルスルホキシド 45.0
イソプロピルアルコール 38.5
【0042】
製剤9:
製剤は下記の成分を混合することによって調製した。
成分 %w/w
イブプロフェン 10
プロピレングリコール 10
ミリスチン酸イソプロピル 5
ヒドロキシプロピルセルロース 2
エタノール(190プルーフ) 73
【0043】
製剤10:
製剤は下記の成分を混合することによって調製した。
成分 %w/w
イブプロフェン 10
プロピレングリコール 10
Transcutol P 25
ミリスチン酸イソプロピル 5
ヒドロキシプロピルセルロース 2
エタノール(190プルーフ) 48
【0044】
製剤11:
製剤は下記の成分を混合することによって調製した。
成分 %w/w
イブプロフェン 10
プロピレングリコール 10
ミリスチン酸イソプロピル 5
オレイン酸 2
ヒドロキシプロピルセルロース 2
エタノール(190プルーフ) 71
【0045】
製剤12:
製剤は下記の成分を混合することによって調製した。
成分 %w/w
イブプロフェン 10
プロピレングリコール 10
グリセリン 3
Tween 20 2
ヒドロキシプロピルセルロース 2
水 10
エタノール(190プルーフ) 63
【0046】
製剤13:
製剤は下記の成分を混合することによって調製した。
成分 %w/w
イブプロフェン 10
プロピレングリコール 10
イソプロピルアルコール 18
ミリスチン酸イソプロピル 5
ヒドロキシプロピルセルロース 2
エタノール(190プルーフ) 55
【0047】
製剤14:
製剤は下記の成分を混合することによって調製した。
成分 %w/w
イブプロフェン 10
プロピレングリコール 10
イソプロピルアルコール 18
ミリスチン酸イソプロピル 5
ヒドロキシプロピルセルロース 2
水 10
エタノール(190プルーフ) 45
【0048】
製剤15:
製剤は下記の成分を混合することによって調製した。
成分 %w/w
イブプロフェン 10.0
プロピレングリコール 10.0
ミリスチン酸イソプロピル 5.0
ヒドロキシプロピルセルロース 1.2
Carbopol 980 1.2
エタノール(190プルーフ) 72.6
【0049】
製剤16:
製剤は下記の成分を混合することによって調製した。
成分 %w/w
イブプロフェン 15
プロピレングリコール 10
グリセリン 3
Tween 20 2
ヒドロキシプロピルセルロース 2
水 10
エタノール(190プルーフ) 58
【0050】
製剤17:
製剤は下記の成分を混合することによって調製した。
成分 %w/w
イブプロフェン 20
プロピレングリコール 10
Transcutol P 25
ミリスチン酸イソプロピル 5
ヒドロキシプロピルセルロース 2
エタノール(190プルーフ) 38
【0051】
比較用製剤:
10%w/wのイブプロフェンと、工業用変性アルコール、カルボマー、ジエチルアミン、および精製水を含む他の成分とを含有するIbuleve Maximum Strengthゲル。IbuleveはDDD Limited、Watford, Herts、WD 18 7JJ、英国により製造されている。
【0052】
実施例2
インビトロ皮膚浸透試験
トレーサー量の約0.50μCi/用量の放射性標識(
14C)-R/S-イブプロフェンまたは(
l4C)-S-イブプロフェン(American Radiolabeled Chemicals、St Louis、MO)を製剤1〜8に添加した。臨床的に関連する単回用量(5mg/cm
2)を、待機的手術後に一人のドナーから得られたデルマトームで採取された(dermatomed)ヒト皮膚に適用した。
【0053】
経皮吸収は、デルマトームで採取した組織を、32℃でBronaughフロースルー型拡散セル(直径0.9cmまたは面積0.64cm
2)に装着することによって評価した。各製剤につき6通り行った。新鮮なレセプター液として0.1%w/vのアジ化ナトリウムおよび1.5%(w/v)のOleth-20を含有するPBS、pH7.4を皮膚の下に公称流速1.0mL/時で連続的にポンピングし、6時間間隔で収集した。24時間の曝露後、テープストリッピング(3個のストリップ/セル)を繰り返すことにより皮膚表面に残っている残留製剤を除去した。続いて、表皮を穏やかに剥離することによって真皮から物理的に分離した。テープストリップ、表皮および真皮の試料はSolune 350(Perkin Elmer、Chicago、IL)を用いて消化した。テープストリップ、表皮、真皮、およびレセプター液の試料中の放射能の量は、Ultima Gold XRシンチラントおよびTricarb 2900TR液体シンチレーションカウンター(Perkin Elmer、Chicago、IL)を用いて測定した。マスバランスについても実施した。
【0054】
添付の
図1は、24時間にわたってヒト皮膚を通して拡散されたイブプロフェンの累積量(投与量に対する%)を比較したグラフである。その結果は、製剤1、2および5〜8が、比較用製剤と比べて、イブプロフェンの経皮吸収の増加を有することを示している。例えば、製剤5および7は、イブプロフェンの優れた皮膚浸透を提供し、24時間後にイブプロフェンの皮膚浸透を少なくとも100%増加させた。製剤6および8は、イブプロフェンの皮膚浸透を24時間後に約70%増加させた。製剤1および2は、イブプロフェンの皮膚浸透を24時間後に約20%〜50%増加させた。製剤3および4は、比較用製剤と同様の累積イブプロフェン浸透量を示す。
【0055】
実施例3
ゲル製剤の安定性試験
製剤1〜8は、3つの異なる温度におけるイブプロフェン成分の安定性について分析された。製剤の各試料(16g)をガラスシンチレーションバイアルに詰めて、5℃、25℃および40℃ならびに繰り返される「凍結融解」サイクル(3サイクル)に置いた。繰り返される「凍結融解」サイクルは、-20℃における3日間または4日間の貯蔵と、これに続く25℃の制御された室温における3暦日または4暦日の貯蔵からなっていた。試料は、30日後にUV検出(220nm)を用いて逆相HPLCにより分析した。各時点におけるイブプロフェン濃度のパーセントを試料製剤について決定した。結果は表1および表2にまとめられている。
【0056】
ゲル製剤の外観および粘度の試験
製剤の物理的外観は目視による検査により判定した。粘度は上記の貯蔵条件で各製剤についてブルックフィールド粘度計を用いて測定した。粘度パラメータを次のように指定した。(i)測定前に2分間の平衡期間を伴う、チャンバ13R、スピンドル29、試料サイズ13g、または(ii)測定前に2分間の平衡期間を伴う、チャンバ6R、スピンドル14、試料サイズ2.5g。結果は表1および表2にまとめられている。
【0057】
(表1)30日間における10%(R/S)-イブプロフェンを含有するゲル製剤の安定性、外観、および粘度
【0058】
(表2)30日間における10%(S)-イブプロフェンを含有するゲル製剤の安定性、外観、および粘度
【0059】
上記に示した結果から、すべての製剤は、5℃、25℃および40℃で30日間貯蔵した後、ならびに繰り返される「凍結融解」サイクル(3サイクル)後に、許容される物理的および化学的安定性を示した。
【0060】
製剤1の安定性および物理的特性(外観および粘度)は、上記の方法に従って2ヶ月後にさらに試験された。粘度パラメータは次のとおりであった:測定前に2分間の平衡期間を伴う、チャンバ13R、スピンドル29、速度20rpm、試料サイズ13g。結果は表3にまとめられている。
【0061】
(表3)1ヶ月間および2ヶ月間における10%(R/S)-イブプロフェンを含有するゲル製剤1の安定性、外観、および粘度
【0062】
上記に示した結果から、製剤1は、5℃、25℃および40℃で1ヶ月間および2ヶ月間貯蔵した後、ならびに繰り返される「凍結融解」サイクル(3サイクル)後に、許容される物理的および化学的安定性を示した。
【0063】
実施例4
溶媒中および溶媒ブレンド中のイブプロフェンの溶解度
過剰のイブプロフェンは、各種溶媒および溶媒ブレンド中で室温にて一晩(>16時間)平衡化した。イブプロフェンの溶解度を目視で評価した。イブプロフェンの溶解度の結果を表3および4に示す。
【0064】
(表4)室温におけるS-イブプロフェンの溶解度
【0065】
(表5)室温における溶媒ブレンド中の(R/S)イブプロフェンおよびS-イブプロフェンの溶解度
【0066】
表4の結果は、(R/S)イブプロフェンとS-イブプロフェンの両方の溶解度が、試験したすべての溶媒ブレンド中で室温にて20%w/wを上回ることを示している。
【0067】
実施例5
製剤18〜24の調製
【0068】
製剤18〜24は、後述する3つの製造方法I、IIおよびIIIの1つに従って調製した。
【0069】
製造方法I:イブプロフェンをイソプロピルアルコールに溶解し、続いて残りの液体成分を添加した。この溶液を、磁気攪拌子を使って攪拌することにより混合した。その溶液を室温(例えば、約22℃)に維持し、次いでオーバーヘッドパドル型スターラーを用いて攪拌しながらヒドロキシプロピルセルロースを添加した。
【0070】
製造方法II:この方法は、混合物の温度を終始60℃に維持したことを除いて、方法Iに記載したとおりに実施した。
【0071】
製造方法III:イブプロフェンを60℃で有機溶媒に溶解した。ヒドロキシプロピルセルロースを60℃の水に分散させ、マグネティックスターラーで約10分間攪拌して、大きい粒子を含まない微細分散液を生成した。次いで、ヒドロキシプロピルセルロース分散液をイブプロフェン溶液にオーバーヘッドパドル型スターラーで攪拌しながらゆっくり添加した。その後、得られた製剤は、ヒドロキシプロピルセルロースが完全に溶解するまで、1,000〜1,500rpmで約10〜15分間攪拌した。
【0072】
製造方法IIは、製剤18のバッチ2および製剤21のバッチ1を調製するために使用された。
【0073】
製造方法Iは、製剤18のバッチ1を調製するために使用された。ヒドロキシプロピルセルロースをイブプロフェン溶液に室温(約22℃)で添加すると、ヒドロキシプロピルセルロースの不完全な溶解という結果になった。その混合物を2,000rpmで30分間攪拌した後でさえも、未溶解で部分的に溶媒和したヒドロキシプロピルセルロースの粒子がかなりの量で観察された。室温における製剤中へのヒドロキシプロピルセルロースの完全な溶解は、冷蔵庫(約5℃)内で1時間、続いて室温(約22℃)で5時間貯蔵し、その後室温で30分間手動により振とうすることで達成された。
【0074】
製造方法IIは、製剤18のバッチ2を調製するために使用された。ヒドロキシプロピルセルロースの溶解の速度および程度は、高い温度(例えば60℃)でヒドロキシプロピルセルロースを添加することによって改善されたものの、依然不完全なままであった。製剤中へのヒドロキシプロピルセルロースの完全な溶解は、製剤が室温にまで冷却されるように手動により振とうすることで、製造方法Iに従って比較的容易に達成された。
【0075】
製剤18を調製するためのいくつかの試みは、最初にヒドロキシプロピルセルロースを60℃のイソプロピルアルコール中に分散させることによって行われた。しかし、得られた混合物の急速なゲル化のために、そうした試みは成功しなかった。
【0076】
製造方法IIはまた、製剤21のバッチ1を調製するために使用された。
【0077】
製造方法IIIは、20%の水を含有する製剤、例えば、製剤19、20、22、23および24、ならびに製剤21のバッチ2を調製するために使用された。
【0078】
実施例6
目視による検査
実施例5で調製された製剤の目視による検査の結果を表6に示す。
【0079】
(表6)当初および室温で24時間後のイブプロフェン局所用ゲルのバッチの目視による外観および見かけのpH
*値
x これらの製剤の完全に非水性の性質により、pH
*値は範囲内で変動した。
透明度:Cl=透明、SH=少しかすんでいる、H=かすんでいる、VH=非常にかすんでいる、Cd=曇っている;濃さ:VL=粘性液体、HVL=高粘性液体、SS=半固体
【0080】
製造方法IIIで調製した製剤はすべて、肉眼で見える粒子を含まず、かつ製剤調製の完了時に、および室温で24時間放置した後に、少しかすんでいるか、またはかすんでいるかのどちらかであるように見えた。製造方法IIIで調製した製剤21(バッチ2)は、肉眼で見える粒子を含まず、透明であった。ところが、製造方法Iで調製した製剤21(バッチ1)は、少しかすみ、かつ少数の半透明粒子(「フィッシュアイ」)(fish-eyes)を含んでいた。しかし、製剤21のバッチ1に含まれていたフィッシュアイは、室温に約72時間放置した後では消失していた。
【0081】
実施例7
水の濃度、イブプロフェンの濃度(5%または10%)、イブプロフェンの立体化学(S体対R,S体)、HPCの濃度(0.5%、1.0%または2.0%)、IPAの濃度(45.5%〜68.0%)、およびTEAの濃度(0%または5%)の影響を以下に記載する。
【0082】
ヒドロキシプロピルセルロースおよび水の濃度の影響
部分的3×2統計的実験計画法(DOE)は、実施例5で調製した製剤の外観および濃さに及ぼすヒドロキシプロピルセルロース濃度および水分濃度の影響を調べるために実施された(図表1参照)。水分濃度の2つのレベル(低、L=0%、高、H=20%)およびヒドロキシプロピルセルロース(HPC)濃度の3つのレベル(低、L=0.5%、中間、M=1.0%、高、H=2.0%)をこの実験計画法で検討した。
【0083】
図表1. 水およびヒドロキシプロピルセルロース(HPC)の濃度と製剤の物理的状態(粘性液体、高粘性液体、または半固体)との関係を示すデザインスペース
【0084】
製剤は、2005年にFDAが発表した局所薬物決定木(topical drug decision tree)の原則に従って(L. Buhse et al. Topical Drug Classification, Int. J. Pharm.295, 101-112 (2005))、「粘性液体」(VL、自由流動性)、「高粘性液体」(HVL、遅い流動性)または「半固体」(SS、非流動性)として定性的に分類された。
【0085】
図表1は、0%または20%のいずれかの水と共に2%のHPC(KlucelグレードHXF)を含むすべての製剤が室温で半固体であったことを示している。約20%の水と共に0.5%または1%のHPCを含む製剤は、それぞれ粘性または高粘性液体であった。製剤の粘度は定量的に測定しなかったが、水を含まない製剤は、20%の水を含むものより粘稠度が硬く、かつそれらの製剤を平面に拡げるのにより多くの力を必要とすると考えられた。製剤の濃さを制御することに加えて、HPCの濃度は外観にも影響を与え、HPC濃度の増加につれてかすみ度が上昇した。
【0086】
HPC(KlucelグレードHXF、MW:1.15MDa)をわずかに低分子量のHPC(NissoグレードH、MW:910mD)と置き換えることで高粘性液体が生成され(半固体のゲルと比較されたい)、このことは、HPCの分子量と濃度の両方がゲルの形態(液体対半固体)を決定する上で重要な変数であることを実証している。
【0087】
トリエタノールアミンの影響
トリエタノールアミンの影響は、製剤22および19の外観を比較することによって検討した。製剤22は、5%のトリエタノールアミンを含有し、組成の点では、同一濃度のR,S-イブプロフェン(5%)、ミリスチン酸イソプロピル(5%)、ヒドロキシプロピルセルロース(2%)、ならびにわずかに低濃度のイソプロピルアルコール(45.5%対48.0%)および水(17.5%対20.0%)を含有する製剤19に最も近い。製剤22および19は、視覚的に区別できず、両方とも平面全体に容易に拡げることができる半固体のゲルであった。5%のトリエタノールアミンを含む製剤22は、製剤19よりも若干かすんでいなかった。これらの結果は、5%のトリエタノールアミンを含めることが、調製されたイブプロフェンゲルの外観および濃さにほんの少ししか影響を及ぼさないことを示していた。
【0088】
イブプロフェン濃度の影響
製剤23は、10%の(R,S)-イブプロフェンを含有し、組成の点では、5%のR,S-イブプロフェン、同一濃度のIPM(5%)、HPC(2%)、ならびにわずかに低濃度のIPA(45.5%対48.0%)および水(17.5%対20.0%)を含有する製剤19に最も近い。製剤23および19はどちらも半固体のゲルであり、平面全体に容易に拡げることができる。これらの結果は、5〜10%の範囲のイブプロフェンの濃度が、本試験で調製したイブプロフェンゲルの外観または濃さにほんの少ししか影響を及ぼさないことを示している。
【0089】
イブプロフェンの立体化学の影響
製剤19および24は、賦形剤の組成の点で同一であり、薬物の立体化学の点で唯一異なっていた。製剤19および24は、それぞれ5%の(R,S)-イブプロフェンおよび5%の(S)-イブプロフェンを含有する。結果(表2)は、イブプロフェンの立体化学(R,S対S)が本試験で調製したイブプロフェンゲルの外観または濃さにほんの少ししか影響を及ぼさないことを示している。
【0090】
見かけのpH
*値の影響
製剤22を除いて、製剤の見かけのpH
*値は、弱酸である5〜10%イブプロフェンの存在と一致して、3.59(製剤21)〜4.50(製剤18)の範囲であった。製剤22のより高い見かけのpH
*値は、弱塩基でもある5%トリエタノールアミンの存在に起因しうる。
【0091】
結論
一定濃度のプロピレングリコール(20.0%)、ミリスチン酸イソプロピル(5.0%)、ならびに、さまざまな濃度のヒドロキシプロピルセルロース(0.5%、1.0%、2.0%)、イソプロピルアルコール(45.5%〜68.0%)、水(0%〜20.0%)、トリエタノールアミン(0、5.0%)、およびR,S-イブプロフェン(5.0%もしくは10.0%)またはS-イブプロフェン(5.0%)のいずれかを含有する製剤に基づいた局所用ゲルについて、以下の結論を得ることができる。
【0092】
2.0%のヒドロキシプロピルセルロース(Klucel HXF)および5.0%または10.0%のイブプロフェン(S-、またはR,S-)を用いて調製したすべての製剤は、室温で半固体のゲルであった。
【0093】
Nissoからの最高分子量グレード(H)のヒドロキシプロピルセルロースの同一濃度(2.0%)とのKlucel HXFの置き換えは、半固体ゲルではなく高粘性液体をもたらした。
【0094】
2%のKlucelヒドロキシプロピルセルロース(グレードHXF)を含有するすべての製剤は半固体ゲルであったが、20.0%の水を含有する製剤は、平面全体により容易に拡げることができた(ゲルのより低い粘度を示唆している)。
【0095】
ゲルの外観または濃さに対するR,S-イブプロフェンの濃度(5.0%対10.0%)、イブプロフェンの立体化学形態(5.0%のS-対5.0%のR,S-)、または5.0%のトリエタノールアミンの添加の意味のある影響はなかった。さらに、24時間より長い間、室温で貯蔵されたゲルの透明度は経時的に改善し、各種製剤の透明度の差はあまり目立たなくなった。
【0096】
20%の水を含有する製剤は、(製造方法IIIに従って)二容器法を用いて調製することができ、この方法では、第1容器内でイブプロフェンを液体賦形剤に溶解し、第2容器内でヒドロキシプロピルセルロースを60℃の水に分散させる。次いで、第2容器の内容物を、イブプロフェン溶液を含む第1容器の内容物に添加する。
【0097】
添加された水をまったく含まない製剤は、最初にイブプロフェンを溶媒に溶解し、次いでそのイブプロフェン溶液にヒドロキシプロピルセルロースを直接添加することによって、単一の容器内で調製することができる。その混合物を60℃に加熱すると、ヒドロキシプロピルセルロースの溶解の速度と程度が増加した。しかしながら、室温で調製された、添加された水をまったく含まないイブプロフェンゲル中における、ヒドロキシプロピルセルロースの完全な溶解は、室温における48時間の貯蔵と、これに続く30分間の振とうを必要とした。60℃で調製された、添加された水をまったく含まないイブプロフェンゲル中における、ヒドロキシプロピルセルロースの完全な溶解は、ゲルが室温にまで冷却されるように振とうすることが必要とされる30分間の振とうを必要とした。
【0098】
実施例8
製剤の「薬学的エレガンス(pharmaceutical elegance)」の判定
さまざまな物理的外観および特性、例えば、透明度(Cl)、色(C)、粒子状物質(P)、濃さ(T)、臭気(O)、残留物(R)、および許容性(A)などは、局所製剤の薬学的エレガンスの構成要素と見なされ、それらについて、先の実施例で調製した製剤9、18、19および21〜24を含む10の製剤と、3つの市販製剤:Neurofenイブプロフェン5%ゲル、DOCイブプロフェン5%ゲル、およびBootsイブプロフェン5%ゲルを評価した。
【0099】
製剤試料の物理的外観は、白を背景にして透明なバイアルに各試料を入れて、一度に一つの試料を、以下の評価スケールに基づいて肉眼で検査した。
透明度(Cl):透明=5;少しかすんでいる=4;かすんでいる=3;非常にかすんでいる=2;曇っている=1。
色(C):無色=5;薄黄色=4;淡黄色=3;黄色=2;強い黄色=1。
粒子状物質(P)(バイアルを直立に保ち、360度回転させた):肉眼で見える粒子なし=5;少数の半透明「フィッシュアイ」(溶媒和したヒドロキシプロピルセルロース粒子)=4;数個の非常に目立つ「フィッシュアイ」=3;多数の「フィッシュアイ」と少数の白色粒子(未溶解ヒドロキシプロピルセルロース)=2;多数の大きな半透明の塊と白色粒子=5。
濃さ(T)(バイアルを上下逆さまにして、バイアルの底部から落下するゲルの速度を観察した):半固体(所定の位置にとどまる、または塊として落下する)=5;高粘性液体(非常にゆっくりと流れる)=4;粘性液体(ゆっくりと流れる)=3;わずかに粘性(迅速に流れる)=2;自由流動性液体(すぐに流れる)=1。
臭気(O):無臭=5;かすかな臭い=4;非常に顕著な臭い=3;強い臭い=2;強い、不快な臭い=1。
乾燥残留物(R):なし=5;わずかに粘着性=4;わずかな残留物を伴って粘着性=3;顕著な残留物を伴って粘着性=2;糸を引く残留物を伴って非常に粘着性=1。
【0100】
非加重(PE)および加重(PE')スコアの両方を含む薬学的エレガンススコアは、以下の式から算出した。
PE=(P+Cl+C+T+O+R) (1)
PE'=PE×A (2)
式中、Aは製剤の全体的な許容性で評価された重み係数である(A=2 許容される、A=1 わずかに許容される、A=0 許容されない)。Aの評定は、ゲルを用いた以前の経験に基づく主観的評価である。
【0101】
物理的外観および特性の目視による検査、ならびに算出された非加重(PE)および加重(PE')薬学的エレガンスの結果は、表6に提供される。
【0102】
(表7)製剤の物理的外観または特性(透明度、色、臭気、濃さ、臭気、残留物、および許容性)の割り当てられた値ならびに算出された非加重(PE)および加重(PE')薬学的エレガンススコア
(1)市販製品中の賦形剤の濃度は得ることができない。
(2)Neurofen中の粘稠化剤は不明である。
【0103】
結果および考察
非加重薬学的エレガンススコア(PE)を算出し、製剤を次のように最高(すなわち、最も望ましい)から最低(すなわち、最も望ましくない)までにランク付けした。
Neurofen 5%イブプロフェンゲル(PE=27)
Boots 5%イブプロフェンゲル(PE=26)
製剤18 (PE=25)
製剤19 R (PE=25)
製剤24 (PE=25)
製剤22 (PE=25)
DOC 5%イブプロフェンゲル(PE=24)
製剤23 (PE=20)
製剤8 (PE=20)
製剤21 (PE=19)
【0104】
非加重薬学的エレガンススコアはさらに、以下の図表2にまとめられている。
【0105】
図表2
【0106】
5%エタノールアミンの存在(製剤22)またはR,S-イブプロフェンのS-エナンチオマーとの置換は、非加重PEスコア(25/30)を変化させなかったことに留意されたい。10%のイブプロフェンを含む製剤23(他の製剤には5%のイブプロフェンが含まれる)のより低いPEスコア20/30は、透明度(3/5)、粒子状物質(3/5)、臭気(3/5)、および残留物(3/5)についてのわずかに低いスコアの組み合わせによるものであった。DMSOおよびオレイン酸に基づく製剤8のより低いPEスコア(20/30)は、主に臭気(2/5)および残留物(2/5)についての低いスコアに起因していた。製剤21の最低のPEスコア(19/30)は、濃さ(1/5)および臭気(2/5)についての低いスコアによるものであった。
【0107】
試験したすべての製剤は、自由流動性の液体であった製剤21を除いて、半固体のゲルになるように設計された。
【0108】
加重薬学的エレガンススコア(PE')を算出し、製剤を次のように(最高[最も望ましい]から最低[最も望ましくない]までに)ランク付けした。
高い(PE'=50〜54)
Neurofen 5%イブプロフェンゲル(A=2、PE'=54)
製剤19 (A=2、PE'=50)
製剤24 (A=2、PE'=50)
製剤22 (A=2、PE'=50)
中間(PE'=20〜26)
Boots 5%イブプロフェンゲル(A=1、PE'=26)
製剤18 (A=1、PE'=25)
DOC 5%イブプロフェンゲル(A=1、PE'=24)
製剤23 (A=1、PE'=20)
低い(PE'=0)
製剤21 (PE'=0)
製剤8 (PE'=0)
【0109】
加重薬学的エレガンススコアはさらに、以下の図表3にまとめられている。
【0110】
図表3
【0111】
2つの市販製剤(DOCおよびBoots、5%イブプロフェンゲル)と製剤18および23に割り当てられた中間加重薬学的エレガンススコアは、主に次の要因に起因しうる:DOC 5%イブプロフェンゲル:粒子状物質の存在および速く流れる性質;Boots 5%イブプロフェンゲル:強い臭気およびわずかに粘着性の性質;製剤18および23:粘着性の残留物を含む/含まない、かすんでいる濃厚なゲル。
【0112】
製剤21の低い加重薬学的エレガンススコアは、自由流動性液体の形態に起因しうる。製剤8の低いスコアは、非常に濃厚であることおよび潜在的に拡がりにくいことに起因しうる。それはまた、粘着性であり、適用後にかなりの残留物を後に残しやすかった。
【0113】
結論
本試験で調製した6つの製剤のうち、製剤19、22および24の3つは、すぐれた薬学的エレガンスを与え、かつ、市販製剤(Neurofen 5%イブプロフェン局所用ゲル)と比べて遜色がなかった(図表3)。開示した3つすべての製剤に共通する成分は、5%のイブプロフェン(R,S-またはS-)、5%のヒドロキシプロピルセルロース、および20%の水である。5%のトリエタノールアミンを含めることは、薬学的エレガンスを変えるとは考えられなかった。かつ、5%のトリエタノールアミンを含めることは、皮膚浸透性の観点からはいくつかの追加の利点を提供する可能性がある。
【0114】
それぞれ水を含まないかまたは10%のR,S-イブプロフェンを含む製剤18および23は、許容されると考えられ、他の2つの市販製剤DOCおよびBoots 5%イブプロフェンゲルと比べて遜色がなかった。
【0115】
DMSO/オレイン酸を含む製剤8の薬学的エレガンスは最低限であった。
【0116】
実施例9
インビトロ皮膚刺激性EpiSkin試験
2つの異なる濃度のS-イブプロフェン製剤およびプラセボ(ビヒクル対照)の皮膚刺激の可能性は、インビトロ皮膚刺激性EpiSkin(再構成ヒト表皮)試験で評価した。SkinEthic EpiSkin(登録商標)試験システムは、皮膚刺激の可能性を評価するためのインビトロモデルとしてOECDの試験法(439)により検証されている。この試験は、ヒト表皮の機能的モデルを再構成するためにインビトロで増殖された、健康なドナー由来のヒトケラチノサイトを使用する。
【0117】
製剤25〜27は、実施例5に記載した製造方法IIに従って調製され、これらの製剤の内容が以下に示される。
【0118】
製剤25:
成分 %w/w
S-イブプロフェン 10
プロピレングリコール 20
ミリスチン酸イソプロピル 5
ヒドロキシプロピルセルロース 2
イソプロピルアルコール 43
水 20
【0119】
製剤26:
成分 %w/w
S-イブプロフェン 5
プロピレングリコール 20
ミリスチン酸イソプロピル 5
ヒドロキシプロピルセルロース 2
イソプロピルアルコール 48
水 20
【0120】
製剤27(プラセボ):
成分 %w/w
R/S-イブプロフェン 0
プロピレングリコール 21
ミリスチン酸イソプロピル 5.3
ヒドロキシプロピルセルロース 2
イソプロピルアルコール 50.8
水 21
【0121】
製剤27は、陰性対照(潜在的ビヒクル効果)のビヒクル製剤として使用した。
【0122】
実験手順
MTT直接還元試験
皮膚刺激のためのEpiSkin(登録商標)アッセイ法のエンドポイントは、ミトコンドリア還元酵素によるメチルチアゾールジフェニル-テトラゾリウムブロミド(MTT)のそのホルマザン代謝物への還元をアッセイすることによる、細胞の生存率の推定である。いくつかの化学物質にはこの還元を行うための固有の能力がある。このことは、MTTが代謝的に生存可能な細胞の非存在下でホルマザンに変換され得るので、アッセイ法結果に悪影響を及ぼす可能性がある。したがって、EpiSkin(登録商標)刺激アッセイ法を実施する前に、試験項目がMTTをホルマザンに還元することが可能であるかどうかを確認する必要があった。
【0123】
試験項目によるMTTの直接還元は、製剤および対照(10μL)を、リン酸緩衝生理食塩水中のMTT溶液(2mL、0.3mg/mLのMTT)に添加することによって評価した。陽性対照はオイゲノールとした。陰性対照は水であった。紫色のホルマザンの生成は、37℃、5%のCO
2レベルの加湿インキュベータ内で3時間±5分間インキュベートした後で、視覚的に評価した。各製剤につき3通りの試料を評価した。試験した製剤はいずれもMTTをホルマザンに還元しなかった。
【0124】
EpiSkin(登録商標)刺激アッセイ法
アッセイ法は、OECDによって指定された実施基準に従って行った:
OECD (2010), In Vitro Skin Irritation: Reconstructed Human Epidermis Test Method, OECD Guidelines for the Testing of Chemicals No. 439, OECD, Paris。
【0125】
試験システム構成
EpiSkin(登録商標)ユニットは、12の各ユニットの滅菌プレート内の輸送用寒天上に載せた。送達後、EpiSkin(登録商標)の状態は、pHおよび温度表示装置をチェックすることで評価した。EpiSkin(登録商標)ユニットを、EpiSkin(登録商標)維持培地(2mL)を含む12ウェルプレートに移した。次いで、試験製剤および対照物質への曝露を始める前に、組織を37℃、5%のCO
2レベルの加湿インキュベータ内で2〜24時間インキュベートした。陰性対照はダルベッコのリン酸緩衝生理食塩水(PBS)であり、陽性対照はドデシル硫酸ナトリウムの水溶液(SDS、5%、w/v)であった。
【0126】
製剤は「希釈せずに」皮膚に適用した。希釈されていない製剤および対照物質のアリコート(10μL)を、ポジティブディスプレイスメント式ピペット(positive displacement pipette)を用いて3通りのEpiSkin(登録商標)組織に適用した。製剤および対照は、アプリケータの先端を用いて皮膚露出部の全表面に穏やかに拡げた。
【0127】
EpiSkin(登録商標)を製剤および対照物質に15分±30秒間曝露した。次いで、EpiSkin(登録商標)の表面をPBS(約25mL)ですすぎ、新鮮な維持培地(2mL)を含むウェルに戻した。その後、処理されたEpiSkin(登録商標)ユニットを37℃、5%のCO
2レベルの加湿インキュベータ内で42時間±1時間インキュベートした。
【0128】
MTTアッセイ法
回復期間の後、EpiSkin(登録商標)ユニットを軽くたたいて水分を取り、EpiSkinアッセイ培地中のMTTの溶液(2mL、0.3mg/mL)を含むウェルに移した。次いで、組織を37℃、5%のCO
2レベルの加湿インキュベータ内で3時間±5分間インキュベートした。インキュベーションの終わりに、EpiSkin(登録商標)ユニットを吸収紙の上で軽く押さえて水分を切り、膜の中央部を生検パンチで回収した。生検の上側の細胞層を下層のコラーゲン基質から鉗子を用いて分離し、両方の小片をラベル付きの微小遠心管に入れた。酸性化したイソプロパノール(500μL)中の各生検を遮光した4℃の冷蔵庫内で68時間インキュベートすることによって、ホルマザンをEpiSkin(登録商標)から抽出した。各組織の細胞生存率は、100%の生存率の公称値を割り当てた陰性対照を基準にして、光学濃度吸収読取値から算出した。
【0129】
MTTアッセイ法の光学濃度(OD)読取値からの細胞生存率の算出
光学濃度(OD
550mm)読取値をMicrosoft Excelに移して、さらなる算出が実行されることを可能にした。
【0130】
標準的な統計手法を用いて
ブランク平均ODを算出した:ブランク(酸性化イソプロパノールを含む)ウェルの平均OD。各試料または対照の補正ODは、
ブランク平均ODの値を各読取値から差し引くことによって算出した:
OD
補正=OD
生−OD
ブランク平均。
【0131】
各試料および陽性対照の生存率%は次のように算出した:
生存率%=(OD
補正/平均OD
陰性対照)×100。
【0132】
標準的な統計手法を用いて、各試験製剤、プラセボ(ビヒクル)、および陽性対照の平均生存率(および標準偏差)を算出した。曝露および後処理のインキュベーション後の組織の生存率が50%未満であるかまたは50%である(S)場合、製剤はGHS分類区分2に従って皮膚に対して刺激性であると見なされる。
【0133】
表8は、製剤25〜27の生存率%の結果を示す。
【0134】
(表8)EpiSkin培養物の生存率%
【0135】
図表4
図表4-EpiSkin(登録商標)MTT試験試料の生存率%(平均SD、n=6)
【0136】
本発明は、その実施例を参照して詳細に記載され、かつ指摘されてきたが、さまざまな変更、修正、置換、および省略が、本発明の精神から逸脱することなく、なされ得ることは当業者に理解されよう。したがって、本発明は、以下の特許請求の範囲内の均等物を包含するものである。