特許第5989120号(P5989120)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ シーメンス アクチエンゲゼルシヤフトの特許一覧

特許5989120非接触容量式間隔センサ装置および非接触容量式間隔検査方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5989120
(24)【登録日】2016年8月19日
(45)【発行日】2016年9月7日
(54)【発明の名称】非接触容量式間隔センサ装置および非接触容量式間隔検査方法
(51)【国際特許分類】
   G01D 5/241 20060101AFI20160825BHJP
   G01D 5/24 20060101ALI20160825BHJP
【FI】
   G01D5/24 A
   G01D5/24 D
【請求項の数】28
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2014-527566(P2014-527566)
(86)(22)【出願日】2012年8月2日
(65)【公表番号】特表2014-525573(P2014-525573A)
(43)【公表日】2014年9月29日
(86)【国際出願番号】EP2012065170
(87)【国際公開番号】WO2013029915
(87)【国際公開日】20130307
【審査請求日】2014年3月26日
(31)【優先権主張番号】102011081666.6
(32)【優先日】2011年8月26日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】390039413
【氏名又は名称】シーメンス アクチエンゲゼルシヤフト
【氏名又は名称原語表記】Siemens Aktiengesellschaft
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100099483
【弁理士】
【氏名又は名称】久野 琢也
(72)【発明者】
【氏名】ファティー アラタス
(72)【発明者】
【氏名】マーティン ケアデル
(72)【発明者】
【氏名】アントン シック
【審査官】 吉田 久
(56)【参考文献】
【文献】 特開平7−161790(JP,A)
【文献】 特開平6−308530(JP,A)
【文献】 実開昭61−81183(JP,U)
【文献】 特開2001−330406(JP,A)
【文献】 特開平8−136209(JP,A)
【文献】 特開2010−224011(JP,A)
【文献】 特開平7−161789(JP,A)
【文献】 特表平6−508682(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01D 5/00−5/252
G01B 7/00−7/34
G01R 31/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板(1)上または基板(1)内に形成される複数の導電構造体(3)を容量式に非接触かつ非破壊的に検査する装置であって、
該装置は、
− 励起信号を印加する励起信号形成装置(7)であって、前記励起信号形成装置(7)は前記励起信号を形成し、前記形成した励起信号を、前記基板(1)を位置決めするための導電性の基板ホルダ(5)に印加する、励起信号形成装置(7)と、
− 当該基板ホルダ(5)とは反対側を向いた前記基板(1)の面の上方に配置されている容量式センサ(11)と、
ただし、前記容量式センサ(11)は、少なくとも2つのセンサ電極面(9)を有し、
前記少なくとも2つのセンサ電極面(9)は、前記基板(1)の表面に対して平行に、かつ、横並びに配置されており、
前記少なくとも2つのセンサ電極面(9)と、前記基板(1)の前記表面との間のそれぞれの間隔(h,h+d)は一定であるが、互いに異なり、
前記少なくとも2つのセンサ電極面(9)は、同一平面上には存在しない、
− 各センサ電極面(9)において、各センサ測定信号を検出する測定装置(12)と、
− 当該検出した各センサ測定信号を用いて各導電構造体(3)の空間的な長さを求める評価装置(13)とを有し、
前記評価装置(13)により、前記センサ電極面のうちの1つのセンサ電極面(9a)と、前記基板ホルダ(5)との間に導電構造体(3)が延在しているか否かを求め、
前記評価装置(13)により、閾値より大きな間隔(h)が求められた際には、対応する前記センサ電極面(9a)と前記基板ホルダ(5)との間に導電構造体(3)が延在していないとする、
ことを特徴とする装置。
【請求項2】
基板(1)上または基板(1)内に形成される複数の導電構造体(3)を容量式に非接触かつ非破壊的に検査する装置であって、
該装置は、
− 励起信号を印加する励起信号形成装置(7)であって、前記励起信号形成装置(7)は前記励起信号を形成し、前記形成した励起信号を、前記基板(1)を位置決めするための導電性の基板ホルダ(5)に印加する、励起信号形成装置(7)と、
− 当該基板ホルダ(5)とは反対側を向いた前記基板(1)の面の上方に配置されている容量式センサ(11)と、
ただし、前記容量式センサ(11)は、少なくとも2つのセンサ電極面(9)を有し、
前記少なくとも2つのセンサ電極面(9)は、前記基板(1)の表面に対して平行に、かつ、横並びに配置されており、
前記少なくとも2つのセンサ電極面(9)と、前記基板(1)の前記表面との間のそれぞれの間隔(h,h+d)は一定であるが、互いに異なり、
前記少なくとも2つのセンサ電極面(9)は、同一平面上には存在しない、
− 各センサ電極面(9)において、各センサ測定信号を検出する測定装置(12)と、
− 当該検出した各センサ測定信号を用いて各導電構造体(3)の空間的な長さを求める評価装置(13)とを有し、
前記容量式センサ(11)において複数の前記センサ電極面のうちの1つのセンサ電極面(9b)のレベルに少なくとも1つの導電性シールド層(8)が形成されている、
ことを特徴とする装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の装置において、
2つのセンサ電極面(9a,9b)が形成されており、
前記評価装置(13)は、分圧器(a/b)を有しており、
前記2つのセンサ測定信号の互いの比を用いて、前記容量式センサ(11)と導電構造体(3)との間隔(h)を求める、
ことを特徴とする装置。
【請求項4】
請求項に記載の装置において、
前記少なくとも1つの導電性シールド層(8)は、同じレベルにある前記センサ電極面(9b)を置き換える、
ことを特徴とする装置。
【請求項5】
請求項1または2に記載の装置において、
前記励起信号は、交流電圧信号および/または交流電流信号である、
ことを特徴とする装置。
【請求項6】
請求項1または2に記載の装置において、
センサ測定信号はそれぞれ充電変化電流である、
ことを特徴とする装置。
【請求項7】
請求項1または2に記載の装置において、
前記センサ電極面(9a,9b)は、前記導電構造体(3)に平行に位置決めされており、かつ、直交座標系のxy平面に平行に延在している、
ことを特徴とする装置。
【請求項8】
請求項1、2および7のうちのいずれか1項に記載の装置において、
前記センサ電極面(9a,9b)の大きさは同じである、
ことを特徴とする装置。
【請求項9】
請求項7または8に記載の装置において、
前記センサ電極面(9a,9b)は互いに合同である、
ことを特徴とする装置。
【請求項10】
請求項8または9に記載の装置において、
複数の前記センサ電極面(9)が合わさって、前記基板(1)の表面を覆う、
ことを特徴とする装置。
【請求項11】
請求項1または2に記載の装置において、
前記センサ電極面(9)を用いて、前記基板(1)として、液晶ディスプレイ(LCD,Liquid Crystal Display)のディスプレイガラス基板が検出され、
前記導電構造体(3)として、導体路またはピクセル面が検出される、
ことを特徴とする装置。
【請求項12】
請求項1または2に記載の装置において、
相対運動装置により、前記基板(1)の前記表面および前記容量式センサ(11)を、互いに一定の間隔で複数の測定ポジションに相対運動させる、
ことを特徴とする装置。
【請求項13】
請求項1、2および12のうちのいずれか1項に記載の装置において、
前記容量式センサ(11)は、センサ電極面(9a,9b)の複数のグループを有しており、
当該グループは、規則的なパターンで前記基板(1)の表面を覆い、かつ、複数の測定ポジションを同時に形成する、
ことを特徴とする装置。
【請求項14】
請求項13に記載の装置において、
前記規則的なパターンを用いて、前記基板(1)の表面を列状に覆う、
ことを特徴する装置。
【請求項15】
基板(1)上または基板(1)内に形成される複数の導電構造体(3)を容量式に非接触かつ非破壊的に検査する方法において、
該方法は、
− 励起信号形成装置(7)によって形成される励起信号が加えられる導電性の基板ホルダ(5)を用いて前記基板(1)を位置決めするステップと、
− 少なくとも2つのセンサ電極面(9)を有する容量式センサ(11)を、前記基板ホルダ(5)とは反対側の前記基板(1)の面の上方に配置するステップと、
ただし、前記少なくとも2つのセンサ電極面(9)は、前記基板(1)の表面に対して平行に、かつ、横並びに配置され、
前記少なくとも2つのセンサ電極面(9)と、前記基板(1)の前記表面との間のそれぞれの間隔(h,h+d)は一定であるが、互いに異なり、
前記少なくとも2つのセンサ電極面(9)は同一平面上には存在しない、
− 測定装置(12)を用いて各センサ電極面(9)における各センサ測定信号を検出するステップと、
− 当該検出した各センサ測定信号を用いて各導電構造体(3)の空間的な長さを評価装置(13)によって求めるステップとを有し、
前記評価装置(13)により、前記センサ電極面のうちの1つのセンサ電極面(9a)と前記基板ホルダ(5)との間に導電構造体(3)が延在しているか否かを求め、
前記評価装置(13)により、閾値より大きな間隔(h)が求められた際には、前記の対応するセンサ電極面(9a)と前記基板ホルダ(5)との間に導電構造体(3)が延在していないとする、
ことを特徴とする方法。
【請求項16】
基板(1)上または基板(1)内に形成される複数の導電構造体(3)を容量式に非接触かつ非破壊的に検査する方法において、
該方法は、
− 励起信号形成装置(7)によって形成される励起信号が加えられる導電性の基板ホルダ(5)を用いて前記基板(1)を位置決めするステップと、
− 少なくとも2つのセンサ電極面(9)を有する容量式センサ(11)を、前記基板ホルダ(5)とは反対側の前記基板(1)の面の上方に配置するステップと、
ただし、前記少なくとも2つのセンサ電極面(9)は、前記基板(1)の表面に対して平行に、かつ、横並びに配置され、
前記少なくとも2つのセンサ電極面(9)と、前記基板(1)の前記表面との間のそれぞれの間隔(h,h+d)は一定であるが、互いに異なり、
前記少なくとも2つのセンサ電極面(9)は同一平面上には存在しない、
− 測定装置(12)を用いて各センサ電極面(9)における各センサ測定信号を検出するステップと、
− 当該検出した各センサ測定信号を用いて各導電構造体(3)の空間的な長さを評価装置(13)によって求めるステップとを有し、
前記容量式センサ(11)において複数の前記センサ電極面のうちの1つのセンサ電極面(9b)のレベルに少なくとも1つの導電性シールド層(8)が形成されており、
前記導電性シールド層(8)にアース電位が印加される、
ことを特徴とする方法。
【請求項17】
請求項15または16に記載の方法において、
2つのセンサ電極面(9a,9b)を形成し、
前記評価装置(13)は、分圧器(a/b)を有しており、
前記2つのセンサ測定信号の互いの比を用いて、前記容量式センサ(11)と導電構造体(3)との間隔(h)を求める、
ことを特徴とする方法。
【請求項18】
請求項17に記載の方法において、
前記少なくとも1つの導電性シールド層(8)は、同じレベルにある前記センサ電極面(9b)を置き換える、
ことを特徴とする方法。
【請求項19】
請求項15または16に記載の方法において、
前記励起信号として、交流電圧信号および/または交流電流信号を印加する、
ことを特徴とする方法。
【請求項20】
請求項15または16に記載の方法において、
センサ測定信号はそれぞれ充電変化電流である、
ことを特徴とする方法。
【請求項21】
請求項15または16に記載の方法において、
前記センサ電極面(9a,9b)は、前記導電構造体(3)に平行に位置決めされており、かつ、直交座標系のxy平面に平行に延在している、
ことを特徴とする方法。
【請求項22】
請求項15、16および21のうちのいずれか1項に記載の方法において、
前記センサ電極面(9a,9b)の大きさは同じである、
ことを特徴とする方法。
【請求項23】
請求項22に記載の方法において、
前記センサ電極面(9a,9b)は互いに合同である、
ことを特徴とする方法。
【請求項24】
請求項22または23に記載の方法において、
複数の前記センサ電極面(9)が合わさって、前記基板(1)の表面を覆う、
ことを特徴とする方法。
【請求項25】
請求項15または16に記載の方法において、
前記センサ電極面(9)を用いて、基板(1)として、液晶ディスプレイ(LCD,Liquid Crystal Display)のディスプレイガラス基板を検出し、
前記導電構造体(3)として、導体路またはピクセル面を検出する、
ことを特徴とする方法。
【請求項26】
請求項15または16に記載の方法において、
相対運動装置により、前記基板(1)の前記表面および前記容量式センサ(11)を、互いに一定の間隔で複数の測定ポジションに相対運動させる、
ことを特徴とする方法。
【請求項27】
請求項15、16および26のうちのいずれか1項に記載の方法において、
前記容量式センサ(11)は、センサ電極面(9a,9b)の複数のグループを有しており、
当該グループは、規則的なパターンで前記基板(1)の表面を覆い、かつ、複数の測定ポジションを同時に形成する、
ことを特徴とする方法。
【請求項28】
請求項27に記載の方法において、
前記規則的なパターンを用いて、前記基板(1)の表面を列状に覆う、
ことを特徴する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板上または基板にまたは基板内に浮遊して形成されている導電構造体を非接触かつ非破壊的に検査する方法および装置に関する。
【0002】
本発明は、殊に1つの面に沿ってそれぞれ延在する複数の基板における導電構造体を非接触かつ非破壊的に検査することに関する。相応する基板は、例えばいわゆるディスプレイバックプレーンまたはプリント基板において使用される。相応する構造体の電気的なチェックは、ディスプレイ全体の完成前には制限的にしかできない。このことは、殊にmmまたはμm領域の長さを有する構造体または基板の縁部に直接接触しない構造体について当てはまることである。
【0003】
導電構造体が浮遊しているとは、この導電構造体が基板において完全に取り囲まれており、基板の縁部または表面と直接に接触しておらず、電気的に絶縁されている場合のことである。
【0004】
電気的な機能をチェックするための1つの可能性は、従来のニードルプローブを使用することである。この際にニードルが、上記の基板の相応する導電面に押し付けられて、電気接続が形成される。引き続いて上記のニードル接触接続部間においてこの構造の導電性を検査するかないしはその機能を検査することができる。しかしながらこのような方法にはいくつかの欠点がある。損傷を及ぼさない接触接続は、可能でないかないしはできたとしても制限的にしか可能でない。さらにこの接触接続それ自体も比較的煩雑である。例えば上記のニードルは正確に位置調整しなければならず、または所定の圧力で上記の接触接続を保証しなければならない。またこの際にはニードルは機械的に摩損する。このような煩雑なプロセスにより、多くの面の検査ひいては「インライン」検査は、制限された効率でしか行えないのである。
【0005】
別の慣用の測定法は、光学的な検査である。この光学的な検査は、電気特性ないしは欠陥のない機能についての情報をまったく示すことはできないが、材料検査に適している。これにより、構造体の横方向の幾何学形をチェックすることができる。しかしながら誤った挙動に結び付く導電構造体におけるひびまたは複数の下側の層の深いところにある複数の導体路間の短絡を確実に識別することはできないのである。
【0006】
別の従来の解決手段は、いわゆる非接触容量式検査である。ここでは基板表面とセンサとの間で、位置に依存する容量を形成する。引き続いてこの容量結合部において電圧変化および容量変化を検出することができる。これにより、基板表面を容量式に走査することができるかないしは基板表面に印加される電圧を計算することができる。これらの基板には、相応する測定に対し、相応に複数の信号を供給しなければならない。このような容量式表面走査の場合、上記の基板への信号供給も同様に、導電性載置面を介して容量式に励起することができる。この容量結合により、上記の測定信号は伝導率ないしは容量の変化に応答し、したがって相応する構造体の電気的な検査に対し、相応する光学的な方法よりも格段に適しているのである。この従来の方法を示しているのが図2である。しかしながらこの方法では、電気的に接続されていない、すなわち浮遊している極めて小さい構造体を検査することができない。電気的に接続されていないこれらの構造体には信号を直接加えることはできないのである。この場合、基板ホルダを介する容量結合はできない。測定可能な信号のためには基板ホルダからの結合面は、センサへの結合面よりも格段に大きくなければならず、そうでなければ、測定結果「構造体が存在する」と測定結果「構造体が存在しない」との違いは測定できないのである。
【0007】
本発明の課題は、導電構造体を非接触かつ非破壊的に検査する方法および装置を提供して、x,y,zのデカルト座標形においてz軸に沿った導電構造体の長さおよび/またはxy平面に沿った導電構造体の大きさを簡単かつ高い信頼性で検出することである。ここでは多数の導電構造体を有効に検査できるようにする。またここでは、例えば上記の導電構造体におけるひびまたは基板内にある導体路間の短絡が高い信頼性で識別できるようにする。ここでは、基板上または基板における電気構造体および浮遊する電気構造体が検査できるようにする。例えば、ディスプレイ基板およびプリント基板を検査できるようにする。
【0008】
上記の課題は、請求項1に記載した装置により、また請求項17に記載した方法によって解決される。
【0009】
第1の様相によれば、基板上または基板内に形成される複数の導電構造体を容量式に非接触かつ非破壊的に検査する装置が提供される。この装置は、
励起信号形成装置によって形成される励起信号が加えられかつ上記の基板を位置決めする導電性の基板ホルダと、
この基板ホルダとは反対側を向いた上記の基板の面の上方に位置決めされかつこの基板の表面に対して平行にかつ互いに異なる一定の間隔を有しかつ上記基板の上記表面に対して横方向に配置される少なくとも2つの電極面を有する容量式センサと、
各センサ電極面において各センサ測定信号を検出する測定装置と、
上記の検出したセンサ測定信号を用いて導電構造体の空間的な長さを求める評価装置とを有する。
【0010】
第2の様相によれば、基板上または基板内に形成される複数の導電構造体を容量式に非接触かつ非破壊的に検査する方法が提供され、この方法は、
励起信号形成装置によって形成される励起信号が加えられる導電性の基板ホルダを用いて基板を位置決めするステップと、
上記の基板の表面に対して互いに異なる一定の間隔を有しかつこの基板の表面に対して平行にかつ横方向に配置される少なくとも2つのセンサ電極面を有する容量式センサ(11)を上記の基板ホルダとは反対側の基板の面の上方に配置するステップと、
測定装置を用いて各センサ電極面において各センサ測定信号を検出するステップと、
検出したこれらのセンサ測定信号を用いて導電構造体の空間的な長さを評価装置によって求めるステップとを有する。
【0011】
本発明では、複数のセンサ電極を有する3次元的に構成された容量式センサを使用する。ここでは隣接する少なくとも2つのセンサ電極を使用し、これらのセンサ電極は、垂直方向に互いにずれている。本発明による上記の装置は、上記の測定のため、測定すべき表面の上方で一定の間隔で位置決めするかまたは運動させなければならない。この際に本発明による装置と、上記の基板の導電面との間に容量結合が行われる。上記のセンサ電極と測定対象物との間のこの容量結合により、測定容量が定められる。この測定容量は、高さをずらした複数のセンサ電極間で異なる。これらのセンサ電極のセンサ電極面は、垂直方向に高さがずれている。その他の測定条件が同じであれば、これらの測定容量間のこの違いは、上記のセンサ電極面の高さのずれ、および、センサと導電構造体との間の上記の間隔に依存する。上記のセンサ電極面の高さのずれが既知であれば、上記の測定信号から、導電構造体とセンサとの間隔を計算することができ、また導電構造体が存在するか否かを求めることができる。
【0012】
本発明では、上記のセンサ電極は互いに高さがずらされは配置されるため、上記の容量式センサは3次元的に構成される。これにより、上記の間隔を複数の測定信号から計算することができる。本発明によれば、上記の導電構造体に対して直接的かつ簡単に絶対的な間隔測定を行うことができ、またここから導出すれば、高さ方向のプロフィールの測定を実現することができる。この測定には、信号形成のために基板に直接的に接触接続する必要はない。また例えばチャックとすることの可能な上記の基板ホルダにより、信号を容量式に取り込むことができる。また導電性でない基板においてないしは上記の電気層を通して導電構造体を、測定して検査することができる。上記の複数のセンサ電極面が、上記の導電構造体と完全に重なり合うかまたは同じ割合で重なり合う場合、本発明による方法により、構造サイズには依存せずに測定が行われる。上記の間隔測定は2つの測定電流の比だけに依存するため、任意の電気信号を上記の構造体に印加することができる。信号が印加されない場合には充電変化電流も出力されない。この場合、上記のセンサは場合によって振動電位に維持することができる。本発明では、励磁電圧の大きさについての知識は不要である。作動距離に依存して上記の高さのずれを複数の測定条件に適合させて最適化することができる。
【0013】
別の有利な実施形態は、従属請求項に関連して記載されている。
【0014】
有利な実施形態によれば、2つの電極面を形成することができ、上記の評価装置は、分圧器を有することができ、また2つのセンサ信号の互いの比を用いて、センサと導電構造体との間隔hを求めることができる。
【0015】
別の有利な実施形態によれば、上記の評価装置により、上記のセンサ電極面のうちの1つのセンサ電極面と、基板ホルダとの間に導電構造体が延在しているか否かを求めることができる。
【0016】
別の有利な実施形態によれば、上記の評価装置により、閾値より大きな間隔hが求められた際には、対応するセンサ電極と基板ホルダとの間に導電構造体が延在していないとすることができる。この閾値は、例えば、上記のセンサと基板ホルダとの間の最大許容間隔とすることが可能である。
【0017】
別の有利な実施形態によれば、上記のセンサにおいて複数のセンサ電極面のうちの1つのセンサ電極面のレベルに少なくとも1つの導電性シールド層を形成することができる。この導電性シールド層にはアース電位を印加することができる。
【0018】
別の有利な実施形態によれば、上記の少なくとも1つの導電性シールド層は、同じレベルにあるセンサ電極面を置き換える。
【0019】
別の有利な実施形態によれば、上記の励起信号は、交流電圧信号および/または交流電流信号とすることが可能である。
【0020】
別の有利な実施形態によれば、センサ測定信号はそれぞれ充電変化電流とすることができる。
【0021】
別の有利な実施形態によれば、上記のセンサ電極面および導電構造体は、直交座標系のxy平面に平行に延在することが可能である。
【0022】
別の有利な実施形態によれば、上記の複数のセンサ電極面は同じ大きさとすることが可能である。
【0023】
別の有利な実施形態によれば、上記の複数のセンサ電極面は互いに合同とすることが可能である。
【0024】
別の有利な実施形態によれば、上記の複数のセンサ電極面が合わさって、上記の基板の表面に相応することが可能である。
【0025】
別の有利な実施形態において上記の基板は、液晶ディスプレイ(LCD,Liquid Crystal Display)のディスプレイガラス基板とすることが可能であり、上記の導電構造体は導体路またはピクセル面とすることが可能である。また基板および導電構造体は、プリンテッドエレクトロニクスを構成することができる。これらの導電構造体は、TFT(Thin Film Transistor)電極おけるピクセル面または導体路とすることが可能である。
【0026】
別の有利な実施形態において、相対運動装置により、上記の基板の表面およびセンサを、互いに一定の間隔で複数の測定ポジションに相対運動させる。
【0027】
別の有利な実施形態において、上記のセンサは、センサ電極面の複数のグループを有することができ、これらのグループは、規則的なパターンで上記の基板の表面を覆い、かつ、複数の測定ポジションを同時に形成する。
【0028】
別の有利な実施形態において上記の規則的なパターンは、上記の基板の表面を列状に覆うことができる。
【0029】
図面に関連し、複数の実施例に基づいて本発明を詳しく説明する。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1】検査すべき導電構造体の実施例を示す図である。
図2】従来の非接触型容量式検査の実施例を示す図である。
図3】本発明による装置の実施例を示す図である。
図4】本発明による測定の実施例を示す図である。
図5】本発明による間隔計算の実施例を示す図である。
図6】有利なセンサ電極の実施例を示す図である。
図7】本発明による方法の2つの測定例を示す図である。
【0031】
図1aおよび1bには、検査すべき導電構造体の実施例が示されている。図1aには、導電構造体の1つの実施例として導電性表面が示されている。ここで参照符号3は、上記の導電性表面を示している。図1bには、複数の導電構造体3の別の実施例が示されている。例えば複数の導電構造体3を1つの基板1に形成することができる。択一的には複数の導電構造体を基板1の上側または下側の形成することも可能である。これらの導電構造体3は浮遊式にすることも可能である。本発明により、浮遊式の殊に小さな導電構造体表面3を非接触に検査することができ、さらに容量式センサと、図1aに示した基板1の構造化された表面との間隔を測定することができる。このような間隔測定により、図1aに示した3次元の構造化導電性表面3の第3の次元として、高さを測定することができる。
【0032】
これにより、プロフィール測定を行うことができる。また図1bに示した、誘電体の内部にある導電構造体3を幾何学的に測定することができ、しかも同様に第3の次元において測定することができる。
【0033】
図2aないしはcには、従来の非接触型容量式検査の実施例が示されている。ここでは基板1の表面とセンサとの間に、位置に依存する容量が形成される。この容量結合に続いて電圧変化および容量変化を検出することができる。さらにアース面8と基板ホルダ5との間に容量が形成される。図2aには導電構造体のない配置構成が示されており、図2bには導電構造体を有する配置構成が示されており、また図2cには、基板ホルダ5の面積と等しい面積を有する導電構造体3を備えた従来の配置構成が示されている。
【0034】
図3には、本発明による装置の実施例が示されている。
【0035】
本発明によれば、互いに平行でありかつ1つの平面内にはなくかつ検査すべき複数の構造体に相対して横に並んでいる独立した少なくとも2つのセンサ電極面を提供する容量式センサが使用される。このセンサには、本発明による各センサ電極を形成するため、検査すべき構造体側を向いたその面に、殊に有利には1つずつの独立したセンサ電極が形成されている。このようなセンサ電極は殊に有利には、デカルト座標系のxy平面に沿って延在しており、このセンサ電極の空間的な長さはz方向が小さい。この違いは、例えば少なくとも10%の範囲内とすることが可能である。例えば、このようにして形成されるセンサ電極は、センサ電極層として得ることができる。幅および深さはミリメートル範囲に、または厚さはマイクロメートル範囲に設定することができる。検査すべき構造体側を向いた上記の容量式センサの面の経過は、これらの個々の平行なセンサ電極層がz軸方向に互いにずれており、xy平面に対して並んで配置されるように構成されている。各センサ電極またはセンサ電極層は、電気力線が、基板側を向きかつxy平面に沿って空間的に延在するセンサ電極またはセンサ電極層の面だけにおいて、終了するかまたはここから開始されるように上記のセンサによって支持されている。このような面をそれぞれのセンサ電極面と称する。センサ電極は殊に有利にはセンサ電極層として形成される。
【0036】
センサ11は、測定に対し、基板1の表面の上方に一定の間隔で位置決めされるか移動される。センサ11は、例えばエアベアリングによってエアクッションに載置される。これにより、一定の平均間隔が得られ、この間隔の変化は、エアベアリングによって補償され、すなわち平均化されるのである。測定すべき導電構造体3は、これが存在する場合、基板1上または基板1内に形成することができる。センサ11と、有利にはセンサ電極の面9に平行な基板1の面に沿って延在する導電構造体3との間に容量結合C1およびC2が得られる。センサ電極11と、測定対象体1ないしは3との間の容量結合により、上記の測定容量が定められる。この測定容量C1およびC2は、第1のセンサ電極面9と、第2のセンサ電極面9との間で異なる。オプションでは測定対象体1および3側を向いたセンサ11の面にアース面8を形成することができる。これらの測定容量C1およびC2は、高さがずれたこれらのセンサ電極面9間で異なる。その他の点では条件が同じである場合、この違いは、センサ電極面9の高さのずれ、および、センサ11と導電構造体3との間の間隔とに依存する。センサ電極面9の高さのずれdがわかると、センサ測定信号から導電構造体3とセンサ11との間隔hを計算することができる。図3には、基板支持体5として、基板1を支持しかつ固定する導電性の基板ホルダが示されており、この基板支持体には、励起信号形成装置7を用いて形成した励起信号が加えられるかないしはこれに励起信号が供給される。上記の基板ホルダとは反対側を向いた基板1の面の上方には、基板ホルダ5に対して互いに異なる一定の間隔で配置されている複数のセンサ電極面9を有する容量式センサ11が位置決めされている。測定装置12により、各センサ電極面9の各測定信号が検出され、評価装置13により、導電構造体3の空間的な長さが、上記の励起信号および検出したセンサ測定信号の2つの信号を用いて求められる。
【0037】
容量式センサ11により、充電変化電流だけを直接測定することができる。この充電変化電流はつぎの式によって表される。すなわち、
【数1】
である。この式(1)の前半分は、基板1の上方でセンサ11が浮遊して移動する際の時間的な容量変化に依存する充電変化電流を表している。後半分は、時間tについての電圧変化に依存する充電変化電流を表している。一般的に容量変化は、上記の加えられる信号電圧変化よりも格段に緩慢に行われることにより、式(1)の前半分は測定時に無視することができ、上記の公式は式
【数2】
に変わる。
【0038】
複数のセンサ電極9が共通の対向電極を有することにより、上記の2つの充電変化電流は、同じ電圧ないしは電圧変化にも依存する。したがって個々の測定電流間で異なるただ1つの影響要因として残るのは、上記の相異なる測定容量C1およびC2である。上記の充電変化電流が測定容量に直接比例することにより、2つの充電変化電流の互いの比と、2つの測定容量の互いの比とは等しい。すなわち上記の測定容量は確かに直接求めることはできないが、充電変化電流の上記の比ひいては測定容量の比は、上記の充電変化電流から直接計算できるのである。第1近似において上記のセンサ電極と、上記の導電構造体との間の上記の測定容量は、平板コンデンサとして表すことができる。平板コンデンサの容量はつぎの式(3)によって表すことができる。すなわち
【数3】
である。センサ電極がずれている場合、この公式は近似的に
【数4】
である。上記の測定容量の比は、2つのセンサ電極9に対して近似的に公式
【数5】
によって計算される。
これは近似値であるため、これは補正係数によって補正しなければならない。このように補正係数は、シミュレーションまたは実験によって求めることができる。補正係数は、間隔に依存し、したがって測定容量の比に依存する。補正項を有する式によるアプローチはつぎのように示すことができる。すなわち、
【数6】
である。導電構造体3とセンサ11との間隔hについて解くことにより、公式
【数7】
が得られる。
【0039】
図4aないしcには、本発明による測定の実施例が示されている。ここには相異なる導電構造体3が示されている。図4aには基板1上の導電構造体が示されており、図4bには基板1内の導電構造体3が示されており、図4cにはセンサ11に対してより大きな間隔hを有する導電構造体3が示されており、この導電構造体3も基板1内に形成されている。これによって図4aないし4cは、2つの測定信号の比が、導電面3に対する間隔hと共にどのように変化するかをよく説明している。これらの測定信号は、各センサ電極9のセンサ測定信号毎に設けられている測定装置12を用いて測定される。評価装置13は、例えば2つのセンサ信号の比を求めることができる。これにより、導電面が存在するか否かについても示すこともできる。この実施例によれば、相異なる2つの誘電体がセンサ電極9の上記の間隔内に存在し、詳しくいえば空気と基板1とが存在する。相異なる誘電体が使用されることにより、比較的大きな有効間隔dが得られる。この間隔は、上記の間隔hを計算する際に一緒に考慮すべきである。得られた上記の公式を簡単なままに維持するため、上記の導出を行う際には、図3に関連して単純化して1つの誘電体で計算する。しかしながら本発明による方法は基本的に、相異なる誘電体によっても実施することが可能である。
【0040】
図5には、模擬平板コンデンサキャパシタンスを用いた本発明による間隔計算の実施例が示されている。図5には1つのシミュレーションが示されている。ここには、実際距離hrを横軸にして、基板1に対する2つの平板キャパシタンスC1およびC2と、計算した距離hbとが示されている。これらのキャパシタンス値C1およびC2は、上記の平板コンデンサの公式によって計算しため、これらの値は実際の値とは同じではない。このシミュレーションでは、センサの高さのずれをd=2μmとし、またセンサ面積を2500μm2として計算した。
【0041】
図6には、有利なセンサ電極面9の実施例が示されている。これらのセンサ電極面9が同じ測定条件下にあり、また測定の質が落ちないようにするため、個々のセンサ電極面9は、同じ大きさの有効基板面割合で同一の導電構造体3と重ならなければならない。理想的には2つの測定電極面9のこれらの幾何学形状は、基板1の幾何学的な構造に適合される。図6には、2つのセンサ電極面9を有する本発明の実施形態において、有利な幾何学形状が示されている。図6は、センサ電極面9の考えられ得る構成の複数の実施例を示している。斜めにハッチングされた領域は、互いに高さがずらされた2つのセンサ電極面9aおよび9bを表す。
【0042】
上記の計算および図ではそれぞれ2つのセンサ電極面9しか扱われていない。しかしながら本発明の権利範囲には、2つよりも多くのセンサ電極面を有する実施形態も含まれる。
【0043】
図7aおよびbは、多数の導電構造体3を非接触かつ非破壊的に検査する本発明による方法の2つの測定例が示されている。第1ステップS1により、基板1に接触接続しかつこれを位置決めする導電性の基板ホルダが準備され、励起信号形成装置7によって形成した励起信号がこの基板ホルダに印加される。第2ステップS2により、容量式センサ11が配置され、ここでこの容量式センサ11は、上記の基板ホルダとは反対側の基板1の面の上方に、基板ホルダに対して互いに異なる一定の間隔で配置された2つのセンサ電極面9を有する。この実施例によれば、基板1に最も近いセンサ電極面9は同時にアース面8として形成されている。第3ステップS3により、測定装置12が用いられて、有利には充電変化電流である各センサ測定信号が、各センサ電極面9において測定される。第4ステップS4により、評価装置13が用いられて上記の2つのセンサ測定信号が評価される。このような方法により、例えばつぎのような測定を行うことができる。すなわち、
a) トポグラフィ測定
X方向およびY方向にセンサ11を移動させることにより、基板1全体にわたる走査を行うことができる。これによって殊に、測定すべき対象体ないしは構造体1および3のトポグラフィを測定することができる。
b) 導体路が存在するか否かをチェックするか、または導電面の横方向の幾何学形状を測定する。
殊に小さい複数の構造体の上記のような測定は、センサ電極面9を1つだけを有するセンサ11によって行うことができる。この場合にこのセンサ電極面9は、アース面8に対してずらさなければならない。この場合にこのアース面8は、上記の第2のセンサ電極面9の役割は果たすのである。図7aには、センサ11の下に導電構造体は配置されていない第1のケースが示されている。センサ11の下に導電構造体が配置されていない場合、アース面8もセンサ電極面9も共に、例えばチャックとして実施することが可能な基板ホルダに対し、単位面積当たりほぼ同じ容量のキャパシタンスを結合する。単位面積当たりのこれらのキャパシタンスはほぼ同じ大きさである。なぜならば、電極面9とアース面8との間の比較的小さな高さのずれdは、基板ホルダの間隔に比べて無視できるからである。またこれに相応して単位表面積当たりの上記の電流もほぼ同じ大きさである。図7bには、センサ11の下に導電構造体3が配置されている第2のケースが示されている。センサ電極11の下に導電構造体3が位置付けられると、この導電構造体は同電位面を構成する。この際に基板ホルダとセンサ11との間の総キャパシタンスはあまり変化しない。なぜならば、例えば単に蒸着されている相応の導電性面は一般的に極めて薄く、ひいてはセンサ11と基板ホルダないしは基板支持体5との間の有効間隔は最小限にしか短くならないからである。しかしながら同電位面を形成する導電構造体3と、センサ電極面9ないしはアース面8との間の容量比は変化する。これは、2つのセンサ電極面9のずれdが、センサ11と導電構造体3との間隔hに対してもはや無視できないことによって発生する。単位面積当たりのこれらの電流の比は単位面積あたりの容量の比に相応するが、全体電流はほとんど変化しない。これにより、導電構造体3がこのセンサ電極面9の下にある場合には、図7aおよびbに示した上側のセンサ電極面9では、より一層少ない電流しか流れないのである。したがってこの電流強度を介して構造体3およびその横方向の大きさを検査できるのである。
【0044】
ここで説明した本発明のこれらの実施例では、上方へのずれdが示されている。択一的にこのずれdを下方に形成することも可能である。このようなケースにおいて容量および電流の比は、相応に変化する。図7に示した上記の2つのケースは、この図7において付加的に数学的に説明されている。
【0045】
本発明は、基板1上または基板1に形成されている導電構造体3、または基板1に浮遊して形成されている導電構造体3,殊に孤立した導電構造体3を簡単かつ高い信頼性で非接触かつ非破壊に検査する方法および装置に関する。本発明によれば、少なくとも2つセンサ電極面9を有する容量式センサ11を使用し、ここでこれらのセンサ電極面は、互いに異なる一定の間隔で基板1の表面に対して平行にまたこの表面に対して横方向に配置されている。
図1A
図1B
図2A-2C】
図3
図4A
図4B
図4C
図5
図6
図7A-7B】