【文献】
川原徹也,“手描きの魚も泳ぐ3Dスクリーンセーバー「Fish Saver 2」”,2006年 8月 9日,URL,http://web.archive.org/web/20060820090743/http://www.forest.impress.co.jp/article/2006/08/09/okiniiri.html
【文献】
小林行雄,“リコー、描いた絵でレースができる「紙レーサー」をモーターショーに出展”,2011年11月24日,URL,http://news.mynavi.jp/news/2011/11/24/026/
【文献】
生田茂、伊東さつき、鳥居惠子、進藤智洋、野島涼子、阿閉暢子、小宮山絹子、我妻陽介、澤香織、斎藤秀昭、伊藤邦昭、山根菜未、根本文雄、正木隆、進藤貴浩、杉田葉子、今村有寿、陳波嵐、岸宣之、大島真理子,“「学校を美術館・博物館に変身!」プロジェクトの取り組み”,2014 PCカンファレンス 論文集,2014年 8月 8日,pp.154-157,URL,http://gakkai.univcoop.or.jp/pcc/2014/papers/pdf/pcc011.pdf
【文献】
勝田哲也,“タカラトミーアーツ、iPhoneが水族館になる「ピクチャリウム」を発表”,2015年 2月 4日,URL,http://web.archive.org/web/20150207230038/http://game.watch.impress.co.jp/docs/news/20150204_686920.html
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記枠色又は前記枠柄は属性情報を表現し、前記制御部は、前記属性情報に応じて前記表示部の上での前記対象画像の動作規制を行うことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の表示システム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この表示システムは、上記用紙として塗り絵用紙を使用している。この塗り絵用紙には、例えば魚の輪郭を象った絵が既に描かれている。そして、この表示システムにおいては、子供等がその絵に色を塗ったり模様を描いたりするものであった。その結果、用紙上での魚の外形及びサイズ(大きさ)が固定され、魚の外形及びサイズの自由度に乏しく、表示部上に表示させる魚の外形及びサイズを子供等が自由に変更できるものではなかった。
また、この表示システムの塗り絵用紙には、絵を取り囲む仕切り枠が形成され、その仕切り枠の外側に魚の絵に対応する名前が直接的に情報として記載され、その名前の情報を魚の絵と共に撮像部で撮像することで、魚の絵の画像に上記情報に見合った泳ぎを表示部上でさせるものであった。
【0005】
本発明は、表示部上に表示される対象画像の形状及び大きさを自由に変えることができる表示システムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の表示システムは、
所定の枠色又は枠柄を有する仕切り枠と、
前記仕切り枠と、当該仕切り枠内にユーザが自由に設置可能な絵柄又は立体物で形成される対象とを撮像する撮像部と、
表示部と、
前記撮像部で撮像された前記仕切り枠及び前記対象の画像データに基づいて、前記仕切り枠に対する前記対象の寸法割合に対応した大きさで前記対象に対応する対象画像を前記表示部の上に表示
させて、前記仕切り枠の枠色又は枠柄に応じて前記表示部の上での前記対象画像の動作規制を行
い、前記表示部の上で所定の対象物と出会わせるイベントを発生させて、前記対象画像及び前記対象物の大きさ関係に応じて少なくとも前記対象画像の動作を変化させる制御部と、
を備えたことを特徴とするものである。ここに、「動作」とは表示部の上で対象画像が動作する場合と、背景が動くことにより対象画像が当該背景に対して相対的に動作する場合、対象画像の全部又は一部が消失する場合等をも含む。
【0007】
請求項2に記載の表示システムは、請求項1に記載の表示システムであって、
前記仕切り枠が形成された用紙を備え、前記対象は、前記仕切り枠内に設置可能であることを特徴とする。
【0008】
請求項3に記載の表示システムは、請求項1又は請求項2に記載の表示システムであって、
前記枠色又は前記枠柄は属性情報を表現し、前記制御部は、前記属性情報に応じて前記表示部の上での前記対象画像の動作規制を行うことを特徴とする。例えば、この場合の属性情報としては魚属性、餌属性、植物属性、車属性その他の属性等の情報が挙げられる。
【0009】
請求項4に記載の表示システムは、請求項3に記載の表示システムであって、
前記制御部は、前記仕切り枠に対する前記対象の寸法割合又は面積割合に応じて前記対象画像の動作に変化を与えることを特徴とする。例えば、この場合の動作変化としては、泳ぎ方、漂い方、その場での揺れ方、走り方その他を変化させることが挙げられる。
【発明の効果】
【0010】
請求項1に記載の表示システムによれば、仕切り枠内にユーザが自由に設置した対象に対応する対象画像が表示部上に表示されるとともに、その対象画像の大きさが仕切り枠に対する対象の寸法割合に対応したものとなる。そして、対象画像の表示部上での動作は仕切り枠の枠色又は枠柄に応じたものとなる。したがって、より興趣性の高い表示システムが実現できる。
【0011】
請求項2に記載の表示システムによれば、用紙の仕切り枠内に対象を自由且つ簡単に設置でき、設置した対象に対応した対象画像を所望の大きさで表示部上に表示させ、当該対象画像に所定の動作をさせることができる。
【0012】
請求項3に記載の表示システムによれば、同じ枠色又は枠柄を有する仕切り枠内に設置した対象に対応する対応画像に表示部の上で同じような動作をさせることができる。例えば、同じ枠色又は枠柄を有する仕切り枠内に設置した対象が魚の絵と車の絵であり、属性情報が魚属性の情報である場合、魚の画像と車の画像とに共に表示部の上で魚の泳ぎの動作をさせることが可能となる。
【0013】
請求項4に記載の表示システムによれば、さらに、同じ属性情報が付与された対象画像の動作を仕切り枠に対する対象の寸法割合又は面積割合に応じて変化させることができる。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の表示システムを図面に示した実施の形態に基づいて説明する。
【0016】
《表示システム100の全体構成》
図1は、表示システムの外観を示した斜視図である。
この表示システム100は、板状の表示装置10と、この表示装置10を支持する支持台20と、対象1(
図3(A)参照)を手描きするためのカード30とを備えている。
【0017】
この表示システム100は、手描きされた部分(対象1)を有するカード30を表示装置10の撮像部14(
図4参照)で撮像し、上記対象1に対応する対象画像2を表示装置10の表示部13(
図4参照)の上に所定の大きさで表示させ、当該対象画像2と、支持台20に設置されたジオラマ、イラスト又は写真等の像又は画像とをハーフミラー40で合成して表現するように構成されている。また、この表示システム100は、カード30に含まれる属性情報と、カード30に手描きされた上記対象1の所定の面積割合とに基づいて、その対象画像2を表示部13の上で動作させるように構成されている。
【0018】
《細部の構成》
(支持台20)
支持台20は、
図1及び
図2に示すように、台本体21と、この台本体21に取り付けられたハーフミラー40とを備えている。台本体21は、正面視、上面視で長方形、右側面視でコ字状、左側面視で逆コ字状に形成されている。台本体20の天井には、長方形の開口20aが形成され、その開口20aの縁には、表示装置10が着座するための段部20bが開口20aの周囲全周に亘って形成されている。そして、この段部20bに、表示部13が下向きとなるように表示装置10の縁部を載せることで、表示装置10は支持台20に装着される。
ハーフミラー40は、その表面が前方に向けて下り勾配をなすように、台本体21に取り付けられている。すなわち、ハーフミラー40の上端は台本体21の背壁の上端近くまで延び、下端は台本体21の前壁の下端近くまで延びている。このハーフミラー40は、表示装置10を支持台20に装着した状態では、傾斜した状態ではあるが表示装置10の表示部13に対向している。
【0019】
台本体21の床には、ハーフミラー40の裏側となる部分に、海中に存在する岩石、珊瑚礁又は海草その他のジオラマ22が設置されている。また、台本体21の背壁には、海中の遠景が表示された絵や写真等23が設置されている。
【0020】
また、台本体21の側部において、ハーフミラー40と台本体21の隙間は透明ガラス41によって塞がれている。そして、この透明ガラス41を通してジオラマ22や写真等23を視認することができる。もっとも、この部分は不透明な部材で塞がれていてもよい。但し、この部分はハーフミラー21とすることは好ましくない。斜め前方から見た場合、支持台20の側方の景色までもがハーフミラーで反射し、視認されてしまうからである。
【0021】
(カード30)
図3(A)はカード30の正面図である。このカード30は縦長の長方形に形成されている。このカード30の表面には、「○○水族館」の文字31と、対象1の描画領域を区画する仕切り枠32と、描画するに好ましい対象1の描画の仕方等33と、描画するに好ましい対象1の一例を示す絵柄35とが表示されている。ここで、「描画するに好ましい対象1」とは、後述のように、仕切り枠32には属性情報が含まれているので、仕切り枠32の属性を有する典型的な対象を意味している。
【0022】
仕切り枠32は正方形に形成されている。この仕切り枠32は4つの辺部32aと4つの角部32bとから構成されている。4つの角部32bは4つの辺部32aの端部を構成しているが、ここでは説明の便宜上、4つの辺部32aと4つの角部32bとを区別して用いている。
4つの辺部32aと、4つの角部32bとは互いに色が異なっている。そして、4つの角部32bの色は属性情報を表現している。
例えば、4つの辺部32aはカード30の全てで緑色に形成されている。一方、4つの角部32bは、属性に対応した色に形成されている。例えば、4つの角部32bは、魚属性の場合には茶色、餌属性の場合には赤色に形成されている。そして、この4つの角部32bは、属性がその他のものである場合にはその他の色で形成されている。
なお、仕切り枠32全体の色を1色とし、属性に応じて当該色を変化させてもよい。また、
図3(B)に示すように、属性に応じて枠柄を変更してもよい。ここでは、上下の辺部を縞柄とし、属性に応じて縞の間隔を変更させている。
【0023】
(表示装置10)
図4は、表示装置10の機能構成を示すブロック図である。
図4に示すように、表示装置10は、送受話部11と、入力部12と、表示部13と、撮像部14と、無線通信部15と、記録部16と、制御部17とを備える。この表示装置10は、例えば、タブレット又はスマートフォン等で構成されている。
【0024】
送受話部11は、送話音声を集音し、受話音声を出力するためのものであり、通話用のマイクやスピーカ等で構成される。但し、この送受話部11はなくてもよいが、スピーカは演出効果を高めるためにあることが好ましい。
【0025】
入力部12は、タッチパネルの他、ボタンスイッチ等の入力装置を適宜採用して実現でき、操作入力に応じた入力信号を制御部17に出力する。表示部13は、LCDやELディスプレイ等の表示システムによって実現されるものであり、制御部17から入力される表示信号をもとに各種画面を表示する。撮像部14は、撮影レンズや、この撮影レンズを通して入射した光をデジタル信号に変換する撮像素子等を含み、被写体の画像データを生成して制御部17に出力する。
【0026】
無線通信部15は、所定の無線通信回線を介してサーバ等との間でデータを送受するためのものであり、例えば、通信サービス事業者が設置した無線基地局を介して無線信号の送受信を行うアンテナやRF変換器等によって実現される。なお、この無線受信部15はなくてもよい。
【0027】
記録部16は、更新記録可能なフラッシュメモリ等のROMやRAMといった各種ICメモリ、ハードディスク、メモリカード等の情報記録媒体およびその読取装置等によって実現されるものである。この記録部16には、表示装置10を動作させ、この表示装置10が備える種々の機能を実現するためのプログラムや、このプログラムの実行中に使用されるデータ等が予め格納されて適宜更新され、あるいは処理の都度一時的に格納される。
【0028】
例えば、記録部16には、表示プログラム161、表示データ162が格納される。表示データ162には、演出に必要な画像データ等も含まれる。
【0029】
また、記録部16には、動作プログラム163と対象画像2の動作テーブル164とが格納されている。
例えば、
図5は、魚属性が付与された対象画像2の場合の動作テーブルを示している。なお、魚属性が付与される対象画像2は、魚の属性情報を有する仕切り枠32内に設置された全ての対象1に対応する対象画像2となるが、説明の便宜のため、属性、対象1及び対象画像2が共に魚の場合を例に説明する。
この魚属性が付与された対象画像2の場合の動作テーブルでは、仕切り枠32に対する対象1の面積割合(描画範囲)の大きさに対応して、動作に影響を与える因子として「泳ぎ方」、「性格」、「好み」及び「餌の食べ方」の4つが定義されている。具体的には、次のように定義されている。
大きい魚(描画範囲が50%以上)の場合、水槽をゆっくり左右に泳ぎ(泳ぎ方)、大人しい性格で他の魚がいても干渉せず(性格)、大きい餌しか食べず(好み)、時々触手を伸ばして食べる(食べ方)。
また、中位の魚(描画範囲が30%以上50%未満)の場合、水槽内を自由に泳ぎ(泳ぎ方)、元気な性格で自分と同じ大きさの魚とは喧嘩をし、小さい魚を追い回し(性格)、どんな餌にも興味があり満腹になるまで食べる(好み)。
また、小さい魚(描画範囲が30%未満)の場合、水槽内を細かく素早く泳ぎ(泳ぎ方)、小心者な性格で自分より大きな魚がそばに居ると逃げ、同じ大きさの魚を見つけると群れを作って泳ぎ(性格)、小さな餌が好きで(好み)、群れでもその小さな餌を食べる(食べ方)。
【0030】
また、
図6は餌属性が付与された対象画像2の場合の動作テーブルを示している。なお、餌属性が付与される対象画像2は、餌の属性情報を有する仕切り枠32内に設置された全ての対象1に対応する対象画像2となるが、説明の便宜のため、属性、対象1及び対象画像2が共に餌の場合を例に説明する。
この餌属性が付与された対象画像2の場合の動作テーブルでは、仕切り枠32に対する対象1の面積割合(描画範囲)の大きさに対応して、動作に影響を与える因子として「水槽内の移動の仕方」及び「食べられ方」の2つが定義されている。具体的には、次のように定義されている。
大きい餌(描画範囲が50%以上)の場合、左右にゆっくり動きながら水槽の底に落ち(移動の仕方)、大きい魚に食べられると餌が大きく消失し、触手を伸ばした大きい魚に食べられると一気に餌の全部が消失する(食べられ方)。なお、大きい餌は、このように左右にゆっくり動きながら水槽の底に落ちるものであるから、大きい餌を表示部13上に表示させる場合には最初は水槽の上部に大きい餌を表示させる。
また、中位の餌(描画範囲が30%以上50%未満)の場合、左右に動きながら水槽の中央を漂い(移動の仕方)、中位の魚に食べられると餌が少しずつ消失するとともに、時々は一気に餌の全部が消失する(食べられ方)。一方、小さな魚に食べられると、中位の魚ほどではないが、餌が少しずつ消失する(食べられ方)。
また、小さい餌(描画範囲が30%未満)の場合、水槽の上部を上下に動きながら漂い(移動の仕方)、小さな魚に食べられると餌が少しずつ消失するとともに、小さな魚の群れに食べられると一気に餌の全部が消失する(食べられ方)。
【0031】
制御部17は、例えば、記録部16に格納された表示プログラム161及び動作プログラム163と協働して表示処理部171及び動作処理部172として機能する。そして、制御部17は、撮像部14を介して入力されたカード30からの画像データに基づいて、表示部13に対象画像2を、仕切り枠32に対する対象1の寸法割合に応じた大きさで表示させる。ここで、表示部13に表示される「対象画像2」はカード30に担持された「対象1」と物理的に完全一致していなくてもよく、多少の装飾を加えたものであってもよい。また、表示部13の上で左右に動作する「対象画像2」にあっては、左右の動作に応じて、カード30に担持された「対象1」を左右反転した対象画像2としてもよい。
また、制御部17は、対象画像2に属性と仕切り枠32に対する面積割合とに応じた動作プログラム163を割り当て、上記記録部16に格納されている動作テーブル164を参照することにより、対象画像2を動作させる。
なお、制御部17は、演出プログラムと協働して演出処理部として機能し、背景を形成する画像を表示・動作させる。
【0032】
次に、制御部17によって実行される表示処理及び動作処理の一例を説明する。
(表示処理)
先ず、表示処理を
図7のフローチャートを使用して説明する。この表示処理は、アプリケーションを立ち上げたときに開始される。
制御部17は、撮像部14からカード30の画像を取り込み(ステップS1)、取り込んだ画像中に仕切り枠32を認識できるか否かを判定する(ステップS2)。
制御部17は、判定結果が否定的である場合(ステップS2でNO)、ステップS1の処理に戻る。
一方、制御部17は、判定結果が肯定的である場合(ステップS2でYES)、認識処理を開始するとともに、
図8に示す認識画面60(カード30と同じ画像で仕切り枠32及び対象1がないもの)を表示部13の一部に表示させる(ステップS3)。そして、制御部17は、撮像部14からカード30の画像を取り込み(ステップS4)、取り込んだ画像中に角部32bが4個認識できるか否かを判定する(ステップS5)。なお、制御部17は、カード30から取り込んだ画像を認識画面60の枠61内にその都度表示させる。
制御部17は、ステップS5の判定が否定的である場合(ステップSS5でNO)、ステップS4の処理に戻るが、所定時間経過してもステップS5の判定が否定的である場合には、認識画面60を消去してステップS1の処理に戻る。
一方、制御部17は、ステップS5の判定が肯定的である場合(ステップSS5でYES)、カード30の画像を取り込み(ステップS6)、仕切り枠32及び対象1の画像を切り出す(ステップS7)。そして、その中から対象画像2以外を消去し(ステップS8)、仕切り枠32に対する対象1の寸法割合及び面積割合を算出し、これ以前に読み込んだ属性情報とこの面積割合とに対応した動作プログラムを対象画像2に割り当てる(ステップS9)。その後、画像の明るさ・彩度を調整し、対象画像2の横左から2/3を「頭」、残りの1/2を「尾」としてビットマップで分割する(ステップS10)。これは、例えば魚の対象画像2を動作させる際に「尾」となる部分を動作させるためである。これにより認識・読込みが成功し、認識画面60を消去し、仕切り枠32に対する対象1の寸法割合に対応した大きさの対象画像2を表示部13に表示させる(ステップS11)。その後、制御部17は、ステップS1の処理に戻る。
以上のようにして、カード30に担持されている対象1に対応した対象画像2を次々に表示部13に表示させることができる。
【0033】
(動作処理)
上記表示処理は、対象画像2を表示部13の上に表示させるまでの処理である。一方、この動作処理は、表示させた対象画像2を表示部13の上で動作させる処理である。
例えば、制御部17は、大きい魚の場合、所定時間魚を左右にゆっくり泳がせた後、魚を大きい餌に向かわせ、そこで所定時間魚に餌を食べる動作(例えば餌を突く動作)をさせる。その後、制御部17は、再び、所定時間魚を左右にゆっくり泳がせた後、魚を大きい餌に向かわせ、そこで所定時間魚に餌を食べる動作をさせる。制御部17は、大きい魚が大きな餌を食べたときには餌の大きな部分を消失させる。このように、制御部17は、魚に泳ぎと、餌を食べる動作を繰り返えさせる。なお、大きい餌を食べる際に、時々は、大きい魚から触手を伸びさせる演出を行う。触手を伸ばした大きい魚が大きな餌を突いたときには餌の全部を消失させる。
ここでは、制御部17は、所定時間魚を左右にゆっくり泳がせた後、魚を大きい餌に向かわせたが、大きな餌が存在しない場合や、魚が泳いでいる途中に大きな餌に出会わない場合に、魚をずっと左右にゆっくり泳がせておいてもよい。また、各所定時間はその都度変更させてもよい。
【0034】
また、制御部17は、中位の魚の場合、所定時間魚を水槽内で自由に泳がせた後、イベントを発生させる。イベントとしては、(1)魚が自分と同じ大きさの魚と出会う、(2)魚が自分より小さい魚と出会う、(3)魚が餌に出会う等が挙げられる。制御部17は、これらのイベントのいずれを発生させるかを抽選で決定し、決定されたイベントが発生可能な場所に魚を向かわせる。そして、制御部17は、魚を自分と同じ大きさの魚と出会わせたなら、所定時間魚に突く動作(喧嘩動作)をさせた後、所定時間魚を自由に泳がせ、その後、再び抽選により抽選を行ってイベントを発生させる。また、制御部17は、魚を自分より小さい魚と出会わせたなら、その小さい魚を所定時間追いかけさせた後、所定時間魚を自由に泳がせ、その後、再び抽選によりイベントを発生させる。また、制御部17は、魚を餌に出会わせたなら、そこで所定時間魚に餌を食べさせた後、所定時間魚を自由に泳がせ、その後、再び抽選によりイベントを発生させる。
なお、制御部17は、中位の魚が中位の餌を食べたときには少しずつ餌を消失させ、時々は一気に餌の全部を消失させる。
ここでは、制御部17は、イベントの抽選を行ってイベントが発生可能な場所に魚を向かわせたが、抽選で決定されたイベントの発生可能性がない場合には他のイベントを発生させるか、魚を自由に泳がせてもよい。また、各所定時間はその都度変更させてもよい。
【0035】
また、制御部17は、小さい魚の場合、所定時間魚を水槽内で細かく素早く泳がせた後、イベントを発生させる。発生させるイベントとしては、(1)魚が自分より大きな魚と出会う、(2)魚が自分と同じ大きさの魚と出会う、(3)魚が小さな餌に出会うなどである。制御部17は、これらのイベントのいずれを発生させるかを抽選で決定し、決定されたイベントが発生可能な場所に魚を向かわせる。そして、制御部17は、魚を自分よりも大きな魚と出会わせたなら、所定時間魚をその大きな魚から逃げさせた後、所定時間魚を自由に細かく素早く泳がせた後、再び抽選によりイベントを発生させる。また、制御部17は、魚を自分と同じ大きさの魚に出会わせたなら、所定時間群れを作って泳がせ、所定時間群れで小さい餌を群れに食べさせた後、群れを解散させて所定時間魚を細かく素早く泳がせ、その後、再び抽選によりイベントを発生させる。また、制御部17は、魚を小さな餌に出会わせたなら、そこで所定時間魚に餌を食べさせた後、所定時間魚を細かく素早く泳がせ、その後、再び抽選によりイベントを発生させる。
なお、制御部17は、小さい魚が餌を突いたときには少しずつ餌を消失させ、群れで餌を突いたときには一気に餌の全部を消失させる。
ここでは、制御部17は、イベントの抽選を行ってイベントが発生可能な場所に魚を向かわせたが、抽選で決定されたイベントの発生可能性がない場合には他のイベントを発生させるか、魚を細かく素早く泳がせてもよい。また、各所定時間はその都度変更させてもよい。
【0036】
《変形例》
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、かかる実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形可能であることは言うまでもない。
例えば、上記実施形態では、表示処理に際して、角部32bの4点を認識することとしたが、角部32bの3点が認識でき且つ対象1の周りの余白部分と属性情報とが認識できる場合には、残りの1点を算出し、ステップS6の処理に移行してもよい。
【0037】
また、上記実施形態では、支持台10を有する表示システム100について説明したが、支持台10を有しないで、表示装置10及びカード30だけの場合にも適用できる。また、カード30が自作の用紙の場合にも適用できる。
【0038】
さらには、上記実施形態では、仕切り枠32がカード30に表示されている場合について説明したが、仕切り枠32は立体であってもよく、その中に任意の立体物を対象1として設置してもよい。
【0039】
また、上記実施形態では、仕切り枠32内に手描きで対象1を描くこととしたが、写真や立体物等を貼付することとしてもよい。
【0040】
また、上記実施形態では、魚属性及び餌属性を有する場合を主に説明したが、魚以外の動物の属性を有する場合、植物の属性を有する場合等、種々の属性を有する物及びこれらの組み合わせに適用することができる。