特許第5989187号(P5989187)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5989187ディジタルデータ記録再生装置及びディジタルデータ記録再生方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5989187
(24)【登録日】2016年8月19日
(45)【発行日】2016年9月7日
(54)【発明の名称】ディジタルデータ記録再生装置及びディジタルデータ記録再生方法
(51)【国際特許分類】
   H04N 5/92 20060101AFI20160825BHJP
   H04N 5/91 20060101ALI20160825BHJP
   H04N 5/76 20060101ALI20160825BHJP
   G11B 20/10 20060101ALI20160825BHJP
   G11B 20/12 20060101ALI20160825BHJP
   G11B 27/00 20060101ALI20160825BHJP
【FI】
   H04N5/92 H
   H04N5/91 P
   H04N5/76 Z
   G11B20/10 H
   G11B20/10 301A
   G11B20/10 F
   G11B20/12
   G11B20/12 103
   G11B27/00 D
【請求項の数】4
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2015-110179(P2015-110179)
(22)【出願日】2015年5月29日
(62)【分割の表示】特願2013-253760(P2013-253760)の分割
【原出願日】2004年8月4日
(65)【公開番号】特開2015-180102(P2015-180102A)
(43)【公開日】2015年10月8日
【審査請求日】2015年5月29日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005810
【氏名又は名称】日立マクセル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000442
【氏名又は名称】特許業務法人 武和国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小味 弘典
(72)【発明者】
【氏名】塩川 淳司
(72)【発明者】
【氏名】島上 和人
【審査官】 堀 洋介
(56)【参考文献】
【文献】 特開2002−185926(JP,A)
【文献】 特開2002−319227(JP,A)
【文献】 特開2006−031900(JP,A)
【文献】 特開2003−045116(JP,A)
【文献】 特開2003−111023(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 5/92
G11B 20/10
G11B 20/12
G11B 27/00
H04N 5/76
H04N 5/91
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハードディスクドライブを備え、且つ外部メディアが着脱可能に構成されたディジタルデータ記録再生装置において、
ディジタルテレビ放送のディジタルデータを第1の符号化方式の第1のデータとして前記ハードディスクドライブに記録する第1の記録部と、
前記第1のデータを前記外部メディアに対応した第2の符号化方式の第2のデータに変換して前記ハードディスクドライブに記録する第2の記録部と、
前記第2の符号化方式の前記第2のデータを前記ハードディスクドライブから前記外部メディアに転送する転送部と、
コントローラと、を備え、
前記コントローラは、前記ディジタルデータの複製が制限されている場合、前記ハードディスクドライブに前記第1のデータ及び前記第2のデータの両方が記録されているときは、当該第1のデータのみを外部のディスプレイで視聴できるように再生可能にし、
前記転送部は、前記ハードディスクドライブに記録された前記第2のデータを前記外部メディアに転送することによって当該第2のデータを当該ハードディスクドライブから当該外部メディアに移動し、
前記コントローラは、前記第2のデータが移動されると前記ハードディスクドライブから前記第1のデータを消去し、
更に、前記コントローラは選択画面を出力可能であり、該選択画面を用いて前記第1のデータの再生、または前記第2のデータの移動が実行可能であることを特徴とするディジタルデータ記録再生装置。
【請求項2】
請求項1記載のディジタルデータ記録再生装置において、
前記転送部は、前記ハードディスクドライブに記録された前記第2のデータを前記第2の符号化方式のまま当該ハードディスクドライブから前記外部メディアに転送することを特徴とするディジタルデータ記録再生装置。
【請求項3】
ディジタルテレビ放送のディジタルデータを第1のメディア及び第2のメディアに記録、再生するためのディジタルデータ記録再生方法において、
第1の記録部が前記ディジタルデータを第1の符号化方式の第1のデータとして前記第1のメディアに記録する第1の記録ステップと、
第2の記録部が前記第1のデータを前記第2のメディアに対応した第2の符号化方式の第2のデータに変換して前記第1のメディアに記録する第2の記録ステップと、
転送部が前記第2の符号化方式の前記第2のデータを前記第1のメディアから前記第2のメディアに転送する転送ステップと、
を有し、
コントローラが前記ディジタルデータの複製が制限されている場合、前記第1のメディアに前記第1のデータ及び前記第2のデータの両方が記録されているとき、当該第1のデータのみを外部のディスプレイで視聴できるように再生可能にし、
前記転送ステップでは、前記転送部が前記第1のメディアに記録された前記第2のデータを前記第2のメディアに転送することによって当該第2のデータを当該第1のメディアから当該第2のメディアに移動し、
前記コントローラでは、前記転送ステップで前記第2のデータが移動されると前記第1のメディアから前記第1のデータを消去し、
更に、前記コントローラは選択画面を出力可能であり、該選択画面を用いて前記第1のデータの再生、または前記第2のデータの移動が実行可能であることを特徴とするディジタルデータ記録再生方法。
【請求項4】
請求項3記載のディジタルデータ記録再生方法において、
前記転送ステップでは、前記転送部が前記第1のメディアに記録された前記第2のデータを前記第2の符号化方式のまま当該第1のメディアから前記第2のメディアに転送することを特徴とするディジタルデータ記録再生方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、映像音声データを記録媒体に記録し、再生するディジタルデータ記録再生装置及びディジタルデータ記録再生方法に関する。
【背景技術】
【0002】
映像音声データをディジタル化し圧縮符号化して記録媒体に記録し、あるいは通信路を
介して転送する、MPEGビデオ圧縮技術が多種多様な機器で用いられるようになってき
た。例えば、MPEG−2Video(ISO/IEC13818−2)を用いたDVD
記録再生装置が既知の民生用製品として挙げられる。また、テレビ放送に関しても、従来
のアナログ放送に変わり、MPEG−2Videoをパケット多重化して放送するHD(
HighDefinition)ディジタル放送が開始された。このディジタル放送をハ
ードディスク(HDD)やDVDに記録する記録装置が製品化されている。
【0003】
一般にこれらの機器では、HDDに記録したデータをDVDに移動する機能を有する。
現状のディジタル放送では、MPEG−2Systems(ISO/IEC13818−
1Systems)規格におけるTransportストリーム(TS)と呼ばれる固定
長のパケットによる多重化が行なわれており、HDDに記録する際には、このTS多重さ
れたデータがHDD内に記録される。一方、DVD−R,DVD−RW、DVD−RAM
に記録する際の規格である、DVD−VideoFormatやDVD Video R
ecording Formatなどでは、基本となる多重化方式として、MPEG−2
SystemsにおけるPSフォーマットに準拠することが義務付けられている。HDD
内にあるデータをDVDに移動する際には、TSからPSに変換する必要があった。また
、HD放送では、例えば解像度が水平1920×垂直1080という高解像度で放送され
ているが、DVD記録時には、704×480という従来から用いられている解像度に変
換する必要があった。これらの変換処理には処理時間を要するため、HDD、DVDのア
クセススピードは十分に速い場合でも、HDDに記録したデータをDVDに移動するスピ
ードを高速にできないという問題点があった。これらの問題を解決する手段として、たと
えば、特許文献1などで、高解像度を持つTSのストリームとTSからPS解像度変換お
よび多重化方式変換したストリームの両者をHDDに記録しておき、DVDに記録する時
には、PSのデータをDVDに記録することで、移動を高速に行う手法が開示されている
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−111023公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上記特許文献1では、著作権により制限されているようなコンテンツを扱う際
には、映像音声記録再生装置にTS、PSを同時に記録することを許可しないため、HD
DからDVDへの高速移動を行うことができなかった。
【0006】
本発明では、著作権により制限されているディジタル放送を記録した第一のメディアか
ら、第二のメディアにデータを高速に移動する技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明の一形態は、ハードディスクドライブを備え、且つ外部メディアが着脱可能に構成されたディジタルデータ記録再生装置において、ディジタルテレビ放送のディジタルデータを第1の符号化方式の第1のデータとして前記ハードディスクドライブに記録する第1の記録部と、前記第1のデータを前記外部メディアに対応した第2の符号化方式の第2のデータに変換して前記ハードディスクドライブに記録する第2の記録部と、前記第2の符号化方式の前記第2のデータを前記ハードディスクドライブから前記外部メディアに転送する転送部と、コントローラと、を備え、前記コントローラは、前記ディジタルデータの複製が制限されている場合、前記ハードディスクドライブに前記第1のデータ及び前記第2のデータの両方が記録されているときは、当該第1のデータのみを外部のディスプレイで視聴できるように再生可能にし、前記転送部は、前記ハードディスクドライブに記録された前記第2のデータを前記外部メディアに転送することによって当該第2のデータを当該ハードディスクドライブから当該外部メディアに移動し、前記コントローラは、前記第2のデータが移動されると前記ハードディスクドライブから前記第1のデータを消去し、更に、前記コントローラは選択画面を出力可能であり、該選択画面を用いて前記第1のデータの再生、または前記第2のデータの移動が実行可能であることを特徴とする。また本発明の他形態は、ディジタルテレビ放送のディジタルデータを第1のメディア及び第2のメディアに記録、再生するためのディジタルデータ記録再生方法において、第1の記録部が前記ディジタルデータを第1の符号化方式の第1のデータとして前記第1のメディアに記録する第1の記録ステップと、第2の記録部が前記第1のデータを前記第2のメディアに対応した第2の符号化方式の第2のデータに変換して前記第1のメディアに記録する第2の記録ステップと、転送部が前記第2の符号化方式の前記第2のデータを前記第1のメディアから前記第2のメディアに転送する転送ステップと、を有し、コントローラが前記ディジタルデータの複製が制限されている場合、前記第1のメディアに前記第1のデータ及び前記第2のデータの両方が記録されているとき、当該第1のデータのみを外部のディスプレイで視聴できるように再生可能にし、前記転送ステップでは、前記転送部が前記第1のメディアに記録された前記第2のデータを前記第2のメディアに転送することによって当該第2のデータを当該第1のメディアから当該第2のメディアに移動し、前記コントローラでは、前記転送ステップで前記第2のデータが移動されると前記第1のメディアから前記第1のデータを消去し、更に、前記コントローラは選択画面を出力可能であり、該選択画面を用いて前記第1のデータの再生、または前記第2のデータの移動が実行可能であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明により、著作権により制限されているディジタル放送などでも、第一のメディア
から第二のメディアに高速に移動することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明のディジタルデータ記録再生装置に係る映像音声記録再生装置の第1の実施例の概略図である。
図2図1に示す映像音声記録再生装置に係るHDD内の記録内容について説明する図である
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下本発明について、実施例を用いて詳細に説明する。
【実施例1】
【0011】
図1は、本発明のディジタルデータ記録再生装置に係る映像音声記録再生装置の第1の実施例の概略図である。本実施例では、本発明の一例としてHDディジタル放送を受信し、第一のメディアであるところのHDDに記録し、第二のメディアであるDVD−RAMに移動する機能を説明する。
【0012】
まず、HDディジタル放送を受信し、HDDに記録する際の動作を説明する。HDディ
ジタル放送波が、図示していない地上波用アンテナもしくは衛星用パラボナアンテナなど
から入力端子10に入力される。この放送波から、Tuner11において、ユーザーが
所望のチャネルのデータが選択され、復調され、ディジタル信号として、TS−Demu
x12に送られる。TS−Demux12では、入力されたデータをTS多重化されたパ
ケット列として解析し、所望のチャネルのビデオデータ、オーディオデータおよび、チャ
ネル視聴に必要な管理情報を抽出する。抽出されたビデオデータ及びオーディオデータは
、MPEG Decoder13に送られ、ビデオデータ及びオーディオデータがそれぞ
れデコードされ、ディジタルビデオ信号、ディジタルオーディオ信号として、それぞれ端
子16、端子17から出力される。出力されたビデオ信号およびオーディオ信号は、図示
していないディスプレイ機器にて映像および音声として出力され、ユーザーは番組が視聴
可能となる。
【0013】
一方、選択された番組は、HDDに記録する際、TS−Demux12よりTSストリ
ームのまま、Rec/Play Control29に送られる。Rec/Play C
ontrol29では、記録時には、所望のビデオデータおよびオーディオデータをTS
データの情報を保ったままで、さらにHDD上にファイルアクセス可能なファイルフォー
マットとしてデータ整形を施す。ATA−IF21に送られたファイルは、ATAコマン
ドを介してHDDドライブ22に記録される。
【0014】
また、MPEG Decoder13でデコードされた映像と音声は、別のデータパス
を通って、HDDドライブに記録される。このパスを以下に説明する。MPEG Dec
oder13でデコードされ、出力されたディジタル映像信号は、高解像度から低解像度
へ解像度変換を行なうHD/SD Down Converter18において、各フレ
ームごとに、解像度変換が行なわれる。この解像度変換後の映像信号と音声信号は、MP
EG Encoder19において、再びMPEG2VideoおよびAudioのビッ
トストリームとしてエンコードされる。VideoおよびAudioのそれぞれのストリ
ームは、PS−Mux20において、PSデータとしてパケット化および多重化される。
さらに、TS−Demux12から抽出された管理情報も同時にPSデータとしてパケッ
ト化され、データとして出力される。これらのデータは、ATA−IF21に送信され、
前述したTSデータと時分割的にHDDに記録される。このPSデータは、後にDVD−
RAMにコピーする際、解像度変換、多重化フォーマットの変換が生じないようなデータ
形式にしておく。また、管理情報に関しても同様に、DVD−RAM内に記録する際に準
拠すべきデータ形式にあらかじめコンバートしておく。TSデータと、PSデータは、例
えば、UDF(Universal Disc Format)などのフォーマットに準
拠したファイルとして扱うことで、別々のファイルとして、HDD上に両方が同時に記録
され、管理される。番組の記録が終了した時点では、同一の番組コンテンツに対してTS
データを含むファイルと、PSデータを含むファイルが存在することとなる。
【0015】
図2に、HDDに記録したファイル内容概略を示す。受信した番組については、各番組
ごとに映像データ、音声データがTSフォーマットのまま、101、102、103のよ
うにファイルとして格納され、管理情報100がそれぞれの記録時間、番組情報などを格
納する。一方、DVDメディアへ移動用に記録されたPSデータは、201、202、2
03に示すようにそれぞれオリジナルのTSデータに対応するように格納され、200の
PSデータ管理情報において、それぞれの記録内容が管理される。なお、本実施例では、
各番組ごとに別ファイルとしてTS,PSデータを格納するが、ファイル構成は、別構成
として全ての番組がTSデータ,PSデータそれぞれにおいて1ファイルとして処理され
ていてもよい。また、逆に1番組を複数のファイルに分割して処理してもよい。
【0016】
次に、HDDに記録したデータをDVD−RAMに移動する場合を説明する。HDDに
記録された番組データをDVD−RAMに移動する場合には、まず、Copy Cont
rol23がHDD Drive22より番組データをリードし、ATAPI−IF24
を介してDVD−RAMに書き込む。このとき読み出すデータはHDD上のPSデータで
ある。上記説明したように、あらかじめDVD−RAMに記録する際に準拠すべきフォー
マットで記録してあるため、DVD−RAMには、単純なデータ転送のみでコピーするこ
とが可能となる。ここで、HDDからのデータ読み出しスピードが264.4Mbps程
度であり、6Mbps程度に圧縮されたPSデータを読み出す場合を考える。6Mbps
でリードするということは、通常視聴者が見るためにリードするのと等価であり、これを
1倍速とすると、HDDとしては、266.4Mbps/6Mbps=44倍速のリード
スピードを持つことになる。また、22.16Mbps程度で書き込み可能なRAMの場
合には、22.16/6Mbps=3.69倍速での書き込みが可能となる。したがって
、HDDのリードとDVD−RAMへの書き込み速度のうち、アクセススピードが低いD
VD−RAM側のスループットを限界値として、HDDからDVD−RAMへの3.69
倍速移動が可能となる。このデータ転送時には、解像度変換、TSデータからPSデータ
への多重化方式の変換等がなくなるため、ほぼデータアクセススピードの限度値までの高
速移動が行なえる。HDDにTSおよびPSのデータを冗長に2つ持つことになるが、実
際に番組を記録する際には、1倍速程度の放送ビットレートを受信する必要があるため、
これと同時にTSからPSへの変換、および解像度変換を行なう本構成では、ユーザーに
対して変換のための時間を意識させる必要がなく、かつ必要時には、高速移動処理を行な
うことが可能となる。
【0017】
HDDおよびDVD−RAMから再生する時の動作について説明する。HDD内には、高解像度のTS記録と低解像度のPS記録が存在する。通常、高解像度の方が画質が良いため、HDDから再生時には、Rec/Play Control29が、HDD Drive22よりTSデータのみを選択し読み出し、MPEG Decoder13に供給することで、記録した番組が再生される。ディジタル放送などでは、コンテンツの著作権保護のために、コピー保護機能の制限がつけられているものがある。例えば、CPRM(Content Protection for Recordable Media)と呼ばれるコピー保護の既定では、HDDに記録されたコンテンツは、一度だけ、他の記録メディアに移動することができ、移動のときには、もともとHDD内にあったコンテンツは削除する必要がある。また、受信した番組を記録する際には、HDD、DVDなどのメディアの中につ以上の視聴可能なストリームの複製をもつことが禁じられている。したがって、本実施例におけるTSとPSの2つのストリームがHDD記録されていて両者をユーザーに視聴可能な状態で開示してはいけない。この制約に従うため、本実施例における記録再生コントローラは、TS、PSのいずれかのコンテンツを選択して再生する機能を備える。例えば、ユーザーにGUIで選択画面を提供し、TS、PSいずれかの画面を選択して視聴させるようにする。また、記録後、通常時は、高画質のストリームを視聴させることを優先して、TSのみを再生可能とする。あるいは、HDDからDVD-RAMへユーザーが移動することを選択した場合には、その後DVD−RAM相当の画質をユーザーが視聴する意思を確認したとみなし、DVD−RAMに記録するデータのみが再生可能になるよう、PSのみを選択して再生する。また、HDDからDVDへ記録する内容をたとえばプレイリストの編集画面のような形で、編集する場合には、編集を開始する段階で、PS画像のみを再生可能にする。これにより、DVDに記録するコンテンツを直接編集でき、また、PSのデータ量や各フレームの画像などをユーザーに開示することができる。以上のような形でディジタルデータの移動が確定され、HDDからDVD−RAMへデータを移動する際には、TS記録されたストリームを消去する。このようにして、複製禁止の制約がかかっているコンテンツについても、複製禁止の制約を守りつつ、TS/PSを同時に記録しておき、後に高速コピーが可能となるような装置が実現できる。なお、HDDに記録したPSデータおよびDVDに記録したPSデータは、再生時にはいずれもPS−Demux26にて、PSデータのパケット多重分離が行なわれ、MPEG Decoder27において、デコードされSDサイズのストリームおよび、音声データとして出力される。映像に関しては、SDサイズのデータは、HDサイズにアップコンバート処理がSD/HD Up Converter28において施される。映像信号、音声信号は、それぞれVideo Selector14(図中ではV−Sel)、Audio Selector15(図中ではA−Sel)を介して、外部ディスプレイに出力される。
【0018】
本実施例では、DVD−RAMを第二の記録メディアとして説明したが、第二のメディアが、DVD−RDVD−RWなどであっても同様な効果が得られることは言うまでもない。また、デコードパスとして、複数のMPEG DecoderをTS,PS用に備えているが、共通のデコーダを用いてもよい。
【符号の説明】
【0019】
10…入力端子、11…Tuner12…TS−Demux13…MPEG Decoder14…Video Selector15…Audio Selector16…映像出力端子17…音声出力端子18…HD/SD Down Converter19…MPEG Encoder20…PS Mux21…ATA IF22…HDD Drive23…Copy Control24…ATAPI IF25…DVD−RAM Drive26…PS―Demux27…MPEG Decoder28…SD/HD Up Converter29…Rec/Play Control
図1
図2