(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記判別手段は、前記温度取得手段によって取得された前記空気の温度が予め定められた温度以下であり、前記状態情報取得手段によって取得された前記状態情報が予め定められた条件を満たす場合に、前記発電プラントの運転領域が縮小するか否かを判別する、
請求項1または2に記載の発電プラントにおける空気循環制御装置。
前記空気圧縮機によって圧縮された空気が前記循環制御手段によって循環されている場合において、前記判別手段は、前記温度取得手段によって取得された前記空気の温度と、前記状態情報取得手段によって取得された前記状態情報とに基づいて、前記発電プラントに供給される空気の温度が原因で前記発電プラントの運転領域が縮小するか否かを判別し、
前記循環制御手段は、前記判別手段によって前記発電プラントの運転領域が縮小しないと判別された場合に前記空気の循環を停止する、
請求項1から7の何れか1項に記載の発電プラントにおける空気循環制御装置。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態に係る発電プラントにおける空気循環制御装置を説明する。
【0010】
図1に示すように、発電プラント1は、コンバインドサイクル発電プラントであり、空気循環制御装置10を備える。空気循環制御装置10は、発電プラント1に供給される空気の温度(外気温)が原因で発電プラントの運転領域が縮小する(運転効率が低下する)ことを防止するためのものである。
【0011】
空気循環制御装置10は、温度取得部11と、状態情報取得部12と、判別部13と、循環制御部14と、記憶部15とを備える。
【0012】
温度取得部11、状態情報取得部12、判別部13、および、循環制御部14は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、CPUのメインメモリとして機能するRAM(Random Access Memory)等を備えた制御装置から構成される。
【0013】
温度取得部11は、外部から発電プラント1に供給される空気の温度(外気温)を取得する。具体的には、温度取得部11は、吸気ダクト101の吸気口付近に設けられた温度センサから温度検出信号を受け取ることによって、吸気ダクト101の吸気口に供給される空気の温度を取得する。
【0014】
状態情報取得部12は、後述の状態情報リスト(
図2)を参照し、発電プラント1の予め定められた機器の運転の状態を表す状態情報を取得する。
【0015】
判別部13は、温度取得部11によって取得された空気の温度と、状態情報取得部12によって取得された状態情報とに基づいて、発電プラント1に供給される空気の温度が原因で発電プラント1の運転領域が縮小するか否か(発電プラント1の運転効率が低下するか否か)を判別する。
【0016】
循環制御部14は、発電プラント1の運転領域が縮小すると判別部13によって判別された場合に、空気循環用弁部材Cvを制御する。空気循環用弁部材Cvを制御することにより、空気圧縮機102によって圧縮された空気は、吸気ダクト101に供給され(循環され)、吸気ダクト101に供給される外部の空気と混合される。
【0017】
記憶部15は、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ等の記憶装置から構成される。記憶部15は、温度取得部11、状態情報取得部12、判別部13、循環制御部14が各種処理を行うために使用するプログラムおよびデータを記憶する。記憶部15は、特徴的には、空気循環制御プログラム、状態情報リスト、条件リストを記憶する。
【0018】
空気循環制御プログラムは、後述の空気循環制御処理(
図4)を行うためのプログラムである。空気循環制御プログラムの実行によって、制御装置は、温度取得部11、状態情報取得部12、判別部13、循環制御部14として機能する。
【0019】
状態情報リストには、
図2に示すように、状態情報取得部12によって取得される状態情報のリストが含まれる。取得対象となる状態情報は、外気温の変化に応じて変化が現れる機器の物理量が設定される。状態情報は、具体的には、ガスタービン104の排ガス温度(Tb)、ガスタービン発電機105の発電量(Ea)、蒸気タービン用弁部材107の開度(Oa,Ob)、蒸気タービン発電機109の発電量(Eb)、復水器110の水位(Wa)、給水タンク111の受水量(Wb)、給水タンク111の送水量(Wc)がある。
【0020】
また、状態情報リストには、状態情報の取得が必要か否かを表す取得要否情報が含まれる。状態情報取得部12は、状態情報リストのうち、取得要否情報が「要」とされた状態情報を取得する。なお、取得要否情報は、発電プラント1の管理者等によって設定、変更される。
【0021】
条件リストは、状態情報毎に、条件が設定されている。条件には、状態情報としきい値との関係が設定されている。各しきい値は、外気温が原因で発電プラント1の運転領域が予め設定された運転領域より縮小する(例えば、運転不可となる)ときの状態情報(物理量)を基準に設定される。
具体的には、以下が条件として設定される。
(1)ガスタービン104の排ガス温度(Tb)がしきい値以下(Tb≦Tth2)
(2)ガスタービン発電機105の発電量(Ea)がしきい値以上(Ea≦Eth1)
(3)蒸気タービン108が出力一定で運転している場合において蒸気タービン用弁部材107の開度(Oa)がしきい値以上(Oth1≦Oa)
(4)蒸気タービン108が入口蒸気圧力一定で運転している場合において蒸気タービン用弁部材107の開度(Ob)がしきい値以下(Ob≦Oth2)
(5)蒸気タービン発電機109の発電量(Eb)がしきい値以下(Eb≦Eth2)
(6)復水器110の復水量(Wa)がしきい値以下(Wa≦Wth1)
(7)給水タンク111の受水量(Wb)がしきい値以下(Wb≦Wth2)
(8)給水タンク111の送水量(Wc)がしきい値以下(Wc≦Wth3)
【0022】
次に、
図1に示した発電プラント1の各種機器101〜111の構成について説明する。
【0023】
吸気ダクト101は、外部の空気を吸入し、吸入した空気を空気圧縮機102に供給する。また、吸気ダクト101は、空気圧縮機102から循環部Cを介して供給される高温高圧に圧縮された空気(圧縮空気)を吸入する。吸気ダクト101は、吸入した外部の空気を圧縮空気と混合し、圧縮空気によって温度上昇された空気を空気圧縮機102に供給する。また、吸気ダクト101は、エアフィルタを備え、吸入された空気に含まれる粉塵や水分をエアフィルタによって除去する。また、吸気ダクト101の吸気口付近には温度センサが配置されている。吸気ダクト101は、温度取得部11からの要求に応じて、温度センサによって検出された温度検出信号を温度取得部11に供給する。
【0024】
空気圧縮機102は、吸気ダクト101から供給される空気を吸入し、吸入した空気を高温高圧に圧縮する。空気圧縮機102は、圧縮した空気を循環部Cおよび燃焼器103に供給する。
【0025】
循環部Cは、空気圧縮機102によって圧縮された空気を循環するための配管である。循環部Cは、空気圧縮機102から受け取った圧縮空気を吸気ダクト101に供給する。循環部Cは、空気圧縮機102の吐出口とは別に設けられた抽気口と接続され、抽気口から圧縮空気を受け取る。また、循環部Cは、吸気ダクト101の吸気口とは別に設けられた循環用吸気口と接続され、抽気口から受け取った圧縮空気を循環用吸気口に供給する。
【0026】
また、循環部Cは、空気循環用弁部材Cvを備える。空気循環用弁部材Cvは、空気圧縮機102の抽気口と吸気ダクト101の循環用吸気口との間の送気路に設けられる。空気循環用弁部材Cvは、循環制御部14から受け取る制御信号によって開閉され、これにより、圧縮空気の供給(循環)と停止が切り替えられる。
【0027】
燃焼器103は、空気圧縮機102から受け取った空気を、燃料系統から供給される燃料によって燃焼する。燃焼器103は、高温高圧の燃焼ガスをガスタービン104に供給する。
【0028】
ガスタービン104は、流体を整流する静翼と、流体のエネルギーを回転運動に変換する動翼とを備えたタービンである。ガスタービン104は、燃焼器103から受け取る燃焼ガスによって回転し、ガスタービン発電機105を駆動する。ガスタービン104の排ガス温度(Tb)は、外気温の低下に応じて低下する。ガスタービン104の吐出口付近には温度センサが配置されている。ガスタービン104は、状態情報取得部12からの要求に応じて、温度センサによって検出された排ガス温度(Tb)を表す状態情報を状態情報取得部12に供給する。
【0029】
ガスタービン発電機105は、回転子と、固定子コイルと、固定子鉄心とを備えた発電機である。ガスタービン発電機105は、ガスタービン104から得られる回転エネルギーによって発電する。ガスタービン発電機105の発電量(Ea)は、外気温の低下に応じて増加する。ガスタービン発電機105は、状態情報取得部12からの要求に応じて、発電量(Ea)を表す状態情報を状態情報取得部12に供給する。
【0030】
排熱回収ボイラ106は、ガスタービン104から排出された排ガスを受け取る。排熱回収ボイラ106は、過熱器、蒸発器、節炭器等の各種熱交換器を備え、各種熱交換器を介して排ガスを蒸気に変換する。排熱回収ボイラ106の蒸気発生量は、外気温の低下に応じて減少する。排熱回収ボイラ106は、蒸気タービン用弁部材107を介して、蒸気を蒸気タービン108に供給する。
【0031】
蒸気タービン用弁部材107は、蒸気タービン108に供給される蒸気の量を調整するものであり、排熱回収ボイラ106と蒸気タービン108との間に設けられる。蒸気タービン用弁部材107は、蒸気タービン108を制御する装置(図示しない)によって、その開度が制御される。
【0032】
例えば、蒸気タービン108を出力一定で運転させる場合、排熱回収ボイラ106の蒸気発生量が減少したときは、蒸気タービン108に供給する蒸気の量を維持するために蒸気タービン用弁部材107の開度(Oa)は大きくなる。一方、蒸気タービン108を入口蒸気圧力一定で運転させる場合に排熱回収ボイラ106の蒸気発生量が減少したときは、蒸気タービン108の入口圧力を維持するために蒸気タービン用弁部材107の開度(Ob)は小さくなる。蒸気タービン用弁部材107は、状態情報取得部12からの要求に応じて、開度(OaまたはOb)を表す状態情報を状態情報取得部12に供給する。
【0033】
蒸気タービン108は、流体を整流する静翼と、流体のエネルギーを回転運動に変換する動翼とを備えたタービンである。蒸気タービン108は、排熱回収ボイラ106から蒸気タービン用弁部材107を介して供給された蒸気によって回転し、蒸気タービン発電機109を駆動する。
【0034】
蒸気タービン発電機109は、回転子と、固定子コイルと、固定子鉄心とを備えた発電機である。蒸気タービン発電機109は、蒸気タービン108から得られる回転エネルギーによって発電する。蒸気タービン発電機109の発電量(Eb)は、外気温の低下に応じて減少する。蒸気タービン発電機109は、状態情報取得部12からの要求に応じて、発電量(Eb)を表す状態情報を状態情報取得部12に供給する。
【0035】
復水器110は、蒸気タービンから排出された蒸気を冷却凝縮し、復水する。復水器110で復水される復水量(Wa)は、外気温の低下に応じて減少する。復水器110は、状態情報取得部12からの要求に応じて、復水量(Wa)を表す状態情報を状態情報取得部12に供給する。
【0036】
給水タンク111は、復水器110によって復水された水を受け取る。給水タンク111が受け取る受水量(Wb)は、外気温の低下に応じて減少する。給水タンク111は、状態情報取得部12からの要求に応じて、受水量(Wb)を表す状態情報を状態情報取得部12に供給する。
【0037】
また、給水タンク111は、貯水した水を排熱回収ボイラ106に供給する。排熱回収ボイラ106に供給する送水量(Wc)は、外気温の低下に応じて減少する。給水タンク111は、状態情報取得部12からの要求に応じて、送水量(Wc)を表す状態情報を状態情報取得部12に供給する。
【0038】
以上のように構成された発電プラント1について、以下、
図4を参照して、空気循環制御装置10が実行する空気循環制御処理を説明する。
【0039】
空気循環制御装置10は、電源が投入されると、記憶部15に記憶された空気循環制御プログラムを実行する。これにより、温度取得部11、状態情報取得部12、判別部13、循環制御部14は機能し、これらによって、ステップS101〜S107から構成される空気循環制御処理が行われる。
【0040】
循環制御部14は、予め設定された時間毎に、圧縮空気が循環されているか否かについて空気循環用弁部材Cvの状態を基に判別する(ステップS101)。
【0041】
圧縮空気が循環されていないと循環制御部14によって判別された場合(ステップS101;NO)、温度取得部11は、吸気ダクト101に温度検出を要求する。温度取得部11は、吸気ダクト101から受け取った温度検出信号を基に、発電プラント1に外部から供給される空気の温度(Ta)を取得する。
【0042】
また、この場合、状態情報取得部12は、記憶部15に記憶された状態情報リストを参照し、取得要否情報が「要」に設定された状態情報を取得する(ステップS102)。
図2に示した状態情報リストの場合、状態情報取得部12は、ガスタービン発電機105の発電量(Ea)、蒸気タービン用弁部材107の開度(Oa)、蒸気タービン発電機109の発電量(Eb)、給水タンク111の受水量(Wb)を表す各状態情報を取得する。
【0043】
判別部13は、温度取得部11によって取得された外気温(Ta)と、状態情報取得部12によって取得された状態情報(ここでは、Ea,Oa,Eb,Wb)とに基づいて、外気温が原因で発電プラント1の運転領域が縮小するか否かを判別する(ステップS103)。具体的には、判別部13は、外気温(Ta)が予め設定されたしきい値(Tth1)以下で(Ta≦Tth1)、取得した状態情報の何れかが
図3に示した条件リストにより表される条件を満たす場合に、外気温が原因で発電プラント1の運転領域が縮小すると判別する。一方、それ以外の場合は、外気温が原因で発電プラント1の運転領域は縮小しないと判別する。
【0044】
外気温が原因で発電プラント1の運転領域が縮小すると判別部13によって判別された場合(ステップS103;YES)、循環制御部14は、空気循環用弁部材Cvを開いた状態にするための制御信号を空気循環用弁部材Cvに供給し、空気圧縮機102によって高温高圧に圧縮された空気を循環させる(ステップS104)。つまり、この場合、空気循環用弁部材Cvは、循環制御部14からの制御信号によって開いた状態となり、吸気ダクト101に吸入された空気の温度を、空気圧縮機102によって圧縮された空気によって上昇させることができる。その結果、発電プラント1の運転領域(運転効率)が縮小することを防止できる。その後、循環制御部14は、ステップS101に戻る。
【0045】
一方、ステップS103において、外気温が原因で発電プラント1の運転領域が縮小しないと判別部13によって判別された場合(ステップS103;NO)、循環制御部14は、制御信号を空気循環用弁部材Cvに供給せずに、ステップS101に戻る。つまり、この場合、空気循環用弁部材Cvは、閉じた状態を維持し、圧縮空気は循環されない。
【0046】
ステップS101において、圧縮空気が循環されていると循環制御部14によって判別された場合も(ステップS101;YES)、温度取得部11は、ステップS102と同様、吸気ダクト101に温度検出を要求する。温度取得部11は、吸気ダクト101から受け取った温度検出信号を基に、発電プラント1に外部から供給される空気の温度(Ta)を取得する。
【0047】
また、この場合、状態情報取得部12は、記憶部15に記憶された状態情報リストを参照し、ステップS102と同様、取得要否情報が「要」に設定された状態情報を取得する(ステップS105)。
【0048】
判別部13は、温度取得部11によって取得された外気温(Ta)と、状態情報取得部12によって取得された状態情報(ここでは、Ea,Oa,Eb,Wb)とに基づいて、ステップS103と同様、外気温が原因で発電プラント1の運転領域が縮小するか否かを判別する(ステップS106)。
【0049】
外気温が原因で発電プラント1の運転領域が縮小しないと判別部13によって判別された場合(ステップS106;NO)、循環制御部14は、空気循環用弁部材Cvを閉じた状態にするための制御信号を空気循環用弁部材Cvに供給し、圧縮空気の循環を停止させる(ステップS107)。つまり、この場合、空気循環用弁部材Cvは、循環制御部14からの制御信号によって閉じた状態となり、空気圧縮機102によって圧縮された空気は吸気ダクト101に供給されなくなる。その後、循環制御部14は、ステップS101に戻る。
【0050】
一方、ステップS106において、外気温が原因で発電プラント1の運転領域が縮小すると判別部13によって判別された場合(ステップS106;YES)、循環制御部14は、制御信号を空気循環用弁部材Cvに供給せずに、ステップS101に戻る。つまり、この場合、空気循環用弁部材Cvは、開いた状態を維持し、圧縮空気の循環を継続する。
【0051】
以上のステップS101〜S107から構成される空気循環制御処理は、空気循環制御プログラムの実行が停止されるまで繰り返し行われる。
【0052】
以上説明したように、本実施の形態にかかる空気循環制御装置10は、外部から発電プラント1の吸気ダクト101に供給される空気の温度と、発電プラント1の予め定められた機器の運転の状態を表す状態情報とを取得し、取得した空気の温度と状態情報とに基づいて、発電プラント1に供給される空気の温度が原因で発電プラント1の運転領域が縮小するか否かを判別する。また、空気循環制御装置10は、発電プラント1の運転領域が縮小すると判別した場合に、発電プラント1に設けられた空気圧縮機102によって圧縮された空気を循環させ、吸気ダクト101に供給される空気の温度を当該圧縮された空気によって上昇させる。これにより、空気圧縮機102には温度上昇後の空気が供給されるので、外気温が原因で発電プラント1の運転領域が縮小することを効率的に防止できる。また、空気循環制御装置10は、バーナ等の助燃装置を設けていないため、有害ガスや温室効果ガスも発生しないため、公衆衛生や環境の観点からも好ましい。
【0053】
なお、圧縮空気が循環されていない場合において、外気温(Ta)がしきい値(Tth)以下でないのに状態情報の何れかが条件を満たした場合には、例えば、故障や破損等、外気温以外の原因で発電プラント1の運転領域が縮小するおそれがある。そこで、この場合には、循環制御部14は、発電プラント1の管理者等にエラーを通知してもよい。具体的には、外気温(Ta)がしきい値(Tth)以下でないのに、蒸気タービン発電機109の発電量(Eb)を表す状態情報が条件を満たした場合には、循環制御部14は、当該状態情報の供給元である蒸気タービン発電機109またはその周辺に異常が発生した旨を通知する。
【0054】
また、上記実施の形態で説明した発電プラント1は一例として挙げたものであり、空気循環制御装置10は、その他の発電プラントに備えられてもよい。また、状態情報取得部12によって取得される状態情報も、
図2に示した状態情報リストに含まれる状態情報に限定されない。また、
図3に示した条件リストに示した条件(状態情報としきい値との関係)も適宜に設定できる。
【0055】
例えば、
図5に示すように、発電プラント1’は、
図1に示した発電プラントの構成に、駆動タービン用弁部材112、燃料圧縮機駆動タービン113および燃料圧縮機114を追加してもよい。発電プラント1’は、副生ガス等の低カロリー燃料を圧縮し、都市ガス等の高カロリー燃料と混合燃焼する。燃料圧縮機駆動タービン113は、排熱回収ボイラ106から供給される蒸気によって駆動するため、
図1に示した発電プラント1よりも運転領域が狭い。また、排熱回収ボイラ106から燃料圧縮機駆動タービン113に供給される蒸気は、排熱回収ボイラ106から蒸気タービン108に供給される蒸気よりも、その供給優先度が高い。
【0056】
このように構成された発電プラント1’に空気循環制御装置10を備えた場合、空気循環制御装置10の記憶部15に記憶される状態情報リストには、蒸気タービン用弁部材107の開度と、駆動タービン用弁部材112の開度とが含まれる。また、記憶部15に記憶される条件リストには、蒸気タービン用弁部材107の開度のしきい値、駆動タービン用弁部材112の開度のしきい値が設定される。各しきい値は、外気温が原因で発電プラント1の運転領域が予め設定された運転領域より縮小する(例えば、運転不可となる)ときの状態情報(物理量)を基準に設定される。なお、この場合においても、空気循環制御装置10は、上記実施の形態と同様の処理を行い、発電プラント1’の運転領域が縮小すると判別した場合には、空気圧縮機102によって圧縮された空気を循環させることにより、発電プラント1’の運転領域の縮小を防止する。
【0057】
また、記憶部15は、
図6に示すように、外気温とガスタービン104の稼働率(状態情報)との組み合わせについて、圧縮空気の循環を行わない領域(通常運転領域)と圧縮空気の循環が必要な領域(空気循環領域)とに区分けしたデータを記憶してもよい。この場合、空気循環制御装置10の判別部13は、記憶部15に記憶された当該データを参照し、温度取得部11によって取得された外気温と、状態情報取得部12によって取得されたガスタービン104の稼働率との組み合わせが、通常運転領域、空気循環領域の何れに属するかを判別する。外気温とガスタービン104の稼働率との組み合わせが空気循環領域に属する場合、判別部13は、外気温が原因で発電プラント1の運転領域が縮小すると判別する。一方、外気温とガスタービン104の稼働率との組み合わせが通常運転領域に属する場合、判別部13は、外気温が原因で発電プラント1の運転領域は縮小しないと判別する。
【0058】
また、記憶部15は、
図7に示すように、外気温とガスタービン104の稼働率(状態情報)との組み合わせについて、圧縮空気の循環を行わない領域(通常運転領域)、圧縮空気の循環が必要な領域(空気循環領域)以外に、発電プラントの運転ができない領域(運転不可領域)を含むデータを記憶してもよい。温度取得部11によって取得された外気温と、状態情報取得部12によって取得されたガスタービン104の稼働率との組み合わせが、運転不可領域に属する場合、空気循環制御装置10の判別部13は、発電プラント1が運転不可となったと判別し、この場合、循環制御部14は、発電プラント1の管理者等にエラーを通知してもよい。
【0059】
また、上記実施の形態では、外気温のしきい値を固定的なものとしたが、外気温のしきい値は状態情報に応じて変化させてもよい。例えば、状態情報であるガスタービン104の稼働率が高くなるにつれて、外気温(Ta)のしきい値が低くなるように設定してもよい。この場合、空気循環制御装置10の判別部13は、状態情報取得部12によって取得されたガスタービン104の稼働率に対応する外気温(Ta)のしきい値を取得する。外気温のしきい値が状態情報に応じて変化するように設定された場合、外気温に変化がなくても、状態情報取得部12によって取得された状態情報によって、判別部13による判別結果(圧縮空気の循環の要否)が分かれることがある。
【0060】
また、これとは逆に、状態情報のしきい値は外気温に応じて変化させてもよい。この場合、空気循環制御装置10の判別部13は、温度取得部11によって取得された外気温に対応する状態情報のしきい値を取得する。状態情報のしきい値が外気温に応じて変化するように設定された場合、状態情報に変化がなくても、温度取得部11によって取得された外気温によって、判別部13による判別結果(圧縮空気の循環の要否)が分かれることがある。
【0061】
以上、いくつかの実施の形態を説明したが、これらの実施の形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施の形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施の形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【解決手段】空気循環制御装置10は、外部から発電プラント1に供給される空気の温度を取得する温度取得部11、発電プラント1の予め定められた機器の運転の状態を表す状態情報を取得する状態情報取得部12、温度取得部11によって取得された空気の温度と、状態情報取得部12によって取得された状態情報とに基づいて、発電プラント1に供給される空気の温度が原因で発電プラント1の運転領域が縮小するか否かを判別する判別部13、判別部13によって発電プラント1の運転領域が縮小すると判別された場合に、空気圧縮機102によって圧縮された空気を循環させ、当該圧縮された空気を発電プラント1に供給される空気と混合させる循環制御部14を備える。