特許第5989219号(P5989219)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】5989219
(24)【登録日】2016年8月19日
(45)【発行日】2016年9月7日
(54)【発明の名称】ポリウレタン樹脂組成物
(51)【国際特許分類】
   C08G 18/72 20060101AFI20160825BHJP
   C08G 18/79 20060101ALI20160825BHJP
   C08G 18/75 20060101ALI20160825BHJP
   C08G 18/69 20060101ALI20160825BHJP
   C08K 3/00 20060101ALI20160825BHJP
   C08K 5/00 20060101ALI20160825BHJP
   C08L 75/14 20060101ALI20160825BHJP
   C08G 18/73 20060101ALI20160825BHJP
   H01L 23/29 20060101ALI20160825BHJP
   H01L 23/31 20060101ALI20160825BHJP
【FI】
   C08G18/72 010
   C08G18/79 010
   C08G18/75 080
   C08G18/69
   C08K3/00
   C08K5/00
   C08L75/14
   C08G18/73
   H01L23/30 R
【請求項の数】6
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2015-237337(P2015-237337)
(22)【出願日】2015年12月4日
【審査請求日】2016年2月4日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】391003624
【氏名又は名称】サンユレック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000796
【氏名又は名称】特許業務法人三枝国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】森▲崎▼ 晃
(72)【発明者】
【氏名】村上 康太郎
(72)【発明者】
【氏名】農宗 辰己
【審査官】 山村 周平
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2015/068418(WO,A1)
【文献】 特許第5784210(JP,B2)
【文献】 国際公開第2015/104918(WO,A1)
【文献】 特開2015−089941(JP,A)
【文献】 特開2011−001426(JP,A)
【文献】 特開昭63−006012(JP,A)
【文献】 特開平05−320307(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C08G 18/00−18/87
C08L 75/00−75/16
C08K 3/00−13/08
H01L 23/00−23/56
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
水酸基含有化合物(A)、ポリイソシアネート化合物(B)、可塑剤(C)及び無機充填剤(D)を含むポリウレタン樹脂組成物であって、
該水酸基含有化合物(A)が、ポリブタジエンポリオール(A−1)を含み、かつ
該ポリイソシアネート化合物(B)が、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート変性体(B−1)と、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートの水素添加物(B−2)とを含む、ポリウレタン樹脂組成物。
【請求項2】
ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート変性体(B−1)の含有量が、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートの水素添加物(B−2)100質量部に対して、25〜400質量部である、請求項1に記載のポリウレタン樹脂組成物。
【請求項3】
無機充填剤(D)が、ポリウレタン樹脂組成物100質量%に対して、50〜85質量%含まれる、請求項1又は2に記載のポリウレタン樹脂組成物。
【請求項4】
電気電子部品封止用であることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載のポリウレタン樹脂組成物。
【請求項5】
請求項1〜4の何れか一項に記載のポリウレタン樹脂組成物からなる封止材。
【請求項6】
請求項5に記載の封止材を用いて樹脂封止された電気電子部品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリウレタン樹脂組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
ポリウレタン系樹脂は、可撓性、耐摩耗性、低温硬化性、電気特性等が良好であることから、電気絶縁封止材等に用いられている。
【0003】
このポリウレタン系樹脂によって、電気電子部品を湿気、粉塵等を含む雰囲気、振動、衝撃などから保護することができる。
【0004】
電気絶縁封止材の他にも、ポリウレタン系樹脂は、電気、電子、自動車、土木、建築等の様々な分野において、コーティング剤、接着剤等としても広く使用されている。
【0005】
この様なポリウレタン系樹脂を、上記した各種分野に用いる場合には、ポリイソシアネート化合物の選択が重要であり、その研究が種々行われてきている。
【0006】
例えば、特許第5535529号公報(特許文献1)には、放熱性、及び密閉環境下における耐熱性に優れたポリウレタン樹脂組成物が開示されている。
【0007】
しかしながら、ポリウレタン樹脂は、イソシアヌレート環の構造の影響により、樹脂の柔軟性が損なわれ、樹脂の伸び率が劣るという問題があった。
【0008】
そこで、ポリウレタン樹脂の伸び率に優れたポリウレタン樹脂組成物が望まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特許第5535529号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、優れた伸び率(柔軟性)を示し、かつ優れた相溶性、耐湿性、及び放熱性(熱伝導率)のポリウレタン樹脂組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明者等は、上記課題に鑑みて、鋭意研究を行った。その結果、水酸基含有化合物、ポリイソシアネート化合物、可塑剤及び無機充填剤を含むポリウレタン樹脂組成物であって、該水酸基含有化合物が、ポリブタジエンポリオールを含み、かつ該ポリイソシアネート化合物が、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート変性体と、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートの水素添加物とを含む、ポリウレタン樹脂組成物とすれば、上記目的を達成できることを見出した。かかる知見に基づき更に研究を行うことにより、本発明を完成するに至った。
【0012】
即ち、本発明は、以下のポリウレタン樹脂組成物、封止材及び電気電子部品を提供する。
項1.
水酸基含有化合物(A)、ポリイソシアネート化合物(B)、可塑剤(C)及び無機充填剤(D)を含むポリウレタン樹脂組成物であって、
該水酸基含有化合物(A)が、ポリブタジエンポリオール(A−1)を含み、かつ
該ポリイソシアネート化合物(B)が、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート変性体(B−1)と、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートの水素添加物(B−2)とを含む、ポリウレタン樹脂組成物。
項2.
ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート変性体(B−1)の含有量が、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートの水素添加物(B−2)100質量部に対して、25〜400質量部である、項1に記載のポリウレタン樹脂組成物。
項3.
無機充填剤(D)が、ポリウレタン樹脂中、50〜85質量%である、項1又は2に記載のポリウレタン樹脂組成物。
項4.
電気電子部品封止用であることを特徴とする項1〜3の何れか一項に記載のポリウレタン樹脂組成物。
項5.
項1〜4の何れか一項に記載のポリウレタン樹脂組成物からなる封止材。
項6.
項5に記載の封止材を用いて樹脂封止された電気電子部品。
【発明の効果】
【0013】
本発明のポリウレタン樹脂組成物は、優れた伸び率(柔軟性)を示し、かつ優れた相溶性、耐湿性、及び放熱性(熱伝導率)のポリウレタン樹脂組成物を提供することを目的とする。本発明のポリウレタン樹脂組成物は、例えば、各種の電気電子部品の絶縁処理に好適に用いることができる。また、本発明の封止材は、上記ポリウレタン樹脂組成物を含有するので、伸び率(柔軟性)、相溶性、耐湿性、及び放熱性(熱伝導率)に優れている。更に、本発明の電気電子部品は、上記封止材を用いて樹脂封止されているので、高い信頼性を示す。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明のポリウレタン樹脂組成物、封止材及び電気電子部品について、以下詳細に説明する。本明細書中において、「含有」又は「含む」なる表現については、「含有」、「含む」、「実質的にからなる」及び「のみからなる」という概念を含む。
【0015】
1.ポリウレタン樹脂組成物
本発明のポリウレタン樹脂組成物は、水酸基含有化合物(A)、ポリイソシアネート化合物(B)、可塑剤(C)及び無機充填剤(D)を含むポリウレタン樹脂組成物であって、該水酸基含有化合物(A)が、ポリブタジエンポリオール(A−1)を含み、かつ該ポリイソシアネート化合物(B)が、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート変性体(B−1)と、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートの水素添加物(B−2)とを含んでいる。
【0016】
1−1.水酸基含有化合物(A)
本発明に用いる水酸基含有化合物(A)は、ポリブタジエンポリオール(A−1)を含んでいる。
【0017】
ポリブタジエンポリオール(A−1)の市販品としては、例えば、ポリブタジエンポリオール[日本曹達株式会社製「NISSO−PBGシリーズ」(G−1000、G−2000、G−3000等)、米国ARCO社製「Poly Bdシリーズ」(R−45M、R−45HT、CS−15、CN−15等)]等が挙げられる。
【0018】
上記ポリブタジエンポリオール(A−1)は、一種単独で用いることができ、又は2種以上を混合して用いることもできる。
【0019】
本発明に用いる水酸基含有化合物(A)は、さらに、上記ポリブタジエンポリオール(A−1)以外の水酸基含有化合物(A−2)を含有することができる。
【0020】
ポリブタジエンポリオール(A−1)以外の水酸基含有化合物(A−2)としては、例えば、ダイマー酸ポリオール;ヒマシ油系ポリオール;ポリジエンポリオール(ポリイソプレンポリオール等);ポリエーテルポリオール;ポリエステルポリオール;ポリカーボネートポリオール;ポリカプロラクトンポリオール;これらの水素化物(例えば、ポリジエンポリオールの水素化物等)等が挙げられる。
【0021】
ダイマー酸ポリオールとしては、特に制限はなく、公知のダイマー酸ポリオールが使用できる。
【0022】
ヒマシ油系ポリオールとしては、特に制限はなく、例えば、ヒマシ油、ヒマシ油誘導体等が挙げられる。
【0023】
上記ヒマシ油誘導体としては、例えば、ヒマシ油脂肪酸;ヒマシ油又はヒマシ油脂肪酸に水素付加した水添ヒマシ油;ヒマシ油とその他の油脂のエステル交換物;ヒマシ油と多価アルコールとの反応物;ヒマシ油脂肪酸と多価アルコールとのエステル化反応物;これらにアルキレンオキサイドを付加重合した化合物等が挙げられる。上記ヒマシ油系ポリオールの中でも、ヒマシ油を用いることが好ましい。
【0024】
該水添ヒマシ油としては、例えば、特開平2−298574号公報に開示されているものが挙げられる。なお、水添ヒマシ油は前記のヒマシ油系ポリオールの水素付加により得られる。
【0025】
上記ヒマシ油系ポリオールの数平均分子量(Mn)は、通常100〜4,000の範囲であり、好ましくは300〜2,500の範囲である。
【0026】
上記ヒマシ油系ポリオールは、JIS K1557−1に従って求めた平均水酸基価が、20〜250mgKOH/gであることが好ましく、50〜120mgKOH/gであることがより好ましい。
【0027】
なお、本明細書において、数平均分子量(Mn)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法(ポリスチレン換算)で測定することができる。GPC法による数平均分子量は、具体的には、測定装置として昭和電工(株)社製Shodex GPC System21を、カラムとして昭和電工(株)社製Shodex LF−804/KF
−803/KF−804を、移動相としてNMPを用いて、カラム温度40℃にて測定し、標準ポリスチレンの検量線を用いて算出することができる。
【0028】
ポリジエンポリオールとしては、特に制限はなく、例えば、ポリイソプレンポリオール[出光興産(株)製「Poly ip」]等が挙げられる。
【0029】
ポリジエンポリオールの水素化物としては、特に制限はなく、例えば、ポリブタジエンポリオールの水素化物[日本曹達(株)製「NISSO−PBGIシリーズ」(GI−1000、GI−2000及びGI−3000等)]、ポリイソプレンポリオールの水素化物[出光興産(株)製「エポール」]等が挙げられる。
【0030】
ポリエーテルポリオールとしては、特に制限はなく、例えば、水、低分子ポリオール(プロピレングリコール、エチレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等)、ビスフェノール類(ビスフェノールA等)、ジヒドロキシベンゼン(カテコール、レゾルシン、ハイドロキノン等)等を開始剤として、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等のアルキレンオキサイドを付加重合させることによって得られるポリエーテルポリオール等が挙げられる。具体的には、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等が挙げられる。
【0031】
ポリエステルポリオールとしては、特に制限はなく、例えば、ポリオール成分と酸成分とのエステル化反応によって得ることができる。
【0032】
ポリオール成分としては、特に制限はなく、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、1,8−デカンジオール、オクタデカンジオール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ヘキサントリオール、ポリプロピレングリコール等が挙げられる。
【0033】
酸成分としては、特に制限はなく、例えば、コハク酸、メチルコハク酸、アジピン酸、ピメリック酸、アゼライン酸、セバシン酸、1,12−ドデカン二酸、1,14−テトラデカン二酸、ダイマー酸、2−メチル−1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、2−エチル−1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ビフェエルジカルボン酸、これらの酸無水物等が挙げられる。
【0034】
ポリカーボネートポリオールとしては、特に制限はなく、例えば、上記ポリオール成分とホスゲンとを重縮合反応させて得られるポリカーボネートポリオール;上記ポリオール成分と、炭酸ジメチル、炭酸ジエチル、炭酸ジプロビル、炭酸ジイソプロピル、炭酸ジブチル、エチルブチル炭酸、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、炭酸ジフェニル、炭酸ジベンジル等の炭酸ジエステル類とをエステル交換縮合させて得られるポリカーボネートポリオール;上記ポリオール成分を2種以上併用して得られる共重合ポリカーボネートポリオール;上記各種ポリカーボネートポリオールとカルボキシル基含有化合物とをエステル化反応させて得られるポリカーボネートポリオール;上記各種ポリカーボネートポリオールとヒドロキシル基含有化合物とをエーテル化反応させて得られるポリカーボネートポリオール;上記各種ポリカーボネートポリオールとエステル化合物とをエステル交換反応させて得られるポリカーボネートポリオール;上記各種ポリカーボネートポリオールとヒドロキシル基含有化合物とをエステル交換反応させて得られるポリカーボネートポリオール;上記各種ポリカーボネートポリオールとジカルボン酸化合物とを重縮合反応させて得られるポリエステル系ポリカーボネートポリオール;上記各種ポリカーボネートポリオールとアルキレンオキサイドとを共重合させて得られる共重合ポリエーテル系ポリカーボネートポリオール;等が挙げられる。
【0035】
ポリカプロラクトンポリオールとしては、特に制限はなく、例えば、ε−カプロラクトン、δ−バレロラクトン等の環状エステルモノマーの開環重合により得られるカプロラクトン系ポリエステルジオール等が挙げられる。
【0036】
本発明で用いられる水酸基含有化合物(A)は、ポリブタジエンポリオール(A−1)
単独で用いることができ、又はポリブタジエンポリオール(A−1)とポリブタジエンポリオール(A−1)以外の水酸基含有化合物(A−2)とを混合して用いることもできる。該ポリブタジエンポリオール(A−1)は、分子量が異なる2種以上のポリブタジエンポリオールを用いることができる。ポリブタジエンポリオール以外の水酸基含有化合物(A−2)は2種以上混合して用いることもできる。
【0037】
本発明のポリウレタン樹脂組成物は、水酸基含有化合物として、ポリブタジエンポリオール(A−1)を含有することによって、ポリウレタン樹脂組成物の耐湿性及びヒートサイクル性を向上することができる。
【0038】
本発明で用いられるポリブタジエンポリオール(A−1)の含有量は、特に限定はなく、ポリウレタン樹脂組成物100質量%に対して、通常、0.01〜25質量%であり、好ましくは0.1〜20質量%であり、より好ましくは1〜15質量%である。
【0039】
1−2.ポリイソシアネート化合物(B)
本発明に用いるポリイソシアネート化合物(B)は、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート変性体(B−1)と、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートの水素添加物(B−2)とを含んでいる。
【0040】
ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート変性体(B−1)の市販品としては、例えば、デュラネートTLA−100(HDI系イソシアヌレート旭化成ケミカルズ社製)、コロネートHX(東ソー製)等が挙げられる。
【0041】
4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートの水素添加物(B−2)の市販品としては、例えば、HMDI(万華社製)等が挙げられる。
【0042】
上記ポリイソシアネート化合物(B)は、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート変性体(B−1)、及び4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートの水素添加物(B−2)のみで用いることができる。また、上記ポリイソシアネート化合物(B)は、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート変性体(B−1)、及び4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートの水素添加物(B−2)に、さらに該(B−1)及び(B−2)以外のポリイソシアネート化合物(B−3)を含むこともできる。上記ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート変性体(B−1)は、一種単独で用いることができ、又は2種以上を混合して用いることもできる。上記4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートの水素添加物(B−2)一種単独で用いることができ、又は2種以上を混合して用いることもできる。
【0043】
該(B−1)及び(B−2)以外のポリイソシアネート化合物(B−3)としては、例えば、脂肪族ポリイソシアネート化合物、脂環族ポリイソシアネート化合物、芳香族ポリイソシアネート化合物、芳香脂肪族ポリイソシアネート化合物等が挙げられる。
【0044】
脂肪族ポリイソシアネート化合物としては、例えば、テトラメチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、2−メチルペンタン−1,5−ジイソシアネート、3−メチルペンタン−1,5−ジイソシアネート等が挙げられる。
【0045】
脂環族ポリイソシアネート化合物としては、例えば、イソホロンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアネート、
1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン等が挙げられる。
【0046】
芳香族ポリイソシアネート化合物としては、例えば、トリレンジイソシアネート、2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、4,4’−ジベンジルジイソシアネート、1,5−ナフチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、1,3−フェニレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート等が挙げられる。
【0047】
芳香脂肪族ポリイソシアネート化合物としては、例えば、ジアルキルジフェニルメタンジイソシアネート、テトラアルキルジフェニルメタンジイソシアネート、α,α,α,α−テトラメチルキシリレンジイソシアネート等が挙げられる。
【0048】
本発明のポリウレタン樹脂組成物は、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート変性体(B−1)と、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートの水素添加物(B−2)とを含有することにより、ポリウレタン樹脂組成物の伸び率(柔軟性)、相溶性、耐湿性、及び放熱性(熱伝導率)が優れたものとなる。
【0049】
本発明で用いられるポリイソシアネート化合物(B)の含有量は、特に限定はなく、ポリウレタン樹脂組成物100質量%に対して、通常、0.01〜30質量%であり、好ましくは0.1〜25質量%であり、より好ましくは1〜20質量%である。
【0050】
本発明のポリウレタン樹脂組成物は、上記ポリイソシアネート化合物(B)と、上記水酸基含有化合物(A)とのNCO/OH比は、0.6〜2.0であることが好ましく、0.7〜1.5であることがより好ましい。
【0051】
1−3.可塑剤(C)
本発明のポリウレタン樹脂組成物は、可塑剤(C)を含んでいる。
【0052】
本発明に用いる可塑剤(C)としては、特に限定はなく、例えば、ジオクチルフタレート、ジイソノニルフタレート(フタル酸ジイソノニル)、ジウンデシルフタレート等のフタル酸エステル;ジオクチルアジペート、ジイソノニルアジペート等のアジピン酸エステル;メチルアセチルリシノレート、ブチルアセチルリシノレート、アセチル化リシノール酸トリグリセリド、アセチル化ポリリシノール酸トリグリセリド等のヒマシ油系エステル;トリオクチルトリメリテート、トリイソノニルトリメリテート等のトリメリット酸エステル;テトラオクチルピロメリテート、テトライソノニルピロメリテート等のピロメリット酸エステルなどが挙げられる。これらの中でも、ジイソノニルフタレートが好ましい。
【0053】
可塑剤(C)の含有量としては、特に限定はなく、例えば、ポリウレタン樹脂組成物100質量%に対して、通常0.01〜40質量%であり、好ましくは0.1〜30質量%であり、より好ましくは5〜25質量%である。
【0054】
上記可塑剤(C)は、一種単独で用いることができ、又は2種以上を混合して用いることもできる。
【0055】
1−4.無機充填剤(D)
本発明のポリウレタン樹脂組成物は、無機充填剤(D)を含んでいる。
【0056】
本発明に用いる無機充填剤(D)としては、特に限定はなく、例えば、金属水酸化物、金属酸化物、金属窒化物、ゼオライト等が挙げられる。
【0057】
金属水酸化物としては、例えば、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等が挙げられる。
【0058】
金属酸化物としては、例えば、酸化アルミニウム(アルミナ)、酸化マグネシウム、酸化ケイ素(シリカ等)、酸化チタン等が挙げられる。
【0059】
金属窒化物としては、例えば、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、窒化ケイ素等が挙げられる。
【0060】
ゼオライトは、特に限定はなく、公知のポリウレタン樹脂組成物において用いられているものを使用することができる。
【0061】
中でも、ゼオライトは、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の結晶性含水アルミノ珪酸塩が好ましい。
【0062】
ゼオライトの結晶形は、特に限定はなく、例えば、A型、X型、LSX型等が挙げられる。これらの中でも、好ましい結晶形はA型である。
【0063】
ゼオライト中のアルカリ金属又はアルカリ土類金属は、特に限定はなく、例えば、カリウム、ナトリウム、カルシウム、リチウム等が挙げられる。これらの中でも、カリウムが好ましい。
【0064】
好ましい無機充填剤は、金属水酸化物及び金属酸化物であり、より好ましくは、水酸化アルミニウム及びアルミナであり、特に好ましくは水酸化アルミニウムである。
【0065】
上記無機充填剤(D)は、一種単独で用いることができ、又は2種以上を混合して用いることもできる。
【0066】
無機充填剤(D)の含有量としては、特に限定はなく、例えば、ポリウレタン樹脂組成物100質量%に対して、通常50〜80質量%であり、好ましくは60〜78質量%であり、より好ましくは65〜70質量%である。
【0067】
無機充填剤(D)の形状は、球状、不定形状のいずれでもよい。
【0068】
1−5.重合触媒(E)
本発明のポリウレタン樹脂組成物には、さらに必要に応じて重合触媒(E)を含むことができる。
【0069】
重合触媒(E)としては、公知の重合触媒が使用でき、例えば、有機錫触媒、有機鉛触媒、有機ビスマス触媒等の金属触媒;アミン触媒などが挙げられる。
【0070】
有機錫触媒としては、例えば、ジオクチル錫ジラウレート、ジブチルスズジアセテート、ジブチル錫ジラウレート、ジオクチル錫ジアセテート等が挙げられる。
【0071】
有機鉛触媒としては、例えば、オクチル酸鉛、オクテン酸鉛、ナフテン酸鉛等が挙げられる。
【0072】
有機ビスマス触媒としては、例えば、オクチル酸ビスマス、ネオデカン酸ビスマス等が挙げられる。
【0073】
アミン触媒としては、例えば、ジエチレントリアミン、トリエチルアミン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、N,N,N′,N′テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N′,N″,N″−ペンタメチルジエチレントリアミン、トリメチレンジアミン、ジメチルアミノエタノ−ル、ビス(2−ジメチルアミノエチル)エ−テル等が挙げられる。また、上記触媒としては、有機金属化合物、金属錯体化合物等を用いてもよい。
【0074】
重合触媒(E)を含有する場合、その含有量は、特に限定はなく、例えば、ポリウレタン樹脂組成物100質量%に対して、通常0.00001〜10質量%であり、好ましくは0.0001〜5質量%であり、より好ましくは0.001〜1質量%である。
【0075】
上記重合触媒(E)は、一種単独で用いることができ、又は2種以上を混合して用いることもできる。
【0076】
1−6.消泡剤(F)
本発明のポリウレタン樹脂組成物には、さらに必要に応じて消泡剤(F)を含むことができる。
【0077】
本発明に用いる消泡剤としては、特に限定はなく、例えば、シリコーン類(オイル型、コンパウンド型、自己乳化型、エマルジョン型等)、アルコール類等が挙げられる。
【0078】
好ましいシリコーン系消泡剤は、変性シリコーン系消泡剤(特に、ポリシロキサンを親油基とし親水基により変性したもの)である。
【0079】
上記消泡剤(F)は、一種単独で用いることができ、又は2種以上を混合して用いることもできる。
【0080】
消泡剤(F)を含有する場合、その含有量は、特に限定はなく、中でもポリウレタン樹脂組成物100質量%に対して、0.001〜10質量%が好ましく、0.01〜5質量%がより好ましい。
【0081】
1−7.その他の成分
本発明のポリウレタン樹脂組成物は、さらに必要に応じて、粘着付与剤、硬化促進剤、着色剤、鎖延長剤、架橋剤、フィラー、顔料、充填剤、難燃剤、ウレタン化触媒、紫外線吸収剤、酸化防止剤、水分吸湿剤、防黴剤、シランカップリング剤等の各種添加剤を含むことができる。
【0082】
これらの成分の含有量は、その使用目的に応じて、ポリウレタン樹脂組成物の所望の特性を阻害することのないように、通常の添加量と同定の範囲から適宜決定すればよい。
【0083】
なお、本発明のポリウレタン樹脂組成物には、発泡剤を添加することはない。即ち、本発明のポリウレタン樹脂組成物は無機充填剤による放熱等を目的としているのに対して、発泡剤を含む発泡ウレタンフォームは断熱等を目的としていることから、両者は目的が異なるものである。
【0084】
2.ポリウレタン樹脂組成物の製造方法
本発明のポリウレタン樹脂組成物を製造する方法としては、特に限定はなく、ポリウレタン樹脂組成物を製造する方法として用いられる公知の方法に従って製造することができる。
【0085】
このような製造方法としては、例えば、水酸基含有化合物(A)を含む組成物(第1成分)を調製する工程(工程1)、ポリイソシアネート化合物(B)を含む組成物(第2成分)を調製する工程(工程2)、及びこれら第2成分と第1成分とを混合し、ポリウレタン樹脂組成物を得る工程(工程3)を含む方法が挙げられる。
【0086】
上記第1成分が水酸基含有化合物(A)を含有し、上記第2成分がポリイソシアネート化合物(B)を含有していれば、他の成分は、第2成分又は第1成分のどちらに含有されていてもよい。
【0087】
例えば、第1成分が水酸基含有化合物(A)、可塑剤(C)及び無機充填剤(D)を含有し、第2成分がポリイソシアネート化合物(B)を含有する構成が挙げられる。
【0088】
また、第1成分が水酸基含有化合物(A)、可塑剤(C)、無機充填剤(D)及び消泡剤(F)を含有し、第2成分がポリイソシアネート化合物(B)及び重合触媒(E)を含有する構成であってもよく;
第1成分が水酸基含有化合物(A)、可塑剤(C)、無機充填剤(D)、消泡剤(F)、及び触媒を含有し、第2成分がポリイソシアネート化合物(B)を含有する構成であってもよく;
第1成分が水酸基含有化合物(A)、可塑剤(C)及び酸化防止剤を含有し、第2成分がポリイソシアネート化合物(B)、及び無機充填剤(D)を含有する構成であってもよく;
第1成分が水酸基含有化合物(A)、可塑剤(C)、無機充填剤(D)及び重合触媒(E)を含有し、第2成分がポリイソシアネート化合物(B)、及び消泡剤(F)を含有する構成であってもよい。
【0089】
ポリウレタン樹脂組成物においては、水酸基含有化合物(A)及びポリイソシアネート化合物(B)が一部又は全部反応して、ポリウレタン樹脂を形成していてもよい。すなわち、ポリウレタン樹脂組成物は、硬化前の液状であってもよく、又は硬化していてもよい。ポリウレタン樹脂組成物を硬化させる方法としては、上記第2成分及び第1成分を混合することにより、水酸基含有化合物(A)とポリイソシアネート化合物(B)とが反応し、ポリウレタン樹脂となることにより、ポリウレタン樹脂組成物を経時的に硬化させる方法が挙げられるが、加熱により硬化させてもよい。この場合、加熱温度は40〜120℃程度が好ましく、加熱時間は、0.5時間〜24時間程度が好ましい。
【0090】
3.用途
本発明は、上記ポリウレタン樹脂組成物からなる封止材でもある。上記ポリウレタン樹脂組成物からなる封止材は、放熱性、耐加水分解性及び難燃性に優れ、且つ、高温環境下で用いられた場合であっても難燃性の低下が抑制されていることから、発熱を伴う電気電子部品等に好適に使用することができる。このような電気電子部品としては、例えば、トランスコイル、チョークコイル、リアクトルコイル等の変圧器、機器制御基盤、各種センサー等が挙げられる。このような電気電子部品も、本発明の一つである。本発明の電気電子部品は、例えば、電気洗濯機、便座、湯沸し器、浄水器、風呂、食器洗浄機、電動工具、自動車、バイク等に用いることができる。
【実施例】
【0091】
以下、実施例及び比較例を示して、本発明のポリウレタン樹脂組成物について具体的に説明する。ただし、実施例はあくまで一例であって、本発明は、実施例に限定されない。
【0092】
実施例及び比較例において使用する原料を以下に示す。
【0093】
ポリブタジエンポリオール(A−1)
a−1:平均水酸基価103mgKOH/gのポリブタジエンポリオール
(商品名:R−15HT、出光興産株式会社製)
ヒマシ油系ポリオール(A−2)
a−2:ヒマシ油系ポリオール
(商品名:ヒマシ油、伊藤製油株式会社製)
ポリイソシアネート化合物(B)
b−1:ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート変性体
(商品名:デュラネートTLA−100、旭化成ケミカルズ株式会社製)
b−2:4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートの水素添加物
(商品名:HDMI、万華株式会社製)
可塑剤(C)
c1:フタル酸ジイソノニル(DINP)
(商品名:DINP、株式会社ジェイプラス製)
無機充填剤(D)
d1:水酸化アルミニウム
(商品名:ハイジライトH−32、昭和電工株式会社製)
d2:水酸化アルミニウム
(商品名:ハイジライトH−42I、昭和電工株式会社製)
重合触媒(E)
e1:ジオクチル錫ジラウレート
(商品名:ネオスタンU-810、日東化成株式会社製)
消泡剤(F)
f1:SC−5570(シリコーン系、東レ−ダウシリコーン株式会社製)
ポリウレタン樹脂組成物の調製
<実施例1〜3及び比較例1〜3>
下記表1に示す組成(質量部)で各成分を配合し、下記の手順で各種ポリウレタン樹脂組成物を調製した。
【0094】
まず、表1に示す配合量で、水酸基含有化合物、可塑剤、消泡剤、無機充填剤、及び重合触媒を加え、混合機(シンキー社製、商品名:あわとり練太郎)を用いて、2000rpmで1分間、23℃で混合した後、室温に冷却し混合物(第1成分)を得た。
【0095】
続いて、上記の混合物(第1成分)に、23℃に調整した表1に示す配合量でポリイソシアネート化合物(第2成分)を加え、同上の混合機を用いて2000rpmで1分間混合し、脱泡して各実施例及び比較例のポリウレタン樹脂組成物を得た。
【0096】
なお、第2成分及び第1成分の配合比率は、ポリイソシアネート化合物(B)中のNCO基1当量に対して、水酸基含有化合物(A)中の活性水素(OH)が1当量となるようにした。
【0097】
【表1】
【0098】
試験片(テストピース)の作製
130×130×3mmの成形用型、又は内径30mm、高さ10mmの成形用型、及び6cm×12cm×1cmの成形用型に、調製したポリウレタン樹脂組成物を注入した。次いで、該ポリウレタン樹脂組成物を、60℃で16時間加熱した後、室温で1日放置して硬化させた。得られた硬化物A(130×130×3mm)、硬化物B(直径30mm及び高さ10mm)、及び硬化物C(6cm×12cm×1cm)の試験片に対して、硬度、硬化物外観(相溶性)、耐湿性、伸び率(柔軟性)及び難燃性の試験を以下に示す方法で行った。その結果を表1に示す。
【0099】
硬度
硬化物Bの硬度をJIS K 6253に従い、アスカーA型硬度計(高分子計器株式会社製)を用いて測定した。
【0100】
硬化物外観(相溶性)
硬化後の実施例及び比較例に記載するポリウレタン樹脂組成物について、得られた硬化物Aの表面状態(外観)を目視で観察し、下記評価基準に従って相溶性を評価した。
A:80℃で16時間加熱後、次いで、120℃で168時間加熱後でも、表面に液滴及び曇りが見られない(ブリードが発生しない)
C:80℃で16時間加熱後では、ブリードが発生しないが、120℃で168時間加熱後にブリードが発生する
耐湿性
硬化物Bに対して、121℃、100%RH 2気圧/300時間の条件でプレッシャークッカー試験(PCT試験)を行った。試験前の硬度と試験後の硬度をJIS K 6253に従い、アスカーA型硬度計(高分子計器株式会社製)を用いて測定し、硬度保持率を測定した。
[硬度保持率]={[(試験前硬度)−(試験後硬度)]÷(試験前硬度)}×100
算出された硬度低下率を基に、下記評価基準に従って耐湿性を評価した。
A:硬度保持率が50%以上
B:硬度保持率が20%〜50%未満
C:硬度保持率が20%未満
伸び率(柔軟性
硬化物Aの伸び率(柔軟性)をJIS K 6251に従い、下記式に基づいて評価した。
式:伸び率={[(破断時の標線間距離)−(標線間距離)]÷(標線間距離)}×100
A:伸び率が60%以上
C:伸び率が60%未満
熱伝導率
6cm×12cm×1cmの試験片Cの熱伝導率を、京都電子機器QTM−500を用いて測定した。
【0101】
<結果>
実施例1〜3の結果から、本発明のポリウレタン樹脂組成物は、伸び率(柔軟性)、相溶性、耐湿性、及び放熱性(熱伝導率)の全てを満足することが分かった。
【0102】
一方、比較例1〜2の結果から、HMDIを含まないポリウレタン樹脂組成物は、伸び率(柔軟性)、及び相溶性が劣っていた。
【0103】
比較例3の結果から、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート変性体(TLA−100)を含まないポリウレタン樹脂硬化物は、耐湿性が劣っていた。
【産業上の利用可能性】
【0104】
本発明のポリウレタン樹脂組成物を用いれば、得られるポリウレタン樹脂硬化物は、伸び率(柔軟性)、相溶性、耐湿性、及び放熱性(熱伝導率)の全てを満足するため、電気製品、電子部品等の分野で利用が可能である。
【要約】
【課題】本発明は、優れた伸び率(柔軟性)を示し、かつ優れた相溶性、硬度、耐湿性及び放熱性(熱伝導率)を示すポリウレタン樹脂組成物を提供することを目的とする。
【解決手段】水酸基含有化合物(A)、ポリイソシアネート化合物(B)、可塑剤(C)及び無機充填剤(D)を含むポリウレタン樹脂組成物であって、
該水酸基含有化合物(A)が、ポリブタジエンポリオール(A−1)を含み、かつ
該ポリイソシアネート化合物(B)が、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート変性体(B−1)と、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートの水素添加物(B−2)とを含む、ポリウレタン樹脂組成物。
【選択図】なし