(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
式(II)の化合物が、モノ−n−オクチルホスフェート、ジ−n−オクチルホスフェート、モノ−n−デシルホスフェート、n−オクチル−n−デシルホスフェートおよびジ−n−デシルホスフェートであることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明による方法で使用されるポリオルガノシロキサン(a)は、好ましくは式(I)のユニットを含むものであり、特に好ましくはaの平均値が1.90から2.05であり、bの平均値が0.001から0.2である式(I)のユニットのものであり、とりわけR
1が水素原子であり、R
2がメチル基であり、aの平均値が1.990から2.005であり、bの平均値が0.01から0.1である式(I)のユニットのものである。ポリオルガノシロキサン(a)は、ジメチルヒドロキシシロキシ末端基を持つジメチルポリシロキサンであることが極めて特に好ましい。
【0014】
炭化水素基R
2の例は、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、1−n−ブチル、2−n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、tert−ペンチル基などのアルキル基;n−ヘキシル基などのヘキシル基;n−ヘプチル基などのヘプチル基;n−オクチル基などのオクチル基および2,2,4−トリメチルペンチル基などのイソオクチル基;n−ノニル基などのノニル基;n−デシル基などのデシル基;n−ドデシル基などのドデシル基;n−オクタデシル基などのオクタデシル基;シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル基およびメチルシクロヘキシル基などのシクロアルキル基;ビニル、1−プロペニルおよび2−プロペニル基などのアルケニル基;フェニル、ナフチル、アントリルおよびフェナントリル基などのアリール基;o−、m−、p−トリル基などのアルカリル基;キシリル基およびエチルフェニル基;ならびにベンジル基、α−およびβ−フェニルエチル基などのアラルキル基である。
【0015】
置換基R
2の例は、ハロゲン、シアノ、グリシドキシ、ポリアルキレングリコールまたはアミノ基で置換された基、例えば、トリフルオロプロピル、シアノエチル、グリシドキシプロピル、ポリアルキレングリコールプロピル、アミノプロピルまたはアミノエチルアミノプロピル基などである。
【0016】
好ましくは、式(I)のユニットにおいて、多くて1個の基R
2が、水素原子の意味を持つ。
【0017】
好ましくは、基R
2は、1から18個の炭素原子を有する炭化水素基であり、特に好ましくはメチルまたはフェニル基であり、その場合、とりわけシロキサン(a)中の80モル%より多くの基R
2は、メチル基の意味を持つ。
【0018】
基R
1の例は、基R
2について与えられた例である。
【0019】
好ましくは、基R
1は、水素原子であり、1から4個の炭素原子を有する炭化水素基であり、特に好ましくは水素原子である。
【0020】
式(I)では、a+bの和は、好ましくは平均して1.5から2.4の値であり、特に好ましくは平均して1.9から2.3の値であり、とりわけ平均して1.95から2.1の値である。
【0021】
本発明による方法の第1のステップで使用されるシロキサン(a)は、好ましくは5から500、特に好ましくは10から200、とりわけ20から100個の式(I)のユニットからなる。
【0022】
本発明による方法の第1のステップで使用されるシロキサン(a)の式(I)のユニットの好ましくは0.4から40%、特に好ましくは2から10%において、bは0でない。
【0023】
本発明に従って使用されるシロキサン(a)の例は、アルコキシまたはヒドロキシ基で終端しているポリジオルガノシロキサンであり、とりわけポリジエチルシロキサンおよびポリジメチルシロキサンである。
【0024】
本発明による方法の第1のステップで使用されるシロキサン(a)は、いずれの場合においても25℃での粘度が、好ましくは5から10000mm
2/sであり、特に好ましくは10から500mm
2/sであり、とりわけ30から100mm
2/sである。
【0025】
好ましくは、シロキサン(a)は、式
HO[SiR
22O]
c−H (III)
のものであり、
ここで、R
2は、前述の意味の1つを有し、とりわけメチル基であり、cは、5から500、好ましくは10から200、特に好ましくは20から100の値を有している。
【0026】
本発明に従って使用されるポリシロキサン(a)は、標準的な商品であり、および/または既知の方法によって生成することができる。
【0027】
本発明による方法で使用される非イオノゲン性乳化剤は、従来既知のどんな所望の乳化剤であってもよい。
【0028】
本発明による方法の第1のステップでは、乳化剤(b)は、いずれの場合においても100重量部の成分(a)に対して、好ましくは1から40重量部、特に好ましくは5から30重量部の量で使用されている。
【0029】
好ましくは、使用される非イオノゲン性乳化剤(b)は、
(b1)40から400個のエチレングリコール基を有するエトキシル化トリグリセリド、
(b2)12から18個の炭素原子を有する脂肪酸および10から40個のエチレングリコール基の、エトキシル化ソルビタンエステル、
(b3)式
R
3−O−(CH
2CH
2O)
m−H (IV)
の化合物
および
(b4)式
R
4CH
2C(O)−O−(CH
2CH
2O)
p−H (V)
の化合物であって、式中、
R
3は、10から30個の炭素原子を有するアルキル基であり、
R
4は、10から30個の炭素原子を有するアルキル基であり、
mは、5から100の値であり、
pは、5から100の値を取る、化合物
から選択されるものである。
【0030】
基R
3およびR
4の例は、互いにそれぞれ独立に、n−デシル、n−ドデシル、n−テトラデシル、n−ヘキサデシル、n−オクタデシルおよびn−オクタデセニル基である。
【0031】
好ましくは、基R
3およびR
4は、互いにそれぞれ独立に、12から20個の炭素原子を有するアルキル基であり、特に好ましくは直鎖状アルキル基である。
【0032】
特に、基R
3およびR
4は、互いにそれぞれ独立に、12から20個の炭素原子および偶数個の炭素原子を有する直鎖状アルキル基である。
【0033】
好ましくは、mは、10から40、特に好ましくは20から40の値を有する。
【0034】
好ましくは、pは、10から50、特に好ましくは20から50の値を有する。
【0035】
40から400個のエチレングリコール基を有するエチル化トリグリセリド(b1)の例は、200個のエチレングリコールユニットを有するエトキシル化ヒマシ油、40個のエチレングリコールユニットを有するエトキシル化ヒマシ油および200個のエチレングリコールユニットを有するエトキシル化硬化ヒマシ油である。
【0036】
12から18個の炭素原子を有する脂肪酸および10から40個のエチレングリコール基の、エトキシル化ソルビタンエステル(b2)の例は、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンステアレート(ポリソルベート60)、ポリオキシエチレン(20)ソルビタントリステアレート(ポリソルベート65)、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンオレエート(ポリソルベート80)およびポリオキシエチレン(20)ソルビタンラウレート(ポリソルベート20)である。
【0037】
式(IV)の化合物(b3)の例は、
i−C
13H
27−O−(CH
2CH
2O)
10−H、
C
18H
37−O−(CH
2CH
2O)
20−H、
C
18H
35−O−(CH
2CH
2O)
20−Hおよび
C
12H
23−O−(CH
2CH
2O)
23−H
である。
【0038】
式(V)の化合物(b4)の例は、C
16H
33−CH
2−C(O)−O−(CH
2CH
2O)
20−H、C
16H
33−CH
2−C(O)−O−(CH
2CH
2O)
30−H、C
16H
33−CH
2−C(O)−O−(CH
2CH
2O)
40−HおよびC
16H
33−CH
2−C(O)−O−(CH
2CH
2O)
100−Hである。
【0039】
好ましくは、本発明による乳濁液中に存在する乳化剤(b)は、HLB値が14より大きく、特に好ましくは15.5より大きく、とりわけ16.5から20である。HLB値は、乳化剤の親水基と疎水基との間の平衡の表現である。HLB値の定義およびその測定方法は、当業者に既知であり、例えば、Jouronal of Colloid and Interface Science 298(2006年)441−450頁およびその中で引用されている文献、特に引用[23]に記載されている。
【0040】
乳化剤(b)は、式(IV)の化合物であることが好ましい。
【0041】
式(II)の化合物中の基Rの例は、ブチル、ヘキシル、2−エチルヘキシル、オクチル、イソノニル、n−デシル、ドデシル、イソトリデシル、およびn−テトラデシル基などの分枝しているまたは分枝していないアルキル基、オレイル基などの不飽和脂肪族基、さらにフェニル、トロイル、キシリル、ノニルフェニル、ナフチル、アントラシル、トリスチリルフェニルまたはベンジル基などの芳香族基である。
【0042】
好ましくは、基Rは、4から18個の炭素原子を有するアルキル基であり、特に好ましくはn−ブチル、n−オクチル、2−エチルヘキシル、n−デシル、n−ドデシルまたはn−テトラデシル基であり、とりわけn−オクチルおよびn−デシル基である。
【0043】
本発明に従って使用される式(II)の化合物の例は、ジ−n−ブチルホスフェート、ジ−n−ヘキシルホスフェート、モノ−n−オクチルホスフェート、ジ−n−オクチルホスフェート、モノ−2−エチルヘキシルホスフェート、ジ−2−エチルヘキシルホスフェート、モノ−イソノニルホスフェート、ジ−イソノニルホスフェート、モノ−n−デシルホスフェート、n−オクチル−n−デシルホスフェート、ジ−n−デシルホスフェート、モノイソトリデシルホスフェート、ジ−n−ノニルフェニルホスフェート、モノオレイルホスフェートおよびジステアリルホスフェートである。
【0044】
好ましくは、本発明に従って使用される式(II)の化合物は、モノ−n−オクチルホスフェート、ジ−n−オクチルホスフェート、モノ−n−デシルホスフェート、n−オクチル−n−デシルホスフェートおよびジ−n−デシルホスフェートである。
【0045】
好ましくは、本発明に従って使用される式(II)の化合物は、ジエステルとモノエステルの混合物である。
【0046】
生成の結果、成分(e)として使用される化合物は、式(II)に対応しない、いわゆるピロホスフェート、ポリホスフェートまたはジホスフェートを含んでいてもよい。これらの化合物の場合、2個以上の式(I)の化合物は、一緒になってP−O−P架橋によって結合する。本発明に従って使用される成分(e)では、リン原子の最大50%までがこの形態で存在していてよく、好ましくはリン原子の10%未満がピロホスフェートとして存在し、とりわけ2%未満がピロホスフェートとして存在する。
【0047】
本発明に従って使用される式(II)の化合物の酸価は、好ましくは100から500の範囲、特に好ましくは200から400の範囲である。
【0048】
本発明による方法で使用される式(II)の化合物の酸価は、それらの遊離OH基の数およびそれらのモル質量、すなわち式(II)の化合物1gを中和するために必要とされるmgにおけるKOHの量によって決定される。
【0049】
使用される水(c)は、分散液を生成するためにこれまでにも使用してきたあらゆる種類の水であってよい。
【0050】
使用される水(c)は、好ましくは部分的もしくは完全な脱イオン水、蒸留水または(繰り返し)再蒸留水、例えば精製水などの医学的もしくは薬学的用途のための水(Pharm. Eur.によるAqua purificata)である。
【0051】
本発明に従って使用される水(c)は、いずれの場合においても25℃および1010hPaにおいて、好ましくは導電率が50μS/cm未満であり、特に好ましくは10μS/cm未満であり、とりわけ1.3μS/cm未満である。
【0052】
本発明による方法では、100重量部の成分(a)に対して、合計で50から1000重量部の水を使用することが好ましい。
【0053】
成分(a)、(b)、(c)、(e)および(f)に加えて、通常シリコーン乳濁液に添加され、成分(a)、(b)、(c)、(e)および(f)と異なる全てのさらなる物質(d)が、本発明による方法で使用できる(例えば他のシロキサン、シランとりわけアルコキシシラン、さらなる乳化剤、増粘剤および/または保護コロイド、さらに添加剤、例えば保存剤、消毒薬、湿潤剤、腐食防止剤、染料および芳香剤など)。前記成分の添加は、しかしながら、後続の方法のステップの後、例えば第3のステップの後にも行うことができる。
【0054】
本発明に従って使用され得るさらなるシロキサン(d)の例は、bが0である式(I)のもの、例えばトリメチルシロキシ末端ポリジメチルシロキサンなどである。このようなシロキサン(d)は、縮合反応後の乳濁液中のポリシロキサンの粘度を制御するために有利に使用される。
【0055】
さらなるシロキサン(d)が使用される場合、量は、100重量部の成分(a)に対して、0.01から10重量部であることが好ましい。本発明による方法では、さらなるシロキサン(d)を使用しないことが好ましい。
【0056】
本発明に従って使用され得るさらなるシラン(d)の例は、メチルトリメトキシシラン、テトラエトキシシラン、ビニルトリエトキシシランまたはこれらの加水分解/縮合生成物である。このようなシラン(d)は、分枝状または架橋シロキサン、例えば乳濁液の乾燥後に弾性フィルムを形成するもの、を得るために有利に使用される。これらのシラン(d)は、第3のステップの後にも添加され得る。
【0057】
さらなるシラン(d)が使用される場合、量は、100重量部の成分(a)に対して、0.01から10重量部であることが好ましい。
【0058】
本発明による方法では、好ましくは独占的に式(I)のユニットを含有するシロキサン、とりわけ式(III)のシロキサンを使用し、さらなるシロキサンまたはシランを使用しない。
【0059】
本発明による方法で使用され得るさらなる乳化剤(d)の例は、成分(b)および(e)と異なる当業者に既知の他の乳化剤、とりわけ式(II)の化合物のアルカリ金属塩またはアミン塩である。
【0060】
本発明による方法で使用される成分(e)の一部を、前もって第1のステップで添加することも可能である(ただし、第1のステップで得た乳濁液のpHは3.5より高い)が、好ましくはない。
【0061】
増粘剤および/または保護コロイドが本発明による方法の成分(d)として使用される場合、これらはアクリル酸コポリマーであることが好ましい。
【0062】
増粘剤および/または保護コロイド(d)が使用される場合、量は、100重量部の成分(a)に対して、0.01から2重量部であることが好ましい。本発明による方法では、増粘剤および/または保護コロイド(d)を全く使用しないことが好ましい。
【0063】
本発明に従って使用され得る添加剤(d)の例は、例えば当業者に既知の保存剤、染料または芳香剤であり、とりわけメチルイソチアゾリノン、クロロメチルイソチアゾリノン、ベンジルイソチアゾリノン、フェノキシエタノール、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、ブチルパラベン、イソブチルパラベン、アルカリ金属ベンゾエート、アルカリ金属ソルベート、ヨードプロピニルブチルカルバミン酸、ベンジルアルコールおよび2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオールなどの保存剤である。
【0064】
添加剤(d)が使用される場合、量は、100重量部の成分(a)に対して、0.0005から2重量部であることが好ましい。本発明による方法では、添加剤(d)、とりわけ保存剤を使用することが好まれる。保存剤(d)は、好ましくは第3のステップで添加され、第1のステップでは添加されない。
【0065】
本発明による方法の第1のステップでは、全ての成分は、例えば任意の所望の順番で、撹拌および/またはホモジナイゼーションによって一緒に混合でき、撹拌子および/または回転子−固定子ホモジナイザーの周速は、好ましくは5m/sより速く、特に好ましくは10m/sより速く、とりわけ5から50m/sである。
【0066】
本発明による方法の第1のステップで得た乳濁液のpHは、好ましくは3.5より高く、とりわけ4.5より高い。しかしながら、好ましくは、第1のステップで得た乳濁液のpHは、9より高くなく、とりわけ8より高くない。
【0067】
好ましくは、成分(a)、(b)、(c)と、場合によって(d)および(e)を含む第1のステップで生成される乳濁液は、第1に、成分(c)の一部を他の成分と混合して、高粘度および非流動性のペーストを得るような方法で生成される。これは、このペースト状のプレミックスの(DIN 53019−1およびその中で引用されている規格に対応する)降伏点が100Paより高い、とりわけ1000Paより高い場合に、特に好ましい。いずれの場合においても100重量部の成分(a)に基づいて、好ましくは50重量部より多い、特に好ましくは50から1000重量部、とりわけ80から500重量部の水を含む流動性乳濁液が形成されるように、好ましくは、このペースト状のプレミックスを次に所望の粒径に達するまで剪断エネルギーの作用下でホモジナイズし、撹拌および/またはホモジナイゼーションしながら水(c)で希釈する。
【0068】
本発明による方法の第1のステップでは、好ましくは、成分(a)、(b)、(c)と場合によって(d)および(e)のほかにはさらなる成分を使用しない。
【0069】
本発明による方法の第1のステップは、好ましくは5から80℃、特に10から50℃の温度および周囲大気の圧力、すなわち900から1100hPaの間で実施される。しかしながら、第1のステップは、最大で20000hPaまで、好ましくは最大で10000hPaまでの増大した圧力で実施することもできる。
【0070】
本発明による方法の第1のステップで得た混合物は、粒径(体積分布の中央値)が好ましくは1μm未満、特に好ましくは500nm未満、とりわけ50から200nmである。粒径は、DIN ISO 13320に従って、レーザー散乱を用いて、またはレーザー回折によって決定することができる。
【0071】
本発明による方法の特定の変形形態では、>1μmよりも大きい粒径(体積分布の平均値)が望ましく、とりわけ5から50μmの粒径が望ましく、その場合、この方法はその後好ましくは低剪断力による混合、例えば成分の単純撹拌を用いて行われる。
【0072】
本発明による方法の第1のステップを実施するのに必要な時間は、好ましくは5分から4時間であり、特に好ましくは30分から3時間であり、とりわけ1から2時間である。
【0073】
本発明による方法の第2のステップでは、第1のステップで生成した混合物を30℃未満の温度で成分(e)と混合し、この場合、混合物の融点が好ましくは低温限界となる。
【0074】
第1のステップで得た乳濁液の温度が第2のステップで必要とされる30℃未満の温度よりも高い場合、乳濁液を第2のステップにおける所望の温度まで冷却してから、成分(e)を添加する。この場合によって実施する冷却は、好ましくは容器の壁を介しての冷却または熱交換器により行い、冷却媒体として全ての既知の熱交換器、例えば水、冷却ブラインまたはMarlotherm(登録商標)などの有機熱キャリアを使用することが可能である。
【0075】
成分(e)の添加は、単純撹拌によって行い、ホモジナイゼーションが可能であるが、ほとんどの場合必要でなく、したがって好ましくはない。計量を容易にするために、成分(e)を水(c)中に分散させることが可能であるが、好ましくはない。
【0076】
本発明による方法の第2のステップで得た乳濁液のpHは、好ましくは2.5未満であり、特に好ましくは2.0未満であり、とりわけ1.4から1.8である。
【0077】
本発明による方法では、成分(e)は、いずれの場合においても100重量部のポリシロキサン(a)に対して、好ましくは1から40重量部、特に好ましくは2から20重量部、とりわけ4から10重量部の量で添加される。使用量は、好ましくは(e)の合計使用量の多くても40重量%までが第1のステップで既に添加され、残余部分が本発明による方法の第2のステップで添加されるように、分配することもできる。これは、第1のステップで添加した部分量が乳濁液の形成に寄与する場合、小さな粒径と低シクレン含有量を組み合せるために、有利になる可能性があるが、この方法のこの段階では、あったとしても小さな規模でだけシロキサンに対する反応を触媒する。本発明による方法では、使用した成分(e)の合計量は、好ましくは第2のステップで使用される。
【0078】
本発明による方法の第2のステップでは、成分(e)と場合によって(c)のほかには、好ましくはさらなる成分を使用しない。
【0079】
その後、オルガノポリシロキサン(a)の重縮合が、本発明による乳濁液に望まれる粘度に達するまで起こり、すなわち、いずれの場合においても25℃で、DIN 53019に従って測定した粘度は、好ましくは10000mm
2/sより高く、特に好ましくは100000mm
2/sより高く、とりわけ1000000mm
2/sより高い。
【0080】
好ましくは、第2のステップで(e)を添加した後の縮合反応の継続期間は、1から200時間、特に好ましくは8から96時間、とりわけ12から72時間である。
【0081】
本発明による方法の第2のステップは、第1のステップと同じ容器内で行うことができる。しかしながら、乳濁液は、特別な容器に移してもよく、その場合には、次々に生成されたいくつかのバッチを場合によって第2のステップのために混合する。しかしながら、第1のステップを連続的に実施することも可能であり、第2のステップを熟成タンク中で実施することも可能である。
【0082】
例えば式(I)中のR
1が水素原子以外の場合、本発明による方法で縮合副生成物として場合によって生成されたアルコールは、乳濁液中に残っていてよく、または例えば真空での蒸留によって、もしくは抽出によって除去されてよい。
【0083】
この第2の方法ステップを実施する場合、圧力は生成物の品質にとって重要ではない。実際には、このステップは、例えば周囲大気の圧力で、すなわち900から1100hPaの間で実施され、例えば最大で20000hPaまで、とりわけ最大で10000hPaまでの増大した圧力で実施されてもよく、または減圧で実施されてもよい。
【0084】
本発明による方法の第3のステップで使用される塩基(f)の例は、NaOHおよびKOHなどのアルカリ金属水酸化物、さらに例えばモノエタノールアミンおよびトリエタノールアミンなどのアミン、ならびに例えばクエン酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、酢酸カリウムまたはリン酸カリウムなどの弱酸の塩である。
【0085】
好ましくは、本発明による方法の第3のステップで使用される塩基(f)は、アルカリ金属水酸化物またはアルカリ土類金属水酸化物、アンモニアおよびアミンであり、特に好ましくはNaOH、KOH、モノエタノールアミンおよびトリエタノールアミンである。
【0086】
本発明に従って第3のステップを実施した後の乳濁液のpHは、好ましくは5から10であり、特に好ましくは6から8、とりわけ約7である。
【0087】
本発明による方法の第3のステップは、好ましくは2から30℃、特に好ましくは5から20℃の温度、および周囲大気の圧力、すなわち900から1100hPaの間で実施される。
【0088】
本発明によって得た乳濁液は、次に場合によって所望通りにさらなる水(c)および/またはさらなる物質(d)、とりわけ保存剤と混合することができる。
【0089】
好ましくは、本発明による方法の成分(a)、(b)、(c)、(e)、(f)と場合によって(d)のほかには、さらなる成分を使用しない。
【0090】
本発明による方法で使用される成分は、いずれの場合においても1種類のこのような成分であってよく、または少なくとも2種類の特定の成分の混合物であってよい。
【0091】
本発明に従って生成した乳濁液は、有利には、環状シロキサン、とりわけオクタオルガニルシクロテトラシロキサン(D
4)を全く含まない、またはそれらを極めて小さい割合で含むだけである。シクロシロキサン中のオルガニル基は、使用されるオルガノポリシロキサン中のオルガニル基によって支配されており、好ましくはメチル基である。
【0092】
本発明に従って生成した乳濁液は、いずれの場合においても使用した成分(a)を基準として、好ましくは0.2重量%未満、特に好ましくは0.1重量%未満のオクタオルガニルシクロテトラシロキサン、とりわけオクタメチルシクロテトラシロキサン(D
4)を含む。
【0093】
本発明に従って生成した乳濁液は、粒子直径が好ましくは50から1000nmであり、特に好ましくは50から500nmであり、とりわけ50から200nmであり、このデータは、(ISO 13320に対応する)レーザー散乱またはフラウンホーファー回折の原理に従って測定した体積分布の中央値を意味する。
【0094】
本発明に従って生成した乳濁液は、DIN EN ISO 3251によって測定した不揮発性画分の含有量が、好ましくは1から80重量%、特に好ましくは10から65重量%、とりわけ30から60重量%である。
【0095】
驚いたことに、第1のステップで乳濁液を生成した後にだけ、シロキサン(a)の重縮合を触媒するものである式(II)の酸性化合物を添加することが可能であることが判明しており、これは、例えば非イオノゲン性乳化剤でのみ、重縮合反応の速度を損なわずに行うことができる。
【0096】
本発明による乳濁液または本発明に従って生成した乳濁液は、高粘度のポリジオルガノシロキサンを含有し、特に低含有量のシクレンを有するという利点がある。
【0097】
さらに、本発明に従って生成した乳濁液は、極めて安定であり、したがって貯蔵寿命が長いという利点がある。
【0098】
本発明に従って生成した乳濁液は、これらが貯蔵安定であるという利点があり、素晴らしい適用特性、例えば離型剤および滑剤としての非常に優れた作用、種々の基質に対する優れた湿潤能力、ヘアケア製品における優れた調湿効果、すなわち湿潤および乾燥コーミング力の著しい低下など、を有する。
【0099】
本発明による方法は、高分子量のシロキサンを含んだ乳濁液が、簡単なおよび費用対効果の大きい方法で生成され得るという利点がある。
【0100】
本発明による方法は、第3のステップの長期の継続期間後でも環状シロキサンの割合が極めて低いままであるという利点もあり、これは、例えばより広い範囲の滞留時間を伴う連続生成の場合に、特に好都合である。
【0101】
本発明による方法は、油の粘度が、広範囲内で異なっていてよく、形成される環状シロキサンの割合を増大させずに容易に調節できるという利点がある。
【0102】
本発明に従って生成した乳濁液は、高粘度シロキサンを含んだ乳濁液も今まで使用されてきた全ての用途で使用でき、例えば、離型剤、滑剤、疎水化剤として、および繊維含浸のために、ゴムおよびプラスチックの加工または金属加工において、ガラスおよび鉱物性建材のためにまたはボディケア製品の成分として使用することができる。
【0103】
以下の実施例では、部および百分率に関する全てのデータは、特に別の記載がない限り、重量に関する。特に別の記載がない限り、下記の実施例は、周囲大気の圧力、すなわち約1010hPaで、および室温、したがって約25℃で、または追加加熱もしくは冷却せずに室温で反応体を合わせたときに確立する温度で実施される。実施例に列挙した全ての粘度データは、25℃の温度を意味する。
【0104】
以下の実施例で生成した乳濁液は、以下のようにして調べた:
粒径は、動的光散乱を用いた粒径分析器Zetasizer ZEN1600/Nano−S、Malvern、ソフトウェアバージョン6.01を用いて決定した。このために、乳濁液を濾過および脱気した水で0.5%に希釈した。
【0105】
粗粒子乳濁液の場合には、Malvern Mastersizer X(Malvern Instruments GmbH D−Herrenberg;測定原理:ISO13320に対応するフラウンホーファー回折)を用いて粒径測定を実施した。
【0106】
粒径の表示値は、いつも体積分布の中央値D(50)を意味する。
【0107】
pHの測定は、米国薬局方USP 33に従って20℃で実施した。
【0108】
油粘度を決定するために、乳濁液20gをアセトン30gと混合し、その間乳濁液は分離した。アセトン/水相を分離して取り出し、この手順をもう一度繰り返した。その後、ポリマーを水で3回洗浄し、110℃で撹拌しながら水滴が見られなくなるまで乾燥させ、その後乾燥室でさらに8時間110℃で後処理した。DIN 53019に従って、円錐平板粘度計MCR 300(Paar−Physika)を用いて25℃および1/sの剪断勾配で粘度を決定した。
【0109】
オクタメチルシクロテトラシロキサン(D
4)の含有量を決定するために、試料0.5gを、内部標準としてn−ドデカンを120ppm含むウルトラキュアアセトン10mlと混合した。16時間振盪した後、2つの相が形成された。上清の透明相10μlをガスクロマトグラフに注入した。二重測定を実施した。あらかじめ記録していた検量線を参照することにより、乳濁液中のオクタメチルシクロテトラシロキサン(D
4)の含有量を決定した。これにより、その後ポリシロキサン(a)に基づいてD
4の含有量を計算することが可能であった。
【0110】
以下に列挙した実施例の試験結果を表1にまとめて示している。
【実施例】
【0111】
[実施例1]
60mPasの粘度および20℃の温度のα,ω−ヒドロキシ末端ポリジメチルシロキサン100部をビーカーに導入した。回転子−固定子ホモジナイザー(Ultra−Turrax、周速16m/s)を使用して、式C
12H
23−O−(CH
2CH
2O)
23−Hのエトキシル化ラウリルアルコール14部(「Brij 35」の名前でCroda GmbH、D−Nettetalから入手可能)および水10部を添加し、10分間ホモジナイズした。粒径が200nm未満の、得られたゲル様ペースト(降伏点3210Pa)は、温度が48℃であった。このペーストを、10分の間に水100部で希釈し、5℃まで冷却した。pHは、5.5であった。
【0112】
その後、酸価が295mg KOH/gのオクチル/デシルホスフェート6部、(すなわちこれは、モノエステルおよびジエステルのおおよそ等しい割合からなる(「Crodafos 810 A」の名前でCroda GmbH、D−Nettetalから入手可能))を、撹拌して入れた。pHは、1.9であった。乳濁液を48時間5℃で保管し、その後トリエタノールアミンでpHを7に調節し、メチルイソチアゾリノンベースの保存剤0.18部をエチルヘキシルグリセロール(「Euxyl K220」の名前でSchulke&Mayr GmbH、Norderstedtから入手可能)と合わせて添加した。
【0113】
[実施例2]
60mPasの粘度および20℃の温度のα,ω−ヒドロキシ末端ポリジメチルシロキサン100部をビーカーに導入した。回転子−固定子ホモジナイザー(Ultra−Turrax、周速16m/s)を使用して、式C
12H
23−O−(CH
2CH
2O)
23−Hのエトキシル化ラウリルアルコール22部(「Brij 35」の名前でCroda GmbH、D−Nettetalから入手可能)および水10部を添加し、10分間ホモジナイズした。粒径が200nm未満の、得られたゲル様ペースト(降伏点2840Pa)は、温度が42℃であった。ペーストを、10分の間に水100部で希釈し、5℃まで冷却した。pHは、5.5であった。
【0114】
その後、酸価が295mgKOH/gのオクチル/デシルホスフェート10部(「Crodafos 810 A」の名前でCroda GmbH、D−Nettetalから入手可能)を、撹拌して入れた。pHは、1.5であった。乳濁液を24時間5℃で保管し、その後トリエタノールアミンでpHを7に調節し、イソチアゾリノンベースの保存剤(「Kathon CG」の名前でAcima Chemical Industries Ltd. CH−9471 Buchs/SGから入手可能)0.18部を添加した。
【0115】
[実施例3]
60mPasの粘度および20℃の温度のα,ω−ヒドロキシ末端ポリジメチルシロキサン100部をビーカーに導入した。回転子−固定子ホモジナイザー(Ultra−Turrax、周速16m/s)を使用して、式C
12H
23−O−(CH
2CH
2O)
23−Hのエトキシル化ラウリルアルコール14部(「Brij 35」の名前でCroda GmbH、D−Nettetalから入手可能)、酸価が295mg KOH/gのオクチル/デシルホスフェート5部(「Crodafos 810 A」の名前でCroda GmbH、D−Nettetalから入手可能)、トリエタノールアミン1.7部および水10部を添加し、10分間ホモジナイズした。粒径が200nm未満の、得られたゲル様ペースト(降伏点1580Pa)は、温度が40℃であった。ペーストを、10分の間に水100部で希釈し、5℃まで冷却した。乳濁液のpHは、3.7であった。
【0116】
その後、酸価が295mg KOH/gのオクチル/デシルホスフェート(「Crodafos 810 A」の名前でCroda GmbH、D−Nettetalから入手可能)をさらに5部、撹拌して入れた。pHは、2.3であった。乳濁液を48時間5℃で保管し、その後トリエタノールアミンでpH7に調節し、メチルイソチアゾリノンベースの保存剤0.18部をエチルヘキシルグリセロール(「Euxyl K220」の名前でSchulke&Mayr GmbH、Norderstedtから入手可能)と合せて添加した。
【0117】
[実施例4]
オクチル/デシルホスフェートの代わりに、酸価が300mg KOH/gの2−エチルヘキシルホスフェート(すなわちモノエステルおよびジエステルのおおよそ等しい割合からなる、「Servoxyl VPTZ 100」の名前でElementis GmbH、D−Cologneから入手可能)を使用したことを除いて、実施例2に記載した手順を繰り返した。
【0118】
[実施例5]
オクチル/デシルホスフェートの代わりに、酸価が220mg KOH/gのイソトリデシルホスフェート(すなわちモノエステルおよびジエステルのおおよそ等しい割合からなる、「Servoxyl VPTZ 100」の名前でElementis GmbH、D−Cologneから入手可能)を使用したことを除いて、実施例2に記載した手順を繰り返した。
【0119】
[比較例V1]
60mPasの粘度のα,ω−ヒドロキシ末端ポリジメチルシロキサン100部をビーカーに導入した。回転子−固定子ホモジナイザー(Ultra−Turrax、周速16m/s)を使用して、酸価が295mg KOH/gのオクチル/デシルホスフェート10部(「Crodafos 810 A」の名前でCroda GmbH、D−Nettetalから入手可能)、式C
12H
23−O−(CH
2CH
2O)
23−Hのエトキシル化ラウリルアルコール14部(「Brij 35」の名前でCroda GmbH、D−Nettetalから入手可能)および水10部を添加し、10分間ホモジナイズした。粒径が200nm未満の、得られたゲル様ペースト(降伏点1940Pa)は、温度が23℃であった。ペーストを、10分の間に水100部で希釈し、5℃で保管した。乳濁液のpHは、1.6であった。72時間後、乳濁液をトリエタノールアミンでpH7に調節し、メチルイソチアゾリノンベースの保存剤0.18部をエチルヘキシルグリセロール(「Euxyl K220」の名前でSchulke&Mayr GmbH、Norderstedtから入手可能)と合せて添加した。
【0120】
[比較例V2]
比較例V1を繰り返した。しかしながら、オクチル/デシルホスフェートをトリエタノールアミンですぐに中和し、乳濁液を5℃まで冷却した後、リン酸で再度酸性化した。
【0121】
縮合時間が経過した後、乳濁液をトリエタノールアミンでもう一度中和した。その後、数時間内に過度に高い塩含有量のために乳濁液が分離し、さらに使用することはできなかった。
【0122】
[比較例V3]
実施例1を繰り返したが、40℃の温度でリン酸エステルを添加し、乳濁液を室温で48時間保管した。
【0123】
[比較例V4]
実施例1を繰り返したが、リン酸エステルの代わりに、3%アルキルベンゼンスルホン酸(Marlon AS 3 acidの名前でSASOL AG D−Marlから入手可能)を使用した。
【0124】
【表1】
【0125】
驚いたことに、その後の酸性リン酸塩の添加は、より緩やかな縮合反応をもたらさない。
【0126】
しかしながら、D
4の形成は、先行技術と比較してかなり抑制されている。EP−A 1072629で提案されているように、乳濁液を生成する前に酸性陰イオン性乳化剤を中和し、その後酸を再度添加することによって活性化させる際の乳濁液の安定性は、不十分であった。比較例3は、従来の乳化剤を用いた本発明による方法に類似したプロセスが、D
4の形成を著しくより大量にもたらすことを示している。
【0127】
[実施例6]
粗粒子乳濁液の生成
100mPasの粘度のα,ω−ヒドロキシ末端ポリジメチルシロキサン100部を25℃でビーカーに導入した。パドル撹拌子を使用して、水20部に溶解させた式C
12H
23−O−(CH
2CH
2O)
23−Hのエトキシル化ラウリルアルコール14部(「Brij 35」の名前でCroda GmbH、D−Nettetalから入手可能)を添加し、混合物を10分間撹拌した。さらに水40部を段階的に添加した。
【0128】
その後、5℃の温度で酸価が295mg KOH/gのオクチル/デシルホスフェート6部(「Crodafos 810 A」の名前でCroda GmbH、D−Nettetalから入手可能)を、撹拌して入れた。pHは、1.6であった。乳濁液を48時間5℃で保管し、その後トリエタノールアミンでpH7に調節し、メチルイソチアゾリノンベースの保存剤0.18部をエチルヘキシルグリセロール(「Euxyl K220」の名前でSchulke&Mayr GmbH、Norderstedtから入手可能)と合せて添加した。試験の結果を表2にまとめて示している。
【0129】
[比較例5]
リン酸エステルの代わりに、3%アルキルベンゼンスルホン酸(Marlon AS 3 acidの名前でSASOL AG D−Marlから入手可能)を使用したことを除いて、実施例6を繰り返した。乳濁液を5℃で72時間保管し、その後中和した。
【0130】
【表2】
【0131】
驚いたことに、本発明による方法によって生成した粗粒子乳濁液は、効率的な重縮合を示し、したがって極めて低含有量のD
4に対して高い油粘度を示すが、比較例は、極めて高い油粘度に達していると思われなくても既に高い割合のD
4を含んでいる。
【0132】
[実施例7]
シャンプーを以下のように配合している(成分はINCI−命名法に従って呼ばれている。):
グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド0.2部(N−Hance(登録商標)3000の名前でHercules Inc.から入手可能)を、水11.92部中に分散させる。ラウレス硫酸Na71.7部(Genapol LRO 26.5%の名前でClariant GmbHから入手可能)をゆっくり撹拌しながら入れ、混合物を75℃まで加熱する。この間、0.3部のジステアリン酸PEG−150(Emulgin EO 33の名前でCognis Deutschland GmbHから入手可能)を50℃に達した後添加し、65℃に達したとき、ジステアリン酸グリコール1.2部(Genapol PMSの名前でClariant GmbHから入手可能)を添加する。混合物を75℃に達するまで混合する。その後、混合物を冷却する。35℃に達したとき、保存剤Kathon CG 0.6部(Acima Chemical Industries Ltd. Inc. CH−9471 Buchsから入手可能)および実施例2の乳濁液4部を添加し、混合物を5分間撹拌する。最後に、コカミドプロピルベタイン10.06部(Genagen CAB 30%の名前でClariant GmbHから入手可能)および塩化Na0.56部を添加し、いずれの場合にも10分間撹拌を行う。このシャンプーは、濡れた髪および乾燥した髪の感触だけでなく、乾燥時と濡れている時のどちらの櫛通りも改善する。