(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明が解決しようとする技術的問題は、従来技術において、それぞれの現在の集散拠点で、送付点のアドレス情報に基づいて、人為的に次の集散拠点を特定することで労働力資源を大量に消費し、郵便物の転送効率が低下するという欠陥を解決すべく、郵便物経路情報の特定方法及び装置と、集散拠点における郵便物の仕分け方法及びシステムと、集散拠点における郵便物の配布情報のラベリング方法及びシステムを提供することである。
【0007】
前記の技術的問題を解決するために、本発明は、
郵便物経路情報の特定方法において、予め各集散拠点に対応する集散範囲に基づいて、
座標取得装置により各集散拠点に対応する緯度・経度の座標範囲を特定
してコンピューティング装置に保存し、
前記座標取得装置により郵便物の差出点の緯度・経度の座標を取得して
前記コンピューティング装置に提供し、
前記コンピューティング装置が前記差出点の緯度・経度の座標の所在する緯度・経度の座標範囲に基づいて、前記郵便物の差出点の所属集散拠点を特定
することと、
前記座標取得装置により前記郵便物の送付点の緯度・経度の座標を取得して
前記コンピューティング装置に提供し、
前記コンピューティング装置が前記送付点の緯度・経度の座標の所在する緯度・経度の座標範囲に基づいて、前記郵便物の送付点の所属集散拠点を特定することと、
前記コンピューティング装置が前記差出点の所属集散拠点と送付点の所属集散拠点の集散拠点情報を取得し、前記差出点の所属集散拠点の集散拠点情報には、前記差出点の所属集散拠点のレベル及び前記差出点の所属集散拠点が属する各レベルの集散拠点が含まれ、前記送付点の所属集散拠点の集散拠点情報には、前記送付点の所属集散拠点のレベル及び前記送付点の所属集散拠点が属する各レベルの集散拠点が含まれることと、
前記コンピューティング装置が前記差出点の所属集散拠点と送付点の所属集散拠点の集散拠点情報に基づいて、前記郵便物が通過する各中間集散拠点及び前記郵便物の経路情報を特定することと、を含む。
【0008】
好ましくは、前記差出点の所属集散拠点と送付点の所属集散拠点の集散拠点情報に基づいて、前記郵便物が通過する各中間集散拠点及び前記郵便物の経路を特定することは、
前記コンピューティング装置が前記差出点の所属集散拠点の集散拠点情報から、前記差出点の所属集散拠点が属する各レベルの集散拠点を、初期差出側中間集散拠点として抽出し、前記送付点の所属集散拠点の集散拠点情報から、前記送付点の所属集散拠点が属する各レベルの集散拠点を、初期送付側中間集散拠点として抽出することと、
前記コンピューティング装置が前記初期差出側中間集散拠点のうちレベルの最も高い集散拠点を現在差出側中間集散拠点として特定すると共に、前記初期送付側中間集散拠点のうちレベルの最も高い集散拠点を現在送付側中間集散拠点として特定することと、
前記コンピューティング装置が前記現在差出側中間集散拠点と現在送付側中間集散拠点とが同じ集散拠点であるかどうかを判断することと、
そうであれば、
前記コンピューティング装置は、前記現在差出側中間集散拠点を初期差出側中間集散拠点から除去すると共に、前記現在送付側中間集散拠点を初期送付側中間集散拠点から除去し、前記初期差出側中間集散拠点のうちレベルの最も高い集散拠点を現在差出側中間集散拠点として特定すると共に、前記初期送付側中間集散拠点のうちレベルの最も高い集散拠点を現在送付側中間集散拠点として特定するステップに戻ることと、
そうでなければ、
前記コンピューティング装置は、残りの前記初期差出側中間集散拠点を対象差出側中間集散拠点として特定すると共に、残りの前記初期送付側中間集散拠点を対象送付側中間集散拠点として特定することと、
前記コンピューティング装置が前記対象差出側中間集散拠点と前記対象送付側中間集散拠点のうち各レベルの集散拠点を、前記郵便物が通過する中間集散拠点として特定することと、
前記コンピューティング装置が集散経路順序に従って、前記差出点の所属集散拠点と、中間集散拠点と、送付点の所属集散拠点とを接続して、前記郵便物の経路情報を構成し、前記集散経路順序が、差出点の所属集散拠点、低いレベルから高いレベルへ並ぶ対象差出側中間集散拠点、高いレベルから低いレベルへ並ぶ対象送付側中間集散拠点、送付点の所属集散拠点であることと、を含む。
【0009】
好ましくは、
前記座標取得装置により前記郵便物の差出点の緯度・経度の座標を取得することは、
前記郵便物の差出点のアドレス情報を取得し、
前記コンピューティング装置が前記差出点のアドレス情報に基づいて、地理情報システムGIS地図を呼び出して前記差出点の緯度・経度の座標を探索すること、
又は、
前記郵便物の差出点で、衛星測位システムの測位装置によって第1の緯度・経度の座標を取得し、前記第1の緯度・経度の座標を前記差出点の緯度・経度の座標とすること、を含み、
相応的に、
前記座標取得装置により前記郵便物の送付点の緯度・経度の座標を取得することは、
郵便物送付点のアドレス情報を取得し、
前記コンピューティング装置が前記送付点のアドレス情報に基づいて、GIS地図を呼び出して前記送付点の緯度・経度の座標を探索すること、
又は、
前記郵便物の送付点で、衛星測位システムの測位装置によって第2の緯度・経度の座標を取得し、前記第2の緯度・経度の座標を前記送付点の緯度・経度の座標すること、を含む。
【0010】
本発明は、集散拠点における郵便物の仕分け方法をさらに提供し、予め前記何れかの郵便物経路情報の特定方法を採用して特定された各郵便物の経路情報を取得し、各郵便物の経路情報における差出点の所属集散拠点と各中間集散拠点を現在仕分け集散拠点として、各現在仕分け集散拠点に対して、各前記郵便物と、郵便物の各現在仕分け集散拠点での対応する対象集散拠点との間の対応関係を仕分け対応関係として確立し、前記郵便物の各現在仕分け集散拠点での対応する対象集散拠点は、各現在仕分け集散拠点に対応する郵便物の経路情報における各前記現在仕分け集散拠点の後の次の集散拠点であり、
何れかの現在仕分け集散拠点で、
前記コンピューティング装置が前記現在仕分け集散拠点における各郵便物を現在仕分け郵便物として、前記各現在仕分け郵便物の前記現在仕分け集散拠点での仕分け対応関係を取得することと、
前記コンピューティング装置が各前記現在仕分け郵便物の仕分け対応関係に基づいて、各前記現在仕分け郵便物の対象集散拠点を特定することと、
前記コンピューティング装置が仕分け規則に従って、対象集散拠点の異なる現在仕分け郵便物を異なる郵便物仕分け集合に分け、なお、各郵便物仕分け集合における現在仕分け郵便物が同じ対象集散拠点を有することと、を含む。
【0011】
本発明は、集散拠点における配布情報のラベリング方法をさらに提供し、予め前述の何れかの郵便物経路情報の特定方法を採用して特定された各郵便物の経路情報を取得し、郵便物経路情報における送付点の所属集散拠点を現在配布集散拠点として、
現在配布集散拠点で、
前記コンピューティング装置がGIS地図の現在配布集散拠点が属する緯度・経度の座標範囲において、前記郵便物の送付点の緯度・経度の座標位置をラベリングすること、を含む。
【0012】
本発明は、郵便物経路情報の特定装置をさらに提供し、前記装置は、
予め各集散拠点に対応する集散範囲に基づいて、各集散拠点に対応する緯度・経度の座標範囲を特定するための集散拠点座標範囲モジュールと、
前記郵便物の差出点の緯度・経度の座標を取得するための差出点座標取得モジュールと、
前記差出点の緯度・経度の座標の所在する緯度・経度の座標範囲に基づいて、前記郵便物の差出点の所属集散拠点を特定するための差出点所属集散拠点特定モジュールと、
前記郵便物の送付点の緯度・経度の座標を取得するための送付点座標取得モジュールと、
前記送付点の緯度・経度の座標の所在する緯度・経度の座標範囲に基づいて、前記郵便物の送付点の所属集散拠点を特定するための送付点所属集散拠点特定モジュールと、
前記差出点の所属集散拠点と送付点の所属集散拠点の集散拠点情報を取得し、前記差出点の所属集散拠点の集散拠点情報には、前記差出点の所属集散拠点のレベル及び前記差出点の所属集散拠点が属する各レベルの集散拠点が記載され、前記送付点の所属集散拠点の集散拠点情報には、前記送付点の所属集散拠点のレベル及び前記送付点の所属集散拠点が属する各レベルの集散拠点が記載される集散拠点情報取得モジュールと、
前記差出点の所属集散拠点と送付点の所属集散拠点の集散拠点情報に基づいて、前記郵便物が通過する各中間集散拠点及び前記郵便物の経路情報を特定するための経路情報特定モジュールと、を含む。
【0013】
好ましくは、前記経路情報特定モジュールは、
前記差出点の所属集散拠点の集散拠点情報から、前記差出点の所属集散拠点が属する各レベルの集散拠点を初期差出側中間集散拠点として抽出するための初期差出中間点抽出サブモジュールと、
前記送付点の所属集散拠点の集散拠点情報から、前記送付点の所属集散拠点が属する各レベルの集散拠点を初期送付側中間集散拠点として抽出するための初期送付中間点抽出サブモジュールと、
前記初期差出側中間集散拠点のうちレベルが最も高い集散拠点を現在差出側中間集散拠点として特定すると共に、前記初期送付側中間集散拠点のうちレベルが最も高い集散拠点を現在送付側中間集散拠点として特定するための現在中間点特定サブモジュールと、
前記現在差出側中間集散拠点と現在送付側中間集散拠点が同じ集散拠点であるかどうかを判断するための現在中間点判断サブモジュールと、
前記現在中間点判断サブモジュールの判断結果がYesである場合に、現在差出側中間集散拠点を初期差出側中間集散拠点から除去すると共に、現在送付側中間集散拠点を初期送付側中間集散拠点から除去し、前記現在中間点特定サブモジュールを再起動するための初期中間点除去サブモジュールと、
前記現在中間点判断サブモジュールの判断結果がNoである場合に、残りの前記初期差出側中間集散拠点を対象差出側中間集散拠点として特定すると共に、残りの前記初期送付側中間集散拠点を対象送付側中間集散拠点として特定するための対象中間点特定サブモジュールと、
前記対象差出側中間集散拠点と前記対象送付側中間集散拠点のうち各レベルの集散拠点を前記郵便物が通過する中間集散拠点として特定するための中間集散拠点特定サブモジュールと、
集散経路順序に従って、前記差出点の所属集散拠点と、中間集散拠点と、送付点の所属集散拠点とを接続して、前記郵便物の経路情報を構成し、前記集散経路順序は、差出点の所属集散拠点、低いレベルから高いレベルへ並ぶ対象差出側中間集散拠点、高いレベルから低いレベルへ並ぶ対象送付側中間集散拠点、送付点の所属集散拠点である郵便物経路接続サブモジュールと、を含む。
【0014】
好ましくは、前記差出点座標取得モジュールは、
前記郵便物の差出点のアドレス情報を取得するための差出アドレス取得サブモジュールと、
前記差出点のアドレス情報に基づいて、GIS地図を呼び出して前記差出点の緯度・経度の座標を探索するための差出座標探索サブモジュール、
又は、
前記郵便物の差出点で、衛星測位システムの測位装置によって第1の緯度・経度の座標を取得するための差出座標測位サブモジュールと、
前記第1の緯度・経度の座標を前記差出点の緯度・経度の座標とするための差出座標特定サブモジュールと、を含み、
相応的には、前記送付点座標取得モジュールは、
前記郵便物の送付点のアドレス情報を取得するための送付アドレス取得サブモジュールと、
前記送付点のアドレス情報に基づいて、GIS地図を呼び出して前記送付点の緯度・経度の座標を探索するための送付座標探索サブモジュール、
又は、
前記郵便物の送付点で、衛星測位システムの測位装置によって第2の緯度・経度の座標を取得するための送付座標測位サブモジュールと、
前記第2の緯度・経度の座標を前記送付点の緯度・経度の座標とするための送付座標特定サブモジュールと、を含む。
【0015】
本発明は、集散拠点における郵便物の仕分けシステムをさらに提供し、前記システムは、
予め前記の何れかの郵便物経路情報の特定装置を採用して特定された各郵便物の経路情報を取得するための経路情報取得ユニットと、
各郵便物経路情報における差出点の所属集散拠点と各中間集散拠点を現在仕分け集散拠点として、各現在仕分け集散拠点に対して、各前記郵便物と郵便物の各現在仕分け集散拠点での対応する対象集散拠点との間の対応関係を仕分け対応関係として確立し、前記郵便物の各現在仕分け集散拠点での対応する対象集散拠点は、各現在仕分け集散拠点が対応する郵便物の経路情報において各前記現在仕分け集散拠点の後の次の集散拠点である仕分け対応関係確立ユニットと、
何れかの現在仕分け集散拠点で、前記現在仕分け集散拠点における各郵便物を現在仕分け郵便物として、前記各現在仕分け郵便物の前記現在仕分け集散拠点の仕分け対応関係を取得するための仕分け対応関係取得ユニットと、
前記現在仕分け集散拠点における各郵便物を現在仕分け郵便物として、各前記現在仕分け郵便物の仕分け対応関係に基づいて、各前記現在仕分け郵便物の対象集散拠点を特定するための対象集散拠点特定ユニットと、
仕分け規則に従って、対象集散拠点が異なる現在仕分け郵便物を異なる郵便物仕分け集合に分け、なお、各郵便物仕分け集合における現在仕分け郵便物が同じ対象集散拠点を有する仕分けユニットと、を含む。
【0016】
本発明は、集散拠点における配布情報のラベリングシステムをさらに提供し、
予め前記の何れかの郵便物経路情報の特定装置を採用して特定された各郵便物の経路情報を取得し、前記郵便物経路情報における送付点の所属集散拠点を現在配布集散拠点とするための経路情報取得ユニットと、
GIS地図の現在配布集散拠点が属する緯度・経度の座標範囲において、前記郵便物の送付点の緯度・経度の座標位置をラベリングするための送付点ラベリングユニットと、を含む。
【0017】
従来技術に比べて、本発明は、以下のような利点を有する。
即ち、本発明の技術的方案において、各集散拠点に対応する集散エリアに対して、当該集散拠点の緯度・経度の座標範囲を特定する。このように、郵便物経路情報を特定する必要がある場合、取得された郵便物差出点と送付点の緯度・経度の座標に基づいて、差出点の所属集散拠点と送付点の所属集散拠点を特定し、さらに、差出点と送付点の所属集散拠点の集散拠点情報に含まれた所属各レベルの集散拠点に基づいて、当該郵便物が通過する各中間集散拠点、及び、差出点の所属集散拠点と、中間集散拠点と、送付点の所属集散拠点とを接続して構成された経路情報を特定することができる。本発明の技術的方案によれば、採用されたのは緯度・経度の座標で差出点、送付点及び各集散拠点の集散エリアを表すことであるため、このようにすれば、郵便物の受取と同時に、差出点の所属集散拠点と送付点の所属集散拠点を特定することができ、集散拠点情報から当該郵便物の経路情報を特定することができる。したがって、各集散拠点で人為的に各郵便物経路における次の集散拠点を特定することを避けることができるため、人件費が節約され、郵便物仕分けにかかる時間が削減されて、郵便物転送の効率が向上する。
【発明を実施するための形態】
【0032】
当業者に本出願の方案をよく理解させるために、以下、本出願の実施例における図面を参照して、本出願の実施例における技術的方案を明確かつ完全に説明する。なお、記載された実施例は、本出願の一部の実施例に過ぎず、全ての実施例ではない。また、本出願の実施例に基づいて、当業者が容易に想到できる全ての他の実施例は本出願の保護範囲に属するものである。
【0033】
本出願は、多数の汎用又は専用コンピューティング装置環境又は構成に適用可能である。例えば、パーソナルコンピュータ、サーバーコンピュータ、ハンドヘルドデバイスや携帯デバイス、タブレット型デバイス、マルチプロセッサシステム、マイクロプロセッサに基づくシステム、セットトップボックス、プログラマブルコンシューマエレクトロニクス、ネットワークPC、ミニコンピュータ、メインフレームコンピュータ、以上のいずれかのシステム又はデバイスを含む分散コンピューティング環境などが挙げられる。
【0034】
本発明は、プログラムモジュールなどのコンピュータによって実行可能なコンピュータ実行可能命令の一般的なコンテキストで記述される。一般的に、プログラムモジュールは、特定のジョブを実行すること、或いは特定の抽象データタイプを実現するルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、データ構造などを含む。なお、分散コンピューティング環境において本出願を実践してもよい。例えば、これらの分散コンピューティング環境において、通信ネットワークによって接続されるリモート処理デバイスによってジョブを実行する。分散コンピューティング環境において、プログラムモジュールは、記憶デバイスを含むローカルとリモートコンピュータ記憶媒介に配置できる。
【0035】
発明者は、長期的な研究によって、従来の郵便物の差出点も送付点もアドレス情報と郵便番号で表され、郵便物の差出人が提供する送付点のアドレス情報は常にぼやけるか、或いは古いため、直接に郵便物の差出点と送付点のアドレス情報に基づいて当該郵便物の通過する必要がある各集散拠点を特定することが困難であることを発見した。例えば、郵便物の差出人が提供する送付点アドレス情報が「上海市中州支路」であって、郵便物が上海市の対応する集散拠点に位置する場合、次の送達する集散拠点はある行政区の対応する集散拠点であるべきであるが、当該送付点のアドレス情報は当該送付点がどの行政区に位置するかを限定していないため、この場合、当該送付点のアドレス情報に基づいて、直接に当該郵便物経路における上海市集散拠点の次の集散拠点がどの集散拠点であるかを特定することができない。この場合、人の経験に依存せざるをえないため、人が当該郵便物の次の集散拠点を特定することで、上海市集散拠点において郵便物の仕分けを行う。
【0036】
発明者の前記発見に基づいて、本発明の主な思想は、各集散拠点の受取・配布範囲の集散エリアを緯度・経度の座標範囲の形式で表し、郵便物を受け取る時に、当該郵便物差出点と送付点の緯度・経度の座標を取得して、当該緯度・経度の座標から差出点の所属集散拠点と送付点の所属集散拠点を取得して、そして、差出点の所属集散拠点と送付点の所属集散拠点の集散拠点情報に含まれたこれら二つの集散拠点のレベル及びその属する各レベルの集散拠点に基づいて、これら二つの集散拠点の間の各中間集散拠点及びこれらの集散拠点を接続して構成された郵便物経路情報を特定する。前記過程によって、郵便物の受取時に、直接に差出点と送付点の緯度・経度の座標に基づいて当該郵便物の経路情報を特定することができる。このようにすれば、当該郵便物が各集散拠点を通過する時に、直接に当該郵便物の経路情報に基づいて郵便物が送達される次の集散拠点を特定することができる。すなわち、人の経験に頼らずに次の集散拠点を特定できることから、人件費を削減できると共に郵便物の仕分け速度を速くすることができ、郵便物の転送効率を向上させることができる。
【0037】
以下、図面を参照して、本発明における郵便物経路情報の特定方法及び装置と、集散拠点郵便物仕分けの方法及びシステムと、集散拠点配布情報ラベリングの方法及びシステムの具体的な実現態様について、実施例によって詳細に説明する。
【0038】
図1は、本発明における郵便物経路情報の特定方法の実施例1の基本フローチャートである。本実施例は、以下のようなステップを含むことができる。
【0039】
S101、各集散拠点に対応する集散範囲に基づいて、各集散拠点に対応する緯度・経度の座標範囲を特定する。
【0040】
なお、各集散拠点に対応する集散エリアは、当該集散拠点に対応する郵便物の受取及び配布のエリア範囲である。当該集散エリアは、従来の郵便システムにおける各集散拠点の集散エリアを直接に採用して、当該集散エリアに対応する緯度・経度の座標範囲を描き、この緯度・経度の座標範囲を当該集散拠点の緯度・経度の座標範囲とすることができる。緯度・経度の座標を描く際に、地理情報システム(GIS)地図において、直接に異なるエリアに対応する緯度・経度の座標を各集散拠点に対応する緯度・経度の座標範囲とすることができる。
【0041】
説明すべきことは、各集散拠点の緯度・経度範囲は重ならず、且つ、全ての集散拠点の緯度・経度範囲を加算して得られたものが郵便システムのカバー範囲であることである。
【0042】
理解すべきことは、S101は予め実行されるステップである。システムの最初にS101が実行されると、各集散拠点は対応する緯度・経度の座標範囲を有することになる。その後、郵便物の経路情報を特定する度に、直接にS102から実行を開始することができ、S101を再び実行し繰り返す必要がない。
【0043】
S102、郵便物の差出点の緯度・経度の座標を取得し、前記差出点の緯度・経度の座標が存在する緯度・経度の座標範囲に基づいて、前記郵便物の差出点の所属集散拠点を特定し、郵便物の送付点の緯度・経度の座標を取得し、前記送付点の緯度・経度の座標が存在する緯度・経度の座標範囲に基づいて、前記郵便物の送付点の所属集散拠点を特定する。
【0044】
以上、既に各集散拠点に対してその緯度・経度の座標範囲を特定したことにより、郵便物を受取する際に、差出点と送付点の緯度・経度の座標がどの緯度・経度の座標範囲に属するかを特定するだけで、差出点と送付点がどの集散拠点の集散エリアに属するか、即ち、差出点の所属集散拠点と送付点の所属集散拠点を特定することができる。なお、差出点の所属集散拠点は、差出点が郵便物を受取した後に送達する第1の集散拠点を表し、送付点の所属集散拠点は、送付点で郵便物を配布する前に送達する最後の一つの集散拠点を表す。
【0045】
また、差出点と送付点の緯度・経度の座標がいずれの集散拠点の緯度・経度の座標範囲にも属しなければ、距離が最も近い一つの集散拠点をその所属集散拠点として選定する。
【0046】
説明すべきことは、本実施例において、差出点と送付点の緯度・経度の座標の取得方式に複数の種類があることである。
【0047】
差出点の緯度・経度の座標の取得方式としては、郵便物の差出点アドレス情報を取得し、前記差出点アドレス情報に基づいて、地理情報システム(GIS)地図を呼び出して前記差出点の緯度・経度の座標を探索してもよい。また、取得方式として、前記郵便物の差出点で、衛星測位システム(アメリカのGPS、ロシアのGLONASS、ヨーロッパのGALILEOや中国のBDSであってもよい)の測位装置によって第1の緯度・経度の座標を取得し、前記第1の緯度・経度の座標を前記差出点の緯度・経度の座標としてもよい。なお、差出点は取得時に存在する位置であるため、直接に衛星測位システムの測位装置(例えば、現在の位置緯度・経度の座標を取得する機能ソフトウェアを有する携帯端末)を用いることで、差出点緯度・経度の座標を取得することができる。このようにすれば、差出人が差出点のアドレス情報を記録する必要がなくなるため、差出点緯度・経度の座標の取得方式を衛星測位システムの測位装置の取得方式とすることが好ましい。
【0048】
送付点の緯度・経度の座標の取得方式としては、郵便物送付点のアドレス情報を取得し、前記送付点のアドレス情報に基づいて、GIS地図を呼び出して前記送付点の緯度・経度の座標を探索してもよい。また、取得方式において、前記郵便物の送付点で、衛星測位システムの測位装置によって第2の緯度・経度の座標を取得し、前記第2の緯度・経度の座標を前記送付点の緯度・経度の座標としてもよい。なお、送付点の緯度・経度の座標は差出点で測位装置によって直接に取得するものではないため、受取人が送付点で測位装置によって送付点の緯度・経度の座標を測位して、そして、送付点の緯度・経度の座標を差出人に送信して、最後に差出人が記録することができる。測位装置を採用して送付点の緯度・経度の座標を取得することは、差出人にとって便利ではないため、本実施例における差出点緯度・経度の座標の取得方式はGIS地図を呼び出してアドレス情報を探索する取得方式であることが好ましい。
【0049】
S103、差出点の所属集散拠点と送付点の所属集散拠点の集散拠点情報を取得し、前記差出点の所属集散拠点の集散拠点情報には、前記差出点の所属集散拠点のレベル及び前記差出点の所属集散拠点が属する各レベルの集散拠点が記載され、前記送付点の所属集散拠点の集散拠点情報には、前記送付点の所属集散拠点のレベル及び前記送付点の所属集散拠点が属する各レベルの集散拠点が記載される。
【0050】
各集散拠点に対して、予め集散拠点情報が配置されている。当該集散拠点情報には、当該集散拠点自身のレベル及びレベルが当該集散拠点より高く且つ当該集散拠点が属する各集散拠点が記載される。
【0051】
なお、集散拠点のレベルとは、郵便物が当該集散拠点から外へ転送する時に跨ぐ必要がある最大の行政区の単位ということであって、当該最大の行政区の単位が大きいほど、当該集散拠点のレベルが高い。例えば、湖南省集散拠点が湖南省内の各地区の郵便物を収集して他の省級地区へ発送し、他の省級地区の郵便物を収集して湖南省内の各地区の集散拠点へ発送する集散拠点であると仮定すると、郵便物が湖南省集散拠点から外へ転送する時に跨ぐ最大の行政区の単位は省級であるため、当該集散拠点は省級集散拠点に属する。湖南省長沙市集散拠点が長沙市内の各地区の郵便物を収集して湖南省内の他の市級地区へ発送し、湖南省内の他の市級地区の郵便物を収集して長沙市内の各地区へ発送する集散拠点であると仮定すると、郵便物が湖南省長沙市集散拠点から外へ転送する時に跨ぐ最大の行政区の単位は市級であるため、当該集散拠点は市級集散拠点に属する。省級の行政単位が市級の行政単位よりも大きいため、湖南省集散拠点のレベルが湖南省長沙市集散拠点のレベルよりも大きい。
【0052】
また、郵便物が転送中において、各集散拠点から外へ転送する郵便物は、その所属の上のレベルの集散拠点、或いは同じくその所属の上のレベルの集散拠点に属する同レベルの集散拠点、或いはその下のレベルの集散拠点に転送することしかできない。例えば、湖南省長沙市集散拠点の郵便物は、その上のレベルの湖南省集散拠点、或いは同じくその上のレベルの湖南省集散拠点に属する他の市級の集散拠点、或いはその下のレベルの長沙市の各区・県の集散拠点に転送することしかできない。そのため、差出点の所属集散拠点と送付点の所属集散拠点の集散拠点情報に基づいて、各中間集散拠点を特定するために、集散拠点情報には当該集散拠点が属する各レベルが当該集散拠点よりも高い集散拠点が含まれる必要がある。
【0053】
S104、前記差出点の所属集散拠点と送付点の所属集散拠点の集散拠点情報に基づいて、前記郵便物が通過する各中間集散拠点及び前記郵便物の経路情報を特定する。
【0054】
各中間集散拠点は、集散拠点情報のうち差出点の所属集散拠点と送付点の所属集散拠点の二つの集散拠点が属する各レベルの集散拠点から特定されるものであって、郵便物の経路情報は、郵便物が通過する各集散拠点が集散経路順序の規則に従って接続されたものである。
【0055】
図2は、本発明の郵便物経路情報の特定方法の実施例1におけるステップS104の実施態様1のフローチャートである。本実施態様は以下のようなステップを含むことができる。
【0056】
S201、前記差出点の所属集散拠点の集散拠点情報から、前記差出点の所属集散拠点が属する各レベルの集散拠点を初期差出側中間集散拠点として抽出し、前記送付点の所属集散拠点の集散拠点情報から、前記送付点の所属集散拠点が属する各レベルの集散拠点を初期送付側中間集散拠点として抽出する。
【0057】
S202、初期差出側中間集散拠点のうちレベルが最も高い集散拠点を現在差出側中間集散拠点として特定すると共に、初期送付側中間集散拠点のうちレベルが最も高い集散拠点を現在送付側中間集散拠点として特定する。
【0058】
S203、前記現在差出側中間集散拠点と現在送付側中間集散拠点が同じ集散拠点であるかどうかを判断し、Yesであれば、S204に進み、Noであれば、S205に進む。
【0059】
S204、現在差出側中間集散拠点を初期差出側中間集散拠点から除去すると共に、現在送付側中間集散拠点を初期送付側中間集散拠点から除去し、S202に戻る。
【0060】
S205、残りの前記初期差出側中間集散拠点を対象差出側中間集散拠点として特定すると共に、残りの前記初期送付側中間集散拠点を対象送付側中間集散拠点として特定し、
【0061】
S206、前記対象差出側中間集散拠点と前記対象送付側中間集散拠点のうち各レベルの集散拠点を前記郵便物が通過する中間集散拠点として特定する。
【0062】
S207、集散経路順序に従って、前記差出点の所属集散拠点と、中間集散拠点と送付点の所属集散拠点を接続して、前記郵便物の経路情報を構成し、前記集散経路順序は、差出点の所属集散拠点、低いレベルから高いレベルへ並ぶ対象差出側中間集散拠点、高いレベルから低いレベルへ並ぶ対象送付側中間集散拠点、送付点の所属集散拠点である。
【0063】
特定された各中間集散拠点において、最高レベルの二つの中間集散拠点が直接に郵便物を転送可能な場合もあり、郵便物転送において、他の集散拠点を介して転送する必要がある場合もある。この場合、予め設置された対応関係に基づいて、対象差出側中間集散拠点のうち最高レベルの集散拠点と対象送付側中間集散拠点のうち最高レベルの集散拠点との間の経路を探索し、当該経路は直接に転送するものであってもよく、他の集散拠点を介して転送するものであってもよい。
【0064】
以下、実例によって
図2の実施態様を詳細に説明する。
【0065】
差出点の所属集散拠点は中国湖南省長沙市岳麓区集散拠点A受取員、送付点の所属集散拠点は中国安徽省合肥市蜀山区集散拠点B配布員であると仮定すると、前記
図2の流れは具体的には、初期差出側中間集散拠点に含まれた国家級の中国集散拠点と、省級の中国湖南省集散拠点と、市級の中国湖南省長沙市集散拠点と、区級の中国湖南省長沙市岳麓区集散拠点とを抽出し、初期送付側中間集散拠点に含まれた国家級の中国集散拠点と、省級の中国安徽省集散拠点と、市級の中国安徽省合肥市集散拠点と、区級の中国安徽省合肥市蜀山区集散拠点とを抽出し、中国集散拠点を現在差出側中間集散拠点と現在送付側中間集散拠点とする。現在差出側中間集散拠点と現在送付側中間集散拠点はいずれも中国集散拠点であるため、中国集散拠点を初期差出側中間集散拠点と初期送付側中間集散拠点から除去し、そして、中国湖南省集散拠点を現在差出側中間集散拠点、中国安徽省集散拠点を現在送付側中間集散拠点とする。中国安徽省集散拠点と中国湖南省集散拠点が異なるため、中国湖南省集散拠点と、中国湖南省長沙市集散拠点と、中国湖南省長沙市岳麓区集散拠点を対象差出側中間集散拠点と特定し、中国安徽省集散拠点と、中国安徽省合肥市集散拠点と、中国安徽省合肥市蜀山区集散拠点とを対象送付側中間集散拠点として特定する。中国湖南省集散拠点と、中国湖南省長沙市集散拠点と、中国湖南省長沙市岳麓区集散拠点、及び中国安徽省集散拠点と、中国安徽省合肥市集散拠点と、中国安徽省合肥市蜀山区集散拠点を中間集散拠点として特定し、最終的に特定された当該郵便物経路情報は、中国湖南省長沙市岳麓区集散拠点A受取員、中国湖南省長沙市岳麓区集散拠点、中国湖南省長沙市集散拠点、中国湖南省集散拠点、中国安徽省集散拠点、中国安徽省合肥市集散拠点、中国安徽省合肥市蜀山区集散拠点、中国安徽省合肥市蜀山区集散拠点B配布員となる。
【0066】
また、前記実例において、中国安徽省集散拠点と中国湖南省集散拠点との間の郵便物転送経路は、予め設置された同級の集散拠点間の経路情報によって特定することができ、両方の間の郵便物は直接に転送してもよく、他の省級の集散拠点を介して転送してもよい。
【0067】
続いて、
図1に戻って、S104が実行された後、本実施例の流れは終了することができる。
【0068】
説明すべきことは、S104が実行された後、郵便物の経路情報が既に特定されている場合、当該郵便物に一つのラベルを(本実施例では、例えば886FA7Be9C02のような複数桁16進数を採用して)配置し、このラベルによって、当該郵便物の経路情報を読み取って、仕分け対応関係を確立し、仕分け配布の時に当該郵便物をラベリングすることができる。なお、仕分け配布作業のための郵便物ラベルはバーコード(一次元コード、二次元コード)や電子ラベル、RFID等の形式を用いて記録することができる。本実施例の郵便物ラベルは
図13に示すようなバーコード記録形式を用いて記録される。
【0069】
本実施例の技術方案によれば、郵便物の差出点の緯度・経度の座標と送付点の緯度・経度の座標に基づいて、直接に郵便物の経路情報及び通過する各集散拠点を特定することができるため、当該郵便物が各集散拠点を通過する時に、直接に当該郵便物の経路情報に基づいて、郵便物が送達される次の集散拠点を特定することができる。すなわち、人の経験に頼らずに次の集散拠点を特定できることから、人件費を削減できると共に郵便物の仕分け速度を速くすることができ、郵便物の転送効率を向上させることができる。
【0070】
図3は、集散拠点における郵便物の仕分け方法の実施例1の基本フローチャートである。本実施例は以下のようなステップを含むことができる。
【0071】
S301、予め請求項1から3のいずれか一項に記載の方法を採用して特定された各郵便物の経路情報を取得し、各郵便物経路情報における差出点の所属集散拠点と各中間集散拠点を現在仕分け集散拠点として、各現在仕分け集散拠点に対して、各前記郵便物と郵便物の各現在仕分け集散拠点での対応する対象集散拠点との間の対応関係を仕分け対応関係として確立し、前記郵便物の各現在仕分け集散拠点での対応する対象集散拠点は、各現在仕分け集散拠点に対応する郵便物の経路情報において各前記現在仕分け集散拠点の後の次の集散拠点である。
【0072】
仕分け対応関係において、各郵便物は、レベルの形式を用いて体現すべきであって、各レベルは、一つの郵便物を代表する。このようにすれば、仕分けする時に郵便物のラベルによって当該郵便物が対応する仕分け対応関係を探索することができる。また、当該ラベルは郵便物を受け取る時に当該郵便物に配置することができる。
【0073】
また、郵便物の現在仕分け集散拠点での対応する対象集散拠点は、実際に、当該郵便物の転送経路における現在仕分け集散拠点の後の次の当該郵便物が送達される集散拠点である。経路情報に記載された集散拠点は前述配布経路の順序に従って記載されるものであるため、そのうち現在仕分け集散拠点の次の集散拠点は、対象集散拠点である。
【0074】
理解すべきことは、S301は予め実行されるステップであって、各郵便物は、現在仕分け集散拠点の仕分けの前にS301が一回実行されればよく、各集散拠点が郵便物を仕分けする度にS301を実行する必要はない。
【0075】
ステップS301が実行された後、いずれかの集散拠点で郵便物を仕分けする時に、当該集散拠点を現在仕分け集散拠点として、ステップS302を実行する。
【0076】
S302、前記現在仕分け集散拠点における各郵便物を現在仕分け郵便物として、前記各現在仕分け郵便物の前記現在仕分け集散拠点での仕分け対応関係を取得する。
【0077】
S303、各前記現在仕分け郵便物の仕分け対応関係に基づいて、各前記現在仕分け郵便物の対象集散拠点を特定する。
【0078】
前記現在仕分け集散拠点の仕分け対応関係には前記郵便物ラベルと郵便物ラベルの各現在仕分け集散拠点での対応する対象集散拠点との間の対応関係が記載されるため、現在仕分け郵便物の郵便物ラベルを記録する形式(バーコード、電子ラベル、RFID)から、郵便物ラベル(
図13に示すようなバーコードに記録される886FA7Be9C02)を取得し、そして、前記仕分け対応関係から当該郵便物の対象集散拠点を特定することができる。
【0079】
S304、仕分け規則に従って、対象集散拠点が異なる現在仕分け郵便物を異なる郵便物仕分け集合に分ける。なお、各郵便物仕分け集合における現在仕分け郵便物は、同じ対象集散拠点を有する。
【0080】
本実施例の技術的方案によれば、集散拠点で郵便物を仕分けする時に、直接に経路情報に基づいて郵便物が送達される次の集散拠点を特定することができる。すなわち、人の経験に頼らずに次の集散拠点を特定できることから、人件費を削減できると共に郵便物の仕分け速度を速くすることができ、郵便物の転送効率を向上させることができる。
【0081】
説明すべきことは、送付点の所属集散拠点の郵便物に対して、当該郵便物は配布の過程に進む。配布員は郵便物を配布する時に送付点を探索しやすいように、配布する前に、地図において配布する必要がある郵便物の位置をラベリングすることができる。
【0082】
本発明の集散拠点配布情報ラベリングの方法実施例1は以下のようなステップを含むことができる。
【0083】
ステップA:予め前述実施例に記載の方法を採用して特定された各郵便物の経路情報を取得し、郵便物経路情報における送付点の所属集散拠点を現在配布集散拠点とする。
【0084】
理解すべきことは、ステップAは予め実行されるステップであって、各郵便物は現在集散拠点で配布する前に既にステップAが一回実行されればよく、各集散拠点が郵便物を配布する度にステップAを実行する必要はない。
【0085】
ステップAが実行された後、いずれかの集散拠点で郵便物を配布する時に、当該集散拠点を現在配布集散拠点として、ステップBを実行する。
【0086】
いずれかの現在配布集散拠点で、前記方法は、
ステップB:GIS地図の現在配布集散拠点が属する緯度・経度の座標範囲において、前記郵便物の送付点緯度・経度の座標位置をラベリングすること、を含む。
【0087】
GIS地図において各郵便物の送付点に対するラベリングによって、配布員に各郵便物の受取人の地理位置を明確させるだけではなく、配布員に全ての配布する必要がある郵便物の送付点によって配布経路を合理的に配置させることができ、配布時間を節約し、配布効率を向上することができる。
【0088】
以下、具体的な適用場面を例として、本発明の技術的方案を採用して郵便物転送を実現する方法を詳細に説明する。この場面において、郵便物の受取時に差出点と送付点の緯度・経度の座標に基づいて、郵便物の経路情報を特定し、その後、各集散拠点で仕分けする時に、当該郵便物の経路情報に基づいて、仕分けと転送を行って、最終的に受取人に配布する。なお、差出点の所属集散拠点を各受取員、送付点の所属集散拠点を各配布員に設定する、このように、全ての郵便物にとって、差出点の所属集散拠点も送付点の所属集散拠点も必然的に一つの上のレベルの集散拠点のみとなる。
【0089】
図4は、本発明における郵便物転送を実現する方法実施例1のフローチャートである。本実施例において、以下のようなステップを含むことができる。
【0090】
S401、前記郵便物の差出点緯度・経度の座標を取得し、差出点の所属集散拠点を特定し、
衛星測位ステムの測位装置によって取得された現在郵便物受け取り位置の緯度・経度の座標を差出点緯度・経度の座標として、差出点緯度・経度の座標によって当該差出点に対応する受取員を特定する。
【0091】
S402、前記郵便物の送付点緯度・経度の座標を取得し、送付点の所属集散拠点を特定し、
GIS地図を呼び出して差出人が提供する送付点のアドレス情報に対応する緯度・経度の座標、又は差出人が提供する送付点緯度・経度の座標を探索し、送付点緯度・経度の座標に基づいて当該送付点に対応する配布員を特定する。
【0092】
S403、差出点の所属集散拠点と送付点の所属集散拠点の集散拠点情報を取得し、
即ち、国家級、省級、市級、区・県級などの集散拠点を含む当該受取員と当該配布員が属する各レベルの集散拠点をそれぞれ取得する。
【0093】
S404、前記郵便物の中間集散拠点及び経路情報を特定し、前記郵便物の仕分け対応関係を確立し、
図2に示す実施態様に従って、まず、集散拠点情報から初期差出側中間集散拠点と初期送付側中間集散拠点を抽出し、次に、対象差出側中間集散拠点と対象送付側中間集散拠点を特定し、最後に、当該郵便物の各中間集散拠点と経路情報を特定する。なお、経路情報における各集散拠点の配列順序は前述の集散経路順序である。
【0094】
なお、郵便物の仕分け対応関係には郵便物ラベルと対象集散拠点内容が記載される。対象集散拠点は当該郵便物経路情報における現在集散拠点の次の集散拠点である。
【0095】
S405、前記郵便物が現在位置する集散拠点が現在仕分け集散拠点である時に、前記郵便物の現在集散拠点での対応する仕分け対応関係を読み取る。
【0096】
S406、前記郵便物の対象集散拠点を特定し、
ステップS406にで読み取られた仕分け対応関係に記載された対象集散拠点によって特定する。
【0097】
S407、前記郵便物をその対象集散拠点に対応する郵便物仕分け集合に分ける。
【0098】
S408、前記郵便物をその位置する郵便物仕分け集合に従って、前記対象集散拠点に転送し、S405に戻る。
【0099】
S409、前記郵便物が現在位置する集散拠点が現在配布集散拠点である時に、前記郵便物送付点の緯度・経度の座標に基づいて、GIS地図において前記郵便物の送付点位置をラべリングする。
【0100】
配布員はGIS地図においてラベリングされた送付点位置に基づいて、前記郵便物を受取人に配布する。本実施例の技術方案によって、集散拠点で郵便物を仕分けする時に、直接に経路情報に基づいて郵便物が送達される次の集散拠点を特定することができる。すなわち、人の経験に頼らずに次の集散拠点を特定できることから、人件費を削減できると共に郵便物の仕分け速度を速くすることができ、郵便物の転送効率を向上させることができる。
【0101】
方法実施例に応じて、本発明は郵便物経路情報の特定装置を提供する。
【0102】
図5は、本発明における郵便物経路情報の特定装置の実施例1の構成図である。本実施例において、前記装置は、
各集散拠点に対応する集散範囲に基づいて、各集散拠点に対応する緯度・経度の座標範囲を特定するための集散拠点座標範囲モジュール501と、
郵便物の差出点の緯度・経度の座標を取得するための差出点座標取得モジュール502と、
前記差出点の緯度・経度の座標が存在する緯度・経度の座標範囲に基づいて、前記郵便物の差出点の所属集散拠点を特定するための差出点所属集散拠点特定モジュール503と、
郵便物の送付点の緯度・経度の座標を取得するための送付点座標取得モジュール504と、
前記送付点の緯度・経度の座標が存在する緯度・経度の座標範囲に基づいて、前記郵便物の送付点の所属集散拠点を特定するための送付点所属集散拠点特定モジュール505と、
差出点の所属集散拠点と送付点の所属集散拠点の集散拠点情報を取得するための集散拠点情報取得モジュール506と、前記差出点の所属集散拠点の集散拠点情報には、前記差出点の所属集散拠点のレベル及び前記差出点の所属集散拠点が属する各レベルの集散拠点が記載され、前記送付点の所属集散拠点の集散拠点情報には、前記送付点の所属集散拠点のレベル及び前記送付点の所属集散拠点が属する各レベルの集散拠点が記載され、
前記差出点の所属集散拠点と送付点の所属集散拠点の集散拠点情報に基づいて、前記郵便物が通過する各中間集散拠点及び前記郵便物の経路情報を特定するための経路情報特定モジュール507と、を含む。
【0103】
図6は、本発明の郵便物経路情報の特定装置の実施例1における経路情報特定モジュールの一の構成図である。前記経路情報特定モジュール507は、
前記差出点の所属集散拠点の集散拠点情報から、前記差出点の所属集散拠点が属する各レベルの集散拠点を初期差出側中間集散拠点として抽出するための初期差出中間点抽出サブモジュール601と、
前記送付点の所属集散拠点の集散拠点情報から、前記送付点の所属集散拠点が属する各レベルの集散拠点を初期送付側中間集散拠点として抽出するための初期送付中間点抽出サブモジュール602と、
初期差出側中間集散拠点のうちレベルが最も高い集散拠点を現在差出側中間集散拠点として特定すると共に、初期送付側中間集散拠点のうちレベルが最も高い集散拠点を現在送付側中間集散拠点として特定するための現在中間点特定サブモジュール603と、
前記現在差出側中間集散拠点と現在送付側中間集散拠点が同じ集散拠点であるかどうかを判断するための現在中間点判断サブモジュール604と、
前記現在中間点判断サブモジュール604の判断結果がYesである場合に、現在差出側中間集散拠点を初期差出側中間集散拠点から除去すると共に、現在送付側中間集散拠点を初期送付側中間集散拠点から除去し、前記現在中間点特定サブモジュール603を再起動するための初期中間点除去サブモジュール605と、
前記現在中間点判断サブモジュール604の判断結果がNoである場合に、残りの前記初期差出側中間集散拠点を対象差出側中間集散拠点として特定すると共に、残りの前記初期送付側中間集散拠点を対象送付側中間集散拠点として特定するための対象中間点特定サブモジュール606と、
前記対象差出側中間集散拠点と前記対象送付側中間集散拠点のうち各レベルの集散拠点を前記郵便物が通過する中間集散拠点として特定するための中間集散拠点特定サブモジュール607と、
集散経路順序に従って、前記差出点の所属集散拠点と、中間集散拠点と、送付点の所属集散拠点とを接続して、前記郵便物の経路情報を構成するための郵便物経路接続サブモジュール608と、含むことができ、前記集散経路順序は、差出点の所属集散拠点、低いレベルから高いレベルへ並ぶ対象差出側中間集散拠点、高いレベルから低いレベルへ並ぶ対象送付側中間集散拠点、送付点の所属集散拠点となる。
【0104】
図7は、本発明の郵便物経路情報の特定装置の実施例1における差出点座標取得モジュールの一の構成図である。前記差出点座標取得モジュール502は、
郵便物差出点のアドレス情報を取得するための差出アドレス取得サブモジュール701と、
前記差出点のアドレス情報に基づいて、GIS地図を呼び出して前記差出点の緯度・経度の座標を探索するための差出座標探索サブモジュール702と、含むことができる。
【0105】
図8は、本発明の郵便物経路情報の特定装置の実施例1における差出点座標取得モジュールの他の構成図である。前記差出点座標取得モジュール502は、
前記郵便物の差出点で、衛星測位システムの測位装置によって第1の緯度・経度の座標を取得するための差出座標測位サブモジュール801と、
前記第1の緯度・経度の座標を前記差出点の緯度・経度の座標とするための差出座標特定サブモジュール802と、を含むことができる。
【0106】
図9は、本発明の郵便物経路情報の特定装置の実施例1における送付点座標取得モジュールの一の構成図である。前記送付点座標取得モジュール504は、
郵便物送付点のアドレス情報を取得するための送付アドレス取得サブモジュール901と、
前記送付点のアドレス情報に基づいて、GIS地図を呼び出して前記送付点の緯度・経度の座標を探索するための送付座標探索サブモジュール902と、を含むことができる。
【0107】
図10は、本発明の郵便物経路情報の特定装置の装置実施例1における送付点座標取得モジュールの他の構成図である。前記送付点座標取得モジュール504は、
前記郵便物の送付点で、衛星測位システムの測位装置によって第2の緯度・経度の座標を取得するための送付座標測位サブモジュール1001と、
前記第2の緯度・経度の座標を前記送付点の緯度・経度の座標とするための送付座標特定サブモジュール1002と、を含むことができる。
【0108】
本発明の郵便物経路情報の特定装置によれば、郵便物の差出点の緯度・経度の座標と送付点の緯度・経度の座標に基づいて、直接に郵便物の経路情報及び通過する各集散拠点を特定することができるため、各集散拠点に郵便物を仕分けさせる時に、人の経験に頼らずに次の集散拠点を特定できることから、人件費を削減できると共に郵便物の仕分け速度を速くすることができ、郵便物の転送効率を向上させることができる。
【0109】
方法の実施例に応じて、本発明は、集散拠点における郵便物の仕分けシステムをさらに提供する。
図11は、本発明における集散拠点郵便物仕分けのシステム実施例1の構成図である。本実施例において、前記システムは、
予め前記のいずれか一項に記載の装置実施例を採用して特定された各郵便物の経路情報を取得するための経路情報取得ユニット1101と、
各郵便物経路情報における差出点の所属集散拠点と各中間集散拠点を現在仕分け集散拠点として、各現在仕分け集散拠点に対して、各前記郵便物と郵便物の各現在仕分け集散拠点での対応する対象集散拠点との間の対応関係を仕分け対応関係として確立するための仕分け対応関係確立ユニット1102と、前記郵便物の各現在仕分け集散拠点での対応する対象集散拠点は、各現在仕分け集散拠点が対応する郵便物の経路情報において各前記現在仕分け集散拠点の後の次の集散拠点であり、
いずれかの現在仕分け集散拠点で、前記現在仕分け集散拠点における各郵便物を現在仕分け郵便物として、前記各現在仕分け郵便物の前記現在仕分け集散拠点の仕分け対応関係を取得するための仕分け対応関係取得ユニット1103と、
前記現在仕分け集散拠点における各郵便物を現在仕分け郵便物として、各前記現在仕分け郵便物の仕分け対応関係に基づいて、各前記現在仕分け郵便物の対象集散拠点を特定するための対象集散拠点特定ユニット1104と、
仕分け規則に従って、対象集散拠点が異なる現在仕分け郵便物を異なる郵便物仕分け集合に分けるための仕分けユニット1105とを含み、なお、各郵便物仕分け集合における現在仕分け郵便物が同じ対象集散拠点を有する。
【0110】
方法の実施例に応じて、本発明は集散拠点における配布情報のラベリングのシステムをさらに提供する。
図12は、本発明の集散拠点における配布情報のラベリングシステム実施例1の構成図である。本実施例において、前記システムは、
予め前記のいずれか一項実施例に記載の装置を採用して特定された各郵便物の経路情報を取得するための経路情報取得ユニット1101と、
GIS地図の現在配布集散拠点が属する緯度・経度の座標範囲において、前記郵便物の送付点緯度・経度の座標位置をラベリングするための送付点ラベリングユニット1201と、を含むことができる。
【0111】
本発明システム実施例の技術方案によって、集散拠点で郵便物を仕分けする時に、直接に経路情報に基づいて郵便物が送達される次の集散拠点を特定することができる。すなわち、人の経験に頼らずに次の集散拠点を特定できることから、人件費を削減できると共に郵便物の仕分け速度を速くすることができ、郵便物の転送効率を向上させることができる。なお、GIS地図において各郵便物の送付点に対するラベリングによって、配布員に各郵便物の受取人の地理位置を明確させるだけではなく、配布員に全ての配布する必要がある郵便物の送付点によって配布経路を合理的に配置させることができ、配布時間を節約し、配布効率を向上させることができる。
【0112】
説明すべきことは、本文において、第一と第二などの関係を示す用語とは、単に、一方のエンティティ又は操作を他方のエンティティ又は操作と区別するためのものであって、必ずしもこれらのエンティティ又は操作の間にいかなるこのような実際の関係又は順序があることを意味するのではない。用語「包括」、「含む」又はそのいかなる他の変形は、非排他的な包含を含むことを意味することで、一連の要素を含むプロセス、方法、物品、又はデバイスは、それらの要素を含むだけではなく、更に明確に記載されていない他の要素を含み、或いは、更にこのようなプロセス、方法、物品、又はデバイスに固有する要素を含む。より多い制限が存在しない場合、「...を一つ含む」という文によって限定される要素は、前記要素を含むプロセス、方法、物品又はデバイスに他の同じ要素がさらに含まれることを排除しない。
【0113】
方法の実施例について、本発明における技術方案の流れとステップは、コンピュータのB/S構成とC/S構成のサーバーによって実現することができる。
【0114】
装置の実施例とシステムの実施例について、基本的に方法の実施例に対応するため、相関するところは、方法の実施例の部分的説明を参照すればよい。以上に説明したシステムの実施例は、例示的なものに過ぎず、そのうち前記した分離部件として説明したユニットは、物理的に分離するものであってもよいし、それでなくてもよく、ユニットとして表示する部件は、物理ユニットであってもよいし、それでなくてもよく、即ち、一つの箇所に位置してもよいし、又は、複数のネットワークユニットに分散してもよい。実際の需要に応じて、そのうち一部又は全部のモジュールを選択して本実施例方案の目的を実現することができる。当業者は容易に理解して実施することができる。
上記は本出願の具体的な実施態様のみであって、注意すべきことは、当業者にとって、本出願の原理から逸脱しないでいくつかの改善と修正を施した発明についても本出願の保護範囲と見なすべきである。