(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
さらに、(F)シリコーン樹脂系接着向上剤(ただし、脂肪族不飽和基及びメルカプト基を含有しないこととする)を含む、請求項1〜5のいずれか1項記載の紫外線硬化型シリコーン樹脂組成物。
さらに、(G)23℃における粘度が5〜10000cPである、ケイ素原子に結合するメルカプトアルキル基を含有するポリオルガノシロキサンを含む、請求項1〜6のいずれか1項記載の紫外線硬化型シリコーン樹脂組成物。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の組成物は、(A)式(I):
【化4】
(式中、
Rは、独立して、C1〜C6アルキル基(好ましくは、メチル基)、C6〜C12アリール基(好ましくは、フェニル基)又は式(II):
【化5】
(ここで、R
aは、独立して、水素原子又はメチル基であり、
Q
1は、独立して、C1〜C5アルキレン基(好ましくは、トリメチレン基)である)で示される基であるが、
少なくとも1個のRは、式(II)で示される基であり、
nは、0〜600(好ましくは、0〜300、より好ましくは、0〜100)である)
で示される直鎖状ポリオルガノシロキサンを含む。
【0011】
式(I)において、式(II)で示される基であるRは、その合成の容易さ、反応性及び得られる特性の観点から、好ましくは1〜10個であり、より好ましくは2〜5個である。
【0012】
式(II)で示される基であるRは、式(I)中のいずれのケイ素原子に結合していてもよいが、末端のケイ素原子に結合していることが好ましい。得られる硬化物の柔軟性の点から、両末端のケイ素原子に結合していることがより好ましく、両末端のケイ素原子にのみ結合していることがさらに好ましく、特に好ましくは両末端のケイ素原子にのみ、それぞれ1個ずつ、式(II)で示される基であるRが結合していることである。
【0013】
R
aは、水素原子又はメチル基であるが、合成上の容易さ、貯蔵安定性の理由の点から、メチル基が好ましい。
【0014】
Q
1は、C1〜C5アルキレン基であり、直鎖状であっても、分岐状であってもよい。Q
1は、(メタ)アクリル官能基の反応性の点から、炭素原子数3以上の鎖長を有することが好ましく、得られる硬化物の耐久性、透明性の観点から、より好ましくはトリメチレン基(−(CH
2)
3−)である。
【0015】
式(I)において、式(II)で示される基以外のRは、C1〜C6アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、tert−ブチル基等)、又はC6〜C12アリール基(例えば、フェニル基、トリル基等である)である。合成の容易さ、経済的観点から、メチル基が好ましく、光学的観点、高屈折率の点から、フェニル基が好ましい。
【0016】
nは、0〜600であり、他成分への相溶性の点からは、好ましくは0〜300であり、より好ましくは0〜100である。
【0017】
式(I)で示される直鎖状ポリオルガノシロキサンは、粘度が0.1cP〜5000cPであることが好ましく、より好ましくは1〜1500cP、さらに好ましくは1〜1000cPである。本明細書において、粘度は、回転粘度計(ビスメトロン VDA−L)(芝浦システム株式会社製)を使用して、No.2〜4ローターを用いて、60rpmで、23℃で測定した値とする。
【0018】
(A)は、単独でも、2種以上を併用してもよい。
【0019】
本発明の組成物は、(B)平均式(III);
【化6】
(式中、
R
bは、独立して、水素原子又はメチル基であり、
Q
2は、独立して、C1〜C5アルキレン基(好ましくは、トリメチレン基)であり、
R
1は、独立して、C1〜C6アルキル基(好ましくは、メチル基)又はC6〜C12アリール基(好ましくは、フェニル基)であり、
R
2は、独立して、C1〜C6アルキル基(好ましくは、メチル基)又はC6〜C12アリール基(好ましくは、フェニル基)であり、
R
3は、独立して、C1〜C6アルキル基(好ましくは、メチル基)又はC6〜C12アリール基(好ましくは、フェニル基)であり、
pは、1〜10(好ましくは、1〜8、さらに好ましくは、1〜5)であり、
qは、0〜10(好ましくは、0〜8、さらに好ましくは、0〜5)であり、
rは、0〜100(好ましくは、1〜80、さらに好ましくは、2〜70)であり、
sは、0〜10(好ましくは、0〜8、さらに好ましくは、0〜6)であり、
p/(p+q+r+s)≧0.02(好ましくは、≧0.06、さらに好ましくは、≧0.10)である)
で示される分岐状ポリオルガノシロキサンを含む。
【0020】
R
bは、水素原子又はメチル基であるが、合成上の容易さ、貯蔵安定性の点から、メチル基が好ましい。
【0021】
Q
2は、C1〜C5アルキレン基であり、直鎖状であっても、分岐状であってもよい。Q
2は、(メタ)アクリル官能基の反応性の点から、炭素原子数3以上の鎖長を有することが好ましく、得られる硬化物の耐久性、透明性の観点から、より好ましくはトリメチレン基(−(CH
2)
3−)である。
【0022】
R
1は、C1〜C6アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、tert−ブチル基等)、又はC6〜C12アリール基(例えば、フェニル基、トリル基等である)である。合成の容易さ、経済的観点から、メチル基が好ましく、光学的観点、高屈折率を得る点から、フェニル基が好ましい。
【0023】
R
2は、C1〜C6アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、tert−ブチル基等)、又はC6〜C12アリール基(例えば、フェニル基、トリル基等である)である。合成の容易さ、経済的観点から、メチル基が好ましく、光学的観点、高屈折率を得る点から、フェニル基が好ましい。
【0024】
R
3は、C1〜C6アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、tert−ブチル基等)、又はC6〜C12アリール基(例えば、フェニル基、トリル基等である)である。合成の容易さ、経済的観点から、メチル基が好ましく、光学的観点、高屈折率を得る点から、フェニル基が好ましい。
【0025】
pは、1〜10であり、より好ましくは1〜8であり、さらに好ましくは1〜5である。
qは、0〜10であり、より好ましくは0〜8であり、さらに好ましくは0〜5である。
rは、0〜100であり、より好ましくは1〜80であり、さらに好ましくは2〜70である。
sは、0〜10であり、より好ましくは0〜8であり、さらに好ましくは0〜6である。
【0026】
良好な硬化性を得る点から、p/(p+q+r+s)≧0.02であり、好ましくは、p/(p+q+r+s)≧0.06であり、より好ましくは、p/(p+q+r+s)≧0.10である。
【0027】
(B)としては、次のような平均式で示される分岐状ポリオルガノシロキサンが挙げられる。ただし、平均式中に存在する場合、q、r、sは0ではないものとする。
{CH
2=C(CH
3)−C(=O)−O−(CH
2)
3SiO
3/2}p{CH
3SiO
3/2}q{(CH
3)
2SiO}r{(CH
3)
3SiO
1/2}s
{CH
2=C(CH
3)−C(=O)−O−(CH
2)
3SiO
3/2}p{(CH
3)
2SiO}r{(CH
3)
3SiO
1/2}s
{CH
2=C(CH
3)−C(=O)−O−(CH
2)
3SiO
3/2}p{CH
3SiO
3/2}q{(CH
3)
3SiO
1/2}s
{CH
2=C(CH
3)−C(=O)−O−(CH
2)
3SiO
3/2}p{CH
3SiO
3/2}q{(CH
3)
2SiO}r
{CH
2=C(CH
3)−C(=O)−O−(CH
2)
3SiO
3/2}p{(CH
3)
3SiO
1/2}s
{CH
2=C(CH
3)−C(=O)−O−(CH
2)
3SiO
3/2}p{CH
3SiO
3/2}q
{CH
2=C(CH
3)−C(=O)−O−(CH
2)
3SiO
3/2}p{(CH
3)
2SiO}r
{CH
2=C(CH
3)−C(=O)−O−(CH
2)
3SiO
3/2}p{Ph
3SiO
3/2}q{(CH
3)
2SiO}r{(CH
3)
3SiO
1/2}s
{CH
2=C(CH
3)−C(=O)−O−(CH
2)
3SiO
3/2}p{Ph
3SiO
3/2}q{(CH
3)
2SiO}r
{CH
2=C(CH
3)−C(=O)−O−(CH
2)
3SiO
3/2}p{Ph
3SiO
3/2}q{(CH
3)
3SiO
1/2}s
{CH
2=C(CH
3)−C(=O)−O−(CH
2)
3SiO
3/2}p{Ph
3SiO
3/2}q
{CH
2=C(CH
3)−C(=O)−O−(CH
2)
3SiO
3/2}p{CH
3SiO
3/2}q{Ph
2SiO}r{(CH
3)
3SiO
1/2}s
{CH
2=C(CH
3)−C(=O)−O−(CH
2)
3SiO
3/2}p{CH
3SiO
3/2}q{Ph
2SiO}r
{CH
2=C(CH
3)−C(=O)−O−(CH
2)
3SiO
3/2}p{Ph
2SiO}r{(CH
3)
3SiO
1/2}s
{CH
2=C(CH
3)−C(=O)−O−(CH
2)
3SiO
3/2}p{Ph
2SiO}r
{CH
2=C(CH
3)−C(=O)−O−(CH
2)
3SiO
3/2}p{CH
3SiO
3/2}q{(CH
3)
2SiO}r{Ph
3SiO
1/2}s
{CH
2=C(CH
3)−C(=O)−O−(CH
2)
3SiO
3/2}p{CH
3SiO
3/2}q{Ph
3SiO
1/2}s
{CH
2=C(CH
3)−C(=O)−O−(CH
2)
3SiO
3/2}p{(CH
3)
2SiO}r{Ph
3SiO
1/2}s
{CH
2=C(CH
3)−C(=O)−O−(CH
2)
3SiO
3/2}p{Ph
3SiO
1/2}s
{CH
2=C(CH
3)−C(=O)−O−(CH
2)
3SiO
3/2}p{PhSiO
3/2}q{Ph
2SiO}r{(CH
3)
3SiO
1/2}s
{CH
2=C(CH
3)−C(=O)−O−(CH
2)
3SiO
3/2}p{PhSiO
3/2}q{Ph
2SiO}r
{CH
2=C(CH
3)−C(=O)−O−(CH
2)
3SiO
3/2}p{PhSiO
3/2}q{(CH
3)
2SiO}r{Ph
3SiO
1/2}s
{CH
2=C(CH
3)−C(=O)−O−(CH
2)
3SiO
3/2}p{PhSiO
3/2}q{Ph
3SiO
1/2}s
{CH
2=C(CH
3)−C(=O)−O−(CH
2)
3SiO
3/2}p{PhSiO
3/2}q{Ph
2SiO}r{Ph
3SiO
1/2}s
【0028】
(B)は、重量平均分子量が500〜100000であるものが好ましく、より好ましくは1000〜80000であり、更に好ましくは1000〜60000である。ここで重量平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフ分析(GPC)により、ポリスチレンを検量線とした値とする。
【0029】
(B)は、単独でも、2種以上を併用してもよい。
【0030】
本発明の組成物は、(C)光開始剤を含む。(C)は、光を受けて励起し、(メタ)アクリロキシ基を含有するシロキサンに励起エネルギーを与えて紫外線照射による硬化反応を開始させるものである。
【0031】
(C)は、反応性の観点から、芳香族炭化水素、アセトフェノン及びその誘導体、ベンゾフェノン及びその誘導体、o−ベンゾイル安息香酸エステル、ベンゾイン及びベンゾインエーテル並びにその誘導体、キサントン及びその誘導体、ジスフィルド化合物、キノン化合物、ハロゲン化炭化水素及びアミン類、有機過酸化物が挙げられる。シリコーンとの相溶性、安定性の観点から、置換又は非置換のベンゾイル基を含有する化合物又は有機過酸化物がより好ましい。
【0032】
(C)としては、例えば、アセトフェノン、プロピオフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン(IRGACURE 651:BASF社製)、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン(DAROCUR 1173:BASF社製)、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(IRGACURE 184:BASF社製)、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン(IRGACURE 2959:BASF社製)、2−ヒロドキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン(IRGACURE 127:BASF社製)、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン(IRGACURE 907:BASF社製)、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1(IRGACURE 369:BASF社製)、2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノン(IRGACURE 379:BASF社製);2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキシド(LUCIRIN TPO:BASF社製)、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキシド(IRGACURE 819:BASF社製);1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)](IRGACURE OXE 01:BASF社製)、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(O−アセチルオキシム)(IRGACURE OXE 02:BASF社製);オキシフェニル酢酸、2−[2−オキソ−2−フェニルアセトキシエトキシ]エチルエステルとオキシフェニル酢酸、2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチルエステルの混合物(IRGACURE 754:BASF社製)、フェニルグリオキシリックアシッドメチルエステル(DAROCUR MBF:BASF社製)、エチル−4−ジメチルアミノベンゾエート(DAROCUR EDB:BASF社製)、2−エチルヘキシル−4−ジメチルアミノベンゾエート(DAROCUR EHA:BASF社製)、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフォスフィンオキシド(CGI 403:BASF社製)、ベンゾイルペルオキシド、クメンペルオキシド等が挙げられる。
【0033】
相溶性、光反応性の点から、アセトフェノン、プロピオフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン(IRGACURE 651:BASF社製)、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン(DAROCUR 1173:BASF社製)、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(IRGACURE 184:BASF社製)、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン(IRGACURE 907:BASF社製)、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1(IRGACURE 369:BASF社製)、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキシド(LUCIRIN TPO:BASF社製)、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキシド(IRGACURE 819:BASF社製)が好ましい。
【0034】
(C)は、単独でも、2種以上を併用してもよい。
【0035】
本発明の組成物は、(A)100重量部に対して、(B)5〜250重量部、成分(C)0.1〜5重量部を含むことができる。(B)は、硬化性(硬度発現)及び得られる硬化物の特性から、好ましくは、10〜200重量部であり、より好ましくは、15〜180重量部である。(C)は、硬化性及び硬化後の光学特性から、好ましくは、0.2〜3重量部であり、より好ましくは、0.4〜2重量部である。
【0036】
本発明の組成物は、硬化性、流動性の向上の点から、さらに、(D)(メタ)アクリレートを含むことができる。(メタ)アクリレートは、一官能性であっても、多官能性であってもよい。また、(メタ)アクリレートは、C1〜C8アルキルエステル、C6〜C20アリールエステルが挙げられ、これらは、ヒドロキシ、C1〜C4アルコキシ、C6〜C12アリールオキシ又はC3〜C10シクロアルキル等の置換基で置換されていてもよく、かつ/又はポリオキシアルキレンで変性されていてもよい。
【0037】
C1〜C8アルキル部分は、直鎖状であっても、分岐状であってもよく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、tert−ブチル基等が挙げられ、相溶性、流動性付与の点から、メチル基、エチル基が好ましい。C6〜C12アリール部分としては、例えば、フェニル基、トリル基等が挙げられる。
【0038】
置換基としてのC1〜C4アルコキシ基は、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ基等が挙げられ、相溶性、流動性付与の点から、メトキシ基、エトキシ基が好ましい。
【0039】
(メタ)アクリレートとしては、(I)メチルアクリレート、エチルアクリレート、アクリプロピルル酸、ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート;2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、メトキシエチルアクリレート、メトキシエチルメタクリレート、エトキシエチルアクリレート、エトキシエチルメタクリレート、2−オキシシクロペンチルメチルアクリレート等の置換基を有するアルキル(メタ)アクリレート;フェノールEO変性アクリレート、ノニルフェノールPO変性アクリレート、2−エチルヘキシルEO変性アクリレート、o−フェニルフェノールEO変性アクリレート、パラクミルフェノールEO変性アクリレート等のポリオキシアルキレン変性(メタ)アクリレート;ポリプロピレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ビスフェノールF EO変性ジアクリレート、ビスフェノールA EO変性ジアクリレート、イソシアヌル酸EO変性ジアクリレート、イソシアヌル酸EO変性ジアクリレート等の二官能性(メタ)アクリレート;トリメチロールプロハントリアクリレート、トリメチロールプロパンPO変性トリアクリレート、トリメチロールプロパンEO変性トリアクリレート、イソシアヌル酸EO変性トリアクリレート、ペンタエリスリトールトリ及びテトラアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ及びヘキサアクリレート等の3官能性以上の(メタ)アクリレートが挙げられる。相溶性、流動性付与の点からメチルアクリレート、エチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、メトキシエチルアクリレート、メトキシエチルメタクリレート、エトキシエチルアクリレート、エトキシエチルメタクリレート、2−オキシシクロペンチルメチルアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、フェノールEO変性アクリレート、ノニルフェノールPO変性アクリレート、2−エチルヘキシルEO変性アクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート等が好ましい。さらに、揮発性が小さい点から、メトキシエチルアクリレート、メトキシエチルメタクリレート、エトキシエチルアクリレート、エトキシエチルメタクリレート、エトキシエチルメタクリレート、2−オキシシクロペンチルメチルアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、フェノールEO変性アクリレート、ノニルフェノールPO変性アクリレート、2−エチルヘキシルEO変性アクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート等が好ましい。
【0040】
(D)は、単独でも、2種以上を併用してもよい。
【0041】
(D)は、(A)100重量部に対して、50重量部以下とすることができる。硬化収縮率、黄変低減、耐熱性低下を抑制し、かつ流動性付与の点から、0.1〜30重量部が好ましく、より好ましくは0.5〜25重量部である。
【0042】
本発明の組成物は、密着性向上の点から、さらに、(E)脂肪族不飽和基を含有するシラン化合物を含む。(E)は、硬化物の基材への密着性・接着性を向上させる役割を担う。脂肪族不飽和基としては、アルケニル基、例えばC2〜C6アルケニル基(例えば、ビニル、プロペニル、ブテニル、ヘキセニル等)が挙げられる。末端が不飽和であるアルケニル基がより好ましく、合成の容易さ等の点から、ビニル基が好ましい。
【0043】
(E)としては、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシランが挙げられ、好ましくは3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシランである。
【0044】
(E)は、単独でも、2種以上を併用してもよい。
【0045】
(E)は、(A)100重量部に対して、20重量部以下とすることができる。流動性付与及び接着向上の点から、1〜20重量部が好ましく、より好ましくは1〜15重量部である。
【0046】
本発明の組成物は、接着性の向上の点から、更に(F)シリコーン樹脂系接着向上剤(ただし、(A)、(B)、(E)は除くこととする)を含有することできる。シリコーン樹脂系接着向上剤とは、粘着性を有するシリコーン樹脂をいい、本発明の紫外線硬化型シリコーン樹脂組成物の接着性を更に強化し安定にするために必要に応じて配合する。特に被着体が偏光板の場合、高い改善効果が見込める。
【0047】
粘着性と経済性の観点から、(F)としては、MQ樹脂、MDQ樹脂、MT樹脂、MDT樹脂、MDTQ樹脂、DQ樹脂、DTQ樹脂及びTQ樹脂からなる群から選ばれる1種以上のシリコーン樹脂系接着向上剤(ただし、脂肪族不飽和基及びメルカプト基を含有しないこととする)が好ましく、流動性、合成の容易さからMQ樹脂、MDQ樹脂、MDT樹脂及びMDTQ樹脂からなる群から選ばれる1種以上のシリコーン樹脂系接着向上剤がより好ましくMQ樹脂、MDQ樹脂及びMDT樹脂からなる群から選ばれる1以上のシリコーン樹脂系接着向上剤が更に好ましく、粘着性の高さと構造制御が容易な点からMQ樹脂が更に好ましい。
なお、MQ樹脂としては、平均構造式が、下記式
{(CH
3)
3SiO
1/2}
m{SiO
2}
n
(式中、m+n=1であり、m及びnは0でない数である)で表わされるシリコーン樹脂が挙げられ、MDQ樹脂としては、平均構造式が、下記式
{(CH
3)
3SiO
1/2}
m{SiO
2}
n{(CH
3)
2SiO}
l
(式中、m+n+l=1であり、m、n及びlは0でない数である)で表わされるシリコーン樹脂が挙げられ、MT樹脂としては、平均構造式が、下記式
{(CH
3)
3SiO
1/2}
m{(CH
3)SiO
3/2}
o
(式中、m+o=1であり、m及びoは0でない数である)で表わされるシリコーン樹脂が挙げられ、MDT樹脂としては、平均構造式が、下記式
{(CH
3)
3SiO
1/2}
m{(CH
3)
2SiO}
l{(CH
3)SiO
3/2}
o
(式中、m+l+o=1であり、m、l及びoは0でない数である)で表わされるシリコーン樹脂が挙げられ、MDTQ樹脂としては、平均構造式が、下記式
{(CH
3)
3SiO
1/2}
m{SiO
2}
n{(CH
3)
2SiO}
l{(CH
3)SiO
3/2}
o
(式中、m+n+l+o=1であり、m、n、l及びoは0でない数である)で表わされるシリコーン樹脂が挙げられ、DQ樹脂としては、平均構造式が、下記式
{SiO
2}
n{(CH
3)
2SiO}
l
(式中、n+l=1であり、n及びlは0でない数である)で表わされるシリコーン樹脂が挙げられ、DTQ樹脂としては、平均構造式が、下記式
{SiO
2}
n{(CH
3)
2SiO}
l{(CH
3)SiO
3/2}
o
(式中、n+l+o=1であり、n、l及びoは0でない数である)で表わされるシリコーン樹脂が挙げられ、TQ樹脂としては、平均構造式が、下記式
{SiO
2}
n{(CH
3)SiO
3/2}
o
(式中、n+o=1であり、m及びoは0でない数である)で表わされるシリコーン樹脂が挙げられる。
【0048】
(F)の重量平均分子量は、2000〜100000が好ましく、より好ましくは5000〜80000であり、更に好ましくは10000〜60000である。ここで、重量平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフ分析(GPC)により、ポリスチレンを検量線とした値とする。
【0049】
(F)は、(A)100重量部に対して、120重量部以下で使用することができ、基材への密着性を向上させる点から、1〜120重量部が好ましく、2〜100重量部がより好ましく、3〜80重量部が更に好ましい。
【0050】
(F)は、単独でも、二種以上を併用してもよい。
【0051】
本発明の組成物は、硬化性向上の点から、更に(G)23℃における粘度が5〜10000cPである、ケイ素原子に結合するメルカプトアルキル基を含有するポリオルガノシロキサンを含有することができる。
【0052】
(G)において、1分中のケイ素原子に結合するメルカプトアルキル基の個数は、架橋反応による安定した構造を確保しつつ、過度な硬化収縮を抑制する点から、平均で2個以上、20個以下とすることができる。中でも、2個超、10個以下が好ましく、より好ましくは3〜7個である。
【0053】
(G)において、ケイ素原子に結合するメルカプトアルキル基のアルキル部分は、C1〜C6アルキル基であることができる。メルカプトアルキル基としては、メルカプトメチル、2−メルカプトエチル、3−メルカプトプロピル、4−メルカプトブチル、6−メルカプトヘキシル等が挙げられるが、合成の容易さ等の点から、メルカプトメチル、3−メルカプトプロピルが好ましく、より好ましくは3−メルカプトプロピルである。
【0054】
(G)において、ケイ素原子に結合するメルカプトアルキル基以外の有機基は、置換又は非置換基の1価の炭化水素基(ただし、脂肪族不飽和基ではないこととする)であることができる。具体的には、アルキル基、例えばC1〜C6アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル等);シクロアルキル基、例えばC3〜C10シクロアルキル基(例えば、シクロヘキシル等);アリール基、例えばC6〜C12アリール(例えば、フェニル、トリル、キシリル等);アラルキル基、例えばC7〜C13アラルキル基(例えば、2−フェニルエチル、2−フェニルプロピル等);置換炭化水素基、例えばハロゲン置換炭化水素基(例えば、クロロメチル、クロロフェニル、3,3,3−トリフルオロプロピル等)が挙げられる。合成の容易さ等の点からアルキル基が好ましく、中でもメチル、エチル、プロピルが好ましく、より好ましくはメチルである。屈折率を調整するために、アリール基を併用することができ、中でも、合成の容易さ等の点からフェニルが好ましい。
【0055】
(G)の主鎖の構造は、直鎖状、分岐状、環状のいずれでもよく、分岐状が好ましい。例えば、R”SiO
3/2単位、R”
3SiO
1/2単位及びR”
2SiO
2/2単位、並びに場合によっては更にSiO
4/2単位(式中、R”は、それぞれ独立して、非置換又は置換の1価の炭化水素基(ただし、脂肪族不飽和基ではないこととする)を表す)からなり、1分子当たり、2個以上、20個以下のR”がメルカプトアルキル基である、メルカプトアルキル基を含有する分岐状のオルガノポリシロキサンが挙げられる。メルカプトアルキル基及び非置換又は置換の1価の炭化水素基としては、上記の基が挙げられる。メルカプトアルキル基であるR”は、いずれの単位のR”としても存在してもよいが、好ましくはR”SiO
3/2単位のR”として存在する。メルカプトアルキル基及び非置換又は置換の1価の炭化水素基としては、上記の基を適用することができる。作業性と架橋反応性の点から、メルカプトアルキル基を含有するシロキサン単位とメルカプトアルキル基を含まないシロキサン単位の個数の比が、1:60〜1:25のものが好ましいが、これに限定されない。
【0056】
(G)において、23℃における粘度は、5〜10000cPである。作業性及び屈折率の点から、例えば、粘度は5〜5000cPとすることができる。作業性の点からは低粘度であることが好ましく、23℃における粘度は、例えば、5〜1000cPとすることができ、5〜400cPが更に好ましい。
【0057】
(G)中のメルカプト基の個数は、ヨウ素による比色滴定により測定することができる。これは、下記式:
2RSH + I
2 → RSSR + 2HI
の反応を利用した方法であり、滴定中、微量の過剰ヨウ素で滴定液が微黄色になることを利用する。
【0058】
(G)は、透明性が高いものであることが好ましい。透明性の指標としては、23℃において、(A)を容器に充填して、厚さ10mmについて、分光測式計によって、可視光領域波長(360〜780nm)の透過率を測定したときに、透過率80%以上であることが挙げられる。透過率は、本発明の組成物の硬化物の透明性が、安定的に保持できる点から、90%以上であることが好ましい。
【0059】
(G)の調製方法は、特に限定されず、例えば、メルカプトプロピルトリメトキシシラン、メルカプトプロピルトリエトキシシラン、メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン、メルカプトプロピルジメチルメトキシシラン、メルカプトプロピルジメチルエトキシシラン等のアルキルクロロシラン、メルカプトアルキルアルコキシシランと、所望のアルキルクロロシラン、アルキルアルコキシシラン、シラノール含有シロキサンとを加水分解、重縮合、再平衡化することにより製造できる。
【0060】
(G)は、単独でも、二種以上を併用してもよい。
【0061】
(G)は、(A)及び(B)に含まれる(メタ)アクリル官能基の個数に対して、メルカプト基が0.05〜1である量が好ましく、より好ましくは0.1〜1である量である。
【0062】
本発明の組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で、シランカップリング剤(但し、(E)は除く)、重合禁止剤、酸化防止剤、耐光性安定剤である紫外線吸収剤、光安定化剤等の添加剤を配合することができる。
【0063】
シランカップリング剤としては、例えば、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、トリメトキシシリルプロピルジアリルイソシアヌレート、ビス(トリメトキシシリルプロピル)アリルイソシアヌレート、トリス(トリメトキシシリルプロピル)イソシアヌレート、トリエトキシシリルプロピルジアリルイソシアヌレート、ビス(トリエトキシシリルプロピル)アリルイソシアヌレート、トリス(トリエトキシシリルプロピル)イソシアヌレートが挙げられる。
【0064】
重合禁止剤としては、ハイドロキノン、p−メトキシフェノール、t−ブチルカテコール、フェノチアジン等が挙げられる。
【0065】
酸化防止剤は、組成物の硬化物の酸化を防止して、耐候性を改善するために使用することができ、例えば、ヒンダードアミン系やヒンダードフェノール系の酸化防止剤等が挙げられる。ヒンダードアミン系酸化防止剤としては、例えば、N,N′,N″,N″′−テトラキス−(4,6−ビス(ブチル−(N−メチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)アミノ)−トリアジン−2−イル)−4,7−ジアザデカン−1,10−ジアミン、ジブチルアミン・1,3,5−トリアジン・N,N′−ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル−1,6−ヘキサメチレンジアミン・N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ブチルアミンの重縮合物、ポリ[{6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}]、コハク酸ジメチルと4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジンエタノールの重合体、[デカン二酸ビス(2,2,6,6−テトラメチル−1(オクチルオキシ)−4−ピペリジル)エステル、1,1−ジメチルエチルヒドロペルオキシドとオクタンの反応生成物(70%)]−ポリプロピレン(30%)、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)[[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル]メチル]ブチルマロネート、メチル1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルセバケート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケ−ト、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケ−ト、1−[2−〔3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕エチル]−4−〔3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、8−アセチル−3−ドデシル−7,7,9,9−テトラメチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−2,4−ジオン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。ヒンダードフェノール系酸化防止剤としては、例えば、ペンタエリストール−テトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、チオジエチレン−ビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)、N,N′−ヘキサン−1,6−ジイルビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオアミド)、ベンゼンプロパン酸3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシC7−C9側鎖アルキルエステル、2,4−ジメチル−6−(1−メチルペンタデシル)フェノール、ジエチル[[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル]メチル]ホスホネート、3,3′,3″,5,5′,5″−ヘキサン−tert−ブチル−4−a,a′,a″−(メシチレン−2,4,6−トリル)トリ−p−クレゾール、カルシウムジエチルビス[[[3,5−ビス−(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル]メチル]ホスホネート]、4,6−ビス(オクチルチオメチル)−o−クレゾール、エチレンビス(オキシエチレン)ビス[3−(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−m−トリル)プロピオネート]、ヘキサメチレンビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、1,3,5−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6−(1H,3H,5H)−トリオン、N−フェニルベンゼンアミンと2,4,4−トリメチルペンテンとの反応生成物、2,6−ジ−tert−ブチル−4−(4,6−ビス(オクチルチオ)−1,3,5−トリアジン−2−イルアミノ)フェノール等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。上記酸化防止剤は、単独でも、2種以上を併用してもよい。
【0066】
光安定剤は、硬化物の光酸化劣化を防止するために使用することができ、例えば、ベンゾトリアゾール系、ヒンダードアミン系、ベンゾエート系化合物等が挙げられる。耐光性安定剤である紫外線吸収剤は、光劣化を防止して、耐候性を改善するために使用することができ、例えば、ベンゾトリアゾール系、トリアジン系、ベンゾフェノン系、ベンゾエート系等の紫外線吸収剤等が挙げられる。紫外線吸収剤としては、例えば、2,4−ジ−tert−ブチル−6−(5−クロロベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ジ−tert−ペンチルフェノール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール、メチル3−(3−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−5−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート/ポリエチレングリコール300の反応生成物、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−6−(直鎖及び側鎖ドデシル)−4−メチルフェノール等のベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−[(ヘキシル)オキシ]−フェノール等のトリアジン系紫外線吸収剤、オクタベンゾン等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤、2,4−ジ−tert−ブチルフェニル−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート等のベンゾエート系紫外線吸収剤等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。上記紫外線吸収剤は単独でも、2種以上を併用してもよい。光安定化剤としては、ヒンダードアミン系が好ましい。中でも、第3級アミン含有ヒンダードアミン系光安定剤を用いることが、組成物の保存安定性改良のために好ましい。第3級アミン含有ヒンダードアミン系光安定剤としては、チヌビン622LD,チヌビン144,CHIMASSORB119FL(以上いずれもBASF社製);MARK LA−57,LA−62,LA−67,LA−63(以上いずれも旭電化工業株式会社製);サノールLS−765,LS−292,LS−2626,LS−1114,LS−744(以上いずれも三共株式会社製)等の光安定剤が挙げられる。
【0067】
本発明の組成物は、所望のE硬度を得る点から、無機充填剤を含まないことが好ましい。
【0068】
本発明の組成物は、画像表示部と保護部との間に塗工される際の作業性の観点から、23℃における粘度が、50〜10000cPであることが好ましく、70〜9000cPであることがより好ましく、100〜7000cPであることが更に好ましい。
【0069】
本発明の組成物は、(A)〜(C)、並びに任意成分の(D)〜(G)及び添加剤を配合することにより得ることができる。具体的には、例えば、クリーンルームのような空気中の異物管理をされた室内にて、減圧脱泡装置を装備した5Lの万能混合攪拌機に成分A、成分B、必要により成分Fを入れ、室温(10〜30℃)、低速にて30分間で均一に混合し、その後、イエロールームのような紫外線を除去した室内にて少量添加物である成分C、成分D及び成分E、重合禁止剤等を加え、氷水冷却下(10℃以下)、低速にて30分間、冷却減圧にて均一に混合し、脱泡した後、10μm以下の細かさの細孔を有するメンブレンフィルター等を用いて濾過することにより調製することができる。
【0070】
本発明の組成物は、紫外線を照射することによって、硬化させることができる。(C)の反応可能な範囲の波長領域のランプとしては、例えば、ウシオ電機株式会社製の高圧水銀ランプ(UV−7000)、メタルハライドランプ(MHL−250、MHL−450、MHL−150、MHL−70)、韓国:JM tech社製のメタルハライドランプ(JM−MTL 2KW)、三菱電機株式会社製の紫外線照射灯(OSBL360)、 日本電池株式会社製の紫外線照射機(UD−20−2)、株式会社東芝の製蛍光ランプ(FL−20BLB))、Fusion社製のHバルブ、Hプラスバルブ、Dバルブ、Qバルブ、Mバルブ等が挙げられる。照射量は、100〜12000mJ/cm
2が好ましく、より好ましくは300〜8000mJ/cm
2であり、更に好ましくは500〜6000mJ/cm
2である。
【0071】
本発明の組成物の硬化物は、以下のような好適な物性を有する。
〔硬化後の可視光透過率〕
本発明の組成物は、硬化厚み150μmにおける硬化後の可視光透過率を、95%以上とすることができるため、視認性の点から好ましい。可視光透過率は、より好ましくは96%以上、更に好ましくは98%以上である。可視透過率の点からは、(C)の使用量を抑制することが好ましい。
【0072】
〔硬化収縮率〕
本発明の組成物は、硬化収縮率を、1.0%以下とすることができるため、画像表示装置に適用した場合に、容易に、歪みが防止され、視認性を確保することができる点で好ましい。硬化収縮率は、好ましくは0.5%以下である。
【0073】
〔硬化後のE硬度〕
本発明の組成物は、硬化後のE硬度を1〜50とすることができるため、画像表示装置に適用した場合に、容易に、外部からの応力を適度に緩和することができ、かつ高温高湿下でも水分の浸透を抑止して、視認性を確保することができる点で好ましい。E硬度は、好ましくは1〜40である。
【0074】
〔硬化後の伸び〕
本発明の組成物は、硬化後の伸びを50%以上とすることができるため、外部からの応力緩和に優れ、耐変形性を確保することができる点で好ましい。硬化後の伸びは、好ましくは80%以上である。
【0075】
〔硬化後の貯蔵弾性率〕
本発明の組成物は、硬化後の23℃における貯蔵弾性率G’(23)に対する−50℃〜100℃の温度範囲における貯蔵弾性率MS(T)の比(G’(T)/G’(23))を好ましくは0.1〜30とすることができ、硬化物の温度変化が抑制される点で好ましい。貯蔵弾性率MS(T)の比(G’(T)/G’(23))は、好ましくは0.5〜10である。
【0076】
〔硬化後の損失弾性率〕
本発明の組成物は、硬化後の23℃における損失弾性率G”(23)に対する−50℃〜100℃の温度範囲における貯蔵弾性率M
l(T)の比(G”(T)/G”(23))を0.05〜300とすることができ、硬化物の温度変化が抑制され、高温多湿下における水分の浸透が抑制される点で好ましい。貯蔵弾性率M
l(T)の比(G”(T)/G”(23))は、好ましくは0.1〜150である。
【0077】
本発明の組成物は、画像表示装置において好適に使用することができ、特に、フラットパネル型の画像表示装置の保護部と画像表示部との間に介在させる樹脂として好ましい。
具体的には、光学用プラスチック等で形成される透明な保護部を構成する保護パネル上に、本発明の組成物を塗布した後、画像表示部を構成する画像表示パネルを張り合わせ、紫外線照射することができる。保護パネルには、外周縁部に、本発明の組成物の流出を妨げるための段差を設けておいてもよい。
【0078】
本発明の組成物は、液状で塗工性に優れ、画像表示部の変形に起因する表示不良を生じさせることなく、かつ視認性を低下させず、高輝度及び高コントラストな表示を可能とする紫外線硬化樹脂を提供することができる。本発明の組成物は、画像表示パネルが5〜100インチ、より好ましくは7〜80インチ、更に好ましくは10〜60インチの大画面画像表示装置の製造に好適であり、あるいは、画像表示装置が、好ましくは10〜500μm、より好ましくは20〜450μm、更に好ましくは50〜400μmであるような、超薄型の画像表示装置の製造に好適である。
【実施例】
【0079】
以下、実施例及び比較例によって、本発明を更に詳細に説明する。部、%は、他に断りのない限り、重量部、重量%を表す。本発明は、これらの実施例によって限定されるものではない。実施例及び比較例で調製した各組成物の硬化は、ウシオ電機株式会社製高圧水銀灯:UVL-4001Mを用い、120w/cm
2にて行った。
【0080】
〔物性の評価条件〕
(1)硬化後のE硬度
ウシオ電機株式会社製高圧水銀灯:UVL−4001Mを用い、120w/cm
2にて所定の紫外線照射により厚さ2mmの試料を作製し、JIS K 6253 Eに準拠し、DUROMETER HARDNESS TYPE E(ASKER製)にて23℃における硬化物のE硬度を測定した。
【0081】
(2)硬化後の引張強さ
ウシオ電機株式会社製高圧水銀灯:UVL−4001Mを用い、120w/cm
2にて所定の紫外線照射により厚さ2mmの試料を作製し、JIS K 6301に準拠し、オートグラフ(島津製作所製)にて23℃における試料の引張強さを測定した。
【0082】
(3)硬化後の伸び
ウシオ電機株式会社製高圧水銀灯:UVL−4001Mを用い、120w/cm
2にて所定の紫外線照射により厚さ200μmの試料を作製し、JIS K 6301に準拠し、オートグラフ(島津製作所製)にて23℃における硬化物の伸びを測定した。
【0083】
(4)粘度
回転粘度計(ビスメトロン VDA−L)(芝浦システム株式会社製)を使用して、No.4ローターを使用し、60rpmで、23℃における粘度を測定した。
【0084】
(5)透過率
ウシオ電機株式会社製高圧水銀灯:UVL−4001Mを用い、120w/cm
2にて所定の紫外線照射により厚さ200μmの試料を作製し、上記分光測式計で測定した
【0085】
(6)曇り
ウシオ電機株式会社製高圧水銀灯:UVL−4001Mを用い、120w/cm
2にて所定の紫外線照射により厚さ200μmの試料を作製し、温度85℃、湿度85%の条件下で500時間保管した後、23℃、湿度50%の状態に戻し、JIS K 7105に準拠し、ヘーズメータNDH5000(日本電色工業株式会社製)にて測定した。
【0086】
(7)硬化収縮率
組成物の硬化前と硬化後の比重を電子比重計(MIRAGE社製SD−120L)により測定し、下記式より双方の比重差から算出した。
硬化収縮率(%)=(硬化前の体積−硬化後の体積)/ 硬化前の体積×100
硬化前の体積=1/硬化前の比重
硬化後の体積=1/硬化後の比重
【0087】
(8)高温時の変色
硬化物を温度85℃、湿度85%RHの高温多湿条件に設定した恒温恒湿層に500時間放置後、分光測式計((株)ミノルタ製CM−3500d)により、温度23℃、湿度50%の状態に戻した後に変色の度合いの指標であるイエローインデックスにて評価を行なった。
【0088】
(9)凝集破壊率
(9−1)対アクリル
幅25mmの各被着体(PMMA)上に、組成物を厚み0.1mmとなるように、幅25mmで長さ10mm以上塗布し、組成物を重ね幅が10mmとなるように厚さ2mm、幅25mmの強化ガラス板を重ねた後、所定の紫外線エネルギー照射量にて、硬化させて、試料を作製した。
試料作成直後、1日後及び3日後の試料について、島津製作所(株)社製オートグラフを用い、測定速度10mm/分の引張り速度で引っ張り、被着体とガラス板を剥離させる剪断接着試験を行なった。
被着体上の紫外線硬化型樹脂組成物の剥離部分の面積Smm
2を求め、
(100×S)/(10×25)
を計算して凝集破壊率(%)とした。
(9−2)対ガラス
被着体をガラスに変更して、(9−1)と同様にして、凝集破壊率を求めた。
(9−3)対偏光板
偏光板フィルムとして、幅25mmの液晶用偏光フィルム(品名:SEG1425DU 日東電工社製)、アンチグレア処理したフィルム(品名:AG150日東電工社製)、及びアンチリフレクション処理されたフィルム(品名:ARSタイプ日東電工社製)を用意した。各偏光フィルムに、組成物の厚みが0.1mmとなるように幅25mmで長さ60mm以上塗布し、組成物の重ね幅が10mmとなるように厚さ2mm、幅25mmの強化ガラス板を重ねた後、所定の紫外線エネルギー照射量にて硬化させて、試料を作製した。試料作成直後及び2時間後の試料について、島津製作所(株)社製オートグラフを用い、試料を測定速度10mm/分の引張り速度で引っ張り、被着体である偏光フィルムとガラス板から180°剥離させる、ピール接着試験を行なった。
被着体上の紫外線硬化型樹脂組成物の剥離部分の面積Smm
2を求め、
(100×S)/(10×25)
を計算して凝集破壊率(%)とした。
【0089】
(10)硬化性
ウシオ電機株式会社製高圧水銀灯:UVL-4001Mを用い、120w/cm
2にて、所定の紫外線照射量としたこと以外は、(1)と同様にして試料を作製し、E硬度を測定した。
【0090】
(11)点押し試験
組成物の厚みが200μmとなるように、0.6mm厚の3.5インチディスプレイ用(画像表示部の対角線の長さが3.5インチ)ガラス板と、0.4mm厚の3.5インチディスプレイ用(画像表示部の対角線の長さが3.5インチ)PMMA板の間に塗布し、所定の紫外線エネルギー照射量にて硬化させて、試料を作製した。
紫外線照射終了後24時間後に、試料のPMMA(ポリメチルメタクリレート)板側を上側にして、中央部1箇所を、直径10mmの半円状の先端部を持つ金属棒を7.5mm/分の速度にて試料を加圧し、荷重が20kgf/cm
2に到達するまで加圧した。
この加圧により、加圧箇所のガラス板、PMMA板又は硬化組成物に微細なクラックが入ると、クラックの存在又は白く変色することで、加圧箇所の外観が、非加圧箇所に比べて変化する。この外観の変化を目視で確認し、
加圧箇所の外観について割れが確認されたら×、
加圧箇所の外観について剥離が確認されたら△、
加圧箇所の外観の変化が確認されなかったら○とする。
【0091】
(12)硬化後の貯蔵弾性率及び損失弾性率
2mm厚の硬化物について、粘弾性測定装置(TA Instruments社製RSA3)を用い、測定周波数120Hzで貯蔵弾性率、損失弾性率を測定した。
【0092】
(13)耐クラック性
(13−1)ヒートショック下での耐クラック性
組成物の厚みが200μmとなるように、1mm厚のガラス板と1mm厚のPMMA板の間に塗布し、所定の紫外線エネルギー照射量にて硬化させた後、−50℃から125℃までの温度サイクル(各温度30分間保持)にて環境試験を行なった(機器名:エスペック株式会社製TSA−71S−A)。
その後、23℃の状態に戻した後、硬化物及びPMMA、ガラスの状態を光学顕微鏡(10倍)で観察した。
硬化物に、一方向で0.02mm以上のクラック及び/若しくは一方向で0.02mm以上の空気層が生じる、並びに/又はPMMAとガラスのいずれかに一方向で0.02mm以上の損傷がある場合をNG、
これらのクラック、空気層、損傷が全く認められない場合をOKとした。
(13−2)高温多湿下の耐クラック性
硬化物を温度85℃、湿度85%RHの高温多湿条件に設定した恒温恒湿層に500時間放置後、分光測式計((株)ミノルタ製CM−3500d)により、温度23℃、湿度50%の状態に戻した後、硬化物及びPMMA、ガラスの状態を光学顕微鏡(10倍)で観察し、(13−1)と同様に評価した。
【0093】
実施例及び比較例における各成分は、以下のとおりである。重量平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフ分析(GPC)により、ポリスチレンを検量線とした値である。
(a1)MD
A3D
PhD
12M
(a2)M
AD
70M
A
(a3)M
AD
10M
A
(a4)M
AD
4M
A
(b1)T
A2T
PhD
12M 重量平均分子量:2220
(b2)T
AD
PhD
30 重量平均分子量:2080
(b3)T
AD
PhD
10 重量平均分子量:850
(b4)T
AD
10M 重量平均分子量:750
(b5)T
AT
2D
10M 重量平均分子量:3080
(c−1)2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン
(c−2)2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン
(c−3)2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン
(c−4)2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキシド
(d−1)メトキシエチルアクリレート
(d−2)メトキシエチルメタクリレート
(e−1)γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン
(e−2)γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン
(f1)MQレジン:
平均構造式:{(CH
3)
3SiO
1/2}{SiO
2}
3.5
重量平均分子量:52000
冷却用還流管、攪拌装置としてスリーワンモーターを装備した3Lのセパルブルフラスコに、塩酸293gを仕込み、フラスコ内の温度を−5℃〜2℃に調整し、攪拌をしながら水440gを仕込み、水ガラス3号(S40ケイ酸ソーダ3号)308gを1時間かけて滴下する。次いで、イソプロピルアルコール316gをフラスコ内へ仕込み、ヒドロゾル化を行なう。その後、トリメチルクロロシラン128gとキシレン139gの混合物を10分程度内で滴下を行ない、フラスコ内の温度を−5℃〜2℃にて攪拌を1時間行なった。次いで、約80℃まで昇温し、その後、80℃にて2時間加熱還流を行なった。次いで、キシレン24gを加えた後、30分間攪拌を行ない、30分間静置、分液を行なった。その後、脱水、脱溶を125−140℃で行ない、不揮発分を測定した。不揮発分量は58%であった。このようにして得られたMQ樹脂は、各実施例・比較例において使用される(a1)〜(a4)成分と混合し、キシレンを除去して使用した。
(g1)メルカプトプロピル基含有ポリメチルシロキサン:
{(CH
3)
3SiO
1/2}・{HS(CH
2)
3SiO
3/2}
5・{(CH
3)
2SiO
2/2}
60
粘度:230cP
単位重量当りのメルカプト基数:0.98mmol/g
(g2)メルカプトプロピル基含有ポリメチルシロキサン:
{(CH
3)
3SiO
1/2}・{HS(CH
2)
3SiO
3/2}
5・{(CH
3)
2SiO
2/2}
6
粘度:160cP
単位重量当りのメルカプト基数:4.3mmol/g
重合禁止剤1:p−t−ブチルカテコール
重合禁止剤2:p−メトキシフェノール
【0094】
ここで、
M :(CH
3)
3SiO
1/2
M
A:
【化7】
D:(CH
3)
2SiO
D
Ph:(C
6H
5)
2SiO
D
A
【化8】
T:(CH
3)SiO
3/2
T
A:
【化9】
T
Ph:(C
6H
5)SiO
3/2
【0095】
実施例1:
表1に示す各成分のうち、(c1)を除く成分を、5Lの万能混合攪拌機(ダルトン社製)に入れ、室温(23℃)にて30分間で均一に混合した。均一に混合した後、さらに、(c1)を加え、氷水冷却下(8℃)にて30分間、冷却減圧にて均一に混合した。得られた組成物を10μmのメンブレンフィルターにて異物等を除去した後、組成物を得た。得られた組成物について、各特性を測定した。
【0096】
各実施例、比較例について、表1及び2の配合で、実施例1と同様にして、組成物を調製し、得られた組成物について、各特性を測定した。ただし、比較例2は、市販品の紫外線硬化型アクリル樹脂であるSVR1100(ソニーケミカル&インフォメーションデバイス株式会社)である。各特性の測定結果を表3〜8に示す。
【0097】
【表1】
【0098】
【表2】
【0099】
【表3】
【0100】
【表4】
【0101】
【表5】
【0102】
【表6】
【0103】
【表7】
【0104】
【表8】
【0105】
実施例では、硬化時の収縮が抑制され、かつ高温下でも変色しにくく、さらに温度変化による弾性率の変動幅が小さい硬化物が得られた。また、メルカプトアルキル基含有ポリオルガノシロキサンを配合することにより硬化性が向上した。