(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
左右両側方に設けられるガイドレールと、これらガイドレール間に昇降自在に設けられるシートと、前記シートの上方に設けられると共に前記シートの開閉に応じてシートを上下させる巻取り軸と、前記シートを繰り出すための開口部が形成されると共にこの開口部内のシートを隔てて前記シートの表裏空間を区画する隔壁と、を有するシートシャッターであって、
シャッター全閉時に、前記シートが撓んで、前記開口部の内側面に当接することを特徴とするシートシャッター。
前記シートは、前記シャッター全閉時において、前記巻取り軸の表面にシートの接続部分が露出するように前記巻取り軸に接続され、前記接続部分の停止位置は、前記ガイドレールの上端部よりも高い位置に設定されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のシートシャッター。
前記シートは、前記シャッター全閉時において、前記巻取り軸の表面にシートの接続部分が露出するように前記巻取り軸に接続され、前記接続部分の停止位置は、前記開口部の内側面の直上を避けて設定されていることを特徴とする請求項1から3の何れかに記載のシートシャッター。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、本発明のシートシャッターを建物の出入り口に設置した例を説明する。
本実施の形態に示すシートシャッター1は、
図1に示すように出入り口の左右両側に立設された一対のレールポスト20,20と、これらレールポスト20,20に組み込まれたガイドレール21と、ガイドレール21,21間に昇降自在に支持されたシート30と、このシート30の開閉操作に応じてシート30を上げ下げする巻取り装置40とを備えている。
【0024】
レールポスト20は、断面コ字形状の軽量鋼板等で製作され、出入り口の両側壁面にビス等を用いて固定されている。また、それぞれのレールポスト20,20において、その対向面にはレールポスト20に沿ってシート30を案内するためのガイドレール21が固定されている。また、
図2に示すようにガイドレール21の上部には、シート30の側縁をガイドレール21内に導き入れて係合させるためのガイド25が、ガイドレール21と巻取り軸41の間において揺動自在に組み込まれている。
【0025】
シート30は、出入り口の間口に合わせて裁断されたシート本体31(
図5等)と、シート本体31の下端に設けられた錘39(
図1)と、シート本体31を巻取り装置40に吊り下げ固定するためのフラップ32(
図5等)とを備えている。
シート本体31は、防塵、防臭、防音、断熱等の各種仕様に合わせて選定された柔軟性に富む素材で構成されている。また、その上縁部分にフラップ32が繋ぎ足され、両側縁には、シート本体31をガイドレール21に摺動自在に連結するための係合部材33(
図1、
図4)が複数設けられている。
【0026】
フラップ32は、
図5に示すように内面に滑り止め加工が施された2枚のフラップ用シート32a,32bで構成されている。また、一方のフラップ用シート32aと他方のフラップ用シート32bとを、それぞれの下端付近で、僅かにずらして突き合わせ、さらにその重なり合う部分を溶着して繋ぎ合わせることで、フラップ32が形成されている。また、このフラップ32の下端に、シート本体31の上縁が溶着されている。すなわち、シート本体31は、2枚のフラップ用シート32a,32bからなるフラップ32の下端に吊り下げられるように設けられている。
【0027】
そして、一方のフラップ用シート32aと他方のフラップ用シート32bを、それぞれ巻取り装置40の巻取り軸41に対して相反する方向から巻き回し、さらにその重なり合う部分に面ファスナー32cを設けてフラップ用シート32a,32b同士を相互に固定する。よって、巻取り軸41がフラップ32によって締め付けられ、シート本体31は、巻取り軸41に対してずれることなく接続される。
【0028】
続いて、係合部材33は、
図1に示すようにシート30の左右両側縁に連なって設けられている。
この係合部材33は、上記したガイドレール21に係合し、シート本体31は、この係合部材33とガイドレール21との係合によって、ガイドレール21を外れることなく、ガイドレール21の上下方向に案内される。
【0029】
なお、ガイドレール21は、弾性変形可能な樹脂素材で形成され、その長手方向にガイド溝21aが形成されている(
図2参照)。また、通常、係合部材33はガイド溝21aに係合しているが、シート本体31に過度の外力が作用すると、係合部材33はガイド溝21aから外れ、その係合状態が解かれるようになっている。すなわち、係合状態を解くことで、シート本体31やガイドレール21の損傷を防止している。
【0030】
また、ガイド溝21aから外れ出た係合部材33は、シート本体31を巻き取る際に、ガイドレール21の上部に設けられたガイド25を通過することで、ガイド溝21a内に復帰するようになっている。すなわち、線ファスナーの如く、ガイド溝21aから離脱した係合部材33は、ガイド25を通過する際にガイドレール21の延長線上に再整列される。また、続くシート本体31の繰り出し時に、再整列された係合部材33がガイド溝21aに進入して、その係合状態が再び確保される。
【0031】
続いて、巻取り装置40を説明する。
巻取り装置40は、シート幅方向に延びる巻取り軸41と、レールポスト20に近接した位置に設けられ、巻取り軸41にリダクションギヤを介して連結されたモータ42と、を備えている。なお、本実施の形態では、巻取り軸41が複数本のパイプ41aで構成されており、これらパイプ41aを円形状に配置することで巻取り軸41を構成している。
【0032】
また、本実施の形態に示す巻取り装置40では、シャッター全閉時において巻取り軸41の表面にシート30の接続部分30a(
図7等)が露出するようになっている。
【0033】
また、巻取り装置40には、図示しないが、巻取り軸41の回転角度を規定するためのリミットスイッチ、並びに巻取り軸41の回転方向を制御するためのスイッチ等の補機類が接続されている。そして、シート30の接続部分30aは、開閉操作に伴う巻取り軸41の回転に伴ってその周方向に回転すると共に、リミットスイッチによって規定された所望の停止位置で停止する。
【0034】
また、これらの構成を有する巻取り装置40は、設置場所たる出入り口の上部壁面Pに据え付けられた中空のボックス状のケーシング45内に収められている。また、ケーシング45の底板には、シャッターの開閉操作に応じて、シート30を繰り出すための開口部45aが形成されている。
【0035】
この開口部45aは、巻取り軸41に対して平行且つ建物の壁に沿って形成されている。また、その両端部にはレールポスト20の先端が突き当たり、開口部45aから吊り下ろされるシート30は、レールポスト20に沿って下降する。
また、開口部45aにおいて、その手前側の縁45bに沿うように横架材50が設けられている。横架材50は、ケーシング45の下方から宛われ、開口部の縁45bからその下方にかけて、いわゆる「まぐさ」を形成している。
そして、ケーシング45の内部空間は、この開口部45aを通り吊り下ろされるシート30を隔てて、シート30の表側空間と裏側空間とに区画されている。
【0036】
なお、以下では、開口部45a内に臨む横架材50の内側面を、まぐさの内側面50aと称することもある。また、課題を解決するための手段との関係では、ケーシング45の底板が隔壁に相当する。また、開口部45の縁45bからまぐさ50の下端にかけて形成される内側面50aが、開口部の内側面に相当する。
【0037】
シートシャッター1の開閉時において、前記巻取り軸41の停止位置は次のようにして決定される。
例えば、巻取り軸41やモータ42の回転量により、全閉になったことを把握するように構成することができる。すなわち、パルスエンコーダを、巻取り軸41やモータ42の回転軸に接続するとともに、予めシート30の全開から全閉までのパルス数を把握しておく。シート30の閉鎖時において、パルスエンコーダが発生させるパルスを計数し、全閉に相当するパルス数を検出した時点で全閉と判断し、閉鎖動作を停止させる。この場合におけるパルス数は、シート30下端が接地や着床等したときから、さらにシート30が撓んで開口部の内側面50aに当接するまでに必要な回転量に相当するパルス数を加えたものである。したがって、この場合における制御は、単に「パルス数が全閉に相当する値になったか否か」を判断するのみでよく、撓み分に関する付加的な制御を行う必要がないため、制御が簡単になる。
【0038】
なお、上述の制御は、パルスエンコーダに限らず、例えば回転角量を計測する等、巻取り軸やモータ42の回転量を把握できる構成であれば任意に選択できる。さらには、シートの移動量を計測することによっても、同様に制御することが可能である。
【0039】
続いて、上記構造のシートシャッター1について、その気密構造を説明する。
本実施の形態に示すシートシャッター1は、シャッター全閉時のシート30の撓みを利用して高い気密性を得ている。
具体的には、開口部45a内に臨むまぐさ50の内側面50aに、シート30を撓んだ状態で当接させ、シート表面側からケーシング45の内部を通り、シート裏面側に流れ込む空気の流入を防止する。すなわち、シート30とまぐさ50との間にできる隙間を、シャッター全閉時に生じるシート30の撓みを利用して塞ぐように構成されている。
【0040】
また、シート30をまぐさ50側に積極的に撓める構成として、本実施の形態では、ガイドレール21に対する巻取り軸41のオフセット量、並びに巻取り軸41に接続されたシート30の停止位置などを、シートの材質を考慮しつつ適宜設定している。
【0041】
なお、
図6は、シート30の剥離点34とガイドレール21との位置関係を示す模式図である。また、
図7は、シート接続部分30aの停止位置とガイドレール21の上端部との位置関係を示す模式図である。また、
図8は、シート接続部分30aの停止位置とまぐさ内側面50aとの位置関係を示す模式図である。
また、本実施の形態ではガイドレール21の上部にガイド25を設けているが、このガイド25はシート30の撓みや反りに追従して動くように揺動自在に設けられているものである。本模式図ではその詳細は省略する。
【0042】
始めに、
図6を参照して巻取り軸41のオフセットを説明する。
図6に示されるように、巻取り軸41の軸芯は、ガイドレール21に対して所定の距離、ずれて配置、すなわちオフセットされている。なお、このガイドレール21からずれている側を本発明においては、便宜上、シャッターの正面側という。
また、
図6に示されるように、巻取り軸41における、巻取り軸41の軸芯に対してシャッター正面側とは反対側の端部もガイドレール21に対してシャッター正面側にオフセットされている(
図6中の矢印C方向)。なお、この状態の巻取り軸41を、便宜上、本発明においては、巻取り軸41をガイドレール21に対してオフセットする、と表現することがある。
前記巻取り軸41において、巻取り軸41の軸芯に対するシャッター正面側と反対側の端部は、まぐさ内面側50aよりも、シャッター正面側にオフセットされている。
【0043】
また、オフセット量は、シャッターの開閉動作中に、そのシート30の表面がまぐさ内側面50aに擦らない程度にする。すなわち、シート30の繰り出し量が増えるにつれて、剥離点34が巻取り軸41の軸心に向かって変位するため、この剥離点34の移動を考慮してオフセット量を定める。
なお、シャッター全閉付近、好ましくは全閉直前において剥離点34がガイドレール21の中心線上から外れていればよく、全開時および繰り出し初期から中期における剥離点34の位置は、特に問わない。
【0044】
続いて、巻取り軸41に接続されるシート30の停止位置と巻取り軸41の設置高さについて、
図7を参照して説明する。
本実施の形態では、ガイドレール21の上端よりも高い場所に、シート30の接続部分30aが位置するように、巻取り軸41の設置高さHを決めている。
【0045】
なお、本実施の形態では、ガイドレール21に対してシャッター正面側に巻取り軸41が位置し、さらに、全閉に対応したシート接続部分30aの停止位置は、シート30の寸法公差を考慮して順方向(
図7中の矢印A方向)1/4〜1/2回転の範囲に設定している。
【0046】
巻取り軸41がシート30の閉鎖方向に回転すると、シート30に遠心力が作用して、シート30が巻取り軸から離間する方向(
図6においては、まぐさ内面側50aから離間する方向に)移動する傾向が生じる。
図4に示されるように、シート30は、その幅方向の両端が、ガイドレール21で拘束されていること以外はフリーになっている。そのため、シート30の幅方向の両端以外、特に幅方向の中央付近では、より顕著に、まぐさ内面側50aから離間する方向に移動する傾向にある。ところが、シャッター全閉時において巻取り軸41の表面にシート30の接続部分30aが露出する状態になっていると(特に、接続部分30aが順方向1/4〜1/2回転の範囲に位置していると)、シャッター全閉近傍においては、シート30に作用する遠心力に抗して、シート30が、まぐさ内面側50aから離間する方向に移動することを制御でき、これによりシート30がまぐさ内面側50aに当接し易くなる。
【0047】
ところで、シャッター全閉時においても巻取り軸41の表面にシート30の接続部分30aが露出しないような構成の場合には、接続部分30aによる抑制効果が期待できないので、シャッター全閉や全閉近傍になった場合に、シート30に作用する遠心力に抗することができたり、より積極的には、シート30をまぐさ内面側50a方向に移動させる部材である押圧部材(図示せず)を設けてもよい。なお、シャッター全閉時において巻取り軸41の表面にシート30の接続部分30aが露出する場合にも、さらに押圧部材を設けてもよい。
または、押圧部材を省略して接続部分30a(及びガイドレール)のみとするのが構成の単純化やコスト削減の観点からは有利である。
【0048】
また、ガイドレール21に加え、その上部にガイド25を設けているため、シャッターの正面側から見て、巻取り軸41の下端面がガイド25に重ならないように設けられている。つまり、順方向1/4〜1/2回転において、その何れで停止してもよいように、ガイドレール21並びにガイド25に対する巻取り軸41の設置高さが決められている。
【0049】
続いて、まぐさ50の内側面50aとシート30の接続部分30aとの関係を、
図8を参照して説明する。この関係では、シャッター全閉時において、シート接続部分30aの停止位置がまぐさ50の内側面50a直上を避けるように、巻取り軸41がシャッター正面側にオフセットされている(
図8中の矢印B方向)。
【0050】
このように本実施の形態では、巻取り軸41のオフセット量を決定する際、ガイドレール21、剥離点34、シートの接続部分30a、まぐさの内側面50a等の位置関係を、シートの材質と共に考慮してオフセット量を決定する。
【0051】
続いて、上記構成を踏まえてシート30の撓む様子を説明する。
図6に示すように、シート30の剥離点34は、ガイドレール21の中心線に対してシャッター正面側にオフセットされている。このためシート30の下端が床に達してシートの荷重が受け止められると、剥離点34からガイドレール21の上部にかけて区間がまぐさ50側に撓みだす。
【0052】
また、
図7に示すようにシート接続部分30aの停止位置をガイドレール21よりも高い位置に設定すると、ガイドレール21の上端に対するシート30の引っ掛かりがなくなり、シート30の張りが抑えられる。よって、シート30はその重みによって下方に撓みながらまぐさ50に沿う。
【0053】
また、
図8に示すように、まぐさ50の内側面直上を避けて、若干順方向寄りに停止位置を設定すれば、シート30がまぐさ50の内側面50a側に突き当てられ、その接触状態が良好に保たれる。
【0054】
また、
図4に示すように、ガイド25がシート30の撓みに追従して、まぐさ50の内側面50a側に傾くため(
図4中の矢印B方向)、シート30はガイド25によってその撓みを抑制されることなく、シート幅方向において広くまぐさ50に当接する。
【0055】
このように本実施の形態では、巻取り軸41をガイドレール21に対してオフセットし、また、巻取り軸41に接続されたシート30の停止位置などを適宜設定することで、シート30を所望の方向に積極的に撓ませ、シャッター全閉時における気密性を確保している。
また、シャッター全閉時のシート30の撓みを利用して隙間を塞ぐため、開閉動作中はシート30とまぐさ50が触れておらず、開閉の支障にもならない。
【0056】
また、巻取り軸41に対するシート30の固定方法に関し、本実施の形態では巻取り軸41を2枚のフラップ用シート32a,32bで締め付け、シート30を巻取り軸41に固定している。この構造は、巻取り軸41に対するフラップ32の滑りが少なく、高速の巻き下げに対応できる。また、面ファスナー32cを剥がすのみでシート30を着脱できるため、シートの交換や装置の保守が容易である。また、本シートシャッターでは、巻取り軸41に対するシート接続部分30aの停止位置が重要になるため、滑りづらく、着脱も容易な本構造は有利である。
【0057】
なお、本実施の形態はあくまでも一実施の形態であり、シート30の撓ませ方やシート30の構造など、各種仕様に応じて変更可能である。
例えば、
図9に示すように、シート30の裏面側に後方まぐさ52を設け、この後方まぐさ52の内側面52aにシート30を撓ませて当接させてもよい。
【0058】
また、
図10に示すようにシート30の接続部分30aをまぐさ50の内側面50aよりも建物側で停止させ、そのシート30のコシを利用して、シート30をまぐさ50側に撓ませることもできる。
このようにシート30の様々な撓ませ方を例示できる。また、シート接続部分30aの停止位置や巻取り軸41のオフセットもシートの強度や撓ませ方に併せて変更可能である。
【0059】
さらに、フラップ用シート32a,32bの接合方法に関して、例えば、
図11に示すように、その重なり合う箇所において、下側のフラップ用シート32aを予め巻取り軸41にテープ止めしておけば、巻取り軸41に対するシート30の位置決めや脱着がさらに容易になる。すなわち、フラップ用シート32aの先端と巻取り軸41とをテープ32dによって止める。
【0060】
さらにまた、フラップ用シート32a,32bとシート本体31とは同素材でもよいが、コスト等を考慮すると、シート本体31には機能性に富む高価な素材を用い、フラップ用シート32a,32bには、薄く安価な素材を用いるとよい。また、フラップ用シート32a,32bについても負荷のかかり具合等を考慮して異なる素材を用いても良い。
【0061】
前記シート30と巻取り軸41との固定に関して、上記実施の形態では2枚のフラップ用シート32a,32bを用いたが、例えば、
図12及び
図13に示すように1枚のフラップ用シートのみを用いてシートを巻取り軸に固定することもできる。
【0062】
図12に示す例では、巻取り軸41の周囲長に対して若干長めにフラップ用シート35を用意すると共に、このフラップ用シート35の中央付近にシート本体31の上縁部分31aを直接溶着して接続する。また、フラップ用シート35の両端部35a,35bに面ファスナーを設けると共に、その端部35a,35b同士が重なり合うようにフラップ用シート35を巻取り軸41に巻き付ける。
【0063】
図13に示す例では、巻取り軸41の周囲長に対して若干長めにフラップ用シート36を用意すると共にその端部36a,36b同士を僅かにずらして突き合わせ溶着する。また、このように端部同士を繋ぎ合わせることでフラップ用シート36は巻取り軸41の外径にほぼ等しい内径の筒状になる。また、端部同士が接合される部位にシート本体31の上縁部分31aを、面ファスナーを用いて接続する。そして、シート本体31が設けられたフラップ用シート36を巻取り軸41に差し入れ装着する。また、巻取り軸41に対するフラップ用シート36の回り止めとして、ビス36cをフラップ用シート36の表面側から巻取り軸41に向かって打ち込み、フラップ用シート36を巻取り軸41に固定する。
このようにフラップ用シート1枚のみでシート本体31を巻取り軸41に連結することができる。
【0064】
また、
図14に示すようにフラップを介さずにシート本体31を巻取り軸41に接続してもよい。この場合、巻取り軸41を1本の部材で構成し、その一側端から他側端にかけてシート保持用の溝37を形成する。また、この溝37に脱落不能に差し込まれる棒状のシート保持部材38を用意する。ここでシート保持用の溝37は、断面円形で且つその円弧の一部が巻取り軸41の表面において一部開いている。また、棒状のシート保持部材38も断面が円形であり、シート保持用の溝37に対してその一側方から差し入れることができる。また、シート本体31は、その上縁部分31aにおいて棒状のシート保持部材38に固定されており、シート保持部材38を溝37に差し入れると、シート本体31は巻取り軸41の表面に臨む溝37の隙間を通り吊り下げられる。このようにフラップを介さずにシート本体31を巻取り軸41に接続することもできる。また、シート、テープ、ビス、接着剤等を用いてシート本体31を巻取り軸41に直接固定してもよい。