特許第5989512号(P5989512)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5989512
(24)【登録日】2016年8月19日
(45)【発行日】2016年9月7日
(54)【発明の名称】貯湯式給湯装置
(51)【国際特許分類】
   F24H 9/20 20060101AFI20160825BHJP
   F24H 9/00 20060101ALI20160825BHJP
【FI】
   F24H9/20 E
   F24H9/00 E
【請求項の数】1
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2012-251327(P2012-251327)
(22)【出願日】2012年11月15日
(65)【公開番号】特開2014-98522(P2014-98522A)
(43)【公開日】2014年5月29日
【審査請求日】2015年4月24日
(73)【特許権者】
【識別番号】000000538
【氏名又は名称】株式会社コロナ
(72)【発明者】
【氏名】森田 誠
(72)【発明者】
【氏名】山田 照之
【審査官】 吉村 俊厚
(56)【参考文献】
【文献】 実開平02−103649(JP,U)
【文献】 実開昭52−160152(JP,U)
【文献】 実開昭53−115454(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24H 1/00 − 9/20
F24D 1/00 − 19/10
G01K 1/00 − 19/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
加熱手段で加熱された温水を貯湯する貯湯タンクと、該貯湯タンクに給水を補給する給水管と、貯湯タンク上部に連通し高温水を出湯する出湯管と、貯湯タンク外周の上下方向に複数個備えられ該貯湯タンク内温度と共に貯湯量を検知する貯湯温度センサとを備えたものに於いて、前記貯湯温度センサは、温度を検知する素子部と、該素子部と接続されているリード線部と、前記素子部を覆って保護する保護部とからなり、前記保護部を貯湯タンクに接触させると共に、該保護部とリード線部との境目部分から所定の長さ分のリード線部を貯湯タンクに接触させ、貯湯タンクに接触している保護部とリード線部とを取り付け材で覆って貯湯タンクに取り付け、前記貯湯タンクは保温材に覆われていると共に、リード線部を取り出すためのリード線取り出し口が形成され、該リード線取り出し口付近の貯湯温度センサの保護部を貯湯タンクに接触させると共に、該保護部とリード線部と境目部分から所定の長さ分のリード線部を貯湯タンクに接触させ、貯湯タンクに接触している保護部とリード線部とを取り付け材で覆って貯湯タンクに取り付けたことを特徴とする貯湯式給湯装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、加熱手段で貯湯タンク内の湯水を循環加熱する貯湯式給湯装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来よりこの種のものでは、貯湯タンクの下部から取り出した水を加熱手段で沸き上げ目標温度に加熱して貯湯タンクの上部から戻すようにしたものがあり、給湯の際は、貯湯タンク下部からの給水されることにより貯湯タンク上部から沸き上げられた湯が出湯されることで給湯を行い、それにより貯湯タンク内には上部に高温の湯、下部に低温の水、それらの境界層に中間温度の中温水が位置する状態となる。
【0003】
その貯湯タンク内の高温の湯の残量を検知するため、貯湯タンク外周の上下方向に貯湯タンク内温度と共に貯湯量を検知する貯湯温度センサを複数個備えていた。(特許文献1参照。)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−138981号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところでこの従来のものでは、貯湯温度センサとしてサーミスタを使用していたが、このサーミスタは先端部分にある温度を検知する素子部と、該素子部と接続されているリード線部と、前記素子部を覆って保護するコーティング剤からなる保護部とからなり、このサーミスタを図3及び図4に示すように、貯湯タンクに対して保護部のみ接触させた状態でアルミニウムテープからなる取り付け材により取り付けていたため、リード線部周りの外気の温度の影響を受けてそれが誤差となり、貯湯タンク内の湯水の温度を正確に検知することができなかった。
【0006】
又、貯湯タンクは放熱防止のために貯湯タンク全体を保温材で覆っており、その保温材にリード線取り出し口を形成して、そこからリード線を取り出しているが、そのリード線取り出し口付近の貯湯温度センサが特にリード線取り出し口付近の外気の温度の影響を受けてしまうという問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明はこの点に着目し上記課題を解決する為、請求項1では特にその構成を、加熱手段で加熱された温水を貯湯する貯湯タンクと、該貯湯タンクに給水を補給する給水管と、貯湯タンク上部に連通し高温水を出湯する出湯管と、貯湯タンク外周の上下方向に複数個備えられ該貯湯タンク内温度と共に貯湯量を検知する貯湯温度センサとを備えたものに於いて、前記貯湯温度センサは、温度を検知する素子部と、該素子部と接続されているリード線部と、前記素子部を覆って保護する保護部とからなり、前記保護部を貯湯タンクに接触させると共に、該保護部とリード線部との境目部分から所定の長さ分のリード線部を貯湯タンクに接触させ、貯湯タンクに接触している保護部とリード線部とを取り付け材で覆って貯湯タンクに取り付け、前記貯湯タンクは保温材に覆われていると共に、リード線部を取り出すためのリード線取り出し口が形成され、該リード線取り出し口付近の貯湯温度センサの保護部を貯湯タンクに接触させると共に、該保護部とリード線部と境目部分から所定の長さ分のリード線部を貯湯タンクに接触させ、貯湯タンクに接触している保護部とリード線部とを取り付け材で覆って貯湯タンクに取り付けたものである。
【発明の効果】
【0009】
この発明の請求項1によれば、貯湯温度センサの保護部を貯湯タンクに接触させると共に、該保護部とリード線部との境目部分から所定の長さ分のリード線部を貯湯タンクに接触させて、貯湯タンクに接触している保護部とリード線部とを取り付け材で覆って貯湯タンクに取り付けたので、リード線部にも貯湯タンク表面の熱が伝わって、保護部及び保護部とリード線部との境目部分から所定の長さ分のリード線部が貯湯タンク表面の温度と同じになり、更に貯湯タンクに接触している保護部及び保護部とリード線部との境目部分から所定の長さ分のリード線部を取り付け材で覆うことでリード線部周りの外気と遮断され、リード線部がリード線部周りの外気の温度の影響を受けることを防止し、それにより貯湯タンク内の湯水の温度を正確に検知することができるものである。
【0010】
また、前記貯湯タンクは保温材に覆われていると共に、リード線部を取り出すためのリード線取り出し口が形成され、該リード線取り出し口付近の貯湯温度センサの保護部を貯湯タンクに接触させると共に、該保護部とリード線部と境目部分から所定の長さ分のリード線部を貯湯タンクに接触させて、貯湯タンクに接触している保護部とリード線部とを取り付け材で覆って貯湯タンクに取り付けたので、リード線部にも貯湯タンク表面の熱が伝わって、保護部及び保護部とリード線部との境目部分から所定の長さ分のリード線部が貯湯タンク表面の温度と同じになり、更に貯湯タンクに接触している保護部及び保護部とリード線部との境目部分から所定の長さ分のリード線部を取り付け材で覆うことでリード線取り出し口付近の外気と遮断され、リード線部がリード線取り出し口付近の外気の温度の影響を受けることを防止し、それにより貯湯タンク内の湯水の温度を正確に検知することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】この発明の一実施形態を示す貯湯式給湯装置の概略説明図。
図2】同要部電気回路のブロック図。
図3】同貯湯温度センサを取り付けた状態を示す説明図。
図4】同貯湯温度センサを取り付けた状態のAA断面図。
図5】従来の貯湯温度センサを取り付けた状態を示す説明図。
図6】同貯湯温度センサを取り付けた状態のBB断面図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
次にこの発明の一実施形態を図示した貯湯式給湯装置に基づいて説明する。
1は円筒状の貯湯タンクで、二酸化炭素冷媒を用いたヒーポンユニットから成る加熱手段2を利用し、時間帯別契約電力の電力単価が安価な深夜時間帯に湯水を沸き上げて貯湯するものであり、底部には給水を補給する給水管3が接続し、上部には貯湯した高温水を給湯栓(図示せず)等に出湯する出湯管4が接続されている。
【0013】
5は一方に出湯管4を、他方には給水管3から分岐した給湯用給水バイパス管6を、中央には給湯管7が接続した電動三方弁から成る給湯用混合弁で、出湯管4からの高温水と給湯用給水バイパス管6からの給水とを混合して、台所リモコン8で設定された給湯設定温度となるようにして供給するものであり、給湯管7に備えた給湯サーミスタ9による給湯温度と給水温度と給湯設定温度から、出湯管4の湯側開度と給湯用給水バイパス管6の水側開度をフィードフォワード制御で調整するものである。
【0014】
10は前記給湯用混合弁5と同じく一方には出湯管4を、他方には給湯用給水バイパス管6から分岐した風呂用給水バイパス管11を、中央を風呂循環回路(図示せず)に接続した電動三方弁から成る風呂用混合弁で、出湯管4からの高温水と風呂用給水バイパス管11からの給水とを混合して、浴室リモコン12で設定された風呂設定温度となるようにして湯張りするものであり、出湯温度と給水温度と風呂設定温度とから、出湯管4の湯側開度と風呂用給水バイパス管11の水側開度をフィードフォワード制御で調整するものである。
【0015】
13は貯湯タンク1の外周壁に取り付けられた複数の貯湯温度センサで、上下方向に等間隔で上から順に13a、13b、13c、13dと4個が設けられ、貯湯温度やこの温度をマイコンから成る給湯制御部14に入力して、残湯量や沸き上げ運転、沸き終い運転等の演算、運転制御を行わせるものである。
【0016】
前記給湯制御部14は、残湯量が貯湯温度センサ13aが検出する所定残湯量、ここでは50Lに達することで、給水管3の減圧弁15より上流側に備えられた遮断弁16を数秒の間開閉制御し、これにより給湯が断続されて使用者に湯切れが近いことを知らせるものである。
【0017】
又この遮断弁16は、貯湯タンク1や各配管等からの漏水を検知して給水管3を閉弁する緊急遮断弁も兼用しているもので、こちらの作動を優先させるものである。
【0018】
17は貯湯タンク1と加熱手段2とを湯水が循環可能に接続する往き管18と戻り管19と循環ポンプ20とで構成された加熱循環回路である。
21は給水管3途中に設けられた給水サーミスタであり、22は出湯管4に備えられた圧力逃がし弁であり、23は給水管3に設けられた貯湯タンク1側からの逆流を阻止する逆止部である。
【0019】
前記貯湯温度センサ13は、サーミスタを使用しており、先端部分にある温度を検知する素子部24と、該素子部24と接続されているリード線部25と、前記素子部24を覆って保護するコーティング剤からなる保護部26とからなるもので、アルミニウムの貼り付け用テープからなる取り付け材27により貯湯タンク1表面に取り付けられているものである。
【0020】
次にこの貯湯温度センサ13の取り付け構造について説明する。
図3及び図4に示すように、貯湯温度センサ13の保護部26及び保護部26とリード線部25との境目から所定の長さのリード線部25とを貯湯タンク1の外周壁に接触させた状態で、取り付け材27により保護部26及び保護部26とリード線部25との境目から所定の長さのリード線部25とを全て覆うようにして取り付けたものである。
【0021】
これによりリード線部25にも貯湯タンク1表面の熱が伝わって、保護部26及び保護部26とリード線部25との境目部分から所定の長さ分のリード線部25が貯湯タンク1表面の温度と同じになり、更に貯湯タンク1に接触している保護部26及び保護部26とリード線部25との境目部分から所定の長さ分のリード線部25を取り付け材27で覆うことでリード線部25周りの外気と遮断され、リード線部25がリード線部25周りの外気の温度の影響を受けることを防止し、それにより貯湯タンク1内の湯水の温度を正確に検知することができるものである。
【0022】
又、貯湯タンク1は保温材(図示せず)に覆われているが、その保温材にはリード線部25を取り出すためのリード線取り出し口(図示せず)が形成されており、このリード線取り出し口付近の貯湯温度センサ13についてその保護部26を貯湯タンク1に接触させると共に、該保護部26とリード線部25と境目部分から所定の長さ分のリード線部25を貯湯タンク1に接触させて、貯湯タンク1に接触している保護部26とリード線部25とを取り付け材27で覆って貯湯タンク1に取り付けるようにしてもよい。
【0023】
それにより貯湯温度センサ13の保護部26とリード線部25との境目から所定の長さのリード線部25は、リード線取り出し口付近の外気と遮断され、リード線部25がリード線取り出し口付近の外気の温度の影響を受けることを防止し、それにより貯湯タンク1内の湯水の温度を正確に検知することができるものである。
【0024】
又、貯湯温度センサ13の保護部26及び保護部26とリード線部25との境目部分から所定の長さ分のリード線部25を貯湯タンク1に接触させて取り付け材27で覆って取り付けるのを、貯湯タンク1の貯湯運転開始の判定に使用する貯湯温度センサ13に行うようにしてもよい。
【0025】
それにより貯湯タンク1の貯湯運転開始を判定する際、貯湯タンク1内の湯水の温度を正確に検知することができるので、貯湯運転開始のタイミングを正確に判定することができるものである。
【0026】
尚、従来の貯湯温度センサ13の取り付け方法では、貯湯タンク1内の湯水が61℃の時に保温材に覆われている貯湯タンク1の中部と下部の貯湯温度センサ13の検知温度が61℃に対して、リード線取り出し口が形成されている貯湯タンク1の上部の貯湯温度センサ13の検知温度が58℃というようにリード線取り出し口付近の外気の温度の影響を受けていたが、本実施例の貯湯温度センサ13の取り付け方法では、貯湯タンク1内の湯水が61℃の時に保温材に覆われている貯湯タンク1の中部と下部及びリード線取り出し口が形成されている貯湯タンク1の上部の全ての貯湯温度センサ13の検知温度が61℃となり、リード線取り出し口付近の外気の温度の影響を受けるのを防止できるものである。
【符号の説明】
【0027】
1 貯湯タンク
2 加熱手段
3 給水管
4 出湯管
13 貯湯温度センサ
24 素子部
25 リード線部
26 保護部
27 取り付け材
図1
図2
図3
図4
図5
図6