(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0014】
ここでは、下記の順序に従って本発明の実施の形態について説明する。
(1)区間取得システムの構成:
(2)区間取得処理:
(2−1)渋滞用制御のための区間分割処理:
(2−2)長距離用制御のための区間分割処理:
(3)他の実施形態:
【0015】
(1)区間取得システムの構成:
図1は、車両に搭載された区間取得システムの構成を示すブロック図である。本実施形態において区間取得システムは、ナビゲーションシステム10によって実現される。ナビゲーションシステム10は、CPU、RAM、ROM等を備える制御部20と記憶媒体30とを備えており、制御部20は、記憶媒体30やROMに記憶されたプログラムを実行することができる。本実施形態においては、このプログラムとして図示しないナビゲーションプログラムを実行可能である。ナビゲーションプログラムは、目的地までの走行予定経路を探索し、当該走行予定経路に沿って移動するように案内する機能を制御部20に実行させることができる。
【0016】
本実施形態において、ナビゲーションシステム10は、車両において燃料の消費量を抑制して走行するための制御を行うための区間情報を生成し、車両の駆動制御ECU(後述)に受け渡す処理を制御部20に実行させることができる。当該区間情報を生成する際には、走行予定経路を複数の区間に分割し、分割された区間毎の区間情報を生成することとしており、ナビゲーションプログラムは、当該区間の分割を実行するための区間取得部プログラム21を備えている。
【0017】
車両には、ナビゲーションシステム10と協働し、または、車両制御を実行するために、次の各部(40〜48)が備えられている。GPS受信部40は、GPS衛星からの電波を受信し、図示しないインタフェースを介して車両の現在地を算出するための信号を示す信号を出力する。制御部20は、この信号を取得して車両の現在地を取得する。車速センサ41は、車両が備える車輪の回転速度に対応した信号を出力する。制御部20は、図示しないインタフェースを介してこの信号を取得し、車速を取得する。ジャイロセンサ42は、車両の水平面内の旋回についての角加速度を検出し、車両の向きに対応した信号を出力する。制御部20は、この信号を取得して車両の進行方向を取得する。車速センサ41およびジャイロセンサ42等は、車両の走行軌跡を特定するために利用され、本実施形態においては、車両の出発地と走行軌跡とに基づいて現在地が特定され、当該出発地と走行軌跡とに基づいて特定された車両の現在地がGPS受信部40の出力信号に基づいて補正される。
【0018】
通信部43は、車両の外部の渋滞情報管理システムと通信を行う回路を備えており、制御部20は、通信部43を介して渋滞情報管理システムと通信を行い、任意のリンクが示す道路区間の渋滞度を取得することができる。なお、本実施形態において、渋滞度は、渋滞の程度を評価するための指標であれば良く、渋滞の程度を段階的に示す情報である。本実施形態において、渋滞度は渋滞が発生している「渋滞」と渋滞が発生していない「空き」とが想定されている。
【0019】
本実施形態の車両は、駆動源として、燃料タンク47に蓄積された燃料を動力源とする内燃機関44と、二次電池46に蓄積された電力を動力源とするモータ45とを備えたハイブリッド車両である。なお、本実施形態における車両は、電源プラグによる充電が可能なプラグインハイブリッド車両であってもよいし、電源プラグによる充電ができないハイブリッド車両であっても良い。これらの内燃機関44とモータ45とは図示しない動力伝達機構に連結されており、当該動力伝達機構によって回転駆動力を車両の推進力に変換することによって車両を駆動する。車両は、内燃機関44とモータ45とのいずれかまたは双方によって駆動することができる。また、車両を走行させる際の回転方向と逆方向にモータ45を回転させることが可能であり、この回転によって発生する回生電力は二次電池46に充電される。
【0020】
内燃機関44とモータ45は、駆動制御ECU48に制御される。駆動制御ECU48は、内燃機関44とモータ45とに対して制御信号を出力可能であり、内燃機関44とモータ45とに対して制御信号を出力して内燃機関44とモータ45とのいずれかまたは双方が回転駆動力を発生させるように制御する。従って、本実施形態においては、駆動制御ECU48が出力する制御信号によって内燃機関44の駆動や停止、モータ45による充電、二次電池46の放電によるモータ45の駆動が選択される。また、駆動制御ECU48は、二次電池46からSOC[%](SOC:State Of Charge)を取得して制御部20に通知することができる。
【0021】
本実施形態において、駆動制御ECU48は、燃料の消費量を抑制するための制御を実施可能に構成される。当該制御としては、「渋滞の前に回生エネルギーによる二次電池の充電を行っておき、渋滞においてEV走行(内燃機関を使用しない走行)を行う」渋滞用制御と、「走行負荷が高い場合にはHV走行(内燃機関とモータを併用した走行)、走行負荷が低い場合にはEV走行を行って二次電池のSOCが下限に達するまでの距離をできるだけ長くする」長距離用制御とがある。また、ハイブリッド車両が、電源プラグによる二次電池46への充電ができないハイブリッド車両である場合、駆動制御ECU48は、渋滞用制御を実施可能であるが、長距離用制御を実施するようには構成されない。すなわち、電源プラグによる二次電池46への充電ができないハイブリッド車両においては、プラグインハイブリッド車両よりも二次電池46の容量が少ないため、長距離用制御を実施可能には構成されておらず、渋滞用制御を実施可能に構成される。一方、ハイブリッド車両が、電源プラグによる二次電池46への充電ができるプラグインハイブリッド車両である場合、駆動制御ECU48は、渋滞用制御と長距離用制御との双方を二次電池のSOCや走行環境等に応じて実行可能である。
【0022】
さらに、本実施形態において、駆動制御ECU48は、車両が走行予定経路を走行している過程において上述の渋滞用制御や長距離用制御を実行するように構成されており、走行予定経路が複数の区間に分割された状態において、各区間に関して制御に必要なパラメータ(区間情報)を取得して制御を実行する。従って、制御部20は、駆動制御ECU48に対して、区間毎の区間情報を受け渡すように構成されており、制御部20は、区間取得部プログラム21の処理によって区間を取得し、取得した区間毎の区間情報を取得して駆動制御ECU48に受け渡す。
【0023】
なお、駆動制御ECU48に関するリソースは、複雑な情報処理を実行可能な他の装置(例えば、情報処理専用のサーバ等)におけるリソースよりも少なく、過度に多くの区間についての区間情報を処理するためには時間を要する。また、制御部20から駆動制御ECU48に区間情報を有線通信によって受け渡す際の通信帯域も過度に多くはない。従って、本実施形態においては、区間を分割し得る走行予定経路の距離の上限(上限距離)と分割後の区間の数の上限(上限区間数)とが予め決められており、制御部20は、分割後の区間の数が上限区間数以下になるように区間分割の処理を行う。
【0024】
このような処理を行うため、区間取得部プログラム21は、走行予定経路取得部21aと区間取得部21bとを備えており、記憶媒体30には予め地図情報30aが記憶されている。地図情報30aは、車両が走行する道路上に設定されたノードの位置等を示すノードデータ、ノード間の道路の形状を特定するための形状補間点の位置等を示す形状補間点データ、ノード同士の連結を示すリンクデータ、道路の勾配を示す勾配データ、道路の摩擦係数を示す摩擦係数データ、道路やその周辺に存在する地物を示すデータ等を含み、車両の現在地から目的地までの走行予定経路の探索や経路案内、走行負荷の取得等に利用される。
【0025】
走行予定経路取得部21aは、内燃機関とモータとの少なくとも一方で駆動される車両の走行予定経路を取得する機能を制御部20に実現させるモジュールである。本実施形態においては、図示しないナビゲーションプログラムの処理によって制御部20が探索した走行予定経路を示す情報を取得する。この結果、走行予定経路を構成するリンクを示すリンクデータが特定される。リンクデータは交差点間の道路区間を示すデータであるため、走行予定経路は、交差点間の道路区間の順列として特定されていることになる。本実施形態においては、走行予定経路を構成する交差点間の道路区間が、渋滞用制御および長距離用制御のための区間分割を行う前に特定されていることになり、当該道路区間が初期区間となる。
【0026】
区間取得部21bは、現在地から所定の距離の範囲内にある走行予定経路を渋滞度の差が区別されるように複数の区間に分割し、現在地から所定の距離の範囲外にある走行予定経路を走行負荷の差が区別されるように複数の区間に分割する機能を制御部20に実現させるモジュールである。すなわち、制御部20は、区間取得部21bの処理により、現在地からの距離に応じて渋滞用制御のための区間の分割と長距離用制御のための区間の分割を切り替えて、走行予定経路を複数の区間に分割する。
【0027】
上述の渋滞用制御は「渋滞の前に回生エネルギーによる二次電池の充電を行っておき、渋滞においてEV走行(内燃機関を使用しない走行)を行う」制御であるため、渋滞度の差が区別されるように走行予定経路が複数の区間に分割されていることが好ましい。一方、長距離用制御は「走行負荷が高い場合にはHV走行(内燃機関とモータを併用した走行)、走行負荷が低い場合にはEV走行を行って二次電池のSOCが下限に達するまでの距離をできるだけ長くする」制御であるため、走行負荷の差が区別されるように走行予定経路が複数の区間に分割されていることが好ましい。
【0028】
しかし、渋滞度の差が区別されるように走行予定経路が複数の区間に分割されている場合であっても、各区間の走行負荷に着目すれば、当該区間に着目しながら長距離用制御を行うことが可能である。また、渋滞度の差と走行負荷の差とのいずれに着目して区間が分割された場合であっても、全ての交差点において交差点毎に渋滞度や走行負荷が変化する確率は低いため、交差点に応じて分割された区間と比較して区間の総数は一般的に少なくなる。
【0029】
そこで、制御部20は、区間取得部21bの処理により、現在地から近い範囲においては、渋滞度の差が区別されるように走行予定経路が複数の区間に分割する。この結果、当該範囲において渋滞用制御と長距離用制御とのいずれをも実施可能である。また、現在地から遠い範囲の区間に着目して渋滞用制御が行われることはないため、制御部20は、区間取得部21bの処理により、現在地から遠い範囲において、走行負荷の差が区別されるように走行予定経路が複数の区間に分割する。このように走行予定経路を分割しておけば、交差点に応じて分割された区間よりも少ない数の区間により、複数の種類のハイブリッド車両によって燃料消費を抑制する制御を行うために利用可能な区分を定義することができる。
【0030】
区間の分割が完了すると、制御部20は、区間取得部21bの処理により、各区間についての区間情報を取得し、駆動制御ECU48に区間情報を受け渡す。なお、区間情報は、各区間の走行負荷および渋滞度を示す情報である。この結果、駆動制御ECU48は、区間毎の走行負荷や渋滞度に応じて、燃料の消費量を抑制するための制御を実行する。
【0031】
(2)区間取得処理:
次に、以上の構成において制御部20が実施する区間取得処理について説明する。
図2は、区間取得処理を示すフローチャートである。当該区間取得処理は、車両が走行している過程において、所定の期間(例えば、100ms)毎に実行される。当該区間取得処理において制御部20は、走行予定経路取得部21aの処理により、走行予定経路を取得する(ステップS100)。すなわち、制御部20は、GPS受信部40,車速センサ41,ジャイロセンサ42の出力信号に基づいて車両の現在地を取得し、図示しないナビゲーションプログラムの処理によって取得された走行予定経路を取得し、現在地より前方の走行予定経路を取得する。
【0032】
次に制御部20は、区間取得部21bの処理により、リンク毎の走行負荷を取得する(ステップS105)。すなわち、現在地より前方の走行予定経路は、リンク(が示す道路区間)によって特定されているため、制御部20は、各リンクが示す道路区間の各位置について地図情報30aを参照して走行負荷を取得するためのパラメータ(摩擦係数や勾配抵抗等)を取得する。また、車両の諸元に基づいて走行負荷を取得するためのパラメータ(車両の重量や空気抵抗、加速抵抗、前面投影面積等)を取得する。そして、走行負荷を算出するために予め特定された式に各パラメータを代入することによって各位置を走行するための負荷を特定し、各リンクにおいて全長に渡って負荷を積分するとともにリンク距離で除することで、単位距離あたりの走行負荷を取得する。
【0033】
次に、制御部20は、区間取得部21bの処理により、現在のSOCを取得する(ステップS110)。すなわち、制御部20は、駆動制御ECU48に対してSOCを問い合わせるための制御信号を出力する。駆動制御ECU48は、当該制御信号に応じて二次電池46からSOCを取得し、制御部20に対して回答する。この結果、制御部20は、二次電池46のSOCを取得する。
【0034】
次に、制御部20は、区間取得部21bの処理により、現在のSOCが基準SOC以下であるか否かを判定する(ステップS115)。なお、ここで、基準SOCは、渋滞用制御が必要か否かを判定するために予め決められたSOCの値である。ステップS115において、現在のSOCが基準SOC以下であると判定されない場合、渋滞用制御のための区間分割を省略するために、距離Xに0を代入する(ステップS135)。
【0035】
ステップS115において、現在のSOCが基準SOC以下であると判定された場合、制御部20は、渋滞用制御が必要であるとみなし、区間取得部21bの処理により、目標SOC−現在のSOCを取得する(ステップS120)。なお、目標SOCは、二次電池のSOCが不足しないことが統計的に一定の信頼性があるように決められた固定値である。また、ここでは目標SOC−現在のSOCの値をZとする。
【0036】
次に、制御部20は、区間取得部21bの処理により、SOCをZ上昇させるために必要な所定の距離X(km)を取得する(ステップS125)。なお、本実施形態においては、予めZの値と所定の距離Xの値とを対応づけるマップが定義されており、制御部20は、当該マップを参照してZに対応するXを決定する。なお、本実施形態において目標SOCは、二次電池のSOCが不足しないことが統計的に一定の信頼性があるように決められた値である。従って、現在のSOCをZ上昇させて目標SOCとするために必要な所定の距離は、当該所定の距離より遠方において、二次電池のSOCが不足しないことが統計的に一定の信頼性があるように設定されることになる。なお、走行の過程で現在のSOCが基準SOCより大きくなれば、長距離用制御に分割された区分に基づいて駆動制御ECU48が制御を行うことになる。
【0037】
次に、制御部20は、区間取得部21bの処理により、現在地からX(km)の範囲内の走行予定経路を渋滞用制御のための区間に分割する(ステップS130)。当該ステップS130の詳細は後述する。ステップS130において渋滞用制御のための区間分割が行われた場合、または、ステップS135が実行されて渋滞用制御のための区間分割が省略された場合、制御部20は、区間取得部21bの処理により、X(km)以遠の走行予定経路を長距離用制御のための区間に分割する(ステップS140)。当該ステップS140の詳細は後述する。
【0038】
次に、制御部20は、区間取得部21bの処理により、分割後の区間の区間情報を取得する(ステップS145)。すなわち、分割された各区間について、単位距離あたりの走行負荷と渋滞度を示す情報を取得する。そして、制御部20は、区間取得部21bの処理により、区間情報を駆動制御ECU48に送信する(ステップS150)。この結果、現在地から所定の距離までの範囲においては渋滞用制御のための分割が行われ、所定の距離より遠い範囲においては長距離用制御のための分割が行われ、上限区間数以下に分割された各区間の区間情報が駆動制御ECU48に送信されることになる。
【0039】
(2−1)渋滞用制御のための区間分割処理:
次に、ステップS130における処理を詳細に説明する。
図3Aは、ステップS130における処理である渋滞用制御のための区間分割処理を示すフローチャートである。渋滞用制御のための区間分割処理において、制御部20は、現在地からX(km)の範囲内の走行予定経路上の区間数N
1および区間情報を取得する(ステップS200)。すなわち、制御部20は、地図情報30aを参照して現在地より前方の走行予定経路を構成する各区間の距離を特定し、現在地に近い区間から順に和を算出することにより、各区間の総和がX(km)以上となる区間を特定する。そして、この場合における区間の数を区間数N
1として取得する。また、制御部20は、ステップS105にて取得された各区間の走行負荷を取得する。さらに、制御部20は、通信部43を介して各区間の渋滞度を示す情報を渋滞情報管理システムから取得する。なお、
図3Aに示す処理が初めて実行された場合、区間は初期区間であるリンクであり、
図3Aに示す処理が2回目以降に実行された場合、以前の処理で統合が行われた場合、区間は当該統合された区間であり、統合が行われなかった場合、区間は初期区間であるリンクである。
【0040】
次に、制御部20は、変数を初期化する(ステップS205)。ここでは、処理対象として着目すべき区間を特定するための変数kを0、区間kに対して走行予定経路上で進行方向前方に隣接する区間を順次特定するための変数iを1とする。なお、ここでは、現在地が存在する区間に対して番号0を対応付け、走行予定経路上の区間に対して現在地から近い順に1,2,3と番号を対応づける。
【0041】
次に、制御部20は、区間k,iの区間情報を取得する(ステップS210)。すなわち、制御部20は、ステップS200にて取得した区間情報のうち、区間k,iの区間情報を取得することで区間k,iの走行負荷および渋滞度を取得する。次に、制御部20は、区間kと区間iの距離の和が既定距離以下であるか否かを判定する(ステップS215)。すなわち、区間を過度に統合して統合後の区間の距離が長くなると、燃料の消費量の解析を行う際の分解能が過度に低下する。そこで、本実施形態においては、統合された区間が既定距離(例えば、500m)以下になるようにするために、ステップS215において、区間kと区間iの距離の和が既定距離以下であると判定されない場合、制御部20は、着目すべき区間を特定するための変数kにk+mを代入し(ステップS235)、着目すべき区間を変更する。ここで、mは区間の統合が行われた数に依存し、ステップS210〜S245のループ処理の過程で、区間kに対して他の区間が統合されない場合、m=1であり、区間kに対して他の区間が統合された場合、mは統合された区間の数+1である。
【0042】
一方、ステップS215において、区間kと区間iの距離の和が既定距離以下であると判定された場合、制御部20は、区間kが渋滞であるか否かを判定する(ステップS220)。すなわち、制御部20は、ステップS210にて取得した区間kの区間情報において渋滞度が渋滞であることを示しているか否かを判定する。
【0043】
ステップS220において、区間kが渋滞であると判定されない場合、制御部20は、ステップS235を実行する。すなわち、区間kが渋滞であると判定されない場合、区間kに対して他の区間を統合せず、着目すべき区間を番号kの区間から番号k+mの区間に変更する。一方、ステップS220において、区間kが渋滞であると判定された場合、制御部20は、区間iが渋滞であるか否かを判定する(ステップS225)。すなわち、制御部20は、ステップS210にて取得した区間iの区間情報において渋滞度が渋滞であることを示しているか否かを判定する。ステップS225において、区間iが渋滞であると判定されない場合、制御部20は、ステップS235を実行する。すなわち、区間iが渋滞であると判定されない場合、区間kに対して区間iを統合せず、着目すべき区間を変更する。
【0044】
一方、ステップS225において、区間iが渋滞であると判定された場合、制御部20は、区間k,iを統合し、区間情報を対応づける(ステップS230)。すなわち、制御部20は、区間k,iの渋滞度が双方とも渋滞であり、双方に差がない場合に区間k,iを統合し、1個の区間と見なすように新たに区間を定義する。従って、本実施形態においては、渋滞度が異なる場合には渋滞度に基準以上の差があるとして区間を区別するように構成されている。この構成によれば、個別の地点ではなく区間毎の渋滞度を評価すれば分割後の区間を取得することができ、地点毎の渋滞度を評価していく構成と比較して高速に処理を行うことが可能である。なお、本実施形態においては、区間の渋滞度が渋滞である区間同士を統合しているが、むろん、渋滞度が空きである区間同士を統合しても良い。
【0045】
ステップS230において、制御部20はさらに、統合後の区間に区間情報を対応づける。すなわち、制御部20は、統合後の区間の渋滞度を渋滞に設定する。また、制御部20は、統合前の区間k,iの走行負荷(単位距離あたりの走行負荷)に対して区間k,iの距離に応じた重みを乗じて統合後の区間の走行負荷を取得し、統合後の区間(番号k)に対応づける。なお、区間k,iの距離に応じた重みはそれぞれ、区間kについて(区間kの距離)/(区間kの距離+区間iの距離)、区間iについて(区間iの距離)/(区間kの距離+区間iの距離)である。
【0046】
次に、制御部20は、区間kに対して走行予定経路上で進行方向前方に隣接する区間を順次特定するための変数iをインクリメントし(ステップS240)、変数iが区間数N
1より大きいか否かを判定する(ステップS245)。すなわち、制御部20は、変数iが区間数N
1より大きい場合に、現在地からX(km)の範囲内の走行予定経路について区間の分割処理が終了したとみなし、
図2に示す処理に復帰する。一方、ステップS245において、変数iが区間数N
1より大きいと判定されない場合、制御部20は、ステップS210以降の処理を繰り返す。
【0047】
図3B,3Cは、区間の統合の例を示す図である。
図3Bにおいては、初期区間としての区間n,n+1,n+2,n+3(nは自然数)のそれぞれにおいて、渋滞度が空き,渋滞,渋滞,空きである例を示している。なお、ここでは、区間n+3がN
1より小さい例を想定する。この例において、区間nが区間kとなってステップS210以降の処理が行われる場合、ステップS220において区間k(区間n)の渋滞度は空きと判定され、ステップS225において区間i(区間n+1)の渋滞度は渋滞と判定される。従って、区間nに対して他の区間は統合されず、ステップS235においてkにk+mが代入される。ここで、区間kには統合が行われていないため、m=1である。この結果、着目すべき区間kはn+1となる。この後、ステップS240において区間iが区間n+2となって再度ステップS210が実行される。
【0048】
この場合、ステップS220において区間k(区間n+1)の渋滞度は渋滞と判定され、ステップS225において区間i(区間n+2)の渋滞度は渋滞と判定される。この結果、ステップS230において、区間k,iが統合され、
図3Bに示す初期区間は
図3Cのように統合されることになる。この後、ステップS240において、区間iが区間n+3となって再度ステップS210が実行される。
【0049】
この場合、ステップS220において区間k(統合後の区間n+1)の渋滞度は渋滞と判定され、ステップS225において区間i(区間n+3)の渋滞度は空きと判定される。この結果、区間k,iは統合されず、ステップS235において、kにk+mが代入される。ここで、区間kには他の区間が1個統合されたため、m=2である。従って、ステップS235により、区間kは区間n+3となる。この後、ステップS240において、区間iが区間n+4となってステップS210が実行される。
【0050】
(2−2)長距離用制御のための区間分割処理:
次に、ステップS140における処理を詳細に説明する。
図4Aは、ステップS130における処理である長距離用制御のための区間分割処理を示すフローチャートである。長距離用制御のための区間分割処理において、制御部20は、現在地から上限距離(km)の範囲の走行予定経路上の区間数N
2および区間情報を取得する(ステップS300)。すなわち、制御部20は、地図情報30aを参照して現在地の前方の走行予定経路を構成する各区間の距離を特定し、現在地に近い区間から順に和を算出することにより、各区間の総和が上限距離(km)(上限距離>X)以上となる区間を特定する。なお、上限距離は予め決められた距離(例えば、200km)である。そして、この場合における区間の数を区間数N
2として取得する。なお、走行予定経路の総距離が上限距離より短い場合、走行予定経路の終点までの区間の数が区間数N
2として取得される。また、制御部20は、ステップS105にて取得された各区間の走行負荷を取得する。さらに、制御部20は、通信部43を介して各区間の渋滞度を示す情報を渋滞情報管理システムから取得する。なお、
図4Aに示す処理が初めて実行された場合、区間は初期区間であるリンクであり、
図4Aに示す処理が2回目以降に実行された場合、以前の処理で統合が行われた場合、区間は当該統合された区間であり、統合が行われなかった場合、区間は初期区間であるリンクである。
【0051】
次に、制御部20は、長距離用制御のための上限区間数Yを取得する(ステップS305)。すなわち、制御部20は、駆動制御ECU48に対して送信可能な区間数の上限として予め決められた上限区間数から渋滞用制御のための区間として設定された区間の数であるkを減じることにより、長距離用制御のための上限区間数Yを取得する。
【0052】
次に、制御部20は、変数を初期化する(ステップS310)。ここでは、処理対象として着目すべき区間を特定するための変数jをk(渋滞用制御のための区間分割処理が一度も実施されなかった場合k=0)、区間jに対して走行予定経路上で進行方向前方に隣接する区間を順次特定するための変数iをk+1、差があると見なすべき走行負荷の値を示す変数Pを5(kW)とする。
【0053】
次に、制御部20は、区間j,iの区間情報を取得する(ステップS315)。すなわち、制御部20は、ステップS300にて取得した区間情報のうち、区間j,iの区間情報を取得することで区間j,iの走行負荷および渋滞度を取得する。次に、制御部20は、区間j,iの走行負荷の差がP以下であるか否かを判定する(ステップS320)。すなわち、制御部20は、ステップS315にて取得した区間jの走行負荷(単位距離あたりの走行負荷)から、S315にて取得した区間iの走行負荷(単位距離あたりの走行負荷)を減じ、得られた結果がP以下であるか否かを判定する。
【0054】
ステップS320において、区間j,iの走行負荷の差がP以下であると判定されない場合、制御部20は、着目すべき区間を特定するための変数jにj+mを代入し(ステップS330)、着目すべき区間を変更する。ここで、mは区間の統合が行われた数に依存し、ステップS315〜S340のループ処理の過程で、区間jに対して他の区間が統合されなかった場合、m=1であり、区間jに対して他の区間が統合された場合、mは統合された区間の数+1である。
【0055】
一方、ステップS320において、区間j,iの走行負荷の差がP以下であると判定された場合、制御部20は、区間j,iを統合し、区間情報を対応づける(ステップS325)。すなわち、制御部20は、区間j,iの走行負荷の差がP以下である場合に区間j,iを統合し、1個の区間と見なすように新たに区間を定義する。この構成によれば、長距離用制御において区別する必要がない区間同士を統合して一つの区間とすることができる。
【0056】
ステップS325において、制御部20はさらに、統合後の区間に区間情報を対応づける。すなわち、制御部20は、統合前の区間j,iの走行負荷(単位距離あたりの走行負荷)に対して区間j,iの距離に応じた重みを乗じて統合後の区間の走行負荷を取得し、統合後の区間(番号j)に対応づける。なお、区間j,iの距離に応じた重みはそれぞれ、区間jについて(区間jの距離)/(区間jの距離+区間iの距離)、区間iについて(区間iの距離)/(区間jの距離+区間iの距離)である。
【0057】
次に、制御部20は、区間jに対して走行予定経路上で進行方向前方に隣接する区間を順次特定するための変数iをインクリメントし(ステップS335)、変数iが区間数N
2より大きいか否かを判定する(ステップS340)。そして、ステップS340において、変数iが区間数N
2より大きいと判定されない場合、制御部20は、ステップS315以降の処理を繰り返す。
【0058】
一方、ステップS340において、変数iが区間数N
2より大きいと判定された場合、制御部20は、着目すべき区間を特定するための変数jが上限区間数Yより大きいか否かを判定する(ステップS345)。そして、ステップS345において、着目すべき区間を特定するための変数jが上限区間数Yより大きいと判定されない場合、制御部20は、着目すべき区間を特定するための変数jをk、区間jに対して走行予定経路上で進行方向前方に隣接する区間を順次特定するための変数iをk+1、差があると見なすべき走行負荷の値を示す変数Pをインクリメントして、再度ステップS315以降の処理を繰り返す。
【0059】
そして、ステップS345において、着目すべき区間を特定するための変数jが上限区間数Yより大きいと判定された場合、制御部20は、長距離用制御のための区間分割処理を終了し、
図2に示す処理に復帰する。すなわち、本実施形態において、駆動制御ECU48に受け渡すことが可能な区間の上限数は上限区間数Yであるため、ステップS315〜S340の処理において、区間jの番号が上限区間数Yより大きくなった場合には、差があると見なすべき走行負荷の値をより大きくし(条件を緩和し)、再度、ステップS315〜S340の処理を実行することになる。そして、区間jの番号が上限区間数Yより大きいと判定されなくなると、制御部20は、現在地からX(km)以遠の走行予定経路について区間の分割処理が終了したと判定する。
【0060】
図4B,4Cは、区間の統合の例を示す図である。
図4Bにおいては、初期区間としての区間n,n+1,n+2,n+3(nは自然数)のそれぞれにおいて、走行負荷が10kW,20kW,22kW,15kWである例を示している。なお、ここでは、区間n+3はN
2より小さい例を想定する。この例において、P=5kWの状態で区間nが区間jとなってステップS315以降の処理が行われる場合、区間j(区間n)の走行負荷は10kW、区間i(区間n+1)の走行負荷は20kWであるため、差が5kW以下であるとは判定されない。従って、区間nに対して他の区間は統合されず、ステップS330においてjにj+mが代入される。ここで、区間jには統合が行われていないため、m=1である。この結果、着目すべき区間jはn+1となる。この後、ステップS335において区間iが区間n+2となって再度ステップS315が実行される。
【0061】
この場合、区間j(区間n+1)の走行負荷が20kW、区間i(区間n+2)の走行負荷が22kWであるため、ステップS320において走行負荷の差が5kW以下であると判定される。この結果、ステップS325において、区間j,iが統合され、
図4Bに示す初期区間は
図4Cのように統合されることになる。なお、ここでは、区間n+1、n+2の距離が同一であることを想定しているため、統合後の走行負荷は21kW(=(1/2)×20+(1/2)×22)である。
【0062】
この後、ステップS335において、区間iが区間n+3となって再びステップS315が実行される。この場合、区間j(区間n+1)の走行負荷が21kW、区間i(区間n+3)の走行負荷が15kWであるため、ステップS320において走行負荷の差が5kW以下であると判定されない。この結果、区間j,iは統合されず、ステップS330において、jにj+mが代入される。ここで、区間jには他の区間が1個統合されたため、m=2である。従って、ステップS330により、区間jは区間n+3となる。この後、ステップS335において、区間iが区間n+4となって再びステップS310が実行される。
【0063】
(3)他の実施形態:
以上の実施形態は、本発明を実施するための一例であり、種々の実施形態を採用可能である。例えば、ナビゲーションシステム10は、車両に固定的に搭載されていても良いし、持ち運び可能なナビゲーションシステム10が車両内に持ち込まれて利用される態様であっても良い。さらに、渋滞度、走行負荷以外の要素にも着目して区間を分割するように構成しても良い。例えば、現在地から所定の距離の範囲内にある走行予定経路を渋滞度の差および勾配の程度が区別されるように複数の区間に分割する構成としても良い。すなわち、ハイブリッド車両においては、「下り勾配の前にモータによる走行で二次電池の放電を行っておき、下り勾配において回生エネルギーによる二次電池の充電を行う」制御を行うことで燃料の消費量を抑制する場合もある。そこで、このような制御を行う際に下り勾配の有無や下り勾配の度合いが区別されるように区間を分割する構成を採用しても良い。
【0064】
走行予定経路取得手段は、内燃機関とモータとの少なくとも一方で駆動される車両の走行予定経路を取得することができればよく、現在地から目的地まで走行する際の走行予定経路を特定することによって区分の分類対象が特定できれば良い。
【0065】
区間取得手段は、現在地から所定の距離の範囲内にある走行予定経路を渋滞度の差が区別されるように複数の区間に分割し、現在地から所定の距離の範囲外にある走行予定経路を走行負荷の差が区別されるように複数の区間に分割することができればよい。すなわち、現在地からの距離に応じて渋滞用制御のための区間の分割と長距離用制御のための区間の分割を切り替えることができればよい。
【0066】
渋滞度は、渋滞の程度を評価するための指標であれば良く、渋滞の程度を直接的に評価する指標であっても良いし、間接的に評価する指標であっても良い。前者としては、道路上の車両の数が多いほど渋滞度が高くなるように設定された指標等を採用可能であり、後者としては、道路上での車両の車速が小さくなるほど渋滞度が高くなるように設定された指標等を採用可能である。渋滞度の差が区別されるように分割された区間においては、隣接する区間同士の渋滞度が異なるように区間が分割される。
【0067】
ここで、渋滞度の差は区別すべき渋滞度の差として予め決められていれば良く、渋滞度に所定の差が生じていない道路同士は渋滞度に差がないと見なされ、統合されて同一の区間となる。区間を分割する際の処理としては、種々の処理を採用可能であり、地点毎の渋滞度を評価することで区間を分割しても良いが、初期に与えられた初期区間を統合することで走行予定経路を分割する構成であっても良い。
【0068】
例えば、区間取得手段が、現在地から所定の距離の範囲内にある走行予定経路を既定の規則で分割した初期区間を取得し、隣接する初期区間同士の渋滞度の差の大きさが基準以下である場合に当該隣接する初期区間を統合して分割後の区間とする構成を採用可能である。この構成によれば、個別の地点ではなく初期区間毎の渋滞度を評価すれば分割後の区間を取得することができ、地点毎の渋滞度を評価していく構成と比較して高速に処理を行うことが可能である。なお、初期区間としては、例えば、交差点に応じて分割された区間(リンクが示す区間)を採用可能である。
【0069】
走行負荷は、道路を走行するために必要な単位距離あたりの負荷であり、車両の重量や摩擦係数、空気抵抗、加速抵抗、勾配抵抗、前面投影面積等に基づいて取得可能である。すなわち、車両の重量や抵抗係数など、車両の諸元や走行時の動作を評価するためのパラメータを取得し、各位置での勾配および各位置で予定される加速度および車速を取得し、車両を当該加速度および車速で走行させる際に車両にて必要とされる仕事率を各位置について算出すること等で走行負荷を定義することができる。走行負荷の差が区別されるように分割された区間においては、隣接する区間同士の走行負荷が異なるように区間が分割される。
【0070】
ここで、走行負荷の差は区別すべき走行負荷の差として予め決められていれば良く、走行負荷に所定の差が生じていない道路同士は走行負荷に差がないと見なされ、統合されて同一の区間となる。区間を分割する際の処理としては、種々の処理を採用可能であり、地点毎の走行負荷を評価することで区間を分割しても良いが、初期に与えられた初期区間を統合することで走行予定経路を分割する構成であっても良い。
【0071】
例えば、区間取得手段が、現在地から所定の距離の範囲外にある走行予定経路を既定の規則で分割した初期区間を取得し、隣接する初期区間同士の走行負荷の差の大きさが閾値以下である場合に当該隣接する初期区間を統合して分割後の区間とする構成を採用可能である。この構成によれば、長距離用制御において区別する必要がない区間同士を統合して一つの区間とすることができる。なお、初期区間としては、例えば、交差点に応じて分割された区間(リンクが示す区間)を採用可能である。
【0072】
現在地から近いか否かの指標となる所定の距離は、可変の値であっても良く、固定の値であっても良い。所定の距離が可変の値である例としては、二次電池のSOCを目標SOCとするために必要な距離を所定の距離とする構成を採用可能である。この構成によれば、所定の距離においてSOCが目標SOCとなっていると見なすことが可能になり、所定の距離より遠方において目標SOCが初期のSOCである状態で長距離用制御を行うことが可能になる。そして、所定の距離より遠方において、二次電池のSOCが不足しないことが統計的に一定の信頼性があるように目標SOCを設定しておけば、SOCの不足を生じさせることなく長距離用制御を行うことが可能になる。所定の距離が固定の値である例としては、予め決められた固定の距離を所定の距離とする構成を採用可能であり、例えば、所定の距離より遠方において、二次電池のSOCが不足しないことが統計的に一定の信頼性があるように固定の値としての所定の距離を決定する構成等を採用可能である。
【0073】
さらに、区間取得手段が、現在地から所定の距離の範囲内にある走行予定経路においては、現在地から所定の距離の範囲外にある走行予定経路よりも、単位距離あたりの区間数が多くなるように走行予定経路を複数の区間に分割するように構成しても良い。すなわち、渋滞度は、走行負荷を決定するためのパラメータ(例えば、車速に影響を与える等)である。従って、走行負荷の差に着目して区間を分割する場合には、渋滞度の差に着目して区間を分割する場合よりも多くのパラメータを考慮した上での総合判断を行うことになる。このため、一般には、走行負荷の差に着目して区間を分割するよりも、渋滞度に着目して区間を分割した方が、走行予定経路を細かく分割することになる。そこで、現在地から所定の距離の範囲内にある走行予定経路においては、現在地から所定の距離の範囲外にある走行予定経路よりも、単位距離あたりの区間数が多くなるように走行予定経路を複数の区間に分割するように構成しても良い。
【0074】
なお、本発明のように、現在地から所定の距離の範囲内にある走行予定経路を渋滞度の差が区別されるように複数の区間に分割し、現在地から所定の距離の範囲外にある走行予定経路を走行負荷の差が区別されるように複数の区間に分割する手法は、この処理を行う方法やプログラムとしても適用可能である。また、以上のような区間取得システム、方法、プログラムは、単独のシステムとして実現される場合もあれば、複数のシステムとして実現される場合もある。また、車両に備えられる各部と共有の部品を利用して実現される場合もあれば、車両に搭載されない各部と連携して実現される場合もあり、各種の態様を含むものである。また、一部がソフトウェアであり一部がハードウェアであったりするなど、適宜、変更可能である。さらに、区間取得システムを制御するプログラムの記録媒体としても発明は成立する。むろん、そのソフトウェアの記録媒体は、磁気記録媒体であってもよいし光磁気記録媒体であってもよいし、今後開発されるいかなる記録媒体においても全く同様に考えることができる。