【実施例】
【0054】
以下に、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例によってなんら限定されるものではない。
【0055】
実施例1
還流冷却器、滴下ロート、窒素ガス導入管、撹拌機として翼径50mmの4枚傾斜パドル翼を2段で有する攪拌翼を備えた内径100mmの丸底円筒型セパラブルフラスコを準備した。このフラスコにn-ヘプタン321g をとり、HLB値4のステアリン酸ポリオキシエチレンステアリルエーテル(日本エマルジョン(株)、エマレックスSWS-4)0.92g、無水マレイン酸変性エチレン・プロピレン共重合体(三井化学(株)、ハイワックス1105A)0.92gを添加し、80℃まで昇温して界面活性剤を溶解したのち、55℃まで冷却した。
【0056】
一方、500mlの三角フラスコに80.5質量%のアクリル酸水溶液92g(1.03モル)とイオン交換水51.2g、ヒドロキシエチルセルロース(住友精化(株)、AW-15F)0.28gをとり、外部より冷却しつつ、30.0質量%の水酸化ナトリウム水溶液102.9gを滴下してアクリル酸の75モル%の中和を行ったのち、過硫酸カリウム0.11g(0.41ミリモル)、エチレングリコールジグリシジルエーテル9.2mg(0.053ミリモル)を加えて溶解し、単量体水溶液を調製した。
【0057】
前記単量体水溶液を前記セパラブルフラスコに添加して、系内を窒素で置換しながら、35℃で30分間保持した後、70℃の水浴に浸漬し、重合を30分間行うことにより、重合反応液を得た。
【0058】
次いで、125℃の油浴で前記重合反応液を昇温し、水とn-ヘプタンとの共沸蒸留によりn-ヘプタンを還流しながら、126.2gの水を系外へ抜き出した後、エチレングリコールジグリシジルエーテルの2質量%水溶液3.68g(0.42ミリモル)を添加し、80℃で2時間保持した。その後、120℃の油浴を用いて加熱し、分散媒と水を蒸留により系外へ除去後、窒素気流下で乾燥し、球状の吸水性樹脂100.8gを得た。
【0059】
実施例2
界面活性剤をHLB値5のステアリン酸ポリオキシエチレンステアリルエーテル(日本エマルジョン(株)、エマレックスSWS-6)0.92gに変更した以外は、実施例1と同条件で、球状の吸水性樹脂98.3gを得た。
【0060】
実施例3
界面活性剤をHLB値6のステアリン酸ポリオキシエチレンステアリルエーテル(日本エマルジョン(株)、エマレックスSWS-9)0.92gに変更した以外は、実施例1と同条件で、球状の吸水性樹脂103.7gを得た。
【0061】
実施例4
界面活性剤をHLB値7のステアリン酸ポリオキシエチレンステアリルエーテル(日本エマルジョン(株)、エマレックスSWS-10)0.92gに、さらに系外に抜き出した水の量を128gに変更した以外は、実施例1と同条件で、球状の吸水性樹脂108.1gを得た。
【0062】
実施例5
界面活性剤をHLB値8のステアリン酸ポリオキシエチレンステアリルエーテル(日本エマルジョン(株)、エマレックスSWS-12)0.92gに変更した以外は、実施例4と同条件で、球状の吸水性樹脂107.0gを得た。
【0063】
実施例6
還流冷却器、滴下ロート、窒素ガス導入管、撹拌機として翼径50mmの4枚傾斜パドル翼2段で有する攪拌翼を備えた内径100mmの円筒型丸底セパラブルフラスコを準備した。このフラスコにn-ヘプタン321gをとり、HLB値5のステアリン酸ポリオキシエチレンステアリルエーテル(日本エマルジョン(株)、エマレックスSWS-6)0.92g、無水マレイン酸変性エチレン・プロピレン共重合体(三井化学(株)、ハイワックス1105A)0.92gを添加し、80℃まで昇温して界面活性剤を溶解したのち、55℃まで冷却した。
【0064】
一方、500mlの三角フラスコ中に80.5質量%のアクリル酸水溶液92g(1.03モル)とイオン交換水51.2g、ヒドロキシエチルセルロース(住友精化(株)、AW-15F)0.28gをとり、外部より冷却しつつ、30.0質量%の水酸化ナトリウム水溶液102.9gを滴下してアクリル酸の75モル%の中和を行ったのち、過硫酸カリウム0.11g(0.41ミリモル)、エチレングリコールジグリシジルエーテル9.2mg(0.053ミリモル)を加えて溶解し、第1段目の単量体水溶液を調製した。
【0065】
前記単量体水溶液を前記セパラブルフラスコに添加して、系内を窒素で置換しながら、35℃で30分間保持した後、70℃の水浴に浸漬し、重合を30分間行うことにより、第1段目の重合反応液を得た。
【0066】
一方、別の500mlの三角フラスコに80.5質量%のアクリル酸水溶液110.4g(1.23モル)、イオン交換水26.3gをとり、外部より冷却しつつ、30.0質量%の水酸化ナトリウム水溶液123.4gを滴下してアクリル酸の75モル%の中和を行ったのち、過硫酸カリウム0.13g(0.48ミリモル)、エチレングリコールジグリシジルエーテル11.0mg(0.063ミリモル)を加えて溶解して、第2段目の単量体水溶液を調製した。
【0067】
前記第1段目の重合反応液を25℃に冷却し、前記第2段目の単量体水溶液を系内に添加し、窒素で置換しながら30分間保持した。
【0068】
再度、フラスコを70℃の水浴に浸漬して昇温し、重合を30分間行うことにより、第2段目の重合反応液を得た。
【0069】
次いで、120℃の油浴を使用して昇温し、水とn-ヘプタンとの共沸蒸留により、n-ヘプタンを還流しながら、249gの水を系外へ抜き出した後、エチレングリコールジグリシジルエーテルの2質量%水溶液3.96g(0.45ミリモル)を添加した。その後、120℃の油浴を用いて加熱し、分散媒と水を蒸留により系外へ除去後、窒素気流下で乾燥し、球状粒子が凝集した形態の吸水性樹脂203.9gを得た。
【0070】
実施例7
還流冷却器、滴下ロート、窒素ガス導入管、撹拌機として翼径50mmの4枚傾斜パドル翼2段で有する攪拌翼を備えた内径100mmの円筒型丸底セパラブルフラスコを準備した。このフラスコにn-ヘプタン321g をとり、HLB値7のステアリン酸ポリオキシエチレンステアリルエーテル(日本エマルジョン(株)、エマレックスSWS-10)0.92gを添加し、80℃まで昇温して界面活性剤を溶解したのち、55℃まで冷却した。
【0071】
一方、500mlの三角フラスコ中に80.5質量%のアクリル酸水溶液92g(1.03モル)とイオン交換水51.2g、ヒドロキシエチルセルロース(住友精化(株)、AW-15F)0.28gをとり、外部より冷却しつつ、30.0質量%の水酸化ナトリウム水溶液102.9gを滴下してアクリル酸の75モル%の中和を行ったのち、過硫酸カリウム0.11g(0.41ミリモル)、エチレングリコールジグリシジルエーテル9.2mg(0.053ミリモル)を加えて溶解し、第1段目の単量体水溶液を調製した。
【0072】
前記単量体水溶液を前記セパラブルフラスコに添加して、系内を窒素で置換しながら、35℃で30分間保持した後、70℃の水浴に浸漬して昇温し、重合を30分間行うことにより、第1段目の重合反応液を得た。
【0073】
一方、別の500mlの三角フラスコに80.5質量%のアクリル酸水溶液128.2g(1.43モル)、イオン交換水30.5gをとり、外部より冷却しつつ、30.0質量%の水酸化ナトリウム水溶液143.3gを滴下してアクリル酸の75モル%の中和を行ったのち、過硫酸カリウム0.15g(0.55ミリモル)、エチレングリコールジグリシジルエーテル12.8mg(0.073ミリモル)を加えて溶解して、第2段目の単量体水溶液を調製した。
【0074】
前記第1段目の重合反応液を25℃に冷却し、前記第2段目の単量体水溶液を系内に添加し、窒素で置換しながら30分間保持した。
【0075】
再度、フラスコを70℃の水浴に浸漬して昇温し、重合を30分間行うことにより、第2段目の重合反応液を得た。
【0076】
次いで、120℃の油浴を使用して昇温し、水とn-ヘプタンとの共沸蒸留により、n-ヘプタンを還流しながら、267.3gの水を系外へ抜き出した後、エチレングリコールジグリシジルエーテルの2質量%水溶液3.96g(0.45ミリモル)を添加し、80℃で2時間保持した。その後、120℃の油浴を用いて加熱し、分散媒と水を蒸留により系外へ除去後、窒素気流下で乾燥し、球状粒子が凝集した形態の吸水性樹脂201.0gを得た。
【0077】
実施例8
界面活性剤をHLB値7のステアリン酸ポリオキシエチレンセチルエーテル(日本エマルジョン(株)、エマレックスCWS-10)0.92gに変更した以外は、実施例6と同条件で、球状粒子が凝集した形態の吸水性樹脂202.4gを得た。
【0078】
比較例1
界面活性剤をHLB値3のショ糖ステアリン酸エステル(三菱化学フーズ(株)、リョートーシュガーエステルS-370)0.92g、さらに系外に抜き出した水の量を116gに変更した以外は、実施例1と同条件で行い、球状の吸水性樹脂98.0gを得た。
【0079】
比較例2
還流冷却器、滴下ロート、窒素ガス導入管、撹拌機として翼径50mmの4枚傾斜パドル翼2段で有する攪拌翼を備えた内径100mmの円筒型丸底セパラブルフラスコを準備した。このフラスコにn-ヘプタン321g をとり、HLB値3のショ糖ステアリン酸エステル(三菱化学フーズ(株)、リョートーシュガーエステルS-370)0.92g、無水マレイン酸変性エチレン・プロピレン共重合体(三井化学(株)、ハイワックス1105A)0.92gを添加し、80℃まで昇温して界面活性剤を溶解したのち、55℃まで冷却した。
【0080】
一方、500mlの三角フラスコ中に80.5質量%のアクリル酸水溶液92g(1.03モル)とイオン交換水51.2g、ヒドロキシエチルセルロース(住友精化(株)、AW-15F)0.28gをとり、外部より冷却しつつ、30.0質量%の水酸化ナトリウム水溶液102.9gを滴下してアクリル酸の75モル%の中和を行ったのち、過硫酸カリウム0.11g(0.41ミリモル)、エチレングリコールジグリシジルエーテル9.2mg(0.053ミリモル)を加えて溶解し、第1段目の単量体水溶液を調製した。
【0081】
前記単量体水溶液を前記セパラブルフラスコに添加して、系内を窒素で置換しながら、35℃で30分間保持した後、70℃の水浴に浸漬して昇温し、重合を30分間行うことにより、第1段目の重合反応液を得た。
【0082】
一方、別の500mlの三角フラスコに80.5質量%のアクリル酸水溶液128.2g(1.43モル)、イオン交換水30.5gをとり、外部より冷却しつつ、30.0質量%の水酸化ナトリウム水溶液143.3gを滴下して75モル%の中和を行ったのち、過硫酸カリウム0.15g(0.55ミリモル)、エチレングリコールジグリシジルエーテル12.8mg(0.073ミリモル)を加えて溶解して、第2段目の単量体水溶液を調製した。
【0083】
前記第1段目の重合反応液を28℃に冷却し、前記第2段目の単量体水溶液を系内に添加し、窒素で置換しながら30分間保持した。
【0084】
再度、フラスコを70℃の水浴に浸漬して昇温し、重合を30分間行うことにより、第2段目の重合反応液を得た。
【0085】
次いで、120℃の油浴を使用して昇温し、水とn-ヘプタンとの共沸蒸留により、n-ヘプタンを還流しながら、267.8gの水を系外へ抜き出した後、エチレングリコールジグリシジルエーテルの2質量%水溶液3.96g(0.45ミリモル)を添加した。その後、120℃の油浴を用いて加熱し、分散媒と水を蒸留により系外へ除去後、窒素気流下で乾燥し、球状粒子が凝集した形態の吸水性樹脂227.4gを得た。
【0086】
比較例3
還流冷却器、滴下ロート、窒素ガス導入管、撹拌機として、翼径50mmの4枚傾斜パドル翼2段で有する攪拌翼を備えた内径100mmの円筒型丸底セパラブルフラスコを準備した。このフラスコにn-ヘプタン321g をとり、HLB値3のショ糖ステアリン酸エステル(三菱化学フーズ(株)、リョートーシュガーエステルS-370)0.92g、無水マレイン酸変性エチレン・プロピレン共重合体(三井化学(株)、ハイワックス1105A)0.92gを添加し、80℃まで昇温して界面活性剤を溶解したのち、55℃まで冷却した。
【0087】
一方、500mlの三角フラスコ中に80.5質量%のアクリル酸水溶液92g(1.03モル)とイオン交換水51.2g、ヒドロキシエチルセルロース(住友精化(株)、AW-15F)0.28gをとり、外部より冷却しつつ、30.0質量%の水酸化ナトリウム水溶液102.9gを滴下してアクリル酸の75モル%の中和を行ったのち、過硫酸カリウム0.11g(0.41ミリモル)、エチレングリコールジグリシジルエーテル27.6mg(0.16ミリモル)を加えて溶解し、第1段目の単量体水溶液を調製した。
【0088】
前記単量体水溶液を前記セパラブルフラスコに添加して、系内を窒素で置換しながら、35℃で30分間保持した後、70℃の水浴に浸漬して昇温し、重合を30分間行うことにより、第1段目の重合反応液を得た。
【0089】
一方、別の500mlの三角フラスコに80.5質量%のアクリル酸水溶液119.1g(1.33モル)、イオン交換水30.5gをとり、外部より冷却しつつ、30.0質量%の水酸化ナトリウム水溶液133.2gを滴下して75モル%の中和を行ったのち、過硫酸カリウム0.14g(0.52ミリモル)、エチレングリコールジグリシジルエーテル35.7mg(0.20ミリモル)を加えて溶解して、第2段目の単量体水溶液を調製した。
【0090】
前記第1段目の重合反応液を28℃に冷却し、前記第2段目の単量体水溶液を系内に添加し、窒素で置換しながら30分間保持した。
【0091】
再度、フラスコを70℃の水浴に浸漬して昇温し、重合を30分間行うことにより、第2段目の重合反応液を得た。
【0092】
次いで、120℃の油浴を使用して昇温し、水とn-ヘプタンとの共沸蒸留により、n-ヘプタンを還流しながら、259.9gの水を系外へ抜き出した後、エチレングリコールジグリシジルエーテルの2質量%水溶液11.0g(1.26ミリモル)を添加した。その後、120℃の油浴を用いて加熱し、分散媒と水を蒸留により系外へ除去後、窒素気流下で乾燥し、球状粒子が凝集した形態の吸水性樹脂217.1gを得た。
【0093】
実施例1〜8及び比較例1〜3の吸水性樹脂について、(1)生理食塩水保水能、(2)2.07kPa荷重の生理食塩水吸水能、(3)生理食塩水吸水速度、(4)吸湿流動指数、(5)中位粒子径、(6)水分率を、以下の手順により測定した。結果を表1に示す。
【0094】
(1)生理食塩水保水能
500mL容のビーカーに、0.9質量%塩化ナトリウム水溶液(生理食塩水)500gを量り取り、600r/minで攪拌させながら、吸水性樹脂2.0gを、ママコが発生しないように分散させた。攪拌させた状態で30分間放置し、吸水性樹脂を十分に膨潤させた。その後、綿袋(メンブロード60番、横100mm×縦200mm)中に注ぎ込み、綿袋の上部を輪ゴムで縛り、遠心力が167Gとなるよう設定した脱水機(国産遠心機株式会社製、品番:H-122)を用いて綿袋を1分間脱水し、脱水後の膨潤ゲルを含んだ綿袋の質量Wa(g)を測定した。吸水性樹脂を添加せずに同様の操作を行い、綿袋の湿潤時の空質量Wb(g)を測定し、以下の式から保水能を算出した。
【0095】
生理食塩水保水能(g/g)=[Wa-Wb](g)/吸水性樹脂の質量(g)
【0096】
(2)2.07kPa荷重下の生理食塩水吸水能
吸水性樹脂の2.07kPa荷重下での生理食塩水吸水能は、
図1に概略の構成を示した装置Xを用いて測定した。
【0097】
図1に示した装置Xは、ビュレット部1、導管2、測定台3、測定台3上に置かれた測定部4からなっている。
ビュレット部1は、ビュレット10の上部にゴム栓14、下部に空気導入管11とコック12が連結されており、さらに、空気導入管11は先端にコック13を有している。ビュレット部1と測定台3の間には、導管2が取り付けられており、導管2の内径は6mmである。測定台3の中央部には、直径2mmの穴があいており、導管2が連結されている。測定部4は、アクリル樹脂製の円筒40と、この円筒40の底部に接着されたナイロンメッシュ41と、重り42とを有している。円筒40の内径は、20mmである。ナイロンメッシュ41は目開き75μm(200メッシュ)である。そして、測定時には、ナイロンメッシュ41上に吸水性樹脂5が均一に撒布されている。重り42は、直径19mm、質量59.8gである。この重りは、吸水性樹脂5上に置かれ、吸水性樹脂5に対して2.07kPaの荷重を加えることができるようになっている。
【0098】
次に、測定手順を説明する。測定は、25℃の室内にて行われる。まずビュレット部1のコック12とコック13を閉め、25℃に調節された生理食塩水をビュレット10上部から入れ、ゴム栓14でビュレット上部の栓をした後、ビュレット部1のコック12、コック13を開ける。次に、測定台3中心部の導管口から出てくる生理食塩水の水面と、測定台3の上面とが同じ高さになるように測定台3の高さの調整を行う。
【0099】
円筒40のナイロンメッシュ41上に0.10gの吸水性樹脂5を均一に撒布して、この吸水性樹脂5上に重り42を置いて、測定部4を準備する。その後、測定部4を、その中心部が測定台3中心部の導管口に一致するようにして置く。
【0100】
空気導入管11からビュレット10内に気泡が発生し、吸水性樹脂5が吸水し始めた時点から、60分間経過後のビュレット10内の生理食塩水の減少量(すなわち、吸水性樹脂5が吸水した生理食塩水)Wc(ml)を読み取る。吸水性樹脂5の2.07kPa荷重下の生理食塩水吸水能は、以下の式により求めた。
2.07kPa荷重下の生理食塩水吸水能(ml/g)=Wc(ml)÷吸水性樹脂の質量(g)
【0101】
(3)生理食塩水吸水速度
100mL容のビーカーに、25±0.2℃の温度の生理食塩水50±0.01gを入れ、マグネチックスターラーバー(8mmφ×30mm、リング無し)を用いて、回転数が600r/minになるように調整した。次に吸水性樹脂2.0±0.002gを前記ビーカーに素早く添加し、添加し終わると同時にストップウォッチをスタートした。吸水性樹脂が生理食塩水を吸水し、渦がなくなるまでの時間(秒)をストップウォッチで測定し、生理食塩水吸水速度とした。
【0102】
(4)吸湿流動指数
目開き850μmのJIS標準篩を通過させた吸水性樹脂5.0gを、平滑なアルミ製板(サイズ120×120mm、厚み0.3mm、質量約11g)の上に均一に散布した。このサンプルを30±1℃、相対湿度80±5%の条件に調整した恒温恒湿器(ナガノ科学機械製作所(株)、型番:LH-20)内に90分間放置し、吸湿させた。吸湿後の吸水性樹脂の質量(Wd)を測定した後、受け皿を付した目開き1400μmの篩い上に、アルミ製板を、吸水性樹脂を載せた面を下向きにして載置した。
篩いにふたをして、ロータップ式振とう機を用いて5回タッピングし、篩いを通過した吸水性樹脂の質量(We)を測定した。下式により吸湿流動指数を算出した。
吸湿流動指数(%)=(We/Wd)×100
【0103】
(5)中位粒子径
吸水性樹脂50gに、滑剤として、0.25gの非晶質シリカ(デグサジャパン(株)、Sipernat200)を混合した。これを、JIS標準篩の目開き250μmの篩を用いて通過させ、篩上に残る量がその50質量%以上の場合には<α>の篩の組み合わせを、50質量%未満の場合には<β>の篩の組み合わせを、用いて中位粒子径を測定した。
【0104】
<α>
JIS標準篩を上から、目開き850μmの篩、目開き600μmの篩、目開き500μmの篩、目開き400μmの篩、目開き300μmの篩、目開き250μmの篩、目開き150μmの篩及び受け皿の順に組み合わせた。
【0105】
<β>
JIS標準篩を上から、目開き500μmの篩、目開き250μmの篩、目開き180μmの篩、目開き150μmの篩、目開き106μmの篩、目開き75μmの篩、目開き45μmの篩及び受け皿の順に組み合わせた。
【0106】
組み合わせた最上の篩に、前記吸水性樹脂50gを入れ、ロータップ式振とう器を用いて20分間振とうさせて分級した。
【0107】
分級後、各篩上に残った吸水性樹脂の質量を全量に対する質量百分率として計算し、粒子径の大きい方から順に積算することにより、篩の目開きと篩上に残った吸水性樹脂の質量百分率の積算値との関係を対数確率紙にプロットした。確率紙上のプロットを直線で結ぶことにより、積算質量百分率50質量%に相当する粒子径を中位粒子径とした。
【0108】
(6)水分率
吸水性樹脂2.0gを、あらかじめ恒量(Wf(g))としたアルミホイールケース(8号)にとり精秤した(Wg(g))。上記サンプルを、内温を105℃に設定した熱風乾燥機(ADVANTEC社製)で2時間乾燥させた後、デシケーター中で放冷して、乾燥後の質量Wh(g)を測定した。以下の式から、吸水性樹脂の水分率を算出した。
水分率(質量%)=[(Wg−Wf)−(Wh−Wf)]/(Wg−Wf)×100
【0109】
【表1】
【0110】
以上の結果から明らかなように、実施例1〜8の製造方法では、高い保水能(吸水容量)と優れた吸水速度を有するうえに、吸湿下での流動性にも優れる吸水性樹脂が得られた。
一方、比較例においては、高い保水能を有するも吸湿下での流動性が悪いもの(比較例1)、吸水速度が遅いもの(比較例2)、及び吸湿下での流動性は優れるが保水能が低いもの(比較例3)であり、保水能と吸水速度、吸湿下での流動性を同時に満足できる吸水性樹脂は得られなかった。