(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記切断機構は、前記圧力容器の中心部に配される固定軸と、前記固定軸の外側に回転可能に設けられた中空回転軸と、前記固定軸に固定された基台と、前記基台上の前記中空回転軸に前記中空回転軸と直角に取り付けられた伸縮可能な切断トーチと、前記中空回転軸に取り付けられた位置決め手段とを備え、前記切断トーチは、前記基台上を転動する車輪を介して前記切断トーチの先端と前記圧力容器の内面との間の距離を一定に維持しながら水平回転し、前記位置決め手段は、前記中空回転軸に前記中空回転軸を中心として放射状に取り付けられた起倒可能なアームを倒して、前記アームの先端を前記圧力容器の内面に当接させることにより、前記切断トーチを所定位置に位置決めすることを特徴とする、請求項1に記載の、原子炉用圧力容器の解体方法。
【背景技術】
【0002】
原子炉の廃止措置に伴って原子炉用圧力容器(以下、単に、圧力容器という場合もある。)を解体し、撤去する圧力容器の解体方法の一例が特許文献1に開示されている。以下、この解体方法を従来解体方法1といい、図面を参照しながら説明する。
【0003】
図11(A)は、圧力容器を昇降手段によって支持した状態を示す断面図、
図11(B)は、圧力容器を昇降手段によって上昇させて、圧力容器の上部を切断した状態を示す断面図、
図12は、
図11(A)の二点鎖線で囲まれた部分の拡大図である。
【0004】
従来解体方法1は、先ず、
図11(A)に示すように、モルタル等の遮蔽材を充填した圧力容器41を遮蔽壁42内に設置した昇降手段43により支持する。次いで、
図11(B)に示すように、圧力容器41を昇降手段43により所定高さだけ上昇させる。次いで、ワイヤーソー44により圧力容器41の上部を水平に切断し、切断片を遮蔽容器45に収容して、搬出する。
【0005】
図12に示すように、昇降手段43は、仮設台46と仮設台46上に載置した複数個の油圧シリンダ47とからなり、圧力容器41は、支持架台48を介して油圧シリンダ47上に載置される。圧力容器41は、仮設台46を順次、上方に延長させて複数個の油圧シリンダ47を盛り替えることにより、順次、上昇される。
【0006】
特許文献2には、圧力容器の別の解体方法が開示されている。以下、この解体方法を従来解体方法2という。
【0007】
従来解体方法2は、図示しないが、圧力容器内に設けた切断トーチにより圧力容器を小片に切断して解体し、解体物を圧力容器内に設けた把持アームにより把持し、搬出するものである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上記従来解体方法1および2によれば、圧力容器を解体することはできるが、以下のような問題があった。
【0010】
従来解体方法1は、ワイヤーソー44により圧力容器41を切断するので、切断設備が大掛かりとなる。しかも、重量のある圧力容器41を油圧シリンダ47により上昇させる必要があるので、大形油圧シリンダ47が必要となる。従って、大形油圧シリンダ47を遮蔽壁42内に搬入するための、大きな開口を遮蔽壁42にあける必要があるので、遮蔽壁42の強度が低下して、後の解体作業に支障をきたすおそれがある。さらに、仮設台46を順次、上方に延長させて油圧シリンダ47を盛り替える必要があるので、昇降手段43の設置と操作に多大な時間と手間を要する。
【0011】
従来解体方法2は、圧力容器を切断トーチで切断するので、切断設備は大掛かりなものとならないが、圧力容器を小片に切断するので、解体に時間と手間を要する。
【0012】
従って、この発明の目的は、従来解体方法1の昇降手段に代えて、圧力容器の底部に吸着可能な電磁石付きの架台を用いることにより、遮蔽壁にあける開口の大きさを必要最小限に止めることができ、しかも、複数個の電磁石付きの架台を用いることにより、圧力容器の高さ調整が簡単に行えるので、圧力容器を容易に解体することができる原子炉用圧力容器の解体方法を提供することにある。
【0013】
また、この発明の別の目的は、圧力容器を切断する切断トーチを切断機構の中空回転軸に水平に取り付け、切断機構の固定軸に固定された基台上を転動する車輪を介して、切断トーチの先端と圧力容器の内面との間の距離を一定に維持しながら水平回転させることにより、圧力容器を正確に水平に切断することができる原子炉用圧力容器の解体方法を提供することにある。
【0014】
また、この発明の別の目的は、中空回転軸にこれを中心として放射状に起倒可能なアームを取り付け、アームを倒してアームの先端を圧力容器の内面に当接させて、アームを所定位置に位置決めすることにより、圧力容器を正確に水平に切断することができる原子炉用圧力容器の解体方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0015】
この発明は、上記目的を達成するためになされたものであって、下記を特徴とするものである。
【0016】
請求項1に記載の発明は、遮蔽壁に囲まれた原子炉用圧力容器を解体する方法において、下記工程、
(a)前記遮蔽壁の下部に開口をあけて、前記圧力容器をストランドジャッキにより吊り下げ、前記圧力容器のヘッドを撤去する。
(b)前記開口から前記遮蔽壁の底部に電磁石付きの架台を昇降機付き台車に乗せて搬入する。
(c)前記昇降機を伸ばして前記架台を前記圧力容器の底部まで持ち上げ、電磁石を作動させて前記圧力容器の底部に吸着させて設置する。
(d)前記昇降機を縮めて次の電磁石付きの架台を前記台車に乗せて前記遮蔽壁の底部に搬入する。
(e)前記昇降機を伸ばして前記次の架台を前記既設の架台まで持ち上げ、電磁石を作動させて前記既設の架台に吸着させて設置する。
(f)上記(d)および(e)工程を繰り返し行って、複数個の架台を前記圧力容器の底部に設置する。
(g)前記圧力容器を複数個の前記架台と共に前記ストランドジャッキにより吊り上げて、前記遮蔽壁の底部と前記圧力容器に設置した最下段の架台との間の隙間に、前記台車により新たな架台を搬入し、最下段の架台に吸着させて設置する。
(h)前記昇降機を縮めて前記台車を撤去する。
(i)前記圧力容器を複数個の前記架台と共に前記ストランドジャッキにより前記遮蔽壁の底部に吊り下ろす。
(j)前記遮蔽壁から突出した前記圧力容器の上部を前記圧力容器内に設置した切断機構により水平に切断する。
(k)切断片を前記ストランドジャッキにより吊り上げ、撤去する。
(l)前記ストランドジャッキを据え替えて前記圧力容器を吊り上げ、前記遮蔽壁の底部と前記圧力容器に設置した最下段の架台との間の隙間に、前記台車により新たな架台を搬入する。
(m)前記昇降機を伸ばして前記新たな架台を前記最下段の架台に吸着させて設置する。
(n)上記(g)から(m)工程を繰り返し行って、前記圧力容器を解体し、撤去する。
を有することに特徴を有するものである。
【0017】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記切断機構は、前記圧力容器の中心部に配される固定軸と、前記固定軸の外側に回転可能に設けられた中空回転軸と、前記固定軸に固定された基台と、前記基台上の前記中空回転軸に前記中空回転軸と直角に取り付けられた伸縮可能な切断トーチと、前記中空回転軸に取り付けられた位置決め手段とを備え、前記切断トーチは、前記基台上を転動する車輪を介して前記切断トーチの先端と前記圧力容器の内面との間の距離を一定に維持しながら水平回転し、前記位置決め手段は、前記中空回転軸に前記中空回転軸を中心として放射状に取り付けられた起倒可能なアームを備え、前記アームを倒して、前記アームの先端を前記圧力容器の内面に当接させることにより、前記切断トーチを所定位置に位置決めすることに特徴を有するものである。
【発明の効果】
【0018】
この発明によれば、従来解体方法1の昇降手段に代えて、圧力容器の底部に吸着可能な電磁石付きの架台を用いることにより、遮蔽壁にあける開口の大きさを必要最小限に止めることができるので、遮蔽壁の強度低下を招くおそれはない。しかも、複数個の電磁石付きの架台を用いることにより、圧力容器の高さ調整が簡単に行えるので、圧力容器を容易に解体することができる。
【0019】
また、この発明によれば、切断トーチを切断機構の中空回転軸に水平に取り付け、切断機構の固定軸に固定された基台上を転動する車輪を介して、切断トーチの先端と圧力容器の内面との間の距離を一定に維持しながら水平回転させることにより、圧力容器を正確に切断することができる。
【0020】
また、この発明によれば、中空回転軸にこれを中心として放射状に起倒可能なアームを取り付け、アームを倒してアームの先端を圧力容器の内面に当接させて、切断トーチを所定位置に位置決めすることにより、圧力容器を正確に切断することができる
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】この発明の、原子炉用圧力容器の解体方法を示す概略断面図である。
【
図4】第2ストランドジャッキにより重量物を持ち上げた走行リフターを示す概略正面図である。
【
図5】重量物の重量を固定梁に預け、第1ストランドジャッキにより内側支柱を持ち上げた走行リフターを示す概略正面図である。
【
図6】互いに吸着させた電磁石付きの架台を示す正面図である。
【
図7(A)】遮蔽壁内に電磁石付きの架台を乗せた昇降機付き台車を搬入する工程を示す断面図である。
【
図7(B)】昇降機により最初の架台を圧力容器の底部まで持ち上げ、電磁石を作動させて圧力容器の底部に吸着させる工程を示す断面図である。
【
図7(C)】(A)および(B)工程を繰り返し行って複数個の架台を圧力容器の底部に設置する工程を示す断面図である。
【
図7(D)】最下段の架台を圧力容器の底部に設置する工程を示す断面図である。
【
図7(E)】複数個の架台を設置した圧力容器を第2ストランドジャッキにより吊り上げる工程を示す断面図である。
【
図7(F)】遮蔽壁の底部と圧力容器に設置した最下段の架台との間の隙間に、新たな架台を設置する工程を示す断面図である。
【
図7(G)】昇降機を縮めて台車を撤去する工程を示す断面図である。
【
図7(H)】圧力容器を複数個の架台と共に第2ストランドジャッキにより遮蔽壁の底部に吊り下ろす工程を示す断面図である。
【
図7(I)】遮蔽壁から突出した圧力容器の上部を切断機構により水平に切断する工程を示す断面図である。
【
図8(A)】圧力容器内に切断機構を搬入する工程を示す断面図である。
【
図8(B)】アームを倒して切断トーチを所定位置に位置決めする工程を示す断面図である。
【
図8(C)】切断トーチを伸ばす工程を示す断面図である。
【
図8(D)】切断トーチを水平旋回させて圧力容器を切断する工程を示す断面図である。
【
図10】切断トーチの先端部分を示す拡大断面図である。
【
図11(A)】従来解体方法1により圧力容器を昇降手段によって支持した状態を示す断面図である。
【
図11(B)】従来解体方法1により圧力容器を昇降手段によって上昇させて、圧力容器の上部を切断した状態を示す断面図である。
【
図12】
図11(A)の二点鎖線で囲まれた部分の拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
この発明の、原子炉用圧力容器の解体方法の一実施態様を、図面を参照しながら説明する。
【0023】
図1は、この発明の、原子炉用圧力容器の解体方法を示す概略断面図である。
【0024】
図1において、1は、原子炉容器、2は、原子炉容器1内に設置された、底部に開口3があけられた遮蔽壁、4は、遮蔽壁2内に設置された原子炉用圧力容器、5は、圧力容器4を昇降させると共に、圧力容器4の切断片6[
図7(I)参照]を搬送する走行リフター、7は、昇降機8[
図7(B)参照]が取り付けられた台車、9は、台車7に乗せられた、電磁石10が取り付けられた架台、11は、圧力容器4内に設置された切断機構である。
【0025】
先ず、走行リフター5を、図面を参照しながら説明する。
【0026】
図2は、走行リフターを示す概略斜視図、
図3は、走行リフターを示す概略正面図である。
【0027】
図2および
図3に示すように、走行リフター5は、対をなす2基の昇降機構13からなる一方の昇降手段14Aと、一方の昇降手段14Aと間隔をあけて平行に配された、対をなす2基の昇降機構13からなる他方の昇降手段14Bとから構成されている。一方の昇降手段14Aと他方の昇降手段14Bとは、車輪15によりレール16に沿って一体的に移動可能である(
図3参照)。
【0028】
昇降機構13は、外側支柱17に対して内側支柱18が入れ子式にストランド21bを備えた第1ストランドジャッキ19A(
図3参照)により昇降可能に組み立てられている。
【0029】
一方の昇降手段14Aおよび他方の昇降手段14Bの内側支柱18の上部間には、第2ストランドジャッキ19Bが取り付けられたジャッキ受梁20が張り渡されている。第2ストランドジャッキ19Bは、第1ストランドジャッキ19Aと基本的に同じ構造であり、ストランド21aにより吊り下げた重量物(W)、この例では原子炉圧力容器4を間欠的に昇降させるものである。第1および第2ストランドジャッキ19A、19Bは、例えば、特許文献3に開示されたものである。
【0030】
一方の昇降手段14Aおよび他方の昇降手段14Bの外側支柱17の上部間には、固定アンカー22が取り付けられた固定梁23が張り渡されている。固定アンカー22は、これに挿通されたストランド21aを抵抗なく引き上げることはできても、引き下げることが楔構造によりできない構造になっている。
【0031】
次に、走行リフター5による重量物(W)の移動方法を、図面を参照しながら説明する。
【0032】
先ず、
図2および
図3に示すように、昇降手段13の各内側支柱18の下降限の状態で第2ストランドジャッキ19Bのストランド21aの下端を重量物(W)に、固定梁23の固定アンカー22を介して固定する。
【0033】
次いで、
図4に示すように、第2ストランドジャッキ19Bにより重量物(W)を吊り上げる。この際、各内側支柱18の下端は、基盤24に当接しているので、重量物(W)を安定して吊り上げることができる。
【0034】
この後、第2ストランドジャッキ19Bによる重量物(W)の吊り上げを解除する。この結果、重量物(W)の重量は、固定アンカー22を介して固定梁23に預けられる。すなわち、固定梁23は、外側支柱17の上端間に固定されているので、重量物(W)の重量は、外側支柱17に預けられる。
【0035】
このようにして、重量物(W)の重量を外側支柱17に預けたら、
図5に示すように、荷重がかかっていない各内側支柱18を第1ストランドジャッキ19Aにより上昇させ、各内側支柱18を基盤24から若干、持ち上げる。
【0036】
そして、この状態で、一方の昇降手段14Aと他方の昇降手段14Bとを一体的に重量物(W)と共に移動させる。
【0037】
このようにして、走行リフター5によれば、重量物(W)、すなわち、原子炉圧力容器4の切断片6を吊り上げた状態で移動するのではなく、吊り上げ後、切断片6の重量を走行リフター5に預けた状態で移動させることができるので、切断片6を安定して移動させることができる。
【0039】
台車7上には、昇降機8[
図7(B)参照]が取り付けられ、昇降機8上に乗せられた架台9を昇降させることができるようになっている。台車7は、昇降機8を縮めた状態で原子炉容器1の開口3から原子炉容器1に対して出入り可能になっている。
【0040】
次に、架台9を、図面を参照しながら説明する。
【0041】
図6は、互いに吸着させた電磁石付きの架台9を示す正面図である。
【0042】
図6に示すように、架台9は、電磁石10が取り付けられ、圧力容器4の底部に吸着可能であると共に、架台9同士も互いに吸着可能になっている。また、架台9に圧力容器4の荷重がかかった場合、電磁石10には直接、荷重はかからず、架台9の本体にのみ荷重がかかる構造になっている。
【0043】
また、架台9は、小さいので、遮蔽壁2にあける開口3の大きさを必要最小限に止めることができる。この結果、遮蔽壁2の強度低下を招くおそれがない。しかも、複数個の電磁石付きの架台9を用いることにより、圧力容器4の高さ調整が簡単に行えるので、圧力容器4を容易に解体することができる。
【0044】
次に、切断機構11を、図面を参照しながら説明する。
【0045】
図8(A)は、圧力容器内に切断機構を搬入する工程を示す断面図、
図9は、切断機構の部分切り欠き拡大図である。
【0046】
図8(A)および
図9に示すように、切断機構11は、圧力容器4の中心部に配される固定軸25と、固定軸25の外側に回転可能に設けられた中空回転軸26と、固定軸25に固定された円盤状基台27と、基台27上の中空回転軸26に中空回転軸26と直角に取り付けられた伸縮可能な切断トーチ28と、中空回転軸26に取り付けられた位置決め手段としてのアーム29とを備えている。
【0047】
切断トーチ28は、基台27上を転動する車輪30を介して切断トーチ28の先端と圧力容器4の内面との間の距離を一定に維持しながら水平回転する。切断トーチ28の先端と圧力容器4の内面との間の距離を一定に維持する機構について、図面を参照しながら説明する。
【0048】
図10は、切断トーチ28の先端部分を示す拡大断面図である。
【0049】
図10に示すように、切断トーチ28の先端部28aは、圧力容器4の内面を転動するローラ32を備えた脚部材33に取り付けられ、先端部28aは、脚部材33と共に、トーチ本体28bに対してスプリング31を介して伸縮可能になっている。
【0050】
これによって、切断トーチ28が取り付けられた中空回転軸26の位置が水平方向に多少ずれても、ローラ32は、圧力容器4の内面に沿って転動するので、切断トーチ28の先端部28aと圧力容器4の内面との間の距離は、常時、一定に維持される。この結果、圧力容器4を正確に水平に切断することができる。
【0051】
アーム29は、中空回転軸26に中空回転軸26を中心として放射状に起倒可能に取り付けられ、アーム29を倒して、アーム29の先端を圧力容器4の内面に当接させることにより、切断トーチ28を所定位置に位置決めする機能を有している。
【0052】
この発明による原子炉用圧力容器の解体方法について説明する。
【0053】
先ず、
図1に示すように、遮蔽壁2の下部に開口3をあけて、圧力容器4を走行リフター5の第2ストランドジャッキ19Bのストランド21aにより吊り下げ、圧力容器4のヘッド4aを撤去する。
【0054】
次に、
図7(A)に示すように、開口3から遮蔽壁2の底部に電磁石付きの架台9を昇降機付き台車7に乗せて搬入する。
【0055】
次に、
図7(B)に示すように、台車7の昇降機8を伸ばして架台9を圧力容器4の底部まで持ち上げ、電磁石10を作動させて圧力容器4の底部に吸着させて設置する。
【0056】
次に、
図7(C)に示すように、昇降機8を縮めて次の電磁石付きの架台9を台車7に乗せて遮蔽壁2の底部に搬入し、昇降機8を伸ばして次の架台9を既設の架台9まで持ち上げ、電磁石10を作動させて既設の架台9に吸着させて設置する。
【0057】
上記工程を繰り返し行って、
図7(D)に示すように、複数個の架台9を圧力容器4の底部に設置する。
【0058】
次に、
図7(E)に示すように、圧力容器4を複数個の架台9と共に走行リフター5の第2ストランドジャッキ19Bのストランド21aにより吊り上げる。
【0059】
次に、
図7(F)に示すように、遮蔽壁2の底部と圧力容器4に設置した最下段の架台9との間の隙間に、台車7により新たな架台9を搬入し、最下段の架台9に吸着させて設置する。
【0060】
次に、
図7(G)に示すように、昇降機8を縮めて台車7を撤去する。
【0061】
次に、
図7(H)に示すように、圧力容器4を複数個の架台9と共に走行リフター5の第2ストランドジャッキ19Bのストランド21aにより遮蔽壁2の底部に吊り下ろす。
【0062】
次に、
図7(I)に示すように、遮蔽壁2から突出した圧力容器4の上部を圧力容器4内に設置した切断機構により水平に切断し、切断片6を走行リフター5の第2ストランドジャッキ19Bのストランド21aにより吊り上げ、撤去する。圧力容器4の切断方法については、後述する。
【0063】
次に、第2ストランドジャッキ19Bを据え替えて圧力容器4を吊り上げ、遮蔽壁2の底部と圧力容器4に設置した最下段の架台9との間の隙間に、台車7により新たな架台9を搬入する。
【0064】
次に、昇降機8を伸ばして新たな架台9を最下段の架台9に吸着させて設置する。
【0065】
そして、上記工程を繰り返し行って、圧力容器4を解体し、撤去する。
【0066】
次に、圧力容器4の切断方法について説明する。
【0067】
先ず、
図8(A)に示すように、アーム29を起こした状態で切断機構11を圧力容器4内の所定位置に降下させる。
【0068】
次に、
図8(B)に示すように、アーム29を倒してアーム29の先端を圧力容器4の内面に当接させる。これにより、切断トーチ28は、圧力容器4の所定位置に位置決めされる。
【0069】
次に、
図8(C)に示すように、ローラ32が圧力容器4の内面に当接するまで切断トーチ28を伸ばす。
【0070】
そして、
図8(D)に示すように、切断トーチ28にガスを供給しながら切断トーチ28を水平旋回させて圧力容器4を切断する。この際、切断トーチ28の先端と圧力容器4の内面との間の距離は、常時、一定に維持される。また、切断トーチ28は、車輪30を介して基台27上を転動するので、安定して水平旋回する。
【0071】
このようにて切断された圧力容器4の切断片6は、走行リフター5により吊り上げられ、撤去される。
【0072】
以上、説明したように、この発明によれば、従来解体方法1の昇降手段に代えて、圧力容器4の底部に吸着可能な電磁石付きの架台9を用いることにより、遮蔽壁2にあける開口3の大きさを必要最小限に止めることができるので、遮蔽壁2の強度低下を招くおそれはない。しかも、複数個の電磁石付きの架台9を用いることにより、圧力容器4の高さ調整が簡単に行えるので、圧力容器4を容易に解体することができる。
【0073】
また、この発明によれば、切断トーチ28を切断機構11の中空回転軸26に水平に取り付け、切断機構11の固定軸25に固定された基台27上を転動する車輪30を介して、切断トーチ28の先端と圧力容器4の内面との間の距離を一定に維持しながら水平回転させることにより、圧力容器4を正確に切断することができる。
【0074】
また、この発明によれば、中空回転軸26にこれを中心として放射状に起倒可能なアーム29を取り付け、アーム29を倒してアーム29の先端を圧力容器4の内面に当接させることによって、切断トーチ28を所定位置に位置決めすることができるので、圧力容器4を正確に水平に切断することができる。