(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記センサーが、複数の取付部位を通じて前記吸収性物品に取り付けられ、前記取付部位の間の間隔が20mm未満である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のセンサーシステム。
前記吸収性物品は、前記センサーを受容するように構成されたポケットを含んでおり、前記ポケットは、前記センサーよりも長い長さを有している、請求項1〜4のいずれか一項に記載のセンサーシステム。
糞便又は尿が前記衣類に面する層に対して配置されることにより、前記センサーによって検出可能なために化学的又は視覚的に刺激をもたらすように、吸収性自由ゾーンが前記吸収性物品内のコアに形成されている、請求項1に記載のセンサーシステム。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本開示の実施形態は、様々なセンサーを含む様々な吸収性物品、及び/又は、センサーシステムを生成するために様々な吸収性物品と使用され得る様々なセンサーを含む補助物品を例示する。また、上記のように、本開示のセンサーは物品上又は物品内に位置し、かつ/又は窒息の危険性を防止又は低減するように設計される。
【0008】
吸収性物品
吸収性物品は、おむつ、トレーニングパンツ、女性用衛生物品、失禁用製品、医療用衣類、外科用パッド及び包帯、他のパーソナルケア又はヘルスケア衣類などに限定されない、パーソナルウェアのためのものである。おむつ及びパンツなどの吸収性物品を構成するための様々な材料及び方法が、米国特許出願公開番号第第2011−0041999号、同第2010−0228211号、同第2008−0208155号、及び同第2009−0312734号に開示される。
【0009】
センサーは、吸収性物品と別個であっても一体であってもよい。吸収性物品は、尿及び/又はBMなどの、身体排泄物の発生に関連して吸収性物品の様々な態様を感知し得るセンサーを含む場合がある(例えば、センサーは、温度、湿度、アンモニア又は尿素の存在、排泄物の様々な蒸気成分(尿及び便)における変動、吸収性物品の衣類に面する層を通じた水分蒸気透過性の変化、衣類に面する層の半透明性の変化、衣類に面する層を通じた色の変化など)を感知し得るセンサーを含み得る。加えて、センサーは、アンモニア又は尿素などの尿の成分、及び/又はこれらの成分と吸収性物品との反応により生じる副生成物を感知し得る。センサーは、尿が吸収性物品の他の成分(例えば、接着剤、agmなど)と混ざる際に生成される副生成物を感知し得る。感知される成分又は副生成物は、衣類に面する層を通過し得る蒸気として存在し得る。状態(例えば、色、温度など)を変更する、又は尿と混ざったときに測定可能な副生成物を形成する、反応物質をおむつ内に配置することが望ましい場合がある。センサーはまた、pH、圧力、臭気、ガスの存在、血液、化学マーカー、若しくは生物学的マーカー、又はこれらの組み合わせの変化を感知し得る。
【0010】
センサーは、フック及びループ締結具、接着剤、熱ボンド、スナップ若しくはボタンなどの係合締結具を備える吸収性物品と取り外し可能に一体化されてもよく、又は吸収性物品内に形成されるポケット、凹部、若しくは空隙、又はこれらの組み合わせに配置されてもよい。これらの一体化の多くは、吸収性物品からのセンサーの除去、及び/又はセンサーへ取り付けを可能にする。吸収性物品は、センサーを適切に配置する目的のために、更に図形を含んでもよい。図形はセンサーの外見として生じてもよく、標的を記号化してもよく、物品の周囲領域と異なる色であってもよく、「センサーをここに配置してください」と記載してもよく、マニュアルの指示に対応していてもよく、又はこれらの手法の1つ以上の組み合わせであってもよい。
【0011】
ポケットに関連し、着用者に面する層、又は衣類に面する層と共に、又はこれに隣接するようにポケットを形成することが望ましい場合がある。いくつかの実施形態において、ポケットは衣類に面する層の内側又は外側表面に対して追加的な材料(例えば、不織布ストリップ)を接合することによって形成され得る。衣類に面する層の内側表面に接合される際、センサーをポケット開口部に挿入するために衣類に面する表面に切り込みを作製することを必要としないように、シートの開放縁部(ポケットの開口部となる)を腰部開口部の縁部に接する又は隣接するように位置付けることが望ましい場合がある。
【0012】
衣類に面する層の外側表面に接合される際、シートの非開放縁部は恒久的に接合されてもよく、一方で開放縁部(ポケット開口部となる)は、衣類に面する層に再締結可能に接合されてもよい。
【0013】
図1A〜2Cは、それぞれ1つ以上のセンサーを備える、許容可能な吸収性物品を例示する。明瞭にするために、
図1A〜
図2Cは、吸収性物品の全詳細を図示していない。
図1A〜2Cの各センサー及び/又は吸収性物品は、本開示のいずれかの実施形態であり得る。
【0014】
図1Aは、着用のために形成されるパンツ型吸収性物品100Aの前部101及び側部103の外側斜視図を示す。パンツタイプ吸収性物品100Aは、腰部開口部107、脚部開口部108、衣類に面する層と称される場合がある衣類に面する層150Aによって形成される外側表面(衣類に面する)106、着用者に面する層と称される場合がある、着用者に面する層152Aにより形成される内側表面(着用者に面する)109を含む場合がある。吸収性物品100Aは、前部101に配置された長手方向に向けたセンサー131を含み得る。
【0015】
着用者に面する層152Aは、前部で締結可能な着用可能吸収性物品の内部の少なくとも一部を形成する1つ以上の材料の層であり、着用者が吸収性物品100Aを着用するとき着用者に面する。
図1Aにおいて、着用者に面する層152Aの一部は、衣類に面する層150Aを示すために、破線として例示される。着用者に面する層は、トップシートと称される場合がある。着用者に面する層152Aは、吸収性物品100Aによって受容される体液が、着用者に面する層152Aから吸収性材料154Aへと通過できるように、液体透過性であるように構成される。様々な実施形態において、着用者に面する層は、材料が着用者に面する層の全体又は一部にわたって液体透過性である限りにおいて、不織布材料及び/又は他の材料を含むことができる。
【0016】
吸収性材料154Aは、吸収性物品100Aの少なくとも一部において、着用者に面する層152Aの下、及び衣類に面する層150Aの上に配置されてもよい。一部の実施形態において、吸収性物品の吸収性材料は、吸収性コアと呼ばれる構造の一部である。吸収性材料154Aは、吸収性材料154Aが吸収性物品100Aによって受容される体液を吸収することができるように、液体吸収性であるように構成され得る。様々な実施形態において、吸収性材料は、セルロース繊維(例えば、木材パルプ遷移)、他の天然繊維、合成繊維、織布又は不織布シート、スクリム網目、又は他の安定化構造、超吸収性材料、フォーム、結合剤、接着剤、界面活性剤、選択された疎水性材料、顔料、ローション、臭気制御剤など、加えてこれらの組み合わせが挙げられる。吸収性構造は、1つ以上の収容層及び1つ以上の流れ管理層を含み得る。一対の収容フラップ、塑性レッグカフは、身体排泄物の横方向流れを阻止するために吸収性アセンブリの内部表面の一部を形成し得る。
【0017】
衣類に面する層150Aは、前部で締結可能な着用可能な吸収性物品の外側の少なくとも一部を形成する1つ以上の材料の層であり、吸収性物品100Aが着用者により着用されるときに着用者の衣類に面し得る。衣類に面する層は、バックシートと称される場合がある。吸収性物品100Aが受け取る体液が衣類に面する外部表面150Aを通過できないように、衣類に面する層150Aは液体不透過性であるよう構成され得る。様々な実施形態において、衣類に面する層は、無孔フィルム、多孔質フィルム、織布材料、不織布繊維材料、又はこれらの組み合わせを含む場合がある。外側カバーはまた、伸縮性、延伸性、及びいくつかの実施形態においてこれは、弾性的に伸張可能であるか、又はエラストマーであり得る。衣類に面する層150Aはまた、蒸気透過性であり、また液体不透過性でありえる。
【0018】
本開示全体を通して、パンツタイプ吸収性物品への言及は、締結可能な実施形態又は締結具を有さない実施形態を指すことができる。パンツタイプの吸収性物品への言及は、事前に形成された腰部及び/又は脚部開口部を有する物品を指す。したがって、パンツ型として説明される本開示の吸収性物品の各実施形態は、当業者には理解されるように、これらの様式のいずれかで構成され得る。
【0019】
図1Bは、着用のために形成されたパンツタイプの吸収性物品100Bの側部103及び後部105の外側斜視図を例示する。パンツタイプの吸収性物品100Bは、腰部開口部107、及び脚部開口部108を含み得る。吸収性物品100Bは、後部105内の長手方向に向けられたセンサー135を含み得る。
【0020】
図1Cは、平面に展開されたパンツタンプ吸収性物品100Cの外側平面図を示す。吸収性物品100Cは、横方向中心線116で分離された前部101及び後部105を含み得る。
【0021】
図1Cでは、長手方向中心線113及び横方向中心線116が、吸収性物品100Cの相対位置を参照するための基準線を提供する。第1位置112が第2位置111よりも長手方向中心線113に近接するとき、第1位置112は、第2位置111に対して横方向内側にあると考えることができる。同様に、第2位置111は、第1位置112から横方向外側にあると考えることができる。第3位置115が第4位置114よりも横方向中心線116に近接するとき、第3位置115は、第4位置114に対して長手方向内側115にあると考えることができる。また、第4位置114は、第3の位置115から長手方向外側にあると考えることができる。
【0022】
内側位置への言及は、横方向又は長手方向の制限なく、別の位置に対して横方向内側及び/又は長手方向内側にある、吸収性物品100Cの位置を指す。同様に、外側位置への言及は、横方向又は長手方向の制限なく、別の位置より横方向外側及び/又は長手方向外側にある、吸収性物品100Cの位置を指す。
【0023】
吸収性物品の中心を参照して、内側及び外側を理解することもできる。長手方向中心線113及び横方向中心線116は、吸収性物品100Cの中心119で交差する。ある位置が別の位置よりも中心119に近接している場合、このある位置は他方の位置に対して内側にあると考えることができる。このある位置は、横方向に若しくは長手方向で、又は横方向及び長手方向の両方で内側にあり得る。もう一方の位置は、このある位置より外側にあると考えることができる。このもう一方の位置は、横方向に若しくは長手方向で、又は横方向及び長手方向の両方で外側にあり得る。
【0024】
図1Cは、112に対する横方向外側111、111に対する横方向内側112、115に対する長手方向外側114、及び114に対する長手方向内側115(全て吸収性物品100Cに対する)に関する相対的な方向を示す矢印を含む。本開示全体を通して、長手方向寸法、測定値、線、又は方向への言及は、長手方向中心線113に対してほぼ又は完全に平行である寸法、測定値、線、又は方向を指し、横方向寸法、測定値、線、又は方向への言及は、横方向中心線116に対してほぼ又は完全に平行である寸法、測定値、線、又は方向を指す。上述のような相対位置を説明するための用語は、使い捨て吸収性物品に関して本開示全体を通して使用される。この用語は、当業者には理解されるように、種々のその他の吸収性物品にも同様に適用され得る。
【0025】
吸収性物品100Cは、様々な代表的な位置及び向きの、多くのセンサーを含み得る。吸収性物品100Cは、前部101及び/又は後部105の長手方向中心線113に沿って、センサー131及び135などの長手方向に向けられたセンサーを含み得る。後部101及び/又は後部105は、長手方向中心線113と横方向中心線116との間の角度で向けられた、センサー132、134、136、及び138などの少なくとも1つの角度を有するセンサーを含み得る。吸収性物品100Cは、横方向中心線116に沿ってセンサー133及び137などの1つ以上の横方向に向けられたセンサーを含み得る。
【0026】
吸収性物品100Cにおいて、センサーは、中央119から実質的に半径方向に向けられてもよい。しかしながら、
図1Cに例示される位置及び向きに加えて、本開示のセンサーは、吸収性物品に対する様々な代替的な位置及び向きで配置され得る。例として、センサーは、パンツタイプ吸収性物品内における吸収性物品の着用者の排尿点に対する位置に配置され得る。
【0027】
図2Aは、着用のために形成された、前部締結可能吸収性物品200Aの前部201及び側部203の外側斜視図を例示する。前部締結可能吸収性物品200Aは、腰部開口部207、及び脚部開口部208を含み得る。吸収性物品200Aは、前部201に配置された長手方向に向けられたセンサー231を含む。
【0028】
本開示は前部締結可能吸収性物品を参照しているが、本開示は、吸収性物品の代替実施形態も想到し、該吸収性物品は後部締結可能である。したがって、前部締結可能であるとして説明される本開示の吸収性物品の各実施形態は、後部締結可能に構成されることも可能である。
【0029】
図2Bは、着用のために形成された、前部締結可能吸収性物品200Bの側部203及び後部205の外側斜視図を例示する。前部締結可能吸収性物品200Bは、腰部開口部207、及び脚部開口部208を含み得る。吸収性物品200Bは、後部205の長手方向に向けられたセンサー235を含み得る。
【0030】
図2Cは、平面に展開された前部締結可能な使い捨て吸収性物品200Cの外側平面図を示している。吸収性物品200Cは、前部201、後部205、長手方向中心線213、及び横方向中心線216、外側表面206、及び内側(着用者に面する)表面209を含む場合がある。
【0031】
吸収性物品200Cは、様々な代表的な位置及び向きの、多くのセンサーを含み得る。吸収性物品200Cは、前部201及び/又は後部205の長手方向中心線213に沿って、センサー231及び235などの、長手方向に向けられたセンサーを含み得る。後部201及び/又は後部205は、長手方向中心線213と横方向中心線216との間の角度で向けられた、センサー232、234、236、及び238などの角度を有するセンサーを含み得る。吸収性物品200Cは、横方向中心線216に沿ってセンサー233及び237などの横方向に向けられたセンサーを含み得る。
【0032】
吸収性物品200Cにおいて、センサーは中心219から実質的に半径方向に向けられてもよい。しかしながら、
図2Cに例示される位置及び向きに加えて、本開示のセンサーは、吸収性物品における様々な代替的な位置及び向きで配置され得る。例として、センサーは、前部締結可能吸収性物品内における物品の着用者の排尿点に対する位置に配置され得る。
【0033】
図3は、平面に展開された吸収性物品300の一部分308の外側平面図を示している。様々な実施形態において、吸収性物品300は、パンツタイプ吸収性物品、又は前部締結可能吸収性物品などの、吸収性物品であり得る。
図3において、一部分308は吸収性物品300の他の部分から切り離して図示されているので、一部分308の外側縁部は折れ線である。参照用に、
図3は、吸収性物品300の中心319、並びに吸収性物品300の外側317及び内側318に関する相対方向を示す矢印を図示している。
【0034】
吸収性物品300の部分308は、センサー320を含み得る。センサー320は、中央319からオフセットされて配置され得る。種々の実施形態において、センサーの1つ以上の部分は、吸収性物品の中心近くに、中心に、又は中心と重なって配置され得る。例えば、単一の感知領域は、吸収性物品の前部から、吸収性物品の中心を通って、吸収性物品の後側まで延在することができる。このような実施形態では、感知領域に沿った最も遠い内側点は、2つのセンサーの内側端部と考えることができる。
【0035】
センサー320は、内側端部322、及び外側端部323を含み得る。センサー320は、内側端部322から外側端部323までセンサー320に沿って測定される、全体的なセンサー長さ321を有する。センサー320は、実質的に細長く、実質的に矩形である、全体形状を有し得る。センサー320は、全体的なセンサー長さ321に沿って、実質的に均一な幅を有し得る。センサー又はセンサーの一部は、着用者を刺激しないように、約1000N/m、600N/m、又は400N/m(ASTM D 790−03で判定した際)の曲げ剛性を有することが望ましい場合がある。あるいは、又は加えて、センサー又はセンサーの一部が、2.0E+09、1.0E+08、又は1.0E+06の曲げ係数(N/m2)を有するようにセンサー又はセンサーの一部を設計することが望ましいことがある。
【0036】
様々な実施形態において、センサーは幾分細長い全体形状を有し得る。いくつかの実施形態において、センサーの全部又は一部が、直線状、曲線状、角度付き、セグメント化された、又は任意の規則的若しくは不規則的な幾何学的形状(例えば円形、正方形、矩形、三角形、台形、八角形、六角形、星形、半円、四半円、半楕円形、四半楕円形、放射パターンなど)、認識可能な画像(例えば、文字、数字、単語、キャラクター、動物の顔、人の顔など)、又は別の認識可能な画像(例えば植物、自動車など)、別の形状、あるいはこれらの形状のいずれかの組み合わせであり得る。また、様々な実施形態において、インジケータは、その長さの全部又は一部にわたって、異なる幅を有し得る。
【0037】
センサー320は、例えば、第1感知領域340、及び第2感知領域360など、1つ以上の感知領域を含み得る。様々な実施形態において、センサーは3つ以上の感知領域を含み得る。
【0038】
第1の感知領域340は、第1の領域内側末端部342と、第1の領域外側末端部343と、第1感知領域340に沿って第1の領域内側末端部342から第1の領域外側末端部343まで測定される第1の領域全長341とを含む。第1感知領域340は、実質的に細長く、実質的に矩形の全体形状を有し得る。第1感知領域340は、第1領域全体の全長341に沿って実質的に均一の幅を有し得る。しかしながら、いくつかの実施形態において、感知領域はセンサーに関連して先に記載されたように、その長さの全体又は一部にわたって異なる形状及び異なる幅を有し得る。
【0039】
第1感知領域340に加えて、センサー320は、第2感知領域360を含む場合がある。
図3の実施形態において、第2感知領域360は、第1感知領域340の外側317である。第2感知領域360は、第2のエリア内側末端部362と、第2領域外側端部363と、第2感知領域360に沿って第2領域内側端部362から第2領域外側端部363まで測定される第2領域全長361とを含み得る。
図3の実施形態では、第2の領域全長361は第1の領域全長341より短い。一部の実施形態では、第2のエリア全長は、第1のエリア全長と等しいか、又は第1領域全長より長くてもよい。
【0040】
第2感知領域360は、実質的に細長く、実質的に矩形の全体形状を有し得る。第2視角充満化感知領域360は、第2領域全体の全長361に沿った実質的に均一な幅を有し得る。
【0041】
補助物品構造
1つ以上のセンサーが、補助物品と共に使用され得る。補助物品は、吸収性物品の上に適合するように設計された、耐久性のある、洗濯可能、再使用可能な衣類であり得る。
【0042】
補助物品は、レーヨン、ナイロン、ポリエステル、様々なポリオレフィン、スパンデックス、コットン、羊毛、亜麻、又はこれらの組み合わせを含む、様々な材料から作製され得る。補助物品は、その層の2つの間にセンサーを含み得る。ポケットは、補助物品の外側表面の内側、又は外側表面の内部又は上に形成され得る。ウィンドーは、センサーと吸収性物品との間のより良好な連絡をもたらすために、補助物品の層の1つ以上を通じて形成され得る。
【0043】
センサーは、補助物品と別個であるか、又はこれと一体である。一体の実施形態は、洗浄され得るセンサーを含み得る。
【0044】
センサーは、フック及びループ締結具、接着剤、熱ボンド、スナップ若しくはボタンなどの係合締結具を備える補助物品と取り外し可能に一体化されてもよく、又は補助物品内に形成されるポケット、凹部、若しくは空隙、又はこれらの組み合わせに配置されてもよい。これらの一体化方法の多くは、補助物品からのセンサーの除去、及び/又はこれへ取り付けを可能にする。補助物品は、吸収性物品、例えばインサートを受容するように設計されてもよい。このような所望され得る補助物品シャーシの例は、米国特許番号第7,670,324号、米国特許公開番号第2010−0179500号、同第2010−0179496号、同第2010−0179501号、同第2010−0179502号、及び同第2010−0179499号に開示され得る。
【0045】
補助物品は、例えば、幼児の下着など、パンツタイプの衣類の形態であり得る。センサーは、例えば、ジーンズ、ショーツ、オーバーオールなどの、幼児の衣服の他の形態と協調的に機能するように適合されてもよい。例えば、センサーは、一般的なアンダーパンツ、又はパンティー上にアイロン付けされ得るような、アイロン付けキットの一部であってもよい。あるいは、キットは1つの(又は複数の)パッチを含んでもよく、これはセンサーがパッチに対して取り外し可能に取り付けられるように、下着の上にアイロン付けされるか、ないしは別の方法で貼り付けられ得る。この実施形態において、センサーの使用は衣類による。
【0046】
吸収性物品に関して先に開示されたセンサー配置及び/又はパターンはまた、補助物品にも適用され得る。
【0047】
本開示全体を通して、パンツタイプ補助物品の言及は、サイドが締結可能な実施形態又は締結具を有さない実施形態を指すことができる。パンツタイプの補助物品への言及は、事前に形成された腰部及び/又は脚部開口部を有する物品を指す。したがって、パンツ型として説明される本開示の補助物品の各実施形態は、当業者には理解されるように、これらの様式のいずれかで構成され得る。
【0048】
補助物品は、前部で締結可能な補助物品の形態となり得る。本開示は前部で締結可能な補助物品を参照しているが、本開示は、本明細書に記載のような、補助物品が後部で締結可能である吸収性物品の代替実施形態も想到している。したがって、前部で締結可能であるとして説明される本開示の吸収性物品の各実施形態は、後部で締結可能に構成されることも可能である。
【0049】
補助物品(前部若しくは後部で締結可能な、又はパンツタイプ)は、適用及び使用中における身体適合性のために必要な伸張をもたらすために、腰部及び脚部開口部に、配置され又はこれに隣接するようにして、伸縮性材料、伸張可能材料、弾性的に伸張可能な材料、又はこれらの組み合わせ含んでもよい。前部で締結可能な補助物品は更に、補助物品の吸収性物品に対するぴったりとした適合をもたらすために、全体的な伸縮性、伸張性、又は弾性的に伸張性の層を更に含んでもよい。
【0050】
センサー構造
本出願で使用するとき、用語「センサー」(例えば、435)は、刺激を検出し、このような検出を信号化する(インパルスにより)ことを司る要素(例えば、470、471、及び472)だけではなく、このような要素の周囲のハウジング、キャリア層、又は基材(例えば、473)も含む。「センサー」は、1つ以上の刺激を検出することができる、多数の要素(例えば、470、471、及び472)を備えるキャリア層(例えば、473)を含むことができ、多数の要素は、1つ以上の刺激を検出することができる多数の位置を生成し得る。本開示のセンサーは、尿及び/又は便の存在をモニタリングすることができるセンサーシステムの一部を形成してもよい。尿及び/又は糞便の存在が検出される手段によって判定される、様々な構成を取り得るシステム。尿及び/又は糞便の検出後、システムは、通知を発することによって、介護人及び/又は幼児にこれを知らせることができる。通知は、聴覚的信号、嗅覚的信号、触覚的信号、又は視覚的信号であり得る。システムは、離れた介護人に無線信号を送るための装置を含んでよく、これがひいては、聴覚的信号、視覚的信号、触覚的信号、又は他の感覚的信号及び/又はこれらの組み合わせを生じてもよいことが理解される。
【0051】
主要使い捨て吸収性物品と独立のセンサーの製造は、より高価な構成要素の使用、及びより精密なセンサー技術の供給を可能にする。例えば、内部センサー及び/又は吸収性物品の一部であるセンサーは、これを内蔵する吸収性物品の貯蔵、貯蔵寿命、及び使用を通じて耐久する必要のある、内蔵型電源を必要とし得る。当然、一体型センサーは、かなりの費用を要し得る。費用を削減するため、より単純なセンサーが使用され得るが、このような安価なセンサーの機能性及び信頼性は損なわれる。吸収性物品の外側に配置された独立センサーは、これらの制限を有さず、電源を交換する手段を含み得るか、又は再充電可能であり得る。
【0052】
センサーは洗浄可能であり、したがって、耐水ケース、又は約85℃超(185°F)、又は約93℃(200°F)超の温度に耐えることができる、コーティングにより作製され得る。
【0053】
誘導性、容量性、超音波、光学的、水分、湿度、化学、温度、電磁、及びこれらの組み合わせを含む、様々なセンサーが使用され得る。
【0054】
センサーサイズ/寸法
センサーが吸収性物品と共に使用されても(例えば、これが衣類に面する層、又は着用者に面する層に接合されるか、又は吸収性物品に一部によって形成されるポケットに配置されるように)、又はセンサーが補助物品と共に使用されても(例えば、これが内側又は外側表面に接合されるか、又は補助物品の一部によって形成されたポケット内に配置されるように)、幼児がセンサーを物品から取り外そうとするという潜在的な物理的危険の問題を生じないように、センサーを設計することが望まれ得る。このような事象が呈し得る典型的な物理的危険は窒息である。
【0055】
窒息の可能性を最小化するために、センサーの幅(そのキャリア層を含む)は、1.25インチ超であるように設計され得る。センサー装置の幅が1.25インチ未満であるとき、2.25インチ超の長さを有するようにこれを設計することが望ましい場合がある。他の所望の実施形態は、1.5インチ超の幅、及び/又は3インチの長さを有するセンサーであってもよい。
【0056】
更に、センサーの端部(最も狭い部分)は湾曲(凸状)していないことが望ましい場合があり、なぜならこのような湾曲は気道を広げ、装置が気管へとより深く滑り込むことを可能にするためである。しかしながら、湾曲が望ましい場合、これは、0.25インチ超の曲率半径を有することが望ましい場合がある。
【0057】
上記の幅及び長さの寸法に対する代替は、装置が着用者の喉に引っかかった場合でも、空気の流れを確保するために十分な気道を備えたセンサーを設計することである。
【0058】
窒息を助長する要因は、着用された吸収性物品又は補助物品の外側表面からセンサー装置を分離する着用者の能力である(センサーが分離可能に設計されているかどうかにかかわらず)。除去する力は、装置又は物品の二層を分離する、及び/又は装置を物品から分離する力である。この分離は、例えば、指先の間で、又は指を装置と物品との間にかけることにより、装置を把持する、着用者の能力を制限することによって制御され得る。
【0059】
分離を促進する、装置の指先による把持を最小化するため、センサー周囲の把持可能な領域は、10mm未満、又は5mm未満に制限され得る。
【0060】
着用者が、これを分離しようとしてセンサーと物品との間に指を載せないようにするため、装置と物品との間の接合部、取り付け領域は、20mm以下、15mm未満、又は11mm未満の間隔を有することが望ましい。ポケットは、特にポケットが装置の長さよりも深い場合、及び/又はポケットが閉鎖可能である(例えば、フック及びループにより)場合、これらの要因の両方を最小化することを助ける。更に、ポケットの幅は、着用者がセンサーにアクセスするのを防ぐために、20mm未満、又は15mm未満であることが望ましい場合がある。加えて、センサーがポケットの端部から少なくとも5mm、10mm、又は15mmの深さに配置されるとき、着用者がセンサーに届いてこれを不用意に外すことができない傾向にある。この設計において、介護人がポケットを開いてセンサーを適切に取り除くための手段をもたらし、及び/又はセンサーをポケットから取り除くための手段を介護人にもたらすために有益であり得る。
【0061】
物品とセンサーとの間に、約10〜約70N、20〜約60N、又は30〜約60Nの、除去力を超える、剪断力を有することが望ましい場合がある。物品からセンサーを分離するために牽引力は、約25〜約500N、又は50〜250Nであり得る。
【0062】
熱センサー
本開示のセンサーは、失禁事象に関連した変化を測定することによって失禁を感知することができる。感知され得る吸収性物品の特性の1つは、失禁事象に関連する尿又は糞便の侵入に関連する物品の温度変化である。尿の充填前の典型的なおむつの温度は約80°〜約90°Fである。尿又は糞便の発生は、典型的に98.6°Fの体温の排泄物をもたらし、これは物品の衣類に面する層を通じて検出され得る。おむつ温度は、一定の期間の後に約90〜92°Fの範囲で均衡することが示されている。温度的に失禁事象を測定することは事象自体の指示をもたらし得るだけではなく、温度プロファイルは、コア容量、及び/又は出現の規模(すなわち、尿の量)を判定するために使用され得る。本開示のセンサーシステムはまた、失禁事象前及びその間にモニタリングされる着用者及び/又は物品の特性を点検する誘引として使用し得る。これらの特性の変化は、以降の失禁事象が起こり得る時間を予測するために使用され得るパターンを示し得る。
【0063】
誘導性センサー
誘導性センサーが使用されてもよい。
図5A〜Cを参照し、誘導性センサーは、LCオシレーターと機能し得る。出力電圧が減少するように、発振回路を減衰させる、導電性流体(尿)によって機能し得る。測定されるデータは、排尿中の電圧の変化を検出する、取り付けられた装置から収集され得る。
【0064】
LCオシレーターは、共振周波数において正弦波振動、及びコイルの外側で電磁場を生成し、ここで共振周波数はf0=(2Π
*√(LC))−1である。この磁場内の導電性材料は、材料内に渦電流を導入することによって、発振回路を減衰する。導電性材料は、金属、炭素、導電性プラスチック、又は食塩水又は尿などの導電性流体であり得る。発振回路の減衰は、出力電圧を減少させ、この変化が検出され、評価用電子機器が変化を示す出力信号を生成する。
【0065】
誘導性センサーの周波数範囲は、周波数、コイルサイズ、及び距離により、約10kHz〜約100MHzであり得る。検出距離は、約1〜約20mmであり得る。コイル寸法は、約5mm〜約50mmの直径を有し得る。コイル形状は、ソレノイド、コアを有する若しくは有さない銅線、又は銅線でできた平坦な平形コイルであってもよく、又はPCB(プリント回路基板)上に印刷された銅コイルであってもよく、又は、紙又はプラスチックホイル上に印刷された導電性のインク又はカラーであってもよい。
【0066】
容量性センサー
容量性センサーが使用されてもよい。
図6A〜Dを一般的に参照し、容量性センサは、RC−オシレーターと共に機能し得る。センサーは誘電体を変化させる流体によって機能し、したがって電極配列の容量を増加させる。センサー容量によって、RCオシレーターの周波数及び振幅が変化する。測定されるデータは、排尿中の周波数及び振幅の変化を検出する取り付けられた装置から収集され得る。
【0067】
容量性センサーは、活性センサー領域を画定する。誘電媒体の変化は、電極配列の容量を減少又は増加させ、及び振動ユニットの出力信号を変化させる。
【0068】
容量性センサーは、材料の導電性に関係なく、固体材料及び流体を検出することができる。容量性センサーの感度及びまた検出距離は、活性センサー領域、及び検出されるべき本体の材料及び大きさと関連する。
【0069】
超音波センサー
超音波センサーが使用されてもよい。一般的に
図7A〜Cを参照し、超音波センサーは、20kHz〜1GHzの範囲の周波数の高周波音波を生成する。
【0070】
距離測定及び対象検出のために、これらは送信パルスとセンサーが再び受け取るエコーとの間の信号ランタイムを測定する。いくつかの超音波センサーは、別個の送信器、及び受信構成要素を使用し、一方で他のものは双方を単一の圧電式送受信機内で組み合わせる。
【0071】
超音波センサーは、表面の殆ど、及び異なる流体又は気体の間の境界面と機能する。この技術は、表面の形状及び材料の密度又はコンシステンシーによって制限されるが、適合された周波数及び出力により検出困難な表面又は材料を検出することが可能である。センサー密度を増加させる別の方法は、実行可能な走査周波数を適用することである。
【0072】
既知の密度及び/又は音波速度を有する媒体内において、以下のように距離が算出され得る。
ランタイム測定に基づく、距離xの算出
【0073】
【表1】
信号の伝達距離=2×対象への距離
2x=v
*t
x=(v
*t)/2
【0074】
単一の圧電変換器が使用される場合、最小検出可能距離は、圧電素子の回復時間により制限される。回復時間は、圧電素子の大きさ、周波数、及び電子機器による。
【0075】
送信パルスと受信パルスとの間で測定される時間差は、次の境界表面との距離と比例する。放出される電力及び送信器周波数は、乾燥吸収材料、及びまた衣類に面する層を透過するように構成されなくてはならない。
【0076】
光センサー
本開示の別のセンサーアプローチは、尿又は糞便失禁事象に関連する吸収性物品の光学的変化を測定することによって、失禁事象を感知する。センサーは、尿又は糞便が吸収性物品の衣類に面する層に接触する際の光学的変化(例えば、黄色の尿又は茶色の糞便と関連する色の変化)を単純に測定してもよい。あるいは、物品は、尿又は糞便の出現に反応して、色を変え、感知のために必要な光学的な指示をもたらす、衣類に面する層と隣接して配置された材料を含み得る。光学的感知システムの別の代替において、外側カバーは湿った際に半透明性を変更する材料を含み、よって内側層が光学的に測定可能な変化の生成を通じて見えるようにする。これらの光学的な変化は望ましくは、糞便出現の後、例えば一度液体が吸収性コアによって吸収されると、反転することが理解されるべきである。あるいは、光学的特性は、各後の失禁事象による測定可能な度合いで変化することが望ましい場合がある。失禁事象の測定が単に事象自体の指示を光学的にもたらすだけではなく、特に可逆的な変化構造における光学的変化の持続時間が、コア容量、出現自体の製品乾燥及び/又は大きさ(例えば、尿の量)の指示をもたらすことができる。本開示のセンサーシステムはまた、失禁事象前及びその間にモニタリングされる着用者及び/又は物品の特性を点検する誘引として使用し得る。これらの特性の変化は、ひいては以降の失禁事象が起こり得る時間を予測するために使用され得るパターンを示し得る。
【0077】
別の実施形態において、単純な吸収性シートは、液体が導入される際により暗くなることがあり、液体が吸収性コアに再び吸収されると、単純な吸収性シートの色が明るくなってもよい。上記のように、光学的変化は、周期的な性質(すなわち、断続的)であるか、又は漸進的な性質(すなわち、各充填によりある水準から別の水準へと変化する)のいずれかであることが好ましい。これらの手法、周期、及び漸進性は、センサーが、充填の生じたときを区別し、確実な指示をもたらすことを可能にする。
【0078】
感知される化学物質及び特性
更に別の代替的実施形態において、本開示のセンサーは、失禁事象に関連する変化を測定することによって失禁事象をモニタリングする。モニタリングされ得る吸収性物品の特性の1つは、物品外側カバーを通じた特定の気体又は蒸気の透過であり得る。気体又は蒸気の生成は、尿及び/又は糞便失禁事象と関連し得る。微多孔性、通気性の外側カバーは、外側カバー自体の孔を通じて気体及び/又は蒸気を通す能力を有する。モニタリングは、尿及び/又は糞便と接触する際に、気体又は蒸気を生じるか又は生成する1つ以上の反応物質を含む。外側カバーを通じた選択的な気体及び/又は蒸気透過性は望ましくは周期的である(すなわち、一度液体が吸収されると低くなり、自由液体が存在するときは高くなる)ことが理解される。反応物質の周期的性質の規模は、事象の確実な感知のために十分でさえあればよい。水蒸気透過性を介した失禁事象の測定は、事象自体の指示をもたらすことができるのみではなく、水蒸気透過性プロファイル、又は閾値は、コア容量、製品乾燥性、及び/又は出現自体の大きさ(例えば、尿の量)を判定するために使用され得る。更に、失禁事象は、失禁事象前及びその間にモニタリングされる着用者及び/又は物品の特性を点検する誘引として使用し得る。これらの特性の変化は、以降の失禁事象が起こり得る時間を予測するために使用され得るパターンを示し得る。
【0079】
通信
吸収性物品内の環境の所望の感知を確実にするために、補助物品内又はその上にセンサーを配置する、多くの許容可能な向きが存在する。例えば、糞便又は尿が衣類に面する層に対してより容易に配置され、よってセンサーによって検出可能なために十分強い刺激をもたらす(例えば、化学的、視覚的になど)ように、開口又は吸収性自由ゾーンが吸収性物品内のコアに形成され得る。この目的のため、実質的にエアフェルトを有さないコアを使用することが望ましい場合がある。許容可能なエアフェルトを有さないコアの例は、米国特許番号第5562646号、同第7750203号、同第7744576号、及び米国特許出願公開番号第2008/0312617A1合、同第2008/0312619A1号、同第2004/0097895A1号に開示される。
【0080】
あるいは、センサーは、機械的締結具、例えば、製品(不織布)の外側表面と係合し得るフック様材料、又はセンサーを適所に保持するループ材料を含み得る。別の手法において、センサーは、吸収性物品の外側表面と接触するようにセンサーを引き寄せるように設計された磁石を含み得る。このような設計において、物品は、磁気適合性である材料の薄い断片を含み得る。
【0081】
本開示のセンサーは、失禁事象が生じ得るときを予測するように設計され得る。例えば、一実施形態において、センサーは物品が着用される間に、吸収性物品の特性をモニタリングし得る。センサーは、吸収性物品の特性の変化を決定してもよく、変化は着用者の失禁事象を示す。更に、センサーは、特性の変化に基づき、以降の失禁事象を示す条件をもたらし得る。センサーは、失禁事象中、又は前に存在する一連の失禁事象及び条件を比較し、失禁事象中、又は前に存在する条件のパターンを判定することによって予測を行うことができる。更に、センサーは、吸収性物品における排泄の存在を、介護者及び/又は着用者に知らせるために、排泄の通知をもたらすことができる。
【0082】
湿気透過速度
更に別の代替的実施形態において、本開示のセンサーは、吸収性物品の衣類に面する層を通じた、水蒸気の透過性の変化を測定することによって失禁事象を感知してもよい。微多孔性、通気性の衣類に面する表面は、層自体の孔に水蒸気を通す能力を有する。透過率は、液体の微多孔性材料の表面からの距離に大きく依存する。典型的な微多孔性材料は、「ドライカップ(dry cup)」水蒸気透過率よりも遥かに高い「ウェットカップ(wet cup)」水蒸気透過率(材料の表面上への直接的な液体)を呈した(一方はより高い湿度、他方は低い湿度)。その後、このような微多孔性材料は、おむつが乾燥しているか、又は吸収性材料が自由水全てを一度収容した際に、失禁事象中及びその直後に、その他の着用時間の残りの時間中におけるよりも(特に尿及び湿った糞便において)、より高い水蒸気透過率を有する。WVTRを測定する目的のために、通気性の衣類に面する層を使用することが望ましい場合がある。本開示の衣類に面する層のWVTRは、約500〜約8000、約1000〜約6000、又は約2000〜約4000g/m
2/24時間の範囲であり得る(ASTM E96の測定により)。
【0083】
本開示のセンサーシステムは、着用者による、液体、固体、又は薬品などの物質の摂取を示す、第2特性をモニタリングしてもよい。例えば、この特性は、着用者又は介護者がキーボード、マウス、又はタッチパッドを含む無線手持ち式装置又はコンピュータを介して入力する、着用者が食物及び/又は液体を消費したこと、又は薬品を与えられたことを示すデータであり得る。パターンは、飲食の後の所定の時間において、失禁事象が生じ得ることを示し得る。
【0084】
センサーシステムは、以降の失禁事象を示す条件を、様々な方法で予測し得る。センサーシステムは、モニタリングされた第1特性及び第2特性における変化を比較し、これらを失禁事象において予測される既知のパターンと比較してもよい。あるいは、センサーシステムは、第1特性によって示されるように、個別の失禁事象を探し、その後失禁事象の前の第2特性における変化を観察してもよい。失禁事象前の第2特性における変化の事例を見出すと、センサーシステムはその後、同様の因果関係について他の失禁事象を比較し得る。より複雑な関係及びパターンを見出すために、多数の第2特性が比較され得る。
【0085】
持続性
より持続的な吸収性物品を使用することへの要求が高まっている。各物品にセンサーを組み込み、吸収性物品を交換するたびにこれを捨てるのは、あまりにも費用がかかり、無駄が多い。着用者ごとに数百又は数千の使い捨てセンサーを捨てる代わりに、補助物品内に単一の外部センサーが再使用され得る。センサーは、着用可能、使用可能な補助物品が指向され得る。
【0086】
吸収性物品の外側の単一センサーを使用する別の利益は、センサーが、ブランド、種類(テープ式、プルオンおむつ、トレーニングパンツなど)、大きさ(例えば、幼児から大人)を含む吸収性物品と共に使用され得ることである。
【0087】
内部センサー及び/又は吸収性物品の一部であるセンサーは、これを内蔵する吸収性物品の貯蔵、及び貯蔵寿命を通じて耐久する必要のある、内蔵型電源を必要とし得る。吸収性物品及び/又は補助物品から取り外し可能であるセンサーは、再充電ベースにセットされるか、又は交換可能な電池を有してもよい。あるいは、特に補助物品において、物品と一体の電池は、コンセントに接続され得る充電ワイヤを受けることができる、物品のポートを介して再充電され得る。
【0088】
本明細書に開示した寸法及び値は、記載された正確な数値に厳密に限定されるものと理解されるべきではない。むしろ、特に断らないかぎり、そのような寸法のそれぞれは、記載された値及びその値の周辺の機能的に同等の範囲の両方を意味するものとする。例えば、「40mm」として開示される寸法は、「約40mm」を意味するものである。
【0089】
相互参照されるか又は関連する全ての特許又は特許出願を含む、本願に引用される全ての文書を、特に除外すること又は限定することを明言しないかぎりにおいて、その全容にわたって本願に援用するものである。いかなる文献の引用も、それが本明細書において開示されているか若しくは「特許請求の範囲」に記載されているいずれかの発明に関する先行技術であることを認めるものではなく、あるいはそれが単独で又は他のいかなる参考文献(単数若しくは複数)とのいかなる組み合わせにおいても、かかる発明を教示する、提案する、又は開示することを認めるものではない。更に、本文書において、用語の任意の意味又は定義の範囲が、参考として組み込まれた文書中の同様の用語の任意の意味又は定義と矛盾する場合には、本文書中で用語に割り当てられる意味又は定義に準拠するものとする。
【0090】
本開示の特定の実施形態について説明し記載したが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正が可能であることは当業者には明白であろう。したがって、本発明の範囲内にあるそのような全ての変更及び修正を添付の特許請求の範囲で扱うものとする。