(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
針が結合された先端部と、前記先端部に結合され、内部に空間が備えられ、前記空間の開口端部にシリンダーフランジが形成されたシリンダーと、前記空間内でピストンに連結されたロッドバーを指で押し込むとか引き出すことで、これに連動するピストンによって空間の圧力を変化させてなる正圧または負圧によって針を通じて薬物を注入するとか抽出する圧力手段とからなる注射器において、
前記ロッドバーが補助装置を貫通するように前記シリンダーフランジに着脱可能に補助装置が結合され、前記補助装置に注射器に平行に配置されてヒンジ連結されたレバーが手の握力によってテコ原理で回転運動すれば、運動変換手段によって直線運動に変換され、ロッドバーとピストンが増加した力によって移動するように構成され、
前記補助装置は、シリンダーフランジに固定され、シリンダーと一直線上に配置されるメインブロックを備え、
前記メインブロックには、下部が開口した可動空間と固定空間が形成され、ロッドバーが貫通するように貫通孔が形成された可動ブロックと固定ブロックがそれぞれ配置され、
前記可動ブロックと固定ブロックが弾性部材によって可動空間と固定空間内で一方向に付勢され、メインブロックの前方にヒンジ連結されたレバーの回動によって前記レバーの他端に形成された加圧突起が可動ブロックの下部を押して傾きを変化させながら後進させて、貫通孔の内周面上側及び下側のエッジが下方にロッドバーの外周面を圧迫しながらロッドバーをシリンダーの後方に移動させることによって負圧が発生し、
握力を解除させれば、レバーがヒンジ連結部分に装着されたスプリングによって元の状態に戻ると共に、弾性部材によって可動ブロックがロッドバーに対して直立状態を維持して次の前進移動を準備するように構成され、
前記シリンダーの空間入口にはロッドバーが貫通するガイドブロックが結合されて前記ロッドバーの移動を支持するように構成され、
前記メインブロックには、前方に固定リブが形成された固定クリップが設置され、シリンダーフランジが回転によって固定リブに着脱可能に結合されるように構成されたことを特徴とする、注射器の圧力発生及び圧力表示装置。
前記固定ブロックは固定空間に設置され、前記固定ブロックの下部が一部露出されるように設置され、前記ロッドバーによって貫通され、前記固定ブロックは弾性部材によって傾くように設置され、貫通孔の内周面上側及び下側がロッドバーの外周面を下方に圧迫して、可動ブロックによって移動したロッドバーが負圧によって移動しないように固定させるようにし、
前記ロッドバーの固定状態を解除する場合、固定ブロックの下部を引っ張ってロッドバーに対して直立した状態に転換させることで、前記固定ブロックの貫通孔がロッドバーの外周面圧迫状態を解除するように構成されたことを特徴とする、請求項1に記載の注射器の圧力発生及び圧力表示装置。
前記運動変換手段は、補助装置に中心軸を介してピニオンギアが回転可能に設置されて、ロッドバーの一端に長手方向に形成されたラックギアと噛み合うようにし、前記ピニオンギアの内部に一方向にだけ傾斜角を持つ内接ギアが設置され、前記レバーに固定された回転具に設置されたスプリングによって弾力的に内接ギアと噛み合うラッチギアがレバーによってピニオンが一方向にだけ回転するように内接ギアに回転力を伝達するように構成されたことを特徴とする、請求項1に記載の注射器の圧力発生及び圧力表示装置。
前記補助装置の後方には補助ラッチギアがヒンジ連結され、スプリングによって一端が上方に弾力的に位置するようにして、注射器で発生する負圧によってロッドバーの移動を制御するように構成されたことを特徴とする、請求項3に記載の注射器の圧力発生及び圧力表示装置。
前記ピストンに握力を伝達する過程中に弾性部材を経るようにすることで、伝達される圧力によって弾性部材の引っ張られる形状の変化量が変わるようにし、前記弾性部材の形状変化量の測定によって外部から圧力の大きさを視認するように構成されたことを特徴とする、請求項1に記載の注射器の圧力発生及び圧力表示装置。
前記ピストンに握力を伝達する過程中にロッドバーに結合された弾性部材を圧迫するようにすることで、伝達される圧力の大きさによって弾性部材が圧縮される形状の変化量が変わるようにして、前記弾性部材の形状変化量の測定によって外部から圧力の大きさを視認するように構成されたことを特徴とする、請求項1に記載の注射器の圧力発生及び圧力表示装置。
前記ピストンは二重構造の第1ピストンと第2ピストンからなり、これらが空間に結合され、前記第1ピストンの一側面に確認部材が形成され、前記第2ピストンには確認部材を収容する凹部が形成され、前記第1ピストンの確認部材と第2ピストンの凹部の間に前記弾性部材が介装され、ロッドバー及び第2ピストンに連動する弾性部材によって第1ピストンを移動させて空間に負圧または正圧を選択的に発生させ、前記確認部材の外周面に表示された単位目盛りによって、前記弾性部材の自体弾性による変化した形状の長さによって空間で発生した負圧または正圧の程度を確認することができるように構成されたことを特徴とする、請求項5に記載の注射器の圧力発生及び圧力表示装置。
ロッドバーと、前記ロッドバーの外周面にスライド可能に結合されるハウジングと、前記ハウジングの一端に固定されたカバーとを含み、前記ロッドバーの一端にはボタンが固定され、前記ボタンはカバーの内部に一部収容され、前記カバーの内部に弾性部材が装着され、レバーによってハウジングが移動すれば、弾性部材が圧縮され、弾性部材の圧縮力がシリンダー空間の圧力以上の場合、ボタンを後方に間接移動させてロッドバーを連動させることで、空間内部でピストンが移動して負圧を発生させるように構成され、
前記ボタンとロッドバーの外周面に単位目盛りが表示されることによって前記弾性部材の自体弾性による可変形状の長さを確認することができるようにすることにより、空間で発生した負圧または正圧の程度を正確に把握するように構成されたことを特徴とする、請求項6に記載の注射器の圧力発生及び圧力表示装置。
【背景技術】
【0002】
注射器とは薬液を生体の組職内に注入する器具を言うもので、その構成は針が結合された先端部と、前記先端部と結合され、空間を備えたシリンダーと、前記シリンダーの空間に挿合されて引出しまたは押込み動作によって空間の圧力を上昇させることで発生する正圧または負圧によって針を通じて薬物を注入するとか人体の組職物を抽出するロッドバーとからなる。
【0003】
ここで、シリンダーの末端とロッドバーの末端にはフランジがそれぞれ突設される。
【0004】
このように構成される注射器で薬物を人体に注入するとか人体の組職物を抽出しようとする場合には、両手でシリンダーとロッドバーをそれぞれ握った状態で針を人体に刺し込んだ後、ロッドバーを後方に引き出す動作によって負圧を発生させて人体の組職を抽出し、あるいは前記ロッドバーを前方に押し込む動作によって正圧を発生させて人体に薬物を注入することになる。
【0005】
しかし、従来技術による注射器による薬物注入または人体の組職物の抽出の際、通常は、注入または抽出し易くなるように、片手は注射対象部位を擦るなどすると共に注射対象者の姿勢を矯正するのに使われ、他の手で注射器のロッドバーを前進または後進させることになる。
【0006】
この際、片手による注射器の注射動作は指でシリンダーとロッドバーのフランジをそれぞれ把持した状態で前進または後進させることになるが、注射動作を確実に行えず、注射施術の間違えるとのおそれがあった。
【0007】
大容量注射器で多量の薬物を人体に注入するとか粘性がある薬物を注入する場合、注射器の空間の正圧が高くなると、シリンダーに嵌合された先端部が分離される問題点があった。
【0008】
身体の形態を矯正するための脂肪移植施術において、高粘性の人体の脂肪を抽出するとき、注射器の空間の負圧が高くなると、ロッドバーを引き出す作動を片手で果たしにくい問題点があった。
【0009】
脂肪吸入施術の際、針を人体に刺し込んだ後、注射器からピストンの装着されたロッドバーを後方に引いて注射器の内部に負圧を発生させて針を通じて脂肪を注射器の空間内部に吸入することになる。この際、施術者の間違いによって針の先端が空気に露出される場合、注射器の内部の負圧が消失して脂肪の吸入がそれ以上なされない。
【0010】
人体の内部に薬物を注入する過程において、薬物の相異なる粘性に合わせて施術者が一定に力を加えて正圧を発生させて薬物を注入しなければならないが、正圧が高すぎる場合、人体の注入部位の周辺組職に損傷を与えるとの問題点がある。
【0011】
結局のところ、注射器が安定的に正圧または負圧を発生させるようにすることは専ら施術者の手で感じられる物理的抵抗によって判断するため、脂肪及び薬物の抽出及び注入の施術が精密に行いにくいとの問題点があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明の目的は、注射器によって人体の組職物を片手の握力でも手軽に外部に抽出するようにすることにある。
【0013】
また、本発明の目的は、負圧の発生中にも圧力状態を維持しながら負圧を持続的に発生させることができるようにすることにある。
【0014】
また、本発明の目的は、簡単な機械的動作で負圧を解除できるようにすることにある。
【0015】
また、本発明の目的は、注射器内で負圧または正圧を選択的に発生させることができるようにすることにある。
【0016】
また、本発明の目的は、注射器を通じて脂肪及び薬物を注入するとか人体組職を抽出するための施術の際、注射器の内部空間の圧力状態を肉眼で確認することができるようにすることにある。
【0017】
特に、本発明の目的は、注射器の空間に負圧または正圧の変化の状態を目盛りで確認することができるようにして、より精密な変化を施術者が視認しながら施術することができるようにすることにある。
【0018】
そして、本発明の目的は、従来の手動注射器または単純増圧注射器において圧力の過負荷が発生した場合に、補償するために間接伝達方式で圧力を発生させて圧力の過負荷を防止することにある。
【課題を解決するための手段】
【0019】
前述した目的を達成するための本発明の注射器の圧力発生及び圧力表示装置は、針が結合された先端部と、前記先端部に結合され、内部に空間が備えられ、前記空間の開口端部にシリンダーフランジが形成されたシリンダーと、前記空間内でピストンに連結されたロッドバーを指で押し込むとか引き出すことで、これに連動するピストンによって空間の圧力を変化させてなる正圧または負圧によって針を通じて薬物を注入するとか抽出する圧力手段とからなる注射器において、前記ロッドバーが補助装置を貫通するように前記シリンダーフランジに着脱可能に補助装置が結合され、前記補助装置に注射器に平行に配置されるようにヒンジ連結されたレバーが手の握力によってテコ原理で回転運動すれば、運動変換手段によって直線運動に変換され、その力によりロッドバーとピストンが移動するように構成される。
【0020】
本発明によれば、前記補助装置は、シリンダーフランジに固定され、シリンダーと一直線上に配置されるメインブロックを備え、前記メインブロックには、下部が開口した可動空間と固定空間が形成され、ロッドバーが貫通するように貫通孔が形成された可動ブロックと固定ブロックがそれぞれ配置され、前記可動ブロックと固定ブロックが弾性部材によって可動空間と固定空間内で一方向に付勢され、メインブロックの前方にヒンジ連結されたレバーの回動によって前記レバーの他端に形成された加圧突起が可動ブロックの下部を押して傾きを変化させながら後進させて、貫通孔の内周面上下エッジが下方にロッドバーの外周面を圧迫しながらロッドバーをシリンダーの後方に移動させることによって負圧が発生し、握力を解除させれば、レバーがヒンジ連結部分に装着されたスプリングによって元の状態に戻るとともに、弾性部材によって可動ブロックがロッドバーに対して直立状態を維持して次の前進移動を準備するように構成される。
【0021】
本発明によれば、前記シリンダーの空間入口にはロッドバーが貫通するガイドブロックが結合されて前記ロッドバーの移動を支持するように構成される。
【0022】
本発明によれば、前記メインブロックには、前方に固定リブが形成された固定クリップが設置され、シリンダーフランジが回転によって固定リブに着脱可能に結合されるように構成される。
【0023】
本発明によれば、前記固定ブロックは固定空間に設置され、前記固定ブロックの下部が一部露出されるように設置され、前記ロッドバーによって貫通され、前記固定ブロックは弾性部材によって傾くように設置され、貫通孔の内周面上下部がロッドバーの外周面を下方に圧迫して、可動ブロックによって移動したロッドバーが負圧によって移動しないように固定させるようにし、前記ロッドバーの固定状態を解除する場合、固定ブロックの下部を引っ張ってロッドバーに対して直立した状態に転換させることで、前記
固定ブロックの貫通孔がロッドバーの外周面圧迫状態を解除するように構成される。
【0024】
本発明によれば、前記運動変換手段は、補助装置に中心軸を介してピニオンギアが回転可能に設置されて、ロッドバーの一端に長手方向に形成されたラックギアと噛み合うようにし、前記ピニオンギアの内部に一方向にだけ傾斜角を持つ内接ギアが設置され、前記レバーに固定された回転具に設置されたスプリングによって弾力的に内接ギアと噛み合うラッチギアがレバーによってピニオンが一方向にだけ回転するように内接ギアに回転力を伝達するように構成される。
【0025】
本発明によれば、前記補助装置の後方には補助ラッチギアがヒンジ連結され、スプリングによって一端が上方に弾力的に位置するようにして、注射器で発生する負圧によってロッドバーの移動を制御するように構成される。
【0026】
本発明によれば、前記ピストンに握力を伝達する過程中に弾性部材を経るようにすることで、伝達される圧力によって弾性部材の引っ張られる形状の変化量が変わるようにし、前記弾性部材の形状変化量の測定によって外部から圧力の大きさを視認するように構成される。
【0027】
本発明によれば、前記ピストンに握力を伝達する過程中にロッドバーに結合された弾性部材を圧迫するようにすることで、伝達される圧力の大きさによって弾性部材が圧縮される形状の変化量が変わるようにして、前記弾性部材の形状変化量の測定によって外部から圧力の大きさを視認するように構成される。
【0028】
本発明によれば、前記ピストンは二重構造の第1ピストンと第2ピストンからなり、これが空間に結合され、前記第1ピストンの一側面に確認部材が形成され、前記第2ピストンには確認部材を収容する凹部が形成され、前記第1ピストンの確認部材と第2ピストンの凹部の間に前記弾性部材が介装され、ロッドバー及び第2ピストンに連動する弾性部材によって第1ピストンを移動させて空間に負圧または正圧を選択的に発生させ、前記確認部材の外周面に表示された単位目盛りによって、つまり前記弾性部材の自体弾性による可変した形状の長さによって空間で発生した負圧または正圧の程度を確認することができるように構成される。
【0029】
本発明によれば、ロッドバーと、前記ロッドバーの外周面にスライド可能に結合されるハウジングと、前記ハウジングの一端に固定されたカバーとを含み、前記ロッドバーの一端にはボタンが固定され、前記ボタンはカバーの内部に一部収容され、前記カバーの内部に弾性部材が装着され、レバーによってハウジングが移動すれば、弾性部材が圧縮され、弾性部材の圧縮力がシリンダー空間の圧力以上の場合、ボタンを後方に間接移動させてロッドバーを連動させることで、空間内部でピストンが移動して負圧を発生させるように構成され、前記ボタンとロッドバーの外周面に単位目盛りが表示されることによって前記弾性部材の自体弾性による可変形状の長さを確認することができるようにすることにより、空間で発生した負圧または正圧の程度を正確に把握するように構成される。
【0030】
本発明によれば、前記弾性部材はゴムまたはスプリングからなる。
【発明の効果】
【0031】
前述したように、本発明の注射器の圧力発生及び圧力表示装置は、シリンダーから伸びるように装着されて片手の握力によって回動するレバーに連動する可動ブロックによってロッドバーを一方向に段階的に移動させることができるようにして、注射器を通じて人体組職物を片手の握力でも手軽く外部に抽出することができるようにする効果がある。
【0032】
また、本発明の注射器の圧力発生及び圧力表示装置は、片手の繰り返し動作によってレバーの回動に連動してロッドバーを段階的に移動させるとき、シリンダーから伸びるように装着されたメインブロックに設置された固定ブロックによってロッドバーが負圧によって反対方向に移動することを防止して、負圧の発生中にも圧力状態を一定に維持させながら負圧を持続的に発生させることができるようにすることで、人体組職物抽出の効率を向上させるようにする効果がある。
【0033】
また、本発明の注射器の圧力発生及び圧力表示装置は、前記メインブロックに装着されて負圧状態を維持させる役目をする固定ブロックの傾きを変化させてロッドバーの固定状態を解除させることができるようにすることで、固定ブロックの簡単な傾き転換によってシリンダー空間の負圧状態を簡便に解除するようにすることで、圧力発生補助装置の操作性を向上させるとともに負圧及び正圧を選択的に発生させることができる効果がある。
【0034】
また、本発明の注射器の圧力発生及び圧力表示装置は、ア)従来の手動注射器または単純増圧注射器において圧力の過負荷が発生するとの問題点を補償するために、空間の内壁に近接するように第1ピストンと第2ピストンを結合し、前記第1、2ピストンの間に弾性部材を結合し、第2ピストンに連結されてシリンダーの空間の外部に伸びたロッドバーによって第2ピストンを移動させて弾性空間の圧力で第1ピストンを連動させることによって空間の内部に負圧または正圧を発生させるとか、イ)前記シリンダーの外部に露出されたロッドバーの末端にハウジングをスライド可能に結合し、ロッドバーとハウジングの末端に固定されたそれぞれのボタンとカバーを結合し、カバーの内部に弾性部材を配設して、レバーによるハウジングの移動がカバーと弾性部材を介してボタンに順次伝達されて前記ボタンと固定されたロッドバーによってピストンを連動させて負圧または正圧を発生させることにより、前記弾性部材による力の間接伝達方式で圧力を発生させて圧力の過負荷を防止して注射施術の間違いを最小化することができるようにする効果がある。
【0035】
そして、本発明の注射器の圧力発生及び圧力表示装置は、注射器で負圧または正圧を発生させるとき、第1ピストンに設置された確認部材に単位目盛りを表示して、前記弾性部材の自体弾性による形状変化の状態を肉眼でも確認することができるようにすると共に単位目盛りによっても圧力変化を確認することができるようにして、現在の注射器の空間で発生した圧力の大きさを細密に把握することができ、脂肪及び薬物の注入または人体組職の抽出のための精密な注射施術ができるようにする効果がある。
【0036】
また、本発明の注射器の圧力発生及び圧力表示装置は、ロッドバー、ハウジング、カバー、及びボタンからなる圧力表示装置において、ロッドバーとボタンに単位目盛りを表示することで、注射器の外部から圧力の変化状態をより手軽くチェックすることができるようにして圧力の視認性を向上させるようにする効果がある。
【発明を実施するための形態】
【0038】
以下、添付図面に基づいて本発明の好適な実施例を詳細に説明する。
【0039】
まず、図面において、同一の構成要素または部品はできるだけ同一参照符号で示した。本発明の説明において、関連の公知の機能あるいは構成についての具体的な説明は本発明の要旨をあいまいにしないようにするために省略する。
【0040】
図1は本発明の補助装置をシリンダーに装着した状態を示した斜視図、
図2は本発明の補助装置をシリンダーに装着した状態を示した分解斜視図、
図3〜
図7は本発明の補助装置の段階別作動状態を示した断面図、
図8〜
図10は本発明の運動変換手段の他の実施例を示した作動フローチャート、
図11及び
図12は本発明の注射器圧力発生装置に表示装置を装着した状態を示した断面図、
図13〜
図16は本発明の注射器圧力発生装置に他の実施例の表示装置を装着した状態を示した断面図である。
【実施例1】
【0041】
まず、
図1〜
図7に示すように、本発明の注射器の圧力発生及び圧力表示装置が適用される注射器は次のように構成される。
【0042】
注射器100は、針111が結合された先端部110と、前記先端部110と結合され、内部に空間121を備え、前記空間121の開口端部にシリンダーフランジ122が形成されたシリンダー120と、前記空間121に結合されたピストン131と連結されたロッドバー133を指で押し込むとか引き出すことで、連動するピストン131によって空間121の圧力を変化させることによって発生する正圧または負圧によって針を通じて薬物を注入するとか抽出する圧力手段130とからなる。
【0043】
前記先端部110はシリンダー120に着脱可能であり、前記針111が装着された先端部110の反対側端部は突条(符号なし)が形成される。
【0044】
図2に示すようにシリンダー120は円筒状で、前記シリンダー120の空間121(
図5参照)にはロッドバー133と連結されたピストン131から成る圧力手段130が装着されることで、前記ピストン131の移動方向によって空間121で負圧または正圧を発生させる。
【0045】
負圧は、ロッドバー133を介してピストン131をシリンダー120の後方に引き出すことによって空間121に発生し、人体に刺し込まれた針111を通じて空間121に人体の液状組職を抽出する時に用いる。
【0046】
一方、正圧は、ロッドバー133を介してピストン131をシリンダー120の前方に押し込むことによって発生して、人体に刺し込まれた針111を通じて空間121に充填された液状の薬物を人体に注入するときに用いる。
【0047】
このように構成される注射器100に、前記シリンダーフランジ122に着脱可能に形成された補助装置200を、前記ロッドバー133が補助装置200を貫通するように結合し、前記補助装置200に注射器に平行にヒンジ連結されたレバー240が手の握力によってテコ原理で発生する回転力が、運動変換手段220によって直線運動に変換されてロッドバー133及びピストン131が増大した力によって低速で移動する。
【0048】
前記補助装置200は、ロッドバー133が貫通するように結合され、シリンダーフランジ122に固定されたメインブロック210を備える。
【0049】
前記メインブロック210は、前方には固定リブ216が形成された固定クリップ215が回転によってシリンダーフランジ122に結合されることで、シリンダー120のシリンダーフランジ122にメインブロック210が一直線上に伸びるように固定され、前記シリンダー120から露出したロッドバー133はメインブロック210を貫通するようになる(
図3参照)。
【0050】
図3に示すように、前記ロッドバー133はピストン131に螺合され、前記シリンダー120の空間121の入口にロッドバー133が貫通するガイドブロック250が結合され、前記ガイドブロック250は固定クリップ215を貫通してメインブロック210側に固定されることにより、前記ガイドブロック250がロッドバー133の移動を支持するようになる。
【0051】
このようにしてシリンダー120に結合されるメインブロック210の次のように構成される。
【0052】
前記メインブロック210には運動変換手段220が備えられる。
【0053】
前記運動変換手段220は、下部が開口した可動空間211と固定空間212がそれぞれ画成され、これに前記可動ブロック221と固定ブロック222がそれぞれ設置される。
【0054】
ここで、可動ブロック221と固定ブロック222には貫通孔213がそれぞれ形成され、これに前記ロッドバー133が貫通して結合される。
【0055】
このように、前記メインブロック210には可動ブロック221と固定ブロック222がそれぞれ離隔して設置される。この際、ロッドバー133を貫通させた後、可動ブロック221と固定ブロック222を弾性部材150によってメインブロック210の一方向に密着させる。
【0056】
そして、前記メインブロック210の前方下部には、シリンダー120から平行に離隔してヒンジ結合されるスプリング241付きレバー240が装着され、レバー240の片側に突出した加圧突起242は可動ブロック221の前方下部に位置する。
【0057】
ここで、可動ブロック221と固定ブロック222の直立または傾き方向によってロッドバー133の移動または固定状態が決定される。
【0058】
すなわち、
図3に示すように、最初に可動ブロック221はロッドバー133に対して直立した状態を維持し、前記固定ブロック222は上部がロッドバー133の末端方向に傾いた状態で配置される。
【0059】
その後、
図4及び
図5に示すように、レバー240の回動によって加圧突起242が可動ブロック221の下部を押して傾きを変化させて、貫通孔213の内周面の上側及び下側エッジがロッドバー133の外周面を下方に圧迫した状態で後進させてロッドバーをシリンダー120の後方に移動させることにより、前記シリンダー120の空間121に負圧を発生させる。
【0060】
ついで、レバー240に加えた握力を解除すれば、レバー240が
図6に示す元の状態に戻ると共に弾性部材150によって可動ブロック221がロッドバー133に対して直立状態を維持し、次の前進移動を準備する。
【0061】
この際、固定ブロック222は弾性部材150によって傾くように設置され、貫通孔213の内周面の上側及び下側がロッドバー133の外周面を下方に圧迫することで、可動ブロック221によって移動したロッドバー133が負圧によって移動しないように固定させる。
【0062】
これにより、レバー240によって可動ブロック221の次の前進移動を準備するとき、負圧によってロッドバー133が遊動することが防止される。
【0063】
前記のような方法により、シリンダー120に延設されて片手の握力によって回動するレバー240に連動する可動ブロック221によって、
図3〜
図6に示すようにロッドバー133を一方向に段階的に移動させることができるようにして、注射器100を通じて人体組職を片手の握力でも手軽く外部に抽出することができる。
【0064】
また、前記メインブロック210に装着され、負圧状態を維持させる役目をする固定ブロック222の傾きを変化させてロッドバー133との固定状態を解除させることができるようにすることで、固定ブロック222の傾き簡単に転換することによって、シリンダー120の空間121の負圧状態を簡便に解除することができ、正圧が発生することができるようにして圧力発生補助装置の操作性を向上させることができる。
【実施例2】
【0065】
図8〜
図10には、本発明の注射器用圧力発生装置の他の実施例を示す。
【0066】
前記運動変換手段220は、補助装置200に中心軸262を介してピニオンギア260が回転可能に設置され、ロッドバー133の片側に長手方向に形成されたラックギア133aと噛み合う。
【0067】
そして、前記ピニオンギア260の内部には一方向にだけ傾斜角を持つ内接ギア261が設けられ、前記レバーに固定された回転具に設置されたスプリング281によって弾力的に内接ギア261と噛み合うラッチギア280がレバー240によってピニオンギア260が一方向にだけ回転するように内接ギア261に回転力を伝達するようにする。
【0068】
すなわち、
図9に示すように手の握力でレバー240をテコ原理で回転させれば、補助装置200に設置された中心軸262を中心に回転具270を連動させる。
【0069】
前記回転具270の外周面には少なくとも一つ以上の凹部が形成され、前記凹部の内部にはラッチギア280がヒンジ連結され、前記ラッチギア280の一端がスプリング281によって弾力的に外方に付勢されるように設置される。
【0070】
前記内接ギア261とラッチギア280は一方向の角度で互いに噛み合うように形成されているので、ラッチギア280によってピニオンギア260が一方向にだけ回転するようにし、前記ピニオンギア260の回転によってラックギア133aが後方に直線運動してピストンを空間の内部で連動させて負圧が発生するようにする。
【0071】
図10に示すように、前記補助装置の後方には補助ラッチギア290がヒンジ連結され、スプリング281によって一端が上方に弾力的に付勢されることにより、注射器で発生する負圧によるロッドバー133の移動を制御するようにして、負圧によってロッドバー133が元の位置に復元することを防止する。
【実施例3】
【0072】
図11及び
図12に示す実施例では、注射器の圧力発生装置には圧力表示装置がさらに備えられる。
【0073】
前記圧力表示装置は、前記ピストン131に握力を伝達する過程で弾性部材150を経るようにして、伝達される圧力の大きさによって弾性部材150の引張変化量が変わるようにすることにより、前記弾性部材150の形状変化量の測定によって外部から圧力の大きさを視認するようにする。
【0074】
このために、前記ピストン131は二重構造の第1ピストン131a及び第2ピストン131bを空間に結合させ、前記第1ピストン131aの一側面に確認部材132を形成し、前記第2ピストン131bには確認部材132を収容する凹部134を形成する。
【0075】
そして、前記第1ピストン131aの確認部材132と第2ピストン131bの凹部134の間に前記弾性部材150を介装することで、ロッドバー133及び第2ピストン131bに連動する弾性部材150によって第1ピストン131aを移動させて空間で負圧または正圧を選択的に発生させるようにする。
【0076】
これにより、前記確認部材132の外周面に表示された単位目盛り135または弾性部材の形状変化量によって、つまり前記弾性部材150の自体弾性による引張及び圧縮状態によって負圧または正圧の大きさを確認することができる。
【0077】
すなわち、注射器を通じて脂肪などの人体組職を抽出する場合、針を人体の局所部位に刺し込んだ後、ロッドバー133を後方に移動させれば、第1ピストン131aと第2ピストン131bの間に結合された弾性部材150の弾性力によって第1ピストン131aを連動させる。
【0078】
前記空間121の後方に第1ピストン131a及び第2ピストン131bが移動すれば、前記第1ピストン131aの前方に位置する空間121で負圧が発生して針を通じて人体組職が抽出される。
【0079】
ここで、弾性部材150の自体弾性力が空間121の圧力以上の場合に負圧が発生する。
【0080】
施術者の間違いでロッドバー133をあまり速く移動させて空間121で発生する負圧が弾性部材150の引張力より高く発生する場合、弾性部材150に高引張力がかかって弾性部材150の引張の長さが長くなる。
【0081】
この際、施術者は引っ張られた弾性部材150の長さを確認部材132の目盛り135から肉眼で確認して現在の圧力発生状態が正常でないことを確認することができる。
【0082】
一方、正圧を発生させる場合、空間121に充填された脂肪及び薬物を人体に注入するために、針を人体に刺し込んだ後、ロッドバー133を前方に移動させれば、第2ピストン131は弾性部材150を圧縮させながら第1ピストン131aを前方に移動させる。
【0083】
前記第1ピストン131aが前方に移動すれば、薬物が充填された空間で正圧が発生して脂肪及び薬物が人体内に注入される。
【0084】
この際、施術者が間違いでロッドバー133の前進移動速度を高めて、正圧が過度に発生して弾性部材150の自体弾性の圧縮力より正圧が高くなる場合、弾性部材150の弾性によって長さが短くなる。
【0085】
この際、施術者は圧縮された弾性部材150の形状変化量または確認部材132の目盛り135を肉眼で確認して圧力変化を細密に把握することができる。
【0086】
図16に示す他の実施例における、ラックギア133aとピニオンギア260の作動によって圧力を発生させる圧力発生装置は、前記圧力表示装置が適用可能であり、前述した圧力表示装置と同様な効果を持つ。
【実施例4】
【0087】
図13及び
図14に示す他の実施例における、注射器の圧力発生装置の圧力表示装置は次のようである。
【0088】
前記ピストン131に握力を伝達する過程中にロッドバー133に結合された弾性部材150を圧縮させるようにすることで、伝達される圧力によって弾性部材150の圧縮形状の変化量が変わるようにし、前記弾性部材150の形状変化量の測定によって外部から圧力の大きさを視認することができるように構成される。
【0089】
このために、注射器にはロッドバー133、ハウジング140、カバー142及びボタン141が備えられる。
【0090】
前記ロッドバー133の外周面には前記ハウジング140がスライド可能に結合される。
【0091】
そして、前記ハウジング140の一端にカバー142が固定され、前記ロッドバー133の一端にはカバー142に収容されるボタン141が固定される。
【0092】
そして、カバー142の内部に弾性部材150が装着され、前記レバー240によってハウジング140が移動すれば、カバー142が連動して弾性部材150を加圧する。
【0093】
この際、弾性部材150の圧縮力がシリンダー120の空間121の圧力以上の場合、前記弾性部材150の弾性力によってボタン141が後方に押され、前記ボタン141と一体に固定されたロッドバー133を介して空間121の内部でピストン131を移動させて負圧を発生させる。
【0094】
また、前記ピストン131が装着された付近のロッドバー133とボタン141の外周面にはそれぞれ単位目盛り135が表示されることで、弾性部材150の自体弾性による形状変化の状態を肉眼でも確認することができるようにするとともに単位目盛り135でも圧力変化を確認することができるようにして、注射器の外部から圧力の変化状態をより手軽くチェックすることができる。
【0095】
これにより、圧力の視認性を向上させることができると共に注射器の空間で発生した圧力の大きさを細密に把握することができるので、脂肪及び薬物の注入または人体組職の抽出のための精密な注射施術が可能である。
【0096】
また、
図15に示すように、注射器においてラックギア133a及びピニオンギア260の構造によって圧力を発生させる装置には、前記ラックギア133aが外周面に形成されたハウジング140の一端に
図13及び
図14に示した圧力表示装置が同様に設置されることにより、
図13及び
図14と同様に弾性部材150の形状変化量及び単位目盛りの数値変化量から圧力変化を容易で精密に視認することが可能である。
【0097】
ここで、前記弾性部材150はゴムまたはスプリングからなり、材質の特性上、自体弾性を持つ材質及び弾性を持つ構造体であればいずれでも適用可能である。