【実施例】
【0040】
(実施例1)
円形形状を有する乱視患者用の従来技術のコンタクトレンズ502が、
図5Aに図示されるが、これは従来のコンタクトレンズ設計ソフトウェアを利用して、次の入力設計パラメーターにより設計されたものである。
【0041】
【表1】
【0042】
安定化ゾーンは、コンタクトレンズの厚さプロファイルに追加される特別厚いゾーンである。このコンタクトレンズ502は、実質的に円形のトーリックレンズの一般的な実施例である。コンタクトレンズ縁部幾何形状は円形であるので、レンズ−眼瞼接触領域の差は、眼の上のコンタクトレンズ502の配向と独立して0にとどまる。この設計は、乱視矯正用の市販のコンタクトレンズで見られるものの良好な表現として提示される。
図5Aは、コンタクトレンズ502の通常の厚さの輪郭プロットを図示している。
【0043】
(実施例2)
楕円形形状を有する乱視(astimatic)患者用のコンタクトレンズ504が、
図5Bに図示されるが、これは従来のコンタクトレンズ設計ソフトウェアを利用して、次の入力設計パラメーターにより設計されたものである。
【0044】
【表2】
【0045】
コンタクトレンズ504の安定化ゾーンは、コンタクトレンズ502(実施例1)の安定化ゾーンと同じプロファイルを有するが、規模は、コンタクトレンズ502の最大の厚さの差の66%に縮小されている。安定化ゾーンの最大の厚さの位置は、コンタクトレンズ504の縁部輪郭に従う。
図5Bは、コンタクトレンズ504の通常の厚さの輪郭プロットを図示している。
【0046】
(実施例3)
非円形を有する乱視患者用のコンタクトレンズ506が
図5Cに図示されるが、これは下記のように得られた、従来のレンズ設計ソフトウェアを利用して、次の入力パラメーターにより設計されたものである。
【0047】
【表3】
【0048】
コンタクトレンズ506の非円形縁部輪郭は、上記の4つのコントロールポイントを利用する方法によって定義される。それらのコントロールポイントの座標は
図6にある。コンタクトレンズ506の安定化ゾーンはまた、コンタクトレンズ502(実施例1)の安定化ゾーンと同じプロファイルを有し、規模は、ここでも円形コンタクトレンズ502の最大の厚さの差の66%に縮小されている。安定化ゾーンの最大の厚さの位置は、コンタクトレンズ506の縁部輪郭に従う。
図5Cは、コンタクトレンズ506の通常の厚さの輪郭プロットを図示している。
【0049】
本発明の方法を利用して、レンズ−眼瞼接触領域の差が、実施例2(楕円形)及び実施例3(非円形)のコンタクトレンズ504及び506に対して作成された。各コンタクトレンズの最終位置又は静止位置が、接触領域の差を評価するための参照位置としてとられた。実施例1(円形形状)の円形コンタクトレンズ502に対しては、輪郭が眼の上の位置に独立して対称のままであるため、接触領域の差は評価されなかった。この計算では、コンタクトレンズのセントレーションは考慮されなかった。セントレーションは、プロセスの重要なパラメーターではあるが、プロセスに著しい複雑性を追加するため、図示に利用され、プロセスを単純化する実施例の教示では省略される。上眼瞼だけが瞬き中の上下運動を有するため、上部のレンズ−眼瞼接触領域がレンズの回転に最も寄与するが、上部及び下部両方の接触領域の差が
図7A及び7Bで提供される。
【0050】
図7Aは、実施例2のコンタクトレンズ504の上部及び下部両方のレンズ−眼瞼接触領域の差対コンタクトレンズの配向をグラフ表示し、
図7Bは、実施例3のコンタクトレンズ506の上部及び下部両方のレンズ−眼瞼接触領域の差対コンタクトレンズの配向をグラフ表示している。特定の眼瞼幾何形状(例えば特定の人に対し測定される眼瞼の幾何形状)と対照的に、眼瞼幾何形状は、母集団群又は母集団下位群での眼及び眼瞼の生体計測データに関する情報を収集するために、特に実施された臨床研究から得られた。本書に記載の実施例では、これらのサンプル母集団の眼瞼幾何形状が利用された。各母集団下位群には、約100名が含まれた。下表1は、3つの母集団下位群の眼瞼幾何形状を要約している。本質的に、このデータは調査された特定の母集団の平均を示す。表内の数字は、X
2項を表すA2、X項を表すA1、定数項A0によって幾何形状を示す多項式の係数である。
【0051】
【表4】
【0052】
図7Aで、曲線702、704、及び706は、それぞれ、実施例2のコンタクトレンズ504における、グループ2の母集団の眼、グループ1の母集団の眼、及びグループ3の母集団の眼に対する下眼瞼の表面積の差対コンタクトレンズの配向を示す。曲線708、710、及び712は、それぞれ、実施例2のコンタクトレンズ504における、グループ1の母集団の眼、グループ3の母集団の眼、及びグループ2の母集団の眼に対する上眼瞼の表面積の差対コンタクトレンズの配向を示す。
図7Bで、曲線714、716、及び718は、それぞれ、実施例3のコンタクトレンズ506における、グループ3の母集団の眼、グループ2の母集団の眼、及びグループ1の母集団の眼に対する下眼瞼の表面積の差対コンタクトレンズの配向を示す。曲線720、722、及び724は、それぞれ、実施例3のコンタクトレンズにおける、グループ1の母集団の眼、グループ3の母集団の眼、及びグループ2の母集団の眼に対する上眼瞼の表面積の差対コンタクトレンズの配向を示す。
【0053】
レンズ−眼瞼接触領域の差は、最も安定しない位置(90度のコンタクトレンズの配向)における実施例2のコンタクトレンズ504と実施例3のコンタクトレンズ506との間で、コンタクトレンズの上部領域において約100%、下部領域において約60%増加した。非円形コンタクトレンズ506(実施例3)は、異なる位置及び母集団にわたってより小さい接触領域の差を示しており、この設計が3つすべての母集団に適合することを意味する。グループ1の母集団に対しては、楕円形コンタクトレンズ504がこの民族性で最大の接触領域の差を示すため、楕円形コンタクトレンズ504を用いることが好ましい。非円形コンタクトレンズ506はまた、静止位置周囲のコンタクトレンズの小さな誤配向(静止位置の15度以内でのコンタクトレンズの配向)では、レンズ−眼瞼接触領域の差の変動が少ないことを示しており、眼の上のコンタクトレンズのより良い角安定性を意味する。
【0054】
図8は、右眼でのシミュレーションモデルから得られたコンタクトレンズの再配向をグラフ表示又は要約している。曲線802は実施例1のコンタクトレンズの結果を示し、曲線804は実施例2のコンタクトレンズの結果を示し、曲線806は実施例3のコンタクトレンズの結果を示す。各コンタクトレンズは当初、水平から反時計方向に45度離れて配向された。使用された眼及び眼瞼の幾何形状は、白人の眼を最も良好に示すように選択された。コンタクトレンズの再配向は、約78秒の時間枠を示す24回の瞬き周期セットの間計算された。実施例1のコンタクトレンズ502は、水平から21度離れたままであるため、最終静止位置に十分に到達しない。実施例2及び3のコンタクトレンズ504及び506は、24回の瞬き周期後、同じ位置に到達する。ただし、実施例3のコンタクトレンズ506は、眼の上でのより迅速な全体の再配向をもたらす、より迅速な初期再配向を示す。
【0055】
下表2は、最終瞬きサイクル中のコンタクトレンズの位置及び移動を提示する。垂直軸に沿った位置の変更は、各コンタクトレンズ縁部が上眼瞼及び下眼瞼と相互作用する方法によって主に説明される。これらのコンタクトレンズの大部分は垂直軸に沿って形状が異なるため、垂直位置で有意差が見られる。実施例1及び実施例2のコンタクトレンズが、耳側の偏心を示す一方で、実施例3のコンタクトレンズ506は、鼻側の偏心を示す。水平の偏心におけるこの変化は、最大水平半径の差から制御される。コンタクトレンズ被覆がこの方向におけるコンタクトレンズを再セントレーションしやすいように鼻側により短い半径を有することが好ましい。コンタクトレンズの移動は、3つのコンタクトレンズ502、504、及び506にわたってほぼ同じままである。ただし、実施例3のコンタクトレンズ506は、回転においてより良好な安定性を示す。角運動の範囲は、実施例1及び実施例2のコンタクトレンズ502及び504で見られる範囲のおよそ半分である。
【0056】
【表5】
【0057】
本発明の代表的な実施形態の別の態様によると、提案された方法は、コンタクトレンズを設計する当事者に高い柔軟性を与える。1つの事例で、コンタクトレンズ縁部輪郭は、同じ設計が左眼及び右眼の両方に適合するようにY軸又は垂直軸に沿って対称であるように対称軸の制御を想定してよい。また、コンタクトレンズ縁部輪郭が患者の眼瞼形状及び眼の形状の幾何形状に完全にカスタマイズされるような、コンタクトレンズ縁部輪郭が1つも対称を有さないものを想定してもよい。
【0058】
また、コンタクトレンズ縁部輪郭が、コンタクトレンズを挿入前に指又は手のひらでどのように取り扱う必要があるかが患者に明白であるような十分に特殊な事例を考慮してもよい。かかる設計に対して、患者は挿入前に患者の指上でコンタクトレンズを予備的に配向するので、レンズ−眼瞼接触領域の差の計算における第2配向の位置の選択は、最大ひずみエネルギーの配向ではなくて、最終位置から20度又は30度だけ離れたコンタクトレンズの配向であってよい。
【0059】
完全な処方の範囲の1つのSKUが選択されて、コンタクトレンズ縁部輪郭を最適化する事例を考慮してもよく、得られた解は、残りのSKUにわたって適用される。また、コンタクトレンズの中心及び周辺部におけるSKU範囲にわたる厚さの変化のため、個々のSKUが最適化される事例を考慮してもよい。これらの厚みの変化は、眼を被覆するコンタクトレンズからのひずみエネルギーに影響を与え、それによって、眼の上でのコンタクトレンズのセントレーションを変化させる。セントレーションにおけるこれらの変化は、コンタクトレンズ縁部輪郭と眼瞼輪郭との交点の位置を変化させ、したがって各SKUに対するレンズ−眼瞼接触領域の差に影響を与える。
【0060】
当該技術分野において、眼の上のコンタクトレンズの性能の評価に熟練している人にとって、注視方向、特に垂直方向における注視方向によって眼瞼幾何形状が変化することは既知である。次に、眼瞼幾何形状のかかる変化が、眼の上のコンタクトレンズの性能に影響を与えることは明らかである。このように、設計プロセス中に注視方向の変化による眼瞼幾何形状の変化を考慮しながら、設計性能を向上する機会もまた存在する。加えて、当該技術分野において、眼の上のコンタクトレンズの性能の評価に熟練している人にとって、民族性の間の眼瞼幾何形状の変化は既知である。このように、コンタクトレンズ設計が対象とする母集団によりコンタクトレンズ縁部輪郭を設計する機会もまた存在する。本発明は、白人、アジア人(中国人、日本人)、アフリカ人、又は具体的な眼瞼及び眼表面の生体計測データを有する任意の他の母集団を含む、特定の母集団向けのコンタクトレンズ設計を生成するために使用されてよい。
【0061】
また、市販のコンタクトレンズは、先天性異常、外傷、又は、眼瞼の異常変形に影響を及ぼす若しくは誘発する他の任意の原因により引き起こされた眼瞼の変形を有する患者に対する最良の解を提供しない場合があることを想定してもよい。これらの変形は、コンタクトレンズの性能に影響を及ぼすことがあり、患者が眼瞼幾何形状に基づくカスタムコンタクトレンズを必要とするまでに行き着く。本発明は、これらの患者に、性能に影響することなくコンタクトレンズを着用できる解決策を提供することができる。
【0062】
本明細書に図示及び説明した実施形態は、最も実用的かつ好ましい実施形態であると考えられるが、当業者であれば、本明細書に説明及び図示した特定の設計及び方法からの改変はそれ自体当業者にとって自明であり、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく使用できることは明らかであろう。本発明は、説明及び図示される特定の構造に限定されるものではないが、付属の特許請求の範囲に含まれ得るすべての改変例と一貫性を有するものとして解釈されなければならない。
【0063】
〔実施の態様〕
(1) 眼の上でのレンズの安定性、回転、及びセントレーションの改善のための非円形コンタクトレンズの設計方法であって、
患者の少なくとも1つの眼の上眼瞼の幾何形状を決定することと、
前記患者の少なくとも1つの眼の眼表面の表面幾何形状を決定することと、
非円形コンタクトレンズの外輪郭の初期幾何形状を設定することと、
前記非円形コンタクトレンズが前記眼表面の幾何形状に基づいて前記眼の上の最適な最終位置にあるとき、前記上眼瞼と前記非円形コンタクトレンズの上方部分との間の第1表面積の重なりを計算することと、
前記非円形コンタクトレンズが前記眼表面の幾何形状に基づいて前記眼の上の最も適切ではない位置にあるとき、前記上眼瞼と前記非円形コンタクトレンズの上方部分との間の第2表面積の重なりを計算することと、
前記非円形コンタクトレンズの外輪郭の幾何形状を変化させることによって、前記第1表面積の重なりと前記第2表面積の重なりとの間の差を最大化することと、を含む、非円形コンタクトレンズの設計方法。
(2) 患者の少なくとも1つの眼の下眼瞼の幾何形状を決定することと、
前記非円形コンタクトレンズが前記眼表面の幾何形状に基づいて前記眼の上の最適な最終位置にあるとき、前記下眼瞼と前記非円形コンタクトレンズの下方部分との間の第1表面積の重なりを計算することと、
前記非円形コンタクトレンズが前記眼表面の幾何形状に基づいて前記眼の上の最も適切ではない位置にあるとき、前記下眼瞼と前記非円形コンタクトレンズの下方部分との間の第2表面積の重なりを計算することと、
前記非円形コンタクトレンズの外輪郭の幾何形状を変化させることによって、前記第1表面積の重なりと前記第2表面積の重なりとの間の差を最大化することと、を更に含む、実施態様1に記載の非円形コンタクトレンズの設計方法。
(3) 前記外輪郭が、個々の患者の眼及び眼瞼の幾何形状によって決定される、実施態様1に記載の非円形コンタクトレンズの設計方法。
(4) 前記外輪郭が、特定の母集団下位群の眼及び眼瞼の幾何形状の平均幾何形状によって決定される、実施態様1に記載の非円形コンタクトレンズの設計方法。
(5) 前記外輪郭が、個々の患者の、異なる注視に対する眼及び眼瞼の幾何形状によって決定される、実施態様1に記載の非円形コンタクトレンズの設計方法。
【0064】
(6) 前記外輪郭が平面である、実施態様1に記載の非円形コンタクトレンズの設計方法。
(7) 前記外輪郭が平面でない、実施態様1に記載の非円形コンタクトレンズの設計方法。
(8) 前記外輪郭が、前記非円形コンタクトレンズの垂直軸に関して対称である、実施態様1に記載の非円形コンタクトレンズの設計方法。
(9) 前記外輪郭が、前記非円形コンタクトレンズの垂直軸に関して非対称である、実施態様1に記載の非円形コンタクトレンズの設計方法。
(10) 眼の上でのレンズの安定性、回転、及びセントレーションの改善のための非円形コンタクトレンズの設計方法であって、
患者の少なくとも1つの眼の下眼瞼の幾何形状を決定することと、
前記患者の少なくとも1つの眼の眼表面の表面幾何形状を決定することと、
非円形コンタクトレンズの外輪郭の初期幾何形状を設定することと、
前記非円形コンタクトレンズが前記眼表面の幾何形状に基づいて前記眼の上の最適な最終位置にあるとき、前記下眼瞼と前記非円形コンタクトレンズの下方上方部分との間の第1表面積の重なりを計算することと、
前記非円形コンタクトレンズが前記眼表面の幾何形状に基づいて前記眼の上の最も適切ではない位置にあるとき、前記下眼瞼と前記非円形コンタクトレンズの下方部分との間の第2表面積の重なりを計算することと、
前記非円形コンタクトレンズの前記外輪郭の幾何形状を変化させることによって、前記第1表面積の重なりと前記第2表面積の重なりとの間の差を最大化することと、を含む、非円形コンタクトレンズの設計方法。
【0065】
(11) 患者の少なくとも1つの眼の上眼瞼の幾何形状を決定することと、
前記非円形コンタクトレンズが前記眼表面の幾何形状に基づいて前記眼の上の最適な最終位置にあるとき、前記上眼瞼と前記非円形コンタクトレンズの上方部分との間の第1表面積の重なりを計算することと、
前記非円形コンタクトレンズが前記眼表面の幾何形状に基づいて前記眼の上の最も適切ではない位置にあるとき、前記上眼瞼と前記非円形コンタクトレンズの上方部分との間の第2表面積の重なりを計算することと、
前記非円形コンタクトレンズの外輪郭の幾何形状を変化させることによって、前記第1表面積の重なりと前記第2表面積の重なりとの間の差を最大化することと、を更に含む、実施態様10に記載の非円形コンタクトレンズの設計方法。
(12) 前記外輪郭が、個々の患者の眼及び眼瞼の幾何形状によって決定される、実施態様10に記載の非円形コンタクトレンズの設計方法。
(13) 前記外輪郭が、特定の母集団下位群の眼及び眼瞼の幾何形状の平均幾何形状によって決定される、実施態様10に記載の非円形コンタクトレンズの設計方法。
(14) 前記外輪郭が、個々の患者の、異なる注視に対する眼及び眼瞼の幾何形状によって決定される、実施態様10に記載の非円形コンタクトレンズの設計方法。
(15) 前記外輪郭が平面である、実施態様10に記載の非円形コンタクトレンズの設計方法。
【0066】
(16) 前記外輪郭が平面でない、実施態様10に記載の非円形コンタクトレンズの設計方法。
(17) 前記外輪郭が、前記非円形コンタクトレンズの垂直軸に関して対称である、実施態様10に記載の非円形コンタクトレンズの設計方法。
(18) 前記外輪郭が、前記非円形コンタクトレンズの垂直軸に関して非対称である、実施態様10に記載の非円形コンタクトレンズの設計方法。
(19) 眼の上でのレンズの安定性、回転、及びセントレーションの改善のための非円形コンタクトレンズの設計方法であって、
患者の少なくとも1つの眼の上眼瞼の幾何形状を決定することと、
前記患者の少なくとも1つの眼の眼表面の表面幾何形状を決定することと、
非円形コンタクトレンズの外輪郭の初期幾何形状を設定することと、
前記非円形コンタクトレンズが前記眼表面の幾何形状に基づいて前記眼の上の最適な最終位置にあるとき、前記上眼瞼と前記非円形コンタクトレンズの上方部分との間の第1表面積の重なりを計算することと、
前記非円形コンタクトレンズが前記眼表面の幾何形状に基づいて前記眼の上の最も適切ではない位置にあるとき、前記上眼瞼と前記非円形コンタクトレンズの上方部分との間の第2表面積の重なりを計算することと、
前記非円形コンタクトレンズの外輪郭の幾何形状を変化させることによって、前記第1表面積の重なりと前記第2表面積の重なりとの間の差を最大化することと、
患者の少なくとも1つの眼の下眼瞼の幾何形状を決定することと、
前記非円形コンタクトレンズが前記眼表面の幾何形状に基づいて前記眼の上の最適な最終位置にあるとき、前記下眼瞼と前記非円形コンタクトレンズの下方部分との間の第3表面積の重なりを計算することと、
前記非円形コンタクトレンズが前記眼表面の幾何形状に基づいて前記眼の上の最も適切ではない位置にあるとき、前記下眼瞼と前記非円形コンタクトレンズの下方部分との間の第4表面積の重なりを計算することと、
前記非円形コンタクトレンズの前記外輪郭の前記幾何形状を変化させることによって、前記第3表面積の重なりと前記第4表面積の重なりとの間の差を最大化することと、を含む、非円形コンタクトレンズの設計方法。
(20) 前記外輪郭が、個々の患者の眼及び眼瞼の幾何形状によって決定される、実施態様19に記載の非円形コンタクトレンズの設計方法。
【0067】
(21) 前記外輪郭が、特定の母集団下位群の眼及び眼瞼の幾何形状の平均幾何形状によって決定される、実施態様19に記載の非円形コンタクトレンズの設計方法。
(22) 前記外輪郭が、個々の患者の、異なる注視に対する眼及び眼瞼の幾何形状によって決定される、実施態様19に記載の非円形コンタクトレンズの設計方法。
(23) 前記外輪郭が平面である、実施態様19に記載の非円形コンタクトレンズの設計方法。
(24) 前記外輪郭が平面でない、実施態様19に記載の非円形コンタクトレンズの設計方法。
(25) 前記外輪郭が、前記非円形コンタクトレンズの垂直軸に関して対称である、実施態様19に記載の非円形コンタクトレンズの設計方法。
【0068】
(26) 前記外輪郭が、前記非円形コンタクトレンズの垂直軸に関して非対称である、実施態様19に記載の非円形コンタクトレンズの設計方法。