(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記送信側制御部又は前記受信側制御部の少なくとも一方は、取得した前記データの種類に係る情報に対応する前記コンフィグレーションデータが前記記憶部に格納されていない場合に、エラー出力を行うことを特徴とする請求項4に記載の通信システム。
前記情報格納部は、メモリ、ディップスイッチ、ロータリースイッチ及びジャンパピンのうち少なくとも1つを備えることを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の通信システム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、上記したような通信システムを用いて複数の装置間のデータ通信を行う構成において、伝送されるデータの種類等によっては好適な誤り処理(訂正規則等)が異なる場合がある。例えば、特許文献1に例示される通信システムでは、ユーザ装置の各コネクタから入力されるデータの種類がIFカードを介して接続される電装装置に応じて異なり、電装装置(データの種類)ごとに誤り処理を適合させる必要が生じる。
【0007】
しかしながら、特許文献1には、ユーザ装置側におけるIFカードの装着状況に応じて宛先識別子を変更することが記載されているが、各コネクタから入力されるデータの種類等に応じて誤り処理を変更することについては何ら記載されていない。そのため、通信システムに接続される各電装装置のデータの種類に応じて好適な誤り処理を実施することはできない。
さらに、上記したようなコネクタを通信システムに対する共通のインターフェースとして各種装置が着脱可能となる汎用性を維持するには、電装装置がどのコネクタに接続されるかに係わらず各装置に入出力されるデータに対して好適な誤り処理が適用されることが望ましい。
【0008】
本発明は、上記した課題を鑑みてなされたものであり、好適となる誤り処理が異なるデータを入出力する電装装置が複数接続される通信システムに対し、電装装置が接続される接続端子に係わらずデータの種類に応じた好適な誤り処理を行なうことが可能な通信システム、その通信システムを用いる電子部品装着装置及び通信システムの誤り処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を鑑みてなされた本願の請求項1に記載の通信システムは、データの種類に応じて誤り処理の種類が異なるデータの通信を行なう。電装装置は、通信されるデータの種類に係る情報が格納される情報格納部を備える。データ通信部は、電装装置が接続される接続端子を備える。また、データ通信部は、送信側の電装装置に備えられる情報格納部からデータの種類に係る情報を取得し、該情報に基づいて該データに応じた誤り処理に係る付加情報を設定する誤り処理設定手段を、該電装装置が接続される接続端子に割り当てる送信側制御部を備える。また、データ通信部は、受信側の電装装置に備えられる情報格納部からデータの種類に係る情報を取得し、該情報に基づいて該データに応じた誤りの検出処理、又は誤りの検出・訂正処理を行なう誤り確認手段を、該電装装置が接続される接続端子に割り当てる受信側制御部を備える。
【0010】
また、請求項2に記載の通信システムは、請求項1に記載の通信システムにおいて、送信側制御部は、誤り処理設定手段を、データの種類ごとに複数備え、送信側の電装装置が接続される接続端子を、該電装装置の情報格納部から取得したデータの種類に係る情報に基づいて、複数の誤り処理設定手段の何れかに接続する送信側選択手段を備え、受信側制御部は、誤り確認手段を、データの種類ごとに複数備え、受信側の電装装置が接続される接続端子を、該電装装置の情報格納部から取得したデータの種類に係る情報に基づいて、複数の誤り確認手段の何れかに接続する受信側選択手段を備える。
【0011】
また、請求項3に記載の通信システムは、請求項1に記載の通信システムにおいて、送信側制御部及び受信側制御部は、取得したデータの種類の係る情報に応じたコンフィグレーションデータに基づいて、誤り処理設定手段及び誤り確認手段が構成されるプログラマブル論理デバイスを備える。
【0012】
また、請求項4に記載の通信システムは、請求項3に記載の通信システムにおいて、データ通信部は、コンフィグレーションデータが格納される記憶部を備え、電装装置に備えられる情報格納部から取得されるデータの種類に係る情報により、記憶部から対応するコンフィグレーションデータが選択される。
【0013】
また、請求項5に記載の通信システムは、請求項3に記載の通信システムにおいて、データの種類に係る情報はコンフィグレーションデータを含む。
【0014】
また、請求項6に記載の通信システムは、請求項4に記載の通信システムにおいて、送信側制御部及び受信側制御部の少なくとも一方は、取得したデータの誤り処理の種類に係る情報に対応するコンフィグレーションデータが記憶部に格納されていない場合に、エラー出力を行う。
【0015】
また、請求項7に記載の通信システムは、請求項1ないし6のいずれかに記載の通信システムにおいて、データの種類ごとにデータ転送レートが定められてなり、送信側制御部及び受信側制御部は、取得したデータの種類に係る情報に応じたデータ転送レートを合計した値が最大通信レートを超える場合に、エラー出力を行う。
ここで、データ転送レートとは、通信システムが準拠する通信プロトコルによって規定されるデータの転送速度である。通信プロトコルによって規定されている通信帯域や通信方式に応じて定められる信号の通信速度や1単位の通信に占める実データの割合など、通信プロトコルに応じて規定される単位時間当たりのデータの転送量である。
【0016】
また、請求項8に記載の通信システムは、請求項1ないし7のいずれかに記載の通信システムにおいて、情報格納部は、メモリ、ディップスイッチ、ロータリースイッチ及びジャンパピンのうち少なくとも1つを備える。
【0017】
また、請求項9に記載の通信システムは、請求項1ないし8のいずれかに記載の通信システムにおいて、データ通信部は、データの通信の異常を検出する異常検出部を備え、送信側制御部及び受信側制御部の少なくとも一方は、異常検出部の検出信号に基づいて電装装置に対し制御信号を出力する。
【0018】
また、本願の請求項10に記載の電子部品装着装置は、電子部品の基板への装着作業に係るデータの種類に応じて誤り処理の種類が異なる各種のデータを、通信により伝送する電子部品装着装置であって、通信されるデータの種類に係る情報が格納される情報格納部を備える電装装置と、電装装置が接続される接続端子を備えるデータ通信部とを備え、データ通信部は、送信側の電装装置に備えられる情報格納部からデータの種類に係る情報を取得し、該情報に基づいて該データに応じた誤り処理に係る付加情報を設定する誤り処理設定手段を、該電装装置が接続される接続端子に割り当てる送信側制御部と、受信側の電装装置に備えられる情報格納部からデータの種類に係る情報を取得し、該情報に基づいて該データに応じた誤りの検出処理又は誤りの検出・訂正処理を行なう誤り確認手段を、該電装装置が接続される接続端子に割り当てる受信側制御部とを備える。
【0019】
また、本願の請求項11に記載の通信システムの誤り処理方法は、データの種類に応じて誤り処理の種類が異なるデータの通信を行なう通信システムの誤り処理方法であって、該通信システムの稼働にともない、データの送受信を行うデータ通信部の接続端子に対する電装装置の接続を監視するステップと、監視するステップにおいて、新たな電装装置の接続が検出された場合にデータ通信部のデータの送受信を停止させるステップと、新たに接続された電装装置から、該電装装置が入出力するデータの種類に係る情報を取得するステップと、取得した情報に基づいて電装装置が入出力するデータの種類に応じた誤り処理を行う処理手段を、電装装置が接続される接続端子に割り当てるステップとを備える。
【発明の効果】
【0020】
請求項1に記載の通信システムでは、送信側において、データ通信部の送信側制御部が、送信側の電装装置に備えられる情報格納部からデータの種類に係る情報を取得し、該情報に基づいてデータに応じた誤り処理に係る付加情報を設定する誤り処理設定手段を、該電装装置が接続される接続端子に割り当てる。一方、受信側では、データ通信部の受信側制御部が、受信側の電装装置に備えられる情報格納部からデータの種類に係る情報を取得し、該情報に基づいてデータに応じた誤りの検出処理又は誤りの検出・訂正処理を行なう誤り確認手段を、該電装装置が接続される接続端子に割り当てる。
【0021】
このような構成では、送信側及び受信側の各制御部により電装装置が接続された接続端子に、該接続端子に入出力されるデータに好適な誤り処理を行う誤り処理設定手段及び誤り確認手段を割り当てることができる。そのため、電装装置をデータ通信部に接続する際に接続する接続端子に係わらずデータの種類に応じた好適な誤り処理が適用される通信システムが構成できる。
【0022】
また、請求項2に記載の通信システムでは、送信側制御部は、データの種類ごとに備えられる複数の誤り処理設定手段を、電装装置の情報格納部から取得したデータの種類に係る情報に基づいて、送信側の電装装置が接続される接続端子に選択的に接続する送信側選択手段を備える。受信側制御部は、データの種類ごとに備えられる複数の誤り確認手段を、電装装置の情報格納部から取得したデータの種類に係る情報に基づいて、受信側の電装装置が接続される接続端子に選択的に接続する受信側選択手段を備える。これにより、各制御部が情報格納部から取得した情報に基づいて送信側選択手段及び受信側選択手段を制御することにより、電装装置に対して好適となる誤り処理設定手段及び誤り確認手段を容易に接続可能な通信システムが構成できる。
【0023】
また、請求項3に記載の通信システムでは、誤り処理設定手段及び誤り確認手段は、プログラマブル論理デバイスを利用して取得したデータの種類の係る情報に応じたコンフィグレーションデータに基づいて構成される。これにより、接続端子から入出力されるデータの種類に応じて誤り処理設定手段及び誤り確認手段の構成を変更でき、データ通信部における誤り処理の種類を柔軟に変更可能な通信システムが構成できる。
【0024】
また、請求項4に記載の通信システムでは、データ通信部がデータの種類に応じたコンフィグレーションデータを記憶部から選択する。これにより、電装装置の各情報格納部にデータの種類に応じたコンフィグレーションデータを備えなくともデータ通信部側でデータの種類に応じた誤り処理設定手段及び誤り確認手段を構成でき、情報格納部の構成、即ち電装装置の構成の簡易化が図れる。
【0025】
また、請求項5に記載の通信システムでは、情報格納部から取得されるデータの種類に係る情報にはコンフィグレーションデータが含まれ、各電装装置が入出力するデータの種類に応じたコンフィグレーションデータを備える。これにより、例えば構成の変更によってデータの種類に対応するコンフィグレーションデータがデータ通信部内になく適切に誤り処理設定手段及び誤り確認手段が構成できないといった事態を防止することが可能となる。
【0026】
また、請求項6に記載の通信システムでは、必要なコンフィグレーションデータが記憶部に格納されていない場合にエラー出力を行うことでその旨を使用者に報知して対応を促すことができる。
【0027】
また、請求項7に記載の通信システムでは、各制御部が、データの種類ごとに定めされたデータ転送レートを合計した値が最大通信レートを超える場合に、エラー出力を行うことでその旨を使用者に報知して対応を促すことができる。
【0028】
また、請求項8に記載の通信システムでは、メモリ、ディップスイッチ、ロータリースイッチ及びジャンパピンのうち少なくとも1つを用いて情報格納部を容易に構成できる。
【0029】
また、請求項9に記載の通信システムでは、送信側制御部及び受信側制御部の少なくとも一方は、通信の異常を検出する異常検出部の検出信号に基づいて電装装置を制御する。これにより、例えば、送信側制御部は、異常検出部の検出信号に基づいて送信側の電装装置に対し通信異常を報知させる制御を実行することでユーザに対し対応の実施を促すことが可能となる。また、例えば、受信側制御部は、受信側の電装装置に対し安全に停止させるフェールセーフ等の処理を実行することが可能となる。
【0030】
また、請求項10に記載の電子部品装着装置では、各電装装置間を通信されるデータにそのデータの種類に応じた好適な誤り処理が特に要求される電子部品装着装置に対し、各電装装置をデータ通信部に接続する際に接続する接続端子に係わらずデータの種類に応じた好適な誤り処理が適用される電子部品装着装置が構成できる。
【0031】
また、請求項11に記載の通信システムの誤り処理方法では、通信システムの稼働にともない、データ通信部の接続端子に対する電装装置の接続を監視し、新たな電装装置の接続が検出された場合にデータ通信部の送受信を停止させる。そして、電装装置の情報格納部から電装装置が入出力するデータの種類に係る情報を取得し、その取得した情報に基づいてデータの種類に応じた誤り処理を行う処理手段を電装装置が接続される接続端子に割り当てる。これにより、通信システムの稼働中にデータ通信部に電装装置が接続された場合に、データ通信部の送受信を停止させ新たに接続された電装装置に対し好適な誤り処理を行う処理手段が自動的に接続される。従って、例えばシステム稼働中に任意の電装装置に障害が生じた場合に、通信システム全体を停止させることなく障害が生じた電装装置を交換してシステムの復旧を図ることが可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、本発明の実施形態について図を参照して説明する。初めに、本願の通信システムを適用する装置の一例として電子部品装着装置(以下、「装着装置」と略する場合がある)について説明する。
【0034】
(装着装置10の構成)
図1に示すように、装着装置10は、装置本体11と、装置本体11に一体的に設けられる一対の表示装置13と、装置本体11に対して着脱可能に設けられる供給装置15,16とを備える。本実施形態の装着装置10は、
図3に示す制御装置80の制御に基づいて、装置本体11内に収容される搬送装置21にて搬送される回路基板100に対して電子部品(図示略)の装着作業を実施する装置である。なお、本実施例では、
図1に示すように、搬送装置21により回路基板100が搬送される方向(
図2における左右方向)をX軸方向、回路基板100の搬送方向に水平でX軸方向に対して直角な方向をY軸方向と称し、説明する。
【0035】
装置本体11は、X軸方向の一端側でY軸方向における両端部に表示装置13を各々備える。各表示装置13は、タッチパネル式の表示装置であり、電子部品の装着作業に関する情報を表示する。また、装置本体11は、Y軸方向の両側から挟むようにして装着される供給装置15,16を備える。供給装置15は、フィーダ型の供給装置であり、各種の電子部品がテーピング化されリールに巻回させた状態で収容されるテープフィーダ15Aを複数有している。供給装置16は、トレイ型の供給装置であり、複数の電子部品が載置された部品トレイ16A(
図2参照)を複数有している。
【0036】
図2は、装置本体11の上部カバー11A(
図1参照)を取り除いた状態で装着装置10を上方(
図1における上側)からの視点において示した概略平面図である。
図2に示すように、装置本体11は、上記搬送装置21と、回路基板100に対して電子部品を装着する装着ヘッド22と、その装着ヘッド22を移動させる移動装置23とを基台20の上に備える。
【0037】
搬送装置21は、基台20におけるY軸方向の略中央部に設けられており、1対のコンベアベルト31と、コンベアベルト31に保持された基板保持装置32と、基板保持装置32を移動させる電磁モータ33とを有している。基板保持装置32は回路基板100を保持する。電磁モータ33は、出力軸がコンベアベルト31に駆動連結されている。電磁モータ33は、例えば、回転角度を精度良く制御可能なサーボモータでる。搬送装置21は、電磁モータ33の駆動に基づいてコンベアベルト31が周回動作を行うことで、基板保持装置32とともに回路基板100がX軸方向に移動する。
【0038】
装着ヘッド22は、回路基板100と対向する下面に電子部品を吸着する吸着ノズル41を有する。吸着ノズル41は、正負圧供給装置42(
図3参照)を介して負圧エア、正圧エア通路に通じており、負圧にて電子部品を吸着保持し、僅かな正圧が供給されることで保持した電子部品を離脱する。また、装着ヘッド22は、吸着ノズル41を昇降させるノズル昇降装置(
図3参照)43及び吸着ノズル41をそれの軸心回りに自転させるノズル自転装置(
図3参照)44を有しており、保持する電子部品の上下方向の位置及び電子部品の保持姿勢を変更する。ノズル昇降装置43は、駆動源として例えば電磁モータ43Aを備える。また、装着ヘッド22は、保持する電子部品の上下方向の位置を検出するための位置検出センサ45(
図3参照)を有している。また、装着ヘッド22には、回路基板100を撮影するためのマークカメラ47が下方を向いた状態で固定されている。なお、吸着ノズル41は、装着ヘッド22に対し着脱可能であり、電子部品のサイズ、形状等に応じて変更できる。
【0039】
また、装着ヘッド22は、移動装置23によって基台20上の任意の位置に移動する。詳述すると、移動装置23は、装着ヘッド22をX軸方向に移動させるためのX軸方向スライド機構50と、装着ヘッド22をY軸方向に移動させるためのY軸方向スライド機構52とを備える。X軸方向スライド機構50は、X軸方向に移動可能に基台20上に設けられたX軸スライダ54と、駆動源として電磁モータ56とを有している。X軸スライダ54は、電磁モータ56の駆動に基づいてX軸方向の任意の位置に移動する。
【0040】
また、Y軸方向スライド機構52は、Y軸方向に移動可能にX軸スライダ54の側面に設けられたY軸スライダ58と、駆動源としての電磁モータ60とを有している。Y軸スライダ58は、電磁モータ60の駆動に基づいて、Y軸方向の任意の位置に移動する。そして、装着ヘッド22は、Y軸スライダ58に取り付けらており、移動装置23の駆動にともなって基台20上の任意の位置に移動する。これにより、マークカメラ47は、装着ヘッド22が移動させられることで回路基板100の任意の位置の表面が撮像可能となる。マークカメラ47により撮影された画像データは、画像処理装置71(
図3参照)により処理され制御装置80に出力される。また、装着ヘッド22は、Y軸スライダ58にコネクタ48を介して取り付けられワンタッチで着脱可能であり、種類の異なる作業ヘッド、例えば、ディスペンサヘッド等に変更できる。
【0041】
また、基台20は、Y軸方向の各側面部に供給装置15,16が接続されている。各供給装置15,16は、供給する電子部品の不足や電子部品の種類の変更等に対応するべく、基台20に着脱可能とされている。また、基台20には、各供給装置15,16が接続される部分におけるX軸方向の略中央部にパーツカメラ73が各々設けられている。各パーツカメラ73は、上方を向いた状態で設けられており、各供給装置15,16から装着ヘッド22の吸着ノズル41に吸着保持された電子部品を撮像する。パーツカメラ73は、撮影された画像データを画像処理装置71(
図3参照)に出力する。画像処理装置71は、処理したデータを制御装置80に出力する。
【0042】
(装着装置10に適用される通信システム(多重化通信システム))
ここで、
図3に示すように、本実施形態の装着装置10は、装着装置10の制御装置80と制御装置80以外の部分(各種装置)との間のデータ通信に光無線の多重化通信を用いる。なお、
図3に示す装着装置10の構成は、通信システムを適用する場合の一例であり、装着装置10が備える装置の種類や数等に応じて適宜変更する。また、本願の通信システムは、装着装置10に例示される電子部品装着装置の他に、様々な製造ラインにおいて稼働する自動機などに適用可能なシステムである。
【0043】
図3に示すように、制御装置80は、CPU、ROM、RAM等を備えたコンピュータを主体とするコントローラ82と、画像ボード84と、駆動制御ボード85と、I/Oボード86とを備える。コントローラ82は、各ボード84,85,86を介して各装置と通信を行う。各ボード84,85,86は、光無線装置91を介して伝送路95の一端に接続され、伝送路95において光無線による通信が行われる。伝送路95の他端は光無線装置93を介して各種装置(カメラ、モータ、センサ等)に接続されている。例えば、
図2に示すように、移動装置23には、制御装置80に接続される光無線装置91の受発光部92Aに対向して、光無線装置93の受発光部92Bが設けられている。受発光部92Bは、光無線装置91側の受発光部92Aとの間で光軸が一致するように移動装置23のX軸スライダ54に固定されている。これにより、受発光部92A,92B(光無線装置91,93)間で各種情報通信が可能とされている。
【0044】
図3に示す画像ボード84は、画像データの入出力を制御するボードである。例えば、コントローラ82は、画像ボード84を介して画像処理装置71がマークカメラ47の画像データに対する処理から検出した回路基板100に関する情報(種類・形状等)や回路基板100の基板保持装置32による保持位置の誤差等の情報を受信する。駆動制御ボード85は、電磁モータに対する動作指令や電磁モータからリアルタイムでフィードバックされる情報等の入出力を制御するボードである。例えば、コントローラ82は、駆動制御ボード85を介して電磁モータ43Aにより取得されるトルク情報や位置情報(吸着ノズル41に保持される電子部品の上下位置)などのサーボ制御情報を受信する。I/Oボード86は、例えば位置検出センサ45の出力信号等の入出力を制御するボードである。これら制御装置80に各装置から入力されるデータは、光無線装置93により多重化された上で光無線信号として伝送路95を伝送される。光無線装置91は、伝送された多重化信号の多重化を解除し個々のデータに分離する処理を行う。光無線装置91は、分離されたデータのうち、画像データを画像ボード84に、サーボ制御情報を駆動制御ボード85に、I/O信号をI/Oボード86に転送する。
【0045】
一方で、コントローラ82は、光無線装置91により受信された各データを処理する。コントローラ82は、例えば処理結果に基づいた電磁モータ43Aに対する制御信号を、駆動制御ボード85を介して光無線装置91に出力する。光無線装置93は、光無線装置91から伝送される制御信号をノズル昇降装置43に転送する。これにより、電磁モータ43Aが制御信号に基づいて動作する。また、コントローラ82は、例えば表示装置13の表示を変更する制御信号をI/Oボード86、光無線装置91,93を介して表示装置13に出力する。このように、制御装置80と制御装置80以外の各装置とで送受信される各種情報は、伝送路95上を多重化されたデータ、例えば時分割多重(TDM)方式のフレームデータとして送受信される。なお、制御装置80と他の装置間の通信は、その一部だけを光無線通信にて実施してよい。
【0046】
上述した装着装置10では、基板保持装置32に保持された回路基板100に対して装着ヘッド22によって電子部品の装着作業を行う。具体的には、コントローラ82は、搬送装置21を駆動して回路基板100を作業位置まで搬送し、電磁モータ33を停止させて回路基板100を固定的に保持させる。次に、コントローラ82は、移動装置23を駆動して装着ヘッド22を回路基板100上に移動させマークカメラ47により回路基板100を撮像する。この際に、コントローラ82は、画像処理装置71から受信した回路基板の種類及び回路基板100の保持位置の誤差を判定する。次に、コントローラ82は、基板の種類に対する判定結果に応じた電子部品を有する供給装置15,16を駆動し、該当する電子部品を装着ヘッド22への供給位置に送り出す制御を行う。次に、コントローラ82は、移動装置23を駆動して供給位置の搬送された電子部品を装着ヘッド22の吸着ノズル41により吸着保持させる。
【0047】
次に、コントローラ82は、電子部品を保持した装着ヘッド22をパーツカメラ73上に移動させて電子部品の状態を撮像させる。この際に、コントローラ82は、撮像結果に基づいて電子部品の保持位置の誤差を取得する。次に、コントローラ82は、装着ヘッド22を回路基板100上の装着位置に移動させ回路基板及び電子部品の保持位置誤差に基づいて吸着ノズル41を自転させた後に電子部品を回路基板100に装着させる。
【0048】
以下の説明では、上記した多重化通信を用いて電子部品の装着を実施する装着装置10に適用して好適な通信システム(多重化通信システム)について説明する。
(データ種と誤り訂正規則)
まず、制御装置80と制御装置80以外の各装置との間の多重化通信では、異なる種類のデータが伝送される。このような多重化通信では、データ種ごとに誤り訂正規則を適合させる必要が生じる。詳述すると、
図4に上記した装着装置10における各データ種と、そのデータ種に適用する誤り訂正規則の一例を例示する。
図4に示す(A)のデータ種は、高速信号として分類されるデータであり、画像ボード84により送受信される画像データである。(B)のデータ種は、中速信号として分類されるデータであり、駆動制御ボード85により送受信される動作指令やサーボ制御情報である。(C)のデータ種は、低速信号に分類されるデータであり、I/Oボード86により送受信されるI/O信号である。
【0049】
(A)に分類される画像データは、1フレームを構成するデータ量が比較的大きなものである。1フレーム当りのデータ量が大きいため、ビットエラーに対してデータの再送を行なうことは現実的ではない。このため、再送に代えて受信先での誤り訂正を行なうことが一般的である。(A)に分類されるデータ種の誤り処理は、例えば画像データにハミング符号の前方誤り訂正コード(FEC)を付与した処理が行われる。なお、この種のデータ伝送では、FA分野におけるフィールドネットワークの標準規格として、例えば1Gbps以上のデータ転送レートが要求される。また、1フレームの表示が更新されるまでの時間は多少の余裕があるため誤り訂正処理を含むデータ処理時間として1ms程度を確保する。
【0050】
(B)に分類される動作指令やサーボ制御情報において、モータの駆動制御は、例えば、電磁モータ33からのサーボ制御情報のフィードバックに応じて電磁モータ33に対して動作指令をする必要があり高速な応答が要求される場合がある。その一方で、動作指令やサーボ制御情報に必要なデータ量は上記した(A)の画像データに比して小さなものである。このため、(B)に分類されるデータ種の誤りの処理は、制御の確実性が求められることもあり、例えば多数決論理による処理が行われる。多数決論理による処理は、例えばパリティ符号を付与した同じ動作指令を3回送信する。3回の指令のうちパリティチェックで一致・不一致を検出し、一致した場合に重い係数を付与してデータ値ごとの評点を集計する。その結果、最も高い評点を得たデータ値を確定値とする。これにより、複数回のデータ伝送と多数決論理により、確実性を確保しながらデータ値を伝送することができる。また、誤りの処理が単純であり高速な処理ができる。なお、FA分野におけるフィールドネットワークの標準規格として、例えば125Mbpsのデータ転送レートが一般的に使用されている。また、1指令あたりのデータ処理時間は、通信プロトコルの仕様等の制約から、例えば1μs程度の高速性が要求される。
【0051】
(C)に分類されるI/O信号は、上記した位置検出センサ45の検出信号の他に、例えば装着装置10の各種スイッチの入力信号や表示ランプを点灯させる制御信号等が分類される。これらの信号には高速性が要求されることはなく、例えば、数Kbpsのデータ転送レート、1ms程度のデータ処理時間が確保されれば足りるものである。(C)に分類されるデータ種の誤りの処理は、例えばパリティ符号を付与した上で複数回の伝送により行なわれる。連続伝送において全てのデータが同一データ値であることの確認により伝送されたデータが取得される。連続伝送のうち1回でもデータ値が異なる場合があれば、データの伝送がキャンセルされる。低速の信号伝送であってデータ伝送がキャンセルされた場合にも元の状態を維持することが可能な信号に適用される。なお、上記したデータ種の分類とそれに応じた誤り検出方法は一例であり、データの内容に応じて適宜変更することが好ましい。
【0052】
(共通インターフェース)
上記したように、装着装置10に適用される多重化通信では、データ種の特徴に応じて誤り検出方法を適合させる必要がある。その一方で、装着装置10は、各装置が装着装置10(装置本体11)に対して交換可能なモジュールとして構成とされている。例えば、装着ヘッド22を種類の異なる作業ヘッド(ディスペンサヘッド等)に変更する。あるいは、装着装置10が移動装置23及び搬送装置21を複数備える構成では、製造ラインで要求される製造効率等に応じて移動装置23や搬送装置21の台数を変更する。つまり、上記した構成変更に限らず、装着装置10のような交換可能なモジュールを有する装置では、使用者が所望の装置構成となるように各モジュールを変更する場合がある。そして、使用者がモジュールを自由に変更可能とするには、理想的には全てのモジュールのあるいはモジュールの各入出力端子が共通のインターフェースで構成されることが望ましい。しかしながら、上記したように、装着装置10に適用される多重化通信では、データ種に応じて誤り検出方法を適合させることが要求される。従って、このような装着装置10では、各モジュールが接続されるコネクタに係わらず多重化通信により伝送されるデータに適切な誤り訂正が実施される構成が望まれている。
【0053】
そこで、本発明者らは、装着装置10に適用可能な通信システムにおいて、上記した「データ種に応じた誤り処理」と「共通のインターフェースを有する汎用性」との両立を図るべく検討を重ねた結果、本発明をなすに至った。以下に装着装置10に適用する通信システムの一実施形態を説明する。
【0054】
図5に示す多重化通信システム110は、装着ヘッド22と制御装置80とを接続する通信システムであり、説明を理解し易くするために装着ヘッド22を送信側、制御装置80を受信側として説明する。装着ヘッド22は、ノズル昇降装置43の電磁モータ43Aに電気的に接続されるコネクタ22Aが光無線装置93のコネクタ93Aに接続されている。また、装着ヘッド22は、位置検出センサ45に接続されるコネクタ22Bが光無線装置93のコネクタ93Bに接続されている。また、装着ヘッド22は、マークカメラ47に接続されるコネクタ22Cが光無線装置93のコネクタ93Cに接続されている。一方受信側の制御装置80は、画像ボード84に電気的に接続されるコネクタ80Aが光無線装置91のコネクタ91Aに、駆動制御ボード85に接続されるコネクタ80Bが光無線装置91のコネクタ91Bに、I/Oボード86に接続されるコネクタ80Cが光無線装置91のコネクタ91Cに各々接続されている。なお、装着ヘッド22と各コネクタ22A〜22Cとの接続、及び制御装置80と各コネクタ80A〜80Cとの接続は、ケーブルを介した接続構成でもよい。
【0055】
送信側の光無線装置93は、上記したコネクタ93A〜93Cと、セレクタ121と、符号付与回路123A〜123Cと、制御部125と、多重化装置127とを備える。セレクタ121は、コネクタ93A〜93Cと符号付与回路123A〜123Cとの間に接続されている。符号付与回路123A〜123Cは、上述した各データ種に対応した誤り訂正の情報を付加する設定処理を行う。制御部125は、セレクタ121を制御し、各コネクタ93A〜93Cと符号付与回路123A〜123Cとの接続を切替える制御を行う。多重化装置127は、各符号付与回路123A〜123Cの出力信号を多重化し伝送路95を介して受信側の光無線装置91の多重化装置137に伝送する。
【0056】
受信側の光無線装置91は、多重化装置137と、コネクタ91A〜91Cと、セレクタ131と、訂正回路133A〜133Cと、制御部135とを備える。多重化装置137は、多重化装置127から伝送される信号の多重化を解除し個々のデータに分離して各訂正回路133A〜133Cに出力する。セレクタ131は、訂正回路133A〜133Cとコネクタ91A〜91Cとの間に接続されている。制御部135は、セレクタ131を制御し、各訂正回路133A〜133Cとコネクタ91A〜91Cとの接続を切替える制御を行う。
【0057】
各符号付与回路123A〜123Cは、訂正回路133A〜133Cの順に各々対応する。例えば、符号付与回路123A及び訂正回路133Aは、画像データに対する誤り訂正・検出処理を行う回路である。符号付与回路123Aは、入力されるデータに対し誤り訂正の符号(
図4のデータ種(A)に該当するハミング符号)を付与する処理を行う。訂正回路133Aは、入力されるデータに対し符号付与回路123Aにて付与された符号データに基づいて画像データに誤りがないかを検出し訂正する処理を実行する。
【0058】
なお、上記した説明では、光無線装置93を送信側として説明したが、光無線装置93を受信側としたデータ伝送についても、上記した内容と同様の制御が実施される。詳述すると、光無線装置91は、光無線装置93と同様に、セレクタ131と多重化装置137とに接続される符号付与回路134A〜134Cを備える。また、光無線装置93は、光無線装置91の符号付与回路134A〜134Cに対応して、セレクタ121と多重化装置127とに接続される訂正回路124A〜124Cを備える。そして、送信側の光無線装置91において、符号付与回路134A〜134Cが各データ種に対応した誤り訂正の情報を付加する設定処理を実行し、受信側の光無線装置93の訂正回路124A〜124Cにおいて誤り訂正・検出処理が実行される。このようにして、光無線装置91を送信側、光無線装置93を受信側としたデータ伝送が実施される。
【0059】
次に、制御部125が各セレクタ121を切替制御する制御方法について説明する。以下の説明では、主として装着ヘッド22のコネクタ22A(光無線装置93のコネクタ93A)を送信側として説明する。まず、
図6に示すように、光無線装置93は、セレクタ121、符号付与回路123A〜123C及び多重化装置127がプログラム可能なロジックデバイス、例えばFPGA(Field Programmable Gate Array)140で構成されている。また、光無線装置93の制御部125は、ROM141と、CPLD(Complex Programmable Logic Device)143と、CPU144と、DRAM146とを備える。ROM141は、例えばフラッシュメモリ等の書き換え可能な不揮発性メモリであり、FPGA140がセレクタ121、符号付与回路123A〜123C及び多重化装置127を構成するためのプログラムが保存されている。DRAM146は、揮発性メモリであり、各コネクタ93A〜93Cに対応した領域が確保されている。なお、光無線装置93は、
図5に示すように外部端子129を備えており、外部端子129から入力されるデータに基づいてROM141に保存されるプログラム、例えば符号付与回路123A〜123Cの回路情報が更新される。外部端子129は、例えばUSB(Universal Serial Bus)形式の端子である。
【0060】
図6に示すように、コネクタ22Aは、メモリ151Aと物理層(PHY)チップ153Aとが内蔵されている。メモリ151Aには、コネクタ22Aが接続される装置(この場合、電磁モータ43A)のデータ種に関する情報(
図4のデータ種(B))が保存されている。PHYチップ153Aは、電磁モータ43Aからコネクタ22Aに入力されるアナログ電圧のデジタル化処理等する。なお、装着ヘッド22の他のコネクタ22B,22Cは、コネクタ22Aと同様の構成となっているため説明を省略する。また、コネクタ22A〜22Cは、PHYチップ153A〜153Cを省略した構成としてもよい。
【0061】
図7にメモリ151Aに保存されるデータ(設定情報)の一例を示す。メモリ151Aには、例えば、データ種、誤り訂正の種類、符号付与回路の情報、要求される通信速度(データ通信レート)情報、コネクタモジュールの名称、シリアル番号等が保存されている。
図7に示す例では、コネクタ22Aから入力されるデータがサーボ制御(フィードバック)情報に分類され、誤り訂正方法としてパリティチェックによる処理を実施され、データ転送レートとして125Mbpsが要求され、「ノズル昇降装置用コネクタ」の名称が設定され、製造時の製造番号が「012345・・・」であることを示している。
【0062】
次に、制御部125の制御動作について説明する。
図6に示す光無線装置93は、装着装置10に対する電源投入にともなって起動し、制御部125の各回路が起動する。また、制御部125は、CPU144が起動にともなって各コネクタ93A〜93Cに接続されたコネクタ22A〜22C(メモリ151A〜151C等)に電源を供給する処理を実行する。CPU144は、この電源供給の処理に基づいてコネクタ93A〜93Cや図示しない他のコネクタの中から装置が接続されているコネクタを判定する。
【0063】
次に、CPLD143は、ROM141に保存されたプログラムを読み出してFPGA140に出力する。FPGA140は、入力されたプログラムに基づいてセレクタ121、符号付与回路123A〜123C及び多重化装置127を構成する。また、制御部125は、FPGA140による回路の構成にともなって、CPU144がコネクタ22Aのメモリ151Aに保存された各種情報を読み出してDRAM146の対応する領域に保存する。この際に、CPU144は、他のコネクタ22B,22Cについても同様の処理を行い、各コネクタ22B,22Cが備えるメモリ151B,151Cから各種情報を読み出してDRAM146の対応する領域に保存する。なお、CPU144は、装置が接続されていないコネクタ(コネクタ93A〜93Cを含む)については上記した読み出し処理を実行しない設定となっている。
【0064】
次に、CPU144は、各コネクタ22A〜22Cのメモリ151A〜151Cから読み出した情報に基づいて誤り訂正の種類を判定する。例えば、CPU144は、コネクタ22Aの誤り訂正の種類がROM141に予め保存された誤り訂正の種類になかった場合に、符号付与回路123A〜123Cをメモリ151Aに保存された回路情報に基づいてリコンフィグレーションする。メモリ151Aには、データ種に対応する符号付与回路の回路情報が保存されており(
図7参照)、CPU144がDRAM146に読み出した回路情報をFPGA140に出力することで対応する符号付与回路が構成される。
【0065】
この場合、セレクタ121は、必ずしも必要ではない。入力されたプログラムに基づいて構成すべき符号付与回路が決定される場合には、符号付与回路(123A〜123Cの何れか)を対応するコネクタ(93A〜93Cの何れか)に直結することもできる。
【0066】
また、CPU144は、DRAM146に保存したデータをFPGA140に出力する。FPGA140は、入力されるデータに基づいてセレクタ121の回路(入出力先)を再構成(リコンフィグレーション)する。これにより、各コネクタ22A〜22Cに対し適切な誤り訂正・検出処理が実行可能な符号付与回路123A〜123Cが接続されることとなる。同様に、コネクタ22B,22Cは、データ種に応じた符号付与回路123A〜123Cが接続される。なお、受信側の光無線装置91の制御部135は、送信側の制御部125と同様に、コネクタ80A〜80Cのメモリ(図示略)に保存されるデータに基づいてセレクタ131及び訂正回路133A〜133Cをリコンフィグレーションすることで、各コネクタ80A〜80C(コネクタ91A〜91C)に出力すべきデータ種に応じた訂正回路133A〜133Cが接続されるように制御する。
【0067】
このように構成された多重化通信システム110では、例えば、
図5に示す送信側のマークカメラ47にて取得された画像データは、コネクタ93Cを介して光無線装置93に入力されセレクタ121にて画像データに対応する符号付与回路123Aに出力される。また、符号付与回路123Aの出力は、伝送路95を介して光無線装置91に入力され画像データに対応する訂正回路133Aにてデータの誤り検出・訂正処理が施される。そして、訂正回路133Aの出力は、セレクタ131によりコネクタ91Aから出力され画像ボード84に入力される。従って、本実施形態の光無線装置91,93は、制御部125,135が各コネクタ22A〜22C,80A〜80Cのメモリ(メモリ151A〜151Cを含む)に保存されたデータを読み出しその読み出したデータに基づいてセレクタ121,131の入出力先を切り替え、あるいは各コネクタを対応する符号付与回路及び訂正回路に接続する。これにより、各コネクタ22A〜22C,80A〜80Cに入出力されるデータに対し、その種類に応じた符号付与回路123A〜123C及び訂正回路133A〜133Cが適用される。そのため、使用者が各装置(装着ヘッド22等)を装着装置10に接続する際にどのコネクタがどのデータ種に対応しているかを意識する必要がない。即ち、各種装置が着脱可能な装着装置10において当該装置が容易に接続できる装着装置10が構成できる。
【0068】
なお、
図5に示す符号付与回路134A〜134C及び訂正回路124A〜124Cは、訂正回路133A〜133C及び符号付与回路123A〜123Cと同様に、プログラム可能なロジックデバイスで構成され回路情報に基づいてコンフィグレーションして構成される。
【0069】
また、
図5に示すように、光無線装置91は、光無線装置93と同様に外部端子139を備えており、外部端子139から入力されるデータに基づいて制御部135が備えるROM(図示略)に保存されるプログラム(訂正回路133A〜133C)の回路情報が更新される。また、多重化装置127,137間の通信は、例えばTDM方式のフレームデータに各誤り訂正処理(符号付与回路123A〜123C,訂正回路133A〜133Cの組み合わせ)に対応した各データが含まれて伝送されており、例えばフレームのデータ長と各データ種のデータの区切りを示す情報(ヘッダ等)を付加して伝送される。
【0070】
次に、上記した多重化通信システム110において、システム稼働時に光無線装置91,93の各コネクタ91A〜91C,93A〜93Cに新たな接続が生じた場合の動作について説明する。なお、以下の説明では、システムが稼働後にコネクタ93Aに対してコネクタ22Aが接続された場合の制御部125の動作について
図8のフローチャートに従って説明する。
まず、制御部125は、多重化通信システム110の稼働にともないコネクタ93A〜93Cに対する接続を監視する処理を行う(
図8のステップS10)。例えば、制御部125は、各コネクタ93A〜93Cの制御信号用端子の入出力を定期的に検出してコネクタ93A〜93Cに対する新たな接続により生じる割込み処理(電源の供給開始等)がないかを判定する処理を行う(ステップS11)。ステップS11においてコネクタが接続される場合を説明する。一例として、コネクタ93Aにコネクタ22Aが接続されるものとして説明する。接続にともない、コネクタ93Aの制御信号用端子からコネクタ22Aの割り込み信号が入力されると、制御部125は、受信側の制御部135と協働して多重化通信システム110の通信を停止させる制御を行う(ステップS13)。また、ステップS13において、制御部125は、コネクタ22Aのメモリ151Aからデータ種に関する情報を読み出しDRAM146に保存する処理を行う。なお、制御部125は、複数のコネクタ93A〜93Cに対する接続が生じた場合には各コネクタ93A〜93Cに対して同様の処理を実施する。
【0071】
次いで、制御部125は、DRAM146に保存される情報(
図7参照)から各コネクタ22A〜22Cにおけるデータ通信で要求されるデータ転送レートの合計値が伝送路95における最大通信レートを超えていないかを判定する(ステップS15)。制御部125は、合計したデータ転送レートが最大通信レートを超えていた場合に、
図9に示すシステムエラーを示す表示210を、例えば表示装置13(
図1参照)に表示させる処理を行う(ステップS17)。
図9に示す例では、伝送路95の最大通信速度が10000Mbpsである設定に対し、コネクタ22Aのデータ転送レートが125Mbps、コネクタ22Bのデータ転送レートが6000Mbps、コネクタ22Cのデータ転送レートが6000Mbpsで合計したデータ転送レートが12125Mbpsである場合を示している。これにより、使用者は、接続の変更によりデータ転送レートの合計がシステムの設定容量を超えたことを確認できる。
【0072】
また、表示210には、使用者に操作を促す選択部211が表示されており、制御部125は、例えばタッチパネル式の表示装置13の選択部211が使用者により選択されるまでは処理を停止する処理を行う。また、制御部125は、例えば選択部211が選択されたことを検出した場合に、ステップS10から処理を再開する。表示210には、各コネクタ22A〜22Cのデータ転送レートが表示されており、使用者は表示210によって接続の誤りが確認できるとともに、その表示に従って各コネクタ22A〜22Cの接続を再度変更することができる。これにより、最大通信レートの制限によるシステムエラーに対してより迅速に対応可能な多重化通信システム110が構成できる。なお、
図9に示すデータ転送レート及び表示210の内容は一例である。また、最大通信レートの設定値は、例えばROM141(
図6参照)に予め設定する。また、制御部125は、他の表示装置(例えば制御装置80の表示部)や表示ランプ等にエラー出力してもよい。
【0073】
次に、制御部125は、ステップS15において合計したデータ転送レートが最大通信速度の大きさ以下であった場合に、ROM141に保存された符号付与回路の回路情報(誤り訂正の種類)の中に、新たに接続されたコネクタ22Aの誤り訂正の種類に対応するものがあるかを判定する(ステップS19)。ステップS19において対応する回路情報があった場合には、制御部125(CPU144)は、該当する回路情報を含むデータをROM141から読み出し(ステップS21)、読み出した回路情報をFPGA140に出力して符号付与回路123A〜123Cを回路情報に応じた符号付与回路に変更するリコンフィグレーションを実行する(ステップS22)。また、ステップS19において対応する回路情報がなかった場合には、制御部125は、新たに接続されたコネクタ22Aのメモリ151Aから符号付与回路の回路情報をDRAM146に読み出す処理を実行する(ステップS24)。そして、制御部125は、DRAM146に保存した回路情報をFPGA140に出力してリコンフィグレーションを実行する(ステップS25)。
【0074】
次いで、ステップS27において、制御部125は、FPGA140に対する回路の書き換えが正常に終了しているかを確認できるまでリコンフィグを繰り返し実行する。制御部125は、例えばFPGA140に試験信号を入出力して回路が正常に再構成されているかを確認する。ステップS27において、制御部125は、回路の書き換えが正常に終了したと判定すると、受信側の制御部135と協働して多重化通信システム110の通信を再開する制御を行う(ステップS29)。そして、ステップS10における監視処理から再度同じ処理を実行する。なお、上記した説明では、1つのコネクタに新たな接続があった場合を想定して説明したが、複数のコネクタに対する新たな接続があった場合についても同様の処理を順次実施する。また、制御部135(受信側)の動作(コネクタ80A〜80Cに対する新たな接続時)については制御部125と同様であるため説明を省略する。
【0075】
(通信異常時の動作)
次に、上記した多重化通信システム110において通信異常が発生した場合の動作について説明する。
図5に示すように、光無線装置93の多重化装置127は、伝送路95における通信の異常を検出する検出部128を備える。検出部128は、例えば伝送路95が切断された場合に、検出信号SI1を制御部125に出力する。制御部125は、検出部128からの検出信号SI1に基づいて、装着ヘッド22が備える各装置(ノズル昇降装置43等)を制御する。なお、検出部128における通信異常の検出は、例えば、多重化装置127,137間において定期的に通信を確認するデータを送受信し当該データが受信できない状態が所定時間経過する、あるいは光無線の受光量が閾値以下となる等の条件に基づいて検出することができる。
【0076】
ここで、光無線装置91,93に接続される装置は、通信の異常が発生した場合に、各装置の機能・特徴等に応じて適切に処理される必要がある。例えば、光無線装置93に接続されるノズル昇降装置43は、制御装置80との通信が切断、即ち制御装置80から制御ができなくなった場合に安全に停止させるフェールセーフ等の処理を実行する必要がある。従って、制御部125は、検出部128からの検出信号SI1に基づいてノズル昇降装置43(電磁モータ43A)を停止させる制御を行う。制御部125は、検出信号SI1の入力に応じてコネクタ93A,22Aを介して電磁モータ43Aに制御信号S1を出力して安全に停止させる制御を行う。
【0077】
また、光無線装置91の多重化装置137は、伝送路95における通信の異常を検出する検出部138を備える。検出部138は、伝送路95の切断を検出した場合に、検出信号SI2を制御部135に出力する。制御部135は、検出部138からの検出信号SI2に基づいて制御装置80を制御する。例えば、制御部135は、検出信号SI2の入力に応じてコネクタ91A,80Aを介して制御装置80に接続される報知ブザーやランプ(共に図示略)を制御しユーザに対して通信異常が発生したことを報知する。これにより、通信異常に対してユーザが迅速に対応できる。
【0078】
なお、上記した通信異常時における制御は一例であり、光無線装置91,93に接続される装置の機能・特徴等に応じて制御内容を適宜変更する。例えば、制御部125は、検出信号SI1を入力した場合に、電磁モータ43Aを停止させずに、装着ヘッド22が退避する位置まで駆動する、あるいは状態を変更させないように固定(ロック)状態としてもよい。また、例えば、制御部125は、位置検出センサ45への電力の供給を停止する制御を行ってもよい。また、例えば、制御部125は、マークカメラ47を初期状態・位置にする制御を行ってもよい。また、例えば、通信の断線が発生すると各制御ボード84,85,86には、有効でないデータが入力される可能性がある。従って、制御部135は、検出信号SI2を入力した場合に、各制御ボード84,85,86に対し入力データを破棄させる制御を実行してもよい。また、制御内容を通信異常の態様に応じて変更してもよい。例えば、制御部125は、瞬断のような受信データが一時的に受信できないような場合に、電磁モータ43Aを停止せずにモータの回転速度を遅らせる制御を実行してもよい。
【0079】
以上、詳細に説明した本実施形態によれば以下の効果を奏する。送信側の制御部125は、コネクタ22A〜22Cのメモリ151A〜151Cに保存されたデータ種に係る情報(
図7に示すデータ種)を読み出し、その読み出したデータに基づいてセレクタ121を制御する。これにより、各コネクタ22A〜22Cは、入出力するデータ種に応じた誤り訂正の設定処理を行う符号付与回路123A〜123Cが接続される。これら符号付与回路123A〜123Cにより設定処理されたデータは、多重化装置127により多重化して送信される。
一方、受信側において、多重化装置137は、送信側から転送される信号の多重化を解除し個々のデータに分離して各訂正回路133A〜133Cに出力する。また、制御部135は、送信側の制御部125と同様に、コネクタ80A〜80Cのメモリ(図示略)に保存されたデータを読み出してセレクタ131を制御し、コネクタ80A〜80Cをデータ種に応じた訂正回路133A〜133Cに接続する。
【0080】
これにより、各コネクタ22A〜22C,80A〜80Cに入出力されるデータに対し、その種類に応じた符号付与回路123A〜123C及び訂正回路133A〜133Cが適用される。その結果、使用者が各装置(装着ヘッド22等)を装着装置10に接続する際にどのコネクタがどのデータ種に対応しているかを意識する必要がない。即ち、各種装置が着脱可能な装着装置10において当該装置が容易に接続できる装着装置10が構成できる。
【0081】
因みに、多重化通信システム110は、通信システムの一例として、装着ヘッド22は、電装装置の一例として、光無線装置91,93は、データ通信部の一例として、メモリ151A〜151Cは、情報格納部の一例として、コネクタ91A〜91C,93A〜93Cは、接続端子の一例として、符号付与回路123A〜123Cは、誤り処理設定手段の一例として、検出部128,138は、異常検出部の一例として、訂正回路133A〜133Cは、誤り確認手段の一例として、セレクタ121は、送信側選択手段の一例として、セレクタ131は、受信側選択手段の一例として、制御部125、セレクタ121は、送信側制御部の一例として、制御部135、セレクタ131は、受信側制御部の一例として、FPGA140は、プログラマブル論理デバイスの一例として挙げられる。
【0082】
なお、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内での種々の改良、変更が可能であることは言うまでもない。
例えば、上記実施形態では、光無線による通信を例に説明したが、本願はこれに限定されるものではなく、赤外線や可視光などの他に様々な電磁波を用いた無線通信にも適用できる。また、有線の通信においても同様に適用でき、無線通信ではなく電気通信においても同様に適用することができる。
また、上記実施形態では多重化した通信を例に説明したが、本願はこれに限定されるものではない。
【0083】
また、上記した多重化通信システム110は、装着装置10に内蔵される装置(制御装置80とその他の装置)間の通信に限らず、複数の装着装置10間の通信にも同様に適用することができる。要は、伝送されるデータの種類に応じて誤り訂正規則を適合させる必要がある多重化通信に適用できる。
【0084】
また、上記実施形態では、データの種類として、
図4に示されるデータ種ごとに異なるデータの種類として取り扱ったが、本願はこれに限定されない。例えば、上記実施形態では、サーボ制御情報を1つのデータ種として取り扱い1種類の誤り訂正処理(例えば、多数決論理)を実施したが、これに限定されない。例えば、同じデータ種とされたサーボ制御情報であっても、
図2におけるX軸方向に対応する電磁モータ33と、Y軸方向に対応する電磁モータ60とを制御する各サーボ制御情報に対し異なる種類の誤り処理を各々に実施してもよい。即ち、本願におけるデータの種類とは、制御対象やその他のデータの取り扱い態様などに応じてデータを異なる種類として取り扱う場合も含む。
【0085】
また、上記実施形態の多重化通信システム110において伝送されるデータには、誤り処理が実施されないデータが含まれてもよい。また、1種類のデータに対して複数回の誤り処理が実施されてもよい。
【0086】
また、上記実施形態では、コネクタ93A〜93Cが各々異なるデータ種を出力する構成としたが、複数のコネクタが同一のデータ種を出力、あるいは入力する構成でもよい。例えば、
図10に示す光無線装置300では、送信側のセレクタ301に接続されるコネクタ303,304から同一のデータ種に分類されるデータを入力する。なお、
図10は、セレクタ301,308における2つの切替動作の状態を1図で示している。
【0087】
セレクタ301は、制御部312からの制御に基づいて、データ種に対応する1つの符号付与回路306に対してコネクタ303,304の接続を切替える。また、符号付与回路306の出力側は、セレクタ308を介して多重化装置310が接続されている。つまり、
図10に示す構成では、符号付与回路306の出力側にも制御部312により制御されるセレクタ308が設けられている。
ここで、例えば、コネクタ303,304のメモリ303A,304Aにはデータ転送レートとして10Mbpsが設定された場合を説明する。制御部312は、メモリ303A,304Aから読み出した情報に基づいて各コネクタ303,304のデータ出力で要求されるデータ転送レートを維持させるためにセレクタ301を制御する。例えば、制御部312は、セレクタ301,308、及び符号付与回路306をデータ転送レートと同一のデータ種が出力されるコネクタの個数(この場2個)の乗算で算出される値、即ち、20Mbpsのデータ転送レートを維持する動作周波数で動作させる。これにより、要求されるデータ転送レートを維持しつつ、適切な誤り訂正処理を実施することができる。なお、
図10に示す構成では、セレクタ301、308に、各コネクタ303,304の出力に対応して、それぞれバッファ313、314を設けることが好ましい。例えばFIFO(First In First Out)形式でデータが保存されるバッファが考えられる。
【0088】
また、上記実施形態における接続部としてのコネクタ(コネクタ22A〜22C等)の構成は一例であり、適宜変更してもよい。例えば、光無線装置93は、各コネクタ93A〜93Cがコネクタ22A〜22Cの各々と一対一で接続される構成としたが、これに限定されず、各コネクタ93A〜93Cに対応する複数の入出力端子等を一つ(1組)のコネクタに設けるような構成、即ち装着ヘッド22と光無線装置93とを1組のコネクタで接続する構成としてもよい。このような複数の端子等を備えるコネクタを接続部とする構成において、本願発明を適用することにより、例えば装着ヘッド22の種類・機能等に応じて装着ヘッド22が有するコネクタの入出力端子の配置が変更された場合においても光無線装置93側の端子と電気的に接続されるような端子の配置であれば、各端子に入出力されるデータに対して好適な誤り訂正処理を適用することが可能となる。
【0089】
また、上記実施形態において、回路情報(符号付与回路123A〜123C及び訂正回路133A〜133C)が保存されたROM141を省略した構成としてもよい。例えば、コネクタ22A〜22C,80A〜80Cが備えるメモリ(メモリ151A〜151Cを含む)に保存された回路情報(
図7参照)に基づいて符号付与回路123A〜123C及び訂正回路133A〜133Cを構成してもよい。これにより、接続されたコネクタから適宜必要な回路情報を読み出してシステムを構成することで、光無線装置91,93に予め回路情報(ライブラリ)を備える必要がなく、より汎用性の高いシステム構成とすることができる。
また、上記構成とは逆に、メモリ151A〜151Cに回路情報を保存しない構成、即ち、ROM141のみに符号付与回路123A〜123C及び訂正回路133A〜133Cの回路情報を保存する構成としてもよい。この場合、必要となる回路情報の組合せは、コネクタの数と誤り訂正の種類の数とを掛け合わせた数の組合せが想定されるため、それらすべてをROM141に予め保存することが好ましい。
【0090】
また、制御部125は、コネクタ22A〜22Cのデータ種に対応する符号付与回路123A〜123Cの回路情報がメモリ151A〜151C及びROM141に保存されていなかった場合にエラーを出力してもよい。
【0091】
また、光無線装置93のセレクタ121、符号付与回路123A〜123C及び多重化装置127の回路の一部をFPGAで構成してもよい。また、セレクタ121及び多重化装置127と、符号付与回路123A〜123Cとを別々のFPGAで構成してもよい。なお、光無線装置93は、FPGA等のプログラマブル論理デバイスを用いない構成、即ちユーザ側(フィールド)で変更できないような組み込みの回路で構成可能なことは言うまでもない。
【0092】
また、上記実施形態の多重化通信システム110における通信異常時の動作では、制御部125,135が、検出部128,138の検出信号SI1,SI2に基づいて各装置を制御したが、これに限定されない。例えば、通信異常の際に、検出部128,138が電磁モータ43Aを直接的に制御してもよい。
【0093】
また、上記実施形態の装着装置10の構成は一例であり、適宜変更する。例えば装置本体11に対して着脱可能な移動装置23を複数備えた構成としてもよい。また、例えば、コンベアベルト31を複数個(複数レーン)備えた構成としてもよい。また、例えば、複数の装着装置10を搬送方向に駆動連結した構成としてもよい。
また、情報格納部としてのメモリ151A〜151Cは、データ種に係る情報が設定可能な他の機器・装置(例えば、ディップスイッチ、ロータリースイッチ及びジャンパピン等)に変更してもよい。また、情報格納部を、これらの機器等を複数種類用いて構成してもよい。