(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記エアーエッジは、前記バルク音響波共振部のエッジ部分が前記バルク音響波共振部の厚さだけ垂直方向にエッチングされた部分である、請求項1に記載のバルク音響波共振器。
前記第1電極、前記第2電極、及び前記圧電層は、前記バルク音響波共振部のエッジではない部分に積層されたフォトマスクを用いて同じ工程ステップでエッチングされることによって形成された傾斜面を有する、請求項1〜3のうち何れか一項に記載のバルク音響波共振器。
前記エアーエッジは、前記バルク音響波共振部の全体エッジ部分のうち、20パーセント以上のエッジ部分で形成される、請求項1〜4のうち何れか一項に記載のバルク音響波共振器。
前記バルク音響波共振部の下部に位置し、基板の上部に位置し、前記バルク音響波共振部で発生する垂直方向の音響波を反射させるエアーギャップをさらに含む、請求項1〜5のうち何れか一項に記載のバルク音響波共振器。
前記エアーエッジは、前記バルク音響波共振部の所定のエッジ部分が前記エアーギャップに達するまで垂直方向に貫通された部分である、請求項6に記載のバルク音響波共振器。
酸化ケイ素系列、窒化ケイ素系列、及び窒化アルミニウム系列のうち1つの物質で構成され、前記圧電層、第1電極、または前記第2電極のいずれか1つの上部または下部に位置するパッシベーション層をさらに含む、請求項1〜8のうち何れか一項に記載のバルク音響波共振器。
前記バルク音響波共振部のエッジの一定部分を前記バルク音響波共振部の厚さだけ垂直方向にエッチングすることによりエアーギャップを形成するステップをさらに含む、請求項20に記載のバルク音響波共振器の製造方法。
前記バルク音響波共振部のエッジの一定部分を垂直方向に貫通することによってエアーエッジを形成するステップをさらに含む、請求項20に記載のバルク音響波共振器の製造方法。
前記バルク音響波共振部に位置するビアホールを拡張することによってエアーエッジを形成するステップをさらに含む、請求項20に記載のバルク音響波共振器の製造方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、電極及び圧電層の膜特性を用いて帯域幅を改善する技術が要求されている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一実施形態によると、水平方向の音響による損失を低減させるためにエアーエッジを用いることによって音響電気結合係数を向上させ得るバルク音響波共振器を提供する。
【0006】
一実施形態によると、水平方向の音響による損失を低減させるためにエアーエッジを用いることによって、高いQファクタ値を取得し得るバルク音響波共振器を提供する。 一実施形態に係るバルク音響波共振器は、第1電極、第2電極、及び前記第1電極と前記第2電極との間に位置する圧電層を含むバルク音響波共振部と、前記バルク音響波共振部の中心から所定距離だけ離れた位置に形成されるエアーエッジとを含む。
【0007】
前記エアーエッジは、前記バルク音響波共振部の所定のエッジ部分が前記バルク音響波共振部の厚さだけ垂直方向にエッチングして形成されてもよい。
【0008】
他の一実施形態に係るバルク音響波共振器は、前記バルク音響波共振部の下部に位置し、基板の上部に位置し、前記バルク音響波共振部で発生する垂直方向の音響波を反射させるエアーギャップをさらに含んでもよい。
【0009】
前記エアーエッジは、前記バルク音響波共振部の所定のエッジ部分が前記エアーギャップに垂直方向に達するまで貫通する構造で形成されてもよい。前記エアーエッジは、前記バルク音響波共振部に位置するビアホールの拡張によって形成されてもよい。
【0010】
前記エアーエッジは、前記バルク音響波共振部のエッジではない部分に積層されたフォトマスクを用いて前記第1電極、前記第2電極、及び前記圧電層が同じ工程ステップでエッチングされることによって傾斜面が急激に形成されてもよい。前記エアーエッジは、前記バルク音響波共振部の全体エッジ部分のうち、20パーセント以上のエッジ部分で形成されてもよい。
【0011】
バルク音響波共振器は、前記バルク音響波共振部の全体エッジ部分のうち、前記エアーエッジが形成された部分を除いた所定領域に位置し、前記バルク音響波共振部を支持するブリッジをさらに含んでもよい。
【0012】
バルク音響波共振器は、酸化ケイ素系列、窒化ケイ素系列、及び窒化アルミニウム系列のうち1つの物質で構成され、前記圧電層の上部または下部に位置する不動態化層をさらに含んでもよい。
【0013】
バルク音響波共振器は、酸化ケイ素系列、窒化ケイ素系列、及び窒化アルミニウム系列のうち1つの物質で構成され、前記第1電極の上部または下部に位置する不動態化層をさらに含んでもよい。
【0014】
バルク音響波共振器は、酸化ケイ素系列、窒化ケイ素系列、及び窒化アルミニウム系列のうち1つの物質で構成され、前記第2電極の上部または下部に位置する不動態化層をさらに含んでもよい。
【0015】
前記バルク音響波共振部は、前記バルク音響波共振部の全体エッジ部分のうち前記エアーエッジが形成されず、前記第1電極が接続された部分に局所的に追加的な膜を蒸着して形成された第1フレームと、前記バルク音響波共振部の全体エッジ部分のうち前記エアーエッジが形成されず、前記第2電極が接続された部分に局所的に追加的な膜を蒸着して形成された第2フレームとを含んでもよい。
【0016】
前記バルク音響波共振部は、前記バルク音響波共振部の全体エッジ部分のうち前記エアーエッジが形成されず、前記第1電極が接続された部分に局所的にエッチングによって形成された第1フレームと、前記バルク音響波共振部の全体エッジ部分のうち前記エアーエッジが形成されず、前記第2電極が接続された部分に局所的にエッチングによって形成された第2フレームとを含んでもよい。
【0017】
前記第1電極は、フィンガー形態に前記バルク音響波共振部の全体エッジ部分のうち所定の部分に接続された部分と、パターニングによって前記エアーエッジに露出した部分とを含んでもよい。
【0018】
前記第2電極は、フィンガー形態に前記バルク音響波共振部の全体エッジ部分のうち所定の部分に接続された部分と、パターニングによって前記エアーエッジに露出した部分とを含んでもよい。
【0019】
前記バルク音響波共振部は、前記第1電極がフィンガー形態に前記バルク音響波共振部の全体エッジ部分のうち所定の部分に接続された部分に局所的に追加的な膜を蒸着して形成された第1フレームと、前記第2電極がフィンガー形態に前記バルク音響波共振部の全体エッジ部分のうち所定の部分に接続された部分に局所的に追加的な膜を蒸着して形成された第2フレームとを含んでもよい。
【0020】
前記バルク音響波共振部は、前記第1電極がフィンガー形態に前記バルク音響波共振部の全体エッジ部分のうち所定の部分に接続された部分に局所的にエッチングによって形成された第1フレームと、前記第2電極がフィンガー形態に前記バルク音響波共振部の全体エッジ部分のうち所定の部分に接続された部分に局所的にエッチングによって形成された第2フレームとを含んでもよい。
【0021】
他の実施形態に係るバルク音響波共振器は、基板と、前記基板の上部のうち所定領域に位置するエアーギャップと、前記エアーギャップの上部に位置する第1電極と、
前記第1電極の上部に位置する圧電層と、前記圧電層の上部に位置する第2電極と、前記エアーギャップの中心から所定距離だけ離れた位置に形成されるエアーエッジとを含む。
【0022】
前記エアーエッジは、前記第1電極、前記圧電層、及び前記第2電極で一列に整列した所定のエッジ部分が前記第1電極、前記圧電層、及び前記第2電極の厚さだけ垂直方向にエッチングして形成されてもよい。
【0023】
他の実施形態に係るバルク音響波共振器製造方法は、第1電極を形成するステップと、
第2電極を形成するステップと、前記第1電極と前記第2電極との間に圧電層を形成するステップと、バルク音響波共振器の中心から所定距離だけ離れる位置でエアーエッジを形成するステップとを含む。
【0024】
前記エアーエッジは、前記バルク音響波共振器のエッジの一定部分を前記バルク音響波共振器の厚さだけ垂直方向にエッチングすることによって形成される。
【0025】
前記エアーエッジは、前記バルク音響波共振部のエッジの一定部分を垂直方向に貫通することによって形成される。前記エアーエッジは、前記バルク音響波共振部に位置するビアホールを拡張することによって形成される。
【発明の効果】
【0026】
本発明にによると、バルク音響波共振器を用いて高い音響−電気結合係数を確保することができ、広い帯域幅を有するRFデュプレクサやRFフィルタを実現することができる。
【0027】
本発明にによると、BAWRを用いて狭いバンドギャップを有するRFデュデュプレクサを実現することができる。
【0028】
本発明にによると、発振器の基準共振器のように動作するバルク音響波共振器を提供することができ、バルク音響波共振器は、位相ノイズを除去することができる。
【0029】
周波数リソースの制限により、携帯電話のようなモバイル通信システムを運営する企業は、通信に使用する周波数の割り当てを受けるために莫大な費用を支払っている。端末の送信周波数と受信周波数との間には、送受信信号の干渉を排除するために、一定量の周波数間隔(Band Gap)が必要である。企業は、周波数リソースを効率よく使用するために、送信周波数と受信周波数との間の間隔を減らそうとする。
【0030】
一実施例に係るバルク音響波共振器(Bulk Acoustic Wave Resonator:BAWR)は、無線通信機器に使用されるフィルターは、送信機、受信機、またはデュデュプレクサとして、無線データの入出力に使用することができる。
【0031】
無線通信機器の種類及び用途は多様化しており、有線機器の無線化も急速に進んでいる。また、バルク音響波共振器が適用され得る利用分野が拡大している。
【0032】
他の特徴及び側面は、以下の詳細な説明、図面及び請求項によって導出できる。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下の詳細な説明は、ここで説明された方法、装置、及び/またはシステムの理解を助けるために提供される。したがって、本発明の属する分野における通常の知識を有する者であれば、この記載から様々な変更及び変形が可能である。処理ステップの順序及び動作は例示されたもので、ここに記載された手順及び動作によって制限されず、多様に変形できることを発明の属する分野における通常の知識を有する者によって理解される。通知された機能及び動作は、明確性及び簡潔性のために省略された。
【0035】
無線周波数(Radio Frequency:RF)通信システムで周波数間隔を減らすためには高いQ値を有する共振器が求められる。また、次第に増加するデータの送信量及びデータの送信速度を満足するためには帯域幅を増加しなければならない。
【0036】
バルク音響波共振器は、垂直方向の音響波を用いて共振を引き起すことで前記共振を電気的に用いるデバイスである。バルク音響波共振器は、垂直方向に発生する音響波の損失を最小化するためにエアーギャップ構造を反射面に利用したり、数個の層の反射膜を交代に蒸着する反射面構造を用いてもよい。
【0037】
しかし、バルク音響波共振器を構成する膜の特性上、垂直方向の音響波だけではなく水平方向の音響波が発生する。水平方向の音響波がバルク音響波共振器の外に伝えられることで、音響波の損失が発生してバルク音響波共振器のQ値が減少し得る。
【0038】
一実施形態に係るバルク音響波共振器は、音響波反射特性を向上させるためにエアーギャップを介して基板からエアーギャップの厚さに比例して浮ばれてもよい。周波数帯域通過特性を有するバルク音響波共振器は、周波数帯域範囲で反射特性または送信特性を向上させるために複数の共振器が平面上に配列して共通の電極に共振器が接続されてもよい。
【0039】
電気音響結合係数(Acousto−Electric Coupling Coefficient)は、共振周波数と反共振周波数との間隔に比例する。したがって、共振周波数または反共振周波数の変更によって電気音響結合係数の値を増加させることが可能である。一実施形態に係るバルク音響波共振器は、エアーエッジを用いて水平方向の音響波を反射させることで、共振周波数と反共振周波数との間隔を調整することができる。
【0040】
一実施形態に係るバルク音響波共振器は、エアーエッジを用いて水平方向の音響波を反射させることで電気音響結合係数の値を増加させ、さらに帯域幅を増加させることができる。
【0041】
図1は、一実施形態に係るバルク音響波共振器の正面図である。
図1を参照すると、一実施形態に係るバルク音響波共振器は、バルク音響波共振部110、エアーエッジ120及びエアーエッジ130を含む。
【0042】
バルク音響波共振部110は、第1電極115、圧電層113、及び第2電極111を含む。圧電層113は、第1電極115と第2電極111との間に位置する。第1電極115または第2電極111は、例えば、金、モリブデン、ルテニウム、アルミニウム、白金、チタニウム、タングステン、パラジウム、クロム、ニッケル、他の適切な物質などによって物質で形成される。
【0043】
バルク音響波共振部110は、第1電極115及び第2電極111に印加される信号により圧電層113を介して共振周波数及び反共振周波数を発生させる。
【0044】
バルク音響波共振部110は圧電物質で発生する音響波を用いる。圧電物質にRF信号が印加されれば、機械的振動が発生して音響波が生成される。例えば、圧電物質には、酸化亜鉛(ZnO)及び窒化アルミニウム(AlN)、他の適切な物質などを含んでもよい。
【0045】
共振現象は、印加されたRF信号波長の1/2が圧電膜の厚さと一致するとき発生する。共振現象が発生するとき、バルク音響波共振器の電気的インピーダンスが急激に変わるため、バルク音響波共振器は周波数を選択できるフィルタとして使用されてもよい。
【0046】
共振周波数は、圧電膜の厚さ、圧電膜を取り囲む電極、圧電膜の固有音響波の速度などによって決定されてもよい。一例として、圧電膜の厚さが薄ければ薄いほど、共振周波数は大きくなる。
【0047】
共振周波数は印加される信号に対する応答が最も大きい場合の周波数を意味し、共振周波数におけるバルク音響波共振器のインピーダンスは最小値を有する。反共振周波数は印加される電位に対する応答が最も小さい場合の周波数を意味し、ここで、バルク音響波共振器のインピーダンスは最大値を有する。
【0048】
バルク音響波共振部110は、エアーギャップ140の上部に位置してもよい。エアーギャップ140が含まれることによってバルク音響波共振部110で発生する垂直方向の音響波の反射特性は向上する。エアーギャップ140は、基板160の内部にエッチングによって生成されてもよく、基板160の上部にエアーギャップ140の形状に合うようにパターニングされた犠牲層(図示せず)を用いて生成されてもよい。
【0049】
基板160は、シリコンまたは高抵抗のポリシリコンなどを構成物質にして形成されてもよい。エアーギャップ140の形成過程で基板160がダメージを受けることを防止するためにパッシベーション層(passivation layer)150が基板160の上部に積層されてもよい。パッシベーション層は不動態化層又は保護層等と言及されてもよい。パッシベーション層150は、酸化ケイ素系列、窒化ケイ素系列、及び窒化アルミニウム系列のうち1つの物質を構成物質として形成されてもよい。
【0050】
エアーエッジ120及びエアーエッジ130は、バルク音響波共振部110の中心から所定の距離だけ離れた位置に形成されてもよい。エアーエッジ120及びエアーエッジ130は、エアーギャップ140の中心から所定距離だけ離れた位置に形成されてもよい。
【0051】
エアーエッジ120及びエアーエッジ130は、エアーギャップ140の形成のために用いられるビア又はビアホール(図示せず)を拡張させることによって生成されてもよい。エアーギャップ140は、ビアホールを介して注入されたキセノン(XeF
2)ガスまたは他の適切な物質などによって犠牲層を除去して生成されてもよい。ここで、ビアホールはバルク音響波共振部110の所定領域に生成してもよい。
【0052】
水平方向の音響波または垂直方向の音響波による損失を防ぐためにバルク音響波共振部110で発生する垂直方向の音響波は、基板160でエアーギャップ140によって反射して、バルク音響波共振部110に残ってもよい。また、水平方向の音響波または垂直方向の音響波による損失を防ぐためにバルク音響波共振部110で発生する水平方向の音響波は圧電層113でエアーエッジ120及びエアーエッジ130によって反射してバルク音響波共振部110に残ってもよい。
【0053】
垂直方向の音響波及び水平方向の音響波が損失されないことで、バルク音響波共振器は高いQ値を有し、大きい電気音響結合の係数値を有し得ると共に、帯域幅が増加する。
【0054】
エアーエッジ120、エアーエッジ130、及びエアーギャップ140は、隙間を形成する空間であり、実質的に無限大のインピーダンスを有する。エアーエッジ120、エアーエッジ130、及びエアーギャップ140のインピーダンスが無限に近いため、バルク音響波共振部110で発生する音響波は、エアーエッジ120、エアーエッジ130、及びエアーギャップ140を通過することなく、エアーエッジ120、エアーエッジ130、及びエアーギャップ140の境界面で反射される。
【0055】
エアーエッジ120及びエアーエッジ130は、バルク音響波共振部110の所定のエッジ部分をバルク音響波共振部110の厚さだけ垂直方向にエッチングして形成されてもよい。エアーエッジ120及びエアーエッジ130は、既存のバルク音響波共振部110で生成された部分の一部をエッチングして生成されてもよい。
【0056】
エアーエッジ120及びエアーエッジ130は、バルク音響波共振部110の所定のエッジ部分がエアーギャップ140に達するまで貫通する構造のように形成されてもよい。エアーエッジ120及びエアーエッジ130はエアーギャップ140と接続し、空いた空間を形成してもよい。
【0057】
エアーエッジ120及びエアーエッジ130は、バルク音響波共振部110のエッジではない部分にフォトマスクを積層してエッチングが行われることで生成されてもよい。フォトマスクが積層されない部分のみをエッチングすることによって、第1電極115、圧電層113、及び第2電極111が一度に同じ工程段階でエッチングされ、これによってエアーエッジ120及びエアーエッジ130の傾斜面が急峻に形成される。好ましくは傾斜面が90度近く形成されてもよい。
【0058】
エアーエッジ120及びエアーエッジ130は、第1電極115、圧電層113、及び第2電極111で所定のエッジ部分を第1電極115、圧電層113、及び第2電極111の厚さだけ垂直方向にエッチングして形成されてもよい。
【0059】
バルク音響波共振部110のエッジは、バルク音響波共振部110で傾斜面が形成される領域であってもよい。例えば、エッジは第2電極111の他の部分とは違って異なる高さを有し、傾斜し始める領域に対応してもよい。
【0060】
エアーエッジ120及びエアーエッジ130は、バルク音響波共振部110の全体エッジ部分のうち、好ましくは約20パーセント以上のエッジ部分で形成されてもよい。
【0061】
パッシベーション層150は基板160の上部のみならず、圧電層113の上部または下部に位置してもよい。また、パッシベーション層150は、第1電極115の上部または下部に位置してもよい。また、パッシベーション層150は、第2電極111の上部または下部に位置してもよい。
【0062】
図2は、一実施形態に係るバルク音響波共振器の平面図である。
図2は、
図1に示すバルク音響波共振器を上側から見た平面図である。
図1は、断面線260に関するバルク音響波共振器の断面図である。
【0063】
バルク音響波共振部210は、第1電極213、第2電極211、及び第1電極213と第2電極211との間に位置する圧電層240を含む。
【0064】
エアーエッジ220及びエアーエッジ230は、バルク音響波共振部210の全体エッジ部分のうち、好ましくは20パーセント以上のエッジ部分で形成されてもよい。
図2では、エアーエッジ220及びエアーエッジ230が全体エッジ部分のうち略60パーセント程度を占めている。全体エッジ部分のうち第1電極213が接続される部分と第2電極211が接続される部分を除いて、エアーエッジ220及びエアーエッジ230が形成されるためである。
【0065】
エアーエッジ220、エアーエッジ230、及びバルク音響波共振部210の下部にはエアーギャップが位置する。エアーギャップは、基板250の上部に位置してもよい。
【0066】
第2電極211で第1電極213の方向に生成される垂直方向の音響波はエアーギャップを反射面にして反射してもよい。第1電極213及び第2電極211で発生する水平方向の音響波は、エアーエッジ220及びエアーエッジ230を反射面にして反射してもよい。
【0067】
図3A及び
図3Bは、一実施形態に係るバルク音響波共振器の平面図及び正面図である。
【0068】
図3Aはバルク音響波共振器の平面図であり、
図3Bは断面301から観察したバルク音響波共振器の正面図である。
図3Aを参照すると、バルク音響波共振器は、第1電極311、第2電極313、保護層315、及び第1電極311と第2電極313との間に位置する圧電層(図示せず)、エアーエッジ321及びエアーエッジ323を含む。
【0069】
保護層315で点線の矢印は、バルク音響波共振器で発生する水平方向の音響波がエアーエッジ321及びエアーエッジ323を反射面にして反射することを表示したものである。
【0070】
制限されない一例として、第1電極311の下部にはエアーギャップが位置してもよい。ここで、エアーギャップの形状を保持するために、エアーギャップの上部には薄膜又はメンブレイン(図示せず)が積層されてもよい。エアーギャップは基板の上部に位置してもよい。ここで、エアーギャップを生成する過程で基板が損傷されることを防止するために基板の上部に保護層(図示せず)が積層されてもよい。保護層は不動態化層と呼ばれる。
【0071】
エアーエッジ321及びエアーエッジ323は、ビアホール(図示せず)を拡張して生成してもよい。エアーエッジ321及びエアーエッジ323は、バルク音響波共振器のエッジ部分の一部をエッチングすることで生成されてもよい。
【0072】
エアーエッジ321及びエアーエッジ323は、保護層315、第2電極313、圧電層(図示せず)、第1電極311のエッジ部分の一部を垂直方向にエアーギャップまで貫通することによって形成されてもよい。
【0073】
図3Bを参照すると、バルク音響波共振器は、第1電極311、圧電層317、第2電極313、保護層315、メンブレイン319、エアーギャップ330、エアーエッジ321、エアーエッジ323、保護層340、及び基板350を含んでもよい。
【0074】
第1電極311にRF信号が入力され、第2電極313でRF信号が出力されてもよい。または、反対に、第2電極313にRF信号が入力され、第1電極311でRF信号が出力されてもよい。
【0075】
保護層315は、第2電極313が外部環境に露出することを防止する。外部環境に露出されることは、空気中の湿気、温度、その他の異なる要因に露出することを意味する。
【0076】
メンブレイン319は、エアーギャップ330の形状を保持するために用いられる。保護層340は、エアーギャップ330を生成する過程で基板350が損傷することを防止するために用いられる。保護層340は、一般的に酸化ケイ素系列、窒化ケイ素系列、及び窒化アルミニウム系列の物質の1つから構成されてもよい。
【0077】
エアーエッジ321及びエアーエッジ323は、第1電極311、圧電層317、第2電極313、保護層315、メンブレイン319のエッジ部分をエッチングすることにより生成されてもよい。または、エアーギャップ330を生成するために用いられるビアホール(図示せず)を拡張させることで生成されてもよい。
【0078】
第1電極311、圧電層317、及び第2電極313で発生する水平方向の音響波は、エアーエッジ321及びエアーエッジ323を反射面にして反射してもよい。
【0079】
図4A〜
図4Cは、一実施形態に係るバルク音響波共振器の平面図及び正面図である。
【0080】
図4Aはブリッジ構造を含むバルク音響波共振器の平面図であり、
図4Bは線401に関するバルク音響波共振器の断面図であり、
図4Cは線403に関するバルク音響波共振器の断面図である。
図4Aを参照すると、バルク音響波共振器はブリッジ(bridge)411及びブリッジ413を含む。ブリッジ411及びブリッジ413はバルク音響波共振器のエッジ部分でエアーエッジが形成されていない部分である。バルク音響波共振器のエッジ部分のうちエッチングされない部分を意味する。ブリッジ411及びブリッジ413によってバルク音響波共振器の構造を安定に保持することができる。
【0081】
ブリッジ411及びブリッジ413が両側のエアーエッジ間に位置してエアーエッジの形態を保持させる。
【0082】
図4Bを参照すると、バルク音響波共振器は、保護層421、第2電極423、圧電層425、第1電極427、メンブレイン429、エアーギャップ430、ブリッジ411及びブリッジ413を含む。ブリッジ411及びブリッジ413はエッチングされず、保護層421、第2電極423、圧電層425、第1電極427、メンブレイン429を支えることによって、物理的な構造を安定に保持することができる。
【0083】
図4Cを参照すると、バルク音響波共振器は、保護層421、第2電極423、圧電層425、第1電極427、メンブレイン429、エアーギャップ430、エアーエッジ431、及びエアーエッジ433を含む。
【0084】
図5は、一実施形態に係るバルク音響波共振器の平面図である。
図5は、フィンガー形態の電極を含むバルク音響波共振器を示す。バルク音響波共振器は、第1電極510、第2電極520、第1電極510と第2電極520との間に位置する圧電層、保護層530、エアーエッジ541、エアーエッジ542、エアーエッジ543、エアーエッジ544、エアーエッジ545、及びエアーエッジ546を含む。
【0085】
ここで、第1電極510は、フィンガー形態にパターニングされた所定の部分がエッチングされた形態を有する。ここで、エッチングされた所定の部分にはエアーエッジ542及びエアーエッジ543が生成されてもよい。
【0086】
抵抗は面積に比例する。電極の面積が減少すると電極の抵抗も減少する。反射率は面積に比例する。エアーエッジの面積が増加することによって水平方向の音響波反射率は増加する。
【0087】
図5では第1電極510が3個のフィンガー形態を有するが、3個だけではなく複数のフィンガー形態に実現されてもよい。また、フィンガー形態とは、第1電極510が所定領域がエッチングされて数個に分離した第1電極510を意味し、フィンガーの形状に制限されることはない。
【0088】
第2電極520は、フィンガー形態にパターニングされた所定の部分がエッチングされた形態を有してもよい。ここで、エッチングされた所定の部分にはエアーエッジ545及びエアーエッジ546が生成されてもよい。
【0089】
図5では第2電極520が3個のフィンガー形態を有するが、3個だけではなく複数のフィンガー形態に実現されてもよい。また、フィンガー形態とは、第2電極520が所定領域がエッチングされて数個に分離した第2電極520を意味し、フィンガー形状に制限されることはない。
【0090】
また、第1電極510と保護層530が接している部分には局所的に追加的な膜(図示せず)が蒸着されてフレームを形成してもよい。ここで、追加的な膜は、保護層530を構成する物質と同じ物質であってもよい。また、フレームは数個のかけらフレームで構成されてもよい。
【0091】
また、第2電極520と保護層530が接している部分にも局所的に追加的な膜(図示せず)が蒸着されてフレームを形成してもよい。ここで、追加的な膜は、保護層530を構成する物質と同じ物質であってもよい。
【0092】
追加的に保護層530の上部にフレームが形成される場合、フレームの形成された位置でインピーダンスが変化する。バルク音響波共振器のインピーダンスは積層された膜の厚さに応じて決定してもよい。フレームが形成して積層された膜の厚さが変わることによりインピーダンスも変化してもよい。
【0093】
第1電極510及び第2電極520で発生する水平方向の音響波は上記のようなインピーダンスの差によりフレームが形成された面を反射面にして反射してもよい。
【0094】
また、第1電極510と保護層530が接している部分には局所的に保護層530をエッチングしてu状のフレームを形成してもよい。また、第2電極520と保護層530が接している部分にも局所的に保護層530をエッチングしてu状のフレームを形成してもよい。
【0095】
図6A〜
図6Cは、一実施形態に係るバルク音響波共振器の平面図及び断面図である。
【0096】
図6Aはフレームが追加される場合のバルク音響波共振器の平面図であり、
図6Bは線601に関するバルク音響波共振器の断面図であり、
図6Cは線603に関するバルク音響波共振器の断面図である。
図6Aを参照すると、バルク音響波共振器は、第1電極611、第2電極613、保護層615、及び第1電極611と第2電極613との間に位置する圧電層(図示せず)、フレーム621、フレーム623、エアーエッジ631、及びエアーエッジ633を含む。
【0097】
フレーム621は、第1電極611と保護層615が接している部分で保護層615に局所的に追加的な膜が蒸着して形成されてもよい。ここで、追加的な膜は、保護層615を構成する物質と同じ物質であってもよい。また、フレーム621は数個のかけらフレームで構成されてもよい。
【0098】
フレーム623は、第2電極613と保護層615が接している部分で保護層615に局所的に追加的な膜が蒸着して形成されてもよい。ここで、追加的な膜は、保護層615を構成する物質と同じ物質であってもよい。フまた、レーム623は、数個のかけらフレームで構成されてもよい。
【0099】
第1電極611及び第2電極613で発生する水平方向の音響波は、インピーダンスの差に基づいてフレーム621及びフレーム623が形成された面を反射面にして反射してもよい。
【0100】
図6Bを参照すると、バルク音響波共振器は、第1電極611、圧電層617、第2電極613、保護層615、フレーム621、フレーム623、メンブレイン609、エアーギャップ619、保護層640、及び基板650を含む。
【0101】
フレーム621及びフレーム623の厚さはフレームの他の部分の厚さと異なる。したがって、第1電極611及び第2電極613で発生する水平方向の音響波は、インピーダンスの差に基づいてフレーム621及びフレーム623が形成された面を反射面にして反射してもよい。
【0102】
図6Cを参照すると、バルク音響波共振器は、第1電極611、圧電層617、第2電極613、保護層615、エアーエッジ631、エアーエッジ633、メンブレイン609、エアーギャップ619、保護層640、及び基板650を含む。
【0103】
エアーエッジ631及びエアーエッジ633は、空いた空間で無限のインピーダンスを有してもよい。第1電極611及び第2電極613で発生する水平方向の音響波は、インピーダンスの差によりエアーエッジ631及びエアーエッジ633が形成された面を反射面にして反射してもよい。
【0104】
図7A〜
図7Cは、一実施形態に係るバルク音響波共振器の平面図及び断面図である。
【0105】
図7AはU字状のフレームが形成される場合のバルク音響波共振器の平面図であり、
図7Bは線701に関するバルク音響波共振器の断面図であり、
図7Cは線703に関するバルク音響波共振器の断面図である。
【0106】
図6と比較して、
図7に示すバルク音響波共振器は、以前に説明したものと異なる方式で形成されたフレーム721及びフレーム723を含む。
【0107】
図7Aを参照すると、フレーム721は第1電極と保護層が接している部分で局所的に保護層がエッチングされてU字状に形成されてもよい。
【0108】
フレーム723は、第2電極と保護層が接している部分で局所的に保護層がエッチングされてU字状に形成されてもよい。
【0109】
フレーム721及びフレーム723が位置する部分の積層された膜の全体厚さは、フレーム721及びフレーム723が位置しないフレームの部分の厚さらよりも小さい。また、膜の厚さの差によってインピーダンスの差が発生する。
【0110】
第1電極及び第2電極で発生する水平方向の音響波は、インピーダンスの差によりフレーム721及びフレーム723が形成された面を反射面にして反射してもよい。
【0111】
図7Bを参照すると、フレーム721及びフレーム723が位置する部分の積層された膜の厚さがフレーム721とフレーム723との間に位置するフレームの部分の積層された膜の厚さよりも小さいことが分かる。
【0112】
図7Cを参照すると、
図6Cに示すようにバルク音響波共振器はエアーエッジを含んでもよい。第1電極及び第2電極で発生する水平方向の音響波は、インピーダンスの差によりエアーエッジが形成された面を反射面にして反射してもよい。
【0113】
図8は、一実施形態に係るバルク音響波共振部製造方法を説明するためのフローチャートである。
図8を参照すると、ステップ810で、バルク音響波共振部製造方法は一例として、
図1に示す第1電極115を形成する。
【0114】
ステップ820で、バルク音響波共振部製造方法は第1電極115及び第2電極111の間に圧電層113を形成する。
【0115】
ステップ830で、バルク音響波共振部製造方法は第2電極111を形成する。
【0116】
ステップ840で、バルク音響波共振部製造方法は、エアーエッジ120及びエアーエッジ130を形成する。
【0117】
ここで説明されたユニットは、ハードウェアコンポーネント及びソフトウェアコンポーネントを用いて実行される。たとえば、マイクロフォン、増幅器、バンドパスフィルタ、オーディオ−デジタルコンバータ及び処理装置を用いてもよい。処理装置は、例えば、プロセッサ、コントローラ、及び算術論理演算装置、デジタル信号プロセッサ、マイクロコンピュータ、フィールドプログラマブルアレイ(field programmable array)、プログラマブルロジック部、マイクロプロセッサまたは定義された方法に基づいて命令語を実行して応答できるいずれの他の装置のように、1つ以上の一般目的または特殊目的のコンピュータを用いて実行されてもよい。処理装置は、オペレーティングシステム(Operating System:OS)やオペレーティングシステムで実行される1つ以上のソフトウェアアプリケーションを運用してもよい。処理装置は、ソフトウェアの実行に応答してデータを生成、処理、操作、格納、アクセスすることができる。簡単明瞭のために処理装置の説明は単数形として使用された。しかし、当業者は、処理装置は複数の処理要素及び様々なタイプの処理要素を含むものとして理解する。例えば、処理装置は、複数のプロセッサまたはプロセッサとコントローラを含んでもよい。また、並列処理のような他の処理構成が可能である。
【0118】
上述したように、本発明を限定された実施形態と図面によって説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されることなく、本発明が属する分野における通常の知識を有する者であれば、このような実施形態から多様な修正及び変形が可能である。
【0119】
したがって、本発明の範囲は、開示された実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲だけではなく特許請求の範囲と均等なものなどによって定められるものである。