特許第5989868号(P5989868)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5989868第2のサービスドメインにおけるホームエージェントでの第1のサービスドメインに属する移動局のサービスの固定
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5989868
(24)【登録日】2016年8月19日
(45)【発行日】2016年9月7日
(54)【発明の名称】第2のサービスドメインにおけるホームエージェントでの第1のサービスドメインに属する移動局のサービスの固定
(51)【国際特許分類】
   H04W 8/26 20090101AFI20160825BHJP
   H04W 80/04 20090101ALI20160825BHJP
   H04W 48/18 20090101ALI20160825BHJP
   H04W 88/06 20090101ALI20160825BHJP
【FI】
   H04W8/26 110
   H04W80/04
   H04W48/18 111
   H04W88/06
【請求項の数】20
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2015-149860(P2015-149860)
(22)【出願日】2015年7月29日
(62)【分割の表示】特願2013-257931(P2013-257931)の分割
【原出願日】2009年7月22日
(65)【公開番号】特開2015-228685(P2015-228685A)
(43)【公開日】2015年12月17日
【審査請求日】2015年8月11日
(31)【優先権主張番号】61/083,413
(32)【優先日】2008年7月24日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】314015767
【氏名又は名称】マイクロソフト テクノロジー ライセンシング,エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】ムハンナ,アーマッド
(72)【発明者】
【氏名】バルノースキー,バルナバ
(72)【発明者】
【氏名】パーソンズ,エリック
【審査官】 米倉 明日香
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2008/071276(WO,A1)
【文献】 国際公開第2008/080769(WO,A1)
【文献】 国際公開第2008/018151(WO,A1)
【文献】 国際公開第2006/138408(WO,A2)
【文献】 3GPP TS 23.402 V8.2.0(2008-06),2008年 6月 9日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24− 7/26
H04W 4/00−99/00
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−2
CT WG1
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一のサービスドメインで動作するモバイル装置が第二のサービスドメインに固定された1以上のサービスにアクセスするのを可能にする方法であり、前記第一のサービスドメインに関連するパケットデータネットワーク(PDN)ゲートウェイにより実行される方法であって、
前記第一のサービスドメインに含まれる第一のサービングゲートウェイ(SGW)に関連するメッセージをホームエージェントに送出するステップであり、前記メッセージの少なくともいくつかは、前記第一のサービスドメインの無線アクセスネットワークに属する移動局のインターネットプロトコル(IP)アドレスの割り当ての要求に関連し、前記ホームエージェントは、前記第一のサービスドメインとは異なる無線アクセスネットワークタイプに関連する第二のサービスドメインにあり、前記送出するステップは、GRE(Generic Routing Encapsulation)トンネルにより前記メッセージのうち少なくとも1つのメッセージを送出することを有するステップと、
前記第一のSGW及び前記PDNゲートウェイに関連する第一のプロキシバインディングを可能にするのに有効な前記第二のサービスドメインにおける前記移動局に割り当てられたインターネットプロトコル(IP)アドレスを前記ホームエージェントから受信するステップであり、前記IPアドレスは、前記メッセージに応じて割り当てられ、前記第一のプロキシバインディングは、前記第二のサービスドメインにおいて前記移動局に提供されるサービスを固定するのを可能にするのに有効であるステップと、
前記第一のサービスドメインに含まれる第二のSGWに関連するメッセージを前記ホームエージェントに送出するステップと、
前記第二のSGWとの第二のプロキシバインディングを維持するステップであり、前記第二のプロキシバインディングは、前記ホームエージェントにより前記移動局に割り当てられた同じIPアドレスの使用に少なくとも部分的に基づくステップと
を有する方法。
【請求項2】
前記ホームエージェントと通信するために使用するIPアドレスを決定するステップを更に有する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ホームエージェントに関連するIPアドレスの決定は、負荷の分散に少なくとも部分的に基づいて、複数のホームエージェントから前記ホームエージェントを選択することを更に有する、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記ホームエージェントと通信するために使用するIPアドレスの決定は、前記ホームエージェントを選択するためにサーバとの帯域外のシグナル伝達を使用することを更に有する、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
メッセージの前記ホームエージェントへの送出は、少なくともいくつかのDHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)メッセージを送出することを更に有する、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
メッセージを前記ホームエージェントに送出する前に、
現在のGREトンネルが前記PDNゲートウェイと前記ホームエージェントとの間に存在するか否かを決定するステップと、
現在のGREトンネルが前記PDNゲートウェイと前記ホームエージェントとの間に存在しないという決定に応じて、前記GREトンネルを確立するステップと
を更に有する、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
第一の無線ドメインは、E-UTRAN(Evolved UMTS (Universal Mobile Telecommunications System) Terrestrial Radio Access Network)無線ネットワークを有する、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
第一のサービスドメインに関連するパケットデータネットワーク(PDN)ゲートウェイ装置であり、前記第一のサービスドメインで動作するモバイル装置が第二のサービスドメインに固定された1以上のサービスにアクセスするのを可能にするPDNゲートウェイ装置であって、
少なくとも1つのプロセッサと、
1以上のコンピュータ読み取り可能な記憶メモリ装置と
を有し、
前記1以上のコンピュータ読み取り可能な記憶メモリ装置は、前記少なくとも1つのプロセッサによる実行に応じて、前記PDNゲートウェイ装置が、
前記第一のサービスドメインに含まれる第一のサービングゲートウェイ(SGW)に関連するメッセージをホームエージェントに送出し、前記メッセージの少なくともいくつかは、前記第一のサービスドメインの無線アクセスネットワークに属する移動局のインターネットプロトコル(IP)アドレスの割り当ての要求に関連し、前記ホームエージェントは、前記第一のサービスドメインとは異なる無線アクセスネットワークタイプに関連する第二のサービスドメインにあり、前記送出は、GRE(Generic Routing Encapsulation)トンネルにより前記メッセージのうち少なくとも1つのメッセージを送出することを有し、
前記第一のSGW及びPDNゲートウェイに関連する第一のプロキシバインディングを可能にするのに有効な前記第二のサービスドメインにおける前記移動局に割り当てられたインターネットプロトコル(IP)アドレスを前記ホームエージェントから受信し、前記IPアドレスは、前記メッセージに応じて割り当てられ、前記第一のプロキシバインディングは、前記第二のサービスドメインにおいて前記移動局に提供されるサービスを固定するのを可能にするのに有効であり、
前記第一のサービスドメインに含まれる第二のSGWに関連するメッセージを前記ホームエージェントに送出し、
前記第二のSGWとの第二のプロキシバインディングを維持し、前記第二のプロキシバインディングは、前記ホームエージェントにより前記移動局に割り当てられた同じIPアドレスの使用に少なくとも部分的に基づくこと
を有する動作を実行するのを可能にするように構成されたプロセッサ実行可能な命令を有するPDNゲートウェイ装置。
【請求項9】
前記ホームエージェントと通信するために使用するIPアドレスを決定することを有する動作を実行するように更に構成される、請求項8に記載のPDNゲートウェイ装置。
【請求項10】
前記ホームエージェントと通信するために使用するIPアドレスの決定は、負荷の分散に少なくとも部分的に基づいて、複数のホームエージェントから前記ホームエージェントを選択することを更に有する、請求項9に記載のPDNゲートウェイ装置。
【請求項11】
前記ホームエージェントと通信するために使用するIPアドレスの決定は、前記ホームエージェントを選択するためにサーバとの帯域外のシグナル伝達を使用することを更に有する、請求項9に記載のPDNゲートウェイ装置。
【請求項12】
メッセージの前記ホームエージェントへの送出は、少なくともいくつかのDHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)メッセージを送出することを更に有する、請求項8に記載のPDNゲートウェイ装置。
【請求項13】
メッセージを前記ホームエージェントに送出する前に、前記PDNゲートウェイ装置は、
現在のGREトンネルが前記PDNゲートウェイと前記ホームエージェントとの間に存在するか否かを決定し、
現在のGREトンネルが前記PDNゲートウェイと前記ホームエージェントとの間に存在しないという決定に応じて、前記GREトンネルを確立すること
を有する動作を実行するように更に構成される、請求項8に記載のPDNゲートウェイ装置。
【請求項14】
第一の無線ドメインは、E-UTRAN(Evolved UMTS (Universal Mobile Telecommunications System) Terrestrial Radio Access Network)無線ネットワークを有する、請求項8に記載のPDNゲートウェイ装置。
【請求項15】
第一のサービスドメインに関連するパケットデータネットワーク(PDN)ゲートウェイ装置の少なくとも1つのプロセッサによる実行に応じて、
前記第一のサービスドメインに含まれる第一のサービングゲートウェイ(SGW)に関連するメッセージをホームエージェントに送出し、前記メッセージの少なくともいくつかは、前記第一のサービスドメインの無線アクセスネットワークに属する移動局のインターネットプロトコル(IP)アドレスの割り当ての要求に関連し、前記ホームエージェントは、前記第一のサービスドメインとは異なる無線アクセスネットワークタイプに関連する第二のサービスドメインにあり、前記送出は、GRE(Generic Routing Encapsulation)トンネルにより前記メッセージのうち少なくとも1つのメッセージを送出することを有し、
前記第一のSGW及びPDNゲートウェイに関連する第一のプロキシバインディングを可能にするのに有効な前記第二のサービスドメインにおける前記移動局に割り当てられたインターネットプロトコル(IP)アドレスを前記ホームエージェントから受信し、前記IPアドレスは、前記メッセージに応じて割り当てられ、前記第一のプロキシバインディングは、前記第二のサービスドメインにおいて前記移動局に提供されるサービスを固定するのを可能にするのに有効であり、
前記第一のサービスドメインに含まれる第二のSGWに関連するメッセージを前記ホームエージェントに送出し、
前記第二のSGWとの第二のプロキシバインディングを維持し、前記第二のプロキシバインディングは、前記ホームエージェントにより前記移動局に割り当てられた同じIPアドレスの使用に少なくとも部分的に基づくこと
を有する動作を実行することにより、前記第一のサービスドメインで動作するモバイル装置が第二のサービスドメインに固定された1以上のサービスにアクセスするのを可能にすることを、前記PDNゲートウェイ装置が可能にするように構成されたプロセッサ実行可能な命令を有する1以上のコンピュータ読み取り可能な記憶メモリ装置。
【請求項16】
前記プロセッサ実行可能な命令は、前記PDNゲートウェイ装置が、前記ホームエージェントと通信するために使用するIPアドレスを決定することを有する動作を実行するのを可能にするように更に構成される、請求項15に記載の1以上のコンピュータ読み取り可能な記憶メモリ装置。
【請求項17】
前記ホームエージェントと通信するために使用するIPアドレスの決定は、負荷の分散に少なくとも部分的に基づいて、複数のホームエージェントから前記ホームエージェントを選択することを更に有する、請求項16に記載の1以上のコンピュータ読み取り可能な記憶メモリ装置。
【請求項18】
前記ホームエージェントと通信するために使用するIPアドレスの決定は、前記ホームエージェントを選択するためにサーバとの帯域外のシグナル伝達を使用することを更に有する、請求項16に記載の1以上のコンピュータ読み取り可能な記憶メモリ装置。
【請求項19】
メッセージの前記ホームエージェントへの送出は、少なくともいくつかのDHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)メッセージを送出することを更に有する、請求項16に記載の1以上のコンピュータ読み取り可能な記憶メモリ装置。
【請求項20】
メッセージを前記ホームエージェントに送出する前に、前記プロセッサ実行可能な命令は、前記PDNゲートウェイ装置が、
現在のGREトンネルが前記PDNゲートウェイと前記ホームエージェントとの間に存在するか否かを決定し、
現在のGREトンネルが前記PDNゲートウェイと前記ホームエージェントとの間に存在しないという決定に応じて、前記GREトンネルを確立すること
を有する動作を実行するのを可能にするように更に構成される、請求項15に記載の1以上のコンピュータ読み取り可能な記憶メモリ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、第2のサービスドメインにおけるホームエージェントでの第1のサービスドメインに属する移動局のサービスの固定(anchoring)に関する。
【背景技術】
【0002】
移動局が他の移動局又は有線ネットワークに接続される有線端末との通信を行うのを可能にするため、各種無線アクセス技術が提案又は実現されている。無線アクセス技術の例は、3GPP(Third Generation Partnership Project)により定義されるGSM(登録商標)(Global System for Mobile communication)及びUMTS(Universal Mobile Telecommunications System)技術、及び3GPP2により定義されるCDMA2000(Code Division Multiple Access 2000)技術を含む。
【0003】
スペクトル効率を改善し、サービスを改善し、コストを低減する等のための無線アクセス技術の連続的な進展の一部として、新たな標準が提案されている。1つの係る新たな標準は、UMTS無線ネットワークを改善することを求める、3GPPからのLTE(Long Term Evolution)標準である。
【0004】
デュアルモード移動局は、(CDMA2000により定義される)旧式のHRPD(High Rate Packet Data)無線アクセスネットワーク又は3GPPにより定義されるE-UTRAN(Evolved UMTS Terrestrial Radio Access Network)のような異なるタイプの無線アクセスネットワークを使用したアクセスを実行する。E-UTRAN無線アクセスネットワークは、LTEにより提供されるような、4G(第四世代)無線サービスのアクセスを可能にする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
サービスオペレータが旧式の無線アクセスネットワークから4Gネットワークに進展するとき、係るサービスオペレータは、典型的に、両方のタイプのネットワークで加入者のアクセスをサポートする必要がある。(デュアルモード移動局のような)移動局がE-UTRAN無線アクセスネットワークに属するとき、旧式のネットワークで提供されるサービスは、移動局にとってもはや利用可能ではない場合がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
概して、移動局が異なるサービスドメインの無線アクセスネットワークに属するときでさえ、移動局のホームネットワークにおけるサービスの固定を可能にする技術又はメカニズムが提供される。
【0007】
他の又は代替的な特徴は、以下の詳細な説明、図面及び特許請求の範囲から明らかとなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の好適な実施の形態を組み入れた異なるネットワークの部分を例示する図である。
図2】本発明の好適な実施の形態を組み入れた異なるネットワークの部分を例示する図である。
図3】本発明の好適な実施の形態を組み入れた異なるネットワークの部分を例示する図である。
図4】本発明の好適な実施の形態に係る、第一のサービスドメインのノード及び第二のサービスドメインにおけるホームエージェントノードにおけるコンポーネントのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下の説明では、幾つかの実施の形態の理解を提供するために様々な詳細が述べられる。しかし、幾つかの実施の形態はこれらの詳細なしに実施される場合があり、記載される実施の形態からの様々な変形又は変更が可能な場合があることを、当業者であれば理解されるであろう。
【0010】
移動局のホームサービスドメインにより移動局に各種のサービスが提供される。係るサービスの例は、会計/料金請求サービス、ゲームサービス、プッシュ・トゥ・トークサービス、インスタント会議又はメッセージサービス、カレンダーサービス、位置に基づくサービス(たとえば最も近い店又は他の位置を発見する)、プレゼンスサービス(加入者の移動を追従するサービス)、ブロードキャスト又はマルチキャストサービス(たとえばインターネットTVに関連する)等を含む。
【0011】
従って、移動局が移動局のホームサービスドメインの無線アクセスネットワークに属するとき、係るサービスは、移動局に提供される。1つの例示的な実施の形態では、移動局による無線アクセスをサポートするため、移動局のホームサービスドメインは、3GPP2により定義されるHRPD(High Rate Packet Data)無線アクセスネットワークを含む。HRDP無線アクセスネットワークは、旧式の無線アクセスネットワークと考えられる。この例におけるホームサービスドメインは、3GPP2 CDMA2000標準のようなより旧式の標準に従ってサービスをサポートする旧式のサービスドメインであると考えられる。「サービスドメイン」は、無線アクセス及び他のサービスを移動局に提供するために1以上のサービスオペレータに関連されるネットワークノードのアレンジメントを示す。
【0012】
3GPPからのLTE(Long Term Evolution)技術である1つの新たな技術による、新たな無線技術が開発されている。LTEネットワークは、LTEネットワークにアクセスするために移動局向けの無線アクセス技術としてE-TRANを使用する。この例では、LTEは、ホーム(又は旧式の)サービスドメインとは異なるタイプの第二のサービスドメインを定義する。
【0013】
先のHRPD及びLTE標準が参照されたが、代替的な好適な実施の形態では、他のタイプのサービスドメインを採用することができる。
【0014】
E-UTRAN無線アクセスネットワークに属する移動局に関連する問題は、移動局がLTE手順及びプロトコルに従う傾向にあることであり、これにより、移動局は、LTEサービスドメインにおけるノードで固定される場合がある。しかし、LTEサービスドメインにおける移動局が固定されることは、移動局がホームアクセスサービスドメインで提供される各種サービスにもはやアクセスすることができない場合があることを意味する。
【0015】
幾つかの実施の形態によれば、上述した問題に対処するため、移動局が(異なるサービスドメインにおける)E-UTRAN無線アクセスネットワークに属する場合でさえ、移動局のホームアクセスドメインにおけるノードで移動局のセッションを固定するメカニズムが提供される。ホームサービスドメインにおけるノードで移動局を固定することで、ホームサービスドメインのサービスは、移動局が異なるサービスドメインに位置されるときでさえ、移動局にとって利用可能となる。
【0016】
幾つかの実施の形態では、移動局のセッションが固定されるホームサービスドメインのいずれも、Proxy Mobile IPv4(Internet Protocol version4)又はProxy Mobile IPv6(Internet Protocol version6)の何れかにより定義されるホームエージェントではない。Proxy Mobile IPv6は、2008年8月付け“Proxy Mobile IPv6”と題されたRFC(Request for Comments)5213により定義される。Proxy Mobile IPv4は、2008年11月付け“WiMAX Forum/3GPP2 Proxy Mobile IPv4”draft-leung-mip4-proxy-mode-10.txtと題されたK.Leung等によるインターネットドラフトにより定義される。
【0017】
Mobile IPv4又はIPv6により定義されるホームエージェントは、移動局がその現在の気付アドレス(care-of-address)を登録した移動局のホームネットワーク上のルータである。Proxy Mobile IPv6では、LMA(Local Mobility Anchor)においてホームエージェントの機能が提供され、この機能は、Proxy Mobile IPv6プロトコルをサポートする付加的な機能と同様に、ホームエージェントの機能を提供する。したがって、本実施の形態で使用されるように、「ホームエージェント」とは、Mobile IPホームエージェント又はProxy Mobile IPv6のローカルモビリティアンカー(LMA)の何れかを示す。
【0018】
移動局が異なるサービスドメインに属する一方で、移動局のホームエージェントで移動局のサービスを固定する様々な異なる実施の形態が提供される。図1は、実施の形態に係る第一の解決策を例示するものである。図1では、LTEサービスドメイン100及び旧式のサービスドメイン102を含む、2つのサービスドメインが例示される。図1の例では、旧式のサービスドメイン102は、HRPD無線アクセス技術を3GPP2により定義されるコアネットワークと共に使用する。
【0019】
旧式のサービスドメイン102では、無線アクセスネットワーク104は、HRPDのBTS(base transceiver station)106、及び、移動局が無線アクセスネットワーク104に属するときに認証、認可及び課金タスクを実行するAAA(authentication, authorization, and accounting)サーバ110であるアクセスネットワーク(AN)ノード108を含む。
【0020】
無線アクセスネットワーク104は、インターネット、イントラネット又はアプリケーションサーバのような外部パケットデータネットワークへのアクセスを提供するPDSN(packet data serving node)112に接続される。PDSN112は、CDMA2000ネットワークのコンポーネントであり、無線アクセスネットワークと外部パケットデータネットワークとの間のコネクションポイントとしての役割を果たす。
【0021】
また、旧式のサービスドメイン102は、ホームエージェント(HA)116であり、このHAは、移動局のホームアドレスとその気付アドレスとの間の結合の形成及び維持を可能にする(気付アドレスは、訪問したネットワークに属しているときに移動局により使用されるアドレスである)。ホームエージェントは、3GPP2サービスネットワーク118により提供される3GPP2サービスを含めて、移動局に提供されるサービスを管理する。3GPPサービスネットワークは、3GPP2サービスネットワーク118のサービスが移動局によりアクセスされるときに、認証、認可及び課金サービスを実行するサービスプロバイダAAAサーバ120を含む。
【0022】
LTEサービスドメイン100は、移動局130を含めて、移動局による無線アクセスを可能にするため、E-UTRAN無線アクセスネットワーク120を含む。さらに、LTEサービスドメイン100は、PDN(packet data gateway)ゲートウェイ126にユーザデータパケットを経路制御及び送出するサービングゲートウェイ(SGW)を含む。PDNゲートウェイ126は、移動局のデータトラフィックの出入り口により、移動局から外部パケットデータネットワークへの接続を提供する。異なるSGWが選択されるE-UTRAN無線アクセスネットワーク120における異なるアクセスポイントに移動局130が移動するとき、サービングゲートウェイ(serving gateway)は、3GPP内(intra-3GPP)の移動のためのアンカーポイントである。
【0023】
用語「サービングゲートウェイ」及び「パケットデータネットワークゲートウェイ」は、(LTEサービスドメイン以外の)他のタイプのサービスドメインに適用することもできる。より一般的には、パケットデータネットワークゲートウェイは、サービングドメインと外部パケットデータネットワークとの間の接続を確立する任意のポイントを示す。サービングゲートウェイは、サービスドメインにおける移動局の動きを管理する任意のノードを示す。
【0024】
LTEサービスドメイン100における別のエンティティは、モビリティマネージメントエンティティ(MME: Mobility Management Entity)122であり、このMMEは、移動局について各種の制御サービスを提供する制御ノードである。係るサービスの例は、移動局を追跡すること、移動局についてページングプロシジャを提供することを含む。また、MME122は、ベアラアクチベーション及びデアクチベーションプロセスに含まれ、移動局がE-UTRAN無線アクセスネットワーク120にはじめに属する時点で、移動局についてSGWを選択する役割を果たす。
【0025】
図1に示される実施の形態によれば、E-UTRAN無線アクセスネットワーク120に属する移動局130が(LTEドメイン100におけるノードで固定されるのではなく)ホームエージェント116により固定されるのを可能にするため、SGW124とホームエージェント116との間にリンク128が設けられる。このように、旧式のサービスドメイン102におけるネットワーク118により提供される3GPP2は、E-UTRAN無線アクセスネットワーク120に属する移動局130にとって利用可能であり続ける。
【0026】
移動局130が旧式のサービスドメイン102のホームエージェント116により固定される2つの状況がある。第一の状況では、移動局130は、旧式のサービスドメイン102のHRPD無線アクセスネットワーク又はLTEサービスドメイン100のE-UTRAN無線アクセスネットワーク120の何れかに属することができるデュアルモード移動局である。第二の状況では、移動局130は、E-UTRAN無線アクセスネットワーク120にのみ属することができるLTEのみの移動局である。
【0027】
移動局230がE-UTRAN無線アクセスネットワーク120にはじめに属するとき、移動局130は、E-UTRANアクセス手順に基づいてアクセス認証を実行する。このアクセス認証プロセスの一部として、SGW124は、移動局130に関連するホームエージェントIPアドレス(ホームエージェント116のIPアドレス)を含めてユーザ情報を受信する。SGW124により受信されるユーザ情報の他のパラメータは、ユーザNAI(ネットワークアクセスポイント識別子)、サポートされるAPN(ベアラサービスを識別するために使用される名前であるアクセスポイント名)、ユーザプロファイル、モビリティセキュリティ関連パラメータ等を含む。
【0028】
ユーザ情報の受信に応じて、SGW124は、(参照符号150で)登録の要求を送出する。この要録の要求は、SGW124とホームエージェント116の間のリンク128を通してホームエージェント116に移動局130の代わりに、Proxy Mobile IPv4により定義されるproxy RRQ(Registration ReQuest)である。なお、SGW124は移動局のアクセス認証プロセスの一部としてホームエージェントのIPアドレスを受信するので、SGW124は、ホームエージェント116のIPアドレスを有する。(Proxy Mobile IPv4をサポートするリンクである)リンク128を通してSGW124からプロキシRRQの受信に応じて、ホームエージェント116は、移動局のセッションを登録する。さらに、ホームエージェント116は、(参照符号152で)移動局が使用することができるセッションについてIPアドレスを割り当てる。
【0029】
ホームエージェント116は、次いで、(参照符号154で)リンク128を通して登録の応答メッセージ(たとえばproxy RRP)をSGW124に送出する。Proxy RRPメッセージは、移動局について割り当てられたIPアドレスを含む。Proxy RRPメッセージに応答して、SGW124は、(参照符号156で)IPアドレスをE-UTRAN無線アクセスネットワーク120を通して移動局130に伝達するため、E-UTRANアクセス手順に従う。
【0030】
なお、ホームエージェント116の観点からすれば、SGW124は、旧式のサービスドメイン102におけるPDSN112に類似のPDSNであるように見える。
【0031】
(たとえば異なる基地局間で移動する)E-UTRAN無線アクセスネットワーク120にわたり移動局が移動するときは何時でも、ソースSGWからターゲットSGWへの転送が実行されなければならない可能性がある。SGW間(inter-SGW)の移動について、幾つかの実施の形態に係るシステムは、ターゲットSGWがproxy RRQをホームエージェント116に発し、3GPP2サービスのインフラへの移動及びアクセスを維持するため、ホームエージェント116に同じIPアドレスを移動局に割り当させることができるように、ターゲットSGWが移動局のホームエージェント116のIPアドレスを受信することを保証する。
【0032】
図2は、本発明の代替的な実施の形態をサポートするアレンジメントを例示する。この第二の実施の形態では、SGW124とホームエージェント116との間のリンク128(図1)を確立する代わりに、PDNゲートウェイ126とホームエージェント116との間にリンク202が確立される。図2に例示されるノードは、図1に例示されるのと同じノードである。このリンク202は、Proxy Mobile IPv4と、PDNゲートウェイ126とホームエージェント116の間のIP-in-IPトンネリングをサポートする。IP-in-IPトンネリングは、あるIPパケットを別のIPパケットのペイロードにおいてカプセル化することを示す。
【0033】
図2のアレンジメントを採用する第二のソリューションでは、PDNゲートウェイ126は、Proxy Mobile IPv4モバイルアクセスゲートウェイ(MAG)又はプロキシモビリティエージェント(PMA)機能をサポートする。PMAは、MAGに属する移動局について移動に関するシグナル伝達を管理する。MAGは、移動局の代わりに、移動の管理を実行する。また、それぞれのMAGのカバレッジエリア間で移動局が横断するときにMAGと別のMAGとの間のハンドオーバが実行されるように、MAGは、移動局の動きを追跡する。
【0034】
移動局がE-UTRANアクセス手順に基づいてアクセス認証を実行した後、SGW124は、図1にと共に上述されたPDNゲートウェイ126のIPアドレス及び他のパラメータを含むユーザ情報を受信する。係る情報の受信に応じて、SGW124は、PDNゲートウェイ126で移動局についてIPセッションを確立するために3GPPの手順に従う。これは、移動局のIPアドレスを要求する代理結合更新(PBU:Proxy Binding Update)メッセージを送出することによるような、Proxy Mobile IPv6により定義される結合手順(210)を使用することで達成される。
【0035】
PDNゲートウェイ126が代理結合更新メッセージを受信したとき、PDNゲートウェイ126は、帯域外のシグナル伝達又はスタティックな構成を使用することで、移動局のIPセッションを固定すると考えられるホームエージェントのIPアドレスを発見する。帯域外のシグナル伝達は、ホームエージェントを選択するようにAAAサーバにアクセスすることで実行される。代替的に、PDNゲートウェイ126は、(負荷の分散のために)PDNゲートウェイ126が選択を行うことができる多数のホームエージェントが設けられる場合がある。更に別の代替として、スタティックなコンフィギュレーションが提供され、この場合、PDNゲートウェイ126は、特定のホームエージェントを使用する必要がある。
【0036】
ホームエージェント116のIPアドレスの取得に応じて、PDNゲートウェイ126は、(参照符号212で)proxy RRQメッセージをホームエージェント116に送出し、IPアドレスを移動局に割り当て、PDNゲートウェイ126で終了されるプロキシ気付アドレス(CoA)へのユーザセッションの結合を形成する。
【0037】
ホームエージェント116がproxy RRQメッセージを受信したとき、ホームエージェント116は、proxy RRQを検証し、検証が成功した場合、ホームエージェント116は、(参照符号214で)セッションのIPアドレスを割り当て、このIPアドレスは、(参照符号216で)proxy RRPメッセージでPDNゲートウェイ126にリターンされる。また、ホームエージェント116は、ユーザ、そのホームアドレス及びPDNゲートウェイ126に属するプロキシ気付アドレスについて結合を形成する。
【0038】
PDNゲートウェイ126が移動局のIPアドレスをもつホームエージェント116からのproxy RRPメッセージを受信したとき、PDNゲートウェイ126は、IPv6ホームネットワークプレフィックス(HNP)のような他のパラメータと共に、(結合手順210の一部として)割り当てられたホームIPアドレスをもつ代理結合確認(PBA: Proxy Binding Acknowledgement)をSGW124に送出する。HNPは、Proxy Mobile IPドメインに対する移動局のインタフェースに割り当てられ、HNPは、インタフェースのアドレスを導出するために使用される。
【0039】
PDNゲートウェイ126は、ホームエージェントIPアドレスにより移動局の現在のBCE(Binding Cache Entry)を更新する。移動局のproxy BCEにリンクされる個別の結合を形成することができる。
【0040】
SGW124がPDNゲートウェイ126からの代理結合確認メッセージを受信するとき、SGW124は、(参照符号218で)E-UTRANアクセス手順に続いてIPアドレス及びホームネットワークプレフィックスを移動局130に伝達する。
【0041】
ホームエージェント116の観点から、PDNゲートウェイ126は、旧式のサービスドメイン102におけるPDSN112に類似のPDSNであるように見える。
【0042】
SGW間の移動を生じる、E-UTRAN無線アクセスネットワーク120にわたり移動局が移動するときは何時でも、システムは、ターゲットSGWが移動局130のその現在のホームエージェントへの結合を維持する現在のPDNのゲートウェイ126のIPアドレスを受信することを保証する。ターゲットSGWは、上述した手順を開始し、この手順により、ホームエージェント116は、同じIPアドレスを使用してIPモビリティ及び接続性を維持するため、同じIPアドレスを移動局130に割り当てる。
【0043】
移動局130がE-UTRAN無線アクセスネットワーク120からHRPD無線アクセスネットワーク104に移動する場合、システムは、移動局130のIPセッションを維持及び固定する現在のホームエージェント116のIPアドレスをPDSN112に提供する。PDSN112がproxy RRQをホームエージェント116にその後に送出したとき、ホームエージェント116は、PDNゲートウェイ126の代わりにPDSN112を示すため、新たなプロキシ気付アドレスで移動局の結合を更新する。
【0044】
別の好適な実施の形態によれば、図3に例示されるように、PDNゲートウェイ126とホームエージェント116との間のリンク302を通してGRE(Generic Routing Encapsulation)トンネルが採用される。GREは、仮想的なポイントツーポイントリンクを形成するため、IPトンネル内で様々なネットワークレイヤのプロトコルパケットのタイプをカプセル化するトンネリングプロトコルである。GREは、2000年3月付けの“Generic Routing Encapsulation (GRE)”と題されたRFC2784で記載され、2000年9月付け“Key and Sequence Number Extensions to GRE”と題されたRFC2890により更新されている。
【0045】
幾つかの実現では、本実施の形態に係る解決策をサポートするため、PDNゲートウェイ126及びホームエージェント116によりDHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)機能がサポートされる。DHCPは、DHCPサーバからDHCPクライアントに関するコンフィギュレーション情報を取得するため、(DHCPクライアントと呼ばれる)装置により使用されるネットワークリケーションプロトコルである。IPv4ネットワークのDHCPは、1997年3月付け“Dynamic Host Configuration Protocol”と題されたRFC2131に記載される。IPV6ネットワークのDHCPは、2003年7月付け“Dynamic Host Configuration Protocol for IPv6 (DHCPv6)”と題されたRFC3315で記載される。
【0046】
PDNゲートウェイ126は、DHCPクライアント機能をサポートする一方、ホームエージェント116は、DHCPリレー機能又はDHCPサーバ機能をサポートする。PDNゲートウェイ126とホームエージェント116の間のDHCPクライアント及びサーバ機能は、外部の世界に見えないので、GREキーのような、PDNゲートウェイ126とホームエージェント116の間で、ベンダに特化した情報がDHCPプロトコルを使用して伝達される。
【0047】
図1及び図2に関連する実施の形態と同様に、E-UTRANアクセス手順に基づいた移動局によるアクセス認証のため、SGW124は、ユーザNAI、サポートされるAPN、ユーザプロファイル等のような他のパラメータと共に、PDNゲートウェイ126のIPアドレスを含むユーザ情報を受信する。SGW124がPDNゲートウェイ126のIPアドレスを含めて係る情報を受信したとき、SGWは、PDNゲートウェイ126で移動局のIPセッションを確立するために3GPPの手順に従う。たとえば、これは、(Proxy Mobile IPv6に従う)代理結合更新メッセージをPDNゲートウェイ126に送出してIPアドレス(及びIPv6ホームネットワークプレフィックス)を要求することを含む結合手順(310)を使用することで達成される。
【0048】
SGW124から代理結合更新メッセージの受信に応じて、帯域外のシグナル伝達又はスタティックなコンフィギュレーションを使用したPDNゲートウェイ126は、移動局のIPセッションを固定すると考えられるホームエージェント116のIPアドレスを発見することができる。PDNゲートウェイ126は、ホームエージェント116と通信するために使用されるリンク302を通してスタティックなGREトンネルを識別する。GREトンネルが存在しない場合、PDNゲートウェイ126は、GREトンネルの確立を開始する。
【0049】
次に、PDNゲートウェイ126は、(参照符号312で)GREトンネルでホームエージェント116にDHCP要求を送出する。DHCP要求は、ユーザのアイデンティティ及びIPアドレスの割り当て要求を含む。任意に、DHCP要求は、IPプライベートアドレスのオーバラップがサポートされる場合に、GREキーの要求を含む。
【0050】
ホームエージェント116がDHCP要求を受信したとき、ホームエージェントは、(参照符号314で)(DHCPサーバ機能の一部として)IPアドレスをローカルに割り当てるか、又は、DHCPリレー機能を使用し、別のサーバのDHCPサーバからの情報を取得して移動局のIPアドレスを割り当てる。
【0051】
移動局のIPアドレスが割り当てられたとき、ホームエージェント116は、ユーザNAI及び移動局のホームIPアドレス、並びにこのセッション/IPアドレスが属するGREトンネルインタフェース(DHCP要求を送出するPDNゲートウェイ126)の結合を維持する。
【0052】
次いで、ホームエージェント116は、(参照符号316で)参照符号312で送出されたDHCP要求に応答してDHCP応答を送出する。PDNゲートウェイ126がDHCP応答を受信したとき、PDNゲートウェイ126は、新たな割り当てられたIPアドレスで移動局のBCEを更新し、ホームエージェントIPアドレスは、現在のGREトンネルインタフェースで更新される。
【0053】
SGW124からの代理結合更新メッセージに応答して、PDNゲートウェイ126は、(IPv6ホームネットワークプレフィックスを含めて)割り当てられたIPアドレス及び他のパラメータと共に、(結合手順310の一部として)代理結合確認メッセージをSGW124に送出する。PDNゲートウェイ126からの代理結合確認メッセージの受信に応じて、SGW124は、E-UTRANアクセス手順を使用して、割り当てられたIPアドレス(及びホームネットワークプレフィックス)を移動局に伝達する。
【0054】
SGW間の移動が行われるように移動局がE-UTRAN無線アクセスネットワーク120におけるセルにわたり移動する場合、ターゲットSGWは、移動局のそのホームエージェントとの結合を維持するために、現在の移動局のPDNゲートウェイのIPアドレスを受信する。ホームエージェントは、同じIPアドレスを使用してIPモビリティ及び接続性を維持するため、同じIPアドレスを同じ移動局に割り当てる。
【0055】
移動局がHRPDアクセスネットワーク104に移動する場合、システムは、PDSN112に、移動局のIPセッションを維持及び固定している現在のホームエージェントを提供する。PDSN112がproxy RRQメッセージをホームエージェント116に送出したとき、ホームエージェント116は、DHCPプロトコルを使用してPDNゲートウェイ126とのGREトンネルを通して確立された結合を含む移動局の結合のリストを確認する。同じユーザNAIがIPアドレスに既に割り当てられている場合、ホームエージェント116は、PDNゲートウェイ126の代わりにPDSN112を示すために、新たなプロキシ気付アドレスとの移動局の結合を更新する。
【0056】
図4は、図1図3に示されるネットワークの一部であるノードのブロック図である。第一のサービスドメインノード400は、LTEサービスドメイン100におけるノードであり、ホームエージェントノード402は、図1図3のホームエージェント116を含むノードである。「ノード」は、計算/処理アセンブリを示す。たとえば、第一のサービスドメインのノード400は、図1図3のSGW124又はPDNゲートウェイ126である。
【0057】
図4の例では、第一のサービスドメインノード400は、プロセッサ406で実行可能なソフトウェア404を含む。ソフトウェア404は、上述されたSGW124及び/又はPDNゲートウェイ126のタスクを実行する様々なソフトウェアモジュールを含む。プロセッサは、記憶媒体410、及び第一のサービスドメインのノード400がホームエージェントノード402と通信するのを可能にするインタフェース408に接続される。
【0058】
ホームエージェントノード402は、上述されたホームエージェント116の様々なタスクを実行するためにプロセッサ416で実行可能なソフトウェア414を含む。プロセッサ416は、記憶媒体420、及びホームエージェントノード402が第一のサービスドメインノード400と通信するのを可能にするインタフェース418に接続される。
【0059】
ソフトウェア404及び414の命令は、プロセッサ406及び416のそれそれでの実行のため、それぞれの記憶媒体410及び420からロードされる。プロセッサは、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、(1以上のマイクロプロセッサ又はマイクロコントローラ)プロセッサモジュール又はサブシステム、他のコントロール又はコンピュータ装置を含む。「プロセッサ」は、(たとえば1つのCPU又は複数のCPUといった)単一のコンポーネント又は複数のコンポーネントを示す。
【0060】
データ及び(ソフトウェアの)命令は、1以上のコンピュータ読み取り可能又はコンピュータ使用可能な記憶媒体として実現されるそれぞれの記憶装置に記憶される。記憶媒体は、ダイナミック又はスタティックランダムアクセスメモリ(DRA又はSRAM)、EPROM(Erasable and Programmable Read-Only Memories)、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read-Only Memories)及びフラッシュメモリのような半導体メモリ装置、固定、フロプティカル及び取り外し可能なディスクのような磁気ディスク、テープのような他の磁気媒体、コンパクトディスク(CD)又はデジタルビデオディスク(DVD)のような光媒体を含むメモリの異なる形態を含む。
【0061】
上述された説明では、本発明の理解を提供するために様々な詳細が述べられた。しかし、本発明はこれらの詳細なしに実施される場合があることを当業者であれば理解されるであろう。本発明は制限された数の実施の形態に観点で開示されたが、当業者であれば、これらの実施の形態から様々な変更及び変形を理解されるであろう。特許請求の範囲は、本発明の精神及び範囲に含まれる係る変形及び変更をカバーすることが意図される。
【0062】
以上の実施例に関し、更に、以下の項目を開示する。
【0063】
(1)第一のノードが、移動局に関連する情報を受信して、第一のサービスドメインにおける第一の無線アクセスネットワークに属する移動局のセッションを確立するステップと、
受信された情報に応答して、前記第一のノードが、前記第一のサービスドメインとは異なるタイプの第二のサービスドメインにおけるホームエージェントにメッセージを送出するステップと、
前記第一のノードが、前記第二のサービスドメインにおいて前記移動局に割り当てられたインターネットプロトコル(IP)アドレスを前記ホームエージェントから受信するステップと、
を含むことを特徴とする方法。
【0064】
(2)前記第一のノードにより前記ホームエージェントにメッセージを送出するステップは、パケットデータネットワーク(PDN)のゲートウェイにより前記ホームエージェントにメッセージを送出するステップを含む、(1)記載の方法。
【0065】
(3)前記PDNのゲートウェイによりメッセージを送出するステップは、DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)メッセージを送出するステップを含む、(2)記載の方法。
【0066】
(4)前記PDNのゲートウェイによりメッセージを送出するステップは、GRE(Generic Routing Encapsulation)トンネルによりメッセージを送出するステップを含む、(2)記載の方法。
【0067】
(5)前記第一のノードによる前記ホームエージェントにメッセージを送出するステップは、サービングゲートウェイにより前記ホームネットワークにメッセージを送出するステップを含む、(1)記載の方法。
【0068】
(6)前記サービングゲートウェイによりメッセージを送出するステップは、代理登録の要求メッセージを送出するステップを含む、(5)記載の方法。
【0069】
(7)前記IPアドレスを受信するステップは、代理登録の応答メッセージで前記IPアドレスを受信するステップを含む、(6)記載の方法。
【0070】
(8)前記第一のノードにより前記ホームエージェントにメッセージを送出するステップは、パケットデータネットワークのゲートウェイにより前記ホームエージェントに代理登録の要求を送出するステップを含む、(1)記載の方法。
【0071】
(9)前記第一のノードが、前記移動局による受信のためにIPアドレスを送出するステップを更に含む、(1)記載の方法。
【0072】
(10)前記IPアドレスを送出するステップは、パケットデータネットワークゲートウェイとサービングゲートウェイのうちの1つから前記IPアドレスを送出するステップを含む、(9)記載の方法。
【0073】
(11)第一のサービングゲートウェイから第二のサービングゲートウェイへの前記移動局のセッションの移動に応答して、前記ホームエージェントのアドレスを前記第二のサービングゲートウェイに送出するステップを更に含む、(1)記載の方法。
【0074】
(12)第一のサービングゲートウェイから第二のサービングゲートウェイへの前記移動局のセッションの移動に応答して、前記移動局の現在のホームエージェントに対する前記移動局の結合を維持するパケットデータネットワークゲートウェイのアドレスを、前記第二のサービングゲートウェイに送出するステップを更に含む、(1)記載の方法。
【0075】
(13)前記移動局から前記第二のサービスドメインのアクセスネットワークへの移動に応答して、前記第二のサービスドメインにおけるサービングノードに前記ホームエージェントのアドレスを提供するステップを更に含む、(1)記載の方法。
【0076】
(14)ホームエージェントが、第一のサービスドメインの第一のノードから、前記第一のサービスドメインの無線アクセスネットワークに属する移動局のインターネットプロトコル(IP)アドレスの割り当てを要求するメッセージを受信するステップと、前記ホームエージェントは、前記第一のサービスドメインとは異なるタイプの第二のサービスドメインにあり、
前記ホームエージェントが、前記第二のサービスドメインにおいて前記移動局に割り当てられるIPアドレスを前記第一のノードに送出するステップとを含み、前記IPアドレスは、前記メッセージに応答して割り当てられ、前記移動局に提供されるサービスは、前記第二のサービスドメインに固定される、
ことを特徴とする方法。
【0077】
(15)前記第一のノードから前記メッセージを受信するステップは、サービングゲートウェイとパケットデータネットワークゲートウェイのうちの1つから代理登録を要求するメッセージを受信するステップを含む、(14)記載の方法。
【0078】
(16)前記サービングゲートウェイ及び前記パケットデータネットワークゲートウェイのうちの1つから代理登録を要求するメッセージを受信するステップは、LTE(Long Term Evolution)サービスドメインにおいて、前記サービングゲートウェイ及び前記パケットデータネットワークゲートウェイのうちの1つから代理登録を要求するメッセージを受信するステップを含む、(15)記載の方法。
【0079】
(17)前記第一のノードから前記メッセージを受信するステップは、パケットデータネットワークゲートウェイDHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)メッセージを受信するステップを含む、(14)記載の方法。
【0080】
(18)第一のサービスドメインで動作する第一のノードであって、
前記第一のサービスドメインとは異なるタイプの第二のサービスドメインにおけるホームエージェントに対するインタフェースと、
移動局に関連する情報を受信して前記第一のサービスドメインにおける第一の無線アクセスネットワークに属する前記移動局のセッションを確立し、受信された情報に応答して、前記第一のサービスドメインとは異なるタイプの第二のサービスドメインにおけるホームエージェントにメッセージを送出し、前記第二のサービスドメインにおいて前記移動局に割り当てられたインターネットプロトコル(IP)アドレスを受信するプロセッサとを有し、前記IPアドレスは、前記メッセージに応答して割り当てられ、前記移動局に提供されるサービスは、前記第二のサービスドメインに固定される、
ことを特徴とする第一のノード。
【0081】
(19)前記第一のサービスドメインは、LTE(Long Term Evolution)対応のサービスドメインである、(18)記載の第一のノード。
【0082】
(20)前記第二のサービスドメインは、3GPP2(Third Generation Partnership 2)対応のサービスドメインである、(19)記載の第一のノード。
【0083】
(21)パケットデータネットワークゲートウェイ及びサービングゲートウェイのうちの1つを有する、(18)記載の第一のノード。
【0084】
(22)前記メッセージは、代理登録を要求するメッセージ及びDHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)メッセージのうちの1つを有する、(18)記載の第一のノード。
【0085】
(23)第一のサービスドメインで動作するホームエージェントノードであって、
前記第一のサービスドメインとは異なるタイプの第二のサービスドメインにおける第一のノードに対するインタフェースと、
前記第二のサービスドメインの無線アクセスネットワークに属する移動局のインターネットプロトコル(IP)アドレスの割り当てを要求するメッセージを前記第一のノードから受信し、前記第二のサービスドメインにおいて前記移動局に割り当てられた前記IPアドレスを送出するプロセッサとを有し、前記IPアドレスは、前記メッセージに応答して割り当てられ、前記移動局に提供されるサービスは、前記第一のサービスドメインに固定される、
ことを特徴とするホームエージェントノード。
【0086】
(24)前記メッセージは、サービングゲートウェイとパケットデータネットワークゲートウェイのうちの1つから受信された代理登録を要求するメッセージを有する、(23)記載のホームエージェントノード。
【0087】
(25)前記メッセージは、パケットデータネットワークゲートウェイから受信されるDHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)メッセージを有する、(23)記載のホームエージェントノード。
【0088】
(26)前記DHCPメッセージは、GRE(Generic Routing Encapsulation)トンネルにより受信される、(25)記載のホームエージェントノード。
図1
図2
図3
図4