特許第5989870号(P5989870)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5989870
(24)【登録日】2016年8月19日
(45)【発行日】2016年9月7日
(54)【発明の名称】防水シート工法
(51)【国際特許分類】
   E04D 5/14 20060101AFI20160825BHJP
   E04B 1/68 20060101ALI20160825BHJP
   E04D 5/12 20060101ALI20160825BHJP
【FI】
   E04D5/14 U
   E04B1/68 100Z
   E04D5/12 J
【請求項の数】3
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2015-151581(P2015-151581)
(22)【出願日】2015年7月31日
(62)【分割の表示】特願2014-164711(P2014-164711)の分割
【原出願日】2011年2月19日
(65)【公開番号】特開2015-187387(P2015-187387A)
(43)【公開日】2015年10月29日
【審査請求日】2015年8月26日
(31)【優先権主張番号】特願2010-35020(P2010-35020)
(32)【優先日】2010年2月19日
(33)【優先権主張国】JP
(31)【優先権主張番号】特願2010-256329(P2010-256329)
(32)【優先日】2010年11月16日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】509010263
【氏名又は名称】多摩防水技研株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100078695
【弁理士】
【氏名又は名称】久保 司
(72)【発明者】
【氏名】廣瀬 充夫
(72)【発明者】
【氏名】草場 清則
【審査官】 西村 隆
(56)【参考文献】
【文献】 実開平03−119103(JP,U)
【文献】 特開2010−270481(JP,A)
【文献】 実開昭60−152708(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04D 5/14
E04B 1/68
E04D 5/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
2つの建物の隙間の上方を防水シートで覆うもので、前記隙間の近傍の建物の水平面にアンカー溝を夫々形成し、水平面にプライマー層、接着剤層を形成し、隙間の上方を覆うように、防水シートを付設して、アンカー溝に、夫々防水シートの端部を差込み、アンカー溝内にエポキシ樹脂を充填することを特徴とした防水シート工法。
【請求項2】
防水シートの端部側に連通孔を形成してあり、充填されたエポキシ樹脂が連通孔に回り、エポキシ樹脂が硬化した際に強力に固定される請求項1記載の防水シート工法。
【請求項3】
先に一方の建物のアンカー溝内に防水シートの端部を挿入して、固めた後に、他方の建物のアンカー溝に防水シートの端部を挿入して固定する請求項1または請求項2記載の防水シート工法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エキスパンションジョイントで連結された2棟の建造物のジョイント上方など2つの建物の隙間の上方に防水シートを付設する防水シート工法に関する。
【背景技術】
【0002】
建築構造や基礎が異なるなど振動特性が異なる2つの建物を連結する場合、20〜100mm程度の隙間を設けて構造的に縁を切り、隙間の拡張収縮を考慮してエキスパンションジョイントで連結していた。
【0003】
この場合、隙間にはエキスパンションジョイントが見えないように各種カバーを施し、あるいは隙間にゴム材料を弛ませて配置する場合もあった。隙間は通常屋外になり、頂上付近での防水処理を求める場合があった。
【0004】
ビルの最上階の床面(屋上)等を防水する場合には、アスファルト防水、シート防水、ウレタン塗膜防水などの方法がとられて、以下のような長所・短所があった。
【0005】
(1)アスファルト防水
この工法は、2〜3枚のアスファルトルーフィング(シート状の基材にアスファルトを浸透させた材料)を熱融解させたアスファルトで交互に重ねながら防水層を形成する工法で、歴史と実績がある工法である。防水材料がアスファルトであるために、水密性が高く、アスファルトルーフィングの種類や重ねる枚数を調節することにより、様々な仕様に対応できる利点がある。また、作業者の熟練度により精度にバラツキがあるが、重ねることにより、精度の平均化が可能となっていた。
他方、この工法は、アスファルトを使用するために防水層が温度の変化に敏感であり、夏は垂れやすく、冬は硬化して破断しやすく、周縁部などの納まりが良くない短所もあった。また、施工中に高温のアスファルトを使用するために作業者の安全を確保しつつ作業をする必要があり、さらに煙や臭いが近隣に悪影響を与える問題点もあった。
【0006】
(2)ゴムシート防水
この工法は厚さ1〜2mm程度のゴム材料からなる防水シートを接着剤で相互に貼り合わせて防水層を形成する工法である。この工法は、防水シートが工場で成型されるために品質が安定している利点があり、また、ゴムシートによる場合には、伸張性に富み、下地がひび割れなどを生じてもこれに追随することができた。
他方、この工法では、防水シートをジョイントした部分で施工不良があると剥離しやすい短所があり、ゴムシートによる場合には、加えて、下地に凸部が存在する場合や、鋭利な飛来物により傷つきやすい短所もあった。
【0007】
(3)ウレタン塗膜防水
この工法は、2液成分の液体材料を施工時に混合撹拌したものを生成して、下地に吹き付け等により塗布して、反応固化させて、防水層を形成する工法である。
液状の材料を塗布するために、狭い場所や、設備用基礎が多くある屋上など平面が複雑な形状であっても納まりやすく容易に施工できる利点があり、またジョイントが無く、ジョイント部分で施工不良を防止できる利点があった。また、重ねて塗布することにより防水性能を高められるため、改修時には塗り重ねれば良く、低コストで防水層の改修が可能となる利点があった。更に、液体材料の選択により耐摩擦・耐衝撃を高めるなど種々の用途の仕様に対応することもでき、例えば、スポーツ用のグランドでの使用も可能であった。
他方、液状材料を塗布するため、水平に広がりやすく、下地面に不陸があると均一な厚みに施工できず、膜厚の確保が難しい短所があった。また、2液を現場で撹拌混合するために、撹拌混合が不十分であると未硬化など品質にバラツキを生じる短所もあった。
【0008】
(4)塩化ビニルシート床
この工法は、集合住宅の開放廊下・階段およびベランダの簡易防水と意匠性とすべり防止を目的に塩化ビニル性の防水シートをウレタンおよびエポキシ樹脂系接着材で貼り付ける工法である。
その際、防水シートを施工しない溝や立ち上がり部分には、ウレタン防水材等を10cmラップする範囲まで先行して施工し、その上から塩化ビニル等の防水シートを施工する。防水シートは、接着材塗布直後に貼り付け可能で貼り付けたシートの上は、接着材の硬化を待たずに歩行が可能となるため、開放廊下・階段等の共有部分でも通行止めにする期間が短く、居住者の生活に支障が少ない。
但し、塩化ビニルシート防水材と同様に経年劣化により、シート中の可塑剤揮発によって硬くなると共に収縮が発生する。それによって、端部の浮きやジョイント部シールの切れが発生する。また、表層も色褪せて意匠性が低下する。そのため、改修にあたっては、既存の防水シート床材を接着材と併せて撤去し、再施工する必要があった。
【0009】
上記(1)〜(4)のいずれの方法を採用しても、現場周囲に飛散防止養生が必要であり、また各段階で最低1日の硬化養生期間が必要であり、工期は1〜2週間を要する場合もあり、工期の長期化をまねいていた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の目的は、従来のアスファルト防水、シート防水、ウレタン塗膜防水、塩ビシート床等を使用した在来工法の問題点を解決して、現場での養生期間を短縮して、かつ均一な防水層を形成することができる防水シートの端部処理により、エキスパンションジョイントで連結された2棟の建造物のジョイント上方など2つの建物の隙間の上方に防水シートを付設することができる防水シート工法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前記目的を達成するため、本発明は、第1に、2つの建物の隙間の上方を防水シートで覆うもので、前記隙間の近傍の建物の水平面にアンカー溝を夫々形成し、水平面にプライマー層、接着剤層を形成し、隙間の上方を覆うように、防水シートを付設して、アンカー溝に、夫々防水シートの端部を差込み、アンカー溝内にエポキシ樹脂を充填すること、第2に、防水シートの端部側に連通孔を形成してあり、充填されたエポキシ樹脂が連通孔に回り、エポキシ樹脂が硬化した際に強力に固定されること、第3に、先に一方の建物のアンカー溝内に防水シートの端部を挿入して、固めた後に、他方の建物のアンカー溝に防水シートの端部を挿入して固定することを要旨とするものである。
【発明の効果】
【0012】
以上述べたように本発明の防水シート工法は、従来のアスファルト防水、シート防水、ウレタン塗膜防水、塩ビシート床等を使用した在来工法の問題点を解決して、現場での養生期間を短縮して、かつ均一な防水層を形成することができる防水シートの端部処理により、エキスパンションジョイントで連結された2棟の建造物のジョイント上方など、2つの建物の隙間の上方に防水シートを付設することができるものである。
【0013】
また、本発明において使用する防水シートは、凹凸成型枠を使用して予め工場などで、現場に合わせて、樹脂防水シートを製造して、現場で貼り合わせるので安定した品質確保のための準備ができ、更に、現場周囲への飛散防止用の養生、硬化を待つ養生期間など、現場作業を大幅に軽減できる効果がある。
【0014】
さらに、本発明は、防水シートの端部処理に金属製のアンカーを使用しないで済むので、コンクリートに割れが生じるおそれもなく、追随性が有り、防水シートの変形が生じるおそれもないので、例えば20年30年などの長期の防水層の保障ができるものである。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の防水シート工法の第1工程を示す縦断正面図である。
図2】本発明の防水シート工法の第2工程を示す縦断正面図である。
図3図2のD−D線における断面図である。
図4図4(a)〜(c)は、本発明の実施に使用する定型防水シートの縦断面図である。
図5図5(a)〜(e)は、本発明の実施に使用する防水シートの製造過程を表す縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の防水シート工法に用いる防水シート10は、全面にわたって複数層が形成される構成である(図4)。
【0017】
(1) ウレタン防水層を二層として、表面11から裏面12に順に
トップコート層30
高品質ウレタン防水層31
一般用ウレタン防水層32
の三層を含む構成とした防水シート10Aとすることが望ましい(図4(a))。ここで、防水シート10Aの四周で、トップコート層30の端縁30a、高品質ウレタン防水層31の端縁31a、一般用ウレタン防水層32の端縁32aがほぼ一致するように、揃えて形成される。また、この場合、一般用ウレタン防水層32を省略して、
トップコート層30
高品質ウレタン防水層31
の二層を含む構成として防水シート10Aとすることもできる(図4(b))。
【0018】
(2) また、求める防水性能によっては、トップコート層30を省略して、
高品質ウレタン防水層31
一般用ウレタン防水層32
の二層を含む構成とした防水シート10Bとすることもできる(図4(c))。ここで、防水シート10Bの四周で、高品質ウレタン防水層31の端縁31a、一般用ウレタン防水層32の端縁32aがほぼ一致するように、揃えて形成される。この場合には、現場で、トップコート層47を形成し、またはトップコート層47を省略する。
【0019】
(3) 前記におけるトップコート層30は、ウレタン防水層に紫外線が当たることを防止し、あるいは各種の色や模様(平面模様、凹凸模様)を付加するために形成する。また、高品質ウレタン防水層31はウレタン系防水樹脂以外に増量成分を含まない防水性能が高い層である。また、一般用ウレタン防水層32は、ウレタン系防水樹脂に各種の増量成分を加えて、防止性能は劣るが、防水層の厚さを確保するための層である。
【0020】
(4) 防水シート10(10A、10B)は、成型用の凹部23を有する凹状型枠20内に、各層を順に塗って製造する(図5)。また、防水シート10の製造は、工場や施工現場の敷地内の空き地、敷地内の下階の空き部屋など、実際に施工する現場の床とは異なる場所で予め製造される。
【0021】
1.防水シート10Aの製造
【0022】
(1) 防水シート10Aを製造する凹状型枠20は、板状の基部21の上面(平坦面)22で、枠状に桟材25、25を配置して、防水シート10Aの形状に合わせた凹部23を形成する(図5(a))。桟材25は、製造する防水シート10Aの厚さに応じた長方形又は正方形の断面形状で形成されている。
【0023】
(2) 凹部23の底24(基部21の上面22。平坦面)は、使用する防水シート10Aの表面11に合わせて凹凸模様を形成してある。この場合、凹凸模様は、溜まった水をパラペット3、3側へ掃き出し易い模様や、滑りにくい模様、撥水性を発揮できる模様、蒸発を促す模様など従来からある各種機能の凹凸模様や、単に装飾を目的とした模様など、目的に応じて自由に形成できる。
【0024】
(3) 予め工場で、凹部23の平面L×L、凹部23の高さ(厚さ)tの凹状型枠20、20を用意して、先ず凹部23内に離型剤を塗り、その後、凹部23内にトップコート剤を塗装し、トップコート層30を形成する(図5(b))。この状態で、トップコート層30の表面(上を向いた面)はほぼ均一な膜厚で形成される。ここで使用するトップコート剤は、使用時にウレタン防水剤の経年劣化を防止することを主な機能として、例えば紫外線防止機能を有する材料(例えば、ユープレックス株式会社の「コスミック・トップUV」)を使用する。また、トップコート層30の色や平面模様も自由に形成することもできる。
【0025】
続いて、トップコート層30が乾いたならば、トップコート層30の表面に、高品質のウレタン防水剤を吹き付け、高品質ウレタン防水層31を形成する(図4(c))。注入する高品質のウレタン防水剤は、通常の2液性の基剤と硬化剤を衝突混合して、スプレーするタイプである。高品質のウレタン防水剤として、例えば、ユープレックス株式会社の「コスミックRIM S200」を使用する。高品質のウレタン防水剤は、ある程度の流動性を有するので、噴霧後に平面を保って硬化する。
【0026】
続いて、高品質ウレタン防水層31が乾いたならば、高品質ウレタン防水層31の表面側に、ウレタン基材に各種増量成分を混入した汎用のウレタン防水剤を流し込み、一般用ウレタン防水層32を形成する(図5(d))。汎用のウレタン防水剤としては、例えば、ユープレックス株式会社の「コスミックPRO12」を使用する。汎用のウレタン防水剤は、セルフレベリングで平面を保った状態で硬化する。
【0027】
(4) 続いて、一般用ウレタン防水層32が乾いたならば、脱型して、凹部23内への充填物(トップコート層30、高品質ウレタン防水層31及び一般用ウレタン防水層32の積層体)を上下逆にすれば、使用時の表面11上から裏面12に向けて、
トップコート層30 厚さt=0,2〜0.3mm(凹凸)
高品質ウレタン防水層31 厚さt=1〜3mm
一般用ウレタン防水層32 厚さt=1〜5mm
全面にわたって(各層の端縁20a、31a、32aがそろっている)三層に形成されたウレタン防水シート10Aを構成する(図5(e)、図4(a))。
【0028】
(5) 防水シート10の他の実施例
【0029】
前記において、正方形又は長方形断面の桟材25を使用したが、台形など斜めに形成した桟材を使用して凹部23の周囲で、底24より開口が広がるように、桟材25の内側面25aに傾斜面を形成することもできる(図5(a)参照)。また、同様に逆の傾斜面も可能である。
【0030】
また、前記において、使用時に表面11(最上面)に位置するトップコート層30から形成したが(図5)、凹部23内の底24から順に、一般用ウレタン防水層32、高品質ウレタン防水層31、トップコート層30を積層して、脱型することもできる(図示していない)。この場合に、トップコート層30に各種凹凸模様を形成する場合には、まだ固まらないトップコート層30の表面に転圧などにより模様を形成することもできる。
【0031】
また、前記において、高品質ウレタン防水層31、一般用ウレタン防水層32の2層から防水層を形成したが、いずれか1層から防水層を形成することもでき(図4(b))、この場合には、高品質ウレタン防水層31を形成することが望ましい。
【0032】
また、前記実施例において、凹部23の底24に材料を流し込んで各層30、31、32等を形成したが、桟材25、25を省略して、ある程度広い平面(底24のみを有する)に材料を流し込んで、同様に各層30、31、32等を積層して、周縁部(桟材25、25が形成されるであろう位置)を切断して、所定厚さの防水シート10A、10B等を製造することもできる(図示していない)。なお、周縁部は、ある程度揃っていれば、切断も不要である。
【0033】
次ぎに、図1図3に基づき、防水シート10A、10Bの他の端部の処理について説明する。エキスパンションジョイントで連結された2棟の建造物72A、72Bのジョイント上方に防水シート10A(10B)を付設する。
【0034】
建築構造や基礎が異なるなど振動特性が異なる2つの建物72A、72Bを連結する場合、20〜100mm程度の隙間73を設けて構造的に縁を切り、隙間73の拡張収縮を考慮してエキスパンションジョイントで連結している。
【0035】
本発明は、2つの建物72A、72Bの端部で、エキスパンションジョイント部分の隙間73の上方を防水シート10A(10B)で覆う。
【0036】
建物72A、72Bが、隙間73を介在して並列している。隙間73の近傍の建物72A、72Bの水平面9にアンカー溝51を夫々形成する(図1)。
【0037】
水平面9にプライマー層41、接着剤層43を形成し、必要ならばアンカー溝51内、垂直面8、面取り部8aにプライマー層41、接着剤層43を形成する。
【0038】
その後、隙間73の上方を覆うように、防水シート10A(又は10B)を付設して、前記図13の場合と同様に、アンカー溝51、51に、夫々防水シート10Aの端部10a、10aを差込み、アンカー溝51内にエポキシ樹脂67を充填する(図2)。
【0039】
この場合、防水シート10Aの端部10a、10a側に連通孔13、13を形成してあり、充填されたエポキシ樹脂が連通孔13、13に回り、エポキシ樹脂が硬化した際に強力に固定される(図3)。
【0040】
なお、前記において、先に一方の建物72A(又は72B)のアンカー溝51内に防水シート10Aの端部10aを挿入して、固めた後に、他方の建物72B(又は72A)のアンカー溝51に防水シート10Aの端部10aを挿入して固定することもできる。
【0041】
また、エキスパンションジョイントで連結された2棟の建造物72A、72Bに適用したが、同様に、隙間73を有する構造物に適用することもできる(図示していない)。例えば、駅舎や工場、道路など絶えず振動を受けている建造物72A、72Bに適用すれば、エポキシ樹脂接着剤の速乾性の効果も加味して、効率的に防水処理ができる。
【符号の説明】
【0042】
10 防水シート
10A 防水シート(トップコート層有り)
10B 防水シート(トップコート層無し)
11 防水シートの表面
12 防水シートの底面
13 防水シートの連通孔
20 凹状型枠
21 凹状型枠の基部
22 基部の上面
23 凹状型枠の凹部
24 凹部の底
25 桟材
25a 桟材の内側面
30 防水シートのトップコート層
30a トップコート層の端縁
31 防水シートの高品質ウレタン防水層(第1防水層)
31a 高品質ウレタン防水層の端縁
32 防水シートの一般用ウレタン防水層(第2防水層)
32a 一般用ウレタン防水層の端縁
41 プライマー層
43 接着剤層
51 アンカー溝
71 隙間
72A、72B 建物
73 建物の隙間(エキスパンションジョイントの上方)
図1
図2
図3
図4
図5