特許第5989920号(P5989920)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特許5989920-合わせガラス用中間膜及び合わせガラス 図000005
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】5989920
(24)【登録日】2016年8月19日
(45)【発行日】2016年9月7日
(54)【発明の名称】合わせガラス用中間膜及び合わせガラス
(51)【国際特許分類】
   C03C 27/12 20060101AFI20160825BHJP
   B60J 1/00 20060101ALN20160825BHJP
【FI】
   C03C27/12 G
   C03C27/12 D
   !B60J1/00 J
【請求項の数】3
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2015-553967(P2015-553967)
(86)(22)【出願日】2015年9月30日
(86)【国際出願番号】JP2015077713
【審査請求日】2016年2月4日
(31)【優先権主張番号】特願2014-202345(P2014-202345)
(32)【優先日】2014年9月30日
(33)【優先権主張国】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000002174
【氏名又は名称】積水化学工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000914
【氏名又は名称】特許業務法人 安富国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】廣田 悦朗
(72)【発明者】
【氏名】川手 洋
(72)【発明者】
【氏名】木戸 浩二
(72)【発明者】
【氏名】盛 美智子
【審査官】 増山 淳子
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−265161(JP,A)
【文献】 特表平11−512351(JP,A)
【文献】 国際公開第2013/137288(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C03C 27/12
B32B 17/00、27/00
C08J 5/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリビニルアセタールを含有する合わせガラス用中間膜であって、合わせガラス用中間膜を80℃の温水中に10分間浸漬した後に測定した幅方向の膨張率が10%以下であることを特徴とする合わせガラス用中間膜。
【請求項2】
合わせガラス用中間膜を80℃の温水中に10分間浸漬した後に測定した流れ方向の収縮率が15%以下であることを特徴とする請求項1記載の合わせガラス用中間膜。
【請求項3】
請求項1又は2記載の合わせガラス用中間膜が、一対のガラス板の間に積層されていることを特徴とする合わせガラス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、合わせガラス製造において予備圧着工程を行ったときに、ガラス板の間から飛び出したりすることがない合わせガラス用中間膜、及び、該合わせガラス用中間膜を用いた合わせガラスに関する。
【背景技術】
【0002】
2枚のガラス板の間に、可塑化ポリビニルブチラールを含有する合わせガラス用中間膜を挟み、互いに接着させて得られる合わせガラスは、特に車両用フロントガラスとして広く使用されている。
【0003】
合わせガラスの製造方法では、例えば、ロール状体から巻き出した合わせガラス用中間膜を適当な大きさに切断し、該合わせガラス用中間膜を少なくとも2枚のガラス板の間に挟持して得た積層体をゴムバックに入れて減圧吸引し、ガラス板と中間膜との間に残留する空気を脱気しながら予備圧着し、次いで、例えばオートクレーブ内で加熱加圧して本圧着を行う方法(ゴムバック法)や、少なくとも2枚のガラス板の間に合わせガラス用中間膜が積層された積層体を、コンベアを用いて搬送しながら、該積層体を、加熱ゾーンを通過させることで、一定の温度に加熱した後、ニップロールを通してガラスと中間膜との間に残留する空気を扱きだしながら除去すると同時に、熱圧着させ、積層体の中間膜とガラス間の空気を低減させて予備圧着し、得られた積層体間の空気を減少させた状態で、オートクレーブ内にて高温高圧下で本接着させる方法(ニップロール法)等が行われている。(例えば、特許文献1。)
【0004】
上記ゴムパック法やニップロール法においては、予備圧着を行ったときに、合わせガラス用中間膜の一部が2枚のガラス板の間から飛び出し、ガラスや製造設備を汚染したり、作業者を傷つけたりすることがあるという問題があった。このような合わせガラス用中間膜の飛び出しは、特に曲面である自動車用フロントガラスを予備圧着した際に顕著に現れる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平8−26789号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記現状に鑑み、合わせガラス製造において予備圧着工程を行ったときに、ガラス板の間から飛び出したりすることがない合わせガラス用中間膜、及び、該合わせガラス用中間膜を用いた合わせガラスを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、合わせガラス用中間膜を80℃の温水中に10分間浸漬した後に測定した幅方向の膨張率が10%以下である合わせガラス用中間膜である。
以下に本発明を詳述する。
【0008】
本発明者らは、予備圧着時に合わせガラス用中間膜が2枚のガラス板の間から飛び出す現象の原因を検討した。その結果、予備圧着時に加熱された際に、合わせガラス用中間膜が収縮及び膨張することが原因となっていたことを見出した。即ち、合わせガラス用中間膜の製造においては、原料樹脂組成物を押出し機から押出し成形して得た樹脂膜を、ロールを用いて巻き取ることが行われる。また、合わせガラス用中間膜の表面にエンボス加工を施す場合には、温度をかけながらエンボスロール間に膜を通過させる。このような工程を通じて、流れ方向に引っ張られた状態で固定されることから、合わせガラス用中間膜中には応力が蓄積する。一方、合わせガラス製造の予備圧着工程では、合わせガラス用中間膜は50〜80℃程度に加熱されて柔らかくなる。この際、柔らかくなった合わせガラス用中間膜は、蓄積された応力により、流れ方向には収縮しようとする力が、幅方向には膨張しようとする力がかかり、これにより合わせガラス用中間膜が2枚のガラス板の間から飛び出す現象が生じるものと考えられた。
【0009】
本発明者らは、更に鋭意検討の結果、合わせガラス用中間膜を80℃の温水中に10分間浸漬した後に測定した幅方向の膨張率を10%以下とすることにより、合わせガラス製造において予備圧着工程を行ったときに、ガラス板の間から合わせガラス用中間膜が飛び出すことを防止できることを見出し、本発明を完成した。
ここで80℃の温度設定は、予備圧着時の加熱条件を反映したものであり、また、温水中で加熱することにより、より精度の高い測定を行うことができる。
【0010】
本発明の合わせガラス用中間膜は、合わせガラス用中間膜を80℃の温水中に10分間浸漬した後に測定した幅方向の膨張率が10%以下である。これにより、合わせガラス製造において予備圧着工程を行ったときに、ガラス板の間から合わせガラス用中間膜が飛び出すことを防止することができる。上記合わせガラス用中間膜の幅方向の膨張率は、7%以下であることが好ましく、5%以下であることがより好ましい。
【0011】
本明細書において合わせガラス用中間膜の流れ方向とは、合わせガラス用中間膜製造時において、原料樹脂組成物を押出し機から押し出した方向を意味する。また、合わせガラス用中間膜の幅方向とは、該流れ方向に対して直交する同一平面状の方向を意味する。
なお、合わせガラス用中間膜の流れ方向は、例えば、以下の方法によって確認することができる。即ち、合わせガラス用中間膜を140℃の恒温槽に30分保管した後、フィルムの平行方向と垂直方向の収縮率が大きいほうが流れ方向であることにより確認することができる。他にも、該合わせガラス用中間膜のロール状体の巻取り方向によって確認することができる。これは、合わせガラス用中間膜のロール状体は、合わせガラス用中間膜製造時の膜の流れ方向に巻き取られることから、ロール状体の巻取方向と、合わせガラス用中間膜製造時の膜の流れ方向とが同一であることによる。
【0012】
本発明の合わせガラス用中間膜は、合わせガラス用中間膜を80℃の温水中に10分間浸漬した後に測定した流れ方向の収縮率が15%以下であることが好ましい。これにより、合わせガラス製造において予備圧着工程を行ったときに、ガラス板の間から合わせガラス用中間膜が飛び出すことをより確実に防止することができる。上記合わせガラス用中間膜の流れ方向の収縮率は、10%以下であることがより好ましい。
【0013】
本発明における合わせガラス用中間膜の幅方向の膨張率及び流れ方向の収縮率を測定する方法を、図1を用いてより詳しく説明する。
図1(a)では、まずロール状体2から、合わせガラス用中間膜1を引き出す。このとき、引き出した方向が合わせガラス用中間膜の流れ方向であり、該流れ方向に対して直交する同一平面状の方向が幅方向である。
引き出した合わせガラス用中間膜は、流れ方向に20cmの位置で切断して、20cm×膜幅(通常は100cm)の試験用サンプル3を得る(図1(b))。試験用サンプル3は、20℃、30%RHの条件下で平面状に置いて、24時間養生させた後に測定に供することが好ましい。
養生後に、20℃、30%RH条件下、試験用サンプル3上に少なくとも3点以上の標線を記入する。図1(b)においては、試験用サンプル3上の3カ所に十字状の標線41、42、43を記入した。各々の標線は、十字状の線が各々合わせガラス用中間膜の流れ方向及び幅方向に15cmの長さで記入する。図1(b)においては、標線41は試験用サンプル3の流れ方向及び幅方向の中央部に記入し、標線42、43は、試験用サンプル3の流れ方向の中央部、幅方向の端部付近に記入した。ただし、標線42、43は、その線の端が試験用サンプル3の幅方向の端部から10cm程度離れるように記入した。
標線を記入した試験用サンプル3を80℃の温水中に10分間浸漬する(図1(c))。温水浸漬後の試験用サンプルは、直ちに20℃以下の水に10分間以上浸漬して冷却することが好ましい(図1(d))。
冷却後の試験用サンプル3を取り出し、表面の水分を軽く拭いた後、標線41、42、43の流れ方向及び幅方向の長さを測定する。測定は、試験用サンプル3を取り出した後、5分以内に行うことが好ましい(図1(e))。
合わせガラス用中間膜の幅方向の膨張率及び流れ方向の収縮率は、下記式(1)及び(2)により算出することができ、少なくとも2カ所の標線で測定して得た値の平均をとって幅方向の膨張率及び流れ方向の収縮率とする。
【0014】
【数1】
【0015】
本発明の合わせガラス用中間膜は、熱可塑性樹脂を含有することが好ましい。
上記熱可塑性樹脂として、例えば、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、フッ化ビニリデン−六フッ化プロピレン共重合体、ポリ三フッ化エチレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリエステル、ポリエーテル、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリビニルアセタール、エチレン−酢酸ビニル共重合体等が挙げられる。なかでも、上記幅方向の膨張率及び流れ方向の収縮率を満たす合わせガラス用中間膜を製造しやすいことから、ポリビニルアセタールが好適である。
【0016】
上記ポリビニルアセタール樹脂は、例えば、ポリビニルアルコール(PVA)をアルデヒドによりアセタール化することにより製造できる。PVAのけん化度は、一般に、70〜99.9モル%の範囲内である。
【0017】
上記ポリビニルアセタール樹脂を得るためのポリビニルアルコールPVAの重合度は、好ましくは200以上、より好ましくは500以上、更に好ましくは1700以上、特に好ましくは2000以上、好ましくは5000以下、より好ましくは4000以下、より一層好ましくは3000以下、更に好ましくは3000未満、特に好ましくは2800以下である。上記ポリビニルアセタール樹脂は、重合度が上記下限以上及び上記上限以下であるPVAをアセタール化することにより得られるポリビニルアセタール樹脂であることが好ましい。上記重合度が上記下限以上であると、合わせガラスの耐貫通性がより一層高くなる。上記重合度が上記上限以下であると、中間膜の成形が容易になる。
【0018】
PVAの重合度は平均重合度を示す。該平均重合度は、JIS K6726「ポリビニルアルコール試験方法」に準拠した方法により求められる。上記アルデヒドとして、一般には、炭素数が1〜10のアルデヒドが好適に用いられる。上記炭素数が1〜10のアルデヒドとしては、例えば、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、n−ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、n−バレルアルデヒド、2−エチルブチルアルデヒド、n−ヘキシルアルデヒド、n−オクチルアルデヒド、n−ノニルアルデヒド、n−デシルアルデヒド及びベンズアルデヒド等が挙げられる。なかでも、n−ブチルアルデヒド、n−ヘキシルアルデヒド又はn−バレルアルデヒドが好ましく、n−ブチルアルデヒドがより好ましい。上記アルデヒドは、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
【0019】
中間膜に含まれる上記ポリビニルアセタール樹脂は、ポリビニルブチラール樹脂であることが好ましい。ポリビニルブチラール樹脂の使用により、合わせガラス部材に対する中間膜の耐候性等がより一層高くなる。
【0020】
本発明の合わせガラス用中間膜は、可塑剤を含有することが好ましい。
上記可塑剤としては、合わせガラス用中間膜に一般的に用いられる可塑剤であれば特に限定されず、例えば、一塩基性有機酸エステル、多塩基性有機酸エステル等の有機可塑剤や、有機リン酸化合物、有機亜リン酸化合物等のリン酸可塑剤等が挙げられる。
上記有機可塑剤として、例えば、トリエチレングリコール−ジ−2−エチルヘキサノエート、トリエチレングリコール−ジ−2−エチルブチレート、トリエチレングリコール−ジ−n−ヘプタノエート、テトラエチレングリコール−ジ−2−エチルヘキサノエート、テトラエチレングリコール−ジ−2−エチルブチレート、テトラエチレングリコール−ジ−n−ヘプタノエート、ジエチレングリコール−ジ−2−エチルヘキサノエート、ジエチレングリコール−ジ−2−エチルブチレート、ジエチレングリコール−ジ−n−ヘプタノエート等が挙げられる。なかでも、トリエチレングリコール−ジ−2−エチルヘキサノエート、トリエチレングリコール−ジ−2−エチルブチレート、又は、トリエチレングリコール−ジ−n−ヘプタノエートを含むことが好ましく、トリエチレングリコール−ジ−2−エチルヘキサノエートを含むことがより好ましい。
【0021】
本発明の合わせガラス用中間膜において、上記熱可塑性樹脂に対する可塑剤の含有量は、特に限定されない。上記熱可塑性樹脂100質量部に対して、上記可塑剤の含有量は好ましくは25質量部以上、より好ましくは30質量部以上、更に好ましくは35質量部以上、好ましくは80質量部以下、より好ましくは60質量部以下、更に好ましくは50重量部以下である。上記可塑剤の含有量が上記下限以上であると、合わせガラスの耐貫通性がより一層高くなる。上記可塑剤の含有量が上記上限以下であると、中間膜の透明性がより一層高くなる。
【0022】
本発明の合わせガラス用中間膜は、接着力調整剤を含有することが好ましい。
上記接着力調整剤としては、例えば、アルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩が好適に用いられる。上記接着力調整剤として、例えば、カリウム、ナトリウム、マグネシウム等の塩が挙げられる。
上記塩を構成する酸としては、例えば、オクチル酸、ヘキシル酸、2−エチル酪酸、酪酸、酢酸、蟻酸等のカルボン酸の有機酸、又は、塩酸、硝酸等の無機酸が挙げられる。
【0023】
本発明の合わせガラス用中間膜は、必要に応じて、酸化防止剤、光安定剤、接着力調整剤として変性シリコーンオイル、難燃剤、帯電防止剤、耐湿剤、熱線反射剤、熱線吸収剤、アンチブロッキング剤、帯電防止剤、顔料もしくは染料からなる着色剤等の添加剤を含有してもよい。
【0024】
本発明の合わせガラス用中間膜は、1層のみの樹脂膜からなる単層構造であってもよく、2層以上の樹脂層が積層されている多層構造であってもよい。
本発明の合わせガラス用中間膜が多層構造である場合には、2層以上の樹脂層として、第1の樹脂層と第2の樹脂層とを有し、かつ、第1の樹脂層と第2の樹脂層とが異なる性質を有することにより、1層だけでは実現が困難であった種々の性能を有する合わせガラス用中間膜を提供することができる。
【0025】
本発明の合わせガラス用中間膜が多層構造である場合には、例えば、合わせガラスの遮音性を向上させるために、上記第1の樹脂層を保護層、上記第2の樹脂層を遮音層とし、2つの保護層で遮音層を挟持した、優れた遮音性を有する合わせガラス用中間膜(以下、「遮音中間膜」ともいう。)が挙げられる。
以下、該遮音中間膜について、より具体的に説明する。
【0026】
上記遮音中間膜において、上記遮音層は遮音性を付与する役割を有する。
上記遮音層は、ポリビニルアセタールXと可塑剤とを含有することが好ましい。
上記ポリビニルアセタールXは、ポリビニルアルコールをアルデヒドによりアセタール化することにより調製することができる。上記ポリビニルアセタールXは、ポリビニルアルコールのアセタール化物であることが好ましい。上記ポリビニルアルコールは、通常、ポリ酢酸ビニルをけん化することにより得られる。
上記ポリビニルアルコールの重合度の好ましい下限は200、好ましい上限は5000である。上記ポリビニルアルコールの重合度を200以上とすることにより、得られる遮音中間膜の耐貫通性を向上させることができ、5000以下とすることにより、遮音層の成形性を確保することができる。上記ポリビニルアルコールの重合度のより好ましい下限は500、より好ましい上限は4000である。
【0027】
上記ポリビニルアルコールをアセタール化するためのアルデヒドの炭素数の好ましい下限は4、好ましい上限は6である。アルデヒドの炭素数を4以上とすることにより、充分な量の可塑剤を安定して含有させることができ、優れた遮音性能を発揮することができる。また、可塑剤のブリードアウトを防止することができる。アルデヒドの炭素数を6以下とすることにより、ポリビニルアセタールXの合成を容易にし、生産性を確保できる。
上記炭素数が4〜6のアルデヒドとしては、直鎖状のアルデヒドであってもよいし、分枝状のアルデヒドであってもよく、例えば、n−ブチルアルデヒド、n−バレルアルデヒド等が挙げられる。
【0028】
上記ポリビニルアセタールXの水酸基量の好ましい上限は30モル%である。上記ポリビニルアセタールXの水酸基量を30モル%以下とすることにより、遮音性を発揮するのに必要な量の可塑剤を含有させることができ、可塑剤のブリードアウトを防止することができる。上記ポリビニルアセタールXの水酸基量のより好ましい上限は28モル%、更に好ましい上限は26モル%、特に好ましい上限は24モル%、好ましい下限は10モル%、より好ましい下限は15モル%、更に好ましい下限は20モル%である。
上記ポリビニルアセタールXの水酸基量は、水酸基が結合しているエチレン基量を、主鎖の全エチレン基量で除算して求めたモル分率を百分率(モル%)で表した値である。上記水酸基が結合しているエチレン基量は、例えば、JIS K6728「ポリビニルブチラール試験方法」に準拠した方法により、上記ポリビニルアセタールXの水酸基が結合しているエチレン基量を測定することにより求めることができる。
【0029】
上記ポリビニルアセタールXのアセタール基量の好ましい下限は60モル%、好ましい上限は85モル%である。上記ポリビニルアセタールXのアセタール基量を60モル%以上とすることにより、遮音層の疎水性を高くして、遮音性を発揮するのに必要な量の可塑剤を含有させることができ、可塑剤のブリードアウトや白化を防止することができる。上記ポリビニルアセタールXのアセタール基量を85モル%以下とすることにより、ポリビニルアセタールXの合成を容易にし、生産性を確保することができる。上記アセタール基量は、JIS K6728「ポリビニルブチラール試験方法」に準拠した方法により、上記ポリビニルアセタールXのアセタール基が結合しているエチレン基量を測定することにより求めることができる。
【0030】
上記ポリビニルアセタールXのアセチル基量の好ましい下限は0.1モル%、好ましい上限は30モル%である。上記ポリビニルアセタールXのアセチル基量を0.1モル%以上とすることにより、遮音性を発揮するのに必要な量の可塑剤を含有させることができ、ブリードアウトを防止することができる。また、上記ポリビニルアセタールXのアセチル基量を30モル%以下とすることにより、遮音層の疎水性を高くして、白化を防止することができる。上記アセチル基量のより好ましい下限は1モル%、更に好ましい下限は5モル%、特に好ましい下限は8モル%、より好ましい上限は25モル%、更に好ましい上限は20モル%である。上記アセチル基量は、主鎖の全エチレン基量から、アセタール基が結合しているエチレン基量と、水酸基が結合しているエチレン基量とを差し引いた値を、主鎖の全エチレン基量で除算して求めたモル分率を百分率(モル%)で表した値である。
【0031】
特に、上記遮音層に遮音性を発揮するのに必要な量の可塑剤を容易に含有させることができることから、上記ポリビニルアセタールXは、上記アセチル基量が8モル%以上のポリビニルアセタール、又は、上記アセチル基量が8モル%未満、かつ、アセタール基量が68モル%以上のポリビニルアセタールであることが好ましい。
【0032】
上記遮音層における可塑剤の含有量は、上記ポリビニルアセタールX100質量部に対する好ましい下限が45質量部、好ましい上限が80質量部である。上記可塑剤の含有量を45質量部以上とすることにより、高い遮音性を発揮することができ、80質量部以下とすることにより、可塑剤のブリードアウトが生じて、合わせガラス用中間膜の透明性や接着性の低下を防止することができる。上記可塑剤の含有量のより好ましい下限は50質量部、更に好ましい下限は55質量部、より好ましい上限は75質量部、更に好ましい上限は70質量部である。
【0033】
上記遮音層の厚さの好ましい下限は50μmである。上記遮音層の厚さを50μm以上とすることにより、充分な遮音性を発揮することができる。上記遮音層の厚さのより好ましい下限は70μmであり、更に好ましい下限は80μmである。なお、上限は特に限定されないが、合わせガラス用中間膜としての厚さを考慮すると、好ましい上限は150μmである。
【0034】
上記保護層は、遮音層に含まれる大量の可塑剤がブリードアウトして、合わせガラス用中間膜とガラスとの接着性が低下するのを防止し、また、合わせガラス用中間膜に耐貫通性を付与する役割を有する。
上記保護層は、例えば、ポリビニルアセタールYと可塑剤とを含有することが好ましく、ポリビニルアセタールXより水酸基量が大きいポリビニルアセタールYと可塑剤とを含有することがより好ましい。
【0035】
上記ポリビニルアセタールYは、ポリビニルアルコールをアルデヒドによりアセタール化することにより調製することができる。上記ポリビニルアセタールYは、ポリビニルアルコールのアセタール化物であることが好ましい。
上記ポリビニルアルコールは、通常、ポリ酢酸ビニルをけん化することにより得られる。また、上記ポリビニルアルコールの重合度の好ましい下限は200、好ましい上限は5000である。上記ポリビニルアルコールの重合度を200以上とすることにより、合わせガラス用中間膜の耐貫通性を向上させることができ、5000以下とすることにより、保護層の成形性を確保することができる。上記ポリビニルアルコールの重合度のより好ましい下限は500、より好ましい上限は4000である。
【0036】
上記ポリビニルアルコールをアセタール化するためのアルデヒドの炭素数の好ましい下限は3、好ましい上限は4である。アルデヒドの炭素数を3以上とすることにより、合わせガラス用中間膜の耐貫通性が高くなる。アルデヒドの炭素数を4以下とすることにより、ポリビニルアセタールYの生産性が向上する。
上記炭素数が3〜4のアルデヒドとしては、直鎖状のアルデヒドであってもよいし、分枝状のアルデヒドであってもよく、例えば、n−ブチルアルデヒド等が挙げられる。
【0037】
上記ポリビニルアセタールYの水酸基量の好ましい上限は33モル%、好ましい下限は28モル%である。上記ポリビニルアセタールYの水酸基量を33モル%以下とすることにより、合わせガラス用中間膜の白化を防止することができる。上記ポリビニルアセタールYの水酸基量を28モル%以上とすることにより、合わせガラス用中間膜の耐貫通性が高くなる。
【0038】
上記ポリビニルアセタールYは、アセタール基量の好ましい下限が60モル%、好ましい上限が80モル%である。上記アセタール基量を60モル%以上とすることにより、充分な耐貫通性を発揮するのに必要な量の可塑剤を含有させることができる。上記アセタール基量を80モル%以下とすることにより、上記保護層とガラスとの接着力を確保することができる。上記アセタール基量のより好ましい下限は65モル%、より好ましい上限は69モル%である。
【0039】
上記ポリビニルアセタールYのアセチル基量の好ましい上限は7モル%である。上記ポリビニルアセタールYのアセチル基量を7モル%以下とすることにより、保護層の疎水性を高くして、白化を防止することができる。上記アセチル基量のより好ましい上限は2モル%であり、好ましい下限は0.1モル%である。なお、ポリビニルアセタールYの水酸基量、アセタール基量、及び、アセチル基量は、ポリビニルアセタールXと同様の方法で測定できる。
【0040】
上記保護層における可塑剤の含有量は、上記ポリビニルアセタールY100質量部に対する好ましい下限が20質量部、好ましい上限が45質量部である。上記可塑剤の含有量を20質量部以上とすることにより、耐貫通性を確保することができ、45質量部以下とすることにより、可塑剤のブリードアウトを防止して、合わせガラス用中間膜の透明性や接着性の低下を防止することができる。上記可塑剤の含有量のより好ましい下限は30質量部、更に好ましい下限は35質量部、より好ましい上限は43質量部、更に好ましい上限は41質量部である。合わせガラスの遮音性がよりいっそう向上することから、上記保護層における可塑剤の含有量は、上記遮音層における可塑剤の含有量よりも少ないことが好ましい。
【0041】
合わせガラスの遮音性がより一層向上することから、ポリビニルアセタールYの水酸基量はポリビニルアセタールXの水酸基量より大きいことが好ましく、1モル%以上大きいことがより好ましく、5モル%以上大きいことが更に好ましく、8モル%以上大きいことが特に好ましい。ポリビニルアセタールX及びポリビニルアセタールYの水酸基量を調整することにより、上記遮音層及び上記保護層における可塑剤の含有量を制御することができ、上記遮音層のガラス転移温度が低くなる。結果として、合わせガラスの遮音性がより一層向上する。
また、合わせガラスの遮音性がより一層向上することから、上記遮音層におけるポリビニルアセタールX100質量部に対する、可塑剤の含有量(以下、含有量Xともいう。)は、上記保護層におけるポリビニルアセタールY100質量部に対する、可塑剤の含有量(以下、含有量Yともいう。)より多いことが好ましく、5質量部以上多いことがより好ましく、15質量部以上多いことが更に好ましく、20質量部以上多いことが特に好ましい。含有量X及び含有量Yを調整することにより、上記遮音層のガラス転移温度が低くなる。結果として、合わせガラスの遮音性がより一層向上する。
【0042】
上記保護層の厚さとしての好ましい下限は200μm、好ましい上限は1000μmである。上記保護層の厚さを200μm以上とすることにより、耐貫通性を確保することができる。
上記保護層の厚みのより好ましい下限は300μm、より好ましい上限は700μmである。
【0043】
上記遮音中間膜を製造する方法としては特に限定されず、例えば、上記遮音層と保護層とを、押し出し法、カレンダー法、プレス法等の通常の製膜法によりシート状に製膜した後、積層する方法等が挙げられる。
【0044】
本発明の合わせガラス用中間膜の製造方法は特に限定されず、原料樹脂組成物を押出し機から押出し成形する方法により製造することができる。ここで、押出し成形時の条件を制御することにより、上記幅方向の膨張率及び流れ方向の収縮率を満たす合わせガラス用中間膜を得ることができる。また、合わせガラス用中間膜の表面にエンボス加工を施す場合、エンボスロールを用いる方法では上記幅方向の膨張率及び流れ方向の収縮率を満たす合わせガラス用中間膜を得ることは困難であることから、押出機の金型の口金の形状を工夫することにより凹凸を付与するリップ法を採用することが好ましい。
具体的には、押出機の金型から吐出された樹脂膜が巻取まで通過する各ロールのスピード差が15%以下となるように調整する。また、金型から吐出された樹脂膜が最初に通るロールを、金型よりも下、かつ、金型よりも流れ方向に対して前にあるように設置する。更に、押出機からの押出量を500〜800kg/h、最初に通るロールのスピードを5〜10m/分に調整する。これらの押出し条件の制御を行うことにより、上記幅方向の膨張率及び流れ方向の収縮率を満たす合わせガラス用中間膜を得ることができる。
【0045】
本発明の合わせガラス用中間膜が、一対のガラス板の間に積層されている合わせガラスもまた、本発明の1つである。
上記ガラス板は、一般に使用されている透明板ガラスを使用することができる。例えば、フロート板ガラス、磨き板ガラス、型板ガラス、網入りガラス、線入り板ガラス、着色された板ガラス、熱線吸収ガラス、熱線反射ガラス、グリーンガラス等の無機ガラスが挙げられる。また、ガラスの表面に紫外線遮蔽コート層が形成された紫外線遮蔽ガラスも用いることができる。更に、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリアクリレート等の有機プラスチックス板を用いることもできる。
上記ガラス板として、2種類以上のガラス板を用いてもよい。例えば、透明フロート板ガラスと、グリーンガラスのような着色されたガラス板との間に、本発明の合わせガラス用中間膜を積層した合わせガラスが挙げられる。また、上記ガラス板として、2種以上の厚さの異なるガラス板を用いてもよい。
【発明の効果】
【0046】
本発明によれば、合わせガラス製造において予備圧着工程を行ったときに、ガラス板の間から飛び出したりすることがない合わせガラス用中間膜、及び、該合わせガラス用中間膜を用いた合わせガラスを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0047】
図1】合わせガラス用中間膜の幅方向の膨張率及び流れ方向の収縮率を測定する方法を説明する模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0048】
以下に実施例を挙げて本発明の態様を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例にのみ限定されるものではない。
【0049】
(実施例1)
ポリビニルブチラール樹脂(水酸基の含有率30モル%、アセチル化度1モル%、ブチラール化度69モル%、平均重合度1700)100重量部に対し、可塑剤としてトリエチレングリコール−ジ−2−エチルヘキサノエート(3GO)40重量部と、紫外線遮蔽剤として2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール(BASF社製、「Tinuvin326」)0.5重量部と、酸化防止剤として2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール(BHT)0.5重量部とを添加し、ミキシングロールで充分に混練し、樹脂組成物を得た。
得られた樹脂組成物を押出機により押出して、幅100cm、厚み770μmの単層の合わせガラス用中間膜を得て、ロール状に巻き取った。この際、リップ金型としてリップの間隙が1.0mmのものを用い、リップ金型から吐出された樹脂膜が巻取まで通過する各ロールのスピード差を15%以下となるように調整し、リップ金型から吐出された樹脂膜が最初に通るロールを、金型よりも下、かつ、金型よりも流れ方向に対して前にあるように設置し、押出機からの押出量を700kg/h、最初に通るロールのスピードを7m/分に調整した。
【0050】
(実施例2〜5、比較例1〜3)
押出し条件、リップ金型から吐き出された樹脂膜が巻取りまで通過する各ロールのスピード差、最初に通るロールのスピードを変更した以外は、実施例1と同様にして合わせガラス用中間膜を得た。
【0051】
(実施例6)
(保護層用樹脂組成物の調製)
ポリビニルブチラール樹脂(水酸基の含有率30モル%、アセチル化度1モル%、ブチラール化度69モル%、平均重合度1700)100重量部に対し、可塑剤としてトリエチレングリコール−ジ−2−エチルヘキサノエート(3GO)40重量部と、紫外線遮蔽剤として2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール(BASF社製、「Tinuvin326」)0.5重量部と、酸化防止剤として2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール(BHT)0.5重量部とを添加し、ミキシングロールで充分に混練し、保護層樹脂組成物を得た。
【0052】
(遮音層用樹脂組成物の調製)
ポリビニルブチラール樹脂(水酸基の含有率23モル%、アセチル化度12モル%、ブチラール化度65モル%、平均重合度2300)100重量部に対し、可塑剤としてトリエチレングリコール−ジ−2−エチルヘキサノエート(3GO)60重量部を添加し、ミキシングロールで充分に混練し、遮音層用樹脂組成物を得た。
【0053】
(合わせガラス用中間膜の作製)
遮音層用樹脂組成物及び保護層用樹脂組成物を共押出することにより、厚さ方向に保護層(厚さ355μm)、遮音層(厚さ100μm)、保護層(厚さ356μm)の順に積層された三層構造の合わせガラス用中間膜を得て、ロール状に巻き取った。この際、リップ金型としてリップの間隙が1.0mmのものを用い、リップ金型から吐出された樹脂膜が巻取まで通過する各ロールのスピード差を15%以下となるように調整し、リップ金型から吐出された樹脂膜が最初に通るロールを、金型よりも下、かつ、金型よりも流れ方向に対して前にあるように設置し、押出機からの押出量を700kg/h、最初に通るロールのスピードを7m/分に調整した。
【0054】
(実施例7)
合わせガラス用中間膜の構造を保護層(厚さ350μm)、遮音層(厚さ100μm)、保護層(厚さ350μm)の順に積層された三層構造に変更し、押出し条件、リップ金型から吐き出された樹脂膜が巻取りまで通過する各ロールのスピード差、最初に通るロールのスピードを変更した以外は、実施例6と同様にして合わせガラス用中間膜を得た。
【0055】
(評価)
実施例及び比較例で得られた合わせガラス用中間膜について、以下の方法により評価を行った。
結果を表1に示した。
【0056】
(1)80℃温水浸漬後の合わせガラス用中間膜の膨張率、収縮率の評価
図1に記載した方法に基づいて、80℃温水浸漬後の合わせガラス用中間膜の膨張率、収縮率を測定した。即ち、ロール状体から、合わせガラス用中間膜を引き出し、流れ方向に20cmの位置で切断して、20cm×100cmの試験用サンプルを得た。得られた試験用サンプルを、20℃、30%RH以下の条件下で平面状に置いて、24時間養生させた。なお、合わせガラス用中間膜を80℃の温水に浸漬する際は、浸漬時に皺が発生しないように注意しながら、水槽の底に沈めた。
次いで、試験用サンプル上の3カ所(流れ方向の中央部、幅方向の各端部から10cm離れた部分)に、長さ15cmの十字状の標線を記入した。
標線を記入した試験用サンプルを80℃の温水中に10分間浸漬し、次いで20℃以下の水に10分間以上浸漬して冷却した。冷却後の試験用サンプルを取り出し、直ちに表面の水分を軽く拭き、5分以内に各標線の流れ方向及び幅方向の長さを測定した。
合わせガラス用中間膜の幅方向の膨張率及び流れ方向の収縮率は、上記式(1)及び(2)により算出し、3カ所の標線での測定値の平均をとって幅方向の膨張率及び流れ方向の収縮率とした。
【0057】
(2)予備圧着時の合わせガラス用中間膜の飛び出し量の評価
2枚のテフロン(登録商標)シート(厚さ3mm、25cm×25cm)の間に23℃、30%RHの条件下、24時間養生した合わせガラス用中間膜(25cm×25cm)が積層された積層体を、コンベアを用いて搬送しながら、該積層体を、加熱ゾーンに通過させ、加熱ゾーン直後の中間膜の温度が55℃になる様にした。この温度下に達した直後、10秒以内に20℃以下の水に積層体ごと、10分以上浸漬して冷却した。冷却後、中間膜を取り出し、表面を拭き取り、23℃、30%RHの条件下、24時間養生した。
積層前の合わせガラス用中間膜にあらかじめ、流れ方向で加熱ゾーンを通過する先頭側から5cm位置、20cm位置で、幅方向に標線を記入し、積層前の標線の長さとテスト後の標線の長さを比較し、飛び出し量を下記式(3)により計算した。
得られた5cm位置の飛び出し量と20cm位置の飛び出し量の平均値を算出して、予備圧着時の合わせガラス用中間膜の飛び出し量とした。
【0058】
【数2】
【0059】
予備圧着時の合わせガラス用中間膜の飛び出し量が1.5%未満であれば、ガラスや製造設備を汚染したり、作業者を傷つけたりするがない。そこで、予備圧着時の合わせガラス用中間膜の飛び出し量が1.5%未満である場合を「○」と、1.5%以上である場合を「×」と評価した。
【0060】
【表1】
【産業上の利用可能性】
【0061】
本発明によれば、合わせガラス製造において予備圧着工程を行ったときに、ガラス板の間から飛び出したりすることがない合わせガラス用中間膜、及び、該合わせガラス用中間膜を用いた合わせガラスを提供することができる。
【符号の説明】
【0062】
1 合わせガラス用中間膜
2 ロール状体
3 試験用サンプル
41、42、43 標線
【要約】
本発明は、合わせガラス製造において予備圧着工程を行ったときに、ガラス板の間から飛び出したりすることがない合わせガラス用中間膜、及び、該合わせガラス用中間膜を用いた合わせガラスを提供することを目的とする。
本発明は、合わせガラス用中間膜を80℃の温水中に10分間浸漬した後に測定した幅方向の膨張率が10%以下である合わせガラス用中間膜である。
図1