特許第5990305号(P5990305)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5990305無線LANシステムにおけるフレーム送信方法及び装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5990305
(24)【登録日】2016年8月19日
(45)【発行日】2016年9月14日
(54)【発明の名称】無線LANシステムにおけるフレーム送信方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   H04W 28/06 20090101AFI20160901BHJP
   H04W 84/12 20090101ALI20160901BHJP
   H04W 80/02 20090101ALI20160901BHJP
【FI】
   H04W28/06 110
   H04W84/12
   H04W80/02
【請求項の数】17
【全頁数】43
(21)【出願番号】特願2015-130872(P2015-130872)
(22)【出願日】2015年6月30日
(62)【分割の表示】特願2014-149422(P2014-149422)の分割
【原出願日】2010年12月3日
(65)【公開番号】特開2015-167417(P2015-167417A)
(43)【公開日】2015年9月24日
【審査請求日】2015年6月30日
(31)【優先権主張番号】61/266,481
(32)【優先日】2009年12月3日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/312,634
(32)【優先日】2010年3月10日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】502032105
【氏名又は名称】エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(72)【発明者】
【氏名】リ デ ウォン
(72)【発明者】
【氏名】カン ビョン ウ
(72)【発明者】
【氏名】ノ ユ ジン
(72)【発明者】
【氏名】キム ボン ヒ
(72)【発明者】
【氏名】ソク ヨン ホ
【審査官】 久慈 渉
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2007/0160021(US,A1)
【文献】 特開2006−352806(JP,A)
【文献】 特表2013−510469(JP,A)
【文献】 特表2013−511182(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24− 7/26
H04W 4/00−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
データを送信する方法であって、
前記方法は、
アクセスポイント(AP)により、信号フィールドとデータフィールドとを含むPPDU(PLCP(Physical Layer Convergence Procedure) Protocol Data Unit)を生成することと、
前記APにより、前記PPDUを、前記APのBSS(Basic Service Set)に属するステーションに送信することと
を含み、
前記信号フィールドは、受信対象指示子および識別子フィールドを含み、
前記受信対象指示子は、前記PPDUの対象が前記APであるか否かを示し、
前記識別子フィールドは、前記受信対象指示子が0に設定されて前記PPDUの対象が前記APでないことを示すときに前記APの前記BSSを識別するローカルAP識別子を含む、方法。
【請求項2】
前記ローカルAP識別子の長さは、前記APの前記BSSを識別するBSSID(Basic Service Set Identifier)の長さよりも短い、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ローカルAP識別子は、3ビットを有し、前記BSSIDは、48ビットを有する、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記識別子フィールドは、前記受信対象指示子が0に設定されて前記PPDUの対象が前記APでないことを示すときに前記ステーションのAID(Association Identifier)から形成される部分識別子を示す情報をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記受信対象指示子は、前記PPDUの対象が前記APであることを前記受信対象指示子が示す場合に1に設定される、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
アクセスポイント(AP)であって、
前記APは、
PPDU(PLCP(Physical Layer Convergence Procedure) Protocol Data Unit)を送信または受信するように構成されたトランシーバと、
前記トランシーバと機能的に連結されたプロセッサと
を備え、
前記プロセッサは、
信号フィールドとデータフィールドとを含むPPDUを生成することと、
前記PPDUを、前記APのBSS(Basic Service Set)に属するステーションに送信するように前記トランシーバに命令することと
を実行するように構成され、
前記信号フィールドは、受信対象指示子および識別子フィールドを含み、
前記受信対象指示子は、前記PPDUの対象が前記APであるか否かを示し、
前記識別子フィールドは、前記受信対象指示子が0に設定されて前記PPDUの対象が前記APでないことを示すときに前記APの前記BSSを識別するローカルAP識別子を含む、AP。
【請求項7】
前記ローカルAP識別子の長さは、前記APの前記BSSを識別するBSSID(Basic Service Set Identifier)の長さよりも短い、請求項6に記載のAP。
【請求項8】
前記ローカルAP識別子は、3ビットを有し、前記BSSIDは、48ビットを有する、請求項7に記載のAP。
【請求項9】
前記識別子フィールドは、前記受信対象指示子が0に設定されて前記PPDUの対象が前記APでないことを示すときに前記ステーションのAID(Association Identifier)から形成される部分識別子を示す情報をさらに含む、請求項6に記載のAP。
【請求項10】
データを受信する方法であって、
前記方法は、
第1のステーションにより、アクセスポイント(AP)から第1のPPDU(PLCP(Physical Layer Convergence Procedure) Protocol Data Unit)を受信することであって、前記第1のPPDUは、信号フィールドとデータフィールドとを含む、ことと、
前記第1のステーションにより、第2のPPDUを第2のステーションに送信することと
を含み、
前記信号フィールドは、受信対象指示子および識別子フィールドを含み、
前記受信対象指示子は、前記PPDUの対象が前記APであるか否かを示し、
前記識別子フィールドは、前記受信対象指示子が0に設定されて前記PPDUの対象が前記APでないことを示すときに前記APのBSS(Basic Service Set)を識別するローカルAP識別子を含み、
前記第2のPPDUは、前記ローカルAP識別子を含む、方法。
【請求項11】
前記ローカルAP識別子の長さは、前記APの前記BSSを識別するBSSID(Basic Service Set Identifier)の長さよりも短い、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記ローカルAP識別子は、3ビットを有し、前記BSSIDは、48ビットを有する、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記識別子フィールドは、前記受信対象指示子が0に設定されて前記PPDUの対象が前記APでないことを示すときに前記第1のステーションのAID(Association Identifier)から形成される部分識別子を示す情報をさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
データを受信するデバイスであって、
前記デバイスは、
PPDU(PLCP(Physical Layer Convergence Procedure) Protocol Data Unit)を送信または受信するように構成されたトランシーバと、
前記トランシーバと機能的に連結されたプロセッサと
を備え、
前記プロセッサは、
アクセスポイント(AP)から第1のPPDU(PLCP(Physical Layer Convergence Procedure) Protocol Data Unit)を受信するように前記トランシーバに命令することであって、前記第1のPPDUは、信号フィールドとデータフィールドとを含む、ことと、
第2のPPDUをピアステーションに送信するように前記トランシーバに命令することと
を実行するように構成され、
前記信号フィールドは、受信対象指示子および識別子フィールドを含み、
前記受信対象指示子は、前記PPDUの対象が前記APであるか否かを示し、
前記識別子フィールドは、前記受信対象指示子が0に設定されて前記PPDUの対象が前記APでないことを示すときに前記APのBSS(Basic Service Set)を識別するローカルAP識別子を含み、
前記第2のPPDUは、前記ローカルAP識別子を含む、デバイス。
【請求項15】
前記ローカルAP識別子の長さは、前記APの前記BSSを識別するBSSID(Basic Service Set Identifier)の長さよりも短い、請求項14に記載のデバイス。
【請求項16】
前記ローカルAP識別子は、3ビットを有し、前記BSSIDは、48ビットを有する、請求項15に記載のデバイス。
【請求項17】
前記識別子フィールドは、前記受信対象指示子が0に設定されて前記PPDUの対象が前記APでないことを示すときに前記デバイスのAID(Association Identifier)から形成される部分識別子を示す情報をさらに含む、請求項14に記載のデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信に関し、より詳しくは、無線LANシステムにおけるフレーム送信方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、情報通信技術の発展とともに多様な無線通信技術が開発されている。このうち無線LAN(WLAN)は、無線周波数技術に基づいて個人携帯用情報端末機(Personal Digital Assistant;PDA)、ラップトップコンピュータ、携帯型マルチメディアプレーヤ(Portable Multimedia Player;PMP)などのような携帯型端末機を用いて家庭や企業又は特定サービス提供地域で無線へインターネットに接続することができるようにする技術である。
【0003】
WLAN技術の標準化機構であるIEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802が1980年2月に設立された以来、多くの標準化作業が進行されている。初期のWLAN技術は、IEEE802.11を介して2.4GHz周波数を使用し、周波数ホッピング、帯域拡散、赤外線通信などで1〜2Mbpsの速度をサポートした以来、最近にはOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplex)を適用して最大54Mbpsの速度をサポートすることができる。その他、IEEE802.11ではQoS(Quality for Service)の向上、アクセスポイント(AccessPoint)プロトコル互換、セキュリティ強化(Security Enhancement)、無線リソース測定(Radio Resource measurement)、車両環境のための無線接続(WirelessAccess Vehicular Environment)、速いローミング(Fast Roaming)、メッシュネットワーク(MeshNetwork)、外部ネットワークとの相互作用(Interworking with External Network)、無線ネットワーク管理(Wireless network Management)等、多様な技術の標準を実用化又は開発中である。また、無線LANで脆弱点と指摘されている通信速度に対する限界を克服するために、比較的最近に制定された技術規格としてIEEE802.11nがある。IEEE802.11nは、ネットワークの速度と信頼性を増加させ、無線ネットワークの運営距離を拡張することを目的とする。
【0004】
より具体的に、IEEE802.11nではデータ処理速度が最大540Mbps以上である高処理率(High Throughput;HT)をサポートし、また、送信エラーを最小化してデータ速度を最適化するために、送信部と受信部の両方ともに多重アンテナを使用するMIMO(Multiple Inputs and Multiple Outputs)技術に基づいている。また、この規格は、データ信頼性を高めるために重複される写本を複数個送信するコーディング方式を使用するだけでなく、速度を増加させるために直交周波数分割多重(Orthogonal Frequency Division Multiplex;OFDM)を使用することもできる。
【0005】
WLANの普及が活性化され、これを用いたアプリケーションが多様化されることによって、最近にはIEEE802.11nがサポートするデータ処理速度より高い処理率をサポートするための新たなWLANシステムに対する必要性が台頭されている。然しながら、IEEE802.11n媒体接続制御(Medium Access Control;MAC)/物理階層(PhysicalLayer;PHY)プロトコルは、1Gbps以上のスループットの提供に効果的でない。その理由は、IEEE802.11nMAC/PHYプロトコルは、単一ステーション(station;STA)、即ち、一つのネットワークインターフェースカード(Network Interface Card;NIC)を有するSTAの動作のためのものであるため、既存のIEEE802.11nのMAC/PHYプロトコルをそのまま維持しつつフレームの処理量を増加させるほど、それによって付加的に発生するオーバーヘッド(Overhead)も増加するためである。結局、既存のIEEE802.11nMAC/PHYプロトコル、即ち、単一STAアーキテクチャをそのまま維持しつつ無線通信ネットワークのスループット(throughput)を向上させることは限界がある。
【0006】
従って、無線通信ネットワークで1Gbps以上のデータ処理速度を達成するためには既存の単一STAアーキテクチャであるIEEE802.11nMAC/PHYプロトコルとは異なる新たなシステムが要求される。VHT(VeryHigh Throughput)無線LANシステムは、IEEE802.11n無線LANシステムの次のバージョンであり、MACサービス接続ポイント(Service Access Point;SAP)で1Gbps以上のデータ処理速度をサポートするために、最近新たな提案されているIEEE802.11無線LANシステムのうち一つである。
【0007】
VHT無線LANシステムは、無線チャネルを効率的に用いるために複数のVHT STAが同時にチャネルに接近して使用することを許容する。このために多重アンテナを用いたMU−MIMO(multi user multiple input multiple output)方式の送信をサポートする。VHT AP(Access Point)は、複数のVHT STAに空間多重化(spatial multiplexing)されたデータを同時に送信するSDMA(spatial division multiple access)送信が可能である。複数のアンテナを使用して複数の空間ストリーム(spatial stream)を複数のSTAに配分し、同時にデータを送信することによって、無線LANシステムの全般的なスループット(throughput)を上げることができる。
【0008】
IEEE802.11n無線LANシステム以前の無線LANシステム(例えば、IEEE802.11a/b/g)をサポートするレガシ(legacy)端末機及びIEEE802.11n無線LANシステムをサポートするHT端末機は、基本的にアクティブモード(active mode)と電力節減モード(power save mode;PSモード)に動作することができる。電力ケーブル(power cable)などを用いて安定的に電力の供給を受ける端末の場合、安定的に電力の供給を受けるため、相対的に電力消費効率(power consumption efficiency)にあまり敏感でない。反面、一定の容量(capacity)を有するバッテリで動作する端末の場合、限定された電力内で動作しなければならないため、電力消費効率に敏感である。端末の移動性側面から見ると、電力ケーブルなどを用いて安定した電力の供給が可能な端末は、移動性に制限を受けることができる。反面、バッテリから電力の供給を受ける端末は、移動性の制限をあまり受けない。端末の電力消費効率を上げるために、端末は、PSモードで動作することができる。PSモードに動作する端末は、限定された電力を効率的に使用するために、アウェイクモード(awakemode)とスリープモード(sleep mode)との間の切り替えを繰り返すようになる。
【0009】
電力消費効率に対する考慮は、VHT無線LANシステムでも相変らず重要な問題になることができる。従って、無線LANシステムで電力消費効率側面を考慮した新たなPLCPフレームフォーマット、PLCPフレームを介して送信する制御情報の決定及び送信方法に対する考慮が必要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明が解決しようとする課題は、無線LANシステムで使われることができるPLCP(physical layer convergence procedure)フレームの送信方法及びこれをサポートする装置を提供することである。
【0011】
本発明が解決しようとする他の課題は、ステーションの電力節減方法及びこれをサポートする装置を提供するこよである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の一態様において、無線LANシステムにおける送信ステーション(station)により実行されるフレーム送信方法は、ターゲットステーションに送信するMPDU(MAC Protocol Data Unit)を生成し、前記MPDUにPLCP(physicallayer convergence procedure)ヘッダを加えてPPDUを生成し、及び前記PPDUを前記ターゲットステーションに送信することを含み、前記PLCPヘッダは、前記ターゲットステーションの部分(partial)AID(Association ID)を含む。
【0013】
前記ターゲットステーションの前記部分AIDは、前記ターゲットステーションがAPと結合(association)過程で前記APから割当を受けたAID(Association ID)から得られる。
【0014】
前記AIDは、16ビット(bit)の長さを有し、前記部分AIDは、前記AIDの16ビットのうち低次(loworder)の9ビットに設定される。
【0015】
前記部分AIDは、前記PLCPヘッダのVHT SIGフィールドに含まれ、前記VHT SIGフィールドは、前記ターゲットステーションが前記PPDUを受信して前記PPDUを復調し、デコーディングに必要な制御情報を含んでいるフィールドである。
【0016】
前記部分AIDは、前記送信ステーションと前記ターゲットステーションの各々がAPであるか或いは非AP(non AP)ステーションであるかを指示する情報を含む。
【0017】
本発明の他の態様において、無線LANシステムにおける送信ステーション(station)により実行されるフレーム送信方法は、複数のターゲットステーションの各々に送信する複数のMPDU(MAC Protocol Data Unit)を生成し、前記複数のMPDUにPLCP(physical layer convergence procedure)ヘッダを加えてPPDUを生成し、及び前記PPDUを前記複数のターゲットステーションに同時に送信することを含み、前記PLCPヘッダは、前記複数のターゲットステーションを指示するグループIDを含む。
【0018】
前記グループIDは、前記PLCPヘッダのVHT SIGフィールドに含まれ、前記VHTSIGフィールドは、前記複数のターゲットステーションに共通に適用される制御情報を含んでいるフィールドである。
【0019】
本発明の他の態様において、無線LANシステムにおける動作するステーションは、PPDUを送信又は受信する送受信機;及び、前記送受信機と機能的に連結されたプロセッサ;を含み、前記プロセッサは、ターゲットステーションに送信するMPDU(MAC Protocol Data Unit)を生成し、前記MPDUにPLCP(physical layer convergence procedure)ヘッダを加えてPPDUを生成し、及び前記PPDUを前記送受信機を介して前記ターゲットステーションに送信するように設定され、前記PLCPヘッダは、前記ターゲットステーションの部分(partial)AID(AssociationID)を含む。例えば、本願発明は以下の項目を提供する。
(項目1)
無線LANシステムにおける送信ステーション(station)により実行されるフレーム送信方法において、
ターゲットステーションに送信するMPDU(MAC Protocol Data Unit)を生成し、
前記MPDUにPLCP(physical layer convergence procedure)ヘッダを加えてPPDUを生成し、及び
前記PPDUを前記ターゲットステーションに送信することを含み、
前記PLCPヘッダは、前記ターゲットステーションの部分(partial)AID(Association ID)を含む方法。
(項目2)
前記ターゲットステーションの前記部分AIDは、前記ターゲットステーションがAPと結合(association)過程で前記APから割当を受けたAID(Association ID)から得られる項目1に記載の方法。
(項目3)
前記AIDは、16ビット(bit)の長さを有し、前記部分AIDは、前記AIDの16ビットのうち低次(low order)の9ビットに設定される項目2に記載の方法。
(項目4)
前記部分AIDは、前記PLCPヘッダのVHTSIGフィールドに含まれ、前記VHT SIGフィールドは、前記ターゲットステーションが前記PPDUを受信して前記PPDUを復調し、デコーディングに必要な制御情報を含んでいるフィールドである項目1に記載の方法。
(項目5)
前記部分AIDは、前記送信ステーションと前記ターゲットステーションの各々がAPであるか或いは非AP(non AP)ステーションであるかを指示する情報を含む項目1に記載の方法。
(項目6)
無線LANシステムにおける送信ステーション(station)により実行されるフレーム送信方法において、
複数のターゲットステーションの各々に送信する複数のMPDU(MAC Protocol Data Unit)を生成し、
前記複数のMPDUにPLCP(physical layer convergence procedure)ヘッダを加えてPPDUを生成し、及び
前記PPDUを前記複数のターゲットステーションに同時に送信することを含み、
前記PLCPヘッダは、前記複数のターゲットステーションを指示するグループIDを含む方法。
(項目7)
前記グループIDは、前記PLCPヘッダのVHTSIGフィールドに含まれ、前記VHT SIGフィールドは、前記複数のターゲットステーションに共通に適用される制御情報を含んでいるフィールドである項目6に記載の方法。
(項目8)
無線LANシステムにおける動作するステーションにおいて、
前記ステーションは、
PPDUを送信又は受信する送受信機;及び、
前記送受信機と機能的に連結されたプロセッサ;を含み、
前記プロセッサは、ターゲットステーションに送信するMPDU(MAC Protocol Data Unit)を生成し、
前記MPDUにPLCP(physical layer convergence procedure)ヘッダを加えてPPDUを生成し、及び
前記PPDUを前記送受信機を介して前記ターゲットステーションに送信するように設定され、
前記PLCPヘッダは、前記ターゲットステーションの部分(partial)AID(Association ID)を含むステーション。
(項目9)
前記ターゲットステーションの前記部分AIDは、前記ターゲットステーションがAPと結合(association)過程で前記APから割当を受けたAID(Association ID)から得られることを特徴とする項目8に記載のステーション。
(項目10)
前記AIDは、16ビット(bit)の長さを有し、前記部分AIDは、前記AIDの16ビットのうち低次(loworder)の9ビットに設定されることを特徴とする項目9に記載のステーション。
(項目11)
前記部分AIDは、前記PLCPヘッダのVHTSIGフィールドに含まれ、前記VHT SIGフィールドは、前記ターゲットステーションが前記PPDUを受信して前記PPDUを復調し、デコーディングに必要な制御情報を含んでいるフィールドであることを特徴とする項目8に記載のステーション。
(項目12)
前記部分AIDは、前記送信ステーションと前記ターゲットステーションの各々がAPであるか或いは非AP(non AP)ステーションであるかを指示する情報を含むことを特徴とする項目8に記載のステーション。
【発明の効果】
【0020】
無線LANシステムに適用されることができるPLCPフレームフォーマット、PLCPフレーム送信方法、及びこれをサポートする装置を提供する。本発明が提案する新たなPLCPフレームを用いて無線LANシステムのステーションの電力消費効率を上げ、トラフィックの種類による効率的な動作が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】IEEE802.11の物理階層アーキテクチャを示す。
図2】前述したPLCPフレーム送信手順の一例を示す。
図3】本発明の実施例によるPLCPフレーム構成及び対象STA情報送信の一例を示す。
図4】PLCPヘッダにグループIDを含んで送信する例を示す。
図5】本発明が適用されることができるPLCPフレームフォーマットの一例を示す。
図6】VHT SIGフィールドのCRC値にデータを送信したいSTAの固有シーケンスをマスキングして送信する例を示す。
図7】及び
図8】各々、本発明の一実施例によるULデータフレーム送信とDLデータフレーム送信の例を示す。
図9】VHT SIGフィールドに部分AIDを含ませて送信する一例を示す。
図10】OBSS環境で発生することができる問題点を例示する。
図11】本発明の実施例によるローカルAP ID1100を含むビーコンフレームのフレームフォーマットの一例を示す。
図12】STAの消費電力節減のための無線フレーム受信アルゴリズムを示す。
図13】本発明の一実施例によるSU−MIMO送信をサポートするPLCPフレームフォーマットの一例を示す。
図14】STAがPSモードに動作する時、APのフレーム送信方法の一例を示す。
図15】本発明の一実施例によるAPのフレーム送信方法を示す。
図16】APの消費電力を減らすための本発明の実施例によるAPとSTAの動作の一例を示す。
図17】APの消費電力を減らすための本発明の実施例によるAPとSTAの動作の他の例を示す。
図18】本発明の一実施例が具現される無線装置を示すブロック図である。無線装置1800は、AP又はSTAである。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、添付図面を参照して本発明の実施例に対して詳細に説明する。
【0023】
本発明の実施例が具現されるWLAN(wireless local area network)システムは、少なくとも一つのBSS(basicservice set)を含む。BSSは、互いに通信するために成功的に同期化されたステーション(station;STA)の集合である。BSSは、独立(Independent)BSS(IBSS)とインフラストラクチャ(Infrastructure)BSSに分類することができる。
【0024】
インフラストラクチャBSSは、少なくとも一つのSTAとAP(access point)を含む。APは、BSS内のSTAの各々の無線媒体(wireless medium)を介して連結を提供する機能媒体である。APは、集中制御器(centralized controller)、BS(basestation)、スケジューラなどのような他の名称で呼ばれることもある。
【0025】
STAは、IEEE802.11標準を満たすMAC(medium access control)及びPHY(wireless−mediumphysical layer)インターフェースを含む任意の機能媒体である。STAは、AP又はnon−AP STAであり、以下で別途に区別して表示しない限りAPと区別されるnon−AP STAを意味する。STAは、UE(user equipment)、MS(mobilestation)、MT(mobile terminal)、携帯用機器、インターフェースカードなどのような他の名称で呼ばれることもある。
【0026】
STAは、VHT−STA、HT−STA、及びL(Legacy)−STAに区分されることができる。HT−STAは、IEEE802.11nをサポートするSTAを意味し、L−STAは、IEEE802.11nの下位バージョン、例えば、IEEE802.11a/b/gをサポートするSTAを意味する。L−STAは、non−HT STAとも呼ぶ。
【0027】
図1は、IEEE802.11の物理階層アーキテクチャを示す。
【0028】
IEEE802.11の物理階層アーキテクチャ(PHYlayer architecture)は、PLME(PHY Layer Management Entity)、PLCP(Physical Layer ConvergenceProcedure)副階層110、PMD(Physical Medium Dependent)副階層100で構成される。PLMEは、MLME(MAC LayerManagement Entity)と協調して物理階層の管理機能を提供する。PLCP副階層110は、MAC副階層120とPMD副階層100との間でMAC副階層120の指示によってMAC副階層120から受けたMPDU(MAC ProtocolData Unit)をPMD副階層に伝達したり、或いはPMD副階層100から来るフレームをMAC副階層120に伝達する。PMD副階層100は、PLCPの下位階層であり、無線媒体を介する2つのステーション間物理階層エンティティ(entity)の送受信が可能にする。
【0029】
PLCP副階層110は、MPDUをMAC副階層120から受けてPMD副階層100に伝達する過程で物理階層送受信機により必要な情報を含む付加フィールドを加える。この時、付加されるフィールドは、MPDUにPLCPプリアンブル(preamble)、PLCPヘッダ(header)、データフィールド上に必要なテールビット(Tail Bits)などになることができる。PLCPプリアンブルは、PSDU(PLCPService Data Unit=MPDU)が送信される前に受信機が同期化機能とアンテナダイバーシティを準備するようにする役割をする。PLCPヘッダにはフレームに対する情報を含むフィールドが含まれ、これは以後に図2を参照してより具体的に説明する。
【0030】
PLCP副階層110でMPDUに前述したフィールドを付加してPPDU(PLCP Protocol Data Unit)を生成し、PMD副階層を経て受信ステーションに送信し、受信ステーションは、PPDUを受信し、PLCPプリアンブル、PLCPヘッダからデータ復元に必要な情報を得てデータを復元する。
【0031】
図2は、前述したPLCP送信手順の一例を示す。
【0032】
MAC副階層のMPDUは、無線媒体を介する送信のためにPHY階層のPLCP副階層に伝達される。PLCP副階層ではレガシSTAの制御情報を含んでいるL−SIG、及びVHT STAのための制御情報を含んでいるVHT−SIG1とVHT−SIG2を加え、必要によってパディングビットを加えることができる。また、エンコーディング方式によってテールビット(tailbits)をさらに追加することができる。ここにNon−VHTトレーニングシンボル(Non−VHT Training Symbols)とVHTトレーニングシンボル(VHT Training Symbols)を付加する。Non−VHTトレーニングシンボルは、受信STAがフレームタイミング獲得(frame timing acquisition)、AGC(automaticgain control)制御、及び粗い(coarse)周波数を獲得することができるようにし、L−SIG及びVHT−SIG1の復調のためのチャネル推定に使われることができる。VHTトレーニングシンボルは、VHT−SIG2の復調のためのチャネル推定に使われることができる。
【0033】
MAC副階層のMPDUは、PLCP副階層を経てPMD副階層で無線媒体を介して相手STAに送信される。PMD階層で無線媒体を介して送信されるPPDUは、Non−VHTプリアンブル、L−SIG、VHT−SIG1、VHT−SIG2、VHTトレーニング(VHT−Traning)、VHT−SIG2、及びデータフィールドを含む。以下、送信STA(APを含む)のPLCP階層でMAC階層から伝達を受けたPSDUに付加されるフィールドを通称してPLCPプリアンブル及びPLCPヘッダと表記する。
【0034】
本発明の実施例によるPLCPフレームは、対象(target)STA情報を含む。対象STA情報は、PLCP副階層でMPDUに付加されるフィールドに含まれたり、或いは別個のフィールドとして付加されて送信されることができる。対象STA情報は、MPDUに含まれる、MACプロトコル階層(layer)での受信者住所(receiver address or receivingstation address;RA)又は宛先住所(destination address;DA)と区別される。言い換えれば、MACプロトコル階層でMACヘッダの住所フィールド(address field)に設定されて送信される受信者住所又は宛先住所とは違って、本発明の対象STA情報は、PLCP副階層でMPDUに付加されて送信される情報である。本発明による対象STA情報送信の一例として、対象STA情報は、PLCP副階層で追加されるVHT SIGフィールドに含まれて送信されることができる。以下、対象STA情報の具体的な一例、及びそれによる本発明が提案するPLCPフレームを受信又はオーバーヒアリング(overhearing)したSTAの動作を多様な実施例と共に説明する。
【0035】
図3は、本発明の実施例によるPLCPフレーム構成及び対象STA情報送信の一例を示す。
【0036】
図3では、APがSTA1に対してPLCPフレームを送信することを例示しているが、本発明はこれに限定されるものではない。PLCPフレームを送信する送信端末は、STAであり、これを受信する端末は、STA又はAPである。APは、APに具現されているPLCP副階層でSTA1に送信するデータ310を含むMSDUにPLCPプリアンブル及びPLCPヘッダを付加する。この時、VHT−SIG1又はVHT−SIG2には対象STA情報が含まれることができる。より具体的に、VHT−SIG1又はVHT−SIG2は、対象STA情報を含むNビットを含むことができる。VHT−SIG1又はVHT−SIG2に含まれるNビットは、対象STA情報を直接指示したり、又はNビットで表現されることができるM個の状態(state)のうちいずれか一つを指示する形態である。即ち、既設定されたM個の状態のうちいずれか一つを指示するインデックス情報である。
【0037】
無線LANシステムにおけるSTAは、送信していない状態では受信される時期を知ることができない無線フレームを受けるために搬送波感知(carrier sense)を実行する。搬送波感知の結果、搬送波が検出(detection)された時は、データの復調を試み、MAC副階層で該当データパケットが自身のための情報であるか否かを判断する。従って、受信した全てのデータパケットを復調してデコーディングするために電力を消耗するようになる。これはSTAの電力効率を低くする結果を招く。
【0038】
PLCPヘッダに含まれる対象STA情報は、PLCPフレームを受信又はオーバーヒアリングするSTAの電力効率を上げるために使われることができる。受信又はオーバーヒアリングするSTAは、対象STA情報を用いてスリープモード(sleep mode)に入るか否かを決定し、不要なデータパケットに対する復調及びデコーディングを減らすことができる。
【0039】
これを図3の例で説明すると、APが送信するPLCPフレームのPLCPヘッダには、Nビット又はこれに相応することができるM個の状態情報300が含まれている。STA1は、APが送信するPLCPフレームのヘッダを読み取り、自身のためのデータ又は情報でないことを知るようになると、以後送信されるフィールドに対してデコーディングする必要がない。このような場合、STA1は、スリープモードに切り替えることができる。この時、VHT SIGフィールドには、STA1がスリープモードに動作する期間を指示する期間情報がさらに含まれることができ、STA1は、期間情報が指示する期間中スリープモードに動作することができる。STA1がスリープモードに動作する期間は、データフィールド310が送信される時又はデータに対するACKフレームが送信される時までの期間である。ACK政策によってデータに対するACKフレーム送信が即時行われず、複数のデータが連続的に送信される場合、STA1は、最初のPLCPフレームのデータフィールドが送信される時までスリープモードに動作することができる。
【0040】
図3の例でNビットを介して送信される対象STA情報はSTAの識別情報である。即ち、Nビット又はこれに相応することができるM個の状態情報で表現されることができる物理(Physical)IDを導入して各STAに割当をするようになると、各STAは、自身に割り当てられた情報と他のSTAに割り当てられた情報を区分することができるようになるため、既存STAの動作と共に全ての情報を最後まで検出する必要がなくなる。即ち、該当PLCPフレームが自身に不要で、且つ他のSTAのための情報であると判断されると、スリープモードに切り替えて電力消費を減らすことができる。
【0041】
物理IDを導入する一つの方法として、Group IDが考慮されることができる。これは、MU−MIMO動作(operation)をサポートするための候補(candidate)になることができるSTAを一つのグループにグルーピンしてグループ(Group)IDを割り当てることである。STA立場では自身が属するグループのグループIDと同じグループIDを有しているPLCPフレームは、自身のものであると判断し、自身が属するグループのグループIDと異なるグループIDを有しているPLCPフレームは、自身に不要なデータ/情報を有していると判断することによって、これ以上該当PLCPフレームに対する復調及びデコーディングを実行せずにスリープモードに切り替えることができる。
【0042】
図4は、PLCPヘッダにグループIDを含んで送信する例を示す。
【0043】
図4で、STA1、STA2、及びSTA4は、グループA15を構成するSTAであり、Group ID=Aの割当を受け、STA3、STA7、及びSTA10がグループB25を構成してGroup ID=Bの割当を受けたと仮定する。この時、PLCPフレームのデータがグループA15のSTAに送信されると、グループB25に属するSTAは、PLCPフレームのPLCPヘッダに含まれたグループID情報400を介して自身に不要なものであることを知るようになり、以後送信されるフィールドに対するこれ以上の復調やデコーディング無しにスリープモードに切り替えることができる。
【0044】
前述した方法は、PLCPヘッダに含まれた物理IDを用いてPLCPフレームを受信したSTAが、該当PLCPフレームが自身に不要なものであるか否かを判断したが、本発明が提案する他の実施例によると、PLCPフレームにCRCマスキング(masking)を用いることができる。即ち、各STAに与えられた特定シーケンス(specific sequence)をCRCにマスキングして送信すると、STAは、PLCPフレームのプリアンブルを検出(detection)する過程で自身に必要な情報であるか否かを区分することができるようになり、他のSTAのための情報であると判断されると、スリープモードに切り替えることができる。
【0045】
図5は、本発明が適用されることができるPLCPフレームフォーマットの一例を示す。
【0046】
図5の例は、STA1及びSTA2に対してMU−MIMO方式にデータを送信する場合を示す。VHT SIG1は、全てのSTAが受信して認識することができるようにプリコーディング無しに全方向(onmi−direational)送信される。VHT SIG1には全てのSTAに共通的な情報が含まれ、その一例として、どのストリーム(stream)が各々のSTAに割り当てられたか、又は総ストリームの数は何個であるかなどの情報がVHT SIG1を介して各STAに伝達される。
【0047】
VHT SIG1とVHT−LTFを非オーバーラッピング(non−overlapping)方式に送信する。次に、各STAのデータ情報を含んでおり、個別STAに対する制御情報を含んでいるVHT SIG2−1フィールド521、VHTSIG2−2フィールド522をオーバーラッピング(overlapping)方式に送信する。VHTSIG2−1フィールド521及びVHT SIG2−2フィールド522はプリアンブルの後方に位置する。
【0048】
STAに対する共通制御情報を含んでいるVHT SIG1と個別STAの各々に対する制御情報を含んでいるVHT SIG2−1フィールド521及びVHT SIG2−2フィールド522は、CRCチェックのためのビット(bit)を含むと仮定すると、各STA固有の情報を含んでいるVHT SIG2−1フィールド521及びVHT SIG2−2フィールド522に含まれたCRCビットにCRCマスキングが行われることができる。個別STAの特定シーケンスを個別STAに対する制御情報を含んでいるVHT SIG2のCRCにマスキングして送信すると、STAはPLCPフレームを検出する過程で自身のデータ/情報であるか否かを区分することができるようになり、他のSTAのためのデータ/情報であると判断されると、スリープモードに切り替えることができる。
【0049】
図6は、VHT SIGフィールドのCRC値にデータ送信目的STAの固有シーケンスをマスキングして送信する例を示す。各々のSTAは、STA固有IDをマスキングした値と比較し、自身で送ったデータであるか否かを区分した後、自身のデータでなければスリープモードに切り替えて消費電力を低くすることができる。図6の例は、STA1のSTA固有IDがCRCにマスキングされて送信された例であるため、STA1はRXモード(アウェイク状態(awake mode))を維持し、残りのSTA(STA3、STA7、STA10)は、VHT SIGをデコーディングした後、スリープモードに切り替えることを示す。
【0050】
本発明の他の実施例によると、PLCPヘッダのVHT SIGフィールドは、STAがオーバーヒアリング(overhearing)を継続して実行するか否かに対する情報を提供するフィールドを含むことができる。
【0051】
STA AとSTA BがRTS(Request To send)フレーム及びCTS(Clear To Send)フレームを送受信した後、データフレームを送信する時、その周囲にある他のSTAは、全ての過程をオーバーヒアリングしている。然しながら、衝突を回避するために送信されるRTS/CTSフレームなどのような比較的短い制御フレームをオーバーヒアリングすることなく、相対的に長い他のSTAに対するデータフレームをオーバーヒアリングすることは電力効率面で浪費である。
【0052】
このような問題を解決するために、他のSTAがオーバーヒアリングを持続するか否かを指示する情報(例えば、非オーバーヒアリングビット(non−overhearing bit)を送信することができる。本発明の一実施例によると、PLCPフレームのVHT SIGフィールドは、非オーバーヒアリングビットを含むことができる。非オーバーヒアリングビットは、1ビットの長さを有することができる。非オーバーヒアリングビットを0に設定(non−overhearing bit=0)して送信する場合、これを受信したSTAは、オーバーヒアリングを続けるが、非オーバーヒアリングビットを1に設定(non−overhearing bit=1)して送信する場合にはオーバーヒアリングを続けずにスリープモードに切り替えることができる。RTSフレーム及びCTSフレームは、衝突を回避するために、全てのSTAがオーバーヒアリングすべきフレームであるため、RTSフレームやCTSフレームを送信するSTAは、非オーバーヒアリングビットを0に設定して送信することができる。これに対し、データを送信する場合、データを受信すべきSTA以外のSTAが不要なオーバーヒアリングを実行し続けることを防止するために、非オーバーヒアリングビットを1に設定して送信することができる。
【0053】
他の例として、アップリンク(uplink;UL)に送信される情報とダウンリンク(downlink;DL)に送信される情報に非オーバーヒアリングビットを追加して送信することで、STAの電力節減効果を得ることができる。ここで、UL送信は、少なくとも一つ以上のSTAがAPに対して無線フレームを送信することを意味し、DL送信は、APが少なくても一つ以上のSTAに対して無線フレームを送信することを意味し、以下、同様である。
【0054】
DL送信の場合、STAは、媒体(medium)のビジ(busy)/アイドル(idle)をセンシング(sensing)し、自身にくることができる無線フレームを受信するためにオーバーヒアリングを持続する必要がある。従って、DL送信の場合、非オーバーヒアリングビットは0に設定されて送信されることができる。反面、UL送信の場合、STAがAPにのみ情報を伝達するため、他のSTA立場ではオーバーヒアリングをする必要がない。言い換えれば、非オーバーヒアリングビットを1に設定して送信することができる。
【0055】
APは、特定STAにデータフレームを送る時、非オーバーヒアリングビットを1に設定し、マルチキャスト(multicast)フレーム又はブロードキャスト(broadcast)フレームを送る時、非オーバーヒアリングビットを0に設定して送信することができる。
【0056】
STAは、APにデータフレームを送る時、非オーバーヒアリングビットを1に設定し、STAが他のSTAにデータフレームを送る時、非オーバーヒアリングビットを0に設定することができる。
【0057】
STAは、非オーバーヒアリングビットが1に設定された場合、PLCPヘッダの次にくるMPDUに対して受信せずにスリープモードに切り替えることができる。然しながら、非オーバーヒアリングビットが0に設定されている場合、PLCPヘッダと後に送信されるMPDUを全部受信すべきである。
【0058】
図7及び図8は、各々、本発明の一実施例によるULデータフレーム送信とDLデータフレーム送信の例を示す。
【0059】
図7で、STA1がAPにULデータフレームを送信すると、STA2は、VHT SIGフィールドの1に設定された非オーバーヒアリングビット710を確認し、VHT SIGフィールド以後のフィールドをデコーディングする必要が無いことを知ってスリープモードに切り替える。
【0060】
図8で、APがSTA1にDLデータフレームを送信する時、STA2は、媒体の状態をセンシングしなければならないため、無線フレームの受信が可能なRXモード(アウェイク状態)を維持する。この時、APが送信するデータフレームのVHT SIGフィールドに含まれる非オーバーヒアリングビット810は0に設定されることができる。
【0061】
図7及び図8と共に説明した本発明の一実施例は、PLCPヘッダにSTAがオーバーヒアリングを持続するか否かを指示する非オーバーヒアリングビットを含ませて送信する例である。本発明の他の実施例によると、PLCPヘッダは、送信類型による分類を指示する情報を含む送信類型フィールド/ビット列が含まれることができる。
【0062】
表1は、送信類型による分類を示す。表1の分類類型において、その順序は任意であり、本発明はこれに限定されるものではなく、細部事項は一例として示すものであり、必要によって加減されることができる。
【0063】
【表1】
送信類型分類を指示するビット列は、VHT SIGフィールドに含まれることができる。送信類型分類を指示するビット列を介して、STAは、該当PLCPフレームの送信類型(一例として、DL送信であるか、或いはUL送信であるか、或いはブロードキャスティングであるか)を把握し、スリープモードに切り替えるか否かを決定することができる。
【0064】
本発明の他の実施例によると、VHT SIGフィールドにはSTA及びBSSを区分可能にする指示情報が含まれることができる。STAを区分可能にする指示情報として結合ID(Association ID;AID)が使われることができる。BSSを区分可能にする指示情報としてBSS IDが使われることができる。以下、これに関して実施例と共に詳細に説明する。
【0065】
IEEE802.11n無線LANシステムは、最大4個の空間ストリーム(spatial stream)を用いたSU−MIMOをサポートしたが、VHT無線LANシステムは、SU−MIMOに加えてMU−MIMOをサポートすることができる。SU−MIMOによる無線フレーム送信とMU−MIMOによる無線フレーム送信において同じPLCPフレームフォーマットを使用すると、MU−MIMOをサポートするために、VHT SIGフィールドに含まれる制御情報の一部は、SU−MIMOによる送信が行われる場合には何らの影響を与えないこともある。言い換えれば、不要な情報になることができる。一例として、VHT SIGフィールドにMU−MIMO送信の対象になるSTAを指示するグループIDとMU−MIMO送信の対象STAの各々に割り当てられたストリーム番号(stream number)を指示する情報などがMU−MIMOをサポートするために含まれると、SU−MIMOに動作するSTAには不要な情報になることができる。
【0066】
4個のMU−MIMO送信対象STAが、各々、0〜4個の空間ストリーム(spatial steam)まで受信することができると仮定すると、VHT SIGフィールドには4個のMU−MIMO送信対象STAを指示するグループID設定のための4ビットとストリーム番号指示のために最大12ビットが所要されることができる。SU−MIMO送信による場合、12ビットを送信することは無意味であり、又は無線リソースの浪費を招くことができる。従って、SU−MIMO送信による場合、MU−MIMO送信に必要な情報を知らせるために使われるビットを用いてSU−MIMOで使われることができる他の情報を送信する方案を考慮することができる。
【0067】
無線フレームを送信しようとするAP/STAの立場でVHT SIGフィールドを生成する時、MU−MIMO型式にデータを送信しようとする場合とSU−MIMO型式にデータを送信しようとする場合を互いに異なるようにし、異なる情報を含んで送信することができる。無線フレームを受信するAP/STAの立場から見ると、無線フレームを受信したSTAは、受信したフレームのPLCPヘッダ内のVHT SIGフィールドを解析するにあたって、SU−MIMO送信により受信した場合とMU−MIMO送信により受信した場合に分けて互いに異なる情報を指示すると解析することができる。
【0068】
例えば、SU−MIMO送信によるか、又はMU−MIMO送信によるかを指示するSU/MU−MIMO指示ビットがSU−MIMOを意味すると、STAは、MU−MIMO送信による場合、VHT SIGフィールド内のグループIDを指示するビット列と空間ストリーム個数を指示するビット列を異なるように解析することができる。ここで、グループIDは、MU−MIMO送信の対象STAのグループを指示する識別子であり、空間ストリーム個数は、MU−MIMO送信の対象STAの各々が受信すべき空間ストリーム個数を意味する。
【0069】
他の例として、SU−MIMO送信による時、グループIDを指示するビット列と空間ストリーム個数を指示するビット列を結合ID(Association ID;AID)が設定されたビット列と解析して動作することができる。これを送信STA(APを含む)の立場で説明すると、送信STAがSU−MIMO送信しようとする場合、VHT SIGフィールドにグループIDを指示するビット列と空間ストリーム個数を指示するビット列の代わりに結合ID(Association ID;AID)を設定して送信することができる。この時、グループIDを指示するビット列と空間ストリーム個数を指示するビット列の代わりに設定されて送信される情報として前述したAID以外にBSS IDが含まれることができる。
【0070】
IEEE802.11標準をサポートするAPが結合(association)過程でSTAに割り当てることができるAIDは、16ビットの長さを有し、16ビットは、LSB14ビットとMSB2ビットで構成されることができる。AID値は、1〜2007の値を有するため、これの表現するためには最小11ビットが必要である。BSS IDは、BSSの識別子であり、インフラストラクチャBSSの場合、BSS IDは、APのMAC住所(address)であり、6バイトに該当する情報である。このようなAID、BSS IDは、有することができるビットフィールド(bit field)が制約的なVHT SIGで全部収容し難い。従って、ハッシュ関数(hash function)を介してビットを減らして特定電力節減(power save)IDにマッピング(mapping)をして使用することができる。ハッシング(hashing)の一例として、AID又はBSSIDのビット一部のみを電力節減IDとして使用することができる。
【0071】
VHT SIGフィールドに割り当てられたビットフィールドが足りなくてAID全部を含んで送信し難い場合、AIDの一部のみをVHT SIGに含ませることができる。例えば、APが結合過程で割り当てるAIDの16ビットのうちLSB(least significant bit)9ビット、低次の9ビットに該当する部分(partial)AIDをVHT SIG内に含ませて送信することができる。
【0072】
前述した送信STAの立場でMU−MIMO送信による場合とSU−MIMO送信による場合を分けてVHTSIGフィールドに含まれる情報を異なるようにして送信し、受信STAの立場でMU−MIMO送信による場合とSU−MIMO送信による場合を分けてVHT SIGフィールドに含まれる情報を異なるようにして解析する方法は、STAの電力消費効率を上げるための方法として用いられることができる。
【0073】
STAは、VHT−SIGに含まれて送信されるAID、又は部分AIDを読み取って自身のAID又は部分AIDと一致しないと、自身に不要なPLCPフレームであると判断し、以後送信されるフィールドに対するデコーディング無しにスリープモードに切り替えることができる。
【0074】
他の実施例として、AIDとBSSを区分することができる指示子(一例として、BSS ID)組合せの情報をVHT SIGフィールドに含ませて送信し、特定BSSにあるAIDを有しているSTAのみデータを受信し、該当事項がないSTAは、スリープモードに切り替えることができる。これはOBSS環境で有用に使われることができ、以後関連図面と共に詳細に説明する。
【0075】
図9は、VHT SIGフィールドに部分AIDを含ませて送信する一例を示す。
【0076】
図9の例で、APは、STA3にPLCPフレーム900を送信する。PLCPフレーム900のPLCPヘッダに含まれるVHT SIG1フィールドには部分AID910が含まれる。部分AIDは、前述したように、APが各STAとの結合手順で各STAに割り当てたAIDの一部ビットを取って得られたものである。図9の例で、部分AID910は、Aに設定されており、これはSTA3のAIDのLSB9ビットの値である。言い換えれば、図9の例で、APは、VHT SIG1フィールドにSTA3の部分AIDを含ませて送信する。
【0077】
部分AIDがAであるSTA3を除外したSTA1及びSTA2は、VHT SIG1以後送信されるフィールドの情報を読み取る必要がないため、スリープモードに切り替えることができる。
【0078】
他の一例として、部分AIDは、VHT SIG2に含まれて送信されることもできる。このような場合、STA1及びSTA2は、VHTSIG2まで読み取って自身に不要なフレームであると確認した後、スリープモードに切り替えることができる。
【0079】
本発明の実施例による部分AIDの活用のために、APは、STAと結合手順を経る時、AID割当において部分AIDとして使われることができるビットに対しては互いに異なるSTAに重複しないように付与する。例えば、AIDの前のNビットを部分AIDとして活用する場合、APは、STAとの結合手順でAIDを割り当てるにあたって2個のSTAまでは互いに異なるNビットを有することができるようにする。11ビットに区分することができるSTAの個数は、2007個であるが、APがこの程度のSTAを同時に管理することは非現実的であるため、2が現実的にAPが同時に管理するSTAの数より大きい場合、AIDの全体11ビットを使用せずにNビットを使用することが可能である。以下、このようなNビットを部分AID又は電力節減IDと定義して使用する。
【0080】
もし、APが2個(電力節減IDで管理することができるSTAの数)以上のSTAを管理する場合、2+1番目にAPと結合(association)するSTAは、既存に使われている電力節減IDを共有することができる。この時、可能の限り複数のSTAが一つの電力節減IDを共有しないようにする。2個のSTAがAPと結合される時、STA1=電力節減ID1、STA2=電力節減ID2,……,STA2=電力節減ID、STA2+1=電力節減ID1、STA2+2=電力節減ID1に設定したと仮定する。このように、一つの電力節減ID1を3個のSTAが共有する場合、APがSTA1にデータを送信するために電力節減ID1をVHT SIGに含ませて送信すると、自身に不要なデータにも拘わらず、STA2+1とSTA2+2がスリープモードに切り替えることができないためである。
【0081】
MU−MIMOをサポートする時においても、電力節減IDは、有用に使われることができる。APがMU−MIMOの特定空間ストリームをSTA1に送信しようとする時、STA1、STA2、STA3が自身に割り当てられた空間ストリームと判断して動作することができる。これは基本的にSTAは、自身に送信される時期を知ることができない無線フレームを受けるために、基本的に受信待機状態であるRXモードで動作するためである。このような問題は、送信される無線フレームに物理階層水準で無線フレームが自身のために送信されるものであるかを判断することができる識別情報がないため、CCAに搬送波が検出された全ての無線フレームに対して受信した後、復調及びデコーディングを実行するためである。
【0082】
この時、PLCPフレームのVHT SIGフィールドに該当PLCPフレームがどのSTAのためのものであるかを指示する情報を含む場合、前述した問題を解決することができる。この時、VHT SIGフィールドは、個別STAに対する制御情報を含んで送信される図9のVHT SIG2フィールドである。図9の例により説明すると、STA特定(STA specific)SIGフィールドということができるVHT SIG2に含まれて送信されたSTA3のAIDを意味する電力節減IDを読み取ったSTA1とSTA2は、スリープモードに切り替えることによって消費電力を節減できる。
【0083】
WLANシステムで基本的にSTAは常時受信待機状態であるRXモードを維持するため、無線フレームがある空間ストリームを介して送信されると、複数のSTAが同時に空間ストリームを介して送信される無線フレームを復調及びデコーディングしようとする。MU−MIMO送信の場合、VHT SIG1は、全てのSTAに対する共通情報を含むCommon VHT SIGということができるため、APは、個別STA別にスリープモードを切り替えるか否かを決定することができるように、STA特定(STA specific)VHT SIGということができるVHT SIG2フィールドに電力節減IDを含ませて送信することである。
【0084】
前述のBSS環境で使われた電力節減方法がそのままOBSS環境に適用される場合、OBSSを構成する複数のBSSのBSAがオーバーラップされる領域で動作するSTA立場で複数個のAPが送信した電力節減ID或いはグループIDなどの物理階層水準でのSTA識別情報によるスリープモードへの切り替えを実行することができないこともある。グループIDを例示すると、図10のような状況が発生することができる。
【0085】
図10は、OBSS環境で発生することができる問題点を例示している。
【0086】
図10の例で、BSS1のAP1は、STA1とSTA2にグループID Aを、STA3とSTA4にグループID Bを割り当てた。APがグループID Aを割り当てたSTA1とSTA2にデータを送信しているため、STA3とSTA4はスリープモードに切り替えるべきである。然しながら、STA4の場合、BSS1とBSS2のBSAがオーバーラップされた領域で動作しているため、スリープモードへの切り替えが行われないこともある。偶然に、BSS2のAP2がグループID Bを割り当てたSTA5とSTA6にデータを送信しているため、STA4は自身に送信されるデータでないにもかかわらず、継続してアウェイク状態(awakemode)に動作する。
【0087】
このような不要な電力消耗を減らすために、BSS IDをVHTSIGに含ませることを提案する。然しながら、48ビットのBSS IDをそのままVHT SIGに含ませることは、VHT SIGフィールドが有するビットフィールドの制限のため、現実的に難しい。本発明の一実施例によると、このような問題点を解決するために、CRCマスキングを用いたり、或いはBSS IDを代替することができるBSS識別情報をVHT SIGフィールドに含ませることができる。BSS IDを代替することができるBSS識別情報は、OBSSを構成するBSSを識別することができるようにするものであり、現実的にOBSS環境を造成することができるAP個数を考慮すると、2〜3ビット内外で構成されることができる。以下、BSS IDを代替することができるBSS識別情報をローカル(Local)AP IDと命名する。ローカルAP IDは、BSS IDより少ないビットによりBSSを識別することができるようにする。
【0088】
ローカルAP IDは、BSS IDと共にAPが周期的に送信するビーコン(beacon)フレームを介して送信されることができ、図11は、本発明の実施例によるローカルAP ID1100を含むビーコンフレームのフレームフォーマットの一例を示す。
【0089】
ローカルAP IDは、BSS IDをハッシングして得て全てのSTAとAPとの間に約束をして使われることができる。BSSIDをハッシングしてローカルAP IDを得る一例として、BSS IDのビットフィールドの一部のみをローカルAP IDとして使用することができる。
【0090】
グループIDに加えてBSS ID或いはローカルAP IDをVHTSIGフィールドに含ませて送信し、1次的にグループIDを用いて他のグループIDのSTAをスリープモードに切り替えるようにし、2次的にBSS ID或いはローカルAP IDを用いて他のBSSのSTAをスリープモードに切り替えるようにし、前述したOBSS環境で動作する時の問題を解決することができる。この時、グループIDは、VHT SIG1に含まれて送信され、BSS ID(或いは、Local APID)は、VHT SIG2に含まれて送信することができる。
【0091】
図12は、STAの消費電力節減のための無線フレーム受信アルゴリズムを示す。
【0092】
STAは、VHT SIG1フィールドを検出/デコーディングした後、CRCチェック結果、エラーが発見されない場合(CRC OK)、VHT長さ(length)に対する情報を得ることができる。この時、スリープモードに切り替えるか否かに対する情報が含まれていると、データを受信しないSTAは、スリープモードに切り替えることができる(例えば、UL送信の場合)。VHT SIG2に対する検出/デコーディング後、CRCチェック結果、エラーが発見されない場合(CRC OK)、データを受信しないSTAは、スリープモードに切り替えることができる。VHT SIG2のCRCチェック結果、エラーが発見される場合(CRC fail)、STAは、既にVHT SIG1から長さ(Length)情報を得たため、NAV(NetworkAllocation Vector)設定が可能であり、NAVが設定された期間中スリープモードに動作することができる。
【0093】
図9及び図10と共に説明した本発明の実施にによると、AID、部分AID、BSS ID、及びローカルAP IDは、VHTSIG1又はVHT SIG2フィールドに含まれて送信されることができる。他の方法として、AID、部分AID、BSS ID、及びローカルAP IDを用いてVHTSIG1又はVHT SIG2フィールドに含まれるCRCにマスキングして送信されることができる。
【0094】
VHT SIG1フィールドにはアウェイク状態に動作しなければならないSTAを指示する情報が含まれ、VHT SIG2フィールドにはVHT SIG1フィールドで指示するアウェイク状態に動作しなければならないSTAのうちデータを復調/デコーディングすべきデータ受信STAを指示する情報を含むことができる。
【0095】
図13は、本発明の一実施例によるSU−MIMO送信をサポートするPLCPフレームフォーマットの一例を示す。
【0096】
SU−MIMO送信をサポートするための制御情報が図9のPLCPフレーム900のVHT SIG1フィールドに全部含まれることができると、VHT SIG2フィールドを送信することは不要な情報を送信することであり、オーバーヘッド(overhead)として作用することができる。従って、SU−MIMO送信による場合、VHT SIG2フィールドは省略されることができる。
【0097】
ただし、多様な環境でSU−MIMOを効率的にサポートするために追加に付随的な情報の送信が必要な場合、VHT SIG2フィールドを省略せずに送信し、送信されるべき付随的な情報をVHT SIG2フィールドに含めて送信することができる。
【0098】
図13は、1番目のPLCPフレーム1310は、VHT SIG1フィールドにSU−MIMO送信に必要な全ての制御情報を含ませて送信し、VHT SIG2フィールドを省略する例を示す。また、図13は、2番目のPLCPフレーム1320は、VHTSIG1フィールドにSU−MIMO送信に必要な制御情報を含ませて送信し、VHT SIG1フィールドのビットフィールドが足りなくてVHTSIG1フィールドを介して送信されていない情報又は付随的に提供されることができる情報をVHT SIG2フィールドに含ませて送信する例を示す。
【0099】
図13の例のように、SU−MIMO送信において、VHT SIG2フィールドを含ませるか否かが選択的な場合、PLCPフレームがVHT SIG2フィールドを含んでいるか否かを指示する情報が送信されなければならない。図13の例で、VHT SIG1フィールドに含まれて送信されるユーザ特定(user−specific)VHT SIGビット1315及びユーザ特定VHT SIGビット1325は、VHTSIG2フィールドを含むか否かを指示する。2番目のPLCPフレーム1320のVHT SIG1フィールドに含まれるユーザ特定VHT SIGビット1325は1に設定されることによって、PLCPフレーム1320がVHT SIG2フィールドを含むことを知らせる。2番目のPLCPフレーム1320のVHT SIG2フィールドに含まれるAID又は電力節減ID(power save ID)1327は、VHT SIG2に含まれて送信されることができる付加情報の一例として図示したものである。
【0100】
図13の実施例によるフレーム構成及び送信方法は、限定された状況でMU−MIMO送信の場合にも適用されることができる。MU−MIMO送信をサポートする時、VHT SIG2フィールドにはMU−MIMO送信の目的STAの各々に対する個別制御情報が含まれる。VHT SIG2フィールドに含まれる個別制御情報は、各々のSTAに送信するデータのMCS等の情報である。然しながら、チャネル環境が安定していると、データフレームを送信する時に使われたMCSが変わらない。このように、VHT SIG2フィールドに含まれて送信される情報が一定期間中変わらない場合、ユーザ特定VHT SIGビットを0にセッティングし、VHT SIG1フィールドのみ含まれたPLCPフレームを送信することができる。即ち、MU−MIMO送信の場合にもVHT SIG2フィールドを介して送信する情報が変更されない場合又は一定期間同一に維持された場合、該当情報を最初送信以後変更されない期間中SU−MIMO送信時と同様に図13のPLCPフレーム1310のフォーマットに送信することができる。
【0101】
図7と共に説明した実施例ではUL送信の場合、送信STAを除外した他のSTAがオーバーヒアリングを持続すべきであるか否かを指示する情報(非オーバーヒアリング(non−overhearing)bit)をVHT SIG1フィールドに含ませて送信する方法を提案した。また、図9と共に説明した実施例でVHT SIG1フィールドに対象STAの識別のための情報としてNビットの部分AIDが含まれて送信されることができることを説明した。本発明の他の実施例によると、VHT SIG1フィールドにNビットの部分AIDが含まれて送信される時、Nビットの部分AIDに図7と共に説明した他のSTAがオーバーヒアリングを持続すべきであるか否かを指示する情報の送信を代替することができる。言い換えれば、非オーバーヒアリングビットの送信をNビットの部分AID送信に代替することができる。
【0102】
部分AIDがNビット或いはこれに相応することができるM個の状態(state)で表現されることができると、このうち一部状態を非オーバーヒアリングビットのような用途として使用することができる。M個の状態のうち一部状態をSTAがAPに送信する場合を指示することに割り当てると、現在該当PLCPを含んでいるSTAは、自身がAPでないため、全部一括的に電力節減モードを行なうことができるという長所がある。
【0103】
また、APがSTAにデータをブロードキャスト送信をする場合には全てのSTAが該当データを受信すべきである。M個の状態のうち一部状態をAP又は任意のSTAが不特定複数のSTA又はAPにデータを送信するブロードキャスト送信であることを指示することと割り当てて使用することができる。
【0104】
又は、ブロードキャスティングされるデータであることを知らせる情報又は受信対象がAPであることを知らせる情報を含んだビット/フィールドをPLCPヘッダに含ませて送信することができる。
【0105】
受信対象を指示する受信対象指示子をPLCPヘッダ(一例として、VHT SIGフィールド)に含ませて受信対象でないSTA又はAPは、スリープモードに切り替えるようにすることができる。表2は、受信対象指示子設定の一例を示す。
【0106】
【表2】
受信対象を指示する受信対象指示子がVHT SIGフィールドに含まれ、電力節減を目的とする追加情報がPLCPヘッダにさらに含まれる場合には、受信対象指示子によって電力節減を目的とする追加情報を異なるように解析することができる。例えば、受信対象指示子が指示する対象がAPである時には電力節減を目的とする追加情報をAPに関する情報と解析し、受信対象指示子が指示する対象がSTAである時には電力節減を目的とする追加情報をSTAに関する情報と解析する。一例として、受信対象指示子が受信対象をSTAにより指示しており、電力節減を目的とする追加情報としてAID又は部分AIDが送信された時、これを受信したSTAは、追加情報として送信されたAID又は部分AIDをAPでないSTAのAID又は部分AIDと解析する。表3は、受信対象指示子設定の他の例である。
【0107】
【表3】
一方、一般的に、APは、固定された装置(fixed device)であり、電力効率に対する考慮が少なかった。図14のようにSTAに送信しなければならないDLデータが存在する場合、APは、STAがアウェイク状態に動作していることが確認されると、データを送信する。例えば、APがビーコンフレームを介してSTAに送信しなければならないデータがあることを知らせると、STAは、トリガ(trigger)を送ってアウェイク状態に動作していることをAPに知らせた後、APからデータの送信を受ける。APがこれ以上送るデータがない場合、EOSP(End of Service period)をSTAに送信すると、STAは、再びスリープモードに動作する。APは、STAに送るデータがないとしても、新たなSTAと結合(association)する等の動作のために定期的にビーコンフレームを送信する。STAがAPに送らなければならないULデータがある場合、APは、常時アウェイク状態で動作しているため、CSMA/CA規則によってチャネルがアイドル(IDLE)状態であることを確認すると、常時ULデータを送信することができた。
【0108】
然しながら、最近、スマートフォン、ネットブック、MID等のモバイルインターネット機器が速く普及されつつ、既存有線網や家庭内Wi−Fi等の固定されたAPによっては消費者が満たすほどのサービスを提供することができない。その結果、どこでも自由に無線サービスを楽しむことができるモバイル(mobile)APが注目を浴びている。モバイルAPの場合、STAのように制限された電力を用いて動作すべきであるため、電力消費効率に対する考慮が必要である。従って、APのための電力節減方法に対する技術導入が必要である。
【0109】
既存のAPは、常時活性化モードに動作した。APは、常時活性化モードに動作することによって発生する不要なAPの電力消費を減らすために、STAがAPにULデータを送信する区間に制限をおくことを提案する。即ち、APは、PSモードに動作することができ、アウェイク状態とスリープモードとの間の切り替えが行われることができる。STAがAPに送るデータがあると、APがアウェイク状態である時にバッファリングしておいたULデータをAPに送信する。APは、STAに自身がアウェイク状態に動作することを知らせるための管理フレーム(management frame)を送信しなければならい。図15は、その一例を示す。図14の例で、APは、自身がアウェイク状態に動作していることを知らせるためにビーコンフレームを用いる。APは、ビーコンフレームを定期的にブロードキャスティングするため、ビーコン間隔(interval)周期に合わせてAPがアウェイク状態に動作することができる。即ち、STA10は、ビーコンフレームを受信してAPがアウェイク状態に動作していることを知ることができ、この時、バッファリングしておいたULデータをAPに送信することができる。
【0110】
APがバッファリングしておいたDLデータを有していると、ビーコンフレームを介してこれをSTAに知らせる。アウェイク状態に動作しているSTAは、トリガフレームを送った後、APからデータの送信を受ける。一方、STAがバッファリングしておいたULデータを有していると、APがアウェイク状態であることを確認し、データを送信することができる。例えば、APのビーコンフレームを読み取ったSTAは、APがアウェイク状態に動作していることを知ることができる。APは、ビーコンフレームを送信後、一定時間中アウェイク状態を維持した後、ULデータ送信がないと、スリープモードに入ってAPの電力消費効率を増加させることができる。一方、APがSTAに送るバッファリングされたDLデータを有しており、STAはAPに送るバッファリングされたULデータを有している場合、CSMA/CAを介してデータ送信の主体が決定される。即ち、バックオフ間隔(backoff interval)によってDLデータの送信を受けるために、STAは、トリガをAPに送信したり、或いはAPにULデータを送信することができる。
【0111】
図16は、APの消費電力を減らすための本発明の実施例によるAPとSTAの動作を示す。
【0112】
APの電力効率を上げるためには、ビーコンフレームの送信周期を増やすことができる。その結果、APがSTAにデータを送信することができる区間が減るようになる。併せて、ビーコンフレームの周期によってULデータの送信遅延が大きくなることができる。このような問題を改善するために、本発明の実施例によると、図16の例のようにSTAのバッファリングされたULデータをDLビーコンフレーム間に送ることができる。STAは、APから送信されるビーコンフレーム無しにAPがアウェイク状態に動作しているか否かを知ることができないため、RTSフレームをAPに送信し、それに対する応答としてCTSフレームを受けると、その後ULデータを送信する。この時、APは、ビーコンフレームを送信する時以外にも、周期的にアウェイク状態に動作するが、ビーコンフレームを送信しないため、図14と共に説明した実施例に比べてAPの電力消費効率を増加させつつデータ送信の遅延を減らすことができる。
【0113】
図17は、APの消費電力を減らすための本発明の実施例によるAPとSTAの動作の他の例を示す。
【0114】
図16の実施例ではSTAがAPとRTSフレーム/CTSフレーム交換を介してAPがアウェイク状態に動作するか否かを確認した後、ULデータを送信することができた。この時、APがアウェイク状態でないと、STAはRTSのみを一方的に送信することによって不要な電力を消費することができる。然しながら、STAは、APにSTAがアウェイク状態に動作する時点に対する情報を送信すると、APは、STAがアウェイクする時間に合わせてアウェイク状態に動作することができる。図16の例で、APは、ビーコン間隔1にアウェイク状態に動作していると仮定する。STA1は、短いビーコンフレーム(short beacon frame)をAPがアウェイク状態の時に送信する。この時、短いビーコンフレームにはSTAがどの時期にアウェイク状態になるかに対する情報が含まれる。APは、短いビーコンフレームを読み取った後、STAがアウェイクする区間に合わせてAPもアウェイク状態に動作することができる。即ち、STAの状態に合わせてビーコン間隔1をビーコン間隔2に調整して動作することができる。
【0115】
APと結合されているSTAが複数である場合、APは、各STAの短いビーコンフレームに送信される情報に基づいて電力節減モード(power save mode)に動作することができる。
【0116】
以下、前述した多様な実施例の具現のために、VHT SIG1及びVHT SIG2に含まれることができる情報をその多様な例と共に説明する。
【0117】
【表4】
【0118】
【表5】
表4は、SU−MIMOをサポートするPLCPフレームのVHT SIGフィールドに含まれることができる情報の例を示し、表5は、MU−MIMOをサポートするPLCPフレームのVHT SIGフィールドに含まれることができる情報の例を示す。
【0119】
MU指示がSU−MIMOを指示する場合、STAは、VHTSIG Aでデータ送信に関連した全ての情報を得ることができるため、APは、VHT SIG2を送信しない。MU指示がMU−MIMOを意味すると、APはペアリングされているMU−MIMOの送信目的STAが全部読み取らなければならないVHT長さ、MU指示、ストリーム数指示(stream number indication)などのフィールドをVHT SIG1を介して送信し、これを除外した残りの情報は、ペアリングされたSTAの各々に対する制御情報としてVHTSIG2を介して送信する。表5のように表4で、VHT SIG1を介して送信された情報がVHT SIG2に移動されたフィールド値は、MU−MIMO送信に必要なストリーム指示(stream indication)やGroup IDなどであり、VHT SIG1で再解析されることができる。
【0120】
SU−MIMO送信で、STAの電力節減効率を増加させるために、表4のSU−MIMO VHT SIGでVHT長さフィールドを用いて前述した実施例の電力節減ID(又は、部分AID又はローカルAP ID)を送信することができる。このような場合VHT持続期間(duration)は、L−SIGを介して送信することができる。
【0121】
MU−MIMOの場合、OBSS環境でSTAの電力節減効率を増加させるために、ローカルAP IDをVHT SIG1やVHT SIG2に含むことができる。VHT SIG2は、余裕空間があるため、比較的容易にローカルAP IDを含ませて送信することができる。然しながら、VHT SIG1にローカルAP IDが含まれると、VHT STF以後からSTAはスリープモードに切り替えて動作することができるため、VHT SIG2以後からスリープモードに動作することに比べて効率的である。VHTSIG1のVHT長さやCRCフィールドをローカルAP IDで再解析して使用することができる。
【0122】
MU−MIMOの場合であるとしても、APがSTAにデータを送信するにあたって、VHT SIG2の情報が変わらない時、VHTSIG2送信をしないために、VHT SIG1にVHT SIG2が含まれるか否かを知らせる指示子が含まれて送信されることができる。
【0123】
【表6】
【0124】
【表7】
表5の場合、STBC、FECコーディング、短いGIがVHT SIG2に送信される。この時、PLCPフレームの構造上、データをデコーディングするためにはVHT SIG2の情報が必要なため遅延が発生することができる。即ち、表7と共にSTBC、FECコーディング、短いGIの一部フィールド或いは全体フィールドがVHT SIG1に送信されなければならない。この時、MU指示がMU−MIMOを意味すると、APは、ペアリングされているMU−MIMO送信目的STAが全部読み取らなければならないVHT長さ、MU指示、ストリーム数指示などのフィールドをVHT SIG1に残しおき、具現の便宜のためにSTBC、FECコーディング、短いGIの一部或いは全体フィールドをVHT SIG1に残しおき、残りはVHT SIG2に送信することができる。表6で、表7のVHTSIGBに移動されたフィールドはMU−MIMO送信に必要なストリーム指示やGroup IDなどであり、VHT SIG1で再解析して使用することができる。この時、必要の場合、VHT SIG1のCRCフィールドをMU−MIMO送信のために使用することができる。
【0125】
MU−MIMOの場合、OBSS環境でSTAの電力節減効率を増加させるために、ローカルAP IDをVHT SIG1やVHT SIG2に含むことができる。VHT SIG2は、余裕空間があるため、比較的容易にローカルAP IDを含ませて送信することができる。然しながら、VHT SIG1にローカルAP IDが含まれると、VHT STF以後からSTAはスリープモードに切り替えて動作することができるため、VHT SIG2以後からスリープモードに動作することに比べて効率的である。VHTSIG1のVHT長さやCRCフィールドをローカルAP IDで再解析して使用することができる。
【0126】
MU−MIMOの場合であるとしても、APがSTAにデータを送信するにあたって、VHT SIG2の情報が変わらない時、VHTSIG2送信をしないために、VHT SIG1にVHT SIG2が含まれるか否かを知らせる指示子が含まれて送信されることができる。
【0127】
【表8】
【0128】
【表9】
【0129】
【表10】
【0130】
【表11】
【0131】
【表12】
【0132】
【表13】
【0133】
【表14】
【0134】
【表15】
【0135】
【表16】
【0136】
【表17】
【0137】
【表18】
【0138】
【表19】
【0139】
【表20】
【0140】
【表21】
【0141】
【表22】
【0142】
【表23】
【0143】
【表24】
【0144】
【表25】
【0145】
【表26】
【0146】
【表27】
表8乃至表27は、SU−MIMO送信とMU−MIMO送信が同じPLCPフレームを使用する場合にVHT SIG1、VHT SIG2に含まれることができる情報の一例を示す。ここで、PS IDは、前述した多様な実施例での部分AID、ローカルAP IDであり、これはSU−MIMO送信でSTAの電力効率を上げる時に使われることができる。
【0147】
VHT SIGフィールドを構成するにあたって、追加的に、次のような事項を考慮することができる。IEEE802.11n無線LANシステムでは、STBC(spacetime block coding)をサポートする。IEEE802.11n無線LANシステムでは、最大4個の空間ストリームを介する送信をサポートし、4Txの送信STA(transmitter)の場合、4個のSTS(space time stream)を有する。VHT無線LANシステムでスループット(Throughput)向上のために8Tx送信STA(transmitter)をサポートすると、STSとSS(spatial stream)の組合せは、表28のように構成することができる。
【0148】
【表28】
表28のように、4Txの場合、STBCフィールドは、3個の状態(state)を表現することを必要とするため、2ビットで指示可能である。然しながら、8Txの場合、STBCフィールドは、5個の状態を有することができ、これを表現するためには少なくとも3ビットが必要である。VHT SIGフィールドにこれを収容する余裕がない場合、スループットに大きな影響を及ぼす状態のみをサポートすることによって、STBCフィールドを介して表現しなければならない状態の数を減らすことができる。例えば、STSが8個である場合、STBCフィールドが(0,1,2,4)或いは(0,1,3,4)或いは(0,2,3,4)をサポートすると、2ビットのシグナリングのみでSTBCをサポートすることができる。
【0149】
図18は、本発明の一実施例が具現される無線装置を示すブロック図である。無線装置1800は、AP又はSTAである。
【0150】
無線装置1800は、プロセッサ1810、メモリ1820、及び送受信機1830を含む。送受信機1830は、無線信号を送信/受信し、IEEE802.11の物理階層が具現される。プロセッサ1810は、送受信機1830と機能的に連結され、IEEE802.11のMAC階層及び物理階層を具現する。プロセッサ1810が前述した方法のうちAPでの動作を処理する時、無線装置1800は、APになる。プロセッサ1810が前述した方法のうちSTAでの動作を処理する時、無線装置1800は、STAになる。プロセッサ1810及び/又は送受信機1830は、ASIC(application−specific integratedcircuit)、他のチップセット、論理回路及び/又はデータ処理装置を含むことができる。メモリ1820は、ROM(read−only memory)、RAM(random access memory)、フラッシュメモリ、メモリカード、格納媒体及び/又は他の格納装置を含むことができる。実施例がソフトウェアで具現される時、前述した技法は、前述した機能を遂行するモジュール(過程、機能など)で具現されることができる。モジュールは、メモリ1820に格納され、プロセッサ1810により実行されることができる。メモリ1820は、プロセッサ1810の内部又は外部にあり、よく知られた多様な手段でプロセッサ1810と連結されることができる。
【0151】
前述した実施例は、多様な態様の例示を含む。多様な態様を示すための全ての可能な組合せを記述することはできないが、該当技術分野の通常の知識を有する者は、他の組合せが可能であることを認識することができる。従って、本発明は、特許請求の範囲内に属する全ての交替、修正及び変更を含む。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
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図15
図16
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