特許第5990340号(P5990340)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5990340イヤホンケーブルで端末を制御する方法、イヤホンケーブルで端末を制御する装置、デバイス、プログラム及び記録媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5990340
(24)【登録日】2016年8月19日
(45)【発行日】2016年9月14日
(54)【発明の名称】イヤホンケーブルで端末を制御する方法、イヤホンケーブルで端末を制御する装置、デバイス、プログラム及び記録媒体
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/0362 20130101AFI20160901BHJP
   G06F 3/01 20060101ALI20160901BHJP
【FI】
   G06F3/0362 463
   G06F3/01 510
【請求項の数】13
【全頁数】23
(21)【出願番号】特願2015-545659(P2015-545659)
(86)(22)【出願日】2014年5月7日
(65)【公表番号】特表2016-502723(P2016-502723A)
(43)【公表日】2016年1月28日
(86)【国際出願番号】CN2014076982
(87)【国際公開番号】WO2015067016
(87)【国際公開日】20150514
【審査請求日】2014年7月30日
(31)【優先権主張番号】201310542831.7
(32)【優先日】2013年11月5日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】513224180
【氏名又は名称】小米科技有限責任公司
【氏名又は名称原語表記】Xiaomi Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】110000729
【氏名又は名称】特許業務法人 ユニアス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】徐 兵
(72)【発明者】
【氏名】李 志杰
(72)【発明者】
【氏名】肖 ▲凱▼
【審査官】 笠田 和宏
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2011/0285554(US,A1)
【文献】 特開2013−200712(JP,A)
【文献】 特開平07−114621(JP,A)
【文献】 特開2010−258623(JP,A)
【文献】 特開2004−333302(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0295709(US,A1)
【文献】 中国特許出願公開第101615409(CN,A)
【文献】 特開2010−015204(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
IPC G06F 3/01− 3/0489
3/14− 3/153
H03M 11/04−11/24
H04R 1/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
容量性材料で製造された特定領域を有し、且つ端末に接続されるイヤホンケーブルの特定領域内に電流を検出すると、前記電流によりユーザのジェスチャーを認識するステップと、
前記ユーザのジェスチャーに対応する制御指令を取得するステップと、
前記制御指令を実行するステップと、
を含み、
前記イヤホンケーブルの特定領域には、指定された第1の検出点と第2の検出点が含まれ、前記第1の検出点と前記第2の検出点との間の距離が所定距離の閾値より長く、
前記イヤホンケーブルの特定領域内に電流を検出すると、前記電流によりユーザのジェスチャーを認識するステップは、
前記イヤホンケーブルの特定領域内に電流を検出すると、予め設定された時間内の前記第1の検出点の電流変化信号と前記第2の検出点の電流変化信号を検出するステップと、
前記第1の検出点の電流変化信号と前記第2の検出点の電流変化信号に応じて、ユーザのジェスチャーを認識するステップと、
を含むことを特徴とするイヤホンケーブルで端末を制御する方法。
【請求項2】
前記第1の検出点の電流変化信号と前記第2の検出点の電流変化信号に応じて、ユーザのジェスチャーを認識するステップは、
前記第1の検出点の電流変化信号が大きくなるとともに、前記第2の検出点の電流変化信号が小さくなると、前記ユーザのジェスチャーが前記第2の検出点から前記第1の検出点へのスライドジェスチャーであると認識するステップと、
前記第1の検出点の電流変化信号が小さくなるとともに、前記第2の検出点の電流変化信号が大きくなると、前記ユーザのジェスチャーが前記第1の検出点から前記第2の検出点へのスライドジェスチャーであると認識するステップと、
を含むことを特徴とする請求項に記載のイヤホンケーブルで端末を制御する方法。
【請求項3】
前記第1の検出点の電流変化信号と前記第2の検出点の電流変化信号に応じて、ユーザのジェスチャーを認識するステップは、
前記第1の検出点の電流変化信号及び/又は前記第2の検出点の電流変化信号が一定であり、且つ前記電流変化信号が一定になった継続時間が予め設定された閾値より長いと、前記ユーザのジェスチャーがタッチ時間の予め設定された閾値より長いタッチジェスチャーであると認識するステップと、
前記第1の検出点の電流変化信号及び/又は前記第2の検出点の電流変化信号が一定であり、且つ前記電流変化信号が一定になった継続時間が予め設定された閾値以下であると、前記ユーザのジェスチャーがタッチ時間の予め設定された閾値以下のタッチジェスチャーであると認識するステップと、
を含むことを特徴とする請求項または請求項に記載のイヤホンケーブルで端末を制御する方法。
【請求項4】
前記イヤホンケーブルの特定領域内に電流を検出すると、前記電流によりユーザのジェスチャーを認識するステップは、
前記イヤホンケーブルの特定領域内に電流を検出すると、予め設定された時間内に前記電流を生成した接触点の位置情報を計算するステップと、
予め設定された時間内に前記位置情報が変化し且つ取得された前記変化した位置情報の方向が左から右へであると、前記ユーザのジェスチャーが左から右へのスライドジェスチャーであると認識するステップと、
予め設定された時間内に前記位置情報が変化し且つ取得された前記変化した位置情報の方向が右から左へであると、前記ユーザのジェスチャーが右から左へのスライドジェスチャーであると認識するステップと、
予め設定された時間内に前記位置情報が一定であり、且つ取得された前記位置情報が一定になった継続時間が予め設定された閾値より長いと、前記ユーザのジェスチャーがタッチ時間の予め設定された閾値より長いタッチジェスチャーであると認識するステップと、
予め設定された時間内に前記位置情報が一定であり、且つ取得された前記位置情報が一定になった継続時間が予め設定された閾値以下であると、前記ユーザのジェスチャーがタッチ時間の予め設定された閾値以下のタッチジェスチャーであると認識するステップと、
を含むことを特徴とする請求項1に記載のイヤホンケーブルで端末を制御する方法。
【請求項5】
前記ユーザのジェスチャーに対応する制御指令を取得するステップは、
予め設定された、ジェスチャーと制御指令の対照表から前記ユーザのジェスチャーを検索し、前記ユーザのジェスチャーに対応する制御指令を取得するステップを含む
ことを特徴とする請求項1ないしのいずれか1項に記載のイヤホンケーブルで端末を制御する方法。
【請求項6】
容量性材料で製造された特定領域を有し、且つ端末に接続されるイヤホンケーブルの特定領域内に電流を検出すると、前記電流により、ユーザのジェスチャーを認識するためのジェスチャー認識モジュールと、
前記電流により、制御指令を生成するための制御指令取得モジュールと、
前記制御指令を実行するための制御指令実行モジュールと、
を備え
前記イヤホンケーブルの特定領域には、指定された第1の検出点と第2の検出点が含まれ、前記第1の検出点と前記第2の検出点との間の距離が所定距離閾値より長く、
前記ジェスチャー認識モジュールは、
前記イヤホンケーブルの特定領域内に電流を検出すると、予め設定された時間内の前記第1の検出点の電流変化信号と前記第2の検出点の電流変化信号を検出するための電流変化信号取得サブモジュールと、
前記第1の検出点の電流変化信号と前記第2の検出点の電流変化信号に応じて、ユーザのジェスチャーを認識するためのユーザジェスチャー認識サブモジュールと
を備えることを特徴とするイヤホンケーブルで端末を制御する装置。
【請求項7】
前記ユーザジェスチャー認識サブモジュールは、
前記第1の検出点の電流変化信号が大きくなるとともに、前記第2の検出点の電流変化信号が小さくなると、前記ユーザのジェスチャーが前記第2の検出点から前記第1の検出点へのスライドジェスチャーであると認識するための第1のジェスチャー確定ユニットと、
前記第1の検出点の電流変化信号が小さくなるとともに、前記第2の検出点の電流変化信号が大きくなると、前記ユーザのジェスチャーが前記第1の検出点から前記第2の検出点へのスライドジェスチャーであると認識するための第2のジェスチャー確定ユニットと
を備えることを特徴とする請求項に記載のイヤホンケーブルで端末を制御する装置。
【請求項8】
前記ユーザジェスチャー認識サブモジュールは、
前記第1の検出点の電流変化信号及び/又は前記第2の検出点の電流変化信号が一定であり、且つ前記電流変化信号が一定になった継続時間が予め設定された閾値より長いと、前記ユーザのジェスチャーがタッチ時間の予め設定された閾値より長いタッチジェスチャーであると認識するための第3のジェスチャー確定ユニットと、
前記第1の検出点の電流変化信号及び/又は前記第2の検出点の電流変化信号が一定であり、且つ前記電流変化信号が一定になった継続時間が予め設定された閾値以下であるとき、前記ユーザのジェスチャーがタッチ時間の予め設定された閾値以下のタッチジェスチャーであると認識するための第4のジェスチャー確定ユニットと、
を備えることを特徴とする請求項または請求項に記載のイヤホンケーブルで端末を制御する装置。
【請求項9】
前記ジェスチャー認識モジュールは、
前記イヤホンケーブルの特定領域内に電流を検出すると、予め設定された時間内に前記電流を生成する接触点の位置情報を算出する位置情報算出サブモジュールと、
予め設定された時間内に前記位置情報が変化し且つ取得された前記変化した位置情報の方向が左から右へであると、前記ユーザのジェスチャーが左から右へのスライドジェスチャーであると認識するための第1のスライドジェスチャー確定サブモジュールと、
予め設定された時間内に前記位置情報が変化し且つ取得された前記変化した位置情報の方向が右から左へであると、前記ユーザのジェスチャーが右から左へのスライドジェスチャーであると認識するための第2のスライドジェスチャー確定サブモジュールと、
予め設定された時間内に前記位置情報が一定であり且つ取得された前記位置情報が一定になった継続時間が予め設定された閾値より長いと、前記ユーザのジェスチャーがタッチ時間の予め設定された閾値より長いタッチジェスチャーであると認識するための第1のタッチジェスチャー確定サブモジュールと、
予め設定された時間内に前記位置情報が一定であり且つ取得された前記位置情報が一定になった継続時間が予め設定された閾値以下であると、前記ユーザのジェスチャーがタッチ時間の予め設定された閾値以下のタッチジェスチャーであると認識するための第2のタッチジェスチャー確定サブモジュールと
を備えることを特徴とする請求項に記載のイヤホンケーブルで端末を制御する装置。
【請求項10】
前記制御指令取得モジュールは、
予め設定された、ジェスチャーと制御指令との対照表から前記ユーザのジェスチャーを検索し、前記ユーザのジェスチャーに対応する制御指令を取得する検索サブモジュールを備える
ことを特徴とする請求項ないしのいずれか1項に記載のイヤホンケーブルで端末を制御する装置。
【請求項11】
容量性材料で製造された特定領域を有し、
1つ又は複数のプロセッサと、
メモリと、
イヤホンケーブルの特定領域内に電流を検出すると、前記電流によりユーザのジェスチャーを認識する手段と、前記ユーザのジェスチャーに対応する制御指令を取得する手段と、前記制御指令を実行する手段とを有し、前記メモリに記憶され、前記1つ又は複数のプロセッサにより実行される1つ又は複数のモジュールと、
を備え
前記イヤホンケーブルの特定領域には、指定された第1の検出点と第2の検出点が含まれ、前記第1の検出点と前記第2の検出点との間の距離が所定距離閾値より長く、
前記ジェスチャーを認識する手段は、
前記イヤホンケーブルの特定領域内に電流を検出すると、予め設定された時間内の前記第1の検出点の電流変化信号と前記第2の検出点の電流変化信号を検出する手段と、
前記第1の検出点の電流変化信号と前記第2の検出点の電流変化信号に応じて、ユーザのジェスチャーを認識する手段と
を備えることを特徴とするデバイス。
【請求項12】
プロセッサに実行されることにより、請求項1乃至のいずれか1項に記載のイヤホンケーブルで端末を制御する方法を実現することを特徴とするプログラム。
【請求項13】
請求項12に記載のプログラムが記録された記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
本願は、出願番号がCN201310542831.7であって、出願日が2013年11月5日である中国特許出願に基づき優先権を主張し、当該中国特許出願のすべての内容を本願に援用する。
【技術分野】
【0002】
本発明は、端末制御技術分野に関し、特にイヤホンケーブルで端末を制御する方法、イヤホンケーブルで端末を制御する装置デバイス、プログラム及び記録媒体に関する。
【背景技術】
【0003】
端末装置の普及に伴い、端末装置にインストールされたアプリケーションは、より多様化になり、例えば、ミュージック、ビデオ、ラジオなどがある。これらのアプリケーションを使用するときに他人に迷惑をかけないために、多くのユーザは、イヤホンを使って音声を聞く。また、ユーザは、イヤホンを使って音声を聞くことにより、空いた両手で他のことを取り扱うことができるので、時間を節約できる。
【0004】
通常、イヤホンは、一本のイヤホンケーブルと、当該イヤホンケーブルの一端に電気的に接続された1つのプラグと、当該イヤホンケーブルの他端に電気的に接続された1つのスピーカとを備える。前記イヤホンケーブルは、一本のプラス(正極)の配線と、一本のマイナス(負極)の配線と、前記プラスの配線及びマイナスの配線を被覆するカバー層と、1つの操作ボタンを有する。プラスの配線とマイナスの配線は、両方とも銅又はアルミウム等の高導電率の金属材で製造される。イヤホンケーブルを使用する際に、銅又はアルミウム等の高導電率の金属材の可撓性が低いので、外部からの引張力又はケーブル自身の重力の作用により、また、繰り返して折り曲げることにより、カバー層に被覆されたプラスの配線とマイナスの配線の切断を引き起こしてしまうことがある。また、上記操作ボタンを頻繁に押圧すると、当該操作ボタンの感度が落ちてしまい、また故障になりやすくなり、これにより、イヤホンの性能に影響を与え、イヤホンのメンテナンスコストを高め、ひいてはイヤホンの寿命を低減する問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、操作が便利且つ素早く、イヤホンケーブルの性能を向上させ、イヤホンケーブルの寿命を延長し、イヤホンケーブルで端末を制御する方法を提供することである。
【0006】
同時に、本発明は、上記方法の実現及び応用を確保するために、さらにイヤホンケーブルで端末を制御する装置デバイス、プログラム及び記録媒体を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本出願の実施例に係る第1の局面は、イヤホンケーブルで端末を制御する方法を提供し、前記イヤホンケーブルが容量性材料で製造された特定領域を有し、且つ前記端末に接続され、前記方法は、
前記イヤホンケーブルの特定領域内に電流を検出すると、前記電流によりユーザのジェスチャーを認識するステップと、
前記ユーザのジェスチャーに対応する制御指令を取得するステップと、前記制御指令を実行するステップとを含む。
【0008】
選択的に、前記イヤホンケーブルの特定領域には、指定された第1の検出点と第2の検出点が含まれ、前記第1の検出点と前記第2の検出点との間の距離が所定距離の閾値より長く、
前記イヤホンケーブルの特定領域内に電流を検出すると、前記電流によりユーザのジェスチャーを認識するステップは、
前記イヤホンケーブルの特定領域内に電流を検出すると、予め設定された時間内の前記第1の検出点の電流変化信号と前記第2の検出点の電流変化信号を検出するステップと、
前記第1の検出点の電流変化信号と前記第2の検出点の電流変化信号に応じて、ユーザのジェスチャーを認識するステップと、を含む。
【0009】
選択的に、前記第1の検出点の電流変化信号と前記第2の検出点の電流変化信号に応じて、ユーザのジェスチャーを認識するステップは、
前記第1の検出点の電流変化信号が大きくなるとともに、前記第2の検出点の電流変化信号が小さくなると、前記ユーザのジェスチャーが前記第2の検出点から前記第1の検出点へのスライドジェスチャーであると認識するステップと、
前記第1の検出点の電流変化信号が小さくなるとともに、前記第2の検出点の電流変化信号が大きくなると、前記ユーザのジェスチャーが前記第1の検出点から前記第2の検出点へのスライドジェスチャーであると認識するステップと、を含む。
【0010】
選択的に、前記第1の検出点の電流変化信号と前記第2の検出点の電流変化信号に応じて、ユーザのジェスチャーを認識するステップは、
前記第1の検出点の電流変化信号及び/又は前記第2の検出点の電流変化信号が一定であり、且つ前記電流変化信号が一定になった継続時間が予め設定された閾値より長いと、前記ユーザのジェスチャーがタッチ時間の予め設定された閾値より長いタッチジェスチャーであると認識するステップと、
前記第1の検出点の電流変化信号及び/又は前記第2の検出点の電流変化信号が一定であり、且つ前記電流変化信号が一定になった継続時間が予め設定された閾値以下であると、前記ユーザのジェスチャーがタッチ時間の予め設定された閾値以下のタッチジェスチャーであると認識するステップと、を含む。
【0011】
選択的に、前記イヤホンケーブルの特定領域内に電流を検出すると、前記電流によりユーザのジェスチャーを認識するステップは、
前記イヤホンケーブルの特定領域内に電流を検出すると、予め設定された時間内に前記電流を生成した接触点の位置情報を計算するステップと、
予め設定された時間内に前記位置情報が変化し且つ取得された前記変化した位置情報の方向が左から右へであると、前記ユーザのジェスチャーが左から右へのスライドジェスチャーであると認識するステップと、
予め設定された時間内に前記位置情報が変化し且つ取得された前記変化した位置情報の方向が右から左へであると、前記ユーザのジェスチャーが右から左へのスライドジェスチャーであると認識するステップと、
予め設定された時間内に前記位置情報が一定であり、且つ取得された前記位置情報が一定になった継続時間が予め設定された閾値より長いと、前記ユーザのジェスチャーがタッチ時間の予め設定された閾値より長いタッチジェスチャーであると認識するステップと、
予め設定された時間内に前記位置情報が一定であり、且つ取得された前記位置情報が一定になった継続時間が予め設定された閾値以下であると、前記ユーザのジェスチャーがタッチ時間の予め設定された閾値以下のタッチジェスチャーであると認識するステップと、を含む。
【0012】
選択的に、前記ユーザのジェスチャーに対応する制御指令を取得するステップは、
予め設定された、ジェスチャーと制御指令の対照表から前記ユーザのジェスチャーを検索し、前記ユーザのジェスチャーに対応する制御指令を取得するステップを含む。
【0013】
本出願の実施例に係る第2の局面は、イヤホンケーブルで端末を制御する装置を提供し、前記イヤホンケーブルは、容量性材料で製造された特定領域を有し、且つ前記端末に接続され、前記装置は、
イヤホンケーブルの特定領域内に電流を検出すると、前記電流によりユーザのジェスチャーを認識するジェスチャー認識モジュールと、
前記電流により制御指令を生成する制御指令取得モジュールと、
前記制御指令を実行する制御指令実行モジュールとを備える。
【0014】
選択的に、前記イヤホンケーブルの特定領域には、指定された第1の検出点と第2の検出点が含まれ、前記第1の検出点と前記第2の検出点との間の距離が所定距離閾値より長く、
前記ジェスチャー認識モジュールは、
前記イヤホンケーブルの特定領域内に電流を検出すると、予め設定された時間内の前記第1の検出点の電流変化信号と前記第2の検出点の電流変化信号を検出するための電流変化信号取得サブモジュールと、
前記第1の検出点の電流変化信号と前記第2の検出点の電流変化信号に応じて、ユーザのジェスチャーを認識するためのユーザジェスチャー認識サブモジュールとを備える。
【0015】
選択的に、前記ユーザジェスチャー認識サブモジュールは、
前記第1の検出点の電流変化信号が大きくなるとともに、前記第2の検出点の電流変化信号が小さくなると、前記ユーザのジェスチャーが前記第2の検出点から前記第1の検出点へのスライドジェスチャーであると認識するための第1のジェスチャー確定ユニットと、
前記第1の検出点の電流変化信号が小さくなるとともに、前記第2の検出点の電流変化信号が大きくなると、前記ユーザのジェスチャーが前記第1の検出点から前記第2の検出点へのスライドジェスチャーであると認識するための第2のジェスチャー確定ユニットとを備える。
【0016】
選択的に、前記ユーザジェスチャー認識サブモジュールは、
前記第1の検出点の電流変化信号及び/又は前記第2の検出点の電流変化信号が一定であり、且つ前記電流変化信号が一定になった継続時間が予め設定された閾値より長いと、前記ユーザのジェスチャーがタッチ時間の予め設定された閾値より長いタッチジェスチャーであると認識するための第3のジェスチャー確定ユニットと、
前記第1の検出点の電流変化信号及び/又は前記第2の検出点の電流変化信号が一定であり、且つ前記電流変化信号が一定になった継続時間が予め設定された閾値以下のとき、前記ユーザのジェスチャーがタッチ時間の予め設定された閾値以下のタッチジェスチャーであると認識するための第4のジェスチャー確定ユニットと、を備える。
【0017】
選択的に、前記ジェスチャー認識モジュールは、
前記イヤホンケーブルの特定領域内に電流を検出すると、予め設定された時間内に前記電流を生成する接触点の位置情報を算出する位置情報算出サブモジュールと、
予め設定された時間内に前記位置情報が変化し且つ取得された前記変化した位置情報の方向が左から右へであると、前記ユーザのジェスチャーが左から右へのスライドジェスチャーであると認識するための第のスライドジェスチャー確定サブモジュールと、
予め設定された時間内に前記位置情報が変化し且つ取得された前記変化した位置情報の方向が右から左へであると、前記ユーザのジェスチャーが右から左へのスライドジェスチャーであると認識するための第2のスライドジェスチャー確定サブモジュールと、
予め設定された時間内に前記位置情報が一定であり且つ取得された前記位置情報が一定になった継続時間が予め設定された閾値より長いと、前記ユーザのジェスチャーがタッチ時間の予め設定された閾値より長いタッチジェスチャーであると認識するための第1のタッチジェスチャー確定サブモジュールと、
予め設定された時間内に前記位置情報が一定であり且つ取得された前記位置情報が一定になった継続時間が予め設定された閾値以下であると、前記ユーザのジェスチャーがタッチ時間の予め設定された閾値以下のタッチジェスチャーであると認識するための第2のタッチジェスチャー確定サブモジュールとを備える。
【0018】
選択的に、前記制御指令取得モジュールは、
予め設定された、ジェスチャーと制御指令との対照表から前記ユーザのジェスチャーを検索し、前記ユーザのジェスチャーに対応する制御指令を取得する検索サブモジュールを備える。
【0019】
本出願の実施例に係る第3の方面は、デバイスを提供し、前記デバイスは、容量性材料で製造された特定領域を有し、
1つ又は複数のプロセッサと、
メモリと、
ヤホンケーブルの特定領域内に電流を検出すると、前記電流によりユーザのジェスチャーを認識する手段と、前記ユーザのジェスチャーに対応する制御指令を取得する手段と、前記制御指令を実行する手段とを有し、前記メモリに記憶され、前記1つ又は複数のプロセッサにより実行される1つ又は複数のモジュールと、を備える。
本出願の実施例に係る第4の方面は、本発明は、プログラムを提供し、当該プログラムは、プロセッサに実行されることにより、前記イヤホンケーブルで端末を制御する方法を実現する。
本出願の実施例に係る第5の方面は、本発明は、前記プログラムが記録された記録媒体を提供する。
【発明の効果】
【0020】
本出願の実施例に係る技術方案は、以下の有益な効果を有する。
【0021】
その1、本出願は、容量性材料で製造された特定領域を有するイヤホンケーブルで端末を制御し、容量性材料は、光損失及び端末システムにおける消費電力の面において、抵抗技術より優れたため、イヤホンケーブルの性能を向上させることができるとともに、容量性材料が耐摩耗性を持ち、寿命も長いので、ユーザが使用するときのメンテナンスコストが低い。
【0022】
その2、本出願において、イヤホンケーブルの特定領域内にユーザが特定領域と接触することにより形成された電流を検出すると、ユーザのジェスチャーを認識し、ユーザのジェスチャーに対応する制御指令を取得して、制御指令を実行することによって、端末に対する制御を実現する。この過程において、圧力ボタンを押圧して電流信号を生成する必要がなく、イヤホンケーブルの特定領域を接触するだけで制御できるので、操作が便利且つ素早くなる。
【0023】
その3、本出願において、イヤホンケーブルの特定領域が容量性材料で製造され、当該特定領域に2つの任意の検出点を設定すれば、ユーザがイヤホンケーブルの特定領域に作用するジェスチャーを確定できる。そして、ユーザのジェスチャーに対応する制御指令を取得し、端末を制御する。このように、電流検出の効率を向上させ、さらにユーザのジェスチャーに応答して端末を制御する効率を向上させる。
【0024】
その4、本出願において、イヤホンケーブルの特定領域が容量性材料で製造され、ユーザの特定領域に接する接触点を検出して、各接触点の位置情報を取得する。接触点の位置情報によってユーザがイヤホンケーブルの特定領域に作用するジェスチャーを取得し、そしてユーザのジェスチャーに対応する制御指令を取得することで、端末を制御する。このように、ユーザのジェスチャーを認識する正確性を向上させ、端末を正確に制御できる。
【0025】
以上の一般的な記述及び以下の詳細な記述は、例示的なものに過ぎず、本発明を限定するものではないと理解すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0026】
ここでの図面は、本明細書の一部として、本発明に適切な実施例を示し、明細書と合わせて本発明の原理を解釈する。
図1】例示的な実施例によるイヤホンケーブルで端末を制御する方法のフローチャートである。
図2】例示的な実施例によるイヤホンケーブルで端末を制御する方法のフローチャートである。
図3】例示的な実施例によるイヤホンケーブルで端末を制御する方法に基づくユーザ操作を模式的に示す図である。
図4】例示的な実施例によるイヤホンケーブルで端末を制御する方法のフローチャートである。
図5】例示的な実施例によるイヤホンケーブルで端末を制御する装置のブロック図である。
図6】例示的な実施例によるジェスチャー認識モジュールのブロック図である。
図7】例示的な実施例によるジェスチャー認識サブモジュールのブロック図である。
図8】例示的な実施例による端末装置の構造を模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、例示的な実施例について詳細に説明し、図面に例示的に示す。以下の説明において、図面に言及するとき、特に説明しなければ、各図面における同一の数字は、同一又は類似の要素を表す。以下の例示的な実施例で説明された実施形態は、本発明と一致する全ての実施形態ではない。逆に、それらの実施形態は、単なる特許請求の範囲に記載される本発明のいくつの方面と一致する装置と方法を示す例である。
【0028】
本発明の中心となる思想の1つは、容量性材料で製造された特定領域を有するイヤホンケーブルで端末を制御する方法を提供する。イヤホンケーブルの特定領域内に、ユーザと特定領域との接触により形成された電流を検出すると、前記電流によってユーザのジェスチャーを認識し、ユーザのジェスチャーに対応する制御指令を取得し、そして、制御指令を実行することで、端末に対する制御を実現する。
【0029】
<実施例1>
図1は、例示的な実施例によるイヤホンケーブルで端末を制御する方法のフローチャートであり、当該図1を参照し、当該イヤホンケーブルは、容量性材料で製造された特定領域を有し、前記端末に接続される。本実施例は、以下のステップを含む。
【0030】
ステップ101において、前記イヤホンケーブルの特定領域内に電流を検出すると、前記電流によってユーザのジェスチャーを認識する。
【0031】
ステップ102において、前記ユーザのジェスチャーに対応する制御指令を取得する。
【0032】
ステップ103において、前記制御指令を実行する。
【0033】
本実施例は、容量性材料で製造された特定領域を有するイヤホンケーブルで端末を制御する方法を提供する。容量性材料は、光損失及び端末システムにおける消費電力の面において、抵抗技術より優れたため、イヤホンケーブルの性能を向上させることができるとともに、容量性材料が耐摩耗性を持ち、寿命も長いので、ユーザが使用するときのメンテナンスコストが低い。
【0034】
特定領域内に電流を検出すると、電流によってユーザのジェスチャーを認識し、ユーザのジェスチャーに対応する制御指令を取得し、そして制御指令を実行することで、端末に対する制御を実現する。この過程において、圧力ボタンを押圧して電流信号を生成する必要がなく、イヤホンケーブルの特定領域を接触するだけで制御できるので、操作が便利且つ素早くなる。
【0035】
<実施例2>
図2は、例示的な実施例によるイヤホンケーブルで端末を制御する方法のフローチャートであり、当該図2を参照し、当該イヤホンケーブルは、容量性材料で製造された特定領域を有し、前記端末に接続される。当該特定領域において、指定した第1の検出点と第2の検出点を有し、当該第1の検出点と第2の検出点との間の距離が所定距離の閾値より大きい。本実施例は、以下のステップを含む。
【0036】
ステップ201において、前記イヤホンケーブルの特定領域内に電流を検出すると、予め設定された時間内の前記第1の検出点の電流変化信号と第2の検出点の電流変化信号を検出する。
【0037】
実際に、イヤホンケーブルの特定領域内に検出された電流は、ユーザが前記特定領域と接触することにより形成されたものであり、ユーザは、指又は容量性材料の感知できる他の接触媒体を使用して、イヤホンケーブルの特定領域を接触することができる。本実施例に係るイヤホンケーブルの特定領域が容量性材料で製造されたものであるため、ユーザがイヤホンケーブルの特定領域を接触するとき、人体内の電界により、人体と当該特定領域のケーブル表面との間にカップリングコンデンサーが形成される。高周波のコンデンサーである場合、コンデンサーがそのまま導体となり、すると、一部のわずかな電流が接触点から指へ流れ、検出回路によりこの一部のわずかな電流の変化を検出することができる。当該検出回路が、端末のマザーボードに実装され、ADC(Analog−to−Digital Converter)回路を使用することが可能である。実際に、端末システムは、通常ADCポートを有する。端末システムにおけるADCポートが足りない場合、ワンチップマイコンを付加し、ワンチップマイコンのADCポートを使用することができる。
【0038】
本実施例において、イヤホンケーブルの特定領域に対して、予め2つの検出点(第1の検出点と第2の検出点)を設定し、2つの検出回路により、この2つの検出点の予め設定された時間内の電流変化を測定することで、その電流変化信号を取得することができる。そして、ユーザがイヤホンケーブルを使用する場合には、正確に制御ジェスチャーを行うように、イヤホンケーブルに、例えば特定の色など、特定のマークで予め設定された2つの検出点をつけることができる。
【0039】
本実施例におけるイヤホンケーブルの特定領域は、イヤホンケーブルの全領域であってもよく、イヤホンケーブルの一部の領域であってもよく、第1の検出点と第2の検出点は、特定領域において間隔が所定距離の閾値より大きい2つの任意のポイントであることを理解すべきである。本実施例では、イヤホンケーブルの特定領域及び第1の検出点と第2の検出点の選択方式に対して限定する必要がない。
【0040】
ステップ202において、前記第1の検出点の電流変化信号と第2の検出点の電流変化信号に基づいて、ユーザのジェスチャーを認識する。
【0041】
本実施例の一実施形態において、ユーザのジェスチャーは、スライドジェスチャーを含む。スライドジェスチャーの認識方法は、以下のサブステップを含む。
【0042】
サブステップS11において、前記第1の検出点の電流変化信号が大きくなるとともに、前記第2の検出点の電流変化信号が小さくなると、前記ユーザのジェスチャーが前記第2の検出点から前記第1の検出点へのスライドジェスチャーであると判定する。
【0043】
サブステップS12において、前記第1の検出点の電流変化信号が小さくなるとともに、前記第2の検出点の電流変化信号が大きくなると、前記ユーザのジェスチャーが前記第1の検出点から前記第2の検出点へのスライドジェスチャーであると認識する。
【0044】
実際に、「電流=電圧/抵抗」の式、及び「抵抗=(抵抗率×導線の長さ)/断面積」の式から、「電流=断面積×電圧/(抵抗率×導線の長さ)」の式を得られ、これからわかるように、電流の大きさと導線の長さとの対応関係は、反比例になる。図3に示されたユーザ操作の模式的な図を参照し、イヤホンケーブルの特定領域において、第1の検出点Aと第2の検出点Bを指定し、A点がB点の左側に位置する。予め設定された時間内にA点の電流変化信号が小さくなるとともに、B点の電流変化信号が大きくなることを検出すると、ユーザのイヤホンケーブルに接する接触点がA点から段々遠くなり、イヤホンケーブルに接する接触点がB点から段々近くなることを表明できる。よって、ユーザのジェスチャーは、A点から離れつつ、B点に近づくスライドジェスチャーであることがわかり、スライド方向は、A点からB点へ(又は左から右へ)の方向である。逆に、予め設定された時間内にA点の電流変化信号が大きくなるとともに、B点の電流変化信号が小さくなることを検出すると、ユーザのイヤホンケーブルに接する接触点がA点に段々近くなり、イヤホンケーブルに接する接触点がB点から段々遠くなることを表明できる。よって、ユーザのジェスチャーは、B点から離れつつ、A点に近づくスライドジェスチャーであることが分かり、スライド方向は、B点からA点へ(又は右から左へ)の方向である。
【0045】
本実施例の他の実施形態において、ユーザのジェスチャーは、タッチジェスチャーを含む。タッチジェスチャーの認識方法は、以下のサブステップを含む。
【0046】
サブステップS21において、前記第1の検出点の電流変化信号及び/又は前記第2の検出点の電流変化信号が一定であり、且つ前記電流変化信号が一定になった継続時間が予め設定された閾値より長い場合、前記ユーザのジェスチャーがタッチ時間の予め設定された閾値より長いタッチジェスチャーであると認識する。
【0047】
サブステップS22において、前記第1の検出点の電流変化信号及び/又は前記第2の検出点の電流変化信号が一定であり且つ前記電流変化信号が一定になった継続時間が予め設定された閾値以下の場合、前記ユーザのジェスチャーがタッチ時間の予め設定された閾値以下のタッチジェスチャーであると認識する。
【0048】
図3において、A点の電流変化信号及び/又はB点の電流変化信号が変更しないと、ユーザのイヤホンケーブルに接する接触点とA点との間の距離、及び、ユーザのイヤホンケーブルに接する接触点とB点との間の距離が、変化しないことを表明できる。よって、ユーザのジェスチャーがある接触点をタッチし続けるタッチジェスチャーであることを判明できる。
【0049】
さらに、ユーザのある接触点をタッチし続ける継続時間を計算することで、タッチジェスチャーを、タッチ時間が予め設定された閾値より長いタッチジェスチャーと、タッチ時間が予め設定された閾値以下のタッチジェスチャーにわけることができる。
【0050】
ステップ203において、予め設定された、ジェスチャーと制御指令との対照表から前記ユーザのジェスチャーを検索し、前記ユーザのジェスチャーに対応する制御指令を取得する。
【0051】
本実施例において、制御指令とユーザのジェスチャーとの対応関係を記憶する対照表を予め設定することが可能である。対照表内に検索することにより、ユーザのジェスチャーに対応する制御指令を取得できる。本実施例の一実施形態において、制御指令は、音量を増減する指令や、オーディオ又はビデオを一時停止/再生する指令や、アプリケーションを起動/終了する指令等を含む。その中、前記アプリケーションは、再生、一時停止又は停止する機能を有するマルチメディア型のアプリケーションである。
【0052】
例えば、本実施例の予め設定された対照表は、表1に示される。
【表1】

【0053】
表1に示した対照表に基づいて、以下のように検索する。予め設定された第2の検出点が第1の検出点の右側に位置する場合、第2の検出点から第1の検出点への方向に沿うスライドジェスチャーに対応する制御指令は、音量を増加する指令であり、一方、第1の検出点から第2の検出点への方向に沿うスライドジェスチャーに対応する制御指令は、音量を減少する指令である。また、タッチ時間が予め設定された閾値より長いタッチジェスチャーに対応する制御指令は、アプリケーションを起動/終了する指令であり、一方、タッチ時間が予め設定された閾値以下のタッチジェスチャーに対応する制御指令は、オーディオ又はビデオを一時停止/再生する指令である。
【0054】
ステップ204において、前記制御指令を実行する。
【0055】
上記対照表内に検索することによって、ユーザの各ジェスチャーに対応する制御指令を取得できる。また、現在の応用状況によって制御指令を定義でき、例えば、現在、ユーザがミュージックのアプリケーションを起動していると、制御指令は、現在の音量の増加又は減少する指令である。また、アプリケーションを一時停止/再生する指令や、アプリケーションを起動/終了する指令等の制御指令は、現在の応用状況によって設定すべきである。例えば、取得された制御指令がオーディオ又はビデオを一時停止/再生する指令である場合、現在のオーディオ又はビデオの状態が一時停止状態であると、制御指令がオーディオ又はビデオを再生する指令である。現在のオーディオ又はビデオの状態が再生状態であると、制御指令がオーディオ又はビデオを一時停止する指令である。また、アプリケーションを起動/終了する指令は同じであり、現在のアプリケーションの状態が起動状態であると、制御指令がアプリケーションを終了する指令であり、現在のアプリケーションの状態が終了状態であると、制御指令がアプリケーションを起動する指令である。端末のCPUは、制御指令に応じて、端末に対して制御指令により指示された操作を実行する。これによって、端末に対する様々な制御を実現する。
【0056】
上記ユーザのジェスチャーと制御指令は、本実施例の例示的なものであり、当業者は、実際の状況に応じて、本実施例の理論に基づき、他のタイプのユーザのジェスチャーと制御指令を定義することができる(例えば、図画の拡大又は縮小指令)。本実施例は、これを限定しない。
【0057】
本実施例において、イヤホンケーブルの特定領域が容量性材料で製造され、当該特定領域に予め2つの検出点を任意に設定すれば、ユーザがイヤホンケーブルの特定領域に作用するジェスチャーを確定できる。そして、ユーザのジェスチャーに対応する制御指令を取得し、端末を制御する。このように、電流検出の効率を向上させ、さらにユーザのジェスチャーに応答して端末を制御する効率を向上させる。
【0058】
<実施例3>
図4は、例示的な実施例によるイヤホンケーブルで端末を制御する方法のフローチャートであり、当該図4を参照し、前記イヤホンケーブルは、容量性材料で製造された特定領域を有し、前記端末に接続される。本実施例は、以下のステップを含む。
【0059】
ステップ301において、前記イヤホンケーブルの特定領域内に電流を検出すると、予め設定された時間内に前記電流を生成する接触点の位置情報を計算する。
【0060】
本実施例に係るイヤホンケーブルの特定領域が容量性材料で製造されたものであるため、ユーザがイヤホンケーブルの特定領域を接触するとき、人体内の電界により、人体と当該特定領域のケーブル表面との間にカップリングコンデンサーが形成される。高周波のコンデンサーである場合、コンデンサーがそのまま導体となり、すると、一部のわずかな電流が接触点から指へ流れる。この電流は、容量性材料の4つのピンにある電極のそれぞれから流れ出し、この4つの電極を通過する電流がそれぞれ指から4つのピンまでの距離との対応関係は、正比例になる。4つの電流の比率を厳密に計算することで、当該電流を生成する接触点の位置を取得できる。ADC回路等の検出回路は、ユーザと特定領域との接触を感知し、接触により生成された電流を検出することができる。そして、検出された電流に基づいて対応する接触点の位置を計算する。
【0061】
ステップ302において、予め設定された時間内に前記位置情報が変化し且つ取得された前記変化した位置情報の方向が左から右へであると、前記ユーザのジェスチャーが左から右へのスライドジェスチャーであると認識する。
【0062】
ステップ303において、予め設定された時間内に前記位置情報が変化し且つ取得された前記変化した位置情報の方向が右から左へであると、前記ユーザのジェスチャーが右から左へのスライドジェスチャーであると認識する。
【0063】
実際に、検出回路は、電流を検出することによってユーザとイヤホンケーブルの特定領域との全ての接触点の位置情報を算出することができる。位置情報が変化すると、複数の接触点を有することを表明し、即ち、前記ユーザのジェスチャーがスライドジェスチャーであると認識する。全ての接触点の位置情報で形成された接触点の軌跡に基づいて、当該スライドジェスチャーの方向情報を取得でき、例えば、左から右への方向又は右から左への方向等の情報を取得できる。
【0064】
ステップ304において、予め設定された時間内に前記位置情報が一定であり且つ取得された前記位置情報が一定になった継続時間が予め設定された閾値より長い場合、前記ユーザのジェスチャーがタッチ時間の予め設定された閾値より長いタッチジェスチャーであると認識する。
【0065】
ステップ305において、予め設定された時間内に前記位置情報が一定であり且つ取得された前記位置情報が一定になった継続時間が予め設定された閾値以下の場合、前記ユーザのジェスチャーがタッチ時間の予め設定された閾値以下のタッチジェスチャーであると認識する。
【0066】
その場合、位置情報が一定であると、ユーザと特定領域との接触点が1つであり、ユーザのジェスチャーがタッチジェスチャーであることを表明し、当該位置情報が一定になった継続時間を検出することによって、当該タッチジェスチャーの継続時間を取得できる。
【0067】
ステップ306において、予め設定されたジェスチャーと制御指令との対照表から前記ユーザのジェスチャーを検索し、前記ユーザのジェスチャーに対応する制御指令を取得し、引き続きステップ30を実行する。
【0068】
ステップ307において、前記制御指令を実行する。
【0069】
実際に、予め設定された対照表からユーザのジェスチャーに対応する制御指令を検出でき、制御指令を実行することによって、端末を制御する。
【0070】
本実施例において、イヤホンケーブルの特定領域が容量性材料で製造され、ユーザの特定領域に接する接触点を検出して、各接触点の位置情報を取得する。接触点の位置情報によってユーザがイヤホンケーブルの特定領域に作用するジェスチャーを取得し、そしてユーザのジェスチャーに対応する制御指令を取得することで、端末を制御する。このように、ユーザのジェスチャーを認識する正確性を向上させ、端末を正確に制御できる。
【0071】
<実施例4>
同じ発明の思想に基づいて、図5は、例示的な実施例によるイヤホンケーブルで端末を制御する装置のブロック図であり、当該図5を参照し、前記イヤホンケーブルは、容量性材料で製造された特定領域を有し、前記端末に接続される。前記装置は、前記イヤホンケーブルの特定領域内に電流を検出すると、前記電流によってユーザのジェスチャーを認識するためのジェスチャー認識モジュール401と、前記電流によって制御指令を生成するための制御指令取得モジュール402と、前記制御指令を実行するための制御指令実行モジュール403とを備える。
【0072】
図6は、例示的な実施例によるジェスチャー認識モジュールのブロック図であり、当該図6を参照し、前記イヤホンケーブルの特定領域は、指定された第1の検出点と第2の検出点を有し、前記第1の検出点と前記第2の検出点との間の距離が所定距離の閾値より大きい。前記ジェスチャー認識モジュール401は、前記イヤホンケーブルの特定領域内に電流を検出すると、予め設定された時間内の前記第1の検出点の電流変化信号と前記第2の検出点の電流変化信号を検出するための電流変化信号取得サブモジュール4011と、前記第1の検出点の電流変化信号と前記第2の検出点の電流変化信号に応じて、ユーザのジェスチャーを認識するためのユーザジェスチャー認識サブモジュール4012とを備えることができる。
【0073】
本実施例の一実施形態において、前記ユーザジェスチャー認識サブモジュール4012は、前記第1の検出点の電流変化信号が大きくなるとともに、前記第2の検出点の電流変化信号が小さくなる場合、前記ユーザのジェスチャーが前記第2の検出点から前記第1の検出点へのスライドジェスチャーであると認識するための第1のジェスチャー確定ユニットと、前記第1の検出点の電流変化信号が小さくなるとともに、前記第2の検出点の電流変化信号大きくなる場合、前記ユーザのジェスチャーが前記第1の検出点から前記第2の検出点へのスライドジェスチャーであると認識するための第2のジェスチャー確定ユニットとを備えることができる。
【0074】
本実施例の一実施形態において、前記ユーザジェスチャー認識サブモジュール4012は、前記第1の検出点の電流変化信号及び/又は前記第2の検出点の電流変化信号が一定であり、且つ前記電流変化信号が一定になった継続時間が予め設定された閾値より長い場合、前記ユーザのジェスチャーがタッチ時間の予め設定された閾値より長いタッチジェスチャーであると認識するための第3のジェスチャー確定ユニットと、前記第1の検出点の電流変化信号及び/又は前記第2の検出点の電流変化信号が一定であり、且つ前記電流変化信号が一定になった継続時間が予め設定された閾値以下の場合、前記ユーザのジェスチャーがタッチ時間の予め設定された閾値以下のタッチジェスチャーであると認識するための第4のジェスチャー確定ユニットとを備えることができる。
【0075】
図7は、例示的な実施例によるジェスチャー認識サブモジュールのブロック図であり、当該図7を参照し、前記ユーザのジェスチャーは、スライドジェスチャーを含む。前記ジェスチャー認識モジュール401は、前記イヤホンケーブルの特定領域内に電流を検出すると、予め設定された時間内に前記電流を生成する接触点の位置情報を算出するための位置情報算出サブモジュール4010と、予め設定された時間内に前記位置情報が変化し且つ取得された前記変化した位置情報の方向が左から右へである場合、前記ユーザのジェスチャーが左から右へのスライドジェスチャーであると認識するための第1のスライドジェスチャー確定サブモジュール4020と、予め設定された時間内に前記位置情報が変化し且つ取得された前記変化した位置情報の方向が右から左へである場合、前記ユーザのジェスチャーが右から左へのスライドジェスチャーであると認識するための第2のスライドジェスチャー確定サブモジュール4030と、予め設定された時間内に前記位置情報が一定であり且つ取得された前記位置情報が一定になった継続時間が予め設定された閾値より長い場合、前記ユーザのジェスチャーがタッチ時間の予め設定された閾値より長いタッチジェスチャーであると認識るための第1のタッチジェスチャー確定サブモジュール4040と、予め設定された時間内に前記位置情報が一定であり且つ取得された前記位置情報が一定になった継続時間が予め設定された閾値以下の場合、前記ユーザのジェスチャーがタッチ時間の予め設定された閾値以下のタッチジェスチャーであると認識するための第2のタッチジェスチャー確定サブモジュール4050とを備えることができる。
【0076】
本実施例の一実施形態において、前記制御指令取得モジュール402は、予め設定された、ジェスチャーと制御指令との対照表から、前記ユーザのジェスチャーを検索し、前記ユーザのジェスチャーに対応する制御指令を取得するための検索サブモジュールを備えることができる。
【0077】
<実施例5>
図8は、例示的な実施例により端末装置の構造を模式的に示す図であり、当該図8を参照し、当該端末装置は、上記実施例におけるイヤホンケーブルで端末を制御する方法を実施するためのものである。なお、当該端末装置は、携帯電話、タブレットPC、着用型のモバイルデバイス(例えば、スマートウォッチ)等である。
【0078】
端末装置700は、通信ユニット110、コンピューターが読み取り可能な記録媒体を一つ以上含むメモリ120、入力ユニット130、表示ユニット140、センサー150、オーディオ回路160、WiFi(wireless fidelity)モジュール(無線通信ユニット)170、一つ以上の処理コアを有するプロセッサ180、及び電源190などの部品を含む。当業者は、図8に示す端末装置の構成は端末装置に対する限定ではなく、当該端末装置が、図示した部品より多い数、または少ない数の部品を備えてもよく、或いは、幾つかの部品の組み合わせ、または異なる部品配置を有してもよい、ことを理解すべきである。
【0079】
ここで、通信ユニット110は、情報の送受信または通話中において、信号を受信及び送信するためのものである。当該通信ユニット110は、RF(Radio Frequency)回路、ルーター、モデム等のネットワーク通信装置であってもよい。特に、通信ユニット110がRF回路である場合、基地局からの下り情報を受信した後、1つ、或いは1つ以上のプロセッサ180に渡して処理させる。また、上りデータを基地局に送信する。一般的に、通信ユニットとしてのRF回路は、アンテナ、少なくとも1つのアンプ、チューナー、1つ又は複数の発振器、加入者認識モジュール(SIM)カード、受発信機、カプラー、LNA(Low Noise Amplifier、ローノイズアンプ)、デュプレクサ等を含むが、これらに限らない。なお、通信ユニット110は、無線通信でネットワーク、及び他の装置と通信することができる。上記無線通信として、GSM(Global System of Mobile communication)、GPRS(General Packet Radio Service)、CDMA(Code Division Multiple Access)、WCDMA(Wideband Code Division Multiple Access)、LTE(Long Term Evolution)、電子メール、SMS(Short Messaging Service)等を含む任意の通信規格またはプロトコルを利用してもよいが、これらに限らない。メモリ120は、ソフトウェアプログラム及びモジュールを格納するためのものであり、プロセッサ180は、メモリ120に格納されたソフトウェアプログラム及びモジュールを実行することで、各種機能のアプリ及びデータ処理を実施する。メモリ120には、主に、プログラム格納領域とデータ格納領域を有する。プログラム格納領域には、OS、少なくとも1つの機能を実行するアプリ(例えば、音声再生機能、画像再生機能等)等が格納される。データ格納領域には、端末装置700の使用により作成されたデータ(例えば、オーディオデータ、電話帳等)等が格納される。また、メモリ120は、高速RAM(Random Access Memory)を含んでもよく、さらに、例えば少なくとも1つの磁気ディスクメモリ、フラッシュメモリなどの不揮発性メモリ、或いは他の揮発性のSSD(solid state drive)メモリを含んでもよい。また、メモリ120は、プロセッサ180及び入力ユニット130がメモリ120にアクセスできるように、メモリ制御器をさらに含んでもよい。
【0080】
入力ユニット130は、数字或いはキャラクター情報の入力の受け付け、及び、ユーザ設定及び機能制御に関するキーボード、マウス、ジョイスティック、光学ボールやトラックボールにより信号入力を発生させるためのものである。選択的に、入力ユニット130は、タッチセンシティブ表面131及び他の入力装置132を含んでもよい。タッチセンシティブ表面131は、タッチパネルやタッチパッドとも呼ばれ、ユーザがその表面上や付近に対するタッチ操作(例えば、ユーザが指やタッチペンなどの任意の適した物や付属品を使用して、タッチセンシティブ表面131上やタッチセンシティブ表面131付近に対して行う操作)を収集するとともに、予め設定されたプログラムにしたがって、関連する接続装置を駆動する。タッチセンシティブ表面131は、選択的に、タッチ検出手段及びタッチ制御器の2つの部分を含んでもよい。ここで、タッチ検出手段は、ユーザのタッチ位置を検出するとともに、タッチ操作による信号を検出し、そのタッチ情報をタッチ制御器に送信する。タッチ制御器は、タッチ検出手段からタッチ情報を受信し、当該情報を接触点座標に変換してプロセッサ180に送信するとともに、プロセッサ180からのコマンドを受信して実行する。なお、抵抗式、容量式、赤外線式及び表面弾性波式などの様々な方式によりタッチセンシティブ表面131を実現することができる。入力ユニット130は、タッチセンシティブ表面131に加えて、他の入力装置132をさらに含んでもよい。選択的に、他の入力装置132は、物理的なキーボード、ファンクションキー(例えば、ボリュームボタン、スイッチボタン等)、トラックボール、マウス、ジョイスティック等の中の一つ又は複数を含んでもよいが、これらに限らない。
【0081】
表示ユニット140は、ユーザが入力した情報やユーザに提供する情報、及び端末装置700の各種のグラフィカル・ユーザー・インターフェース(GUI)を表示するためのものであり、これらのグラフィカル・ユーザー・インターフェースは、図形、テキスト、ソース表示ブロック、ビデオ及びそれらの任意の組合せで構成されることができる。表示ユニット140は、表示パネル141を含む。表示パネル141は、LCD(Liquid Crystal Display)、OLED(Organic Light−Emitting Diode)等の形態で構成されてもよい。さらに、タッチセンシティブ表面131は、表示パネル141を覆うように設けられ、タッチセンシティブ表面131がその表面または付近に対するタッチ操作を検出すると、その検出結果をプロセッサ180に転送してタッチイベントのタイプを確認させ、その後、プロセッサ180は、タッチイベントのタイプに基づいて、表示パネル141上に対応する視覚的出力を提供するように構成されてもよい。図において、タッチセンシティブ表面131と表示パネル141とが2つの独立した部品として出力及び入力の機能を実現するように構成されているが、タッチセンシティブ表面131と表示パネル141とを集積構成して入力及び出力機能を実現する実施例もあり得る。
【0082】
端末装置700は、さらに、例えば光センサー、運動センサー及び他のセンサーなどの、少なくとも1つのセンサー150を含んでもよい。選択的に、光センサーは、環境光センサーと近接センサーを含んでもよいが、環境光センサーは、環境光の明るさに基づいて、表示パネル141の輝度を調整することができ、近接センサーは、端末装置700が耳元まで移動すると、表示パネル141及び/又はバックライトをオフする。運動センサーの一種としての重力加速度センサーは、各方向(一般的には、3軸)における加速度の大きさを検出することができ、静止の状態では、重力の大きさ及びその方向を検出することができるので、携帯電話の姿勢を認識するアプリ(例えば、画面の横縦向きの切り替え、ゲーム、磁力計の姿勢校正)、振動認識に関する機能(例えば、歩数計、パーカッション)等に使用される。端末装置700には、さらに、ジャイロスコープ、気圧計、湿度計、温度計、赤外線センサー等のほかのセンサーが備えられるが、ここで、その具体的な説明は省略する。
【0083】
オーディオ回路160、スピーカ161、マイク162は、ユーザと端末装置700との間のオーディオインタフェースを提供する。オーディオ回路160は、受信したオーディオデータから変換された電気信号をスピーカ161に転送し、スピーカ161により音声信号に変換して出力する。一方、マイク162は、収集した音声信号を電気信号に変換し、オーディオ回路160が当該電気信号を受信した後オーディオデータに変換し、オーディオデータをプロセッサ180に転送して処理してから、RF回路110を介して例えば他の端末装置に転送するか、或いはオーディオデータをメモリ120に送信して更に処理を行うようにする。オーディオ回路160は、端末装置700が外部のイヤホンと通信できるように、イヤホン挿入孔を含んでもよい。
【0084】
当該端末装置は、無線通信を実現するために、無線通信ユニット170を備えてもよい。当該無線通信ユニット170は、WiFiモジュールであってもよい。WiFiは近距離無線通信技術に属し、ユーザに無線のブロードバンドインターネットアクセスを提供するので、ユーザは、端末装置700の無線通信ユニット170を利用して、電子メールの送受信、ウェブの閲覧、ストリーミングメディアのアクセス等を行なうことができる。図において、無線通信ユニット170を示しているが、当該無線通信ユニット170は、端末装置700にとって不可欠な構成ではなく、本発明の趣旨を変更しない範囲内で必要に応じて省略することができる、ことを理解すべきである。
【0085】
プロセッサ180は、端末装置700の制御センターであり、各種のインタフェース及び回路を介して携帯電話全体の各部と接続され、メモリ120内に格納されたソフトウェアプログラム及び/又はモジュールを実行または作動させるとともに、メモリ120内に格納されたデータを呼び出すことによって、端末装置700の各種機能の実行及びデータの処理を実現することで、携帯電話全体をコントロールする。選択的に、プロセッサ180は、1つ又は複数の処理コアを含んでもよく、アプリプロセッサとモデムプロセッサを集積して構成されてもよい。ここで、アプリプロセッサは、主に、OS、ユーザインタフェース、及びアプリなどを処理し、モデムプロセッサは、主に、無線通信を処理する。また、上記モデムプロセッサがプロセッサ180に集積されなくてもよい、ことを理解すべきである。
【0086】
端末装置700は、さらに、各部に電力を供給する電源190(例えば、バッテリー)を含み、選択的に、当該電源190は、電源管理システムを介してプロセッサ180にロジック的に接続されることにより、電源管理システムを介して充電・放電管理、及び電力管理等の機能を実現することができる。電源190は、さらに、1つ或いは1つ以上の直流又は交流電源、再充電システム、電源故障検出回路、電源コンバータ又はインバータ、電源状態インジケータ等の任意のアセンブリを含んでもよい。
【0087】
端末装置700は、図示してはないが、カメラ、ブルートゥースモジュール等をさらに含んでもよいが、ここで、その具体的な説明は省略する。
【0088】
本実施例において、端末装置の表示ユニットは、タッチパネルディスプレイであり、端末装置は、さらに、メモリ120に記憶され、前記1つ又は1つ以上のプロセッサ180により実行される1つ又は1つ以上のモジュールを有する。前記1つ又は1つ以上モジュールは、前記イヤホンケーブルの特定領域内に電流を検出すると、前記電流によってユーザのジェスチャーを認識する機能と、前記ユーザのジェスチャーに対応する制御指令を取得する機能と、前記制御指令を実行する機能とを備える。
【0089】
選択的に、前記イヤホンケーブルの特定領域は、指定された第1の検出点と第2の検出点を備え、前記第1の検出点と前記第2の検出点との間の距離が所定距離の閾値より長い場合、前記イヤホンケーブルの特定領域内に電流を検出すると、前記電流によってユーザのジェスチャーを認識するステップは、前記イヤホンケーブルの特定領域内に電流を検出すると、予め設定された時間内の前記第1の検出点の電流変化信号と前記第2の検出点の電流変化信号を検出するステップと、前記第1の検出点の電流変化信号と前記第2の検出点の電流変化信号に応じてユーザのジェスチャーを認識するステップとを含む。
【0090】
選択的に、前記第1の検出点の電流変化信号と前記第2の検出点の電流変化信号に応じてユーザのジェスチャーを認識するステップは、前記第1の検出点の電流変化信号が大きくなるとともに、前記第2の検出点の電流変化信号が小さくなると、前記ユーザのジェスチャーが前記第2の検出点から前記第1の検出点へのスライドジェスチャーであると認識するステップと、前記第1の検出点の電流変化信号が小さくなるとともに、前記第2の検出点の電流変化信号が大きくなると、前記ユーザのジェスチャーが前記第1の検出点から前記第2の検出点のスライドジェスチャーであると認識するステップとを含む。
【0091】
選択的に、前記第1の検出点の電流変化信号と前記第2の検出点の電流変化信号に応じて、ユーザのジェスチャーを認識するステップは、前記第1の検出点の電流変化信号及び/又は前記第2の検出点の電流変化信号が一定であり、且つ前記電流変化信号が一定になった継続時間が予め設定された閾値より長い場合、前記ユーザのジェスチャーがタッチ時間の予め設定された閾値より長いタッチジェスチャーであると認識するステップと、前記第1の検出点の電流変化信号及び/又は前記第2の検出点の電流変化信号が一定であり且つ前記電流変化信号が一定になった継続時間が予め設定された閾値以下の場合、前記ユーザのジェスチャーがタッチ時間の予め設定された閾値以下のタッチジェスチャーであると認識するステップとを含む。
【0092】
選択的に、前記イヤホンケーブルの特定領域内に電流を検出すると、前記電流によってユーザのジェスチャーを認識するステップは、前記イヤホンケーブルの特定領域内に電流を検出すると、予め設定された時間内に前記電流を生成した接触点の位置情報を算出するステップと、予め設定された時間内に前記位置情報が変化し且つ取得された前記変化した位置情報の方向が左から右へであると、前記ユーザのジェスチャーが左から右へのスライドジェスチャーであると認識するステップと、予め設定された時間内に前記位置情報が変化し且つ取得された前記変化した位置情報の方向が右から左へであると、前記ユーザのジェスチャーが右から左へのスライドジェスチャーであると認識するステップと、予め設定された時間内に前記位置情報が一定であり且つ取得された前記位置情報が一定になった継続時間が予め設定された閾値より長いと、前記ユーザのジェスチャーがタッチ時間の予め設定された閾値より長いタッチジェスチャーであると認識するステップと、予め設定された時間内に前記位置情報が一定であり且つ取得された前記位置情報が一定になった継続時間が予め設定された閾値以下であると、前記ユーザのジェスチャーがタッチ時間の予め設定された閾値以下のタッチジェスチャーであると認識するステップとを含む。
【0093】
選択的に、前記ユーザのジェスチャーに対応する制御指令を取得するステップは、予め設定された、ジェスチャーと制御指令の対照表から前記ユーザのジェスチャーを検索し、前記ユーザのジェスチャーに対応する制御指令を取得するステップを含む。
【0094】
本実施例は、不揮発性の読取可能な記憶媒体を提供し、当該記憶媒体には、1つ又は複数のプログラムモジュール(programs)が記憶され、当該1つ又は複数のプログラムモジュールをデバイスに応用するとき、当該デバイスに、前記イヤホンケーブルの特定領域内に電流を検出すると、前記電流によってユーザのジェスチャーを認識するステップと、前記ユーザのジェスチャーに対応する制御指令を取得するステップと、前記制御指令を実行するとステップとを含む指令(instructions)を実行させる。
【0095】
選択的に、前記イヤホンケーブルの特定領域は、指定された第1の検出点と第2の検出点を備え、前記第1の検出点と前記第2の検出点との間の距離が所定距離の閾値より長い場合、前記イヤホンケーブルの特定領域内に電流を検出すると、前記電流によってユーザのジェスチャーを認識するステップは、前記イヤホンケーブルの特定領域内に電流を検出すると、予め設定された時間内の前記第1の検出点の電流変化信号と前記第2の検出点の電流変化信号を検出するステップと、前記第1の検出点の電流変化信号と前記第2の検出点の電流変化信号に応じて、ユーザのジェスチャーを認識するとを含む。
【0096】
選択的に、前記第1の検出点の電流変化信号と前記第2の検出点の電流変化信号に応じてユーザのジェスチャーを認識するステップは、前記第1の検出点の電流変化信号が大きくなるとともに、前記第2の検出点の電流変化信号が小さくなると、前記ユーザのジェスチャーが前記第2の検出点から前記第1の検出点へのスライドジェスチャーであると認識するステップと、前記第1の検出点の電流変化信号が小さくなるとともに、前記第2の検出点の電流変化信号が大きくなると、前記ユーザのジェスチャーが前記第1の検出点から前記第2の検出点へのスライドジェスチャーであると認識するステップとを含む。
【0097】
選択的に、前記第1の検出点の電流変化信号と前記第2の検出点の電流変化信号に応じてユーザのジェスチャーを認識するステップは、前記第1の検出点の電流変化信号及び/又は前記第2の検出点の電流変化信号が一定であり且つ前記電流変化信号が一定になった継続時間が予め設定された閾値より長いと、前記ユーザのジェスチャーがタッチ時間の予め設定された閾値より長いタッチジェスチャーであると認識するステップと、前記第1の検出点の電流変化信号及び/又は前記第2の検出点の電流変化信号が一定であり且つ前記電流変化信号が一定になった継続時間が予め設定された閾値以下であると、前記ユーザのジェスチャーがタッチ時間の予め設定された閾値以下のタッチジェスチャーであると認識するステップとを含む。
【0098】
選択的に、前記イヤホンケーブルの特定領域内に電流を検出すると、前記電流によってユーザのジェスチャーを認識するステップは、前記イヤホンケーブルの特定領域内に電流を検出すると、予め設定された時間内に前記電流を生成した接触点の位置情報を計算するステップと、予め設定された時間内に前記位置情報が変化し且つ取得された前記変化した位置情報の方向が左から右へであると、前記ユーザのジェスチャーが左から右へのスライドジェスチャーであると認識するステップと、予め設定された時間内に前記位置情報が変化し且つ取得された前記変化した位置情報の方向が右から左へであると、前記ユーザのジェスチャーが右から左へのスライドジェスチャーであると認識するステップと、予め設定された時間内に前記位置情報が一定であり且つ取得された前記位置情報が一定になった継続時間が予め設定された閾値より長いと、前記ユーザのジェスチャーがタッチ時間の予め設定された閾値より長いタッチジェスチャーであると認識するステップと、予め設定された時間内に前記位置情報が一定であり且つ取得された前記位置情報が一定になった継続時間が予め設定された閾値以下であると、前記ユーザのジェスチャーがタッチ時間の予め設定された閾値以下のタッチジェスチャーであると認識するステップとを含む。
【0099】
選択的に、前記ユーザのジェスチャーに対応する制御指令を取得するステップは、予め設定された、ジェスチャーと制御指令の対照表から前記ユーザのジェスチャーを検索し、前記ユーザのジェスチャーに対応する制御指令を取得するステップを含む。
【0100】
本明細書において、漸進的な方法で各実施例を説明した。各実施例において、主に、ほかの実施例と異なる箇所について説明したが、各実施例の間の同一又は類似の部分を互いに参照すればよい。
【0101】
当業者は、本出願の実施例が方法、装置、又はコンピュータプログラム製品の形態で提供されることができると理解すべきである。そのため、本出願は、ハードウェアからなる実施例、ソフトウェアからなる実施例、又はソフトウェアとハードウェアの組合せからなる実施例により実現されることができる。また、本出願は、1つ又は複数のコンピューター使用可能プログラム・コードが記憶されたコンピューターで使用可能な記憶媒体(ディスクメモリや、CD−ROMや、光メモリ等が挙げられるが、これに限定しない)により実行できるコンピュータプログラム製品であってもよい。
【0102】
本出願について、本出願の方法と、モバイルデバイス(システム)と、コンピュータプログラム製品とに基づくフローチャート及び/又はブロック図を参照して説明する。コンピュータプログラム指令で、フローチャート及び/又はブロック図における各ステップ及び/又は各ブロック、及びフローチャート及び/又はブロック図におけるステップ及び/又はブロックの組合せを実現すると理解すべきである。これらのコンピュータプログラム指令を、汎用コンピューター、専用コンピューター、組み込みプロセッサ又はほかのプログラマブルデータ処理モバイルデバイスのプロセッサに提供することでマシンを形成し、これにより、コンピューター又はほかのプログラマブルデータ処理モバイルデバイスのプロセッサにより実行された指令は、フローチャートにおける1つのステップ又は複数のステップ及び/又はブロック図における1つのブロック又は複数のブロックで指定された機能を実現できる装置を形成する。
【0103】
これらのコンピュータプログラム指令は、コンピューター又はほかのプログラマブルデータ処理モバイルデバイスを特定方式で動作させるコンピューター読取可能なメモリに記憶してもよい。これにより、当該コンピューター読取可能なメモリに記憶された指令は、フローチャートにおける1つのステップ又は複数のステップ及び/又はブロック図における1つのブロック又は複数のブロックで指定された機能を実現するための指令装置を備える製品を形成する。
【0104】
これらのコンピュータプログラム指令は、コンピューター又はほかのプログラマブルデータ処理モバイルデバイスに組み込まれても良い。これにより、コンピューター又はほかのプログラマブルモバイルデバイスが一連の操作ステップを実行することで、コンピューターが実現できる処理を生成する。このように、コンピューター又はほかのプログラマブルモバイルデバイスにより実行される指令は、フローチャートにおける1つのステップ又は複数のステップ及び/又はブロック図における1つのブロック又は複数のブロックが指定された機能を実現するためのステップを提供する。
【0105】
本出願の好ましい実施例を説明したが、当業者は基本的な思想を理解すると、上記実施例を変更及び補正できる。そのため、添付の特許請求の範囲は、実施例及び本出願の範囲内に行う全ての変更及び補正を含むことを解釈すべきである。
【0106】
最後、「有する」、「含む」という用語又はこれらの類似の意味で用いられるは、非排他的な用語である。そのため、一連の要素を含むプロセス、方法、物品又はモバイルデバイスは、上記一連の要素を含むだけことではなく、明確に記載しないほかの要素、又はこのプロセス、方法、物品又はモバイルデバイスの固有の要素も含む。特に限定しなければ、要素を「1つ…を含む」で説明しても、当該要素を含むプロセス、方法、物品又はモバイルデバイスは、ほかの同様な要素を含むことも可能である。
【0107】
以上、本出願に係るイヤホンケーブルで端末を制御する方法と、装置と、デバイスについて、詳しく説明した。本明細書において、具体的な例を用いて本出願の原理及び実施形態を説明したが、上記の実施例の内容は、本出願の方法及びそのメインの思想を理解するためのものである。また、当業者にとって、本出願の思想によって、具体的な実施形態及び応用範囲において変更を行うことができる。このように、本明細書の内容は、本出願を限定するためのものではないと理解すべきである。
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