特許第5990572号(P5990572)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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特許5990572ハニカム構造体、排ガス浄化用ハニカムフィルタ及び排ガス浄化装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5990572
(24)【登録日】2016年8月19日
(45)【発行日】2016年9月14日
(54)【発明の名称】ハニカム構造体、排ガス浄化用ハニカムフィルタ及び排ガス浄化装置
(51)【国際特許分類】
   C04B 37/00 20060101AFI20160901BHJP
   B01D 39/20 20060101ALI20160901BHJP
   B01D 46/00 20060101ALI20160901BHJP
【FI】
   C04B37/00 A
   B01D39/20 D
   B01D46/00 302
【請求項の数】8
【全頁数】26
(21)【出願番号】特願2014-507209(P2014-507209)
(86)(22)【出願日】2012年3月29日
(86)【国際出願番号】JP2012058471
(87)【国際公開番号】WO2013145245
(87)【国際公開日】20131003
【審査請求日】2015年3月24日
(73)【特許権者】
【識別番号】000000158
【氏名又は名称】イビデン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000914
【氏名又は名称】特許業務法人 安富国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】太田 弘平
(72)【発明者】
【氏名】島田 將平
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 寿英
【審査官】 小川 武
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2008/120386(WO,A1)
【文献】 特開2000−218165(JP,A)
【文献】 特開2007−204360(JP,A)
【文献】 特開平01−184010(JP,A)
【文献】 ファインセラミックス事典編集委員会,ファインセラミックス事典,1987年 4月30日,p.593
【文献】 岩田耕治,<技術レポート>最近のセラミックス系繊維を用いた応用製品,ニチアス技術時報,2007年,No.351,P.1,URL,https://www.nichias.co.jp/research/technique/pdf/351/1204_04.pdf
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C04B 35/00−35/84,37/00,38/00−38/10
B01D 39/20,46/00
B01J 35/04
F01N 3/022
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
多数のセルがセル壁を隔てて長手方向に並設された炭化ケイ素質のハニカム焼成体が接着剤層を介して複数個結束され、前記セルのいずれか一方の端部が目封じされたハニカム構造体であって、
前記ハニカム構造体は、排ガス浄化用ハニカムフィルタに用いられるものであり、
前記ハニカム焼成体を構成する炭化ケイ素粒子の表面には、ケイ素を含む酸化物層が形成されており、
前記酸化物層の厚さは、100〜600nmであり、
前記接着剤層は、少なくともアルミナファイバと無機バルーンとシリカゾルの固化物とを含み、前記アルミナファイバの組成比は、重量比で、Al:SiO=65:35〜99:1であり、
前記無機バルーンの含有量は、前記接着剤層に対して5.0〜50.0体積%であり、前記アルミナファイバの含有量は、前記接着剤層に対して5.0〜50.0体積%であり、前記シリカゾルの固化物の含有量は、前記接着剤層に対して、1体積%以上、30体積%以下であることを特徴とするハニカム構造体。
【請求項2】
前記アルミナファイバの平均長さは25〜100μm、
前記無機バルーンの平均粒径は、70〜300μmである請求項1に記載のハニカム構造体。
【請求項3】
前記アルミナファイバのアスペクト比(繊維長/繊維径)は、3〜30である請求項1又は2に記載のハニカム構造体。
【請求項4】
前記接着剤層は、さらに無機粒子を含む請求項1〜のいずれかに記載のハニカム構造体。
【請求項5】
前記無機バルーンは、フライアッシュバルーンである請求項1〜のいずれかに記載のハニカム構造体。
【請求項6】
前記無機粒子は、炭化ケイ素粒子である請求項4又は5に記載のハニカム構造体。
【請求項7】
内燃機関の排気通路に配置され、前記内燃機関より排出されたパティキュレートを濾過するように構成された排ガス浄化用ハニカムフィルタであって、
請求項1〜6のいずれかに記載のハニカム構造体が用いられていることを特徴とする排ガス浄化用ハニカムフィルタ。
【請求項8】
ケーシングと、
前記ケーシングに収容された排ガス浄化用ハニカムフィルタと、
前記排ガス浄化用ハニカムフィルタの周囲に巻き付けられ、前記排ガス浄化用ハニカムフィルタ及び前記ケーシングの間に配設された保持シール材とを備える排ガス浄化装置であって、
前記排ガス浄化用ハニカムフィルタとして、請求項に記載の排ガス浄化用ハニカムフィルタが用いられていることを特徴とする排ガス浄化装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハニカム構造体、排ガス浄化用ハニカムフィルタ及び排ガス浄化装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ディーゼルエンジン等の内燃機関から排出される排ガス中には、スス等のパティキュレート(以下、PMともいう)が含まれており、近年、このPMが環境又は人体に害を及ぼすことが問題となっている。また、排ガス中には、CO、HC又はNOx等の有害なガス成分も含まれていることから、この有害なガス成分が環境又は人体に及ぼす影響についても懸念されている。
【0003】
そこで、内燃機関と連結されることにより排ガス中のPMを捕集したり、排ガスに含まれるCO、HC又はNOx等の排ガス中の有害なガス成分を浄化したりする排ガス浄化装置として、コージェライトや炭化ケイ素等の多孔質セラミックからなるハニカム構造体が種々提案されている。
【0004】
これらハニカム構造体のなかで、多数のセルがセル壁を隔てて長手方向に並設された柱状の多孔質セラミックからなるハニカム焼成体が接着剤層を介して複数個結束され、上記セルのいずれか一方の端部が目封じされ、フィルタとして機能するハニカム構造体が提案されている。
【0005】
上記のような従来のハニカム構造体として、特許文献1には、局部的な燃焼等に起因する局部的な温度変化が生じた場合であっても、発生する熱応力を緩和させることができ、クラックが発生しにくく、強度及び耐久性に優れたハニカムフィルタが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】国際公開第03/067041号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
この特許文献1に記載のハニカムフィルタでは、接着剤層の熱膨張率αと、ハニカム焼成体の熱膨張率αとが、0.01<|α−α|/α<1.0の関係を有するように構成されているので、局部的な温度変化が生じた場合であっても、発生する熱応力を接着剤層により緩和させることが可能である。
【0008】
しかしながら、上述した特許文献1に開示されたハニカムフィルタには次のような問題がある。すなわち、上記ハニカムフィルタは、現実的な温度範囲である10〜800℃といった広い温度範囲において使用されることを想定してなされた発明であるが、ごく稀に上記した想定を超えた温度である800℃を超えた温度、特に1200℃以上の温度範囲において使用されることもあり、このような極めて高い温度で使用された場合には、ハニカムフィルタの内部にクラックが発生し、スス等のパティキュレートが規制値以上に外部に漏れてしまうことがあるという問題が残されていた。
【0009】
この原因について検討したところ、接着剤層に含まれているシリカ分が1200℃以上になると結晶化(例えば、クリストバライト化)することで、熱膨張特性が変化し、ハニカム構造体を構成するハニカム焼成体と接着剤層との熱膨張率の差が大きくなる。このため、ハニカム焼成体に入ったクラックを接着剤層がさらに押し広げ、スス等のパティキュレートの漏れを助長してしまうことがわかった。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、上記知見に基づき、さらに検討を行った結果、接着剤層にアルミナファイバと無機バルーンとを含ませ、一方、上記ハニカム焼成体を酸化処理して、ハニカム焼成体を構成する炭化ケイ素の表面にケイ素を含む酸化物層を形成することにより、1200℃以上の温度範囲で使用された場合であっても、スス等のパティキュレートが規制値以上に外部に漏れることのないハニカム構造体、該ハニカム構造体を用いたハニカムフィルタ及び該ハニカムフィルタを用いた排ガス浄化装置を提供することができることを見出し、本発明を完成させたものである。
【0011】
すなわち、請求項1に記載のハニカム構造体は、多数のセルがセル壁を隔てて長手方向に並設された炭化ケイ素質のハニカム焼成体が接着剤層を介して複数個結束され、上記セルのいずれか一方の端部が目封じされたハニカム構造体であって、
上記ハニカム焼成体を構成する炭化ケイ素粒子の表面には、ケイ素を含む酸化物層が形成されており、
上記接着剤層は、少なくともアルミナファイバと無機バルーンとを含むことを特徴とする。
【0012】
請求項1に記載のハニカム構造体では、ハニカム焼成体を構成する炭化ケイ素粒子の表面にケイ素を含む酸化物層が形成されており、この酸化物層が、1500〜1600℃の高温に晒された際に、下記の(1)式又は(2)の吸熱反応が進行し、ハニカム構造体は、
この吸熱反応に起因してハニカム焼成体の温度が上昇しにくく、ハニカム構造体が高温になるのを防ぐことができる。なお、下記の(1)式及び(2)式では、下記の反応によりSiO1モル当たりが吸収する熱量を示している。
SiO = SiO(g) + 1/2O 800kJ/mol・・・(1)
SiO + C = SiO(g) + CO 700kJ/mol・・・(2)
【0013】
そのため、接着剤層にかかる熱を低減することができ、接着剤層のシリカ分の結晶化(クリストバライト化)を防ぐことができる。これにより、熱膨張性の変化に起因して、ハニカム焼成体のクラックを接着剤層がさらに押し広げ、パティキュレートの漏れを助長してしまうことを防ぐことができる。さらに、アルミナファイバを用い、接着剤層中のシリカ分の含有量を少なくすることにより、よりこの効果を高めることができる。
【0014】
なお、本発明において、炭化ケイ素質焼成体とは、炭化ケイ素が60重量%以上の焼成体をいうものとする。上記炭化ケイ素質焼成体は、炭化ケイ素以外の材料を含んでいてもよく、炭化ケイ素以外の材料として、例えば、40重量%以下の金属ケイ素を含んでいてもよい。炭化ケイ素焼成体が金属ケイ素を含む場合には、金属ケイ素の表面にも、ケイ素を含む酸化物層が形成されることになる。
【0015】
また、ハニカム焼成体を構成する炭化ケイ素粒子の間には、「ネック」と呼ばれる2つの粒子が連結されたときに生じるくびれた部分が存在する。炭化ケイ素粒子同士は、互いにネックを介して結合されている。
炭化ケイ素粒子の表面に酸化物層が形成されていない場合、ネックの結合角度は小さく、ネックの結合端部は先鋭状になっている。従って、このような炭化ケイ素粒子から構成されたハニカム焼成体に外力又は熱衝撃が加わると、ネックの結合端部に応力が集中する。
一方、炭化ケイ素粒子の表面に酸化物層が形成されている場合、ネックの結合角度が大きくなり、ネックの結合端部が滑らかになる。従って、ネックの結合端部への応力集中が緩和される。その結果、ハニカム焼成体の機械的強度が向上すると考えられる。
【0016】
上記接着剤層中には、少なくともアルミナファイバと無機バルーンとを含み、アルミナファイバは、接着剤層中の材料として使用した場合、1400℃程度まで、溶損したり、相変態することがないので、1200℃以上の高温でもクラックの進展を止める効果があり、接着剤層の強度が劣化しにくい。また、無機バルーンもクラックの進展を止める効果があるので、接着剤層の機械的劣化を防止することができる。さらに、無機バルーンを含む接着剤層は、熱容量が小さくなるので、接着剤層の熱伝導率が大きくなり、PMの燃焼時に発生するハニカム焼成体と接着剤層との熱応力差を小さくすることができる。その結果、熱応力差に起因して接着剤層に発生するクラックを抑制することができ、ハニカム焼成体に発生するクラックを抑制することができる。
【0017】
請求項2に記載のハニカム構造体では、上記アルミナファイバの平均長さは25〜100μm、前記無機バルーンの平均粒径は、70〜300μmである。
【0018】
また、請求項2に記載のハニカム構造体を構成する接着剤層中には、平均長さが25〜100μmと適切な長さのアルミナファイバが含まれているので、接着剤層中でアルミナファイバの分散性が良好となる。これに起因して無機バルーンが存在している部分を除く接着層は、空隙等が少なく、緻密な構造となり、機械的強度が向上し、クラックが発生しにくくなる。また、上記した長さのアルミナファイバはクラックの進展を止める効果があるので、たとえ接着剤層にクラックが発生した場合であってもクラックの進展を食い止めることができる。
【0019】
また、請求項2に記載のハニカム構造体を構成する接着剤層中には、平均粒径が70〜300μmの無機バルーンが含まれており、この無機バルーンは、アルミナファイバの長さに対して丁度よい大きさであり、アルミナファイバ及び無機バルーンの両方がより分散し易くなり、空隙が均一に分散するとともに無機バルーンが存在している部分を除いて接着層がより緻密となる。さらに、良好に分散した無機バルーンもクラックの進展を止める効果があるので、接着剤層にクラックが発生した場合であってもクラックの進展を確実に食い止めることができる。
さらに、無機バルーンを含む接着剤層は、熱容量が小さくなるので、接着剤層の熱伝導率が大きくなり、PMの燃焼時に発生するハニカム焼成体と接着剤層との熱応力差を小さくすることができる。その結果、熱応力差に起因して接着剤層に発生するクラックを抑制することができ、ハニカム焼成体に発生するクラックを抑制することができる。
【0020】
アルミナファイバの平均長さが25μm未満であると、アルミナファイバの長さが短すぎるため、凝集し易くなり、分散性が低下し易くなる。アルミナファイバは、クラックの進展を止める効果を有するが、アルミナファイバの長さが短すぎると、さらに、クラックの進展を抑制する効果が得られにくくなる。一方、アルミナファイバの平均長さが100μmを超えても、アルミナファイバの長さが長くなりすぎるため、一定方向に配向し易くなり、分散性が低下し易くなる。
【0021】
無機バルーンの平均粒径が70μm未満であると、無機バルーンの大きさが小さすぎるため、アルミナ粒子、無機バインダ、無機粒子の分散性が悪くなり、無機バルーンが存在している部分を除いて接着剤層に空隙が生まれやすく、緻密になりにくいため、強度が低下する。一方、無機バルーンの平均粒径が300μmを超えると、無機バルーンが接着剤層に比べて大きすぎるため、強度が低い部分ができ易くなる。
【0022】
請求項3に記載のハニカム構造体では、上記アルミナファイバのアスペクト比(繊維長/繊維径)は、3〜30である。
このため、接着剤層の機械的強度がより向上し、接着剤層にクラックが発生した場合であってもクラックの進展をより確実に食い止めることができる。
上記アスペクト比が3未満であると、機械的強度の向上効果及びクラック進展抑制の効果が得られにくくなる。一方、上記アスペクト比が30を超えると、接着剤層形成時にアルミナファイバが折れやすくなり、上記の効果が得られにくくなる。
【0023】
請求項4に記載のハニカム構造体では、上記酸化物層の厚さは、100〜600nmである。
一般に、ハニカム構造体を排ガス浄化装置のハニカムフィルタとして使用した場合、PM燃焼時に酸化雰囲気となるため、ハニカム構造体に酸化膜が形成されると考えられる。しかしながら、このようなPMの燃焼時においては、ハニカム構造体の温度分布は均一でないため、酸化膜の厚さが不均一になってしまう。従って、このような条件では、均一な100〜600nmの厚さの酸化膜を形成することは困難である。
また、本発明のハニカム構造体は、使用前から100nm以上の酸化膜が形成されているため、本発明の効果が得られ易い。
また、酸化物層の厚さが100〜600nmであると、接着剤層にかかる熱を低減することができ、接着剤層内のシリカ分の結晶化(クリストバライト化)を防ぐことができる。さらに、上記したように、ネックの結合端部が滑らかになるため、機械的強度が向上する。
酸化物層の厚さが100nm未満であると、酸化物層の厚さが薄すぎるため、上記した吸熱反応により吸収される熱量が少なくなり、シリカ分が結晶化し易くなる。また、ネックの結合端部への応力集中を緩和する効果を充分に得ることができない。一方、酸化物層の厚さが600nmを超えると、ネック部における炭化ケイ素粒子同士の結合部分が小さくなりすぎ、機械的強度の低下を招くことがある。さらに、これ以上酸化層の厚さを厚くしても、接着剤層内のシリカ分の結晶化抑制効果を向上させることはできない。
【0024】
請求項5に記載のハニカム構造体では、上記接着剤層は、さらに無機粒子及び無機バインダを含む。
このため、接着剤層中のアルミナファイバ、無機バルーン、無機粒子は、無機バインダにより接着され、機械的特性により優れた接着剤層となる。また、上記接着剤層は、無機粒子を含んでいるため、より緻密な接着剤層を形成することができ、機械的特性が改善される。さらに、上記無機バインダ及び無機粒子がハニカム焼成体の外面の気孔に入り込むことで接着強度を高めることができる。
【0025】
請求項6に記載のハニカム構造体では、上記無機バルーンの含有量は、5.0〜50.0体積%である。
このため、フィルタとしての機械的特性を維持することができる。
無機バルーンの含有量が5.0体積%未満であると、無機バルーンの含有量が少なすぎるため、接着剤層を構成する材料の分散性が悪くなり、空隙ができ易くなり、強度が低下することがある。また、接着剤層の熱容量が小さくならないので、PMの燃焼によりハニカム焼成体と接着剤層の間に発生する熱応力差を小さくすることができない。そのため、接着剤層にクラックが発生し、それがハニカム焼成体のクラックの発生を誘導し、スス漏れが生じる。一方、無機バルーンの含有量が50体積%を超えると、逆に無機バルーンの含有量が多くなりすぎるため、残りの材料が少なくなりすぎ、強度低下及びクラックの進展が起こり易くなる。
【0026】
請求項7に記載のハニカム構造体では、上記アルミナファイバの含有量は、5.0〜50.0体積%である。
このため、接着剤層中のアルミナファイバを良好に分散させることができる。
アルミナファイバの含有量が5.0体積%未満であると、アルミナファイバの含有量が少なすぎるため、ファイバによる接着剤層の補強効果が小さい。また、クラックの進展を抑制する効果がえられにくくなる。一方、アルミナファイバの含有量が50.0体積%を超えると、アルミナファイバの量が多すぎるため、アルミナファイバの分散性が低下し、機械的特性に偏りが生じ易くなる。
【0027】
請求項8に記載のハニカム構造体では、上記無機バルーンは、フライアッシュバルーンである。
フライアッシュバルーンは、球形に近く、その成分は、シリカとアルミナであるため、1200℃以上の高温に晒された場合であっても、溶損等のおそれがない。さらにフライアッシュバルーンは、比重が小さいため、接着剤層の熱容量を低くすることができる。このように、接着剤層の熱容量を低くすることができるため、ハニカム焼成体との応力差を小さくすることができる。その結果、熱応力差によって接着剤層にクラックが発生するのを抑制することができ、ハニカム焼成体に発生するクラックを抑制することができ、スス漏れを抑えることができる。
【0028】
請求項9に記載のハニカム構造体では、上記無機粒子は、炭化ケイ素粒子である。
このため、接着剤層は、耐熱性、機械的特性に優れた接着剤層となる。
【0029】
請求項10に記載のハニカム構造体では、上記無機バインダは、シリカゾル又はアルミナゾルの固化物である。
無機バインダを形成するための原料としてシリカゾル又はアルミナゾルを使用しているため、耐熱性に優れた接着剤層となる。
【0030】
請求項11に記載の排ガス浄化用ハニカムフィルタは、内燃機関の排気通路に配置され、上記内燃機関より排出されたパティキュレートを濾過することができるように構成された排ガス浄化用ハニカムフィルタであって、請求項1〜10に記載のハニカム構造体が用いられている。
【0031】
このため、上記排ガス浄化用ハニカムフィルタが800℃を超えた温度、特に1200℃以上の高温に晒された場合であっても、クラックが発生しにくく、また、クラックが発生した場合であっても、クラックの進展を止めることができ、スス等のパティキュレートが規制値以上に外部に漏れることがないようにすることができる。
【0032】
請求項12に記載の排ガス浄化装置は、ケーシングと、上記ケーシングに収容された排ガス浄化用ハニカムフィルタと、上記排ガス浄化用ハニカムフィルタの周囲に巻き付けられ、上記排ガス浄化用ハニカムフィルタ及び上記ケーシングの間に配設された保持シール材とを備える排ガス浄化装置であって、
上記排ガス浄化用ハニカムフィルタとして、請求項11に記載の排ガス浄化用ハニカムフィルタが用いられていることを特徴とする。
【0033】
このため、上記排ガス浄化装置が800℃を超えた温度、特に1200℃以上の高温に晒された場合であっても、クラックが発生しにくく、また、接着剤層にクラックが発生した場合であっても、クラックの進展を止めることができ、スス等のパティキュレートが規制値以上に外部に漏れることがないようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
図1図1は、本発明の第一実施形態に係るハニカム構造体の一例を模式的に示す斜視図である。
図2図2(a)は、本発明のハニカム構造体を構成するハニカム焼成体の一例を模式的に示した斜視図であり、図2(b)は、図2(a)に示すハニカム焼成体のA−A線断面図である。
図3図3(a)は、ハニカム焼成体を構成する炭化ケイ素粒子同士の結合状態を模式的に示す説明図であり、図3(b)は、図3(a)に示す炭化ケイ素粒子の部分拡大図である。
図4図4は、接着剤ペーストを用いてハニカム焼成体の集合体を作製する様子を示した断面図である。
図5図5は、本発明の第一実施形態に係る排ガス浄化装置の一例を模式的に示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
(第一実施形態)
以下、本発明のハニカム構造体の一実施形態である第一実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の第一実施形態に係るハニカム構造体の一例を模式的に示す斜視図であり、図2(a)は、本発明のハニカム構造体を構成するハニカム焼成体の一例を模式的に示した斜視図であり、図2(b)は、図2(a)に示すハニカム焼成体のA−A線断面図である。
【0036】
図1に示すハニカム構造体100では、図2(a)及び図2(b)に示すような形状のハニカム焼成体110が接着剤層101を介して複数個結束されてセラミックブロック103を構成し、さらに、このセラミックブロック103の外周にコート層102が形成されている。
【0037】
図2(a)及び図2(b)に示すハニカム焼成体110には、多数のセル111がセル壁113を隔てて長手方向(図2(a)中、aの方向)に並設されており、セル111のいずれかの端部が封止材112で封止されている。従って、一方の端面が開口したセル111に流入した排ガスGは、必ずセル111を隔てるセル壁113を通過した後、他方の端面が開口した他のセル111から流出するようになっている。
従って、セル壁113がPM等を捕集するためのフィルタとして機能する。
【0038】
次に、本発明の第一実施形態に係るハニカム構造体100を構成するハニカム焼成体110について説明する。
本実施形態のハニカム構造体100は、炭化ケイ素質のハニカム焼成体110により構成されている。炭化ケイ素質のハニカム焼成体110とは、炭化ケイ素を60重量%以上、金属ケイ素を40重量%以下含む焼成体を意味し、炭化ケイ素のほかのセラミックを含まないものであってよく、炭化ケイ素粒子が金属ケイ素等により接着されたものであってもよい。
【0039】
本実施形態に係るハニカム構造体100では、炭化ケイ素粒子の表面には、ケイ素を含む酸化物層(以下、単に酸化物層ともいう)が形成されている。
前記酸化物層の厚さの下限は、100nmであることが望ましく、200nmであることがより望ましい。上記酸化物層の厚さの上限は、600nmであることが望ましく、400nmであることがより望ましい。
【0040】
ハニカム焼成体110が1500〜1600℃の高温に晒された際、この酸化物層を構成するシリカは、下記の(1)式又は(2)で表わす吸熱反応が進行する。この吸熱反応に起因してハニカム焼成体110の温度が上昇しにくく、ハニカム焼成体110を含むハニカム構造体100が高温になるのを防ぐことができる。なお、下記の(1)式及び(2)式では、下記の反応によりSiO1モル当たりが吸収する熱量を示している。
SiO = SiO(g) + 1/2O 800kJ/mol・・・(1)
SiO + C = SiO(g) + CO 700kJ/mol・・・(2)
【0041】
そのため、接着剤層101にかかる熱を低減することができ、接着剤層101中のシリカ分の結晶化(クリストバライト化)を防ぐことができる。シリカ分の結晶化に伴う熱膨張性の変化に起因して、ハニカム焼成体110のクラックを接着剤層101がさらに押し広げ、パティキュレートの漏れを助長してしまうことを防止することができる。
【0042】
ハニカム焼成体110は、骨材としての多数の炭化ケイ素粒子が相互間に多数の細孔を保有した状態で結合するか、又は、複数の炭化ケイ素粒子がその内部に気孔を保有した状態で結合することによって構成されている。
図3(a)は、ハニカム焼成体110を構成する炭化ケイ素粒子同士の結合状態を模式的に示す説明図である。図3(b)は、図3(a)に示す炭化ケイ素粒子の部分拡大図である。
図3(a)及び図3(b)に示すように、ハニカム焼成体110を構成する炭化ケイ素粒子31は、互いにネック31aを介して結合されている。また、炭化ケイ素粒子31の表面には、ケイ素を含む酸化物層32が形成されている。
【0043】
炭化ケイ素粒子31の表面に酸化物層32が形成されている場合、ネック31aの結合角度が大きくなり、ネック31aの結合端部が滑らかになる。従って、ネックの結合端部31aへの応力集中が緩和される。その結果、ハニカム焼成体の機械的強度が向上すると考えられる。
【0044】
一方、ハニカム焼成体110を構成する炭化ケイ素粒子は、11〜20μm程度の平均粒子径を有する。そのため、酸化物層の厚さが100〜600nmであると、酸化物層の厚さが炭化ケイ素粒子に比べて非常に薄いため、フィルタとして用いた場合であっても、圧力損失に悪影響を及ぼすことがない。
【0045】
なお、酸化物層の厚さは、X線光電子分光法(XPS)を用いて測定することができる。XPSは、サンプル表面にX線を照射し、生じる光電子のエネルギーをエネルギーアナライザーと呼ばれる装置で測定する分析法である。XPSにより、サンプルの構成元素とその電子状態を分析することができる。また、X線光電子分析とイオンスパッタリングを交互に繰り返すことにより、サンプルの深さ方向(厚さ方向)の組成の変化を知ることができる。
【0046】
本実施形態に係るハニカム構造体においては、イオンスパッタリングにより一定速度でサンプルの表面を削り取りながら、XPSによりその組成を分析することにより、酸化物層の深さ(厚さ)を決定することができる。このような測定方法を用いた測定結果に基づくと、上記炭化ケイ素粒子の表面には、厚さが100〜600nmの酸化物層が形成されていると推定している。
【0047】
ハニカム焼成体110の気孔率は特に限定されないが、40〜70vol%程度であることが望ましい。気孔率が40vol%未満であると、ハニカム構造体100が目詰まりを起こし易く、一方、気孔率が70vol%を超えると、ハニカム焼成体110の強度が低下して破壊され易くなる。なお、上記気孔率は、例えば、水銀圧入法により測定することができる。
【0048】
また、ハニカム焼成体110の平均気孔径は5〜100μmであることが望ましい。平均気孔径が5μm未満であると、パティキュレートが容易に目詰まりを起こし易い。一方、平均気孔径が100μmを超えると、パティキュレートが気孔を通り抜け易くなり、該パティキュレートを捕集する能力が低下し、フィルタとしての機能が低下することになる。
【0049】
本発明のハニカム焼成体110のセル壁113の厚さは、特に限定されないが、0.1〜0.4mmが望ましい。
ハニカム焼成体110のセル壁113の厚さが0.1mm未満であると、ハニカム構造を支持するセル壁の厚さが薄くなり、ハニカム焼成体110の強度を保つことができなくなるおそれがあり、一方、ハニカム焼成体110のセル壁113の厚さが0.4mmを超えると、ハニカム構造体100の圧力損失の上昇を引き起こす場合があるからである。
【0050】
また、本発明のハニカム構造体100を構成するハニカム焼成体110が有する外壁(外周壁)102の厚さは、特に限定されるものではないが、ハニカム焼成体110のセル壁113の厚さと同様に0.1〜0.4mmであることが望ましい。
【0051】
また、ハニカム焼成体110の長手方向に垂直な断面におけるセル密度(単位面積当たりのセルの個数)は特に限定されないが、望ましい下限は、16.0個/cm(100個/in)、望ましい上限は、93.0個/cm(600個/in)、より望ましい下限は、38.8個/cm(250個/in)、より望ましい上限は、77.5個/cm(500個/in)である。
【0052】
次に、本発明の第一実施形態に係るハニカム構造体100を構成する接着剤層101について説明する。
本実施形態のハニカム構造体100において、ハニカム焼成体110間を接着する接着剤層101は、少なくともアルミナファイバと無機バルーンとを含む。
上記アルミナファイバの平均長さの下限は、25μmが望ましく、40μmがより望ましい。また、上記アルミナファイバの平均長さの上限は、100μmが望ましく、60μmがより望ましい。
【0053】
アルミナファイバの平均長さが25μm未満であると、アルミナファイバの長さが短すぎるため、凝集し易くなり、分散性が低下し易くなる。アルミナファイバは、クラックの進展を止める効果を有する。しかし、アルミナファイバの長さが短すぎると、さらに、クラックの進展を抑制する効果が得られにくくなる。一方、アルミナファイバの平均長さが100μmを超えても、アルミナファイバの長さが長くなりすぎるため、一定方向に配向し易くなり、分散性が低下し易くなる。
【0054】
上記アルミナファイバのアスペクト比(繊維長/繊維径)は、3〜30であることが望ましい。アルミナファイバが上記したアスペクト比を有することにより、接着剤層の機械的強度がより向上し、接着剤層にクラックが発生した場合であってもクラックの進展をより確実に食い止めることができる。
【0055】
アルミナファイバは、アルミナ(Al)のみを含んでもよいし、アルミナの他にシリカ(SiO)を含んでいてもよい。
具体的には、上記アルミナファイバの組成比は、重量比で、Al:SiO=65:35〜99:1であることが望ましく、Al:SiO=70:30〜99:1であることがより望ましく、Al:SiO=72:28〜98:2であることがさらに望ましい。
無機ファイバとして、アルミナファイバを用い、接着剤層中のシリカ分の含有量を少なくすることにより、上述したシリカ分の結晶化による熱膨張性の変化が小さくなる。
【0056】
上記無機バルーンとしては、特に限定されず、例えば、アルミナバルーン、ガラスマイクロバルーン、シラスバルーン、フライアッシュバルーン(FAバルーン)、ムライトバルーン等が挙げられる。これらのなかでは、フライアッシュバルーンが望ましい。
【0057】
無機バルーンの平均粒径の下限は、70μmが望ましく、150μmがより望ましい。無機バルーンの平均粒径の上限は、300μmが望ましく、200μmがより望ましい。
なお、無機バルーンは、通常、球形であり、平均粒径は、球状粒子の平均直径である。
【0058】
無機バルーンの平均粒径が70μm未満であると、無機バルーンの大きさが小さすぎるため、アルミナ粒子、無機バインダ、無機粒子の分散性が悪くなり、無機バルーンが存在している部分を除いて接着剤層に空隙が生まれやすく、緻密になりにくいため、強度が低下する。一方、無機バルーンの平均粒径が300μmを超えると、無機バルーンが接着剤層に比べて大きすぎるため、強度が低い部分ができ易くなる。
【0059】
着剤層は、さらに無機粒子及び無機バインダを含んでいてもよい。
上記無機粒子としては、例えば、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、窒化ホウ素、窒化チタン等の窒化物セラミック、炭化ケイ素、炭化ジルコニウム、炭化チタン、炭化タンタル、炭化タングステン等の炭化物セラミック等のセラミック粒子が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。上記無機粒子のなかでは、熱伝導性に優れる炭化ケイ素粒子が望ましい。
【0060】
無機粒子の平均粒径の下限は、0.01μmが望ましく、0.1μmがより望ましい。無機粒子の平均粒径の上限は、100μmが望ましく、15μmがより望ましく、10μmがさらに望ましい。無機粒子の粒径が0.01μm未満では、コストが高くなることがあり、一方、無機粒子の粒径が100μmを超えると、充填率が悪くなり接着力及び熱伝導性の低下を招くことがある。
【0061】
上記無機バインダとしては、例えば、シリカゾル、アルミナゾル、チタニアゾル等の固化物を挙げることができる。これらは1種類で使用されてもよく、2種以上が併用されてもよい。上記無機バインダは、接着剤層を乾燥又は焼成させた際に水溶液中に懸濁した微小な酸化物が固化したシリカ、アルミナ、チタニア等であり、接着剤層に含まれるアルミナファイバ、無機バルーン、無機粒子等を接着する役割を果たす。また、上記無機バインダは、接着剤層とハニカム焼成体とを接着する役割も果たす。上記無機バインダのなかでは、シリカゾル又はアルミナゾルの固化物が望ましい。
上記固化物とは、接着剤ペースト層を形成した後、接着剤ペースト層を乾燥又はそれよりも高い温度で加熱することにより形成されたほぼ水分を含まないシリカ、アルミナ、チタニア等をいう。ただし、これらの固化物はOH基や結晶水等を含むものであってもよい。
【0062】
接着剤層101に含まれるアルミナファイバの含有量の下限は、固形分で、5.0体積%が望ましく、10体積%がより望ましい。一方、上記アルミナファイバの含有量の上限は、固形分で、50.0体積%が望ましく、30体積%がより望ましい。
上記アルミナファイバの含有量が5.0体積%未満では、アルミナファイバの含有量が少なすぎるため、ファイバによる接着剤層の補強効果が小さい。また、クラックの進展を抑制する効果がえられにくくなる。一方、50.0体積%を超えると、アルミナファイバの量が多すぎるため、アルミナファイバの分散性が低下し、機械的特性に偏りが生じ易くなる。
【0063】
また、上記アルミナファイバのショット含有率の下限は、1体積%が望ましく、上記アルミナファイバのショット含有率の上限は、10体積%が望ましく、5体積%がより望ましく、3体積%がさらに望ましい。
ショット含有率を1体積%未満とするのは製造上困難であり、ショット含有量が10体積%を超えると、ハニカム焼成体20の壁面を傷つけてしまうことがある。なお、アルミナファイバ中のショット含有率とは、繊維になりきれないで粒子のまま残るショット(非繊維状粒子)のアルミナファイバ中の重量百分率をいう。
【0064】
接着剤層101に含まれる無機バルーンの含有量の下限は、固形分で、5.0体積%が望ましく、10体積%がより望ましい。一方、上記無機バルーンの含有量の上限は、固形分で、50.0体積%が望ましく、45体積%がより望ましい。上記無機バルーンの含有量が5.0体積%未満では、無機バルーンの含有量が少なすぎるため、接着剤層を構成する材料の分散性が悪くなり、空隙ができ易くなり、強度が低下することがある。また、接着剤層の熱容量が小さくならないので、PMの燃焼によりハニカム焼成体と接着剤層の間に発生する熱応力差を小さくすることができない。そのため、接着剤層にクラックが発生し、それがハニカム焼成体のクラックの発生を誘導し、スス漏れが生じる。一方、無機バルーンの含有量が50.0体積%を超えると、逆に無機バルーンの含有量が多くなりすぎるため、残りの材料が少なくなりすぎ、強度低下及びクラックの進展が起こり易くなる。
【0065】
接着剤層101に含まれる無機粒子の含有量の下限は、固形分で、3体積%が望ましく、10体積%がより望ましく、20体積%がさらに望ましい。一方、上記無機粒子の含有量の上限は、固形分で、80体積%が望ましく、60体積%がより望ましく、40体積%がさらに望ましい。上記無機粒子の含有量が3体積%未満では、熱伝導率の低下を招くことがあり、一方、80体積%を超えると、接着剤層14が高温にさらされた場合に、接着強度の低下を招くことがある。
【0066】
接着剤層101に含まれる無機バインダの含有量の下限は、1体積%が望ましく、5体積%がより望ましい。一方、上記無機バインダの含有量の上限は、30体積%が望ましく、15体積%がより望ましく、9体積%がさらに望ましい。上記無機バインダの含有量が1体積%未満では、接着強度の低下を招くことがあり、一方、30体積%を超えると、熱伝導率の低下を招くことがある。
接着剤層101の厚さは、0.3〜3.0mmであることが望ましい。
【0067】
本発明の第一実施形態に係るハニカム構造体100では、上記のように構成された接着剤層101がハニカム焼成体110との界面でハニカム焼成体110の内部に入り込み、上記無機バインダの固化物等を介して接着剤層101とハニカム焼成体110とがしっかりと接着されており、外周にコート層102が形成されている。
コート層102を構成する材料、上記材料の重量割合等は、接着剤層101と同様であってもよい。コート層102の厚さは、0.1〜3mmであることが望ましい。
【0068】
ハニカム構造体100が、側面に溝が露出しておらず、側面全体に外壁が形成された複数種類のハニカム焼成体を組み合わせて構成されている場合には、コート層を必要としない場合もある。
【0069】
次に、本発明の第一実施形態に係るハニカム構造体の製造方法について説明する。
以下の説明では、その一例として、ハニカム焼成体を構成するセラミックが炭化ケイ素からなる場合について説明するが、ハニカム焼成体の材料は、炭化ケイ素と金属ケイ素であってもよい。
【0070】
(1)本実施形態のハニカム構造体の製造方法では、まず、炭化ケイ素粉末とバインダとを含む湿潤混合物を押出成形することによってハニカム成形体を作製する成形工程を行う。具体的には、まず、平均粒子径の異なる炭化ケイ素粉末と、有機バインダと液状の可塑剤と潤滑剤と水とを混合することにより、ハニカム成形体製造用の湿潤混合物を調製する。続いて、上記湿潤混合物を押出成形機に投入し、押出成形することにより所定形状のハニカム成形体を作製する。
【0071】
(2)次に、ハニカム成形体を所定の長さに切断し、マイクロ波乾燥機、熱風乾燥機、誘電乾燥機、減圧乾燥機、真空乾燥機、凍結乾燥機等を用いて乾燥させた後、所定のセルに封止材となる封止材ペーストを充填して上記セルを目封じする封止工程を行う。ここで、封止材ペーストとしては、上記セラミック原料(湿潤混合物)を用いることができる。
上記切断工程、上記乾燥工程、上記封止工程の条件は、従来からハニカム焼成体を作製する際に用いられている条件を適用することができる。
【0072】
(3)その後、ハニカム成形体中の有機物を脱脂炉中で加熱する脱脂工程を行い、焼成炉に搬送し、焼成工程を行ってハニカム焼成体を作製する。脱脂工程及び焼成工程の条件としては、従来からハニカム焼成体を作製する際に用いられている条件を適用することができる。例えば、脱脂工程では、ハニカム成形体を、酸素含有雰囲気下において、300〜650℃で加熱する。また、焼成工程では、非酸化性雰囲気下において、2000〜2200℃で加熱することにより、ハニカム成形体中の炭化ケイ素粒子を焼結させる。
以上の工程によって、所定形状のハニカム焼成体を製造することができる。
【0073】
(4)次に、ハニカム焼成体を、酸化雰囲気下において、1100〜1400℃で1〜30時間熱処理して酸化する酸化工程を行う。
上記酸化工程により、ハニカム焼成体を構成する炭化ケイ素粒子の表面に酸化物層を形成する。
【0074】
上記酸化工程は、酸素を含む雰囲気下において行うものであり、コスト面から考えると、大気雰囲気下で行うことが望ましい。
酸化雰囲気中の酸素濃度(酸素に換算した含有量)は特に限定されないが、5〜21容量%であることが望ましい。コスト面から考えると、空気を用いることが望ましい。
酸化雰囲気中の酸素濃度が5容量%未満であると、ハニカム焼成体の炭化ケイ素粒子の表面の酸化が不安定となり、所望の厚さの酸化物層を形成することが困難となる。また、酸化雰囲気中の酸素濃度が5容量%未満であると、長時間熱処理を行う必要があり、製造効率が低下しやすくなる。一方、酸化雰囲気中の酸素濃度が21容量%を超えると、酸素ガスを準備する等、酸化雰囲気を生成する工程が必要となり、製造効率が低下しやすくなる。
【0075】
酸化工程における熱処理温度は、1100〜1400℃であることが望ましい。
熱処理温度が1100℃未満であると、所望の厚さの酸化物層を形成することが難しくなる。また、目的の厚さの酸化物層を形成するために長時間熱処理を行う必要がある。一方、熱処理温度が1400℃を超えると、酸化膜の厚さをコントロールすることが難しくなる。
【0076】
酸化工程における熱処理時間は、1〜30時間であることが望ましいが、熱処理温度、及び、目的の酸化物層の厚さ等に応じて適宜決定される。
具体的には、熱処理温度が1200℃である場合、熱処理時間は20〜22時間であることが望ましく、熱処理温度が1400℃である場合、熱処理時間は4〜5時間であることが望ましい。
熱処理時間が下限値よりも短いと、目的の厚さの酸化物層を形成することが困難となる。一方、熱処理時間が上限値を超えると、目的の厚さよりも厚い酸化物層が形成されてしまう。
本明細書において、熱処理時間とは、目的の熱処理温度まで昇温した後、その熱処理温度を保持する時間のことをいう。従って、酸化工程全体においてハニカム焼成体を加熱している時間は、上記熱処理時間の他に、昇温及び降温のために必要な時間が含まれる。
【0077】
上記の条件で酸化工程を行うことにより、ハニカム焼成体を構成する炭化ケイ素粒子の表面に、所望の厚さ(好ましくは100〜600nmの厚さ)を有する酸化物層を形成することができる。
【0078】
(5)続いて、上記接着剤ペーストを用い、ハニカム焼成体の側面に接着剤ペースト層を形成する。
図4は、上記接着剤ペーストを用いてハニカム焼成体の集合体を作製する様子を示した断面図である。
接着剤ペースト層を形成する方法は、特に限定されるものでないが、例えば、図4に示すように、断面がV字形状に構成された台400の上に上記台のV字形状に沿ってハニカム焼成体110(図2参照)を載置し、ハニカム焼成体110の上側を向いた2つの側面(110a及び110b)に、接着剤ペーストをスキージ等を用いることにより塗布して、所定の厚さの接着剤ペースト層130を形成する。
【0079】
次に、接着剤ペースト層130の上に他のハニカム焼成体110を載置する。そして、上記他のハニカム焼成体110の上側を向いた側面にさらに接着剤ペーストを塗布して接着剤ペースト層130を形成し、接着剤ペースト層130の上にさらに別のハニカム焼成体110を載置する工程を繰り返すことによって、所定の数のハニカム焼成体の間に接着剤ペースト層が形成されてなるハニカム集合体を作製する。
【0080】
上記接着剤ペーストは、少なくともアルミナファイバと無機バルーンと無機バインダ(シリカゾル等)とを含むことが望ましく、さらに無機粒子を含むことが望ましい。アルミナファイバ、無機バルーン、無機バインダ(シリカゾル等)及び無機粒子は、上述した本実施形態のハニカム構造体で説明したものを使用する。
【0081】
各成分の割合に関し、アルミナファイバと無機バルーンと無機バインダとを主成分として含む場合、接着剤ペーストを調製する際の各成分の好ましい範囲は、ハニカム焼成体の側面に接着剤ペーストを塗布してハニカム焼成体を結束し、700℃で脱脂した際の固形分濃度が、アルミナファイバは5〜15体積%、無機バルーンは35〜45体積%、無機バインダは、10〜15体積%となる範囲が望ましい。
上記材料に、さらに無機粒子を含む場合には、脱脂後の無機粒子が30〜40体積%となる範囲が望ましい。
【0082】
また、上記接着剤ペーストは、有機バインダを含んでもよいが、車両用排気ガスフィルタとして使用した場合には、高温となるため、分解消失しやすく、接着強度の変動の原因となるため、なるべく少ない量が含有されていることが望ましい。
【0083】
上記有機バインダとしては、例えば、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等を挙げることができる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。上記有機バインダーのなかでは、カルボキシメチルセルロースが望ましい。
【0084】
接着剤ペースト中の上記有機バインダーの含有量の下限は、固形分で、0.1体積%が望ましく、0.2体積%がより望ましく、0.4体積%がさらに望ましい。一方、上記有機バインダーの含有量の上限は、固形分で、5.0体積%が望ましく、1.0体積%がより望ましく、0.6体積%がさらに望ましい。上記有機バインダーの含有量が0.1体積%未満では、接着剤層14のマイグレーションを抑制するのが難しくなり、一方、5.0体積%を超えると、接着剤層14が高温にさらされた場合に、有機バインダーが焼失し、接着強度が低下し易い。
【0085】
また、接着剤ペーストを調製する際には、分散媒液を使用してもよく、分散媒液としては、例えば、水、アセトン等の有機溶媒、メタノール等のアルコール等が挙げられる。
【0086】
上記した各原料を混合する後、得られる接着剤ペーストが一定の粘度となるように、分散媒等を加えて粘度を調節した後使用する。この接着剤ペーストの粘度は、15〜25Pa・s(1万〜2万cps(cP))が望ましい。
【0087】
上記接着工程では、各セルの所定の端部が封止されたハニカム焼成体の所定の側面に、接着剤ペーストを塗布して接着剤ペースト層を形成し、この接着剤ペースト層の上に、順次他のハニカム焼成体を積層する工程を繰り返してハニカムブロックを作製しているが、以下のような工程で、ハニカムブロックを作製してもよい。
【0088】
すなわち、所定数の種々の形状のハニカム焼成体の両端部を所定の位置で支持、固定することにより、ハニカム焼成体が所定の間隔で組み合わされて円柱等の所定形状の集合体となったものを作製する。上記集合体は、所定形状の容器の内部に収容されていることが望ましく、所定形状の容器は、集合体とほぼ同じ容積、形状であることが望ましい。
次に、ハニカム焼成体同士の間に形成された空間に、上記容器に形成された注入口を介して接着剤ペーストを注入することにより、ハニカム焼成体の間に接着剤ペースト層を形成し、その後、乾燥、硬化させることにより接着剤層を有する大きな四角柱形状のハニカム焼成体の集合体とする。
【0089】
(6)上記結束工程により大きな四角柱形状のハニカム焼成体の集合体を作製し、その後、ダイヤモンドカッター等を用いて切削加工を行うことにより、円柱や堕円柱形状のハニカムブロックを作製する。そして、最後に、ハニカムブロックの外周に、コート剤ペーストを塗布し、乾燥、固化してコート層を形成するコート層形成工程を行う。コート剤ペーストとしては、上記接着剤ペーストと同様の又は異なるペーストを使用する。以上の工程によって、本実施形態のハニカム構造体を製造することができる。
【0090】
上述したハニカム構造体の製造方法では、結束工程により大きな四角柱形状のハニカム焼成体の集合体を作製しているが、種々の形状のハニカム焼成体でその側面に外壁を有するものを接着剤で接着することにより、円柱等の所定形状のハニカムブロックを作製し、その周囲にコート層を形成してもよい。なお、コート層は必ずしも設ける必要はなく、必要に応じて設ければよい。コート層を形成する場合には、接着剤ペーストとコート剤ペーストとの乾燥、固化を同時に行ってもよい。
【0091】
なお、上述したハニカムフィルタの製造方法では、ハニカム焼成体を作製した後(すなわち、焼成工程と接着工程との間)に酸化工程を行っている。
しかしながら、本発明の第一実施形態に係るハニカムフィルタの製造方法では、接着工程と外周加工工程との間、外周加工工程と外周コート層形成工程との間、又は、外周コート層形成工程の後に酸化工程を行ってもよい。また、外周コート層が形成されていないセラミックブロックに対して酸化工程を行ってもよい。
【0092】
本発明の第一実施形態に係る排ガス浄化装置について説明する。
本発明の第一実施形態に係る排ガス浄化装置には、上述した本発明の第一実施形態に係るハニカムフィルタが用いられている。
【0093】
図5は、本発明の第一実施形態に係る排ガス浄化装置の一例を模式的に示す断面図である。
図5に示す排ガス浄化装置200は、ガス入口側221及びガス出口側222を備えた金属ケーシング220と、金属ケーシング220内に収容されたハニカムフィルタ120とを備えている。
【0094】
図5に示す排ガス浄化装置200では、ハニカムフィルタ120として、図1に示したハニカム構造体100と同様の構成のものが用いられている。
そして、図2(a)及び図2(b)に示したハニカム焼成体110と同様に、ハニカムフィルタ120を構成するハニカム焼成体20のセル21のいずれかの端部は、封止材24で目封じされている。
【0095】
また、ハニカムフィルタ120と金属ケーシング220との間には、保持シール材230が配設されており、保持シール材230によりハニカムフィルタ120が保持されている。
保持シール材230は、ハニカムフィルタ120の周囲に巻き付けられている。
保持シール材は、主にアルミナ等の無機繊維からなる平面視略矩形状のマット状の部材である。
【0096】
さらに、金属ケーシング220のガス入口側221には、ディーゼルエンジン等の内燃機関から排出された排ガスを排ガス浄化装置200内に導入するための導入管が接続される。一方、金属ケーシング220のガス出口側222には、排ガス浄化装置200内を通過した排ガスを外部に排出する排出管が接続される。
【0097】
上記のようなハニカムフィルタ120を備えた排ガス浄化装置200を用いて排ガスを浄化する本発明の第一実施形態に係る排ガス浄化方法について、図5を参照して以下に説明する。
【0098】
図5に示したように、内燃機関から排出された排ガス(図5中、排ガスをGで示し、排ガスの流れを矢印で示す)は、金属ケーシング220のガス入口側221から排ガス浄化装置200に流入する。その後、排ガスGは、ハニカム焼成体20の一方の端面25側からハニカムフィルタ120に流入する。具体的には、排ガスGは、ハニカム焼成体20の一方の端面25が開口したセル21に流入する。
そして、排ガスGは、セル21を隔てるセル壁22を通過する。この際、排ガスG中のPMはセル壁22で捕集され、排ガスGが浄化される。
浄化された排ガスGは、ハニカム焼成体20の他方の端面26が開口したセル21に流入し、ハニカムフィルタ120の外に排出される。そして、排ガスGは、金属ケーシング220のガス出口側222から排ガス浄化装置200の外に排出される。
【0099】
上記方法によりススを含むPMを捕集すると、ハニカムフィルタ120のセル壁22にPMが堆積し、圧力損失が上昇するため、所定量のPMが堆積すると、PM中のススを燃焼させて除去する再生処理を行う必要がある。
ディーゼルエンジンを搭載した車両では、コモンレール式ディーゼルエンジンを搭載していることが多いので、エンジンをフルロードにして、排ガスの温度を上昇させることにより、ハニカムフィルタに堆積したPM中のススを強制燃焼させることができる。
この際、ハニカムフィルタは、通常、800℃前後まで上昇するが、再生処理のタイミングが遅れ、堆積したススの量が通常よりも多くなった、いわゆる過捕集の状態で再生処理を行うとハニカムフィルタの温度が1200℃以上の温度となる場合がある。
【0100】
本実施形態に係るハニカムフィルタは、請求項1に記載されたハニカム構造体を用いているので、このようなハニカムフィルタの温度が1200℃以上の温度となった場合であっても、クラックが発生しにくい。もし、クラックが発生した場合であっても、ハニカムフィルタに発生したクラックが全体に広がることがなく、スス等のパティキュレートが規制値以上に外部に漏れることを防止することができる。
【0101】
本発明の第一実施形態に係る排ガス浄化装置では、金属ケーシング内に、本発明の第一実施形態に係るハニカムフィルタが1つ収容されていてもよいし、他の触媒担体として用いられるハニカム構造体と一緒に配置されていてもよい。
【0102】
以下、本発明の第一実施形態に係る排ガス浄化装置の製造方法について説明する。
上記の方法で製造した本発明の第一実施形態に係るハニカムフィルタを金属ケーシング内に配置する。具体的には、保持シール材として、主に無機繊維からなる平面視略矩形状のマットを準備し、このマットをハニカムフィルタに巻き付ける。そして、略円筒状の金属ケーシングにマットが巻き付けられたハニカムフィルタを圧入することによって排ガス浄化装置とすることができる。
また、金属ケーシングを、第一の金属ケーシング及び第二の金属ケーシングの2つの部品に分離可能な形状としておき、無機繊維からなるマットを巻き付けたハニカムフィルタを第一の金属ケーシング上に載置した後に第二の金属ケーシングを被せて密封することによって排ガス浄化装置とすることもできる。
【0103】
以下、本実施形態のハニカム構造体及びハニカム構造体の製造方法の作用効果について列挙する。
(1)ハニカム焼成体を構成する炭化ケイ素粒子の表面にケイ素を含む酸化物層が形成されており、この酸化物層が、1500〜1600℃の高温に晒された際に、上述した吸熱反応が進行し、ハニカム構造体は、この吸熱反応に起因してハニカム焼成体の温度が上昇しにくく、ハニカム構造体が高温になるのを防ぐことができる。
そのため、接着剤層にかかる熱を低減することができ、接着剤層のシリカ分の結晶化(クリストバライト化)を防ぐことができる。これにより、熱膨張性の変化に起因して、ハニカム焼成体のクラックを接着剤層がさらに押し広げ、パティキュレートの漏れを助長してしまうことが防ぐことができる。さらに、アルミナファイバを用い、接着剤層中のシリカ分の含有量を少なくすることにより、よりこの効果を高めることができる。
【0104】
(2)本実施形態のハニカム構造体を構成する炭化ケイ素粒子の間には、「ネック」と呼ばれる2つの粒子が連結されたときに生じるくびれた部分が存在する。炭化ケイ素粒子同士は、互いにネックを介して結合されている。
炭化ケイ素粒子の表面に酸化物層が形成されていない場合、ネックの結合角度は小さく、ネックの結合端部は先鋭状になっている。従って、このような炭化ケイ素粒子から構成されたハニカム焼成体に外力又は熱衝撃が加わると、ネックの結合端部に応力が集中する。
一方、炭化ケイ素粒子の表面に酸化物層が形成されている場合、ネックの結合角度が大きくなり、ネックの結合端部が滑らかになる。従って、ネックの結合端部への応力集中が緩和される。その結果、ハニカム焼成体の機械的強度が向上すると考えられる。
【0105】
(3)本実施形態のハニカム構造体の構成する接着剤層中には、少なくともアルミナファイバと無機バルーンとを含み、アルミナファイバは、接着剤層中の材料として使用した場合、1400℃程度まで、溶損したり、相変態することがないので、1200℃以上の高温でもクラックの進展を止める効果があり、接着剤層の強度が劣化しにくい。また、無機バルーンもクラックの進展を止める効果があるので、接着剤層の機械的劣化を防止することができる。また、無機ファイバとすることにより、接着剤層中のシリカ分が少なくなるので、上述したシリカ分の結晶化による熱膨張性の変化が小さくなる。
さらに、無機バルーンを含む接着剤層は、熱容量が小さくなるので、接着剤層の熱伝導率が大きくなり、PMの燃焼時に発生するハニカム焼成体と接着剤層との熱応力差を小さくすることができる。その結果、熱応力差に起因して接着剤層に発生するクラックを抑制することができ、ハニカム焼成体に発生するクラックを抑制することができる。
【0106】
(4)本実施形態のハニカム構造体を構成する接着剤層中には、平均粒径が70〜300μmの無機バルーンが含まれており、この無機バルーンは、アルミナファイバの長さに対して丁度よい大きさであり、アルミナファイバ及び無機バルーンの両方がより分散し易くなり、空隙が均一に分散するとともに無機バルーンが存在している部分を除いて接着層がより緻密となる。さらに、良好に分散した無機バルーンもクラックの進展を止める効果があるので、接着剤層にクラックが発生した場合であってもクラックの進展を確実に食い止めることができる。
さらに、無機バルーンを含む接着剤層は、熱容量が小さくなるので、接着剤層の熱伝導率が大きくなり、PMの燃焼時に発生するハニカム焼成体と接着剤層との熱応力差を小さくすることができる。その結果、熱応力差に起因して接着剤層に発生するクラックを抑制することができ、ハニカム焼成体に発生するクラックを抑制することができる。
【0107】
(5)本実施形態のハニカム構造体を構成する接着剤層中には、平均長さが25〜100μmと適切な長さのアルミナファイバが含まれているので、接着剤層中でアルミナファイバの分散性が良好となる。これに起因して無機バルーンが存在している部分を除く接着層は、空隙等が少なく、緻密な構造となり、機械的強度が向上し、クラックが発生しにくくなる。また、上記した長さのアルミナファイバはクラックの進展を止める効果があるので、たとえ接着剤層にクラックが発生した場合であってもクラックの進展を食い止めることができる。
【0108】
(6)本実施形態のハニカム構造体を構成する接着剤層中には、アスペクト比が3〜30のアルミナファイバが含まれているので、接着剤層の機械的強度がより向上し、接着剤層にクラックが発生した場合であってもクラックの進展をより確実に食い止めることができる。
【0109】
(7)本実施形態のハニカム構造体を構成するハニカム焼成体中の炭化ケイ素粒子の酸化物層の厚さは、100〜600nmであるので、接着剤層にかかる熱を低減することができ、接着剤層内のシリカ分の結晶化(クリストバライト化)を防ぐことができる。さらに、上記したように、ネックの結合端部が滑らかになるため、機械的強度が低減する。また、酸化物層の厚さは、炭化ケイ素粒子の厚さに比べると小さいので、炭化ケイ素粒子に酸化物層が形成されても、ハニカムフィルタの圧力損失等に悪影響を与えることはない。
【0110】
(8)本実施形態のハニカム構造体の構成する接着剤層中には、さらに無機粒子及び無機バインダを含むので、接着剤層中のアルミナファイバ、無機バルーン、無機粒子は、無機バインダにより接着され、機械的特性により優れた接着剤層となる。また、上記接着剤層接は、無機粒子を含んでいるため、機械的特性が改善される。さらに、上記無機バインダにより接着剤層とハニカム焼成体もより接着され易くなる。
【0111】
(9)本実施形態のハニカム構造体の構成する接着剤層中には、無機バルーンとして、フライアッシュバルーンを含ませることができる。このフライアッシュバルーンは、球形に近く、その成分は、シリカとアルミナであるため、アルミナファイバとの親和性に優れ、フライアッシュバルーンにアルミナファイバの一部が付着した状態でより分散しやすくなり、クラック等の進展を良好に阻止することができる。
【0112】
(10)本実施形態のハニカム構造体の構成する接着剤層中の上記無機バルーンの含有量は、5.0〜50.0体積%であるので、フィルタとしての機械的特性を維持することができる。
【0113】
(11)本実施形態のハニカム構造体の構成する接着剤層中のアルミナファイバの含有量は、5.0〜50.0体積%であるので、接着剤層中のアルミナファイバを良好に分散させることができる。
【0114】
(12)本実施形態のハニカム構造体の構成する接着剤層中には、無機バルーンとして、フライアッシュバルーンを含ませることができる。このフライアッシュバルーンは、球形に近く、その成分は、シリカとアルミナであるため、1200℃以上の高温に晒された場合であっても、溶損等のおそれがない。さらにフライアッシュバルーンは、比重が小さいため、接着剤層の熱容量を低くすることができる。このように、接着剤層の熱容量を低くすることができるため、ハニカム焼成体との熱応力差を小さくすることができる。その結果、熱応力差によって接着剤層にクラックが発生するのを抑制することができ、ハニカム焼成体に発生するクラックを抑制することができ、スス漏れを抑えることができる。
【0115】
(13)本実施形態のハニカム構造体の構成する接着剤層中には、無機粒子として、炭化ケイ素粒子を含ませることができ、炭化ケイ素を含んだ接着剤層は、耐熱性、機械的特性に優れた接着剤層となる。
【0116】
(14)本実施形態のハニカム構造体の構成する接着剤層中には、上記無機バインダとして、シリカゾル又はアルミナゾルの固化物を含ませることができ、無機バインダを形成するための原料としてシリカゾル又はアルミナゾルを使用することにより、耐熱性に優れた接着剤層となる。
【0117】
(15)本実施形態のハニカムフィルタでは、いわゆる過捕集の状態で再生処理を行う等により、ハニカムフィルタの温度が1200℃以上の温度となった場合であっても、クラックが全体に広がることがなく、スス等のパティキュレートが規制値以上に外部に漏れることを防止することができる。
【0118】
(実施例)
(実施例1)
以下、本発明の第一実施形態をより具体的に開示した実施例を示す。なお、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
【0119】
(ハニカム焼成体の作製工程)
平均粒子径22μmを有する炭化ケイ素の粗粉末52.8重量%と、平均粒子径0.5μmの炭化ケイ素の微粉末22.6重量%とを乾式混合し、得られた混合物に対して、アクリル樹脂2.1重量%、有機バインダ(メチルセルロース)4.6重量%、潤滑剤(日油社製 ユニルーブ)2.8重量%、グリセリン1.3重量%、及び、水13.8重量%を加えて混練して混合組成物を得た後、押出成形する押出成形工程を行い、図2(a)に示した形状と略同様の形状であって、セルの目封じをしていない生のハニカム成形体を作製した。
【0120】
次いで、マイクロ波乾燥機を用いて上記生のハニカム成形体を乾燥させ、ハニカム成形体の乾燥体とした後、上記生成形体と同様の組成のペーストを所定のセルに充填し、再び乾燥機を用いて乾燥させた。
【0121】
ハニカム成形体の乾燥体を400℃で脱脂する脱脂工程を行い、常圧のアルゴン雰囲気下2200℃、3時間の条件で焼成工程を行い、気孔率が42%、平均気孔径が9μm、大きさが34.3mm×34.3mm×150.5mm、セルの数(セル密度)が148個/inch、セル壁の厚さが0.40mmの炭化ケイ素焼結体からなるハニカム焼成体を製造した。
【0122】
得られたハニカム焼成体に対して、以下の酸化工程を行った。
酸化工程では、空気雰囲気下において、室温から昇温速度1℃/分で昇温し、最高温度が1200℃になったところで、その温度を3時間維持して加熱し、その後、除々に室温まで降温し、室温(25℃)で取り出した。
この酸化工程により、ハニカム焼成体の表面が酸化された。
【0123】
(接着剤ペーストの調製)
接着剤ペーストとして、平均繊維長60μmのアルミナファイバ(SiO:20wt%、Al:80wt%のムライト繊維)、フライアッシュバルーン(平均粒径:300μm)、平均粒子径0.5μmの炭化ケイ素粒子、シリカゾル(固形分濃度:30重量%)、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、及び、水を混合、混練して接着剤ペーストを調製した。
【0124】
(結束工程)
図4に示すような断面がV字形状に構成された台400の上に、台400のV字形状に沿ってハニカム焼成体を載置し、上記組成の接着剤ペーストをハニカム焼成体110の上側を向いた側面にスキージを用いて塗布して接着剤ペースト層を形成した。そして、この接着剤ペースト層の上に順次他のハニカム焼成体110を積層する工程を繰り返して、16個のハニカム焼成体110が接着剤ペースト層を介して接着されたものを作製し、180℃、20分で接着剤ペースト層を乾燥固化させることにより、接着材層101の厚さが1mmで角柱状のハニカム集合体を作製した。
【0125】
(外周加工工程及びコート層形成工程)
次に、ハニカム集合体の外周をダイヤモンドカッターを用いて円柱状に研削し、セラミックブロック103を作製した。
続いて、上記接着剤ペーストと同じ材料からなるコート剤ペーストを用いて、セラミックブロックの外周部に厚さ0.2mmのコート剤ペースト層を形成した。そして、このコート剤ペースト層を120℃で乾燥して、外周にコート層102が形成された直径143.8mm×長さ150.5mmの円柱状のハニカム構造体(ハニカムフィルタ)を製造した。製造したハニカム構造体を構成する接着剤中の成分の特性及び接着剤層の組成を下記の表1に示す。
【0126】
(比較例1)
接着剤ペーストを調製する際、アルミナファイバの代わりに、SiO:62.4wt%、Al:1.2wt%、CaO:34.2wt%、ZrO:0.01wt%、KO:1.0wt%、NaO:0.13wt%の生体溶解性ファイバを用い、無機バルーンを添加せず、ハニカム焼成体の酸化工程を行わなかった他は、実施例1と同様にしてハニカム構造体を製造した。
製造したハニカム構造体を構成する接着剤中の成分の特性及び接着剤層の組成を下記の表1に示す。
【0127】
ハニカム構造体の評価
(1)X線光電子分光法(XPS)による酸化物層の厚さの測定
各実施例及び各比較例に係るハニカム構造体に関し、XPSにより、ハニカム焼成体の酸化物層の厚さ(nm)を測定した。
XPS測定用サンプルとして、各実施例及び各比較例において製造したハニカム焼成体から、2cm×2cm×0.25mmの大きさの炭化ケイ素部分を切り出した。そして、XPS測定用サンプルの破断面ではない表面を観察した。
XPS装置としては、ULVAC−PHI社製のQuantera SXMを用い、X線源としては、モノクロ化されたAl−Kα線(Monochromated Al−Kα)を用いた。測定条件は、電圧:15kV、出力:25W、測定領域:100μmφとした。イオンスパッタ条件は、イオン種:Ar、電圧:1kV、スパッタレート(SiO換算):1.5nm/minとした。
【0128】
上記XPS装置を用いて、XPS測定用サンプルの定性分析(ワイドスキャン)、及び、C、O、Siについての深さ方向分析を行った。深さ方向分析の結果より、SiOプロファイルの最高強度と最低強度の中間となる強度の時間と、XPS測定用サンプルのスパッタレート(SiO換算)から酸化物層の厚さを算出した。
実施例1及び比較例1に係るハニカム焼成体を構成する炭化ケイ素粒子の酸化物層の厚さの測定結果を表1に示す。
【0129】
(2)再生処理後において漏れたPM量(PMの数)の測定
再生処理後において漏れたPM数の測定は、以下のようなPM漏れ量測定装置を用いて行った。
このPM漏れ量測定装置は、2L(リットル)のコモンレール式ディーゼルエンジンと、エンジンからの排ガスを流通する排ガス管と、排ガス管に接続され、保持シール材を介してハニカムフィルタが固定された金属ケーシングと、ハニカムフィルタを通過した後のPMの数を一定時間積算カウントすることが可能なPMカウント装置(HORIBA社製、MEXA−100SPCS)からなる。
【0130】
実施例1及び比較例1に係るハニカム構造体(ハニカムフィルタ)について、以下の手順によって、PMの捕集を行い、その後、再生処理を行った。
まず、実施例1及び比較例1で製造したハニカムフィルタをエンジンの排気通路に配置し、さらにハニカムフィルタよりガス流入側に、市販のコージェライトからなるハニカム構造体の触媒担持体(直径:200mm、長さ:100mm、セル密度:400セル/inch、白金担持量:5g/L)を設置して排気ガス浄化装置とした。
【0131】
そして、まず、エンジンの回転数が1500min−1、トルクが50Nmとなるようにエンジンを運転し、ハニカムフィルタの内部に排ガスを流通させた。次に、エンジンの回転数が2000min−1、トルクが90Nmとなるように運転条件を変更し、安定するまで運転を続け、ハニカムフィルタに21g/Lと通常の捕集量より多い捕集量のPMを捕集させた。
【0132】
その後に、ハニカムフィルタの排ガス流入側の温度が550℃付近に達するまでポストインジェクションを行い、ハニカムフィルタの前後の差圧を上昇させ、PMを燃焼させた。
その後、上昇したハニカムフィルタの前後の差圧がPMの燃焼により降下した。降下したときから10秒後に運転条件をアイドリングに戻した。
その後、エンジンの回転数が1500min−1、トルクが50Nmとなるようにエンジンを通常のモードで運転し、ハニカムフィルタから漏れたPMの数(#/km)を上記PMカウント装置を用いて測定した。
なお、PMの数は、エンジンを運転させることにより、1km進んだと仮定した場合にハニカムフィルタから漏れたPMの数を示している。
【0133】
(PMの漏れに対する評価方法)
漏れたPMの数が1.0×1012個以下のものを、漏れ量が少なく、フィルタの性能が良好とし、表1に○印を付している。一方、漏れたPMの数が1.0×1012個以上のものは、漏れ量が多く、フィルタの性能が不充分とし、表1に×印を付している。
その結果を表1に示した。
【0134】
【表1】
【0135】
実施例1に係るハニカム構造体(ハニカムフィルタ)の再生処理前後におけるスス漏れの測定結果より明らかなように、炭化ケイ素粒子に200nmの厚さの酸化物層が形成されたハニカム焼成体を用いるとともに、アルミナファイバ及びフライアッシュバルーンを含む接着剤層が形成された実施例に係るハニカム構造体は、高温の熱に晒された場合であっても、強度を保っており、1200℃以上の温度に晒された後においてもクラックが全体に広がることがなく、スス等のパティキュレートが規制値以上に外部に漏れることを防止することができることが明らかになった。
【0136】
これに対し、比較例1のように、接着剤層中に添加する無機ファイバとして、生体溶解性ファイバを使用し、無機バルーンを添加せず、ハニカム焼成体を酸化処理せず、酸化物層を形成しなかったものは、ハニカム焼成体が酸化膜を有さないので、1200℃以上の温度に晒されるとハニカム焼成体の温度が上昇し、クラックが全体に広がり、接着剤層の強度も低下し易く、スス等のパティキュレートが規制値以上に外部に漏れることが判明した。
【0137】
(その他の実施形態)
本発明のハニカム構造体は、セルの端部が封止されていなくてもよい。このようなハニカム構造体は、触媒担持体として好適に使用することができる。
【0138】
また、ハニカム焼成体の形状は、特に限定されるものではないが、ハニカム焼成体同士を結束させてハニカム構造体を作製する際に結束しやすい形状であることが望ましく、その断面形状としては、正方形、長方形、六角形、扇状等が挙げられる。
【0139】
また、本発明のハニカム構造体の形状は、円柱形状に限定されるものでなく、例えば、楕円柱形状、角柱形状等の任意の形状であっても良い。
【0140】
ハニカム成形体の原料である湿潤混合物には、ハニカム構造体の主成分となるセラミック粉末のほか、有機バインダ、可塑剤、潤滑剤、分散媒液等が含まれていてもよい。
上記有機バインダとしては特に限定されず、例えば、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリエチレングリコール等が挙げられる。これらのなかでは、メチルセルロースが望ましい。有機バインダの配合量は、通常、セラミック粉末100重量部に対して、1〜10重量部が望ましい。
【0141】
上記可塑剤としては、特に限定されず、例えば、グリセリン等が挙げられる。また、潤滑剤は特に限定されず、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシプロピレンアルキルエーテル等のポリオキシアルキレン系化合物等が挙げられる。
なお、可塑剤、潤滑剤は、場合によっては、混合原料粉末に含まれていなくてもよい。
【0142】
上記分散媒液としては、例えば、水、ベンゼン等の有機溶媒、メタノール等のアルコール等が挙げられる。
さらに、湿潤混合物中には、成形助剤が添加されていてもよい。
成形助剤としては特に限定されず、例えば、エチレングリコール、デキストリン、脂肪酸、脂肪酸石鹸、ポリアルコール等が挙げられる。
【0143】
さらに、湿潤混合物には、必要に応じて酸化物系セラミックを成分とする微小中空球体であるバルーンや、球状アクリル粒子、グラファイト等の造孔剤を添加してもよい。
バルーンとしては特に限定されず、例えば、アルミナバルーン、ガラスマイクロバルーン、シラスバルーン、フライアッシュバルーン(FAバルーン)、ムライトバルーン等が挙げられる。これらのなかでは、アルミナバルーンが望ましい。
【0144】
セルを封止する封止材ペーストとしては特に限定されないが、後工程を経て製造される封止材の気孔率が30〜75%となるものが望ましく、例えば、湿潤混合物と同様のものを用いることができる。
【0145】
ハニカム構造体には、排ガスを浄化するための触媒を担持させてもよく、担持させる触媒としては、例えば、白金、パラジウム、ロジウム等の貴金属が望ましく、このなかでは、白金がより望ましい。また、その他の触媒として、例えば、カリウム、ナトリウム等のアルカリ金属、バリウム等のアルカリ土類金属を用いることもできる。これらの触媒は、単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
【0146】
また、本発明のハニカム構造体を製造する方法として、複数個のハニカム集合体を作製し、ハニカム集合体の側面に接着剤ペースト層(発泡材料を含有する接着剤ペースト層)を形成して、結束工程において複数のハニカム集合体同士を結束させる方法を用いてもよい。
【符号の説明】
【0147】
20、110 ハニカム焼成体
21、111 セル
24、112 封止材
22、113 セル壁
31 炭化ケイ素粒子
31a ネック
32 酸化物層
100 ハニカム構造体
101 接着剤層
102 コート層
103 セラミックブロック
110a、110b 側面
120 ハニカムフィルタ
130 接着剤ペースト
200 排ガス浄化装置
220 金属ケーシング
221 ガス入口側
223 ガス出口側
230 保持シール材
図1
図2
図3
図4
図5