(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記従来の風車100では、被覆部104と遊技盤面150との間に形成された遊技球の通路内を通過する遊技球Pの、軸部材101の軸方向における通過領域hが、遊技球Pの直径よりも比較的大きく形成されることから、
図7中、矢印X〜Zに示されるように、風車100から送り出される遊技球Pが遊技盤面150に近接して流下したり(X)、被覆部104と遊技盤面150との間の略中央の延長線上に沿って流下したり(Y)、遊技盤面150から比較的離れて流下したり(Z)して、遊技盤面150に直交する方向でバラツキをもって遊技球Pが風車100から送り出される場合がある。この場合、風車100から送り出された遊技球Pがその後、所望する挙動とならない事態が生じる虞があった。
【0007】
具体的には、
図7において符号105は、風車100から送り出された遊技球Pが衝突し得る位置に配置されて、遊技球Pを入賞口に案内するための釘を示しているが、このような釘105は一般に、遊技盤面150の前方に配置されるガラス板(透明板)側に跳ねないよう、やや上方側に傾斜して設けられている。このような釘105に対して、遊技球Pが遊技盤面150に直交する方向でバラツキをもって風車100から送り出されると、遊技球Pが遊技盤面150に近接して流下してくるか、遊技盤面150からやや浮いて流下してくるか等により、釘105の一定の位置に衝突せず、跳ね返る角度に異なりが生じ、釘105の衝突後の遊技球Pの流下方向にバラツキが生じてしまう場合があった。そして、このような流下方向のバラツキにより、入賞口への入賞率を所望のものに安定させられなくなる(スランプ等となる)といった事態が生じる虞があった。
【0008】
本発明は上述の実情に鑑みてなされたものであり、風車によって振り分けられる遊技球の流路の下流にある入賞口等の特定領域に遊技球を進入させる場合において、風車と特定領域との間に遊技球が衝突し得る釘のような構造部材があったとしても、上記特定領域への遊技球の進入を所望のものに安定させることができる遊技機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題の解決手段として、本発明の遊技機は、遊技盤面に遊技球を発射することにより遊技が行われる遊技機において、前記遊技盤面に立設される軸部材に回動自在に軸支され、回動の方向に応じて遊技球の流路を少なくとも第1の流路と第2の流路とに振り分ける風車と、前記第1の流路の下流に設けられ、遊技球が進入することで遊技者に所定の価値を付与する特定領域と、前記風車によって前記第1の流路に振り分けられた遊技球が衝突し得る位置に設けられる構造部材と、を備え、前記風車は、当該風車の前面を覆う被覆部を備え、該被覆部と前記遊技盤面との間には、遊技球が通過する風車内通路が形成され、前記風車は、前記風車内通路を通過する遊技球の通過領域を、遊技球の直径と略同一の範囲に規制するための調整部を備え、
前記調整部は、前記被覆部の背面側及び前記遊技盤面側のそれぞれに設けられ、前記通過領域を通過する遊技球が、前記構造部材の前記遊技盤面に直交する方向における中央部に送られるように形成されていることを特徴とする。
【0010】
この発明では、調整部によって、風車内通路を通過する遊技球の通過領域を遊技球の直径と略同一の範囲に規制することで、遊技盤面に直交する方向における遊技球の通過位置のバラツキを抑えて、遊技球を風車から送り出すことができる。
このため、風車から送り出される遊技球が構造部材に衝突する場合にあっても、この構造部材の略一定の位置に遊技球を安定させて衝突させることができたり、また、風車から送り出される遊技球が構造部材に衝突するのを抑制したりすることができるので、構造部材に起因する遊技球の流下方向のバラツキを抑えることができる。
これにより、風車によって振り分けられる遊技球の流路の下流にある入賞口等の特定領域に、遊技球を進入させる場合において、風車と特定領域との間に遊技球が衝突し得る構造部材があったとしても、上記特定領域への遊技球の進入を所望のものに安定させることができる。
さらに、前記調整部は、前記被覆部の背面側及び前記遊技盤面側のそれぞれに設けられ、前記通過領域を通過する遊技球が、前記構造部材の前記遊技盤面に直交する方向における中央部に送られるように形成されている。このため、遊技球を構造部材の中央に安定して衝突させることができる。
さらに、遊技球の通過領域を遊技球の直径と略同一の範囲に規制して、遊技球が遊技盤面から離れて送り出されるようされている。このため、例えば下側フランジ部材に衝突するのを抑制することができる。
また、前記風車は、遊技球を前記第1の流路と、前記第2の流路と、第3の流路と、に振り分けるようにしてもよい。
この発明では、遊技球を、例えば普通入賞球装置又は普通可変入賞球装置に入賞させ易くすることができきる。
また、
前記風車は、前記遊技盤面に立設される筒状部を備え、前記調整部には、前記筒状部の軸方向に沿って遊技盤面に向かうに従い、次第に縮径するテーパ部が形成されており、前記テーパ部は、前記軸方向に沿う断面で、略弧状に形成され、その曲率は、遊技球と略同一とされていてもよい。
この発明では、調整部によって規制される風車内通路における遊技球の通過領域に、確実に遊技球をスムーズに案内して保持し易くすることできる。
【0011】
また、上記遊技機において、前記調整部は、前記被覆部の背面側に設けられ、前記通過領域を前記遊技盤面側に規制するようにしてもよい。
この場合、遊技盤面に直交する方向における遊技盤面に近い側で、遊技球の通過位置のバラツキを抑えて、遊技球を風車から送り出すことができる。
【0012】
また、上記遊技機において、前記調整部は、前記遊技盤面側に設けられ、前記通過領域を、前記被覆部側に規制するようにしてもよい。
この場合、遊技盤面に直交する方向における遊技盤面から離れた側で、遊技球の通過位置のバラツキを抑えて、遊技球を風車から送り出すことができる。
【0013】
また、上記遊技機において、前記調整部には、前記遊技盤面に直交する方向に沿って前記通過領域を規制する側に向かうに従い、次第に縮径するテーパ部が形成されていてもよい。
この場合、テーパ部によって、遊技球を、遊技球の直径と略同一の範囲の通過領域にスムーズに案内して保持し易くすることでき、遊技球の通過位置のバラツキを確実に抑えることできる。
【0014】
また、上記遊技機において、前記調整部は、遊技球の進入に応じて回動可能であってもよい。
この場合、遊技球によって回動した風車の回動を、調整部が阻害することなく、遊技球を、遊技球の直径と略同一の範囲の通過領域にスムーズに案内して保持し易くすることできるので、遊技球の通過位置のバラツキを確実に抑えることできる。また、遊技球をスムーズに送り出すこともできる。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の各実施形態を図面に基づき説明する。
【0018】
図1は本発明の第1の実施形態に係る遊技機1の正面図である。この遊技機1は、遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とを備えている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、略円形状の遊技領域が形成されている。以下、この略円形状の遊技領域を遊技盤面2Aと呼ぶものとする。遊技盤面2Aは前方からガラス等からなる図示しない透明板に覆われる。この遊技盤面2Aには、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
【0019】
遊技盤面2Aの右側上下方向略中央の領域には、第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bとが設けられている。第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)等から構成され、可変表示ゲームである特図ゲームにおいて、各々が識別可能な複数種類の識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」ともいう)を、変動可能に表示(可変表示)する。
【0020】
遊技盤面2Aの略中央の領域には、画像表示装置5が設けられ、画像表示装置5の中央下方には、普通入賞球装置6Aが設けられ、この普通入賞球装置6Aの下方には、普通可変入賞球装置6Bが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口60Aを形成している。普通可変入賞球装置6Bは、普通電動役物用となる図示しないソレノイドによって、垂直位置となる通常開放状態と傾動位置となる拡大開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備え、第2始動入賞口60Bを形成している。
一例として、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用の図示しないソレノイドがオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、遊技球が第2始動入賞口60Bに進入しがたい又はできない通常開放状態となる。その一方で、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイドがオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となる傾動制御により、遊技球が第2始動入賞口60Bに進入しやすい拡大開放状態となる。
【0021】
本実施形態では、遊技盤面2Aの左側上下方向略中央の領域に、普通図柄表示器20が設けられ、この普通図柄表示器20に表示される特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄(「普図」あるいは「普通図」ともいう)が、特定の結果(普図当り)となったときに、上記普通可変入賞球装置6Bの可動翼片が比較的短い所定時間、傾動位置となる拡大開放状態となり、所定時間が経過すると、可動翼片が通常開放状態となるように構成されている。
【0022】
普通図柄表示器20による普図ゲームは、例えば画像表示装置5の左側方に設けられた通過ゲート41を通過した遊技球が図示しないゲートスイッチによって検出されたことといった、普通図柄表示器20にて普通図柄の可変表示を実行するための普図始動条件が成立した後に、例えば前回の普図ゲームが終了したことといった、普通図柄の可変表示を開始するための普図開始条件が成立したことに基づいて、開始される。この普図ゲームでは、普通図柄の変動を開始させた後、普図変動時間となる所定時間が経過すると、普通図柄の可変表示結果となる確定普通図柄を停止表示する。このとき、確定普通図柄として、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、上記「普図当り」となる。
【0023】
画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。画像表示装置5の表示領域では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の可変表示や第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の可変表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数に分割された可変表示部となる飾り図柄表示エリアにて、各々が識別可能な複数種類の識別情報(装飾識別情報)である飾り図柄を可変表示する。
【0024】
一例として、画像表示装置5の表示領域には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rが配置されている。そして、特図ゲームにおいて第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の変動と第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の変動のいずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動(例えば上下方向のスクロール表示)が開始される。その後、特図ゲームにおける可変表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄(最終停止図柄)が停止表示される。
【0025】
このように、画像表示装置5の表示領域では、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲーム、又は、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の飾り図柄の可変表示を行い、可変表示結果となる確定飾り図柄を導出表示する。なお、表示結果を導出表示するとは、飾り図柄等の識別情報を停止表示(完全停止表示や最終停止表示ともいう)して可変表示を終了させることである。
そして、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲーム、又は、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて、特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示されたときには、画像表示装置5における確定飾り図柄も大当たりとなる組み合わせで表示され、遊技者は、画像表示装置5の表示結果を視認して、「大当たり遊技状態」となることを判別することが可能となっている。
【0026】
第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームは、普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口60Aに進入した遊技球が図示しない第1始動口スイッチによって検出されたことなどにより、基本的に開始される。また、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームは、普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口60Bに進入した遊技球が図示しない第2始動口スイッチによって検出されたことなどにより、基本的に開始される。なお、本実施形態では、第1始動入賞口60A及び第2始動入賞口60Bを通過した遊技球を、各々が所定個数(例えば、4個)の保留玉として記憶することが可能となっている。
【0027】
第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームでは、特別図柄の可変表示を開始させた後、特図変動時間となる所定時間が経過すると、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄(特図表示結果)を導出表示する。このとき、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示されれば、特定表示結果としての「大当り」となり、大当り図柄以外の特別図柄が停止表示されれば「ハズレ」となる。このような第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームの停止表示に応じて、画像表示装置5に確定飾り図柄も特定の組み合わせで表示される。
そして、特図ゲームでの可変表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利なラウンド遊技(単に「ラウンド」ともいう)を所定回数実行する特定遊技状態としての上記「大当り遊技状態」に制御される。
【0028】
普通可変入賞球装置6Bの下方には、特別可変入賞球装置7が設けられ、特別可変入賞球装置7は、図示しない大入賞口扉用となる図示しないソレノイドによって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する大入賞口を形成する。一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用の上記ソレノイドがオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態にする。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイドがオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態にする。特別可変入賞球装置7に形成された大入賞口に進入した遊技球は、図示しないカウントスイッチによって検出され、カウントスイッチによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。
【0029】
特図ゲームにおける確定特別図柄として大当り図柄が停止表示された後に制御される特定遊技状態としての上記「大当り遊技状態」では、特別可変入賞球装置7の開閉板が、第1期間となる所定期間(例えば29秒間)あるいは所定個数(例えば9個)の入賞球が発生するまでの期間にて大入賞口を開放状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンド遊技が実行される。こうしてラウンド遊技の実行中に大入賞口を開放状態とした開閉板は、遊技盤面2Aを落下する遊技球を受け止め、その後に大入賞口を閉鎖状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって不利な第2状態に変化させて、1回のラウンド遊技を終了させる。この実施の形態では、大入賞口の開放サイクルであるラウンド遊技の実行回数が、第1ラウンド数(例えば「6」)となる。ラウンド遊技の実行回数が「15」となる大当り遊技状態における遊技は、15回開放遊技とも称される。このような大当り遊技状態では、大入賞口に遊技球が入賞するたびに15個の出玉が得られる。
【0030】
また、遊技盤面2Aにおいて画像表示装置5の上部左方、上部右方、下部左方、下部右方にはそれぞれ、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車10A,10B,10C,10Dが設けられている。また、遊技盤面2Aには、同様に遊技球の流下方向や速度を変化させる複数の障害釘、誘導釘群等が設けられている。また、遊技盤面2Aの最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口11が設けられている。さらに、遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられ、遊技領域周辺部には、遊技効果ランプ9が設けられている。
【0031】
また、遊技盤面2Aにおいて画像表示装置5の上方には、画像表示装置5の上縁部に沿って左右に延在する上側フランジ部材12が設けられ、画像表示装置5の下方には、画像表示装置5の下縁部に沿って左右に延在する下側フランジ部材13が設けられている。これら上側フランジ部材12及び下側フランジ部材13は、遊技盤面2Aからやや前方(遊技盤面2Aに直交する方向)に張り出して設けられ、着色等を施されており、遊技機の装飾部材として機能する。
【0032】
本実施形態において画像表示装置5の下縁部は、普通入賞球装置6Aに向けて先細りとなる角部が鈍角のV字状に形成され、下側フランジ部材13は画像表示装置5の下縁部に沿うように、角部が鈍角のV字状に形成されている。下側フランジ部材13は、その左端部が風車10Cに隣接するとともに、その右端部が風車10Dに隣接し、下方に突出する角部が普通入賞球装置6Aの上方に位置するように設けられ、本実施形態では、ねじによって遊技盤面2Aに固定されている。下側フランジ部材13の角部には、上方に凸となる弧状の切欠きが形成されている。
【0033】
また、遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル30(操作ノブ)が設けられている。また、遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する上皿等が設けられる。さらに、図中において、符号35は、始動入賞口等と異なる一般入賞口を示している。これら一般入賞口35は、進入した遊技球に応じて例えば10個の遊技球を賞球として払い出すために設けられている。
【0034】
ここで、
図2には、遊技盤面2Aにおいて通過ゲート41(
図1参照)の下流側に位置する、風車10C、普通入賞球装置6A及び普通可変入賞球装置6Bが含まれる領域が拡大して示され、風車10Cと協働して、普通入賞球装置6A及び普通可変入賞球装置6Bに遊技球を案内するための誘導釘群が示されている。
本実施形態の遊技盤面2Aには、風車10Cの右側方の位置から普通入賞球装置6Aの上方の位置に向けて傾斜して延び、遊技球が落下しない間隔で複数植設された複数の釘15を含む第1誘導釘群15Gと、第1誘導釘群15Gとの間に遊技球が通過可能な間隔をおいて普通入賞球装置6Aの上方の位置に向けて傾斜して延び、遊技球が落下しない間隔で複数植設された複数の釘16を含む第2誘導釘群16Gと、が設けられている。第1誘導釘群15G及び第2誘導釘群16Gはそれぞれ、下側フランジ部材13に下方から隣接して、下側フランジ部材13の下縁部に沿うように延びている。
【0035】
また、遊技盤面2Aには、風車10Cの下方の位置から普通入賞球装置6Aの側方の位置に向けて傾斜して延び、遊技球が落下しない間隔で複数植設された複数の釘17を含む第3誘導釘群17Gと、第3誘導釘群17Gとの間に遊技球が通過可能な間隔をおいて普通入賞球装置6Aの側方の位置に向けて傾斜して延び、遊技球が落下しない間隔で複数植設された複数の釘18を含む第4誘導釘群18Gと、が設けられている。
なお、本実施形態では、第2誘導釘群16Gが、第1誘導釘群15Gとの間に遊技球が通過可能な間隔をおいて植設され、第4誘導釘群18Gが、第3誘導釘群17Gとの間に遊技球が通過可能な間隔をおいて植設されるが、間隔をおかずに植設されてもよい。また、上記各誘導釘群は、レール部材等であってもよい。
【0036】
風車10Cは、遊技盤面2Aに回動自在に軸支されており、遊技球が進入した場合(絡んだ場合)に、時計回り及び反時計回りのいずれかに回動する。そして、本実施形態において風車10Cは、時計回りに回動して、第1誘導釘群15G及び第2誘導釘群16G側に遊技球を送り出す第1の流路Aと、時計回りに回動して、第3誘導釘群17G及び第4誘導釘群18G側に遊技球を送り出す第2の流路Bと、反時計回りに回動して、下方に遊技球を送り出す第3の流路Cと、に遊技球を振り分けるように構成されている。
【0037】
このような構成では、第1の流路Aに振り分けられた遊技球が、第1誘導釘群15G及び第2誘導釘群16Gに適宜衝突しながら、基本的に普通入賞球装置6A側に案内されるようになっている。また、第2の流路Bに振り分けられた遊技球は、第3誘導釘群17G及び第4誘導釘群18Gに適宜衝突しながら、普通可変入賞球装置6B側に案内されるようになっている。このようにして本実施形態では、遊技球を、普通入賞球装置6A又は普通可変入賞球装置6Bに入賞させ易くしている。
【0038】
以上のような本実施形態の遊技機1における遊技内容の概略を説明すると、打球操作ハンドル30が操作されて発射された遊技球が遊技盤面2Aに達すると、遊技球は釘等に当たりながら下方に自然落下する。この落下する過程で、通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20が可変表示を開始し、所定時間後に表示結果を停止表示し、その表示結果が特定の普通図柄(普図当り図柄)で停止表示されれば、普通可変入賞球装置6Bの可動翼片が、所定時間、拡大開放状態となる。なお、通過ゲート41を通過した遊技球は、下方に送り出される。また、本実施形態では、通過ゲート41を通過した遊技球を、所定個数(例えば、4個)の保留玉として記憶することが可能となっている。
【0039】
また、遊技盤面2Aを落下する遊技球が、通過ゲート41の下流で、普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口60A、又は、普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口60Bに進入(入賞)すると、各々図示しない始動口スイッチによって検出され、この検出信号に基づいて、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲーム、又は、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームが開始され、所定時間後に、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄(特図表示結果)が導出表示される。
ここで、画像表示装置5の表示領域では、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲーム、又は、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の飾り図柄の可変表示を行い、可変表示結果となる確定飾り図柄を導出表示する。
そして、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲーム、又は、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて、特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示されたときには、画像表示装置5における確定飾り図柄も大当たりとなる組み合わせで表示され、「大当り遊技状態」に制御される。
【0040】
上述の説明から明らかなように、この種の遊技機では、遊技球を、普通入賞球装置6A又は普通可変入賞球装置6Bに入賞させることが、「大当り遊技状態」の発生頻度に結び付くものであり、遊技球の普通入賞球装置6A又は普通可変入賞球装置6Bへの入賞率を安定させることが重要となる。このため、本実施形態では、風車10Cに入賞率を安定させるための工夫を施している。
【0041】
ここで、
図3を参照し本実施形態における風車10Cについて説明すると、この風車10Cは、遊技盤面2Aに立設される軸部材50(本実施形態では、誘導釘群と同様の釘を用いている)に回動自在に軸支される筒状部52と、筒状部52の外周面から張り出す玉受け羽根部53と、を備えている。玉受け羽根部53は、筒状部52の周方向に等間隔(120度、
図2参照)を空けて3つ並ぶように形成されている。
【0042】
筒状部52の先端には、当該筒状部52の径方向の外側に張り出す円板状の被覆部54が設けられ、被覆部54は、筒状部52及び玉受け羽根部53を前方から覆って隠しており、遊技盤面2Aと被覆部54との間には、遊技球Pが通過する風車内通路Tが形成されている。風車10Cは、風車内通路Tに進入した遊技球Pが玉受け羽根部53に接することで回動する。そして玉受け羽根部53の位置に応じて、遊技球Pは、上記第1の流路A、第2の流路B、第3の流路Cに振り分けられることになる。なお、本実施形態において、筒状部52、玉受け羽根部53、及び被覆部54は一体に形成されている。
【0043】
ここで、本実施形態では、被覆部54の背面側である筒状部52の先端側に、筒状部52の径方向の外側に張り出す円板状の第1調整部55が形成されるとともに、遊技盤面2A側である筒状部52の基端側に、筒状部52の径方向の外側に張り出す円板状の第2調整部56が形成されている。そして、これら第1調整部55及び第2調整部56が、風車内通路Tを通過する遊技球Pの通過領域を、遊技球Pの直径と略同一の範囲Hに規制するようになっている。なお、遊技球Pの直径と略同一の範囲Hとは、遊技球Pの直径よりもわずかに大きい範囲を意味する。
【0044】
詳しくは、本実施形態では、第1調整部55の遊技盤面2A側の周縁部に面取りが施され、第1調整部55には、筒状部52(軸部材50)の軸方向に沿って遊技盤面2A側に向かうに従い、次第に縮径する第1テーパ部57が形成されている。また、第2調整部56の被覆部54側の周縁部に面取りが施され、第2調整部56には、筒状部52(軸部材50)の軸方向に沿って被覆部54側に向かうに従い、次第に縮径する第2テーパ部58が形成されている。なお、本実施形態では、第1テーパ部57の径方向の内側端部が、筒状部52から離間して位置し、第1調整部55の背面は筒状部52の径方向に沿って延びるとともに、第2テーパ部58の径方向の内側端部が、筒状部52から離間して位置し、第2調整部56の前面は筒状部52の径方向に沿って延びている。
【0045】
そして、図中二点鎖線で示されるように、本実施形態では、筒状部52に接した状態の遊技球Pが、第1テーパ部57と第2テーパ部58との間において筒状部52の軸方向で遊技球Pの直径と略同一の範囲Hで移動可能なように、第1調整部55及び第2調整部56が離間し、これにより、第1調整部55及び第2調整部56が、その間に遊技球Pを受け入れて、この遊技球Pを、当該遊技球Pの直径と略同一の範囲Hで移動を許容して保持可能となっている。そして、これにより、本実施形態では、第1調整部55及び第2調整部56が、風車内通路Tにおいて遊技球Pが通過し得る筒状部52の軸方向における範囲である通過領域を、遊技球Pの直径と略同一の範囲Hに規制するようになっている。
【0046】
すなわち、上述のように風車内通路T内で離間して配置された第1調整部55及び第2調整部56が、その間に遊技球Pを保持可能である場合、風車10C内に進入した遊技球Pは、第1調整部55及び第2調整部56の間に保持されるように誘導され、第1調整部55及び第2調整部56によって保持されてから風車10Cの下流に送り出されることになる。ここで、第1調整部55及び第2調整部56が、遊技球Pの直径と略同一の範囲Hで遊技球Pを保持可能なことで、遊技球Pは、風車内通路Tにおける通過領域を範囲Hに規制されることになる。
【0047】
なお、本実施形態では、範囲Hに規制される遊技球Pの通過領域が、遊技盤面2Aと被覆部54との間において中央側に設定されている。また、第1調整部55及び第2調整部56は本実施形態において、筒状部52と一体に形成されており、風車10Cの回動に伴って一体に回動するようになっている。また、第1調整部55は、隣接する玉受け羽根部53を相互に連結し、玉受け羽根部53を補強する補強部としても機能している。また、第1調整部55及び第2調整部56は共に被覆部54よりも小径であるが、第1調整部55は第2調整部56よりも大径に形成されている。
【0048】
また、本実施形態において、遊技球Pの直径と略同一の範囲Hは、遊技球Pが第2テーパ部58との間にわずかにすきまを空けて第1テーパ部57の面に接して、被覆部54側への移動を規制された状態における遊技球Pの被覆部54側の端部と、遊技球Pが第1テーパ部57との間にわずかにすきまを空けて第2テーパ部58の面に接して、遊技盤面2A側への移動を規制された状態における遊技球Pの遊技盤面2A側の端部と、の間の距離を示している。
この遊技球Pの直径と略同一の範囲Hは、遊技球Pの直径よりもわずかに大きい範囲であり、遊技球の直径に対して100%よりも大きく115%程度以内にすることが好ましい。具体的な一例としては、遊技球の直径が11mmである場合には、12.5mm程度以内とするのが好ましい。範囲Hが115%程度以内であることが好ましい理由としては、遊技球Pの直径に対し大き過ぎると通過領域のバラツキが大きくなるからである。
【0049】
また、
図3には、第1誘導釘群15Gに含まれる釘15が示され、この釘15は遊技盤面2Aに直交する方向に対して、上方側に角度αだけ傾斜して植設されている。そして、図中C2は、釘15の遊技盤面2Aに直交する方向における中央部を示している。また、図中C1は、第1調整部55及び第2調整部56によって規制される風車内通路Tにおける遊技球Pの通過領域の遊技盤面2Aに直交する方向における中央を示している。ここで、図から明らかなように、本実施形態では、C1とC2は、遊技盤面2Aに直交する方向において略同一の位置とされている。
【0050】
以上に説明した本実施形態に係る風車10Cは、風車内通路Tを通過する遊技球Pの通過領域を、遊技球Pの直径と略同一の範囲Hに規制するための第1調整部55及び第2調整部56を備えるが、これによれば、風車10Cの風車内通路Tを通過する遊技球Pの通過領域を遊技球Pの直径と略同一の範囲Hに規制することで、遊技盤面2Aに直交する方向における遊技球Pの通過位置を範囲H内にしてバラツキを抑えて、遊技球Pを風車10Cから送り出すことができる。
【0051】
この場合、
図3を参照し、風車10Cから第1の流路Aに振り分けられて送り出された遊技球Pが、釘15に衝突する場合にあっても、この釘15の略一定の位置(図中ARに示す範囲)に遊技球Pを安定させて衝突させることができる。
また、
図4を参照し、風車10Cから第1の流路Aに振り分けられて送り出された遊技球Pは、風車10Cの下流側にある下側フランジ部材13の端部と衝突する可能性はあるものの、本実施形態では、範囲Hに規制される遊技球Pの通過領域が、遊技盤面2Aと被覆部54との間において中央側に設定され、ここで通過領域が範囲Hに規制されるので、遊技球Pは遊技盤面2Aから離れて送り出され、遊技球Pが下側フランジ部材13に衝突するのを抑制したりすることもできる。
このため、本実施形態の遊技機1では、遊技球Pが毎回、釘15の軸方向における異なる位置で、釘15に衝突して流下方向にバラツキが生じたり、遊技球Pが下側フランジ部材13に衝突したり衝突しなかったりして流下方向にバラツキが生じたりするのを抑えることができるので、風車10Cから送り出された後の遊技球Pの流下方向のバラツキを抑えることができることになる。
【0052】
これにより、本実施形態の遊技機1では、風車10Cによって振り分けられる遊技球Pの流路の下流にある第1始動入賞口60Aに、遊技球Pを進入させる場合において、風車10Cと第1始動入賞口60Aとの間に遊技球Pが衝突し得る構造部材である釘15等があったとしても、スランプ等を抑え、第1始動入賞口60Aへの遊技球Pの進入を所望のもの(入賞率)に安定させることができるようになっている。
【0053】
なお、本実施形態の遊技機1では、第1調整部55が、被覆部54の背面側に設けられ、上記通過領域を、遊技盤面2A側に規制するとともに、第2調整部56が遊技盤面2A側に設けられ、上記通過領域を被覆部54側に規制するようにしているが、この場合、遊技盤面2Aに直交する方向における遊技盤面2Aに近い側で、遊技球Pの通過位置のバラツキを抑えて、遊技球Pを風車10Cから遊技球を送り出したり、遊技盤面2Aに直交する方向における遊技盤面2Aから離れた側で、遊技球Pの通過位置のバラツキを抑えて、遊技球Pを風車10Cから送り出したりすることができる。ここで、本実施形態では、第1調整部55が遊技盤面2A側に設けられるとともに、第2調整部56が被覆部54の背面側に設けられているので、上記通過領域が、遊技盤面2Aと被覆部54との間において中央側に設定され、適度な位置としている。
【0054】
また、本実施形態の遊技機1では、第1調整部55に、遊技盤面2Aに直交する方向に沿って上記通過領域を規制する側に向かうに従い、次第に縮径する第1テーパ部57が形成されるとともに、第2調整部56に、遊技盤面2Aに直交する方向に沿って上記通過領域を規制する側に向かうに従い、次第に縮径する第2テーパ部58が形成されているが、この場合、各テーパ部によって、遊技球Pを、上記通過領域にスムーズに案内して保持し易くすることできるので、遊技球Pの通過位置のバラツキを確実に抑えることできる。
【0055】
また、本実施形態の遊技機1では、第1調整部55及び第2調整部56が、遊技球Pの進入に応じて回動可能であるが、この場合、遊技球Pによって回動した風車10Cの回動を、各調整部が阻害することなく、遊技球Pを、上記通過領域にスムーズに案内して保持し易くすることできるので、遊技球Pの通過位置のバラツキを確実に抑えることできる。また、遊技球Pをスムーズに送り出すこともできる。
【0056】
また、本実施形態の遊技機1では、各調整部によって規制される風車内通路Tにおける遊技球Pの通過領域の遊技盤面2Aに直交する方向における中央C1と、釘15の軸方向における中央部C2とが、遊技盤面2Aに直交する方向において略同一の位置にあるが、この場合、遊技球Pを釘の中央に安定して衝突させることができる。
【0057】
次に、
図5を参照し、本発明の第2の実施形態について説明する。
図5には、第2の実施形態における風車10C’が示されている。第1の実施形態と同様の構成要素については、同一符号で示し、説明は省略する。本実施形態における風車10C’は、第1調整部55’の形状が、第1の実施形態の第1調整部55と異なっている。
【0058】
すなわち、本実施形態では、第1調整部55’に形成される第1テーパ部57’が、筒状部52(軸部材50)の軸方向に沿って遊技盤面2A側に向かうに従い、次第に縮径し、筒状部52の外周面に滑らかに連なるように延びている。第1テーパ部57は、筒状部52の軸方向に沿う断面で、略弧状に形成され、その曲率は、遊技球Pと略同一とされている。
【0059】
このような本実施形態における風車10C’では、各調整部によって規制される風車内通路Tにおける遊技球Pの通過領域に、確実に遊技球Pをスムーズに案内して保持し易くすることできる。
【0060】
次に、
図6を参照し、本発明の第3の実施形態について説明する。
図6には、第3の実施形態における風車10C’’が示されている。第1の実施形態と同様の構成要素については、同一符号で示し、説明は省略する。本実施形態における風車10C’’は、第1の実施形態で説明したような第2調整部が設けられていない。
【0061】
すなわち、本実施形態では、筒状部52の基端が遊技盤面2Aに近接して配置されるとともに、被覆部54の背面側である筒状部52の先端側にのみ、筒状部52の径方向の外側に張り出す円板状の第1調整部55’’が形成されている。本実施形態の第1調整部55’’は、第1の実施形態の第1調整部55に比べて、筒状部52の軸方向で厚く形成されており、その第1テーパ部57’’も軸方向に長く形成されている。
【0062】
この実施形態では、風車内通路Tにおいて遊技球Pが通過し得る筒状部52の軸方向における範囲である通過領域を、第1調整部55’’が、遊技盤面2A側に向けて遊技球Pの直径と略同一の範囲Hに規制しており、遊技盤面2Aに直交する方向における遊技盤面2Aに近い側で、遊技球Pの通過位置のバラツキを抑えて、遊技球Pを風車10C’’から遊技球を送り出すようにしている。このような実施形態では、風車10C’’が比較的簡素な形状であり、風車10C’’を容易に作製することができる。
【0063】
以上、本発明の各実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
【0064】
例えば、上記第1の実施形態では、風車10Cの筒状部52に第1調整部55及び第2調整部56を一体に設ける例を説明したが、これら第1調整部55及び第2調整部56を筒状部52と別体で形成し、筒状部52に対して回動可能に設けたり、軸部材50に対して直接的に回動可能に設けたりしてもよい。なお、第2,第3の実施形態においても同様の変更は可能である。
また、上記第1の実施形態において、第2調整部56を削除し、遊技盤面2Aに対してプラスチック等の板材を設け、この板材に筒状部52の基端側を挿通させる穴を設けて、当該板材と、第1調整部55とで遊技球Pの通過領域を規制してもよい。なお、第2,第3の実施形態においても同様の変更は可能である。
【0065】
また、上記各実施形態では、各調整部が円板状である例を説明したが、調整部は、円板状に限られず、例えば楕円状や矩形状であってもよい。
【0066】
また、上記各実施形態では、本発明でいう特定領域を第1始動入賞口60Aと想定した例を説明したが、本発明でいう特定領域はこれに限られず、この特定領域は、風車の下流側に配置される第2始動入賞口60Bであってもよく、一般入賞口35や、通過ゲート41、画像表示装置5の側部等に設けられる所謂ワープ等であってもよい。また、本発明でいう構造部材は、釘やフランジ部材等に限らず、レール部材等であってもよい。
【0067】
また、遊技球Pの通過領域を遊技球Pの直径と略同一の範囲に規制するとは、第1の実施形態で説明したように、遊技球Pがすきまをもって第1調整部55と第2調整部56の間に進入する場合のみに限られず、第1の実施形態にあてはめて説明すると、遊技球Pが第1調整部55と第2調整部56の間に進入する際に、第1調整部55及び第2調整部56のうちの少なくともいずれかを弾性変形させて、第1調整部55と第2調整部56の間に進入し、この際に、通過領域を遊技球Pの直径と略同一の範囲に規制する場合も含む。